財務金融委員会
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会
会議録情報#0
令和三年二月二十六日(金曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 越智 隆雄君
理事 井林 辰憲君 理事 うえの賢一郎君
理事 神田 憲次君 理事 鈴木 馨祐君
理事 藤丸 敏君 理事 末松 義規君
理事 日吉 雄太君 理事 太田 昌孝君
青山 周平君 井野 俊郎君
井上 貴博君 石川 昭政君
今枝宗一郎君 鬼木 誠君
加藤 鮎子君 勝俣 孝明君
門山 宏哲君 金子万寿夫君
城内 実君 小泉 龍司君
佐藤 明男君 田中 良生君
津島 淳君 中山 展宏君
船橋 利実君 古川 禎久君
本田 太郎君 牧島かれん君
宮澤 博行君 簗 和生君
山田 賢司君 山田 美樹君
海江田万里君 櫻井 周君
階 猛君 野田 佳彦君
長谷川嘉一君 古本伸一郎君
斉藤 鉄夫君 清水 忠史君
青山 雅幸君 前原 誠司君
田野瀬太道君
…………………………………
財務大臣
国務大臣
(金融担当) 麻生 太郎君
財務副大臣 伊藤 渉君
文部科学副大臣 高橋ひなこ君
厚生労働副大臣 三原じゅん子君
経済産業副大臣 長坂 康正君
国土交通副大臣 岩井 茂樹君
財務大臣政務官 船橋 利実君
衆議院調査局長 佐野圭以子君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 茨木 秀行君
政府参考人
(総務省大臣官房審議官) 川窪 俊広君
政府参考人
(財務省大臣官房長) 茶谷 栄治君
政府参考人
(財務省大臣官房総括審議官) 新川 浩嗣君
政府参考人
(財務省主計局次長) 角田 隆君
政府参考人
(財務省主計局次長) 宇波 弘貴君
政府参考人
(財務省主税局長) 住澤 整君
政府参考人
(財務省理財局長) 大鹿 行宏君
政府参考人
(国税庁次長) 鑓水 洋君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 小林 洋子君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 福永 哲郎君
政府参考人
(中小企業庁次長) 奈須野 太君
政府参考人
(中小企業庁事業環境部長) 飯田 健太君
政府参考人
(中小企業庁経営支援部長) 村上 敬亮君
政府参考人
(国土交通省自動車局次長) 江坂 行弘君
参考人
(日本銀行総裁) 黒田 東彦君
参考人
(日本銀行企画局長) 清水 誠一君
財務金融委員会専門員 鈴木 祥一君
―――――――――――――
委員の異動
二月二十六日
辞任 補欠選任
穴見 陽一君 金子万寿夫君
城内 実君 石川 昭政君
津島 淳君 佐藤 明男君
中山 展宏君 青山 周平君
同日
辞任 補欠選任
青山 周平君 中山 展宏君
石川 昭政君 簗 和生君
金子万寿夫君 穴見 陽一君
佐藤 明男君 津島 淳君
同日
辞任 補欠選任
簗 和生君 城内 実君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七号)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 越智 隆雄君
理事 井林 辰憲君 理事 うえの賢一郎君
理事 神田 憲次君 理事 鈴木 馨祐君
理事 藤丸 敏君 理事 末松 義規君
理事 日吉 雄太君 理事 太田 昌孝君
青山 周平君 井野 俊郎君
井上 貴博君 石川 昭政君
今枝宗一郎君 鬼木 誠君
加藤 鮎子君 勝俣 孝明君
門山 宏哲君 金子万寿夫君
城内 実君 小泉 龍司君
佐藤 明男君 田中 良生君
津島 淳君 中山 展宏君
船橋 利実君 古川 禎久君
本田 太郎君 牧島かれん君
宮澤 博行君 簗 和生君
山田 賢司君 山田 美樹君
海江田万里君 櫻井 周君
階 猛君 野田 佳彦君
長谷川嘉一君 古本伸一郎君
斉藤 鉄夫君 清水 忠史君
青山 雅幸君 前原 誠司君
田野瀬太道君
…………………………………
財務大臣
国務大臣
(金融担当) 麻生 太郎君
財務副大臣 伊藤 渉君
文部科学副大臣 高橋ひなこ君
厚生労働副大臣 三原じゅん子君
経済産業副大臣 長坂 康正君
国土交通副大臣 岩井 茂樹君
財務大臣政務官 船橋 利実君
衆議院調査局長 佐野圭以子君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 茨木 秀行君
政府参考人
(総務省大臣官房審議官) 川窪 俊広君
政府参考人
(財務省大臣官房長) 茶谷 栄治君
政府参考人
(財務省大臣官房総括審議官) 新川 浩嗣君
政府参考人
(財務省主計局次長) 角田 隆君
政府参考人
(財務省主計局次長) 宇波 弘貴君
政府参考人
(財務省主税局長) 住澤 整君
政府参考人
(財務省理財局長) 大鹿 行宏君
政府参考人
(国税庁次長) 鑓水 洋君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 小林 洋子君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 福永 哲郎君
政府参考人
(中小企業庁次長) 奈須野 太君
政府参考人
(中小企業庁事業環境部長) 飯田 健太君
政府参考人
(中小企業庁経営支援部長) 村上 敬亮君
政府参考人
(国土交通省自動車局次長) 江坂 行弘君
参考人
(日本銀行総裁) 黒田 東彦君
参考人
(日本銀行企画局長) 清水 誠一君
財務金融委員会専門員 鈴木 祥一君
―――――――――――――
委員の異動
二月二十六日
辞任 補欠選任
穴見 陽一君 金子万寿夫君
城内 実君 石川 昭政君
津島 淳君 佐藤 明男君
中山 展宏君 青山 周平君
同日
辞任 補欠選任
青山 周平君 中山 展宏君
石川 昭政君 簗 和生君
金子万寿夫君 穴見 陽一君
佐藤 明男君 津島 淳君
同日
辞任 補欠選任
簗 和生君 城内 実君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七号)
――――◇―――――
越
越智隆雄#1
○越智委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、所得税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君、企画局長清水誠一君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府大臣官房審議官茨木秀行君、総務省大臣官房審議官川窪俊広君、財務省大臣官房長茶谷栄治君、大臣官房総括審議官新川浩嗣君、主計局次長角田隆君、主計局次長宇波弘貴君、主税局長住澤整君、理財局長大鹿行宏君、国税庁次長鑓水洋君、厚生労働省大臣官房審議官小林洋子君、経済産業省大臣官房審議官福永哲郎君、中小企業庁次長奈須野太君、事業環境部長飯田健太君、経営支援部長村上敬亮君、国土交通省自動車局次長江坂行弘君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →内閣提出、所得税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君、企画局長清水誠一君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府大臣官房審議官茨木秀行君、総務省大臣官房審議官川窪俊広君、財務省大臣官房長茶谷栄治君、大臣官房総括審議官新川浩嗣君、主計局次長角田隆君、主計局次長宇波弘貴君、主税局長住澤整君、理財局長大鹿行宏君、国税庁次長鑓水洋君、厚生労働省大臣官房審議官小林洋子君、経済産業省大臣官房審議官福永哲郎君、中小企業庁次長奈須野太君、事業環境部長飯田健太君、経営支援部長村上敬亮君、国土交通省自動車局次長江坂行弘君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
越
越
末
末松義規#4
○末松委員 おはようございます。
立憲民主党・無所属クラブの末松義規でございます。
今日は、私、ずっと、立憲民主党の中でも最低賃金男と言われるように、最低賃金に関するいろいろな作業チームの座長をやったりプロジェクトチームの座長をやってきましたので、この前の、大臣とそれから前原委員の、非常に貴重な、日本経済に対する認識の中で、やはり賃金の上昇がないとよくない、これは日銀の総裁も言われておりましたけれども、これについて、本当に私も全くそのとおりであると思っています。
この資料の一の中で、GDPの推移とそれから実質賃金指数の推移、比べてみますと、本当に日本が伸びていない、実質賃金に至っては下がっているということが、これは有名な図でございますけれども、こういうことを見てみても、やはり日本経済にとって、賃金を上昇させることが、賃金アップが最重要だと思っているわけでございます。
本当に日本の根本的な経済の問題というのは、六千万人いるサラリーマン、あるいはサラリーウーマンですか、にお金が潤沢に入らないと消費というものが損なわれてきて、そして、消費が損なわれてくると物やサービスが売れなくなって、そうすると不況になって、会社が倒産したり、また、会社が縮小したりする。そうすると今度は給料が下がってきて、またこれは物を買わないという悪循環が続いてきているというのが一番大きな根本的な問題だと私はにらんでいるわけです。
この前、大臣の方が、賃金については基本的には労使で決めるわけですけれども、そういった中で、神津連合会長に、賃金のアップというのはあなたの仕事だ、こういうふうに言われたんですけれども、そこは極めてよく理解できるところでもあります。ただ、業界秩序というのもありまして、本当に、そういった意味で、特に中小企業が賃金をアップできない構造的な縛りがあると私は感じております。
例えば、円高不況のときに、大企業の方で、とにかく中小企業あるいは系列企業に対してコストを一〇%カットしてくれとずっと大企業は言い続けた。これに対して中小企業は真摯に応えて、コスト一〇%カットを一生懸命やった。やはり材料費なんかはなかなか削れませんから、結局は、労賃つまり人件費を削減していった。
これが、円高不況が終わっても慣行が続いていて、特に、やはり中小企業が乾いた雑巾を更に絞るような必死の努力をやっても、そうすると、やはりこの労務関係の費用の中で、賃金上昇が起こらないという、非常にそこは構造的な問題があると思っております。ここをしっかりと解決をしていかないと、なかなか中小企業の生産性が上がるとかそういうことが起きない。
ですから、そういう認識があるわけですけれども、そういった意味で、安倍前総理、それから菅総理、そして麻生大臣も含めて、賃金をアップさせるということ、これに今御努力されていることを私も非常に評価をしているところでございます。
そういった認識の中で、日本経済にとって賃金上昇の重要性について、前の、前回の議論を含めて、麻生大臣の御認識を問いたいと思います。
この発言だけを見る →立憲民主党・無所属クラブの末松義規でございます。
今日は、私、ずっと、立憲民主党の中でも最低賃金男と言われるように、最低賃金に関するいろいろな作業チームの座長をやったりプロジェクトチームの座長をやってきましたので、この前の、大臣とそれから前原委員の、非常に貴重な、日本経済に対する認識の中で、やはり賃金の上昇がないとよくない、これは日銀の総裁も言われておりましたけれども、これについて、本当に私も全くそのとおりであると思っています。
この資料の一の中で、GDPの推移とそれから実質賃金指数の推移、比べてみますと、本当に日本が伸びていない、実質賃金に至っては下がっているということが、これは有名な図でございますけれども、こういうことを見てみても、やはり日本経済にとって、賃金を上昇させることが、賃金アップが最重要だと思っているわけでございます。
本当に日本の根本的な経済の問題というのは、六千万人いるサラリーマン、あるいはサラリーウーマンですか、にお金が潤沢に入らないと消費というものが損なわれてきて、そして、消費が損なわれてくると物やサービスが売れなくなって、そうすると不況になって、会社が倒産したり、また、会社が縮小したりする。そうすると今度は給料が下がってきて、またこれは物を買わないという悪循環が続いてきているというのが一番大きな根本的な問題だと私はにらんでいるわけです。
この前、大臣の方が、賃金については基本的には労使で決めるわけですけれども、そういった中で、神津連合会長に、賃金のアップというのはあなたの仕事だ、こういうふうに言われたんですけれども、そこは極めてよく理解できるところでもあります。ただ、業界秩序というのもありまして、本当に、そういった意味で、特に中小企業が賃金をアップできない構造的な縛りがあると私は感じております。
例えば、円高不況のときに、大企業の方で、とにかく中小企業あるいは系列企業に対してコストを一〇%カットしてくれとずっと大企業は言い続けた。これに対して中小企業は真摯に応えて、コスト一〇%カットを一生懸命やった。やはり材料費なんかはなかなか削れませんから、結局は、労賃つまり人件費を削減していった。
これが、円高不況が終わっても慣行が続いていて、特に、やはり中小企業が乾いた雑巾を更に絞るような必死の努力をやっても、そうすると、やはりこの労務関係の費用の中で、賃金上昇が起こらないという、非常にそこは構造的な問題があると思っております。ここをしっかりと解決をしていかないと、なかなか中小企業の生産性が上がるとかそういうことが起きない。
ですから、そういう認識があるわけですけれども、そういった意味で、安倍前総理、それから菅総理、そして麻生大臣も含めて、賃金をアップさせるということ、これに今御努力されていることを私も非常に評価をしているところでございます。
そういった認識の中で、日本経済にとって賃金上昇の重要性について、前の、前回の議論を含めて、麻生大臣の御認識を問いたいと思います。
麻
麻生太郎#5
○麻生国務大臣 賃金アップを自民党が経団連等々経営者側に要求して、賃金が上がることによって、いわゆる労働組合を代表しておられる連合を始め多くの方はよかった。それで、票は民主党。自民党には来ない。これはどう考えてもおかしくはないか、俺たちそんなに人がいいように思えるかと、公式な場で三回ぐらい言ってありますので。幾ら言っても効果がないのでこのところは言っておりませんけれども、もう七、八年続けてずっとこれは言い続けたことなんですけれども。
おかげさまで、ベアなんという言葉は、組合に長くおられた方なら御存じの方もあるかもしれませんが、十年ぐらい前、八年ぐらい前、このベアという言葉が初めて新聞に載っかったときに、通じなかったそうですものね、若い新聞記者は。部長、ベアって何ですかと聞いたやつがいるのでちょっと正直驚いたというのが、ある政治部の偉い人、偉い人というか年取った人の話だったんですが。それぐらい、やはり、末松先生、デフレーションというのは長く、でかかったんですよ、これは。僕はそう思いますね。
一九九〇年代に入って、九二年になって、赤字公債再発行ということになってきたあれぐらいから、どんどんどんどんということになって、その後、金融危機で銀行が全部というようなえらい目に遭って、もう昔の名前で出ていますという銀行なんて本当に数少なくなってきましたので。そういった意味では、金融機関も、九七年、八年で倒産が相次ぐ等々の話が出たあの時代、やはり、銀行がぐじゃぐじゃいっているときに企業はなかなか上げにくいとか、そういうこともあったんだと思いますよ。
いろいろなものが重なって、結果として、日本の場合は、このいただいた資料の中にもありますように、賃金の上昇率が先進国の中で最も低いと。実質、物価もそこそこ一%台というようなことで、デフレとは違って一%上がりましたものですから、結果として、実質賃金というか可処分所得というのがその分だけ減ったということになっておりますから、なかなか消費が伸びない。当然のことなんだと思いますので。
やはり、賃金というのを上げていくのは、春闘というので、みんな各企業、同じ同業者は横並び。だから、トヨタだけ上げるというわけじゃなくて、みんな横並び。トヨタが百だとほかのところは百以下にしようとか。そのうち、下請、孫請のところは更に下げるということになって、なかなか、そういった横並びとかいうような発想で長い間動いてきたというものが、結果として賃金上昇率を抑えて、日本では、よく見たら労働分配率は七〇どころか六〇を切りそうなところまで下がってくるというような話になっていった。
これは、どこから手をつけていいかというと、やはり賃金アップというのは大企業のところからスタートしないと、なかなかちょっと下は、上が一なのに俺のところが二にするわけにはいかないとかいろいろな意識が働くような感じがしますので、そういったところを含めて、やはり、もうかっているところは、うちはできるならできるということをやってもらわないと、なかなかほかのところはそれ以上ということになりにくいというようなこともあるんだと思いますので。
意識改革をしていただかないかぬというのは、少なくとも内部留保がどんどんどんどんこれだけたまっていっている割には設備投資とか賃金とかに回っていないというのはいかがなものかというのが、元経営者としての正直な実感です。
この発言だけを見る →おかげさまで、ベアなんという言葉は、組合に長くおられた方なら御存じの方もあるかもしれませんが、十年ぐらい前、八年ぐらい前、このベアという言葉が初めて新聞に載っかったときに、通じなかったそうですものね、若い新聞記者は。部長、ベアって何ですかと聞いたやつがいるのでちょっと正直驚いたというのが、ある政治部の偉い人、偉い人というか年取った人の話だったんですが。それぐらい、やはり、末松先生、デフレーションというのは長く、でかかったんですよ、これは。僕はそう思いますね。
一九九〇年代に入って、九二年になって、赤字公債再発行ということになってきたあれぐらいから、どんどんどんどんということになって、その後、金融危機で銀行が全部というようなえらい目に遭って、もう昔の名前で出ていますという銀行なんて本当に数少なくなってきましたので。そういった意味では、金融機関も、九七年、八年で倒産が相次ぐ等々の話が出たあの時代、やはり、銀行がぐじゃぐじゃいっているときに企業はなかなか上げにくいとか、そういうこともあったんだと思いますよ。
いろいろなものが重なって、結果として、日本の場合は、このいただいた資料の中にもありますように、賃金の上昇率が先進国の中で最も低いと。実質、物価もそこそこ一%台というようなことで、デフレとは違って一%上がりましたものですから、結果として、実質賃金というか可処分所得というのがその分だけ減ったということになっておりますから、なかなか消費が伸びない。当然のことなんだと思いますので。
やはり、賃金というのを上げていくのは、春闘というので、みんな各企業、同じ同業者は横並び。だから、トヨタだけ上げるというわけじゃなくて、みんな横並び。トヨタが百だとほかのところは百以下にしようとか。そのうち、下請、孫請のところは更に下げるということになって、なかなか、そういった横並びとかいうような発想で長い間動いてきたというものが、結果として賃金上昇率を抑えて、日本では、よく見たら労働分配率は七〇どころか六〇を切りそうなところまで下がってくるというような話になっていった。
これは、どこから手をつけていいかというと、やはり賃金アップというのは大企業のところからスタートしないと、なかなかちょっと下は、上が一なのに俺のところが二にするわけにはいかないとかいろいろな意識が働くような感じがしますので、そういったところを含めて、やはり、もうかっているところは、うちはできるならできるということをやってもらわないと、なかなかほかのところはそれ以上ということになりにくいというようなこともあるんだと思いますので。
意識改革をしていただかないかぬというのは、少なくとも内部留保がどんどんどんどんこれだけたまっていっている割には設備投資とか賃金とかに回っていないというのはいかがなものかというのが、元経営者としての正直な実感です。
末
末松義規#6
○末松委員 元経営者としての率直な実感をお述べいただき、ありがとうございます。
また、確かにこの日本経済、いろいろな金融危機があったり、あるいはアジア危機があったり、バブルの崩壊後、意識がシュリンクしてきて、さらに、リーマンのショックなんかあって更に縮小してきて、そういった中で、そういうこともあって銀行業界も再編をするという動きにつながってきていますし、さらに、企業の方も、とにかくこれは何かあったときのショックのために金は留保しておかなきゃいけない、こういうふうな慣行ができた。
それに併せて、労働運動の方も、連合さんは連合さんのお立場でまたいろいろとお考えになっておられるかもしれませんけれども、そういう企業の中での秩序観、こういうのは確かに、これからの時代はこれもまた革新をしていかなきゃいけないということがございますけれども。
大臣が言われた、上の、大企業の方から上げていくと下も全部上がるんだというお立場と、私の方は、この最低賃金、ここを国家が前面に立って上げていく、こういうことによって、ここは結構人がいるんですよ、いるという意味では、中小企業だけに限れば、大体一千二百万から二千万人近くこの最低賃金の近辺の方々がおられるわけですね。
この方々を所得アップさせていくと、かなり彼らは消費性向が高いですから、やはりぎりぎりの中で生活しておられますから、そうすると、その方々が多数おられるので、それを刺激していくとかなり雰囲気も変わってきて、韓国はそうなんですね。韓国は最低賃金を三割、数年間で上げました。これはちょっとやり過ぎだという意見もありましたけれども、それで結局大企業の方も上げなきゃいけないという雰囲気になって、そういった形で賃金上昇が体系的に起こった、こういう評価もありますので。
そこを、私の方は、今回は最低賃金を中心にちょっとお話をさせていただきたいと思います。
この資料の二をお開けいただきたいんですけれども、最低賃金の国際比較ということでここに書いてございます。
これは各国を、OECD等のデータを基にして作ったわけですけれども、大体、OECDの主要国、豪州は千五百八十九円ですね、アメリカのカリフォルニア州が最低賃金千四百五十二円、ワシントン州は千四百二十円、フランスが約千三百円弱、英国は千二百円強で、ドイツも大体千二百円ぐらい。
大体このくらいの相場が一流国と言われる国なんですけれども、何と日本が九百二円、これは加重平均ですね、加重平均。それで、韓国は、実はこれは全国一律なんです。これが八百二十四円なんですね。
そうすると、日本の加重平均で、例えば沖縄とかですね、この七百九十二円というのが今日本の県の最低のレベルなんですね。沖縄のほかに、秋田、鳥取、島根、高知、佐賀、大分、更に言うと、韓国以下の県が、今の七県に加えて、青森、岩手、山形、福島、徳島、香川、愛媛、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、こういった県、つまり十八県が韓国の最低賃金よりも低い、こういう衝撃的な結果が分かるわけですね。
こういうふうな、本当にここまで低いと、お隣の国よりも低いんですとこれはちょっと問題だし、韓国は、先ほど申し上げましたように、最低賃金をわっと政府が力強く上げた結果、ほかの企業も何か上げざるを得ないような雰囲気が出てきて、そして今、韓国の研究者とかあるいは韓国を研究している日本人の研究者とも話したら、どうも総体的に、大企業あるいは中堅企業等の賃金も日本よりもよくて、社会保障的な福利厚生もいいという話を聞いて、私もちょっとショックを受けたわけでございます。
また、経団連とか日本商工会議所等の実業界が言うように、とにかく最低賃金を上げることはまかりならぬ、これを上げれば国際競争力がなくなるとか、あるいは日本企業が海外に逃げていく、こういうふうな主張をされておられましたけれども、これだったら、じゃ、ほかの欧米の一流の国が日本よりも高いということをどう説明するんだ、根拠がないじゃないか、こういう話になるわけですね。
だから、そういった意味で、日本がOECDの二十九か国中で見ると十一位、中央値で比べると二十五位という低い、非常に低いというこの位置があるわけですけれども、これについてコメントを役所の方でしていただけますか。
この発言だけを見る →また、確かにこの日本経済、いろいろな金融危機があったり、あるいはアジア危機があったり、バブルの崩壊後、意識がシュリンクしてきて、さらに、リーマンのショックなんかあって更に縮小してきて、そういった中で、そういうこともあって銀行業界も再編をするという動きにつながってきていますし、さらに、企業の方も、とにかくこれは何かあったときのショックのために金は留保しておかなきゃいけない、こういうふうな慣行ができた。
それに併せて、労働運動の方も、連合さんは連合さんのお立場でまたいろいろとお考えになっておられるかもしれませんけれども、そういう企業の中での秩序観、こういうのは確かに、これからの時代はこれもまた革新をしていかなきゃいけないということがございますけれども。
大臣が言われた、上の、大企業の方から上げていくと下も全部上がるんだというお立場と、私の方は、この最低賃金、ここを国家が前面に立って上げていく、こういうことによって、ここは結構人がいるんですよ、いるという意味では、中小企業だけに限れば、大体一千二百万から二千万人近くこの最低賃金の近辺の方々がおられるわけですね。
この方々を所得アップさせていくと、かなり彼らは消費性向が高いですから、やはりぎりぎりの中で生活しておられますから、そうすると、その方々が多数おられるので、それを刺激していくとかなり雰囲気も変わってきて、韓国はそうなんですね。韓国は最低賃金を三割、数年間で上げました。これはちょっとやり過ぎだという意見もありましたけれども、それで結局大企業の方も上げなきゃいけないという雰囲気になって、そういった形で賃金上昇が体系的に起こった、こういう評価もありますので。
そこを、私の方は、今回は最低賃金を中心にちょっとお話をさせていただきたいと思います。
この資料の二をお開けいただきたいんですけれども、最低賃金の国際比較ということでここに書いてございます。
これは各国を、OECD等のデータを基にして作ったわけですけれども、大体、OECDの主要国、豪州は千五百八十九円ですね、アメリカのカリフォルニア州が最低賃金千四百五十二円、ワシントン州は千四百二十円、フランスが約千三百円弱、英国は千二百円強で、ドイツも大体千二百円ぐらい。
大体このくらいの相場が一流国と言われる国なんですけれども、何と日本が九百二円、これは加重平均ですね、加重平均。それで、韓国は、実はこれは全国一律なんです。これが八百二十四円なんですね。
そうすると、日本の加重平均で、例えば沖縄とかですね、この七百九十二円というのが今日本の県の最低のレベルなんですね。沖縄のほかに、秋田、鳥取、島根、高知、佐賀、大分、更に言うと、韓国以下の県が、今の七県に加えて、青森、岩手、山形、福島、徳島、香川、愛媛、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、こういった県、つまり十八県が韓国の最低賃金よりも低い、こういう衝撃的な結果が分かるわけですね。
こういうふうな、本当にここまで低いと、お隣の国よりも低いんですとこれはちょっと問題だし、韓国は、先ほど申し上げましたように、最低賃金をわっと政府が力強く上げた結果、ほかの企業も何か上げざるを得ないような雰囲気が出てきて、そして今、韓国の研究者とかあるいは韓国を研究している日本人の研究者とも話したら、どうも総体的に、大企業あるいは中堅企業等の賃金も日本よりもよくて、社会保障的な福利厚生もいいという話を聞いて、私もちょっとショックを受けたわけでございます。
また、経団連とか日本商工会議所等の実業界が言うように、とにかく最低賃金を上げることはまかりならぬ、これを上げれば国際競争力がなくなるとか、あるいは日本企業が海外に逃げていく、こういうふうな主張をされておられましたけれども、これだったら、じゃ、ほかの欧米の一流の国が日本よりも高いということをどう説明するんだ、根拠がないじゃないか、こういう話になるわけですね。
だから、そういった意味で、日本がOECDの二十九か国中で見ると十一位、中央値で比べると二十五位という低い、非常に低いというこの位置があるわけですけれども、これについてコメントを役所の方でしていただけますか。
小
小林洋子#7
○小林政府参考人 お答え申し上げます。
先生がお示しの資料にもございますとおり、日本の地域別最低賃金の全国加重平均、九百二円となっておりまして、また、イギリス、フランスなどの最低賃金、二〇二一年二月時点で私ども日本円に換算しておりますけれども、いずれも千二百円を超える水準となっておりまして、日本はこれらの先進国と比較すると低い水準とはなっております。
しかしながら、最低賃金制度というのは各国によって異なっておりまして、日本では全ての労働者に適用されております一方、イギリス、フランス、ドイツなど諸外国には年齢などによる適用除外がある国もございますことから、各国の最低賃金の水準を単純に比較することは適当ではないのではないかと考えております。
この発言だけを見る →先生がお示しの資料にもございますとおり、日本の地域別最低賃金の全国加重平均、九百二円となっておりまして、また、イギリス、フランスなどの最低賃金、二〇二一年二月時点で私ども日本円に換算しておりますけれども、いずれも千二百円を超える水準となっておりまして、日本はこれらの先進国と比較すると低い水準とはなっております。
しかしながら、最低賃金制度というのは各国によって異なっておりまして、日本では全ての労働者に適用されております一方、イギリス、フランス、ドイツなど諸外国には年齢などによる適用除外がある国もございますことから、各国の最低賃金の水準を単純に比較することは適当ではないのではないかと考えております。
末
末松義規#8
○末松委員 適用除外というのはどのくらいの幅というか割合を持っているかというのは、ちょっと私もいろいろと各国を研究をしてきて、それについてまたいろいろと言いたいことはあるんですけれども、ちょっとここは先を急がせてもらいます。
次に、日本国として、最低賃金を集中的に引き上げていくという、そういった政策あるいは努力というものがなかった、これは極めて重要なことだと思っています。
私も、そういった作業チームとかあるいはPTをやっていて、各役所からこのヒアリングをしたんですけれども、各役所さんが掲げる賃金アップ政策ということなんですけれども、どちらかというと、資料三に見られるように、中小企業の生産性向上ということを旗印にして、そこで、この右側のパートで、令和元年度実績ということで、これは何件だと件数を掲げているわけなんですけれども、例えば、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業、こういうところは、第一次公募で千四百二十九件、あるいは第二次公募で三千二百六十七件とか、ここで一番多いのでキャリアアップ助成金というのがありますけれども、これも補助金を出すということなんですけれども七万四千件ちょっと、あるいは人材開発支援助成金、これも五万七千件だということです。
中小企業で、かなり厳しい、この最低賃金近辺にある企業が日本に大体どのくらいいるかというと、これは私の推量ですけれども、日本全体で今三百数十万社いるんでしょうけれども、その中の少なくとも半数以上は、二百万社とかそのくらい以上は、本当に厳しい状況の中で最低賃金程度の支払いでやっているところもかなりいると思うんですけれども。
つまり、言いたいことは、実績はほとんど表面の一部をなでるだけで、全体的にこの最低賃金そのものを全力で上げていこう、こういう政策が日本になかった、ここが私は一番問題だと思いますね。細々としたこういうメニューは提供したんだけれども、予算の規模も少なくて、また、適用された企業も少ない。
だから、そこは、私、原因は、何でそうなるんだろうと思っていた。それで、考えたんですけれども、結局、最低賃金を、経済を活性化させるための位置づけとして中小企業庁等が、経産省がやるこの視点と、それから、厚労省の方は、あくまでもこれは人権という、本当の意味で生活を保障するための費用なんだということ、これが両省に分かれてきているがために、統一した、これをやろう、最低賃金を上げよう、こういったインセンティブが働かなかった、そこが一番の原因だと思うんですね。何かエアポケットのような形で抜けていたというところなんですね。
ですから、韓国のようにがっぷり四つで、政府そのものが統一的に最低賃金を上げるんだということを集中的にやっていった、こうすると、さっき私も大臣に申し上げたように、韓国のほかの企業も、やはり賃金を上げなきゃいけない、こういうふうな雰囲気が醸成されて、いい方向に行った、善の循環に変わってきたということですね。これをやはりしっかりとやっていくべきだと思いますけれども、役所の方で、それについてのコメントはありますか。
この発言だけを見る →次に、日本国として、最低賃金を集中的に引き上げていくという、そういった政策あるいは努力というものがなかった、これは極めて重要なことだと思っています。
私も、そういった作業チームとかあるいはPTをやっていて、各役所からこのヒアリングをしたんですけれども、各役所さんが掲げる賃金アップ政策ということなんですけれども、どちらかというと、資料三に見られるように、中小企業の生産性向上ということを旗印にして、そこで、この右側のパートで、令和元年度実績ということで、これは何件だと件数を掲げているわけなんですけれども、例えば、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業、こういうところは、第一次公募で千四百二十九件、あるいは第二次公募で三千二百六十七件とか、ここで一番多いのでキャリアアップ助成金というのがありますけれども、これも補助金を出すということなんですけれども七万四千件ちょっと、あるいは人材開発支援助成金、これも五万七千件だということです。
中小企業で、かなり厳しい、この最低賃金近辺にある企業が日本に大体どのくらいいるかというと、これは私の推量ですけれども、日本全体で今三百数十万社いるんでしょうけれども、その中の少なくとも半数以上は、二百万社とかそのくらい以上は、本当に厳しい状況の中で最低賃金程度の支払いでやっているところもかなりいると思うんですけれども。
つまり、言いたいことは、実績はほとんど表面の一部をなでるだけで、全体的にこの最低賃金そのものを全力で上げていこう、こういう政策が日本になかった、ここが私は一番問題だと思いますね。細々としたこういうメニューは提供したんだけれども、予算の規模も少なくて、また、適用された企業も少ない。
だから、そこは、私、原因は、何でそうなるんだろうと思っていた。それで、考えたんですけれども、結局、最低賃金を、経済を活性化させるための位置づけとして中小企業庁等が、経産省がやるこの視点と、それから、厚労省の方は、あくまでもこれは人権という、本当の意味で生活を保障するための費用なんだということ、これが両省に分かれてきているがために、統一した、これをやろう、最低賃金を上げよう、こういったインセンティブが働かなかった、そこが一番の原因だと思うんですね。何かエアポケットのような形で抜けていたというところなんですね。
ですから、韓国のようにがっぷり四つで、政府そのものが統一的に最低賃金を上げるんだということを集中的にやっていった、こうすると、さっき私も大臣に申し上げたように、韓国のほかの企業も、やはり賃金を上げなきゃいけない、こういうふうな雰囲気が醸成されて、いい方向に行った、善の循環に変わってきたということですね。これをやはりしっかりとやっていくべきだと思いますけれども、役所の方で、それについてのコメントはありますか。
村
村上敬亮#9
○村上政府参考人 お答え申し上げます。
確かに、中小企業庁の部分について申し上げれば、御指摘のありましたとおり、うちは賃金補填などの最低賃金自体を引き上げることを目的とした支援策は用意しておりませんけれども、消費を喚起し、経済の好循環を実現するためには、賃金の引上げそのものは御指摘のとおり重要だということで、これも御紹介いただきましたけれども、中小企業が持続的な賃上げをできるよう生産性向上支援に取り組むということは引き続き大事だというふうに思ってございます。
量的に十分かどうかという議論がございましたけれども、引き続き、その充実に向けて努力をしてまいりたい、このように考えてございます。
この発言だけを見る →確かに、中小企業庁の部分について申し上げれば、御指摘のありましたとおり、うちは賃金補填などの最低賃金自体を引き上げることを目的とした支援策は用意しておりませんけれども、消費を喚起し、経済の好循環を実現するためには、賃金の引上げそのものは御指摘のとおり重要だということで、これも御紹介いただきましたけれども、中小企業が持続的な賃上げをできるよう生産性向上支援に取り組むということは引き続き大事だというふうに思ってございます。
量的に十分かどうかという議論がございましたけれども、引き続き、その充実に向けて努力をしてまいりたい、このように考えてございます。
末
末松義規#10
○末松委員 だから、私も最低賃金のアップというものをずっと研究した結果、本当に、生産性向上という、建前は非常にいいし、いいんだけれども、本当の意味でやはり最低賃金を実質的にしっかりと上げていくということは、そんな生半可なことではできない。やはり、政府の支援、特にコロナの場合、今、中小企業、非常に息も絶え絶えのところが多い、業界によっては。ですから、そういったところから負担はさせられないので、だから、そこは政府が、国が代わって統一的にこれを進めて、強力に推進していくということが必要になると思うんですね。
そういった意味で、じゃ、ちょっと見方を変えまして、最低生計費という観点から見てみたいと思います。
資料の四をお開けいただきたいと思います。
これは、中沢教授という、静岡県立短期大学部の准教授なんですけれども、この方はずっと最低賃金の最低生活費がどのぐらいかというのを本当によく研究されていまして、そういった中で調べてみたら、ここには、人間らしく暮らすには最低賃金千五百円やっぱり必要ということを書かれていますけれども、この最低生活費のイメージなんですけれども、さいたま市、名古屋市、静岡市、都会部と地方というものも含めてここにモデルが書いてございます。
どんな最低生活というのを考えたかというと、大体、いわゆる冷蔵庫とか洗濯機とか、あるいは掃除機とか、そういう生活必需品は持つという中で、例えば、これに書いてあるように、映画など趣味は月に二、三回、大体五千円から六千円程度消費する。忘年会や歓送迎会は年に三、四回、一回が三千五百円から五千円。泊まりがけの旅行は年に一、二回、一回二万から三万。これは、我々、生きている上で、この程度は欲しいよねというのは当然あるわけです。
これで、大体、月にかかる最低生計費というのが、これは真ん中の表に書いていますけれども、さいたま市だと十九万八百二十四円、名古屋市は十七万九千三百八十三円、静岡市も十九万九千九百九十七円。
これを、今度は、ちょっとこの月百五十労働時間で割るということ、これは社会保険料と税金を加えた中で月百五十時間労働で割って、大体、さいたま市で千六百十三円、名古屋市で千五百十三円、静岡市で千六百四十四円、これが最低賃金になるべきだと。これは最低生活費から計算した答えで、例えば、実労働時間というのがあって、これが百六十四時間ですね。これが月にそれぐらい、百六十四時間というのが、実際の時間があるわけですけれども、これで割ってみても、大体、さいたま市で千四百七十五円、名古屋市で千三百八十三円、静岡市で千五百三円、このくらいは必要だよねというのが最低生活費から出てきているんですけれども。
当時の最低賃金というのが、これは二〇一七年ですから、八百四十五円、これがさいたま市、名古屋市が八百四十五円、静岡市が八百七円。本当に現実とかけ離れた最低賃金というものが決められている。
こういうことを見ると何が分かるかというと、本当に、最低生活費の費用とそれからこれに大きなギャップがあるということと、それから、地方と都会でそんなに最低生活費は変わらないねと。車とかを持てば維持費とかいろいろなものがありますから。こういうことがあるわけなんですね。だから、そういった最低生活費も考えていかなきゃいけないということでございます。
ここも省庁からちょっとコメントを求めようと思ったんですけれども、ちょっと先を急ぎます。
次に、最低賃金を引き上げた場合、よく言われるのが、最低賃金を引き上げたら、失業率というのが、失業がどんどん増えて、結局人が雇われなくなって、これはまずいぞ、こういうコメントがあるんですけれども、これは図の五を是非御覧いただきたいと思います。
最低賃金額ですね、これはどんどん上がっていっていますけれども、これに対して完全失業率というのが、これは線で示されておりますが、どんどん下がっている。だから、そういった意味で、日本では最低賃金を引き上げていっても、完全失業率がどんどん下がっていっている。ですから、最低賃金を上げれば失業率がどんどん上がるというのは、これはうそだということがこの表に表されているわけでございます。
特に、令和二年については、ちょっとだけ完全失業率が上がっているのは、これはコロナの不況によるせいだということでございますので、本当に、最低賃金額を上げても、別に完全失業率は上がらないということだと思います。
さらに、今度、どうやって最低賃金が決まっているかということでございますけれども、これは図の六を是非御覧いただきたいと思います。
これは、面白いのは、最低賃金の一番下の棒グラフなんですけれども、二〇〇六年までは、二〇〇四年が一円、五年が三円、六年が五円。ここから十円台に突入するんですね、上げ幅が。なぜかというと、これはどうも最低賃金よりも生活保護費の方が高いという話になって、これはちょっと本末転倒だろうということになりまして、そこで、二〇〇七年が十四円、八年が十六円、九年が十円、一〇年が十七円、一一年が七円、一二年が十二円、一三年が十五円、一四年が十六円、一五年が十八円。これは、最低賃金がとにかく生活保護費を上回らなきゃいけない、だから十円台になったんですね。
それから、これから面白いんですけれども、一六年から一九年が急に、一六年が二十五円、一七年二十五円、一八年が二十六円、一九年が二十七円。これは、安倍政権の方が三%賃金を上昇させるべきだということを、中央最低賃金審議会がそこの、大体労使とそれから公益委員という中立の立場の方が決定するわけですけれども、官邸のことをきちんと忖度したというふうに思えるわけですけれども、ここはすっと二十五円、大体三%ずつ上がっているわけですね。ということは、政治主導によってこれはきちんと上がりますねということを示しているということなんですね。
ですから、政府が本当にやるぞといってこれを頑張ってやれば、これは最低賃金審議会、労使、公益委員という方々であっても合意がすっと取れて、結局はそういった政治主導ができてきたというのがこの表に表されております。
もう一つだけ分かるのが、真ん中に格差というのが書いてあって、二〇〇二年ぐらいの格差が百四円、これは地域格差ですね。東京と、一番最低賃金が最低の県、この格差が百四円だったのが、二〇二〇年に格差が二百二十一円と約二倍強開いてきた。つまり、最低賃金の中でも東京とほかの地域の格差が開いてきた。
これはちょっと問題だなと思うわけでございますけれども、この格差が開いたことに対して、これは省庁の方、コメントいただけますか。
この発言だけを見る →そういった意味で、じゃ、ちょっと見方を変えまして、最低生計費という観点から見てみたいと思います。
資料の四をお開けいただきたいと思います。
これは、中沢教授という、静岡県立短期大学部の准教授なんですけれども、この方はずっと最低賃金の最低生活費がどのぐらいかというのを本当によく研究されていまして、そういった中で調べてみたら、ここには、人間らしく暮らすには最低賃金千五百円やっぱり必要ということを書かれていますけれども、この最低生活費のイメージなんですけれども、さいたま市、名古屋市、静岡市、都会部と地方というものも含めてここにモデルが書いてございます。
どんな最低生活というのを考えたかというと、大体、いわゆる冷蔵庫とか洗濯機とか、あるいは掃除機とか、そういう生活必需品は持つという中で、例えば、これに書いてあるように、映画など趣味は月に二、三回、大体五千円から六千円程度消費する。忘年会や歓送迎会は年に三、四回、一回が三千五百円から五千円。泊まりがけの旅行は年に一、二回、一回二万から三万。これは、我々、生きている上で、この程度は欲しいよねというのは当然あるわけです。
これで、大体、月にかかる最低生計費というのが、これは真ん中の表に書いていますけれども、さいたま市だと十九万八百二十四円、名古屋市は十七万九千三百八十三円、静岡市も十九万九千九百九十七円。
これを、今度は、ちょっとこの月百五十労働時間で割るということ、これは社会保険料と税金を加えた中で月百五十時間労働で割って、大体、さいたま市で千六百十三円、名古屋市で千五百十三円、静岡市で千六百四十四円、これが最低賃金になるべきだと。これは最低生活費から計算した答えで、例えば、実労働時間というのがあって、これが百六十四時間ですね。これが月にそれぐらい、百六十四時間というのが、実際の時間があるわけですけれども、これで割ってみても、大体、さいたま市で千四百七十五円、名古屋市で千三百八十三円、静岡市で千五百三円、このくらいは必要だよねというのが最低生活費から出てきているんですけれども。
当時の最低賃金というのが、これは二〇一七年ですから、八百四十五円、これがさいたま市、名古屋市が八百四十五円、静岡市が八百七円。本当に現実とかけ離れた最低賃金というものが決められている。
こういうことを見ると何が分かるかというと、本当に、最低生活費の費用とそれからこれに大きなギャップがあるということと、それから、地方と都会でそんなに最低生活費は変わらないねと。車とかを持てば維持費とかいろいろなものがありますから。こういうことがあるわけなんですね。だから、そういった最低生活費も考えていかなきゃいけないということでございます。
ここも省庁からちょっとコメントを求めようと思ったんですけれども、ちょっと先を急ぎます。
次に、最低賃金を引き上げた場合、よく言われるのが、最低賃金を引き上げたら、失業率というのが、失業がどんどん増えて、結局人が雇われなくなって、これはまずいぞ、こういうコメントがあるんですけれども、これは図の五を是非御覧いただきたいと思います。
最低賃金額ですね、これはどんどん上がっていっていますけれども、これに対して完全失業率というのが、これは線で示されておりますが、どんどん下がっている。だから、そういった意味で、日本では最低賃金を引き上げていっても、完全失業率がどんどん下がっていっている。ですから、最低賃金を上げれば失業率がどんどん上がるというのは、これはうそだということがこの表に表されているわけでございます。
特に、令和二年については、ちょっとだけ完全失業率が上がっているのは、これはコロナの不況によるせいだということでございますので、本当に、最低賃金額を上げても、別に完全失業率は上がらないということだと思います。
さらに、今度、どうやって最低賃金が決まっているかということでございますけれども、これは図の六を是非御覧いただきたいと思います。
これは、面白いのは、最低賃金の一番下の棒グラフなんですけれども、二〇〇六年までは、二〇〇四年が一円、五年が三円、六年が五円。ここから十円台に突入するんですね、上げ幅が。なぜかというと、これはどうも最低賃金よりも生活保護費の方が高いという話になって、これはちょっと本末転倒だろうということになりまして、そこで、二〇〇七年が十四円、八年が十六円、九年が十円、一〇年が十七円、一一年が七円、一二年が十二円、一三年が十五円、一四年が十六円、一五年が十八円。これは、最低賃金がとにかく生活保護費を上回らなきゃいけない、だから十円台になったんですね。
それから、これから面白いんですけれども、一六年から一九年が急に、一六年が二十五円、一七年二十五円、一八年が二十六円、一九年が二十七円。これは、安倍政権の方が三%賃金を上昇させるべきだということを、中央最低賃金審議会がそこの、大体労使とそれから公益委員という中立の立場の方が決定するわけですけれども、官邸のことをきちんと忖度したというふうに思えるわけですけれども、ここはすっと二十五円、大体三%ずつ上がっているわけですね。ということは、政治主導によってこれはきちんと上がりますねということを示しているということなんですね。
ですから、政府が本当にやるぞといってこれを頑張ってやれば、これは最低賃金審議会、労使、公益委員という方々であっても合意がすっと取れて、結局はそういった政治主導ができてきたというのがこの表に表されております。
もう一つだけ分かるのが、真ん中に格差というのが書いてあって、二〇〇二年ぐらいの格差が百四円、これは地域格差ですね。東京と、一番最低賃金が最低の県、この格差が百四円だったのが、二〇二〇年に格差が二百二十一円と約二倍強開いてきた。つまり、最低賃金の中でも東京とほかの地域の格差が開いてきた。
これはちょっと問題だなと思うわけでございますけれども、この格差が開いたことに対して、これは省庁の方、コメントいただけますか。
小
小林洋子#11
○小林政府参考人 お答え申し上げます。
最低賃金法では、地域別最低賃金、各地域における労働者の賃金や生計費、企業の賃金支払い能力を考慮して、一定の地域ごとに決定することとされております。
最低賃金の地域格差につきましては、令和二年度は、最高額に対する最低額の比率が七八・二%となっており、六年連続、令和二年から六年遡って、六年連続では改善をしておりまして、また、金額の差も二年連続で縮小しております。
引き続き、地域間格差にも配慮しながら最低賃金の引上げを図ってまいりたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →最低賃金法では、地域別最低賃金、各地域における労働者の賃金や生計費、企業の賃金支払い能力を考慮して、一定の地域ごとに決定することとされております。
最低賃金の地域格差につきましては、令和二年度は、最高額に対する最低額の比率が七八・二%となっており、六年連続、令和二年から六年遡って、六年連続では改善をしておりまして、また、金額の差も二年連続で縮小しております。
引き続き、地域間格差にも配慮しながら最低賃金の引上げを図ってまいりたいというふうに思っております。
末
末松義規#12
○末松委員 今のコメントに対して、二〇〇二年から二〇二〇年で大体二倍に上がったというのは、これはもう統計が示す話なので、ここをやはり我々はきちんと見なきゃいけないと思います。
あとそれから、今、中小企業の賃金がなぜ上がらないのかということ、これは先ほど私も申し上げましたけれども、これは七ページ目を、資料を御覧ください。
ここで書いてあるのが、特にこれは中小企業等なんでしょうけれども、「製品の価格に労務費を転嫁できていない中小企業が多い。」、こういうふうに書いてあります。つまり、中小企業から見たら、さっき私が言ったように、なかなか価格を、本当は労務費がかかっているんだけれども、これを製品の価格に転嫁できないという、これは本来であれば転嫁すべき話なんですけれども、これができないという深刻な状況があるわけです。
二〇一八年度で、労務費の価格転嫁状況で、転嫁できなかったというのが大体半分から七割ぐらいまであって、一九年度も大体同じような数字が並んでいる。ここはちょっとゆゆしき事態じゃないかなというふうに感じているわけなんですけれども、ここは中小企業庁の方で、この分析は何かございますか。
この発言だけを見る →あとそれから、今、中小企業の賃金がなぜ上がらないのかということ、これは先ほど私も申し上げましたけれども、これは七ページ目を、資料を御覧ください。
ここで書いてあるのが、特にこれは中小企業等なんでしょうけれども、「製品の価格に労務費を転嫁できていない中小企業が多い。」、こういうふうに書いてあります。つまり、中小企業から見たら、さっき私が言ったように、なかなか価格を、本当は労務費がかかっているんだけれども、これを製品の価格に転嫁できないという、これは本来であれば転嫁すべき話なんですけれども、これができないという深刻な状況があるわけです。
二〇一八年度で、労務費の価格転嫁状況で、転嫁できなかったというのが大体半分から七割ぐらいまであって、一九年度も大体同じような数字が並んでいる。ここはちょっとゆゆしき事態じゃないかなというふうに感じているわけなんですけれども、ここは中小企業庁の方で、この分析は何かございますか。
村
村上敬亮#13
○村上政府参考人 お答え申し上げます。
上がらない要因ということでいえば、るる御指摘もあるとおり、もとより中小企業は、現状、労働集約的であるところもあり、労働分配率が高止まりしているという意味では、やはり生産性を引き上げないことには賃金引上げの余力がない。
その生産性が上がらない理由、様々あるとは思いますが、その理由の一つとしては、御指摘をいただきました人件費や原材料費などの上昇分を取引先に価格転嫁できず、十分な付加価値を確保できないということが要因としてはあるということは、我々もそう思ってございます。
現状、下請いじめというような切り口からは、百二十名の下請Gメンの総動員であるとか、下請代金の支払い状況の取引実態調査、影響把握といったことに基づいて、下請法に基づく対応でございますとか、知財保護のガイドライン、約束手形の利用廃止に向けた自主行動計画等々、私どもとして、とにかくこれはやらなきゃいかぬということにつきましては一生懸命取り組ませていただいている、このような状況でございます。
この発言だけを見る →上がらない要因ということでいえば、るる御指摘もあるとおり、もとより中小企業は、現状、労働集約的であるところもあり、労働分配率が高止まりしているという意味では、やはり生産性を引き上げないことには賃金引上げの余力がない。
その生産性が上がらない理由、様々あるとは思いますが、その理由の一つとしては、御指摘をいただきました人件費や原材料費などの上昇分を取引先に価格転嫁できず、十分な付加価値を確保できないということが要因としてはあるということは、我々もそう思ってございます。
現状、下請いじめというような切り口からは、百二十名の下請Gメンの総動員であるとか、下請代金の支払い状況の取引実態調査、影響把握といったことに基づいて、下請法に基づく対応でございますとか、知財保護のガイドライン、約束手形の利用廃止に向けた自主行動計画等々、私どもとして、とにかくこれはやらなきゃいかぬということにつきましては一生懸命取り組ませていただいている、このような状況でございます。
末
末松義規#14
○末松委員 御努力をされているところは私も知っているんですけれども、なかなかこれは古くて新しい問題でもあるんですね。これがやはり日本企業の大きな問題点になっているわけで、そこは、努力をされていることは認めますけれども、更に根本的にここをもっとやっていく、格差の解消ですね、ここを是非お願いしたいと思います。
あと、ちょっと先を急ぎますけれども、国際的には、最低賃金、大体全国一律のところが多いんですね。日本は、地域事情ということで幅があるわけです。今、七百九十二円から、平均で九百二円、東京がトップで千十三円、これだけの幅があるんですけれども、大体、同一労働同一賃金という原則から従ったら、これは格差があっちゃ困るわけですね。
そういった意味でいけば、大体、国際的に見たら、主要な五十一か国は全国一律でやっています。そして、最低賃金の地域別のところをやっているのは、日本を含めて九か国だけなんですね。
だから、そういった意味では、やはり世界の常識は全国一律だということだと思うし、今、先ほどの最低生計費を見ても分かるんですけれども、大体、都市とそれから地方の生活のかかるコスト、これがそんなには大きく変わらない。都市は、いろんな交通費が、地下鉄なんかも含めて便利である一方で車を持つ必要がない。地方はいろいろと、山間部含めていろんなところへやはり行かなきゃいけないので、車を持つ必要がある。車の維持費も大変だというところから始まって、いろいろなコストがかかるわけです。ですから、それを、今そういうことがあって、みんな大都市に流入していくという、非常に大都市偏重というふうになっているんですけれども、これはやはり、そういった傾向をやめさせて、今度は地方にUターンさせるぐらいのことをやっていかなきゃいけない。
そういった意味では、最低賃金を全国一律にするということ、これは極めて重要だと思いますけれども、これを役所の方ではどういうふうに考えられていますか。
この発言だけを見る →あと、ちょっと先を急ぎますけれども、国際的には、最低賃金、大体全国一律のところが多いんですね。日本は、地域事情ということで幅があるわけです。今、七百九十二円から、平均で九百二円、東京がトップで千十三円、これだけの幅があるんですけれども、大体、同一労働同一賃金という原則から従ったら、これは格差があっちゃ困るわけですね。
そういった意味でいけば、大体、国際的に見たら、主要な五十一か国は全国一律でやっています。そして、最低賃金の地域別のところをやっているのは、日本を含めて九か国だけなんですね。
だから、そういった意味では、やはり世界の常識は全国一律だということだと思うし、今、先ほどの最低生計費を見ても分かるんですけれども、大体、都市とそれから地方の生活のかかるコスト、これがそんなには大きく変わらない。都市は、いろんな交通費が、地下鉄なんかも含めて便利である一方で車を持つ必要がない。地方はいろいろと、山間部含めていろんなところへやはり行かなきゃいけないので、車を持つ必要がある。車の維持費も大変だというところから始まって、いろいろなコストがかかるわけです。ですから、それを、今そういうことがあって、みんな大都市に流入していくという、非常に大都市偏重というふうになっているんですけれども、これはやはり、そういった傾向をやめさせて、今度は地方にUターンさせるぐらいのことをやっていかなきゃいけない。
そういった意味では、最低賃金を全国一律にするということ、これは極めて重要だと思いますけれども、これを役所の方ではどういうふうに考えられていますか。
小
小林洋子#15
○小林政府参考人 お答え申し上げます。
まず、生計費の関係でございますけれども、生計費の地域差を考慮するための資料として、中央最低賃金審議会では、各都道府県の人事委員会が作成した標準生計費や生活保護基準に関する資料などを使っておりますけれども、このような資料を見ると、都道府県ごとの生計費には差があるというふうに認識をしております。
その前提で、全国一律最賃についての御質問でございますけれども、最低賃金法では、地域別最賃というのは、各地域における労働者の賃金、それから生計費、企業の賃金支払い能力、この三つを考慮して決定することとされてございまして、地域ごとの各種の指標の差を考慮せずに全国一律の最低賃金とすることは、中小企業を中心に人件費が増加することになるわけでございますので、経営が圧迫されて、かえって雇用が失われるおそれがあるので、慎重な検討が必要ではないかというふうに思っております。
ただ、先ほど申し上げましたように、最低賃金の地域間格差は縮小傾向にございまして、引き続き、地域間格差にも十分配慮しながら、最低賃金の引上げを図ってまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →まず、生計費の関係でございますけれども、生計費の地域差を考慮するための資料として、中央最低賃金審議会では、各都道府県の人事委員会が作成した標準生計費や生活保護基準に関する資料などを使っておりますけれども、このような資料を見ると、都道府県ごとの生計費には差があるというふうに認識をしております。
その前提で、全国一律最賃についての御質問でございますけれども、最低賃金法では、地域別最賃というのは、各地域における労働者の賃金、それから生計費、企業の賃金支払い能力、この三つを考慮して決定することとされてございまして、地域ごとの各種の指標の差を考慮せずに全国一律の最低賃金とすることは、中小企業を中心に人件費が増加することになるわけでございますので、経営が圧迫されて、かえって雇用が失われるおそれがあるので、慎重な検討が必要ではないかというふうに思っております。
ただ、先ほど申し上げましたように、最低賃金の地域間格差は縮小傾向にございまして、引き続き、地域間格差にも十分配慮しながら、最低賃金の引上げを図ってまいりたいというふうに考えております。
末
末松義規#16
○末松委員 今の御答弁は、法律を遵守し実行する立場のお役所の方と、我々政治家、物事を決めていくという立場の人たちとの差を示しているんだろうと思うんですね。
やはり、これからは、そういった大都市集中をやめさせるとか、あるいは同一労働同一賃金というその原則を本当にどこまでやっていくかというところからいくと、私なんかは、将来的には今の最低賃金法とその仕組みを変えて、地方との差を認めずに逆に、逆回転をさせていくような、そういったことを我々は考えていかなきゃいけないんじゃないかと思うわけですね。ですから、そこをしっかりとやらなきゃいけない。
さっきコメントありましたように、最低賃金は中小企業の負担になると。確かにそうなんですね。だからこそ、私が考えているのは、中小企業の負担だけにさせるんじゃなくて、やはり、スタートアップのエンジンを考えると、どうしても、しっかりとまずエンジンを働かせるという意味で、国が中小企業に代わって最低賃金を、そのアップ分を負担していく。
もちろん、その最低賃金のコストのアップ分、例えば百円だったら百円、それにプラス保険料、社会保険料も負担をしていくというぐらいの気合でもって国として統一的にやっていかないと、最低賃金というのはなかなかここは変わりません。
今、例えば千円に、今政府の方で最低賃金をやろうとしていますけれども、これは何年かかるかということなんですね。何年かかるか。これは本当にまたこれから数年かかって千円。皆さん、千円って、大体マグニチュード、分かりますか。この最低賃金千円で実際労働の時間を掛け合わせますと、大体年収で二百万円いかないんですよね。これから数年たって年収二百万円を最低賃金で確保するとしても、これじゃ遅い。
やはり、世界の方は我々よりももう何歩も先に行っていて、我々は一周遅れ、二周遅れになっているわけですけれども、そういったことをしっかりと、人間の最低生活を保障するという意味からも、これは早くやっていかなきゃいけないということになるんです。
ですから、そういった意味で、とにかく直接国家が負担をしていく。そうすると、中小企業に迷惑はかけない、そして、消費にどんどんそれが反映されてきて経済が好循環になっていく。やはり、賃金が上がっていけば、それはみんな消費をしますから。そういったことで消費が上がれば、物が売れ、サービスが売れて、在庫もはけて、企業の経営もよくなっていく。そうなると、経営がよくなっていくと、今度は賃金もまた上がっていく。善の循環に変えていかなきゃいけない、そういうふうに私の方は思っているわけでございます。
要は、最低賃金に対する支援というのを、これを社会保障という意味だけじゃなくて、今度は経済を回すためのエンジンにしていく、これが一番私は重要だと思っているわけでございます。
じゃ、そのレベルをどのくらいにするのですかと。今、政府の方で千円を達成したいということでございますけれども、先ほど申し上げたように、ちょっとスピードが遅過ぎる。私なんかは、先ほど資料にも載っていましたけれども、大体千五百円、最低賃金にしたら、どのくらいの年収になるかというと、年収で大体三百十三万円ぐらいです。これでもめちゃくちゃ多いという話ではないんですね。
だから、これを一挙に政府が、今九百二円のところを千五百円までというように一挙にはいかないけれども、労政審を経て、大体五、六年でこれを千五百円のレベルまで持っていくというのは、世界レベルで見ても私は重要なことだと思うし、これは必要だと思うわけでございます。
例えば、私個人的な見解ですけれども、その千五百円というのが一つの私はめどだと思っていますし、こういうふうに上がっていけば、本当に百円ずつぐらいこう上がっていって、これに対して国家が支援を直接していくということ、これも大企業にやる必要はありません。ですから、ちょっと厚労省の大企業の基準が、雇用として大体千人以上を大企業という、だから、千人以下、あるいは中小企業だったら三百人以下が中小企業庁レベルの中小企業という話になるわけですから、彼らに対して国がこの支援をしていく、直接支援をする。
そうすると、大体、中小企業レベルだと千二百万人、厚労省レベルだと千五百万人ぐらいの対象になるんでしょうけれども、そこを集中的に国の支援を行って、最低賃金を五、六年後には千五百円まで上げていって、さらに、上げたらすぐにはしごを外すんじゃなくて、さらに、そこから少し逓減させながらそれが維持できるような仕組みを取って、それを元々の中小企業の方にしっかり、元々こういうことをやるんだよということを宣言しながらやっていく、これは極めて重要だと思うわけですけれども。
こういった議論を聞いて、大臣のこの最低賃金に対する、どういうふうな今の議論の感想をお持ちかということをお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →やはり、これからは、そういった大都市集中をやめさせるとか、あるいは同一労働同一賃金というその原則を本当にどこまでやっていくかというところからいくと、私なんかは、将来的には今の最低賃金法とその仕組みを変えて、地方との差を認めずに逆に、逆回転をさせていくような、そういったことを我々は考えていかなきゃいけないんじゃないかと思うわけですね。ですから、そこをしっかりとやらなきゃいけない。
さっきコメントありましたように、最低賃金は中小企業の負担になると。確かにそうなんですね。だからこそ、私が考えているのは、中小企業の負担だけにさせるんじゃなくて、やはり、スタートアップのエンジンを考えると、どうしても、しっかりとまずエンジンを働かせるという意味で、国が中小企業に代わって最低賃金を、そのアップ分を負担していく。
もちろん、その最低賃金のコストのアップ分、例えば百円だったら百円、それにプラス保険料、社会保険料も負担をしていくというぐらいの気合でもって国として統一的にやっていかないと、最低賃金というのはなかなかここは変わりません。
今、例えば千円に、今政府の方で最低賃金をやろうとしていますけれども、これは何年かかるかということなんですね。何年かかるか。これは本当にまたこれから数年かかって千円。皆さん、千円って、大体マグニチュード、分かりますか。この最低賃金千円で実際労働の時間を掛け合わせますと、大体年収で二百万円いかないんですよね。これから数年たって年収二百万円を最低賃金で確保するとしても、これじゃ遅い。
やはり、世界の方は我々よりももう何歩も先に行っていて、我々は一周遅れ、二周遅れになっているわけですけれども、そういったことをしっかりと、人間の最低生活を保障するという意味からも、これは早くやっていかなきゃいけないということになるんです。
ですから、そういった意味で、とにかく直接国家が負担をしていく。そうすると、中小企業に迷惑はかけない、そして、消費にどんどんそれが反映されてきて経済が好循環になっていく。やはり、賃金が上がっていけば、それはみんな消費をしますから。そういったことで消費が上がれば、物が売れ、サービスが売れて、在庫もはけて、企業の経営もよくなっていく。そうなると、経営がよくなっていくと、今度は賃金もまた上がっていく。善の循環に変えていかなきゃいけない、そういうふうに私の方は思っているわけでございます。
要は、最低賃金に対する支援というのを、これを社会保障という意味だけじゃなくて、今度は経済を回すためのエンジンにしていく、これが一番私は重要だと思っているわけでございます。
じゃ、そのレベルをどのくらいにするのですかと。今、政府の方で千円を達成したいということでございますけれども、先ほど申し上げたように、ちょっとスピードが遅過ぎる。私なんかは、先ほど資料にも載っていましたけれども、大体千五百円、最低賃金にしたら、どのくらいの年収になるかというと、年収で大体三百十三万円ぐらいです。これでもめちゃくちゃ多いという話ではないんですね。
だから、これを一挙に政府が、今九百二円のところを千五百円までというように一挙にはいかないけれども、労政審を経て、大体五、六年でこれを千五百円のレベルまで持っていくというのは、世界レベルで見ても私は重要なことだと思うし、これは必要だと思うわけでございます。
例えば、私個人的な見解ですけれども、その千五百円というのが一つの私はめどだと思っていますし、こういうふうに上がっていけば、本当に百円ずつぐらいこう上がっていって、これに対して国家が支援を直接していくということ、これも大企業にやる必要はありません。ですから、ちょっと厚労省の大企業の基準が、雇用として大体千人以上を大企業という、だから、千人以下、あるいは中小企業だったら三百人以下が中小企業庁レベルの中小企業という話になるわけですから、彼らに対して国がこの支援をしていく、直接支援をする。
そうすると、大体、中小企業レベルだと千二百万人、厚労省レベルだと千五百万人ぐらいの対象になるんでしょうけれども、そこを集中的に国の支援を行って、最低賃金を五、六年後には千五百円まで上げていって、さらに、上げたらすぐにはしごを外すんじゃなくて、さらに、そこから少し逓減させながらそれが維持できるような仕組みを取って、それを元々の中小企業の方にしっかり、元々こういうことをやるんだよということを宣言しながらやっていく、これは極めて重要だと思うわけですけれども。
こういった議論を聞いて、大臣のこの最低賃金に対する、どういうふうな今の議論の感想をお持ちかということをお聞きしたいと思います。
麻
麻生太郎#17
○麻生国務大臣 末松先生、冒頭に申し上げましたように、二〇一二年の十二月ですかね、に政権交代後、様々な施策というのを推進させていただいて、賃金の面でも、ささやかながら一%から二%の間ぐらいのところで徐々には成果が表れているんだと思いますが、しかし、先ほどの資料の一ページ目にありましたように、その賃金の上がり方は、欧米先進国に比べて伸びが低いという数字、これは事実でありますので、その中で、結果として今、加重平均等々を見ると韓国より低くなっているんじゃないのかというお話もこれは極めて重要なところなので、これを継続的に上昇させていくということが必要なんだと思うんですね。
今、千円という話がありますけれども、外国でいえば約十ドルということになりますけれども、最低賃金を十五ドルに上げたいということを今アメリカはやっておるんですけれども、なかなかそこまでは行っていないんですが、いずれにしても、昨年十二月に決定されました総合経済対策に盛り込まれた施策というのを、迅速にこれをやらせていただくとして、民間投資というのが出てこない、出てきて設備投資等々によって生産性が上がらないとなかなか賃金上昇につながっていかないということになりますので、生産性の向上を図った上で、いわゆる賃金上昇の意識、モメンタムというものを維持できる環境というものをつくり上げていかないとなかなかいかぬのだと思いますけれども。
それをやって、五年とか六年、どれくらいか、今、そこのところはなかなか企業によって難しいところだとは思いますけれども、このコロナの後、いろいろ企業も随分内容が変わってくると思うんですよね。そういった意味では、その内容によって企業間格差が出てくるでしょうし、産業間格差も出るということをもうある程度覚悟した上でこういったようなことをやっていかないと、全体としての意識が上がっていきませんし、それを賄えるだけの、人件費がアップした分を賄えるだけの、設備投資によってそれを補う、生産性を上げる、営業がもっと伸びる、いろんな理由でそれを賄うという決意で経営者もやっていかないと、なかなかこの問題は解決しないんだと思います。
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それをやって、五年とか六年、どれくらいか、今、そこのところはなかなか企業によって難しいところだとは思いますけれども、このコロナの後、いろいろ企業も随分内容が変わってくると思うんですよね。そういった意味では、その内容によって企業間格差が出てくるでしょうし、産業間格差も出るということをもうある程度覚悟した上でこういったようなことをやっていかないと、全体としての意識が上がっていきませんし、それを賄えるだけの、人件費がアップした分を賄えるだけの、設備投資によってそれを補う、生産性を上げる、営業がもっと伸びる、いろんな理由でそれを賄うという決意で経営者もやっていかないと、なかなかこの問題は解決しないんだと思います。
末
末松義規#18
○末松委員 国が統一して最低賃金を上げるんだというこの施策を是非掲げていただきたい、そこを強くお願い申し上げます。
この点について、私はこれからしつこく、ちょっと私のいろんな研究を含めた中でこれをまた追及していきますので、是非そこはよろしくお願いしたいと思います。
ちょっと残った時間で、税制について、インボイス制度について、議論を引き続きさせていただきたいと思います。
免税事業者の取引からの排除ということが、私は申し上げたと思うんですけれども、財務省の考え方としては、経過措置として、免税事業者からの仕入れについて、この制度導入から三年間は八〇%、その後の三年間は五〇%の控除を可能とすると。また、現行制度と同様に、小売業者等について、販売先の氏名、名称の記載を不要とするというふうな考え方に立っていると思うわけですけれども、こういう経過措置のあることは知っているんですが、やはり課税仕入れ業者、つまり購入者は、そのような複雑な経過措置を受け入れるのかなと私は疑問なんですね。やはり、この経過措置を適用するには、例えばこのような仕分が必要になるんです。
例えば、まず、インボイスがない取引、これは免税事業者からの仕入れであることを把握する、二番目に、免税事業者の取引を取りまとめる、三番目に、この中から軽減税率と標準税率の仕入れを分けて、その八〇%を課税仕入れする。こんな複雑なことを一々やらなきゃいけないということであれば、じゃあもう免税事業者との取引は全てなくして、免税事業者には、このインボイス発行時の業者、つまり課税事業者を選択するよと言うことになるだろうと思うんですね。
これはデータでも確認されていまして、日本商工会議所の昨年十月のアンケート結果に、免税事業者との取引はしないと回答した率が一七%あったんですね。更にいろんな仕組みが分かってくれば、どんどんこれが増えてくる。そうなると、やはり実質的に免税業者が取引から排除されるということになるわけです。
また、例えば個人タクシーの事業者、これはほとんど現在、今、免税事業者なんですね。この中に課税事業者を選択した者とそうでない者が混在することになるんだけれども、そうすると、企業にとって、個人タクシーは利用するな、こういうふうなお達しが出るということも十分考えられるわけですね。
また、創業間もない会社、ベンチャーなんかも、大体はほとんどが免税業者に最初はなっているわけですから、こういった全てがBツーBの取引をしようと思えば、課税事業者を選択するというような取引になってしまう。これもだから排除されるだろう。ですから、こういう、排除されないようなことをやはりしっかりと考えていかないといけない。
だから、例えば、仮に万が一、百歩譲ってインボイス制度を導入するということであれば、基準年度は廃止して、全ての事業者を課税事業者として、申告時に年間売上げ一千万円以下の事業者には徴税コスト分の納税を差し引くとか、こういった制度も検討に値するんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
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ちょっと残った時間で、税制について、インボイス制度について、議論を引き続きさせていただきたいと思います。
免税事業者の取引からの排除ということが、私は申し上げたと思うんですけれども、財務省の考え方としては、経過措置として、免税事業者からの仕入れについて、この制度導入から三年間は八〇%、その後の三年間は五〇%の控除を可能とすると。また、現行制度と同様に、小売業者等について、販売先の氏名、名称の記載を不要とするというふうな考え方に立っていると思うわけですけれども、こういう経過措置のあることは知っているんですが、やはり課税仕入れ業者、つまり購入者は、そのような複雑な経過措置を受け入れるのかなと私は疑問なんですね。やはり、この経過措置を適用するには、例えばこのような仕分が必要になるんです。
例えば、まず、インボイスがない取引、これは免税事業者からの仕入れであることを把握する、二番目に、免税事業者の取引を取りまとめる、三番目に、この中から軽減税率と標準税率の仕入れを分けて、その八〇%を課税仕入れする。こんな複雑なことを一々やらなきゃいけないということであれば、じゃあもう免税事業者との取引は全てなくして、免税事業者には、このインボイス発行時の業者、つまり課税事業者を選択するよと言うことになるだろうと思うんですね。
これはデータでも確認されていまして、日本商工会議所の昨年十月のアンケート結果に、免税事業者との取引はしないと回答した率が一七%あったんですね。更にいろんな仕組みが分かってくれば、どんどんこれが増えてくる。そうなると、やはり実質的に免税業者が取引から排除されるということになるわけです。
また、例えば個人タクシーの事業者、これはほとんど現在、今、免税事業者なんですね。この中に課税事業者を選択した者とそうでない者が混在することになるんだけれども、そうすると、企業にとって、個人タクシーは利用するな、こういうふうなお達しが出るということも十分考えられるわけですね。
また、創業間もない会社、ベンチャーなんかも、大体はほとんどが免税業者に最初はなっているわけですから、こういった全てがBツーBの取引をしようと思えば、課税事業者を選択するというような取引になってしまう。これもだから排除されるだろう。ですから、こういう、排除されないようなことをやはりしっかりと考えていかないといけない。
だから、例えば、仮に万が一、百歩譲ってインボイス制度を導入するということであれば、基準年度は廃止して、全ての事業者を課税事業者として、申告時に年間売上げ一千万円以下の事業者には徴税コスト分の納税を差し引くとか、こういった制度も検討に値するんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
住
住澤整#19
○住澤政府参考人 お答え申し上げます。
この経過措置、免税事業者からの仕入れについて一定割合の控除を認めるという六年間の経過措置の内容については御指摘のとおりでございまして、その際、本則課税の事業者が、仕入れについて、免税事業者からの仕入れと課税事業者からの仕入れを区分する必要があるという点も委員のおっしゃるとおりでございます。
他方で、先日もちょっと触れましたけれども、仕入れについてきちんと管理を行わなければいけないのは本則課税の場合でございまして、売上高が五千万円以下の小規模な事業者の場合、簡易課税の選択が可能でございますので、簡易課税制度の下では、仕入れについて区分経理を行わなくても、売上げの方だけ記帳していただければ申告が可能であるということでございます。
また、本則課税の方の場合につきましては、確かに、その事務負担をどうやって軽減していくかというところは重要な問題でございます。
この点について、会計ソフトの方の動向についてもいろいろと情報収集などを行っておりますが、比較的小規模な企業の場合はパッケージソフトでありますとかクラウド会計サービスなどの利用をされているケースが多いかと思いますけれども、こういったソフトウェアにおいては、このインボイス制度の施行に対応して課税事業者と免税事業者からの仕入れについて比較的容易に入力できるようなソフトウェアのアップデートを行う、そういった予定もあるように聞いております。こういった記帳環境の近代化といったようなことも併せて取り組んでいく必要があろうかというふうに考えております。
また、全ての方に課税事業者になっていただくということはどうかということで、確かに、いろいろな問題が生じてきますのは消費税制度の中に免税点があるということが原因でございますので、その核心をついた御指摘かなというふうには受け止めておりますが、他方で、今、免税事業者の方の中でもBツーCの取引が過半である、ほとんどであるといった方もかなりいらっしゃるわけでございますし、また、BツーBの取引をされている方も取引の状況によっては課税選択などをする必要もないという方も現状ではいらっしゃるのだろうというふうに思いますので、全ての方に課税事業者としてその申告をすることを求めるということについては一定程度慎重な検討が必要ではないかなと思っております。
一方、課税選択をされた場合の事務負担については簡易課税が適用可能であるということで、ここは先日申し上げたとおりでございます。
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他方で、先日もちょっと触れましたけれども、仕入れについてきちんと管理を行わなければいけないのは本則課税の場合でございまして、売上高が五千万円以下の小規模な事業者の場合、簡易課税の選択が可能でございますので、簡易課税制度の下では、仕入れについて区分経理を行わなくても、売上げの方だけ記帳していただければ申告が可能であるということでございます。
また、本則課税の方の場合につきましては、確かに、その事務負担をどうやって軽減していくかというところは重要な問題でございます。
この点について、会計ソフトの方の動向についてもいろいろと情報収集などを行っておりますが、比較的小規模な企業の場合はパッケージソフトでありますとかクラウド会計サービスなどの利用をされているケースが多いかと思いますけれども、こういったソフトウェアにおいては、このインボイス制度の施行に対応して課税事業者と免税事業者からの仕入れについて比較的容易に入力できるようなソフトウェアのアップデートを行う、そういった予定もあるように聞いております。こういった記帳環境の近代化といったようなことも併せて取り組んでいく必要があろうかというふうに考えております。
また、全ての方に課税事業者になっていただくということはどうかということで、確かに、いろいろな問題が生じてきますのは消費税制度の中に免税点があるということが原因でございますので、その核心をついた御指摘かなというふうには受け止めておりますが、他方で、今、免税事業者の方の中でもBツーCの取引が過半である、ほとんどであるといった方もかなりいらっしゃるわけでございますし、また、BツーBの取引をされている方も取引の状況によっては課税選択などをする必要もないという方も現状ではいらっしゃるのだろうというふうに思いますので、全ての方に課税事業者としてその申告をすることを求めるということについては一定程度慎重な検討が必要ではないかなと思っております。
一方、課税選択をされた場合の事務負担については簡易課税が適用可能であるということで、ここは先日申し上げたとおりでございます。
末
末松義規#20
○末松委員 もう時間が来ましたので終わりますけれども、今コロナでこういったインボイス制度の説明もできる機会がないんじゃないかということで、そこでもっていろいろな検証をやらなきゃいけないというのが、来年十月までにやらなければいけないということなので、本当にちょっとコロナの状況を考えたら、この検討時期も、そこの準備に対する検証も引き延ばさざるを得ないんじゃないかと思いますので、そういうことを最後に指摘申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →ありがとうございました。
越
日
日吉雄太#22
○日吉委員 立憲民主党・無所属の日吉雄太です。
所得税法等の一部改正案について質問をさせていただきます。
まず初めに、子供食堂をめぐる税務処理についてお伺いいたします。
地域住民や自治体が主体となって無料又は低価格帯で子供たちに食事を提供するコミュニティーの場として、子供食堂が全国に広がっています。子供食堂は、単に子供たちの食事の提供の場としてだけではなく、帰りが遅い会社員、家事をする時間のない家族などが集まって食事を取ることも可能で、地域住民のコミュニケーションの場としても機能しています。
そのような中、コンビニ大手が余剰品を子供食堂に寄附する取組が始まっています。また、子供食堂の運営自体に乗り出すコンビニ大手もあらわれています。
そこで、質問です。
子供食堂に対して食材等の現物を寄附した場合、税務上、寄附金と扱われるのでしょうか、それとも、単純に損金に算入できる経費として扱われるのでしょうか。お答えください。
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まず初めに、子供食堂をめぐる税務処理についてお伺いいたします。
地域住民や自治体が主体となって無料又は低価格帯で子供たちに食事を提供するコミュニティーの場として、子供食堂が全国に広がっています。子供食堂は、単に子供たちの食事の提供の場としてだけではなく、帰りが遅い会社員、家事をする時間のない家族などが集まって食事を取ることも可能で、地域住民のコミュニケーションの場としても機能しています。
そのような中、コンビニ大手が余剰品を子供食堂に寄附する取組が始まっています。また、子供食堂の運営自体に乗り出すコンビニ大手もあらわれています。
そこで、質問です。
子供食堂に対して食材等の現物を寄附した場合、税務上、寄附金と扱われるのでしょうか、それとも、単純に損金に算入できる経費として扱われるのでしょうか。お答えください。
鑓
鑓水洋#23
○鑓水政府参考人 お答えいたします。
一般論として申し上げますと、法人が食材等を無償で提供した場合、法人税法上、その提供に要した費用は、寄附金として一定の損金算入限度額の範囲内で損金算入されるということになります。
一方で、食材等を無償で提供する場合でありましても、実質的に法人の食品廃棄として行われるようなものにつきましては、寄附金以外の費用として損金算入できるものとして取り扱ってございます。
それから、今般の新型コロナウイルス感染症に関連して、法人が不特定又は多数の方々に対して緊急かつ感染症の流行が収束するまでの期間において行う自社製品等の提供については、災害時と同様に、寄附金以外の費用として損金算入できるものとして取り扱っているところでございます。
したがいまして、法人が子供食堂に食材を無償で提供する場合でございましても、ただいま申し上げましたとおり、実質的に食材等の企業の食品廃棄として行われるようなものである場合や、新型コロナウイルス感染症に関連して、不特定又は多数の方々に対して緊急かつ感染症の流行が収束するまでの期間において行われるものでございますれば、寄附金以外の費用として損金算入することができるということでございます。
この発言だけを見る →一般論として申し上げますと、法人が食材等を無償で提供した場合、法人税法上、その提供に要した費用は、寄附金として一定の損金算入限度額の範囲内で損金算入されるということになります。
一方で、食材等を無償で提供する場合でありましても、実質的に法人の食品廃棄として行われるようなものにつきましては、寄附金以外の費用として損金算入できるものとして取り扱ってございます。
それから、今般の新型コロナウイルス感染症に関連して、法人が不特定又は多数の方々に対して緊急かつ感染症の流行が収束するまでの期間において行う自社製品等の提供については、災害時と同様に、寄附金以外の費用として損金算入できるものとして取り扱っているところでございます。
したがいまして、法人が子供食堂に食材を無償で提供する場合でございましても、ただいま申し上げましたとおり、実質的に食材等の企業の食品廃棄として行われるようなものである場合や、新型コロナウイルス感染症に関連して、不特定又は多数の方々に対して緊急かつ感染症の流行が収束するまでの期間において行われるものでございますれば、寄附金以外の費用として損金算入することができるということでございます。
日
日吉雄太#24
○日吉委員 どうもありがとうございました。フードバンクへの食材の拠出と同じような取扱いとなると理解いたしました。
もう一点、確認させていただきます。
コンビニ大手の子供食堂への進出には賛否ありますが、困窮する子供が救われるという意味では、子供食堂の存在意義は高く、経営主体が誰であろうとそこは構わないと思います。ただ、現状、コンビニ大手なりが運営する子供食堂の赤字が、もしも、事業関連性がない赤字として損金算入が認められなくなるのではないか、こんな議論もありますので、状況を明確にしたいと思いますので、民間営利法人が子供食堂を運営することにより発生した赤字は損金算入することができるかどうか、明確にお答えください。
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コンビニ大手の子供食堂への進出には賛否ありますが、困窮する子供が救われるという意味では、子供食堂の存在意義は高く、経営主体が誰であろうとそこは構わないと思います。ただ、現状、コンビニ大手なりが運営する子供食堂の赤字が、もしも、事業関連性がない赤字として損金算入が認められなくなるのではないか、こんな議論もありますので、状況を明確にしたいと思いますので、民間営利法人が子供食堂を運営することにより発生した赤字は損金算入することができるかどうか、明確にお答えください。
鑓
鑓水洋#25
○鑓水政府参考人 お答えいたします。
一般論でございますけれども、法人税においては、例えば、法人が本業のほかに別の事業を行い、本業に係る損益は黒字、別の事業が赤字になった場合であっても、法人税法上、所得金額の計算は法人の事業全体で計算することとなりますので、本業の黒字と別の事業の赤字、これは通算されることになります。
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日
日吉雄太#26
○日吉委員 ありがとうございました。
新型コロナウイルス感染症の蔓延によって、子供食堂の運営にも様々な支障が出ております。このような困窮時におきまして、子供食堂の必要性は更に高まっていると言えるでしょう。今後、子供食堂が拡大していくことを踏まえると、様々な子供食堂の活動を支えるための法整備などをお願いしたいということを申し上げさせていただきます。
次に、企業が従業員等に対して支給する新型コロナウイルス感染症の予防のための支出について、助成金等を支払った場合の税務上の取扱いについてお伺いいたします。
新型コロナウイルス感染症で様々な予防が行われているわけですけれども、企業が従業員に対して助成金というような形で支出を行ったとき、企業と従業員のそれぞれの税務上の取扱いについて御説明ください。
この発言だけを見る →新型コロナウイルス感染症の蔓延によって、子供食堂の運営にも様々な支障が出ております。このような困窮時におきまして、子供食堂の必要性は更に高まっていると言えるでしょう。今後、子供食堂が拡大していくことを踏まえると、様々な子供食堂の活動を支えるための法整備などをお願いしたいということを申し上げさせていただきます。
次に、企業が従業員等に対して支給する新型コロナウイルス感染症の予防のための支出について、助成金等を支払った場合の税務上の取扱いについてお伺いいたします。
新型コロナウイルス感染症で様々な予防が行われているわけですけれども、企業が従業員に対して助成金というような形で支出を行ったとき、企業と従業員のそれぞれの税務上の取扱いについて御説明ください。
鑓
鑓水洋#27
○鑓水政府参考人 お答えいたします。
一般論でございますけれども、従業員が新型コロナウイルス感染症の予防のために支払った費用を法人が負担した場合には、その従業員が支払った費用が、法人の業務遂行上必要なものであり、従業員が支出した金額の範囲内で法人が負担しているのであれば、その負担した金額は、法人税法の所得金額の計算上、損金の額に算入され、その従業員に対しても所得税は課税されません。
一方で、新型コロナウイルス感染症の予防のための費用でございましても、従業員の個人的な費用を法人が負担した場合、あるいは実際に要した費用にかかわらず一律に定額が支給される場合、こうした場合におきましては、法人から従業員への給与として取り扱われ、その従業員は給与所得として所得税が課税されるということでございます。この場合でございましても、従業員の給与に該当する場合でございますが、この場合であっても、その給与の額は、法人税法の所得金額の計算上、損金の額に算入されるということになります。
この発言だけを見る →一般論でございますけれども、従業員が新型コロナウイルス感染症の予防のために支払った費用を法人が負担した場合には、その従業員が支払った費用が、法人の業務遂行上必要なものであり、従業員が支出した金額の範囲内で法人が負担しているのであれば、その負担した金額は、法人税法の所得金額の計算上、損金の額に算入され、その従業員に対しても所得税は課税されません。
一方で、新型コロナウイルス感染症の予防のための費用でございましても、従業員の個人的な費用を法人が負担した場合、あるいは実際に要した費用にかかわらず一律に定額が支給される場合、こうした場合におきましては、法人から従業員への給与として取り扱われ、その従業員は給与所得として所得税が課税されるということでございます。この場合でございましても、従業員の給与に該当する場合でございますが、この場合であっても、その給与の額は、法人税法の所得金額の計算上、損金の額に算入されるということになります。
日
日吉雄太#28
○日吉委員 どうもありがとうございました。
業務に関するものは経費として企業は損金算入し、従業員は実費を受け取るということになりまして、業務に関係ないものは給与として企業は損金算入し、従業員の方は給与所得として課税が、所得税の課税対象となる、このように理解をいたしました。
これはちょっと通告していないんですけれども、もしお分かりになったら教えていただきたいんですが、企業の取引先に同様な支出を行った場合というのは、交際費に該当するんでしょうか、しないんでしょうか。もしお分かりになったら教えてください。
この発言だけを見る →業務に関するものは経費として企業は損金算入し、従業員は実費を受け取るということになりまして、業務に関係ないものは給与として企業は損金算入し、従業員の方は給与所得として課税が、所得税の課税対象となる、このように理解をいたしました。
これはちょっと通告していないんですけれども、もしお分かりになったら教えていただきたいんですが、企業の取引先に同様な支出を行った場合というのは、交際費に該当するんでしょうか、しないんでしょうか。もしお分かりになったら教えてください。
鑓
鑓水洋#29
○鑓水政府参考人 お答えいたします。
ただいま申し上げたことと同様でございますが、業務必要上のものとして支出したということでございますれば、費用として計上できるというふうになると思います。
この発言だけを見る →ただいま申し上げたことと同様でございますが、業務必要上のものとして支出したということでございますれば、費用として計上できるというふうになると思います。