消費者問題に関する特別委員会

2023-04-11 衆議院 全194発言

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会議録情報#0
令和五年四月十一日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 稲田 朋美君
   理事 井原  巧君 理事 堀内 詔子君
   理事 宮崎 政久君 理事 宮下 一郎君
   理事 山田 勝彦君 理事 吉田 統彦君
   理事 池畑浩太朗君 理事 古屋 範子君
      上田 英俊君    加藤 竜祥君
      柿沢 未途君    勝目  康君
      小寺 裕雄君    塩崎 彰久君
      武村 展英君    辻  清人君
      土田  慎君    中曽根康隆君
      中山 展宏君    平沼正二郎君
      船田  元君    本田 太郎君
      牧原 秀樹君    松島みどり君
      保岡 宏武君    山口  晋君
      青山 大人君    井坂 信彦君
      大河原まさこ君    馬場 雄基君
      早稲田ゆき君    浅川 義治君
      沢田  良君    國重  徹君
      吉田久美子君    田中  健君
      本村 伸子君
    …………………………………
   国務大臣
   (消費者及び食品安全担当)            河野 太郎君
   内閣府副大臣       大串 正樹君
   内閣府大臣政務官     尾崎 正直君
   政府参考人
   (消費者庁次長)     黒田 岳士君
   政府参考人
   (消費者庁政策立案総括審議官)          片岡  進君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    真渕  博君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    依田  学君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           山本  史君
   衆議院調査局第一特別調査室長           菅野  亨君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十一日
 辞任         補欠選任
  上杉謙太郎君     小寺 裕雄君
  勝目  康君     加藤 竜祥君
  小林 鷹之君     辻  清人君
  田畑 裕明君     山口  晋君
  土田  慎君     上田 英俊君
  鳩山 二郎君     塩崎 彰久君
  石川 香織君     馬場 雄基君
同日
 辞任         補欠選任
  上田 英俊君     土田  慎君
  加藤 竜祥君     勝目  康君
  小寺 裕雄君     上杉謙太郎君
  塩崎 彰久君     中曽根康隆君
  辻  清人君     小林 鷹之君
  山口  晋君     田畑 裕明君
  馬場 雄基君     石川 香織君
同日
 辞任         補欠選任
  中曽根康隆君     鳩山 二郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律案(内閣提出第二七号)
     ――――◇―――――
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稲田朋美#1
○稲田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として消費者庁次長黒田岳士さん、消費者庁政策立案総括審議官片岡進さん、消費者庁審議官真渕博さん、消費者庁審議官依田学さん、厚生労働省大臣官房審議官山本史さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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稲田朋美#2
○稲田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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稲田朋美#3
○稲田委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。保岡宏武さん。
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保岡宏武#4
○保岡委員 委員会での質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。
 今回の景品表示法一部改正についてでございますが、最初の数問は政府参考人の方に、そして、最後の質問を大臣にお答えをお願いしたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
 まず、前回の一部法改正から九年がたちました。二〇一四年というのがどのような年であったかというと、消費税が五%から八%に上がりました。そして、妖怪ウォッチがはやった、そんな年でございました。それからすると大分時間がたったなというふうにも思いますし、まだそんなものかなというふうにも思いますが、いずれにしましても、このコロナ禍を経て、世界の様相というのは大分変わったというふうに感じております。
 デジタル化の進展による電子商取引の増加、そして、広告表示などもそれによってインターネットによるものが主流となってきております。また、電子商取引の進展によって国際的な取引も盛んに現在行われております。
 このような社会情勢の変化がありまして、今回の法改正の必要性があったというふうに認識をしておりますが、改めまして、これ以外の点も含めて、この法改正の背景をお示しいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
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真渕博#5
○真渕政府参考人 お答え申し上げます。
 景品表示法は、直近では平成二十六年に改正をされておりまして、その際の附則では、施行後五年後の見直し規定が設けられております。この改正は、平成二十八年四月に施行されておりまして、既に施行後五年が経過しているところでございます。
 また、景品表示法が制定された昭和三十七年当時はもちろんですけれども、その法改正が行われた時点と比べましても、現在では大きく社会状況が変化していると認識をしております。特に、近年のデジタル化の進展によりまして、事業者が行う広告表示もインターネットによるものが主流となっていることもございまして、景品表示法違反被疑事件の端緒件数がかなり増加をしてきているところでございます。
 このような状況も踏まえまして、今回、事業者の自主的な取組により、不当表示の早期是正を図る確約手続を導入するとともに、繰り返し違反に対する課徴金の割増しや直罰の導入など、違反行為に対する抑止力の強化を図って、景品表示法全般の対応力を高めることを目的とする改正法案を提出させていただいた次第でございます。
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保岡宏武#6
○保岡委員 ありがとうございます。
 この景品表示法一部改正に際しましては、検討会が開催されたというふうに伺っております。今日は、検討会報告書の概要というものを参考資料で皆様のお手元に提示をさせていただいておりますが、この中で、早期の対応事項と中長期の検討事項の線引きが行われた理由、また、早期対応事項の点線部以外が、今回一部改正に反映されたというふうに伺っていますが、この点線部以外のものが反映されない理由というのは何かございますでしょうか。お示しください。よろしくお願いいたします。
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真渕博#7
○真渕政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど御答弁させていただきましたけれども、景品表示法につきましては、最後の大きな改正から一定の期間が経過したこと及びデジタル化の進展などの景品表示法を取り巻く社会環境の変化などを踏まえまして、今回、改正法案を御提案させていただいております。
 その改正法案を検討するに当たりまして、消費者庁では、御指摘のありました景品表示法検討会を、令和四年三月から計十回にわたって開催をしております。
 検討会では、景品表示法を取り巻く課題のうち、早期に対応すべきと考えられるものと中長期に検討すべきと考えられるものに分けて検討を行って、提言が行われております。さらに、検討会から早期に対応すべきものとして提言されたもののうち、確約手続の導入のように現行法のままでは対応できないため法改正を要すると考えられるものと、現行法の運用によって対応可能などと考えられるものがあったところでございまして、前者の提言を踏まえまして、今回の改正法案を提出させていただいたところでございます。
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保岡宏武#8
○保岡委員 今回は、特に必要なところ、消費者団体や、また経済界からも理解を得られたところからスタートというふうに認識をいたしました。
 その中で、中長期のデジタル表示の保存義務等の検討は、今後どのような工程計画が検討をされていくのか。また、あわせて、新設をされた特定適格消費者団体への情報提供の工程計画、また、厳正、円滑な法執行については地方公共団体の執行力強化も重要かと思いますが、どのように考えているか、お示しいただけますでしょうか。お願いいたします。
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真渕博#9
○真渕政府参考人 お答え申し上げます。
 今、三点ほどお尋ねがございましたけれども、まず、最初のデジタル表示の保存義務につきましては、景品表示法は、あらゆる表示媒体における不当表示を規制するものでございまして、現在の法制上は、デジタル表示のみに一律の保存義務を課すことは困難であるというふうに考えております。
 ただ、事業者における表示の保存につきましては、景品表示法第二十六条に基づく表示等の管理上の措置に係る指針におきまして、不当表示の未然防止の観点から、昨年六月の改正でしたけれども、アフィリエイトプログラムを利用した広告のように、一旦削除されると回復させることが困難である表示などについて、事業者が表示等の保存を行うことを具体的事例としてお示ししたことから、まずは、この指針の周知徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。
 次に、特定適格消費者団体への情報提供の制度につきましては、景品表示法検討会報告書におきまして、昨年六月から施行された特定商取引法などに関する書類の提供の運用状況を少なくとも一年程度見た上で、近い将来に検討すべき事項と整理されております。このため、今回の改正法案には盛り込んでおりませんけれども、今後、特定商取引法などに関する運用状況を踏まえまして、適切に検討してまいりたいというふうに考えております。
 最後に、都道府県との連携につきましては、従前から、消費者庁におきましては、年二回程度のブロック会議ですとか景品表示法執行担当者向けの研修を開催して、執行事例の共有ですとか調査事務に係るノウハウを都道府県と共有をしてきております。また、個別事案ごとに都道府県の担当者から御相談いただければ、それにも的確に対応してきているところでございます。
 消費者庁におきましては、引き続き、これらの会議、研修や、個別事案での担当者への相談対応に積極的に取り組むことによって、都道府県との連携を深めていきたいというふうに考えております。
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保岡宏武#10
○保岡委員 特に、地方公共団体の執行力強化という点で、県、センターの相談員などとも連携を強化するなど、是非、その徹底に努めていただけたらというふうに思います。
 それでは、法改正の内容に入ってまいりますが、確約手続について伺いたいというふうに思います。
 今回の改正のポイントは、この確約手続と直罰規定、いわゆるあめとむちのような関係にあるかと思いますが、その二点だというふうに理解をしております。
 今回、この確約手続は、意図せずに結果的に不当表示を行った事業者が、表示の改善等、自主的な取組を積極的に行おうとする場合などによって、消費者保護や、また執行体制の円滑な、執行体制の強化などに資するものというふうに理解をしておりますが、一方で、罰を逃れるために悪用、濫用があってはならないというふうにも考えます。
 その点において留意しているポイントがあるのか、また、今回の一部改正が独占禁止法を参考にしたというふうにありますが、認定件数、並びに悪用、濫用事例がないのかなどをお示しいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
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真渕博#11
○真渕政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の改正におきまして確約手続を導入する狙いですけれども、これは、長期間の調査を要する措置命令ですとか課徴金納付命令を行うことなく、事業者の自主的な取組によって不当表示事案の早期かつ確実な是正を行うことにございます。
 そして、この制度の悪用や濫用を防ぐには、悪質な事業者が、先ほど委員御指摘ございましたけれども、措置命令ですとか課徴金納付命令を逃れるためにこの制度を悪用する、そういうことがないようにするということがポイントであろうというふうに考えております。
 そのため、同様の優良誤認表示を繰り返し行っている場合ですとか、直罰に相当し得るような不当表示など悪質重大な事案の場合には、確約手続による早期是正は期待できず、確約手続の対象とはせずに、措置命令、課徴金納付命令を行うことになると想定をしておりまして、悪用、濫用につながることはないと考えております。
 また、是正措置計画の認定を受けた事業者が計画を履行しない場合には、認定を取り消して、措置命令、課徴金納付命令を行うこととしております。
 あと、独占禁止法の方の事例についてお尋ねがありましたけれども、委員御指摘のように、この改正は独占禁止法における確約手続を参考としております。独占禁止法における確約手続では、令和四年度末までに十三件の確約計画の認定が公表されておりますけれども、濫用、悪用された事案については、我々の方では承知をしておりません。
 いずれにいたしましても、景品表示法においても確約手続が事業者に濫用、悪用されないよう、適正かつ厳正に運用してまいりたいというふうに考えております。
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保岡宏武#12
○保岡委員 ありがとうございます。
 今、ガイドラインが策定をされるというふうにおっしゃいましたが、透明性の確保というのも非常に重要かというふうに思いますので、是非、その点も御留意いただけたらというふうに思います。
 最後に、大臣に質問をさせていただきます。
 この法律に限らず、消費者保護には、法や執行体制の整備と消費者の注意、リテラシーの両輪が大事だというふうに私は考えております。いわゆる賢い消費者への啓蒙というのが大事なのかなというふうに思っております。
 今回、消費者センターに二十代以下の若年層と六十五歳以上の高齢者の相談が多いというデータもございまして、また、消費者庁や法務省も、その辺りの対策として啓蒙活動に力を入れているということは承知をしております。
 また、文科省とも協力をして、中高生へは様々な消費者教育教材を使っての家庭科の授業、そして、特別支援学校向け、社会人向け、保護者向け、事業者向けや高齢者向けなど、それぞれのターゲットに合わせて、パンフレットや動画を使って啓蒙を努力をされていますし、また、ポータルサイト、SNSも積極的に活用もされています。
 私は、これ以上内容を充実してほしいとか、教えることを増やせということではなくて、むしろ、そのようなことは子供たちや現場のことを考えるとナンセンスだというふうにも思っております。逆に、内容が中高生向けにはちょっとトゥーマッチかなというふうにも思えますし、もっと大事なことだけ繰り返し教えるということも必要かというふうにも考えております。
 例えば、私は、四人の子育て最中の子供がおりまして、インターネット利用については、非常に便利な社会にはなった反面、様々な情報や契約に手軽にアクセスできる社会でもあるので、悪い大人にだまされないか本当に心配なんですが、例えば、よくひっかかるパターンはこんなものだよとか、若いときはそうはいっても痛い目を見ないと分からないところもありますので、何か困ったことがあればどこに相談するかとか、それぐらいを繰り返し繰り返し刷り込むぐらいでも、僕はちょうどいいのかなというふうにも感じております。
 若しくは、子供たちに企画の段階から関わってこのような消費者教育、法教育を製作をさせたり、悪い大人はこんなふうに考えたり君たちに近づいてくるというものを伝えるために、元悪徳業者へのインタビュー動画とか、少しエッジの利いたものを作ったり、柔軟な発想でやってみてはどうかなというふうにも考えております。
 河野大臣は、ツイッターフォロワーが二百六十八万人、発信力にもたけておいでですし、伝え方、伝わり方にもこだわりがあられるというふうに思います。また、元外務大臣、元法務副大臣も歴任をされました。それらの御経験も踏まえて、消費者教育や消費者への啓蒙について、特に若年層への取組について、昨今の社会情勢なども鑑み、お考えなどあればお示しいただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。
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河野太郎#13
○河野国務大臣 ありがとうございます。
 やはりデジタル化がここまで進みますと、情報リテラシーとか情報モラルというものを消費者にもしっかり身につけていただく必要があるんだろうと思います。
 おっしゃるように、やはり中学生、高校生、あるいは小学生まで遡らなきゃいけないのかもしれませんが、若い方に、どうネットとつき合うか、あるいはどうネットの悪いことに巻き込まれないかというところと、高齢者のところに、やはりそこの二つの層に、ある程度フォーカスをしなきゃいけないなというふうに思っております。
 委員おっしゃったように、割と役所は、何か総花的に情報発信をしたくなるんですが、消費者庁のリソースにも限りがありますので、総花的にやると、結局何か伝わらないということになりがちですので、やはり本当に伝えなきゃいけないところ、それから、一八八、「いやや」、何か困ったらすぐに相談をしてくださいという、少し焦点を絞った情報発信をやっていかなければいけないのかなというふうに思っておりますので、今委員からおっしゃっていただいたように、特に重要なところを繰り返しやる、それから、困ったらなるべく早く相談をしてください、こういうところに少し力を入れた広報、周知活動をやっていかなければいけないのかなというふうに思っております。
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保岡宏武#14
○保岡委員 ありがとうございました。
 質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
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稲田朋美#15
○稲田委員長 次に、吉田久美子さん。
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吉田久美子#16
○吉田(久)委員 公明党の吉田久美子です。
 質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 ステルスマーケティングに対する検討会における今後の景品表示法による規制について、まずお伺いします。
 事業者の表示でありながら消費者がそのことを判別できない、いわゆるステルスマーケティングが、五条三号の指定告示に追加をされ、不当表示として禁止される方向性が示されたわけですが、このステマが消費者の損失にどの程度影響を及ぼすのか、オックスフォード大学と南カリフォルニア大学の研究者らによる実験によりますと、偽レビューによって質の悪い商品の評価の星が一つ増えると需要は三八%アップし、その影響で質のよい商品の需要は四%下がってしまったそうであります。
 悪貨は良貨を駆逐すると言いますが、私も、ネットで物を購入するときは商品レビューを確認して、一〇〇%とは言いませんが、ほぼ信頼して購入をしてしまい、すぐ破損するなど損失を受けたことは数度あります。自分自身が損失を受けたことはもちろん不愉快ではありますが、同時に、質の高い商品を市場から駆逐することに加担することになっていたと思うと、一層腹立たしい思いがいたします。
 実際、事業者や広告主から大規模な偽レビューが募集され、広範にこのようなことが行われていることも明らかになってきております。
 二〇一九年にはインターネット広告がテレビ広告を上回り、二〇二一年にはマスメディア四媒体のテレビ、ラジオ、新聞、雑誌を上回っているわけですから、現在、およそ二十兆円に及ぶEコマースの消費規模から考えても、莫大な損失を消費者に与えていると容易に予想されます。専門家からも、一日も早く政府のこの規制が進むことが望まれておりました。G7諸国の中でステルスマーケティングを禁止していないのは我が国だけであり、消費者の判断をゆがませるおそれのあるステマの規制の導入はしかるべきであり、評価をしたいと思います。
 そこで、改めて確認ですが、新たに指定する告示の具体的な内容、指定後の今後の日程、また告示施行後に向けた取組についてお伺いしたいと思います。
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河野太郎#17
○河野国務大臣 御指摘のように、G7の中で日本がこのステマ規制は最後になりましたが、しっかりやってまいりたいと思います。
 いわゆるステルスマーケティングに関しまして、景品表示法に基づく告示の指定を行いました。これにより、広告であるにもかかわらず広告であることが分からないものは不当表示ということになります。
 施行は本年十月一日でございますが、消費生活センターですとか、消費者団体、事業者団体に対する説明会をしっかり開催をしてまいりたいと思っております。パンフレットの作成、配布といった従来型の周知手段も行いますけれども、ステマでございますから、インターネット広告をしっかり活用をしてまいりたいと思っております。
 また、インフルエンサーを抱えている事務所などにしっかり協力を仰ぐということ、また、対象となる方の属性の違いにもきちんと焦点を当てながら丁寧にやっていきたいと思っておりまして、十月一日から施行でございますが、施行前にも、ステマに当たるようなところは、しっかりとコミュニケーションを取りながら、これはステマに当たる可能性がありますよということはしっかりお伝えをしていかなければいけないなというふうに思っております。
 また、施行後は、問題となる具体的な事例がありましたら、厳正に対処していきたいというふうに考えているところでございます。
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吉田久美子#18
○吉田(久)委員 続けて質問させていただきます。
 今法案では、違反行為に対する抑止力の強化を狙い、課徴金の見直しと直罰の新設、導入が盛り込まれました。ネット世界では、ステマではなくても様々な広告があふれております。見るからに怪しい、魔法のような効果をうたったものも多く見受けられます。悪質な不当表示を行う事業者を排除することは、消費者を守るだけでなく、信頼に基づいた公正な市場、優良な事業者を守り、活発な経済活動を下支えすることになり、極めて重要なことだと思います。
 景品表示法違反に係る端緒件数を見ると、資料をお配りしておりますが、年々増加をし、令和三年度には一万二千五百七十件、これはあくまで氷山の一角で、表に表れた数であり、泣き寝入りしている、見えない件数は、それに相当倍する数だと想像できます。
 そこで、本改正案において、違反行為から十年以内に課徴金納付命令を受けたことがある事業者に対して、つまり、不当表示を繰り返す悪質な事業者に対して、課徴金三%を、一・五倍の四・五%に加算する規定を新設することにしております。
 ただ、消費者団体からの意見として、抑止効果を高めるためには、そもそもの課徴金の算定率、この三%を大幅に引き上げて、違反行為に対して事前抑止が働くようにすべきだとの意見もあるとお聞きしておりますけれども、課徴金算定率を上げることを見送った経緯、また、加算を一・五倍にした根拠をお伺いしたいと思います。
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河野太郎#19
○河野国務大臣 ありがとうございます。
 課徴金の算定率、これは、この制度を導入したのが平成二十六年でございますが、措置命令事案における事業者の売上高営業利益率の中央値を参考に三%といたしました。その後、この売上高営業利益率の中央値は三・四%で、制度導入時からほぼ変化はないということで、今回も、三%の引上げではなく、三%ということにさせていただきました。
 悪質な場合、一・五倍、四・五%にいたしましたが、これは、独占禁止法など、繰り返し違反をしている者に対して課徴金を加算するという制度が、独占禁止法と金商法ですか、これは両方とも一・五倍ということにしておりますので、今回はそれに倣って一・五倍、三%を四・五%にするということにしたものでございます。
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吉田久美子#20
○吉田(久)委員 ほかの法との整合性もあるかとは思いますけれども、課徴金、百五十万円未満なら請求されないことになっており、つまり、売上げ五千万円までなら不当表示をしてもやり逃げ可能ということでは、抑止力にならないのではないかと危惧しております。実効性のある法案改正になったのかどうか、今後の端緒件数も参考に、その効果をしっかりと今後見極めていただきたいと思います。
 続いて、円滑な法執行の実現に向けて、適格消費者団体による開示要請規定の導入が盛り込まれました。適格消費者団体は、優良誤認表示の疑いのある表示を行う事業者に対し、表示の裏づけとなる合理的な根拠を示す資料の提示を要請することができるとともに、事業者は当該要求に応ずる努力義務を負うこととしております。
 この法案の狙いは、不当表示に対する適格消費者団体の差止め請求権の実効性を強化するものと理解をしておりますが、この差止め請求とはどのような権限なのか、あわせて、現状、差止め請求の実施状況、消費者契約法、景品表示法、食品表示法のそれぞれ、法律ごとに実施数が分かれば、お示しいただきたいと思います。
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黒田岳士#21
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
 差止め請求権とは、内閣総理大臣が認定した適格消費者団体が、事業者の不当な行為について、当該事業者に対し差止めを求めることができる権限でございます。具体的には、消費者契約法では不当な勧誘と契約条項について、景品表示法では不当な表示について、特定商取引法では不当な勧誘、契約条項、表示について、食品表示法では不当な食品表示について、差止めを求めることができることと規定しております。
 差止め請求権の実施状況につきまして、昨年度末、令和五年三月三十一日時点の累計で申し上げますと、消費者契約に関するものが千五百五十六件、特定商取引法に関するものが九十一件、景品表示法に基づくものが二百四件、食品表示法に基づくものはゼロ件でございます。
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吉田久美子#22
○吉田(久)委員 食品表示法については差止め請求権の実施がゼロということでしたが、正直あり得ない数で、その権限が行使しにくい状況が背景にあるとしか考えられないところであります。
 食品は口に入れるもので、健康に直結する、極めて責任の重い表示責任が事業者にはあると思います。今回の開示要請規定を景品表示法に設けたのであれば、食品表示法にも今後規定を設けるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
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依田学#23
○依田政府参考人 お答え申し上げます。
 食品表示法におきましては、事業者が販売に当たってあらかじめ遵守すべき食品表示基準、これを定めることになっておりまして、この食品表示基準の遵守の実効性を確保するためには、まずは、国及び都道府県などが、同法に基づく立入検査等の権限行使により、関係する食品関連事業者に対して適時適切に是正指示などの対応をしっかり行っていくことが重要だと考えてございます。
 その上で、違反行為に対する抑止力を強化し、食品表示法の対応力を高めるためにどのような工夫ができるか、委員御指摘の点も踏まえまして、今後の食品表示法の執行状況、あるいは景表法、今回の開示要求規定の新設の効果なども踏まえながら、不断に検討してまいりたいと存じます。
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吉田久美子#24
○吉田(久)委員 そもそも論になりますけれども、消費者を守る差止め請求権を発出することができる適格消費者団体の支援強化が必要だと思います。先ほど紹介した景品表示法に係る端緒件数と調査・措置件数のグラフでも示されていますが、端緒件数に対して、調査件数は僅か三%、措置件数は一・七%という、消費者行政が機能しているとは思えないほど、著しく低い値になっております。
 適格団体からは、差止め請求をすれば赤字になる、まさに手弁当による活動が実情だと伺っており、今法案で開示要請規定を付与されたとしても、権限を活用できないのではないか、消費者庁として、適格団体の支援を強化していくことは併せて必要だと思いますが、いかがでしょうか。
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黒田岳士#25
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
 消費者の利益の擁護を図る活動を実施する適格消費者団体が十分にその機能を発揮するためにも、団体に対する支援は重要であると考えております。
 消費者庁では、適格消費者団体による事業者の不特定かつ多数の消費者に対する不当な勧誘行為等の差止め請求に係る活動の促進のため、例えば、令和四年度第二次補正予算で措置された消費生活相談機能強化促進等補助金を団体に交付できる環境を整備しております。
 また、それ以外にも、例えば、昨年の通常国会において消費者契約法を改正し、毎年、事業年度の報告書の作成に必要な事務負担を軽減する措置を講じる、又は、例えば、団体の連携を強化するような団体同士の協議会といった取組なども、支援も行ってきているところでございます。
 引き続き、これらの取組についての運用状況等も踏まえつつ、適格消費者団体に対する効果的な支援の在り方を検討し、一層消費者の利益の擁護を図れるよう取り組んでまいりたいと思っております。
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吉田久美子#26
○吉田(久)委員 地方の消費者行政の強化についてお伺いします。
 私も報道でも見聞しましたけれども、地域の消費生活の守り手とも言える消費生活相談員の人員不足が相次いでいると聞いております。会計年度採用職員という不安定な雇用での採用であり、専門性が求められるにもかかわらず、経験と知見を積んだ方が辞めてしまう。空きがあっても埋まらない。
 平成二十六年成立の景品表示法改正によって都道府県の執行体制が強化されることになり、措置命令や合理的根拠の提出要求に係る権限が都道府県知事に委任されておりますが、施行後から令和二年末まで、措置命令の発出は全国で僅か四十四件にとどまっております。この背景には、都道府県における担当する職員、人的資源が非常に不足しており、それぞれの案件には専門性の高い判断が求められるケースも多く、それらがこの法改正の適切な施行の足かせになっていると思われます。
 またさらに、今法案の改正によって確約手続という制度を導入し、事業者の自主的な是正措置の取組によってより迅速な問題の改善を図ることにしているわけですが、これに関連した業務においては、都道府県にとって情報共有など新たな業務が増えることになるわけですから、更なる地方消費者行政への支援強化は必要だと思います。
 消費生活相談員の処遇の改善に向けた具体的な施策や地方自治体の職員体制の強化、専門性向上に対する施策やインターネットなどを活用したDX等、しっかりと地方の消費者行政強化を図るべきだと思います。この点についての認識と、具体的な施策があればお伺いしたいと思います。
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稲田朋美#27
○稲田委員長 河野大臣、質疑時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。
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河野太郎#28
○河野国務大臣 はい。
 消費生活相談、これは自治事務ということになっておりますが、やはり現状を私も憂えておりまして、抜本的な対応が必要なんだろうというふうに思っております。
 処遇の改善あるいは相談員の方のキャリアパスが明確になること、これをするために、抜本的な改革、何ができるか、これを消費者庁で検討を指示しているところでございますので、また御報告申し上げたいと思います。
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吉田久美子#29
○吉田(久)委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
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