地方創生及び消費者問題に関する特別委員会

2021-04-23 参議院 全250発言

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会議録情報#0
令和三年四月二十三日(金曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十一日
    辞任         補欠選任
     馬場 成志君     堀井  巌君
     石川 大我君     川田 龍平君
     江崎  孝君     岸 真紀子君
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     自見はなこ君     宮崎 雅夫君
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     川田 龍平君     森屋  隆君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石井 浩郎君
    理 事
                進藤金日子君
                本田 顕子君
                山田 修路君
                宮沢 由佳君
                竹谷とし子君
    委 員
                上野 通子君
                太田 房江君
                徳茂 雅之君
                藤末 健三君
                堀井  巌君
                三木  亨君
                宮崎 雅夫君
                山田 俊男君
                川田 龍平君
                岸 真紀子君
                野田 国義君
                福島みずほ君
                森屋  隆君
                伊藤 孝江君
                安江 伸夫君
                松沢 成文君
                柳ヶ瀬裕文君
                伊藤 孝恵君
                田村 まみ君
                大門実紀史君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(消費者
       及び食品安全)
       )        井上 信治君
   副大臣
       内閣府副大臣   三ッ林裕巳君
       経済産業副大臣  江島  潔君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        吉川  赳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮崎 一徳君
       常任委員会専門
       員        佐藤 研資君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      渡部 良一君
       消費者庁次長   高田  潔君
       消費者庁審議官  坂田  進君
       消費者庁審議官  片岡  進君
       総務省大臣官房
       審議官      川窪 俊広君
       農林水産省大臣
       官房輸出促進審
       議官       池山 成俊君
       経済産業省大臣
       官房審議官    三浦 章豪君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○取引デジタルプラットフォームを利用する消費
 者の利益の保護に関する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
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石井浩郎#1
○委員長(石井浩郎君) ただいまから地方創生及び消費者問題に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、石川大我君、江崎孝君、馬場成志君及び自見はなこ君が委員を辞任され、その補欠として川田龍平君、岸真紀子君、堀井巌君及び宮崎雅夫君が選任されました。
    ─────────────
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石井浩郎#2
○委員長(石井浩郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、消費者庁次長高田潔君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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石井浩郎#3
○委員長(石井浩郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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石井浩郎#4
○委員長(石井浩郎君) 取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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徳茂雅之#5
○徳茂雅之君 自由民主党の徳茂雅之でございます。
 本日は、取引デジタルプラットフォーム法の質疑の機会を頂戴しまして、石井委員長を始め、理事の皆様、委員の皆様、大変感謝申し上げます。
 消費者を取り巻く環境というのは、少子高齢化、あるいは高度情報化の進展に伴い大きく変化してきています。消費者行政におかれましても、こうした変化をしっかりと捉えて、これまで、例えば、景表法における課徴金制度の導入、食品表示法や消費者裁判手続特例法の制定、食品ロスや消費者教育の推進など、様々な対応をされてきました。さらに、近年、インターネットの普及あるいはスマホの普及、キャッシュレスの進展に伴い、消費者トラブルの内容も従来とは質的に大幅に変化してきています。消費者行政においても、こういったデジタル化の流れにしっかりと対応することは大変重要なことであります。
 そこで、まず大臣に、消費者行政における社会のデジタル化への対応について、取組状況をお伺いします。
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井上信治#6
○国務大臣(井上信治君) 経済社会のデジタル化への対応は、消費者行政においても取り組まなければならない最優先課題です。二つの柱を中心に対応してまいります。
 まず第一に、今国会において、取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律案、また、詐欺的な定期購入商法への対応を含む特定商取引法等の改正といった法案を提出し、デジタル分野における新たな消費者トラブルを抑止し、消費者の利便性を向上する制度の整備を進めてまいります。
 第二に、SNS等の活用や相談員の負担軽減などを実現するための全国消費生活情報ネットワークシステム、PIO―NET改革など消費者行政のデジタル化を進めてまいります。また、消費生活のデジタル化に対応した消費者教育も重要です。
 全ての消費者が社会のデジタル化に取り残されず、そのメリットを最大限享受し、安全、安心な消費生活を送ることができるよう取り組んでまいります。
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徳茂雅之#7
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 消費者行政においてもこのデジタル化の流れに対応する、むしろその流れにしっかり乗ることが重要だと思います。
 近年、インターネット上のショッピングモールやフリマアプリの進展など、デジタルプラットフォーム上の取引が大変拡大しています。さらに、新型コロナ感染症の拡大に伴い、新たな生活様式を支える非接触型のデジタルプラットフォーム、これまさに日常生活を支えるインフラになっているというふうに考えております。
 今週から、内閣委員会におきましてもデジタル改革関連法の質疑が始まりました。私も内閣委員会の理事を務めさせていただいていますけれども、平井大臣が答弁の中で、突き詰めればデジタル化というのはつながることなんだという答弁をされました。デジタルプラットフォームというのは、まさに消費者と事業者をつなぐ場の提供者として極めて重要な役割があるというふうに思います。
 そこで、デジタル社会におけるデジタルプラットフォーム提供者の果たすべき役割についてお尋ねします。
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高田潔#8
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 デジタル社会の形成のための施策を策定するに当たっては、消費者の利益の擁護及び増進を図る上で必要な環境の整備や、消費者の主体的かつ合理的選択の機会の拡大を図っていくことが重要でございます。
 デジタル社会の一翼を担うインターネット上の取引の場である取引デジタルプラットフォームは、新たな日常の下で消費者にとって重要な消費生活の基盤となっております。そうした中で、取引に不慣れ又は悪質な販売業者等が紛れ込みやすいという特徴も相まって、消費者問題が発生しやすい環境が生じております。
 デジタル社会における取引デジタルプラットフォームの重要性に鑑みると、取引デジタルプラットフォーム提供者は、場を利用して行われる通信販売取引の適正化と紛争の解決の促進に関し、一定の役割を果たすべき立場にあります。今回の法律案成立の暁には、取引デジタルプラットフォーム提供者が消費者の利益の擁護及び増進に資するデジタル社会の形成に向けて今回の法律案に沿った役割を積極的に果たしていっていただきたいと考えております。
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徳茂雅之#9
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 デジタルプラットフォーム上の取引というのは、出店者からすれば、リアルの店舗と比較してもコストが低く、そして容易に出店ができるというようなメリットとともに、全国の不特定多数の顧客をターゲットとして取引することができます。また一方、消費者からすれば、このサイトに行けばそれこそ二十四時間いつでもいながらにして好きなものが買えるといったような利便性があります。
 デジタルプラットフォームに多くの消費者が集まることによって、更にそのビジネスチャンスの拡大を狙う出店者も集まってくるという相乗効果というんでしょうか、それぞれがどんどんどんどん増えてくるということになっています。
 このように、デジタル技術の進展に伴って、本来であれば、消費者それから事業者の双方の利益の向上、これがもたらされなければいけないというふうに考えますが、先ほどありましたが、技術や利便性の向上に付け込んだ巧妙な詐欺などの消費者トラブル、これもまた増加するという負の側面も持っています。
 そこで、デジタルプラットフォーム上の取引に関する消費者トラブルの現状についてお尋ねします。
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高田潔#10
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 取引デジタルプラットフォームは、情報通信技術の進展に加え、新しい生活様式の下で消費者の日常生活に不可欠な取引基盤としての地位を確保しつつあります。
 しかしながら、取引デジタルプラットフォームでは、誰もが売主として容易に参入できるという特性も相まって、危険商品が流通したり、販売業者が特定できず紛争解決が困難となるといった消費者トラブルも発生しております。
 例えば、消費生活相談におけるインターネット通販が占める割合は、二〇一九年には約二十万件と全体の二割を超えております。そのうち、オンラインショッピングモール等における相談事例には、商品が届かない、模倣品であった等の売主の債務不履行に関する相談や、発火、発煙した充電器や電化製品などの事故のおそれがある出品に関する相談、売主と連絡が取れない等の事例が見られるところでございます。
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徳茂雅之#11
○徳茂雅之君 今おっしゃったような急増するデジタルプラットフォーム上の消費者トラブルを受けて、平成三十一年四月には消費者委員会による提言が行われました。それを受けて、消費者庁の方でもこの件についての検討を開始され、昨年八月に検討会による論点整理等も行われてきたと承知しております。
 今回の消費者トラブル等の増加の状況等を踏まえて、今回の法案提出に至った経緯、背景についてお尋ねします。
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高田潔#12
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 デジタルプラットフォームが介在する取引における財・サービス提供者、購入者、プラットフォーム事業者が担うべき役割等の問題については、委員御指摘のとおり、内閣府消費者委員会のオンラインプラットフォームにおける取引の在り方に関する専門調査会において検討が行われました。
 消費者庁においては、先ほど御答弁させていただいたデジタルプラットフォームにおける消費者トラブルの状況等も踏まえ、令和元年十二月からデジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会を開催し、令和二年八月に中間取りまとめの後、令和三年に報告書を取りまとめたところでございます。
 同報告書では、消費者トラブルへの対応に関しデジタルプラットフォーム企業が果たすべき役割について、一定のコアとなる考え方を早急に確立することを最優先すべきとあり、違法な製品や事故のおそれのある商品等に関わる取引による重大な消費者被害の防止等の課題について、新規立法において対処すべきとしております。消費者庁は、同報告書等を踏まえ、本法律案を今国会に提出させていただいた次第でございます。
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徳茂雅之#13
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 このようなデジタルプラットフォームに関連するある意味規制というのが、じゃ、国際的にどうなっているのかということをお尋ねしたいと思います。特に、諸外国でもヨーロッパにおける状況について、分かる範囲内で御答弁いただきたいと思います。
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片岡進#14
○政府参考人(片岡進君) ヨーロッパの状況についてお答え申し上げます。
 EUにおきましては、仲介サービス事業者の一種としてデジタルプラットフォーム事業者も対象となる電子商取引指令が二〇〇〇年に採択されて以降初めてとなる全面的な見直しの提案が、昨年十二月にEU委員会よりデジタルサービス法パッケージとして公表されたところでございます。
 このうち、デジタルサービス法案につきましては、デジタルプラットフォーム事業者等に対してサービスや規模等に応じて新たな取組を求めるものとなっておりますけれども、この法案につきましてはまだ正式に成立したものではございませんで、今後、欧州議会の審議など必要な手続を経て初めて成立、効力が発生するものと承知してございます。法案の審議の状況につきまして引き続き注視をしてまいりますし、また、諸外国、ほかの国の規制動向についても注視していきたいというふうに考えてございます。
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徳茂雅之#15
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 EUでも検討が始まっているということでありますが、我が国が今回取引デジタルプラットフォーム法についてしっかりとした対応をすることが、ある意味、世界におけるリードというんですか、牽引する役割にもなるんじゃないかなというふうに考えております。
 それでは、法案に関してお尋ねしたいと思います。
 法案の第三条第一項では、取引デジタルプラットフォーム提供者が講じるべき措置として、消費者と販売業者等との円滑な連携、苦情の事情調査などの表示の適正確保、それから販売業者等の特定に資する情報提供、こういった措置が講じられていますが、法案の中ではいずれも努力義務ということにされています。
 これは、我が党の中でも消費者問題調査会ということで従来から検討してきた論点でありまして、その中での議論でも、ある意味、消費者を保護する立場からいえば、しっかりとした義務にすべきでないかというような意見がございました。その一方で、やはり取引デジタルプラットフォーム提供者というのは、あくまで場の提供者であると、取引の当事者ではなくて、売主とは立場が異なるんだということの上に、さらに、この取引デジタルプラットフォーム上には多種多様ないろんなサイトがあって、法規制で一律、固定的な規制を掛けるのが本当に望ましいのかというような意見もございました。
 今回、努力義務ということではありますけれども、まずはこの取引デジタルプラットフォームにおける消費者保護の第一歩として今回法律に位置付けることは、私は重要だというふうに考えております。確かに、取引デジタルプラットフォームのように技術の進展が激しい分野では、先ほど申し上げた行政による画一的、固定的な規制ではなくて、先日の参考人質疑でもございましたけれども、ある意味、事業者の自主的判断に委ねるという共同規制的な仕組み、これがふさわしいんではないかというふうに考えられます。
 しかしながら、特に大手のデジタルプラットフォーム事業者といいますのは、社会的な影響を持ち、最初申し上げましたとおり、ある意味、この時代ではまさに生活を支えるインフラという役割を果たしています。その面で、努力義務ということで措置が講じられないようなことになってしまえば、これは本当に問題だろうというふうに思います。
 そこで、今回の法三条の努力義務、これの実施について、特に大手のデジタルプラットフォーム提供者がしっかりとその取組を実践できるように消費者庁としてどのように取り組んでいくのか、お尋ねいたします。
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坂田進#16
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 取引デジタルプラットフォーム提供者は講じた措置の概要等を開示するものとされており、努力義務としての措置を講じていない取引デジタルプラットフォーム提供者は、消費者や消費者団体から低い評価を受けることになるものと考えられます。特に、大手の取引デジタルプラットフォーム提供者については、本法律案の提出を前にして、自主的な取組の推進を目的とする団体が結成されるなど、既に先取りした動きが見られるところでございます。
 したがって、今後、中小の取引デジタルプラットフォーム提供者や消費者からは、大手の取引デジタルプラットフォーム提供者に対し、本法律案の内容を踏まえつつ、市場全体にとってのモデルとしてふさわしい行動を取ることについて強い期待が寄せられるものと考えます。大手の取引デジタルプラットフォーム提供者には、そのような期待に応えて、より一層積極的な取組が行われることを期待しております。
 消費者庁といたしましては、開示を通じて消費者が適切な取引デジタルプラットフォーム提供者を選択できるよう、消費者や消費者団体に対して必要な働きかけを行ってまいります。さらに、本法律案が成立した暁には、例えば官民協議会の場における議論などを通じまして十分な取組が行われているかどうかをしっかり注視してまいりたいと考えております。
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徳茂雅之#17
○徳茂雅之君 さらに、取引デジタルプラットフォーム提供者が講じる措置については第三条の三項で指針を定めて、さらに、四項ではその指針を公表するという立て付けになっております。本法は、取引透明化法における特定デジタルプラットフォーム提供者と異なって、中小のプラットフォーム提供者も対象となっています。その意味で、消費者庁さんが策定されるこの指針の役割というのは私は大きいというふうに考えております。
 そこで、この指針の策定に当たっての考え方と、現在想定している指針の内容について、答弁できる範囲内でお願いいたしたいと思います。
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坂田進#18
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 本法律案において、内閣総理大臣は、取引デジタルプラットフォーム提供者の努力義務としての措置の適切かつ有効な実施に資するため参考となるべき指針を定めることとしております。
 取引デジタルプラットフォーム提供者が講ずる措置に関する指針としては、例えば、契約の締結後一定期間は消費者が販売業者等に連絡できるようにすること、苦情の申出の方法は消費者が容易に理解できるものとすること、公的書類により身元確認を行うことなどを想定しております。また、開示に関する指針としては、例えば消費者が開示された情報に分かりやすいガイダンスによって容易にたどり着けるようにすること等が考えられるところですが、今後、関係者の御意見をよく聞きながら指針を策定してまいりたいと考えております。
 既にそれぞれの取引デジタルプラットフォーム提供者において一定の自主的な取組が行われつつあることも踏まえると、指針については取引デジタルプラットフォーム提供者による柔軟な対応の余地を確保し、その創意工夫を阻害しないようにすることが重要であり、この点にも留意してまいりたいと考えております。
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徳茂雅之#19
○徳茂雅之君 次に、一昨日の参考人質疑でも議論がありましたが、個人か事業者かの線引きについてお尋ねしたいと思います。
 本法律案では、売主がC、個人、すなわち非事業主である場合は対象としておりません。しかしながら、個人であっても営利目的で反復継続して取引を行うケースなど、いわゆる隠れBである場合には本法の対象にしているということでございます。しかし、その線引きについてやはり難しいなというふうに考えております。
 まず、果たして本当に一律の線引きが可能なのかということであります。インターネット、とりわけデジタルプラットフォームを利用する消費者といいますのは、誰でも簡単に取引が行うことができます。そのことによって、例えば多くの商品を出品したりあるいは何度も出品したからといって、直ちに事業者、隠れBだという判断をしていいのかどうかという問題があろうかと思います。
 それから、線引きのバランスの問題もあろうと思います。事業者に該当しない個人というのは、裏返せば、これは消費者であります。その意味では、事業者に該当するかどうかということは、裏を返せば、消費者に該当するのかしないのかという線引きでもあります。事業者の範囲を広くすれば逆に保護の対象となる消費者の範囲が狭くなるということを考えますと、やはりその線引きのバランスは重要であるというふうに思います。
 それから、消費者が、例えば自らの行為が情報開示の対象になってしまうということで、本当に出品していいのかという、出品に対する萎縮の効果がないようにしなければいけないというふうに思います。使わなくなった電化製品や着れなくなった衣類、こういったものを出品することは、ある意味資源の無駄をなくす循環型の社会を構築する上で極めて重要でありますけれども、こういった消費者の意思を阻害することがあってはいけないというふうに考えております。
 そこで、消費者と事業者の線引きについて消費者庁としてはどのような方針で検討していこうとしているのか、お尋ねします。
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坂田進#20
○政府参考人(坂田進君) 個人である売主が本法律案の販売業者等に該当するか否かの区別につきましては、まず第一に営業目的であるか否か、第二に反復継続的に同種の行為を行っているかどうかについて、その者の意思にかかわらず客観的に判断されるものでございます。
 もっとも、こうした区分が困難である場合も考えられることから、今後、消費者庁としての考え方を明らかにしてまいりたいと考えております。その際には、ほかの消費者保護法の適用を受けるかどうかの判断にも共通し得るものであることや、法の潜脱を招きかねないことを考えますと、ある程度幅を持ったものとせざるを得ないと考えられますが、消費者を装う悪質な販売業者を捕捉できるようなものとすることを考えております。
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徳茂雅之#21
○徳茂雅之君 今回の法案に関してもう一点大きな論点だと考えられるのが、いわゆるCツーCの取引の場となっているデジタルプラットフォーム取引を今回の法規制の対象とするかということです。
 先ほどは線引きの話を申し上げましたが、たとえCツーCの取引であっても、例えば購入した商品に欠陥があった場合、購入した消費者を保護しなくていいのかというような問題があろうかと思います。事業性が全くない、いわゆる純粋な消費者がどこまで売手としての責任を負うのか、そして、その際の場の提供者であるデジタルプラットフォーム提供者がどのような責任を負うのかといった問題は、これまでの消費者保護のある意味射程の範囲をどこまで広げていくのかという問題にもつながります。まさに消費者行政の根幹に関わる話だろうというふうに思っております。
 そこで、今後、CツーC取引の場となっているデジタルプラットフォームにおける消費者保護の在り方についてどのような検討を進めていくのか、お尋ねします。
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高田潔#22
○政府参考人(高田潔君) お答えいたします。
 CツーC取引の場となるデジタルプラットフォームにおける消費者保護の在り方については、デジタルプラットフォームの提供者という新たに登場した存在が果たすべき役割がどのようなものであるかという点に加え、これまでの消費者行政が主眼としてきた消費者と事業者の間の取引ではなく、売主と買主の双方が消費者である取引における売主とデジタルプラットフォーム提供者、それぞれの責任の在り方という二つの課題についての整理が必要となります。
 そのため、今後、消費者保護の観点から誰がどのような責任を負っているのかや、デジタルプラットフォームの提供者がどのような役割を果たすべきかについて検討を行う必要があるものと認識しております。これらの課題については、消費生活相談や官民協議会での情報交換、申出など、様々なルートで寄せられている情報を基に消費者被害の実態を把握しつつ、鋭意検討を行ってまいります。
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徳茂雅之#23
○徳茂雅之君 次に、第五条の販売業者等の情報の開示請求についてお伺いします。
 本規定によりまして、販売業者の情報が分からなく、その結果として消費者が泣き寝入りをせざるを得ない、こういった事態を防ぐことが可能になりますが、その可能な額というのが内閣府令で定める額以上の額ということにされています。こういった制限の規定が設けられたのは、ある意味、デジタルプラットフォーム提供者側の開示コストの問題とともに、不正目的の請求が増えるのではないかというようなことが配慮されたというふうに承知しています。
 今回、法同条のただし書の中では、不正目的での請求はできないこととされています。また、たとえ一件当たりの金額が低くても多数の消費者に悪影響が及ぶ場合、これも考えられます。
 そういった観点からいきますと、この内閣府令で定める額について、余り高額とならないようにすべきではないかというふうに考えますが、消費者庁のお考えをお伺いします。
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坂田進#24
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 開示請求が認められる具体的な金額については内閣府令で定めることとされておりますが、まず第一に、開示を受けて行われる販売業者等に対する訴訟や任意交渉等に消費者が要する費用、第二に、取引デジタルプラットフォーム提供者による事務処理の負担、第三に、取引デジタルプラットフォームを利用した取引における被害実態と取引金額の分布、第四に、ほかの消費者関連法令における金額設定の例などを踏まえまして、バランスを考慮して定める予定でございます。
 今後、具体的な金額を定めるに当たっては、御指摘のとおり、高額となり過ぎることのないようにも留意しつつ、取引デジタルプラットフォームを利用して行われる取引における消費者被害の実態に照らし、必要十分な消費者が開示請求制度を利用できるよう、適切な額を設定してまいりたいと考えております。
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徳茂雅之#25
○徳茂雅之君 ありがとうございます。
 また、第五条第三項では、開示請求を受けた場合に、取引デジタルプラットフォーム提供者は販売業者の意見を聴くということになっています。確かに、一方当事者の消費者だけの意見を聴くということは公平な手続ではないというふうに思いますが、大体、悪意を持って取引を行うような事業者が率先して開示に同意するのかというようなこともあります。
 その上で、そういったことによって、販売業者の反対によって情報開示が進まないおそれはないのか、消費者庁にお尋ねします。
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坂田進#26
○政府参考人(坂田進君) 本法律案において意見聴取手続を設けた趣旨は、まず第一点目として、販売業者等の手続保障という点、第二点目といたしましては、取引デジタルプラットフォーム提供者による開示の可否の個別具体的な判断に資するという点にございます。
 第五条第三項に基づく意見聴取の結果、販売業者等が開示に反対した場合であっても、取引デジタルプラットフォーム提供者は開示請求の要件該当性等を適切に判断し、適法な開示請求と認めるときには開示に応じなければならないこととされております。
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徳茂雅之#27
○徳茂雅之君 今回の法案は、国内外の事業者を問わず、そして大手、中小などの規模を問わず、デジタルプラットフォーム提供者全てが対象というふうになっています。
 インターネット上の取引というのは、時間、場所を超えて自由な取引をできる、することができることが魅力である一方で、たまたま利用した例えばプラットフォーム事業者が域外の事業者であったということも考えられます。
 外国のデジタルプラットフォーム提供者に対して今回の法規制がどのように効果があるのか、その実効性をどのように担保するのか、お尋ねします。
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坂田進#28
○政府参考人(坂田進君) お答えいたします。
 取引デジタルプラットフォーム提供者の所在地については特に限定はなく、事実上、我が国の消費者が取引デジタルプラットフォームを利用して通信販売を行っている限り、本法案の適用の対象になります。そのため、海外の取引デジタルプラットフォームに関する事案にもしっかり対処していくとともに、必要な体制も確保してまいりたいと考えております。
 なお、海外の取引デジタルプラットフォーム提供者であっても、要請に応じなかったり、措置及び開示を行っていない場合には、我が国の消費者から厳しい評価を受け、その信頼を失うこととなると考えます。
 したがって、我が国の消費者が利用する場としてサービスを提供しようとする限り、本法律案の規律に沿った取組がなされていくものと考えております。
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徳茂雅之#29
○徳茂雅之君 今回、この法案が成立すれば、プラットフォーム提供者、デジタルプラットフォーム提供者や事業者に対応を求めるための制度的な整備がなされるということで大きな前進につながるというふうに思います。
 しかしながら、様々な消費者トラブルを防ぐためには、デジタルプラットフォームを利用するそれぞれの消費者がまず自らの身を守っていくんだということが大切だというふうに思います。例えば、デジタルプラットフォーム上で商品を売買する際の確認すべきポイントは何かであるとか、デジタルプラットフォームを利用する際に、なかなか読めないかもしれませんけれども、利用約款で記載されているルール等を確認するとか、こういった、ある意味利用者側に対して、いろんな面での、自ら守る、そういった防衛策を授けることが重要だと思います。
 そこで、デジタルプラットフォームを利用する消費者に対する啓発についてどのように対応するのか、お尋ねします。
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