農林水産委員会

2017-04-20 衆議院 全163発言

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会議録情報#0
平成二十九年四月二十日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 北村 茂男君
   理事 江藤  拓君 理事 小泉進次郎君
   理事 斎藤 洋明君 理事 福田 達夫君
   理事 宮腰 光寛君 理事 岸本 周平君
   理事 小山 展弘君 理事 稲津  久君
      青山 周平君    伊東 良孝君
      伊藤信太郎君    池田 道孝君
      小里 泰弘君    大西 宏幸君
      加藤 寛治君    勝沼 栄明君
      笹川 博義君    瀬戸 隆一君
      武部  新君    中川 郁子君
      西川 公也君    古川  康君
      古田 圭一君    細田 健一君
      前川  恵君    宮路 拓馬君
      森山  裕君    八木 哲也君
      簗  和生君    山本  拓君
      渡辺 孝一君    佐々木隆博君
      重徳 和彦君    玉木雄一郎君
      中島 克仁君    宮崎 岳志君
      村岡 敏英君    横山 博幸君
      中川 康洋君    真山 祐一君
      斉藤 和子君    畠山 和也君
      吉田 豊史君    仲里 利信君
    …………………………………
   農林水産大臣       山本 有二君
   農林水産副大臣      齋藤  健君
   農林水産大臣政務官    細田 健一君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  澁谷 和久君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         水田 正和君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房危機管理・政策評価審議官)  塩川 白良君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房統計部長)          佐々木康雄君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           今城 健晴君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  大澤  誠君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            佐藤 速水君
   政府参考人
   (農林水産省政策統括官) 柄澤  彰君
   農林水産委員会専門員   石上  智君
    —————————————
委員の異動
四月二十日
 辞任         補欠選任
  笹川 博義君     青山 周平君
  古川  康君     古田 圭一君
  前川  恵君     大西 宏幸君
  岡本 充功君     中島 克仁君
  金子 恵美君     横山 博幸君
  宮崎 岳志君     玉木雄一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     笹川 博義君
  大西 宏幸君     前川  恵君
  古田 圭一君     八木 哲也君
  玉木雄一郎君     宮崎 岳志君
  中島 克仁君     岡本 充功君
  横山 博幸君     金子 恵美君
同日
 辞任         補欠選任
  八木 哲也君     古川  康君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 土地改良法等の一部を改正する法律案(内閣提出第二八号)
     ————◇—————
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北村茂男#1
○北村委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、土地改良法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官水田正和君、大臣官房危機管理・政策評価審議官塩川白良君、大臣官房統計部長佐々木康雄君、消費・安全局長今城健晴君、経営局長大澤誠君、農村振興局長佐藤速水君、政策統括官柄澤彰君、内閣官房内閣審議官澁谷和久君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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北村茂男#2
○北村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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北村茂男#3
○北村委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。瀬戸隆一君。
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瀬戸隆一#4
○瀬戸委員 おはようございます。
 本日は、質問の機会をお与えいただきまして、ありがとうございます。
 最初に、日米経済対話についてお聞きしたいと思います。
 先日十八日、日米経済対話が開催されました。ペンス副大統領は会合終了後の共同記者会見で、両国の対話がFTA交渉に発展する可能性があると発言したとのことです。今後の対話で農産物や自動車等の市場開放を日本に強く求める可能性もあるのではないかと言われております。日本の農業者の中には、今後の日米経済対話の行方を心配していらっしゃる方もいるようであります。
 そこで、大臣にお伺いします。
 今後の日米経済対話の中で、農業分野において国益をしっかり守っていく、そういった意気込みをお聞かせいただきたいと思います。
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山本有二#5
○山本(有)国務大臣 今回の第一回の日米経済対話では、貿易及び投資のルールと課題に関する共通戦略、そして経済及び構造政策分野での協力、そして三番目に分野別協力の三本柱で議論を進めていくことでキックオフが行われました。
 次回、第二回の対話は、年内に米国での開催に向けて調整が行われることとなったと聞いております。今後の対話につきましては、どのように議論を進めていくかにつきまして、関係各府省と連携を図りつつ対応をしていくことになるであろうというように思います。
 いずれにいたしましても、農林水産省としましては、我が国の農林水産業をしっかりと守っていくとの決意のもとで、今後の日米経済対話に関する議論に、関係府省と連携しつつ、しっかり取り組んでまいる所存でございます。
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瀬戸隆一#6
○瀬戸委員 今回は農業分野とか具体的な話は出てこなかったということでございますので、また今後どのようなことになるかもわかりません。しっかりとまたお願いしたいというふうに思っております。
 それでは、今度の土地改良法の改正についての法案の質問をさせていただきたいと思っています。
 今、農業従事者の平均年齢はもう六十七歳というところになっております。高齢者の中には、もう体力的に農業を続けることができないという方も中には出てきておりまして、そういった方の関係もあり、耕作放棄地もふえてきております。このままでは地方の中山間地は荒れてしまうという、大変なことになってしまう地域も出てきそうです。
 農地は、保水機能、いわばダムの役割も果たしているというふうに考えられます。農地が荒れることは、そのダムを失い、災害にもつながりかねません。地方に農業で稼げる場をつくることが、若者を地方に引きとめるためにも、また呼び込むことにもつながっていくというふうに思っております。そのためにも、基盤整備によって稼げる農地をふやしていくということが必要と考えております。
 今回の法案では、中間管理機構が借り入れている農地について、農業者からの申請によらず、都道府県が農業者の費用負担や同意を求めずに基盤整備事業を実施できるということでありますが、大臣にお伺いしたいと思います。
 今回の土地改良法の改正によって、日本の農業をどのように強化しようとしているのか、お考えをお伺いします。
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山本有二#7
○山本(有)国務大臣 まず、我が国の農業の競争力を強化して、持続可能なものにするというのが喫緊の課題でございます。
 平成三十五年度までに担い手への農地利用の面積シェアを八割に引き上げるという政府目標を掲げました。それに向けまして、農地の集積、集約を加速化していくということが重要であると考えております。
 また、御指摘のように、自然災害の脅威等におびえることなく、安心して安定的な農業経営が行えますように、豪雨、地震などの災害に対する地域の防災・減災力の強化を図るということが重要であろうというように思います。
 このために、今回の土地改良法の改正におきまして、農地中間管理機構が借り入れている農地につきまして、農業者の申請、同意、費用負担、これらによらず、都道府県が基盤整備事業を実施できる制度を創設することによりまして、担い手への農地の集積、集約化が加速化できるというように思います。
 次に、農業用の用排水施設の耐震化あるいは土地改良施設の突発事故への対応、これについて、原則として、農業者の申請、同意、費用負担によらず、国または地方公共団体が事業を実施できる制度を創設することによりまして、防災・減災対策を強化するというように考えております。
 この措置を講ずるということによって、農業の競争力強化、防災・減災力の強化、これに資するものというように考えるところでございます。
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瀬戸隆一#8
○瀬戸委員 まさに競争力の強化、そして防災・減災、非常に大切なことでありますので、この制度を通じましてさらに進めていただきますようお願い申し上げます。
 次に、この事業ですけれども、どういった場面でこういった事業が使われるのかについてお聞きしたいというふうに思っております。
 今回の事業は、中間管理機構が借り入れている農地に関しましては、一定の要件を満たせば、農業者の費用負担や同意を求めずに基盤整備事業が実施できる制度ということであります。また、ほかに、現行の基盤整備においては、いわゆるこれは促進費というものですかね、中心経営体農地集積促進事業を使えば、農家負担分なしで基盤整備できるという場合があります。基盤整備事業のオプションがふえるということは非常にいいことだというふうに思っております。農業者にとっても大変ありがたいことではないか。
 この二つの制度について、どういった場合にどちらの制度を使えばいいのか、お伺いしたいというふうに思っています。今回の農地中間管理機構関連事業と促進費を使っての現行の基盤整備事業との関係についてお伺いしたいと思います。
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佐藤速水#9
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 機構関連事業は、担い手がまとまりのある形で農地を利用できるようにするということと、長期間安心して経営ができるようにする、こういったところの環境整備をするとの考え方に立っております。そのために、一定の要件を設定いたしております。
 一つは、一定規模以上の面的まとまりがある、機構が借り入れた農地であること。二つ目に、機構の借入期間が相当程度あるということ。三つ目に、担い手への農用地の集団化が相当程度図られるということ。四つ目に、地域の収益性が相当程度向上する。こういう要件を設定いたしておりまして、その要件を満たす場合に、従来の農業者負担分を国が負担するということにしております。
 一方、現行の圃場整備事業におけます委員御指摘の促進費でございますが、これにつきましては、担い手への農地の利用集積を促進させるという考え方に立ちまして、事業完了後五年以内に、担い手への農地の集積率が八五%以上で、かつ集約化率が八〇%以上となる場合に、事業費の一二・五%、農家負担分でございますが、これを国と地方が折半で促進費として交付をいたしまして、農家負担を実質ゼロとするというものでございます。
 機構関連事業と現行の促進費を比較して、担い手の長期的かつ安定的な経営に資するものということが機構関連事業では言えると思います。
 いずれにいたしましても、どちらの事業を選択するかというのは、地域の実情に応じて選択されるものというふうに考えてございます。
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瀬戸隆一#10
○瀬戸委員 いずれにしましても、現場のニーズというのをまたしっかりと調べていただいて、やっていただきたいというふうに思っています。
 そこで、今回、面積の話がありました。私の地元香川県なんですけれども、香川県の農業は三反、五反農業とも呼ばれています。いろいろな農業関係の補助金メニューがあっても、面積要件をクリアできずに該当できない場合というのが間々あります。
 今回の制度は、農地中間管理機構に預けられた農地を何とか有効に活用しようという制度だというふうに思っています。
 現行制度の面積要件は、平場で二十ヘクタール以上、中山間で十ヘクタール以上となっていますが、香川県とかにするとなかなか大変な面積ではないかというふうに感じております。
 そこで、お伺いします。
 中四国、特に香川県のような農地の狭い地域など、できるだけ多くの地域が恩恵にあずかれるように、面積要件についても十分検討していただき、この制度をつくり上げていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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佐藤速水#11
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 現行の圃場整備事業につきましては、ただいま委員御指摘なさいましたように、各団地の農地面積の合計が、平場で二十ヘクタール以上、中山間地域で十ヘクタール以上あることを採択要件としております。
 この機構関連事業につきましては、農地中間管理機構が借り受けている農地につきまして、担い手が経営をしやすくなるように、一定規模以上の面的まとまりのある農地を対象に実施することとしております。したがいまして、面積の規模要件につきまして、既存事業よりも引き下げるという考えでございます。
 面積要件につきましては、地域の実情ですとか担い手の経営状況、意向などを踏まえつつ、今後詰めてまいりたいというふうに考えてございます。
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瀬戸隆一#12
○瀬戸委員 十分に検討していただきたい、そのように思っております。
 それから、この制度は転用防止措置がとられております。借り手である担い手が落ちついて農業ができるように、中間管理権の期間を十分にとるべきとも考えております。
 そこで、お伺いします。
 今回の農地中間管理機構関連事業では、農地中間管理権が設定されている期間は農用地区域からの除外はできないと聞いていますけれども、設定期間はどれぐらいと考えていらっしゃるのでしょうか。
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齋藤健#13
○齋藤副大臣 機構関連事業は、農業者の申請、同意、費用負担なく、担い手への農地の利用集積を加速化する公共性、公益性の高い事業でございますので、整備した農地が直ちに転用されるということは避けていかなくちゃいけないと思っています。
 このため、改正法案におきましては、本事業で整備した農地の農用地区域からの除外は農地中間管理権の存続期間中はできない、おっしゃるとおりの措置をしているところでございます。
 この農地中間管理権の期間につきましては、機構から農地を借り受けた担い手が長期にわたり安心して経営に専念できるようにするとの観点から、工事完了後から一定期間を確保するということが大事だと思っておりますけれども、今後、適切な期間を検討していくということにしていきたいと思っております。
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瀬戸隆一#14
○瀬戸委員 担い手が落ちついて農業ができる、そういった期間をニーズを見ながら設定していただきたい、そのように思っております。
 それでは、ため池についてお伺いしたいと思います。ため池等の耐震化事業についてお聞きします。
 兵庫県、広島県、香川県はため池が多く、香川県は一万四千ものため池があります。ほとんどのため池は築後二百年から三百年たっているというふうにも言われておりまして、平成十六年の大型台風では、八百三十四カ所のため池が被災を受け、決壊が百十四カ所もあったということであります。しかし、ため池の耐震化は思うように現在進んでおりません。
 今回の改正によりまして、どのような問題点があって、どのように解決されるのか、お伺いします。
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細田健一#15
○細田大臣政務官 ありがとうございます。
 改めまして、今回の土地改良法の改正案の策定に当たりまして、瀬戸先生から大所高所の観点から前向きな御意見をいただいたことに、まず改めて御礼を申し上げます。本当にありがとうございます。
 今御指摘がございました、下流に住宅や公共施設等が存在し、地震発生時に甚大な被害が懸念される防災重点ため池のうち、耐震性能が不足しているものについては早急に耐震化工事を実施する必要がある、こういうふうに考えております。
 従来の土地改良法の手続においては、三条資格者である農業者の申請及び同意取得が必要であるため、関係する農業者が多い場合には同意取得に時間を要し、迅速かつ円滑な事業実施に課題がある、こういうふうに考えておりました。
 このため、今回提出させていただいております改正法案においては、農業者からの申請によらず、国または地方公共団体の発意により、原則として農業者の同意を求めず事業を実施できるようにすることにより、手続の簡素化を図り、その結果、迅速かつ円滑な事業実施が可能となるというふうに考えております。
 今後とも、瀬戸先生の御指導もいただいて、ため池等の耐震化を迅速に図ってまいる所存でございます。よろしくお願いいたします。
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瀬戸隆一#16
○瀬戸委員 使い勝手が非常によくなったのではないかと思っています。一つ、香川県の場合は、そういった中でも農家の負担は若干、責任を持ってもらうという意味を含めて払ってもらうということになっているようではありますけれども、ただ、全体的には非常に使い勝手がよくなったのではないかというふうに思っています。
 そういった中、大臣にお伺いしたいと思います。
 まだまだため池の修繕が終わっていません。今回の改正によりまして、ため池等の耐震化事業の利用がふえる可能性が高いというふうに考えられますが、耐震化事業の予算の確保をしっかりお願いしたいと思います。意気込みをお伺いします。
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山本有二#17
○山本(有)国務大臣 東日本大震災などの巨大地震が日本各地で発生しております。今後、南海トラフ地震等が発生する可能性も高まっております。農村地域の安全確保に向けまして、ため池の耐震化事業を迅速かつ機動的に実施していくことは喫緊の課題だというように認識しております。
 このため、このため池の耐震対策に関する地方公共団体等への補助を含む農村地域防災減災事業、この予算は近年大幅に増額いたしまして、積極的に支援しているところでございます。平成二十七年には二百八十億円でありましたものを、二十八年には五百八億円と一八一・二%の増額を図っているところでございます。
 今後とも、改正法の仕組みが活用され、ため池の耐震対策が一層進められますように、必要な予算の確保に努めてまいりたいというように思っております。
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瀬戸隆一#18
○瀬戸委員 一八〇%になったということでありますが、今後とも、この予算、しっかりと確保をお願いしていただきますようよろしくお願いして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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北村茂男#19
○北村委員長 次に、中川康洋君。
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中川康洋#20
○中川(康)委員 おはようございます。公明党の中川康洋でございます。
 きょうは、土地改良法等の一部を改正する法律案ということで、主に三点、御質問をさせていただきたいと思っております。
 まず、土地改良の予算の推移についてお伺いをしたいと思っています。
 私は、この土地改良関係予算については、実は今でも忘れられない事実がございます。それは、平成二十一年の民主党政権の誕生により、この予算が当時の幹事長の判断によって半分に減らされた、こういった事実がございます。当時私は地元三重県で県会議員をしておりましたが、この土地改良の関係予算の半減は、政権交代の象徴的な出来事として地元でも大きな話題となりました。
 現在の自公政権においては、平成二十四年の十二月の政権再交代以降、一貫してこの土地改良の関係予算の復活に取り組み、当初予算また補正予算を含め、徐々に回復させてきたわけでございますが、今回、平成二十八年度の補正さらには平成二十九年度の当初を合わせての予算は、まさしくこの政権交代前の平成二十一年度当初予算の五千七百七十二億円と同額のレベルになったわけでございます。
 ここまでの道のりには、地元関係者や関係団体初め、多くの方々の努力やまた取り組みがあったと思いますが、私も地元で地方議員を務め、関係者から要望を伺ってきた一人として、今回の予算の回復は大変に感慨深いものがございます。
 そこで大臣に伺いますが、これまでのこの土地改良の関係予算の紆余曲折も含めた推移に対する感想、さらには今後に向けての決意について御答弁を賜りたいと思います。
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山本有二#21
○山本(有)国務大臣 農業農村整備事業関係予算につきまして、平成二十二年度に大幅減額となりました。新規着工の見合わせなど、農業生産基盤の計画的な整備に大きな影響が生じたことでございました。これは御指摘のとおりでございます。
 このような中で、平成二十五年度以降、農業生産基盤整備のおくれを取り戻すべく、関係予算の回復に努めているところでございます。平成二十九年度において、御指摘のように、四千二十億円を計上し、二十八年度二次補正予算と合わせますと五千七百七十二億円、いわばやっと回復のめどがついたというところでございます。
 農業農村整備事業関係予算につきましては、今後でございますが、農地の大区画化、水田の汎用化、畑地化を通じた担い手への農地集積、集約化の加速化、野菜等の高収益作物への転換による農業の競争力強化、さらには、農業水利施設の長寿命化、耐震化や農村地域の防災・減災対策を通じた国土強靱化、これらの施策を進めるために必要不可欠でございます。
 地域からの要望に応えられますように、今後とも必要な予算をしっかりと確保してまいる所存でございます。
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中川康洋#22
○中川(康)委員 ありがとうございました。大臣から今後に向けての決意もしっかりと伺ったところでございます。
 私も、地方議員をしておりまして、あのときは非常に、本当に驚愕するような予算の半減があったわけでございます。今回、当初と補正合わせて同レベルに来たわけですけれども、やはり、願わくば当初予算でその当時のレベルまで持っていく、そして現場が予見可能性を持ってさまざまな土地改良の計画を進めていく、こういった方向性をおつくりいただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 それでは、具体的なところで、今回の新たな土地改良事業の要件等について、幾つかお伺いをしたいと思っています。
 今回の土地改良制度のまず一つ目に、原則を変更することへの必要性及び妥当性についてお伺いをいたします。
 これまでの土地改良事業は、公共投資さらには社会資本形成の意味合いを持ちながら、基本的には、農業者の私的財産である農用地の利用関係に影響を及ぼすため、例えば農業者の申請、同意や受益農業者の費用負担、これを求めることを制度の原則としてまいりました。しかし、今回の新しい制度では、基本的にはこれまでの手続や費用負担を求めないなど、その原則を大きく変更してきているところでございます。
 そこで伺いますが、今回の新制度において、農業者の申請、同意や費用負担を求めないことなど、これまでの制度の原則を変更することの必要性、さらにはその妥当性について、農水省の見解をお伺いしたいと思います。
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佐藤速水#23
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 農業の成長産業化のためには、担い手への農地利用の集積、集約化が極めて重要でございます。平成三十五年度までに担い手への農地利用の面積シェアを八割に引き上げるという政府目標を設定しているところでございます。
 そうした中で、今後高齢化がますます進行する中で、農地中間管理機構への貸し付けが増加することが見込まれておりますが、基盤整備が十分に行われていない農地につきましては、担い手が借り受けないおそれがございます。
 一方、農地中間管理機構に農地を貸し付けた所有者でございますが、基盤整備のための費用を負担する用意はないと考えられますので、このままでは基盤整備が滞りまして、担い手への農地の集積、集約化が進まなくなる可能性がございます。
 こうした中で、担い手への農地の利用集積、集約化を加速化するためには、農地中間管理機構と圃場整備事業の連携が不可欠であると考えてございます。そういったことから、今般、農業者からの申請、同意、費用負担によらないで、都道府県が基盤整備事業を実施できる制度を創設したいということでございます。
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中川康洋#24
○中川(康)委員 ありがとうございました。
 今、その必要性並びに妥当性を確認させていただいたところでございます。
 そこで、そうなってきますと、この農地中間管理機構への農地の借り入れをやはり促進していくことが大事だと思うんですね。というのは、今回のこの新しい制度は、その対象があくまでも農地中間管理機構が借り受けている農地に限られる、こういった状況になるために、やはりこの制度の創設を機に、今後さらに、機構にこの農地の借り入れをどう増していくのか、ここが非常に重要になってくると思いますが、そこに対する農水省のお考え及び決意を確認させていただきたいと思います。
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大澤誠#25
○大澤政府参考人 お答えいたします。
 農地中間管理機構、担い手へ農地を集積するための最も重要なツールだと考えておりますけれども、制度発足当初から、土地改良事業、農地整備事業との連携というのは鍵の一つだと考えておりまして、これまでも、モデル地区におきます農地整備事業予算の優先配分、担当者会議の場でのいろいろな説明、そういうことを現場段階でしっかりと行ってきたつもりでございます。
 それから、今回の土地改良法の改正につきましては、農業競争力強化プログラム、昨年末まとめていただきましたプログラムの一つになっておりますので、そのプログラムの説明という形で今までも、都道府県あるいは市町村の担当者、機構、土地改良区の職員、担い手農業者に対しまして説明会を開催しておりまして、現場でも関心が高まっているというふうに承知しております。
 そこで、先生の御指摘のとおり、今回の改正を契機といたしまして、一層の連携を深めるということが機構の実績を上げるためにも大事だと考えております。なので、土地改良区との連携、それから、今後、現場レベルで流動化を促進するものとして農地利用最適化推進委員、この任命が本格化してまいります。ことしの七月には、ほとんどの地域で委員が任命されます。こういう方々と連携をいたしまして、現場へのしっかりとした周知を行いまして、機構への活用を促していくということで集約化につなげてまいりたいと考えております。
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中川康洋#26
○中川(康)委員 ありがとうございました。
 今回の機構への借り入れの促進において、この新しい制度の創設というのは非常に重要なポイントになると思うんですね。ですから、今回の制度の創設を機に、これが大きなインセンティブとなるような、そういったお取り組みをまた引き続きお願いをしたいというふうにも思っております。
 そこで、一つ確認なんですけれども、実は、今回の新しい土地改良制度においても、換地を伴う農地整備については、引き続き農業者からの同意を求める方向であるというふうにも伺っております。
 私は、現場でのこれまでの状況、さらには今後の農地整備を想定した場合、例えば、換地を伴わない農地整備が果たしてどれだけあるのか。逆に言えば、今後の新たな農地整備、申請も同意も費用負担も要らないということなんですが、換地を伴わない農地整備というのは非常にないというふうに思っていますので、新たな農地整備においても、そのほとんどの整備は換地を伴うものであり、引き続き農業者の同意を求めることになるのではないかと思います。
 なぜ、今回の新しい土地改良事業においても換地を伴う農地事業については農業者の同意を残したのか、その意味について、農水省の御見解を伺います。
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佐藤速水#27
○佐藤政府参考人 換地計画に基づく換地処分でございますが、これは、工事前の土地、従前地でございますが、これと工事後の土地、換地でございますが、それに係る個々の権利関係の変動がございます。言ってみれば、財産権の変動を伴うものでございます。そのために、その実施に際しては、個々の権利者の同意、不同意をしっかりと確認する必要があると考えておりまして、現行の土地改良事業におきましても、換地計画につきましては関係権利者の同意を必要としているところでございます。
 この点で、土地の権利関係の変動と関係のない土地改良事業実施時点での同意とは異なるものというふうに考えてございます。
 このようなことから、土地改良事業である機構関連事業につきましても、土地の権利移動の変動と関係ない事業開始時点での同意は不要といたしますが、事業完了後の換地計画につきましては、引き続き関係権利者の同意を要するというふうにしているところでございます。
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中川康洋#28
○中川(康)委員 ありがとうございました。
 現場からの声として、今回、同意を求めないという状況であるんだけれども、換地を伴う内容については同意が残るんだというような声を聞いたわけです。それできょう確認をさせていただいたわけですが、その同意の、厳密に言うと中身が違うということのお話でございました。
 これまでは、費用負担を確定するための、こういった部分においての同意が必要であるということであったわけですけれども、それは基本的にはなくなる。しかし、やはり権利関係、特に財産権の変動を伴うゆえに、その部分については当然同意が必要なんだというところを改めて確認をさせていただいたわけでございます。
 当然、言葉が同じでございますので、そういったところで、現場がさまざま迷わないようにというか、非常にスムーズに物が進むように、また御説明を賜ればというふうにも思っておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 最後に、一点御質問をさせていただきたいと思います。
 除塩事業及び土地改良施設の突発事故被害復旧事業の災害復旧事業への位置づけ、これについてお伺いをしたいと思っております。
 実は、先般、国土交通省では、大規模災害時において早期に住民の安全、安心を確保するために、大規模災害時の災害査定の効率化とか事前ルール化を発表いたしました。私、国交省は今回非常にいいことをされたなというふうにも思っております。
 それに同じような改正が今回農水省の方でもされておりまして、今回の土地改良事業の改正案でも、例えば津波や高潮による海水の浸入により被害を受けた農用地の除塩事業、これを土地改良事業に基づく災害復旧事業として位置づけ、これをしていただいているところでございます。
 さらには、土地改良施設の突発事故被害の復旧を災害復旧の手続と同一の手続で進める、こういったことを明記していただいているわけですけれども、このような内容は、対象となる住民や農業者の生活やなりわいを一日も早く戻すという意味において大変重要な改正であるというふうにも思っております。
 私は、今回の改正は大変高く評価をしておりますけれども、今回の改正によって、例えば調査の期日とか査定に要する日にち、さらには復旧の工期の短縮、こういった部分が具体的にどのような効果としてあらわれてくるのか、その効果を確認させていただきたいと思います。
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佐藤速水#29
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 除塩事業につきましては、これまで土地改良法に位置づけられておりませんでした。東日本の震災時には特例法を制定した上で実施をしたところでございます。
 今後、南海トラフなど巨大地震が発生する可能性が高くなっております。津波により農地に大規模な塩害が発生した場合に、迅速かつ機動的に復旧に着手できるようにするといったことが大事でございますので、土地改良法上の災害復旧事業としてこの除塩事業を位置づけるということでございます。
 また、土地改良施設の老朽化が進展しております。パイプラインの破裂など、自然災害によらない土地改良施設の突発事故が年々増加してきております。
 そうした中で、突発事故被害について、早期に復旧できるように、災害復旧事業と同一の手続で実施できるようにすることが必要であるというふうに考えてございます。
 これらの措置を土地改良法に盛り込むことによりまして、被害を受けられた農業者の方がもとの経営に早期に戻れるようにする、そういった効果があるというふうに考えてございます。
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