農林水産委員会

2023-04-18 参議院 全153発言

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会議録情報#0
令和五年四月十八日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山下 雄平君
    理 事
                堂故  茂君
                船橋 利実君
                宮崎 雅夫君
                徳永 エリ君
                舟山 康江君
    委 員
                加藤 明良君
                滝波 宏文君
                藤木 眞也君
                山田 俊男君
                山本 啓介君
                若林 洋平君
                石垣のりこ君
                大椿ゆうこ君
                田名部匡代君
                下野 六太君
                安江 伸夫君
                串田 誠一君
                紙  智子君
                須藤 元気君
   国務大臣
       農林水産大臣   野村 哲郎君
   副大臣
       農林水産副大臣  勝俣 孝明君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       藤木 眞也君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        笹口 裕二君
   政府参考人
       外務省大臣官房
       審議官      竹谷  厚君
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  杉中  淳君
       農林水産省大臣
       官房技術総括審
       議官兼農林水産
       技術会議事務局
       長        川合 豊彦君
       農林水産省消費
       ・安全局長    森   健君
       農林水産省輸出
       ・国際局長    水野 政義君
       農林水産省農産
       局長       平形 雄策君
       農林水産省畜産
       局長       渡邉 洋一君
       農林水産省経営
       局長       村井 正親君
       農林水産省農村
       振興局長     青山 豊久君
       水産庁長官    神谷  崇君
       水産庁次長    安東  隆君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (食料安全保障に関する件)
 (獣医療の在り方に関する件)
 (水田農業政策に関する件)
 (有機農業の推進に関する件)
 (採卵鶏の飼養管理に関する件)
 (水産業の振興施策に関する件)
 (クロマグロの漁獲量未報告問題に関する件)
○合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する
 法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
    ─────────────
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山下雄平#1
○委員長(山下雄平君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、外務省大臣官房審議官竹谷厚君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山下雄平#2
○委員長(山下雄平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山下雄平#3
○委員長(山下雄平君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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山本啓介#4
○山本啓介君 おはようございます。自由民主党の山本啓介でございます。
 質問の機会をいただきましたことをまずもって御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 また、野村大臣始め御答弁いただける皆様方におかれましては、温かく前向きの答弁を賜ればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 本日のテーマは水産であります。水産業への支援策の在り方についてお尋ねをしたいと思います。
 コロナ禍からの反転攻勢や、混迷を極める国際情勢、そういったことから、急激な円安、さらには物価高騰や燃油高騰、一次産業においては生産資材の高騰など、こういったものに対する対策として令和四年度補正予算に計上された水産関係予算は千二百八十九億円。今挙げた課題などに対して必要な予算を確保し、対策を打っていただいたこと、このことには本当に心から感謝を申し上げたいと思います。しかしながら、これらの課題の一つ一つを見たとき、それよりも以前に水産業が長く抱えてきた根本的な課題というものはそのままではないのかなと、そのような気をしております。
 我が国は海洋国家であります。その一方で、昨今の水産業は、産業としては大変厳しく、弱くなっている、そういう危機的な状況であると私は捉えています。課題の一つ一つを解決して水産国家日本の復活を実現しなくてはいけない、これは、どう見ても我が国の周りは海、このことはこれからもずっと変わらないということであれば、水産業、海洋に出て経済活動を行う、この方々がしっかりと持続的に行っていくことが必要であるということは誰もが共有した認識であろうと思います。
 そこで、大臣に、まず冒頭、今こそ水産業が産業として強くなっていくためにどのような道筋を描いていくのか、どのように水産業を支援していくのか、私は、水産業を業として構造改革というようなテーマを掲げてしっかりとやっていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
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野村哲郎#5
○国務大臣(野村哲郎君) 今、山本委員からありましたように、これは農業もそうでありますけれども、それ以上にやっぱり水産業の方のこの落ち込みといいますか、消費が減ってきたり、あるいはまた、水産資源の減少による魚種の、主要魚種の不漁、特に長崎でも非常に多く捕れていますイワシだとかサンマだとか、こういったような魚種が大変減ってまいりました。また、水産物の消費量の減少というのもありまして、これはなかなか、肉と比べて水産の場合は料理に手間が少し掛かると、こういったような問題も抱えておりましたり、あるいは今お話がありました燃油高騰なり、あるいはまた、養殖においては飼料が、餌が上がりました。こういったようなことの厳しい状況に直面しておるということは認識をいたしております。
 このような状況を踏まえまして、四年三月に新たな水産基本計画を閣議決定して、水産資源の適切な管理を通じて水産業の成長産業化を図っていくということにしたわけでありまして、そのための補正として、今お話がありました千二百八十九億の補正を組んだところでもございます。
 具体的には、資源管理ロードマップを踏まえたTAC管理等の推進が一つ、それから二つ目は簡便性に優れた商品の開発を含む水産物の消費拡大、それからブリ、ホタテ等の戦略的養殖品目の増産や輸出の拡大、それから四つ目に燃料価格等の高騰対策の実施、これも実際今実施しているわけでありますが、こういったことなどを合わせ技として総合的に実施していく必要があるだろうというふうに思っておりまして、なかなかこの決め手といいますか、これをやれば必ずこれは、水産業はまた生き返ると、生き返るというのは失礼な言い方ですが、もう少し活性化していくんじゃないかというようなことはなかなか難しいので、今四つほど挙げましたようなことを、これを合わせ技として取り組んでいく、水産業の直面する課題をこういったもので解消していきたいという考え方でございます。
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山本啓介#6
○山本啓介君 ありがとうございます。
 人間が活動してきたことによって資源に対する影響があったこと、さらには、国際社会において、これらを守ろうとして、資源を回復するためにルールを設定して、そのことについて誰もが守って経営活動している、そして、人間にはなかなか、これも人間が行ったことの反響なのかもしれませんけれども、なかなかできること、することができない、解決することができない気候変動という課題についても今言及をいただきました。
 昨今の気候変動による漁場や魚種の変化、水産業を取り巻く環境変化、それに伴う課題について根本的な対応をしていかなければならないということは、私も大臣と同じであります。
 気候変動に関して一例を紹介させていただきますと、気象庁の公表資料によれば、長崎県を含む東シナ海北部の冬の一月から三月、海域の平均海面水温、直近百年の上昇率は一・六三度上昇しており、私の地元長崎県でいえば、これまで南方でしか見ることのできなかった魚種が網に掛かるといったことが珍しくなくなっています。また、漁業センサス結果によると、長崎県の昭和四十八年に四万四千二百人だった就業者、水産業の就業者数が、直近の数字では、平成三十年、一万一千七百六十二人、昭和四十八年の経営体数は一万九千百七十四経営体が平成三十年には五千九百九十八経営体と、五年に一回の調査ですけれども、全て右肩下がりで漁業者、経営体共に減少していることが見て取れます。もう待ったなしの状況です。
 これはちょっと質問にはないんですけれども、これちょっと調べていて思ったんですけど、このセンサスが五年に一度というのもどうかと思うんですよね。待ったなしと言いながら、のんきに五年に一度なんですよ。平成三十年が最後なんですね。もう令和ですし、是非ともここの間も縮めていただきたいなという思いもあります。
 水産庁におかれましても、漁業収入安定化対策や漁業経営セーフティーネット事業を始めとして様々な事業を打ち出していただいて、浜の方からは感謝の声が聞こえています。しかしながら、他方で、その時々の環境に応じた施策、最近でいえば冷凍冷蔵施設の電気代に特化したものや、経営形態、養殖だけじゃないんですね、餌代が掛かっているのは。それ以外にも餌代が掛かる漁法はあります。さらには、漁業者のライフステージの在り方、そして地域ごとにそれぞれのきめ細やかな支援が迅速かつ的確に必要であろうと、そのように考えています。
 水産業を必要だと我々も認識している。農林水産省、水産庁もしっかりと認識をいただいている。けれども、今、必要だが継続が困難な産業というのは幾つかあります。その中に私は水産業も入っているんじゃないかなと、ビジネスモデルとしてもう破綻しているんじゃないかな、そんな危機感を持っています。
 そこで、大臣、まず現状の認識、そしてどのように対応していくかの御答弁をいただきたいと思います。また、きめ細やかな支援策について水産庁長官の御答弁をお願いしたいと思います。
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野村哲郎#7
○国務大臣(野村哲郎君) 山本委員は、前の金子農水大臣の後に出ておいでになりましたので、さすがにやっぱり漁業についてはお詳しいなというのを今聞きながら気付いたことでありますが、特に長崎県というのは、全国でも北海道に次いで二位の漁獲高を上げておられるという、大変すばらしい一大漁業県であるという認識はいたしております。
 ただ、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、アジ等が全国第一位の漁獲量は誇っておられるんですけれども、なかなか不漁がやっぱり続いている。そのほかのものも続いている。イワシもそうでありますし、またほかの魚種にも大変上がらない、生産の上がらないものもあるということでございまして、そういう認識はいたしておりますが、一方、長崎県におきましても、サバ類の漁獲量の減少による漁業生産量の減少なり、あるいは漁業生産、就業者の減少、高齢化など、こういったことも挙げられますけれども、ただ、農業と比較してみますと、やっぱり漁業者は若いなというのをつくづく感じておりまして、特に六十歳以上ということになりますと、農業の場合は七八%ぐらいあるんですけれども、漁業者の場合は六〇、いや、六〇じゃない、四〇、いや、違う、失礼しました、漁業者の場合は三八%だということで、比較的若いということがこの数字からは言えると思いますけれども、それだけにやっぱり重労働のところも農業に比べるとあるから、やっぱりお年寄りでは非常に無理もあるんだろうと。ですから、こういうふうな、農業と比べると平均年齢というのはお若いんだろうなと、こんなことも考えておりますが。
 どこも漁業者のところは共通の課題を抱えておりますが、やはりそれは、先ほどもちょっと申し上げましたが、水産資源の適切な管理、これが一つ、それから水産業の成長産業化の実現を目指す所得向上、こういうのをどういうふうにしてつくっていくのかというのは、これは大きな課題でもありますが、さらには年齢バランスの取れた漁業就業者構造の確立、こういったような水産改革。特に、水産改革と一言で申し上げましたけれども、これはやっぱり水産資源の管理、TACが中心になると思いますけれども、このことにやっぱり重点を置きながら私どもはやっていきたいと、こういうふうに考えております。
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安東隆#8
○政府参考人(安東隆君) お答え申し上げます。
 委員の方から、きめ細やかな支援について水産庁にお尋ねございました。
 漁業者への支援に当たりましては、全国的な課題に対する施策を国が担うとともに、こうした全国的な対策に加え、各都道府県や市町村におけるそれぞれの地域の特性、状況等に応じた対策に国が支援するということが基本的なやり方と認識してございます。
 こうした地域ごとの取組につきましては、地域全体で所得向上を図る浜プランに基づく取組を浜の活力再生・成長促進交付金などで支援するとともに、資源管理におきましても、各都道府県において地域の実情を踏まえ資源管理方針を策定し、これに基づき各漁業者において資源管理協定を締結いただく制度としているなど、それぞれの地域の実態を踏まえた取組が行えるよう、予算上も制度上も措置しているところでございます。
 今後とも、それぞれの地域の創意工夫を支援し、持続的な水産業の成長産業化と漁村の活性化を推進してまいります。
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山本啓介#9
○山本啓介君 今大臣から、若い方々が就業者の割合が大きい、多いというふうな御指摘をいただきました。若い方々が、沿岸の方でもそうですけれども、新規就農の水産庁の支援をいただいて、船を造って、そして頑張れば頑張るほど漁業はもうかるんだと思って、言って帰ってきてくれるんですね。けれども、今、もうそれ以上は言いませんけれども、その造った船のリースも払えないままその物語は終わってしまっているんですよ。
 是非とも、コロナ禍からの反転攻勢、今の厳しい状況も併せ支援をいただきながら、そういう若い人たちが、夢を持って帰ってくる人たちが漁業に頑張られる、そういう状況づくりを是非とも現場、浜の声を聞きながら展開をしていただきたいというふうに思っています。
 またそして、説明いただきました、資源管理をすればというようなふうに聞こえるんですけれども、資源管理をすれば、じゃ、魚価が上がるのかとか、じゃ、資源管理して豊富に捕れるようになれば漁師が魚を釣って食っていけるのかと、そういったところについての疑問は今のではなかなか払拭できないんじゃないかなと、そういうふうなふうに感じております。
 是非とも、現状に即したものであれば、非常に難しいものもあろうかと思いますし、漁師の方々の目線を変える、発想を変える、そういったことも必要になろうかと思いますけれども、是非とも、まあ辛抱強くと言ったらおかしいんですけれども、各都道府県や地元と連携しながら果たしていただきたいなというふうに思います。
 では、最後の質問ですけれども、資源管理、今大臣からもお話しいただきました、その資源管理の体制についてお尋ねをしたいと思います。
 水産庁の資源管理推進室の人員が十五名程度との説明を受けたことがあります。予算が限られている中、各人それぞれがすばらしい働きをされているということは理解しておりますが、資源管理を行う、担う人員としては小規模感は否めないと、そのように思います。
 そのような体制の中でもしっかりやっていると水産庁側からかつて説明を受けた直後、結果として大間のようなマグロの不正についても事例が防ぐことができなかったと、こういう事態がありました。すなわち、浜との連携ができていなかったと言わざるを得ません。
 漁業管理システムにおいては、迅速かつ正確な漁獲数量の把握と報告が求められることになっていますが、私の地元長崎からは、正確な漁獲数量を把握するために、その役割を担う漁協や県の業務負担が増えてきているという切実な要望を受けています。
 水産庁は、数字の変化を管理することが資源管理ではないということは誰もが理解していると思います。正しい数字を把握し、適正な資源管理を実行するための体制づくりが重要と考えますが、長官の御認識と決意をお伺いをしたいと思います。
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安東隆#10
○政府参考人(安東隆君) お答え申し上げます。
 委員御指摘いただきました資源管理の関係の適正な管理を行う体制づくりにつきましては、まさに委員御指摘のように、国と都道府県がしっかりと連携して管理していくことが重要と認識しています。
 特に、今回、あの大間のような事案起こりましたけれども、その事案の再発防止に向けまして、現場実態も踏まえながら、太平洋クロマグロの漁獲や流通に係る監視や制度の在り方も含め、再発防止や管理の強化を検討しているところでございます。
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山本啓介#11
○山本啓介君 まあ海の中は分からないし、海は広いしというところもあることも理解しますし、なかなか実態を把握することはできないと思うんですけれども、ただ、漁業者は十数万人ですよ。その中で、今回の件でいえば、マグロ漁師が何人かというのはもう分かっているわけじゃないですか。要するに、プレーヤーは分かるわけですよ。揚がってくる量もその人たちの申告によって分かるわけじゃないですか。
 けど、今の答弁でも、例えばほかの省庁でやっているようなDXとかIoTとかAIとか、そういったものを、新しい技術を取り入れてとかいうものが答弁の中にも入ってこないわけですよね。まあ入ってこないだけで、しっかりとそういったものも活用しながらやっていますということだと思うんですけれども。
 そういったものを取り入れなければならないんじゃなくて、今の現状をもう少しスピード感を持ってとか、きめ細かにとか、各地域全体的な数字をしっかりと網羅的に分かるためにとか、そういうときにそういった技術を必要として取り入れたならば、私は絶対水産庁とか特に必要になると思うんですけれども、そういったことに対する考え方というのを御答弁いただければ有り難いです。
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安東隆#12
○政府参考人(安東隆君) お答え申し上げます。
 まず、産地市場のデータの把握につきましてIT化を進めておりまして、電子的にデータの把握ができるようなことをまずやっております。
 そして、委員御指摘の資源管理の適正な管理の在り方についても、どのような活用の仕方ができるのか、それによっていかに効率かつ正確に資源管理ができるのかというようなことにつきましてもしっかりと取り組んでいきたいと思います。
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山本啓介#13
○山本啓介君 時間が参りましたので終わりますけれども、しっかりと取り組んでいただけるということですので期待をしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 終わります。
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徳永エリ#14
○徳永エリ君 おはようございます。立憲民主・社民の徳永エリでございます。
 前回の委員会で紙委員が質問されていた、北海道網走市の能取湖のホタテの稚貝が大量へい死した問題について質問させていただきます。
 私も、先日、西網走漁協に行ってお話を伺ってまいりましたが、これまで一部はあっても、湖内の九割を超える大量の稚貝のへい死などこれまで一度も起きたことがなかったと。起きたことがないことが起きたわけであります。有害プランクトンの調査や病理検査など、原因解明のため、東京農大、網走水試、網走市、漁協などによる調査を現場で行っていますけれども、調査に対する国の支援について大臣は、水産研究あるいは教育機構を通じて必要な助言を行うなど、原因究明や再発防止に向けて協力をしていきたいと御答弁されました。
 私、これ、国がしっかりと関与しなきゃ駄目だと思います。モニタリングも長期間にわたってしっかりやらなければ分かりません。そして、データを積み上げていく中で分かることもありますし、ほかの地域でも今いろんな異変が起きているわけですよね。そういった情報を共有する中で見えてくることもあると思いますし、これ、例えば地球温暖化の影響だったら打つ手がない、じゃ、また同じようなことが起きたらどうするんだ、再発防止どころの話じゃないと思います。大臣、いかがですか。
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神谷崇#15
○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。
 今回、能取湖において発生したホタテ稚貝のへい死につきましては、現在、北海道庁や市が関係者と連携して原因究明に取り組んでいると承知しております。
 水産庁といたしましては、関係者からの要請に応じて、水産研究・教育機構を通じてこれ調査手法とかそういうことに関しての必要な助言を行うなど、原因究明に向けて協力してまいりますが、また、ホタテの稚貝は、ある意味、養殖でございますので、持続的な養殖生産に当たってはモニタリングの実施が大変重要であると認識しておりますので、モニタリングに必要な機材の導入などを支援しているところでございます。
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徳永エリ#16
○徳永エリ君 機材の導入だけではなくて、人や機材、経費、こういったところもしっかりと支援していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
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神谷崇#17
○政府参考人(神谷崇君) まずは、現場で調査を行っておりますので、その結果を受けてどういったふうに対応したらいいのかというところは検討していかねばならないと思っております。
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徳永エリ#18
○徳永エリ君 是非御検討をお願い申し上げたいと思います。
 それから、西網走漁協では、これまで大きな被害が発生したことがなかったということで、ホタテは漁業共済の特定養殖共済の対象となっていますけれども、漁業者が漁業共済に加入していませんでしたので、一経営体当たり約二千万の被害を受けているということでありますけれども、補償がありません。
 漁業者としては、掛け捨てだし、掛金が高い割に補償が少ないから入らないという、そういう認識だったようですけれども、今何が起きるか分からないわけですから、しっかりまずはこの共済に加入をしてくださいと、積立ぷらすにも加入すれば被害額の八割、九割は補填されるわけですから、この加入の推進、これしっかりやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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神谷崇#19
○政府参考人(神谷崇君) 委員御指摘のように、今回のホタテの稚貝のへい死を受けて、水産庁では、四月三日に漁業共済団体に対しまして共済加入の有無を含めた状況確認を行いましたところ、共済の対象だが地元漁業者は未加入とのことであったため、地元から共済に関する質問などがあった際には丁寧に対応するよう依頼したところでございます。
 また、四月十一日に網走市長や西網走漁協の組合長が水産庁に来庁された際にも、漁業者の声として、共済掛金が高いと、共済積ぷらの補償内容を充実させてほしいということについて要望を受けております。水産庁からは、それぞれの漁業者の共済ニーズに合わせた補償内容を提案することで共済掛金も変わってまいります。具体的には、契約割合や補填方式をそれぞれ組み合わせることでいろんなオプションがございますので、積立ぷらすの活用も含め、北海道漁業共済組合が一度現場に伺わせていただいて丁寧に対応してまいりたいという旨を水産庁の方からもお答えしております。
 水産庁といたしましては、引き続き、共済団体と連携し、丁寧に対応してまいりたいと考えております。
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徳永エリ#20
○徳永エリ君 是非とも丁寧に説明をしていただいて、いざというときの補償をしっかりとできるようにしていただきたいというふうに思います。
 また、網走市では、この冬、網走湖のワカサギ漁が例年の十分の一という極端な不漁となりまして、資源保護のために、一月十二日から始まった氷下引き網漁、氷下と書くんですけれども、この引き網漁を僅か三十日で終漁としました。過去最低の漁獲量、三・五トンだったということで、地元のワカサギの加工業者も、原料の確保ができないということで大変に大きな影響が出ました。
 ワカサギは共済の対象になっていないんですね。内水面の漁業者は、災害が起きたときに何の補償もないんですよ。低利融資しかないんです。共済保険に入りたくても適当な保険がないし、そういった保険制度をつくろうとしたら掛金が莫大になる。あるいは、いざ補償するというときになると原資が確保できない、こういった問題が起きるんじゃないかと言われております。
 小規模零細であっても、地域では大事な漁業です。このいざというときの補償ができる内水面漁業者のための制度、検討する必要があるんではないでしょうか。
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神谷崇#21
○政府参考人(神谷崇君) お答えいたします。
 網走湖では、例年、一月から三月下旬までワカサギ漁が行われておりますが、今漁期は不漁のため、組合として一月末に操業を切り上げたと承知しております。北海道におきましては、不漁の原因はまだ特定できておらず、本年四月から五月の親魚の遡上状況を踏まえて、必要があれば対策を検討すると聞いております。
 水産庁におきましては、北海道庁に協力して、不漁要因の究明と対策の検討への支援が可能となっております。また、不漁などの影響を受けた漁業者の経営の維持安定を図るためのつなぎ資金といたしましては、農林漁業セーフティネット資金が利用可能となっております。
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徳永エリ#22
○徳永エリ君 全然答えになっていないんですけど。
 内水面漁業者のため、中小零細の漁業者が多いわけですから、なかなかその高い掛金を払えないというところもあると思うんですけれども、温暖化の影響はいろんなところで起きていて、このワカサギも、網走だけじゃなくて全国いろんなところで不漁だと。あるいはシジミが捕れないとかですね、いろんな声が聞こえてきているわけでありますから、是非とも、地域にとっては内水面漁業は大変重要ですから、経営体の支援というよりも、内水面の漁業を今後どのようにサポートするか、こういう観点ですね、しっかり制度を検討していただきたいと思いますが、長官、もう一度お願いいたします。
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神谷崇#23
○政府参考人(神谷崇君) 御指摘もございましたが、内水面漁業を漁業共済として見るかどうかという点につきましては、保険として危険分散が図られる保険母集団の確保ができず、共済として成り立たないなどの理由により、現時点では、済みません、などの理由によりまして、共済対象とはなっておりませんが、内水面漁業の振興というのは非常に大事なものでございますので、そういった観点の方の調査研究などの方からを通じて、国としても内水面漁業の振興に協力してまいりたいと考えております。
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徳永エリ#24
○徳永エリ君 今まで起きていないことが起きているわけですし、内水面の漁業者の方々の責任ではないところでありますので、しっかりとこの経営体の皆さんが漁業を続けていけるように制度を検討していただきたいということを重ねてお願い申し上げたいというふうに思います。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。
 先ほどもお話がありましたけれども、クロマグロの話であります。日本の漁獲可能量、TAC管理への信頼が損なわれない隠された漁獲問題が報道により明らかになりました。青森大間町から静岡市中央卸売市場に出荷されたクロマグロは無報告の不法漁獲物だったことが青森県警による捜査で確認され、大間の水産販売会社の経営者二人が漁業法違反で逮捕され、出荷した漁業者二十二人が略式起訴されました。
 静岡市場に向けて大間から出荷したクロマグロは、二〇一九年から二〇二一年までの三年間で約百三十トンに上り、そのうちの百二十トンはブリ、その他鮮魚として扱われていたということでありますけれども、なぜこんなことが起きたんでしょうか。
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安東隆#25
○政府参考人(安東隆君) お答え申し上げます。
 今般の事案につきましては、現在、青森県において調査が継続中でございますので確定的なことは申し上げられませんが、経緯といたしましては、産地仲買人も関与した上で、人けのない時間帯に水揚げするなどして漁獲報告を免れたものと認識してございます。
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徳永エリ#26
○徳永エリ君 静岡市中央卸売市場と、この市場でこういうことが起きたということで、卸売市場法の改正、何か問題はないのか。マグロは競り又は入札で扱うべき商品だったのに、二〇年の六月から相対取引が解禁されたということで、市場としては現物は見ていないわけですよね。書類でのやり取りということになるので、こういうことが起きたんだというふうに思います。こういった問題点もしっかり受け止めていただいて対応していただきたいと思います。
 静岡市もこのことを把握していて、大間から荷を受けた市場内の卸売会社に対して商品名と取引金額を正しく修正させて報告をさせるなどしていたのに、対外的に、データ訂正の事実や、なぜこのようなことが起きたのか、その原因についても何も公表していないということです。公設の卸売市場で商品名を偽装して販売したとのこと、このことに対する責任や再発防止策を早急に打ち出さなければ、市場への信頼が大きく揺らぐことになるんではないでしょうか。
 所管する農林水産省としては、事実を公表し、再発防止策を示すことを市場に対して求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
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安東隆#27
○政府参考人(安東隆君) お答え申し上げます。
 今般の事案につきましては、委員御指摘のように、静岡市の卸売市場を経由していたということもございまして、消費地市場段階も含めて、未報告漁獲物の市場流通をどのように防止することが可能かなどについて対応策を検討していくことが重要と考えております。
 このため、水産庁といたしましては、類似事案の再発防止に向け、現場実態も踏まえながら、太平洋クロマグロの漁獲や流通に係る監視や制度の在り方含め、再発防止や管理の強化を検討しているところでございます。
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徳永エリ#28
○徳永エリ君 ちょっと次々畳みかけて御質問させていただきますが。
 それから、青森県大間からクロマグロが安値で大量に流通しており、漁獲未報告が疑われるという通報を受けて、二〇二一年八月以降、水産庁は青森県へ事実確認等を依頼し、その事実を把握していながら公表していなかったということですけれども、公表しなかったのはなぜでしょうか。
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安東隆#29
○政府参考人(安東隆君) お答え申し上げます。
 本件につきましては、委員御指摘のとおり、昨年八月に青森県の調査結果が公表されるより前の段階で情報に接しておりましたが、青森県において調査が開始されたことから、当該調査への支障が生じないように、水産庁からは公表することを控えたところでございます。
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