厚生労働委員会

2017-04-07 衆議院 全256発言

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会議録情報#0
平成二十九年四月七日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 丹羽 秀樹君
   理事 後藤 茂之君 理事 田村 憲久君
   理事 高鳥 修一君 理事 とかしきなおみ君
   理事 三ッ林裕巳君 理事 井坂 信彦君
   理事 柚木 道義君 理事 桝屋 敬悟君
      赤枝 恒雄君    秋葉 賢也君
      穴見 陽一君    江渡 聡徳君
      尾身 朝子君    大隈 和英君
      神山 佐市君    木原 誠二君
      小松  裕君    佐々木 紀君
      白須賀貴樹君    新谷 正義君
      田中 英之君    高橋ひなこ君
      谷川 とむ君    津島  淳君
      辻  清人君    冨岡  勉君
      豊田真由子君    中川 郁子君
      長尾  敬君    丹羽 雄哉君
      福山  守君    堀内 詔子君
      務台 俊介君    村井 英樹君
      山下 貴司君    阿部 知子君
      小川 淳也君    大西 健介君
      小宮山泰子君    佐々木隆博君
      中島 克仁君    長妻  昭君
      初鹿 明博君    水戸 将史君
      伊佐 進一君    角田 秀穂君
      中野 洋昌君    高橋千鶴子君
      堀内 照文君    河野 正美君
    …………………………………
   厚生労働大臣       塩崎 恭久君
   厚生労働副大臣      古屋 範子君
   厚生労働大臣政務官    堀内 詔子君
   厚生労働大臣政務官    馬場 成志君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 猿渡 知之君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  神田 裕二君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部長)  鈴木英二郎君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           定塚由美子君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    堀江  裕君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  蒲原 基道君
   厚生労働委員会専門員   中村  実君
    —————————————
委員の異動
四月七日
 辞任         補欠選任
  穴見 陽一君     津島  淳君
  木原 誠二君     辻  清人君
  谷川 とむ君     尾身 朝子君
  村井 英樹君     神山 佐市君
  山下 貴司君     佐々木 紀君
  岡本 充功君     佐々木隆博君
  郡  和子君     小川 淳也君
同日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     谷川 とむ君
  神山 佐市君     村井 英樹君
  佐々木 紀君     山下 貴司君
  津島  淳君     穴見 陽一君
  辻  清人君     木原 誠二君
  小川 淳也君     小宮山泰子君
  佐々木隆博君     岡本 充功君
同日
 辞任         補欠選任
  小宮山泰子君     郡  和子君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一五号)
 将来にわたる質の高い介護サービスの提供の確保等のための介護保険法等の一部を改正する法律案(初鹿明博君外六名提出、衆法第七号)
 介護・障害福祉従事者の人材確保に関する特別措置法案(初鹿明博君外六名提出、衆法第八号)
     ————◇—————
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丹羽秀樹#1
○丹羽委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案、初鹿明博君外六名提出、将来にわたる質の高い介護サービスの提供の確保等のための介護保険法等の一部を改正する法律案及び初鹿明博君外六名提出、介護・障害福祉従事者の人材確保に関する特別措置法案の各案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、政府参考人として総務省大臣官房審議官猿渡知之君、厚生労働省医政局長神田裕二君、職業安定局派遣・有期労働対策部長鈴木英二郎君、社会・援護局長定塚由美子君、社会・援護局障害保健福祉部長堀江裕君、老健局長蒲原基道君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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丹羽秀樹#2
○丹羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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丹羽秀樹#3
○丹羽委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。柚木道義君。
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柚木道義#4
○柚木委員 おはようございます。
 介護保険法改正案、もうしっかり通告もさせていただいておりますので、きょうはそのやりとりもさせていただきたいと思うわけでございますが、冒頭、一点だけ、大臣、これは厚生労働委員会で私自身が何度かやりとりをさせていただいた厚労省の所管にもかかわる問題でもあるので、ちょっと御認識をお伺いできればということで、通告していませんので、ぜひ、ちょっと一点だけ。
 けさの報道等を見ていて、どうしても私自身、あるいは、きのう、きょうも傍聴の方が大変、私も事務所の方で対応させていただいておりますが、いらしているんですが、質問を受けるんですね。ぜひ大臣としての御見解をお述べいただければありがたいんです。
 いわゆる森友学園問題で、けさの報道によれば、これは初めて、いわゆる行政の中での処分が、大阪府ですけれども、私学課長が厳重注意ということで。もちろんこれは、国、自治体、あるいは当事者の森友学園さん、さらには、それに関係して、では政治家が国有地の九割ディスカウントに関与しているのかしていないのか、安倍総理夫人、昭恵夫人が、そのおつきの秘書さんも含めて、そんたくも含めて関与があったのか、影響があったのか、そういったことが明らかに、まだ十全になっていない中で、大阪府や大阪市においては、立入調査があったり、今回処分があったり、そういうことが行われている。そして、さらに言えば、大阪府の豊中市議の方が、この森友学園に対して、補助金のいわば虚偽申請といいますか、そういったことで大阪地検特捜部に告発をして、それが受理されている。
 こういう状況も含めてですけれども、大阪の中でさまざまな、今、府にしても市にしても対応されたり、それに対していろいろなことが起こっている。初めてそういった行政処分も行われるということになっている。
 他方で、国会で籠池理事長を証人喚問という形でお呼びして、国政調査権まで、これは総理特別補佐の方が偽証罪で告発もあり得るという形で会見までされて、依然として、国有地の格安の値下げに対して、政治家やあるいは昭恵夫人の関与やそんたくについては真相はうやむや、このまま幕引き、こういったことも言われている中で、私も、きのうも質問を受けました。共謀罪を本会議で強行審議入りして、その傍聴をされていた方から、これで森友問題はもう幕引きなんですか、共謀罪、これで森友隠しなんですかと聞かれて、答えられないですよ。
 国会はちゃんと、まさに国有地といえば国民の財産ですから、その財産が適正にちゃんと利活用されている、そうでないとするならば、そこに誰がどうかかわったのか。
 これはまさに、幼稚園、保育園も含めて補助金の不正受給。これはもう既に、今後の部分は、園児さん、障害のある方、これを虚偽申請して、不正受給、返還あるいは不交付、こういうことまで出てきている中で、これはやはり、保育園も絡めていえば、これまで、保育園に対して、幼稚園と合わせて十億円ぐらいの補助金が国から府や市を通じて森友学園の方には公費、税金が支払われている。その不正受給の問題もこの間やりとりさせていただきました。
 厚生労働大臣、この問題、このまま本当に、本質である国有地の適正な利活用、ディスカウントをされたとしたら、そこに政治家が関与しているのか、首相夫人の影響力がそんたくされたのか、財務当局の文書管理、公文書管理のあり方、こういう本質がうやむやにされたまま幕引きになるというのは、私は到底国民の理解を得られないと思いますが、厚生労働大臣として、所管にかかわる部分でもありますから、見解をお述べください。このまま幕引きが許されるのか。
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塩崎恭久#5
○塩崎国務大臣 今御指摘をいただいた森友学園の問題について国会でどういうふうな扱いをされるのかということについては、各党間で国会での審議の運びについて御議論いただいた上で、扱い方をお決めになるんだろうというふうに思います。行政府の一官庁の長を務める私が国会の運営に口を挟むというわけにはまいらないと思っております。
 その上で、今御指摘のように、保育園の問題、これは厚生労働省の児童福祉法にかかわる問題でもございますので、また、今大事な内閣としての重要施策の根幹の一つであります子育て支援ということで、私どもとしても、保育の問題は、どんな問題であろうとも大事だというふうに思っております。
 大阪市が、この保育園の問題については、三月三十一日に立入調査をいたしました。引き続き調査を進めるという報告を受けておりますので、その調査結果を踏まえて、必要な対応を私どもとしても検討して、何よりも大事なのは、子供さんたちが健やかに育っていくということをどう担保していくかということが私どもの責務だというふうに思っております。
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柚木道義#6
○柚木委員 それは、ぜひ所管の厚生労働大臣としての責務を果たしていただきたいんです。
 ただ、今回、大阪地検特捜部が受理をされた補助金の虚偽申請、受理されている豊中市議の方はこう言っているんですよ。なぜ告発をしたのか、巨悪を眠らせないためだと。巨悪を眠らせないため。大臣、巨悪とは誰ですか。
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塩崎恭久#7
○塩崎国務大臣 それは私の所管外だと思っております。
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柚木道義#8
○柚木委員 ぜひ、これはまさに、行政府だけじゃないですよ、立法府も問われていると思います。籠池理事長だけが証人喚問という場にある意味引きずり出されて、御本人や森友学園さんがされていることがいい悪いは、それは評価はあると思いますよ。しかし、大山鳴動してネズミ一匹も出ない。つまり、誰が何をやってこういうことが起こったのかわからないままに幕引きということだけは、やはり国民の理解を得られないと思いますので、これは、ぜひ立法府としても行政府としても、このまま幕引き、うやむやにすることは許されない。そういう認識で私は法案の質疑に入らせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 通告をしておりますが、私自身も、そしてこの委員会でも、それぞれの、本当に各党の委員の皆さんがこの法案を真摯に議論している中で、やはり私が一番のポイントだと思うのは、今回のこの介護保険法改正案、私たちの介護崩壊防止法案についてもそうなんですけれども、当然、政府が言われる地域包括ケア強化推進法という側面も入っている。
 しかし、その中で、患者、利用者さんの負担増、つまり、わずか一年半ほど前に一割が二割になって、その利用抑制等の影響も、きょうもこの後やらせてもらいますけれども、いただいたデータは、今この委員会が始まる直前に、この朝一番の質問の資料をいただいているわけです。もちろん、担当課の方、夜なべされて、本当に御苦労いただいたと思います。ありがとうございます。しかし、その影響の調査についても、まだこういう状況ですよ。
 そして、この法案は、事実上、一割から二割になったこと、二割の適用者拡大も含めて三割に、三%、十二万人の方、これがアリの一穴になりかねない。つまりは、政令で今後その対象者をどんどんどんどん国会の審議なくして拡大をしていける、こういう法案ですから、事実上、二割負担も三割負担も全ての国民の方に拡大をしていける法案なんですよ。
 私たちは、それに対して、負担能力のある方に御負担をお願いする、もちろん、いろいろな前提条件、精査すべき案件、総報酬割もありますよ、そのこと自体を入り口から否定するものではありません。しかし、やはりその影響、利用抑制、きょうこの後、御紹介もさせていただきますが、この利用者の利用抑制が、御本人や家族が、例えば介護殺人や心中やそんなことにもつながりかねないわけです。
 ですから、その影響をしっかりと調査した上で、場合によっては御負担もお願いをするという流れでないと、いや、負担をお願いしてみていろいろこんなことが起こってきたから大変だ、その後考えるということでは、これは本当に責任ある議論にもなりません。
 制度の持続可能性は重要です。しかし、制度あってサービスなしということになっても責任を果たしたことになりませんので、ぜひ、きょう、資料の三枚目に、前回も私、あるいは、ほかの委員の方もこの間議論をさせていただいている一割から二割負担になったときのサービスの利用状況。
 これは、前回も使わせていただいたパネルです。そして、私が大臣に対しても認識をお尋ねしたのは、これは、一割から二割になって例えば減少した方、三九・四から四一・四ですから二ポイント減少している。あるいは、特養、老健、介護療養、それぞれの施設における退所者が、特養は一・六が三・〇でほぼ倍増している、老健は四・二が六・九で二・七ポイントもふえている、介護療養も三・一から四・八ですから一・七ポイントもふえている。これは、私も統計、多少、大学時代、卒論もそういうことでやりましたから、統計的な有意差を出せば、出ると思いますよ。
 有意差が出る出ないもありますけれども、それ以上に、ではどれだけ実数ベースでこの利用抑制がかかっているか。それから、これは七月と八月の影響ですから、半年後や一年後はどうなっているのか、あるいはそれが自治体ごとに、今回、生活援助の移管も含まれる法案ですから、どういう影響が出てくるのか、こういったことをちゃんと示してもらわないと、それこそ、実りある議論にならないと言って、実数を出してくださいとお願いをしてきましたら、けさ私が理事会に向かう直前に、本当に担当課の方に御苦労いただいて、ひょっとしたら朝まで準備されたのかもしれません、御苦労いただいて出していただいたのが、今、私の手元にある、これは初めて出てきた資料、数字です。
 これによれば、この上側の減少、三九・四、四一・四、一割から二割に負担倍増になって減少、つまり利用抑制が起こった、サービス利用を減らした方々の実数は十六万七千百六十三人もおられるんです。これは、全体の母数が四百二十三万二千二百十六人、その中で減少した方は、一割の方自体が、そもそも百六十六万九千二百六十四名のうちの十六万七千百六十三名ですから、一割強の方に利用抑制がかかっているんです、七月、八月の対比でですよ。もっと、これを対比する期間を変えれば、あると思いますよ、増加も。
 そして、下の図、特養、老健、介護療養施設それぞれ、退所された方の人数、一割から二割になって、それぞれ合計すると、一割から二割になった方、それぞれ特養、老健、介護療養入れて、大体これは概算で千七百人ぐらい。ただ、これは母数が、退所の方がそれぞれ、特養は、八千七百七十人のところ四百三十九人、二割になって退所している、一割から。老健は、一万三千八百八十三人のところを一千五十七名が退所している、二割になって。そして介護療養は、これまで一割のときには千七百五十一名の退所だったところが百三十八名の退所ということでございますから、これは、本当に見方は、それぞれ分析がありますけれども、一割、あるいは、それよりも少ない特養もありますけれども、こういういわゆる退所あるいは利用抑制が現実に起こっているんですね。
 大臣、こういう実数を見て、本当にこのデータは利用抑制、顕著な差は見られないと言い切って大丈夫なんですか。
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塩崎恭久#9
○塩崎国務大臣 この問題については、前回の議論のときにも議論させていただいたわけでありますが、まず第一に、考え方として、二割を導入した際の影響について考えずに今度三割を導入するだのような発想は私どもはもちろん持ち合わせているわけではないわけで、柚木委員が御指摘のように、二割負担を導入したときの影響というものを踏まえた上で、今回のさらなる改善を、変化をどうつくっていくのかということを考えているということは同じ考え方だというふうに思っております。
 その上で、お配りをいただいている、パーセンテージを実数でということで、今お手元の数字で減少しているところの数字なども引用していただきましたけれども、私どもは、前回も申し上げたとおり、二割負担につきましては、サービスの受給者数あるいは利用回数などについての全国的なデータ分析や、自治体あるいは事業者からも絶えず聞いているということは繰り返し申し上げているわけでありますので、そういうところで総合判断してみる限りは、顕著な影響は見られていない。もちろん、全く影響がなかったと言っているわけではないわけで、価格効果はあるということは前回も申し上げました。しかし、顕著な影響があったということは考えていない。
 だからこそ、今回は慎重に、二割負担者よりも一層範囲を限定した、特に所得の高い現役並みの所得を有する方、すなわち、これは、今、柚木委員もおっしゃったように、負担能力のある方に負担をしていただくという考え方、これは、そのとおり私どもも考えた上で、二割から三割に引き上げるということを申し上げているわけであります。
 当然、そのときには、低所得の長期利用者に配慮をして、年間の負担の上限というものを今回新たに設定するということで、高額介護サービス費の一般区分の利用者負担の上限額についても四万四千四百円に引き上げる、こういうことを決めていこうということを御提起申し上げているわけであります。
 したがって、私どもとしては、先ほど御指摘もあったように、またこれまで何度も申し上げたように、一体、利用が減少した、そういう方々がどういう実態になっているのかということに関しては、今御提起いただいているように、やはり立体的に実態を把握する努力をさらにしてまいって執行に当たっていきたいというふうに考えているところでございます。
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柚木道義#10
○柚木委員 顕著な差であるかどうか。もちろん全く影響がないわけではなかったという言葉も同時にいただきましたけれども、これは、上側で三九・四が四一・四、二ポイント、十六万七千百六十三名ですよ、一割強。
 顕著であるのかないのか。私は、そこで余りその議論をやっても、この実数の方に対して何ら、利用抑制が起こった方々の、では、その当事者である利用者さん、家族の方、私はもう少し、大臣、それは制度の持続可能性は大事ですよ、でも、この背景にどういうことが起こっているのか、やはり想像力を働かせる必要があると思いますよ。
 きょう、資料の十ページ目、十一ページ目に、私、きのう買ったばかりでまだ途中までしか読んでいません、本を紹介させていただいております、「介護殺人」。そのページの中には、十一ページ目に、二〇一〇年以降起こった介護殺人四十四件の分析の表も出ております。
 もちろん、さまざまな理由があります。しかし、大事なことは、こういうことが起こる背景に、この後、きょうも通告しておりますが、高齢者の虐待、過去最悪、九年連続最悪の数値を更新、あるいは、きょうは通告しておりませんけれども、本気で自殺を考えたという方が四人に一人という調査、これは健康とお金のことなんです。
 一割から二割に上がって、例えば七月、八月の対比で十六万七千百六十三名、こういうことにもつながりかねないという、私たちは、法律や制度が変わることでこういうことが起こり得るということを、やはり法律をつくる者、運用する者はここまで見通して、だからこそ私たちは、調査分析の上で影響を勘案して、その上で制度を施行していくということを対案で申し上げているんです。
 大臣、ぜひ、今回、この利用抑制の影響を踏まえた上でと今答弁がありましたので、踏まえた上でということであれば、踏まえたときに、どういう利用抑制が起こっているのか、実数に加えて、その背景にどんなことが起こっているのか。高齢者虐待あるいはこのような介護殺人、無理心中も含めて、私は本当に大臣が言われるような多角的な分析の上で、自治体も三つの自治体の調査、私も前回取り上げました、しかし、都内二件と首都圏ですよ。全国の自治体も、参考人も含めて実態をちゃんとお聞きしていく中で初めてこの負担増という、国民の皆さんの生活に、本当にともすれば命にも影響を与えかねない改正になり得るんですから、全員にこれは適用できるんですから、この法律が通ったら、二割も三割負担も。
 ぜひ、踏まえた上でとおっしゃるのであれば、これは、場合によっては、調査結果によってはこの法律の、閣法の施行日を例えば延期する、あるいは必要な対応策を講じた上で施行する、こういうことを少なくとも検討するぐらいは、ここで答弁してください。
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塩崎恭久#11
○塩崎国務大臣 今、柚木委員から御指摘のとおり、この利用抑制をした方々がどういう利用抑制をしたのかということをしっかりと見ることが大事だというふうにおっしゃいましたが、そのとおりだと思います。
 私ども、もちろん先ほど申し上げたとおり、アンケート調査の数字に加えて、さまざまなヒアリングの材料も勘案した上で、今回一歩前進することを考えた、決めたわけでございまして、そういう意味で、その利用を抑制された方々がどういうふうな理由で何を抑制されたのかということについてしっかり見るということは、そのとおり大事だというふうに私たちは思っております。
 もともと、今回の見直しについては、今後三割負担の対象者の拡大を前提として導入するわけでは決してないわけで、それぞれの所得の状況などを踏まえ、そしてまた経済の状況も踏まえた上で、政令で定める所得水準を超える方々については御負担を三割についてお願いしよう、これは限られた、所得がしっかりある方々に限るわけでありますので、そういうことで、今、柚木委員がおっしゃったように、利用の実態、抑制の実態についてしっかりと調べた上で次に進むべしということについては、私どももそのとおりだと思います。
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柚木道義#12
○柚木委員 もし今のようにちゃんと踏まえた上でとおっしゃるのであれば、それなのに、対象者はあくまで限定的だからと言って、この法律を調査の検証も反映させないままに施行するんじゃなくて、これは事実上、政令でやるということは国会審議は必要ないんですから、二割の拡大、三割負担の拡大も。法律に、我々の対案のように、例えば、二割であれば、対象となる所得額を定める政令の現在の考え方を法文に明記をして、これは二百八十万、おおむね上位二〇%の所得額以上と、法律に書かないと全然歯どめにならないんですよ、大臣。
 安倍総理も、本会議答弁で、三割を、拡大を考えているわけではないという答弁をされましたよ、確かに、同じように。だったら、法律に書いていただいて、法律に書いてもですよ、国会審議を踏まえれば、今与党の皆さんは圧倒的多数ですよ。事実上、拡大できるんですよ。政令で、国会審議、影響の調査もここで議論できないままに二割負担、三割負担をどんどん拡大しないために、法律に明記をするということをぜひ大臣やってください。いかがですか。
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塩崎恭久#13
○塩崎国務大臣 まず第一に、私どもは与党で多数を持っているから際限なく負担をふやすだのような発想はあり得ないことでありまして……(柚木委員「できます」と呼ぶ)できますというのは、それは社会科の授業みたいな話でありますから、それは当然そのとおりだと思いますが、そういうことで世の中を動かすのが政府の役割ではないわけでございます。
 当然、そこは、絶えず慎重に、御負担をいただく方々には、御負担の能力というものを見きわめ、資質のあり方ということも踏まえ、経済の状況あるいはその見通しなどを踏まえた上で政令で定めるというのが現実的なやり方で、これは民主党政権時も同じようにやってこられたわけでありますので。
 我々としては、そのようなことを総合勘案した上で、そしてまた、総理からも御答弁申し上げたとおり、拡大すること先にありきだのようなことでやっているわけでは決してないわけで、私どもは、三つしかない財源、すなわち保険料、税金、そして利用者負担、この組み合わせをどうやることで長もちをする制度として介護保険が続き、さらに、それを負担としても持続可能な負担としてあり得るのかということを念頭に置きつつ、必要なサービスが必要な方々にはきちっといくようにするという連立方程式をしっかりと解いていくということが大事だろうと思います。
 問題意識は、また、議員立法としての、お気持ちは共有をするところでありますけれども、それをどうやるかということに関しては、私どもとしては、今まで民主党政権も含めてやってきたやり方を慎重にやることが柔軟に、かつ、しっかりとした形で対応できるものだというふうに思っております。
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柚木道義#14
○柚木委員 これは、どっちともとれる答弁を今されるんですね。そういう、野方図に負担対象者を、二割、三割を全員に拡大していくことは、これは数の力があるから政府の役割でないと今答弁されたのは物すごく大きなことですよ。政令で拡大しないんですね。そのための調査、研究結果、検証、ちゃんと国会でやってくれるんですね。同時に、それを政令でやることもできるというダブルスタンダードのような答弁をされるんですよ。
 これで本当に修正協議が進むのか。出口はいつなんですか。修正協議、水面下ですよ、もちろん。だけれども、今のような答弁で、あるいは、今のような、いただいているような案で本当に合意できるんですか。ここは肝ですよ。
 だから、私たちも、法律に明記すれば、負担能力のある方に負担をお願いすることを頭から否定しているわけじゃないんです。ぜひ誠実な御答弁、そして、これは修正協議に直結しますよ、今のような御答弁、お願いをしたいと思います。
 時間がないので、もう一つぜひやりたいんです。
 特別養護老人ホームにおける待機高齢者問題。これは資料にも四ページ目以降つけておりますけれども、これも場合によっては軽度者切りにつながりかねないんです、指標の扱いも含めて。これは、通知もこの間出ましたけれども、「特養 浮かぶ「隠れ待機者」」という記事もつけております。これはつまり、要介護二以下を、特例入所以外は入れない、それを現場の運用、あるいは、利用者、家族も入れないと思い込んで、こういうことも含めて要介護二以下の待機者が減っているんですね。だけれども、その減っている要因は、まさに特例入所のことがちゃんと現場にも、御家族、利用者さんにも理解をされていない。
 そういうことも含めて、ぜひお願いしたいのは、待機児童問題も一緒です。まさに今回、大臣、私は御英断だと思いますよ。隠れ待機児童問題、ちゃんとそれも待機児童という形でカウント、公表して施策を前に進めていく。どちらの政権のときどうだったからでなくて、今の政権与党にある大臣がそういう判断でされることは、私は立派なことだと思いますよ。
 であるならば、この待機高齢者問題についても、いや、今回減っていると。いや、確かに要介護三以上の方々は減っている。しかし、二以下の方について、これでは全くわからない。この隠れ待機高齢者が実際にはふえているかもしれないし、今後ふえる可能性、まさにいろいろな、サービスの地方移管を含めて、生活援助、要支援、要介護一、二、自治体が財政力がない、単価が下がる、事業者もそれから手を引いていく、そういう中で軽度者切りがふえる、そういう懸念のある中で、この特養における待機高齢者のカウントのあり方、これについては、今回の見直しによって、何か実態が逆に潜在化しちゃって、待機者を改善していく上にかえってマイナスになるような、そういう算出方法にならないためにも、ぜひ、今後、算出のあり方については、これは過去二回と今回が違うんですけれども、さらに先のカウントのあり方については、私は再検討いただきたいと思います。大臣、いかがですか。
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塩崎恭久#15
○塩崎国務大臣 傍聴で聞いていらっしゃる方々によくわかるように御説明申し上げますと、平成二十七年四月から、新規の特別養護老人ホームへの入居者、この方々については、原則要介護三以上に重点化をしたということがあって、ただ、その際に、要介護一と二の方々についても、認知症であったり、あるいは知的障害とか精神障害、あるいは家族等による深刻な虐待が疑われるとか、あるいは単身世帯である、同居家族が高齢または病弱、こういったような状況の方々には、一や二の要介護度であろうとも特別養護老人ホームに入ることが可能だということを、制度として特例的に入所を認めるということを始めたわけで、今、柚木議員から、通知を出してこのことをもっと周知徹底せいということを受けて、通知を出させていただいたことについてお話をいただいたわけであります。
 今の算定方式についての話、待機児童にも関連づけながらお話を頂戴いたしました。この工夫については、当然、御指摘のように、私どもも工夫をしながらやっていきたいと思っております。
 決して、隠れ待機児童とかいう、何か隠そうとかいう発想ではないわけでありますが、問題は、一つ一つの施設で正しい判断をしていただいているかどうかということと、そもそも、国民が、あるいは要介護者の皆さん方が、一、二の要介護度であっても入ることが、四条件のどれかに当たれば入れるんだということを知っていただくことが大事なので、私どもとしても、その周知徹底も努力をさらにし、そして、この統計のつくり方についても工夫はしてまいりたいというふうに思っております。
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柚木道義#16
○柚木委員 きょうは終わらせていただきますが、本当に工夫をいただかないと、御案内の要介護一、二でも、この中にも、認知症で本当に大変な状況で、残念ながら介護殺人というふうな事例に至ってしまう事例もあるんです。先ほどの十六万七千百六十三人も顕著な差なのかどうなのか、ぜひ、その背景も含めてちゃんと見ていただいて、その上でこの法律を考えていただかないと、私は、制度あってサービスなしだけじゃなくて、本当に、人の健康、命を奪いかねない、やはりこういう認識を持っていく中での質疑を引き続きお願い申し上げて、きょうの質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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丹羽秀樹#17
○丹羽委員長 次に、井坂信彦君。
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井坂信彦#18
○井坂委員 おはようございます。
 引き続き、介護サービス利用料の三割負担、また前回の二割負担、そして、それに伴うサービス利用の回数の抑制、こういったテーマで質疑をさせていただきます。
 前回は、私も、特養とかの退所者が、二割負担の人の方が倍ほどふえているじゃないか、こういうことをお尋ねいたしました。それに対しての答弁は、いろいろあるけれども、二割負担の人の方が要介護度が軽い方が多いので、そういう理由もあって退所者が二割負担の人が多いのではないか、こういう答弁でありました。
 そこで、今回は、介護度が二割負担の方が軽いとか、常にそういう答弁をされるので、要介護度別に、同じ介護度の人同士を並べて、一割負担と二割負担の方で介護サービスの利用がどれほど違うのか、こういう資料を持ってまいりました。
 一枚目の資料をごらんいただきたいと思います。
 これは、訪問介護、そして通所介護、それから短期入所生活介護、介護保険の中でもとりわけ御利用されている方が多いこの三つ、それぞれ、要介護一から要介護五まで要介護度別に、一割負担の人と二割負担の人で一人当たりの利用回数、平均利用回数がどれほど違うかというものを比較したグラフであります。
 これをごらんいただければ一目瞭然でありますけれども、ほぼ全ての介護度で、一割負担より二割負担の方の方が平均利用回数が少なくなっているわけであります。
 参考人にお伺いいたしますが、この資料をごらんになっても、なお、二割負担にしたときのサービス利用回数の抑制は起こらなかったと答弁されるんでしょうか。
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蒲原基道#19
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。
 この件につきましては、前回お話ししましたとおり、幾つかのデータをベースに、我々としては、利用抑制というのは顕著な形では起こっていないというふうに申し上げてきているわけです。
 今回は、利用のいわば回数ということで、人数の話ではない、回数のところだと思いますけれども、回数につきましては、これまで、先ほど柚木委員もお示しになっておりましたけれども、一割負担者と二割負担者の間でサービス利用の回数等にデータで見ると顕著な差はないということを申し上げているのと、もう一つは、幾つかの自治体データでも、そこについてはそういうことが見られないということでございます。
 そこで、このデータでございますけれども、それぞれ、訪問介護、通所介護、短期入所介護ごとに、ここでいうと一割負担者のAの欄のところと二割負担者のBの欄、それぞれ、一人当たりの回数、日数が書いてございます。もちろん、一番右のところに、A分のBという差がパーセンテージで書いてあるということだというふうに思いますけれども、パーセンテージでは確かにこういう数字が出ておりますし、事実だと思いますけれども、一方で、一人当たりの回数のところを見ますと、例えば一番上の訪問介護について見れば、一割負担者が二三・二、Bの二割負担者の対象者のところは二三・〇ということでございます。これを先生御指摘のように数字で分析すると三角〇・六でしょうけれども、二三・二が二三ということ、また、通所介護のところも一〇・九が一〇・四ということなので、これを、いわば大きな差がある、我々も顕著な差が見られないというふうに申し上げておるので、そういった意味では、これ自体を、何か顕著な差があるということではないのではないか。
 一方で、あわせまして、この間申し上げました地方の分析の中で、一つ、いわば在宅系のところを分析しているところがございます。それについても既に資料がございますけれども、おおむね、減らした人、変わらない人、ふやした人、そこの割合というのは大体変わっていないということなので、在宅についても一つそういうようなデータもあるということでございますので、私どもとしては、全体として顕著な差は見られないということではないかというふうに考えております。
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井坂信彦#20
○井坂委員 ああ言えばこう言うという形で、これを出してもお認めいただけないのかということで、ちょっと驚くわけでありますけれども。
 大臣にお伺いしたいと思いますが、確かに、参考人が例に引かれたこの訪問介護は、そもそも〇・六%、二割負担の人は低いということで、この中では一番差が少ない方でありますよ。
 ただ、御認識いただきたいのは、前回、二割負担だって、全員が負担が倍になったわけでは全くないですよね。もともと、もう月額上限近くに張りついていて、二割負担になっても実質的な負担額はほとんどふえなかったという方はたくさんおられて、そして、実質負担がふえた方とふえない方がまじって、なおこれだけ差があるということは、実質負担がふえた方の利用抑制というのは、この数字以上に、この数字の倍ほどなのか、それぐらい利用抑制が起こっていると私は見ているんですよ。二割負担の人がみんな、本当に実質負担がふえているわけじゃないですからね。
 大臣、これをごらんいただいて、いや、私、二割負担のときに利用抑制が起こったと認めることは、別に何ら恥ずかしいことではないと思いますし、逆に、ここを、起こりましたと、それは顕著な抑制と言えるかどうかは別にして、そこは、顕著なというのがどういう相場観かは、これはお互いあるかもしれませんが、しかし、二割負担導入に伴って、実質負担がふえた人に対しては利用抑制が明らかに起こった、これは認めていただかないと三割負担の議論なんか私はできませんよ。
 大臣、いいかげんに、ここはお認めをいただきたいと思います。
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塩崎恭久#21
○塩崎国務大臣 今、蒲原局長も、抑制がないということは申し上げていないと思うんですね。私は、もう明確に価格効果は当然ある、すなわち抑制効果はあるということを率直に申し上げております。そして、この落ち幅が小さいからといって、いいという話ではないと私も思います。
 したがって、先ほど柚木委員にも申し上げたように、どういう変化が起きて、どういう抑制をして、本当に必要なものが得られなくなっているのかどうかとか、そういうことはやはり子細に見ていくべきだということについては、私も全くそのとおりだと思います。
 もちろん、私たちは、いろいろな角度から聞いた上で、そして調べた上で、今回の三割負担をさらに導入しようということを申し上げているわけでありますので、私たちは、基本的な問題は、先ほど、言ってみれば、大きな差は、顕著な差は起きていないということを言っているだけの話であって、変化があるということはそのとおりですから、私たちはそれを否定しているわけではない。
 むしろ、これから三割負担を導入するに当たって、より慎重にやるべきじゃないかという御指摘は私たちも認めさせていただいて、そういう意味で、工夫をした調査をどういうふうにやるのかということは、皆様方の御意見も頂戴しながら、これから考えていかなければならないというふうに思っておるところでございます。
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井坂信彦#22
○井坂委員 ちょっともうこの確認で終わりにしますが、前回の二割負担導入で、サービス利用回数などの一定の利用抑制はあったという共通認識でよろしいですね。
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塩崎恭久#23
○塩崎国務大臣 それは、価格効果があるというのは、そのとおりでございます。
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井坂信彦#24
○井坂委員 ありがとうございます。
 その前提で議論を進めたいと思いますが、介護サービス三割負担あるいは前回の二割負担、この対象者の拡大を我々は心配しております。今後拡大していくことは、前回大臣も、別にそんなことを前提に今回三割負担を提案しているわけではないというふうに明確に答弁をされたわけでありますが、大臣にお伺いしたいのは、年収三百四十万円、今回、三割負担の対象者はこれ以上の、非常に裕福な高齢者の方ですよというふうに提案をされています。
 この年収三百四十万円というのは、サービス利用の料金の三割を負担する能力がある、要は、負担能力のあるぎりぎりのラインと考えておられるのか。それとも、年収三百万や年収二百五十万、こういった、今の政府が提案しているラインよりももうちょっと所得の低い方まで含めて、負担能力という点では三割負担の能力はあるというふうに考えておられるのか。要介護者の介護サービス利用料の負担能力について、大臣にお伺いをしたいと思います。
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塩崎恭久#25
○塩崎国務大臣 今回、三割負担を導入するということを決めるに当たって、当然参考にいたしたのは、医療での三割負担ということも当然見て、その上で今回のこの水準を考えたわけでございまして、先ほどおっしゃったように三百四十万円以上、これは単身で、例えば、基礎年金だけの配偶者がおられる方についての扱いについてはまた少し配慮するということをやっているわけで、本来は個人個人の所得に応じた負担ということでお願いをしていますけれども、やはりそこは実態に合わせていかなければ、いろいろな家族構成、住み方があるわけでありますから、そこのところはしっかりと考えていくということです。
 そして、当然、これは負担能力があるとしても、これまで長らく負担をしてきた、その率よりも高くなるということは、やはりそれなりに心理的にも経済的にも大きなインパクトがあることは我々もよくわかった上で、今回お願いをするというのは、持続可能性について、負担能力のある負担という原則の範囲内で許されるのはここの水準ぐらいかなということでお願いをしているということでございます。
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井坂信彦#26
○井坂委員 大臣の今の御答弁、大事な御答弁だというふうに思います。負担能力のある範囲内で御負担をお願いするという原則から考えれば、今回の年収三百四十万円以上というぐらいが、三割負担の負担能力があると今政府が見ているぎりぎりの範囲かなという御答弁だったというふうに思います。大事な御答弁だと思います。
 ちょっと私、十五分ずつ、前半、後半と質疑時間が分かれておりますので、前半の質疑はこの程度にさせていただいて、また後半、昼からよろしくお願いいたします。
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丹羽秀樹#27
○丹羽委員長 次に、赤枝恒雄君。
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赤枝恒雄#28
○赤枝委員 おはようございます。自由民主党の赤枝恒雄でございます。
 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。人生と性は赤枝に聞けというようなことになっておりますが、きょうは、私が四半世紀にわたってかかわってまいりましたというか、注目をしてまいりました介護保険について質問させていただきます。
 私がちょうど港区医師会の副会長のときに、この介護保険制度が始まりまして、当時の苦労を誰もねぎらっていただくようなお言葉がないので、あえて自分で言いますが、当時はとにかく、介護認定審査会のチームをつくるのが大変でした。医師二人、薬剤師、それから歯科医師、こういうセットで、あとケアマネも入れて、チームを二十ぐらいつくって認定審査会をやるわけですが、これは今もやっているんですけれども、夜七時半から十一時ごろまで、皆さん、頑張ってやっていただいている。医師会活動というのは、それ以外にも学校保健とか、見えないところでいろいろな活動をしているんですね。ですから、本当に医師会の先生方の活動があって介護保険も成り立っているんだろうというふうに、あえて自分で言わないと誰も言ってくれないので言いますが、そういうふうに、もう本当に、この介護保険の当初は大変な苦労があったわけです。
 そのおさらいといいますか、そういうのも込めて、今までの経過をちょっと述べてみたいと思うんですけれども、平成八年の十一月に介護保険関連三法案が国会に提出されて、翌年十二月に成立して、平成十一年十月に要介護認定、この認定が準備的に始まった後、次の年の四月からスタートをしたわけであります。
 一番問題なのは、主治医の意見書というのが介護度を決める上での大きなポイントになるわけですが、この主治医意見書は、人がいなくて、当初は眼科の先生も参加したり、皮膚科の先生も連れてこられたりして、いろいろばらつきがあったということとか、それで、主治医意見書が余りにも先生方でばらつきがあって、二行、三行で終わっている主治医意見書もあったり、長々と書いているものもあったり、患者さんのことをよく知らないで書いているものもあったり、介護度にいろいろばらつきがあったというところが問題で、主治医意見書の研修会をいまだに厚労省にやっていただいております。ありがとうございます。これはずっと続けて、まだお願いしたいと思います。
 それで、その五年後の見直しで、平成十七年の最初の法改正で、施設給付の見直しや予防給付の新設がありました。その後も、平成二十年、二十三年と法改正を重ねて、直近では、私が国会議員となった一年半後の平成二十六年に、医療介護総合確保推進法として医療法の一括法になって、医療供給体制の再構築と地域包括ケアの構築を同時に進めるという、厚生労働省の、まさにやる気満々の法改正でありました。
 こうした経緯があるために、私は、今回の法改正の個別の事項だけではなく、先ほど申し上げた先人の積み重ねの上にあるこの介護保険の全体像が今回の法改正にどうかかわっているのか、これまでの政策との整合性があるのかというところで何点か質問をさせていただきます。
 まず、今回の法改正は、地域包括ケアの強化のための介護保険法の一部を改正する法律案となっております。地域包括ケアの強化、去年の七月の厚労省の我が事・丸ごとのところでは、深化という言葉を使っておりますね。地域包括ケアの深化、または地域包括ケアの強化というここの意味は、私が察するには、そこに、高齢者や障害者の上に子供を持ってきた、そこが深化という意味なのかなと思っておりますが、その辺をちょっと解説をお願いしたいと思います。
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定塚由美子#29
○定塚政府参考人 お答え申し上げます。
 地域包括ケアシステムは、まさに今先生から御指摘がありましたとおり、地域の方々の御努力によって積み上げられてきたものでございまして、高齢期の支援を地域で包括的に支援するものとして、引き続き推進をしていくというものでございます。
 この地域包括ケアシステムの、必要な支援を地域で包括的に提供するという考え方を、障害者や子供などへの支援にも普遍化をしていく、その上で、全ての人々がさまざまな困難を抱えた場合でも対応できるようにという地域共生社会の実現に向けた取り組みを進めていくというのが今回の法改正の考え方でございます。
 この地域共生社会につきましては、高齢期の支援を対象といたします地域包括ケアシステムだけでは適切な解決策を講じることが難しい複合的な課題、例えば、高齢の親と働いていない独身の子が同居をしている八〇五〇問題といったもの、また、介護と育児に同時に直面するような課題にも対応できるようにするものであるという観点から、地域包括ケアシステムの強化につながるものであるというふうに考えております。
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