内閣委員会

2020-05-15 衆議院 全130発言

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会議録情報#0
令和二年五月十五日(金曜日)
    午後二時開議
 出席委員
   委員長 松本 文明君
   理事 井上 信治君 理事 関  芳弘君
   理事 長坂 康正君 理事 牧島かれん君
   理事 宮内 秀樹君 理事 今井 雅人君
   理事 大島  敦君 理事 太田 昌孝君
      安藤  裕君    池田 佳隆君
      大西 宏幸君    岡下 昌平君
      金子 俊平君    神田 憲次君
      小寺 裕雄君    高村 正大君
      杉田 水脈君    高木  啓君
      津島  淳君    長尾  敬君
      丹羽 秀樹君    西田 昭二君
      平井 卓也君    藤原  崇君
      古田 圭一君    本田 太郎君
      三谷 英弘君    宮澤 博行君
      村井 英樹君    伊藤 俊輔君
      稲富 修二君    大河原雅子君
      源馬謙太郎君    後藤 祐一君
      階   猛君    中島 克仁君
      中谷 一馬君    柚木 道義君
      吉田 統彦君    早稲田夕季君
      江田 康幸君    佐藤 茂樹君
      塩川 鉄也君    藤野 保史君
      足立 康史君    浦野 靖人君
    …………………………………
   法務大臣         森 まさこ君
   国務大臣
   (国家公務員制度担当)  武田 良太君
   内閣府大臣政務官     神田 憲次君
   内閣府大臣政務官     藤原  崇君
   政府特別補佐人
   (人事院総裁)      一宮なほみ君
   政府参考人
   (法務省大臣官房政策立案総括審議官)       西山 卓爾君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    川原 隆司君
   内閣委員会専門員     笠井 真一君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十五日
 辞任         補欠選任
  池田 佳隆君     津島  淳君
  大西 宏幸君     古田 圭一君
  泉  健太君     階   猛君
  中島 克仁君     後藤 祐一君
  中谷 一馬君     伊藤 俊輔君
  森田 俊和君     稲富 修二君
  塩川 鉄也君     藤野 保史君
  浦野 靖人君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  津島  淳君     宮澤 博行君
  古田 圭一君     大西 宏幸君
  伊藤 俊輔君     中谷 一馬君
  稲富 修二君     森田 俊和君
  後藤 祐一君     中島 克仁君
  階   猛君     泉  健太君
  藤野 保史君     塩川 鉄也君
  足立 康史君     浦野 靖人君
同日
 辞任         補欠選任
  宮澤 博行君     池田 佳隆君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国家公務員法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五二号)
     ――――◇―――――
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松本文明#1
○松本委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、国家公務員法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として法務省大臣官房政策立案総括審議官西山卓爾君及び法務省刑事局長川原隆司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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松本文明#2
○松本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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松本文明#3
○松本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。後藤祐一君。
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後藤祐一#4
○後藤(祐)委員 立憲民主・国民・社保・無所属フォーラムの後藤祐一でございます。
 四分しかありませんが、おとといの続きをやりたいと思います。
 まず、我々は、国家公務員法改正案には賛成ですが、検事長法の改正には断固反対であります。その立場から申し上げたいと思います。
 前回、基準が大きなテーマになったわけでございますけれども、現行の基準についてちょっと確認をしたいと思います。
 きょう、人事院総裁、お越しになっていただいておりますけれども、お手元配付資料の中に、定年延長、現行制度についての認める際の基準として、人事院規則一一―八というのと、その下に張りついている「定年制度の実施等について」という解釈通知がありますが、定年延長については、今回の法改正で、条文がずれたりとかいうことはありますが、その運用として、例えばこの人事院規則ですとかその下部にあるものですとかという基準は現行とほぼ同じと考えてよろしいでしょうか。そして、役職定年の延長についてもほぼ同じものと考えてよろしいでしょうか。
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一宮なほみ#5
○一宮政府特別補佐人 勤務延長及びいわゆる役職定年制の特例の要件につきましては、今般の法律案について、現行の勤務延長の要件を踏まえて規定されており、具体的な事由は人事院規則で定めることとされております。
 その内容については、現行の人事院規則一一―八第七条と同様の規定とすることを基本に考えておりますが、各府省等における今後の人事運用等も踏まえて更に精査しつつ、検討してまいりたいと考えております。(後藤(祐)委員「役職定年は。役職定年の延長」と呼ぶ)
 先ほど申し上げましたように、勤務延長及びいわゆる役職定年制の特例の要件につきまして、今お答えしたところでございます。
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後藤祐一#6
○後藤(祐)委員 勤務延長、定年延長のところはほとんど同じだということですね。役職定年については新しい制度なので、基本としつつも、いろいろ聞いてということなんですが、武田大臣、おとといの質疑で、この基準について、人事院の規則とかそういったものを踏まえて、施行日までに明らかにしてまいりますと、これは大変残念な答弁なんですね。
 今、人事院総裁がおっしゃったように、人事院規則は、少なくとも定年延長のところは大体同じだということなんですよ。であれば、定年延長のところの基準をどうするかというのは、少なくとも、ある程度の方向性ぐらいは示せるじゃないですか。それを全く示さないでああいう答弁をされてしまうと、これだけ国民の注目が集まっている中で、ちょっとがっかりしてしまうわけですよね。
 水曜日の段階で、今の人事院のお話をこうやって聞けば、役所同士聞けばいいんですから、ある程度の方向性、これは当然検討しているでしょう。この基準についてのある程度の方向性を示す文書は、実はあるんじゃないんですか。
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武田良太#7
○武田国務大臣 一昨日の委員会ですか、おっしゃるとおり、私の方からは何度も、人事院規則また国会の議論を踏まえて、法務省で適切に判断してまいってくれるだろうという言い方をいたしました。
 委員が、恐らく一昨日の委員会では、ある意味で、もうでき上がったものがあるのかないのかという言い方をされたので。今から新たに人事院が規則を出していただけると思います。
 これは、総裁の方にもなるべく急いでこうした新しい規則を出していただくようにお願いしておりますけれども、そうしたものに基づいてしっかりとしたものをつくり上げていかなくてはならないわけでありますが、更に詳細に申し上げますと、現行国家公務員法上の勤務延長の要件は、改正法によっても緩められてはおりません。また、役職定年制の特例の要件につきましても、勤務延長と同様の要件が定められており、これらの具体的な要件は人事院規則において適切に定められているものと承知しております。
 また、検察庁法の内容に関することに入っていきますけれども、本来であるならば、一昨日から何度も申し上げているように法務省に聞いていただければいいんですけれども、本日も残念なことに法務省に通告を出していただけなかったということで、私の方からやむを得ず答弁させていただきますけれども、改正法上の検察官の勤務延長や役おり特例が認められる要件につきましても、職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該職員の退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として内閣が定める事由などと規定し、改正国家公務員法と比しても緩められておらず、かつ、これらの要件をより具体的に定める内閣が定める事由等についても、新たな人事院規則の規定に準じて定めるものと承知をいたしております。
 このように、改正法に検察官の勤務延長や役おり特例が認められる要件を定めた上で、新たな人事院規則に準じて内閣が定める事由等でより具体的に定めることとしておりますけれども、人事院規則が定められていない現時点で、内閣が定める事由等の内容を具体的に示すことというのは、御承知のように、何度も申し上げておりますように、困難であります。
 なお、現行国家公務員法上の勤務延長が認められる事由については、人事院において、定年退職予定者が大型研究プロジェクトチームの主要な構成員であるため、その者の退職により当該研究の完成が著しく遅延するなどの重大な障害が生ずる場合などを念頭に置きつつ、人事院規則で、業務の性質上、その職員の退職により、担当者の交代が当該業務の継続的遂行に重大な障害を生ずるときなどと定められており、このような規定も新たな規定の参考になるものと考えております。
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後藤祐一#8
○後藤(祐)委員 それは配付資料の二にあるんですよ。既存のルールを言っただけなんですよ。それは余り変えないと言っているんだから、もうわかっている話じゃないですか。
 続きは後でやります。
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松本文明#9
○松本委員長 次に、藤野保史君。
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藤野保史#10
○藤野委員 日本共産党の藤野保史です。
 おとといからの後藤委員の質疑は極めて重要でありまして、まさに法案の中心部分にかかわる問題です。
 今回の法改正は、大きく言って二つの内容があります。
 第一に、六十三歳の検察官の定年年齢を六十五歳に引き上げる。これは、全ての検察官に適用されます。この部分は、我が党を含め、異論はないわけですね。
 ところが、本法案はこれだけではありません。第二に、ある特定の検察官については、定年年齢を超えて勤務延長を行うことができるようにする。つまり、ある検察官は定年年齢を超えられるけれども、別の検察官は定年年齢を超えられない可能性が出てくる。
 例えば、ある検察官は、在任中、政治家や大企業の疑惑を厳しく追及してきた、こういう検察官は定年延長をさせないということが可能になる。片や、別の検察官は、政治家や大企業の疑惑を次々と不起訴にしてきた、問わなかった、こういう検察官は定年を延長することが可能になる。
 しかも、法案を見ますと、その判断基準を内閣が定めるというふうになっているわけですね。内閣が恒常的に検察官の人事に介入できるようになるわけです。昨年十月までは、この第二の部分というのは法案に入っていなかったんです。ところが、ことしになって突如この第二の部分が法案に盛り込まれた。だから大問題になっているわけです。
 検察庁法改正案に抗議します、そういったハッシュタグをつけたツイッターは、既に一千万を超えております。その後も抗議は広がっている。与党議員の中からも異論が相次いでいるわけですね。そして、とうとうきょうは、検事総長経験者を始め元検察官が、本法案に反対の意見書を法務省に提出すると。当事者からも反対の声が上がっております。つまり、新型コロナで国民が我慢に我慢を重ねているときにこんなことをやるのか、こういう怒りの声であります。
 私は、法務委員会や予算委員会でこの問題を取り上げてきました。改めて、大臣に根本問題についてお聞きしたいと思うんです。
 現行法は、検察官が六十三歳に達したときと二十二条に規定して、退官する場合、延長を一切認めておりません。つまり、キャリアの最後で年齢以外の要素は一切考慮しないよというのが現行法であります。
 大臣にお聞きしますが、なぜ現行法は年齢以外の要素を考慮しない制度にしているのか、定年の延長を一切認めていないのか、お答えください。
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武田良太#11
○武田国務大臣 御指摘の点は、検察庁法の解釈の話であり、本来ならば法務省が答弁するところでありますけれども、残念なことに通告をしていただけなかったので、やむを得ず私の方から答弁をさせていただくことになると思うんですけれども、現行の国家公務員法に勤務延長制度が導入された当時は、同制度は検察官に適用されないと解釈をしておりました。しかし、その検討の過程や理由等については、現時点では必ずしもつまびらかにはなっておりません。
 検察法上、検察官について勤務延長を認めない旨の特例は定められていないということでありまして、検察庁法で定められている検察官の定年による退職の特例は定年年齢と退職時期の二点であり、国家公務員が定年により退職するという規範そのものは、検察官であっても、一般法たる国家公務員法によっていると言うべきところであります。
 御指摘の、特定の職員に定年後も引き続きその職務を担当させることが公務遂行上必要な場合に、定年制度の趣旨を損なわない範囲で、定年を超えて勤務の延長を認めるとの勤務延長制度の趣旨は、検察官にもひとしく及ぶべきであることなどから、検察官の勤務延長につきましては、一般法である国家公務員法の規定が適用されると解釈できると考えられるため、一月にその解釈というものを変更したところであります。
 したがって、現行の検察庁法は、検察官の勤務延長を一切認めない制度とはなっていないと解されるものと理解をいたしております。
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藤野保史#12
○藤野委員 今答弁したのは、十月末以降の新しい解釈なんです。そんなことは法務委員会や予算委員でもさんざんやってきた。
 私がお聞きした根本問題、やはりお答えにならない。なぜ現行法は年齢以外の一切の要素を出口で認めていないのか。これは、やはり、年齢以外の一切の要素を出口で考慮すると、ここに恣意的介入の余地が入るからであります。
 検察官というのは、唯一の公訴提起機関になっております。これは、人を罪に問うかどうかということを決める特別の権限です。こういう権限を持っている唯一の機関、これが検察官です。過去には、総理経験者すら訴追し政権を揺るがすなど、検察と政治というのは常に緊張関係にありました。つまり、検察官というのは単なる行政官ではなくて、準司法機関なんです。ここがポイントなんです。
 ロッキード事件を指揮しミスター検察と呼ばれた伊藤栄樹氏は、検事総長時代に部下にこう訓示していました。巨悪を眠らせるな、被害者とともに泣け、国民にうそをつくな。つまり、巨悪を眠らせないという重い使命を持っている準司法官。だからこそ、どんな巨悪にも屈しない、厳格な政治的中立性が求められるわけですね。これをあらゆる段階で担保している。
 そして、この定年というのは、キャリアの最後、出口でもこうした政治的中立性を確保するために、年齢以外の一切の要素を考慮しない。考慮しないから誰も介入できないんですね。そのことで、この分野でも独立性を担保してきた。
 大臣、もう一回お聞きします。要するに、定年というキャリアの最後で年齢以外の要素を考慮しない、これが現行法です。ですから、年齢以外の要素を考慮すること自体が介入の余地をつくり出すんだ、こういう認識はありますか。
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武田良太#13
○武田国務大臣 年齢以外の要素を考慮しないとは書いてはおりません。
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藤野保史#14
○藤野委員 私が聞いたのは、今は書いているんです、二十二条に。検察庁法二十二条で、六十三歳に達したときと書いてあるんです。それ以外の要素はないんです。この理由は今申し述べたとおりです。
 ここに年齢以外の要素をつけ加えたら、そこに裁量の余地が入るじゃないかというのが私の質問です。もう一回答えてください。
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武田良太#15
○武田国務大臣 先ほどの答弁で申しましたけれども、検察庁法上、検察官について勤務延長を認めない旨の特例は定めていないんです。定めていません。御理解ください。
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藤野保史#16
○藤野委員 私の質問に答えていただきたい。
 今回、年齢以外の要素をつけ加えたら、そこに裁量の余地が入りますか、入りませんか。これだけお答えください。
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武田良太#17
○武田国務大臣 いや、勤務延長を認めない旨の特例は定められていないんですから。
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藤野保史#18
○藤野委員 そこはまたお聞きしますけれども、先ほど、人事院の規則がどうとか、そういう新たな要素をつけ加えると、その解釈が問題になるわけです。今、そこは全然出口ではないんです。年齢だけなんです。そこに新たな要素をつけ加えるのが今回の法案になっているということなんです。
 検察官の任命あるいは活動、そして退官。いろいろなフェーズがあります。そして、任命については内閣が行う。しかし、今問題になっているのは出口なんです。定年の、こういう出口の、キャリアの最後の段階で内閣の介入を許す制度をつくるのかどうかということが問われているんです。
 他の一般職の公務員であれば、人事の入り口や途中や出口でそうしたことがある制度はあります。しかし、検察官は厳格なんです。単なる行政官じゃないからです。準司法官という側面があるから、厳格な政治的中立性を出口でも担保する。
 大臣、これはお答えください。要するに、現行法は、検察官の出口でも内閣に介入できないように、わざわざ年齢だけを考慮しています。そこに本法案は特例をつくろうとしているんです。これは、検察官の独立性を害する、ひいては三権分立を脅かす、そうなるんじゃないですか。
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武田良太#19
○武田国務大臣 前とは違うんだろうということをおっしゃりたいんですか。(藤野委員「何を言っているんだ」と呼ぶ)いや、そうでしょう。
 前とは違うということをおっしゃりたいんでしょうけれども、やはり時代の変遷とともに犯罪の形態も社会情勢も変わってきているんですよ。それに的確に対処できる柔軟な対応をとっていくことも、これまた重要なことだと思いますよ。
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藤野保史#20
○藤野委員 要するに、新しい要素が入ってくる、年齢以外の。時代の要請とかおっしゃいましたけれども、どんな理由をつけるにしろ、こういう新しい要素を持ち込んでくる。このことは、やはり、現行法が厳格に担保しようとしている検察官の政治的中立性を出口の場面で脅かすものなんです。
 先ほど、要件を定めることということでありますが、私たちは、要件があればいいという問題じゃないと思うんです。先ほど言ったように、検察官についてはそもそも例外がない。年齢以外、出口では考慮しないというのが極めて重大なポイントなんですね。だから、例外を認めた上で、その例外要件をどうするか。これは、議論としてはあり得ても、検察官については中心的な問題ではない。逆に、どんな詳細な要件をつくっても、その要件に当てはまるかどうかを、じゃ、今度は誰が判断するようになるのか。
 本法案では、人事院の承認等の規定を、内閣が定めるというふうに読みかえます。つまり、これは定年延長等、判断権者が人事院から内閣にかわる場面が出てくるということなんですね。
 大臣にお聞きしますが、どんな詳細な要件を定めたとしても、法案が人事院の承認等を外す以上、この要件に該当するかどうかは人事院ではなくて内閣が判断する。結局、これは内閣の恣意的な判断を許すんじゃないですか。
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武田良太#21
○武田国務大臣 総理の答弁でもあったと思うんですけれども、要件は明確化するわけですから。(藤野委員「だから、その当てはめを聞いているんです」と呼ぶ)明確化します。(藤野委員「当てはめを誰がやるかというのを聞いているんです」と呼ぶ)
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松本文明#22
○松本委員長 藤野保史君、もう一度。
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藤野保史#23
○藤野委員 厳格な要件を幾らつくっても、今、人事院の承認、要するに、今もあるんです、先ほど言ったように、人事院規則というのは、一号から三号まで。その当てはめを今人事院がやっているから、内閣から独立した客観性が一定程度担保される。しかし、今回はそれを、内閣の定めるところに変えるわけですよね。ここに恣意的裁量の余地が内閣に生まれるじゃないかというのが私の質問です。
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武田良太#24
○武田国務大臣 そもそも検察官も一般職の国家公務員であり、検事総長、次長検事、検事長の任命は内閣が、その他の検察官の任命は法務大臣がやってきたわけですよ。
 勤務延長制度については、特定の職員が、定年後も引き続きその職務を担当させることが公務上必要な場合に、定年制度の趣旨を損なわない範囲で、定年を超えて勤務の延長を認めるものなんです。
 これらの制度というのは、検察権の行使に圧力を加えるものではないんですよ。また、いずれの制度についても、その判断というものは、ほかの国家公務員と同様に、その任命権者が行うんです。
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藤野保史#25
○藤野委員 では、大臣が担当されている部分についてお聞きしますが、現行法は、一般職の国家公務員の定年延長の再延長です、二回目。これについては人事院の承認を必要としております。これはなぜなんですか。
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武田良太#26
○武田国務大臣 定年制の趣旨をしっかりと踏まえるためだと思います。
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藤野保史#27
○藤野委員 いや、答えになっていない。
 私の質問は、なぜ任命権者とは別に人事院の承認を再延長の場合は必要とするのか、そのことです。
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武田良太#28
○武田国務大臣 趣旨にしっかりとのっとるためにするためだと思います。
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藤野保史#29
○藤野委員 今回の法案は、その人事院の承認を外して、内閣がまたやるわけです。任命権者がもう一回やるわけです。これは、全く、要するに、結局、内閣が好き勝手できるということなんですよ。内閣から独立した人事院がわざわざ承認を求めていたものを読みかえて、内閣の定めるところにしちゃう。だから、幾ら内閣の定めるところの準則を使っても、精緻に精緻につくり上げても、これは結局、恣意的裁量の余地が入ります。恣意的判断の余地が入ります。
 もともと、現行法がなぜ検察官に特別の定年制度を定めているのか。これは、戦前の人権侵害の反省に基づく現行憲法の要請であります。
 配付資料の一を見ていただきますと、刑事訴訟法の提案理由。刑事訴訟法、まさに今問題になっている検察官、これが何でつくられたかというその説明の中で、ここにありますように、新憲法は、各種の基本的人権の保障において、格別の注意を払っているのでありますが、なかんずく刑事手続におきましては、我が国における従来の運用に鑑み、特に三十一条以下数条を割いて、極めて詳細な規定を設けている。
 つまり、このなかんずく刑事手続に関して我が国における従来の運用というのは、戦前の治安維持法を始めとするさまざまな人権侵害が刑事手続の中で行われた、だから法律だけでなく憲法に、わずか百三条の憲法の中、三十一条から四十条まで、十条も刑事手続だけに特化した憲法の規定を置いているのは、法律では動かしちゃだめだと、戦前の重い教訓なんです。
 これに基づいて、配付資料の二にありますけれども、まさに検察庁法の提案理由でも、「新憲法が司法権の独立につき深甚の考慮をいたしておりますことに鑑みますれば、」ということで検察庁法がつくられているわけですね。ですから、大臣、この検察庁法をどういうふうに捉えるかということも問われております。まさに憲法に由来するわけです。検察官の地位の特殊性あるいは検察官の特別の定年制度というのは憲法に由来する。
 配付資料の三を見ていただきますと、日弁連が四月六日に会長声明を出しました。異例なことですが、五月十一日にも二度目の反対声明を出しております。いずれでも強調しているのは、今回の法案が憲法に反するということなんです。その配付資料の三の四月六日のを見ていただきますと、「憲法の基本原理である権力分立に反する。」という指摘がされております。
 大臣にお聞きしますが、今回の法案が憲法の基本原理である権力分立に反する、こういう認識はありますか。
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