国土交通委員会

2019-04-10 衆議院 全186発言

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会議録情報#0
平成三十一年四月十日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 谷  公一君
   理事 伊藤 忠彦君 理事 岩田 和親君
   理事 金子 恭之君 理事 根本 幸典君
   理事 松本 文明君 理事 矢上 雅義君
   理事 津村 啓介君 理事 中野 洋昌君
      秋本 真利君    加藤 鮎子君
      門  博文君    神谷  昇君
      神山 佐市君    工藤 彰三君
      小島 敏文君    古賀  篤君
      田中 英之君    高木  毅君
      谷川 とむ君    土屋 品子君
      中谷 真一君    鳩山 二郎君
      福田 達夫君    福山  守君
      藤井比早之君    堀井  学君
      三谷 英弘君    宮内 秀樹君
      宮崎 政久君    望月 義夫君
      盛山 正仁君    簗  和生君
      荒井  聰君    福田 昭夫君
      道下 大樹君    森山 浩行君
      小宮山泰子君    下条 みつ君
      谷田川 元君    山岡 達丸君
      伊藤  渉君    北側 一雄君
      塩川 鉄也君    宮本  徹君
      井上 英孝君    重徳 和彦君
      中島 克仁君
    …………………………………
   国務大臣         石井 啓一君
   内閣府副大臣       浮島 智子君
   文部科学副大臣      永岡 桂子君
   国土交通副大臣      牧野たかお君
   国土交通大臣政務官    工藤 彰三君
   国土交通大臣政務官    田中 英之君
   国土交通大臣政務官    阿達 雅志君
   政府参考人
   (内閣官房アイヌ総合政策室長)          橋本 元秀君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  諸戸 修二君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           増子  宏君
   政府参考人
   (文化庁審議官)     内藤 敏也君
   政府参考人
   (林野庁国有林野部長)  小坂善太郎君
   政府参考人
   (水産庁増殖推進部長)  保科 正樹君
   政府参考人
   (国土交通省北海道局長) 和泉 晶裕君
   国土交通委員会専門員   宮岡 宏信君
    —————————————
委員の異動
四月十日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     福山  守君
  宮崎 政久君     神山 佐市君
  盛山 正仁君     堀井  学君
  下条 みつ君     山岡 達丸君
  日吉 雄太君     谷田川 元君
  宮本  徹君     塩川 鉄也君
  広田  一君     中島 克仁君
同日
 辞任         補欠選任
  神山 佐市君     宮崎 政久君
  福山  守君     鬼木  誠君
  堀井  学君     盛山 正仁君
  谷田川 元君     日吉 雄太君
  山岡 達丸君     下条 みつ君
  塩川 鉄也君     宮本  徹君
  中島 克仁君     広田  一君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律案(内閣提出第二四号)
     ————◇—————
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谷公一#1
○谷委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省北海道局長和泉晶裕君、内閣官房アイヌ総合政策室長橋本元秀君、内閣審議官諸戸修二君、文部科学省大臣官房審議官増子宏君、文化庁審議官内藤敏也君、林野庁国有林野部長小坂善太郎君、水産庁増殖推進部長保科正樹君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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谷公一#2
○谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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谷公一#3
○谷委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。中野洋昌君。
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中野洋昌#4
○中野委員 公明党の中野洋昌でございます。
 提出されましたアイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律案につきまして、公明党を代表いたしまして、通告に従い質問をさせていただきます。
 昨日委員長の方からも報告がありましたとおり、本法律案の審議に先立ちまして国土交通委員会で視察に行かせていただき、私もその意見交換というのに参加をさせていただきましたので、その議論も踏まえながら質問をさせていただきたいと思うんです。
 実際に現地を視察に行かせていただき、また、さまざまな関係者の方とも意見交換をさせていただき、やはりアイヌの方々、今までアイヌの方々が置かれてきたさまざまな歴史的な背景、そしてまた、こうした政策に関して本当にいろいろな御意見、そうしたさまざまな御意見がある中で、今回この法律案ということで一つの政策ということで形づくられた、この関係者の皆様の御努力というものにまずは心からの敬意を表したいというふうに思います。
 今まで、アイヌの方々をめぐるさまざまな政策というか支援というか、長い歴史がございます。生活的なところの支援というのも行われてまいりましたし、また、アイヌ文化振興法もつくり、そして文化振興というものも今まで行われてきた、こういう歴史がございます。そうした、生活の水準、一定程度向上している、こういうふうな結果というものもまた拝見させていただきましたけれども、まだまだこうした取組が不十分なんだ、こういう指摘もあるところでもございます。
 また、国際社会においても、そして我が国の国内においても、先住民族をめぐるさまざまな議論も進んでまいりました。しかし、現状においては、アイヌということで自分が差別、あるいはそういう偏見があるんじゃないか、こういう御意見もまだ多々あるところでございますし、やはり、こうした現状を変えていくためには、アイヌの歴史あるいは文化に対して国民の理解というものをもっと進めていかないといけない、共生を進めていくための取組をしていかないといけない、こういういろいろな御意見もあるというふうに理解をしております。
 そこで、まず冒頭でございますけれども、アイヌ政策の担当の大臣でもございます石井大臣に、今までのアイヌの方々に関する政策への評価、そして本法律案の意義について、冒頭お伺いをしたいというふうに思います。
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石井啓一#5
○石井国務大臣 政府におきましては、従来から、アイヌの人々の誇りの源泉であるアイヌ文化を継承する基盤が失われつつある状況を踏まえ、現行のアイヌ文化振興法に基づく文化振興等施策に取り組んできたほか、北海道庁を中心に生活向上施策を講じてきたところでありまして、これまで一定の成果が得られてきたと承知をしております。
 しかしながら、平成二十年、衆参両院のアイヌ民族を先住民族とすることを求める決議等を踏まえ、アイヌの人々を先住民族と認識した上で施策を展開していくことが求められていること、アイヌの人々からは、アイヌ文化伝承が担い手の生業、なりわいとなるような施策、あるいはアイヌ伝統工芸品の原材料を確保するための施策などアイヌ文化振興のための環境整備が求められていることなど新たなアイヌ政策を総合的に推進していくことが求められております。
 このため、本法案では、アイヌの人々が先住民族であるとの認識を示すとともに、アイヌの人々の誇りが尊重される社会の実現に向けて、従来の福祉政策や文化振興に加え、地域振興、産業振興、観光振興等を含む支援を行う新たな交付金制度を創設するなど、アイヌ施策の効果的な推進を図るために必要な各種措置を講ずることとしております。
 なお、これらの措置に対する強い期待から、先般実施されました国土交通委員会の現地視察におきましては、参加された方々から本法案の早期成立を望む意見が出されたものと承知をしております。
 本法案は、これらの措置によりまして、アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができ、その誇りが尊重される社会の実現を図り、もって全ての国民が相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とするものでございます。
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中野洋昌#6
○中野委員 先ほど大臣からもまさに御答弁ありました、本法律案に基づいて施策を講じていく、支援の中心的なメニューでもございます交付金、これにつきまして政府の方にお伺いをしたいと思います。
 本法律案の第十五条におきましては、認定をされた市町村に対しまして、アイヌ施策の推進地域計画、これをつくっていく、これについて認定をする、それに基づいた取組に対しては交付金を支給をする、こういう形で施策を応援、国として支援をしていく、こういう仕組みになっているというふうに承知をしております。
 この交付金につきましては、比較的自由度も高く、観光あるいは産業、さまざまな分野においてこうした支援に使える、こういう形がある一方で、これは党内でも議論をしたんですけれども、自治体がこの計画をつくるという形になっております。そして、この計画に対して交付金を支援をするという形になっておりまして、具体的に、アイヌの方々の意見というのがこの政策をつくっていく中でどのように反映をされていくんだろうか、こういうふうな意見も党内では出たところでございます。
 この本交付金の制度の創設の意義、そして、その施策の実施に当たりまして、アイヌの方々の意見というのが具体的に施策にどのような形で反映をされていくのか、これについて政府にお伺いをしたいというふうに思います。
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橋本元秀#7
○橋本政府参考人 本法案に基づき新たに創設する交付金制度につきましては、アイヌ文化の振興等に資する環境の整備及びアイヌの人々が抱える課題の解決のため、従来の文化振興や福祉施策に加え、地域振興、産業振興、観光振興等を含めた市町村の事業に対して支援を行うものでございます。
 交付金制度を含むアイヌ施策の推進に当たりましては、御指摘のとおり、アイヌの人々の意見を尊重するということが重要であると認識しており、本法案におきます基本理念におきましても、アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができるよう、アイヌの人々の自発的意思の尊重に配慮しつつ行わなければならないものとしているところでございます。
 また、当該交付金につきましては、市町村が作成したアイヌ施策を推進するための計画に基づき交付するものでございますが、計画を作成する際、事業の実施主体に意見を聞かなければならないということにしており、事業の実施主体はアイヌの人々が中心となるということが想定されることから、アイヌの人々の要望や意見が交付金事業に適切に反映されるもの、そのように承知しているところでございます。
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中野洋昌#8
○中野委員 ありがとうございます。
 次に、白老町につくられます民族共生象徴空間、ウポポイに関連をして質問をさせていただきたいと思います。
 現地も見させていただきましたけれども、このウポポイの中核施設の一つは国立アイヌ民族博物館ということでございまして、新たに国立の博物館ができる、こういうことであります。アイヌ文化振興の取組というのが更に加速されるのではないかというふうに大変な期待をしております。
 視察をした際の意見交換会の中でも、やはり、今までの博物館の形では財源も限られている、入場料の収入の中でやっていくということでありまして、実際にはもっとやりたい。例えば、アイヌの伝承を記録をしていく、あるいは、さまざまな散逸している情報、こういうものを収集をしていく、こういった基本的なアイヌの文化を継承していくための非常に重要な取組というのが、なかなか手が回っていなかった、こういうふうな御指摘も意見交換ではいただいたところでございます。
 今回、新たな国立の博物館ができるということで、これが文化振興の中核となっていく、このように期待をしておりますけれども、この博物館がアイヌの文化振興に果たす役割をどう考えているのか、これについてお伺いをしたいというふうに思います。文化庁、よろしくお願いします。
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内藤敏也#9
○内藤政府参考人 お答えいたします。
 国立アイヌ民族博物館は、先住民族であるアイヌの尊厳を尊重し、国内外にアイヌの歴史と文化等に関する知識と理解を促進するとともに、アイヌ文化の創造と発展に寄与することを理念といたしまして、先生方ごらんいただいたように、北海道白老町の民族共生象徴空間、ウポポイ内に整備を進めているところでございます。
 その役割といたしまして、具体的に、まず、アイヌの歴史、文化等に初めて触れる人々も含め、国内外の多様な人々がアイヌ民族の歴史や文化を学び、正しく理解する機会の提供、それから、展示、調査研究機能を活用してアイヌ文化に関する十分な知識を有するキュレーターなど次世代の専門家の育成、さらに、博物館の収蔵品や象徴空間内外の自然空間を研究フィールドといたしましたアイヌの歴史、文化に係る実践的な調査研究、そして、アイヌの歴史、文化等を展示する他の博物館や大学、研究施設をつなぐ情報ネットワーク拠点、この四点に取り組むこととしてございます。
 こうした活動を通じまして、国内外から高く評価される専門性を持ちながら、多くの人々に親しまれる博物館となるよう、展示、教育普及、人材育成、調査研究、ネットワーク拠点のいずれにおいても先進的な取組を行うことで、アイヌ文化振興のナショナルセンターとしての役割を果たすこととしてございます。
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中野洋昌#10
○中野委員 アイヌの文化を次世代に継承するということで、大変に重要な役割を果たす博物館になると思います。ぜひともお取組をお願いをしたいとともに、北海道各地に、白老町以外にもさまざまなアイヌの文化に関する博物館もございますし、文化施設もございますし、ここは北海道全道挙げて、やはり、広域的にしっかり連携もしながら、こうした文化振興というものも行っていく必要があるというふうに考えております。
 これについてはどのような取組を進めていかれるのかというのを、文化庁にもう一度お伺いをしたいというふうに思います。
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内藤敏也#11
○内藤政府参考人 お答えいたします。
 国立アイヌ民族博物館の整備に当たりましては、北海道内はもちろん、国内外の博物館や研究機関、アイヌ文化の伝承活動を行う団体等とのネットワークを構築することが重要な機能の一つとして位置づけられると考えております。
 そこで、文化庁では、平成二十八年十二月に、北海道内の博物館で構成する国立アイヌ民族博物館ネットワーク準備会を発足させ、定期的な協議を進めております。
 この協議会では、これまで、各地の博物館等との資料収集、貸借等の協力体制、展示会の巡回などの連携、学芸員の育成などが話し合われております。
 今後、博物館の開設準備と並行いたしまして、このネットワークの構築に向けた取組を更に進め、各地域におけるアイヌ文化に関する調査研究や展示、教育普及などの活動の充実に貢献してまいりたいと考えてございます。
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中野洋昌#12
○中野委員 最後に、二〇二〇年の東京オリパラ大会について伺いたいと思います。
 この大会はよくスポーツの祭典というふうに言われるんですけれども、オリンピック・パラリンピックというのは、スポーツだけではなくて、文化の祭典でもございます。日本の文化を世界に発信をしていくまたとないチャンスであり、先日の意見交換会でも、こうした機会を踏まえましてアイヌ文化の発信を世界にしていってほしい、こういう大変に強い御要望があったところでもございます。
 そこで、オリパラの開会式、また閉会式での扱いも含めまして、この大会を通じてアイヌ文化をしっかりと発信をしていく、これは非常に重要なことであるというふうに思っておりますので、最後、これをどのように行っていくのかということについて政府の答弁を求めたいというふうに思います。
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諸戸修二#13
○諸戸政府参考人 お答えを申し上げます。
 二〇二〇年東京大会、ただいま委員からも御指摘ございましたとおり、スポーツだけでなく文化の祭典でもございます。大会を契機とした文化プログラムを実施をすることといたしております。
 アイヌ文化の発信につきましては、これまでも、多様性や国際性に配慮して日本文化の魅力を発信する取組を認証いたしますビヨンド二〇二〇プログラムを既に活用もしていただいておるところでございます。
 また、文化プログラムの中核的な事業といたしまして検討が進められております日本博では、今後具体化していく案の一つとして、自然とともに生きるアイヌ文化をテーマとした企画が挙げられておるところでございます。
 二〇二〇年東京大会の開会式、閉会式につきましては、大会組織委員会が、野村萬斎さんを中心に四式典全体の総合的な演出、企画を行います東京二〇二〇総合チームにおいて検討を進めていると承知をいたしております。委員のお考えにつきましては、大会組織委員会に伝えてまいりたいと思います。
 今後とも、さまざまな機会を捉えて、アイヌ文化の発信に関係の皆様と連携しながら取り組んでまいりたいと思います。
 以上でございます。
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中野洋昌#14
○中野委員 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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谷公一#15
○谷委員長 次に、堀井学君。
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堀井学#16
○堀井委員 イランカラプテ。自由民主党の堀井学でございます。
 本日は、質問の機会をいただき、委員長始め理事の皆様方に感謝を申し上げたいと思います。私は国土交通委員会所属ではございませんが、質問の御調整をいただいた皆様方に感謝を申し上げたいと思います。
 北海道の十二選挙区ある中で、私を選出する北海道九区という場所は、一番アイヌ民族の方々が生活をされて、暮らしている地域であります。また、白老町というところには民族共生象徴空間の国立アイヌ民族博物館、ウポポイが建設されることからも、質疑者として地元の思いやアイヌ民族の思いを代弁せよと命じられたものと思い、務めを果たしてまいりたいと思います。
 最初に御挨拶で、私はイランカラプテと申し上げました。この言葉の意味は、あなたの心にそっと寄り添うというアイヌ語の意味であります。日常の御挨拶であります。
 皆さんがなれ親しむ北海道の地名には、先住民族であったアイヌ民族の方々が名づけた地名が八割存在いたします。その地名の、名称の由来には意味があり、例えば、私が住む登別という地域でありますけれども、アイヌ語ではヌプリペツと呼ばれておりました。意味は、皆さん御存じのとおり、登別温泉の川に温泉の白く濁ったものがまじり合ったことを意味してヌプリペツと名づけられたそうであります。
 また、漢字にすると読みにくく難しい、皆さんがよく知っていらっしゃる長万部という地域は、オサマムペという名前であります。意味は、魚のカレイが河口付近でいっぱいとれる場所という、河口という意味であるそうであります。
 北海道の小学校に通っていた生徒であれば、郷土の歴史の勉強として、自分が住む町の名前、名称の由来というものを小学校四年生、五年生、六年生の学年で習うということがあります。
 アイヌ民族がつけられたアイヌ語の地名が変化したものであって現在の地名になったというのが八割方、北海道に存在するということであります。川も山も湖も丘も滝も、そのほとんどがアイヌ語の由来であります。アポイとかカムイとか、いろいろあります。
 私の同級生、幼なじみには、アイヌの血を引く民族の方、友人が多数おります。スポーツでの同級生や先輩、後輩でもおりまして、トップアスリートとして互いに切磋琢磨した仲間もおります。
 理事の皆様に御視察いただいた建設中のウポポイの前にあるポロト湖は、冬は全面が凍るわけでありますが、スケートリンクになります。私も何度も練習させていただいたリンクですが、白老町のポロト湖をホームリンクで育った道産子のメダリストも誕生しておりますし、オリンピアンも数多くおります。
 それでは、アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律案について伺ってまいりたいと思います。
 法案をつくり上げる上で、アイヌ民族、有識者を始め関係者の意見聴取を行ったと承知をいたしております。アイヌ民族の皆さんはそれぞれ要望があったわけでありますけれども、それに加えて、有識者の公正な判断、さらには公正公平な意見を盛り込んだ上で、その後、アイヌ政策推進会議において法案として素案を取りまとめ、本日の法案審議に至るわけであります。
 これまで、アイヌ民族とそれ以外の人々は古くから交流を行い、差別などの問題が発生する一方で、時には両者助け合い、困難を乗り越えながら北海道の開拓、発展をつくり上げてきました。今後においては、今まで以上、互いを尊重しつつ、共生する社会を築き上げることが重要と考えますが、どのように取り組んでいくのか、最初にお伺いをいたします。
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石井啓一#17
○石井国務大臣 委員御指摘のとおり、北海道の開拓、開発の過程においては、移住者とアイヌの方々が手を携えながら取り組んできたという側面もあるものと承知をしております。
 このため、今般の法案において、アイヌの方々が先住民族であるとの認識のもと、共生社会の実現に向けて、アイヌ政策について、従来の文化振興や福祉政策に加えて、地域振興、産業振興、観光振興等を含む多岐にわたる施策を総合的に進めていこうとするものであります。
 具体的には、アイヌ施策の推進に当たっての国、地方公共団体の責務を示すとともに、市町村に対する交付金の交付、林産物の採取やサケの採捕に関する措置、民族共生象徴空間の円滑な運営のための措置、アイヌであることを理由とした差別することその他の権利利益を侵害することの禁止など、アイヌ施策の効果的な推進を図るために必要な各種措置を盛り込んでいるところであります。
 今後とも、アイヌの方々が民族としての名誉と尊厳を保持し、これを次世代に継承していくことにより、多様な価値観が共生し、活力ある共生社会が実現されるよう取り組んでまいりたいと考えています。
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堀井学#18
○堀井委員 今大臣がおっしゃられました、名誉と尊厳を保持し、これを次世代に継承していくことにより、多様な価値観が共生し、活力ある共生社会の実現を目指すということであります。この取組の一層の推進をお願いしたいと思います。
 アイヌ民族の皆様方には、この法案成立後は、今まで以上に、アイヌの血を引く人間であることに胸を張っていただきたいと思いますし、今まで以上に強い誇りを持っていただきたい、そうなる法律であってほしいと願うものであります。
 次に、アイヌ政策推進に当たっては、その民族としての当事者であるアイヌの人々の意思を尊重することが重要であります。法案作成の過程において、アイヌの人々からは多くの要望や課題が示されておりました。この法律案で要望や課題がどのように改善されていくのか、お伺いをいたします。
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牧野たかお#19
○牧野副大臣 お答えさせていただきます。
 アイヌの方々に寄り添った施策を講じるため、この法案の検討においては、北海道の内外で延べ三十六回、五百名を超えるアイヌの方々と意見交換を実施し、より多くのアイヌの方々の御意見を伺うよう努めてまいりました。
 その中では、例えば、アイヌの人々や地域の住民の交流の拠点になっている生活館が老朽化しているので対策を講じてほしいとか、伝統的な生活の場でありますイオルの整備をもっと進めてほしい、また、雇用が生まれるような施策を講じてほしいなどの御要望をいただきました。
 これらの御要望を踏まえ、さまざまな課題を総合的に解決するため、この法案においては、アイヌの人々と地域住民の交流の場の整備や、伝統的なアイヌの生活の場であるイオルの再生、そして地域の高齢者の足となり観光振興も支えるコミュニティーバスの運営などを支援する新たな交付金制度を創設することにしております。
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堀井学#20
○堀井委員 地元からは、丁寧な意見交換を行っていただいたと伺っております。
 また、地元の意見が尊重された新交付金制度に期待するなど、法案成立を望む声が強く私のもとへも寄せられているところであります。新しい交付金制度の創設により、意見交換によって多く寄せられた課題解決につながる運用となるようにお願いを申し上げたいと思います。
 次に、この法案においては、市町村が地域計画を作成し、アイヌ政策を進めていくこととしております。先日、視察において行われた意見交換でも、出席者からは、市町村によってはアイヌ政策にも温度差があり、住んでいる地域、各市町村の取組によっては、政策の均衡が保てるのかと指摘を受けたところでありますが、市町村からはどのような意見が寄せられているのか、また、取組の温度差、住んでいる地域間格差をどう解消していくのか、お伺いをいたします。
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牧野たかお#21
○牧野副大臣 この法案の検討において、アイヌの方々にとって身近な行政主体である市町村から意見を伺いました。
 その中では、地域における交通手段の確保が必要だとか、アイヌの文化や遺産を生かした観光ルートの開発が必要といった意見が寄せられました。このため、この法案においては、アイヌの文化や観光、地域振興などを支援する交付金制度を創設することにしております。
 この交付金制度は、市町村に広く周知を図りまして、また、問合せに対しては丁寧に対応をいたしまして、幅広い地域、そして市町村におきましてアイヌ政策が推進されるよう取り組んでまいる所存でございます。
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堀井学#22
○堀井委員 先月末の理事の皆様との視察の際の関係者から御指摘を受けた件、質問させていただきましたが、新しい交付金制度は政策的に幅広く柔軟な対応ができる内容となっております。地域が抱える問題、課題の解決につながりますので、各自治体に対しては丁寧に広く周知をお図りいただいて、アイヌ政策が活発に議論され、政策が着実に推進されるよう取組をお願い申し上げたいと思います。
 次に、本法案では、国有林野やサケの採捕に関する措置など、先住民であるアイヌの人々による土地、資源の利用に関する措置も含まれております。
 国有林野における林産物の採取に関する措置は、アイヌの人々の要望に十分に応えられる内容となっているのか、お伺いをいたします。
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小坂善太郎#23
○小坂政府参考人 国有林野についてお答えいたします。
 アイヌ新法の制定に当たりまして、アイヌの人々に御意見を伺ったところ、森林に関しましては、儀式や文化の伝承に必要となる林産物を、国有林で、その都度許可等を得ることなくとれるようにしてほしい、そういった御要望があったところでございます。
 国有林の利用につきましては、農山村の生活に必要な自家用のまき等の林産物の採取を認める共用林野制度というものがございます。今回の特例措置におきましては、儀式を始めとするアイヌ文化の振興等に利用するための林産物の採取を行う共用林野の設定を行うことができるようにいたしまして、アイヌの人々が国有林からこれらの林産物の採取を行えるようにするようなものでございます。
 このような特例措置によりまして、アイヌの方々の森林に対する要望には応えられるものと考えているところでございます。
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堀井学#24
○堀井委員 柳の木からは、イナウというアイヌの儀式や祭具として使われるものが採取されるわけであります。アットゥシというのはアイヌの衣装でありますが、これはオヒョウという木を使ってつくられるわけであります。特例措置により、手続の簡素化、必要なときに自由に活動できるように取組をお願いしたいというふうに思います。
 また、本法案では、アイヌにおいて継承されてきた儀式の保存、継承又は知識の普及啓発のため、内水面でのサケを採捕する事業が円滑に実施されるよう適切な配慮をするとしておりますが、これまでとどのように変わっていくのか、何が変わるのか、お伺いしたいと思います。
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保科正樹#25
○保科政府参考人 サケの採捕についてお答えいたします。
 河川等の内水面におけるサケの採捕につきましては、都道府県知事の許可等を受けた者以外は禁止されております。本法案におきましては、アイヌの方々にとってサケが伝統的に重要であることを踏まえまして、内水面におけるサケの採捕に必要な許可に関する配慮について規定をしたものでございます。
 具体的には、市町村が作成するアイヌ施策推進地域計画の中にアイヌの儀式等に利用するためのサケを内水面において採捕する事業が記載されている場合に、都道府県知事等は、その事業が円滑に実施されるように、採捕について許可をするに当たって適切な配慮をすることとしております。
 本法案が成立した場合、北海道においては、アイヌの方々からの御要望を踏まえまして、許可手続の柔軟化や簡素化等を検討する予定と聞いております。
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堀井学#26
○堀井委員 ありがとうございます。許可の柔軟性、手続の簡素化、ぜひお願いをしたいと思います。
 昔からアイヌの人々は、自分たちが使う分だけ、必要なだけ、食べる分だけ、保存する分だけ自然の恵みをいただくという考え方で、それが、手続が簡素化されたり許可が柔軟化されて乱獲になるんじゃないかとかという指摘をされる方もいらっしゃいますが、決してそのようなことはありませんので、御安心していただきたいというふうに思います。
 私の選挙区である北海道胆振、日高地方には多くのアイヌの人々が生活をしております。昨年、胆振東部地震の災害や、近年、人口減少で過疎化に苦しむ地域が存在をします。国と市町村が連携をして、地域の底上げにつながるような取組、開発政策を展開する必要があると考えますが、どのように取り組むお考えか、お伺いをしたいと思います。
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和泉晶裕#27
○和泉政府参考人 お答え申し上げます。
 平成二十八年三月に閣議決定されました第八期北海道総合開発計画におきましては、北海道の食と観光を戦略的産業として位置づけ、これらを支える生産空間の維持発展を図ることといたしております。
 北海道の胆振、日高地方には、議員も御指摘のとおり、多くのアイヌの人々が居住されており、アイヌ文化の継承にとって重要な地域であるとともに、生産空間としても守っていかなければならない大事な地域だと認識しているところでございます。
 このため、交流人口の増加や物流ネットワークの充実、観光アクセスの改善等を図り、地域の強みをより高めていくためにも、引き続き、新千歳空港や室蘭港、苫小牧港、日高自動車道などの基幹となる社会資本整備を進めてまいりたいと思っています。
 また、本地域におきましては、昨年九月の北海道胆振東部地震により大きな被害が発生いたしました。現在、新たな砂防施設の整備や農業水利施設などの災害復旧に鋭意取り組んでおり、引き続き、被災者の生活再建、被災地域の経済復興に向け、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 国土交通省といたしましては、これらについて、地域の関係機関と幅広く連携しつつ、積極的に取り組んでまいる所存でございます。
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堀井学#28
○堀井委員 北海道八期総合計画に基づいて取組が進められる、そしてさらには、北海道の胆振東部地震災害からの復旧復興、ぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 次に、民族共生象徴空間については、二〇二〇年の四月の一般公開に向けて着実に整備が進められております。北海道を始め御当地白老町、また近郊市町村は、百万人の来場者目標を達成するために連携した取組を進めているところであります。一般公開後はより多くの人に来場してもらい、北海道の歴史と大自然の中で生活をしてきたアイヌの歴史を知っていただくためには、周辺の空港、鉄道、道路といったアクセスの改善も必要であります。
 百万人の来場者の目標を達成するため、空港、鉄道、道路アクセスについて、国土交通省でそれぞれどのように改善を取り組んでいくのかお伺いすると同時に、民族象徴空間により多くの人に来場していただくための観光振興にどのように取り組んでいくのか、お伺いをしたいと思います。
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石井啓一#29
○石井国務大臣 ウポポイへの年間来場者百万人の達成に向けまして、国内外からの来訪者がウポポイまでスムーズに移動できるよう、交通アクセスを向上させることは極めて重要と認識をしております。
 国土交通省といたしましては、新千歳空港のエプロン拡張等による受入れ機能の強化や、国道三十六号の拡幅事業を実施するとともに、社会資本整備総合交付金により、北海道や白老町が実施をする白老駅の自由通路の設置やウポポイ周辺の道路整備を支援をしております。
 また、JR北海道においても、白老駅のバリアフリー化を図るとともに、白老駅に停車する特急列車の本数をふやす方向で検討を進めていると承知をしております。
 観光振興につきましては、新たな交付金の活用や、観光地及び交通機関の多言語対応、無料WiFi等の受入れ環境整備による誘客促進、DMOを中心とした多様な関係者の広域的な連携の促進などに取り組んでまいります。
 また、ウポポイの認知度向上のためのイベント、広報等のプロモーションを全国で実施をしてまいります。
 引き続き、国土交通省といたしまして、二〇二〇年四月の開業に向けまして、必要な整備や支援を進めてまいりたいと考えております。
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