厚生労働委員会

2024-05-16 参議院 全234発言

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会議録情報#0
令和六年五月十六日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十五日
    選任          奥村 政佳君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         比嘉奈津美君
    理 事
                羽生田 俊君
                福岡 資麿君
                星  北斗君
                打越さく良君
                秋野 公造君
    委 員
                生稲 晃子君
                石田 昌宏君
                片山さつき君
                神谷 政幸君
                友納 理緒君
                三浦  靖君
                山田  宏君
                石橋 通宏君
                大椿ゆうこ君
                奥村 政佳君
                高木 真理君
                杉  久武君
                山本 香苗君
                猪瀬 直樹君
                梅村  聡君
                田村 まみ君
                倉林 明子君
                天畠 大輔君
                上田 清司君
   国務大臣
       厚生労働大臣   武見 敬三君
   副大臣
       内閣府副大臣   工藤 彰三君
       財務副大臣    矢倉 克夫君
       厚生労働副大臣  宮崎 政久君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        古賀友一郎君
       法務大臣政務官  中野 英幸君
       文部科学大臣政
       務官       安江 伸夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐伯 道子君
   政府参考人
       こども家庭庁長
       官官房審議官   高橋 宏治君
       こども家庭庁長
       官官房総務課支
       援金制度等準備
       室長       熊木 正人君
       文部科学省大臣
       官房審議官    森  孝之君
       厚生労働省労働
       基準局長     鈴木英二郎君
       厚生労働省職業
       安定局長     山田 雅彦君
       厚生労働省雇用
       環境・均等局長  堀井奈津子君
       厚生労働省社会
       ・援護局長    朝川 知昭君
       厚生労働省老健
       局長       間 隆一郎君
       厚生労働省保険
       局長       伊原 和人君
       厚生労働省年金
       局長       橋本 泰宏君
       厚生労働省政策
       統括官      鹿沼  均君
       厚生労働省政策
       統括官      森川 善樹君
       経済産業省商務
       情報政策局商務
       ・サービス政策
       統括調整官    山影 雅良君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う
 労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援
 対策推進法の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
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比嘉奈津美#1
○委員長(比嘉奈津美君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、一名欠員となっておりました本委員会の委員として奥村政佳君が選任されました。
    ─────────────
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比嘉奈津美#2
○委員長(比嘉奈津美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省雇用環境・均等局長堀井奈津子君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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比嘉奈津美#3
○委員長(比嘉奈津美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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比嘉奈津美#4
○委員長(比嘉奈津美君) 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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生稲晃子#5
○生稲晃子君 おはようございます。自由民主党の生稲晃子です。
 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 まず最初に、今回の育児・介護休業法の改正は、従来から力を入れて取り組んできた働き方改革のみならず、岸田政権が進める子ども・子育て政策の抜本強化に密接に関わる内容が盛り込まれていると考えます。
 まず初めにお聞きします。
 政府の政策全体の中での今回の法案の位置付けと、この法案が実現することにより、どのような社会を実現していきたいと思っていらっしゃるのか、政府のお考えをお聞かせください。
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武見敬三#6
○国務大臣(武見敬三君) 委員御指摘の働き方改革、働く方一人一人が多様な働き方を選択できる社会を通じて、より良い社会の展望を持ち得るようにすることを目指します。そして、長時間労働の是正によって、そしてこのワーク・ライフ・バランスを改善をして、そして男性の育児休業の取得促進、こうしたことにしっかりと取り組んでいきたいと思います。
 こうした働き方改革による施策を前提とした上で、今般、少子化の進行が危機的な状況にある中で、子ども・子育て政策の抜本強化として、共働き、共育ての推進を含むこども未来戦略が取りまとめられたところでございます。
 今回の法案は、このような政府全体の施策を実現していくために、男女とも育児、介護といった労働者の家庭責任や生活における希望に対応しつつ、仕事やキャリア形成と両立できる社会を目指すというところがそこの基本目標となってきております。
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生稲晃子#7
○生稲晃子君 大臣、どうもありがとうございました。
 昨年閣議決定されましたこども未来戦略においては、我が国の出生数は二〇〇〇年代に入って急速に減少していまして、一九九〇年から二〇〇〇年までの十年間の出生数は約三%の減少であるのに対し、二〇〇〇年から二〇一〇年は約一〇%の減少、二〇一〇年から二〇二〇年は約二〇%の減少となっていることが示されました。さらに、コロナ禍の三年間で婚姻件数は約九万組減少し、未婚者の結婚願望や希望する子供の数も大幅に低下、減少していて、二〇三〇年代に入ると我が国の若年人口は現在の倍速で急減することになり、少子化は歯止めの利かない状況になることが予測されています。二〇三〇年代に入るまでのこれからの六、七年が少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンスであり、少子化対策は待ったなしの瀬戸際にあるとの認識が示されました。
 こども未来戦略では、今後三年間で集中的に取り組まれる加速化プランにおいて具体的な各種施策が掲げられていて、共働き、共育ての推進もその中の重要な施策の一つとして位置付けられています。
 共働き、共育ての推進については、制度面の対応と給付面の対応が両輪となった政策パッケージであると認識をしていますが、これに関する法改正は、本法案のほかに、先日までこの委員会で審査されました雇用保険法等改正案、今後参議院での審議が見込まれます子ども・子育て支援法等改正案に分かれていることから、全体像が若干分かりにくくなっている面もあろうかと思います。
 質問します。
 こども未来戦略と本法案との関係、そして加速化プランにおける共働き、共育ての推進の全体像について説明をしていただけますでしょうか。お願いいたします。
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堀井奈津子#8
○政府参考人(堀井奈津子君) お答えをいたします。
 そもそもの少子化の背景といたしましては、個々人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因がございますが、その中の一つとして、仕事と育児を両立をしづらい職場環境がございます。そして、生稲委員御指摘の関係で、こども未来戦略として対策の全体像をお示しをさせていただいたところでございます。
 その加速化プランの一つとして、子育て世帯の共働き、共育てを推進していくことが明記をされております。具体的な内容としましては、男性育休の取得促進、育児期を通じた柔軟な働き方の実現、多様な働き方と子育ての両立支援等が盛り込まれたところでございます。
 その上で、これらを具体化するための法律案といたしまして、子ども・子育て支援法等の改正案、改正法案により、二十八日間を限度に育児休業給付の給付率を手取りで十割相当へ引き上げること、育児・介護休業法等改正案に、改正法案により、柔軟な働き方を実現するための措置を創設すること、そして、先日御可決をいただきました雇用保険法等改正法によりまして、雇用保険の被保険者の適用対象を拡大することなどの実現を目指しているところでございます。
 これらの改正法案等によりまして、男女が共に希望に応じて仕事と育児を両立できるように取り組んでまいるということでございます。
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生稲晃子#9
○生稲晃子君 ありがとうございます。私自身、少し複雑だなと思っていましたので、全体像が見えた方がよいかと思って質問をさせていただきました。ありがとうございます。
 このこども未来戦略の中におきまして、制度や施策を策定、実施するだけでなく、その意義や目指す姿を国民一人一人に分かりやすいメッセージで伝えるとともに、施策が社会や職場で活用され、子ども・子育て世帯にしっかりと届くよう、企業、地域社会、高齢者や独身者も含め、社会全体で子ども・子育て世帯を応援するという機運を高めていく国民運動が必要であり、こうした社会の意識改革をしっかりと進めていくことが示されました。その中でも、制度や施策が絵に描いた餅とならないように、特に企業の経営者の意識改革が重要であると私は考えます。
 また、同じくこども未来戦略の中で、社会全体の構造、意識を変えるために、企業において、出産、育児の支援を投資と捉え、男性、女性共に、希望どおり気兼ねなく育児休業制度を使えるようにしていく必要があり、特に、企業のトップや管理職の意識を変え、仕事と育児を両立できる環境づくりを進めていくことが重要であるとも示されました。
 こども未来戦略で示された特に経営者の意識改革の重要性について、どのように具体的な施策に反映をさせていこうと思われているんでしょうか。お考えをお聞かせください。
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堀井奈津子#10
○政府参考人(堀井奈津子君) 男性労働者が育児休業を取得しない理由としましては、業務の都合により取れない、職場が育児休業を取りづらい雰囲気である、このようなことが挙げられているなど、育児との両立支援を進めるに当たっては、制度の整備だけではなく、経営層や管理職等も含めた意識改革が重要でございます。
 このため、厚生労働省では、男性の育児休業取得に積極的に取り組む企業の好事例の周知、広報や、人事担当者や管理職に向けたセミナーの実施などにより、育児休業制度等の理解促進や機運醸成が図られるように取り組んでおります。
 さらに、今回の法案におきましては、男性の育児休業取得率の公表義務を、常時雇用する労働者数千人超から三百人超の事業主に拡大することや、次世代育成支援対策推進法の一般事業主行動計画につきまして、男性の育児休業取得率に係る数値目標の設定やPDCAサイクルの確立を義務付けること、これらのことを盛り込んでおります。
 これらの企業としての取組を行うということで、経営層などにも意識付けをし、育児休業を取得しやすい職場環境の整備や機運醸成に取り組むことは大変重要だというふうに考えておりますので、積極的に進めてまいりたいと考えております。
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生稲晃子#11
○生稲晃子君 経営者の方々の意識改革がまずは必要だということを改めて思いました。そして、私個人としては、将来的には、男性だから、女性だからと育休に差を付けるのではなく、同等でよいと思えることが当たり前の社会がつくられていることを望んでいます。
 ここで、具体策であるイクメンプロジェクトについて少しお聞きします。
 厚生労働省で平成二十二年から取り組まれています男性の育児休業取得促進事業、イクメンプロジェクトは、積極的に育児をする男性、イクメン、そしてイクメン企業を周知、広報、支援するプロジェクトとして、男性の育児休業取得率や女性の継続就業率の引上げに大きく貢献し、セミナー等を通じた経営者の意識改革の点でも有意義であると考えますが、一般的な認知度が残念ながらまだまだ低いと思います。
 これまでイクメンプロジェクトが果たしてきた成果と、更なる事業の拡充に対する政府の見解について伺います。
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堀井奈津子#12
○政府参考人(堀井奈津子君) 生稲委員御指摘のように、厚生労働省のイクメンプロジェクト、これは、積極的に育児をするイクメンや仕事との両立に取り組むイクメン企業を支援をし、好事例等を周知、広報するプロジェクトでございます。
 これまで実施をしてきたことといたしまして、男性の育児と仕事の両立を積極的に推進する企業、そして管理職の表彰でございますとか、イクボス宣言など参加型の公式サイトの実施、そして企業版両親学級の普及、これらのことを通じまして、社会的な機運の醸成、取組を促進をしてまいりました。
 この結果、ほかの制度改正などの動きとも相まってでございますが、男性の育児休業の取得率で見ますと、委員も御指摘をいただきました、事業を開始をした平成二十二年、このときは男性の育児休業の取得率が一・三八%でございました。これが令和四年は一七・一三%ということで向上しているところでございます。
 こども未来戦略におきましては、男性の育児休業の取得促進とともに、育児期を通じた柔軟な働き方の実現による共働き、共育ての推進、これを掲げておりまして、引き続き、今回の法改正とともに、このようなプロジェクトを活用しながら社会全体の意識改革も含めて取り組んでいき、また、そういう取組を広げていくことで、イクメンという言葉や、あとはイクメンプロジェクト自体の認知度も上げていきたいというふうに考えております。
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生稲晃子#13
○生稲晃子君 ありがとうございます。
 引き続き、経営者の意識改革の観点で質問いたします。
 先ほど御答弁にもありましたけれども、本法案により、男性の育児休業取得率の公表義務が課される企業は、常時雇用労働者が一千人超えの企業から三百人超えの企業となり、対象企業が大幅に広がります。また、常時雇用労働者数が百人を超える企業に、行動計画の策定に当たり、男性の育児休業の取得状況などを数値目標として掲げることが義務付けられます。
 最近の就活生は、事業内容が安定していてワーク・ライフ・バランスの充実したいわゆるホワイト企業を就職先に希望する傾向があると聞きます。この点、男性の育児休業取得率の公表義務の拡大や行動計画を策定するに当たっての数値目標設定の義務化は就活生にとって企業選びの参考となります。
 また、現在、厚生労働省の運営するウェブサイト、両立支援のひろばでは、各企業が策定した行動計画や企業の仕事と家庭の両立支援に関する取組が閲覧でき、学生や求職者の企業研究の参考となるだけでなく、企業側にとっても独自の両立支援をアピールする場としての活用が期待されます。最近の就活生は、企業研究に当たりインターネット上で情報を集めることが多いと聞きますし、情報へのアクセスのしやすさからもこうした取組には期待ができます。
 質問します。
 このような取組により、政府はどのような効果があると見込まれているんでしょうか。
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堀井奈津子#14
○政府参考人(堀井奈津子君) 生稲委員御指摘のように、若い世代を中心としまして、男女共に、育児休業制度ですとか両立支援制度、こういったものについての関心が高い傾向にあるというふうに承知をしております。
 そして、御指摘いただきましたように、育児・介護休業法に基づきまして、令和五年の四月から男性の育児休業の取得状況の公表を義務付けている常時雇用労働者数が千人超の企業を対象に令和五年の六月に公表状況の調査を行いまして、それによりますと、男性の育児休業等取得率を公表した企業からは、その公表の効果としまして指摘をされた点、幾つかございます。まず、男性の育児休業等の取得率が増加をした、そして、男性の育児休業取得に対する職場内の雰囲気のポジティブな変化があった、また、新卒、中途採用の応募が増えたなどの回答が見られたところでございます。
 そして、今回の法案におきましては、こうした公表による効果も勘案をいたしまして、男性の育児休業の取得促進等により共働き、共育てを推進するために、育児・介護休業法による男性の育児休業等取得率の公表義務の対象を拡大をするということにしております。また、あわせまして、次世代育成支援対策推進法の改正を行いまして、事業主が一般事業主行動計画を策定する際に育児休業や労働時間の状況に関する数値目標の設定を義務付けるということにしております。
 このような環境、職場環境の整備に向けた取組を一層促してまいりたいということでございます。
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生稲晃子#15
○生稲晃子君 ありがとうございます。
 人手不足が深刻化する今日、多くの企業にとって人材確保というのは喫緊の課題です。就活生のワーク・ライフ・バランスを重視する傾向などを鑑みれば、新たに男性の育児休業取得率の公表義務が課される経営者にとって、これまで意識してこなかった育児休業に関しての意識も高まりますし、また、既に先進的な取組を行ってきた企業にとってはアピールのチャンスになるというふうに思います。ただ一方で、抵抗感を持つ中小企業の経営者もあるかと思います。特に人手不足感の強い業種の経営者においては、育休取得者が生じた際、どのように業務を回すかが大きな悩みになるのではないでしょうか。
 この法案により新たに男性の育児休業の取得目標の数値目標策定義務の対象となる中小企業について、公表に際して負担が生じないように、軽減されるように、政府としてどのように取り組まれる予定か、教えていただきたいと思います。
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堀井奈津子#16
○政府参考人(堀井奈津子君) 御指摘のように、新たに事業主が行わなくてはいけないということが今回の法案の成立後ございます。特に男性の育児休業取得率等に係る数値目標、この設定等の義務付け、これにどう対応するかと、そのようなお尋ね等かと思いました。
 そして、事業主が円滑にこの改正法が成立した場合に対応していただけるように、まず行動計画策定指針におきまして行動計画に関する基本的な事項や事業主が取り組むことが望ましい事項を示すということや、行動計画の策定等に当たっての注意点など詳細な内容をまとめた運用マニュアル、こういったものを策定、公表すること、また、厚生労働省が運営するサイト、先ほども御指摘をいただきましたが、両立支援のひろば、こういったところにおきまして具体的な取組内容の好事例を示していく、このような支援策を講じてまいりたいというふうに考えております。
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生稲晃子#17
○生稲晃子君 今回の法案によるその男性の育児休業取得率の公表義務の拡大とか、今おっしゃっていただいた両立支援のひろばといった企業の取組を公表する場の整備というのは企業にとってメリットが多いと考えますけれども、労働者百人超えの中小企業の経営者の方々に対して負担になってしまわないよう注視してあげていただきたいというふうに思います。
 次に、男性の育児休業取得状況の地域差について伺います。
 積水ハウスが発表している男性の育休白書では、全国の都道府県別に男性の家事、育児力を数値化してランキング形式で紹介をしています。ランキングの一つとして育児休業取得日数に係るものがあって、取得日数別では岩手県が一位でした。東京都も健闘して全国四位の取得日数でしたけれども、一位の岩手県とは一週間以上の開きがあります。
 男性の育児休業取得率が高く取得日数も多い地域というのは、注目すべき取組を行っている場合が多いと考えられます。取組の中にはほかの地域でも生かせるものもあると思うんですね。
 この積水ハウスのように、政府として、地域別で男性の育児休業の取得状況や育児への参加度合いなどを実態把握するための調査というのは行われているんでしょうか。また、自治体で行われている先進的な取組を優良事例集として紹介してはどうかというふうに考えますが、政府の見解をお願いいたします。
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高橋宏治#18
○政府参考人(高橋宏治君) お答え申し上げます。
 今先生の方から御紹介のあった積水ハウスの実態とか、私どもも非常に参考になるデータとしていただいておりますけれども、政府として、その地域別あるいは都道府県別の男性の育児休業取得日数とか状況については、これ調査をしておらず、把握をしていないという状況になってございます。
 一方で、男性の家事あるいはその育児に要する、掛けている時間ですね、これは育休の取得の有無にかかわらず、家事、育児時間に関する都道府県別の実態というものについては、これは総務省が実施している社会生活基本調査というものがございまして、これは五年に一度やっておるわけでございますが、直近の調査である令和三年の調査結果によりますと、全国の一日当たりの平均時間、男性が家事、育児に時間掛けている、平均時間でございますが、百十四分というふうになってございます。先ほど先生から御紹介があった岩手県とかあるいは東京について見てみますと、岩手県ですと一日当たり百二分、東京ですとちょうど全国平均と同じ百十四分という状況になっておるところでございます。
 こども家庭庁といたしましては、男性のこの育休取得あるいは家事、育児参画の促進に取り組む自治体に対しまして、地域少子化対策重点推進交付金というものがございますけれども、これ、通常は補助率二分の一が原則なんですが、この男性の育児参加の関係の取組については補助率をかさ上げして支援をしておるという状況でございまして、この取組について、優良事例ですね、毎年、その自治体の取組についての優良事例について毎年事例集作成をいたして全国に周知をしておるというところでございます。
 こども家庭庁といたしましては、引き続きこうした取組を通じて男性の育児参加促進について促していきたいというふうに思っておるところでございます。
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生稲晃子#19
○生稲晃子君 ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。
 ここからは、子供の年齢に応じて切れ目のない支援策が講じられているか、各段階で順に確認をさせていただきたいと思います。
 まずは、育児休業とその周辺の制度です。
 厚生労働省の育児休業取得状況のデータですが、女性の取得率は八〇%である一方、男性は一七%にとどまること、また、取得期間についても、女性は六か月以上が九五%である一方、男性は二週間未満が五一%を占めることに私は違和感を覚えます。
 取得率、取得期間について男女間で大きな乖離があることの要因を厚生労働省としてどのように分析しているんでしょうか、お聞かせください。
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堀井奈津子#20
○政府参考人(堀井奈津子君) 御指摘のように、育児休業の取得状況につきましては男女で乖離があるところでございます。
 その背景といたしましては、性別固定的役割分担意識の影響により、家事、育児の負担が依然女性に偏りがちになっていること、また、特に男性の休業取得による収入減少の回避等の理由が考えられるのではないかと思います。
 一方で、若い世代を中心として、男女で育児、家事を分担することが自然であるという考え方が広まりつつある中で、男女共に希望に応じて仕事と育児を両立できるようにしていくことが大変重要であるというふうに考えています。
 このため、今回の法案におきましては、男女が共に希望に応じて仕事と育児を両立できるように、男性の育児休業の取得促進に向けまして、男性の育児休業取得率の公表義務の対象拡大や、企業が行動計画策定時に育児休業の取得状況に関する数値目標の設定を義務付けることなどを盛り込んでおるところでございます。これに加えまして、育児休業の取得を支援する中小企業の事業主に対する助成措置も拡大をしたところでございます、拡充をしたところでございます。
 このようなことを今後とも進めてまいりたいというふうに考えております。
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生稲晃子#21
○生稲晃子君 ありがとうございます。
 私はこれまで芸能界で活動してまいりました。芸能界が特殊なのかもしれませんが、男性だから、女性だからという性別による差とか収入の差がない世界にいましたので、それぞれの夫婦の仕事の状況、経済状況なども踏まえての柔軟な役割分担を行う社会が私は理想です。
 次に行きます。
 こども未来戦略では、子ども・子育て政策を推進するに当たり、今も根強い固定的な性別役割分担意識から脱却し、社会全体の意識の変革や働き方改革を正面に据えた総合的な対策をあらゆる政策手段を用いて実施していく必要があると示されました。
 ここで、質問します。
 育児休業取得を始めとする性別役割分担意識からの脱却について、具体的にどのように進めていくのか、教えていただきたいと思います。お願いします。
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堀井奈津子#22
○政府参考人(堀井奈津子君) 先ほどもお答え申し上げましたように、家事、育児の大半を女性が担っていると、その一方で、職場の方としても、男性が仕事をしながら家事、育児に取り組むことが当然とは受け止められにくい、そのような職場風土があるというふうに考えております。このような現状の背景にある固定的な性別役割分担意識の存在というのは女性のキャリア形成の障壁にもなっているというふうに考えています。
 これらの解消を図るために、厚生労働省といたしましては、男女雇用機会均等法の遵守や女性活躍推進法による取組を推進をするとともに、女性労働者や男性労働者、そして管理職、企業経営者、こういった方々を対象としてセミナーを開催をしまして周知啓発を進めているところでございます。
 また、男性が主体的に家事、育児に関わり、男女共に希望に応じて仕事と育児の両立が図られるようにしていくことが大変重要でございますので、男性の育休の取得促進というのを様々な形で実施をする、今回の法案にもそのための手法を盛り込んでいるということでございます。
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生稲晃子#23
○生稲晃子君 産後期間については、母体保護の観点から労働基準法において産後休業が定められているほか、男女雇用機会均等法における母性健康管理の措置も定められています。昔、私の母も、産後は体をしっかり休めないと後々の体に影響するよとよく言っていたことを思い出しますが、このような女性にとって負担の大きい時期には男性の育児休業取得のニーズが高い傾向にあります。
 前回の育児・介護休業法改正において、男性の育児休業取得促進のため、男性の取得ニーズの高い子供の出生直後の時期について、これまでの育児休業よりも柔軟で取得しやすい枠組みの休業として産後パパ育休が創設されました。令和四年十月の創設から一年半余りが経過しましたが、産後パパ育休の取得状況と現段階におけるこの制度に対する評価について政府に伺います。
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堀井奈津子#24
○政府参考人(堀井奈津子君) 男性が育児に取り組む第一歩である育児休業の取得を促進をしていくために、令和四年十月から、子の出生直後にこれまでより柔軟な形で取得できる産後パパ育休を創設をいたしました。そして、この産後パパ育休の取得時に支給をいたします出生時育児休業給付金、この受給者でございますが、令和五年度において一月当たり約五千四百人ということでございまして、また、産後パパ育休制度が創設をされて以降、男性の育児休業給付の初回受給者についても増加傾向にあるという状況でございます。
 そして、生稲委員から御指摘ございましたが、まだこの制度が施行されてから一年半程度ということでございます。ただ一方で、この令和三年育児・介護休業法の改正によりまして創設をされた育児休業制度に対する個別周知、意向確認等と相まりまして、この男性の育児休業取得の際に一定の活用がされているというふうに考えているところでございます。
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生稲晃子#25
○生稲晃子君 産後パパ育休については、前回改正時の本委員会の附帯決議において、一定の範囲で特別な枠組みを設けることにより、男性の育児休業取得を促進するための特別な措置であり、男性の育児休業取得がより高い水準になり、この仕組みがなくてもその水準を保つことができるようになった場合には見直すこととされました。性別役割分担意識がなくなって、男女問わず柔軟に育児休業を取得できる社会が将来訪れた際には、適切な見直しがなされることを希望します。
 育児休業期間中の賃金の減少について、今後参議院での審議が見込まれる子ども・子育て支援法等改正案において、子の出生後の一定期間に父、母で育児休業を取得することで二十八日間を限度に育児休業給付率を手取り十割相当にする出生後休業支援給付を創設し、子ども・子育て支援金を充当することが示されています。育児休業期間中の賃金の減少への対応はとても重要であり、是非とも推進していただきたいと思います。
 一方、男性は産後パパ育休の二十八日間だけ育児休業を取得すればよいという、共働き、共育ての趣旨に反する誤ったメッセージとして受け取られかねない懸念もあるのではないかなというふうに考えます。
 出生後休業支援給付について、二十八日間を限度として線引きをされた理由と、男性の育児休業取得に関して誤解を与えないように制度の趣旨をどう適切に周知していくのか、政府に伺います。
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山田雅彦#26
○政府参考人(山田雅彦君) 御指摘の出生後休業支援給付は、子の出生後一定期間内に被保険者とその配偶者が共に十四日以上の育児休業を取得した場合に、二十八日間を限度に休業開始前賃金の一三%相当額を給付することとし、既存の育児休業給付と合わせて休業開始前賃金の八〇%相当額を給付することとしております。これは、現行の育児休業給付の給付水準が国際的に見ても既に日本は高い水準にある中で、ただ一方で、男性の育児休業の取得や男女が働きながら育児を担うことを促進する、更に促進する観点から、特に子供の世話に手が掛かる一定の時期に限り、最大二十八日間の給付を行うこととしたものであります。
 一方で、議員の御指摘のとおり、男性が育児を行う期間が二十八日でよいというふうに考えているわけではなく、制度の趣旨及び内容の周知に当たっては、分かりやすいリーフレットを作成し、ハローワークの窓口を通じて個々の事業主に周知したり、ホームページやSNSで広く周知するほか、経営者団体や労働組合始め関係団体にも御協力を賜りながら、様々な手法により丁寧に取り組んでまいりたいと思います。
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生稲晃子#27
○生稲晃子君 ありがとうございます。
 私も子育てしてきましたけれども、産後期間も体力面で大変だったんですが、仕事と育児の両立の面では、三歳、四歳から五歳辺りで更に大変だった記憶があるんですね。もちろん、自我が芽生えてきた子供の成長というのはうれしくもありましたけれども、反面、親の思いどおりにはならない行動に疲れ切っている自分がいました。そこへ、保育園の準備、弁当作り、送り迎え、園で熱が出れば、ママ、お迎えに来てくださいと電話が掛かってきて、仕事が途中で抜けることのできないものばかりでしたので、今振り返るとかなり大変な時期だったなというふうに思っています。
 本法案においては、三歳から小学校就学前の時期において柔軟な働き方を実現するための措置が拡充されていて、多様な働き方を組み合わせることで、育児、家事の分担をすることを可能とし、育児期の父、母が共に希望に応じたキャリア形成を可能とするものであるというふうに考えますが、この制度の政策的な意義と期待される効果についてお考えを聞かせてください。お願いします。
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堀井奈津子#28
○政府参考人(堀井奈津子君) 育児期の働き方については、労働者の希望ということで把握をしますと、正社員の女性は、子が三歳以降は短時間勤務を希望する方もいらっしゃる一方で、フルタイムで残業しない働き方や出社、退社時間の調整ですとかテレワークなどの柔軟な働き方を希望する割合が高くなる、また正社員の男性も、残業しない働き方や柔軟な働き方に対する希望が見られるなどの状況がございます。
 このような傾向を踏まえまして、法案では、仕事と育児の両立の在り方やキャリア形成への希望に応じて労働者が柔軟な働き方を活用しながらフルタイムでも働けるようにするために、複数の措置から選択をできるようにすることを目的として、三歳以降小学校就学前の子を養育する労働者について二つ以上の措置を選択して措置をするということを事業主に義務付けることにいたしました。
 そして、このような制度を導入してどういった形で活用できるか、例えば、出社や退社時間の調整、あるいはテレワークを利用して通勤時間を削減をすることなどによって、夫婦のいずれも所定労働時間を短縮せずに働きながら子の送り迎えや家事などを分担して行う、こういったことの選択もできるようになるのではというふうに考えております。
 このような制度の利用を通じまして、いろいろな希望などもかなえながら仕事と育児の両立を支援をしてまいりたいと考えております。
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生稲晃子#29
○生稲晃子君 ありがとうございました。
 これで就学前まで質問が終わりました。
 就学前の時期を乗り越えた場合、あえてこの言葉を使わせていただきますけれども、仕事と育児の両立における次なる課題として小一の壁があります。私も、放課後や夏休みなど、学童保育のお世話になって大変助かりました。が、やはり時間的に足らず、学童と同じぐらい、ママ友にお世話になっていたことを思い出します。
 小学校に上がってからの方が保育所に比べて子供の預かり時間が短くなってしまうこと、各種学校行事への保護者の参加、夏休みなどの長期の休みへの対応など様々な要因があります。厚生労働省だけにとどまらず、こども家庭庁や文部科学省なども含めた、縦割りではなくて政府全体での取組がこれは不可欠であると考えます。
 その対策の一つとして、柔軟な働き方を実現するための措置に関する子供の対象年齢の更なる引上げが考えられます。先ほどの根強い固定的な性別役割分担意識が残る中では、女性だけが短時間勤務等を続けることでマミートラックに陥って、女性のキャリア形成にとってマイナスとなってしまう懸念があると思います。小一の壁を乗り越えるためには、就学後においても柔軟な働き方を可能にすることは、就業の継続につながり、小一の壁を抜けてからの将来的なキャリア形成に役立つものと考えます。
 まず、今回の法案における就学前までの拡充に対する効果を検証した上で、次は労使の意見も聞きながら、将来的には対象年齢の更なる引上げを検討するべきと考えますけれども、政府のお考えをお願いいたします。
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