農林水産委員会

2017-06-06 参議院 全229発言

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会議録情報#0
平成二十九年六月六日(火曜日)
   午前十時十二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月一日
    辞任         補欠選任
     矢田わか子君     櫻井  充君
 六月五日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     矢田わか子君
 六月六日
    辞任         補欠選任
     矢田わか子君     櫻井  充君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡辺 猛之君
    理 事
                舞立 昇治君
                山田 修路君
                徳永 エリ君
                紙  智子君
    委 員
                礒崎 陽輔君
                進藤金日子君
                中西 祐介君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                藤木 眞也君
                山田 俊男君
                小川 勝也君
                櫻井  充君
                田名部匡代君
                舟山 康江君
                矢田わか子君
                竹谷とし子君
                矢倉 克夫君
                儀間 光男君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       農林水産大臣   山本 有二君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  萩生田光一君
   副大臣
       内閣府副大臣   松本 洋平君
       文部科学副大臣  義家 弘介君
       農林水産副大臣  礒崎 陽輔君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       矢倉 克夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       内閣府地方創生
       推進事務局長   佐々木 基君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        藤原  豊君
       文部科学大臣官
       房総括審議官   義本 博司君
       文部科学大臣官
       房審議官     松尾 泰樹君
       文部科学省高等
       教育局長     常盤  豊君
       農林水産省消費
       ・安全局長    今城 健晴君
       農林水産省生産
       局長       枝元 真徹君
       農林水産省生産
       局畜産部長    大野 高志君
   参考人
       前北海道農政部
       長        土屋 俊亮君
       日本大学生物資
       源科学部教授   小林 信一君
       農民運動北海道
       連合会副委員長  石沢 元勝君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人
 農畜産業振興機構法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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渡辺猛之#1
○委員長(渡辺猛之君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進事務局長佐々木基君外七名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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渡辺猛之#2
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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渡辺猛之#3
○委員長(渡辺猛之君) 畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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藤木眞也#4
○藤木眞也君 自由民主党・こころの藤木眞也でございます。これまで畜産業をなりわいとして行ってきた私に質問の機会をいただきましたこと、大変理事の皆さんまた先輩の先生方に感謝を申し上げます。
 唐突に昨日、日本農業新聞の記事に、政府が今月九日に閣議決定をする予定の規制改革実施計画の原案に、条件不利地域での集乳に新たな事業者の参画を可能とするというような原案が盛り込まれたという報道がございました。本当に目を疑うような記事が載ってございました。昨年の十一月、党内の議論の中でしっかりと押し出しをした形であった内容が、今回また規制改革推進会議によって与党の議論もないままにこの原案の中に織り込まれたという点、私たち政治家が何なのかというのをもう本当に私は腹立たしく疑問に感じます。
 この一連の流れ、これを山本大臣はどのように受け止めておられるか、御見解をお聞きしたいと思います。
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山本有二#5
○国務大臣(山本有二君) この記事を拝見しました。
 また、今回のこの畜安法の改正法案におきまして、定款等で、一又は二以上の都道府県の区域において、正当な理由なく生乳の委託又は売渡しの申出を拒んではならない旨が定めていること等の要件を満たす事業者を、その申請により、指定事業者として指定し、加工原料乳を対象に補給金と併せて集送乳調整金を交付するということにしております。
 先ほど述べました要件を満たす限り、現在の指定生乳生産者団体以外の新たな事業者の指定を法制度上排除しているわけではございません。このことが規制改革実施計画においても、表現されているというように理解しております。特に新たなことを決めるものではございません。なお、このような要件を踏まえれば、現行の指定生乳生産者団体は、新たな制度におきましても引き続き指定生乳生産者団体として指定されるというように考えているところでございます。
 農業競争力強化プログラムにおきましても、公正な基準を定め、これに該当する農協等に集乳経費を補助するというように規定されておりまして、指定生乳生産者団体に対象を限定しているわけではございません。
 以上でございます。
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藤木眞也#6
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 是非、この規制改革推進会議、この方たちの意見というのは参考程度にとどめていただいて、大臣がしっかりと農林水産省並びに日本の農業現場、お導きいただきますようによろしくお願いをいたします。
 そもそも、今回のこの一連の畜安法の改定に及んだそもそもの発端は、日本国内におけるバター不足、ここにあったかなというふうに思います。ルール上、カレントアクセスでしっかり輸入ができるという形がある中で、先行きを見通さずにそのままにしてあった状態の中でバター不足が発生をして、この原因があたかも指定団体にあるんだというような規制改革推進会議からの発言によって私はこのような問題につながってきたなというような気持ちでおりますけれども、この指定団体、私は、五十年間、本当に農家の皆さん方自らが努力をし、我慢をし、続けてこられた結果が今の酪農経営の安定につながっているものだというふうに思ってございます。
 できれば、しっかりとこの団体を中心に、今後も酪農経営進んでいくようなことでお願いをしたいなと思いますけれども、今回、新たに補給金の交付対象者が増えるということでございます。交付対象者が増えるということは、数量配分の面で新制度が設けられるということでございますけれども、この辺がどのように変わっていくのかということをまずお聞きしたいと思います。
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枝元真徹#7
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 現在の交付対象数量でございますけれども、生乳生産の見込み、また前年度の指定団体の実績等を勘案いたしまして、指定団体に対して配分をしてございます。
 改正法案におきましては、補給金の交付に当たって、事業者に対しまして月別、用途別の販売予定数量等を記載した年間販売計画の提出を義務付けた上で、農林水産省令で定める基準に適合するのか、併せて提出される乳業者との契約書の写し等とそごがないか等々を確認いたしまして、各事業者ごとに交付対象数量を通知することを考えてございます。
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藤木眞也#8
○藤木眞也君 ありがとうございます。
 この加工に仕向ける割合等々が、需給調整という全体の視野に立てば、個別の事業者ごとに販売計画において決定するのではなく、地域的なまとまりがある中で面的に取り組んでいく必要があるというふうに思います。
 一定の地域内で同一となる加工比率を設定するなどの工夫が必要だと思ってございます。特に、今おっしゃられたように、用途別の割合であるとか季節ごとの変動などを考えますと、交付要件に反映をしていく必要があろうかというふうに思いますし、月別の販売計画と実績の乖離について、誰がどのタイミングでその辺を判断されるのかという点をしっかりと今回の判断基準に織り込んでいく必要があるというふうに思いますが、果たしてその辺ができるのかという点をお伺いしたいと思います。
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枝元真徹#9
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 まず、一定地域内の加工比率との関係でございますけれども、本法案におきましては、補給金の交付に当たりまして、農林水産大臣が提出された年間販売計画を確認することとしてございます。その際に、この計画が年間を通じた用途別の需要に基づく安定取引であるといった省令で定める基準に適合するものであると認める場合に、年間販売計画に記載のあった数量を参考といたしまして対象事業者ごとの交付対象数量を算出し、通知することとしてございます。このことによりまして乳製品の需要に応じた供給が確認されますので、一律の乳製品への仕向け比率を設定する必要はないというふうに考えてございます。
 また、様々な創意工夫を行います事業者が想定される中で、地域ごとに一律の乳製品仕向け比率を要件とすることは、消費者ニーズ等需要に応じた仕向けを支援する点からも適当ではないというふうに考えてございます。このような考え方を念頭に、関係者の意見を聞きながら、法案の成立後、政省令、通知等におきましてできるだけ速やかに定めたいというふうに考えてございます。
 また、実績の確認でございますけれども、各事業者ごとにきちんと実績を確認いたしまして、飲用牛乳ですとか乳製品の需要動向に応じて、実際の加工原料乳に仕向けている量を、計画より少ないのであれば交付対象数量を削減する、計画より多いのであれば交付対象数量を増加するということを考えておるところでございます。
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藤木眞也#10
○藤木眞也君 そうなると、北海道は生乳と加工向けとの比率が大体二対八と言われる中で、都府県でその逆のようなパターンがございますけれども、北海道の今回新たにその対象になろうとされる方、この方たちは全量委託を行わずに恐らく牛乳を出荷してこられる方だろうというふうに思いますが、この方たちの割合というのは自分たちで選択をしていいということなんでしょうか。
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枝元真徹#11
○政府参考人(枝元真徹君) 自分たちで選択といいますか、年間の販売計画におきまして年間どの程度を加工用に仕向けるのか、そこが安定的な条件である等々につきましては確認をいたしますけれども、そこは事業者の方で判断をいただくということでございます。
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藤木眞也#12
○藤木眞也君 いや、大変私は危ないなというふうに思います。是非地域ごとぐらいの同一のルールの中で配分というのを行っていかないと、本当にこれ不公平感が生まれてくるんじゃないかなというふうに思います。いいとこ取りが行われることのないようにしっかりと政省令でうたっていただかないと、本当に酪農家の皆さん、安心して経営を続けることはできないんじゃないかなと思います。是非その辺を認識いただいて、できれば周りの、まあブロックごとぐらいの割合配分の中で行っていただけるように今後御検討いただきたいというふうに思います。
 続けて、集送乳の方に移りますけれども、今回、先ほど質問をしましたが、新たな対象者、この辺も何か交付の対象になるんじゃないかというような捉え方ができるような記事になっておりました。実際、これ、MMJの方々が今回、集送乳の補填の対象になるんですか、ならないんですか、お聞きしたいと思います。
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大野高志#13
○政府参考人(大野高志君) お答え申し上げます。
 集送乳調整金につきましては、例えば、その酪農家の方の牧場所在地が乳業工場から距離が遠いこと等によりまして相対的に高い集送乳経費を要する地域を含め、あまねく地域から集送乳を行うことを確保するために交付するものであります。
 この法案におきまして、事業者からの申請によりまして、定款等で、正当な理由なく一又は二以上の都道府県の区域において、生乳の委託又は売渡しの申出を拒んではならない旨が定められていること、また、業務規程において、集送乳に係る経費の算定方法等が基準に基づき定められていること、こういった要件を満たす事業者を指定事業者として指定した上で、加工原料乳を対象に、補給金と併せて集送乳調整金、交付することとしております。非常に厳しい要件でございますが。
 このため、生産者補給金、生産者補給交付金の交付を受ける事業者であって、申請があり、要件を満たしていることが確認された者であれば指定を受けることができると、こういうことでございます。
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藤木眞也#14
○藤木眞也君 ありがとうございます。是非、先ほど言われた条件不利地域も含め、あまねく集乳をするということを前提に、要件としてしっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。
 今回のこの法案の中で、相当な数の省令という言葉が出てまいります。省令、通知の作成について、国会審議を踏まえて関係者の意見を聞きながら継続的に検討していくというようなことがうたわれておりますが、ここで、その検討をするというところで想定をされている関係者というのはどのような方々のことを指しているのか、お聞きしたいと思います。
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大野高志#15
○政府参考人(大野高志君) お答え申し上げます。
 農林水産省令及び関連通知につきましては、その制度の執行上、密接に関わる酪農乳業関係者、関係団体等の御意見賜りながら、法案の成立後できるだけ速やかに定めたいと考えているところでございます。
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藤木眞也#16
○藤木眞也君 是非、本当に、関係のある方々、こういう方々の意見を聞いて進めていっていただきたいというふうに思います。
 これまでのいろいろな法案等々を考えてみましても、せっかく農林水産省の中に食料・農業・農村基本計画に基づく審議会というのがあろうかと思いますが、どうもこの審議委員の方々の声といいますか意見というのが反映されているのかなというような場面が多々ございます。どうも、何か一定の、天の声といいますか、そういう方々の意見によって全てが進められているような感がございます。是非、農業現場、理解をいただいているそういう審議会の委員の皆さん方の意見を基に今後進めていただくようによろしくお願いをいたします。
 そして、何より私は、今、畜産経営、酪農経営をやられている方々の一番の不安は、そういう問題ではなくて、やはり生産基盤の弱体化、これに尽きているというふうに思います。これだけ子牛の値段が高騰をし搾乳素牛が減少する中で、是非国には早急にこの対策に乗り出していただきたいという思いがございます。
 特に、最近、キャトルセンターとか、集中的な育成をやられる農家の方等々出てきてございますけれども、最近のホルスタインの雌牛は、生涯でよくて三産というような時代背景があろうかと思います。せめて一回はホルスタインの雌牛を産んでいただかないと、この後継牛の不足というのが発生をいたします。
 そういった意味でいきますと、この雌雄判別というのが最近ございますが、この雌雄判別の精液を是非受胎率の高い初生牛、ここに重点的に付けていただくような政策等々を是非つくっていただければというふうに思います。今、ないことはないわけですけれども、やはり農家の皆さんがそれよりも高い子牛というような判断をされている面を考えますと、もう少し金額面であと一ひねり必要なのかなというふうに思います。
 是非そのようなことを国の方で進めていただくようなお考え等々ございましたら、意見を聞きたいと思います。
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山本有二#17
○国務大臣(山本有二君) 酪農経営におきまして、交雑種生産の増加によりまして乳用後継牛の生産が減少しております。その確保は大変重要な問題であると私も認識しております。
 一方、乳用牛の初産においては、難産による事故を回避するため、乳用牛と比べ体型の小さい黒毛和種の精液や受精卵を用いた交配が広く行われているところでございます。このような中、乳用後継牛の確保に向けて、雌の性判別精液・受精卵を用いた優良な乳用後継牛の生産、あるいは分娩監視装置の導入による難産などの事故低減の取組を支援してきているところでございます。
 こうした技術の組合せによりまして、経産牛に比べ一般的に受胎率の高いとされる初産におきましても積極的に乳用後継牛の生産に取り組むよう、これからも指導してまいりたいというように思っております。
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藤木眞也#18
○藤木眞也君 是非積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 ただ、今大臣が言われましたけれども、最近の和牛の子牛、この改良というのも相当進んでおります。我が家でも二割から三割は生まれたときの体重で四十キロを超える和牛が生まれるということもございます。昔の、一昔前のホルスタインとほとんど変わらないような体型の子牛が今生まれているということを考えると、やはり初生牛でないと、雌雄判別の精液というのはなかなか受胎率が悪いです。
 是非その辺をお願いできればと思いますし、今月の和牛の子牛の相場、全国的に約五万円ほど下落をいたしました。恐らく今年の年末ぐらいからは離農を始める繁殖農家の方がいらっしゃるんじゃないかなというふうに思います。生産現場には、酪農も肥育も繁殖も生産意欲は非常に高い農家の方々がたくさんいらっしゃいます。是非、この和牛においても、廃業される農家の皆さん方の繁殖雌牛、やっとの思いで増頭に転じ出した繁殖雌牛でございます。しっかりとその担い手の方々にすんなり引き継いでいただけるような制度、これを早急におつくりいただいて、限られた、本当に限られた生産基盤、これを崩さないようなお取組、農水省を挙げてお願いしたいというふうに思います。
 時間になりましたので、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
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小川勝也#19
○小川勝也君 民進党・新緑風会の小川勝也です。委員の皆様、久しぶりの質問ですので、よろしくお見守りください。
 今日は、恒例の櫻井充委員がお隣の内閣委員会に出稼ぎに行っておりますので、私が代わりを務めさせていただきたいというふうに思っています。
 昨日は、衆参でテレビ入りの審議が行われました。衆議院は決算行政監視委員会、参議院は決算委員会でありました。総理は、相変わらず、印象操作という言葉を多用しながら、多く国民に語りかけるように答弁をしておりましたけれども、私に言わせれば、農林水産委員会の議事録をしっかり読んでいないんじゃないかというふうに私は思っています。すなわち、ここにおられる皆さんは櫻井委員の質疑や森ゆうこ委員の質疑を聞いて、総理の答弁がいかにうつろなものだったかということをみんな知っているわけであります。私は、そのことも踏まえながら、私の気付いた点を質疑をさせていただきたいと思います。
 自慢をするわけではありませんけれども、私は、この問題に接する時期が非常に早い議員の一人でありました。昨年の九月二日、旭川市、アートホテルズ旭川、北海道獣医師会第六十七回大会、地区学会のパーティーで、私はこの加計学園と獣医学部新設の問題に接したわけであります。
 度々この委員会でも名前が出ております北村直人日本獣医師会顧問が、壇上、スピーチをする中で、いきなりハイテンションでこの問題に対する怒りを会場の獣医師さんにぶちまけたわけであります。当然、自由民主党の衆議院議員出身の北村顧問でありますので、私は大きな違和感を覚えました。この加計学園をめぐる、獣医学部新設をめぐる問題の中にいわゆる特区という問題があって、暴走をしているのではないかというふうに気付いたわけであります。そして、この通常国会がスタートして、いわゆる森友学園の問題が大きく議論される中、次は加計学園の問題が必ず大きな話題になるぞというふうに推移を見守っておりました。
 まあ、五十数年ぶりに獣医学部の新設ということであります。それまでは、農林水産省が獣医師のいわゆる需給をしっかり見る、そして文部科学省がいわゆる大学の設置、定員増、学部増設を審議する、これが我が国の行政のスタンダードだったわけであります。そして、総理は、あるいは国民に向かって、そういう既得権を打ち破るために私が岩盤規制をドリルを使って打ち破るんですと、こう言います。本当にその岩盤は国民にとって打ち破らなければならない岩盤なのかどうか、私は疑問を持たざるを得ないわけであります。
 まずは、そのいわゆる獣医師の需給を担当していたとされる農林水産省の現農林水産大臣の御認識をお伺いしたいと思います。
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山本有二#20
○国務大臣(山本有二君) まず、獣医学部の定員管理や設置につきまして、文部科学省が学校教育法等に基づきまして実施してきたところでございます。五十年以上にわたって獣医学部の新設がなかったことをもって岩盤規制と呼ばれているのかもしれません。また、長らく定員が九百三十名として変更されなかった規制という意味でも用いられているのではないかというように推測しているところでございます。
 いずれにしましても、農林水産省としましては、獣医療を提供する体制を整備するため、地域によっては確保が困難なところがある産業動物診療獣医師や農林水産分野の公務員獣医師について、しっかりその確保に努めてまいりたいという認識でございます。
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小川勝也#21
○小川勝也君 まあ、逃げを含めただらしない答弁です。
 第二十五回の国家戦略特区諮問会議の議事録の抜粋、報告をさせていただきます。これは、この委員会に所属する皆さんはもう日時を言っただけで分かるわけでありますが、平成二十八年の十一月九日であります。
 文科省は、後でお話をいたしますけれども、この決定に向かう中で、問題があるということを省内で認識をし、激しく抵抗するわけであります。ところが、山本委員は、大臣はこういうふうに言うわけであります。口蹄疫や鳥インフルエンザといった家畜伝染病に対する防疫対策を担っており、その確保は大変重要です。近年、家畜やペットの数は減少しておりますけれど、産業動物獣医師の確保が困難な地域が現実にございます。農林水産省といたしましては、こうした地域的課題の解決につながる仕組みとなることを大いに期待しているところでございます。まあ、役人が作った逃げの答弁です。
 ここで立派な委員がおられます。財務大臣です。財務大臣は何とおっしゃったか。松野大臣に一つだけお願いがある。法科大学院を鳴り物入りでつくったが、結果的に法科大学院を出ても弁護士になれない場合もあるのが実態ではないか。だから、いろいろと評価は分かれるところ。似たような話が柔道整復師でもあった。あれはたしか厚生労働省の所管だが、規制緩和の結果として、技術が十分に身に付かないケースが出てきた例。ほかにも同じような例があるのではないか。規制緩和はとても良いことであり、大いにやるべきことだと思う。しかし、うまくいかなかったときの結果責任を誰が取るのかという問題がある。この種の学校についても、方向としては間違っていないと思うが、結果、うまくいかなかったときにどうするかをきちっと決めておかないと、そこに携わった学生やそこに関わった関係者はいい迷惑をしてしまう、そういったところまで考えておかねばならないというところだけはよろしくお願いしますと。これは、麻生大臣が松野大臣にお願いをしたことであります。松野大臣おられませんので副大臣にお伺いしてもいいんですけれども、これは通告しておりませんので、聞きません。
 文科省は努力してきたんですよ。私は、義家副大臣は政治家として余り好きな政治家ではありませんでしたけれども、物すごく努力をしてきたことはこの委員会でも明らかになっております。農林水産省の努力が全然見えてないんですよ。何やっていたんだと。
 で、結果的にどういうことが起きるのか。毎日新聞にいい記事が出ていました。犬、猫減なのに獣医師が増えるのと、こう書いてあります。今、全国に約三万九千人の獣医師さんがおられて、犬、猫などのペット獣医師は約一万五千二百人、牛などの産業動物が四千三百人、食肉検査などを行う公務員獣医師が九千五百人、そして製薬企業勤務や研究職などもおられると、こういうことであります。
 そこで、もし三十年に開学しても、獣医師さんが誕生するのは六年後であります。六年後、世の中どういうふうに変わっていくのかというふうに考えてみたわけであります。当然のことながらペットは減少します。それから、少し工夫はなされていますけれども、高齢社会がますます進んでいく中で、寂しいからペットにアクセスしたいという高齢者がどんどん増えていきます。しかし、新たなペットを購入する、飼育するということになりますと、最終年齢というのがあるわけであります。すなわち、ペットをみとれないという年齢になると、ペットを飼いにくいという現状があります。
 それから、後に触れますけれども、牛、豚の飼育頭数は現状維持か微減であります。しかし、戸数がどんどん減っておりますので、獣医師さんの出張の手間というのはどんどん小さくなっていくわけであります。
 それから、関係者にお伺いをしたところ、製薬メーカーが今合併を繰り返していますので、例えばA製薬、B製薬と獣医師さんを二人雇っていたその製薬の研究職は、合併したことによって一人で済むようになるわけです。すなわち、獣医師の需給はどんどん細っていくというのが私は現状なのではないかというふうに思っています。
 そして、新たな獣医学部の新設となると、ただでさえ獣医学の専門的知識を持つ、教える能力のある先生方は限られているわけであります。これを今加計学園が集めると、ほかの大学にも支障が来されるわけであります。こういうことを文科省はどう把握しているんですか。どう答弁されますか。
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義家弘介#22
○副大臣(義家弘介君) 文部科学省としてそのような事実は承知しておりません。
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小川勝也#23
○小川勝也君 だって、獣医学部限られていて学生が九百三十人しかいなくて、それに過不足なく教員が配置されているわけであります。後で言いますけれども、新たに百六十人の定員ができたら、教員は何人要るんですか。そんなことを全国で取り合って、全国の獣医学のいわゆる教育レベルを下げて誰が幸せになるんだ。何でこんなばかなことをやるんですか。
 そして、経営のことを考えてみたって分かるんですよ。学部が増えれば、それまで獣医学部は大人気で、受験料収入というのは大学の大きなドル箱です。それが分散することによって、ただでさえ私立大学の獣医学系の経営はかすかすなのに、総体的にみんな苦しくなるじゃありませんか。その結果、どの学校とは言いませんけれども、学生のレベルが低下する、国家試験の合格率が低下する、あるいは、もしかさ上げして合格者を増やせば獣医師の能力が低下すると、もう悪いことばっかりなんですよ。
 もし、獣医師を本当に増やそうと思えば、私は、少なくとも来年開学なんというそんな無理、むちゃなことは絶対あり得ないと思う。もし本当に国家戦略でやるならば、開学までの間に三年あるいは五年しっかりと教員養成から考えるべきだと思うんです。これは私は正論であります。
 農林水産大臣、麻生財務大臣は、誰かに責任取ってもらわなきゃ困るぞ、こんな問題はというふうに言いました。松野大臣は、今日おりません。あのときに判こついた農林水産大臣、もしこういう事態を招いたら、農林水産大臣はどう責任取るんですか。
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山本有二#24
○国務大臣(山本有二君) 百六十人の定員が多いか少ないかということに対しては、私としてはなかなかコメントしづらいわけでございますが、こうした中に地域枠というのがございまして、地域枠は四国の方々を優先的に合格させていただけるという認識をしております。そういうような柔軟な判断をもし文科省が取っていただくならば、いわゆる自治医科大学、それぞれのお医者さんが少ない過疎地等に配分する大学ができたわけでございますしというようなセンスで考えていきますと、産業動物医や公務員獣医師、畜産業が盛んなところに必要でございます。そうした配転を需給に合わせてできていくというそういう路線に文科省もしていただけるならば、私はこの考え方というのは必ず成功していくのではないかというように期待をしておるわけでございまして、そんな意味で、誰が責任を取るという問題よりも、この現状の課題に対して的確な政策を打てるかどうかということが重要であろうというように思っておりますので、なお、産業動物医や公務員獣医師の不足しているところに充足するような手だては農林水産省としてはできるだけやっていただきたいということを文科省に申し上げていきたいというように思っております。
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小川勝也#25
○小川勝也君 この件は主題ではありませんので、大きな議論はいたしません。しかし、もし今大臣がおっしゃったことを文科省と一緒にやろうとすれば、新しい大学を新設する必要はないんですよ。四国にいわゆる産業動物の獣医師さんが欲しいと仮定すれば、新しい制度を構築して、高知県なら高知県、愛媛県なら愛媛県から学生を募って、獣医学部に行ったら戻ってくださいねというシステムをつくればいいだけの話じゃないですか。
 それから、後でお話をいたしますけれども、たまたま昨日、大阪府立大学が我々も定員二十人欲しかったというテレビ番組を偶然拝見をいたしました。すなわち、新しいニーズに対応するならば、地元に戻る獣医師さんの育成あるいはライフサイエンスに対応する学部の定員増だとか、文科省にお願いをすれば、愛媛県今治市に百六十人の定員を増設するよりももっともっと有効な手だては私は打てたのではないかと確信をする次第であります。
 そして、職業選択の自由というのがあります。大動物の方に行ってほしいけれども、ペットの獣医師さんになる人が多い、これも仕方ないことであります。しかし、ドクター、お医者さんがいわゆる先端の医療に携わりたいのと同じように、いわゆる牛に触れ合う獣医師さんにもいろんな希望があるでしょう。
 北海道には帯広畜産大学、北海道大学、酪農学園大学と三つ獣医学部がありますけれども、北海道は、後で触れますけれども、酪農にとっては王国でありますので、そこで活躍する産業動物医にとっては一番すばらしいステージであります。しかし、三つ獣医学部があって、北海道にはたくさんの牛があって、最高水準のいわゆる現場を持っているにもかかわらず、北海道でさえ獣医師足りないんですよ。それから、青森県、お隣、田名部匡代さんの青森県には北里大学の獣医学部がありますけれども、それでもまだ青森県も足りない。そうしますと、いわゆる愛媛県に獣医学部ができたから四国に獣医師が増えるというのはただの幻想と言わざるを得ません。
 質問を変えます。
 新たな獣医学部の設置、これは先ほども申し上げましたけれども、業界にとっては青天のへきれきであります。限られた教員、取り合いや分捕り合戦は大変だというふうに思いますけれども、文部科学省として、全国にどういう先生がどの大学におられるかというのを一番把握しているのは文部科学省であります。文部科学省のOB等が加計学園の先生をいわゆる引き抜いたり募集したりした、手伝ったりしたという例を見聞きしておりますでしょうか。
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義家弘介#26
○副大臣(義家弘介君) 文部科学省として、そのような事実は承知しておりません。
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小川勝也#27
○小川勝也君 文部科学省に御答弁をいただくか内閣府に御答弁をいただくか、どちらでも結構です。
 木曽功さんという内閣官房参与がおられます。この方は文部科学省のOBで、関係ありませんけれども、前川さんの三期先輩に当たる方であります。内閣官房参与でユネスコの担当であったというふうに総理は答弁しておりますけれども、その後、加計学園の理事、それで千葉科学大学の学長を務められました。
 どちらでも結構です。内閣官房参与と加計学園理事及び千葉科学大学の学長を兼務していた時期はありますか。
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松尾泰樹#28
○政府参考人(松尾泰樹君) 今詳細に日時持っておりませんけれども、木曽内閣参与でございますが、内閣参与としては平成二十六年四月一日から二十八年九月三十日まで、そしてまた、学校法人加計学園理事、千葉科学大学学長としては二十八年四月からということでございますので、兼務していたことはあると思います。
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小川勝也#29
○小川勝也君 そうしましたら、政府の服を着て、加計学園を中にまとって後輩の事務次官室に行くわけです、よろしく。
 これは個人的にお答えにくいことだと思いますけれども、文部科学省の役人の方にお伺いをいたします。政府の内閣参与で、役所の先輩が来られた圧力というのはどのぐらい感じるものでしょうか。
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