文教科学委員会

2021-05-27 参議院 全56発言

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会議録情報#0
令和三年五月二十七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     馬場 成志君     世耕 弘成君
     高瀬 弘美君     安江 伸夫君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     藤川 政人君
     横沢 高徳君     杉尾 秀哉君
     安江 伸夫君     下野 六太君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         太田 房江君
    理 事
                赤池 誠章君
                上野 通子君
                吉川ゆうみ君
                斎藤 嘉隆君
    委 員
                有村 治子君
                石井 浩郎君
                高階恵美子君
                藤川 政人君
                水落 敏栄君
                石川 大我君
                杉尾 秀哉君
                蓮   舫君
               佐々木さやか君
                下野 六太君
                梅村みずほ君
                松沢 成文君
                伊藤 孝恵君
                吉良よし子君
                舩後 靖彦君
   衆議院議員
       文部科学委員長
       代理       池田 佳隆君
       文部科学委員長
       代理       馳   浩君
       文部科学委員長
       代理       牧  義夫君
       文部科学委員長
       代理       浮島 智子君
       文部科学委員長
       代理       畑野 君枝君
       文部科学委員長
       代理       藤田 文武君
   国務大臣
       文部科学大臣   萩生田光一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        戸田 浩史君
   政府参考人
       文部科学省初等
       中等教育局長   瀧本  寛君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に
 関する法律案(衆議院提出)
    ─────────────
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太田房江#1
○委員長(太田房江君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、高瀬弘美さん、馬場成志さん及び横沢高徳さんが委員を辞任され、その補欠として下野六太さん、藤川政人さん及び杉尾秀哉さんが選任されました。
    ─────────────
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太田房江#2
○委員長(太田房江君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、文部科学省初等中等教育局長瀧本寛さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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太田房江#3
○委員長(太田房江君) 異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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太田房江#4
○委員長(太田房江君) 教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律案を議題といたします。
 提出者衆議院文部科学委員長代理浮島智子さんから趣旨説明を聴取いたします。浮島衆議院文部科学委員長代理。
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浮島智子#5
○衆議院議員(浮島智子君) おはようございます。
 ただいま議題となりました教育職員等による児童生徒性暴力等防止等に関する法律案につきまして、提案の趣旨及び内容について御説明申し上げます。
 教員による児童生徒に対する性暴力等は、児童生徒の権利を著しく侵害し、児童生徒に対し生涯にわたって回復し難い心理的外傷などの影響を与えるものであり、決して許されるものではありません。令和元年度には、大変残念ながら、百二十一名の公立学校教員が児童生徒に対するわいせつ行為を理由として懲戒免職となりました。被害を受けた方々の心情に思いを致せば、このような教員が教壇に戻ってくるという事態はあってはなりません。しかしながら、現行の教育職員免許法は、このような教員であっても、一定期間が経過すれば、形式的な確認で再免許を授与しなければならない仕組みとなっており、これを改めるとともに、教員による児童生徒に対する性暴力等の防止等を図るなどの必要があります。
 本案は、このような状況を踏まえ、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する施策を推進するものであり、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、教育職員等は、児童生徒性暴力等をしてはならないと禁止規定を定めることにより、教育職員等が児童生徒性暴力等を行うことは法律違反であり、懲戒処分の対象となることを明確にしております。なお、児童生徒性暴力等とは、現在の運用上、児童生徒等に対する性暴力等として懲戒免職処分の対象となり得る行為を列挙して定めており、被害を受けた児童生徒等の同意や、当該児童生徒等に対する暴行、脅迫等の有無を問いません。
 第二に、基本理念を定め、国等の責務を明らかにするとともに、基本指針の策定、教育職員等や児童生徒等に対する啓発を始めとする教育職員等による児童生徒性暴力等の防止、早期発見、対処に関する措置について定めております。この中で、児童生徒性暴力等を行ったことにより免許状が失効した者等の氏名、失効、取上げの事由等の情報を記録したデータベースについて、国が整備することを定めております。
 第三に、児童生徒性暴力等を理由として禁錮以上の刑に処せられ、また、懲戒免職、解雇となって免許状を失った教員に対する教育職員免許法の特例等を定めております。この特例により、わいせつ教員に対する免許の再授与は、改善更生の状況などその後の事情により再び免許を与えるのが適当であると認められる場合に限り、認められることになります。
 この審査は、都道府県教育職員免許状再授与審査会の意見を聴いて、加害行為の重大性、本人の更生度合い、被害者及びその関係者の心情等に照らして総合的に判断されることとなり、その判断に必要な資料は申請者側が提出する必要があります。このような仕組みを通じて、適格性を有しない教員が再び教壇に立つことを防ぐものとなっております。
 第四に、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 なお、児童生徒等と接する業務に従事する者の資格及び児童生徒等に性的な被害を与えた者に係る照会制度の在り方等に関する検討条項などを設けております。
 以上が本案の趣旨及び内容であります。
 何とぞ御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
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太田房江#6
○委員長(太田房江君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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斎藤嘉隆#7
○斎藤嘉隆君 おはようございます。立憲民主・社民、斎藤嘉隆です。今日はどうぞよろしくお願いをいたします。
 教職員による子供への性暴力は、子供の尊厳を害しますし、生涯にわたって心理的な外傷を与えるということで、絶対に許されない、こういうことだというふうに思います。これは子どもの権利条約の基本的な考えだというようにも思います。
 わいせつ行為によって懲戒処分等を受けた教職員がまた教壇に立つ、基本的にはこれは許されない、だからこそ、本法案で高いハードルを課すと、ここが最も重要な意義だというふうに私自身は思っています。与党の皆さんと真摯に議論を重ねてまいりまして今日に至ったということで、大変有り難いというふうにまずもって申し上げたい。
 その上で、確認すべき点中心に、数点質問させていただきます。
 初めに、なぜ教育職員だけの対策を先行して進めることになったのか、子供に関わる多くの職種や、保育士とかベビーシッターとか、塾講師とかスポーツの指導者とか、学校に出入りするボランティアの方なんかもそうかもしれませんが、いろいろ対策が必要な方々って大勢いらっしゃるわけで、そういう方々への対策をどう進めていくか、今回の法案は計画的な対策強化にどのように寄与をするのか、発議者に伺います。
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牧義夫#8
○衆議院議員(牧義夫君) 御質問ありがとうございます。
 御指摘のとおり、子供と接触をする全ての職業の者についてこういったものを適用することは必要であろうという認識の下で、ただ、時間的な制約もございます。まず、この今こうしている間にもわいせつ教員が教壇に立っているというようなことを考えると、一刻も早く、まず着手できるところから着手しようという共通の認識の下で、今回この法案をまとめさせていただいた次第です。
 共通の認識を持っておりますから、そういった意味では、この附則の七条二項において、児童生徒と接する業務に従事する者の資格の在り方、それから、児童生徒等に性的な被害を与えた者に係る照会制度の在り方についての検討が政府においてなされる義務をこの附則の二条で課しているわけでありますけれども、ただ、今回、我々、党派を超えて認識を共有している、問題意識を共有しているということが確認されましたので、この法律が施行後ということに限らず、縛られずに、もう発効したらすぐに、我々は超党派でこれからその二つの事柄について検討していこうということを認識をし合っているところであります。
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斎藤嘉隆#9
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。
 もう一点、児童生徒への啓発に当たってなんですけど、幼児期から丁寧な教育実践というのを積み重ねていく中で、加害者による、一般的によく言われる手懐け行為とか、それから、相手が先生や大人であっても、嫌なことは嫌だということを、これは間違っているんだということをきちんと認識をして、そのことを訴えるような、そんなことをしっかり理解させていかなければならないと思います。
 啓発ということが法案の中に強調されていますけれども、発達段階に応じた私は計画的な教育が必要だと。この点についても発議者の見解を伺いたいと思います。
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牧義夫#10
○衆議院議員(牧義夫君) これも仰せのとおり、児童生徒がその発達段階において、自らの身体、また精神状態をしっかりと守れるような、そういう自分の身を大切にする教育というのが非常に大切であろうというふうに思っております。
 そのような観点から、今回の法律案の第十四条で、児童生徒性暴力等により自己の身体を侵害されることはあってはならないことについて周知徹底を図る旨を定めたところであります。
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斎藤嘉隆#11
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。
 未然防止という観点からは、これ、いわゆる小児性愛障害という症例についての研究もこれから必要になってくると思います。
 また、被害者保護の観点からは、子供の性的なトラウマに対応できる専門家の育成と、こういったことも重要だというふうに思っていますが、こうした施策の充実についてどのように現状考えていらっしゃるか、これも発議者にお伺いをします。
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馳浩#12
○衆議院議員(馳浩君) 小児性愛が疾病として診断基準等が確立されているとは言えない現状にあることは認識しております。
 この点を踏まえ、小児性愛についての研究に関する支援の拡充を検討することが令和三年五月二十一日の衆議院文部科学委員会において決議されたと承知しておりまして、この決議に沿って取組が進められるべきと考えております。
 また、専門家の育成については、本法律案の第二十条第一項では、専門的な知識を有する者の協力を得つつ、被害を受けた児童生徒等の保護及び支援をすることとしておりまして、そのような専門人材の育成の充実も併せて行っていく必要があると考えています。
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斎藤嘉隆#13
○斎藤嘉隆君 ありがとうございます。
 じゃ、文科省、大臣にもこの法案に関わって御意見をお伺いをしたいと思いますが、十三条で教職員に対する研修、それから児童生徒等に対する啓発というのが規定をされています。研修を行うためには、例えばNPO法人などでそういった研修をしていただく方を招聘しようとしても、必要な予算の確保は現状なかなか学校ではされないので難しいという声が聞こえてきます。
 また、二十三条で、免許再授与審査会の組織、運営についてはこの後省令で定めるというようにありますけれども、これ専門的な知識に基づく判断が求められますので、政府として予算措置などを講じて、都道府県あるいは学校現場を支援をしていくと、こういう視点も大事じゃないかなと思いますが、この点について文科省としてのお考えをお伺いします。
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萩生田光一#14
○国務大臣(萩生田光一君) 教職員に対する研修等については、できる限り多くの方が専門家の知見に触れる機会を得ることが重要だと考えております。例えば専門家の協力を得た研修のための動画教材の作成など、今までのようにどこか一か所に集まるということを前提にせずに、いい教材を作って、それを職場で見ていただくようなことも含めて、支援方法を検討してまいりたいと思っております。
 また、都道府県教員免許状再授与審査会につきましては、文科省としては、法案の規定による文部科学省令において、委員の適任性の例や具体的な審査のプロセス、観点等を含めて、関係者とも相談しながら検討した上でお示ししてまいりたいと思います。これは、この法案が審議されている中に、全国の教育長会などとも内々いろんな相談をして、都道府県で判断が変わるということがあってはならないと思いますので、できるだけ統一的な見解ができるように、国としてサポート体制強化をしてまいりたいと思っています。
 法案の趣旨や各規定などを十分に踏まえつつ、文科省としては、都道府県に対する支援も含め、児童生徒性暴力等の防止のために必要な取組をしっかり進めてまいりたいと思っております。
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斎藤嘉隆#15
○斎藤嘉隆君 十五条で、処分を受けた者の情報に関するデータベースの整備というものが規定をされています。この本法が施行された後なんですけど、今年の二月二十六日に、官報情報ツールの改善及びその適切な活用の更なる推進についてという文書、文科省発出をしておりますし、三月の二十六日には教育職員免許法施行規則等の一部を改正する省令の公布についてという文書も発せられていますけれども、この二つは施行後撤回をされると、こういう理解でよろしいでしょうか。文科大臣に伺います。
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萩生田光一#16
○国務大臣(萩生田光一君) 本法案に規定された新たなデータベースの構築に当たって、衆議院の文科委員会において、本法案可決後に、データベースに記録される事由は児童生徒性暴力等による処分のみとすることとの決議が付されたことなども踏まえ、既存の官報情報検索ツールとの関係を含め、できるだけ煩雑な仕組みとならないように留意しつつ、その適切な在り方について検討を行っていきたいと考えております。
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斎藤嘉隆#17
○斎藤嘉隆君 ありがとうございました。
 速やかに成立をさせて、先ほど牧先生からもありましたけれども、今このときも、ひょっとしたら苦しんでいる子供たちがいるかもしれないので、早急に対応できるように我々も共に力を尽くしてまいりたいと、その思いを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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梅村みずほ#18
○梅村みずほ君 おはようございます。日本維新の会の梅村みずほでございます。本日もよろしくお願いいたします。
 本日議題となっておりますいわゆるわいせつ教員対策法案、まずは、御提出いただきました発議者の皆様に心よりお礼申し上げます。本来、子供を守り育てる立場の教員が、児童生徒の心と体と人生を台なしにしてしまうわいせつ行為、性暴力を働くことは決して許すことができません。
 既に、衆議院の文部科学委員会での議論や、本日、斎藤委員からの御指摘もございますように、学校の外に出ればまた子供に関わる仕事に就くことができる点、保育士や塾講師、学内のボランティアや外部指導員などが対象に含まれない点など、この法案ではカバーできない点については発議者の皆様が誰よりも御存じのはずですので、私から質問はあえていたしません。
 まずは、魂の殺人を犯して懲戒処分を受けても、三年しのげば学校現場へ何食わぬ顔で復帰することを許していた現状を大きく変えるこの法律を世に出して、引き続き、子供に一定時間以上接するサービスに就く際に無犯罪証明書の提出を必要とするイギリスのDBSなどを日本になじむようにアレンジをしていただき、更に大きな網を掛けていくよう、省庁横断での早急な議論を政府に期待するところでもあります。
 さて、我が国において子供たちが直面する性暴力、性被害、性的虐待のリスクは、当然、学校教員によるもののみにとどまりません。時に実の親、親族、里親、昨日は神奈川県内の児童相談所の職員が二名逮捕されております。
 私も、長女が小学一年生です。長男が小学校四年生です。母親として、公園にいるときも学校から帰ってくるときも、ひとときも安心ができないという保護者の心情を当事者の一人として感じております。子供自身が加害者となることも何ら珍しくなく、時には集団で性的ないじめが行われ、命が失われる事案もございます。
 文科省では、総合教育政策局男女共同参画共生社会学習・安全課の皆様が、半年ほどの短い準備期間に大変な御努力をいただきまして、内閣府の皆様とともに、子供たちを性暴力、性犯罪の被害者にも加害者にも傍観者にもさせないための命の安全教育を立ち上げてくださいました。中身は、私が思っている性教育の一部にも重なるなと思っているんですけれども、防犯に焦点を当ててコンパクトに分かりやすく学べるように工夫されており、大変良い内容となっております。
 こういった性に関する正しい知識を学校という場で教員とともに児童生徒が学べば、一人一人の性や心身、人生を尊重することの重要性について意識を共有することができます。また、何かあったときに相談しやすい雰囲気も醸成されるはずです。先ほど牧委員からも御発言ございましたけれども、やはりこの教育というものが大変重要になってくると思っております。そして、学校という場でそういった教育がなされるならば、当然、わいせつ教員の抑制にも寄与すると考えております。
 しかし、今年度から既にスタートしております命の安全教育、義務ではございません。時間ややり方を工夫してできる学校はやってくださいねというスキームになっています。御存じのとおり、学校現場は消化すべきカリキュラムで余裕は余りございません。時間という物理的な問題、新しいもの、特に性という繊細なテーマを扱うというハードルの高さ、また、学校長の価値観も大きく関わり、取り入れない学校も当然のようにあることでしょう。
 わいせつ教員を罰すること、特段の事情ない限り二度と教壇に立たせない仕組みも大切ですが、まずは性被害、性暴力を生まないことが何より重要で、子供たち自身が知識を持つことがお守りになると考えております。
 文科大臣にお伺いいたします。
 昭和の子でも平成の子でもない現在の子供たち全てに命の安全教育は必要な知識だと考えますが、学ぶ子と学ばない子がいていいでしょうか。
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萩生田光一#19
○国務大臣(萩生田光一君) 性犯罪、性暴力は、被害者の尊厳を著しく踏みにじる行為であり、その心身に長期にわたり重大な悪影響を及ぼすことであるから、子供たちを性暴力の当事者にしないための教育や啓発に関する取組を強化していく必要があります。
 このため、内閣府と文科省が共同で子供たちを性暴力の当事者にしないための命の安全教育の教材や指導の手引などを作成し、先月十六日に全国の学校等に周知するとともに、文科省のウエブサイトに掲載をしました。
 文科省では、今年度、本教材等を活用したモデル事業を実施することとしており、当該事業を通じて多様な指導方法や地域における取組の事例の普及を図るなど、全国の学校で命の安全教育を実施できるよう取組を進めてまいりたいと思っております。
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梅村みずほ#20
○梅村みずほ君 学ぶ子がいていいか、いけないかという御質問に答えていただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。
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萩生田光一#21
○国務大臣(萩生田光一君) こういった資料を用意して全国へ配置をしています。先生も質問でおっしゃったように、何か新しいことが出てきたもの全てマストで教育現場にやれと言っても、それはいろんなカリキュラムが各学校でありますので、直ちにそういうことは難しいんですけれど、これは誰が考えても、今年はこういったことで法律までできて、わいせつ教員の、言うならば教壇に立たせないという、こういう国民の代表である国会の意思が法律で成立をするということになれば、その重みを含めて改めて全国の教育委員会にはしっかり通知をしてまいりたいと思いますけど、先生が言っているような強制的に、この学ぶ子と、学ぶ子がいていいのかと言われれば、学んだ方がいいに決まっているんですけれど、そのやり方についてまで今の段階で厳しく指導するという段階ではないことは御理解いただきたいと思います。
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梅村みずほ#22
○梅村みずほ君 まだ段階にないとおっしゃっていたんですけれども、これはもう本当に急ピッチで進めていただきたいと思っています。やはり被害者が続々と出てきているわけです。
 是非参考にしていただきたい取組がございます。大阪の生野区にあります生野南小学校の取組です。配付資料を御覧くださいませ。
 この学校は大変問題を抱える学校でした。三ページ目、御覧ください。一、研究の概要というところです。本校はかつて、子供たちの暴言、暴力、そして大人への不信感にあふれ、抱え切れない心の闇を互いにぶつけ合い、強烈な力関係を構築していた。一方、その片隅ではいつもたくさんの孤独の影が不定愁訴を訴え、不登校に至るケースを生んでいた。校区には児童養護施設があり、過酷な生い立ちを背負う児童がいる。また、家族機能の希薄さや、心身の貧困を抱える児童も多数在籍するということで、この学校では年間に百件の暴力がありました。そして、対人関係による要医療件数が三十一件にまで上っていた学校です。
 この資料の一ページにありますように、表のかつての児童の実態というところですが、教師への挨拶代わりに死ね、黙れや、コンパスを投げる、そういった児童がいた学校です。そして、その下の項目です。あいつを殴ってこいと言われれば殴りに行き、ここから飛び降りろと言われれば飛び降りてけがをする、力を持つ者の命令が絶対であった、特に自分への愛情を向けてくれる教師への執拗なまでの試し行動は日常の景色の一部であった。そのような現状がある小学校がこの日本に存在しています。
 学校の先生方は頭を抱えました。そして、まずは国語というものに着手しました。三ページ目の真ん中辺りになります。あっ、済みません、その上ですね。暴力を言葉にと国語科研究をスタートさせたとあります。自分の不満や苦痛を、手を出す、足を出すことでしか表現できなかった子供たちに、言葉で表すんだよと徹底的に国語に力を入れていきました。そして、そこから中段になりますけれども、同時に、学校という場が子供たちの心の安全基地となるように、問題行動への対応を緻密に体系化し、一人の児童の人権を徹底して守り切ったことで、学校という場が全ての児童の心の安全基地となり、児童、保護者、そして地域から信頼される場へと変容していった。自分を誇り、他者を尊重し、過去、現在、未来の全てに向き合える子供を育てる、本校の生きる教育が誕生したとあります。
 次のページめくっていただきますと、六年間で実に三十八時間を費やした、自分の心と体、人生に向き合うプログラムが用意されています。(資料提示)こちら、一冊の冊子にこの生きる教育の中身がぎっしり詰まっていますけれども、一ページ一ページ読むたびに子供への愛情があふれています。
 そして、この最後にあります、必要以上に傷つき、必要以上に頑張って生きてきた、そんな子供たちが今日を楽しみに毎朝登校してくる、そんな子供たちを前に教壇に立つ私たちは、学校が楽しいというこのシンプルな当たり前を毎日子供たちに届ける責任を忘れてはいけないと感じている、どの教室にも子供たちの温かい言葉と笑顔があふれ続けますように、生まれてきてよかったと生い立ちを誇り、人生を選ぶことができますように、今改めて授業の力を信じるとあります。
 令和になり、教育に一番大事なものがひょっとしたら変わりつつあるのかもしれないというふうに思っています。このプログラムは、ケアキットプログラムを始めましてアタッチメントケア、トラウマケア、そういった被虐待児に施すようなケアもふんだんに取り組まれております。是非、御参考にいただき、全ての子供たちに授けていただきたいと思っております。
 それでは、大臣に最後にお伺いいたします。
 子供たちの心と体と人生を守るためのこういった生きる教育、もちろん、国際セクシュアリティ教育ガイダンスにのっとった性教育も必要だと私は考えておりますけれども、人権教育や道徳教育にも通じるこういった教育が必要ではないでしょうか。
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萩生田光一#23
○国務大臣(萩生田光一君) 今、生野市の例を先生がお示しをいただきました。校長先生始め教職員の皆さん、地域の皆さん、また教育委員会も本当に頑張って学校の正常化に向けて御努力いただいて、そして逆に魅力のある学校へと変わっていったんだと思います。
 子供たちが様々な課題を解決をする、あるいは予測不可能な時代にしっかりその道を見出していく、そういった意味での生きる力というのは極めて重要だと思っております。その中で、人を大切にする、命を大切にする、先生も御指摘になっている性教育も含めて、生きる力というのはもう全体で必要な教科だというふうに思っています。
 総合学習やあるいは保健体育、様々な機会を通じて、より深い学びができるように、文科省としても地方自治体と連携を取っていきたいと思っています。
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梅村みずほ#24
○梅村みずほ君 この学校、病院にかかる暴力案件、ゼロ件になっています。学力も上がりました。是非とも御検討ください。
 以上で終わります。
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伊藤孝恵#25
○伊藤孝恵君 おはようございます。質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 まずは、二か月半という短い期間で法案を取りまとめられました提出者の先生方、感謝申し上げます。それからまた、それを上回る情熱で取り組んでいただきました大臣に対しても御礼を申し上げます。
 本法案の、幼稚園教諭は含まれるのに保育士は含まれないという不整合、また新卒採用者は対象外という点、また過去に懲戒免職になった者にしか効力を発揮しない点など、そもそも、また根源課題としてある懲戒免職処分が隠されたり回避されたり、そういったことがある現場実態に対し、適正かつ厳格な実施の徹底が図られることが肝要であるという課題感は共有しているものと認識をしております。
 国民民主党も、欠格事由やその期間を、厚労省、内閣府、文科省、どこが所管する子供の居場所であっても、そろえることにより職種をまたいで働くことができなくする、また、日本国憲法における職業選択の自由や残虐刑の禁止の解釈も鑑みながら定めたものについても、今後御参照いただければと思います。
 さて、保育士の検討について、衆議院の議事録を拝見いたしました。わいせつ行為を行った者に対する教職員同様の仕組みを検討する旨に言及されておりました。
 この解釈又はスケジュールについてお伺いしたいと思うんですが、現在、保育士の登録取消し事由にも教職員で言うところの免職規定に当たる信用失墜行為というものがございます。わいせつ行為をするとすべからくそれに該当するか否かははっきりしておりません。それらを明確に該当するとした上で、例えば四十年データベースのようなものを運用するという意味なのか、現在、禁錮又は罰金の刑に処されてもいずれも二年で、保育士の欠格事由二年ですけれども、その欠格事由を教職員並みに厳格化するという意味なのか。
 議事録の中では牧先生がその欠格事由について言及されておりましたけれども、この解釈、それから検討のスケジュールについて教えてください。
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馳浩#26
○衆議院議員(馳浩君) 国民民主党が参議院に提出された法案では、保育士と新卒教員も含めて欠格事由を厳格化するものと承知しておりまして、御党における取組に対して、本法律案の立案に携わった者として敬意を表したいと思います。
 本法律案の附則第七条第二項において、児童生徒等と接する業務に従事する者の資格の在り方や児童生徒等に性的な被害を与えた者に係る照会制度の在り方等について、政府に対し、施行後速やかに検討することが義務付けられており、保育士及び新卒教員等もこの検討の対象であります。
 この検討の義務は、法律上は施行の日、すなわち法律の公布後一年以内の政令で定める日から発生するものでありますが、これにより法施行前の検討が妨げられるものではありません。令和三年五月二十一日、衆議院文科委員会の答弁においても言及がございましたが、公布後早急に検討が進められることを期待しております。
 ちなみに、我が党におきましては、上野通子さんがDBS、日本版DBSの検討委員会のチームの事務局長もしておられまして、その実情も踏まえて提言が出しました。そして、今般、私が座長となりまして、いわゆる今ほど伊藤先生が御指摘された部分について検討を進めることをもうスタートしようということを決めました。
 したがいまして、法律の成立後速やかに各党の皆さん方にも呼びかけて、超党派の勉強会、議連などで懸念の事項を取りまとめていきたいと、こういうふうに強く考えております。
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伊藤孝恵#27
○伊藤孝恵君 先ほど四十年データベース等の運用については言及ございませんでしたけれども、例えば、ここで登録取消しの保育士を把握して、再登録を例えば裁量権をもって不可としたとしても、例えば児福法違反で罰金刑に処された保育士というのは幼稚園教諭にはなれます。なぜなら、現行、欠格事由はそこにはないからです。逆に、教職員で禁錮以上の刑に処せられて懲戒免職処分になっても、保育士には二年たてばなれます。幼稚園教諭の欠格事由は十年ですが、保育士は二年という隔たりがあるからです。
 日本版DBS等の無犯罪証明制度が確立するまでの間、こうした職種またぎ、県またぎ、入口ですね、入口の課題に対して対処しなければなりません。今ほど超党派の枠組みでというお話ありましたので、そこでの検討事項としていただければと思います。
 そして、第一条にある、生涯にわたって回復し難いというふうにあるこの条文について伺いたいというふうに思います。
 教職員による児童生徒への性暴力は、生涯にわたって回復し難いものであるというふうに私も思います。事実だと思います。私も、当事者の方々にお話も聞きました、保護者の方にもお話を聞きました。だから、心底この言葉理解しているつもりですが、しかし一方で、被害者であり続けるかどうかというのを決めるのは被害を受けた本人、当事者だけであって、周りの人間が、いわんや法律が被害は生涯にわたって回復し難いというふうに記すことは適切なのかという疑問も同時にございます。
 その人のレジリエンスを信じて、そして、その回復を支援する法案であることを確認させていただきたいというふうに思います。いかがでしょうか。
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浮島智子#28
○衆議院議員(浮島智子君) お答え申し上げます。
 教員による児童生徒等のわいせつ行為とは、教員としての指導的立場や児童生徒からの信頼関係、これに乗じて行われることが多いこと、また、児童生徒等にとって最も身近で最も信頼している大人の一人から侵害されたという行為であり、大きな精神的苦痛を受ける児童生徒等が存在するものと認識をいたしております。
 この法案を取りまとめるに当たりまして、実際に被害に遭った方々からもお話を伺いました。その方々からも、お話を伺ったときに、何十年間にもわたってこの心理的な被害に苦しんでいるというお声も伺いました。
 これらを踏まえまして、この法律案では、児童生徒性暴力等とはで、児童生徒等の権利を著しく侵害し、児童生徒等に対し生涯にわたって回復し難い心理的外傷その他の心身に対する重大な影響を与えるものであるということにさせていただきました。
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伊藤孝恵#29
○伊藤孝恵君 生涯にわたって回復し難い、し難いけれども回復していただいて、そして人生を生きていただく、そういった法案でありたいなというふうに思います。
 そして、悩ましいのは、公立もさることながら、私立学校における性被害。学校法人等がいわゆる保身のために適正かつ厳正な処分を行わない実態がやっぱり現実にあるということです。具体の対応策、大変難しい課題だと思います。いかがでしょうか。
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