厚生労働委員会
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会
会議録情報#0
令和四年三月二十五日(金曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
三月二十四日
辞任 補欠選任
比嘉奈津美君 三浦 靖君
石垣のりこ君 古賀 之士君
秋野 公造君 下野 六太君
三月二十五日
辞任 補欠選任
自見はなこ君 こやり隆史君
森屋 隆君 岸 真紀子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 山田 宏君
理 事
石田 昌宏君
小川 克巳君
川田 龍平君
山本 香苗君
田村 まみ君
委 員
衛藤 晟一君
こやり隆史君
島村 大君
そのだ修光君
藤井 基之君
古川 俊治君
本田 顕子君
三浦 靖君
三原じゅん子君
打越さく良君
岸 真紀子君
古賀 之士君
福島みずほ君
下野 六太君
竹谷とし子君
足立 信也君
石井 苗子君
梅村 聡君
倉林 明子君
事務局側
常任委員会専門
員 佐伯 道子君
参考人
リクルートワー
クス研究所アド
バイザー 大久保幸夫君
日本労働組合総
連合会副事務局
長 村上 陽子君
株式会社日本総
合研究所副理事
長 山田 久君
首都圏青年ユニ
オン執行委員長 原田 仁希君
─────────────
本日の会議に付した案件
○雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
─────────────
この発言だけを見る →午後一時開会
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委員の異動
三月二十四日
辞任 補欠選任
比嘉奈津美君 三浦 靖君
石垣のりこ君 古賀 之士君
秋野 公造君 下野 六太君
三月二十五日
辞任 補欠選任
自見はなこ君 こやり隆史君
森屋 隆君 岸 真紀子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 山田 宏君
理 事
石田 昌宏君
小川 克巳君
川田 龍平君
山本 香苗君
田村 まみ君
委 員
衛藤 晟一君
こやり隆史君
島村 大君
そのだ修光君
藤井 基之君
古川 俊治君
本田 顕子君
三浦 靖君
三原じゅん子君
打越さく良君
岸 真紀子君
古賀 之士君
福島みずほ君
下野 六太君
竹谷とし子君
足立 信也君
石井 苗子君
梅村 聡君
倉林 明子君
事務局側
常任委員会専門
員 佐伯 道子君
参考人
リクルートワー
クス研究所アド
バイザー 大久保幸夫君
日本労働組合総
連合会副事務局
長 村上 陽子君
株式会社日本総
合研究所副理事
長 山田 久君
首都圏青年ユニ
オン執行委員長 原田 仁希君
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本日の会議に付した案件
○雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提
出、衆議院送付)
─────────────
山
山田宏#1
○委員長(山田宏君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、比嘉奈津美君、秋野公造君及び石垣のりこ君が委員を辞任され、その補欠として三浦靖君、下野六太君及び古賀之士君が選任されました。
また、本日、自見はなこ君及び森屋隆君が委員を辞任され、その補欠としてこやり隆史君及び岸真紀子君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、比嘉奈津美君、秋野公造君及び石垣のりこ君が委員を辞任され、その補欠として三浦靖君、下野六太君及び古賀之士君が選任されました。
また、本日、自見はなこ君及び森屋隆君が委員を辞任され、その補欠としてこやり隆史君及び岸真紀子君が選任されました。
─────────────
山
山田宏#2
○委員長(山田宏君) 雇用保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、リクルートワークス研究所アドバイザー大久保幸夫君、日本労働組合総連合会副事務局長村上陽子君、株式会社日本総合研究所副理事長山田久君及び首都圏青年ユニオン執行委員長原田仁希君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚ない御意見を賜りまして、今後の審査に参考にいたしたいと存じておりますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、大久保参考人、村上参考人、山田参考人、原田参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず大久保参考人からお願いをいたします。大久保参考人。
この発言だけを見る →本日は、本案の審査のため、四名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、リクルートワークス研究所アドバイザー大久保幸夫君、日本労働組合総連合会副事務局長村上陽子君、株式会社日本総合研究所副理事長山田久君及び首都圏青年ユニオン執行委員長原田仁希君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚ない御意見を賜りまして、今後の審査に参考にいたしたいと存じておりますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、大久保参考人、村上参考人、山田参考人、原田参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず大久保参考人からお願いをいたします。大久保参考人。
大
大久保幸夫#3
○参考人(大久保幸夫君) リクルートワークス研究所の大久保と申します。
日本の労働市場というのは私は大きな特徴があると思っていまして、それは、新卒で就職しようとする学生向けのルールというのはかなり議論が積み重ねられておりまして、また、マッチング機能もかなり整備をされてきているんですが、卒業後に、今度は社会人になって転職とか再就職しようとする人たち向けのルールとかあるいは支援というものについてはそれほど十分に整備されていないと。また、実際に職に就く環境としても厳しいというふうに私は思っています。
例えば、求人倍率だけを見ても、大学生の新卒の就職倍率というのは一・五〇倍ありますけど、正社員の転職するときの有効求人倍率は〇・九一倍ですから、一倍切っていましてですね、これ随分この数字の違いって大きいんですよね。
この新卒者が内定を取りやすいという意味では、日本は他国に例を見ないぐらい環境としては整っているというふうに私は思うんですけれども、今度社会に出る、その一般社会人の転職、再就職ということについては、まあはっきり言って余り目が向けられてこなかったところがあるんではないかというふうに私は思います。
その中でやはり変化の兆しが出てきておりまして、一つは、今回、経団連が日本型雇用シフトの見直しということについてかなりはっきりと明言をされています。新卒一括採用を重視した結果として、大企業の新卒者大量採用が中小企業やスタートアップ企業の人材獲得を困難にしているということや、起業等に失敗した人が再チャレンジする機会を狭めているということを経営労働政策特別委員会報告で指摘をしております。
今後、企業の中には、新卒採用にかなり軸足を置いてきた企業も、若干そのウエートを中途採用にバランスさせる企業も出てくるのではないかなというふうに思っています。
また、デジタルトランスフォーメーションの進展によって大量の技術的失業が生まれるということが指摘されておりまして、ダボス会議では、第四次産業革命によって数年の間に八千万件の仕事が消える一方で、九千七百万件の新たな仕事が生まれるというようなことが推計で出されているところであります。
これらのことから、今後仕事を変わる人が大幅に増加するだろうということが想定されます。また、日本の場合は、高齢層が生涯現役を目指して再就職をしようという転職行動、これ定年前後ですね、ここが相当増えてくるだろうと。団塊ジュニア世代の人たちがその年齢に差しかかってきておりますので、こういうところまでを含めると、労働市場の機能強化とかあるいはルールの整備ということは喫緊の課題であろうかなというふうに思っております。
現状のその転職市場、転就職の中途採用についての労働市場を見るときに、私は大きく二つの課題があるというふうに認識をしています。
一つは、転職を希望する求職者に対して希望に合った仕事を発見できるように支援する機能がとても弱いということです。若年層の一部とかあるいは有期雇用で働いている労働者を除けば、日本では、同じ会社で長期継続的に働き続けている人が多いために、一般に転職というものに対して不慣れです。インターネットの普及によって、実際にインターネットアクセスすれば何百万件という求人情報を目にすることができます。ただ、そこから応募したい求人にたどり着くところは非常に困難でありまして、実際に転職希望者で求職の活動を具体的にしているという方々を対象に調査をしたところ、同じ方にちょうど一年後にまた調査したんですけど、実際に転職先見付かりましたという人が三分の一、見付からずに引き続き探していますという人が三分の一、見付からなくて諦めたという人が三分の一というような、大体このぐらいになっておりますので、なかなかたどり着けていないという状況があるんだろうというふうに思います。
以前に、私のワークス研究所というところで国際比較調査をやりまして、これ日本を含む十三か国の調査をやったんです。実際に転職を経験した人の調査をやったんですけど、そうしたところ、転職の満足度というのは十三か国中で最低でした、日本は。だから、余り自分の希望に合ったところがちゃんと見付かったと思っていないんだろうというふうに思います。
もちろん、この背景には、求職者が日本的雇用慣行の中で自らができる仕事は何なのかとかということに関しての、はっきりそれについて認識ができていないということや、希望条件が非常に曖昧であるということもあるでしょうし、あと、全体的な傾向として言えるのは、求職者の活動をするときに非常に受け身です。自分から検索して比較検討して、自分からアプローチしてという、そういう積極的な行動というよりは、どちらかというと、どこかこう企業からスカウトの声が掛からないかなとか、あるいはそういう登録しているところから何かリコメンド情報が来ないかなということを待っていて応募するというパターンが大変多いというところにも特徴があるかなというふうに思っていますので、こういう方々をどういう形で、本当に希望するときに転職先が見付けられるようにしてあげられるのかというのが一つの課題かというふうに思います。
もう一つの課題、二番目なんですけど、転職によって賃金が上がらないということです。
転職した結果として賃金が上がった人の比率は、先ほどもちょっと使った国際比較調査の結果なんですけど、十三か国中でこれも日本は最低でした。他国では転職によってより高い地位を得ていくという傾向があるんですけど、日本の場合は、転職を経験した人とそうでない人を比べると、転職を経験した人の方が管理職に就いている比率が圧倒的に低いんですよ。他国は圧倒的に転職した人の方が上のリーダー職に就いている比率が高いんですよね。これだけを見ても、相当日本では転職が不利になるという状況が続いているということを示しているんだろうというふうに思います。
本来、転職するタイミングというのは年収をアップするチャンスだというふうに思うんですけど、奥ゆかしさもあるんだと思いますけど、余り賃金の交渉というのはその場でしないということもありますし、その辺が明示されないままに何となく内定していくというケースもあるんじゃないかというふうに思っています。
日本の場合は、民間の人材紹介会社を使うときとそうでない場合を比べると、人材紹介会社を使ったときの方が優位に転職後の賃金が高くなるという結果も一応あるので、それなりの支援とかサービスはしているんだろうと思いますけれども、今後、賃金の相場情報を積極的に公開していくとか、より仲介しているところが賃金の交渉の役として機能するということが大事なのかなというふうに思っています。
今申し上げた二つの課題というのはかなり広くこの人材サービス業の関係者には共有されていて、問題解決につながるようなサービスの開発が次々に今進められているところかというふうに思います。ここ数年は、これまでになかった雇用仲介、マッチングのサービスが登場してきています。代表的なものとしては、SNSに転職マッチング支援機能を付加したものが大分出てきています。それから、求職者データベースを作ってそこから企業にスカウトを促すようなサービスというのも出てきています。あるいは、スポットで短時間、隙間時間に働けるようなマッチング支援サービスというのも盛んに出てきています。そしてまた、クローリング技術を使って、世の中に求人票として既に公開されている、あちらこちらに公開されているものがあります、そういうものを機械的に集めてきて、それをまとめて編集して全体が見えるようにするというような、こういうようなサービスも出てきています。これらを一般的に新形態サービスというふうに呼んでいます。
この新形態サービスについては、既存、古くから人材サービスをやっている大手の事業者が多角化の一環としてやっているものもありますけれども、それ以外に、テクノロジー系に強いベンチャー企業が新たに立ち上げたものとか、海外の事業者が日本でやっているものとか、こういったものも結構ございまして、そこで提供されているサービスは、以前の職業安定法では想定していなかったものもかなりあるというふうに思っています。また、業界団体に加入していない事業者も多く存在しておりますので、今回、職業安定法の改正議論において、募集情報提供事業という考え方の定義をもう一回整理をし直しまして、新形態サービスと従来あった求人サイトを一つにくくりまして、届出制を課すという形にして法律上に位置付けるものにしたのだというふうに理解をしているところであります。
雇用仲介事業のルールを整備していく上で、私が重要だと思っている観点五点ありますので、ちょっとお話をさせていただきたいと思います。
一点目は、人権保護とか個人情報保護について的確な規制が必要だということであります。特に、求職情報って非常に個人情報としてナーバスなものなんですよね。一般に、転職をしようとしているとか探しているということはほかの人に知られたくない情報であったりとか、あるいは、これまでの経歴とか賃金の情報というのは一般に公開しない情報ですよね。そういったものを取り扱う事業であると。かつ、そのことをいろいろな企業の方々に見ていただいて評価してもらわないと転職って実現しないわけです。要するに、隠しておくだけでは駄目なわけなんで、それを整理をした上でいろんな企業に見てもらわないと実現しないと、こういう性格を持っていますので、個人情報の保護、大変重要であろうというふうに思います。
また、選考プロセスには、以前から差別、男女差別とか出身地の差別とか、明確な差別と言わなくても、アンコンシャスバイアスと呼ばれるような無意識の偏見みたいなものが入り込みやすいところでありますので、そういう意味で、人権を守っていくための規制というのは大変重要であろうというふうに思っています。これは一番下地を構成するものですので、もう一番大事なところはそこだというふうに私は思っています。
その上でですけれども、二番目ですね、雇用仲介事業というのは、先ほどちょっと触れましたとおり、ICTテクノロジーの進化とともに機能を強化してきたという歴史を持っています。先ほど申し上げました二つの課題解決に向けて進化の途上にあることから、イノベーションを阻害するような細か過ぎる規制にならないということは大事なポイントだというふうに思っています。これが二つ目です。
三つ目は、各サービス会社が相談・苦情対応窓口を設けて、求人情報と事実に相違があった場合については、その窓口に苦情を申し入れる、問い合わせるということをして、仲介している会社が、事実確認とか事実確認に基づく修正とか、それが本質的に問題があるようであれば掲載の停止という対応を適切に行うことが大事なんですけれども。
実は、この相談とか苦情に寄せられるものを業界団体の全国求人情報協会が集計をしておりますが、そうすると、寄せられた事実と違うぞという苦情のうち六二%が元々の求人する企業の情報が間違っていたということなんですね。間違っていたというか、実際に求職者が行ってみたら違うことを言われたと。それは多くの場合は悪意があってのものではなくて、平均値を言っていて、下の数字を言ったら違うじゃないかと言われたとか、あるいは電話で問い合わせたときに説明が不十分で誤解されたとか、そういった類いのものも多いんですけれども、求人側の起点によるものがかなり高くて、仲介しているメディアの方のミスとか問題が一一%ぐらい、それから求職者が読み違えたり誤解したりしていることによって発生しているケースが一八%ぐらいと、こういう感じになっていまして、この的確性を守っていくという上においては、仲介の雇用仲介サービス事業者が的確な情報提供を心掛けるとともに、六二%は求人企業の一番最初に出す求人票に原点がありますので、ここについても併せてきちんとした指導をしていただくということが大事かなというふうに思っています。これは三番目ですね。
それから四番目は、職業安定法の法規制ということがありますけれども、それ以前に、募集情報提供事業というのは、その流れは、元々は求人情報誌とか、新聞の案内広告とか、合同チラシとか、こういうものがインターネットサービス化したという流れの上に成立をしているところでありますので、それ以前は、これ以前はずっと業界団体の自主規制によって運用されてきたというところがあります。こちらも歴史が長いので、法規制だけではなく、業界団体によるガバナンスと両輪でこの人材サービスを健全な事業として育てていくことが大事であろうというふうに思っています。これは四番目ですね。
それから最後、五番目ですけれども、求職者保護の観点で問題行動を繰り返す悪質な事業者に関しては、厳しくその改善命令等の行政処分を行っていただくことが大事だと思っています。
実際に業界団体等に加入しているところはそういうのはないんですけれども、以前に比べると、こういうテクノロジーを使ってサービスを提供するようになってからは、参入障壁がかなり下がりました。つまり、新しい、新規で立ち上げようとするとどんどん入ってこれるところになりますから、そういう中には悪質なところが出てくるということもありますので、そういうところをしっかり排除していくということの、今五つ申し上げましたけど、こういうものを全体のパッケージとして運用していくことが大事かなというふうに思っています。
最後に一点だけ、職業能力開発促進法の改正もありますので、ちょっとその点だけ一点触れておきたいと思います。
DXとか、デジタルトランスフォーメーションとかグリーントランスフォーメーションとかによって、リスキリングという議論が非常に国際的に高まってきています。
これは、これまでと異なる専門性に対応しないと技術的失業を生み出すと、こういうことになるわけでありますけれども、このリスキリングの特徴というのは引き算にあると私は思っていまして、引き算、新しく求められるスキルはこれで、今持っているスキルはこれで、そうすると、差し引くとこういうものをリスキリングしなきゃいけないということが出てくる。つまり、この学習の結果得られるものが明確だから学習意欲が湧いて、学習と就業が完全につながるということなんですね。
これは一方で、これまでやってきた学び直しの議論というのはどっちかというと足し算、足し算の議論で、こういうものを学習すると可能性が広がりますよという形のものだったというふうに私は思っているんです。そうすると、努力の結果得られるものはなかなか見通し切れないということがあります。
どのようなスキルを企業が求めているのか、それに基づいて訓練プログラムを整備して、そのスキルが就業に結び付いたかどうかをきちんと検証していくというプロセスが必要だというふうに思っています。官民の職業教育機関と雇用仲介機関ですね、これが連携促進されることが理想的だというふうに思います。
そして、学習することが就業実現と賃金上昇に結び付くようにしていく。このままだと世界的なリスキリングの流れに遅れてしまいますので、これについてしっかりとキャッチアップしつつ、転職によって賃金が上がらない国という、ちょっと汚名といいますか残念な状況を改善するような形で進めていきたいというふうに考えております。
私の意見は以上でございます。
この発言だけを見る →日本の労働市場というのは私は大きな特徴があると思っていまして、それは、新卒で就職しようとする学生向けのルールというのはかなり議論が積み重ねられておりまして、また、マッチング機能もかなり整備をされてきているんですが、卒業後に、今度は社会人になって転職とか再就職しようとする人たち向けのルールとかあるいは支援というものについてはそれほど十分に整備されていないと。また、実際に職に就く環境としても厳しいというふうに私は思っています。
例えば、求人倍率だけを見ても、大学生の新卒の就職倍率というのは一・五〇倍ありますけど、正社員の転職するときの有効求人倍率は〇・九一倍ですから、一倍切っていましてですね、これ随分この数字の違いって大きいんですよね。
この新卒者が内定を取りやすいという意味では、日本は他国に例を見ないぐらい環境としては整っているというふうに私は思うんですけれども、今度社会に出る、その一般社会人の転職、再就職ということについては、まあはっきり言って余り目が向けられてこなかったところがあるんではないかというふうに私は思います。
その中でやはり変化の兆しが出てきておりまして、一つは、今回、経団連が日本型雇用シフトの見直しということについてかなりはっきりと明言をされています。新卒一括採用を重視した結果として、大企業の新卒者大量採用が中小企業やスタートアップ企業の人材獲得を困難にしているということや、起業等に失敗した人が再チャレンジする機会を狭めているということを経営労働政策特別委員会報告で指摘をしております。
今後、企業の中には、新卒採用にかなり軸足を置いてきた企業も、若干そのウエートを中途採用にバランスさせる企業も出てくるのではないかなというふうに思っています。
また、デジタルトランスフォーメーションの進展によって大量の技術的失業が生まれるということが指摘されておりまして、ダボス会議では、第四次産業革命によって数年の間に八千万件の仕事が消える一方で、九千七百万件の新たな仕事が生まれるというようなことが推計で出されているところであります。
これらのことから、今後仕事を変わる人が大幅に増加するだろうということが想定されます。また、日本の場合は、高齢層が生涯現役を目指して再就職をしようという転職行動、これ定年前後ですね、ここが相当増えてくるだろうと。団塊ジュニア世代の人たちがその年齢に差しかかってきておりますので、こういうところまでを含めると、労働市場の機能強化とかあるいはルールの整備ということは喫緊の課題であろうかなというふうに思っております。
現状のその転職市場、転就職の中途採用についての労働市場を見るときに、私は大きく二つの課題があるというふうに認識をしています。
一つは、転職を希望する求職者に対して希望に合った仕事を発見できるように支援する機能がとても弱いということです。若年層の一部とかあるいは有期雇用で働いている労働者を除けば、日本では、同じ会社で長期継続的に働き続けている人が多いために、一般に転職というものに対して不慣れです。インターネットの普及によって、実際にインターネットアクセスすれば何百万件という求人情報を目にすることができます。ただ、そこから応募したい求人にたどり着くところは非常に困難でありまして、実際に転職希望者で求職の活動を具体的にしているという方々を対象に調査をしたところ、同じ方にちょうど一年後にまた調査したんですけど、実際に転職先見付かりましたという人が三分の一、見付からずに引き続き探していますという人が三分の一、見付からなくて諦めたという人が三分の一というような、大体このぐらいになっておりますので、なかなかたどり着けていないという状況があるんだろうというふうに思います。
以前に、私のワークス研究所というところで国際比較調査をやりまして、これ日本を含む十三か国の調査をやったんです。実際に転職を経験した人の調査をやったんですけど、そうしたところ、転職の満足度というのは十三か国中で最低でした、日本は。だから、余り自分の希望に合ったところがちゃんと見付かったと思っていないんだろうというふうに思います。
もちろん、この背景には、求職者が日本的雇用慣行の中で自らができる仕事は何なのかとかということに関しての、はっきりそれについて認識ができていないということや、希望条件が非常に曖昧であるということもあるでしょうし、あと、全体的な傾向として言えるのは、求職者の活動をするときに非常に受け身です。自分から検索して比較検討して、自分からアプローチしてという、そういう積極的な行動というよりは、どちらかというと、どこかこう企業からスカウトの声が掛からないかなとか、あるいはそういう登録しているところから何かリコメンド情報が来ないかなということを待っていて応募するというパターンが大変多いというところにも特徴があるかなというふうに思っていますので、こういう方々をどういう形で、本当に希望するときに転職先が見付けられるようにしてあげられるのかというのが一つの課題かというふうに思います。
もう一つの課題、二番目なんですけど、転職によって賃金が上がらないということです。
転職した結果として賃金が上がった人の比率は、先ほどもちょっと使った国際比較調査の結果なんですけど、十三か国中でこれも日本は最低でした。他国では転職によってより高い地位を得ていくという傾向があるんですけど、日本の場合は、転職を経験した人とそうでない人を比べると、転職を経験した人の方が管理職に就いている比率が圧倒的に低いんですよ。他国は圧倒的に転職した人の方が上のリーダー職に就いている比率が高いんですよね。これだけを見ても、相当日本では転職が不利になるという状況が続いているということを示しているんだろうというふうに思います。
本来、転職するタイミングというのは年収をアップするチャンスだというふうに思うんですけど、奥ゆかしさもあるんだと思いますけど、余り賃金の交渉というのはその場でしないということもありますし、その辺が明示されないままに何となく内定していくというケースもあるんじゃないかというふうに思っています。
日本の場合は、民間の人材紹介会社を使うときとそうでない場合を比べると、人材紹介会社を使ったときの方が優位に転職後の賃金が高くなるという結果も一応あるので、それなりの支援とかサービスはしているんだろうと思いますけれども、今後、賃金の相場情報を積極的に公開していくとか、より仲介しているところが賃金の交渉の役として機能するということが大事なのかなというふうに思っています。
今申し上げた二つの課題というのはかなり広くこの人材サービス業の関係者には共有されていて、問題解決につながるようなサービスの開発が次々に今進められているところかというふうに思います。ここ数年は、これまでになかった雇用仲介、マッチングのサービスが登場してきています。代表的なものとしては、SNSに転職マッチング支援機能を付加したものが大分出てきています。それから、求職者データベースを作ってそこから企業にスカウトを促すようなサービスというのも出てきています。あるいは、スポットで短時間、隙間時間に働けるようなマッチング支援サービスというのも盛んに出てきています。そしてまた、クローリング技術を使って、世の中に求人票として既に公開されている、あちらこちらに公開されているものがあります、そういうものを機械的に集めてきて、それをまとめて編集して全体が見えるようにするというような、こういうようなサービスも出てきています。これらを一般的に新形態サービスというふうに呼んでいます。
この新形態サービスについては、既存、古くから人材サービスをやっている大手の事業者が多角化の一環としてやっているものもありますけれども、それ以外に、テクノロジー系に強いベンチャー企業が新たに立ち上げたものとか、海外の事業者が日本でやっているものとか、こういったものも結構ございまして、そこで提供されているサービスは、以前の職業安定法では想定していなかったものもかなりあるというふうに思っています。また、業界団体に加入していない事業者も多く存在しておりますので、今回、職業安定法の改正議論において、募集情報提供事業という考え方の定義をもう一回整理をし直しまして、新形態サービスと従来あった求人サイトを一つにくくりまして、届出制を課すという形にして法律上に位置付けるものにしたのだというふうに理解をしているところであります。
雇用仲介事業のルールを整備していく上で、私が重要だと思っている観点五点ありますので、ちょっとお話をさせていただきたいと思います。
一点目は、人権保護とか個人情報保護について的確な規制が必要だということであります。特に、求職情報って非常に個人情報としてナーバスなものなんですよね。一般に、転職をしようとしているとか探しているということはほかの人に知られたくない情報であったりとか、あるいは、これまでの経歴とか賃金の情報というのは一般に公開しない情報ですよね。そういったものを取り扱う事業であると。かつ、そのことをいろいろな企業の方々に見ていただいて評価してもらわないと転職って実現しないわけです。要するに、隠しておくだけでは駄目なわけなんで、それを整理をした上でいろんな企業に見てもらわないと実現しないと、こういう性格を持っていますので、個人情報の保護、大変重要であろうというふうに思います。
また、選考プロセスには、以前から差別、男女差別とか出身地の差別とか、明確な差別と言わなくても、アンコンシャスバイアスと呼ばれるような無意識の偏見みたいなものが入り込みやすいところでありますので、そういう意味で、人権を守っていくための規制というのは大変重要であろうというふうに思っています。これは一番下地を構成するものですので、もう一番大事なところはそこだというふうに私は思っています。
その上でですけれども、二番目ですね、雇用仲介事業というのは、先ほどちょっと触れましたとおり、ICTテクノロジーの進化とともに機能を強化してきたという歴史を持っています。先ほど申し上げました二つの課題解決に向けて進化の途上にあることから、イノベーションを阻害するような細か過ぎる規制にならないということは大事なポイントだというふうに思っています。これが二つ目です。
三つ目は、各サービス会社が相談・苦情対応窓口を設けて、求人情報と事実に相違があった場合については、その窓口に苦情を申し入れる、問い合わせるということをして、仲介している会社が、事実確認とか事実確認に基づく修正とか、それが本質的に問題があるようであれば掲載の停止という対応を適切に行うことが大事なんですけれども。
実は、この相談とか苦情に寄せられるものを業界団体の全国求人情報協会が集計をしておりますが、そうすると、寄せられた事実と違うぞという苦情のうち六二%が元々の求人する企業の情報が間違っていたということなんですね。間違っていたというか、実際に求職者が行ってみたら違うことを言われたと。それは多くの場合は悪意があってのものではなくて、平均値を言っていて、下の数字を言ったら違うじゃないかと言われたとか、あるいは電話で問い合わせたときに説明が不十分で誤解されたとか、そういった類いのものも多いんですけれども、求人側の起点によるものがかなり高くて、仲介しているメディアの方のミスとか問題が一一%ぐらい、それから求職者が読み違えたり誤解したりしていることによって発生しているケースが一八%ぐらいと、こういう感じになっていまして、この的確性を守っていくという上においては、仲介の雇用仲介サービス事業者が的確な情報提供を心掛けるとともに、六二%は求人企業の一番最初に出す求人票に原点がありますので、ここについても併せてきちんとした指導をしていただくということが大事かなというふうに思っています。これは三番目ですね。
それから四番目は、職業安定法の法規制ということがありますけれども、それ以前に、募集情報提供事業というのは、その流れは、元々は求人情報誌とか、新聞の案内広告とか、合同チラシとか、こういうものがインターネットサービス化したという流れの上に成立をしているところでありますので、それ以前は、これ以前はずっと業界団体の自主規制によって運用されてきたというところがあります。こちらも歴史が長いので、法規制だけではなく、業界団体によるガバナンスと両輪でこの人材サービスを健全な事業として育てていくことが大事であろうというふうに思っています。これは四番目ですね。
それから最後、五番目ですけれども、求職者保護の観点で問題行動を繰り返す悪質な事業者に関しては、厳しくその改善命令等の行政処分を行っていただくことが大事だと思っています。
実際に業界団体等に加入しているところはそういうのはないんですけれども、以前に比べると、こういうテクノロジーを使ってサービスを提供するようになってからは、参入障壁がかなり下がりました。つまり、新しい、新規で立ち上げようとするとどんどん入ってこれるところになりますから、そういう中には悪質なところが出てくるということもありますので、そういうところをしっかり排除していくということの、今五つ申し上げましたけど、こういうものを全体のパッケージとして運用していくことが大事かなというふうに思っています。
最後に一点だけ、職業能力開発促進法の改正もありますので、ちょっとその点だけ一点触れておきたいと思います。
DXとか、デジタルトランスフォーメーションとかグリーントランスフォーメーションとかによって、リスキリングという議論が非常に国際的に高まってきています。
これは、これまでと異なる専門性に対応しないと技術的失業を生み出すと、こういうことになるわけでありますけれども、このリスキリングの特徴というのは引き算にあると私は思っていまして、引き算、新しく求められるスキルはこれで、今持っているスキルはこれで、そうすると、差し引くとこういうものをリスキリングしなきゃいけないということが出てくる。つまり、この学習の結果得られるものが明確だから学習意欲が湧いて、学習と就業が完全につながるということなんですね。
これは一方で、これまでやってきた学び直しの議論というのはどっちかというと足し算、足し算の議論で、こういうものを学習すると可能性が広がりますよという形のものだったというふうに私は思っているんです。そうすると、努力の結果得られるものはなかなか見通し切れないということがあります。
どのようなスキルを企業が求めているのか、それに基づいて訓練プログラムを整備して、そのスキルが就業に結び付いたかどうかをきちんと検証していくというプロセスが必要だというふうに思っています。官民の職業教育機関と雇用仲介機関ですね、これが連携促進されることが理想的だというふうに思います。
そして、学習することが就業実現と賃金上昇に結び付くようにしていく。このままだと世界的なリスキリングの流れに遅れてしまいますので、これについてしっかりとキャッチアップしつつ、転職によって賃金が上がらない国という、ちょっと汚名といいますか残念な状況を改善するような形で進めていきたいというふうに考えております。
私の意見は以上でございます。
山
村
村上陽子#5
○参考人(村上陽子君) ありがとうございます。
連合で副事務局長を務めております村上です。本日は、参考人としてお招きいただき、ありがとうございます。
本日は、雇用保険法等改正法案について、働く者の立場から意見を述べさせていただきます。
初めに、雇用保険法についてです。
御承知のとおり、いざというときに働き手を守る重要なセーフティーネットである雇用保険制度は、労働者と使用者、そして国の共同事業です。提出資料二ページのとおり、労使折半の保険料と国庫負担を財源として政府が運営しています。このうち、雇用調整助成金などが含まれる雇用保険二事業については使用者負担の保険料のみで運営されています。
雇用保険の給付面については、閣法では、失業等給付と求職者支援制度に係る各種暫定措置の継続などが盛り込まれています。特に、雇い止めによる離職者の基本手当の給付日数に係る特例を引き続き三年間延長することは評価しています。
雇用保険二事業については、現場からは、雇用調整助成金の特例措置によって雇用が辛うじて守られているという切実な声も寄せられています。特に、地域特例、業況特例については、まだコロナ禍の影響が残る産業、地域の労働者の保護の観点から、今後も状況を踏まえ、必要な水準を維持することが重要であると考えます。
また、労働者本人の意思を前提として、在籍型出向を活用した雇用維持も促されるよう、出向先企業の開拓や産業雇用安定助成金の制度周知の強化はもとより、産業雇用安定助成金を雇用調整助成金に劣後しない支給水準とすることも検討すべきです。
一方で、三ページのとおり、令和三年度末時点で約一兆三千百億円ある失業等給付の積立金の残高が次年度にほぼゼロに近い残高となる見込みであるなど、雇用保険財政は危機的状況にあります。そこで、閣法における財政面の改正について三点申し上げます。
一点目は、失業等給付についてです。
連合は、労働者の失業時の生活の安定を図ることは国の責務であり、国庫負担は当然の道理である旨、労働政策審議会を始めとする場で強く主張してきました。
しかし、四ページのとおり、閣法には国庫負担割合の本則の見直しが盛り込まれており、雇用情勢及び雇用保険の財政状況が悪化している場合のみ四分の一とし、それ以外の場合には四十分の一とする、別途国庫から機動的に繰入れ可能な制度を導入するとされています。
本来、失業等給付の国庫負担割合は四分の一とされているところ、暫定的な引下げ措置によって四十分の一が適用されています。この点、雇用保険部会においても労使双方から原則への回帰を求める意見が相次ぎ、本年一月に取りまとめられた雇用保険部会の報告では、失業等給付に係る国庫負担については、本来、国の財政の状況等に左右されることなく、現行制度の原則的な負担割合である四分の一に戻すべきであるとの意見が明記されました。
また、閣法では、令和四年度の雇用保険料率を、年度前半は現行どおり〇・二%、後半は〇・六%へ引き上げることとしています。新型コロナウイルスに配慮した雇用保険料率の設定とすることは大きな意味がありますが、労使の雇用保険料率を引き上げる前に、まずは失業等給付の国庫負担を原則に戻すことが必要です。
二点目は、雇用保険二事業についてです。
失業等給付の積立金からの借入累計額は、令和三年度末時点で約二・六兆円に達する見込みです。現行の規定では、雇用保険二事業の収支に剰余が生じた場合には、その全額を返済することとされています。
閣法では、剰余の二分の一までの雇用安定資金への組入れ及び雇用保険の財政状況や雇用保険二事業の状況に応じた返済必要額からの控除を可能とすることとし、令和六年度までを目途に、控除の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるとの検討規定が盛り込まれています。
失業等給付の積立金からの借入額には、労働者が負担する保険料が積み上がったものも含まれるため、資金がしっかりと保全されることが大前提です。したがって、単純に返済必要額から控除するのではなく、一般会計から雇用安定資金への直接的な繰入れを行った上で、それを返済に充てる形とすべきです。
また、財源についても、国の政策が失業のみならず休業とも関係が深いことから、雇用安定事業に国庫負担割合を設定することや、能力開発事業に一般会計や他省庁予算を活用することも検討し、財政基盤を整えるべきであると考えます。
三点目は、育児休業給付の在り方と、その財源についてです。
育児休業給付は、雇用保険で運営しており、被保険者のみが対象となります。子育てと仕事の両立の大変さは、フリーランスなど雇用によらない働き方をしている方についても変わるものではありません。
この点、閣法では、令和六年度までを目途に、雇用保険法の規定による育児休業給付及びその財源の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるとの検討規定が盛り込まれています。
子育て支援における国の責任を踏まえれば、フリーランスを含め、育児休業期間中の経済的支援は一般会計で実施されるべきであると考えます。
なお、育児休業に関しては、この十月から産後パパ育休と呼ばれる男性の出生時育児休業が施行されます。男性の育児休業取得が進まない背景には、固定的性別役割分担意識が根源にあると考えられます。そのため、その払拭や、職場の理解と協力の下に、労働者本人が安心して希望する期間を取得できるための支援が必要です。
今後、労働政策審議会において雇用保険財政の在り方についての議論がなされた際には、法律案要綱の答申に付された意見を踏まえ、公労使の意見を最大限に尊重していただきたいということを申し添えたいと思います。
次に、職業安定法について申し上げます。
連合は、前回の職業安定法改正のときから、募集情報等提供事業が法の対象ではないこと、したがって、規制が不十分であることを指摘してきました。今回、新たな形態のサービスも加える形で募集情報等提供事業者の定義を拡大した上で、職業安定法の対象とする改正が行われることについては、一歩前進だと考えています。
その上で、五ページのとおり、リコメンド及びフリーランス保護について申し上げます。
まず、募集情報等提供事業者のリコメンド機能についてです。
リコメンドの実態においては、職業紹介における情報の選別又は加工に極めて近いものもあるのではないかと考えております。情報技術が発達し、現在はAI等も含めた様々なサービスが提供されています。
指針において、職業紹介事業と募集情報等提供事業との区分の判断基準を明らかにするということですが、判断基準を明確にするためには、AI利用も含めたリコメンドの実態を明らかにする必要があるのではないでしょうか。
次に、フリーランスに係る募集情報について申し上げます。
フリーランスは労働者ではないとされているため、職業安定法の対象ではないとされています。しかし、求職者として情報の的確性や最新性が担保される必要があることは労働者と変わりありません。
政府は、昨年三月にフリーランスガイドラインを策定し、ワンストップの相談を実施しています。相談だけではなく、的確で最新の情報が掲載されるよう、実態を踏まえたフリーランス保護の在り方について検討が必要と考えます。
最後に、職業能力開発促進法について申し上げます。
職業訓練は、在職中の労働者及び求職者が就職活動やキャリアアップを行うに当たり、必要な知識、スキルを習得するために極めて重要なものです。その中でも、公共職業訓練においては、労働者や求職者と企業のニーズが合致する訓練コースの充実や、今後、あらゆる産業で加速化、主流化するDXやGXに対応する人材育成が必要と考えております。
六ページのとおり、今回の能開法改正では、法定化される新たな協議会には、労使などに加え、新たに教育訓練機関や民間職業仲介機関等も加わることで、今後、地域や企業の求める人材・訓練ニーズがこれまで以上に職業訓練に反映されることを期待したいと思います。
一方、そうしたニーズに加えて、受講者属性なども踏まえた訓練の設定、また、訓練コースの改善につなげる効果検証は、引き続き重要であると考えます。さらに、求職者などが職業訓練受講後に自身が希望する仕事に就けるように、求職者などの希望を踏まえたキャリアコンサルティングの充実や就労支援の強化を同時に図ることも重要です。
次に、キャリアコンサルティングについてです。
七ページのとおり、キャリアコンサルティングの責務規定が整備されますが、キャリアコンサルティングは基本的に企業や労使の取組などの実態に即した対応が重要です。
また、キャリアコンサルタントの活用に関しては、個々の企業や労働者の状況を踏まえた上で、今後はDXやGXなどの新たな変化や産業動向も想定したコンサルティング能力が求められます。そのため、専門的な知識の習得など、専門性を高めていくことが必要と考えております。
加えて、労働者や求職者自身が望むキャリア形成支援の更なる充実は当然のことながら、今後は、障害者、母子家庭、生活保護受給者など多様な背景や事情を抱える求職者なども含めて、キャリアコンサルティングをより充実させることも必要と考えております。
結びに、やや個人的な所感も述べさせていただきます。
二〇〇一年から二〇〇二年頃、ITバブルの崩壊などにより完全失業率が五・五%になるなど、雇用情勢が非常に悪化した時期がありました。当時、ハローワーク前で求職者の方に対面でのアンケートを行い、突然仕事を失い困惑しているとの声や、仕事がなかなか見付からないという声を多く伺いました。そうした中で、失業中の生活を支える糧になるのは雇用保険の失業給付であるということを、文字だけではなく現実のものとして実感いたしました。
二〇〇八年のリーマン・ショックの際には、労働相談活動を行う中で、労働者派遣で働く皆さんが当時雇用保険に加入できていなかったなど、雇用保険のカバー率の低さを認識いたしました。一方、雇用調整助成金が雇用維持に大きな役割を果たしました。東日本大震災のときも同様です。そして、今回のコロナ禍においても雇用保険の仕組みはフル活用されるに至っています。このような重要な機能を持つ雇用保険制度を今後も堅持しなければならないという思いを強くしています。
大きな経済ショックがあっても雇用を支え、やむなく失業しても生活を支える、働く人の重要なセーフティーネットを是非守っていただきたいということをお願い申し上げて、私の意見陳述を終わります。
御清聴いただき、ありがとうございました。
この発言だけを見る →連合で副事務局長を務めております村上です。本日は、参考人としてお招きいただき、ありがとうございます。
本日は、雇用保険法等改正法案について、働く者の立場から意見を述べさせていただきます。
初めに、雇用保険法についてです。
御承知のとおり、いざというときに働き手を守る重要なセーフティーネットである雇用保険制度は、労働者と使用者、そして国の共同事業です。提出資料二ページのとおり、労使折半の保険料と国庫負担を財源として政府が運営しています。このうち、雇用調整助成金などが含まれる雇用保険二事業については使用者負担の保険料のみで運営されています。
雇用保険の給付面については、閣法では、失業等給付と求職者支援制度に係る各種暫定措置の継続などが盛り込まれています。特に、雇い止めによる離職者の基本手当の給付日数に係る特例を引き続き三年間延長することは評価しています。
雇用保険二事業については、現場からは、雇用調整助成金の特例措置によって雇用が辛うじて守られているという切実な声も寄せられています。特に、地域特例、業況特例については、まだコロナ禍の影響が残る産業、地域の労働者の保護の観点から、今後も状況を踏まえ、必要な水準を維持することが重要であると考えます。
また、労働者本人の意思を前提として、在籍型出向を活用した雇用維持も促されるよう、出向先企業の開拓や産業雇用安定助成金の制度周知の強化はもとより、産業雇用安定助成金を雇用調整助成金に劣後しない支給水準とすることも検討すべきです。
一方で、三ページのとおり、令和三年度末時点で約一兆三千百億円ある失業等給付の積立金の残高が次年度にほぼゼロに近い残高となる見込みであるなど、雇用保険財政は危機的状況にあります。そこで、閣法における財政面の改正について三点申し上げます。
一点目は、失業等給付についてです。
連合は、労働者の失業時の生活の安定を図ることは国の責務であり、国庫負担は当然の道理である旨、労働政策審議会を始めとする場で強く主張してきました。
しかし、四ページのとおり、閣法には国庫負担割合の本則の見直しが盛り込まれており、雇用情勢及び雇用保険の財政状況が悪化している場合のみ四分の一とし、それ以外の場合には四十分の一とする、別途国庫から機動的に繰入れ可能な制度を導入するとされています。
本来、失業等給付の国庫負担割合は四分の一とされているところ、暫定的な引下げ措置によって四十分の一が適用されています。この点、雇用保険部会においても労使双方から原則への回帰を求める意見が相次ぎ、本年一月に取りまとめられた雇用保険部会の報告では、失業等給付に係る国庫負担については、本来、国の財政の状況等に左右されることなく、現行制度の原則的な負担割合である四分の一に戻すべきであるとの意見が明記されました。
また、閣法では、令和四年度の雇用保険料率を、年度前半は現行どおり〇・二%、後半は〇・六%へ引き上げることとしています。新型コロナウイルスに配慮した雇用保険料率の設定とすることは大きな意味がありますが、労使の雇用保険料率を引き上げる前に、まずは失業等給付の国庫負担を原則に戻すことが必要です。
二点目は、雇用保険二事業についてです。
失業等給付の積立金からの借入累計額は、令和三年度末時点で約二・六兆円に達する見込みです。現行の規定では、雇用保険二事業の収支に剰余が生じた場合には、その全額を返済することとされています。
閣法では、剰余の二分の一までの雇用安定資金への組入れ及び雇用保険の財政状況や雇用保険二事業の状況に応じた返済必要額からの控除を可能とすることとし、令和六年度までを目途に、控除の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるとの検討規定が盛り込まれています。
失業等給付の積立金からの借入額には、労働者が負担する保険料が積み上がったものも含まれるため、資金がしっかりと保全されることが大前提です。したがって、単純に返済必要額から控除するのではなく、一般会計から雇用安定資金への直接的な繰入れを行った上で、それを返済に充てる形とすべきです。
また、財源についても、国の政策が失業のみならず休業とも関係が深いことから、雇用安定事業に国庫負担割合を設定することや、能力開発事業に一般会計や他省庁予算を活用することも検討し、財政基盤を整えるべきであると考えます。
三点目は、育児休業給付の在り方と、その財源についてです。
育児休業給付は、雇用保険で運営しており、被保険者のみが対象となります。子育てと仕事の両立の大変さは、フリーランスなど雇用によらない働き方をしている方についても変わるものではありません。
この点、閣法では、令和六年度までを目途に、雇用保険法の規定による育児休業給付及びその財源の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるとの検討規定が盛り込まれています。
子育て支援における国の責任を踏まえれば、フリーランスを含め、育児休業期間中の経済的支援は一般会計で実施されるべきであると考えます。
なお、育児休業に関しては、この十月から産後パパ育休と呼ばれる男性の出生時育児休業が施行されます。男性の育児休業取得が進まない背景には、固定的性別役割分担意識が根源にあると考えられます。そのため、その払拭や、職場の理解と協力の下に、労働者本人が安心して希望する期間を取得できるための支援が必要です。
今後、労働政策審議会において雇用保険財政の在り方についての議論がなされた際には、法律案要綱の答申に付された意見を踏まえ、公労使の意見を最大限に尊重していただきたいということを申し添えたいと思います。
次に、職業安定法について申し上げます。
連合は、前回の職業安定法改正のときから、募集情報等提供事業が法の対象ではないこと、したがって、規制が不十分であることを指摘してきました。今回、新たな形態のサービスも加える形で募集情報等提供事業者の定義を拡大した上で、職業安定法の対象とする改正が行われることについては、一歩前進だと考えています。
その上で、五ページのとおり、リコメンド及びフリーランス保護について申し上げます。
まず、募集情報等提供事業者のリコメンド機能についてです。
リコメンドの実態においては、職業紹介における情報の選別又は加工に極めて近いものもあるのではないかと考えております。情報技術が発達し、現在はAI等も含めた様々なサービスが提供されています。
指針において、職業紹介事業と募集情報等提供事業との区分の判断基準を明らかにするということですが、判断基準を明確にするためには、AI利用も含めたリコメンドの実態を明らかにする必要があるのではないでしょうか。
次に、フリーランスに係る募集情報について申し上げます。
フリーランスは労働者ではないとされているため、職業安定法の対象ではないとされています。しかし、求職者として情報の的確性や最新性が担保される必要があることは労働者と変わりありません。
政府は、昨年三月にフリーランスガイドラインを策定し、ワンストップの相談を実施しています。相談だけではなく、的確で最新の情報が掲載されるよう、実態を踏まえたフリーランス保護の在り方について検討が必要と考えます。
最後に、職業能力開発促進法について申し上げます。
職業訓練は、在職中の労働者及び求職者が就職活動やキャリアアップを行うに当たり、必要な知識、スキルを習得するために極めて重要なものです。その中でも、公共職業訓練においては、労働者や求職者と企業のニーズが合致する訓練コースの充実や、今後、あらゆる産業で加速化、主流化するDXやGXに対応する人材育成が必要と考えております。
六ページのとおり、今回の能開法改正では、法定化される新たな協議会には、労使などに加え、新たに教育訓練機関や民間職業仲介機関等も加わることで、今後、地域や企業の求める人材・訓練ニーズがこれまで以上に職業訓練に反映されることを期待したいと思います。
一方、そうしたニーズに加えて、受講者属性なども踏まえた訓練の設定、また、訓練コースの改善につなげる効果検証は、引き続き重要であると考えます。さらに、求職者などが職業訓練受講後に自身が希望する仕事に就けるように、求職者などの希望を踏まえたキャリアコンサルティングの充実や就労支援の強化を同時に図ることも重要です。
次に、キャリアコンサルティングについてです。
七ページのとおり、キャリアコンサルティングの責務規定が整備されますが、キャリアコンサルティングは基本的に企業や労使の取組などの実態に即した対応が重要です。
また、キャリアコンサルタントの活用に関しては、個々の企業や労働者の状況を踏まえた上で、今後はDXやGXなどの新たな変化や産業動向も想定したコンサルティング能力が求められます。そのため、専門的な知識の習得など、専門性を高めていくことが必要と考えております。
加えて、労働者や求職者自身が望むキャリア形成支援の更なる充実は当然のことながら、今後は、障害者、母子家庭、生活保護受給者など多様な背景や事情を抱える求職者なども含めて、キャリアコンサルティングをより充実させることも必要と考えております。
結びに、やや個人的な所感も述べさせていただきます。
二〇〇一年から二〇〇二年頃、ITバブルの崩壊などにより完全失業率が五・五%になるなど、雇用情勢が非常に悪化した時期がありました。当時、ハローワーク前で求職者の方に対面でのアンケートを行い、突然仕事を失い困惑しているとの声や、仕事がなかなか見付からないという声を多く伺いました。そうした中で、失業中の生活を支える糧になるのは雇用保険の失業給付であるということを、文字だけではなく現実のものとして実感いたしました。
二〇〇八年のリーマン・ショックの際には、労働相談活動を行う中で、労働者派遣で働く皆さんが当時雇用保険に加入できていなかったなど、雇用保険のカバー率の低さを認識いたしました。一方、雇用調整助成金が雇用維持に大きな役割を果たしました。東日本大震災のときも同様です。そして、今回のコロナ禍においても雇用保険の仕組みはフル活用されるに至っています。このような重要な機能を持つ雇用保険制度を今後も堅持しなければならないという思いを強くしています。
大きな経済ショックがあっても雇用を支え、やむなく失業しても生活を支える、働く人の重要なセーフティーネットを是非守っていただきたいということをお願い申し上げて、私の意見陳述を終わります。
御清聴いただき、ありがとうございました。
山
山
山田久#7
○参考人(山田久君) 日本総合研究所の山田でございます。本日は貴重な機会をいただきまして、ありがとうございます。
私の方からは、雇用保険を始めとした雇用セーフティーネットの在り方ということで、少し大きな視点からお話をさせていただきたいと思います。資料がございますので、それを見ながら御説明を聞いていただければと思います。
まず、改めて現状認識、課題認識のところから整理をさせていただいております。
今回のコロナ禍で非常に様々な問題が起こったわけですけれども、失業率というところで見ますと、結果的には当初懸念されたほどは上がらなかったということかと思います。これは、雇用調整助成金始め、まさに様々な対応が取られた成果というところがあると思うんですが、一方で、統計は、表面的には表れないような厳しさというのが現状でも残っているというのが実態かと思います。
ここでは主なものを三つ示しております。一つは、長期失業者というのがやはりじわじわと増えてきているということでございます。
それから二つ目は、シフト労働者の問題というのが今回かなり大きな問題になったんじゃないか。その非正規の方で、労働時間、雇用の実際にいつどれぐらい働くかというのがあらかじめ決まっていない人たちが今回非常に仕事が減ったと、特に飲食店なんかで働く方が大変な状況になったということかと思います。
関係の図表として、このお配りしていただいている資料で、週十四時間未満、それがすなわちシフト労働者ということではないんですけれども、その中に入っているということだと思うんですけれども、特に飲食、宿泊のところでいまだにかなりの数が高止まっているということかと思います。
それから、いわゆるフリーランスの方がかなり増えてきていると。フリーランスというのは非常に多様ですので、これ自体が全て不安定ということではないんですけれども、やはり様々な状況の中で事実上不安定な方も増えている。この辺りというのはなかなかいわゆる失業率のところに出てこないんですけれども、その問題あるというのはやはりしっかり認識する必要があると思います。
それから、先行きを考えますと、世界情勢、もう今ウクライナの情勢もそうです、あるいは米中の対立、非常に大きく変わってきております。それから、技術の環境がDXでありGXということで大きく変わる中で、これ当然産業とか事業構造が大きく変わっていく、これまでも変わっていますけれども、更に変わっていくと。当然、そうなりますと、働く人たちの技能の転換であったり必要に応じてやはり労働移動ということも求められてくるということです。
そういう意味では、やはり雇用のセーフティーネットということを強化していく必要があるということかと思うんですけれども、この一枚目の左側のところを見ていただきますと、この積極的施策と消極的施策ということで、積極的というのは就業支援、まあ職業訓練なり就職支援なんですけれども、いわゆる単純な失業給付というのは消極的施策の方に入りますけれども、この主な先進国の数字を示しておりますけれども、日本はこの諸外国に比べると低いという状況にございます。これは、もちろん日本は失業率が低いので当然これ低いというところはあるわけですけれども、ただ、その失業率の、失業手当のカバー率というのも二割から三割程度にとどまっているということで、今の現状のものだけではやはり不十分な部分がやっぱりあるんじゃないかということがあるというふうに思います。
次のページを御覧いただき、そういう中で、じゃ、今後の方向性ということで、今般のコロナ禍の中でも一つ問題提起されていると思うんですけれども、特にヨーロッパを見ていますと、まず失業保険ですね、日本でいうと雇用保険になるわけですけれども、これがあって、それと、本当にもう就業もできないということになりますと、これは生活保護で救済されるということで、その間に失業扶助であったり第二のセーフティーネットと言われる部分がございます。ここがやはり、かなり、特に北欧であったり北部のヨーロッパというようなところは、この辺りが様々なメニューがあって、多様になっているということです。
日本もリーマン・ショックの後これ問題化されまして、例えば求職者支援制度などというものがつくられて、対応は進めてきたところなんですけれども、今回やはり、ちょっとまだ十分じゃないのかなということが改めて問題になっているんじゃないかなと思います。
そういう中で、特に、既に申し上げました中長期の産業構造の転換ということを考えますと、やはり働き手に求められるスキルということをどう新しくしていくのか。それは、転職者とか再就職者は当然なんですけれども、在職者も含めて、広い意味での積極的労働政策というふうに言われますけれども、こういうものの強化ということが大事になってくるんではないかなと思います。
左側の図表ですね、これ図表四になっていますけれども、これ、様々な雇用対策の主なものを、日本とドイツとスウェーデンを比較しておりますけれども、メニュー的にはやはり日本はまだ十分ではないというところがあるんではないかなということでございます。
そういう状況ですけれども、今回のコロナの中では、ある意味必要に迫られて様々な対応が取られたということだと思います。例えば休業支援金、コロナウイルス対応の休業支援金・給付金ですね、それから産業雇用安定助成金、こういったものも創出される、あるいは求職者支援制度自身も拡充化されるということで、様々なやっぱり対応されたこと、これは非常に評価できることだと思います。今後、そういうものも含めながら、改めて、その制度を恒久化する必要があるものはしていくという、この作業をやる必要があるんじゃないかなというふうに思います。
ただ、先ほどの課題認識から見ますと、これは改革のプロセスの始まりであって、引き続きこういう検討はやっぱり進めていく必要があるんではないかなと思います。
一つは、具体的には、これアクティベーションプログラムというふうに書いていますけれども、これは北欧の雇用政策ということで、基本的には失業保険が終わったり、あるいは失業保険ではなくて積極的に職業訓練を受けたりするケースはこのアクティベーションプログラムということに入っていくんですけれども、ここが実は多様なものがあります。職業訓練もあれば、コーチングといって伴走型で再就職をすることをいろんな形でリードしていったり、あるいは、実際にやはり職場で働いてみるという経験が再就職には非常に重要ですから、そういうふうなところをサポートするようなプログラムがあったり、非常に多様なものがございます。こういうふうなところを日本も参考にしていくということが大事じゃないかなと思います。
日本は、求職者支援制度ができて、求職者支援制度は雇用保険の対象外の方が、救済措置ですけれども、このときにいわゆる生活給付が出るわけですけれども、ただ、どうしても職業訓練を中心にするとキャパシティーが限られてくるということですから、そういうふうに考えますと、例えば先ほど申し上げましたような北欧にあるような様々なメニューを整備しながら、そういうものにもうちょっと汎用に使えるような給付、生活給付制度みたいなもの等も検討に値するんじゃないかなというふうに考えております。
それから、やはり重要なのは、実は職業紹介をするときに伴走型の支援ということもやはり大事だということかと思います。特に、日本でいいますとキャリアコンサルタントというか、今回の法制改正の中にも入っていますけれども、こういうものを実効性のある形で改善を進めていくということが大事だと思います。
それから、雇用保険そのものもやはり、例えば雇用保険の対象の拡大、現状でもかなりされてきましたので、ちょっとこれはいろんな整備をしないとすぐにはできる話ではないと思うんですけれども、中長期的に見たときに、これを例えばいわゆる複数で仕事をやっている人たちをどう救済していくか、これは技術的に結構難しいところがあるのですぐにはできないと思うんですけれども、そういうものを考えていったり、ある意味そのための救済措置なんですが、スウェーデンなんかには労働時間が大きく減ったときにその減った部分だけ救済するような仕組みというのもございます。こういうことも、これも中長期の観点ですけれども、検討していく。
それから、フリーランスも今回いろんな問題が出ていますけれども、例えば、これ一例を示しますと、ヨーロッパでは、プラットフォーム経由の仕事について、案件ごとに報酬の一定率を発注企業と受注ワーカーが折半で拠出して、これは雇用保険だけじゃないんですけれども、労働保険、社会保険全体の仕組みを、拠出するような、まあこれは提案段階なんですけど、こういうものも見ながら中長期の課題として考えていくということが大事じゃないか。
それから、積極的労働市場政策ということでいいますと、やはり本当にその企業のニーズにマッチした実践的な職業訓練の仕組みというのが大事なわけですけれども、このためにはやはり使用者のいろんなニーズ、それを酌んだ形で当然地域が連携していく。今回、地域訓練協議会というのが法制化されるということです。これは望ましい第一歩だと思います。これもPDCAを回しながら改善していくということが大事だと思います。
それから、もう一点申し上げておきますと、今回、雇用調整助成金の特例措置は非常に活躍したというか、効果を持っているとは思うんですが、ただ、これ昔から言われておりますけれども、余りに長期になると産業、事業構造の転換をやはりそいでしまうという当然副作用があると。
これは一つの提言ですけれども、例えば、一定期間以上になったときは教育訓練とか在籍出向、こういうものを原則そちらの方に移していくというのは既に今の仕組みの中にこれはあると思うんですけれども、そういうふうなものを少しルール化していくというような、要件化していくということも一つのアイデアなんじゃないかなというふうに考えてございます。
最後に、ちょっと残りの時間で財源問題についてコメントさせていただきたいと思います。
これは、財源問題というのはいろいろ、どうその労使と、それと国、あるいはその公のところで分担するかということで様々な考え方があると思うんですけれども、欧米のその状況を見たときからの比較の観点から少し申し上げたいと思います。
それから、これからのやはり在り方みたいなことを言ったときに、原則論でいうには、やはり全ての労働者には職業キャリア形成の権利もありますし必要もあるということかと思います。それから、労働力が希少化する中で、企業にとって全ての労働者が貴重な戦力であるというふうな認識はやっぱり事業者にとって重要になっていると思います。それからさらに、サプライチェーン全体で考えれば、実は取引企業の労働力の質自身も自社の製品競争力につながる、そんなことを考えれば、雇用保険を中心とした労働政策の財源というのは原則やっぱり労使の保険料で賄うという考え方、私はこれは原則論としてはあるんじゃないかなというふうに考えます。
実は、欧米を見ると、失業保険の財源は原則労使で負担しているケースが多いです。例えば、ただ一方で、ヨーロッパの場合は、先ほど言いました第二のセーフティーネットですね、失業扶助のようなところがあって、ここは国費でやっているというのが原則的な切り分けということになっています。ただ、スウェーデンのように、かなり雇用に対しては最終的に労使、特に事業者が負担しているというケースもあるということで、その辺り、やはり国際比較の観点から、中長期の視点では見直してみるということも大事じゃないかなと思います。
ただ、ここで大事なのは、経済の活力はやはり大事ですから、事業者に全部、が持つというのはこれはまた違うわけだと思います。例えば、法人税の負担ということでいいますと、今、国際的な議論の中では最低の部分を入れようという議論になっていますが、日本は国際比較をすると、実はGDPベースでいうと日本は比較的多い形になっているというのがございます。ですから、その辺り、全体の税負担とのバランスも含めながら議論を冷静に進めていくということが大事だと思います。
それから、以上はこれ平時の話なんですけれども、やはり近年、いろんな形で経済危機が結果的にはやっぱり発生しているわけですね。そんな中で、危機時の機動的な対応というのはやはりこれは国の役割だと思います。ですから、今回、そういう意味では、法制改正の中で、国が臨時的に国保やら雇用保険のところに資金が出されるという、こういう拠出の仕組みというのは非常に評価できるということじゃないかなと思います。
以上が、これは私の個人的な見方になりますけど、欧米の比較から見たときの大きな方向性ではないか。
もちろん、過去の経緯というのもございます。それから連続性ということも非常に大事だと思います。最後は、やはり実効ある制度運営には、労使の納得感、これが非常に大事になってきますから、そういう意味では、丁寧な議論をしながら、できれば、やはり環境は大きく変わっておりますので、雇用のセーフティーの、セーフティーネットの全体像のあるべき姿、これを改めてやはり公労使で議論し、共有認識を取って継続的に見直す。で、できるだけやはりシンプルにしていくという観点も重要じゃないかなと思います。
以上でございます。どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →私の方からは、雇用保険を始めとした雇用セーフティーネットの在り方ということで、少し大きな視点からお話をさせていただきたいと思います。資料がございますので、それを見ながら御説明を聞いていただければと思います。
まず、改めて現状認識、課題認識のところから整理をさせていただいております。
今回のコロナ禍で非常に様々な問題が起こったわけですけれども、失業率というところで見ますと、結果的には当初懸念されたほどは上がらなかったということかと思います。これは、雇用調整助成金始め、まさに様々な対応が取られた成果というところがあると思うんですが、一方で、統計は、表面的には表れないような厳しさというのが現状でも残っているというのが実態かと思います。
ここでは主なものを三つ示しております。一つは、長期失業者というのがやはりじわじわと増えてきているということでございます。
それから二つ目は、シフト労働者の問題というのが今回かなり大きな問題になったんじゃないか。その非正規の方で、労働時間、雇用の実際にいつどれぐらい働くかというのがあらかじめ決まっていない人たちが今回非常に仕事が減ったと、特に飲食店なんかで働く方が大変な状況になったということかと思います。
関係の図表として、このお配りしていただいている資料で、週十四時間未満、それがすなわちシフト労働者ということではないんですけれども、その中に入っているということだと思うんですけれども、特に飲食、宿泊のところでいまだにかなりの数が高止まっているということかと思います。
それから、いわゆるフリーランスの方がかなり増えてきていると。フリーランスというのは非常に多様ですので、これ自体が全て不安定ということではないんですけれども、やはり様々な状況の中で事実上不安定な方も増えている。この辺りというのはなかなかいわゆる失業率のところに出てこないんですけれども、その問題あるというのはやはりしっかり認識する必要があると思います。
それから、先行きを考えますと、世界情勢、もう今ウクライナの情勢もそうです、あるいは米中の対立、非常に大きく変わってきております。それから、技術の環境がDXでありGXということで大きく変わる中で、これ当然産業とか事業構造が大きく変わっていく、これまでも変わっていますけれども、更に変わっていくと。当然、そうなりますと、働く人たちの技能の転換であったり必要に応じてやはり労働移動ということも求められてくるということです。
そういう意味では、やはり雇用のセーフティーネットということを強化していく必要があるということかと思うんですけれども、この一枚目の左側のところを見ていただきますと、この積極的施策と消極的施策ということで、積極的というのは就業支援、まあ職業訓練なり就職支援なんですけれども、いわゆる単純な失業給付というのは消極的施策の方に入りますけれども、この主な先進国の数字を示しておりますけれども、日本はこの諸外国に比べると低いという状況にございます。これは、もちろん日本は失業率が低いので当然これ低いというところはあるわけですけれども、ただ、その失業率の、失業手当のカバー率というのも二割から三割程度にとどまっているということで、今の現状のものだけではやはり不十分な部分がやっぱりあるんじゃないかということがあるというふうに思います。
次のページを御覧いただき、そういう中で、じゃ、今後の方向性ということで、今般のコロナ禍の中でも一つ問題提起されていると思うんですけれども、特にヨーロッパを見ていますと、まず失業保険ですね、日本でいうと雇用保険になるわけですけれども、これがあって、それと、本当にもう就業もできないということになりますと、これは生活保護で救済されるということで、その間に失業扶助であったり第二のセーフティーネットと言われる部分がございます。ここがやはり、かなり、特に北欧であったり北部のヨーロッパというようなところは、この辺りが様々なメニューがあって、多様になっているということです。
日本もリーマン・ショックの後これ問題化されまして、例えば求職者支援制度などというものがつくられて、対応は進めてきたところなんですけれども、今回やはり、ちょっとまだ十分じゃないのかなということが改めて問題になっているんじゃないかなと思います。
そういう中で、特に、既に申し上げました中長期の産業構造の転換ということを考えますと、やはり働き手に求められるスキルということをどう新しくしていくのか。それは、転職者とか再就職者は当然なんですけれども、在職者も含めて、広い意味での積極的労働政策というふうに言われますけれども、こういうものの強化ということが大事になってくるんではないかなと思います。
左側の図表ですね、これ図表四になっていますけれども、これ、様々な雇用対策の主なものを、日本とドイツとスウェーデンを比較しておりますけれども、メニュー的にはやはり日本はまだ十分ではないというところがあるんではないかなということでございます。
そういう状況ですけれども、今回のコロナの中では、ある意味必要に迫られて様々な対応が取られたということだと思います。例えば休業支援金、コロナウイルス対応の休業支援金・給付金ですね、それから産業雇用安定助成金、こういったものも創出される、あるいは求職者支援制度自身も拡充化されるということで、様々なやっぱり対応されたこと、これは非常に評価できることだと思います。今後、そういうものも含めながら、改めて、その制度を恒久化する必要があるものはしていくという、この作業をやる必要があるんじゃないかなというふうに思います。
ただ、先ほどの課題認識から見ますと、これは改革のプロセスの始まりであって、引き続きこういう検討はやっぱり進めていく必要があるんではないかなと思います。
一つは、具体的には、これアクティベーションプログラムというふうに書いていますけれども、これは北欧の雇用政策ということで、基本的には失業保険が終わったり、あるいは失業保険ではなくて積極的に職業訓練を受けたりするケースはこのアクティベーションプログラムということに入っていくんですけれども、ここが実は多様なものがあります。職業訓練もあれば、コーチングといって伴走型で再就職をすることをいろんな形でリードしていったり、あるいは、実際にやはり職場で働いてみるという経験が再就職には非常に重要ですから、そういうふうなところをサポートするようなプログラムがあったり、非常に多様なものがございます。こういうふうなところを日本も参考にしていくということが大事じゃないかなと思います。
日本は、求職者支援制度ができて、求職者支援制度は雇用保険の対象外の方が、救済措置ですけれども、このときにいわゆる生活給付が出るわけですけれども、ただ、どうしても職業訓練を中心にするとキャパシティーが限られてくるということですから、そういうふうに考えますと、例えば先ほど申し上げましたような北欧にあるような様々なメニューを整備しながら、そういうものにもうちょっと汎用に使えるような給付、生活給付制度みたいなもの等も検討に値するんじゃないかなというふうに考えております。
それから、やはり重要なのは、実は職業紹介をするときに伴走型の支援ということもやはり大事だということかと思います。特に、日本でいいますとキャリアコンサルタントというか、今回の法制改正の中にも入っていますけれども、こういうものを実効性のある形で改善を進めていくということが大事だと思います。
それから、雇用保険そのものもやはり、例えば雇用保険の対象の拡大、現状でもかなりされてきましたので、ちょっとこれはいろんな整備をしないとすぐにはできる話ではないと思うんですけれども、中長期的に見たときに、これを例えばいわゆる複数で仕事をやっている人たちをどう救済していくか、これは技術的に結構難しいところがあるのですぐにはできないと思うんですけれども、そういうものを考えていったり、ある意味そのための救済措置なんですが、スウェーデンなんかには労働時間が大きく減ったときにその減った部分だけ救済するような仕組みというのもございます。こういうことも、これも中長期の観点ですけれども、検討していく。
それから、フリーランスも今回いろんな問題が出ていますけれども、例えば、これ一例を示しますと、ヨーロッパでは、プラットフォーム経由の仕事について、案件ごとに報酬の一定率を発注企業と受注ワーカーが折半で拠出して、これは雇用保険だけじゃないんですけれども、労働保険、社会保険全体の仕組みを、拠出するような、まあこれは提案段階なんですけど、こういうものも見ながら中長期の課題として考えていくということが大事じゃないか。
それから、積極的労働市場政策ということでいいますと、やはり本当にその企業のニーズにマッチした実践的な職業訓練の仕組みというのが大事なわけですけれども、このためにはやはり使用者のいろんなニーズ、それを酌んだ形で当然地域が連携していく。今回、地域訓練協議会というのが法制化されるということです。これは望ましい第一歩だと思います。これもPDCAを回しながら改善していくということが大事だと思います。
それから、もう一点申し上げておきますと、今回、雇用調整助成金の特例措置は非常に活躍したというか、効果を持っているとは思うんですが、ただ、これ昔から言われておりますけれども、余りに長期になると産業、事業構造の転換をやはりそいでしまうという当然副作用があると。
これは一つの提言ですけれども、例えば、一定期間以上になったときは教育訓練とか在籍出向、こういうものを原則そちらの方に移していくというのは既に今の仕組みの中にこれはあると思うんですけれども、そういうふうなものを少しルール化していくというような、要件化していくということも一つのアイデアなんじゃないかなというふうに考えてございます。
最後に、ちょっと残りの時間で財源問題についてコメントさせていただきたいと思います。
これは、財源問題というのはいろいろ、どうその労使と、それと国、あるいはその公のところで分担するかということで様々な考え方があると思うんですけれども、欧米のその状況を見たときからの比較の観点から少し申し上げたいと思います。
それから、これからのやはり在り方みたいなことを言ったときに、原則論でいうには、やはり全ての労働者には職業キャリア形成の権利もありますし必要もあるということかと思います。それから、労働力が希少化する中で、企業にとって全ての労働者が貴重な戦力であるというふうな認識はやっぱり事業者にとって重要になっていると思います。それからさらに、サプライチェーン全体で考えれば、実は取引企業の労働力の質自身も自社の製品競争力につながる、そんなことを考えれば、雇用保険を中心とした労働政策の財源というのは原則やっぱり労使の保険料で賄うという考え方、私はこれは原則論としてはあるんじゃないかなというふうに考えます。
実は、欧米を見ると、失業保険の財源は原則労使で負担しているケースが多いです。例えば、ただ一方で、ヨーロッパの場合は、先ほど言いました第二のセーフティーネットですね、失業扶助のようなところがあって、ここは国費でやっているというのが原則的な切り分けということになっています。ただ、スウェーデンのように、かなり雇用に対しては最終的に労使、特に事業者が負担しているというケースもあるということで、その辺り、やはり国際比較の観点から、中長期の視点では見直してみるということも大事じゃないかなと思います。
ただ、ここで大事なのは、経済の活力はやはり大事ですから、事業者に全部、が持つというのはこれはまた違うわけだと思います。例えば、法人税の負担ということでいいますと、今、国際的な議論の中では最低の部分を入れようという議論になっていますが、日本は国際比較をすると、実はGDPベースでいうと日本は比較的多い形になっているというのがございます。ですから、その辺り、全体の税負担とのバランスも含めながら議論を冷静に進めていくということが大事だと思います。
それから、以上はこれ平時の話なんですけれども、やはり近年、いろんな形で経済危機が結果的にはやっぱり発生しているわけですね。そんな中で、危機時の機動的な対応というのはやはりこれは国の役割だと思います。ですから、今回、そういう意味では、法制改正の中で、国が臨時的に国保やら雇用保険のところに資金が出されるという、こういう拠出の仕組みというのは非常に評価できるということじゃないかなと思います。
以上が、これは私の個人的な見方になりますけど、欧米の比較から見たときの大きな方向性ではないか。
もちろん、過去の経緯というのもございます。それから連続性ということも非常に大事だと思います。最後は、やはり実効ある制度運営には、労使の納得感、これが非常に大事になってきますから、そういう意味では、丁寧な議論をしながら、できれば、やはり環境は大きく変わっておりますので、雇用のセーフティーの、セーフティーネットの全体像のあるべき姿、これを改めてやはり公労使で議論し、共有認識を取って継続的に見直す。で、できるだけやはりシンプルにしていくという観点も重要じゃないかなと思います。
以上でございます。どうもありがとうございました。
山
原
原田仁希#9
○参考人(原田仁希君) 首都圏青年ユニオンという労働組合で執行委員長をしております原田と申します。
本日は、御発言の機会をいただき、本当にありがとうございます。
私からは、コロナ禍の労働者の実態を踏まえたと、そういう視点で話をさせていただければと思います。
我々首都圏青年ユニオンは、二〇〇〇年に発足した、一人から、どんな働き方でも入れる労働組合です。差別的な待遇だったり所得補償制度がないことで貧困と隣り合わせにある、そういった困窮した労働者とともに会社や国と闘ってきました。毎年平均三百件ほどの労働相談が寄せられていますが、コロナ禍で労働相談が三倍以上に増加しました。
中でも多い相談が、飲食業界などで働く非正規労働者からの、働ける時間が削減されたのに企業が休業補償してくれないと、こういった相談が八割以上を占めました。二〇二〇年四月以降、組合としても六十社を超える企業と団体交渉を行って、そういった背景もあり、組合員も増えているような状況です。
一つ事例を紹介しますと、カフェだったり定食屋、居酒屋を経営する大企業のフジオフードシステムでは、休業要請、時短要請等によって従業員の労働時間が減った際に、正社員には休業手当を出したんですけれども、非正規には出ないと。そういった非正規差別が行われて、同社でパートで働く組合員の方々は休業手当を出してほしいと団体交渉の場で要求しましたけれども、シフト制で働く労働者には休業手当を出す義務がないからと要求を拒否されました。この件は裁判にまで発展しています。
この間、政府は、非正規労働者に休業手当を出す企業のために緊急雇用安定助成金を創設、拡充していますが、そもそも対象労働者に休業手当を出さないため制度を活用しないと、こういった企業が幾つもあります。そこで、国が直接補償する制度としていわゆる休業支援金がつくられましたが、申請に企業の協力が必要であったり大企業の労働者が対象外になっていたりと、非常に使いづらい制度でした。
私たちも厚生労働省に何度も要請を行い、国会質問でも取り上げられ、菅前首相にも組合員が直談判した結果、大幅な制度改善を実現してきました。詳しくは、資料の記事もありますので、後ほど御参照していただければと思います。
現状、この休業手当が支払われないシフト制とは、半失業状態を生み出す不規則で不安定な働き方です。シフト制の問題点や事例は、また資料にあるんですけれども、青年ユニオンとその弁護団で作ったシフト制労働黒書というものにまとまっています。この黒書を基に厚生労働省に要請を行っていますけれども、まだ実効性のあるルール作りがされていません。
シフト制労働のルールが整備されない限りは、休業支援金をコロナ禍に限らず恒常的な制度として維持していくべきだと考えています。シフト制労働者の休業時の所得保障制度として休業支援金を維持していくためにも、しっかりと国が財政負担することが重要です。
また、私たちは、労働相談に限らず失業手当の申請手続の支援も行っています。離職票に書いてある情報は不十分なことが多く、会社都合として扱うべきケースも、多くの離職者が会社都合扱いとなる要件を知らないために自己都合となって扱われてしまうと、そういったケースが多くあります。この自己都合離職ということなんですけれども、支給までに時間が掛かります。支給日数も短くなってしまいます。そのため、我々は、実際にハローワークに同行して失業までの経過説明を手伝ったり複雑な申請の手引きをしたりして、適切に会社都合扱いとなるように支援しています。
また、活動として、フードバンク活動も行っています。利用者の八割以上が女性で、半分以上がシングルマザーの方です。子育ての合間を縫ってパートで働いているという人がほとんどですけれども、月十万円前後のパート収入であっても生計に欠かせなくなっています。コロナ禍で休業や失業が生じたときにアクセスできる所得保障制度がほとんどないことが、こういったフードバンクの利用増加の状況を生んでいます。
雇用保険制度についてですけれども、先ほど紹介したフードバンク、第三回目、二月に開催したんですけれども、百七十八人が利用されました。その半数以上の七十九人が、コロナ感染拡大始まった二〇二〇年四月以降に失業を経験していました。けれども、失業手当を使わなかった人は七十九人中六十八人です。使わなかった理由としては、自己都合離職だから次の仕事を見付ける方が早かっただったり、そもそも雇用保険に入れていないなどがありました。二月に行った第三回では百七十八人が利用されたんですけれども、そのうち八割以上が女性で、五割以上がシングルマザーです。現在働いている人が百七十八人中百二十五人と、働いているという人は多かったんですけれども、そのうち非正規が九十一人と、七三%を占めました。この結果なんですけれども、我々としては雇用保険制度の欠陥をよく反映しているものだなというふうに思っています。
雇用保険制度の第一の問題として、先ほども言ったように、自己都合離職の場合には給付制限期間として支給まで二か月も待たなければいけません。受給資格の決定や待期期間も含めると合計で三か月も掛かってしまいます。そのため、申請を諦めてしまう人が多くいます。この離職理由による給付制限をなくさなければ、民間求人情報サイトに載っている実態が不明瞭な求人だったり低賃金、低処遇の求人であっても、ないよりはましであると応募してしまう、働いてしまう、これをいわゆる労働力の窮迫販売といいますけれども、これが続いています。安売りをしてしまうということですね。労働力の窮迫販売の拡大で、低賃金で劣悪な労働条件の雇用の広がりの要因になっています。
第二の問題としては、そもそも雇用保険に加入できない人が多くいるという問題です。
週二十時間以上働いていることが加入義務が生じる条件となっていますが、実態としては、週二十時間未満で働いているような月の収入が十万円行くか行かないかくらいの人たちであっても、その収入を失えば生活が苦しくなってしまう実態があります。
そして、週二十時間未満で働いている人はこの三十年間で急増しています。就業構造基本調査によれば、二〇〇七年から二〇一七年にかけての十年間で、不規則就業と週二十時間未満就業は合計で二百五十万人ほどに増えています。今や雇用者のうちの一五%以上が短時間、不規則労働者ですが、失業しても何も保障がない労働者がこれだけ増えているということです。
また、ここには先ほども言ったシフト制で働く労働者が多く含まれていると思いますが、シフト制の場合、週二十時間以上働く時期があったとしても、労働時間が変動するからという理由で雇用保険に加入できていない、こういった方が多くいました。さらに、一方的にシフトを減らされて雇用保険から外されてしまうと、こういった事例もあります。要件は満たしていても、単純にパート、アルバイトであるからという理由で雇用保険に入れてもらえないというケースも多くあり、事業主も労働者も双方も加入しなければならないという、短時間労働者については加入しなければならないという認識が足りず、加入漏れが広がっています。
したがって、雇用保険制度の側も、週二十時間未満やシフト制でも生計のため働いている短時間労働者も含めて、多くの労働者が加入できるように抜本的な加入対象の拡大が必要だと思っています。我々としては、加入対象を週十時間以上に引き下げるなど抜本的な引下げが必要ではないかと思っています。そして、短時間、非正規労働者も含めて、多くの人が雇用保険に加入するということが当たり前の状況になっていけば、労働者の雇用保険の加入というのは規範化、社会的に規範化されて、加入漏れというのもなくなっていくというふうに考えています。
この短時間労働者を念頭に置いた雇用保険をつくるには当然国庫負担は不可欠になってくるため、国庫負担の引下げではなく、むしろしっかりと国庫負担を引き上げていくというふうに考え、必要があると考えています。
第三の問題として、やっぱり支給水準が低過ぎます。
雇用調整助成金のコロナ特例の場合だと、助成対象となる休業手当の日額上限は一万五千円でしたけれども、失業手当になると、若い世代だと日額七千五百円から六千七百円というふうに上限とされていて、支給日数も、自己都合離職だと多くの場合三か月、九十日だけになってしまいます。
こういった支給日数、日額についても抜本的な引上げが必要ではないかというふうに考えています。
次に、職業安定法の改正についてですけれども、今回の改正案のうち職業安定法の部分では、求人情報サイトを運営する企業、いわゆる求人メディアを募集情報等提供事業者として位置付ける案が出されています。そして、募集情報等提供事業者に対して募集情報等の正確性や最新性を保つための措置などを義務付けるとともに、行政による指導監督を可能とするという提案があります。
この方向での改正そのものは前向きなものだと捉えていますけれども、募集情報の正確性を保つための措置を義務付けるという点が具体性に欠けていると。というのも、求人情報サイトに掲載されている情報と契約時の内容が異なって、後に労働問題を引き起こすケースが多くあります。
例えば、最近うちで扱ったケースとして、医師や薬剤師のための求人サイト、エムスリードットコムキャリアに掲載されたある求人で、雇用期間について定めなしという求人が掲載されていたんですけれども、契約書には半年間の有期雇用にされていたというケースだったり、無期雇用、試用期間ありという求人に応募した組合員が採用内定を得たんですけれども、契約書には三か月の有期雇用とすると記載されていたケースだったり。
こうした労働者の混乱を避けるため、求人メディアに対しては、求人情報の掲載に当たって実際の契約書のチェックも行う義務を課すべきです。そもそも、求人情報を掲載する際、求人者がどういった企業であるか、求人メディアがまともに確認していないであろう事例もあります。
求人サイト、インディードには、株式会社ITソリューションズという企業の求人が載っています。この求人に応募したシステムエンジニアの方々が、実際には株式会社サクセスという全く別の会社で雇用契約を結ばされる。このサクセスという企業はSEを派遣する事業をやっているんですけれども、その派遣の許可も取っていない。また、労働者に自社のプログラミングスクールを受講させ、まともに授業もやらないのに代金を支払わせたり、派遣先をだますために労働者に経歴詐称を強要する、残業代を支払わない、そういった詐欺や違法行為を繰り返しています。求人に載っていたそのITソリューションズという会社を調べたけれども、登記もされていません。実体のない企業だったんですね。この企業の情報をインディードが載せたのかと驚きました。
この被害者がユニオンに十人ほど駆け込んでいますが、組合からの要求も会社は全て無視しており、残業代不払の点で進めていた労基署への告訴が先日受理されました。とりわけ悪質な事例なんですけれども、実体のない企業ですら求人を出せてしまうのはまずいのではないでしょうか。
先月、これも厚労省に要請したのですが、今回の法改正に当たって、求人メディアには、求人者の登記の存在や、労働保険手続が済んでいるか、やっている事業の許認可があるかをチェックする義務を課すべきです。チェックして、登記や必要手続を取っていない企業の情報は載せないようにさせる。求人メディアが果たしている社会的な役割を考えれば最低限の義務です。それだけでなく、掲載する労働条件をハローワークと同等のものとすることも求職者の安心、安全のために必要だと考えています。
最後になりますけれども、コロナ禍に我々の組合に駆け込んでくる相談者や組合員の多くは非常に追い詰められています。まず、貯蓄がありません。皆さん、住居確保給付金だったり緊急小口資金などの制度をフル活用して、何とか生き延びています。そして、そのような状況に置かれている多くが女性の労働者です。女性のパート労働者の収入というのは家計補助的なものだとみなされてきましたけれども、なくても影響は、家計に影響が少ないと思われていましたけれども、実態はパート労働者の収入も家計を維持するものとなっています。重要な部分になっているんですね。五万円や十万円の収入がなくてはならないものになっているのが実態です。
女性の非正規率が高いことは周知の事実ですが、このような構造的な差別の是正には、パートなどの短時間労働者に対しても雇用保険の対象にしていくと、そういった手だてが必要です。ジェンダー平等という観点からも、雇用保険制度の抜本的拡充が検討されるべきです。
以上、非正規労働者が増大し、その中でもシフト制など極めて不安定な働き方が蔓延している現在、雇用保険制度を充実させることは最も重要な課題です。特に、非正規労働者にとって使いやすい雇用保険制度にすることが非常に重要です。安心して失業できて、確かな情報を基に仕事を選べる、そういった環境づくりのために、現段階の改正案では到底足りていないので、より広い視野での検討が必要だというふうに考えており、私からの意見とさせていただきます。
以上です。ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、御発言の機会をいただき、本当にありがとうございます。
私からは、コロナ禍の労働者の実態を踏まえたと、そういう視点で話をさせていただければと思います。
我々首都圏青年ユニオンは、二〇〇〇年に発足した、一人から、どんな働き方でも入れる労働組合です。差別的な待遇だったり所得補償制度がないことで貧困と隣り合わせにある、そういった困窮した労働者とともに会社や国と闘ってきました。毎年平均三百件ほどの労働相談が寄せられていますが、コロナ禍で労働相談が三倍以上に増加しました。
中でも多い相談が、飲食業界などで働く非正規労働者からの、働ける時間が削減されたのに企業が休業補償してくれないと、こういった相談が八割以上を占めました。二〇二〇年四月以降、組合としても六十社を超える企業と団体交渉を行って、そういった背景もあり、組合員も増えているような状況です。
一つ事例を紹介しますと、カフェだったり定食屋、居酒屋を経営する大企業のフジオフードシステムでは、休業要請、時短要請等によって従業員の労働時間が減った際に、正社員には休業手当を出したんですけれども、非正規には出ないと。そういった非正規差別が行われて、同社でパートで働く組合員の方々は休業手当を出してほしいと団体交渉の場で要求しましたけれども、シフト制で働く労働者には休業手当を出す義務がないからと要求を拒否されました。この件は裁判にまで発展しています。
この間、政府は、非正規労働者に休業手当を出す企業のために緊急雇用安定助成金を創設、拡充していますが、そもそも対象労働者に休業手当を出さないため制度を活用しないと、こういった企業が幾つもあります。そこで、国が直接補償する制度としていわゆる休業支援金がつくられましたが、申請に企業の協力が必要であったり大企業の労働者が対象外になっていたりと、非常に使いづらい制度でした。
私たちも厚生労働省に何度も要請を行い、国会質問でも取り上げられ、菅前首相にも組合員が直談判した結果、大幅な制度改善を実現してきました。詳しくは、資料の記事もありますので、後ほど御参照していただければと思います。
現状、この休業手当が支払われないシフト制とは、半失業状態を生み出す不規則で不安定な働き方です。シフト制の問題点や事例は、また資料にあるんですけれども、青年ユニオンとその弁護団で作ったシフト制労働黒書というものにまとまっています。この黒書を基に厚生労働省に要請を行っていますけれども、まだ実効性のあるルール作りがされていません。
シフト制労働のルールが整備されない限りは、休業支援金をコロナ禍に限らず恒常的な制度として維持していくべきだと考えています。シフト制労働者の休業時の所得保障制度として休業支援金を維持していくためにも、しっかりと国が財政負担することが重要です。
また、私たちは、労働相談に限らず失業手当の申請手続の支援も行っています。離職票に書いてある情報は不十分なことが多く、会社都合として扱うべきケースも、多くの離職者が会社都合扱いとなる要件を知らないために自己都合となって扱われてしまうと、そういったケースが多くあります。この自己都合離職ということなんですけれども、支給までに時間が掛かります。支給日数も短くなってしまいます。そのため、我々は、実際にハローワークに同行して失業までの経過説明を手伝ったり複雑な申請の手引きをしたりして、適切に会社都合扱いとなるように支援しています。
また、活動として、フードバンク活動も行っています。利用者の八割以上が女性で、半分以上がシングルマザーの方です。子育ての合間を縫ってパートで働いているという人がほとんどですけれども、月十万円前後のパート収入であっても生計に欠かせなくなっています。コロナ禍で休業や失業が生じたときにアクセスできる所得保障制度がほとんどないことが、こういったフードバンクの利用増加の状況を生んでいます。
雇用保険制度についてですけれども、先ほど紹介したフードバンク、第三回目、二月に開催したんですけれども、百七十八人が利用されました。その半数以上の七十九人が、コロナ感染拡大始まった二〇二〇年四月以降に失業を経験していました。けれども、失業手当を使わなかった人は七十九人中六十八人です。使わなかった理由としては、自己都合離職だから次の仕事を見付ける方が早かっただったり、そもそも雇用保険に入れていないなどがありました。二月に行った第三回では百七十八人が利用されたんですけれども、そのうち八割以上が女性で、五割以上がシングルマザーです。現在働いている人が百七十八人中百二十五人と、働いているという人は多かったんですけれども、そのうち非正規が九十一人と、七三%を占めました。この結果なんですけれども、我々としては雇用保険制度の欠陥をよく反映しているものだなというふうに思っています。
雇用保険制度の第一の問題として、先ほども言ったように、自己都合離職の場合には給付制限期間として支給まで二か月も待たなければいけません。受給資格の決定や待期期間も含めると合計で三か月も掛かってしまいます。そのため、申請を諦めてしまう人が多くいます。この離職理由による給付制限をなくさなければ、民間求人情報サイトに載っている実態が不明瞭な求人だったり低賃金、低処遇の求人であっても、ないよりはましであると応募してしまう、働いてしまう、これをいわゆる労働力の窮迫販売といいますけれども、これが続いています。安売りをしてしまうということですね。労働力の窮迫販売の拡大で、低賃金で劣悪な労働条件の雇用の広がりの要因になっています。
第二の問題としては、そもそも雇用保険に加入できない人が多くいるという問題です。
週二十時間以上働いていることが加入義務が生じる条件となっていますが、実態としては、週二十時間未満で働いているような月の収入が十万円行くか行かないかくらいの人たちであっても、その収入を失えば生活が苦しくなってしまう実態があります。
そして、週二十時間未満で働いている人はこの三十年間で急増しています。就業構造基本調査によれば、二〇〇七年から二〇一七年にかけての十年間で、不規則就業と週二十時間未満就業は合計で二百五十万人ほどに増えています。今や雇用者のうちの一五%以上が短時間、不規則労働者ですが、失業しても何も保障がない労働者がこれだけ増えているということです。
また、ここには先ほども言ったシフト制で働く労働者が多く含まれていると思いますが、シフト制の場合、週二十時間以上働く時期があったとしても、労働時間が変動するからという理由で雇用保険に加入できていない、こういった方が多くいました。さらに、一方的にシフトを減らされて雇用保険から外されてしまうと、こういった事例もあります。要件は満たしていても、単純にパート、アルバイトであるからという理由で雇用保険に入れてもらえないというケースも多くあり、事業主も労働者も双方も加入しなければならないという、短時間労働者については加入しなければならないという認識が足りず、加入漏れが広がっています。
したがって、雇用保険制度の側も、週二十時間未満やシフト制でも生計のため働いている短時間労働者も含めて、多くの労働者が加入できるように抜本的な加入対象の拡大が必要だと思っています。我々としては、加入対象を週十時間以上に引き下げるなど抜本的な引下げが必要ではないかと思っています。そして、短時間、非正規労働者も含めて、多くの人が雇用保険に加入するということが当たり前の状況になっていけば、労働者の雇用保険の加入というのは規範化、社会的に規範化されて、加入漏れというのもなくなっていくというふうに考えています。
この短時間労働者を念頭に置いた雇用保険をつくるには当然国庫負担は不可欠になってくるため、国庫負担の引下げではなく、むしろしっかりと国庫負担を引き上げていくというふうに考え、必要があると考えています。
第三の問題として、やっぱり支給水準が低過ぎます。
雇用調整助成金のコロナ特例の場合だと、助成対象となる休業手当の日額上限は一万五千円でしたけれども、失業手当になると、若い世代だと日額七千五百円から六千七百円というふうに上限とされていて、支給日数も、自己都合離職だと多くの場合三か月、九十日だけになってしまいます。
こういった支給日数、日額についても抜本的な引上げが必要ではないかというふうに考えています。
次に、職業安定法の改正についてですけれども、今回の改正案のうち職業安定法の部分では、求人情報サイトを運営する企業、いわゆる求人メディアを募集情報等提供事業者として位置付ける案が出されています。そして、募集情報等提供事業者に対して募集情報等の正確性や最新性を保つための措置などを義務付けるとともに、行政による指導監督を可能とするという提案があります。
この方向での改正そのものは前向きなものだと捉えていますけれども、募集情報の正確性を保つための措置を義務付けるという点が具体性に欠けていると。というのも、求人情報サイトに掲載されている情報と契約時の内容が異なって、後に労働問題を引き起こすケースが多くあります。
例えば、最近うちで扱ったケースとして、医師や薬剤師のための求人サイト、エムスリードットコムキャリアに掲載されたある求人で、雇用期間について定めなしという求人が掲載されていたんですけれども、契約書には半年間の有期雇用にされていたというケースだったり、無期雇用、試用期間ありという求人に応募した組合員が採用内定を得たんですけれども、契約書には三か月の有期雇用とすると記載されていたケースだったり。
こうした労働者の混乱を避けるため、求人メディアに対しては、求人情報の掲載に当たって実際の契約書のチェックも行う義務を課すべきです。そもそも、求人情報を掲載する際、求人者がどういった企業であるか、求人メディアがまともに確認していないであろう事例もあります。
求人サイト、インディードには、株式会社ITソリューションズという企業の求人が載っています。この求人に応募したシステムエンジニアの方々が、実際には株式会社サクセスという全く別の会社で雇用契約を結ばされる。このサクセスという企業はSEを派遣する事業をやっているんですけれども、その派遣の許可も取っていない。また、労働者に自社のプログラミングスクールを受講させ、まともに授業もやらないのに代金を支払わせたり、派遣先をだますために労働者に経歴詐称を強要する、残業代を支払わない、そういった詐欺や違法行為を繰り返しています。求人に載っていたそのITソリューションズという会社を調べたけれども、登記もされていません。実体のない企業だったんですね。この企業の情報をインディードが載せたのかと驚きました。
この被害者がユニオンに十人ほど駆け込んでいますが、組合からの要求も会社は全て無視しており、残業代不払の点で進めていた労基署への告訴が先日受理されました。とりわけ悪質な事例なんですけれども、実体のない企業ですら求人を出せてしまうのはまずいのではないでしょうか。
先月、これも厚労省に要請したのですが、今回の法改正に当たって、求人メディアには、求人者の登記の存在や、労働保険手続が済んでいるか、やっている事業の許認可があるかをチェックする義務を課すべきです。チェックして、登記や必要手続を取っていない企業の情報は載せないようにさせる。求人メディアが果たしている社会的な役割を考えれば最低限の義務です。それだけでなく、掲載する労働条件をハローワークと同等のものとすることも求職者の安心、安全のために必要だと考えています。
最後になりますけれども、コロナ禍に我々の組合に駆け込んでくる相談者や組合員の多くは非常に追い詰められています。まず、貯蓄がありません。皆さん、住居確保給付金だったり緊急小口資金などの制度をフル活用して、何とか生き延びています。そして、そのような状況に置かれている多くが女性の労働者です。女性のパート労働者の収入というのは家計補助的なものだとみなされてきましたけれども、なくても影響は、家計に影響が少ないと思われていましたけれども、実態はパート労働者の収入も家計を維持するものとなっています。重要な部分になっているんですね。五万円や十万円の収入がなくてはならないものになっているのが実態です。
女性の非正規率が高いことは周知の事実ですが、このような構造的な差別の是正には、パートなどの短時間労働者に対しても雇用保険の対象にしていくと、そういった手だてが必要です。ジェンダー平等という観点からも、雇用保険制度の抜本的拡充が検討されるべきです。
以上、非正規労働者が増大し、その中でもシフト制など極めて不安定な働き方が蔓延している現在、雇用保険制度を充実させることは最も重要な課題です。特に、非正規労働者にとって使いやすい雇用保険制度にすることが非常に重要です。安心して失業できて、確かな情報を基に仕事を選べる、そういった環境づくりのために、現段階の改正案では到底足りていないので、より広い視野での検討が必要だというふうに考えており、私からの意見とさせていただきます。
以上です。ありがとうございました。
山
山田宏#10
○委員長(山田宏君) ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
小
小川克巳#11
○小川克巳君 ありがとうございます。
自民党の小川克巳でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
今、四人の参考人の方々から非常に示唆に富んだお話をいただき、そのお話を伺いながら、やっぱりまだ制度が点で、点というよりも若干成長して破線ぐらいになっているのかなという気がしますが、残念ながら線としてつながっていないということを強く感じました。もう少しこれ広がって面になっていくといいのかなというふうに思いながらお話を伺いました。
ここからはお一人ずつちょっとお伺いしたいんですが、極めて十分という限られた時間ですのでお伺いできるかどうか分かりませんが、まず大久保参考人にお伺いいたします。
先ほどのお話の中で、転職が不利な社会だというふうなことを、転職、で、給料が上がらない、処遇が上がらないということについて、これは多分に日本の文化的な要素もあるのかなというふうに思いますけれども、転職動機にも問題があるのかなというふうに聞きながら思いました。そこら辺のことがもしお分かりでしたら教えていただきたいことと、それから、転職に際して、いわゆるエージェント機能というものを強化する、あるいは別の類型として位置付けをするということもある部分必要なのかなというふうに思います。そこの見解を、お考えをお伺いしたいということ、それからもう一つ、リスキリングについてお話をされましたけれども、これはリカレント教育もそうですが、日本の中で、要するに、在籍のままでリスキリングあるいはリカレントというのはなかなか体制上しづらい状況で、まだインフラが整っていないなという、制度を含めてですね、いうふうに思うんですが、その辺り、御見解ありましたらお願いします。
この発言だけを見る →自民党の小川克巳でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
今、四人の参考人の方々から非常に示唆に富んだお話をいただき、そのお話を伺いながら、やっぱりまだ制度が点で、点というよりも若干成長して破線ぐらいになっているのかなという気がしますが、残念ながら線としてつながっていないということを強く感じました。もう少しこれ広がって面になっていくといいのかなというふうに思いながらお話を伺いました。
ここからはお一人ずつちょっとお伺いしたいんですが、極めて十分という限られた時間ですのでお伺いできるかどうか分かりませんが、まず大久保参考人にお伺いいたします。
先ほどのお話の中で、転職が不利な社会だというふうなことを、転職、で、給料が上がらない、処遇が上がらないということについて、これは多分に日本の文化的な要素もあるのかなというふうに思いますけれども、転職動機にも問題があるのかなというふうに聞きながら思いました。そこら辺のことがもしお分かりでしたら教えていただきたいことと、それから、転職に際して、いわゆるエージェント機能というものを強化する、あるいは別の類型として位置付けをするということもある部分必要なのかなというふうに思います。そこの見解を、お考えをお伺いしたいということ、それからもう一つ、リスキリングについてお話をされましたけれども、これはリカレント教育もそうですが、日本の中で、要するに、在籍のままでリスキリングあるいはリカレントというのはなかなか体制上しづらい状況で、まだインフラが整っていないなという、制度を含めてですね、いうふうに思うんですが、その辺り、御見解ありましたらお願いします。
大
大久保幸夫#12
○参考人(大久保幸夫君) ありがとうございました。
一点目の動機の問題があるのかという御質問でございますが、確かにこれは、なぜ転職をするのかという動機を問うた質問も比較調査でやっておりまして、日本を除く全ての国が第一番目に給料を上げるためというのが出てくるんです。どちらかというと、日本の場合は三番目ぐらいに出てくるんですが、それがですね。例えば、人間関係にトラブルがあったとか、労働条件にトラブルがあってより良いところを変えたいとか、自分のやりがいのある仕事に就きたいといった動機の方が先に来る。割と人間関係動機が先んじるのが日本の特徴というところがありますので、賃金以上に重視するものがあるということがあるのは確かだというふうに思います。
それから、エージェント機能の強化ということは大事なポイントだというふうに思っておりますけれども、専らこれは、今の区分でいうと、有料職業紹介の人材紹介業というところはその役割を果たすことが競争の源になってきているところがありますので、この業態の中で更に強化されていくものだというふうに思っています。
それから、三番目のリスキリングなんですけれども、おっしゃるとおり、リスキリングには、同じ会社の中で新しい変化に適応するための社内教育としての側面と転職してほかの会社に行く側面、二つあるわけでありますけれども、特に中小企業の場合は在籍のままといってもなかなか社内にその教えるだけの資源がないということがありまして、社外に求めるというところがあります。
これは、特に欧米諸国の中ではかなりこの業界の中で横断的に、必要なリスキリングスキルに関してはかなり外部の機関が無償で提供するようなところも随分出てきておりまして、そういうものを中小企業が活用するようになってきて、まだ日本の場合はそこの部分の整備が若干遅れているかなというふうに思います。
この発言だけを見る →一点目の動機の問題があるのかという御質問でございますが、確かにこれは、なぜ転職をするのかという動機を問うた質問も比較調査でやっておりまして、日本を除く全ての国が第一番目に給料を上げるためというのが出てくるんです。どちらかというと、日本の場合は三番目ぐらいに出てくるんですが、それがですね。例えば、人間関係にトラブルがあったとか、労働条件にトラブルがあってより良いところを変えたいとか、自分のやりがいのある仕事に就きたいといった動機の方が先に来る。割と人間関係動機が先んじるのが日本の特徴というところがありますので、賃金以上に重視するものがあるということがあるのは確かだというふうに思います。
それから、エージェント機能の強化ということは大事なポイントだというふうに思っておりますけれども、専らこれは、今の区分でいうと、有料職業紹介の人材紹介業というところはその役割を果たすことが競争の源になってきているところがありますので、この業態の中で更に強化されていくものだというふうに思っています。
それから、三番目のリスキリングなんですけれども、おっしゃるとおり、リスキリングには、同じ会社の中で新しい変化に適応するための社内教育としての側面と転職してほかの会社に行く側面、二つあるわけでありますけれども、特に中小企業の場合は在籍のままといってもなかなか社内にその教えるだけの資源がないということがありまして、社外に求めるというところがあります。
これは、特に欧米諸国の中ではかなりこの業界の中で横断的に、必要なリスキリングスキルに関してはかなり外部の機関が無償で提供するようなところも随分出てきておりまして、そういうものを中小企業が活用するようになってきて、まだ日本の場合はそこの部分の整備が若干遅れているかなというふうに思います。
小
小川克巳#13
○小川克巳君 ありがとうございました。
では、続いて村上参考人にお伺いいたします。
フリーランスに関するお話がかなり多かったなというふうに思うんですけれども、私もここら辺については非常に問題意識持っておりまして、この保護についてどういう方向性で考えるべきなのかということについて少しお話をいただければと思います。五ページに保護の在り方について検討というふうなことが指摘されていますけれども、具体的なことがありましたらお願いします。
この発言だけを見る →では、続いて村上参考人にお伺いいたします。
フリーランスに関するお話がかなり多かったなというふうに思うんですけれども、私もここら辺については非常に問題意識持っておりまして、この保護についてどういう方向性で考えるべきなのかということについて少しお話をいただければと思います。五ページに保護の在り方について検討というふうなことが指摘されていますけれども、具体的なことがありましたらお願いします。
村
村上陽子#14
○参考人(村上陽子君) ありがとうございます。
フリーランスに関しては様々な点で保護が必要かと思っております。その根本的にあるのは労働者性の問題だと思います。労働者に極めて近い形でありながらフリーランスということで労働者として扱われないということで、様々なその労働法規であるとか社会保険関係も適用されないというところが課題であります。
労働者性に関しましては、もうかなり前の一九八五年ぐらいの労働基準法の研究会の中で労働者性に関しての研究がされて、そこで判断基準が出されているわけですが、そこからもうかなりの年数がたっておりますので、改めてどういったことで労働者として判断していくのか、扱っていくのかということをまず見直して、拡大していくべきということで考えております。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →フリーランスに関しては様々な点で保護が必要かと思っております。その根本的にあるのは労働者性の問題だと思います。労働者に極めて近い形でありながらフリーランスということで労働者として扱われないということで、様々なその労働法規であるとか社会保険関係も適用されないというところが課題であります。
労働者性に関しましては、もうかなり前の一九八五年ぐらいの労働基準法の研究会の中で労働者性に関しての研究がされて、そこで判断基準が出されているわけですが、そこからもうかなりの年数がたっておりますので、改めてどういったことで労働者として判断していくのか、扱っていくのかということをまず見直して、拡大していくべきということで考えております。
ありがとうございます。
小
小川克巳#15
○小川克巳君 ありがとうございます。
実は、昨日法案審査がありまして、質問、私、立ったんですけれども、役所にフリーランスの方々に対する保護政策について少し話を聞きたいというふうに言ったことがあるんですが、そうすると、厚労省の返答は、これは経産省ですからというふうにぷつっと切られまして、ここのこういったところにもやっぱり縦割りの弊害が出ているなというふうに思いました。何かもう少し広い横軸を通すような政策が必要なんだろうなというふうに思いました。
それと、キャリアコンサルについてですけれども、特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会というのがあるようですが、この中で、公表によりますと、キャリアコンサルタントとしての登録者数が現在五万九千五百五十七人、これ昨年の三月現在ということですけれども。それと、給料が正社員の場合四百から五百万円台が相場だと、パート、アルバイトなら時給で千五百円程度だというふうなお話、サイトの方で出ているんですけれども、この御指摘いただきましたそのキャリアコンサルティングを推進していくための人材の数であったり、あるいは処遇の問題に関してはいかがお考えでしょうか。
この発言だけを見る →実は、昨日法案審査がありまして、質問、私、立ったんですけれども、役所にフリーランスの方々に対する保護政策について少し話を聞きたいというふうに言ったことがあるんですが、そうすると、厚労省の返答は、これは経産省ですからというふうにぷつっと切られまして、ここのこういったところにもやっぱり縦割りの弊害が出ているなというふうに思いました。何かもう少し広い横軸を通すような政策が必要なんだろうなというふうに思いました。
それと、キャリアコンサルについてですけれども、特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会というのがあるようですが、この中で、公表によりますと、キャリアコンサルタントとしての登録者数が現在五万九千五百五十七人、これ昨年の三月現在ということですけれども。それと、給料が正社員の場合四百から五百万円台が相場だと、パート、アルバイトなら時給で千五百円程度だというふうなお話、サイトの方で出ているんですけれども、この御指摘いただきましたそのキャリアコンサルティングを推進していくための人材の数であったり、あるいは処遇の問題に関してはいかがお考えでしょうか。
村
村上陽子#16
○参考人(村上陽子君) ありがとうございます。
キャリアコンサルティングの資格を持っている方々、多くは職業紹介の機関でお仕事をされているかと思っております。ハローワークであったり、あるいは大学や高校などで職業紹介をしているという方々が多く、また企業の中で人事部などの方々が少しずつ持たれているかと思います。
そういった方々はある程度その収入確保されているわけですけれども、そういったことではなく、非正規などの形で、それこそ委託のような形でお仕事されている方々もいらっしゃって、十分な処遇につながっていないということがございます。
職業、キャリアコンサルティングをすることで職として食べていけるようなことにしていくということがまず必要かと思っております。非正規ということではなくて、やはり正規の雇用でそういったことをやっていただくということが必要かと思っております。
この発言だけを見る →キャリアコンサルティングの資格を持っている方々、多くは職業紹介の機関でお仕事をされているかと思っております。ハローワークであったり、あるいは大学や高校などで職業紹介をしているという方々が多く、また企業の中で人事部などの方々が少しずつ持たれているかと思います。
そういった方々はある程度その収入確保されているわけですけれども、そういったことではなく、非正規などの形で、それこそ委託のような形でお仕事されている方々もいらっしゃって、十分な処遇につながっていないということがございます。
職業、キャリアコンサルティングをすることで職として食べていけるようなことにしていくということがまず必要かと思っております。非正規ということではなくて、やはり正規の雇用でそういったことをやっていただくということが必要かと思っております。
小
小川克巳#17
○小川克巳君 では、ありがとうございました。
山田参考人にお伺いいたします。
山田参考人、資料を拝見いたしますと、非常に刺激的な言葉がところどころちりばめられているなというふうに思ったんですけれども。
幾つかお伺いしたいんですけれども、その中でも、二ページ目の中段、雇用セーフティーネットの全体像の中に雇用保険制度を位置付け直し、関連制度との連携、仕分をつくっていく必要があるというふうな御指摘をいただいております。
ここら辺と、それから三ページの財源問題に関してですけれども、雇用保険を中心とした雇用労働政策、傍線が打ってある部分ですが、財源は原則労使の保険料で賄えということなんですが、現行、その雇用保険法は、労働政策に国の責任があるだろうということから、その国庫負担ということの考え方が示されているわけですけれども、これにつきましては、先ほど少し御説明ありましたが、いわゆる自助、公助という考え方でよろしいのかということを確認させていただきたいと思います。
それからもう一つ、雇用調整助成金について、一定期間以上は教育訓練か在籍出向が要件かと、これは結構シビアな要件だと思うんですけれども、その辺りのお考え、ちょっと教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →山田参考人にお伺いいたします。
山田参考人、資料を拝見いたしますと、非常に刺激的な言葉がところどころちりばめられているなというふうに思ったんですけれども。
幾つかお伺いしたいんですけれども、その中でも、二ページ目の中段、雇用セーフティーネットの全体像の中に雇用保険制度を位置付け直し、関連制度との連携、仕分をつくっていく必要があるというふうな御指摘をいただいております。
ここら辺と、それから三ページの財源問題に関してですけれども、雇用保険を中心とした雇用労働政策、傍線が打ってある部分ですが、財源は原則労使の保険料で賄えということなんですが、現行、その雇用保険法は、労働政策に国の責任があるだろうということから、その国庫負担ということの考え方が示されているわけですけれども、これにつきましては、先ほど少し御説明ありましたが、いわゆる自助、公助という考え方でよろしいのかということを確認させていただきたいと思います。
それからもう一つ、雇用調整助成金について、一定期間以上は教育訓練か在籍出向が要件かと、これは結構シビアな要件だと思うんですけれども、その辺りのお考え、ちょっと教えていただきたいと思います。
山
山田久#18
○参考人(山田久君) ちょっと時間の関係で簡潔に申し上げます。
最初の一点目は、諸外国と比較したときに、日本は第二のセーフティーネットというのがまだ十分できていない。だから、この部分を踏まえた上で、全体の雇用保険プラス第二のセーフネットということを描いてみてですね、ただ、実際には雇用保険で既に幾つかやっている部分もありますので、まず一旦描いた上で、その今の雇用保険でできるものは残しますし、追加でやれるものはやっていく、そういうイメージのことを申し上げております。
それから、雇用調整助成金に関しましては、これは原則論ということで、これはもちろん状況によっては非常に外的な要因で、コロナで今やはり影響長く続いているところもありますから、そういうところは続いていってもいいということだと、継続してもいいということかと思いますが、ただ、漫然とやってしまうと、過去のいろんな分析結果の中でも、長期的にはやっぱり悪い影響が出てくるということが示されてきておりますので、やはり一つこういうふうなところを考えながらやっていくと。やや少し原則論のところで強調しているということ、現実にはそこは、実際はやっぱりデータを見ながらやっていくということが必要だと思います。
それから、最後のところは、やはり基本的には、ここに書きましたが、特に労働力が希少化してきていますから、労働者自身のやっぱり技能を形成していく、就業能力を維持するということは、実はこれは事業者にとってもプラスの話なんだと思います。そういう意味では、やっぱり保険原理ということをまずは原則にしていくということなんじゃないか。
ただ、後ほど申しましたように、例えば危機の時期とは違いますから、ここはしっかり財政が投入すると。それから、当然、全体の負担でいいますと、企業がやっぱりその活力がないと駄目ですから、余りにも国際的に見たときに負担が高過ぎるとこれは駄目ですので、例えば法人税とかの考え方も見ていく。
ですから、これ、実は雇用保険だけの問題ではなくて、非常にこれは大変な作業ではあるんですけど、いわゆる税と社会保障一体の全体像をやはり、ある程度やっぱり方向性を見ながら再構築していって、その中に雇用保険を位置付けていくという、そういう作業を、ちょっと広い、まさに先生おっしゃった、縦割りではなくてもっと広い視野で今考える時期に来ているんじゃないか、そのときの原則論としてはこうなのではないかと。やや少し理論的な話で申し上げております。
この発言だけを見る →最初の一点目は、諸外国と比較したときに、日本は第二のセーフティーネットというのがまだ十分できていない。だから、この部分を踏まえた上で、全体の雇用保険プラス第二のセーフネットということを描いてみてですね、ただ、実際には雇用保険で既に幾つかやっている部分もありますので、まず一旦描いた上で、その今の雇用保険でできるものは残しますし、追加でやれるものはやっていく、そういうイメージのことを申し上げております。
それから、雇用調整助成金に関しましては、これは原則論ということで、これはもちろん状況によっては非常に外的な要因で、コロナで今やはり影響長く続いているところもありますから、そういうところは続いていってもいいということだと、継続してもいいということかと思いますが、ただ、漫然とやってしまうと、過去のいろんな分析結果の中でも、長期的にはやっぱり悪い影響が出てくるということが示されてきておりますので、やはり一つこういうふうなところを考えながらやっていくと。やや少し原則論のところで強調しているということ、現実にはそこは、実際はやっぱりデータを見ながらやっていくということが必要だと思います。
それから、最後のところは、やはり基本的には、ここに書きましたが、特に労働力が希少化してきていますから、労働者自身のやっぱり技能を形成していく、就業能力を維持するということは、実はこれは事業者にとってもプラスの話なんだと思います。そういう意味では、やっぱり保険原理ということをまずは原則にしていくということなんじゃないか。
ただ、後ほど申しましたように、例えば危機の時期とは違いますから、ここはしっかり財政が投入すると。それから、当然、全体の負担でいいますと、企業がやっぱりその活力がないと駄目ですから、余りにも国際的に見たときに負担が高過ぎるとこれは駄目ですので、例えば法人税とかの考え方も見ていく。
ですから、これ、実は雇用保険だけの問題ではなくて、非常にこれは大変な作業ではあるんですけど、いわゆる税と社会保障一体の全体像をやはり、ある程度やっぱり方向性を見ながら再構築していって、その中に雇用保険を位置付けていくという、そういう作業を、ちょっと広い、まさに先生おっしゃった、縦割りではなくてもっと広い視野で今考える時期に来ているんじゃないか、そのときの原則論としてはこうなのではないかと。やや少し理論的な話で申し上げております。
小
福
福島みずほ#20
○福島みずほ君 立憲・社民の福島みずほです。
今日は、四人の参考人の皆さん、大変示唆に富む分析と提言、本当にありがとうございます。
まず、村上参考人にお聞きをいたします。
まず、今日意見を述べていただきましたが、失業等給付の国庫負担について、政府は国庫負担割合の見直しだけでなく、新たな国庫繰入れ制度の導入との組合せによって国の責任を果たしていくと主張しています。
今日も、国庫負担割合について、四分の一、四十分の一についても発言をされましたが、国庫負担と国の責任について連合はどのように考えていらっしゃるでしょうか。
この発言だけを見る →今日は、四人の参考人の皆さん、大変示唆に富む分析と提言、本当にありがとうございます。
まず、村上参考人にお聞きをいたします。
まず、今日意見を述べていただきましたが、失業等給付の国庫負担について、政府は国庫負担割合の見直しだけでなく、新たな国庫繰入れ制度の導入との組合せによって国の責任を果たしていくと主張しています。
今日も、国庫負担割合について、四分の一、四十分の一についても発言をされましたが、国庫負担と国の責任について連合はどのように考えていらっしゃるでしょうか。
村
村上陽子#21
○参考人(村上陽子君) ありがとうございます。
そもそも国庫繰入れは、雇用保険制度の給付に支障が生ずる事態を回避することを目的とした緊急時の対応であると考えます。
一方、国庫負担割合が設定されている目的は、政府による政策の判断が労働者の雇用に与える影響が大きく、平時から政府が一定の負担をしながら雇用政策に関与することであると思います。
したがいまして、仮に新たな国庫繰入れ制度の機動性、実効性が担保されたとしても、それは緊急時のみ発動するものであるため、国庫負担とは役割が違うことから、新たな国庫繰入れ制度があるからといって、政府が雇用政策に対する責任を全て果たしているということにはならないのではないかと考えております。
この発言だけを見る →そもそも国庫繰入れは、雇用保険制度の給付に支障が生ずる事態を回避することを目的とした緊急時の対応であると考えます。
一方、国庫負担割合が設定されている目的は、政府による政策の判断が労働者の雇用に与える影響が大きく、平時から政府が一定の負担をしながら雇用政策に関与することであると思います。
したがいまして、仮に新たな国庫繰入れ制度の機動性、実効性が担保されたとしても、それは緊急時のみ発動するものであるため、国庫負担とは役割が違うことから、新たな国庫繰入れ制度があるからといって、政府が雇用政策に対する責任を全て果たしているということにはならないのではないかと考えております。
福
福島みずほ#22
○福島みずほ君 ありがとうございます。
今日、意見を言っていただきましたが、募集情報等提供事業者の中には、求職者の属性等に基づくリコメンド機能を有するところもあります。また、最近では、リコメンド、AIによって行っているものもあると思いますが、リコメンド機能及びAIの利用についてどうお考えでしょうか。
というのは、私は最近、「テクノロジーと差別 ネットヘイトから「AIによる差別」まで」という本を読んで、AIが、例えばこの本の中にも、あるいは報道もありますが、アマゾンが自社の従業員採用において、過去の応募者の履歴書のデータを基に応募者の履歴等を評価するAIを開発しようとしたところ、過去の応募者に男性が多数を占めていたため、AIが男性の応募者を優遇し、女性の応募者を不利に扱うおそれがあることが明らかになったため、開発を中止したと報じられています。
AIは、どうしても属性を束として扱うことによって、個人のかけがえのなさを捨象してしまうと。属性によって分析をするので、それがやっぱり差別になったり、本当に、という問題もあります。ですから、この点についてどうお考えでしょうか。
この発言だけを見る →今日、意見を言っていただきましたが、募集情報等提供事業者の中には、求職者の属性等に基づくリコメンド機能を有するところもあります。また、最近では、リコメンド、AIによって行っているものもあると思いますが、リコメンド機能及びAIの利用についてどうお考えでしょうか。
というのは、私は最近、「テクノロジーと差別 ネットヘイトから「AIによる差別」まで」という本を読んで、AIが、例えばこの本の中にも、あるいは報道もありますが、アマゾンが自社の従業員採用において、過去の応募者の履歴書のデータを基に応募者の履歴等を評価するAIを開発しようとしたところ、過去の応募者に男性が多数を占めていたため、AIが男性の応募者を優遇し、女性の応募者を不利に扱うおそれがあることが明らかになったため、開発を中止したと報じられています。
AIは、どうしても属性を束として扱うことによって、個人のかけがえのなさを捨象してしまうと。属性によって分析をするので、それがやっぱり差別になったり、本当に、という問題もあります。ですから、この点についてどうお考えでしょうか。
村
村上陽子#23
○参考人(村上陽子君) ありがとうございます。
リコメンド機能についてですが、多数の求人情報を一つ一つ確認するのは労力が必要であるため、自分に合った求人情報を見付けていくということで、先ほど大久保参考人からもありましたけれども、その点、求職者にとっても役に立つことだと思います。
一方、その求職者の属性を細かく把握し、それに基づいてリコメンドを行うということについては、職業紹介事業における情報の加工又は選別に近い実態もあるのではないかということで、先ほど述べましたけれども、そのことに関しましては、実態を精査して、規制の在り方を改めて検討する必要があると思います。
また、AIについてですけれども、御指摘のとおり、やはりそのAIに学習させるのは人間でありますので、その際に偏った情報が用いられるとかえって差別を助長しかねない側面があると思います。男性だからとか女性だからといったことで個人の志向とは別に決め付けというようなリコメンドをされてしまうという懸念もあるかと思っております。
EUでは、昨年、AIに関する規則案が提案され、その中には、採用、選別、求人募集等のスクリーニングやフィルタリングに用いられるAIに係る規制も含まれているというふうに承知しております。EUの動向についても注視すべきでありますし、日本においても、AI利用を含めた実態を把握して、規制の在り方について検討していくべきではないかと考えております。
この発言だけを見る →リコメンド機能についてですが、多数の求人情報を一つ一つ確認するのは労力が必要であるため、自分に合った求人情報を見付けていくということで、先ほど大久保参考人からもありましたけれども、その点、求職者にとっても役に立つことだと思います。
一方、その求職者の属性を細かく把握し、それに基づいてリコメンドを行うということについては、職業紹介事業における情報の加工又は選別に近い実態もあるのではないかということで、先ほど述べましたけれども、そのことに関しましては、実態を精査して、規制の在り方を改めて検討する必要があると思います。
また、AIについてですけれども、御指摘のとおり、やはりそのAIに学習させるのは人間でありますので、その際に偏った情報が用いられるとかえって差別を助長しかねない側面があると思います。男性だからとか女性だからといったことで個人の志向とは別に決め付けというようなリコメンドをされてしまうという懸念もあるかと思っております。
EUでは、昨年、AIに関する規則案が提案され、その中には、採用、選別、求人募集等のスクリーニングやフィルタリングに用いられるAIに係る規制も含まれているというふうに承知しております。EUの動向についても注視すべきでありますし、日本においても、AI利用を含めた実態を把握して、規制の在り方について検討していくべきではないかと考えております。
福
福島みずほ#24
○福島みずほ君 ありがとうございます。
では次に、原田参考人にお聞きをいたします。
シフト制についておっしゃってくださいました。私も、首都圏青年ユニオンが作られたシフト制の労働黒書や様々なものを読んで、国会でも質問をしたりしております。
シフト制はどのような規制をすればよいと思われるか、是非お話しください。
この発言だけを見る →では次に、原田参考人にお聞きをいたします。
シフト制についておっしゃってくださいました。私も、首都圏青年ユニオンが作られたシフト制の労働黒書や様々なものを読んで、国会でも質問をしたりしております。
シフト制はどのような規制をすればよいと思われるか、是非お話しください。
原
原田仁希#25
○参考人(原田仁希君) ありがとうございます。
シフト制は、労働時間が定まっていないわけなんですね。一定期間で労働時間が増減してしまうと。それが事実上事業主の都合で行われているというふうな実態がありますので、やっぱり契約段階で最低保障の労働時間を定めると、そういった規制は一つあり得るのかなというふうに思っていますし、あと、シフトの決め方そのものもちゃんと合意をしないといけないんだと。基本的にはやっぱり、事業主が、もうシフト入れないとか、シフトはこれだけだと言われたりとか、あるいは多くわざと入れられたりとか、事業主の方が力強いですから、そこに左右されると。それをやっぱり防ぐために、事前にそれを、シフトの決め方について合意をさせるようなそういった規制も必要であろうというふうに考えています。
やっぱり最低シフト保障、最低の労働時間を保障するということが一番大事かなと思っています。
この発言だけを見る →シフト制は、労働時間が定まっていないわけなんですね。一定期間で労働時間が増減してしまうと。それが事実上事業主の都合で行われているというふうな実態がありますので、やっぱり契約段階で最低保障の労働時間を定めると、そういった規制は一つあり得るのかなというふうに思っていますし、あと、シフトの決め方そのものもちゃんと合意をしないといけないんだと。基本的にはやっぱり、事業主が、もうシフト入れないとか、シフトはこれだけだと言われたりとか、あるいは多くわざと入れられたりとか、事業主の方が力強いですから、そこに左右されると。それをやっぱり防ぐために、事前にそれを、シフトの決め方について合意をさせるようなそういった規制も必要であろうというふうに考えています。
やっぱり最低シフト保障、最低の労働時間を保障するということが一番大事かなと思っています。
福
福島みずほ#26
○福島みずほ君 今日、原田参考人から非正規雇用の問題、女性差別、多くの女性が抱える問題、低賃金のことの言及がありました。
ちょっと大きな話になりますが、根本的にこれにどう解決したらいいのか、非正規雇用の問題をやりながら、実はこの間二千百万人にも増えてしまった、どうすればいいのかということについて御提言いただけますでしょうか。
この発言だけを見る →ちょっと大きな話になりますが、根本的にこれにどう解決したらいいのか、非正規雇用の問題をやりながら、実はこの間二千百万人にも増えてしまった、どうすればいいのかということについて御提言いただけますでしょうか。
原
原田仁希#27
○参考人(原田仁希君) 非正規雇用の問題、コロナ禍でかなり浮き彫りになったというふうに考えています。特にやっぱり女性の非正規雇用の問題ですね。
僕らとしては、私たちとしては、やっぱり雇用保険の問題、雇用保険制度の問題はかなり大事だというふうに思っています。やっぱり短時間の労働者で、有期雇用で職場を転々としたりするわけですね。そういった中で、やっぱり失業しても雇用保険に入っていないということで保障がないというふうな実態ですので、これをやっぱり短時間労働者にも広げていくということは、非正規労働者の生活を守るという意味ではすごく重要になってくるかなというふうに思っています。
また、どうしてもやっぱり短時間でしか働けないという女性の方も多いので、それを無理やり正社員化していくというよりは、非正規のままでも十分暮らしていけると、そういった意味では、最低賃金も大幅に引き上げて生活保障ができる、非正規であっても生活保障ができると、そういった賃金の引上げも必要であるというふうに考えていますね。
やっぱり女性が特に構造的に非正規に集中してしまうという差別構造があるので、それはやっぱり、国の政策として雇用保険制度、先ほど言った雇用保険制度の拡充であったり、賃金を抜本的に引き上げられる施策、こういったことが有効だというふうに考えています。
この発言だけを見る →僕らとしては、私たちとしては、やっぱり雇用保険の問題、雇用保険制度の問題はかなり大事だというふうに思っています。やっぱり短時間の労働者で、有期雇用で職場を転々としたりするわけですね。そういった中で、やっぱり失業しても雇用保険に入っていないということで保障がないというふうな実態ですので、これをやっぱり短時間労働者にも広げていくということは、非正規労働者の生活を守るという意味ではすごく重要になってくるかなというふうに思っています。
また、どうしてもやっぱり短時間でしか働けないという女性の方も多いので、それを無理やり正社員化していくというよりは、非正規のままでも十分暮らしていけると、そういった意味では、最低賃金も大幅に引き上げて生活保障ができる、非正規であっても生活保障ができると、そういった賃金の引上げも必要であるというふうに考えていますね。
やっぱり女性が特に構造的に非正規に集中してしまうという差別構造があるので、それはやっぱり、国の政策として雇用保険制度、先ほど言った雇用保険制度の拡充であったり、賃金を抜本的に引き上げられる施策、こういったことが有効だというふうに考えています。
福
福島みずほ#28
○福島みずほ君 次に、山田参考人にお聞きをいたします。
今日、非常に興味深かったのは、たくさんありますが、主要国の雇用政策費が全く違うと。スウェーデンは、積極的施策も消極的施策も、とりわけ積極的施策が断トツに高いと。これは、よくスウェーデンの職業訓練や失業しているときの次にステップアップするときの応援が非常に充実していて、やっぱりとても有効だという話はよく聞くんですが、具体的にどういう支援をしたら本当にいいのか。あるいは、例えば日本でも職業訓練とかいろいろあるわけですが、余り何か役立っていないかもしれない、とりわけ、ちょっと申し訳ないが、民間とかのでどうなのかと思うものもあるので、この辺の積極的施策についてのアドバイス、よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →今日、非常に興味深かったのは、たくさんありますが、主要国の雇用政策費が全く違うと。スウェーデンは、積極的施策も消極的施策も、とりわけ積極的施策が断トツに高いと。これは、よくスウェーデンの職業訓練や失業しているときの次にステップアップするときの応援が非常に充実していて、やっぱりとても有効だという話はよく聞くんですが、具体的にどういう支援をしたら本当にいいのか。あるいは、例えば日本でも職業訓練とかいろいろあるわけですが、余り何か役立っていないかもしれない、とりわけ、ちょっと申し訳ないが、民間とかのでどうなのかと思うものもあるので、この辺の積極的施策についてのアドバイス、よろしくお願いいたします。
山
山田久#29
○参考人(山田久君) 御質問ありがとうございます。
スウェーデンは、実は一〇〇%うまくいっているかというと、必ずしもそうではないというところがございます。実は、試行錯誤しながらいろんなことをやっているのが実態で、昔はいわゆる公共職業訓練というの本当に多かったんですけれども、余り効果がないということで、実はかなり、実は一時、特に右派政権のときに削りました。
どちらかというと、ここでいいますと、雇用インセンティブと書いていますけれども、要は極力、ちょっと補助金を与えて実際に働いてもらうと、企業に雇用インセンティブを付けて、実際に働くということがやっぱり一番大事だというところでそっちにシフトした面がございます。ちょっとまた今、揺り戻しが来て、職業訓練のミックスをしているということで、実態は様々な試行錯誤している。ただ、職業訓練というのは、やはり実際にその企業のニーズに合ったものでないと駄目だと。それと、座学では駄目で、実際そこで働くということが大事ですね。ですから、そこの実際の、やっぱりそこで働くという経験を積ますような職業訓練の在り方というのは、やはり大事なんじゃないかなと思います。
一点、ちょっと説明をしたかったんですけれども、図表の二枚目の、これは狭い意味での労働政策ではないんですが、教育政策の方に半分入ってくるんですけれども、いわゆる職業大学みたいなものをつくっていまして、これの実態を聞いていますと、事業所団体が、本当に自分の傘下の使用者がどういう分野で人材が不足しているかとヒアリングをしまして、マッピングをして、こういうところが不足しているからここのプログラムを作ると。例えば二年でやるんですけれども、二年目は実際にうちのところで働いてもらうと、経験積んでもらうと。一年目は教育機関に必要なプログラムを提供するというようなので、ニーズオリエンテッドで、かつ実際に働く経験を積ませるというのが比較的うまくいっているというふうなことに言われております。そういう企業側のやはり積極的な関与というのが鍵ではないかなというのがスウェーデンの経験から言えるということじゃないかなと思います。
この発言だけを見る →スウェーデンは、実は一〇〇%うまくいっているかというと、必ずしもそうではないというところがございます。実は、試行錯誤しながらいろんなことをやっているのが実態で、昔はいわゆる公共職業訓練というの本当に多かったんですけれども、余り効果がないということで、実はかなり、実は一時、特に右派政権のときに削りました。
どちらかというと、ここでいいますと、雇用インセンティブと書いていますけれども、要は極力、ちょっと補助金を与えて実際に働いてもらうと、企業に雇用インセンティブを付けて、実際に働くということがやっぱり一番大事だというところでそっちにシフトした面がございます。ちょっとまた今、揺り戻しが来て、職業訓練のミックスをしているということで、実態は様々な試行錯誤している。ただ、職業訓練というのは、やはり実際にその企業のニーズに合ったものでないと駄目だと。それと、座学では駄目で、実際そこで働くということが大事ですね。ですから、そこの実際の、やっぱりそこで働くという経験を積ますような職業訓練の在り方というのは、やはり大事なんじゃないかなと思います。
一点、ちょっと説明をしたかったんですけれども、図表の二枚目の、これは狭い意味での労働政策ではないんですが、教育政策の方に半分入ってくるんですけれども、いわゆる職業大学みたいなものをつくっていまして、これの実態を聞いていますと、事業所団体が、本当に自分の傘下の使用者がどういう分野で人材が不足しているかとヒアリングをしまして、マッピングをして、こういうところが不足しているからここのプログラムを作ると。例えば二年でやるんですけれども、二年目は実際にうちのところで働いてもらうと、経験積んでもらうと。一年目は教育機関に必要なプログラムを提供するというようなので、ニーズオリエンテッドで、かつ実際に働く経験を積ませるというのが比較的うまくいっているというふうなことに言われております。そういう企業側のやはり積極的な関与というのが鍵ではないかなというのがスウェーデンの経験から言えるということじゃないかなと思います。