厚生労働委員会
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会
会議録情報#0
令和五年四月四日(火曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 三ッ林裕巳君
理事 上野賢一郎君 理事 大岡 敏孝君
理事 田畑 裕明君 理事 高木 宏壽君
理事 小川 淳也君 理事 中島 克仁君
理事 池下 卓君 理事 佐藤 英道君
秋葉 賢也君 畦元 将吾君
石橋林太郎君 上田 英俊君
柿沢 未途君 勝目 康君
川崎ひでと君 小林 鷹之君
高村 正大君 塩崎 彰久君
新谷 正義君 瀬戸 隆一君
田村 憲久君 高階恵美子君
土田 慎君 橋本 岳君
堀内 詔子君 本田 太郎君
松本 尚君 三谷 英弘君
阿部 知子君 井坂 信彦君
大西 健介君 西村智奈美君
野間 健君 山岸 一生君
山井 和則君 早稲田ゆき君
一谷勇一郎君 遠藤 良太君
吉田とも代君 古屋 範子君
吉田久美子君 田中 健君
宮本 徹君 仁木 博文君
…………………………………
厚生労働大臣政務官 畦元 将吾君
参考人
(健康保険組合連合会副会長) 佐野 雅宏君
参考人
(一般社団法人日本プライマリ・ケア連合学会理事長)
(医療法人北海道家庭医療学センター理事長) 草場 鉄周君
参考人
(株式会社日本総合研究所リサーチ・コンサルティング部門上席主任研究員/シニアマネジャー) 川崎 真規君
参考人
(公益社団法人日本医師会常任理事) 釜萢 敏君
参考人
(鹿児島大学法文学部教授) 伊藤 周平君
厚生労働委員会専門員 若本 義信君
―――――――――――――
委員の異動
四月四日
辞任 補欠選任
高村 正大君 石橋林太郎君
吉田 統彦君 山岸 一生君
同日
辞任 補欠選任
石橋林太郎君 高村 正大君
山岸 一生君 吉田 統彦君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一六号)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 三ッ林裕巳君
理事 上野賢一郎君 理事 大岡 敏孝君
理事 田畑 裕明君 理事 高木 宏壽君
理事 小川 淳也君 理事 中島 克仁君
理事 池下 卓君 理事 佐藤 英道君
秋葉 賢也君 畦元 将吾君
石橋林太郎君 上田 英俊君
柿沢 未途君 勝目 康君
川崎ひでと君 小林 鷹之君
高村 正大君 塩崎 彰久君
新谷 正義君 瀬戸 隆一君
田村 憲久君 高階恵美子君
土田 慎君 橋本 岳君
堀内 詔子君 本田 太郎君
松本 尚君 三谷 英弘君
阿部 知子君 井坂 信彦君
大西 健介君 西村智奈美君
野間 健君 山岸 一生君
山井 和則君 早稲田ゆき君
一谷勇一郎君 遠藤 良太君
吉田とも代君 古屋 範子君
吉田久美子君 田中 健君
宮本 徹君 仁木 博文君
…………………………………
厚生労働大臣政務官 畦元 将吾君
参考人
(健康保険組合連合会副会長) 佐野 雅宏君
参考人
(一般社団法人日本プライマリ・ケア連合学会理事長)
(医療法人北海道家庭医療学センター理事長) 草場 鉄周君
参考人
(株式会社日本総合研究所リサーチ・コンサルティング部門上席主任研究員/シニアマネジャー) 川崎 真規君
参考人
(公益社団法人日本医師会常任理事) 釜萢 敏君
参考人
(鹿児島大学法文学部教授) 伊藤 周平君
厚生労働委員会専門員 若本 義信君
―――――――――――――
委員の異動
四月四日
辞任 補欠選任
高村 正大君 石橋林太郎君
吉田 統彦君 山岸 一生君
同日
辞任 補欠選任
石橋林太郎君 高村 正大君
山岸 一生君 吉田 統彦君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一六号)
――――◇―――――
三
三ッ林裕巳#1
○三ッ林委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案審査のため、参考人として、健康保険組合連合会副会長佐野雅宏君、一般社団法人日本プライマリ・ケア連合学会理事長、医療法人北海道家庭医療学センター理事長草場鉄周君、株式会社日本総合研究所リサーチ・コンサルティング部門上席主任研究員/シニアマネジャー川崎真規君、公益社団法人日本医師会常任理事釜萢敏君、鹿児島大学法文学部教授伊藤周平君、以上五名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の順序について申し上げます。
最初に、参考人の方々から御意見をそれぞれ十分以内でお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、発言する際はその都度委員長の許可を受けることになっております。また、参考人は委員に対して質疑することができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、まず佐野参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →内閣提出、全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案審査のため、参考人として、健康保険組合連合会副会長佐野雅宏君、一般社団法人日本プライマリ・ケア連合学会理事長、医療法人北海道家庭医療学センター理事長草場鉄周君、株式会社日本総合研究所リサーチ・コンサルティング部門上席主任研究員/シニアマネジャー川崎真規君、公益社団法人日本医師会常任理事釜萢敏君、鹿児島大学法文学部教授伊藤周平君、以上五名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
次に、議事の順序について申し上げます。
最初に、参考人の方々から御意見をそれぞれ十分以内でお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、発言する際はその都度委員長の許可を受けることになっております。また、参考人は委員に対して質疑することができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、まず佐野参考人にお願いいたします。
佐
佐野雅宏#2
○佐野参考人 おはようございます。健康保険組合連合会の佐野でございます。
本日は、このような場をいただきまして、本当にありがとうございます。
それでは、時間も限られておりますので、早速説明に入りたいと思います。
お手元の資料を開いていただきまして、まず、今回の法案に関する健保連の基本的な考え方でございます。
無論、この目指すものは、人口減少に対応した全世代型の社会保障制度の構築、その中で、全ての世代で公平に支え合う仕組みの強化だと考えております。
そうした点で、今回の中身は、私どもの解釈としては、現役世代の負担軽減、それから、世代間、世代内のバランスの是正、それから、負担能力に応じて全世代で支える仕組み、これらを複数のパッケージによって改革されるものというふうに理解をしております。
今回の法案に関する私どもの基本的な考え方でございますけれども、全世代が支える少子化対策ということで、出産育児一時金に係る費用の一部を後期高齢者の方が支援する仕組み、また、現役世代の負担上昇抑制ということで、後期高齢者負担割合の見直し、こういった内容が入っておりまして、全世代型社会保障構築を見据えたものとして評価をさせていただきたいというふうに考えております。
次の二ページでございますけれども、では、今回の改革全体における健保組合への財政影響はどういうことになっているかというのを私どもなりに試算をしております。
まず、今回の法案ではございませんけれども、少子化対策として出産育児一時金の増額が決定されております。これに伴いまして、私ども健保組合としては、全体として二百億円の負担が増える形になります。ただ、今回、先般成立されました令和五年度の予算の中で、この増額に伴う支援措置を四十億講じていただいております。この点については感謝を申し上げたいと思います。
実際、今回の法案につきましては、この下の1から4の内容が入っていると思いまして、全体、パッケージということでありますので、私ども現役世代から見た場合には、プラスのファクターもあればまたマイナスのファクターもあるという全体のパッケージになっているというふうに考えております。
実際には、世代間ということでいいますと、出産育児一時金を全世代で支える仕組み、これは、当面、令和六年度でいいますと、四十億円のマイナス、我々にとってはメリットがあるというふうに考えております。一方で、2の後期高齢者の負担率の見直しによって、健保組合全体では二百九十億円のメリットがあるというふうに考えております。
一方で、世代内ということについて言いますと、高齢者の方については現役世代は関係ない部分になりますけれども、4の、被用者保険者間の格差是正ということで、前期の報酬水準に応じた調整が三分の一入るということで、これは逆に健保組合全体としては負担増になる部分だと思っていまして、この部分が年間六百億程度の負担増になる、こういう理解をしております。
こういった面だけ考えますと、全体、プラスマイナスした場合には、法案だけでいいますと、現役世代は逆に負担増になるという部分もございまして、これに対して、被用者保険への支援ということで、下にございますが、昨年十二月に厚労大臣、財務大臣による大臣合意をいただきまして、四百三十億円の財政支援を令和六年度からいただけるというふうになっていまして、この部分については、全体、現役世代のメリットを出すためにも、是非とも実行をお願いしたいというふうに考えている部分でございます。
次に、三ページでございますけれども、今申し上げた中で、やはり不安の要因としては前期高齢者に係る調整の部分でございまして、今回、三分の一ということになっていますけれども、更に進められた場合には、現役世代の負担は更に拡大をすることになります。特に、今回の改定によって、料率水準が中程度、真ん中ぐらいの健保組合に対する影響は大変大きくて、こういう主力の健保組合における財政悪化が懸念されるところでございます。そういう面で、現役世代の負担軽減という改革の趣旨も踏まえて、報酬水準の導入はあくまでも部分的なものにしていただきたいと考えていますし、範囲については今回の三分の一にとどめていただきたい、こういうふうに考えております。
さらに、今後を見据えた場合には、やはり、いわゆる団塊の世代が後期高齢者に完全に到達する令和七年、二〇二五年に向けて現役世代の拠出金負担というのは更に増えてまいりますので、更なる見直しが必要だと考えております。具体的には、後期高齢者窓口負担割合の更なる見直しですとか、現役並み所得者に対する公費の投入、さらには拠出金負担割合の上限設定というようなことが課題としてあるのではないかというふうに考えております。
いずれにしましても、国民皆保険制度の維持また確保のためにもこういう取組の方が必要ではないかというふうに考えております。
以上が今回の法案でございますけれども、もう一点入っておりまして、四ページでございます。かかりつけ医機能が発揮される制度整備についてでございますが、私どもとしては、このかかりつけ医機能の整備は元々あった課題であると思っています。これが、コロナによって、より顕在化をしてきた。そういう意味で、高齢者だけではなく、現役世代も含めて全世代を対象とすべきだと考えております。そういう意味で、健保組合としても、加入者の健康状態ですとか健康に関する意識に応じて、かかりつけ医の活用を支援してまいりたいと思っております。
そういった中で、今回の改定は、まさに、下にございますが、医療の質の向上につながる第一歩だというふうに考えております。そういう意味で、国民が自ら選択をして活用できるような体制をつくることが重要だと思っておりますので、まさに国民が選択しやすい状況、さらには活用しやすい状況、環境を整えていただきたいと思っております。保険者としても、加入者に対する支援強化の観点からも期待をしている部分でございます。
最後に、五ページでございます。今回の法案には直接関係ないんですが、せっかくこういう機会をいただきましたので、少しお話をしたいと思うのが、マイナンバーカードと保険証一体化でございます。
私どもとしても、医療DXの推進はまさに極めて重要であって、賛成でございます。そういう中で、マイナンバーカードと保険証の一体化は、医療DX推進の中でもベースとなるインフラと思っておりますので、必ず通過しなければいけないプロセスだというふうに思っております。ただ、やはり、これまでの既存保険証からの移行に当たっては実務面の課題がたくさんあることも事実でございますので、この課題をいかに早く、いかにスムーズにクリアするかということがポイントであると思っています。これが達成された段階では、やはり、事業主である企業、また私ども保険者の業務負担軽減にもつなげていただきたいということでございます。
そういった中でいいますと、もちろん、保険者として、加入者であったり事業者に対してマイナンバーを速やかに届け出るような働きかけ、これを更に強めていきたいと思いますけれども、やはり、マイナ保険証利用促進に係る意識改革ですとか、国を挙げての取組も大変重要だと思っております。そういう面で、政府、国民、保険者、医療関係者、それぞれがメリットを理解して、利用促進に向けた取組を行うこと、また、そのための政府としての御支援、これもお願いをしたいというふうに思います。
私の方からの説明は以上でございます。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、このような場をいただきまして、本当にありがとうございます。
それでは、時間も限られておりますので、早速説明に入りたいと思います。
お手元の資料を開いていただきまして、まず、今回の法案に関する健保連の基本的な考え方でございます。
無論、この目指すものは、人口減少に対応した全世代型の社会保障制度の構築、その中で、全ての世代で公平に支え合う仕組みの強化だと考えております。
そうした点で、今回の中身は、私どもの解釈としては、現役世代の負担軽減、それから、世代間、世代内のバランスの是正、それから、負担能力に応じて全世代で支える仕組み、これらを複数のパッケージによって改革されるものというふうに理解をしております。
今回の法案に関する私どもの基本的な考え方でございますけれども、全世代が支える少子化対策ということで、出産育児一時金に係る費用の一部を後期高齢者の方が支援する仕組み、また、現役世代の負担上昇抑制ということで、後期高齢者負担割合の見直し、こういった内容が入っておりまして、全世代型社会保障構築を見据えたものとして評価をさせていただきたいというふうに考えております。
次の二ページでございますけれども、では、今回の改革全体における健保組合への財政影響はどういうことになっているかというのを私どもなりに試算をしております。
まず、今回の法案ではございませんけれども、少子化対策として出産育児一時金の増額が決定されております。これに伴いまして、私ども健保組合としては、全体として二百億円の負担が増える形になります。ただ、今回、先般成立されました令和五年度の予算の中で、この増額に伴う支援措置を四十億講じていただいております。この点については感謝を申し上げたいと思います。
実際、今回の法案につきましては、この下の1から4の内容が入っていると思いまして、全体、パッケージということでありますので、私ども現役世代から見た場合には、プラスのファクターもあればまたマイナスのファクターもあるという全体のパッケージになっているというふうに考えております。
実際には、世代間ということでいいますと、出産育児一時金を全世代で支える仕組み、これは、当面、令和六年度でいいますと、四十億円のマイナス、我々にとってはメリットがあるというふうに考えております。一方で、2の後期高齢者の負担率の見直しによって、健保組合全体では二百九十億円のメリットがあるというふうに考えております。
一方で、世代内ということについて言いますと、高齢者の方については現役世代は関係ない部分になりますけれども、4の、被用者保険者間の格差是正ということで、前期の報酬水準に応じた調整が三分の一入るということで、これは逆に健保組合全体としては負担増になる部分だと思っていまして、この部分が年間六百億程度の負担増になる、こういう理解をしております。
こういった面だけ考えますと、全体、プラスマイナスした場合には、法案だけでいいますと、現役世代は逆に負担増になるという部分もございまして、これに対して、被用者保険への支援ということで、下にございますが、昨年十二月に厚労大臣、財務大臣による大臣合意をいただきまして、四百三十億円の財政支援を令和六年度からいただけるというふうになっていまして、この部分については、全体、現役世代のメリットを出すためにも、是非とも実行をお願いしたいというふうに考えている部分でございます。
次に、三ページでございますけれども、今申し上げた中で、やはり不安の要因としては前期高齢者に係る調整の部分でございまして、今回、三分の一ということになっていますけれども、更に進められた場合には、現役世代の負担は更に拡大をすることになります。特に、今回の改定によって、料率水準が中程度、真ん中ぐらいの健保組合に対する影響は大変大きくて、こういう主力の健保組合における財政悪化が懸念されるところでございます。そういう面で、現役世代の負担軽減という改革の趣旨も踏まえて、報酬水準の導入はあくまでも部分的なものにしていただきたいと考えていますし、範囲については今回の三分の一にとどめていただきたい、こういうふうに考えております。
さらに、今後を見据えた場合には、やはり、いわゆる団塊の世代が後期高齢者に完全に到達する令和七年、二〇二五年に向けて現役世代の拠出金負担というのは更に増えてまいりますので、更なる見直しが必要だと考えております。具体的には、後期高齢者窓口負担割合の更なる見直しですとか、現役並み所得者に対する公費の投入、さらには拠出金負担割合の上限設定というようなことが課題としてあるのではないかというふうに考えております。
いずれにしましても、国民皆保険制度の維持また確保のためにもこういう取組の方が必要ではないかというふうに考えております。
以上が今回の法案でございますけれども、もう一点入っておりまして、四ページでございます。かかりつけ医機能が発揮される制度整備についてでございますが、私どもとしては、このかかりつけ医機能の整備は元々あった課題であると思っています。これが、コロナによって、より顕在化をしてきた。そういう意味で、高齢者だけではなく、現役世代も含めて全世代を対象とすべきだと考えております。そういう意味で、健保組合としても、加入者の健康状態ですとか健康に関する意識に応じて、かかりつけ医の活用を支援してまいりたいと思っております。
そういった中で、今回の改定は、まさに、下にございますが、医療の質の向上につながる第一歩だというふうに考えております。そういう意味で、国民が自ら選択をして活用できるような体制をつくることが重要だと思っておりますので、まさに国民が選択しやすい状況、さらには活用しやすい状況、環境を整えていただきたいと思っております。保険者としても、加入者に対する支援強化の観点からも期待をしている部分でございます。
最後に、五ページでございます。今回の法案には直接関係ないんですが、せっかくこういう機会をいただきましたので、少しお話をしたいと思うのが、マイナンバーカードと保険証一体化でございます。
私どもとしても、医療DXの推進はまさに極めて重要であって、賛成でございます。そういう中で、マイナンバーカードと保険証の一体化は、医療DX推進の中でもベースとなるインフラと思っておりますので、必ず通過しなければいけないプロセスだというふうに思っております。ただ、やはり、これまでの既存保険証からの移行に当たっては実務面の課題がたくさんあることも事実でございますので、この課題をいかに早く、いかにスムーズにクリアするかということがポイントであると思っています。これが達成された段階では、やはり、事業主である企業、また私ども保険者の業務負担軽減にもつなげていただきたいということでございます。
そういった中でいいますと、もちろん、保険者として、加入者であったり事業者に対してマイナンバーを速やかに届け出るような働きかけ、これを更に強めていきたいと思いますけれども、やはり、マイナ保険証利用促進に係る意識改革ですとか、国を挙げての取組も大変重要だと思っております。そういう面で、政府、国民、保険者、医療関係者、それぞれがメリットを理解して、利用促進に向けた取組を行うこと、また、そのための政府としての御支援、これもお願いをしたいというふうに思います。
私の方からの説明は以上でございます。ありがとうございました。拍手
三
草
草場鉄周#4
○草場参考人 おはようございます。日本プライマリ・ケア連合学会の草場でございます。
本日は、こうした貴重な機会をいただき、心より感謝しております。
それでは、資料に沿ってお話をさせていただきたいと思いますので、お手元によろしくお願いいたします。
まず、私自身は、北海道の地域医療に二十四年間従事してきた一人の家庭医であり、十六年間、家庭医療を提供する医療法人、診療所グループの経営に携わってまいりました。また、コロナ禍では、北海道や市町村と協力しながら、有症状者に対する発熱外来、自宅、施設への往診、あるいは感染防御支援、またワクチン接種をグループ診療で一貫して提供してまいりました。
また、学会の立場としましては、プライマリーケア医療に従事する医療者が自己研さんあるいは学術発信を目的として参加する団体の理事長として、二〇一九年より、全国のプライマリーケア従事者の状況というものを幅広く知る機会にも恵まれた立場でございます。
今回の改正は大変対象が広範囲にわたりますけれども、私自身は、専門とするプライマリーケアに特化した医療、介護の連携機能及び提供体制等の基盤強化、この評価できる箇所と今後の更なる検討が必要な箇所について意見をさせていただき、最後に、プライマリーケア全般の課題についてコメントをさせていただきたいというふうに思ってございます。
まず最初に、介護情報の基盤整備ということで、自治体、利用者、介護事業者、医療機関などが利用者に関する介護情報を電子的に閲覧できる情報基盤の整備というお話がございますけれども、こちらは、非常に、利用者にとっても、自分自身の介護・医療情報を閲覧することができ、自らの健康状態を知ることができます。また、介護予防、重度化防止の取組につながるということも大変価値がありますので、是非進めていただきたいなと思っています。
ただ、小規模な事業者、我々も介護事業をやっているんですけれども、設備投資に対する経費、デジタル化に対応できる人材が果たしているのかという点は結構不安な部分がございますので、こういった講習なども併せて政策展開をいただきたいと思っています。
また、実際に利用者が閲覧する際には、かなり専門的な情報になってまいりますので、ちゃんと理解できるかという点。ですので、場合によっては、サービス提供者への不信感とか誤解につながるリスクがやはりあるというふうに思います。ですので、理解を促す工夫も一体的に展開いただきたいということが一つの要望でございます。
次のページです。
医療法人、介護サービス事業者の経営情報の見える化でございますけれども、こちらは、本当に、医療・介護保険政策の課題、また、コロナ感染症の流行によって明らかになった医療・介護サービスの提供体制の課題というものがたくさんございますので、まず、行政が医療、介護の置かれている現状と実態を経営的な観点から把握するという価値はあるというふうに思っています。
実際、民間医療機関が地域医療の確保のために不採算事業に取り組まざるを得ないこと、また、コロナ禍のように回避できない経営危機に陥るということもございますので、こういった公表された医療機関単位の精密な経営情報に基づいて、個別的な行政からの支援を迅速に行うということが可能になれば大変いいなと考えてございます。
また、実際、介護者の待遇改善、コロナ禍での看護師の負担増大に対する看護師の処遇の改善などもございましたけれども、医療法人、介護事業者ごとにその設定にはばらつきがかなりございます。ですので、公的資金を用いて支援をいただく場合には、医療・介護施設単位の情報がございますと大変めり張りのある待遇改善支援ができると思いますので、こちらも高く評価できるのではないかなと感じてございます。
最後に、かかりつけ医機能が発揮される制度整備について、次のページからお話をさせていただきます。
私自身は、北海道を中心に、全国のプライマリーケア従事者の話も聞きながら携わってまいりましたけれども、発熱、上気道症状を持って、コロナ感染の可能性がある患者に対して診療を提供する医療機関は、ちょっと第六波までのデータにとどまりますけれども、やはり、外来の検査、診察は四〇から五〇%程度、往診をする医療機関は一〇から二〇%程度ということで、政府あるいは日本医師会さんが必死に呼びかけたにもかかわらず、動いた医療機関は限定的だったなというのを現場では非常に肌身で感じておりました。
ワクチン接種も含めて、かかりつけ医と思って受診相談をしても、いや、あなたは違うということで断られるケースが全国的に相次ぎました。結果的に我々の仲間たちの医療機関にかかるという方が非常に多かったというものを経験してございます。ですから、かかりつけ医というのは一体何なんだろうという、医療体制上の位置づけに対して疑問が出たということを感じております。
ただ、これは決して個々の医師、医療機関のエゴとかそういった問題ではなくて、やはり構造的な問題というふうに私は考えてございます。
結果として、献身的な、一生懸命頑張っている医療機関はたくさんございますが、そういったところに感染症外来、往診、そして地域包括ケアの負担というものが集中して、多くの医師あるいは看護師たちが疲労して、対応に限界を感じたのが現実にございました。また、医療機関に到達できなかった国民の不安の高まり、また、自宅療養者がなかなか、保健所等も厳しかったのでつながらなかったという過酷な状況というのも避け難かったということを感じています。
ですので、政府あるいは関連団体が危機時に要請をしても、対応できる基盤がない医療機関というのは結局動けない。ですから、頑張ってください、何とか力をかしてくださいと一生懸命声をかけても、その機能がない、そこが一番の私は問題だったというふうに考えています。ですので、危機時であれば協定を結んで対応しますという形ではなくて、平時からその基盤をしっかり整備して、危機時にも動けるところを増やしていく、平時と危機時を分離しない議論というものを考えていただきたいと考えているわけでございます。
次のページをお願いいたします。
次は、我々の学会のメンバーでもあるんですけれども、研究がございまして、かかりつけ医機能が高いほどコロナ禍での入院リスクが低下したという全国の前向きコホート研究の結果でございます。
右のグラフを見ていただくと、かかりつけ医がない方が入院リスク一だとすると、かかりつけ医がありで、低機能、中機能、高機能とございますけれども、リスクはどんどんどんどん下がっていく。高機能のかかりつけ医を持っていた方は入院のリスクが何と四分の一ぐらいになったということで、非常に効果があったということでございます。
ということで、やはり、かかりつけ医機能の強化によって、パンデミックにおける健康状態悪化の予防だけでなく、入院医療にかかる負荷も軽減できる、結果的に入院にも非常に負荷が大きくかかったということがございますけれども、そういった意味にも役立つという研究で、海外の論文の方にも採用されたということで、非常に価値がある研究だなと考えています。
ですので、有事のときの対応というのはもちろん大事なんですが、有事でも機能する平時からのプライマリーケア提供体制の強化、これを考えていただきたい。
次のページに書いてありますように、いわゆる公衆衛生、保健行政というものは、これは法的に行われますが、一番右側にある専門医療ですね、専門外来、入院医療、集中治療、これは必要です。その間に、しっかりとしたプライマリーケア。具体的には、外来診療を包括的に行い、また、訪問診療、往診もいとわない、そして、予防医療や健康増進活動、健康な方にもサポートができる、そして、地域包括ケア、あるいは全人的なケア。こういったことをちゃんと組織的に展開できるプライマリーケアをふだんより強化すると、危機時にも専門医療や公衆衛生の負担が相当軽減できるということであると考えてございます。
次のページをお願いいたします。
ということで、私自身が考えていたのは、かかりつけ総合医ということで、国民が平時から自身の健康管理に対応するかかりつけ総合医というものを選べる、選択をする。割当てではありません。そこで、ほとんどの健康問題を相談でき、訪問診療、オンライン診療、予防医療なども支援を受けられる。そして医療機関側も、この人は選択をしてくれた患者であるということを登録をして、確認をして、日々の診療だけじゃなく有事にも保健所、行政と連携して管理ができる。また、総合病院などで各科の専門医療を受ける場合には、このかかりつけ総合医の方がしっかり専門医と連携をする枠組みをつくっていく。そして、健康管理に対する対価、いわゆる、ふだん元気なときの収入というのはございません、診療報酬はございませんので、そういったことは出来高払いにはなじまないので、そこを包括払いみたいな形で、ある程度財政的にも応援をする。こういった枠組みはどうかなと考えています。
具体的には、次のページに書いていますように、かかりつけ総合医の位置づけなんですけれども、コモンディジーズに対する幅広い検査、治療の提供、そして、健康関連データの把握、電話診療、オンライン診療への対応、また、二十四時間対応の在宅医療であったり、医療、介護の連携活動、さらに、保健事業、予防医療活動なども当然行政と連携して行ってまいります。もう一つ大事なのは、日本の中でいろいろな社会課題がございますけれども、やはり、貧富の問題、格差の問題、そしていわゆる母子家庭の問題、こういった地域が抱える社会的課題に向き合って、地域包括ケアのチームのメンバーとしてかかりつけ総合医が関わっていく、そういったことも非常に重要な役割ではないかなと考えてございます。
次のページにございますように、理想的には、このかかりつけ総合医というのはプライマリーケアの専門家である方が本当は望ましいとは思います。ただ、私どもの学会でもこういった医師を養成してございますが、残念ながらまだ千百人程度ということで、医師三十万人から見たら本当に微々たるものでございます。日本専門医機構でも総合診療専門医の養成を開始していますが、二一年にようやく百名ぐらい誕生ということで、これもまだまだ少ない状況です。ただ、十年後、二十年後はこういった医師たちが将来の日本のプライマリーケアを担っていくのではないかなと私自身は期待をしているところでございます。
こういった情勢ですので、このプライマリーケアの専門家が増えるまでの間は、現にプライマリーケアを担っておられる開業医の先生方あるいは病院勤務医の先生方を対象に、公的な研修、認証制度で位置づけることが重要だと考えています。
次のページのように、かかりつけ医機能報告制度の概要、これは、先ほどもうお話がございましたように、既に御存じの内容ですので、ちょっと省略をさせていただきます。
その次のページ、十二ページをお願いします。
今回の制度の評価できる点でございますけれども、一九八五年の家庭医に関する懇談会以来、かかりつけ医というちょっと曖昧な表現で抽象的に議論されてきたプライマリーケアについて、少なくとも、かかりつけ医機能という表現で全国共通の定義づけがなされる方向性が示されたということ、また、法整備、情報収集も含めた国、都道府県が関与する枠組みが出てきた、それ自体は、今まで全くありませんでしたので、画期的なことだと考えてございます。
国民にとっても、かかりつけ医を持ちましょう、かかりつけ医を受診しましょうと国や自治体に言われていましたけれども、どこにそうした医師、医療機関があるんですかと度々問われることがございましたけれども、今回、その道筋が生まれたことにも意義があると思っています。
そして、専門的な医療については紹介受診重点医療機関というものが創設されましたが、その対となるべきプライマリーケアの医療機関がこれまでございませんでした。今回そのための枠組みが整備されたということは非常に重要で、医療機関の機能分担の議論が進展するのではないかなと期待をしています。
その一方で、今回の制度はまだまだ問題があると思ってございます。
まずは、継続的な医療は必要ないけれども、何かあれば受診、あるいは健康相談、予防医療を、対応を求めているという国民が対象外になっている。ですので、結果的に、比較的若年の多くの国民にとっては、パンデミック時の受診、ワクチン接種、予防医療、健康増進支援に対して今回の制度が機能を発揮することは非常に難しいという点、これは、本当はできる限りこういった方を対象にすべき、全世代的に対象にすべきと考えています。
また、かかりつけ医機能の定義がまだ曖昧でございますが、慢性疾患や日常的な疾患に対する診療機能、休日、時間外の対応機能、在宅医療の提供機能などと挙げられましたけれども、その全てを満たす必要はない、地域で面として対応できればいいという、今のところ議論が進んでいますので、そうなりますと、一体どこが中核となって責任を持って診療を担ってもらえるんですかという点は、やはり今回の制度でも国民にとっては分からない。自分のかかりつけ医がパンデミック時に外来受診が可能なのか、ワクチンを接種してくれるのか、つらいときには往診もしてくれるのか、これが分かりません。ですので、今回、また同じようなパンデミックが起きたら、全く同じように受診難民と化す国民が多数生まれるリスクが相当高いと私自身は考えています。
ですので、また十年後、二十年後に同じことが起きたときに、今の我々の議論がある意味審判を受けるということを非常に恐れている状況でございます。
次のページでございます。
かかりつけ医と患者さんの間の関係性については、今回、医師からの書面の認定という形になってございますけれども、本来は、医師が恩恵的に与えるものではなくて、医師、患者双方がお互いの義務と責任を持つ対等な関係で協働する合意を取る仕組みが望ましいと考えております。
また、かかりつけ医機能について情報提供することはよいのですが、その内容に関する第三者からの質保証は今回ございません。ですから、こういう機能を果たしていますと手を挙げたらおしまいですので、国民にとってそれを評価するのはかなり難しいので、情報の非対称性がある国民に対しては、その質担保というものは、本当は第三者機関が行うべきかと思っています。
また、パンデミック時に診療対応する医療機関、これは感染症法の改正で生まれたものでございますけれども、それと今回のかかりつけ医機能を発揮する医療機関が分離された状態ですので、締結医療機関には結局、重い負担がかかる、危機時に継続性を持った医療提供は難しい可能性が高いですので、これを近づける努力というのも今後進めていきたいと考えています。
まとめでございますけれども、今回の制度は評価できる点もございます。ですので、かかりつけ医機能に関する医療提供体制改革のあくまでも本当の第一歩、小さな一歩だというふうに位置づけるべきだと思っています。
ただ、問題をこうやって先送りすることなく、未曽有の超高齢化社会かつ人口が急減少していくこれからの日本の社会の中で堅牢に機能するプライマリーケア体制というものを再構築すべき、今回は絶好の機会ではないでしょうか。
できればこの法案の改善を望みたいところでございますが、難しい場合は、施行の細則における改善、厚労省の省令等だと思いますが、そういったもの、また、近い将来に、二十一世紀前半、二〇五〇年までにきちんと日本社会が進むべき道を考えていく骨太の政策展開というものを改めて考えていただきたいと切に思ってございます。
以上、ちょっと長くなりましたけれども、私からのお話でございます。
御清聴ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、こうした貴重な機会をいただき、心より感謝しております。
それでは、資料に沿ってお話をさせていただきたいと思いますので、お手元によろしくお願いいたします。
まず、私自身は、北海道の地域医療に二十四年間従事してきた一人の家庭医であり、十六年間、家庭医療を提供する医療法人、診療所グループの経営に携わってまいりました。また、コロナ禍では、北海道や市町村と協力しながら、有症状者に対する発熱外来、自宅、施設への往診、あるいは感染防御支援、またワクチン接種をグループ診療で一貫して提供してまいりました。
また、学会の立場としましては、プライマリーケア医療に従事する医療者が自己研さんあるいは学術発信を目的として参加する団体の理事長として、二〇一九年より、全国のプライマリーケア従事者の状況というものを幅広く知る機会にも恵まれた立場でございます。
今回の改正は大変対象が広範囲にわたりますけれども、私自身は、専門とするプライマリーケアに特化した医療、介護の連携機能及び提供体制等の基盤強化、この評価できる箇所と今後の更なる検討が必要な箇所について意見をさせていただき、最後に、プライマリーケア全般の課題についてコメントをさせていただきたいというふうに思ってございます。
まず最初に、介護情報の基盤整備ということで、自治体、利用者、介護事業者、医療機関などが利用者に関する介護情報を電子的に閲覧できる情報基盤の整備というお話がございますけれども、こちらは、非常に、利用者にとっても、自分自身の介護・医療情報を閲覧することができ、自らの健康状態を知ることができます。また、介護予防、重度化防止の取組につながるということも大変価値がありますので、是非進めていただきたいなと思っています。
ただ、小規模な事業者、我々も介護事業をやっているんですけれども、設備投資に対する経費、デジタル化に対応できる人材が果たしているのかという点は結構不安な部分がございますので、こういった講習なども併せて政策展開をいただきたいと思っています。
また、実際に利用者が閲覧する際には、かなり専門的な情報になってまいりますので、ちゃんと理解できるかという点。ですので、場合によっては、サービス提供者への不信感とか誤解につながるリスクがやはりあるというふうに思います。ですので、理解を促す工夫も一体的に展開いただきたいということが一つの要望でございます。
次のページです。
医療法人、介護サービス事業者の経営情報の見える化でございますけれども、こちらは、本当に、医療・介護保険政策の課題、また、コロナ感染症の流行によって明らかになった医療・介護サービスの提供体制の課題というものがたくさんございますので、まず、行政が医療、介護の置かれている現状と実態を経営的な観点から把握するという価値はあるというふうに思っています。
実際、民間医療機関が地域医療の確保のために不採算事業に取り組まざるを得ないこと、また、コロナ禍のように回避できない経営危機に陥るということもございますので、こういった公表された医療機関単位の精密な経営情報に基づいて、個別的な行政からの支援を迅速に行うということが可能になれば大変いいなと考えてございます。
また、実際、介護者の待遇改善、コロナ禍での看護師の負担増大に対する看護師の処遇の改善などもございましたけれども、医療法人、介護事業者ごとにその設定にはばらつきがかなりございます。ですので、公的資金を用いて支援をいただく場合には、医療・介護施設単位の情報がございますと大変めり張りのある待遇改善支援ができると思いますので、こちらも高く評価できるのではないかなと感じてございます。
最後に、かかりつけ医機能が発揮される制度整備について、次のページからお話をさせていただきます。
私自身は、北海道を中心に、全国のプライマリーケア従事者の話も聞きながら携わってまいりましたけれども、発熱、上気道症状を持って、コロナ感染の可能性がある患者に対して診療を提供する医療機関は、ちょっと第六波までのデータにとどまりますけれども、やはり、外来の検査、診察は四〇から五〇%程度、往診をする医療機関は一〇から二〇%程度ということで、政府あるいは日本医師会さんが必死に呼びかけたにもかかわらず、動いた医療機関は限定的だったなというのを現場では非常に肌身で感じておりました。
ワクチン接種も含めて、かかりつけ医と思って受診相談をしても、いや、あなたは違うということで断られるケースが全国的に相次ぎました。結果的に我々の仲間たちの医療機関にかかるという方が非常に多かったというものを経験してございます。ですから、かかりつけ医というのは一体何なんだろうという、医療体制上の位置づけに対して疑問が出たということを感じております。
ただ、これは決して個々の医師、医療機関のエゴとかそういった問題ではなくて、やはり構造的な問題というふうに私は考えてございます。
結果として、献身的な、一生懸命頑張っている医療機関はたくさんございますが、そういったところに感染症外来、往診、そして地域包括ケアの負担というものが集中して、多くの医師あるいは看護師たちが疲労して、対応に限界を感じたのが現実にございました。また、医療機関に到達できなかった国民の不安の高まり、また、自宅療養者がなかなか、保健所等も厳しかったのでつながらなかったという過酷な状況というのも避け難かったということを感じています。
ですので、政府あるいは関連団体が危機時に要請をしても、対応できる基盤がない医療機関というのは結局動けない。ですから、頑張ってください、何とか力をかしてくださいと一生懸命声をかけても、その機能がない、そこが一番の私は問題だったというふうに考えています。ですので、危機時であれば協定を結んで対応しますという形ではなくて、平時からその基盤をしっかり整備して、危機時にも動けるところを増やしていく、平時と危機時を分離しない議論というものを考えていただきたいと考えているわけでございます。
次のページをお願いいたします。
次は、我々の学会のメンバーでもあるんですけれども、研究がございまして、かかりつけ医機能が高いほどコロナ禍での入院リスクが低下したという全国の前向きコホート研究の結果でございます。
右のグラフを見ていただくと、かかりつけ医がない方が入院リスク一だとすると、かかりつけ医がありで、低機能、中機能、高機能とございますけれども、リスクはどんどんどんどん下がっていく。高機能のかかりつけ医を持っていた方は入院のリスクが何と四分の一ぐらいになったということで、非常に効果があったということでございます。
ということで、やはり、かかりつけ医機能の強化によって、パンデミックにおける健康状態悪化の予防だけでなく、入院医療にかかる負荷も軽減できる、結果的に入院にも非常に負荷が大きくかかったということがございますけれども、そういった意味にも役立つという研究で、海外の論文の方にも採用されたということで、非常に価値がある研究だなと考えています。
ですので、有事のときの対応というのはもちろん大事なんですが、有事でも機能する平時からのプライマリーケア提供体制の強化、これを考えていただきたい。
次のページに書いてありますように、いわゆる公衆衛生、保健行政というものは、これは法的に行われますが、一番右側にある専門医療ですね、専門外来、入院医療、集中治療、これは必要です。その間に、しっかりとしたプライマリーケア。具体的には、外来診療を包括的に行い、また、訪問診療、往診もいとわない、そして、予防医療や健康増進活動、健康な方にもサポートができる、そして、地域包括ケア、あるいは全人的なケア。こういったことをちゃんと組織的に展開できるプライマリーケアをふだんより強化すると、危機時にも専門医療や公衆衛生の負担が相当軽減できるということであると考えてございます。
次のページをお願いいたします。
ということで、私自身が考えていたのは、かかりつけ総合医ということで、国民が平時から自身の健康管理に対応するかかりつけ総合医というものを選べる、選択をする。割当てではありません。そこで、ほとんどの健康問題を相談でき、訪問診療、オンライン診療、予防医療なども支援を受けられる。そして医療機関側も、この人は選択をしてくれた患者であるということを登録をして、確認をして、日々の診療だけじゃなく有事にも保健所、行政と連携して管理ができる。また、総合病院などで各科の専門医療を受ける場合には、このかかりつけ総合医の方がしっかり専門医と連携をする枠組みをつくっていく。そして、健康管理に対する対価、いわゆる、ふだん元気なときの収入というのはございません、診療報酬はございませんので、そういったことは出来高払いにはなじまないので、そこを包括払いみたいな形で、ある程度財政的にも応援をする。こういった枠組みはどうかなと考えています。
具体的には、次のページに書いていますように、かかりつけ総合医の位置づけなんですけれども、コモンディジーズに対する幅広い検査、治療の提供、そして、健康関連データの把握、電話診療、オンライン診療への対応、また、二十四時間対応の在宅医療であったり、医療、介護の連携活動、さらに、保健事業、予防医療活動なども当然行政と連携して行ってまいります。もう一つ大事なのは、日本の中でいろいろな社会課題がございますけれども、やはり、貧富の問題、格差の問題、そしていわゆる母子家庭の問題、こういった地域が抱える社会的課題に向き合って、地域包括ケアのチームのメンバーとしてかかりつけ総合医が関わっていく、そういったことも非常に重要な役割ではないかなと考えてございます。
次のページにございますように、理想的には、このかかりつけ総合医というのはプライマリーケアの専門家である方が本当は望ましいとは思います。ただ、私どもの学会でもこういった医師を養成してございますが、残念ながらまだ千百人程度ということで、医師三十万人から見たら本当に微々たるものでございます。日本専門医機構でも総合診療専門医の養成を開始していますが、二一年にようやく百名ぐらい誕生ということで、これもまだまだ少ない状況です。ただ、十年後、二十年後はこういった医師たちが将来の日本のプライマリーケアを担っていくのではないかなと私自身は期待をしているところでございます。
こういった情勢ですので、このプライマリーケアの専門家が増えるまでの間は、現にプライマリーケアを担っておられる開業医の先生方あるいは病院勤務医の先生方を対象に、公的な研修、認証制度で位置づけることが重要だと考えています。
次のページのように、かかりつけ医機能報告制度の概要、これは、先ほどもうお話がございましたように、既に御存じの内容ですので、ちょっと省略をさせていただきます。
その次のページ、十二ページをお願いします。
今回の制度の評価できる点でございますけれども、一九八五年の家庭医に関する懇談会以来、かかりつけ医というちょっと曖昧な表現で抽象的に議論されてきたプライマリーケアについて、少なくとも、かかりつけ医機能という表現で全国共通の定義づけがなされる方向性が示されたということ、また、法整備、情報収集も含めた国、都道府県が関与する枠組みが出てきた、それ自体は、今まで全くありませんでしたので、画期的なことだと考えてございます。
国民にとっても、かかりつけ医を持ちましょう、かかりつけ医を受診しましょうと国や自治体に言われていましたけれども、どこにそうした医師、医療機関があるんですかと度々問われることがございましたけれども、今回、その道筋が生まれたことにも意義があると思っています。
そして、専門的な医療については紹介受診重点医療機関というものが創設されましたが、その対となるべきプライマリーケアの医療機関がこれまでございませんでした。今回そのための枠組みが整備されたということは非常に重要で、医療機関の機能分担の議論が進展するのではないかなと期待をしています。
その一方で、今回の制度はまだまだ問題があると思ってございます。
まずは、継続的な医療は必要ないけれども、何かあれば受診、あるいは健康相談、予防医療を、対応を求めているという国民が対象外になっている。ですので、結果的に、比較的若年の多くの国民にとっては、パンデミック時の受診、ワクチン接種、予防医療、健康増進支援に対して今回の制度が機能を発揮することは非常に難しいという点、これは、本当はできる限りこういった方を対象にすべき、全世代的に対象にすべきと考えています。
また、かかりつけ医機能の定義がまだ曖昧でございますが、慢性疾患や日常的な疾患に対する診療機能、休日、時間外の対応機能、在宅医療の提供機能などと挙げられましたけれども、その全てを満たす必要はない、地域で面として対応できればいいという、今のところ議論が進んでいますので、そうなりますと、一体どこが中核となって責任を持って診療を担ってもらえるんですかという点は、やはり今回の制度でも国民にとっては分からない。自分のかかりつけ医がパンデミック時に外来受診が可能なのか、ワクチンを接種してくれるのか、つらいときには往診もしてくれるのか、これが分かりません。ですので、今回、また同じようなパンデミックが起きたら、全く同じように受診難民と化す国民が多数生まれるリスクが相当高いと私自身は考えています。
ですので、また十年後、二十年後に同じことが起きたときに、今の我々の議論がある意味審判を受けるということを非常に恐れている状況でございます。
次のページでございます。
かかりつけ医と患者さんの間の関係性については、今回、医師からの書面の認定という形になってございますけれども、本来は、医師が恩恵的に与えるものではなくて、医師、患者双方がお互いの義務と責任を持つ対等な関係で協働する合意を取る仕組みが望ましいと考えております。
また、かかりつけ医機能について情報提供することはよいのですが、その内容に関する第三者からの質保証は今回ございません。ですから、こういう機能を果たしていますと手を挙げたらおしまいですので、国民にとってそれを評価するのはかなり難しいので、情報の非対称性がある国民に対しては、その質担保というものは、本当は第三者機関が行うべきかと思っています。
また、パンデミック時に診療対応する医療機関、これは感染症法の改正で生まれたものでございますけれども、それと今回のかかりつけ医機能を発揮する医療機関が分離された状態ですので、締結医療機関には結局、重い負担がかかる、危機時に継続性を持った医療提供は難しい可能性が高いですので、これを近づける努力というのも今後進めていきたいと考えています。
まとめでございますけれども、今回の制度は評価できる点もございます。ですので、かかりつけ医機能に関する医療提供体制改革のあくまでも本当の第一歩、小さな一歩だというふうに位置づけるべきだと思っています。
ただ、問題をこうやって先送りすることなく、未曽有の超高齢化社会かつ人口が急減少していくこれからの日本の社会の中で堅牢に機能するプライマリーケア体制というものを再構築すべき、今回は絶好の機会ではないでしょうか。
できればこの法案の改善を望みたいところでございますが、難しい場合は、施行の細則における改善、厚労省の省令等だと思いますが、そういったもの、また、近い将来に、二十一世紀前半、二〇五〇年までにきちんと日本社会が進むべき道を考えていく骨太の政策展開というものを改めて考えていただきたいと切に思ってございます。
以上、ちょっと長くなりましたけれども、私からのお話でございます。
御清聴ありがとうございました。拍手
三
川
川崎真規#6
○川崎参考人 日本総合研究所の川崎です。
本日は、意見を述べる機会をいただきまして、ありがとうございます。
お手元の資料の概要のスライドを基に御説明させていただきます。
私からは、かかりつけ医、医療提供体制、医療DXをテーマに、今後取り組むべき課題について三点、お話し申し上げます。
まず一点目ですが、患者の方々に加えまして、子育てや家族の介護を行っている方、健康で現時点では医療機関にかかっていない方の視点も踏まえた、早期診断や治療にとどまらないプライマリーケアチームを核とした地域医療の普及について申し上げます。
プライマリーケアチーム、ここでは略してPCTと申し上げます。これは、自身の一生涯を診る医療従事者等多職種から成るチームとします。PCTが普及した社会におきましては、私たちは、健康管理の悩みや心身の不調などを自身のかかりつけ医がいる総合診療科やかかりつけ医科、若しくは家庭医療科など、これまでにない科室に相談しているものと考えます。これまでどおり臓器別等の専門治療をこのPCTと情報連携しながら受けるだけでなく、どの臓器なのか自身で特定せずに相談もできる、このような社会になります。
この社会では、我々が医療機関を受診いたした際に、例えば、内科の観点では問題ありませんと言われたり、それは病気ではありませんと言われることを心配しなくてもよくなります。
例えばですが、ある日、高齢の方が腰が痛いとして診療所に来られます。レントゲンを撮ると圧迫骨折があり、骨粗鬆症もございました。この場合、総合診療や家庭医療学の観点では、生物・心理・社会モデルという考え方から、原因を医学的に追求するだけではなくて、受診者の家族や職場、社会環境等も踏まえて、受診者の抱える悩みや不調、それを取り巻く環境を含めて寄り添い、対応いたします。これにより、受診されている方が、実は、自宅に寝たきりの配偶者がおりまして、その方をお一人で介護しており、腰が痛かったという生活環境が見えてきます。その際には、ヘルパーの方をお呼びするといったような対応がなされるわけです。
次に、自身が診療科をまたがる複数の疾患を持っていらっしゃる方で、その方が子供の看病や親の介護も行っている場合を想像していきます。この方は、自身の複数の疾患について様々受診をしながら、子育てや介護の悩みを抱えています。この際に、PCTが集まりますと、この悩みを我々は同時に一度で相談することができるようになります。
さらに、自身の親が遠く離れて、共働きをしているような現役世代の方も想像していきたいと思います。この場合、互いの親について、それぞれの地域にいるPCTが責任を持って対応していると、現役世代にとっても安心できる制度になってくるものと考えます。
もちろん、このような対応をしてくださる医療従事者の方々は現状もいらっしゃると考えます。しかしながら、問題は、このように臓器などを特定せず相談でき、私たちが伝えたいストーリーを聞いていただける心理的安全性が確保された患者中心の医療を実施している医療従事者を見つけることは簡単ではないということです。
その理由は三つあります。
一つは、医療法施行令第三条の二において、総合診療科、家庭医療科、かかりつけ医科という標榜が認められていないためです。このため、私たちは町中でこれらの看板を目にすることはありません。
二つ目の理由は、院内表記やウェブサイト上では総合診療科の表記自体はできる場合がありますが、総合的な内科として説明されているなど、その言葉の使われ方は様々な状況になっております。
そして三つ目は、総合診療や家庭医療学などを専門的に学んだ医療従事者の数が少ない点が挙げられます。これらを専門的に学んだ医療従事者は二千名ほどと考えられ、診療所の医師数約十万人に対して二%と考えられます。
また、これにより、地域によってPCTの姿は様々あると考えます。このため、今後の第八次医療計画等に基づき、各都道府県で医療提供体制に関する検討がなされますが、これらの検討が進むために指針を一つ示すべきと考えます。
具体的には、患者及び健康な方が、自身の健康の悩みや不調、生活などの問題をより相談できるために、その方の生涯を診る責任を持つ医療機関、そこの医師がかかりつけ医となり、患者中心の医療を提供する生物・心理・社会モデルを踏まえた標準的なプライマリーケアを核とした地域医療の実現に向けてロードマップを二〇二四年度に向けて作成するなど、具体的な指針が必要と考えます。この場合、医師が近くにいない地域も考えられますので、看護師、薬剤師、介護福祉士、ケアマネジャー、社会福祉士、歯科医なども含めた地域の方々の活躍も踏まえた検討が必要です。
次に、二つ目としまして、価値に基づく医療の実装及び給付と財源の均衡性確保の仕組みづくりについて意見いたします。
まず、現状ですが、医薬、医療機器にかかわらず、医療全体を対象にデータに基づき継続的にその価値を評価する公的な役割や制度は実質的に見当たりません。我々が目指すべき社会は、学会などのガイドラインや指標に基づき、提供されている医療全体についてその価値の分析がなされている姿と考えます。ここでいう価値は、治療結果だけでなく、社会的な価値も含めた包括的な価値と考えております。これにより、医療の価値が低ければ価値を見直し、場合によっては、保険給付対象からの退出が自然と促されて、新たな価値のある医療が利用できるという環境になるべきと考えます。そして、そのためには、価値に基づいて医療を継続的に評価する役割、制度を実装すべきであると考えます。これは、データに基づいた政策検討を進める上でも重要であり、医療分野のデータ分析に関する国内での新たな雇用創出にもつながると考えます。そして、医療データやリアルワールドデータ解析に関する研究、また、これらの研究に従事する人材の育成にもつながります。
そして、価値の低い医療を特定し、給付すべき対象を議論し、その上でも足りない財源については、租税、社会保険料、窓口負担の議論を行い、対応すべきか検討し、社会保障制度の持続可能性確保に向けた政策的議論を進めるべきものと考えます。
三つ目は、多様な医療等の関係者のニーズを実現するために必要な医療DXの推進についてです。
現在、医療DXの工程表が議論されており、電子カルテ情報の一部である三文書若しくは二文書六情報などについてデータ連携の検討も行われております。しかしながら、医療DXに限らず、デジタル化は、それ自体が目的ではなく、達成すべき目的を実現するための手段と考えます。つまり、医療DXにつきましても、達成すべき目的を具体化したグランドデザインを明確にした上で、その実現のために必要なことを議論すべきと考えます。これにより、既存の仕組みを前提とした上での改良、単年度でできることに収れんせずに議論を進めるべきと考えます。
そこで、我々は、様々な有識者の方々とともにヘルスケアデジタル改革ラウンドテーブルを組織し、これらの提言を行いました。そこでは、医療DXの意義として、人々の健康増進につながる医療の質の向上、新薬の創出や医療開発といった医療の技術革新、医師の働き方改革支援など医療資源の最適化、社会保障制度の持続可能性確保という四つを示しています。そして、これらの意義を踏まえて、医療データの有効かつ適切な利活用を促進するために、医療データ利活用のあるべき全体像を示すグランドデザインの構築、臨床、一次利用と研究開発などでの二次利用のためのあらゆる医療データの適切な連携、共有を可能にするデータ基盤の構築、医療データの利活用が進む適切なデータガバナンスの実装が必要と考えます。
政府及び関係者の皆様におかれましては、医療DXの意義を踏まえ、あるべき全体像についてのグランドデザインを示し、徹底的な改革を進めていただきたいと考えています。既存業務を効率化することはデジタライゼーションとなります。目指したい社会像を実現するのがデジタルトランスフォーメーションであり、それが医療DXになるべきと考えます。
では、まとめでございます。
一つ目の意見では、総合診療や家庭医療学に精通するPCTを核とした地域医療の普及を進めるべきとし、総合診療や家庭医療を患者が選択できる環境を整備すべく、標榜科や地域での検討に資する指針を提示すべきとの意見をいたしました。
二つ目の意見では、市民、患者から信頼される持続可能な制度とするべく、医療全体を対象とした価値に基づく医療の実装に挑戦するとともに、社会保障制度の持続可能性に向けて、安全にデータを利活用できる役割と仕組みを設けるべきと意見しました。
三つ目では、医療DXについて、あるべき全体像を示すグランドデザインの構築と、それに基づく徹底的な改革の必要性について意見をいたしました。
最後に、日本の強みは、国民が長寿である点、国民皆保険制度により、ばらばらではあるものの、医療データ自体がどこかには存在している点と考えます。この強みを生かすためにも、骨太の方針などの国家戦略の一丁目一番地に健康医療戦略を置き、日本及び世界の人々の健康寿命延伸に貢献する世界的な位置づけを目指すとともに、健康医療産業は日本経済を支える強化、投資すべき成長産業と捉え、政策検討が進むべきと考えます。
以上、私からの意見とさせていただきます。
御清聴、大変ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、意見を述べる機会をいただきまして、ありがとうございます。
お手元の資料の概要のスライドを基に御説明させていただきます。
私からは、かかりつけ医、医療提供体制、医療DXをテーマに、今後取り組むべき課題について三点、お話し申し上げます。
まず一点目ですが、患者の方々に加えまして、子育てや家族の介護を行っている方、健康で現時点では医療機関にかかっていない方の視点も踏まえた、早期診断や治療にとどまらないプライマリーケアチームを核とした地域医療の普及について申し上げます。
プライマリーケアチーム、ここでは略してPCTと申し上げます。これは、自身の一生涯を診る医療従事者等多職種から成るチームとします。PCTが普及した社会におきましては、私たちは、健康管理の悩みや心身の不調などを自身のかかりつけ医がいる総合診療科やかかりつけ医科、若しくは家庭医療科など、これまでにない科室に相談しているものと考えます。これまでどおり臓器別等の専門治療をこのPCTと情報連携しながら受けるだけでなく、どの臓器なのか自身で特定せずに相談もできる、このような社会になります。
この社会では、我々が医療機関を受診いたした際に、例えば、内科の観点では問題ありませんと言われたり、それは病気ではありませんと言われることを心配しなくてもよくなります。
例えばですが、ある日、高齢の方が腰が痛いとして診療所に来られます。レントゲンを撮ると圧迫骨折があり、骨粗鬆症もございました。この場合、総合診療や家庭医療学の観点では、生物・心理・社会モデルという考え方から、原因を医学的に追求するだけではなくて、受診者の家族や職場、社会環境等も踏まえて、受診者の抱える悩みや不調、それを取り巻く環境を含めて寄り添い、対応いたします。これにより、受診されている方が、実は、自宅に寝たきりの配偶者がおりまして、その方をお一人で介護しており、腰が痛かったという生活環境が見えてきます。その際には、ヘルパーの方をお呼びするといったような対応がなされるわけです。
次に、自身が診療科をまたがる複数の疾患を持っていらっしゃる方で、その方が子供の看病や親の介護も行っている場合を想像していきます。この方は、自身の複数の疾患について様々受診をしながら、子育てや介護の悩みを抱えています。この際に、PCTが集まりますと、この悩みを我々は同時に一度で相談することができるようになります。
さらに、自身の親が遠く離れて、共働きをしているような現役世代の方も想像していきたいと思います。この場合、互いの親について、それぞれの地域にいるPCTが責任を持って対応していると、現役世代にとっても安心できる制度になってくるものと考えます。
もちろん、このような対応をしてくださる医療従事者の方々は現状もいらっしゃると考えます。しかしながら、問題は、このように臓器などを特定せず相談でき、私たちが伝えたいストーリーを聞いていただける心理的安全性が確保された患者中心の医療を実施している医療従事者を見つけることは簡単ではないということです。
その理由は三つあります。
一つは、医療法施行令第三条の二において、総合診療科、家庭医療科、かかりつけ医科という標榜が認められていないためです。このため、私たちは町中でこれらの看板を目にすることはありません。
二つ目の理由は、院内表記やウェブサイト上では総合診療科の表記自体はできる場合がありますが、総合的な内科として説明されているなど、その言葉の使われ方は様々な状況になっております。
そして三つ目は、総合診療や家庭医療学などを専門的に学んだ医療従事者の数が少ない点が挙げられます。これらを専門的に学んだ医療従事者は二千名ほどと考えられ、診療所の医師数約十万人に対して二%と考えられます。
また、これにより、地域によってPCTの姿は様々あると考えます。このため、今後の第八次医療計画等に基づき、各都道府県で医療提供体制に関する検討がなされますが、これらの検討が進むために指針を一つ示すべきと考えます。
具体的には、患者及び健康な方が、自身の健康の悩みや不調、生活などの問題をより相談できるために、その方の生涯を診る責任を持つ医療機関、そこの医師がかかりつけ医となり、患者中心の医療を提供する生物・心理・社会モデルを踏まえた標準的なプライマリーケアを核とした地域医療の実現に向けてロードマップを二〇二四年度に向けて作成するなど、具体的な指針が必要と考えます。この場合、医師が近くにいない地域も考えられますので、看護師、薬剤師、介護福祉士、ケアマネジャー、社会福祉士、歯科医なども含めた地域の方々の活躍も踏まえた検討が必要です。
次に、二つ目としまして、価値に基づく医療の実装及び給付と財源の均衡性確保の仕組みづくりについて意見いたします。
まず、現状ですが、医薬、医療機器にかかわらず、医療全体を対象にデータに基づき継続的にその価値を評価する公的な役割や制度は実質的に見当たりません。我々が目指すべき社会は、学会などのガイドラインや指標に基づき、提供されている医療全体についてその価値の分析がなされている姿と考えます。ここでいう価値は、治療結果だけでなく、社会的な価値も含めた包括的な価値と考えております。これにより、医療の価値が低ければ価値を見直し、場合によっては、保険給付対象からの退出が自然と促されて、新たな価値のある医療が利用できるという環境になるべきと考えます。そして、そのためには、価値に基づいて医療を継続的に評価する役割、制度を実装すべきであると考えます。これは、データに基づいた政策検討を進める上でも重要であり、医療分野のデータ分析に関する国内での新たな雇用創出にもつながると考えます。そして、医療データやリアルワールドデータ解析に関する研究、また、これらの研究に従事する人材の育成にもつながります。
そして、価値の低い医療を特定し、給付すべき対象を議論し、その上でも足りない財源については、租税、社会保険料、窓口負担の議論を行い、対応すべきか検討し、社会保障制度の持続可能性確保に向けた政策的議論を進めるべきものと考えます。
三つ目は、多様な医療等の関係者のニーズを実現するために必要な医療DXの推進についてです。
現在、医療DXの工程表が議論されており、電子カルテ情報の一部である三文書若しくは二文書六情報などについてデータ連携の検討も行われております。しかしながら、医療DXに限らず、デジタル化は、それ自体が目的ではなく、達成すべき目的を実現するための手段と考えます。つまり、医療DXにつきましても、達成すべき目的を具体化したグランドデザインを明確にした上で、その実現のために必要なことを議論すべきと考えます。これにより、既存の仕組みを前提とした上での改良、単年度でできることに収れんせずに議論を進めるべきと考えます。
そこで、我々は、様々な有識者の方々とともにヘルスケアデジタル改革ラウンドテーブルを組織し、これらの提言を行いました。そこでは、医療DXの意義として、人々の健康増進につながる医療の質の向上、新薬の創出や医療開発といった医療の技術革新、医師の働き方改革支援など医療資源の最適化、社会保障制度の持続可能性確保という四つを示しています。そして、これらの意義を踏まえて、医療データの有効かつ適切な利活用を促進するために、医療データ利活用のあるべき全体像を示すグランドデザインの構築、臨床、一次利用と研究開発などでの二次利用のためのあらゆる医療データの適切な連携、共有を可能にするデータ基盤の構築、医療データの利活用が進む適切なデータガバナンスの実装が必要と考えます。
政府及び関係者の皆様におかれましては、医療DXの意義を踏まえ、あるべき全体像についてのグランドデザインを示し、徹底的な改革を進めていただきたいと考えています。既存業務を効率化することはデジタライゼーションとなります。目指したい社会像を実現するのがデジタルトランスフォーメーションであり、それが医療DXになるべきと考えます。
では、まとめでございます。
一つ目の意見では、総合診療や家庭医療学に精通するPCTを核とした地域医療の普及を進めるべきとし、総合診療や家庭医療を患者が選択できる環境を整備すべく、標榜科や地域での検討に資する指針を提示すべきとの意見をいたしました。
二つ目の意見では、市民、患者から信頼される持続可能な制度とするべく、医療全体を対象とした価値に基づく医療の実装に挑戦するとともに、社会保障制度の持続可能性に向けて、安全にデータを利活用できる役割と仕組みを設けるべきと意見しました。
三つ目では、医療DXについて、あるべき全体像を示すグランドデザインの構築と、それに基づく徹底的な改革の必要性について意見をいたしました。
最後に、日本の強みは、国民が長寿である点、国民皆保険制度により、ばらばらではあるものの、医療データ自体がどこかには存在している点と考えます。この強みを生かすためにも、骨太の方針などの国家戦略の一丁目一番地に健康医療戦略を置き、日本及び世界の人々の健康寿命延伸に貢献する世界的な位置づけを目指すとともに、健康医療産業は日本経済を支える強化、投資すべき成長産業と捉え、政策検討が進むべきと考えます。
以上、私からの意見とさせていただきます。
御清聴、大変ありがとうございました。拍手
三
釜
釜萢敏#8
○釜萢参考人 日本医師会常任理事、釜萢でございます。
今日は、このような機会を頂戴いたしまして、本当にありがとうございます。
資料を持ってまいりましたので、資料に沿って申し上げます。
今、かかりつけ医機能に関する議論が盛んに行われておりますが、我が国において、かかりつけ医という考え方、あるいは国民の皆さんの御認識は、もうずっと古くからあるわけでありまして、特に、戦後、公的医療保険で原則として国民全体が医療保険に加入し、そして必要なときに医療提供を受けられる体制が整ってから、国民の皆さんが受診をされる医療機関というのは、それぞれの国民の皆さん、あるいは受診される側が選んで、そしてかかってこられたという長い経緯があります。そして、それは、場合によっては、医療機関の方が代替わりをしても、受診される側も、おじいさんが受診しておられたところに子供の頃から行っているとか、世代を通じて受診されてきたという経緯があります。
それで特に余り不都合を感じる場面がなくて長く過ごしてきたということがありますが、今回、特にコロナ禍で、我が国の医療体制からすれば、必要なときにすぐに医療機関に受診できるというふうに思っていたらば、受診しようと思ったらなかなか受け入れてもらえなかった、検査が必要なときに受けられなかったというようなこともあって、これは何とかもっと改善しなければいけないという議論が起こったというふうに理解をしています。
この件については後で触れますが、やはり、想定をしていなかったような新たな感染症などの有事において、日頃からどういう準備をしておくかということは極めて大事でありますので、今回、このかかりつけ医機能の議論が高まってきて、またいろいろ深められてきていることを大いに役立てていかなければいけないというふうに感じております。
一ページは、これまでのかかりつけ医機能に関する議論の流れを整理してみましたけれども、最終的には、昨年の六月に骨太の方針二〇二二で、かかりつけ医機能が発揮される制度整備を行うということが閣議で決定されまして、そのことを受けて、法案の提出が今行われているというふうに理解をしております。その中で、いろいろな御意見が出る中で現在の法案が作られたというふうに感じます。
二ページは、かかりつけ医の定義、それからその次のページ、かかりつけ医機能のことを日本医師会がどういうふうに考えて、これに対応してきたかということを整理しておりますが、そもそも日本医師会でかかりつけ医という名称をはっきり使い始めた時期としては、平成四年に当時の会長が、就任のときの方針の中にかかりつけ医という文言を入れたということがありまして、その前に、当時の厚生労働省から、そのことに関する、家庭医の在り方等の検討がそれ以前に行われていて、それを踏まえてということであったというふうに思います。
直近では、二ページにありますように、これは、平成二十五年に、日本医師会が四病院団体協議会と合同で作りました、かかりつけ医の定義でありまして、「「かかりつけ医」は、以下の定義を理解し、「かかりつけ医機能」の向上に努めている医師であり、病院の医師か、診療所の医師か、あるいはどの診療科かを問うものではない。そして、かかりつけ医は、患者のもっとも身近で頼りになる医師として、自ら積極的にその機能を果たしていく。」ということでありまして、かかりつけ医の定義として、「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師。」というふうに定義いたしました。
三ページでありますが、かかりつけ医機能として、そこに、少し長くなりますので省略いたしますが、非常に大事なかかりつけ医機能について整理をし、それを、先ほど申しましたように、平成二十五年に提言として取りまとめてきております。この考え方は、現在振り返ってみても、現時点の我が国の状況にも極めて合致する適切なものであるというふうに考えております。
四ページは、かかりつけ医機能研修のことを触れておりますけれども、我が国においては、特に地域において診療所を開設する医師は、大学病院等において、それぞれ専門の領域を研さんし、そして、ある程度その経験を積んだ上で地域において開業するという方が多いです。しかし、地域において開業するに当たっては、自分の専門領域だけでは十分地域の皆さんのニーズに応じられませんので、いろいろな研修をしなければならない。そのためのかかりつけ医機能の研修というのをしっかり行うためのプログラムを作ったということであります。
五ページを御覧いただきますと、そのプログラムの受講をして、そして、しっかり研修を行っているという実績が、そこに数が書いてありますけれども、五万八千四百三十七名という方が研修を修了したということでありますが、これは非常に重要な取組であると認識をしております。
そして、六ページ以降が、これまでの骨太の方針でありますけれども、それに至るまでにいろいろな議論があったわけです。
日本医師会として、七ページに整理をしておりますが、特に、この医療機関、七ページの右上でありますが、医療機関の対応としては、それぞれの医療機関が果たせる役割をしっかり更に深め広げていくということ、これを、たて糸を伸ばすというふうに表現をしました。そして、さらに、一つの医療機関、あるいは一人の医師が全ての機能を担えるわけではないので、地域においてしっかり連携をして、そして、地域で必要な医療機能をちゃんと確保するということが大事だ、そういう意味で、よこ糸というふうな表現を取りました。この面としてという意味の、面の広さがどのくらいかということもきちっと捉えておく必要があると思いますけれども、面としては、これは地域によって実情が違いますので、医療資源の多いところ少ないところでも違いますが、日常受診をできる、受診可能な広さの中で必要な機能がしっかり発揮されるということでありまして、これは、地域医療構想における考え方、あるいは調整会議の広さ等とも関連をしてくるというふうに思います。
二次医療圏程度の中で必要なエリアがどのくらいあるのかというようなことも大事ですし、少なくとも、二次医療圏あるいは中学校区域という狭い区域の中でも、ある程度のしっかりした機能が必要ですし、二次医療圏として考えた場合には、その中である程度のきちっとした機能が必要だろうというふうに考えます。
八ページに参りますが、地域に根差した医師の活動としては、非常に多岐にわたる活動を医師は担わなければなりません。これらはそれぞれ大事な機能でありまして、一人の医師が全て担えるわけではありませんので、それをいかにその地域において確実に確保するかということが大事になります。人口も減って、医師も極めて限られたという地域において、全てこれを確保することは難しいと思いますので、その場合に、どのようにそれを整えていくかということを考えなければならないというふうに思います。
九ページでありますが、今回のコロナに当たって、特に、医療機関を受診したいのに受診できなかったという御不満が非常に国民の皆さんに増えたことは十分承知をしておりますが、これは、コロナという病気の本態が分からなかったということが当初ありましたことと、それから、感染防護をして立ち向かっていくための道具が最初の段階で十分に調達できなかったということが大きくて、このために、対応可能な医療機関が非常に限定されてしまったということがあります。
検査の象徴的なPCRについても、当初は一日に可能な検査回数が極めて限られていましたので、現状においては、随分改善されて体制が整ってまいりましたけれども、そのようなことが、今回の有事において、我が国が持っていたはずの本来の機能が十分発揮できなかったという大変具合の悪い事態になったという、これはきちっと対応しなければならないと思いますが、十ページ以降に出ております、日本の医師や医療制度に対する信頼に関する村田ひろ子先生のこの調査結果を見ますと、二〇一一年に比べて、二一年の調査では、医師あるいは医療制度に対する国民の皆さんの評価はむしろ改善をしているということについて、是非御理解を賜りたいと思います。
十二ページ以降は、各国とのコロナの対応の比較ですが、御案内のとおり、我が国は、もちろん改善の余地、改善すべき課題はたくさんありますけれども、諸外国に比べて決して後れを取ることなく、しっかり役割を担ったというふうに結果として出ていると思います。
十六ページのかかりつけ医機能の、面としてということは先ほど申し上げました。
十七ページと十八ページの比較ですけれども、我が国において受診できる医療機関をしっかり御自身が選んで受診できるという仕組みは非常に重要でありまして、あらかじめ、この人はまず最初にどこを受診しなければいけないというようなことを決められてしまうということは、我が国の国民にとっては非常にマイナスが多いのではないかというふうに考えます。
十九ページは、既に、外来の機能をしっかり分化し、また連携することで、大病院ばかり受診するという事態については随分改善してきているというふうに思います。
二十ページ、二十一ページは、これまで御検討いただいた内容で、結論は二十二ページです、少し項目が多いですけれども。かかりつけ医はあくまで国民が選ぶもので、国民にかかりつけ医を持つことを義務づけたり割り当てたりすることは、日本医師会としては反対です。診療科やあるいは専門の観点から、いろいろな、複数のかかりつけ医が必要であって、一つの医療機関が全部担うことはできなくても、しっかり連携を取るということが必要で、そして、かかりつけ医機能を発揮する医療機関は、診療科や病院、診療所の別を問うものではなく、そして、かかりつけ医とかかりつけ医以外を区別するという考え方は、むしろ国民の皆さんにはマイナスだろうと思います。そして、自らもしっかり研さんに励んでまいりたいと思います。登録制は、決して我が国では国民のためにならないというふうに感じております。
私からは以上でございます。どうもありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →今日は、このような機会を頂戴いたしまして、本当にありがとうございます。
資料を持ってまいりましたので、資料に沿って申し上げます。
今、かかりつけ医機能に関する議論が盛んに行われておりますが、我が国において、かかりつけ医という考え方、あるいは国民の皆さんの御認識は、もうずっと古くからあるわけでありまして、特に、戦後、公的医療保険で原則として国民全体が医療保険に加入し、そして必要なときに医療提供を受けられる体制が整ってから、国民の皆さんが受診をされる医療機関というのは、それぞれの国民の皆さん、あるいは受診される側が選んで、そしてかかってこられたという長い経緯があります。そして、それは、場合によっては、医療機関の方が代替わりをしても、受診される側も、おじいさんが受診しておられたところに子供の頃から行っているとか、世代を通じて受診されてきたという経緯があります。
それで特に余り不都合を感じる場面がなくて長く過ごしてきたということがありますが、今回、特にコロナ禍で、我が国の医療体制からすれば、必要なときにすぐに医療機関に受診できるというふうに思っていたらば、受診しようと思ったらなかなか受け入れてもらえなかった、検査が必要なときに受けられなかったというようなこともあって、これは何とかもっと改善しなければいけないという議論が起こったというふうに理解をしています。
この件については後で触れますが、やはり、想定をしていなかったような新たな感染症などの有事において、日頃からどういう準備をしておくかということは極めて大事でありますので、今回、このかかりつけ医機能の議論が高まってきて、またいろいろ深められてきていることを大いに役立てていかなければいけないというふうに感じております。
一ページは、これまでのかかりつけ医機能に関する議論の流れを整理してみましたけれども、最終的には、昨年の六月に骨太の方針二〇二二で、かかりつけ医機能が発揮される制度整備を行うということが閣議で決定されまして、そのことを受けて、法案の提出が今行われているというふうに理解をしております。その中で、いろいろな御意見が出る中で現在の法案が作られたというふうに感じます。
二ページは、かかりつけ医の定義、それからその次のページ、かかりつけ医機能のことを日本医師会がどういうふうに考えて、これに対応してきたかということを整理しておりますが、そもそも日本医師会でかかりつけ医という名称をはっきり使い始めた時期としては、平成四年に当時の会長が、就任のときの方針の中にかかりつけ医という文言を入れたということがありまして、その前に、当時の厚生労働省から、そのことに関する、家庭医の在り方等の検討がそれ以前に行われていて、それを踏まえてということであったというふうに思います。
直近では、二ページにありますように、これは、平成二十五年に、日本医師会が四病院団体協議会と合同で作りました、かかりつけ医の定義でありまして、「「かかりつけ医」は、以下の定義を理解し、「かかりつけ医機能」の向上に努めている医師であり、病院の医師か、診療所の医師か、あるいはどの診療科かを問うものではない。そして、かかりつけ医は、患者のもっとも身近で頼りになる医師として、自ら積極的にその機能を果たしていく。」ということでありまして、かかりつけ医の定義として、「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師。」というふうに定義いたしました。
三ページでありますが、かかりつけ医機能として、そこに、少し長くなりますので省略いたしますが、非常に大事なかかりつけ医機能について整理をし、それを、先ほど申しましたように、平成二十五年に提言として取りまとめてきております。この考え方は、現在振り返ってみても、現時点の我が国の状況にも極めて合致する適切なものであるというふうに考えております。
四ページは、かかりつけ医機能研修のことを触れておりますけれども、我が国においては、特に地域において診療所を開設する医師は、大学病院等において、それぞれ専門の領域を研さんし、そして、ある程度その経験を積んだ上で地域において開業するという方が多いです。しかし、地域において開業するに当たっては、自分の専門領域だけでは十分地域の皆さんのニーズに応じられませんので、いろいろな研修をしなければならない。そのためのかかりつけ医機能の研修というのをしっかり行うためのプログラムを作ったということであります。
五ページを御覧いただきますと、そのプログラムの受講をして、そして、しっかり研修を行っているという実績が、そこに数が書いてありますけれども、五万八千四百三十七名という方が研修を修了したということでありますが、これは非常に重要な取組であると認識をしております。
そして、六ページ以降が、これまでの骨太の方針でありますけれども、それに至るまでにいろいろな議論があったわけです。
日本医師会として、七ページに整理をしておりますが、特に、この医療機関、七ページの右上でありますが、医療機関の対応としては、それぞれの医療機関が果たせる役割をしっかり更に深め広げていくということ、これを、たて糸を伸ばすというふうに表現をしました。そして、さらに、一つの医療機関、あるいは一人の医師が全ての機能を担えるわけではないので、地域においてしっかり連携をして、そして、地域で必要な医療機能をちゃんと確保するということが大事だ、そういう意味で、よこ糸というふうな表現を取りました。この面としてという意味の、面の広さがどのくらいかということもきちっと捉えておく必要があると思いますけれども、面としては、これは地域によって実情が違いますので、医療資源の多いところ少ないところでも違いますが、日常受診をできる、受診可能な広さの中で必要な機能がしっかり発揮されるということでありまして、これは、地域医療構想における考え方、あるいは調整会議の広さ等とも関連をしてくるというふうに思います。
二次医療圏程度の中で必要なエリアがどのくらいあるのかというようなことも大事ですし、少なくとも、二次医療圏あるいは中学校区域という狭い区域の中でも、ある程度のしっかりした機能が必要ですし、二次医療圏として考えた場合には、その中である程度のきちっとした機能が必要だろうというふうに考えます。
八ページに参りますが、地域に根差した医師の活動としては、非常に多岐にわたる活動を医師は担わなければなりません。これらはそれぞれ大事な機能でありまして、一人の医師が全て担えるわけではありませんので、それをいかにその地域において確実に確保するかということが大事になります。人口も減って、医師も極めて限られたという地域において、全てこれを確保することは難しいと思いますので、その場合に、どのようにそれを整えていくかということを考えなければならないというふうに思います。
九ページでありますが、今回のコロナに当たって、特に、医療機関を受診したいのに受診できなかったという御不満が非常に国民の皆さんに増えたことは十分承知をしておりますが、これは、コロナという病気の本態が分からなかったということが当初ありましたことと、それから、感染防護をして立ち向かっていくための道具が最初の段階で十分に調達できなかったということが大きくて、このために、対応可能な医療機関が非常に限定されてしまったということがあります。
検査の象徴的なPCRについても、当初は一日に可能な検査回数が極めて限られていましたので、現状においては、随分改善されて体制が整ってまいりましたけれども、そのようなことが、今回の有事において、我が国が持っていたはずの本来の機能が十分発揮できなかったという大変具合の悪い事態になったという、これはきちっと対応しなければならないと思いますが、十ページ以降に出ております、日本の医師や医療制度に対する信頼に関する村田ひろ子先生のこの調査結果を見ますと、二〇一一年に比べて、二一年の調査では、医師あるいは医療制度に対する国民の皆さんの評価はむしろ改善をしているということについて、是非御理解を賜りたいと思います。
十二ページ以降は、各国とのコロナの対応の比較ですが、御案内のとおり、我が国は、もちろん改善の余地、改善すべき課題はたくさんありますけれども、諸外国に比べて決して後れを取ることなく、しっかり役割を担ったというふうに結果として出ていると思います。
十六ページのかかりつけ医機能の、面としてということは先ほど申し上げました。
十七ページと十八ページの比較ですけれども、我が国において受診できる医療機関をしっかり御自身が選んで受診できるという仕組みは非常に重要でありまして、あらかじめ、この人はまず最初にどこを受診しなければいけないというようなことを決められてしまうということは、我が国の国民にとっては非常にマイナスが多いのではないかというふうに考えます。
十九ページは、既に、外来の機能をしっかり分化し、また連携することで、大病院ばかり受診するという事態については随分改善してきているというふうに思います。
二十ページ、二十一ページは、これまで御検討いただいた内容で、結論は二十二ページです、少し項目が多いですけれども。かかりつけ医はあくまで国民が選ぶもので、国民にかかりつけ医を持つことを義務づけたり割り当てたりすることは、日本医師会としては反対です。診療科やあるいは専門の観点から、いろいろな、複数のかかりつけ医が必要であって、一つの医療機関が全部担うことはできなくても、しっかり連携を取るということが必要で、そして、かかりつけ医機能を発揮する医療機関は、診療科や病院、診療所の別を問うものではなく、そして、かかりつけ医とかかりつけ医以外を区別するという考え方は、むしろ国民の皆さんにはマイナスだろうと思います。そして、自らもしっかり研さんに励んでまいりたいと思います。登録制は、決して我が国では国民のためにならないというふうに感じております。
私からは以上でございます。どうもありがとうございました。拍手
三
伊
伊藤周平#10
○伊藤参考人 鹿児島大学の伊藤と申します。
本日は、このような機会を与えていただいて、非常にありがたく思っております。
私は、今回の法案について、廃案を求める立場から意見を述べさせていただきたいと思います。
そこに書いてあるとおりです。ずっと、医療、かかりつけ医とか、そういった内容についてはここでは割愛させていただいて、高齢者の負担を増やすこと、高齢者の保険料負担も含めて、そういう高齢者の負担を増やすことについて十分議論されていないんじゃないか。
今まで、私のレジュメにある一ページに書いてあるように、一括法案というのが多いんですね。私は、今、法律を専攻していて、ロースクールでも教えていたことがあるんですが、社会保障法、行政法をやっているんですが、こういう一括法案の場合、今回は十一ですが、十九の一括法案だったのが、名前が長いんですよね、何なんですか、地域における医療及び介護の総合的な。今回も長いですが、医療介護総合確保法なんかは十九。しかも、重要な改革はどんどん行われている。十分審議を尽くしたのか。高齢者の生活実態を十分把握した上での議論なのか。全世代対応型あるいは全世代型社会保障改革と言われますけれども、結局、私は高齢者いじめじゃないかと思っています。
今まで、高齢者の方に非常にお金がかかっていた。一人当たりの社会支出で見るとそれほどでもないんですが、ただ、実際に、確かに、ある程度資産を持って裕福な高齢者の方もたくさんいらっしゃいます。私も年金裁判というのをやっていまして、ロースクールで教えていた教え子が弁護士になって、私に証人で来てくれと。教え子に証人尋問されました。そこで、やはり、高齢者の人の生活実態を見るととても裕福ではない。
今回も、その前ですかね、窓口負担が七十五歳以上、一定所得以上は二割になった。今回の出産育児一時金に係る、その分、後期高齢者医療制度から支援するという案ですが、それを見ても、それについてはちょっと時間がないので余りしゃべれないんですが。
ずっと行って十三ページのところに書いたんですけれども、一応、年収百五十三万円以上の被保険者について、そういった保険料の負担増。だけれども、能力に応じた負担と言われますけれども、これは経済的に余裕があるんですか、年収百五十三万で。年金収入だけですけれども。
更に問題なのは、こういった、そもそもそっちから持っていくかな。出産育児一時金について、健康保険であれば、健康保険の方の財源ではなくてこっちから支援する、それはそれでいいんだろうと思うんだけれども、だけれども、なぜ高齢者にこれだけの負担を押しつけるのか。それを全世代型社会保障という形ですごく正当化しているんじゃないかと思います。世代間対立をあおっていますよね、と私は考えますが。
いずれにしても、かかりつけ医について、私、特に問題がある部分、もちろんちょっとあるんですけれども、一括法案だと、非常に問題のある法案が出てくるのと、そうでないのが一緒に出てくるわけですね。私も官僚をやっていたから分かるんですけれども、そんな、一緒に出しちゃうと、完全に反対というのはなかなかできない。制度が後退する部分と制度が改善する部分の法案を一緒に出しちゃうんですね、一括法案というのは。そういうやり方、私は、それも一つ大きな問題じゃないかと。
それはともかく、こういった一括法案の問題と、特に財源の問題ですよ。これはずっと見ていると分かるんですけれども、結局、今までの公費負担を高齢者の負担にコストシフティングしているんです。つまり、公費負担が減るわけですよね、国の負担が九百十億ぐらい今回減るという試算が出ているんですけれども、これはどういうことなのか。結局、そういうコストシフティングをやっている法案。
じゃ、高齢者の生活実態はどうなのかというのは、ちょっとなかなか、誰も代弁する人がいないのでこの場でお話ししたいと思うんですが、まず一つは、今回のコロナで、先ほど死者は少ないと言われましたけれども、今年の一月、一万人ぐらい出たじゃないですか、ほとんど高齢者です。しかも、超過死亡が多いので、実際にコロナで亡くなった人もコロナでないと思われているかもしれません、二〇二二年は非常に多かったです。それを、私、背筋が寒くなったんですけれども、何も言わないですよね、マスコミ。亡くなっているのが高齢者だからですか。何でしたか、その論文については、私の知り合いの和田さんという人が「世界」に書いていらっしゃるので、後ろで見てもらったらいいんですけれども、何と、最大の医療崩壊が起きて最多の死者を起こしたのに、三年ぶりの行動制限のない年末年始と。高齢者が死んでいるから無視しているんですか。もしこれが若い人だったら大問題になっているんですよね。だから、本当に、私、背筋が寒くなりました。
しかも、高齢者の年金をどんどん減らしている、マクロ経済スライドで。今回も、また保険料を上げる、窓口負担を上げる。高齢者の生活実態については、七ページからずっと書いてあるんですけれども、年金裁判をやったときに、高齢者の人は言うんですけれども、もう早く死にたいと言っていました。もうこんなにお金がなくて、また医療費が上がって、窓口負担がまた上がって、年金が削られて、物価が高いのに。何もいいことないな。これを言わせていいんですか、政治として。
社会保障は非常にお金がかかる、だから削らなきゃいけないというのは分かるんだけれども、でも、本来、社会保障は国民の生活に必要なお金じゃないですか。それを何で削るんですか。いや、それは無駄な部分はあるかもしれない。だけれども、自然増の部分まで削っているんですよ、今。何もしなくても増える部分ですよ。社会保障というのは、本来、国の財政が苦しいから社会保障を削減すべき、そういう論理は成り立たないと思うんですよね、三ページのところです。特に生活保護基準、これも裁判をやっていますけれども、私も関わって。意見書も出しましたが、生活保護基準引下げについては、今回、各地裁で勝訴判決が連発しています。健康で文化的な最低限度の水準を決める生活保護基準を国の財政が苦しいからと引き下げていいんですか。
国の財政赤字や歳入不足を理由に、社会保障の費用を自然増の部分まで、何もしなくても増える部分まで削られているというのが問題で、本来、お金がないから社会保障を削るというのは成り立たないんですよ。社会保障は必要なんだから、お金がなきゃどこかから持ってくるんです。それが政治家の仕事なんですよ。それを全くしないで、どんどんどんどん削って、公費負担を削っていくというのは、私は非常に間違っていると思います。防衛費のことは余り言わないですけれども、それを非常に引き上げた上で、どんどん高齢者や本当に声が出しにくい人たちに負担を押しつけている、そういう法案じゃないかなと思っています。
あと、じゃ、どこに財源があるのかとよく言われますけれども、後期高齢者医療制度について言えば、ずっと八ページから九ページに書いてあるんですけれども、今回のそういった法案を含めて、特に後期高齢者支援金の問題があります。
支援金について、今回、後期高齢者なども支援金は既に総報酬割になっているんですけれども、前期の方に、今度、また総報酬割を入れるという案が入っています。これは先ほど健保連の方がおっしゃったように、三分の一なんですけれども。ただ、支援金制度は、私は協会けんぽの鹿児島支部の方の評議員もやっていて分かるんですけれども、もうこれは限界です。毎月毎月年貢のように取られるわけですよね、各医療保険者が。そして、医療保険者の中には、保険料収入の半分ぐらいがこの支援金に取られる。もう支援金制度はなくすべきですよ。
だから、最終的には、私は税方式でやるしかないと思っています、社会保障の、元々の、後期高齢者についてはね。税方式でやるか、あるいは、全部、政府を保険者として、全ての人を入れる医療保険にして窓口負担をなくす、保険料は住民税非課税の人からは取らない。
つまり、住民税もかからないような低所得の人から取っているんですよ、保険料。日本は、そのために、何と所得再分配がほとんど機能していない。つまり、本来取るべきでない人から保険料や税金を取って、本来取るべきところから取っていないわけですね。それで、再分配するための手当や年金が極めて少ない。だから、貧困率は非常に高いですよ、高齢者の。OECD諸国の中でも突出して高いです。特に、単身女性高齢者。独り暮らしの高齢者は、生活保護を受けている人が多いんですけれども、そういう人たちの生活は、だって、年金は三万とか、そんなもんです。暮らしていけませんから。
そういう人たちに、後期高齢者保険料をまた増やして、更に窓口負担も今後全員二割にするんですか。今は一定所得以上ですけれども、これを二割にしていって、それで、受診抑制して、現役世代の負担の軽減をされると言っていますけれども、十一ページのところですけれども、最も削減されるのは公費負担です。だから、これは何なんだろうと。一部負担金というのは、本当にすごい、一応減免はあるんですけれども、国民健康保険にもあるんですが、それは突発的な事由とかになってからです。だから、恒常的な生活困窮者に対しては、一部負担金も保険料の免除はありません。それは制度としておかしいと思います。
そもそも、後期高齢者医療制度はおかしいと。だって、社会保障のそもそものお話をしますと、社会保険というのはリスク分散が必要なんです。お金のある人もない人も全部含めて、病気になりやすい人もなりにくい人も全部集めて、それで、リスクを分散するのが社会保険です。病気になりやすい人や、年金だけで保険料負担がない人ばかり集めてどうするんですか。リスク分散できないじゃないですか、後期高齢。
だから、保険料は一割、今度その保険料の負担率を上げるというんですね、介護保険に倣って。今は一三%ですかね、後期高齢者医療制度に占める割合は。全体の医療費に占める割合。それを、介護保険だと二五%ぐらいになりますよ、第一号被保険者の保険料。じゃ、今のその率を介護保険並みにした場合に、確かに支援金は減るかもしれません。だけれども、高齢者の負担は倍になるわけですか、単純計算すれば。それは私はおかしいだろうと。そういうことをやっていて、コロナになって、見捨てるんですか。高齢者が死んでも、何も、誰も、マスコミも余り騒がない。本当に背筋が寒くなるんですね。
我々、私なんかも将来高齢者になるので、もうちょっと現場の高齢者の生活実態を見た上で制度設計していただきたいと。何も、余り声が出ないから高齢者にどんどん負担を押しつければいいという問題ではないでしょう。社会保険というのは、強制加入なので、保険料を払えない人がいるわけですよ、生活困窮で。そういう人のために免除をすべきであって、先ほど言いましたように、住民税非課税の人は、すぐ税方式に移行しろというわけじゃないですよ。
財源がないと言われるけれども、結局、社会保障・税一体改革の下では、財源は消費税しかないでしょう。だから、子育て支援重視したいと岸田首相が言っているけれども、それは財源は消費税を上げると言えないですよね、今。だから、どこか社会保険料から取るとか言っていますよね。いや、だから、この社会保障・税一体改革の消費税に依存した財源確保をやめて、法人税や所得税の累進性を強化していけばいいんじゃないんですか。それで十分財源確保できるという試算も出ています。
だから、私は、そういったいろんな選択肢があるにもかかわらず、六ページのところですけれども、不公平税制を是正すれば、特に金融所得に対する課税、これは岸田首相が総裁選挙のときに言い出して、株が下がったので引っ込めましたけれども、これを強化したり、あと、法人税の租税特別措置などの大企業優遇税制を見直していけば、四十六兆円確保できるらしいですよ。これだけあれば、消費税減税して社会保障を充実するのは十分可能じゃないですか。だけれども、これをやらない。
本当にお金のある人たちから、だから、お金のある人たちからたくさん取って。そうでしょう。手当だってそうだと思うんですけれども、私、児童手当の所得制限は廃止すべきだと二年前の内閣委員会で言ったんですけれども、年収千二百万円以上の人は特例給付はなくなりました。その法案、法律を通しておいて、何か最近言い出しましたよね、岸田氏は、異次元の少子化対策で児童手当の所得制限をなくすと。えっ、何だったんですか、あれは。二年前、私が言ったのに、今になって言い出すのかと、何なのとか思いましたけれども……
この発言だけを見る →本日は、このような機会を与えていただいて、非常にありがたく思っております。
私は、今回の法案について、廃案を求める立場から意見を述べさせていただきたいと思います。
そこに書いてあるとおりです。ずっと、医療、かかりつけ医とか、そういった内容についてはここでは割愛させていただいて、高齢者の負担を増やすこと、高齢者の保険料負担も含めて、そういう高齢者の負担を増やすことについて十分議論されていないんじゃないか。
今まで、私のレジュメにある一ページに書いてあるように、一括法案というのが多いんですね。私は、今、法律を専攻していて、ロースクールでも教えていたことがあるんですが、社会保障法、行政法をやっているんですが、こういう一括法案の場合、今回は十一ですが、十九の一括法案だったのが、名前が長いんですよね、何なんですか、地域における医療及び介護の総合的な。今回も長いですが、医療介護総合確保法なんかは十九。しかも、重要な改革はどんどん行われている。十分審議を尽くしたのか。高齢者の生活実態を十分把握した上での議論なのか。全世代対応型あるいは全世代型社会保障改革と言われますけれども、結局、私は高齢者いじめじゃないかと思っています。
今まで、高齢者の方に非常にお金がかかっていた。一人当たりの社会支出で見るとそれほどでもないんですが、ただ、実際に、確かに、ある程度資産を持って裕福な高齢者の方もたくさんいらっしゃいます。私も年金裁判というのをやっていまして、ロースクールで教えていた教え子が弁護士になって、私に証人で来てくれと。教え子に証人尋問されました。そこで、やはり、高齢者の人の生活実態を見るととても裕福ではない。
今回も、その前ですかね、窓口負担が七十五歳以上、一定所得以上は二割になった。今回の出産育児一時金に係る、その分、後期高齢者医療制度から支援するという案ですが、それを見ても、それについてはちょっと時間がないので余りしゃべれないんですが。
ずっと行って十三ページのところに書いたんですけれども、一応、年収百五十三万円以上の被保険者について、そういった保険料の負担増。だけれども、能力に応じた負担と言われますけれども、これは経済的に余裕があるんですか、年収百五十三万で。年金収入だけですけれども。
更に問題なのは、こういった、そもそもそっちから持っていくかな。出産育児一時金について、健康保険であれば、健康保険の方の財源ではなくてこっちから支援する、それはそれでいいんだろうと思うんだけれども、だけれども、なぜ高齢者にこれだけの負担を押しつけるのか。それを全世代型社会保障という形ですごく正当化しているんじゃないかと思います。世代間対立をあおっていますよね、と私は考えますが。
いずれにしても、かかりつけ医について、私、特に問題がある部分、もちろんちょっとあるんですけれども、一括法案だと、非常に問題のある法案が出てくるのと、そうでないのが一緒に出てくるわけですね。私も官僚をやっていたから分かるんですけれども、そんな、一緒に出しちゃうと、完全に反対というのはなかなかできない。制度が後退する部分と制度が改善する部分の法案を一緒に出しちゃうんですね、一括法案というのは。そういうやり方、私は、それも一つ大きな問題じゃないかと。
それはともかく、こういった一括法案の問題と、特に財源の問題ですよ。これはずっと見ていると分かるんですけれども、結局、今までの公費負担を高齢者の負担にコストシフティングしているんです。つまり、公費負担が減るわけですよね、国の負担が九百十億ぐらい今回減るという試算が出ているんですけれども、これはどういうことなのか。結局、そういうコストシフティングをやっている法案。
じゃ、高齢者の生活実態はどうなのかというのは、ちょっとなかなか、誰も代弁する人がいないのでこの場でお話ししたいと思うんですが、まず一つは、今回のコロナで、先ほど死者は少ないと言われましたけれども、今年の一月、一万人ぐらい出たじゃないですか、ほとんど高齢者です。しかも、超過死亡が多いので、実際にコロナで亡くなった人もコロナでないと思われているかもしれません、二〇二二年は非常に多かったです。それを、私、背筋が寒くなったんですけれども、何も言わないですよね、マスコミ。亡くなっているのが高齢者だからですか。何でしたか、その論文については、私の知り合いの和田さんという人が「世界」に書いていらっしゃるので、後ろで見てもらったらいいんですけれども、何と、最大の医療崩壊が起きて最多の死者を起こしたのに、三年ぶりの行動制限のない年末年始と。高齢者が死んでいるから無視しているんですか。もしこれが若い人だったら大問題になっているんですよね。だから、本当に、私、背筋が寒くなりました。
しかも、高齢者の年金をどんどん減らしている、マクロ経済スライドで。今回も、また保険料を上げる、窓口負担を上げる。高齢者の生活実態については、七ページからずっと書いてあるんですけれども、年金裁判をやったときに、高齢者の人は言うんですけれども、もう早く死にたいと言っていました。もうこんなにお金がなくて、また医療費が上がって、窓口負担がまた上がって、年金が削られて、物価が高いのに。何もいいことないな。これを言わせていいんですか、政治として。
社会保障は非常にお金がかかる、だから削らなきゃいけないというのは分かるんだけれども、でも、本来、社会保障は国民の生活に必要なお金じゃないですか。それを何で削るんですか。いや、それは無駄な部分はあるかもしれない。だけれども、自然増の部分まで削っているんですよ、今。何もしなくても増える部分ですよ。社会保障というのは、本来、国の財政が苦しいから社会保障を削減すべき、そういう論理は成り立たないと思うんですよね、三ページのところです。特に生活保護基準、これも裁判をやっていますけれども、私も関わって。意見書も出しましたが、生活保護基準引下げについては、今回、各地裁で勝訴判決が連発しています。健康で文化的な最低限度の水準を決める生活保護基準を国の財政が苦しいからと引き下げていいんですか。
国の財政赤字や歳入不足を理由に、社会保障の費用を自然増の部分まで、何もしなくても増える部分まで削られているというのが問題で、本来、お金がないから社会保障を削るというのは成り立たないんですよ。社会保障は必要なんだから、お金がなきゃどこかから持ってくるんです。それが政治家の仕事なんですよ。それを全くしないで、どんどんどんどん削って、公費負担を削っていくというのは、私は非常に間違っていると思います。防衛費のことは余り言わないですけれども、それを非常に引き上げた上で、どんどん高齢者や本当に声が出しにくい人たちに負担を押しつけている、そういう法案じゃないかなと思っています。
あと、じゃ、どこに財源があるのかとよく言われますけれども、後期高齢者医療制度について言えば、ずっと八ページから九ページに書いてあるんですけれども、今回のそういった法案を含めて、特に後期高齢者支援金の問題があります。
支援金について、今回、後期高齢者なども支援金は既に総報酬割になっているんですけれども、前期の方に、今度、また総報酬割を入れるという案が入っています。これは先ほど健保連の方がおっしゃったように、三分の一なんですけれども。ただ、支援金制度は、私は協会けんぽの鹿児島支部の方の評議員もやっていて分かるんですけれども、もうこれは限界です。毎月毎月年貢のように取られるわけですよね、各医療保険者が。そして、医療保険者の中には、保険料収入の半分ぐらいがこの支援金に取られる。もう支援金制度はなくすべきですよ。
だから、最終的には、私は税方式でやるしかないと思っています、社会保障の、元々の、後期高齢者についてはね。税方式でやるか、あるいは、全部、政府を保険者として、全ての人を入れる医療保険にして窓口負担をなくす、保険料は住民税非課税の人からは取らない。
つまり、住民税もかからないような低所得の人から取っているんですよ、保険料。日本は、そのために、何と所得再分配がほとんど機能していない。つまり、本来取るべきでない人から保険料や税金を取って、本来取るべきところから取っていないわけですね。それで、再分配するための手当や年金が極めて少ない。だから、貧困率は非常に高いですよ、高齢者の。OECD諸国の中でも突出して高いです。特に、単身女性高齢者。独り暮らしの高齢者は、生活保護を受けている人が多いんですけれども、そういう人たちの生活は、だって、年金は三万とか、そんなもんです。暮らしていけませんから。
そういう人たちに、後期高齢者保険料をまた増やして、更に窓口負担も今後全員二割にするんですか。今は一定所得以上ですけれども、これを二割にしていって、それで、受診抑制して、現役世代の負担の軽減をされると言っていますけれども、十一ページのところですけれども、最も削減されるのは公費負担です。だから、これは何なんだろうと。一部負担金というのは、本当にすごい、一応減免はあるんですけれども、国民健康保険にもあるんですが、それは突発的な事由とかになってからです。だから、恒常的な生活困窮者に対しては、一部負担金も保険料の免除はありません。それは制度としておかしいと思います。
そもそも、後期高齢者医療制度はおかしいと。だって、社会保障のそもそものお話をしますと、社会保険というのはリスク分散が必要なんです。お金のある人もない人も全部含めて、病気になりやすい人もなりにくい人も全部集めて、それで、リスクを分散するのが社会保険です。病気になりやすい人や、年金だけで保険料負担がない人ばかり集めてどうするんですか。リスク分散できないじゃないですか、後期高齢。
だから、保険料は一割、今度その保険料の負担率を上げるというんですね、介護保険に倣って。今は一三%ですかね、後期高齢者医療制度に占める割合は。全体の医療費に占める割合。それを、介護保険だと二五%ぐらいになりますよ、第一号被保険者の保険料。じゃ、今のその率を介護保険並みにした場合に、確かに支援金は減るかもしれません。だけれども、高齢者の負担は倍になるわけですか、単純計算すれば。それは私はおかしいだろうと。そういうことをやっていて、コロナになって、見捨てるんですか。高齢者が死んでも、何も、誰も、マスコミも余り騒がない。本当に背筋が寒くなるんですね。
我々、私なんかも将来高齢者になるので、もうちょっと現場の高齢者の生活実態を見た上で制度設計していただきたいと。何も、余り声が出ないから高齢者にどんどん負担を押しつければいいという問題ではないでしょう。社会保険というのは、強制加入なので、保険料を払えない人がいるわけですよ、生活困窮で。そういう人のために免除をすべきであって、先ほど言いましたように、住民税非課税の人は、すぐ税方式に移行しろというわけじゃないですよ。
財源がないと言われるけれども、結局、社会保障・税一体改革の下では、財源は消費税しかないでしょう。だから、子育て支援重視したいと岸田首相が言っているけれども、それは財源は消費税を上げると言えないですよね、今。だから、どこか社会保険料から取るとか言っていますよね。いや、だから、この社会保障・税一体改革の消費税に依存した財源確保をやめて、法人税や所得税の累進性を強化していけばいいんじゃないんですか。それで十分財源確保できるという試算も出ています。
だから、私は、そういったいろんな選択肢があるにもかかわらず、六ページのところですけれども、不公平税制を是正すれば、特に金融所得に対する課税、これは岸田首相が総裁選挙のときに言い出して、株が下がったので引っ込めましたけれども、これを強化したり、あと、法人税の租税特別措置などの大企業優遇税制を見直していけば、四十六兆円確保できるらしいですよ。これだけあれば、消費税減税して社会保障を充実するのは十分可能じゃないですか。だけれども、これをやらない。
本当にお金のある人たちから、だから、お金のある人たちからたくさん取って。そうでしょう。手当だってそうだと思うんですけれども、私、児童手当の所得制限は廃止すべきだと二年前の内閣委員会で言ったんですけれども、年収千二百万円以上の人は特例給付はなくなりました。その法案、法律を通しておいて、何か最近言い出しましたよね、岸田氏は、異次元の少子化対策で児童手当の所得制限をなくすと。えっ、何だったんですか、あれは。二年前、私が言ったのに、今になって言い出すのかと、何なのとか思いましたけれども……
三
伊
伊藤周平#12
○伊藤参考人 済みません。
というわけで、いろいろな事情で、とにかくこれはもう是非廃案にしていただきたいと思います。
以上です。済みません。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →というわけで、いろいろな事情で、とにかくこれはもう是非廃案にしていただきたいと思います。
以上です。済みません。ありがとうございました。拍手
三
三
高
高階恵美子#15
○高階委員 おはようございます。自由民主党の高階恵美子と申します。
たくさん質問したいことがあるんですけれども、今日はお忙しい中お運びいただき、また、貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございます。
初めに、先ほど、佐野参考人の方からも、個々の健康意識あるいは受療行動について触れていただきましたが、前段となる被保険者等の健康度を高めるための保険者努力、この支援制度に関して、ちょっと御見解をお伺いしたいなと思うんです。
医療費適正化という観点もありますが、現場にとってはちょっと苦手意識もあって、更地から効果的な事業を組み立てていこうとするとなかなか大変だという一方で、メタボ対策をやってりゃいいんじゃないといったような、非常に、新しい芽を出そうとしても実現しにくい、こういったようなこともあって、現実にデータを見ていきますと、団体間の差というのがかなり大きくなっていると思うんです。
本当に効果的な支援をしていくために、様々な健保組合の事業等も御覧いただいていると思うので、現場を御覧になった感覚も踏まえてアドバイスいただけないかなと思います。
この発言だけを見る →たくさん質問したいことがあるんですけれども、今日はお忙しい中お運びいただき、また、貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございます。
初めに、先ほど、佐野参考人の方からも、個々の健康意識あるいは受療行動について触れていただきましたが、前段となる被保険者等の健康度を高めるための保険者努力、この支援制度に関して、ちょっと御見解をお伺いしたいなと思うんです。
医療費適正化という観点もありますが、現場にとってはちょっと苦手意識もあって、更地から効果的な事業を組み立てていこうとするとなかなか大変だという一方で、メタボ対策をやってりゃいいんじゃないといったような、非常に、新しい芽を出そうとしても実現しにくい、こういったようなこともあって、現実にデータを見ていきますと、団体間の差というのがかなり大きくなっていると思うんです。
本当に効果的な支援をしていくために、様々な健保組合の事業等も御覧いただいていると思うので、現場を御覧になった感覚も踏まえてアドバイスいただけないかなと思います。
佐
佐野雅宏#16
○佐野参考人 ありがとうございます。
先生おっしゃるとおり、こういう保健事業といいますか支援については、なかなかに難しい部分があると思っております。ある面では、加入者の方もいろんな方がおられて、大変健康に関心を持って積極的に取り組んでいる方もいらっしゃいますし、一方では、例えば、健診結果が余りよくないのに、なかなか自らそういうことをしようとしない方もいらっしゃって、相当いろんなタイプの方がいらっしゃいますので、そこに対してどういう支援をしていくかというのは大変重要だと思っていますし、我々健保組合は加入者に近い保険者でございますので、やはり加入者に近い立場として、そういう特性等も踏まえてやっていくということが大事だと思っています。
それと、昨今においては、やはりデータの活用というのが大変重要でございますので、ここをやはり、健診結果であったりとか、さらには診療実績等も踏まえて、各層別にきめ細かい指導、これをやっていくことが大変重要だと思っていますので、折から今、健康経営ということも出ていますので、ここは事業主とも連携を取って取組をしているというのが実態でございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →先生おっしゃるとおり、こういう保健事業といいますか支援については、なかなかに難しい部分があると思っております。ある面では、加入者の方もいろんな方がおられて、大変健康に関心を持って積極的に取り組んでいる方もいらっしゃいますし、一方では、例えば、健診結果が余りよくないのに、なかなか自らそういうことをしようとしない方もいらっしゃって、相当いろんなタイプの方がいらっしゃいますので、そこに対してどういう支援をしていくかというのは大変重要だと思っていますし、我々健保組合は加入者に近い保険者でございますので、やはり加入者に近い立場として、そういう特性等も踏まえてやっていくということが大事だと思っています。
それと、昨今においては、やはりデータの活用というのが大変重要でございますので、ここをやはり、健診結果であったりとか、さらには診療実績等も踏まえて、各層別にきめ細かい指導、これをやっていくことが大変重要だと思っていますので、折から今、健康経営ということも出ていますので、ここは事業主とも連携を取って取組をしているというのが実態でございます。
以上でございます。
高
高階恵美子#17
○高階委員 ありがとうございます。
制度の持続性を維持しつつサービスを充実していこうとすると、今回の法改正で対象としております給付と負担のバランス、応能負担をどこまで取り入れていくかということもありますし、それから、限られた人材、資源、これをどう有効活用し、また、利用者一人一人がどのように地域包括の体制に参加していくか、こういったような動きを喚起していく取組も必要だと思います。
また、生じるリスクの適正な分散、緩衝策、いろいろ考えなきゃいけないことがあるんですけれども、特に財政ですね、この三年間、実はよくしのいでいただいたなという側面がありまして、診療の場に関わる経費も、大分社会保険の方から見ていただいています。そういう面では、財政状況が必ずしもいい状況じゃないということはなかなか声を上げにくいんだろうと思いますけれども、よくぞしのいで今日まで来てくださったという思いが私はあります。
今回、差し迫った対応として、授かった命を迎え入れる、そしてその家族を支えていく、こういうためにあらゆる世代が社会保険への参加度をぐっと強めていくというか、緩やかに、段階的に高めていくということになりますけれども、総じて、横断的な業務をバックヤードで担う健保連さんとしては、かかる事務負担とか、それからDXの推進にも取り組んでおられるということで、先ほどマイナンバーカードの話も、保険証の一体化、この辺のところに関しても触れていただきましたけれども、この場で、ちょっと気がかりなこととか、各方面の方がここに参加できるような意識啓発をということを触れていただきましたけれども、限られた時間の中でやらなきゃいけない、遅滞なく失敗が許されないといったようなこともあります、ちょっと、この辺に関して要望したいことがあれば、一声お願いいたします。
この発言だけを見る →制度の持続性を維持しつつサービスを充実していこうとすると、今回の法改正で対象としております給付と負担のバランス、応能負担をどこまで取り入れていくかということもありますし、それから、限られた人材、資源、これをどう有効活用し、また、利用者一人一人がどのように地域包括の体制に参加していくか、こういったような動きを喚起していく取組も必要だと思います。
また、生じるリスクの適正な分散、緩衝策、いろいろ考えなきゃいけないことがあるんですけれども、特に財政ですね、この三年間、実はよくしのいでいただいたなという側面がありまして、診療の場に関わる経費も、大分社会保険の方から見ていただいています。そういう面では、財政状況が必ずしもいい状況じゃないということはなかなか声を上げにくいんだろうと思いますけれども、よくぞしのいで今日まで来てくださったという思いが私はあります。
今回、差し迫った対応として、授かった命を迎え入れる、そしてその家族を支えていく、こういうためにあらゆる世代が社会保険への参加度をぐっと強めていくというか、緩やかに、段階的に高めていくということになりますけれども、総じて、横断的な業務をバックヤードで担う健保連さんとしては、かかる事務負担とか、それからDXの推進にも取り組んでおられるということで、先ほどマイナンバーカードの話も、保険証の一体化、この辺のところに関しても触れていただきましたけれども、この場で、ちょっと気がかりなこととか、各方面の方がここに参加できるような意識啓発をということを触れていただきましたけれども、限られた時間の中でやらなきゃいけない、遅滞なく失敗が許されないといったようなこともあります、ちょっと、この辺に関して要望したいことがあれば、一声お願いいたします。
佐
佐野雅宏#18
○佐野参考人 ありがとうございます。
特に、今先生も言われましたけれども、やはり、今回の中でいいますと、今回の法改正というよりは、マイナンバーカードと保険証の一体化というのは、先ほど申し上げました大変重要な取組でありますけれども、一方で、大変、事務的な部分でいいますと、負荷の高い、課題が多い部分だと思います。そういう面で、本件については、制度をいかにつくるかということももちろんではございますけれども、一方で、実務がどうやってうまく回せるのかという点が最大の課題ではないかと思っております。
我々の直接のところでいいますと、我々の方は、加入者から事業主経由で健保組合にもらって、その情報を登録してつなげるということになるわけでございますけれども、まだまだ国民の中に、相当マイナンバーカードの普及は進んでまいりましたけれども、これを保険証として使えるというところについての意識、若しくは、もっと言いますと、マイナンバーカードというものを何となく家にしまっておくものみたいな意識がまだまだ高いんじゃないかと思います。
いわば、これを、そういう意識も含めて変えていくことが極めて重要ではないか。これが、ひいては健保組合の事務負担も減らして、かつ、このメリットが大きくなるのではないかと思っていますので、そういう点については、やはり国を挙げての意識改革といいますか、そういう周知広報の方をお願いできればというふうに思っている部分でございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →特に、今先生も言われましたけれども、やはり、今回の中でいいますと、今回の法改正というよりは、マイナンバーカードと保険証の一体化というのは、先ほど申し上げました大変重要な取組でありますけれども、一方で、大変、事務的な部分でいいますと、負荷の高い、課題が多い部分だと思います。そういう面で、本件については、制度をいかにつくるかということももちろんではございますけれども、一方で、実務がどうやってうまく回せるのかという点が最大の課題ではないかと思っております。
我々の直接のところでいいますと、我々の方は、加入者から事業主経由で健保組合にもらって、その情報を登録してつなげるということになるわけでございますけれども、まだまだ国民の中に、相当マイナンバーカードの普及は進んでまいりましたけれども、これを保険証として使えるというところについての意識、若しくは、もっと言いますと、マイナンバーカードというものを何となく家にしまっておくものみたいな意識がまだまだ高いんじゃないかと思います。
いわば、これを、そういう意識も含めて変えていくことが極めて重要ではないか。これが、ひいては健保組合の事務負担も減らして、かつ、このメリットが大きくなるのではないかと思っていますので、そういう点については、やはり国を挙げての意識改革といいますか、そういう周知広報の方をお願いできればというふうに思っている部分でございます。
以上でございます。
高
高階恵美子#19
○高階委員 ありがとうございます。
また、地域ごとの医療・介護情報を収集して一括して提供するというこの基盤が整うことも、身近に活用できるようになるというのは非常にありがたいというふうに思う一方で、これが一刻も早く運用されるような支援を私たちもしていかなければいけないというふうに考えます。
長期的な推移を計画期間ごとに評価していくことができるようになりますと、例えば、制度改革に生かすということだけではなくて、これから就職する学生さんたちの参考データになったりとか、あるいは、要介護家族とともに移住をしたいという有資格の方々とかの参考情報にもなり得るのではないかというふうにも思います。
情報収集、分析、そして提供が更に効果的な形で有益に使われるような分析、チェックというのを取り入れながら、しかし情報管理は徹底していくというバランスの取れた仕事をしなければいけないということになりますけれども、この点に関しては、佐野参考人、川崎参考人にできればちょっと一言いただければなと思いますが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →また、地域ごとの医療・介護情報を収集して一括して提供するというこの基盤が整うことも、身近に活用できるようになるというのは非常にありがたいというふうに思う一方で、これが一刻も早く運用されるような支援を私たちもしていかなければいけないというふうに考えます。
長期的な推移を計画期間ごとに評価していくことができるようになりますと、例えば、制度改革に生かすということだけではなくて、これから就職する学生さんたちの参考データになったりとか、あるいは、要介護家族とともに移住をしたいという有資格の方々とかの参考情報にもなり得るのではないかというふうにも思います。
情報収集、分析、そして提供が更に効果的な形で有益に使われるような分析、チェックというのを取り入れながら、しかし情報管理は徹底していくというバランスの取れた仕事をしなければいけないということになりますけれども、この点に関しては、佐野参考人、川崎参考人にできればちょっと一言いただければなと思いますが、いかがでしょうか。
佐
佐野雅宏#20
○佐野参考人 ありがとうございます。
おっしゃるとおり、いろいろな介護情報を含めた一体化というのは大変重要な課題だと思っておりますし、現時点においては、私ども健保組合は、対象は基本的には現役世代になっておりますけれども、やはり、医療と介護の連携の部分というのは全体の生涯を通しての健康アップのためにも大変重要だと思っておりますので、やはりここは、今政府の方でもいろいろなデータの一体化を含めて取り組んでいただいておりますけれども、ここを活用して、若年、要は若いときから情報提供をして、健康増進、疾病予防に対する取組を進めていきたいというふうに思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →おっしゃるとおり、いろいろな介護情報を含めた一体化というのは大変重要な課題だと思っておりますし、現時点においては、私ども健保組合は、対象は基本的には現役世代になっておりますけれども、やはり、医療と介護の連携の部分というのは全体の生涯を通しての健康アップのためにも大変重要だと思っておりますので、やはりここは、今政府の方でもいろいろなデータの一体化を含めて取り組んでいただいておりますけれども、ここを活用して、若年、要は若いときから情報提供をして、健康増進、疾病予防に対する取組を進めていきたいというふうに思っております。
以上でございます。
川
川崎真規#21
○川崎参考人 ありがとうございます。
今おっしゃっていただいたように、医療のデータは、統合、インテグレートするからこそ価値が増えていく、つまり、データというのは、個々が個々の仕組みで持っていると個々の価値は高まりますけれども、それを統合していくと更なる価値が出てまいります。
その点からいきますと、私たちは、健康、その後、疾病して介護を迎えるということで、一連のステージがあるわけです。私たちは別に介護だけを受ける人間ではなく、健康な状況もあるわけですので、データもやはり、私も、一生涯のデータを使って、さらに、価値あるものであれば、安全にですけれども活用していただきたいと考えます。
その点におきましては、今後、更なる医療と介護並びに健康も含めたデータの統合が必要と考えますし、そのためにはどのような社会像を私たちが目指していくかという強い思いがないと、なかなか現状を変えていくことはできないのかなと思います。
以上です。ありがとうございます。
この発言だけを見る →今おっしゃっていただいたように、医療のデータは、統合、インテグレートするからこそ価値が増えていく、つまり、データというのは、個々が個々の仕組みで持っていると個々の価値は高まりますけれども、それを統合していくと更なる価値が出てまいります。
その点からいきますと、私たちは、健康、その後、疾病して介護を迎えるということで、一連のステージがあるわけです。私たちは別に介護だけを受ける人間ではなく、健康な状況もあるわけですので、データもやはり、私も、一生涯のデータを使って、さらに、価値あるものであれば、安全にですけれども活用していただきたいと考えます。
その点におきましては、今後、更なる医療と介護並びに健康も含めたデータの統合が必要と考えますし、そのためにはどのような社会像を私たちが目指していくかという強い思いがないと、なかなか現状を変えていくことはできないのかなと思います。
以上です。ありがとうございます。
高
高階恵美子#22
○高階委員 ありがとうございます。
今おっしゃられましたように、人生百年全体を視野に入れながら、まずは自分の健康と自分自身が向き合い、必要な資源も上手に使いながら暮らしていくことができるように周りもそれをサポートしていく、その環境をどうつくっていけるのかということになるんだろうと思います。
九〇年代からこの間を見ますと、どうしても急激な高齢化率の上昇に伴う様々な手当てをしなければいけないということもあって、公衆衛生とか、あるいは疫学、感染症コントロールに関することは過去の課題であるかのような言われ方をすることもしばしばありまして、それが今回のCOVIDの流行の中で、大分、有事の体制が抜けているよといったようなことを世に警鐘されるというふうな結果を招いているというふうにも思います。
分かった以上、きちっと対応していくということが必要になるんだろうというふうに思いますけれども、例えば、今回の改正の中では、看多機、小規模多機能の活用のこととか、ちょっとずつかもしれませんけれども、制度に入れ込めるものを工夫して入れ込んでいる、そういう改正になっているんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、特に、有事の診療対応体制に関して、地域の中で、介護事業所も参加できるような法人を認可していこうとか、ちょっとずつ工夫がされています。
例えば、この制度は、民家が散在するような条件不利地域、こういったところなどでも効果を発揮するんじゃなかろうかというふうにイメージしたりするわけですけれども、いかがでしょうか、この辺りは草場参考人にお伺いするといいんでしょうか。お願いします。
この発言だけを見る →今おっしゃられましたように、人生百年全体を視野に入れながら、まずは自分の健康と自分自身が向き合い、必要な資源も上手に使いながら暮らしていくことができるように周りもそれをサポートしていく、その環境をどうつくっていけるのかということになるんだろうと思います。
九〇年代からこの間を見ますと、どうしても急激な高齢化率の上昇に伴う様々な手当てをしなければいけないということもあって、公衆衛生とか、あるいは疫学、感染症コントロールに関することは過去の課題であるかのような言われ方をすることもしばしばありまして、それが今回のCOVIDの流行の中で、大分、有事の体制が抜けているよといったようなことを世に警鐘されるというふうな結果を招いているというふうにも思います。
分かった以上、きちっと対応していくということが必要になるんだろうというふうに思いますけれども、例えば、今回の改正の中では、看多機、小規模多機能の活用のこととか、ちょっとずつかもしれませんけれども、制度に入れ込めるものを工夫して入れ込んでいる、そういう改正になっているんじゃないかなというふうに思っているんですけれども、特に、有事の診療対応体制に関して、地域の中で、介護事業所も参加できるような法人を認可していこうとか、ちょっとずつ工夫がされています。
例えば、この制度は、民家が散在するような条件不利地域、こういったところなどでも効果を発揮するんじゃなかろうかというふうにイメージしたりするわけですけれども、いかがでしょうか、この辺りは草場参考人にお伺いするといいんでしょうか。お願いします。
草
草場鉄周#23
○草場参考人 ありがとうございます。
おっしゃるとおり、介護事業所に対する感染時の危機対応ということに関しては、本当に、当初かなり難渋したという意識がございます。私、地元札幌でも、茨戸アカシアハイツというところで、本当に初期にたくさんの高齢者が亡くなったということで、じくじたる思いがございました。
介護事業所の中にも、しっかり感染対応をしていく施設というものをどんどん増やしていかれ、認定していく、そういった仕組みを増やすのは大事ですし、あと、ちょっと強調したいのは、やはり、そこに行くドクターが誰なのか、その配置がある場合にはまだいいんですけれども、配置がないような施設もたくさんございますので、そういったときに、結局、医者が来ないと、介護員の方というのは非常に難渋する。
ですから、先ほどのかかりつけ医の話ともちょっとつながりますが、施設とかかりつけ医の関係性ということもちゃんと連動させた、一体となった仕組みというものを是非、平時から準備をしていかなきゃいけないなと感じています。
以上です。
この発言だけを見る →おっしゃるとおり、介護事業所に対する感染時の危機対応ということに関しては、本当に、当初かなり難渋したという意識がございます。私、地元札幌でも、茨戸アカシアハイツというところで、本当に初期にたくさんの高齢者が亡くなったということで、じくじたる思いがございました。
介護事業所の中にも、しっかり感染対応をしていく施設というものをどんどん増やしていかれ、認定していく、そういった仕組みを増やすのは大事ですし、あと、ちょっと強調したいのは、やはり、そこに行くドクターが誰なのか、その配置がある場合にはまだいいんですけれども、配置がないような施設もたくさんございますので、そういったときに、結局、医者が来ないと、介護員の方というのは非常に難渋する。
ですから、先ほどのかかりつけ医の話ともちょっとつながりますが、施設とかかりつけ医の関係性ということもちゃんと連動させた、一体となった仕組みというものを是非、平時から準備をしていかなきゃいけないなと感じています。
以上です。
高
高階恵美子#24
○高階委員 確かにそのとおりだというふうに思います。
そこで、先ほど、釜萢先生から、戦前から町のお医者さんとして、開業医というのは、地域づくりの一端を担う、そういう大事な役割も果たしてきたんだよといったような話とか、それから平成四年の医師会で打ち出してきたかかりつけ医という表現ぶり、こういったようなことについても解説をいただいて、ああ、なるほどなと改めて思ったところなんですけれども。
平成四年頃というと、ゴールドプラン、新ゴールドプランに一生懸命みんな向かっていた頃でしたよね。そこから、二〇一三年、平成二十五年と今おっしゃられました。その頃になってくると、大分また様相が変わってきている中で、四病協とも連携をして提言をまとめたということでありますけれども。
我々からすると、かかりつけ医という表現についてはもうすっかりなじみがある一方で、例えば、家庭医、ホームドクター、それから総合診療科、総合診療医、それから今日お話がありましたようなプライマリーケア医という形で、非常に様々な呼び名がありまして、それが制度上の位置づけなのか診療科なのか、ちょっと分からないままに受け止められているというところもあって、今回、かかりつけという機能そのものをしっかり地域の中に浸透させて、この中に包括して取り込んでいこう、その発想を打ち出したということが画期的なんだろうと思うので、そこに専門機能をどう入れ込んでいって、どう有機的に効果を発揮していけるようにするかということなんだと思いますけれども、お金がかかりますよね。この辺に関しての、例えば情報提供料とか、そういうものではなく、こういう部分にかかる経費は見合いがないので、何かお考えとか御要望とかお持ちだったら、この際、釜萢参考人、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →そこで、先ほど、釜萢先生から、戦前から町のお医者さんとして、開業医というのは、地域づくりの一端を担う、そういう大事な役割も果たしてきたんだよといったような話とか、それから平成四年の医師会で打ち出してきたかかりつけ医という表現ぶり、こういったようなことについても解説をいただいて、ああ、なるほどなと改めて思ったところなんですけれども。
平成四年頃というと、ゴールドプラン、新ゴールドプランに一生懸命みんな向かっていた頃でしたよね。そこから、二〇一三年、平成二十五年と今おっしゃられました。その頃になってくると、大分また様相が変わってきている中で、四病協とも連携をして提言をまとめたということでありますけれども。
我々からすると、かかりつけ医という表現についてはもうすっかりなじみがある一方で、例えば、家庭医、ホームドクター、それから総合診療科、総合診療医、それから今日お話がありましたようなプライマリーケア医という形で、非常に様々な呼び名がありまして、それが制度上の位置づけなのか診療科なのか、ちょっと分からないままに受け止められているというところもあって、今回、かかりつけという機能そのものをしっかり地域の中に浸透させて、この中に包括して取り込んでいこう、その発想を打ち出したということが画期的なんだろうと思うので、そこに専門機能をどう入れ込んでいって、どう有機的に効果を発揮していけるようにするかということなんだと思いますけれども、お金がかかりますよね。この辺に関しての、例えば情報提供料とか、そういうものではなく、こういう部分にかかる経費は見合いがないので、何かお考えとか御要望とかお持ちだったら、この際、釜萢参考人、いかがでしょうか。
釜
釜萢敏#25
○釜萢参考人 高階先生、ありがとうございます。
今先生からお話が出た中で、かかりつけ医というのは、あくまでも、これはやはり、受診される側からの、患者さん側の認識だというふうに思いますが、例えば、総合診療専門であるとか、あるいはプライマリーケアであるとかという表現は、これはあくまでも、医療提供側がどういうふうに認識をしているかということだと思いますから、受診される側に役立つ情報を今回はかかりつけ医機能としてはっきり出していくということが大変大事だろうと思います。
それから、それを整える上での、お金がかかるという問題は、それは先生御指摘のとおりかもしれませんが、なるべくお金をかけないでしっかり体制を整えていくということが現実的な選択ではないかと思っております。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →今先生からお話が出た中で、かかりつけ医というのは、あくまでも、これはやはり、受診される側からの、患者さん側の認識だというふうに思いますが、例えば、総合診療専門であるとか、あるいはプライマリーケアであるとかという表現は、これはあくまでも、医療提供側がどういうふうに認識をしているかということだと思いますから、受診される側に役立つ情報を今回はかかりつけ医機能としてはっきり出していくということが大変大事だろうと思います。
それから、それを整える上での、お金がかかるという問題は、それは先生御指摘のとおりかもしれませんが、なるべくお金をかけないでしっかり体制を整えていくということが現実的な選択ではないかと思っております。
ありがとうございました。
高
高階恵美子#26
○高階委員 答えにくいことに答えていただきまして、ありがとうございます。
ちょっと、診療報酬に関わる話にもなったので、最後に、今回の子供、子育て政策の強化試案について少し話題としたいと思います。
出産費用の保険適用を検討する方針というのが打ち出されました。私も平成十八年の診療報酬改定、やっているんですけれども、あのときに、ハイリスク分娩管理料とか、今はハイリスク妊産婦の共同指導とか、それから緊急搬送とか、少しバリエーションもでき、少しずつ点数もかさ上げはされてきているんですけれども、お産は正常なものである、病気ではないといったような見られ方の中で、どういうふうにここの、二つ以上の命が懸かる、ここのところの健康リスクにどう専門的な技術で対応していくのかということは、これは長い課題であり、しかも、あれからしても三度目の同時改定を迎えようとしているので、乗り越えるべき壁なんじゃないかなという気もしています。
病気ではないかもしれませんけれども、確実に専門的な技術が必要とされる時期であるということ、現象であるということには変わりがなくて、一方で、お産の仕方とか場の設定、それから妊婦の状況というのも大分違っていることもあって、一律に技術料を算定しにくい、算定ルールを定めにくいということもまた現実だと思います。
例えば選定療養という方法で、新たに出産安全に係る部分を算定というか請求できるといったような形の、新たな方法もまた検討の余地があるのじゃないかなというふうに思います。余り決め打ちをしないで、この辺をこれから議論していってはどうかなというふうに思うんですけれども、どうでしょう、一号、二号の立場から、ちょっと保険適用に関するこの辺のニュース等、それぞれの思いなどをお伺いできればと思います。一言ずつで結構でございます。
この発言だけを見る →ちょっと、診療報酬に関わる話にもなったので、最後に、今回の子供、子育て政策の強化試案について少し話題としたいと思います。
出産費用の保険適用を検討する方針というのが打ち出されました。私も平成十八年の診療報酬改定、やっているんですけれども、あのときに、ハイリスク分娩管理料とか、今はハイリスク妊産婦の共同指導とか、それから緊急搬送とか、少しバリエーションもでき、少しずつ点数もかさ上げはされてきているんですけれども、お産は正常なものである、病気ではないといったような見られ方の中で、どういうふうにここの、二つ以上の命が懸かる、ここのところの健康リスクにどう専門的な技術で対応していくのかということは、これは長い課題であり、しかも、あれからしても三度目の同時改定を迎えようとしているので、乗り越えるべき壁なんじゃないかなという気もしています。
病気ではないかもしれませんけれども、確実に専門的な技術が必要とされる時期であるということ、現象であるということには変わりがなくて、一方で、お産の仕方とか場の設定、それから妊婦の状況というのも大分違っていることもあって、一律に技術料を算定しにくい、算定ルールを定めにくいということもまた現実だと思います。
例えば選定療養という方法で、新たに出産安全に係る部分を算定というか請求できるといったような形の、新たな方法もまた検討の余地があるのじゃないかなというふうに思います。余り決め打ちをしないで、この辺をこれから議論していってはどうかなというふうに思うんですけれども、どうでしょう、一号、二号の立場から、ちょっと保険適用に関するこの辺のニュース等、それぞれの思いなどをお伺いできればと思います。一言ずつで結構でございます。
佐
佐野雅宏#27
○佐野参考人 ありがとうございます。
まず、やはり少子化は、子育て対策は国全体として極めて重要度、緊急度の高い課題であるというふうには思っております。一方で、出産費用の保険適用については、やはり、今先生も言われましたが、クリアすべき課題もたくさんあると思っております。ある面で、基本的には自由診療でありながら、保険者としては出産育児一時金という形でもって費用負担を行っております。
今回、引上げをされたわけでございますけれども、やはり出産費用は地域ごとに大きな格差があります。また、そのサービス内容についても、なかなかその違いが見えにくいという部分もありますので、健保連としては、今回の引上げの審議のときにも、審議会の方では、やはり出産費用の見える化というものを是非併せて行うべきだというふうに主張をしてまいりました。今般、厚労省としても、出産費用の見える化を今進めておられるというふうに聞いておりますので、まずはここから検討すべきではないかと思います。
その上で、おっしゃったような社会保険の在り方みたいなものも関連してくると思いますので、その辺りの整備も含めて、やはり一定期間をかけて検討することが必要ではないかというふうに考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →まず、やはり少子化は、子育て対策は国全体として極めて重要度、緊急度の高い課題であるというふうには思っております。一方で、出産費用の保険適用については、やはり、今先生も言われましたが、クリアすべき課題もたくさんあると思っております。ある面で、基本的には自由診療でありながら、保険者としては出産育児一時金という形でもって費用負担を行っております。
今回、引上げをされたわけでございますけれども、やはり出産費用は地域ごとに大きな格差があります。また、そのサービス内容についても、なかなかその違いが見えにくいという部分もありますので、健保連としては、今回の引上げの審議のときにも、審議会の方では、やはり出産費用の見える化というものを是非併せて行うべきだというふうに主張をしてまいりました。今般、厚労省としても、出産費用の見える化を今進めておられるというふうに聞いておりますので、まずはここから検討すべきではないかと思います。
その上で、おっしゃったような社会保険の在り方みたいなものも関連してくると思いますので、その辺りの整備も含めて、やはり一定期間をかけて検討することが必要ではないかというふうに考えております。
以上でございます。
草
草場鉄周#28
○草場参考人 私どもの立場としては、出産に関しては、とにかく経済的な不安がない状態で、安心して臨んでいただくようなシステムをつくるということを心から期待したいということで、今の議論の方向性で更に拡充をお願いしたいというふうに思います。
以上です。
この発言だけを見る →以上です。
川
川崎真規#29
○川崎参考人 ありがとうございます。
私たちも同様でございまして、まずは出産に係ります取組につきまして、既存の要望をしっかりと把握し、議論を進めていく必要があるとともに、やはり既存の提供されているほかの医療も含めまして、しっかりと検討しているんだ、そういったところの安心感も含めて、各制度、検討を進めていくべきだと思います。
この発言だけを見る →私たちも同様でございまして、まずは出産に係ります取組につきまして、既存の要望をしっかりと把握し、議論を進めていく必要があるとともに、やはり既存の提供されているほかの医療も含めまして、しっかりと検討しているんだ、そういったところの安心感も含めて、各制度、検討を進めていくべきだと思います。