外交防衛委員会

2023-05-11 参議院 全112発言

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会議録情報#0
令和五年五月十一日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十日
    辞任         補欠選任
     猪口 邦子君     山本佐知子君
     武見 敬三君     山本 啓介君
     福山 哲郎君     高木 真理君
     下野 六太君     山口那津男君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     山本佐知子君     猪口 邦子君
     山口那津男君     竹内 真二君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         阿達 雅志君
    理 事
                岩本 剛人君
                佐藤 正久君
                小西 洋之君
                平木 大作君
                音喜多 駿君
    委 員
                猪口 邦子君
                小野田紀美君
                中曽根弘文君
                堀井  巌君
                松川 るい君
                山本 啓介君
                山本佐知子君
                吉川ゆうみ君
                高木 真理君
                羽田 次郎君
                竹内 真二君
                金子 道仁君
                榛葉賀津也君
                山添  拓君
                伊波 洋一君
                高良 鉄美君
   国務大臣
       外務大臣     林  芳正君
       防衛大臣     浜田 靖一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        神田  茂君
   政府参考人
       内閣府宇宙開発
       戦略推進事務局
       審議官      坂口昭一郎君
       法務省大臣官房
       審議官      保坂 和人君
       外務省大臣官房
       審議官      伊藤 茂樹君
       外務省大臣官房
       参事官      宮本 新吾君
       外務省大臣官房
       参事官      片平  聡君
       外務省総合外交
       政策局長     市川 恵一君
       外務省欧州局長  中込 正志君
       文部科学省大臣
       官房審議官    永井 雅規君
       防衛省防衛政策
       局長       増田 和夫君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平和的目的のための月その他の天体を含む宇宙
 空間の探査及び利用における協力のための日本
 国政府とアメリカ合衆国政府との間の枠組協定
 の締結について承認を求めるの件(内閣提出、
 衆議院送付)
○航空業務に関する日本国と欧州連合構成国との
 間の協定の特定の規定に関する日本国と欧州連
 合との間の協定の締結について承認を求めるの
 件(内閣提出、衆議院送付)
○協力及び電子的証拠の開示の強化に関するサイ
 バー犯罪に関する条約の第二追加議定書の締結
 について承認を求めるの件(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
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阿達雅志#1
○委員長(阿達雅志君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、下野六太君、福山哲郎君、猪口邦子君及び武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君、高木真理君、山本佐知子君及び山本啓介君が選任されました。
 また、本日、山口那津男君が委員を辞任され、その補欠として竹内真二君が選任されました。
    ─────────────
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阿達雅志#2
○委員長(阿達雅志君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平和的目的のための月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の枠組協定の締結について承認を求めるの件外二件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府宇宙開発戦略推進事務局審議官坂口昭一郎君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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阿達雅志#3
○委員長(阿達雅志君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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阿達雅志#4
○委員長(阿達雅志君) 平和的目的のための月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の枠組協定の締結について承認を求めるの件、航空業務に関する日本国と欧州連合構成国との間の協定の特定の規定に関する日本国と欧州連合との間の協定の締結について承認を求めるの件及び協力及び電子的証拠の開示の強化に関するサイバー犯罪に関する条約の第二追加議定書の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。
 三件の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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羽田次郎#5
○羽田次郎君 立憲民主・社民の羽田次郎です。
 まず、おとといの午後だったと思いますが、オンラインで行われたフランスの外務・防衛閣僚協議、いわゆる日仏2プラス2について伺います。
 先月のG7長野県軽井沢外相会合の際、日仏外相会談が行われたばかりですが、一か月もたたないうちに、一年四か月ぶりとなるオンラインでの日仏2プラス2を開催した理由とその意義について、林外務大臣に伺います。
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林芳正#6
○国務大臣(林芳正君) 日仏2プラス2でございますが、基本的価値と戦略的利益を有する特別なパートナーであるフランスと外務・防衛担当閣僚がそろって安全保障、防衛分野における日仏協力や地域情勢等について幅広く議論をし、両国の連携を一層強化していくものでございます。
 この今回の日仏2プラス2は、今年一月の日仏首脳会談におきまして、岸田総理とマクロン大統領との間で、本年前半に開催をするということを目指すということで一致したことも踏まえまして、日仏間で調整を重ねて開催に至ったものでございます。
 会合におきましては、寄港や共同訓練を含むインド太平洋地域での両国間の具体的な協力が進展をしておりますことを高く評価し、特に安全保障、防衛分野における今後の協力を更に深化させていくことで一致をするとともに、中国や北朝鮮、ウクライナ等の地域情勢についても認識を共有いたしまして連携を確認するなど、所期の目的を達したというふうに考えておるところでございます。
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羽田次郎#7
○羽田次郎君 ありがとうございます。
 G7広島サミットの際も日仏首脳会談が行われると思いますが、今回、こうした頻繁に意見交換をするということが、もしかすると、日豪、日英と締結したような円滑化協定等がもうすぐ締結されるようなことがあるのかなとも思ったんですが、その辺はどういう今取組状況なのでしょうか。
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林芳正#8
○国務大臣(林芳正君) 先ほどお答えしたように、今回の日仏2プラス2は、今年一月の日仏首脳会談におきまして、両首脳間で今年前半に開催することを目指すということで一致したことを踏まえまして、日仏間で日程を重ねて開催に至ったものでありまして、それに尽きると考えております。
 その上で、この部隊間の共同運用、演習のための行政上、政策上及び法律上の手続を相互に改善するための恒常的な枠組みについての議論の進展、これを歓迎いたしまして、議論を一層加速させるように事務当局に指示をしたところでございます。
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羽田次郎#9
○羽田次郎君 ありがとうございます。より一層緊密に連携していくという方針というふうに承知いたしました。
 次の質問ですが、来月シンガポールで開かれるアジア安全保障会議、通称シャングリラ会合の機会に日韓の防衛相会談が調整されていると報道を見ております。首脳間のシャトル外交が再開されたとはいえ、竹島や自衛隊機への火器管制レーダー照射問題など懸案事項が様々ある中でどこまで踏み込んだ防衛協力関係を築けるのか、御見解をお伺いすると同時に、今回、米国を経由して日韓のレーダーシステムを接続して弾道ミサイルの探知、追尾をするというような報道もございましたが、日韓でレーダーシステムを直接接続するような必要性というのがないのかどうか、そして、そうした可能性について防衛省の今後の方針というものを伺いたいと思います。
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増田和夫#10
○政府参考人(増田和夫君) お答え申し上げます。
 北朝鮮の核、ミサイルをめぐる状況を含め、日韓両国を取り巻く安全保障環境は厳しさと複雑さを増す中、日韓、日米韓の連携はますます重要となっております。
 昨年十一月の日米韓首脳会談においても、北朝鮮による前例のない頻度と態様での弾道ミサイル発射などを踏まえまして、その共同声明におきまして、日米韓三か国は抑止力強化のために協働する、飛来するミサイルの探知、評価に係る各国の能力を向上させるため、北朝鮮のミサイル警戒データをリアルタイムで共有する意図を有することなどが明記されました。
 現在、防衛当局間、私自身も先月、ワシントン行きまして日米韓の実務者協議やりましたけれども、そこで、どのようにこの北朝鮮のミサイル警戒データをリアルタイムで共有するのかということについて議論をしております。このデータをリアルタイムで共有するというのは技術的な検討がどうしても必要になってきますので、そういう点をしっかりと今議論をさせていただいているところでございます。とはいいながら、やはり北朝鮮のミサイル発射というのは続いておりますので、少しでも早く、ここの点、技術的な詰めができるように今加速的な議論を進めているということでございます。
 また、現在、日韓防衛当局間には火器管制レーダー照射事案等の課題がございますけれども、最近の日韓関係を一層発展させていく大きな流れの中で、防衛当局間においても韓国側と緊密に意思疎通を図ってきておりますし、更に図っていきたいと考えているところでございます。
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羽田次郎#11
○羽田次郎君 私が拝見したその資料によると、米国を経由してというふうに書かれていて、私も技術者じゃないので、米国を経由することがどれくらいの時間的なラグが生まれるのかというのはちょっとよく分からないんですが、いずれにしましても、直接の、何ですかね、レーダーの共有ではなくて、間接的にすることによる弊害みたいなことはないのかどうなのかというのをもしお分かりになれば。
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増田和夫#12
○政府参考人(増田和夫君) お答えを申し上げます。
 技術的な観点や、それからまた、先ほど申し上げました北朝鮮ミサイル発射が頻繁に起きているというこの現状の中で、どのように速やかにその共有を図っていくかという様々な視点から検討しているわけでございますけれども、一つ事実として申し上げられるのは、今、我々はそのミサイル発射のデータ等につきましては、アメリカと日本の間では非常に緊密にリアルタイム共有されてきているという事実があるわけでございます。
 他方、韓国側も、これはちょっと専門的で私たちも承知していないところありまして、答えられないところあると思いますけれども、米国と韓国の間でそういうデータは共有されているんではないかと。そういうことを踏まえながら、どのようにすることが技術的に簡単なのか難しいのか、そして速くできるのかできないのか、様々な観点から今技術的に、専門的に検討しているところでございます。
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羽田次郎#13
○羽田次郎君 ありがとうございます。
 先日、北朝鮮の弾道ミサイルがレーダーから消失するという重大な事態が起こったばかりですので、捉え切れない情報を双方で補い合って迅速に共有することというのは死活問題になると思いますので、そういう意味では、外務省と防衛省の両輪で横たわる様々な問題というのを解決していただいて、迅速な連携が結べるように御尽力いただければと思います。
 それでは、本日の議題となっているそれぞれの協定について質問いたします。
 まず、日米宇宙協力に関する枠組み協定について伺います。
 本協定第三条では、日米の各政府が指定する実施機関の間で定める共同活動に関する実施取決めについて、実施機関、題名、署名の日、有効期間を含む一覧表を作成し、維持する規定となっています。ただ、この一覧表を公表するかしないかということについては協定では明文化されていないんですが、宇宙開発や日米宇宙協力に対する国民からの幅広い理解や支持を得るためには一覧表が公表された方がいいのではないかと思いますが、政府の方針を伺いたいと思います。
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林芳正#14
○国務大臣(林芳正君) 本協定に基づきます実施取決めの一覧表でございますが、本協定が締結された後に米国側と調整していく必要はございますが、我が国といたしましては、日米宇宙協力の実施状況に関する透明性確保の観点から、公表することが適当であると考えております。
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羽田次郎#15
○羽田次郎君 ありがとうございます。
 やはり国民の理解を得るために透明性というのは大変重要だと思いますので、是非、米国側との話合いをしていただいて、公表できるような体制を整えていただきたいと思います。
 本協定第四条では、各当事国政府は、共同活動において自己の経費を負担するとあります。我が国の令和五年度当初予算及び令和四年度補正予算における政府全体の宇宙関係予算は合計六千百十九億円で、JAXAの予算は約千五百五十四億円と伺っております。一方で、米国NASAの今年度予算は約二百五十億ドルとなっており、NASAの予算だけでも政府全体の宇宙関係予算額を優に超えているという現状があります。
 そういう中で、政府は、過去の国会答弁で、関連予算に限りがある中、宇宙開発利用を効果的、効率的に進めていくためには戦略的な取組が必要不可欠と述べられておりますが、確かに効果的、効率的に進めていくことは大切だと思います。ただ、本協定第四条にあるように、本協定及び実施取決めにおいては必要な経費をお互いに融通し合うというわけではございませんので、日米間でこれだけ宇宙関係予算額に圧倒的な差がある中で、今後の宇宙協力を円滑に進めるための宇宙関係予算の編成方針を伺いたいと思います。
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坂口昭一郎#16
○政府参考人(坂口昭一郎君) お答えいたします。
 日米間の宇宙協力を円滑に進めていくことは大変重要な課題と考えております。
 例えば、米国提案による国際宇宙探査計画であるアルテミス計画や国際宇宙ステーション計画など、米国と役割分担をした上で着実に取組を進めておるところでございます。具体的に申し上げますと、令和五年予算でアルテミス計画については四百五億円、国際宇宙ステーション計画については百十四億円など、しっかりと確保しているところでございます。
 引き続き、日米間の宇宙協力の円滑な実施に向け、関係省庁と連携して必要な予算をしっかり確保していきたいと考えております。
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羽田次郎#17
○羽田次郎君 限られた日本側の予算の中でも、米国と協力することによって、ある程度の、何というんですかね、日本にとっても大きなメリットはあるというふうに理解いたしました。
 四月の二十六日、韓国の尹錫悦大統領は、米国に訪問中にNASAの施設を訪れて、両国の宇宙協力の拡大に意欲を示したそうです。そして、韓国の科学技術情報通信省とNASAが宇宙探査や科学技術分野で連携を進める共同声明に署名して、尹大統領が両国間の宇宙同盟は宇宙の安全保障にまで発展してほしいと表明したというふうに報じられております。
 他方で、昨今では、北朝鮮が核・ミサイル開発に加え、軍事偵察衛星を発射する構えを見せておりまして、この動きに対して、先日の日韓首脳会談で岸田総理と尹大統領は、北朝鮮の挑発行為が継続する中、日米同盟、韓米同盟、日韓、日米韓の安全保障協力により抑止力、対処力を強化することの重要性について一致したというふうにおっしゃっております。
 先ほどの質問にも関連しますが、北朝鮮の脅威が宇宙空間にも及びつつある中で、安全保障の分野を含めた日韓、日米韓の宇宙協力の枠組み創設について政府として検討すべきとの意見もございますが、政府の見解はいかがか、伺います。
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市川恵一#18
○政府参考人(市川恵一君) お答え申し上げます。
 ただいま委員の方から御指摘もございましたが、四月末の尹錫悦韓国大統領の米国国賓訪問の期間中、米国航空宇宙局、NASAと韓国科学技術情報通信部との間で宇宙探査及び宇宙科学協力のための共同声明が署名されたということは承知しております。
 また、北朝鮮は例えば軍事偵察衛星の開発などにも言及しておりますが、いずれにせよ、北朝鮮が前例のない頻度と新たな態様で弾道ミサイル発射を繰り返していることは、我が国の安全保障にとり重大かつ差し迫った脅威であるとともに、地域及び国際社会全体の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できないと考えてございます。
 こうした北朝鮮への対応を含めて、日韓、日米韓ではこれまでも緊密に連携してきておりまして、現時点で宇宙に特化した新たな枠組みを設置する必要があるとは考えておりませんけれども、大変にここは大事なポイントでございますので、いずれにしましても、引き続き、日韓そして日米韓で緊密に連携をしてまいりたいと思っているところでございます。
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羽田次郎#19
○羽田次郎君 今厳しい国際環境の中で、やはり一国だけでの、何というんですかね、そうした宇宙関係の開発ですとか様々な安全保障環境を整える意味でも、やっぱり連携というのは、特に隣国韓国とは重要になってくるのかなという気はしておりますので、是非とも今後ともよろしくお願いします。
 次に、航空協定に関する日・EU協定について伺います。
 これまでEU加盟のそれぞれの国との二国間協定に従って締約国の航空企業のみが定期便を運航していましたが、今回の協定を締結すれば、我が国と二国間協定を締結していない国の企業もEUの航空企業として定期便を運航できることになります。
 これはEU側の事情を踏まえたものであると思いますが、EU航空企業にとってのメリットは明らかであると思うんですが、日本側の意義というのはあるのかということと、また我が国の航空企業への影響というのはどのようなものがあるのか、教えていただければと思います。
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中込正志#20
○政府参考人(中込正志君) お答え申し上げます。
 二国間航空協定に関する日・EU協定でございますけれども、EUとの連携の重要性、それから一昨年に発効しました日・EU航空安全協定を含みますこれまでの日・EUの航空関係等も踏まえて、EUとの間の航空関係の安定的な発展に向けた基盤を整備するために締結するものでございます。
 御指摘のとおり、今回の協定によってEU航空企業が定期便を運航できるようにするものでございますが、我が国にとりましても、日・EU間の航空市場に参入する航空企業の増加が、航空企業の選択肢の増大それから消費者の利便性向上につながるものでございまして、日本の航空企業にとっても提携先の拡大といった利益が期待されるところでございます。
 また、この協定の締結を受けまして新たな二国間航空協定の交渉が促進されるというメリットもございまして、実際に、昨年四月のこの協定の実質合意を受けまして、クロアチア、チェコと航空協定の交渉を再開されております。
 また、それから、我が国の航空企業に与える影響ということでございますけれども、この協定によりましても、我が国と既存の二国間航空協定の下での我が国と相手国それぞれの定期航空業務の路線とか便数等の輸送力に対する制限に変更ございません。したがいまして、先ほどちょっと申し上げましたけれども、この協定の締結によって日・EU間の航空市場に参入する航空企業増大しますので、それによる航空企業の選択肢の拡大、消費者の利便性向上、それから日本の航空企業にとっての提携先の拡大といった利益が期待されるという、こういうことでございます。
 以上でございます。
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羽田次郎#21
○羽田次郎君 利用者にとっての利便性もそうですし、日本の航空企業にとっても多分共同運航便とかそういう形でメリットがあるというふうに理解いたします。
 最後に、サイバー犯罪に関する条約の第二追加議定書についてお伺いいたします。
 二〇〇四年に発効したサイバー犯罪条約は、サイバー犯罪について、各国がこれを犯罪として認定し、こうしたサイバー犯罪を立件するための証拠を収集する刑事手続なども定めたもので、サイバー犯罪に対する国際協力を進める条約として大変重要だと考えます。ただ、技術革新が非常に速く進むことから、これに対処するために、今回、新たな国際協力の取組が求められて、追加議定書によってサイバー犯罪条約を時代に沿ったものにしていくことということだと思います。
 今回のこの中には、インターネットサービスプロバイダーが保有する情報を開示するように求める規定もあるんですが、日本はこの規定を留保する予定と聞いております。このプロバイダーへの情報開示請求は、一見するとこの追加議定書の中心的な内容であるのではないかとも思えますが、まず、この規定を留保する理由を伺います。その上で、こうした留保が追加議定書の趣旨を損なうものではないか、御説明いただければと思います。
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市川恵一#22
○政府参考人(市川恵一君) お答え申し上げます。
 本追加議定書の第七条には、自国の領域内に所在するインターネットサービスプロバイダーが、他の締約国から発せられた命令に応じて加入者情報を開示することができることとするという規定が置かれるとともに、締約国は同条の規定を適用しない権利を留保することができると、こういう規定も設けられているところでございます。
 この第七条の規定に従って我が国のインターネットサービスプロバイダーが本人の同意を得ることや裁判官の発付した令状によることなく外国の捜査当局に加入者情報を開示できるようにすることについては、個人情報の適正な取扱いや通信の秘密の保護などとの関係で慎重な検討を要することから、我が国としましては、本議定書が定める留保規定に基づき、留保する予定でございます。
 さらに、加入者情報は、第七条の規定を留保した場合であっても、第八条に規定しております締約国間の相互援助によりまして、他国の当局が国内のインターネットサービスプロバイダーに情報を提出させるための手続を経ることを前提に加入者情報や通信記録を取得することができまして、同条の手続を通じて本議定書の締約前よりも迅速かつ円滑に加入者情報を適正な形で取得することが可能になるわけでございます。
 したがいまして、第七条の規定に従って留保いたしましても、本議定書の趣旨を損なうことにはならないと考えているところでございます。
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羽田次郎#23
○羽田次郎君 丁寧な御説明、ありがとうございました。
 以上で終わります。
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高木真理#24
○高木真理君 立憲民主・社民の高木真理です。どうぞよろしくお願いをいたします。
 まず初めに、日米宇宙協力に関する枠組み協定について質問をさせていただきます。
 政府は、本協定の締結により、日米間の宇宙協力の更なる迅速化及び効率化が見込まれる旨を説明をしています。本協定を締結した場合、日本の宇宙政策の自律性と米国との協力を両立していくことが大切であると考えますが、どのように両立を図っていくのか、政府の方針を伺います。
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市川恵一#25
○政府参考人(市川恵一君) お答え申し上げます。
 我が国の宇宙政策は、宇宙開発戦略本部が宇宙の開発や利用を総合的、計画的に進めるために策定した宇宙基本計画に基づいておりまして、国際的な協力による宇宙開発もこの我が国の宇宙基本計画を踏まえて計画、実施してきているところでございます。
 また、本協定は、日米間で個別の宇宙協力を実施するに当たりまして、当該協力を行う実施機関が作成いたします実施取決めを日米政府それぞれが承認し又は確認する仕組みを規定してございます。こういうことで、我が国が当該協力を実施することが不適当と判断する場合には、当該協力には参加しないこととなります。
 したがいまして、我が国の宇宙政策の自律性、これを引き続き維持した上で、日米間の宇宙協力に関する基本事項を定める本協定が締結されることで、今後の様々な日米間の協力を実施するための手続が迅速化し、ひいては協力も効率化するということが期待されるところでございます。
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高木真理#26
○高木真理君 ありがとうございました。
 本日の議案にはサイバー犯罪の国際条約などもありますが、以下、残りの時間で、日米宇宙協定と同じ日米間条約であります日米地位協定の運用の観点から、様々、人権に起きている問題について質疑をさせていただきたいと思います。
 この質問をするきっかけになっているのは、今日、傍聴席にも来ていらっしゃいますけれども、キャサリン・ジェーン・フィッシャーさんです。オーストラリア国籍で、日本に来て四十年。先日、高良議員の質問の際にもいらしていたので、皆さんの御記憶にもあろうかと思います。
 二〇〇二年四月、横須賀基地で公務外の米軍人から性被害に遭いました。被害者であるのに、神奈川県警はジェーンさんに、長時間拘束するなど、ひどい扱いをしています。横浜地検は理由を明らかにしないまま加害者を不起訴処分、ジェーンさんは民事に訴え、東京地裁は暴行を認定、損害賠償命令が出ました。しかし、米軍は、犯人を除隊、帰国させます。賠償金は支払われず、犯人は行方知れずになります。その後、ジェーンさんは、執念で犯人をアメリカで見付け、アメリカで東京地裁判決の履行を求め、賠償額の問題ではないと、一ドルを懸けて二〇一三年勝訴します。
 相手が米軍人で地位協定に関係なければ、これほど大変な思いまでしなくて済んだはずです。ジェーンさんは、その後も性被害撲滅に向け声を上げ続け、様々な活動を続けていますが、何といっても実現をと望んでいるのが日米地位協定の改定です。十六条の、日本国の法令を尊重しの表記を、遵守しと改めてほしいと訴えています。
 ジェーンさんが持っている、戦後、米軍人等から性被害や殺人の被害などとなった女性の名前を書いたとても長い紙があって、それを見せてもらったことがあります。一人一人からの悲鳴が聞こえてくるようでありました。
 彼女の活動は長くなっていますが、この問題は全く進んでいません。そもそも、問題のあった一九五二年の日米行政協定をほぼ引き継いでいる一九六〇年の日米地位協定は、その後一文字も改定されていません。かつ、地位協定の内容とは異なる合意議事録による運用がなされていて、問題だらけであります。
 私も、地位協定の改定は必要とは思っていても、沖縄の皆さんがあれだけの思いで頑張ってきても変えられないのだから、無理なのではないかと、諦める気持ちがどこかにありました。
 でも、それは違います。これは沖縄だけの問題ではありません。基地問題でもありません。この国の人権意識と主権の問題だと思います。全国民が自分の問題として考えるべき問題だと思います。
 そこで伺います。
 資料を御覧ください。米軍人、米軍属の犯罪が全国の犯罪に比べて多いか否かについては比較できないが政府の立場であります。しかし、資料を御覧いただけると、起訴率では、米軍人、米軍属においては、強制わいせつ・同致死傷、強姦・同致死傷で、二〇一一年から二〇二〇年までの十年で、それぞれ約一二・五%、一一・一%です。同じ分類で、国内では四三%、四〇・六%であります。
 起訴率が低い理由は何でしょうか。また、これらの罪名で起訴後に判決を履行することなく米軍が帰国させているケースは十年で何件あるか、お答えください。
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保坂和人#27
○政府参考人(保坂和人君) お尋ねの期間におきますお尋ねの罪種の起訴人員と不起訴人員の合計に占める起訴人員の割合につきまして、全体のものと米軍構成員等のものを比較いたしますと後者の方が低いというのは御指摘のとおりでございます。
 もっとも、この起訴、不起訴の割合といいますのは、個別の事案ごとの検察官の判断の集積の結果でございますので、その違いがある理由について一概にお答えすることは困難でございます。
 いずれにいたしましても、検察におきましては、あくまで法と証拠に基づいて適切に対処していると承知をしているところでございます。
 続いてのお尋ねについてでございますが、二点目の、その米軍構成員等がこういったいわゆる性犯罪のいずれかで起訴されて、実刑判決が確定した後に刑の執行を受けることなく米国に帰国したという事例につきましてのお尋ねでございますが、当局、私ども刑事局において把握している限りでは、そういった事例はないというふうに承知をいたしております。
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高木真理#28
○高木真理君 刑事の事件の判決の後はないという今お答えだったかと思いますけれども、民事の後、起訴をしないで、そして民事で判決が出ても帰してしまうという事例が実際にジェーンさんの件で起きているわけですね。昨日のレクでは、それは把握されてないということでありましたけれども、そういうことでは、普通に裁判を受けるという権利すら保障されないということになります。
 そして、そもそも起訴までについても問題があります。九五年の日米合同委員会合意に基づいて、殺人、強姦などの凶悪な犯罪で日本政府が重大な関心を有するものについては、米側の好意的配慮により起訴前の拘禁移転要請が認められることになりました。でも、これまで六件の要請にとどまっており、五件認められただけです。
 どんな事件でも、そもそも身柄は普通に日本側にあるべきだと思います。凶悪犯罪の被害に重い軽いはありません。日本政府に重大な関心を寄せてもらえなかったら軽く扱われるというのはどういうことでしょう。なぜこれだけしか要請件数がないのか、併せてお答えください。
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宮本新吾#29
○政府参考人(宮本新吾君) お答え申し上げます。
 まず、我が国で米軍人等が公務外で罪を犯した場合であって日本の警察が現行犯逮捕等を行った場合には、それら被疑者の身柄は米側ではなくて日本側が確保し続けることになります。一方で、被疑者が米軍人等の場合で身柄が米側にある場合には、日米地位協定に基づき、日本側で公訴が提起されるまで米側が拘禁を行うこととされています。
 その上で、一九九五年の刑事裁判手続に関する日米合同委員会合意によりまして、殺人、強姦等の犯罪で我が国として重大な関心を有するものについて起訴前の拘禁移転を可能にする道が開かれまして、実際にこれまで五回、起訴前の拘禁移転が行われるなど、運用上の改善が図られてきているところでございます。
 この起訴前の拘禁移転を可能とする枠組みはNATOの地位協定や米韓地位協定には存在いたしませんで、米軍が駐留している国の中で日本のように米国との合意に基づいて起訴前の拘禁移転が何度も行われている国があるとは承知しておりません。
 いずれにしましても、そもそも米軍人等による事件、事故は地元の皆様に大きな不安を与えるものでありまして、あってはならないものであると考えております。今後も米側に対して様々な機会に事件、事故の防止の徹底を求めてまいります。
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