本会議

2023-04-07 参議院 全54発言

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会議録情報#0
令和五年四月七日(金曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第十三号
  令和五年四月七日
   午前十時開議
 第一 株式会社国際協力銀行法の一部を改正す
  る法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第二 国際通貨基金及び国際復興開発銀行への
  加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正す
  る法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第三 裁判所職員定員法の一部を改正する法律
  案(内閣提出、衆議院送付)
 第四 気象業務法及び水防法の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 第五 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保
  護等に関する法律の一部を改正する法律案(
  内閣提出)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、新議員の紹介
 一、新型インフルエンザ等対策特別措置法及び
  内閣法の一部を改正する法律案(趣旨説明)
 以下 議事日程のとおり
     ─────・─────
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尾辻秀久#1
○議長(尾辻秀久君) これより会議を開きます。
 この際、新たに議席に着かれました議員を御紹介いたします。
 議席第三百四十五番、比例代表選出議員、大椿ゆうこ君。
   〔大椿ゆうこ君起立、拍手〕
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尾辻秀久#2
○議長(尾辻秀久君) 議長は、本院規則第三十条の規定により、大椿ゆうこ君を農林水産委員に指名いたします。
     ─────・─────
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尾辻秀久#3
○議長(尾辻秀久君) この際、日程に追加して、
 新型インフルエンザ等対策特別措置法及び内閣法の一部を改正する法律案について、提出者の趣旨説明を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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尾辻秀久#4
○議長(尾辻秀久君) 御異議ないと認めます。後藤茂之国務大臣。
   〔国務大臣後藤茂之君登壇、拍手〕
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後藤茂之#5
○国務大臣(後藤茂之君) ただいま議題となりました新型インフルエンザ等対策特別措置法及び内閣法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえ、感染症の発生及び蔓延の初期段階から効果的に対策を講じ、国民の生命及び健康を保護するとともに、国民生活や国民経済への影響が最小となるよう、感染症の発生及び蔓延の防止に関する施策の総合調整等に関する機能を強化する必要があります。
 このため、感染症の発生及び蔓延の初期段階から新型インフルエンザ等対策本部が迅速かつ的確な措置を講ずるための仕組み等を整備するとともに、内閣官房に感染症の発生及び蔓延の防止に関する施策の総合調整等に関する事務並びに同対策本部等に関する事務を所掌する内閣感染症危機管理統括庁を設置することを目的として、この法律案を提出いたしました。
 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
 第一に、新型インフルエンザ等対策本部長は、新型インフルエンザ等の蔓延により、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがあるにもかかわらず、総合調整に基づく所要の措置が実施されない場合は、新型インフルエンザ等まん延防止等重点措置に係る事態又は新型インフルエンザ等緊急事態に至る前であっても、新型インフルエンザ等対策本部が設置されている間において、指定行政機関の長や都道府県知事等に対し、必要な指示をすることができることとします。
 第二に、地方公共団体の事務の代行等について、新型インフルエンザ等対策特別措置法の規定により実施する措置に加え、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の規定により実施する措置についても代行等が可能となるよう対象事務を拡大するとともに、新型インフルエンザ等緊急事態に至る前であっても、新型インフルエンザ等対策本部が設置されている間において代行等を行うことができることとします。
 第三に、新型インフルエンザ等まん延防止等重点措置に係る事態又は新型インフルエンザ等緊急事態において、都道府県知事が正当な理由なく要請に応じない者に対し命令を行うに当たって勘案する事項を法令上明確化することとします。
 第四に、新型インフルエンザ等対策に係る費用について都道府県又は市町村の負担を軽減するために特別の交付金の交付に関する規定を設けるとともに、地方債の起債の特例を設けることとします。
 第五に、内閣官房に内閣感染症危機管理統括庁を設置することとします。
 内閣感染症危機管理統括庁は、感染症の発生及び蔓延の防止に関する施策に係る司令塔機能を強化するため、新型インフルエンザ等対策本部長である内閣総理大臣を助け、行政各部の対応を強力に統括することといたします。具体的には、政府行動計画の策定及び推進に関する事務、新型インフルエンザ等対策本部に関する事務、新型インフルエンザ等対策推進会議に関する事務のほか、行政各部の施策の統一保持上必要な企画及び立案並びに総合調整に関する事務のうち感染症の発生及び蔓延の防止に関するものをつかさどることとします。また、内閣感染症危機管理統括庁に内閣感染症危機管理監等を置くこととしております。
 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日としています。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。拍手
    ─────────────
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尾辻秀久#6
○議長(尾辻秀久君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。森屋宏君。
   〔森屋宏君登壇、拍手〕
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森屋宏#7
○森屋宏君 自由民主党の森屋宏です。
 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました新型インフルエンザ等対策特別措置法及び内閣法の一部を改正する法律案について質問をいたします。
 まず、これまでの感染症対策への、対応への総括と国民への思いについて、総理に質問をさせていただきます。
 二〇一九年十二月、WHOに中国武漢市での原因不明のウイルス性肺炎の発生が報告されてから三年強、世界は経験のない事態に直面し、社会も経済も混乱をしてまいりました。
 我が国におきましても、三密回避という新しい生活スタイル、さらに、感染状況に応じて緊急事態宣言等を発し、行動制限等により感染スピードを遅らせる対応が取られてきました。そして、ようやく来月五月八日には、感染症法上の位置付けが二類相当から五類へと引き下げられます。コロナ禍からの社会の正常化が更に進むこととなります。
 不眠不休で対応いただいた医療関係者の皆様、リスクの高い方々を感染から守りながら業務に当たられた介護現場の皆様、そして、保育、幼児教育、学校教育等に関わる皆様、休業や営業時間短縮等に御協力をいただいた皆様、そして、全ての国民の皆様に対し、様々な御理解、御協力をいただいたことに感謝申し上げたいと思います。
 そこで、総理は、三年強にわたって行動制限や経済活動の自粛、医療体制の強化や感染対策への協力要請等、国民への理解と協力を必要とする対応をどのように総括をされ、どのような思いを抱いておられるのでしょうか。お伺いをいたします。
 次に、即応的な対応を可能とする体制等の整備、内閣感染症危機管理統括庁の働きについて質問をいたします。
 新型コロナウイルスのような未知の感染症では、マニュアル化は大切であるものの、即応的な対応がより重要になると考えられます。国、都道府県、市町村とレベルごとに存在をしております感染症対策や多くの知見、データ等を関係機関で集約、共有し、それに基づき有効な対策を立案、決定するとともに、その対策を一体的、総合的に全国展開をさせていかなければなりません。
 そこで、厚生労働省や全国の保健所、医療機関、検査機関などが有するデータ、海外等からの有益な知見等の集約や分析、そして、フィードバックとしてのリアルタイムな情報や有効な対策の共有といったことを進める体制構築をどのように実現をされていくのでしょうか。厚生労働大臣にお伺いをいたします。
 そして、新たに設置される内閣感染症危機管理統括庁は、この構築される体制の中で、感染症に関する機関にどのように働きかけながら感染症対策の有効性を高めていかれるのでしょうか。後藤大臣にお伺いをいたします。
 続いて、統括庁等の業務体制と業務内容、そして人獣共通感染症について質問をいたします。
 内閣感染症危機管理統括庁には、平時においては三十八人の専従職員が在籍し、有事においては各省庁から迅速に増員することで百一人、さらには各省庁幹部職員を統括庁に併任することで計三百人規模になると伺っています。しかし、感染症の流行には大きな波があり、平時と有事の業務や対応には相当大きな違いがあると感じています。
 感染症危機管理統括庁が効率的な組織となるよう、平時と感染症拡大時、それぞれの業務体制や業務内容について、後藤大臣にお伺いをいたします。
 さらに、感染症を予測する観点から、人獣共通感染症への対応が不可欠と考えますが、監視、また関連部署への連携等への対応について、厚生労働大臣に所見をお伺いをいたします。
 最後に、ワクチンや治療薬等の確保について質問をいたします。
 感染症対策の難しさは、ワクチンや治療薬等の需要と供給のバランス確保が大変難しいところにあります。流行しそうな感染症や感染の波を予測するといたしましても、外れることもあり、一定数の余剰が起きることがあります。海外でもワクチンの余剰が発生をしております。
 大量の余剰廃棄が起こらないようにすべきではありますが、過剰に、過度に恐れて緊急時に対応できないようなことがあれば、命に関わる問題となります。危機管理を意識したワクチンや治療薬等の生産体制、備蓄体制の構築を図るべきと考えますが、厚生労働大臣に御所見をお伺いをいたしまして、私の質問といたします。拍手
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
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岸田文雄#8
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 森屋宏議員の御質問にお答えいたします。
 これまでの新型コロナ対策の総括等についてお尋ねがありました。
 政府としては、未知の感染症危機に対し、国民の命と暮らしを最優先で守る観点から、感染拡大と社会経済活動のバランスを取りつつ、科学的知見やエビデンスを重視し、新型コロナ対策に最大限取り組んでまいりました。この間の医療、介護の現場で働く職員の皆様の御尽力、また国民お一人お一人の感染対策への御理解と御協力に改めて感謝を申し上げます。皆様の御協力により、御協力もあり、新型コロナの人口当たりの感染者数は他のG7諸国と比べて低い水準に抑えられ、GDPや企業業績は既に新型コロナ前の水準を回復し、有効求人倍率もコロナ前の水準を回復しつつあると承知をしております。
 新型コロナについては、特段の事情が生じない限り、五月八日から五類感染症に位置付けることを決定しております。国民の皆様の御理解と御協力を得ながら、円滑に平時の日本を取り戻していけるよう万全の準備を進めてまいります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。拍手
   〔国務大臣後藤茂之君登壇、拍手〕
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後藤茂之#9
○国務大臣(後藤茂之君) 森屋宏議員の御質問にお答えいたします。
 感染症に関連する機関との連携についてお尋ねがありました。
 感染症危機管理においては、各省庁における対応を各省庁から一段高い立場で強力に統括する司令塔機能を担う内閣感染症危機管理統括庁と、感染症対応の実務の中核を担う厚生労働省との一体的対応の確保を図ることが重要であると考えております。
 このため、統括庁の幹部である内閣感染症危機管理対策官に充てられる厚生労働省の医務技監を結節点として、統括庁の指示を厚生労働省に迅速に徹底させるとともに、新たに感染症対応能力を強化するため設置される厚生労働省感染症対策部のリソースや、専門家組織として設置される国立健康危機管理研究機構から提供される質の高い科学的知見を活用しつつ、統括庁において政府全体の基本方針を企画立案する枠組みを構築することとしています。
 統括庁が司令塔機能を発揮し、厚生労働省や研究機構と密接に連携して、科学的知見に基づいた感染症危機管理を推進してまいります。
 内閣感染症危機管理統括庁の平時及び有事における業務体制と業務内容についてお尋ねがありました。
 内閣感染症危機管理統括庁は、平時においては、対策の実施に関する政府行動計画の内容の充実、計画に基づく実践的な訓練の実施とともに、計画が有事に機能するよう各省庁等の準備状況のチェック、改善を行うPDCAサイクル等の推進に係る業務を行い、有事においては、政府対策本部の下で各省庁等の対応を強力に統括しつつ、新たに専門家組織として設置される国立健康危機管理研究機構から提供される科学的知見に基づいて感染症危機対応に係る政府全体の方針を策定し、各省庁の総合調整に係る業務を行うこととしています。
 統括庁の体制については、これらの業務が平時、有事を通じて適切に実施され、司令塔機能が的確に発揮されるよう、平時三十八人、有事百一人の定員を確保するとともに、有事には各省庁の幹部職員を統括庁に併任して合計三百人程度とすることで必要な体制を確保することとしており、次の感染症危機にしっかりと備えてまいります。拍手
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
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加藤勝信#10
○国務大臣(加藤勝信君) 森屋宏議員の御質問にお答えいたします。
 データや知見の収集及び情報共有等の体制整備についてお尋ねがありました。
 今般の新型コロナ対応の課題を踏まえ、昨年十二月に感染症法等を改正し、医療機関による発生届の電磁的方法による入力等を推進をしております。また、医療分野でのDXを推進する際にも、次の感染症危機に備えることを重要な視点とし、引き続き感染症対策に関する情報基盤整備を検討してまいります。
 さらに、厚生労働省としても、引き続き、WHO等から海外の知見を収集するとともに、新たに創設するべく法案を提出している国立健康危機管理研究機構等において科学的知見を集約、分析する体制を確立し、得られた知見等を政府内において活用するとともに、自治体等の関係機関に迅速に共有をしてまいります。
 その上で、平時から、都道府県や保健所設置市区、地域の医療関係者等から構成される都道府県連携協議会を立ち上げ、情報共有の在り方などを協議しておくことを通じて、感染症発生、蔓延時に各種のデータや科学的知見が速やかに情報共有され、迅速に対応できるようにしてまいります。
 人獣共通感染症への対応についてお尋ねがありました。
 人と動物は相互に密接な関係があることから、人獣共通感染症に対しては、ワンヘルスの考え方に基づいて総合的に対応していくことが重要であります。
 厚生労働省においては、医師、獣医師の届出から発生動向を監視するとともに、関係省庁等と連携し、愛玩動物、野生動物の感染症に関する調査研究、海外からの動物の輸入禁止や輸入届出の措置等により感染症の国内侵入の防止等に取り組んでおります。
 内閣感染症危機管理統括庁の設置等により司令塔機能が強化される中で、厚生労働省としては、感染症対策部や、今国会に関連法案を提出している国立健康危機管理研究機構、いわゆる日本版CDCの設置等により、人獣共通感染症対策も含めた感染症対策を強化し、関係省庁等ともより一層連携を図ってまいります。
 ワクチンや治療薬等の確保についてお尋ねがありました。
 ワクチンの生産体制については、令和三年六月に閣議決定されたワクチン開発・生産体制強化戦略に基づき、関係省庁とともに国内企業への必要な支援を引き続き行ってまいります。また、治療薬など医薬品については、厚生労働省において次なる感染症危機に備えた重点感染症の暫定リストを作成しており、それに基づき、備蓄を含め具体的な医薬品の確保の在り方について検討を進めてまいります。
 感染症危機に備え、緊急時に迅速かつ確実にワクチンや治療薬が確保できる体制の整備に向けて、今後とも関係省庁と連携しながら取り組んでまいります。拍手
    ─────────────
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尾辻秀久#11
○議長(尾辻秀久君) 水野素子君。
   〔水野素子君登壇、拍手〕
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水野素子#12
○水野素子君 立憲民主・社民の水野素子です。
 質問の冒頭に一言申し上げます。
 昨日より、陸上自衛隊の第八師団長ら十人の自衛官が搭乗したヘリコプターが宮古島沖で消息を絶っております。御家族の皆様の御心痛いかばかりかとお察し申し上げるとともに、防衛省、海上保安庁ら政府関係機関による引き続きの懸命の捜索をお願い申し上げます。
 それでは、会派を代表して、ただいま議題となりました新型インフルエンザ等対策特別措置法及び内閣法の一部を改正する法律案に関しまして、内閣総理大臣、新型コロナ対策・健康危機管理担当大臣、こども政策担当大臣、文部科学大臣、外務大臣に質問いたします。
 本日が本会議において初めての登壇となります。昨年七月から国会の一員となりましたが、国民のニーズとずれた政策が多く、愕然としています。また、耳触りの良いスローガンや名称と実態が異なる政策が多い。さらに、重要な政策を国会で議論せず、政府・与党のみで閣議で決めることが多く、民主主義の危機的な状態と危惧しています。そのような問題意識を背景に、質問させていただきます。
 今回の法改正で司令塔として設置される内閣感染症危機管理統括庁は、五類が業務対象外となっています。新型コロナウイルス感染症も五月八日から五類になれば業務対象外となり、統括庁が活動の対象とする感染症は当面想定されません。新型コロナ死者数は多く、この冬の第八波は過去最多、約二万一千五百人、医療の現場も混乱しており、科学的な解明も途上で、後遺症で悩む人も多い。
 行政コストを掛けて、今、司令塔として設置する統括庁の対象が国民のニーズとずれていると感じますが、岸田総理に御見解を伺います。
 私、そして半年後に子供も新型コロナウイルスに感染し、医療の現場の、その間混乱がどんどん悪化しているのを肌で感じました。かかりつけの小児科があいにく閉院していたので、子供はどこも受診できませんでした。
 五類になると一般の病院で受診できますが、度重なる制度変更で医療現場は混乱しており、すぐに病院が探せない場合など、不安なときにいつでも相談できる窓口体制を都道府県が確実に維持するよう、国が指針を示すべきではないでしょうか。後藤大臣に伺います。
 長期間にわたり後遺症が残っている人が多いが、原因究明の状況はどうなっていますか。網羅的に調査、分析して今後の治療に役立てるべきではないですか。また、治療時の費用負担の軽減などの考え方はありますか。岸田総理に伺います。
 ワクチン接種後の副反応による後遺症、死亡事例も網羅的に調査、分析して今後の対応の参考とし、国が接種を勧めたのですから、積極的に後遺症として認定し、救済策も拡充検討すべきと思いますが、どのような方針で進めていますか。岸田総理に伺います。
 布製で予防効果が低いアベノマスクの配布、五百億円以上、期限切れ等のワクチンの廃棄、二千百二十億円以上、場当たり的なばらまきとも感じる様々な給付金、開発しても余り活用されなかった複数のアプリ。次のパンデミックに備えた司令塔創設で話題をすり替えるのではなく、これまでに政府が巨額の税金を投入したコロナ対策の費用と効果について全面的に検証して改善し、国民にも説明すべきと考えますが、岸田総理に見解を伺います。
 コロナ治療薬が期待されますが、開発状況はどうなっていますか。国から約七十五億円もの巨額支援を受けた大阪ワクチンは開発断念となりましたが、ワクチンの国産化の見込みはどうなっていますか。食料やエネルギーなどと同様、コロナ治療薬やワクチンも含めて、国民の安心、安全に必要な物資は迅速に妥当な値段で供給できるように国内生産が望ましいと考えます。
 コロナにかかわらず、国産の新薬創出を促進するための政府の産業政策も併せて岸田総理に伺います。
 新型インフルエンザ等対策推進会議の委員は三十五人もいますが、特措法が限定列挙する感染症に関して高い識見を有する者その他の学識経験者に対応する委員は半分以下と思われます。利害関係者やいわゆる御用学者ではなく、客観的に専門的な検討を行える委員を選出すべきであり、委員選定の基準や具体的なプロセスを後藤大臣に伺います。
 過去にコロナ対策が迷走し、国が感染防止と産業支援のどちらを向いているのか、混乱が見られました。EBPM、証拠に基づく政策立案を重視し、まずは感染症に関する専門家が客観的な観点で分析をした上で、産業支援も含めた総合的な政治判断を行うべきと考えます。これまでのコロナ対策でEBPMの観点でどのような問題点があったか。今回、日本版CDCが設置されるとEBPMの観点で何が改善されるのか。また、CDCと対策推進会議はどのように役割分担をするのですか。岸田総理に伺います。
 同様に、新型コロナ対策・健康危機管理担当大臣と経済財政政策担当大臣の兼務は、ブレーキとアクセルを一緒に踏んでいる状態で不適切と考えます。感染症対策と経済対策は、異なる大臣が責任を持って担当した上で、総合的にバランスを取る構造とすべきではないですか。岸田総理に伺います。
 感染症拡大防止措置に係る財源確保のため、地方自治体の地方債の起債の特例を設けることで、結果として地方自治体の負担が拡大し、財政悪化につながるおそれはないでしょうか。感染症の蔓延は自治体の枠を超えており、国と自治体が作業は分担するとしても、国が責任を持って財政負担をするべきではないですか。岸田総理に伺います。
 衆議院において、新たな感染症が発生した場合に特措法を適用するかの決定は厚労省であるとの答弁がありました。これでは統括庁は受け身となり、迅速な危機対応ができないのではないでしょうか。統括庁は主体的な関与が必要と考えますが、岸田総理に伺います。
 続いて、学校教育と感染症につきましてお尋ねいたします。
 私は中学生と小学生の子供の親であり、三年にもわたるコロナ禍で学校の現場は混乱しているのを肌で感じています。突然の登校停止から始まり、黙食、入学式や運動会、修学旅行などの行事は中止や縮小、不登校も増えています。度重なる制度変更で学校の先生の負担も増えています。コロナ禍で混乱している学校教育の立て直しにどのような体制と方針で政府が臨むのか、お尋ねします。
 そもそも、なぜ四月に立ち上がったこども家庭庁は教育が担当外なのですか。子供が真ん中と言いながら、真ん中が抜けています。文部科学省等への勧告権だけでどの程度実効性があるか疑問です。五類移行という新たな変化も含めて、コロナ禍を超えて学校教育を立て直す具体的な方策について、こども家庭庁が関係省庁とどのような役割分担で進めるかも含めて、小倉大臣に伺います。
 感染症五類のインフルエンザは、学校保健安全法で出席停止が定められています。一方、新型コロナが五類に移行すると、今のままでは出席停止はできず、学校現場で不安視する声があります。五類移行前に学校保健安全法施行規則を改正すべきと考えますが、永岡大臣に伺います。
 この際、異次元の子育て支援について岸田総理に伺います。
 子育て世代の大きな悩みは教育費で、少子化の大きな原因にもなっています。教育費の負担軽減は緊急課題です。人と未来に積極投資する国でありたい。北欧諸国のように大学までの学費を無償化し、奨学金も給付型に転換して支払中の方も救済すべきと思いますが、岸田総理の見解を伺います。
 続きまして、コロナ禍から始まった社会不安の広がりにつきまして質問させていただきます。
 コロナパンデミックに続けて今度は戦争かと、国民の中に社会不安が広がっています。南西諸島で基地化が進む馬毛島から僅か十キロの種子島の住民から不安の声が寄せられ、私は種子島を訪れました。
 種子島には宇宙センターがありますので、この際、私が二十八年働いたJAXAにも少し触れさせていただきます。ロケットが連続失敗して大変残念ですが、是非前を向いて頑張ってほしい。宇宙は安全保障の戦略領域であり、近年、JAXAでは安全保障等の政府支援業務が増えていますが、予算や人員は余り増えないため、本来業務の研究開発を圧迫していることを、この際お伝えいたします。
 さて、種子島では、馬毛島の基地建設をきっかけに漁業の廃業が相次ぎ、島の生活は一変していました。騒音や環境被害も心配されます。種子島宇宙センターの近くでも自衛隊員の宿舎などの建設が始まりました。防衛省・自衛隊がJAXAの施設を自衛隊の防衛用に転用する可能性はないでしょうか。
 コロナ禍においては、国民は十分な情報がないまま累次の制度変更に振り回されてきました。今度は戦争の誘因となり得る反撃能力を含み、増税にもつながり得る安保三文書が国会や国民に説明がないまま閣議で決定されました。国民の中には、このままではいつか本当に戦争が起きるのではないかとの心配が広がっています。そして、その中には、世界第三位の軍事費大国にもなる以上、少子化社会の中でいつか徴兵制にも行き着いてしまうのではないかなどの不安な声も寄せられています。
 岸田総理は、そのようなことは絶対ないと言い切れますか。いずれにしても、国民や国会にもっと丁寧に説明すべきではないでしょうか。
 コロナ対策のための予備費の一部が防衛費の財源とされる可能性があります。そもそも、近年、国会の事前議決なしで使える予備費の積み増しが常態化し、令和四年度は実に約十一億円もの巨額予備費が計上されましたが、これは、十一兆円もの巨額予備費が計上されましたが、これは財政民主主義の観点で問題です。
 鈴木財務大臣は、建設国債を戦後初めて防衛費の財源として活用すると述べましたが、建設国債は特例法を国会で制定せずに発行でき、防衛費膨張の歯止めがなくなるので問題です。
 そもそもの防衛費増長の発端である安保三文書は、国会や国民に説明することもなく、政府・与党だけの閣議で決定しています。そのことを国会で問われた岸田総理は、政府・与党において丁寧なプロセスを経て方針を決定したと述べました。このような政府の姿勢は、国会、国民の軽視であり、民主主義に反するのではないでしょうか。
 内閣委員会で松野官房長官が認めたように、安保三文書は現行法を超え得る法的措置が必要な事項を複数含みます。一旦撤回して精査すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 政府の意思決定と国会、国民での説明についての基本的な考え方を岸田総理に伺います。
 私の地元神奈川には米軍基地が多く、新型コロナ感染拡大時は米軍関係者への感染症対策の徹底が問題となり、米軍基地のある横須賀などでは感染爆発が起きました。日米地位協定は日本法令遵守と、尊重としているが、実態としては日本の法令は遵守されていません。住民や基地労働者の被害が起きても、日本側当局の立入りが困難で、事実確認もできず、改善が難しい。諸外国は米国と交渉し地位協定を改正しており、日本の地位協定は立入り権など他国の地位協定より不利な内容となっています。感染症司令塔が機能して水際対策を徹底するためには、そして日本国民の安全、安心を守るためには、日米地位協定の改正が必要です。
 憲法改正より日米地位協定の改正に取り組むべきですが、林外務大臣に見解を伺います。
 感染症対策を強化することは大事ですけれど、これまでの対策の客観的な評価と改善検討がなければより良い対策は行えません。新型コロナがまだ収束していないのに、せっかく感染症司令塔として新設する統括庁が新型コロナ対象外で当面対象とする感染症がないのは、国民の期待とずれています。
 近年、見栄えが良くても実態が異なり国民のニーズからずれている政策が多いと感じます。さらに、安保三文書のように、国民生活に関わる重要な政策を国会で議論せず、与党内の閣議で密室的に決定することが多く、国民は不安を覚えています。政府には、国会、国民と誠実に向き合い、丁寧に説明し、異なる意見にも耳を傾けるよう切望いたします。
 いずれにしても、立憲民主党は、我々野党は、そして国民一人一人は、暮らしと子供たちの未来、日本の未来を守るために、たとえ国民と向き合わない政府であっても、私たち自身は政治と向き合い、変えていかなければなりません。政治は結局は数の論理であり、早期に政権交代を実現せねばならないとの決意を申し述べ、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。拍手
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
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岸田文雄#13
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 水野素子議員の御質問にお答えいたします。
 内閣感染症危機管理統括庁の対象となる感染症等についてお尋ねがありました。
 統括庁は、感染症の発生及び蔓延の防止に関し政府全体の立場からの総合的な、総合的対応が必要となる場合に、司令塔機能を担うこととしております。
 感染症法上の五類感染症については、症状の程度等を踏まえ、政府全体の立場からの総合的対応が必要となる感染症とは言えないことから、基本的には統括庁が総合調整を担う場面は想定されなくなりますが、御指摘の後遺症への対応や必要な医療体制の確保などについては、所管省庁においてしっかり対応してまいります。
 また、五類感染症であっても、大きく病原性が異なる変異株が出現するなど、国民生活や国民経済に重大な影響を及ぼすおそれがある場合には、統括庁において、政府全体の方針立案や各省庁の総合調整を行うこととなります。
 統括庁が司令塔機能を発揮することを通じ、国民の生命、健康の保護と社会経済活動との両立を図りながら、次なる感染症危機に迅速、的確に対応してまいります。
 新型コロナ後遺症及びワクチン接種後の副反応についてお尋ねがありました。
 新型コロナの罹患後症状、いわゆる後遺症については、令和二年度より、実態や病態を明らかにするための調査研究を実施し、国内外の科学的知見を診療の手引きに盛り込み、幅広く医療現場へ情報提供をしています。また、後遺症の診療は、他の傷病と同様、公的医療保険制度の給付の対象となります。
 新型コロナワクチン接種後の副反応が疑われる症状については、副反応疑い報告制度により情報を収集し、専門家により分析や評価を行っています。
 加えて、いわゆる後遺症も含め、こうした症状の実態把握に関する新たな研究や調査も開始しています。さらに、接種後の健康被害については、予防接種法上の健康被害救済制度に基づく幅広い救済に努めております。
 新型コロナ対策の検証についてお尋ねがありました。
 未知の感染症危機に対し、専門家の意見を踏まえつつ新型コロナ対策を講じてきましたが、これまでの新型コロナ対策に関する予算が何に使われ、どのような効果があったかという点について、情報公開法に基づく情報公開や検証を行い、国民の皆様に丁寧に説明していくことは重要であると考えております。
 政府としては、会計検査院の検査報告の趣旨をしっかりと受け止めるとともに、行政事業レビューなども活用しながら、個々の事業や施策についてしっかりと評価を行い、将来の感染症対応や今後の予算編成につなげてまいりたいと考えています。
 また、経済対策に盛り込まれた主な事業については、経済財政諮問会議において執行状況のフォローアップを行い、情報開示をしているところであり、こうしたものも活用しながら、新型コロナ対策について国民に対して丁寧な説明を行ってまいりたいと考えております。
 コロナ治療薬の開発状況と国産の治療薬やワクチンの開発支援等についてお尋ねがありました。
 新型コロナの治療薬の開発状況については、国産の治療薬も含め、AMEDを通じた研究開発支援や、企業治験の支援を実施しており、これまでに治験を支援した四剤が医療現場で使用されているところです。
 新型コロナワクチンの国産化の見込みについては、AMEDや厚生労働省による支援の結果、現在、二社から薬事承認申請がなされ、その有効性や安全性について審査を行っています。
 また、製薬産業は、国民の健康、医療の向上に寄与する重要な産業であり、我が国の製薬企業が世界に通用する革新的な医薬品を生み出すよう支援することは重要であると考えています。このため、医療保険制度の枠組みの外で、厚生労働省を中心に、内閣府、経済産業省を含む関係省庁が一丸となって、創薬スタートアップに対する研究開発から実用化までの総合的な支援や、治験環境等の創薬基盤の整備などの取組を進めているところであり、引き続き、創薬力の強化に向けた製薬企業への支援、推進してまいります。
 感染症対策におけるEBPM等についてお尋ねがありました。
 これまでのコロナ対応について、昨年六月に取りまとめられた有識者会議の報告書では、科学的知見に基づく政策プロセスに関して、総理が司令塔となって行政各部を指揮命令し一元的に感染症対策を行う体制を強化すること、科学的知見と根拠に基づく政策判断に資するため、政府における専門家組織を強化すること、国内外の情報、データや専門知識の迅速な収集、共有、分析、評価に加え国内の疫学・臨床研究を行う能力の向上を図ることなどが次の感染症危機に向けての課題として指摘をされました。
 こうした課題を踏まえて、今国会に提出している関係法案が成立すれば、今後の感染症危機に対し、政府として、統括庁の司令塔機能の下、国立健康危機管理研究機構、日本版CDCから政策ニーズに沿った科学的知見の提供を受け、それを踏まえた政策案について、新型インフルエンザ等対策推進会議から意見を伺った上で決定し、対策を講じていくこととしております。
 また、新型コロナ対策においては、感染対策と経済活動の両立を図ること、これが重要であることから、新型コロナ対策・健康危機管理担当大臣と経済財政政策担当大臣の兼務が不適切であるとの指摘は当たらないと考えております。
 国と地方の財政負担についてお尋ねがありました。
 感染症危機が発生した際、地方自治体は、行政検査や病床の確保等、関係法令に基づいた多様な役割を果たすことになりますが、感染症拡大の迅速な防止のためには、地方自治体が感染拡大防止措置に係る財源を確保しやすくすること、これが重要です。
 このため、今回の改正法案では、地方自治体の財政負担を軽減する措置として、国庫補助負担率のかさ上げ規定や、財政負担を平準化等するための地方債の発行に関する特例規定を設けるとともに、国が講ずる必要な財政上の措置の規定に補助金又は交付金の交付の例を明記したところです。感染症対応により地方自治体の財政運営に支障が生じることがないよう対応してまいります。
 新たな感染症が発生した場合の内閣感染症危機管理統括庁の関与についてお尋ねがありました。
 内閣総理大臣がインフル特措法に基づき政府対策本部を設置するに当たっては、まず厚生労働大臣が新たな感染症が新型インフルエンザ等感染症などに該当するか等の判断を行い、内閣総理大臣に報告することとなります。一方、統括庁においては、統括庁の内閣感染症危機管理対策官に充てられる医務技監を結節点として、統括庁と厚生労働省の間で平時から円滑な情報連携が図られることになります。
 こうした仕組みにより、統括庁は、新たな感染症が発生した場合、政府対策本部の設置前から、厚生労働省との緊密な情報連携の下、初動対応を迅速に進めつつ、司令塔機能を発揮して、政府一体となって感染症危機に迅速、的確に対応することができるようになると考えております。
 子育て支援における教育費についてお尋ねがありました。
 政府においては、これまでも、幼児教育、保育の無償化、高校等の授業料支援、高等教育の無償化など、安定財源を確保しつつ、様々な負担軽減策を行ってまいりました。
 さらに、小倉大臣が取りまとめた今後の子ども・子育て政策のたたき台において、令和六年度から給付型奨学金等について、年収六百万円程度までの世帯を対象とした多子世帯や理工農系の学生等への支援を拡大するとともに、授業料後払い制度、いわゆる日本版HECSの創設を盛り込んでいます。また、ライフイベントに応じた減額返還制度の見直しにも取り組みます。
 国により国民負担率などが異なることから単純に比較することは適当ではないと考えておりますが、教育費負担の軽減を含めた子ども・子育て政策については、今後このたたき台をベースに国民的議論を進めていくため、本日、私の下にこども未来戦略会議を設置し、更に検討を進め、検討を深めてまいりたいと考えております。
 そして、国家安全保障戦略等の三文書についてお尋ねがありました。
 議院内閣制の下では政権与党が国政を預かっており、三文書については、政府・与党において、一年以上にわたるプロセスを経て方針を決定いたしました。この決定は、行政府としての安全保障に関する政策意図を表明するためのものであり、行政権に属する行為ですが、その過程でも、国会での質疑にお答えする形で随時説明を行ってきました。
 行政府として決定した三文書の内容の一部については、御指摘のように具体的な取組に新たな立法措置が必要となるものもありますが、今後、立法府における法案の審議を通じて、その是非について御判断をいただくことになります。
 その上で、国会の場で様々な御指摘をいただいて議論することは、国民の皆様に課題を理解していただく上でも重要であると認識をしています。国民の皆さんの御理解を得るべく、努力をしてまいる所存であります。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁をさせます。拍手
   〔国務大臣後藤茂之君登壇、拍手〕
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後藤茂之#14
○国務大臣(後藤茂之君) 水野素子議員の質問にお答えいたします。
 新型コロナの相談窓口体制についてお尋ねがありました。
 新型コロナの感染症法上の位置付けの変更に伴い、外来医療体制については、これまでの限られた医療機関による特別な対応から、幅広い医療機関による自律的な通常の体制に移行していくことになり、対応する医療機関の維持拡大を強力に促していくこととなります。
 加えて、外来や救急への影響緩和のため、自治体の相談窓口機能は、発熱時等の受診相談及び陽性判明後の体調急変時の相談を対象として、当面継続することとしております。
 こうした取組の具体的な内容については、厚生労働省において、先般、各都道府県等に対して示されたところであり、こうした取組を通じて、感染拡大に対応のできる体制の構築を進め、対応に万全を期してまいります。
 新型インフルエンザ等対策推進会議の委員選定の基準や具体的プロセスについてお尋ねがありました。
 新型インフルエンザ等推進会議の委員については、特措法において、感染症に関して高い識見を有する者その他の学識経験者のうちから内閣総理大臣が任命することとされています。
 委員の選定に当たっては、感染拡大防止と社会経済活動の両立の観点から新型インフルエンザ等対策全般について御議論をいただくため、感染症の専門家や医療関係者のみならず、経済、法律といった様々な分野の専門家から幅広く選任し、内閣総理大臣が任命しているところです。拍手
   〔国務大臣小倉將信君登壇、拍手〕
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小倉將信#15
○国務大臣(小倉將信君) 水野素子議員から、こども家庭庁と教育の関係についてお尋ねがございました。
 教育の振興を図ることは、子供の成長を学びの側面から支えていく上で重要と考えております。そのため、文部科学省においては、GIGAスクール構想、小学校における三十五人学級の計画的整備や高学年教科担任制の推進などの施策に取り組んでいるものと承知しております。
 こども家庭庁の設置に当たりましては、教育については文部科学省の下でこれまでどおりその充実を図り、こども家庭庁は子供の育ちを保障する観点から必要な関与を行うことといたしております。
 いじめ防止対策や不登校対策も含めて、こども家庭庁と文部科学省が緊密に連携することにより、子供の健やかな成長を保障してまいります。拍手
   〔国務大臣永岡桂子君登壇、拍手〕
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永岡桂子#16
○国務大臣(永岡桂子君) 水野議員にお答えいたします。
 学校保健安全法施行規則の改正についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症の感染法上の位置付けの変更に伴っては、学校において予防すべき感染症としての位置付けや出席停止期間の基準の変更を内容とする学校保健安全法施行規則の改正が必要と考えております。
 五類感染症への移行に向けて、必要な準備を進めてまいります。拍手
   〔国務大臣林芳正君登壇、拍手〕
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林芳正#17
○国務大臣(林芳正君) 水野素子議員より、日米地位協定の改正についてお尋ねがありました。
 新型コロナウイルス感染症を含む水際対策や、在日米軍従業員の方々の雇用の安定及び適切な労働環境確保といった労働環境等に関する議題、課題については、関係省庁とともに米側と緊密にやり取りしながら対応してきています。
 また、各国における米軍による施設・区域の使用の在り方は、各国における米軍駐留の在り方、実際の運用、安全保障環境等の背景等の事情を踏まえたものであり、単純に比較することが適当とは考えておりません。
 政府としては、これまでも米側と様々なやり取りを行いながら、事案に応じて効果的にかつ機敏に対応できる最も適切な取組を通じ、一つ一つの具体的な問題に対応してきているところであり、今後もこのような取組を続けていく考えです。拍手
    ─────────────
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尾辻秀久#18
○議長(尾辻秀久君) 塩田博昭君。
   〔塩田博昭君登壇、拍手〕
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塩田博昭#19
○塩田博昭君 公明党の塩田博昭でございます。
 ただいま議題となりました新型インフルエンザ等対策特別措置法及び内閣法の一部を改正する法律案について、公明党を代表して質問いたします。
 本日四月七日は、くしくも三年前の二〇二〇年四月七日、第一回目の緊急事態宣言が発令された日であります。その日の東京の新規感染者は八十七人。そして、昨日六日の東京の新規感染者は千百九人。新型コロナ感染症との闘いはいまだ終わっていません。
 この三年間、我が国の感染症対策は、検査体制、医療提供体制などにおいて甚だ脆弱であったと言わざるを得ない点が多々あります。
 だからこそ、公明党が一貫して創設を求めてきたのが、一元的に対策を行うための司令塔である内閣感染症危機管理統括庁の設置であり、組織の縦割りを打破するための見直しなど、構造的な課題の解決につなげるべきであります。
 その上で、たとえまん延防止等重点措置や緊急事態宣言が発せられる前であっても、内閣総理大臣が国の行政機関の長や都道府県知事等に対して、政府対策本部を設置した段階で指示権を使えるようにする本法律案はとても重要で、早急に成立を図るべきと考えます。
 そこで、まず総理に伺います。
 三年間の新型コロナ対策を振り返り、特に検査体制と医療提供体制について何が課題であったのか、そして、その課題に対する政府の対策と取組の評価、さらに、新たな統括庁の設置でそれらの課題解決にどうつながっていくのか、総理の決意を含め、端的にお答えください。
 新たな感染症への備えは、流行前の平時からの体制整備が重要です。
 統括庁は、国、地方一体となって対策を講じる司令塔機能を発揮することが今回の法改正の眼目ですが、昨年末改正された感染症法では、自治体や保健所に対して引き続き厚生労働省が所管して対応することとなっています。
 感染症が一定数以上に流行し、政府に対策本部が設置された後、いわゆる有事から統括庁が一元的に対策を行うとのことですが、では、統括庁は平時において、各都道府県に対してどのように一体となって連携を図っていくのでしょうか。総理の答弁を求めます。
 都道府県は、感染症法の予防計画、医療法の医療計画について、今後、計画を見直すことになっています。加えて、今回の新型インフル特措法においても、都道府県は、政府の行動計画に沿って行動計画を定めることになっています。これらの各計画が実効性あるものとなるよう、国と地方が一体となって新型インフル特措法に基づく行動計画を策定していく必要があります。
 統括庁は、政府行動計画の見直しを、いつどのように実施し、自治体に対してどのような取組を求めていくようになるのでしょうか。後藤大臣の答弁を求めます。
 感染症危機に対応するには、科学的知見が重要な基盤となります。今国会には、日本版CDC、国立健康危機管理研究機構を創設する法案も提出され、厚生労働省と統括庁の両方に日本版CDCが科学的知見を提供するとのことでありますが、統括庁に対してどのように科学的知見を提供していくのかという点については、法文上必ずしも明確ではありません。
 統括庁と日本版CDCが密接に情報を共有することが重要と考えますが、どのように取り組んでいく方針なのか、厚生労働大臣の見解を求めます。
 引き続き、ワクチンに対する科学的知見の情報発信と積極的な広報も必要です。政府はワクチンの安全性や重要性、副反応に関する啓発に一層注力してほしいと思います。そして、副反応などの情報はきちんと追跡できるようにデジタル化し、透明性を持って公開していくべきです。あわせて、ワクチンの接種券など、自治体からの重要な郵送物については、視覚障害者への配慮として音声コードを付けるべきと強く主張します。厚生労働大臣の答弁を求めます。
 感染症対応の基本は、まず適切な検査を正確に行うことが必要ですが、PCR検査などでは感染者が検査を受けなければ陽性者を特定できません。しかし、下水サーベイランスを活用すれば、その地域の見えない感染を見える化できます。感染の初期段階から、医療機関の検査報告よりも早く感染の傾向が分かり、その後の感染の規模や増減の傾向も把握できる技術です。このため、EUでは、欧州委員会が新興感染症を監視するため下水サーベイランスを全ての加盟国に対し二〇二五年までに導入することを強く求めています。
 我が国においても、今年二月まで、全国二十六の自治体の下水処理場などで下水サーベイランスの活用に関する実証事業を実施し、間もなくデータが取りまとめられる段階です。関係機関と情報を共有し、総合的なデータの活用など、今後は統括庁が司令塔として、下水サーベイランスをどのように活用できるか検討すべきだと考えます。後藤大臣の所見を伺います。
 今回の法案は、次の感染症危機への備えを万全にするため非常に重要な法案であり、速やかな成立を求めるとともに、公明党は、今後も国民の命と暮らしを守るため、感染症対策に全力で取り組んでいくことをお約束し、私の質問を終わります。
 御清聴、誠にありがとうございました。拍手
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
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岸田文雄#20
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 塩田博昭議員の御質問にお答えいたします。
 新型コロナ対策の課題と評価等についてお尋ねがありました。
 これまでの新型コロナ対応において、当初、検査能力の不足や医療機関の人員確保、入院調整、病床確保の困難さなどについて課題があったことを踏まえ、検査体制については、PCR検査機器の全額補助や無料検査の支援等により順次拡充し、医療提供体制についても、看護師等の派遣、病床確保計画に基づくコロナ病床の確保や稼働状況の見える化等を進め、必要な検査や医療を受けられる体制を構築してきました。
 そして、こうした課題に対応する中で、平時からのこの感染症危機管理の重要性が浮き彫りとなったため、昨年十二月に感染症法等を改正し、数値目標を盛り込んだ予防計画を都道府県が策定し、地域の医療機関等と協定を締結することなどにより、平時からの備えを確実に推進することとしております。
 さらに、内閣感染症危機管理統括庁が司令塔機能を発揮し、各省庁における平時の準備を充実させること等を通じて、感染症危機の発生時に迅速かつ的確な対応を行うことが可能となるものと考えており、次の感染症危機にしっかりと備えてまいります。
 内閣感染症危機管理統括庁の平時における都道府県との連携についてお尋ねがありました。
 統括庁は、感染症危機への対応に係る司令塔機能を担う組織であり、インフル特措法に規定する政府行動計画の策定、推進等に関する事務を所掌するとともに、感染症の発生、蔓延の防止に関する政府全体の総合調整事務を担うこととしています。
 このため、平時から、統括庁において、都道府県行動計画に対する助言や勧告や計画に基づく訓練への協力等を行うとともに、感染症法を所管する厚生労働省等の関係省庁と十分に連携しつつ、自治体との連携においても、必要な場合には関係省庁と自治体との橋渡し役として調整するなど、国と地方の緊密な連携体制を構築してまいります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。拍手
   〔国務大臣後藤茂之君登壇、拍手〕
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後藤茂之#21
○国務大臣(後藤茂之君) 塩田博昭議員の御質問にお答えいたします。
 行動計画の見直しと自治体の取組についてお尋ねがありました。
 新型インフル特措法に基づく政府行動計画については、新型コロナ対応の経験等を踏まえて抜本的に見直す必要があると考えています。
 政府行動計画の見直しに当たっては、これまでの新型コロナへの対応を幅広く振り返った上で、自治体などの関係者や専門家の科学的知見なども踏まえて検討する必要があると考えており、自治体における感染症法の予防計画や医療法の医療計画の検討作業との関係も配慮しながら、今後、具体的な作業スケジュールを検討してまいります。
 都道府県行動計画は政府行動計画に基づき、市町村行動計画は都道府県行動計画に基づき、それぞれ策定することとされており、政府行動計画の検討状況を地方自治体とも情報共有しながら、各自治体におけるコロナ対応の経験を適切に反映した計画の改定をお願いしたいと考えています。
 下水サーベイランスの活用についてお尋ねがありました。
 感染症の流行状況の把握については、新型コロナへの対応で培った知見や技術を活用しつつ、下水サーベイランスも含め、様々なデータを用いた重層的な把握体制の構築が重要な課題と認識しています。
 新型コロナで培った下水サーベイランスの知見と技術については、感染症危機管理における司令塔機能を担う内閣感染症危機管理統括庁においても、国立健康危機管理研究機構や関係省庁と連携して、今後の感染症危機においてどのように活用できるのかを検討してまいります。拍手
   〔国務大臣加藤勝信君登壇、拍手〕
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加藤勝信#22
○国務大臣(加藤勝信君) 塩田博昭議員の御質問にお答えいたします。
 国立健康危機管理研究機構と内閣感染症危機管理統括庁との関係についてお尋ねがありました。
 現在関連法案を提出している国立健康危機管理研究機構、いわゆる日本版CDCは、感染症危機に関する司令塔機能を担う統括庁等に質の高い科学的知見を迅速に提供する役割を担うこととしております。
 具体的には、平時から科学的知見に関する情報収集、分析を行い、質の高い科学的知見を統括庁等に提供し、また、統括庁等の求めにも応じ、政策決定に必要な科学的知見を迅速に提供するとともに、パンデミック時には、政府対策本部長の招集を受けて政府対策本部で意見を述べることにより統括庁等との政策決定につなげることとしており、法案が成立し、創設した後において、密接に連携をしてまいります。
 ワクチンの情報発信と接種券の視覚障害者への配慮についてお尋ねがありました。
 新型コロナワクチンの安全性等については、科学的知見に基づき、ホームページ等の様々な媒体を通じて情報発信しております。今後、副反応が疑われる情報や予防接種の実施状況等のデータベースを整備し、そこから得られた知見も公開するなど、引き続き情報発信に努めてまいります。
 また、視覚障害者への配慮については、ワクチンの接種券の発送の際に音声コード付きの説明書を同封するといった取組等を好事例として紹介し、各自治体での取組を促しており、引き続き視覚障害者の方が情報を円滑に入手できるよう取り組んでまいります。拍手
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尾辻秀久#23
○議長(尾辻秀久君) 柴田巧君。
   〔柴田巧君登壇、拍手〕
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柴田巧#24
○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました新型インフルエンザ等対策特別措置法及び内閣法の一部を改正する法律案に対し、岸田総理並びに関係閣僚に質問をいたします。
 私ども日本維新の会がかねてより提言していたとおり、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが五月八日から五類感染症に変更されることとなり、少しずつではありますが、コロナ禍前の社会経済活動を取り戻しつつあります。この間、新型コロナ対応に御尽力された各方面の方々には敬服するばかりですが、今般のコロナ禍への対応を振り返り、次の感染症に向けた対策を遅滞なく講じていかなければなりません。
 そういう中、本法律案は、新たな感染症危機に備え、行政の体制や組織を強化することを目的としており、各省庁の感染症危機への対応を統括し、司令塔機能を強化する組織として、内閣官房に内閣感染症危機管理統括庁を設置するとしています。現在は、内閣官房の新型コロナウイルス等感染症対策推進室が感染症対策の事務を担っていますが、新たな組織ができ上がれば感染症対策が万全かつ円滑に施されるというものでは決してありません。
 体制を見直すことは必要ですが、単なる看板の掛け替えに終わってしまってはなりません。今回の改正が我が国の感染症対策における構造的諸課題の抜本的解決につながってこそ意味があります。
 そこで、現時点においても新型コロナウイルス等感染症対策推進室が感染症対策の事務を担っていますが、現行制度のどのような点に問題があったと認識されていますか。また、統括庁を新設することで具体的にどのような改善を図れるとお考えですか。総理にお伺いをいたします。
 政府は、統括庁が担う業務として、新型インフルエンザ等対策政府行動計画等に基づく各省庁等の準備状況のチェック、改善等を行うこととしています。統括庁が政府全体の立場からチェックしていくことは重要なことですが、各省庁等の点検及び改善については、具体的にどのように進め、また、どの程度の頻度で行っていく予定ですか。後藤国務大臣にお伺いをします。
 新設される統括庁は、新型インフルエンザを始めとする感染症にのみ対応する組織となります。しかし、いかなる健康危機にも即応可能なオールハザード型の組織を設ける必要性も専門家からは指摘をされています。守備範囲を感染症対策に限定すれば、別の健康危機が生じた場合、果たして迅速、適切に対応できるのか、懸念が拭えません。危機の性質によって所管組織が異なるという、行政の縦割りで明確に区切ることは現実的ではありません。
 総理はそもそも、一昨年の自民党総裁選の際に、健康危機管理庁の創設を掲げていました。当時の構想としては、内閣府の常設組織として設置し、担当大臣も設けるということでしたが、感染症のみに対応する統括庁を設立するということは、オールハザード型の健康危機管理庁を断念したということでしょうか。それとも、今回の統括庁はオールハザード型の組織に向けた第一歩と考えているのでしょうか。総理にお伺いをいたします。
 次に、統括庁の職員についてお尋ねをします。
 感染症対策で司令塔機能を果たすことを期待されている統括庁の職員には、医学はもちろん幅広い分野について専門性を有する人材を配置するとのことです。ならば、外部からの専門人材の登用も含め、長期的な視点に立ったキャリア形成によって、科学的知見を活用し、政策立案を行う感染症対策のエキスパートを育成していく必要がありますが、どのように認識をしているのか、総理にお伺いをいたします。
 今回のコロナ禍では、行政が医療体制の拡充を呼びかけながら、実際には病床の逼迫が繰り返されました。また、医薬品や医療材料等の備蓄の必要性は過去に何度も指摘をされながら、これも準備不足が露呈をしました。課題を挙げれば尽きず、我が国のこれまでの感染症対策は極めて脆弱であるという現実を突き付けられました。こうなったのも、安全保障の観点が大きく欠落していたからにほかなりません。
 その反省を踏まえ、今後は、感染症を安全保障、危機管理上の課題として捉え、対策を迅速かつ的確に講じる必要がありますが、どのように考えているのですか。
 また、世界的な感染症対策は、国内だけではなく諸外国・地域との連携も重要であるため、統括庁には外政、内政にわたる危機管理や安全保障の専門家等も採用されるべきですが、総理の御所見をお伺いをいたします。
 次に、感染症テロ対策についてお尋ねをします。
 感染症テロについては、統括庁と危機管理部局が連携して対応に当たると考えられますが、事態が発生した際、一般的にはどのような初動対応が想定されるのでしょうか。災害やテロについては、緊急参集チームが招集をされ、初動の情報収集等に当たりますが、それはあるのでしょうか。また、統括庁はどのように関与することが想定をされ、さらには、厚生労働省との役割分担はどのように考えているのですか。総理にお伺いをいたします。
 続いて、国内におけるワクチン開発についてお尋ねをします。
 我が国は、世界有数の創薬国でありながら、新型コロナワクチンの開発で大きな後れを取りました。まさに、ワクチン敗戦です。やはり、国民の命と健康を守るためには、多様なワクチン開発能力を有することで、新たなウイルスが登場しても素早くワクチンを作り出せるようにすべきです。
 そこで、今般のコロナ禍で国産ワクチンが開発できなかった要因をどのように分析をしていますか。また、現在の進捗状況はどのようになっていますか。総理にお伺いをいたします。
 国内ワクチンのワクチン開発の強化に向けては、ワクチン開発・生産体制強化関係閣僚会議がありますが、この会議は令和三年十二月を最後に開かれていません。取組を加速していくには、同会議を活用しつつ、適切にモニタリングを行う必要があるのではありませんか。また、今後、統括庁や厚生労働省の感染症対策部、そして、国立感染症研究所と国立国際医療研究センターを統合して新たに設立する予定の国立健康危機管理研究機構、いわゆる日本版CDCは、それぞれワクチン開発の枠組みにどのように関与していくのですか。総理にお伺いをいたします。
 御存じのように、アメリカでは、今回のコロナ禍において早期にワクチンが開発されました。背景にあるのは、ワクチン開発は安全保障の柱という考え方です。我が国においても、良質のワクチンが安価で流通し、誰しもが手にできるようになれば、健康安全保障の観点から見ても大きなとりでになることは間違いありません。
 今般の新型コロナ禍でワクチンの国内開発ができなかったことを踏まえ、安全保障の観点からも、ワクチン開発能力向上をさせていくために国としていかなる支援をしていくお考えか、総理にお伺いをいたします。
 次に、感染症研究の強化についてお尋ねをします。
 今国会には、日本版CDCの設立を目指す法案が提出をされています。このCDCと内閣に置かれた新型インフルエンザ等対策推進会議との関係について、衆議院の審議においては、CDCから科学的知見を受けて統括庁が政策案を作成し、その政策案について推進会議等から意見を聞いて政策を決定していく旨の答弁が政府からありました。しかし、これでは政策過程が極めて複雑で、特に有事において迅速な政策決定が難しくなるのではないでしょうか。やはり、有事の際にはより迅速に政策決定が行われる仕組みにすべきではないですか。総理にお伺いをします。
 ところで、CDCを目指す法律案自体からは、感染症研究がどれほど強化されるかは明らかではありません。いかに効果的に科学的知見を提供する仕組みを整備したとしても、その科学的知見が向上しないようでは意味を成しません。
 司令塔機能や専門家組織の創設といった形式的な体制を整える以前の課題として、感染症研究の強化という科学的知見の向上策が必要不可欠であると考えますが、今後どのような取組を考えていますか。また、感染症研究はスポット的に予算を積めば直ちに強化されるわけではなく、長期的なスパンで考える必要があります。次の感染症対応に向けて研究強化を図るとともに、その状況を適切に評価すべきですが、どのように取り組むのか、総理にお伺いをいたします。
 最後に申し上げます。今般のコロナ禍で得られた教訓や経験を生かして危機管理体制を強化し、将来的に発生するであろう感染症をパンデミックにつなげない社会を構築することが何よりも肝要です。
 日本維新の会は、そのために今後も引き続き積極的に提言、提案することをお誓いし、質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。拍手
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
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岸田文雄#25
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 柴田巧議員の御質問にお答えいたします。
 内閣感染症危機管理統括庁を設置する意義等についてお尋ねがありました。
 昨年六月に取りまとめられた有識者会議の報告書において、感染症危機に迅速、的確に対応する上で、行政の縦割りを排し、各省庁が一体的に取り組むための司令塔機能を整備することや、平時の備えが有事にきちんと機能するかを政府全体の立場からチェックすることなどが課題であると指摘をされました。
 統括庁は、こうした課題に対応するため、感染症危機対応における司令塔組織として設置することとしており、統括庁が司令塔機能を発揮し、各省庁における平時の準備を充実させること等を通じて、感染症危機の発生時に迅速かつ的確な対応を行うことが可能となるものと考えており、次の感染症危機にしっかりと備えてまいります。
 統括庁の設置とオールハザードの健康危機管理との関係についてお尋ねがありました。
 感染症に係る危機管理は、通常の災害対応と異なり、医学や公衆衛生に係る専門的知見を踏まえた政策判断が重要であることなどを踏まえ、今回の法改正において感染症危機管理に特化した組織として統括庁を設置することとしております。
 御指摘の自民党総裁選時に私が申し上げていたいわゆるこの健康危機管理庁においても、当時既に新型コロナが感染拡大しており、感染症という公衆衛生上の危機において司令塔機能を担う組織が必要であるという問題意識を念頭に置いたものでありました。今般設置する統括庁は、その方向性を具体化するものであると考えております。
 内閣感染症危機管理統括庁における専門人材の育成等についてお尋ねがありました。
 昨年六月の有識者会議報告書でも指摘されているとおり、平時からの研修や実践的な訓練も含めた感染症危機管理に関する人材育成は重要と認識をしております。
 統括庁においては、このような観点から、感染症に関する知識や対応方策等について職員の役職等に応じた研修や訓練を行うこととしているほか、外部からの登用を含め、長期的なキャリア形成の視点も踏まえながら人材育成を進めてまいりたいと考えております。
 安全保障、危機管理上の課題としての感染症対策等についてお尋ねがありました。
 昨年策定した国家安全保障戦略において、将来の感染症危機に対する予防、備え、対応として、平素から感染症対策物資の確保や感染症対応能力の強化等に向けた体制を拡充することとし、また、感染症等の地球規模課題について、多くの国等との協力を広げ、国際的な取組を強化することとしております。
 内閣感染症危機管理統括庁が司令塔機能を発揮し、国家安全保障戦略を踏まえつつ、各省庁における平時の準備を充実させること等を通じて、感染症危機の発生時に迅速かつ的確に対応することが可能となるものと考えております。
 また、統括庁においては、次の感染症危機に備えた国際連携の総合調整も担うこととしており、新設する日本版CDCを活用しつつ、危機管理や安全保障などの多様な専門的知見を活用できる体制の整備に取り組んでまいります。
 バイオテロ発生時の初動対応についてお尋ねがありました。
 個々の事案の様相や推移によって対応の在り方は異なりますが、仮にバイオテロにより重大な被害が発生し、感染症によるものであることが強く疑われる場合には、内閣危機管理監が内閣感染症危機管理統括庁と協力して初動対応に当たり、事態に応じ関係省庁の局長級幹部等が官邸危機管理センターに緊急参集し、情報の集約や政府の対応に関する総合調整を速やかに行います。
 その際、内閣感染症危機管理統括庁は感染症危機管理に係る事務を統括し、厚生労働省は救護や感染拡大防止措置等の実務を担い、両者が緊密に連携をして国民の生命を守るための初動対応を迅速かつ的確に講じてまいります。
 国内におけるワクチン開発の強化についてお尋ねがありました。
 今般のコロナ禍で国産ワクチンを開発できなかった要因については、ワクチン開発・生産体制強化戦略でも指摘されているとおり、我が国では、公衆衛生の向上に伴い、産官学いずれにおいても感染症研究が先細りしていたこと、国においてもワクチンへの投資や政策立案を十分に行ってこなかったこと等があったと考えております。
 厚生労働省において生産体制の整備等による国産のコロナワクチンの開発支援を行っており、現在二社から薬事承認申請がなされ、その有効性や安全性について審査を行っています。
 また、今後の感染症危機を見据え、ワクチン開発・生産体制強化関係閣僚会議の下、ワクチン戦略に基づき関係府省が緊密に連携をして開発、生産体制の整備に取り組むことが重要であり、必要に応じ、統括庁が司令塔機能を発揮してまいります。特に国立健康危機管理研究機構では、統合により基礎研究と臨床研究を一体的に行うことが可能となるほか、国内外の医療機関等による治験等のネットワークを構築し、ワクチン開発への貢献が可能な機関とすることを目指してまいります。
 また、ワクチン開発能力向上のための国の支援ですが、ワクチン開発能力の向上のため、政府としてはAMEDに先進的研究開発戦略センターを設置し、産学官による研究の戦略的な推進、世界トップレベルの研究開発拠点の形成に取り組んでいるところであり、国民の皆様により早く必要な国産ワクチンをお届けできるよう、政府一体となって取り組んでまいります。
 有事における迅速な政策決定の仕組みについてお尋ねがありました。
 新型インフルエンザ等への対応については、感染拡大防止と社会経済活動の両立の観点から、新型インフルエンザ等対策推進会議の意見を聞くこととしております。
 他方、昨年六月の有識者会議報告書においては、エビデンスに基づいてウイルスの特性に応じた科学的、合理的な対策などの意思決定を行うためのプロセスについて一層明確化、体系化を図る必要があるとの指摘をいただいています。
 このような指摘を踏まえて、科学的知見の基盤、拠点である国立健康危機管理研究機構、日本版CDCが常日頃から政策ニーズに沿った科学的知見を統括庁に提供するとともに、政府全体の方針立案や各省庁間の総合調整機能を統括庁のラインに集約することにより、感染症危機発生時において、統括庁の司令塔機能の下、迅速かつ的確に政府の方針を決定してまいります。
 感染症研究の強化についてお尋ねがありました。
 今国会に提出した法案が成立をすれば、国立健康危機管理研究機構、日本版CDCが感染症に関連した公衆衛生学的研究や基礎から臨床までの一体的な研究を実施できることとなり、国内共同治験の中核的役割を担いつつ、ワクチンや治療薬等の開発に向けた感染症研究の強化を図ることとしています。その上で、この運営についても、法律に基づき適切な中期目標管理、評価を行い、研究能力の向上に努めてまいります。
 次の感染症危機に向けた感染症研究については厚生労働省等の研究事業により行っているところであり、こうした機構の機能を活用しつつ、更なる強化に向けて取り組んでまいります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。拍手
   〔国務大臣後藤茂之君登壇、拍手〕
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後藤茂之#26
○国務大臣(後藤茂之君) 柴田巧議員の御質問にお答えいたします。
 政府行動計画等に基づく各省庁の準備状況の点検等についてお尋ねがありました。
 次の感染症危機に備えるためには、政府が一体となって、今般の新型コロナ対応の経験を踏まえたPDCAサイクルを着実に推進することが重要と考えております。このため、政府行動計画等の内容の見直し、これに基づき、政府や自治体において充実した訓練や有事への備えに係る業務を着実に実施するとともに、それらが有事に機能するものとなっているかを内閣感染症危機管理統括庁において点検し、更なる改善を行うこととしております。
 統括庁においては、各省庁等における取組の状況を適切に把握し、平時の備えが有事においてしっかりと機能するものになるよう対応してまいります。拍手
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尾辻秀久#27
○議長(尾辻秀久君) 上田清司君。
   〔上田清司君登壇、拍手〕
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上田清司#28
○上田清司君 国民民主党・新緑風会の上田清司です。
 会派を代表し、議題となりました新型インフルエンザ等対策特別措置法及び内閣法の一部を改正する法律案について質問いたします。
 法案質疑に入る前に、岸田総理に一点確認いたします。
 二〇一七年に米国トランプ大統領が横田基地から我が国に入国したことを皮切りに、昨年五月にはバイデン大統領、九月にハリス副大統領が同じく横田基地から入国しており、常態化が懸念されます。先日の予算委員会で林外務大臣は、その都度、諸般の事情を総合的に勘案と答弁していますが、特段の理由もないまま米国の言いなりで米軍基地から入国を許すことは、軍人並びにその家族のみが米軍基地からの入出国が許されるという原則の日米地位協定の趣旨に反するし、我が国主権に関わる重大事案であります。
 来月五月十九日からG7広島サミットの開催が予定されていますが、岸田総理大臣には、米国要人の岩国基地からの入国を認めるつもりなのか、国家主権を守る覚悟を伺います。
 それでは、法案の質疑に入ります。
 本改正案では、今後の感染症等対策の司令機能を担う組織として内閣感染症危機管理統括庁を設置することとしています。二〇〇一年のいわゆる橋本行革によって、一府二十二省庁体制だったものが一府十二省庁体制へと再編されました。それから二十二年、本年四月一日にはこども家庭庁も創設され、現在では一府十一省二十二庁となっています。
 加えて、指定職が五百八人から六百三十二人に二四%も増加しています。国家公務員の独法化で部下が五十四万人も減少したのに最高幹部だけは増えるという逆ピラミッドの組織になっています。
 また、省庁の細分化は行政事務の煩雑化や権限の細分化を招きます。未知なる感染症の対応といった危機的状況には横断的かつ強力なリーダーシップで事に当たることが必要だと考えますが、今回の統括庁設置が現状の省庁体制以上に効果的な対応を取ることができることになるという根拠をお示しください。
 三月七日の衆議院本会議において岸田総理は、国民民主党・無所属クラブの長友議員の質疑に対し、各省庁より一段高い立場で危機管理を推進すると述べておられますが、それではなぜ内閣官房下の庁として設置するのか、併せて伺います。
 二〇二〇年一月に国内で最初の新型コロナ感染症患者が確認されて以降、医療従事者を始めとする関係者の艱難辛苦の御尽力と国民の我慢によってコロナ禍を過ごしてきました。この間、政府は、アベノマスクやCOCOAを始めとする場当たり的な対応が続きました。その上、アベノマスクもワクチンも、ワクチン価格も国会軽視で非公表のまま、そもそもアベノマスクの製造技術や単価が企業秘密などとは笑止千万。黒塗りにする必要など全くありません。とうとう大阪地裁より開示命令が出されるお粗末です。
 危機に対し国民の協力と理解を得るために、何よりもその政策に対する信頼が必要であり、それを支えるのが予算の信頼性であり、情報公開です。安倍政権以降、都合の悪いときには答弁を差し控えると繰り返す国会対応では、国民の政治に対する信頼は醸成されません。
 そもそも、答弁を差し控える、この言葉は、一九七〇年代は十年間でたった三回、八〇年代は十回、九〇年代は十六回と、極めてまれでした。多用されてきたのは、二〇一八年のいわゆるモリカケサクラからです。二〇二〇年は、安倍総理が八か月で三十二回、菅総理は四か月で四十八回です。憲法六十三条や九十九条の趣旨を考えれば、いかに国会を軽視しているかが分かります。
 岸田総理に求めます。
 会計検査院も指摘する予算の執行状況も含め、これまでの予算の積算根拠を全て明確化し、その効果を検証することをお約束してください。
 コロナ禍に加えウクライナ危機が生じたことで、我が国経済と国民生活に多大な影響が出たことに加え、日本の脆弱性が浮き彫りとなりました。原材料の不足や生産能力の低下によって生じたマスクを始めとする医療装備品の品薄状況、発生当初には一日当たりのPCR検査数を増やすこともままならず、最重症患者を救うためのECMO操作技術者不足、ワクチンや治療薬の開発も諸外国に後れを取ってきました。海外産のワクチンによる過重在庫が使用期限切れによる大量の廃棄も生み出しています。
 医療分野における日本の安全保障を守る点において、国内での資材の備蓄や研究開発への更なる支援が必要だと考えます。
 そこで、後藤大臣に伺います。
 政府は、医療の安全保障を確立する上で、日本の医療産業をどのように育成し、強化していくお考えか、お尋ねいたします。
 先月、令和五年度の当初予算が成立しました。そこには、予備費として五・五兆円が計上されています。多額の予備費については議論が重ねられてきたところですが、法改正を踏まえて、今後の財政規律の在り方を鈴木財務大臣にお尋ねいたします。
 そもそも、平成元年以降、予備費は当初予算で三千五百億円が計上され、年度内に減額補正を成立させるなど、予備費本来の財政規律が維持されてきました。新型コロナの発生以降、史上最大規模の予備費が、予備費の計上が当初予算、補正予算と繰り返され、その使途についても疑義が生じていることは先ほど述べたところです。
 そこで、本法律施行後の予備費計上の見通しについて、また、令和五年度の予備費の使用調書を早期に国会に報告することについて、鈴木財務大臣のお考えを伺います。
 最後に、五月八日から新型コロナウイルス感染症の位置付けが二類から五類に移行することに伴う都道府県への影響について伺います。
 五類移行に伴い、都道府県の病床確保義務が免ぜられます。新型コロナウイルスの流行株の移行によって、現在、重症化率は減少しております。他方、首都圏など人口の多い地域や高齢化率が著しく高い地域においては、再流行時に重症化した患者の受入れに以前と同様の困難が生じかねません。病床確保については、各都道府県の状況によって、必要と判断される場合には病床を確保、維持できるようにするための支援措置を図るべきと考えますが、対策はできているのでしょうか。加藤厚生労働大臣の見解を伺います。
 以上、岸田総理を始め各閣僚の皆様が日々、国家国民のために御尽力いただいておりますことに敬意を表し、質問を終わります。
 ありがとうございました。拍手
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕
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岸田文雄#29
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 上田清司議員の御質問にお答えいたします。
 米国政府要人の岩国飛行場の使用等についてお尋ねがありました。
 米国政府要人の訪日に際してどの空港を使用するかについては、その都度、諸般の事情を総合的に勘案し、日米で協議の上、関係省庁間で必要な調整を行い、決定をしてきており、これは日米地位協定の趣旨に反するものではありません。G7広島サミットに際しても、同様に諸般の事情に即して判断し、適切に対応してまいります。
 なお、各国要人の往来に際しては、使用する空港のいかんにかかわらず、常に関連の法令等にのっとって出入国管理を適切に行ってきており、国家主権との関係で問題があるとは考えておりません。
 省庁の新設などについてお尋ねがありました。
 国の行政機関については、国民の行政ニーズに的確に対応できると同時に、簡素で効率的な体制とする必要があると考えています。
 こうした考えに基づき、その時々の政府の重要課題に対応して、東日本大震災からの復興のために復興庁、デジタル社会の形成のためにデジタル庁、子供政策の推進のためにこども家庭庁等を新設してきていますが、その際には既存のポストの廃止、再編を行っており、省庁の肥大化という御指摘は当たらないと考えております。
 内閣感染症危機管理統括庁についても、これまで内閣官房において感染症危機対応を担っていた新型コロナウイルス等感染症対策推進室や新型インフルエンザ等対策室といった既存組織を廃止して、機能を一元的に集約することとしております。
 なお、各省庁の指定職について、内部部局で見ると、複雑高度化した政策課題に対応するため増加していますが、同時に定員も増加しており、また、政府全体で見ると、国立大学の法人化などにより指定職と定員は共に大幅に減少しているため、逆ピラミッド型の組織との御指摘は当たらないと考えております。
 内閣感染症危機管理統括庁の設置により効果的な対応を取ることができる根拠等についてお尋ねがありました。
 昨年六月に取りまとめられた有識者会議の報告書において、感染症危機に迅速、的確に対応する上で、行政の縦割りを排し、各省庁が一体的に取り組むための司令塔機能を整備することなどが課題であるとの指摘がなされました。
 統括庁は、こうした課題に対応するため、政府全体の方針立案や各省庁の総合調整を一元的に行う組織として設置するものであり、感染症危機の発生時に、各省庁の対応を強力に統括し、政府全体を俯瞰した総合的な視点で感染症危機管理を推進することとなります。
 統括庁は、こうした司令塔機能を的確に発揮するため、各省庁より一段高い立場で国政全般の総合戦略機能を担う内閣官房の下に、総理及び官房長官が直轄する組織として設置することとしたものであります。
 新型コロナ対策の関連予算の効果検証についてのお尋ねがありました。
 未知の感染症危機に対し、専門家の意見を踏まえつつ新型コロナ対策を講じてきましたが、これまでの新型コロナ対策に係る予算が何に使われ、どのような効果があったかという点について、情報公開法に基づく情報公開や、検証を行い、国民の皆様に丁寧に説明していくことは重要であると考えております。
 政府としては、議員御指摘の会計検査院の検査報告の趣旨をしっかりと受け止め、行政事業レビューなども活用しながら個々の事業や施策についてしっかりと評価を行い、将来の感染症対策や今後の予算編成につなげてまいりたいと考えております。
 また、経済対策に盛り込まれた主な事業については、経済財政諮問会議において執行状況のフォローアップを行い、情報開示をしているところであり、こうしたものも活用しながら、新型コロナ対策について国民に対して丁寧な説明を行ってまいりたいと考えております。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。拍手
   〔国務大臣後藤茂之君登壇、拍手〕
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