文部科学委員会

2022-04-27 衆議院 全224発言

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会議録情報#0
令和四年四月二十七日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 義家 弘介君
   理事 橘 慶一郎君 理事 根本 幸典君
   理事 宮内 秀樹君 理事 山本ともひろ君
   理事 菊田真紀子君 理事 牧  義夫君
   理事 三木 圭恵君 理事 浮島 智子君
      青山 周平君    石井  拓君
      石橋林太郎君    尾身 朝子君
      加藤 竜祥君    勝目  康君
      神田 憲次君    神田 潤一君
      木原  稔君    国光あやの君
      小林 茂樹君    笹川 博義君
      柴山 昌彦君    下村 博文君
      田野瀬太道君    谷川 弥一君
      丹羽 秀樹君    船田  元君
      古川 直季君    堀井  学君
      松本 剛明君    三谷 英弘君
      山口  晋君    荒井  優君
      おおつき紅葉君    坂本祐之輔君
      白石 洋一君    吉川  元君
      吉田はるみ君    笠  浩史君
      早坂  敦君    掘井 健智君
      岬  麻紀君    山崎 正恭君
      鰐淵 洋子君    西岡 秀子君
      宮本 岳志君
    …………………………………
   文部科学大臣       末松 信介君
   文部科学大臣政務官    鰐淵 洋子君
   政府参考人
   (内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官)            合田 哲雄君
   政府参考人
   (文部科学省総合教育政策局長)          藤原 章夫君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            増子  宏君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       千原 由幸君
   政府参考人
   (文部科学省研究振興局長)            池田 貴城君
   政府参考人
   (スポーツ庁次長)    串田 俊巳君
   政府参考人
   (文化庁次長)      杉浦 久弘君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官)         田中 一成君
   文部科学委員会専門員   但野  智君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十七日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     堀井  学君
  尾身 朝子君     神田 潤一君
  木原  稔君     笹川 博義君
  下村 博文君     加藤 竜祥君
  山口  晋君     石井  拓君
  荒井  優君     おおつき紅葉君
同日
 辞任         補欠選任
  石井  拓君     山口  晋君
  加藤 竜祥君     下村 博文君
  神田 潤一君     尾身 朝子君
  笹川 博義君     木原  稔君
  堀井  学君     青山 周平君
  おおつき紅葉君    荒井  優君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律案(内閣提出第三五号)
     ――――◇―――――
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義家弘介#1
○義家委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官合田哲雄君、文部科学省総合教育政策局長藤原章夫君、高等教育局長増子宏君、科学技術・学術政策局長千原由幸君、研究振興局長池田貴城君、スポーツ庁次長串田俊巳君、文化庁次長杉浦久弘君、経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官田中一成君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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義家弘介#2
○義家委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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義家弘介#3
○義家委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。坂本祐之輔君。
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坂本祐之輔#4
○坂本(祐)委員 立憲民主党の坂本祐之輔でございます。
 国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律案について質問をさせていただきます。
 政府は、平成二十五年の教育再生実行会議第三次提言の中で、「世界に伍して競う大学の教育環境をつくる。」とし、今後十年間で世界大学ランキングトップ百に十校以上をランクインさせるという目標を掲げ、これまでの間、世界トップレベル研究拠点プログラムやスーパーグローバル大学創成支援事業トップ型、指定国立大学法人制度など、様々な施策を講じてきました。しかし、現在、世界大学ランキングで百位以内に入っているのは、東京大学と京都大学の二校のみとなっています。
 これまで講じてきた施策の効果についてどのように分析しているのでしょうか。また、本法律案はこれまでの施策とどう違い、どのような点が改善されているのでしょうか。末松大臣にお伺いをいたします。
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末松信介#5
○末松国務大臣 おはようございます。
 坂本先生にお答えを申し上げます。
 先生御指摘の平成二十五年五月二十八日の教育再生実行会議第三次提言、これからの大学教育の在り方についても拝見をいたしました。
 文部科学省では、世界最高水準の卓越しました教育研究活動の展開であるとか、あるいは我が国の大学の国際競争力の向上を図るため、これまで様々な施策を通じて、教育研究の質の向上や国際化の推進、大学改革は進めてきたところではございます。これらによりまして、世界最高水準の研究成果の創出、あるいは研究成果の社会への還元、大学の国際化といった成果は表れてはきておりまして、これまで進めてまいりました改革は、大学の教育研究力の強化には一定の役割は果たしてきたものと考えてはおります。
 一方で、日本の大学の財政基盤は今なお脆弱でございまして、財源の一層の多様化、拡大が必要であるということ、そして学外を含めた経営を担う人材の確保や経営意識の更なる向上が求められているということ、そして、とりわけ若手研究者の安定的なポストの確保等の取組が十分でないということ、任期つきの方が多く、研究者の方とも懇談会をしますと非常にこういう声が多うございます、などが課題として挙げられるため、これらに向けた更なる取組が必要でございます。
 特に財政基盤に関しましては、もう先生御承知のとおり、欧米のトップレベルの大学では、数兆円規模の独自基金の運用を活用しまして研究基盤や若手研究者への投資を充実しており、そうした資金力の差が、我が国の大学の研究力が相対的に低下する一因となってございます。
 このため、今般、国の資金を活用しまして大学ファンドを創設し、その運用益によりまして大学の研究基盤への長期的、安定的な支援を行うものでございます。
 なお、大学ファンドからの助成の使途につきましては、可能な限り、各大学の自由裁量の下で、柔軟かつ適切に決定されることが重要と考えています。具体的には、国際的に卓越した研究環境の整備充実であるとか、若手研究者の育成、活躍促進、また、国際的に卓越した能力を有する研究者の確保など、こういったものを例示して挙げてございます。
 取りあえず、以上でございます。
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坂本祐之輔#6
○坂本(祐)委員 是非、これまで講じてきた施策の効果や結果をこれからもしっかりと生かしていただきたいとお願いをいたします。
 次に、国際卓越研究大学について、「世界と伍する研究大学の在り方について」の最終まとめの中で、その目指すべき姿を定性的に示しておりますが、政府として、国際卓越研究大学が世界と伍する研究大学を実現したと言える水準を具体的な指標や目標で示しておくべきと考えますが、いかがでしょうか。
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池田貴城#7
○池田政府参考人 お答えいたします。
 世界と伍する研究大学は、世界最高水準の研究活動を通じて、国際的な頭脳循環のハブとなり、世界中から集まった優秀な人材が新たな学問分野を創出するなど、研究成果を次々と生み出すとともに、それらの人材、研究成果に基づき、地球規模の課題解決への貢献や、新たな産業、社会的価値の創出など、社会変革の駆動力となることが期待されます。
 これらを実現するためには、新たな知のイノベーションを創出する研究環境、研究活動を支える多様な財源による強固な財務基盤、大学の成長戦略を実行するガバナンス体制の三点を兼ね備えることが重要ですが、各大学が、自らの強みを踏まえ、諸外国のトップレベルの研究大学と競い合える具体的な姿を構想し、その実現のための戦略を示していただくことが重要と考えております。
 このため、世界と伍する研究大学が実現したかどうかの判断は、あらかじめ画一的な指標等を示すのではなく、大学自らが提出する将来像も含めた計画を基に、基本方針の内容も勘案しつつ、有識者の意見を踏まえながら、総合的に判断されるものと考えております。
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坂本祐之輔#8
○坂本(祐)委員 御答弁いただきましたけれども、全ての大学の目標がそこにもあるというふうに考えておりますので、できるだけ分かりやすい、そして目標になるようなものをお示しをいただけるように御尽力をいただければと思います。
 今回の法案では、大学の研究力の向上のために、数校程度の大学を国際卓越研究大学として認定するとしています。しかしながら、大学関係者から聞くところによると、今日の学術研究は、その実施が特定の大学に限られることはむしろ少なく、多くは共同研究の形で、複数の大学に所属する研究者が連携して実施されているとのことであります。
 それにもかかわらず、今回の法案が、研究者個人や研究者グループではなく、大学単位で助成することとして助成対象を数校程度の大学に限ることとしているのはなぜでしょうか。研究力を向上させるという法案の狙いと、大学ファンドの運用益を数校の大学に投入するという制度設計との間にそごがあるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
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池田貴城#9
○池田政府参考人 お答えいたします。
 研究力の強化に当たっては、これまでも、科研費等の競争的研究費を通じた支援と運営費交付金等の基盤的経費による大学の運営の支援のデュアルサポートシステムで行ってまいりました。
 一方、諸外国のトップレベルの研究大学におきましては、これらの財源に加え、外部資金の獲得や大学独自基金の造成、運用などにより財源を多様化して、大学自らが高い裁量を持って研究基盤や若手研究者への投資を実現しています。このような大学の資金力の差が、我が国の研究力の相対的な低下の一因と考えております。
 こうしたことを各大学の力のみで直ちに解消することは困難であることから、今般、大学ファンドを創設し、その運用益によって大学への長期的、安定的な支援を行うものとしたところでございます。
 諸外国と我が国の経済規模を踏まえると、我が国においては、数校程度の大学が世界と伍する研究大学となることが期待されています。
 また、大学ファンドでは、全国の優秀な博士課程学生への経済的支援を実施するとともに、地域の中核大学や特定分野に強みを持つ大学の研究環境やマネジメント機能を強化する支援策として、地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージを策定し、この充実を図ることとしております。
 これらの施策を総動員して、日本全体の大学の研究力強化に取り組んでまいります。
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坂本祐之輔#10
○坂本(祐)委員 まさに、そういう点では大学単位で助成するということでありますので、大学にまたがった研究を共同で行っている方たちに対する支援もしっかりと行うような政策を進めていただければと思います。
 次に、今回は十兆円もの資金をグローバル株式、債券で運用して、その運用益を国際卓越研究大学への助成に充てるとのことですが、ロシア軍によるウクライナ侵攻など運用環境に大きな影響を与えるような事象が発生している世界経済の中で、安全に、安定的に運用していくことはできるのでしょうか。三%プラス長期物価上昇率という運用目標は妥当なのでしょうか。また、債券や株式で運用する以上、必ず運用がプラスになるとは限りません。目標としている運用益が確保できない場合、さらにはマイナスになってしまった場合には、国際卓越研究大学への助成はどうなるのでしょうか。
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池田貴城#11
○池田政府参考人 大学ファンドの運用に関して、三点の御質問があったかと存じます。
 まず、現在の経済情勢での運用に関する御質問についてですが、大学ファンドの運用は、市場の一時的な変動に過度にとらわれず、投資規律を遵守しつつ、グローバルな長期分散投資を行うこととしております。
 その上で、文部科学省としては、助成資金運用の基本方針におきまして、JSTが資産管理の基準として用いる基本ポートフォリオを策定する際に、国内外の経済動向や市場動向等を考慮すること、ストレステストや資産評価額の変動のモニタリングを定期的に実施することなどを定め、JSTに対して市場動向等に対応した運用を求めております。
 これを受けて、JSTにおきましても、投資機会の確保に努めつつも、現下の市場動向等の変化を注視し、平時よりは慎重な運用を行っているものと承知しております。
 このように、大学ファンドについては、基本指針に基づき、JSTにおいて、市場動向等を考慮しつつ、運用目的に沿って適切な投資行動が行われる仕組みにより運用が行われているところでございます。
 二点目の御質問でございますが、運用目標の水準に関する御質問については、大学ファンドの運用目標は、他の国内運用機関と同等の四%程度を設定しております。この運用目標は、総合科学技術・イノベーション会議、CSTIの下に置かれたワーキンググループで、金融や資産運用等の専門家による審議の結果を踏まえて設定したものでございます。
 このワーキンググループの議論では、海外のトップレベルの大学では、大学独自の基金の運用目標として一〇%程度を掲げているところも多いことから、海外機関と同様のグローバル運用を想定している大学ファンドにおいては、国内外の成長を取り込むことで四%程度という運用目標の達成は十分可能であるとの考えが示されております。
 これらのことから、三%プラス物価上昇率で計四%程度という運用目標は合理的な水準と考えております。
 三点目の御質問でございますが、運用益の確保に関する御懸念につきましては、大学ファンドの運用に当たりましては、グローバルな長期分散投資を行うことで、長期的、安定的に運用益を確保することとしております。また、大学への支援を安定的に行う観点から、運用益の一部から六千億円を上限に支援のためのバッファーを確保し、JSTの財務状況も勘案しつつ、これを活用することとしております。
 加えて、昨年十一月に閣議決定された経済対策を踏まえ、大学ファンドにおいて、将来的には、過去の大きな市場変動にも耐えられる水準の安定的な財務基盤の形成を目指すことともしております。
 このように、大学ファンドは、一時的な運用益が十分に出ない場合や運用で損失が出た場合であっても、このバッファーなどの財務基盤を活用して大学へ安定的に助成を行える仕組みを目指しております。
 なお、運用立ち上げ期におきましては、運用益やバッファーの構築等の状況も踏まえて、段階的に大学への支援額を拡大することを想定しております。
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坂本祐之輔#12
○坂本(祐)委員 専門家による慎重な運用ということでございますけれども、今の経済状況の中では大変に厳しい、そしてまた予測のつかないこともあろうかと思います。大学に対しては、安定的な支援を確実に行うようにお願いをいたします。
 次に、国際卓越研究大学は年三%程度の事業成長を求められますが、ここで言う大学の事業とはどのようなことを想定されているのでしょうか。
 「世界と伍する研究大学の在り方について 最終まとめ」において、授業料設定の柔軟化について、「国際卓越研究大学の対象となる国立大学法人の経営的・財政的自律性を高める観点から早期に結論を得て、実行していくことが期待される。」とあります。
 授業料については、前回の委員会におきまして、政府参考人が、授業料に関しましては、教育研究内容の充実と関係なく、単に事業規模を拡大させるための授業料の値上げといったものは想定しておりませんと答弁をされておりましたが、教育研究内容の充実と関係ある授業料の引上げはあり得るのでしょうか。
 また、学生からの授業料収入を拡大させて事業収益を上げるとすれば、学生の学ぶ権利を経済的に制約することにもなりますし、ますます研究者になることを志望する学生を減らすだけになるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
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池田貴城#13
○池田政府参考人 お答えいたします。
 国際卓越研究大学には、世界と伍する研究大学となることを目指し、研究活動の発展を支える多様な財源による強固な財務基盤を構築する観点から、御指摘のように、年間三%以上の事業成長を求めることとしております。
 具体的には、外部資金の多様化に向けて、組織単位での大規模な産学連携の推進、大学発ベンチャーの創出促進、卒業生を含む関係者からの寄附、大学独自基金の拡充など、自己財源の獲得を進めていただき、これと大学ファンドからの支援を活用して、事業規模の拡大を実現していただきたいと考えております。大学には、このように、事業規模を広げることで得られる資源を中長期的視点で人材育成や研究基盤に再投資する好循環を構築していただきたいと考えております。
 国際卓越研究大学に求める事業成長は、先ほど申し上げたような考え方で、国内外の若手研究者がここで自立して研究したいと強く思うような、魅力的な研究環境の実現につなげるためのものでございます。したがって、今御指摘いただいたように、単に事業規模を拡大させるための授業料等の値上げにより学生の経済的な負担を増加させることは想定しておりません。
 なお、単に収益を拡大することを目的とするものではなく、教育研究内容の充実を目的として追加的な費用を要する高度な教育研究プログラムを提供する場合など、合理的かつ対外的に理解を得ることができる特別な事情はあり得ると考えております。そのような場合には、各大学の判断により授業料等の値上げを行うことについてまで、一義的に否定されるものではないと考えております。
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坂本祐之輔#14
○坂本(祐)委員 特別な事情を考慮する場合にはこのようなこともあるということの御指摘をいただきましたけれども、学生の方々の学問に対する研究心を損ねないよう、ましてや、学生や教員の方々が大学の事業に何らかの形で協力をするということになると、本来の研究や教育を受ける、そういった時間が割かれてしまうということになると思いますので、この点はしっかりと御留意をいただきたいと思います。
 本法案の附則第三条につきまして、検討とありますが、この検討を行う機関はどこでしょうか。また、法制上の措置とは具体的にどのようなことを指すのでしょうか。
 この政府が行う検討及び措置は、大学における教育及び研究の特性への配慮を定めた本法案の二条並びに国立大学法人法の三条に抵触することにはならないでしょうか。
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増子宏#15
○増子政府参考人 お答え申し上げます。
 本法案の附則第三条におけます検討規定においては、国際的に卓越した研究の展開及び経済社会に変化をもたらす研究成果の活用のための体制強化に加えまして、大学の経営管理体制の強化の重要性に鑑みまして、重要事項の決定そして実施に多様な専門的知識を有する者の参画が得られるよう、大学のガバナンス体制や人材確保の方策等について検討することとしているところでございます。
 具体的な検討の機関につきましては、政府において行っていくこととしておりますが、特に国立大学法人においては、現状、合議体によるガバナンスを前提とした法制度となっていないことから、法制上の措置につきましては、経営管理体制の強化を図るために、合議制を導入するなどの国立大学法人法の改正が必要になるというふうに考えているところでございます。
 国立大学法人につきましては、法律によりそのガバナンスが規定されておりますが、この改正によりまして対象となる国立大学法人に合議制のガバナンスが導入された場合においても、例えば、合議体の構成員の人選等についてはあくまで各大学法人において検討いただくものと考えておりまして、大学の自治を侵害するものにはならないと考えておりますが、その検討に当たっては、大学における教育及び研究の特性への配慮を定めた、先生御指摘の本法案の第二条や国立大学法人法第三条の趣旨も十分に踏まえてまいりたいというふうに考えているところでございます。
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坂本祐之輔#16
○坂本(祐)委員 十分に踏まえていくということでございますので、しっかりとお願いをいたしたいと存じます。
 続きまして、国際卓越研究大学の認定に当たっては、科学技術・学術審議会や総合科学技術・イノベーション会議、CSTIの意見を聞かなければならないとされています。また、事業計画を文部科学大臣が認可するに当たっては、内閣総理大臣や財務大臣が文部科学大臣と協議を行い、CSTIの意見を聞かなければならないとされています。
 しかし、公正な研究評価には専門家の評価を尊重する必要があることから、文部科学省は、従来、重要な研究助成については、多様な専門学会との連携機能を備えた日本学術振興会に行わせてきました。ところが、今回の法案では、国際卓越研究大学の選定などに当たる文部科学省所管組織は、日本学術振興会ではなく科学技術・学術審議会となっています。
 なぜ、日本学術振興会が選定に関わるスキームから外されているのか、お答えください。
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池田貴城#17
○池田政府参考人 お答え申し上げます。
 文部科学大臣が国際卓越研究大学の認定及び研究等体制強化計画の認可等を行うに当たっては、大学の学術研究の特性や大学運営に関する状況等に関し、国内の動向のみならず国際的な動向について様々な知見を有するなど、科学技術、学術に関する高度な専門性を有する者に意見を聞く必要があります。
 このため、文部科学大臣の諮問に応じて、科学技術の総合的な振興に関する重要事項や学術の振興に関する重要事項を調査審議する役割を担っている科学技術・学術審議会の意見を聞くこととしております。
 なお、御指摘いただいた独立行政法人日本学術振興会は、競争的研究費である科研費の助成を行うことなどを任務とする独立行政法人であり、業務の実施に必要な際に研究者等による審査を行ってはおりますが、文部科学大臣の意思決定に際しての諮問機関ではないと考えております。
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坂本祐之輔#18
○坂本(祐)委員 CSTIは、内閣総理大臣を議長として、六名の閣僚と総理大臣から指名された七名の有識者と日本学術会議会長の計十五人で構成されます。この人数構成では学術会議の意向が十分に反映されるとは思えませんし、まさに政治主導そのものではないかと思います。
 大学の在り方が政治によって決められてしまうことが懸念されますが、いかがでしょうか。大臣からお答えをいただきたいと存じます。
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末松信介#19
○末松国務大臣 総合科学技術・イノベーション会議、CSTIは、科学技術イノベーション政策の推進のための司令塔としまして、議長であります内閣総理大臣、文部科学大臣を含む関係閣僚に加え、科学技術に関する優れた識見を有する者の参画も得まして、我が国全体の科学技術を俯瞰しまして、総合的かつ基本的な政策の企画立案、総合調整を行う組織でございます。
 本法案の目指す世界と伍する研究大学の実現は、科学技術イノベーション政策における重要事項であることから、その対象となる大学の認定に当たりまして、総合科学技術・イノベーション会議、CSTIの意見を聞かなければならないこととしております。
 総合科学技術・イノベーション会議、CSTIの意見はこのような観点からなされるものでありますが、その際、国際卓越研究大学の研究力の強化に当たりましては、大学自らが自律的かつ創造的な研究活動を展開していくことが必要であることから、十二条で構成されるこの法律案でありますけれども、本法案第二条を踏まえまして、研究者の自主性の尊重など、大学における教育研究の特性に十分配慮して行われるものと考えてございます。
 先生の御指摘はよく念頭に置きたいと思います。
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坂本祐之輔#20
○坂本(祐)委員 十分に配慮してこれを行うと大臣がおっしゃっておられますので、是非そのようにお願いをさせていただきたいと存じます。
 時間の都合で質疑を少し飛ばさせていただきますけれども、参考資料を配付をさせていただきました。
 先般、OECDにおける二〇一八年の公財政教育支出の対GDP比が公表されましたが、日本はついに、OECD三十八か国中、最下位になってしまいました。この件につきまして、いかがお考えでしょうか。
 また、初等教育、中等教育の土台があっての大学における研究力の向上であり、その先に我が国の研究力の更なる強化、底上げがあるのだと思います。数校の国際卓越研究大学の実現をもって、真に日本の研究力が強化、底上げされるのでしょうか。
 今回の法案に係る説明の中でも、比較対象としてハーバード大学やケンブリッジ大学など欧米の大学が挙げられていましたが、そうであるならば、OECDにおける公財政教育支出の対GDP比をアメリカやイギリス並みに持っていく、そこまでできないのであるならば、最低でもOECDの平均まで持っていく、そうすることが喫緊の課題であると考えますが、大臣、いかがでしょうか。
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末松信介#21
○末松国務大臣 最初に、先生御指摘のように、教育あるいは科学技術の予算の充実は一番大事なことであると認識をしております。
 近年、我が国の大学の研究力が相対的に低下をしてきておりまして、その向上は喫緊の課題でございます。
 このため、今回の法案によりまして、国際卓越研究大学へ支援を行うとともに、全国の優秀な博士課程学生への支援、また、総合振興パッケージによりまして、地域の中核大学や特定分野に強みを持ちます大学の機能の強化などによりまして、我が国の研究力全体の底上げを図ることといたしております。
 一方で、坂本先生御指摘のとおり、我が国の教育に関する公財政支出の対GDP比は、OECD諸国中一位のノルウェーの七・四%、OECD諸国平均四・四%に比べて、三・〇%と大変低い水準にあることは事実でございます。
 子供は国の宝でありますし、教育は国の礎です。人への投資は、新しい資本主義を起動し、成長と分配の好循環の流れを加速していくための鍵でもありまして、先ほど申し上げましたような高等教育段階への投資に加えまして、初等中等教育段階にもしっかり投資を行っていくことが重要でございます。この点、教育未来創造会議からも、有識者からも指摘をされております。
 こうした認識の下で、文部科学省としては、ただいまのところ、幼児教育や保育の無償化とか、高等教育の修学支援新制度などの経済的負担軽減策であるとか、GIGAスクール構想とか、三十五人学級の計画的な整備など、着実に今進めてはまいっております。加えて、今年度の予算では、小学校高学年の教科担任制を推進するため、教職員定数の改善等も図る努力をいたしているところでございます。
 文科省としては、世界と伍する研究大学の実現のため、十兆円規模の大学ファンドの創設とともに、財源を確保しながら、初等中等教育段階も含めて、基本的な教育予算を引き続き着実に確保しまして、人への投資を通じて、成長と分配の好循環を実現していきたいと思います。
 長くなりました。
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坂本祐之輔#22
○坂本(祐)委員 できることをまず確実に支援をしていくと大臣もおっしゃっておられました。そのとおりだと思います。
 しかしながら、この予算に関しては、大臣の御意向だけではかなうものではないということも、私たちもよく存じ上げております。文部科学委員会委員の皆様方、私たちが協力をして関係各省庁との要望をさせていただきながら、せめて、このGDP、OECDの中では平均値に持っていけるように努力を重ねさせていただきたいと考えておりますので、大臣にも変わらぬ御尽力をいただきますようにお願いをいたします。
 今回の法案から少し離れてしまいますけれども、前回の委員会で部活動の地域移行について質問させていただきましたが、お伺いできなかったことがありましたので質問させていただきます。
 前回の質問の際に、スポーツ庁の運動部活動の地域移行に関する検討会議で、運動部活動をビジネス化しようとするようなお考えを持つ有識者を招いて説明を受けている件について大臣に質問をいたしました。
 この検討会議に経済産業省の担当者も出席されているとのことですが、一方で、経済産業省でも、「地域×スポーツクラブ産業研究会」という研究会の中で、部活動の地域移行について検討されています。
 この研究会の第一次提言を見ますと、部活動の地域移行後の受皿となる地域スポーツクラブをサービス業と捉え、ビジネス化を推進していくという方向で議論されているようですが、そのような認識でよろしいのでしょうか。お伺いいたします。
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田中一成#23
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 学校部活動は、教員の休日を含め長時間勤務の要因であることや、指導経験のない教師にとって多大な負担であり、その持続可能性に関する課題が指摘されていると承知しております。こうした背景から、文部科学省におきまして、運動部活動の地域移行という大きな方向性が出されているものと認識しております。
 このため、経済産業省におきましては、この方向性を実現するための受皿として、地域のスポーツ少年団など非営利団体に加えまして、プロスポーツやフィットネス業など企業が運営するスポーツクラブも受皿の一つとなり得ると考えまして、先生御指摘の「地域×スポーツクラブ産業研究会」において、事業環境の課題を整理する議論を進めてきたところでございます。
 昨年六月に公表しました第一次提言では、地域のボランティア活動に過度に依存することなく、持続可能なサービスモデルを構築する場合に解決すべき事業環境上の課題をまとめたものでございます。
 例えば、学校部活動だけが参加できる競技大会の世代別大会への転換と民間クラブへの門戸開放、プロ傘下のスポーツ教室などが営利事業であるとして学校施設を利用できない制度の改革、家計所得によるスポーツ機会格差の是正などについて包括的に提言がなされたところでございます。
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坂本祐之輔#24
○坂本(祐)委員 この研究会では、スポーツベッティング、いわゆるスポーツ賭博についても議論をされています。
 今年の一月二十一日の毎日新聞の記事でも、「スポーツ賭博と部活動 政府内で浮上する「奇妙な組み合わせ」」という記事が出ています。
 この記事によりますと、海外で広がるスポーツ賭博を国内でも普及させて収益を上げ、それを財源に部活動の指導者を雇って教員の負担軽減につなげようというのだ、IR誘致が各地の首長選などで度々争点になっているように、ギャンブル依存の問題など賭博に対する風当たりは強い、そこで持ち出した大義が、スポーツくじ拡充で増える収益金の一部を地域スポーツの中でも財源確保が課題になっている部活動に充てるというアイデアだとあります。
 そして、この記事に関して、本年二月一日の萩生田経済産業大臣の閣議後の記者会見で質問に上がっていますが、その質問に対して萩生田経済産業大臣は、そもそも学校教育の場ですから、何もその賭博で得た利益で人件費を稼ごうなんてことは、少なくとも現時点では考えておりませんと答えられています。
 そこで確認ですが、少なくとも現時点では考えておりませんというのは、全く考えていないのか、それとも、御発言のとおり現時点ではないということであって、将来的なことも含めて完全に否定しているわけではないということなのでしょうか。また、この記事について萩生田大臣は、毎日新聞の報道というのは正しくないというふうに私も思いますとありますが、そのような見解でお間違えないでしょうか。
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田中一成#25
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 昨年六月に公表しました「地域×スポーツクラブ産業研究会」第一次提言におきましては、今後、学校部活動が地域の民間クラブでの活動に全面的に移行していく場合、世帯収入の格差により子供のスポーツ機会格差が生じないよう工夫が必要ではないかという問題意識をお示ししました。
 具体的には、例えば、スポーツクラブが体育施設の指定管理者としての多様な収益源を得ることで会費を抑える工夫や、社会として個人負担を軽減させる新しい資金循環づくりを考える必要性についてでございます。
 こうした問題意識から、海外の取組事例を探す中で、欧米ではスポーツベッティング市場の収益が子供の教育や福祉も直接的、間接的に支える事例もあることから第一次提言で紹介させていただきましたが、本研究会において、我が国におけるスポーツベッティングの是非についてまで検討してきたものではございません。
 また、先日の毎日新聞の報道につきまして、大臣の発言どおり、正しくないものであると認識しております。
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坂本祐之輔#26
○坂本(祐)委員 ただいま部活動の地域移行について質問いたしましたけれども、国際卓越研究大学も部活動の地域移行も、同じような構図で進められているのではないかと考えています。
 大学での研究も学校部活動も、これまで市場原理の外にあったものであり、そういったものを、事業成長率を約三%に確保するとか、あるいはサービス業と捉えてビジネス化を推進するといったように、市場原理の中に組み込んでいくことが本当によいのでしょうか。国際卓越研究大学には内閣府のCSTIが、部活動の地域移行には経済産業省といった経済活動を推し進める省庁が文部科学省よりも積極的に推進しているように思えます。
 我が国の大学研究や教育、部活動には、経済的な面だけでは推し量れない、すばらしい面がたくさんあります。文部科学省には、是非、我が国の教育の在り方、大学の在り方、研究の在り方、部活動の在り方、もう一度よく考えていただき、真に子供たちのため、日本のためになるよう教育行政を推進していっていただきたいと存じますが、大臣、いかがでしょうか。
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末松信介#27
○末松国務大臣 文部科学省が担います教育、研究、スポーツの行政分野は、人を教え育み、人の英知や創造力を最大限引き出すことによりまして、国民の人生を幸せで豊かなものにし、我が国の成長の源泉ともなります、極めて重要な行政分野であると認識をしてございます。
 教育につきましては、先日公表いたしました教育進化のための改革ビジョンでも、実は、誰一人取り残さず個々の可能性を最大限に引き出す教育を掲げたところでございます。経済面に着目した短期的な視点だけで考えてよいものではなく、先生御指摘のように、中長期的な視点に立ちまして、一人一人が多様な幸福を求めることができるような教育政策が重要であると考えております。
 今回も、御提案申し上げている国際卓越研究大学法案につきましても、短期的な成果を求めるのではなくて、長期的な視野に立って、我が国の大学の研究力の強化とか持続的な発展を可能とするための大学ファンドからの助成である、そういう総合的な支援を行うものと認識をしております。
 また、運動部の活動の地域移行につきましては、総合型地域スポーツクラブ、スポーツ少年団、大学など幅広い関係者の協力を得て、地域の実情に応じた、子供たちにとって望ましいスポーツ環境の構築を目指すものでありまして、民間業者に限った検討を行ってはおりません。
 元々、もう先生も十分御承知のとおり、これは、教師の働き方改革、そして少子化で中学校内でクラブ活動するための人数が集まらない、生徒数が集まらないというところからきておりますので、その辺は少し、切り離した考え方は強うございます。
 文部科学行政は、人への投資、未来への投資でございまして、中長期的な視点を持って、真に子供たちのための、日本のための教育行政を推し進めていきたいと思います。
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坂本祐之輔#28
○坂本(祐)委員 昨日、中学部活、二五年までに委託と読売新聞に掲載されました。毎日新聞にも出ておりました。いろいろな問題がまだここには存在していると思います。是非、前回の質問でも申し上げましたけれども、地域の意向、保護者の意向、子供たちの意向、そして市町村の応援、こういったものを総合的に考えて、しっかりと、真に子供たちのためにある運動部活動を実現をしていただきたいと考えております。
 以上で質問を終わります。
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義家弘介#29
○義家委員長 次に、白石洋一君。
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