国土交通委員会

2017-05-30 衆議院 全116発言

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会議録情報#0
平成二十九年五月三十日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 西銘恒三郎君
   理事 今枝宗一郎君 理事 岩田 和親君
   理事 中根 一幸君 理事 西村 明宏君
   理事 宮内 秀樹君 理事 津村 啓介君
   理事 本村賢太郎君 理事 佐藤 英道君
      秋本 真利君    大塚 高司君
      大西 英男君    加藤 鮎子君
      加藤 寛治君    金子 恭之君
      神谷  昇君    神山 佐市君
      神田 憲次君    木内  均君
      工藤 彰三君    小島 敏文君
      佐田玄一郎君    鈴木 憲和君
      田所 嘉徳君    津島  淳君
      中谷 真一君    中村 裕之君
      根本 幸典君    橋本 英教君
      藤井比早之君    古川  康君
      堀井  学君    前田 一男君
      望月 義夫君    荒井  聰君
      黒岩 宇洋君    小宮山泰子君
      松原  仁君    水戸 将史君
      村岡 敏英君    横山 博幸君
      伊佐 進一君    北側 一雄君
      中川 康洋君    清水 忠史君
      本村 伸子君    椎木  保君
      野間  健君
    …………………………………
   国土交通副大臣      田中 良生君
   国土交通大臣政務官    藤井比早之君
   国土交通大臣政務官    根本 幸典君
   政府参考人
   (内閣府地方創生推進事務局審議官)        青柳 一郎君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長)           北島 智子君
   政府参考人
   (国土交通省土地・建設産業局長)         谷脇  暁君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  由木 文彦君
   政府参考人
   (観光庁長官)      田村明比古君
   参考人
   (弁護士)        三浦 雅生君
   参考人
   (旅館経営者)      永山 久徳君
   参考人
   (神戸松蔭女子学院大学教授)           中林  浩君
   国土交通委員会専門員   伊藤 和子君
    —————————————
委員の異動
五月三十日
 辞任         補欠選任
  大西 英男君     加藤 寛治君
  田所 嘉徳君     神山 佐市君
  古川  康君     神田 憲次君
同日
 辞任         補欠選任
  加藤 寛治君     大西 英男君
  神山 佐市君     田所 嘉徳君
  神田 憲次君     古川  康君
    —————————————
五月三十日
 精神障害者の交通運賃に関する請願(穴見陽一君紹介)(第一三九九号)
 同(高橋ひなこ君紹介)(第一四〇〇号)
 同(古川康君紹介)(第一四〇一号)
 同(石田祝稔君紹介)(第一四六八号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 住宅宿泊事業法案(内閣提出第六一号)
     ————◇—————
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西
西銘恒三郎#1
○西銘委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、住宅宿泊事業法案を議題といたします。
 本日は、本案審査のため、参考人として、弁護士三浦雅生君、旅館経営者永山久徳君及び神戸松蔭女子学院大学教授中林浩君、以上三名の方々に御出席いただいております。
 この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。本案につきまして、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 まず、三浦参考人、永山参考人、中林参考人の順で、それぞれ十二分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
 なお、念のため参考人の方々に申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださるようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対し質疑をすることができないこととなっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
 それでは、まず三浦参考人、お願いいたします。
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三浦雅生#2
○三浦参考人 御紹介いただきました弁護士の三浦です。
 私は、一昨年、政府部内に設置されました「民泊サービス」のあり方に関する検討会に構成員として指名され、また、座長代理として議論に参画してまいりました。
 今回の本法案は、この検討会で報告された報告書に基づいて作成された経緯があることから、以下、その概要と、私が考える本法案への反映の中身について御説明したいと思います。
 まず、検討会の構成メンバーなんですが、御承知かと思いますが、防災、都市計画、一般刑事法、シェアリングエコノミー等を専門とする大学教授の先生方、宅建取引法、旅行業法を専門とする実務的な法律家、弁護士ですが、そういう方、管理関係ということで不動産業界の代表者の方、それから、当然のことながら、不利益を受けるかもしれない旅館業界の代表者の方々、それから、利用者の立場ということで消費者団体の代表者の方、そういった方が構成員となって、かなり積極的な議論が行われました。
 民泊について、検討会の基本的な認識としては、インターネットによるマッチングシステムを採用して、それによって個人の遊休資産をシェアするという、いわゆるシェアリングエコノミーの一態様である、そういった観点から見るべきではないかという意見が大勢を占めました。
 そうしますと、旅館業との関係でいけば、同じ宿泊サービスではないかという疑念があるわけですが、住宅の活用という観点からいうと、やはり、類似のサービスではあるけれども異なったものだということで、単に旅館業法違反ということで切って捨てるのではなくて、新しい態様の取引として、積極的に、明確なルールのもとでコントロールしていくべきではないかというのが検討会の結論であります。
 ただ、検討会の議論の過程の中で、幾つかの心配な点、負の側面が指摘されました。私なりに整理しますと、五点ほどあります。
 一点目が、本来、宿泊のサービスを提供する事業者というのは、その事業遂行に伴って何らかの不利益があった場合には、それを当然、事業者として負担すべきはずなのですが、いわゆる違法民泊においては、宿泊者が勝手にごみを捨てる、あるいは騒音を出すということについて、その不利益を甘受せず、近隣の住民がそれを負担するという、いわゆる外部不経済の問題が生じています。
 それから、二番目が、民泊の中でテロの犯罪者が何らかの共謀を働くというような事柄とか、あるいは麻薬取引を行うというようなことが行われては困るということで、そういった犯罪の防止の問題があります。
 三点目が火災の問題であります。不特定多数の方々が使うという意味では旅館業と類似していますので、防火、消防のための措置を講ずるということです。
 四番目が感染症の予防ということです。これもやはり、不特定多数の方々が集まりますので、感染症の方がいたときに、その感染ルートをはっきりとさせる必要があるということです。
 五番目が住専地域の問題です。住宅専用地域について、住宅を活用するという観点からいきますと、論理的には住専地域でも営業を認めざるを得ないということで、それが果たして地域との整合性を保てるのかという問題がありました。
 これらについて、検討会の報告書では、そういった問題を、具体的な方法をある程度示して報告書の中に盛り込まれました。
 この五つの論点というのは、基本的には、この民泊が、いわゆるアンダーテーブルのもと、つまり違法な状態で行われているために、行政庁から実態がつかめないという前提があってこの五つの問題が生じているという関係がありますので、まず一つは、テーブルの上にのっける必要があるだろうということで、できるだけ容易な形で宿泊事業を行う方たちが法制度の上に乗っかれるようにする必要があるだろうということで、まず、住宅を持っている方の届け出という一番簡易な行政手続を採用することにしました。
 その前提で、実態把握ができるということになれば、まず一番目の外部不経済の問題については、住宅提供者が宿泊客に対して、日本のごみ出しの問題、それから住宅の使用の仕方の問題、騒音の問題等を説明して、積極的に防止策をとるべき義務を課したということです。
 それから、二番目のテロ、犯罪等の防止については、旅館業と同様に宿泊名簿の作成義務を課すことによって本人確認ができるような状態にすることで、その点は防止できるのではないかというふうに考えました。
 それから、三番目の防火、消防の関係についても、本法案の中に具体的な規定が盛られたのと、省令事項でそういった措置の義務内容を具体化しています。それから、消防法の適用においては、旅館業と同じように適用するというふうに伺っております。
 それから、感染症の抑止については、感染症が生じたときに、その感染ルートを探る必要があるわけですが、これは、先ほど言った宿泊名簿の作成によって可能になるだろうということが考えられます。
 そういった意味で、今回の法案は、旅館業法とは別の法案として宿泊サービスの提供を許したわけですが、安全面については旅館業とほぼ同等のレベルの規制を維持しているというふうに私は理解しております。
 それから、検討会の議論の中で一番問題となったのは、遊休資産とはいえ、個人の住宅を用いて宿泊サービスを提供するという業態は初めてのことなので、一体どういう要件を課したらそれが許されるというふうにすべきなのかということが大きな議論になりました。これについては、当然のことながら、民泊に参入したいという不動産業界の方々、それから既存の業界の利益を守りたいという旅館業界の利益が真っ向から対立するような議論であったわけですね。
 これに対しての検討会の考え方は、原点に戻ろうということです。つまり、住宅を活用するという法案である以上は、住宅としての事業性を超えない、事業ではあるけれども、あくまでも住宅として活用しているんだというところまでの限度を設けようということになりました。これがいわゆる日数制限の問題です。上限百八十日の程度を守っていただければ、事業性はあるけれども、なお住宅としての使用として認めても構わないのではないかという考え方です。
 それから、最後に残った論点として、地域の問題です。先ほど言った、住宅専用地域で営業を許していいのかというのが、都市計画の専門の先生方からかなり厳しい御意見が出されました。ただ、住宅の活用という前提でいく限りは、論理的に、そこはだめなんだというのはちょっと難しい話なんですね。
 ここはやはり、住宅としての管理がきっちりと行われる、住宅の管理業者の登録のところでプロの業者の方たちが入っていただいて、住宅としての管理を全うしていただく。あるいは、居住型であれば、個々の所有者の方たちに責任を持っていただくという観点。それから、地方自治体が、地域の実情に応じて区域を限定して、期間を制限することができるような条例で具体的に規制ができるだろうと。そういった形で、地域住民との調整を、最も近い行政庁である地方自治体に任せることでそれが全うできるのではないかという考えに落ちつきました。
 最終的に、この法案は、かなり利害の対立の中ででき上がった法案で、法律家の私の目から見ても相当すれすれの部分でつくられているとは思いますが、かなり考え抜かれた、検討会の考え方を、観光庁が、あるいは厚労省の方たちが、大変短い時間の中で工夫された結果だろうと考えております。
 できれば、施行後に、三年後に再度見直すという条項が附則にありますので、ぜひその段階で真剣に見直していただいて、恐らく、最終的には、民泊の関係でいけば、チェックイン手続の代行業務、あるいはリネンサービス等の清潔を図る業務の代行という新しいビジネス分野ができ上がることで、既存の旅館業の方たちも新しい分野にどんどん入っていくということが私は予想できると思います。そういう意味で、いずれは、融合した一つの宿泊業界という形になるのではないかというふうに考えております。
 以上、私の意見とします。拍手
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西
西銘恒三郎#3
○西銘委員長 ありがとうございました。
 次に、永山参考人、お願いいたします。
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永山久徳#4
○永山参考人 ありがとうございます。私は、岡山県などで旅館業を営んでおります永山と申します。
 本日は、住宅宿泊事業、いわゆる民泊新法に対しまして意見を申し上げる機会を与えていただきましたことに御礼を申し上げます。
 現在、宿泊者や地域住民の安心、安全を脅かしている、法の目の届かない、いわゆる違法民泊の解消は、宿泊業界としてもその対応を望んでいるところで、新たな規制法がこのような形で検討されていることについては感謝いたしております。しかしながら、宿泊業を営む者として、現在の法案内容につきまして、御配慮いただきたい事項について幾つか御意見を申し上げます。
 まず、私が懸念しますのは、民泊の理念と実態が乖離していくことであります。
 民泊の理念とは、訪日客の増加に伴い、オリンピックなどのイベント時や観光シーズンなど、宿泊施設の不足が見込まれる時期に、シェアリングエコノミーの制度を活用し、有効利用されていない住宅の空室を利用することで需給の弾力化を図る、そういったことだと解釈しております。これは、観光産業に携わる私にとっても歓迎すべき考え方であります。
 しかしながら、違法民泊の現状を見ても、一般の市民が余った空室を活用するという、いわゆる家主居住型民泊は全体のごく一部にすぎません。大多数は、国内外の企業や投資家が民泊用に空きマンションを購入し、それを運用する家主不在型民泊、いわゆる投資型の民泊であります。都内に数十件の物件を抱え、ホテルと同様に大規模な集客を行っているケースも既にございます。
 パリなどの先行事例では、民泊ビジネスの解禁によって、都心部において企業や投資家が投資物件として民泊向きの物件を買いあさることによって、周辺の家賃相場が高騰して、結果、もともとの住民が減少して、地域のコミュニティーが崩壊する、そういった事例も報告されています。
 さらに、これらの民泊ビジネスの利益率は、我々ホテル、旅館業と比べて圧倒的に高いものというふうに推察できます。建築基準法や消防法にかかわる設備基準は、住宅よりも商業施設である我々ホテルの方がより厳しいものです。さらに、固定資産税の減免であったり、そういうものがある住宅を民泊に転用することによって、旅館業法上必要となる設備や、夜間警備などの人的コストも不要になります。
 先ほど、議論の中では、旅館業と同程度の安全基準を目指すということが議論されたというふうには聞き及んでおりますけれども、果たしてこれが実効性があるものか、大いに疑問を持っているものでございます。
 現に、この民泊新法の成立を見越して、大手建設会社などが、民泊利用を前提とした分譲マンション、いわゆる民泊マンションと呼ばれる物件の新築を計画しております。これは、今回の民泊新法を拡大解釈した、いわゆる共同所有の低コストホテルの建設をもくろんでいるものにすぎません。余剰資産の活用をするというシェアリングエコノミーの概念からは、新築のマンションを建てて民泊を行うということは、かけ離れた考え方ではないかなというふうに考えております。
 これについては、例えば、新築マンションにおいては新築後数年間は民泊としての登録を認めないとか、事業者が大規模に所有することなく、所有可能な物件数に制限を設けるなど、いろいろな形で、自宅の空室を提供しようという本来の善意の民泊事業者が、大規模事業者であったり投資家の考えに追いやられることのないよう、健全な形のシェアリングエコノミーの制度となるように御議論をいただきたいというふうに考えております。
 次に、民泊には用途地域制限が適用されないことに対する懸念でございます。
 新法のもとでは用途地域による制限はないため、これまでホテル営業が認められなかった住居専用地域などでも民泊が認められることになります。そこで、先述の民泊マンションといったものが新規に建設された場合、閑静な住宅地にホテルが立地するのと同じ考え方になります。既に検討されている事例として、ネームバリューを持つ高級住宅地に集合住宅を建設し、一棟丸々高級ホテルのような形態で民泊を運営するといったことや、教育施設の近隣に民泊マンションを建設し、いわゆるラブホテルのような営業を行おうと、そういった企画をしている企業がございます。どちらのケースも、既存の住民の生活や近隣の地価に大きな影響を与えることは必至だと考えております。
 対応策としては、地方自治体におきましてきめ細かな制限を設け、民泊を推進する地域と民泊を禁止する地域を明確に分けることでございますが、現法案では、都道府県や保健所設置自治体による泊数の制限が認められているのみで、制限禁止地区の設定にまでは踏み込まれておりません。全ての市町村で条例を制定可能にすることはもちろん、民泊の営業に当たっては、各地域の自治会であったり近隣住民の同意を条件にするなど、地域の実情に応じた運用条件の整備を切望するものでございます。
 次に問題だと思いますのは、地方自治体による民泊に対する規制や取り締まりの実効性、監督体制についてでございます。
 御承知のとおり、我々旅館業法下の宿泊施設につきましては、保健所を初め、消防、警察、建築指導課など多くの担当部署が定期的に立ち入り、安全と治安の維持のための指導を行っていただいております。特にスポーツイベントや国際会議の開催に際しては、施設の事前調査であったり不審者のチェックであったり、事故や犯罪を未然に防ぐ取り組みを官民一体となって行ってまいりました。
 民泊の解禁によって、我々のこれまでの努力が無になることをおそれております。犯罪を計画する者は、ホテルでなく民泊を利用しようとすることは明らかになるからでございます。昨年のパリ、先日のロンドンでのテロも、犯人グループが他人名義で民泊を予約し、潜伏していたという報道もございます。
 例えば、現在、ホテルでは、宿泊者のパスポートの提示と対面での本人確認が義務づけられております。さらに、フロントで二十四時間の監視を行うことで、予約者以外の施設への出入りを防いでいます。
 しかし、民泊では、対面確認までは求められておらず、予約時にインターネット上で宿泊者のパスポート画像を登録するなど、そういった簡易な方法が想定されております。しかし、対面確認がなければ、実際に本人が宿泊するかどうかを確かめることはできません。しかも、利用する人が利用人数を偽って大勢で宿泊するケースであったり、そういったものまでをチェックすることは不可能であり、テロや不正の温床となる可能性が残っております。
 この点に関しましても、インターネット上の取引であったとしても、宿泊時には、地域や管理業者の責任において、対面での本人確認を行う必要はあるというふうに考えております。
 次にお話ししますのは、地方自治体の負担についての懸念でございます。
 例えば、京都市における宿泊施設数はおおよそ千件でございます。しかし、調査によれば、民泊の件数は既に二千七百件ございます。つまり、これは、民泊を解禁して、民泊事業者としてこの全てが登録した場合に、今、監督省庁が千件を監督しているところが、一気に三千七百件を監督しなければならないということにほかなりません。数年後には、民泊はさらにこの数倍に膨れ上がるという試算もございます。しかも、民泊のほとんどは家主不在型の民泊でございますので、査察にも時間がかかることが想定されます。対応するためには、地方公共団体の担当職員を数倍にふやす必要がございます。
 法の運用に当たりましては、民泊事業者に、開業時の届け出だけでなく、住民にも閲覧可能な定期報告を義務づけたり、届け出に有効期間を設けて更新制にすることなど、事業の透明性を高めていただきたいというふうにお願い申し上げます。
 最後に、最も懸念されますのが、民泊サービスの年間提供日数の上限を百八十泊と定義している件についてでございます。
 この捕捉をどのように行うのか、具体的な方法についてはまだ提示されておりません。仲介事業者サイトの責任において制限を設けるなどの案が出ておりますが、民泊事業者が複数の仲介サイトに登録してしまって、複数で運用してしまえば、その制限も意味をなしません。また、二回目以降、利用を希望するリピーターとオーナーが直接取引をして、物件所有者の知人だと偽って民泊営業をした場合にも、これをチェックする方法は現在ございません。
 近隣住民や地方自治体の監視のもとで百八十泊未満を厳守させるための仕組みと、違反した民泊事業者への登録取り消しも含めた厳格なルールの構築を強くお願いするものでございます。
 また、民泊サイトを運営する仲介業者に対しても、例えば、未届けの違法民泊物件を今後も同時に取り扱うことや百八十泊以上の販売を行うことも考えられますので、その場合も、法律の運用において、民泊仲介業者の営業停止や登録取り消しを含めた厳格な措置を要望いたします。
 最後に、旅館業法との関連性についてもお話をさせていただきたいと思います。
 現在、旅館業法の改正も国会に提出されていると聞きますが、この民泊法案が施行されても宿泊者や住民の安全が問題なく保たれるのであれば、旅館業法はそもそも不要ではないかという議論もございます。何より、この両法が、民泊法案と旅館業法の改正が同時に施行されなければ、年間百八十泊未満の宿泊事業に関しては、二つの省庁にまたがった二つの制度が混在することになってしまいます。
 宿泊業全体での平均稼働率は現在六〇%程度でございますが、地方であったり、旅館、リゾートホテルであったり、そういった業態に絞りますと、大多数が五〇%未満の稼働率になっております。ということは、我々旅館施設で稼働率五〇%未満の施設が、今後、施設を住宅として届け出し直して、旅館業法を返上することによって、安全面の基準の低い民泊に転業することが可能だというふうに考えております。こういったことによって、固定資産税の減免などを目的とした転業がふえてくることも想定されるというふうに考えております。
 不公平緩和のためには、既存の宿泊施設が民泊に転業することに関してどのように考えられるか、そういったことも考慮されて、逆に、大規模な民泊事業者が旅館業法上の許認可をとらなければならないような取り組み、そういったものも含めて御考慮いただきたいというふうに思います。
 先生方におかれましては、宿泊者の安心、安全や地域住民の治安の維持、不安の払拭を最優先にお考えいただき、シェアリングエコノミーの理念がねじ曲げられることなく、我々宿泊業と共存可能な制度となるよう、御討議をお願い申し上げます。
 以上でございます。拍手
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西
西銘恒三郎#5
○西銘委員長 ありがとうございました。
 次に、中林参考人にお願いいたします。
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中林浩#6
○中林参考人 中林浩と申します。
 都市計画学を専攻しておりまして、京都・まちづくり市民会議というような団体で、京都のまちづくりにかかわっていろいろなことをしております。
 民泊の急増というのが町全体のあり方に対して大きな問題を投げかけているということで、意見を言わせていただきます。
 観光という営みは、そもそも、人間にとって非常に崇高な営みで、最高の自己実現の行為の一つだというふうに思っております。
 しかし、今、残念ながら非常に大きな問題となっているのは、外国人観光客、とりわけアジア諸国からの観光客が急増したために、その人々が迷惑な存在だというふうに地域から思われていることです。観光に来ている人たちが迷惑だというような状態は、観光という営みにとって決していいわけがなく、長続きするはずはありません。
 基本的には、私は、外国人観光客に問題があるのではなく、日本のシステムに問題があるということをまず最初に述べておきたいと思います。
 空き家だったところが、宿泊施設、民泊になる、これが蔓延してきているという状況で、私は京都について述べるわけですけれども、この中では、京都市民もホスピタリティーを発揮するような余裕がない状態が生まれております。ですから、ここをどう考えていくのかということが重要で、地域がホスピタリティーを発揮できるというのは、ある程度長い時間をかけて秩序ができてくるものというふうに思われます。今の急増する民泊の状況では、なかなかそうはなっていないということを申し上げておきたいと思います。
 観光政策というのは非常に多元的な問題で、いろいろな複合的な視点から検討しておかなければならないので、民泊から少し離れたことも少し申し上げておきますと、私たち京都のまちづくりの運動は、京都の景観や文化財をよく守ってきたというふうに自負しております。これが、やはり京都の現在の観光の人気の土台にある。
 ところが、政策自体がこの魅力を損ないかねないというような状況も起こっているわけです。
 例えば、世界遺産の二条城内に大型バス駐車場が建設されようとしている。あるいは、世界遺産の下鴨神社の中に富裕層マンションができようとしている。また、京都の観光の一番中心である東山の中にある清水小学校、また、都心、繁華街にある立誠小学校、これらが廃校になりました。廃校になった跡が、一般市民の利用できる施設になるならまだしも、これがホテルにかわろうとしているというような状況も起こっております。
 まず、観光の出発点である、地域のすぐれた景観や文化財を損なわない、こういう観点が非常に重要かと思います。
 非常に俗な言い方をしますと、観光ブーム、観光バブルのうちに、業者も行政も一もうけしておこうというような観点が目立つというのが現在の京都での状況です。
 さらに、いろいろなことを指摘しておかなければいけないのですが、例えば、交通の問題というのも観光については随分大きい問題です。これらの問題も、やはり宿泊施設の問題と連動して解決すべき問題です。
 しかし、きょうは民泊のお話ですので、民泊の急増の中でさまざまな問題が起こっているということをまず指摘したいと思います。
 今、永山さんからもお話がありましたけれども、非常に静かな居住地の中に民泊が入ってきて、ごみと騒音に住民が悩まされる。これは、夜間にいろいろなことが起こる。今まで静かだったところがそういう場所に変わるというのは、住民にとって非常に不安なことです。
 また、よく言われるのは、所有者が遠隔地にいて、何かトラブルがあったりしたときに連絡がとれない、こういうことが頻繁に起こっております。
 また、道を聞かれたり、場所がわからないというような旅行者とも頻繁に出会い、住民は本当に不安な中で生活をするという地域がふえております。それに対して、行政の方も人手が足らないほど民泊がふえております。
 また、無届けが多いのですが、これも永山さんがおっしゃいましたけれども、仮に簡易宿所としての届けが出されていたとしても、例えば帳場が段ボールでつくってあるだけのようなもので、その届け出が行われる、そういうようなことも起こっております。
 日本には八百万を超える空き家がふえているのですけれども、これらの空き家の多い京都の地域というのは、同時に、文化財や自然環境が卓越しているところがあります。ですから、こういう空き家の問題、そして、地域が疲弊しているところに民泊が入ってくるということが重なっております。こういう問題をどう考えるのかということは、非常に重要な問題だと思われます。
 ですから、空き家があるからといって、最も収益性が上がることを追求するという方針で民泊がふえるならば、京都は、地域が本当に崩壊する危機に立っているということが言えると思います。
 そして、こういう問題に対してどんな仕組みがあるかということなんですけれども、防災、防犯、衛生の観点から見ても、これまでの旅館業法の充実、試され済みの方策、行政が習熟している仕組み、この土台の上に新しい政策が展開されるのがいいというのが私の意見です。こうした非合法の民泊が蔓延している中で、適切な規制なしに合法化する危険というのは大きいと言わざるを得ないと思っております。
 また、本法における施行令がどのような内容になるのか、あるいは、自治体の条例でどれだけいろいろな重要なことが決められるのかということはまだよくわからないところで、ここを十分議論する必要があるのではないかと思われます。
 とりわけ京都市域では、他地域で見られないほどの状況が起こっているわけです。
 京都の場合は、都心に人がたくさん住んでいて、そのコミュニティーがしっかりしているというところに全体としての魅力があったわけですけれども、そういうところの民泊が地域を壊しかねないという状況になっております。
 京都だけではなく、東京は東京の、大阪は大阪の独自の施策がどのように展開できるのかという議論が重要ではないかと思います。
 近年は、諸外国の観光の盛んな大都市でも、こうした民泊に近いようなものは、どちらかというと規制する方向で動いているので、そのことにもよく学ぶ必要があるのではないかと思われます。
 問題の焦点は、やはり家主不在型の民泊にあるのではないかと思います。
 ですから、地域住民が宿泊管理業者や仲介業者、また宿泊者が事業者とどのように連絡がとれるのかというようなことをしっかりとつくらない限り、民泊は非常に危険なものになっていくのではないかと思わざるを得ません。それを保証する自治体行政がどう展開されるのかということが重要なところだと思います。
 また、事業者と地元住民の話し合い、合意のもとで民泊ができていくというような状況が生まれない限り、決していい宿泊施設は生まれていかないというふうに思われます。それを逆に言うと、住民組織がしっかりしていて事業者と話し合いを重ねているところでは、それなりの幾つかの秩序が生まれてきているというような事例もあります。
 そして、もう一つ指摘しておかなければいけないのは、民泊の中で、もちろん、今言いましたように、京都の路地の中の戸建て住宅が民泊にかわっていく問題というのも非常に大きいんですけれども、集合住宅、分譲マンションの中に混入する民泊というのは、さらに複雑な問題を引き起こしかねないというふうに思われます。これは極力規制すべき問題ではないかというふうに思います。
 私は、こういう外国人観光客の急増というのは東京オリンピックまでの一過性のものであるという議論もありますが、必ずしもそうではなくて、アジア諸国の経済力の発展を見ると、まだまだ日本に来る観光客はふえるだろうし、その人たちに日本の誇るべき地域を見せていくということは当然発展していくべきことだと思います。
 そのときに、今、地域に歓迎されないような民泊の存在があるというのは、観光にとって長期的に見ても本当に不幸なことで、これは、長期的に見ると、経済的にも豊かになる道であるというふうには思われません。
 ですから、宿泊施設のあり方を、もっとみんなで知恵を出して乗り切っていくということが重要なのではないかな、やはり、観光の土台には、その地域の人々が楽しく住んでいて、ホスピタリティーを発揮できる形での宿泊施設ができていく、そういう方策を議論の中で組み立てていくべきだというふうに思っております。
 以上です。拍手
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西
西銘恒三郎#7
○西銘委員長 ありがとうございました。
 以上で参考人の意見の開陳は終わりました。
    —————————————
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西
西銘恒三郎#8
○西銘委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中谷真一君。
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中谷真一#9
○中谷(真)委員 自民党の中谷真一でございます。
 三名の参考人の皆さん、きょうはありがとうございました。民泊とはどういうことなのかということが大体わかったということではないかなというふうに思います。ちょっと深掘りをしてお聞きをしていきたいというふうに思っております。
 まず最初に、三浦参考人と永山参考人にお聞きしたいのです。
 永山参考人が言われていました、旅館業と、それに対して民泊というのが出てくるということでありますけれども、この民泊というのは、今、違法民泊が非常にいろいろな問題を引き起こしているという意味では、私は、ある一定のルール化をして管理するということは、三浦参考人が言われていたとおり、必要なことだというふうに思っています。
 ただ、今までの既存の旅館業に対してのいわゆる補完措置ということでこの民泊ということなのかなというふうに思っているところでありまして、それについて、あり方検討会で、民泊ということが旅館業に対してどういう位置づけで議論されたのかというところを三浦参考人にお聞きしたい。
 あと、お二人にお聞きしたいのは、旅館業と今回新設する民泊というものが競争の土台にのったときに、旅館業が不利な競争をさせられることになってはいけないというふうに私は思うんですよね。そこをどう調整していくのかというところを、三浦参考人はあり方検討会でどういう議論をされたのかというところと、ここが不利なんだよ、ここのところが一番問題だというところを永山参考人には教えていただきたいというふうに思います。
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三浦雅生#10
○三浦参考人 お答えします。
 まず一つが、旅館業の補完措置なのかどうかという点なんですが、これは、宿泊施設の需給との絡みという議論だろうと思います。
 確かに、検討会では、需給関係が逼迫しているという背景で議論されています。ただ、需給関係が逼迫しているから民泊を許すべきだというストレートな形にはなっていません。
 なぜかというと、先ほどからいろいろ民泊の弊害を言わざるを得ないので言っていますが、片方で、圧倒的多数の支持者がいるわけですね。民泊を利用したいという外国人旅行者あるいは日本の旅行者もいるわけです。そういった方たちがなぜ民泊を利用するかといえば、やはり安いだけではないんだろうと思うんですね。
 そういった意味で、先ほど言ったシェアリングエコノミーだからいいという意味ではなくて、そういった新しいニーズが出てきている、そういった意味で積極的に位置づけようというのが検討会の考え方というふうに私は理解しています。
 もう一点、自由な競争というのは当然必要なわけです。
 ちょっと誤解があるのかもしれませんが、民泊は、旅館業をやりやすくするためにつくる法律だというふうにお考えになっているとすれば、その辺はちょっと間違いで、やはり、先ほど言ったような犯罪の防止とか旅客の安全の面については、法案の中にも、旅館業と全く同じように、宿泊名簿を作成しなくちゃいけないとか、あるいは衛生設備をきっちりと備えなきゃいけないとか、あるいは消防法の適用であればイコールの適用になっているわけですね。そういった意味では競争条件としては同じだろうと思います。
 ただ、問題は、自宅を活用するという部分があるので、ある程度、コスト的には民泊の方が安くなるのかもしれません。ただ、それは、その分、旅館の方がリッチなサービスを提供するということで、競争の側面が違うということで検討会の方では理解しているというふうにお考えいただければと思います。
 以上です。
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永山久徳#11
○永山参考人 ありがとうございます。
 御指摘のとおり、旅館業と民泊の運営者については、本来であれば競争する立場にはないというふうに考えておりますし、お互いを補完し合える立場になるべきだというふうに考えておりますけれども、先ほども申し上げたとおり、空き家を活用して、繁忙期に民泊を活用するということであれば、旅館の補完的な立場にはなるんですが、最初から民泊目的で投資をして新築マンションを建てたりマンションの部屋を購入したり、そういった方にとっては、もちろん投資効果を追求されるわけですから、これは、余剰資産の活用ではなくて、最初から利回りであったり稼働率を追求したビジネスとしての商売になると思います。その場合には、どうしても我々旅館業とは同じ土俵で戦わざるを得ない、そういったケースが出てまいります。
 先ほど三浦弁護士の方から、消防その他の安全基準はホテルに準ずるものだ、同じものだというふうには説明がございましたけれども、実態的には、マンションの規格と旅館の規格というのはいろいろなところで異なるものがありますので、今から大規模事業者が最初からホテルのようなマンションを建てて運用するといったときには、明らかにこれはバッティングする、当然そういった事業になるというふうに考えております。
 個人の民泊事業者と、大規模な事業者がマンションを一棟建てて運用するといったものは、やはり分けて考えていくべきではないかなというふうに考えております。
 以上です。
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中谷真一#12
○中谷(真)委員 ありがとうございます。
 私は、しっかりと共存していくという意味では、位置づけをある程度分けていく必要があるのかな、この二つを競争させて、法律がいわゆるイコールではないとかいうことになっていくと非常に問題なのかなというふうに思います。そこのところはどうやって運用でやっていくかというところだと思うんです。
 それで、今、そういう運用に関して、永山参考人がさっきおっしゃいましたけれども、いわゆる民泊をやるとしたら、物すごい数になるんだろうということを言われていました。エアビーアンドビーに登録されているのは一万数千件とも言われていまして、これをどうやって管理するのかということは、行政のパワーとしても物すごい問題だと思います。
 ここのところ、この運用に関しては、あり方検討会ではどういう検討をされたのか。もちろん安全面が一番だと思いますけれども、そういうところをどういうふうに検討されたのかというところを三浦参考人に教えていただきたいと思います。
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三浦雅生#13
○三浦参考人 お答えします。
 検討会では、そこまでの細かな議論は率直に言ってありません、方向性を示すという意味での検討会ですので。
 ただ、個人的には、シェアリングエコノミーの本質は電子データでの取引だということですね。先ほど永山参考人が、リピーターの方が直接取引をする事例もあるんだということですが、そういった取引もあるとは思うんですが、数的には非常に少ないと思います。
 そうなると、あとは電子データでのやりとりですので、例えば、今、観光庁の方あるいは厚労省の方でお考えになっているのは、届け出、登録も全てインターネットで行うというようなこともお考えになっていると思います。そうすると、電子データの照合でかなりの数の情報を把握することができるので、今までとは全く違った形での行政規制が可能ではないかというのが私の意見です。
 以上です。
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中谷真一#14
○中谷(真)委員 これは、さっき永山参考人が言われていましたけれども、本当にそれで確認できるのかという問題が僕もあると思います。フランスの例とかもありますのでね、テロの拠点になっていたとか。こういう例もありますので、どうやって本人確認していくかというところは、本当にそんな簡易にしていいのかなと非常に思うわけであります。そこのところは今後の議論になっていくのかなと。先生方が質問されると思いますけれども、そこのところは観光庁としてどう考えていくのかなということは重要かなというふうに思っております。
 最後に、中林参考人にお聞きしたいと思います。
 京都でさまざまな行政に対する御支援をいただいているというところでございますが、今、京都でもかなり観光客の皆さんが膨らんできていると思います、海外から来られている人たちが。それを、そうはいっても、観光地としてどう吸収していくかというところは私は非常に重要だと思います。
 では、今の旅館、ホテルだけでというふうになると、多分かなり価格が高騰しちゃうんじゃないかな、それをどう吸収していくかというところが重要だと思うんですが、今までの施策の上にあるべきだというような御発言をされたんですけれども、それを教えていただきたいと思います。
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西
西銘恒三郎#15
○西銘委員長 時間ですので、中林参考人、簡潔に御答弁をお願いしたいと思います。
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中林浩#16
○中林参考人 今までの施策のもとにあるべきというのは、居住者あるいは宿泊者の安全を考えると、旅館業法の延長線上にあったらいいということです。
 それから、旅行客をどう吸収していくのかという問題については、やはりゆっくりと秩序ができなければ観光地というのは発達しないわけですので、今のような、少なくとも居住地で迷惑がられるような民泊についてはきちんと規制していくという方向の中で吸収する。吸収するというのは、いろいろ、宿泊地域をもっと広げて考えるとか、滋賀県とか、京都市以外のところにも宿泊施設をつくるのかとか、そういう議論の中で考えていくべきものだろうというふうに思っています。
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中谷真一#17
○中谷(真)委員 大変勉強になりました。ありがとうございました。
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西
西銘恒三郎#18
○西銘委員長 次に、佐藤英道君。
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佐藤英道#19
○佐藤(英)委員 おはようございます。公明党の佐藤英道でございます。
 参考人の先生方、本日は、貴重な御意見、大変ありがとうございました。
 この法案を審議するに当たりまして、私自身も、公明党の国土交通部会といたしまして、いわゆる国家戦略特区の東京都大田区の現状について、民泊を視察してまいりました。関係者の方々にさまざまな御意見や御感想を伺ってきたところでございます。
 視察前には若干懸念していたこともございましたけれども、安全や衛生面の問題や近隣トラブル等が生じていないということも伺いましたし、また、適正に管理がなされれば問題は生じないということも確認をしたところでございます。
 また、大田区の特区民泊では、先ほど三浦参考人がチェックインの代行サービスのことをお話しされておりましたけれども、この地域でも、旅館にフロントでの本人確認業務を委託するなどといった旅館との連携ができていることや、また、大田区では、比較的長期の滞在をする外国人の旅行者の方々は特区民泊を利用されておりました。また、短期滞在の旅行者は旅館を利用しているという特性があり、特区民泊と旅館がすみ分けされて共存できているということを伺いまして、非常に参考になったところでございます。
 その上で、三人の参考人の方々に、まず冒頭お伺いをさせていただきたいと思います。
 私自身、大田区を視察して得られた教訓で、特区民泊を営む方々の情報を、大田区、つまり行政が把握可能とするとともに、大田区が、安全、衛生面の確保、近隣トラブルの防止等のために守るべきルールの整備を行えば、問題を起こさず適切に管理できるということでございました。
 このたびの本法案では、事業開始前の行政への届け出の義務づけと玄関などへの標識の掲示義務を課すことで、行政が把握可能となるだけではなく、民泊のいわゆる周囲の近隣の方々にも、合法なのか非合法なのか、判別が明確になり、行政への通報、監督、取り締まりが進むと思われます。また、本法案を見る限り、大田区が定めていた安全や衛生、近隣トラブル防止の規制も規定しております。
 したがって、私には、このたびの法案を整備しないことの方が、安全や衛生の確保や、近隣トラブルにつながり、不明な闇民泊をますます増加させ、既存の宿泊業への影響も拡大させてしまうのではないかと考えておりますけれども、参考人の方々の御見解をそれぞれお聞かせください。
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三浦雅生#20
○三浦参考人 お答えします。
 私の考え方、それから検討会の考え方も、委員と全く同感です。
 先ほど申し上げましたが、違法民泊がこれだけ蔓延したのは、金もうけの動機もあることはあるとは思いますが、それに応じたニーズがあったということなんですね。そのニーズに対して、やはり行政なりが対応していく必要があるということです。
 アンダーテーブルの取引を、何しろテーブルの上にのっけていく。そのためには、委員がおっしゃったような簡易な届け出と標識の設置義務といったようなことで、規制対象として十分可能になってくるのではないかと思います。
 以上です。
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永山久徳#21
○永山参考人 ありがとうございます。
 私も先生と同意見でございまして、全く法整備がなされない状態でありますと、闇民泊が減ることはないでしょうし、横行することを我々としても許すことはできないというふうに考えております。
 ただ、行政がそこまで監督できるかという部分に関しましては、先ほどのごみ出しであるとか、違法民泊かそうでないかという判別、そこまでは可能かとは思うんですが、先ほど私が申し上げましたとおり、では、年間百八十泊、これが、行政で果たしてそれ以内であるということを判別できるかどうかというと、大変疑問がございます。
 先ほど、システム上で解決ができるのではないかというふうに三浦弁護士は申し上げましたけれども、私は、逆に、例えば、では複数のインターネットサイトが、このサイトは何泊提供した、このサイトは何泊提供したといった情報を行政に出すかといえば、それはまだそこまでの仕組みはできないというふうに考えております。
 そんな中で、百八十泊以内といいながら、事実上通年営業してしまうとか、そういったところまでの管理は不可能ではないかなというふうに考えております。
 以上です。
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中林浩#22
○中林参考人 大田区は、百万人近い人口を持つ大きな自治体でありますけれども、そこは最初の特区だということで、モデル事業のように行政が頑張られて、問題が起こらなかったとか、いろいろなシステムをつくり上げたということがあったのではないかと思います。
 ただ、こういう民泊で懸念されるような問題というのは非常にまれにしか起こらないことでなければならないので、しかし、問題は、火災などはまれにでも起こってはいけないわけで、この大田区の例で一概に民泊はうまくいくというふうに私は思いません。
 例えば、京都市なんかは、もっと、恐らくその数倍の規模の違法民泊があるのではないかと思いますし、行政の方も所在地さえつかめないというような、外国人が泊まるのに行政がどこにあるかわからないというのは不思議な話ですけれども、そういうことさえ起こっている状況で、必ずしもこの法制化が安全な民泊をつくり出すというふうには私は考えません。
 以上です。
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佐藤英道#23
○佐藤(英)委員 ありがとうございます。
 それでは、三浦参考人にお伺いさせていただきたいと思います。
 本法案において、民泊については既存の宿泊業に課せられている安全、衛生等の規制とコストが軽減されるために、ホテル、旅館の新設より民泊専門の投資型マンションが多く新設されるのではないか、旅館業から民泊に大量に移行していくのではないかという指摘があります。
 しかし、本法案を見る限り、安全や衛生の面の規制も課されていると思いますけれども、民泊は既存の宿泊業よりも規制とコストは軽減されている法案と言えるのか。また、参考人の御意見を伺いたいのでありますけれども、あわせて、新築マンションを一棟丸ごと民泊専門とすることは、本法案の定義は、住宅宿泊事業であると認め、営業できる内容となっているのか、それともなっていないのか。こうした法案にさまざま取り組まれてきた三浦参考人にお伺いしたいと思います。
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三浦雅生#24
○三浦参考人 お答えします。
 検討会では、先ほど申し上げたように、宿泊客の安全面について、あるいはテロ防止等の関係については、やはり旅館業と全く同様の形で規制しないといけないという認識で、そういった方向で議論がなされて、報告書ができ上がっています。本法案でも、私が見る限りでは、その部分については全くイコールだと思います。
 それから、新築マンションを一棟で民泊に転用できるかという議論なんですが、まず一つが、百八十日の日数制限というのは、届け出住宅ごとの日数制限ではなくて、事業者ごとの日数制限なんですね。そうすると、一事業者が一棟のマンションを持つと、そのマンションが例えば五十室あるとすれば、その五十室の一戸一戸が埋まれば、一泊として数えられることになるんですね。そういう意味でいけば、かなり限定されるということ。
 それから、もう一点、旅館業の方たちが転業するのではないかというお話なんですが、住宅という前提での法案ですので、住宅というのは、当然のことながら、トイレ、お風呂、台所といったものがお部屋の中にあるという前提なんですね。そうすると、今の日本の旅館は、部屋の中には台所までは普通ありませんので、個々の部屋を民泊に転用するというのはまず不可能だということになって、そうすると、厨房を台所だということで、一棟全体が一つの届け出住宅というような届け出があるいは可能かもしれませんが、そうなるとコスト的には難しいので、最終的にそういった懸念はないというふうに私は考えております。
 以上です。
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佐藤英道#25
○佐藤(英)委員 では、最後の質問にいたします。
 三浦参考人に引き続き。
 大田区の視察経験から、宿泊者のニーズと宿泊需給、民泊の立地と周囲の状況など、民泊をめぐる状況は、都市と地方、民泊の立地場所の土地利用状況など、地域によって異なってくると思います。
 このため、私は、自治体の役割が重要と考えており、自治体が、地域の実情を踏まえつつ、生活環境の悪化の防止の観点から、エリアを定めて民泊の実施期間を規制できるといったきめ細かい制度設計が必要と考えますけれども、本法案はこれに対応した内容となっているのかどうか、お伺いしたいと思います。
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三浦雅生#26
○三浦参考人 お答えします。
 冒頭に申し上げたように、地域と住民との調整というのが一番重要な話であって、中林参考人もおっしゃったように、地域と共存できないような民泊というのは最終的には滅びるだろうと思います。
 そういう意味で、本法案では、先ほど言った日数制限百八十日を上限としながらも、地域を定めて、ある期間で、地方自治体がその地域地域ごとの実情に応じて規制をかけていくということは可能になっていますので、委員のおっしゃられた、いわばきめ細かな対応はなされているというふうに私は考えております。
 以上です。
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佐藤英道#27
○佐藤(英)委員 ありがとうございました。終わります。
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西
西銘恒三郎#28
○西銘委員長 次に、村岡敏英君。
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村岡敏英#29
○村岡委員 民進党、秋田県出身の村岡でございます。
 きょうは、三人の先生方、ありがとうございます。
 それぞれのお立場と、また、三浦先生は検討会の中でもやられたということで、いろいろなそのときの問題点の指摘もあってこのような法案につくり上げられたと思いますので、その点をお聞きしたいと思います。
 また、旅館業者として、永山参考人には、ホテル、旅館をやっている人たちが恐らく、ホテル業や旅館業をやるというのは、相当な規制の中でつくり上げて宿泊施設を経営して、そして、地域に安心、安全を与えて、信頼されるホテルと。そういう意味では、法案に対して非常に大きな不安があると。また、お客様、近隣住民に対してもあるということでお聞きをいたしました。
 そしてまた、中林参考人には、民泊でのいろいろな不安というのは、決して特区だけでやったときのほんの少しではなく、多くの不安が出ているということの中でお聞きしましたので、その点についてお聞きしたい、こう思っております。
 まず初めに三浦参考人にお聞きしますが、検討会の中で、旅館、ホテル、それから民泊、いろいろな区別の中で、安心、安全のために民泊の方にもしっかりと規制をかけていったということはお聞きいたしました。そして、最後のお話の中で、将来的には旅館、ホテルの方々と融合していくようなビジネスになった方がいい、こういうようなことも言われましたけれども、その点は検討会では話し合われたんでしょうか。
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