法務委員会
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会
会議録情報#0
令和七年六月十日(火曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 西村智奈美君
理事 小泉 龍司君 理事 津島 淳君
理事 中野 英幸君 理事 鎌田さゆり君
理事 黒岩 宇洋君 理事 米山 隆一君
理事 金村 龍那君 理事 円 より子君
井出 庸生君 稲田 朋美君
上田 英俊君 上川 陽子君
神田 潤一君 工藤 彰三君
河野 太郎君 柴山 昌彦君
棚橋 泰文君 寺田 稔君
平沢 勝栄君 森 英介君
若山 慎司君 有田 芳生君
篠田奈保子君 柴田 勝之君
寺田 学君 平岡 秀夫君
藤原 規眞君 松下 玲子君
萩原 佳君 藤田 文武君
石井 智恵君 大森江里子君
平林 晃君 本村 伸子君
吉川 里奈君 島田 洋一君
…………………………………
法務大臣政務官 神田 潤一君
参考人
(元東京新聞編集委員)
(皇學館大学特別招聘教授) 椎谷 哲夫君
参考人
(日本労働組合総連合会総合政策推進局長) 小原 成朗君
参考人
(作家) 竹田 恒泰君
参考人
(日本経済団体連合会審議員会副議長/ダイバーシティ推進委員長) 次原 悦子君
参考人
(文教大学人間科学部教授) 布柴 靖枝君
法務委員会専門員 三橋善一郎君
―――――――――――――
委員の異動
六月十日
辞任 補欠選任
井出 庸生君 柴山 昌彦君
棚橋 泰文君 工藤 彰三君
小竹 凱君 石井 智恵君
同日
辞任 補欠選任
工藤 彰三君 棚橋 泰文君
柴山 昌彦君 井出 庸生君
石井 智恵君 小竹 凱君
―――――――――――――
六月十日
再審法改正(刑事訴訟法の一部改正)を求めることに関する請願(田村貴昭君紹介)(第一九三〇号)
性虐待・性搾取等子供への性加害を根絶するため関係法規の更なる改正とサバイバーの声を生かした施策強化に関する請願(寺田学君紹介)(第一九三一号)
裁判所の人的・物的充実に関する請願(斎藤アレックス君紹介)(第一九三二号)
同(櫻井周君紹介)(第二〇六八号)
治安維持法犠牲者に対する国家賠償法の制定に関する請願(松木けんこう君紹介)(第二〇六七号)
同(市來伴子君紹介)(第二一六八号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
民法の一部を改正する法律案(黒岩宇洋君外五名提出、衆法第二九号)
婚姻前の氏の通称使用に関する法律案(藤田文武君外二名提出、衆法第三〇号)
民法の一部を改正する法律案(円より子君外四名提出、衆法第三五号)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 西村智奈美君
理事 小泉 龍司君 理事 津島 淳君
理事 中野 英幸君 理事 鎌田さゆり君
理事 黒岩 宇洋君 理事 米山 隆一君
理事 金村 龍那君 理事 円 より子君
井出 庸生君 稲田 朋美君
上田 英俊君 上川 陽子君
神田 潤一君 工藤 彰三君
河野 太郎君 柴山 昌彦君
棚橋 泰文君 寺田 稔君
平沢 勝栄君 森 英介君
若山 慎司君 有田 芳生君
篠田奈保子君 柴田 勝之君
寺田 学君 平岡 秀夫君
藤原 規眞君 松下 玲子君
萩原 佳君 藤田 文武君
石井 智恵君 大森江里子君
平林 晃君 本村 伸子君
吉川 里奈君 島田 洋一君
…………………………………
法務大臣政務官 神田 潤一君
参考人
(元東京新聞編集委員)
(皇學館大学特別招聘教授) 椎谷 哲夫君
参考人
(日本労働組合総連合会総合政策推進局長) 小原 成朗君
参考人
(作家) 竹田 恒泰君
参考人
(日本経済団体連合会審議員会副議長/ダイバーシティ推進委員長) 次原 悦子君
参考人
(文教大学人間科学部教授) 布柴 靖枝君
法務委員会専門員 三橋善一郎君
―――――――――――――
委員の異動
六月十日
辞任 補欠選任
井出 庸生君 柴山 昌彦君
棚橋 泰文君 工藤 彰三君
小竹 凱君 石井 智恵君
同日
辞任 補欠選任
工藤 彰三君 棚橋 泰文君
柴山 昌彦君 井出 庸生君
石井 智恵君 小竹 凱君
―――――――――――――
六月十日
再審法改正(刑事訴訟法の一部改正)を求めることに関する請願(田村貴昭君紹介)(第一九三〇号)
性虐待・性搾取等子供への性加害を根絶するため関係法規の更なる改正とサバイバーの声を生かした施策強化に関する請願(寺田学君紹介)(第一九三一号)
裁判所の人的・物的充実に関する請願(斎藤アレックス君紹介)(第一九三二号)
同(櫻井周君紹介)(第二〇六八号)
治安維持法犠牲者に対する国家賠償法の制定に関する請願(松木けんこう君紹介)(第二〇六七号)
同(市來伴子君紹介)(第二一六八号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
民法の一部を改正する法律案(黒岩宇洋君外五名提出、衆法第二九号)
婚姻前の氏の通称使用に関する法律案(藤田文武君外二名提出、衆法第三〇号)
民法の一部を改正する法律案(円より子君外四名提出、衆法第三五号)
――――◇―――――
西
西村智奈美#1
○西村委員長 これより会議を開きます。
黒岩宇洋さん外五名提出、民法の一部を改正する法律案、藤田文武さん外二名提出、婚姻前の氏の通称使用に関する法律案及び円より子さん外四名提出、民法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
本日は、各案審査のため、参考人として、元東京新聞編集委員、皇學館大学特別招聘教授椎谷哲夫さん、日本労働組合総連合会総合政策推進局長小原成朗さん、作家竹田恒泰さん、日本経済団体連合会審議員会副議長/ダイバーシティ推進委員長次原悦子さん、文教大学人間科学部教授布柴靖枝さん、以上五名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に委員会を代表して一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙の中、御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見を賜れれば幸いに存じます。よろしくお願いいたします。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、椎谷参考人、小原参考人、竹田参考人、次原参考人、布柴参考人の順に、それぞれ十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
なお、御発言の際はその都度委員長の許可を得て発言していただくようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、御了承願います。
それでは、まず椎谷参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →黒岩宇洋さん外五名提出、民法の一部を改正する法律案、藤田文武さん外二名提出、婚姻前の氏の通称使用に関する法律案及び円より子さん外四名提出、民法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
本日は、各案審査のため、参考人として、元東京新聞編集委員、皇學館大学特別招聘教授椎谷哲夫さん、日本労働組合総連合会総合政策推進局長小原成朗さん、作家竹田恒泰さん、日本経済団体連合会審議員会副議長/ダイバーシティ推進委員長次原悦子さん、文教大学人間科学部教授布柴靖枝さん、以上五名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に委員会を代表して一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙の中、御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。それぞれのお立場から忌憚のない御意見を賜れれば幸いに存じます。よろしくお願いいたします。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、椎谷参考人、小原参考人、竹田参考人、次原参考人、布柴参考人の順に、それぞれ十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
なお、御発言の際はその都度委員長の許可を得て発言していただくようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、御了承願います。
それでは、まず椎谷参考人にお願いいたします。
椎
椎谷哲夫#2
○椎谷参考人 トップバッターですので、ちょっと御挨拶を。
西村委員長始め皆様、おはようございます。ちょっと声がかれておりまして、ちょっと事情がございまして、お聞き苦しいと思いますが、よろしくお願いします。
まず、今回の、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党の各党各位が法案を提出されまして非常に熱心な議論がなされていることに対して、大変これは評価したいと思います。
そして、このような参考人の陳述の機会が与えられましたことを大変うれしく思っております。ありがとうございます。
ただ、いきなりちょっと冷や水をかけるようですけれども、五月にJNNが行った世論調査によりますと、来る参議院選挙で最も重視する政策を挙げていただいたところ、減税や物価高対策が二八%、トップでしたけれども、選択的夫婦別姓は僅か一%でした。そして、今の国会で結論を出す必要はないという人が半数を超えました。これは、国民がこの問題を非常に冷静に考えているんだということのあかしかもしれませんし、ある意味では、国民はさめているのではないかという気もいたします。
この問題でいろいろ、三党から法案が出ていまして、それぞれ微妙に、あるいは根本的に内容は違います。でも、私はそれでいいと思っています。一緒になるはずがない。一緒になるんだったら最初から一緒に出せばいいわけですから。だから、当然、三党の法案の中身が違うのは当たり前であって、私はそう思います。
かつて、ある会合で、経済界のトップの方が、この問題で大同団結してやるとおっしゃいましたけれども、私は、大同団結なんかする必要はない、それぞれ、根掘り葉掘り、お互いに出し合って議論をしていけば、おのずと、時間をかけてやっていけば、一つの方向に収まっていくというふうに思っております。それが私の一つのスタンスでございます。
この問題で、私は非常に残念なことがあります。特に、夫婦別姓を推進する立場の方々から、三十年間議論ばかりしていて結論が出せなかった、それから、周回遅れの議論をしている、マスコミも含めて、そういう意見があります。まるで、もう言い訳は聞き飽きた、いいから早く結論を出せと言われているような気がしますけれども、少し違うんではないかと。
今回、立憲民主党さんも、法案の提出の直前の四月になって、子供の姓を決める時期を変えられました。国民民主党さんも、三年前の共同で出したときの法案とは、子供の姓をめぐって、随分変えた法案を出されました。そのことを批判するつもりはありません。
しかし、人によっては、そんなことは分かっていたことではないか、子供の姓がどれだけこの問題の核心であるか、あるいは要諦であるかということは分かっていたはずだろうという意見もございます。その意見については謙虚に耳を傾けていただきたいと思います。
言い方を変えれば、非常にきつい言い方ですが、三十年間議論ばかりしていたんじゃなくて、三十年間子供の姓の問題を何にも議論してこなかったんではないか。ちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、私はそんな印象も持っております。
それから、ここで申し上げたいのは、経団連が昨年六月に、「選択肢のある社会の実現を目指して」という提言を出されました。
その中に、通称使用によるトラブル事例というのがございまして、例えば、その筆頭にあるのが、「多くの金融機関では、ビジネスネームで口座をつくることや、クレジットカードを作ることができない。」という表記があるんです。実際には、七割の銀行で通称での口座利用が可能ですし、信用金庫も五八%が対応しております。ところが、あえてそのことに触れないで、多くの金融機関では、そういう文言で書かれました。
それに対してはいろいろな指摘がございましたが、ずっとそのままになっておりまして、実は、五月の七日に経団連さんは、「選択肢のある社会の実現を目指して」というその提言を改訂されました。余り御存じない、先生方も御存じないかもしれませんけれども、五月七日付です。さらりと書いてあるだけです。記者会見もしていなければ何の説明もしておりませんので、ほとんどの国民は知らないと思います。
どういう改訂かといいますと、このトラブル事例なんですが、トラブル事例に、いろいろな意見があったものですから、いろいろつけ足して、実はこうだ、実はこうだと、修正とはお認めにならないと思いますけれども、つけ足して、今私が申し上げたようなことを書いてある。
ただ、この問題がずっとこういう表現で一年間来たということは、それが独り歩きしているんですね。それが、いろいろ又聞きあるいは複製されて飛んでいって、何にもしていない、国も政府も役所も何もしていないではないか、そういう印象を持っている国民が多いと思うんです。実態は違う。これは本当に、この問題は、ここで別に追及するつもりもありませんが、非常に責任の重いことだなと思っております。
それから、実は、世論調査のことなんですが、世論調査では御存じのように二択と三択がございます、一般的にですね。
昨日、夕方の七時のニュースで、NHKさんが世論調査の発表をしました。私、これは物すごく驚いたんです。
中身も驚きましたけれども、中身は、選択的夫婦別姓を導入すべきは二五%、夫婦同姓を維持し旧姓の通称使用を認める法制度を拡充すべきが三一%、何と、今の夫婦同姓の法律のままでよいが三七%でした。私は大変驚きました。
実は、私が知っている範囲では、NHKがこの三択の調査をするのは初めてなんです。今まではずっと二択でした。直近ですと、去年の七月に賛成か反対かを聞きました。賛成が五九%、反対が二四%、分からない、無回答が一七%。約十一か月ぶりに世論調査をされたわけですね。
この中身もそうですけれども、私は何が一番驚いたかというと、NHKが三択の調査をしたということなんです。
実は、まだ二択の調査にこだわっている、三択をやっていないところはいっぱいあります。賛成か反対か、随分結果は違います。それぞれを否定するつもりは全くありません。
ただし、私、個人的考えを言えば、三択の方が広く裾野を広げて拾い上げているんではないかという気がします。そういう意味で、私は、いろいろな文章で、NHKは三択にすべきじゃないか、三択も考慮すべきじゃないかと書きました。ようやく、私が言ったからではありませんけれども、初めて三択を出された。この影響は大変なものがあると思います。
そして、いろいろな、政党の議論でもそうですが、団体もそうですが、賛成か反対かの結論しかいろいろな文章で使わないところが多いです。でも、実際はそうじゃないんですね。その辺は、マスコミも含めて、やはり反省が必要ではないかと私は個人的に思います。
そこで、またNHKの、持ち上げるわけじゃありませんけれども、今年の一月に「クローズアップ現代」で、「令和のいま“名字”を考える どうなる?選択的夫婦別姓」というタイトルで番組がございました。
そこに、北海道医療大学薬学部の助教の女性の方が登場されまして、こうおっしゃいました。仕事とプライベートの気持ちの切替えが、名前を使い分けることでしやすい、家族全員が同じ名字で一体感を持てますし、自分も結婚して家庭を持っているという実感も持てる、私にはベストな状態だと思っている。その前に、司会者に対して、仮に選択的夫婦別姓が認められたとしても旧姓の通称使用という形を選ぶとおっしゃっています。
実は、私の友人で、男性ですけれども、自分の姓を奥さんの方の実家の姓に変えた人がいます。彼はこの番組を見て物すごくうれしかったと。彼は、姓を変えたことによって、自分が何となく後ろめたい気持ちもあったし、非常に人前で言いにくい気持ちもあった。だけれども、その友人は、実家の姓も大事にしたい、改姓した新しい姓も大事にしたい、どちらも大事にしたいんだという意見をこういう場で聞いたのは初めてだと言って、本当に泣きそうな顔で、本当に自分はうれしかったと言っておりました。
恐らくこういう意見は、非常に冷静な発言でしたけれども、こういう意見はなかなか出てこない、テレビでも新聞でも。そういう意味では、恐らく多くの人がこの番組には感じ入るものがあったのではないかと推測いたしております。
まだよろしいですか、あと一、二分。済みません、時間の配分が難しくて。
この発言だけを見る →西村委員長始め皆様、おはようございます。ちょっと声がかれておりまして、ちょっと事情がございまして、お聞き苦しいと思いますが、よろしくお願いします。
まず、今回の、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党の各党各位が法案を提出されまして非常に熱心な議論がなされていることに対して、大変これは評価したいと思います。
そして、このような参考人の陳述の機会が与えられましたことを大変うれしく思っております。ありがとうございます。
ただ、いきなりちょっと冷や水をかけるようですけれども、五月にJNNが行った世論調査によりますと、来る参議院選挙で最も重視する政策を挙げていただいたところ、減税や物価高対策が二八%、トップでしたけれども、選択的夫婦別姓は僅か一%でした。そして、今の国会で結論を出す必要はないという人が半数を超えました。これは、国民がこの問題を非常に冷静に考えているんだということのあかしかもしれませんし、ある意味では、国民はさめているのではないかという気もいたします。
この問題でいろいろ、三党から法案が出ていまして、それぞれ微妙に、あるいは根本的に内容は違います。でも、私はそれでいいと思っています。一緒になるはずがない。一緒になるんだったら最初から一緒に出せばいいわけですから。だから、当然、三党の法案の中身が違うのは当たり前であって、私はそう思います。
かつて、ある会合で、経済界のトップの方が、この問題で大同団結してやるとおっしゃいましたけれども、私は、大同団結なんかする必要はない、それぞれ、根掘り葉掘り、お互いに出し合って議論をしていけば、おのずと、時間をかけてやっていけば、一つの方向に収まっていくというふうに思っております。それが私の一つのスタンスでございます。
この問題で、私は非常に残念なことがあります。特に、夫婦別姓を推進する立場の方々から、三十年間議論ばかりしていて結論が出せなかった、それから、周回遅れの議論をしている、マスコミも含めて、そういう意見があります。まるで、もう言い訳は聞き飽きた、いいから早く結論を出せと言われているような気がしますけれども、少し違うんではないかと。
今回、立憲民主党さんも、法案の提出の直前の四月になって、子供の姓を決める時期を変えられました。国民民主党さんも、三年前の共同で出したときの法案とは、子供の姓をめぐって、随分変えた法案を出されました。そのことを批判するつもりはありません。
しかし、人によっては、そんなことは分かっていたことではないか、子供の姓がどれだけこの問題の核心であるか、あるいは要諦であるかということは分かっていたはずだろうという意見もございます。その意見については謙虚に耳を傾けていただきたいと思います。
言い方を変えれば、非常にきつい言い方ですが、三十年間議論ばかりしていたんじゃなくて、三十年間子供の姓の問題を何にも議論してこなかったんではないか。ちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、私はそんな印象も持っております。
それから、ここで申し上げたいのは、経団連が昨年六月に、「選択肢のある社会の実現を目指して」という提言を出されました。
その中に、通称使用によるトラブル事例というのがございまして、例えば、その筆頭にあるのが、「多くの金融機関では、ビジネスネームで口座をつくることや、クレジットカードを作ることができない。」という表記があるんです。実際には、七割の銀行で通称での口座利用が可能ですし、信用金庫も五八%が対応しております。ところが、あえてそのことに触れないで、多くの金融機関では、そういう文言で書かれました。
それに対してはいろいろな指摘がございましたが、ずっとそのままになっておりまして、実は、五月の七日に経団連さんは、「選択肢のある社会の実現を目指して」というその提言を改訂されました。余り御存じない、先生方も御存じないかもしれませんけれども、五月七日付です。さらりと書いてあるだけです。記者会見もしていなければ何の説明もしておりませんので、ほとんどの国民は知らないと思います。
どういう改訂かといいますと、このトラブル事例なんですが、トラブル事例に、いろいろな意見があったものですから、いろいろつけ足して、実はこうだ、実はこうだと、修正とはお認めにならないと思いますけれども、つけ足して、今私が申し上げたようなことを書いてある。
ただ、この問題がずっとこういう表現で一年間来たということは、それが独り歩きしているんですね。それが、いろいろ又聞きあるいは複製されて飛んでいって、何にもしていない、国も政府も役所も何もしていないではないか、そういう印象を持っている国民が多いと思うんです。実態は違う。これは本当に、この問題は、ここで別に追及するつもりもありませんが、非常に責任の重いことだなと思っております。
それから、実は、世論調査のことなんですが、世論調査では御存じのように二択と三択がございます、一般的にですね。
昨日、夕方の七時のニュースで、NHKさんが世論調査の発表をしました。私、これは物すごく驚いたんです。
中身も驚きましたけれども、中身は、選択的夫婦別姓を導入すべきは二五%、夫婦同姓を維持し旧姓の通称使用を認める法制度を拡充すべきが三一%、何と、今の夫婦同姓の法律のままでよいが三七%でした。私は大変驚きました。
実は、私が知っている範囲では、NHKがこの三択の調査をするのは初めてなんです。今まではずっと二択でした。直近ですと、去年の七月に賛成か反対かを聞きました。賛成が五九%、反対が二四%、分からない、無回答が一七%。約十一か月ぶりに世論調査をされたわけですね。
この中身もそうですけれども、私は何が一番驚いたかというと、NHKが三択の調査をしたということなんです。
実は、まだ二択の調査にこだわっている、三択をやっていないところはいっぱいあります。賛成か反対か、随分結果は違います。それぞれを否定するつもりは全くありません。
ただし、私、個人的考えを言えば、三択の方が広く裾野を広げて拾い上げているんではないかという気がします。そういう意味で、私は、いろいろな文章で、NHKは三択にすべきじゃないか、三択も考慮すべきじゃないかと書きました。ようやく、私が言ったからではありませんけれども、初めて三択を出された。この影響は大変なものがあると思います。
そして、いろいろな、政党の議論でもそうですが、団体もそうですが、賛成か反対かの結論しかいろいろな文章で使わないところが多いです。でも、実際はそうじゃないんですね。その辺は、マスコミも含めて、やはり反省が必要ではないかと私は個人的に思います。
そこで、またNHKの、持ち上げるわけじゃありませんけれども、今年の一月に「クローズアップ現代」で、「令和のいま“名字”を考える どうなる?選択的夫婦別姓」というタイトルで番組がございました。
そこに、北海道医療大学薬学部の助教の女性の方が登場されまして、こうおっしゃいました。仕事とプライベートの気持ちの切替えが、名前を使い分けることでしやすい、家族全員が同じ名字で一体感を持てますし、自分も結婚して家庭を持っているという実感も持てる、私にはベストな状態だと思っている。その前に、司会者に対して、仮に選択的夫婦別姓が認められたとしても旧姓の通称使用という形を選ぶとおっしゃっています。
実は、私の友人で、男性ですけれども、自分の姓を奥さんの方の実家の姓に変えた人がいます。彼はこの番組を見て物すごくうれしかったと。彼は、姓を変えたことによって、自分が何となく後ろめたい気持ちもあったし、非常に人前で言いにくい気持ちもあった。だけれども、その友人は、実家の姓も大事にしたい、改姓した新しい姓も大事にしたい、どちらも大事にしたいんだという意見をこういう場で聞いたのは初めてだと言って、本当に泣きそうな顔で、本当に自分はうれしかったと言っておりました。
恐らくこういう意見は、非常に冷静な発言でしたけれども、こういう意見はなかなか出てこない、テレビでも新聞でも。そういう意味では、恐らく多くの人がこの番組には感じ入るものがあったのではないかと推測いたしております。
まだよろしいですか、あと一、二分。済みません、時間の配分が難しくて。
西
椎
椎谷哲夫#4
○椎谷参考人 私は、はっきり申し上げて、同一氏同一戸籍の維持、そして旧姓使用の法制化を自分の持論としております。これには、日本維新の会の方も若干近い内容はありますけれども、若干の少し違いはありますが、いろいろな意見が出ております。
私は議員立法で皆さんが頑張っていらっしゃることに非常に敬意を表しております。しかし、ここまで来たら、本当に国民の分断を避ける意味でも、そして、法律が、あるいは省令、政令がいろいろなところへ及んでおりますから、役所の協力がないととてもできない、どういう内容にしたって。だから、一つの方法として、これは閣法で、内閣立法でやるのも一つの方法ではないかと個人的には思っております。具体的なものは分かりませんが。
それを申し上げて、終わりたいと思います。ありがとうございます。拍手
この発言だけを見る →私は議員立法で皆さんが頑張っていらっしゃることに非常に敬意を表しております。しかし、ここまで来たら、本当に国民の分断を避ける意味でも、そして、法律が、あるいは省令、政令がいろいろなところへ及んでおりますから、役所の協力がないととてもできない、どういう内容にしたって。だから、一つの方法として、これは閣法で、内閣立法でやるのも一つの方法ではないかと個人的には思っております。具体的なものは分かりませんが。
それを申し上げて、終わりたいと思います。ありがとうございます。拍手
西
小
小原成朗#6
○小原参考人 ただいま御指名をいただきました連合の小原でございます。
本日は、このような場で、連合の意見を表明する機会をいただき、感謝申し上げます。
連合は、働くことを軸とする安心社会を目指し、働く者、生活者の立場からの政策、制度提言集である、要求と提言や、その中から重点項目である重点政策を策定し、毎年、政党、省庁に対して要請を行っています。
選択的夫婦別氏制度の早期実現は、働く仲間からの、結婚後も自分の名前を名のり続けたいという声や、氏を変更することに伴うキャリアの分断などの不便、不利益を訴える声を受け、長年重点的に取り組む要求項目として、この要求と提言と、重点政策に掲げ、取り組んできた経緯があります。また、直近では、芳野会長自らが各党に対し緊急要請を行いました。
ようやく国会での法案審議が行われることになりました。法案を提出された立憲民主党、日本維新の会、そして国民民主党の議員の皆さんに敬意を表した上で、連合の意見を述べさせていただきます。
資料一ページから、連合が実施した夫婦別姓に関する調査二〇二五の報告書をお示ししています。
三ページの、夫婦の氏の在り方に対する考えは、「夫婦は同氏でも別氏でも構わない。選択できる方がよい」が「夫婦は同氏がよい」を大きく上回り、夫婦の氏の在り方について国民の皆さんの考え方が多様化していることを確認できました。
六ページを御覧ください。二十代の男性の五人に一人が、婚姻の際いずれか一方が氏を改めなければならないことが婚姻の妨げになると回答しています。
先日、合計特殊出生率が一・一五と過去最低を更新したことを受け、石破総理大臣が、少子化に歯止めがかかっていない状況を重く受け止めなければならないと発言されました。連合は、婚姻しなければ子を持てないとは考えておりませんけれども、若い世代の未婚率と出生率には相関があるとの指摘があると承知してございます。政府が少子化の現状を重く受け止めているのであれば、婚姻の妨げとなる可能性があるものを取り除くべきだと思います。
連合とNPO法人mネット・民法改正情報ネットワークが実施した制度実現を求める請願署名は、連合に届いた分が、昨日までの速報値で、衆議院議長宛て三十一万三千四百九十一筆、参議院議長宛て三十一万六千三百筆となりました。これだけ多くの方が選択的夫婦別氏制度の実現に期待しているということです。
連合ホームページ上の特設サイトを通じ、一般の方々にも協力をお願いしたところ、たくさんの署名とともに、実現を待ち望む方々の声や連合への応援メッセージが同封され、送られてきています。
中には、プロポーズされたがお互い一人っ子で、結婚するとどちらかの姓を継ぐ人がいなくなってしまう、墓守がいなくなってしまう、本家を潰すなどあり得ないと、双方の両親から反対され、結婚するなら絶縁するとまで言われている、選択的夫婦別氏制度実現を待っているという切実な声もありました。
また、地方連合会が実施した街頭での請願署名活動では、準備段階から自ら署名をするなど、若い方を中心に関心があることがうかがえると報告を受けています。
希望する人が自分の氏を名のり続けられるかどうかは、個人の尊厳や人権に関わる重要な問題です。政府が進める旧姓の通称使用では、国際社会に通用しないだけでなく、人権尊重という要請に応えられません。
一九九六年に法制審議会が選択的夫婦別氏制度導入の提言を含む民法の一部を改正する法律案要綱を答申してから、三十年がたとうとしています。制度を待ち望む方々は三十年もの間待たされています。
資料十五ページ目以降が、四月十七日の第十九回中央執行委員会で確認された、選択的夫婦別氏制度の早期実現に向けた連合の考え方です。
昨年十月に国連女性差別撤廃委員会から選択的夫婦別氏制度導入を求める四度目の勧告が行われたことや、自民党の総裁選、衆議院議員選挙の論戦などから、選択的夫婦別氏制度導入に向けた機運が高まり、各政党のプロジェクトチームなどにおいて選択的夫婦別氏制度に関するヒアリングや検討が行われたと承知してございます。
連合も二月中旬から三月初旬に幾つかの政党からヒアリングをお受けし、その際の質疑やマスコミ報道、国会質疑などを踏まえると、子供への影響、それから戸籍制度への影響が論点として絞られてきたと考えました。そこで、検討、議論を重ね、この考え方が確認されました。
議論の中では、例えば、航空関連産業からは、国際線の客室乗務員は、入国審査でパスポートと社員証を提示して本人確認しており、戸籍名であるパスポート名と社員証名とが異なる旧姓の通称使用では業務に支障が出るとの意見がありました。また、学校現場からは、外国にルーツを持つ家族や事実婚など、家族の形は既に多様化しており、親の氏と子の氏が異なることに対する違和感はなくなっている。また、幸せに暮らしている夫婦、家族、子供に対し、一体感が損なわれている、子供がかわいそうなどと、当事者でない外部がレッテルを貼るような言動は慎むべきと声が上がりました。
十五ページの三、選択的夫婦別氏制度の早期実現に向けた連合の考え方を御覧ください。第三項では、子の氏を定める時期について、子の出生の際と、法制審議会の夫婦が婚姻の際には、それぞれ一長一短あるため、子が自らの意思による届出により父又は母の氏に変更することを担保できれば、子の氏を定める時期については国会審議に委ね、選択的夫婦別氏制度の導入を優先するとしました。
また、十六ページの第四項では、参議院法務委員会における法務省竹内民事局長の御答弁を引用し、選択的夫婦別氏制度は戸籍の機能に影響を与えるものではないということも示し、確認されました。
反対する声が非常に大きくなっていますが、現実に困っている人がいます。
これまで、選択的夫婦別氏制度が実現するきっかけは何度かありました。その一つが、二〇二〇年十二月二十五日に閣議決定された第五次男女共同参画基本計画です。
二十五ページ目を御覧ください。
計画の策定に向けて、パブリックコメントで寄せられた意見などを踏まえ、さらに議論が進められ、十一月の十一日に計画実行・監視専門調査会から男女共同参画会議に、第五次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方が答申されました。答申には、働く意欲を阻害しない制度等の検討というタイトルの下、選択的夫婦別氏の導入に関し、検討を進めると明記されていました。
しかし、十二月に閣議決定された第五次男女共同参画基本計画では、タイトルが、家族に関する法制度の整備に変更された上で、夫婦の氏の具体的な制度の在り方に関し、夫婦同氏制度の歴史を踏まえ、家族の一体感、子供への影響や最善の利益を考える視点も考慮し、更なる検討を進めると、大きく後退した内容となっていました。
この大きな変更に対し、選択的夫婦別氏制度実現を願う人々の落胆が当時のマスコミで報道されました。
それ以降、この五年間、男女共同参画会議や女性版骨太方針の議論を行う計画実行・監視専門調査会において、連合を始め多くの委員が女性活躍を進めるには選択的夫婦別氏制度実現は必須と何度も発言していますが、女性版骨太の方針二〇二五も第五次計画の記載からほとんど変更されない見込みとなっています。
希望する人が自分の氏を使い続けられるようにする制度が、選択的夫婦別氏制度です。あくまで選択制であり、夫婦別氏を強制するものではなく、夫婦同氏を排除するものでもありません。
制度に反対する人は、第五次計画の記載のように、家族の一体感、子供への影響を主張されますが、それは夫婦別氏を選ばない人にとっては関係のないことです。夫婦別氏を選んだ家族の一体感や子供のことはその家族に任せ、その他の論点とは分けて議論すべきです。
立憲民主党が提出した民法の一部を改正する法律案と国民民主党が提出した法律案は、いずれも連合の考え方に沿っていると考えます。国会審議などを通じ、一本化していただき、速やかな成立を求めます。
御清聴ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、このような場で、連合の意見を表明する機会をいただき、感謝申し上げます。
連合は、働くことを軸とする安心社会を目指し、働く者、生活者の立場からの政策、制度提言集である、要求と提言や、その中から重点項目である重点政策を策定し、毎年、政党、省庁に対して要請を行っています。
選択的夫婦別氏制度の早期実現は、働く仲間からの、結婚後も自分の名前を名のり続けたいという声や、氏を変更することに伴うキャリアの分断などの不便、不利益を訴える声を受け、長年重点的に取り組む要求項目として、この要求と提言と、重点政策に掲げ、取り組んできた経緯があります。また、直近では、芳野会長自らが各党に対し緊急要請を行いました。
ようやく国会での法案審議が行われることになりました。法案を提出された立憲民主党、日本維新の会、そして国民民主党の議員の皆さんに敬意を表した上で、連合の意見を述べさせていただきます。
資料一ページから、連合が実施した夫婦別姓に関する調査二〇二五の報告書をお示ししています。
三ページの、夫婦の氏の在り方に対する考えは、「夫婦は同氏でも別氏でも構わない。選択できる方がよい」が「夫婦は同氏がよい」を大きく上回り、夫婦の氏の在り方について国民の皆さんの考え方が多様化していることを確認できました。
六ページを御覧ください。二十代の男性の五人に一人が、婚姻の際いずれか一方が氏を改めなければならないことが婚姻の妨げになると回答しています。
先日、合計特殊出生率が一・一五と過去最低を更新したことを受け、石破総理大臣が、少子化に歯止めがかかっていない状況を重く受け止めなければならないと発言されました。連合は、婚姻しなければ子を持てないとは考えておりませんけれども、若い世代の未婚率と出生率には相関があるとの指摘があると承知してございます。政府が少子化の現状を重く受け止めているのであれば、婚姻の妨げとなる可能性があるものを取り除くべきだと思います。
連合とNPO法人mネット・民法改正情報ネットワークが実施した制度実現を求める請願署名は、連合に届いた分が、昨日までの速報値で、衆議院議長宛て三十一万三千四百九十一筆、参議院議長宛て三十一万六千三百筆となりました。これだけ多くの方が選択的夫婦別氏制度の実現に期待しているということです。
連合ホームページ上の特設サイトを通じ、一般の方々にも協力をお願いしたところ、たくさんの署名とともに、実現を待ち望む方々の声や連合への応援メッセージが同封され、送られてきています。
中には、プロポーズされたがお互い一人っ子で、結婚するとどちらかの姓を継ぐ人がいなくなってしまう、墓守がいなくなってしまう、本家を潰すなどあり得ないと、双方の両親から反対され、結婚するなら絶縁するとまで言われている、選択的夫婦別氏制度実現を待っているという切実な声もありました。
また、地方連合会が実施した街頭での請願署名活動では、準備段階から自ら署名をするなど、若い方を中心に関心があることがうかがえると報告を受けています。
希望する人が自分の氏を名のり続けられるかどうかは、個人の尊厳や人権に関わる重要な問題です。政府が進める旧姓の通称使用では、国際社会に通用しないだけでなく、人権尊重という要請に応えられません。
一九九六年に法制審議会が選択的夫婦別氏制度導入の提言を含む民法の一部を改正する法律案要綱を答申してから、三十年がたとうとしています。制度を待ち望む方々は三十年もの間待たされています。
資料十五ページ目以降が、四月十七日の第十九回中央執行委員会で確認された、選択的夫婦別氏制度の早期実現に向けた連合の考え方です。
昨年十月に国連女性差別撤廃委員会から選択的夫婦別氏制度導入を求める四度目の勧告が行われたことや、自民党の総裁選、衆議院議員選挙の論戦などから、選択的夫婦別氏制度導入に向けた機運が高まり、各政党のプロジェクトチームなどにおいて選択的夫婦別氏制度に関するヒアリングや検討が行われたと承知してございます。
連合も二月中旬から三月初旬に幾つかの政党からヒアリングをお受けし、その際の質疑やマスコミ報道、国会質疑などを踏まえると、子供への影響、それから戸籍制度への影響が論点として絞られてきたと考えました。そこで、検討、議論を重ね、この考え方が確認されました。
議論の中では、例えば、航空関連産業からは、国際線の客室乗務員は、入国審査でパスポートと社員証を提示して本人確認しており、戸籍名であるパスポート名と社員証名とが異なる旧姓の通称使用では業務に支障が出るとの意見がありました。また、学校現場からは、外国にルーツを持つ家族や事実婚など、家族の形は既に多様化しており、親の氏と子の氏が異なることに対する違和感はなくなっている。また、幸せに暮らしている夫婦、家族、子供に対し、一体感が損なわれている、子供がかわいそうなどと、当事者でない外部がレッテルを貼るような言動は慎むべきと声が上がりました。
十五ページの三、選択的夫婦別氏制度の早期実現に向けた連合の考え方を御覧ください。第三項では、子の氏を定める時期について、子の出生の際と、法制審議会の夫婦が婚姻の際には、それぞれ一長一短あるため、子が自らの意思による届出により父又は母の氏に変更することを担保できれば、子の氏を定める時期については国会審議に委ね、選択的夫婦別氏制度の導入を優先するとしました。
また、十六ページの第四項では、参議院法務委員会における法務省竹内民事局長の御答弁を引用し、選択的夫婦別氏制度は戸籍の機能に影響を与えるものではないということも示し、確認されました。
反対する声が非常に大きくなっていますが、現実に困っている人がいます。
これまで、選択的夫婦別氏制度が実現するきっかけは何度かありました。その一つが、二〇二〇年十二月二十五日に閣議決定された第五次男女共同参画基本計画です。
二十五ページ目を御覧ください。
計画の策定に向けて、パブリックコメントで寄せられた意見などを踏まえ、さらに議論が進められ、十一月の十一日に計画実行・監視専門調査会から男女共同参画会議に、第五次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方が答申されました。答申には、働く意欲を阻害しない制度等の検討というタイトルの下、選択的夫婦別氏の導入に関し、検討を進めると明記されていました。
しかし、十二月に閣議決定された第五次男女共同参画基本計画では、タイトルが、家族に関する法制度の整備に変更された上で、夫婦の氏の具体的な制度の在り方に関し、夫婦同氏制度の歴史を踏まえ、家族の一体感、子供への影響や最善の利益を考える視点も考慮し、更なる検討を進めると、大きく後退した内容となっていました。
この大きな変更に対し、選択的夫婦別氏制度実現を願う人々の落胆が当時のマスコミで報道されました。
それ以降、この五年間、男女共同参画会議や女性版骨太方針の議論を行う計画実行・監視専門調査会において、連合を始め多くの委員が女性活躍を進めるには選択的夫婦別氏制度実現は必須と何度も発言していますが、女性版骨太の方針二〇二五も第五次計画の記載からほとんど変更されない見込みとなっています。
希望する人が自分の氏を使い続けられるようにする制度が、選択的夫婦別氏制度です。あくまで選択制であり、夫婦別氏を強制するものではなく、夫婦同氏を排除するものでもありません。
制度に反対する人は、第五次計画の記載のように、家族の一体感、子供への影響を主張されますが、それは夫婦別氏を選ばない人にとっては関係のないことです。夫婦別氏を選んだ家族の一体感や子供のことはその家族に任せ、その他の論点とは分けて議論すべきです。
立憲民主党が提出した民法の一部を改正する法律案と国民民主党が提出した法律案は、いずれも連合の考え方に沿っていると考えます。国会審議などを通じ、一本化していただき、速やかな成立を求めます。
御清聴ありがとうございました。拍手
西
竹
竹田恒泰#8
○竹田参考人 御紹介いただきました竹田恒泰です。
時間が限られていますので、早速本題に入らせていただきます。
先ほど、最初の参考人の椎谷先生がお示しになった、昨日のNHKの世論調査の結果でございます。選択的夫婦別姓賛成が二五%という数字でございました。これは、三択の世論調査の場合は大体三割未満になるというのがこれまででございます。この参考資料にも幾つも世論調査の結果が入っていますけれども、内閣府調査、読売の世論調査、産経の世論調査でも、いずれも……
この発言だけを見る →時間が限られていますので、早速本題に入らせていただきます。
先ほど、最初の参考人の椎谷先生がお示しになった、昨日のNHKの世論調査の結果でございます。選択的夫婦別姓賛成が二五%という数字でございました。これは、三択の世論調査の場合は大体三割未満になるというのがこれまででございます。この参考資料にも幾つも世論調査の結果が入っていますけれども、内閣府調査、読売の世論調査、産経の世論調査でも、いずれも……
西
竹
竹田恒泰#10
○竹田参考人 分かりました。承知いたしました。
大体三割以下ということでございます。
特に、この参考資料にいろいろ入っていますけれども、朝日新聞は、自由に選べるようにすることに賛成ですかと聞いたら、それは多くの人が自由に選べるのは賛成だろうと思いますでしょう。それで六三%賛成となっております。それから共同の世論調査では、導入に賛成ですかだけですと、やはり賛成六一%となります。連合の調査結果も、選択できる方がよいかと聞かれれば、それは多くの人が選択肢が広がるのはいいだろうといって四六・八%賛成と、そうなるわけなんです。ですから、三択で聞くということが大変重要だということは一言申し上げておきたいと思います。
ちょっと冒頭に申し上げるのを忘れましたけれども、法律用語では同氏、別氏と申し上げるところ、一般的に使用されている同姓、別姓を織り交ぜて使わせていただくことを申し上げておきたいと思います。
これまで、長年この点は議論されてきました。確かに、結婚して姓が変わることによって苦しんでいる人はいました。しかし、長年、旧姓の通称使用を拡大するということで政府がこれを整えてきたということがあります。そして、ここ十年においてはかなり進みまして、国家資格のほぼ全て、それから金融機関でも大方使えるようになりました。そしてパスポートでも旧姓の併記が行われるようになったというふうに、かなり拡大しています。まだ困っている人がもしいたとしたら、そこに手当てをすればよいということでございます。
そもそも、政策を実行するときには、それを進めようとする人がその理由を述べるべきなんですけれども、私、よく、この議論で、何で反対するんだ、反対する理由が聞きたいというふうに言われることがあるんですよね。これは、進める人が、今どんな問題があるのか、そしてこれは解決しなくてはいけないという立法事実を述べるべきであります。
そして、この立法事実なんですけれども、ちょっと、今回、三つの党の法案が審議されるということなんですけれども、維新が提出したものは、現在の婚姻制度を守るというものであります。それに対して、その他二つの、国民民主、それから立憲民主が出したものは、家族の在り方を大きく変える、そして選択的夫婦別姓を導入するということですので、この三党、何か似たようなものだと思ったら大間違いでございまして、家族制度を守るか守らないか、大きな違いがあります。
そして、今困っている人が本当にいるのかという点なんですけれども、先ほど椎谷参考人が指摘したように、経団連が旧姓の通称使用によるトラブルの事例を挙げました。十一例あります。これは、ここで言うところの百二十九ページですね、参考資料の百二十九ページに十一項目あるんですけれども……
この発言だけを見る →大体三割以下ということでございます。
特に、この参考資料にいろいろ入っていますけれども、朝日新聞は、自由に選べるようにすることに賛成ですかと聞いたら、それは多くの人が自由に選べるのは賛成だろうと思いますでしょう。それで六三%賛成となっております。それから共同の世論調査では、導入に賛成ですかだけですと、やはり賛成六一%となります。連合の調査結果も、選択できる方がよいかと聞かれれば、それは多くの人が選択肢が広がるのはいいだろうといって四六・八%賛成と、そうなるわけなんです。ですから、三択で聞くということが大変重要だということは一言申し上げておきたいと思います。
ちょっと冒頭に申し上げるのを忘れましたけれども、法律用語では同氏、別氏と申し上げるところ、一般的に使用されている同姓、別姓を織り交ぜて使わせていただくことを申し上げておきたいと思います。
これまで、長年この点は議論されてきました。確かに、結婚して姓が変わることによって苦しんでいる人はいました。しかし、長年、旧姓の通称使用を拡大するということで政府がこれを整えてきたということがあります。そして、ここ十年においてはかなり進みまして、国家資格のほぼ全て、それから金融機関でも大方使えるようになりました。そしてパスポートでも旧姓の併記が行われるようになったというふうに、かなり拡大しています。まだ困っている人がもしいたとしたら、そこに手当てをすればよいということでございます。
そもそも、政策を実行するときには、それを進めようとする人がその理由を述べるべきなんですけれども、私、よく、この議論で、何で反対するんだ、反対する理由が聞きたいというふうに言われることがあるんですよね。これは、進める人が、今どんな問題があるのか、そしてこれは解決しなくてはいけないという立法事実を述べるべきであります。
そして、この立法事実なんですけれども、ちょっと、今回、三つの党の法案が審議されるということなんですけれども、維新が提出したものは、現在の婚姻制度を守るというものであります。それに対して、その他二つの、国民民主、それから立憲民主が出したものは、家族の在り方を大きく変える、そして選択的夫婦別姓を導入するということですので、この三党、何か似たようなものだと思ったら大間違いでございまして、家族制度を守るか守らないか、大きな違いがあります。
そして、今困っている人が本当にいるのかという点なんですけれども、先ほど椎谷参考人が指摘したように、経団連が旧姓の通称使用によるトラブルの事例を挙げました。十一例あります。これは、ここで言うところの百二十九ページですね、参考資料の百二十九ページに十一項目あるんですけれども……
西
竹
西
竹
竹田恒泰#14
○竹田参考人 分かりました。では、ページ数だけ申し述べます。百二十九ページにあります。
そこで、たくさんの、十一項目書かれているんですけれども、ほとんどがもう手当て済みだったということで、国会の審議でも明らかになったわけです。そこで、四月十五日付の産経新聞は、社説で、経団連は提言を取り下げるべきだという趣旨の記事まで書いたほどであります。
そして、これはどういうことになっているかといいますと、要するに、アンケートを取ったときに、こんな問題があったというふうに言う人がいるんですけれども、それは手当てする前だったりして、ほとんど解決済み。そして、私が精査したところ、十一項目の中でまだ手当てされていないのがパスポートですね。パスポートは、旧姓との併記によって、飛行機に乗れないなどという問題があるということが指摘されています。
そこで、私、調べたんですけれども、実際、パスポートを使ってこういうお困り事の人は何人いるのかと計算してみました。令和元年の日本人の出国者数は二千八万人、そのうち出張、業務目的は四百三十八万人。これは出入国管理統計から分かります。このうち、海外出張に行く女性は一九・五%ですから、掛けると八十四・四万人。出典は日本産業衛生学研究論文です。次、海外出張の平均回数は同論文によりますと一・七回ですので、加重平均一・七回、これで割ると四十九・六万人。そして、自ら別姓を選ぶ人の割合は二八・九%、実際に別姓を希望する人の割合は三〇・四%、これは令和三年の内閣府世論調査です。これによりますと、掛け合わせると四・三万人。つまり、パスポートが旧姓が使えないということで不便を感じている人は四・三万人ということになります。
これは、決して少ないとは申しませんが、決して多くはない。家族制度の変更をするほどのことなのかということを問いたいと思います。
そして、五月には、当時の経団連の十倉会長が、経団連の提言は便利、不便の議論が本質ではないと述べるんですね。アイデンティティーの問題だと言うわけですよ。つまり、これだけ指摘されて、便利、不便ではないと、ここで開き直ったわけであります。でも、アイデンティティーというのは、つまり、自分の名前で仕事を継続できないとか、そういうことによってアイデンティティーの問題が生じるわけですから、そういうことをしっかり手当てすれば、アイデンティティーの問題もおのずから改善されるというふうに言えます。
そもそも、その点は、平成二十七年の最高裁判決にあります。婚姻によって氏を定める者にとって、アイデンティティーの喪失を抱く者があると言いつつ、氏の通称使用が広まることによって一定程度は緩和され得る、これが最高裁の判決の中に入っています。
ですから、通称使用の拡大、若しくはそれに一定の法制化をしていくということはこの最高裁の示した方向にも合うわけでして、困っている人がいるならば、通称使用の拡大、そして法制化によって全て乗り越えていくということができる。
つまり、家族制度の変更というのは、かなり大きな社会的コストを生むわけなんです。金銭だけではありません。例えば社会的コスト。システムを改修するだけでも何千億円とも言われていますけれども、日本中の事業所は八百五十万事業所あるんですね。病院、学校その他で、例えば、面会制限時の家族関係確認、手術の同意書、そんなので、本来であれば、同姓であれば夫婦であることが推認されるところ、戸籍の提出を求めて確認をするという事務作業が現場で生じるわけなんですね。なので、社会的コストが一定数ありますので、かなり大きな利益がなければ問題外。先ほどの四万人程度のパスポートの不便であれば、旅券法改正によって乗り越えることも可能ではないかと思います。
そして、私は、この選択的夫婦別姓を導入すると少子化が加速すると考えています。なぜかといいますと、結婚というのはいろいろと合意しなくてはいけないことが多いですよね。そこに同姓か別姓かという選択肢が増えるわけです。何とか別姓ということで二人が合意したとしても、じゃ、子供の姓はどうするかということで、二人で話し合わなくてはいけない。
とすると、例えば、恋愛関係になってプロポーズして、結婚してください、分かりました、やったと思ったときに、ところで、同姓、別姓どっちがいいと思う、私、別姓がいいわと言われて、うわあ、来たということになって、えっ、別姓じゃなきゃ駄目かという話になる。じゃ、別姓だというけれども、だって、別姓がいいという女性は、自分の子供は夫の姓でいいとは多分言わないでしょう。本来結婚できたカップルが結婚できなくなる。
つまり、選択肢が多いということは苦しいことなのであり、特に結婚に関しては、スムーズに進むためにはこれは障壁になると私は考えております。
それから、家族の概念が崩壊しという話がありますけれども、これは、大人が言うことよりも子供に聞くのが一番確実でございます。この委員会の参考資料三十三ページにありますけれども、子供に対するアンケート結果、家族が違う名字になったらどうですかといったら、ほとんどが嫌だと答えているんですね。賛成するというのは一六・四%です。子供は同姓がいいと言っているんですね。
つまり、選択的夫婦別姓というのは強制的親子別姓なんですね。ですから、アイデンティティーであるとか自分の自由がとか言っている人が、自分の子供の権利に関しては何も目を向けようとしない。これは大きな矛盾があります。
それから、先ほど小原さんが言いましたけれども、家を継がなければならないと言われて結婚を断念したという例がありました。ところが、この選択的夫婦別姓というのは、家とか何々家という概念そのものをなくすものであります。したがって、もしAという氏、Bという氏が保たれたとしても、じゃ、子供はどっちかになるわけですから、結局どっちかの家は絶家になるわけですよね。ですから、そもそも、選択的夫婦別姓は家という概念を薄めていく、抹消するという概念ですから、それをもって家が守られるというのは詭弁であると私は考えております。
そして、結論ですけれども、困っている人はいない、若しくは、いたとしても少数である。したがって、家族制度を変更するという大きなことをすることなく、本当に困っている人がいたならば、きめ細かく対応すればいい。そして、それは、現在のように通称使用の拡大をしていくのか、若しくは維新が示すように法制化していくのか、この考えはあろうかと思いますけれども、少なくとも立法事実がない。大きなお金をかけて、社会的コストをかけて実行することはないと考えております。
そして、先ほど小原さんが、結婚の妨げになると思うと答えた人が一一・四%いると言いましたけれども、これは私はおかしいと思っています。妨げになると思うかと聞かれたら、妨げになるんじゃないかなと想像する人がいてもおかしくないです。あなたは妨げになったのかと既婚者に聞かなければ、この一一・四%は全く意味のない数字だと考えております。
それから、ちょっと掲示できないということなんですけれども、もし選択的夫婦別姓を導入したらサザエさん一家はどうなるか。磯野波平、奥さんは石田フネ、子供は石田カツオ、石田ワカメ、石田サザエ、そしてフグ田マスオ、フグ田タラオと、これはもう表札もかけられないし、磯野一家というふうに言うこともできない。例えば、ファミリーレストランで呼ばれて、例えば、竹田さん、どうぞといったときに、竹田のうち、俺は竹田じゃない、私は竹田じゃないと、要するに呼ぶこともできない。お墓も造れなくなるでしょう。つまり、伝統的な家族観を守るのか守らないのか、これが問われているのであります。
本当に困っている人がいるのか、私も多くの番組で、この話題になると必ず聞くんです。具体的にどういう人が困っていますかと聞くと、しどろもどろになって一つも出てこない。どうでしょうか、皆さんの周りに本当に困っている人がいるでしょうか。ヤジまあ、それは後で言ってください。
この発言だけを見る →そこで、たくさんの、十一項目書かれているんですけれども、ほとんどがもう手当て済みだったということで、国会の審議でも明らかになったわけです。そこで、四月十五日付の産経新聞は、社説で、経団連は提言を取り下げるべきだという趣旨の記事まで書いたほどであります。
そして、これはどういうことになっているかといいますと、要するに、アンケートを取ったときに、こんな問題があったというふうに言う人がいるんですけれども、それは手当てする前だったりして、ほとんど解決済み。そして、私が精査したところ、十一項目の中でまだ手当てされていないのがパスポートですね。パスポートは、旧姓との併記によって、飛行機に乗れないなどという問題があるということが指摘されています。
そこで、私、調べたんですけれども、実際、パスポートを使ってこういうお困り事の人は何人いるのかと計算してみました。令和元年の日本人の出国者数は二千八万人、そのうち出張、業務目的は四百三十八万人。これは出入国管理統計から分かります。このうち、海外出張に行く女性は一九・五%ですから、掛けると八十四・四万人。出典は日本産業衛生学研究論文です。次、海外出張の平均回数は同論文によりますと一・七回ですので、加重平均一・七回、これで割ると四十九・六万人。そして、自ら別姓を選ぶ人の割合は二八・九%、実際に別姓を希望する人の割合は三〇・四%、これは令和三年の内閣府世論調査です。これによりますと、掛け合わせると四・三万人。つまり、パスポートが旧姓が使えないということで不便を感じている人は四・三万人ということになります。
これは、決して少ないとは申しませんが、決して多くはない。家族制度の変更をするほどのことなのかということを問いたいと思います。
そして、五月には、当時の経団連の十倉会長が、経団連の提言は便利、不便の議論が本質ではないと述べるんですね。アイデンティティーの問題だと言うわけですよ。つまり、これだけ指摘されて、便利、不便ではないと、ここで開き直ったわけであります。でも、アイデンティティーというのは、つまり、自分の名前で仕事を継続できないとか、そういうことによってアイデンティティーの問題が生じるわけですから、そういうことをしっかり手当てすれば、アイデンティティーの問題もおのずから改善されるというふうに言えます。
そもそも、その点は、平成二十七年の最高裁判決にあります。婚姻によって氏を定める者にとって、アイデンティティーの喪失を抱く者があると言いつつ、氏の通称使用が広まることによって一定程度は緩和され得る、これが最高裁の判決の中に入っています。
ですから、通称使用の拡大、若しくはそれに一定の法制化をしていくということはこの最高裁の示した方向にも合うわけでして、困っている人がいるならば、通称使用の拡大、そして法制化によって全て乗り越えていくということができる。
つまり、家族制度の変更というのは、かなり大きな社会的コストを生むわけなんです。金銭だけではありません。例えば社会的コスト。システムを改修するだけでも何千億円とも言われていますけれども、日本中の事業所は八百五十万事業所あるんですね。病院、学校その他で、例えば、面会制限時の家族関係確認、手術の同意書、そんなので、本来であれば、同姓であれば夫婦であることが推認されるところ、戸籍の提出を求めて確認をするという事務作業が現場で生じるわけなんですね。なので、社会的コストが一定数ありますので、かなり大きな利益がなければ問題外。先ほどの四万人程度のパスポートの不便であれば、旅券法改正によって乗り越えることも可能ではないかと思います。
そして、私は、この選択的夫婦別姓を導入すると少子化が加速すると考えています。なぜかといいますと、結婚というのはいろいろと合意しなくてはいけないことが多いですよね。そこに同姓か別姓かという選択肢が増えるわけです。何とか別姓ということで二人が合意したとしても、じゃ、子供の姓はどうするかということで、二人で話し合わなくてはいけない。
とすると、例えば、恋愛関係になってプロポーズして、結婚してください、分かりました、やったと思ったときに、ところで、同姓、別姓どっちがいいと思う、私、別姓がいいわと言われて、うわあ、来たということになって、えっ、別姓じゃなきゃ駄目かという話になる。じゃ、別姓だというけれども、だって、別姓がいいという女性は、自分の子供は夫の姓でいいとは多分言わないでしょう。本来結婚できたカップルが結婚できなくなる。
つまり、選択肢が多いということは苦しいことなのであり、特に結婚に関しては、スムーズに進むためにはこれは障壁になると私は考えております。
それから、家族の概念が崩壊しという話がありますけれども、これは、大人が言うことよりも子供に聞くのが一番確実でございます。この委員会の参考資料三十三ページにありますけれども、子供に対するアンケート結果、家族が違う名字になったらどうですかといったら、ほとんどが嫌だと答えているんですね。賛成するというのは一六・四%です。子供は同姓がいいと言っているんですね。
つまり、選択的夫婦別姓というのは強制的親子別姓なんですね。ですから、アイデンティティーであるとか自分の自由がとか言っている人が、自分の子供の権利に関しては何も目を向けようとしない。これは大きな矛盾があります。
それから、先ほど小原さんが言いましたけれども、家を継がなければならないと言われて結婚を断念したという例がありました。ところが、この選択的夫婦別姓というのは、家とか何々家という概念そのものをなくすものであります。したがって、もしAという氏、Bという氏が保たれたとしても、じゃ、子供はどっちかになるわけですから、結局どっちかの家は絶家になるわけですよね。ですから、そもそも、選択的夫婦別姓は家という概念を薄めていく、抹消するという概念ですから、それをもって家が守られるというのは詭弁であると私は考えております。
そして、結論ですけれども、困っている人はいない、若しくは、いたとしても少数である。したがって、家族制度を変更するという大きなことをすることなく、本当に困っている人がいたならば、きめ細かく対応すればいい。そして、それは、現在のように通称使用の拡大をしていくのか、若しくは維新が示すように法制化していくのか、この考えはあろうかと思いますけれども、少なくとも立法事実がない。大きなお金をかけて、社会的コストをかけて実行することはないと考えております。
そして、先ほど小原さんが、結婚の妨げになると思うと答えた人が一一・四%いると言いましたけれども、これは私はおかしいと思っています。妨げになると思うかと聞かれたら、妨げになるんじゃないかなと想像する人がいてもおかしくないです。あなたは妨げになったのかと既婚者に聞かなければ、この一一・四%は全く意味のない数字だと考えております。
それから、ちょっと掲示できないということなんですけれども、もし選択的夫婦別姓を導入したらサザエさん一家はどうなるか。磯野波平、奥さんは石田フネ、子供は石田カツオ、石田ワカメ、石田サザエ、そしてフグ田マスオ、フグ田タラオと、これはもう表札もかけられないし、磯野一家というふうに言うこともできない。例えば、ファミリーレストランで呼ばれて、例えば、竹田さん、どうぞといったときに、竹田のうち、俺は竹田じゃない、私は竹田じゃないと、要するに呼ぶこともできない。お墓も造れなくなるでしょう。つまり、伝統的な家族観を守るのか守らないのか、これが問われているのであります。
本当に困っている人がいるのか、私も多くの番組で、この話題になると必ず聞くんです。具体的にどういう人が困っていますかと聞くと、しどろもどろになって一つも出てこない。どうでしょうか、皆さんの周りに本当に困っている人がいるでしょうか。ヤジまあ、それは後で言ってください。
西
竹
竹田恒泰#16
○竹田参考人 つまり、政府が仕事の継続から何から、金融機関からパスポートまで手当てしているわけです。ですから、それでもし不便があるというならば、そこに少し手を加えて、多くの人が不便を感じないようにすればいい。そもそも、名前を自由に述べるという人権があるのかということも併せて考えていただければと思います。
私からは以上です。拍手
この発言だけを見る →私からは以上です。拍手
西
次
次原悦子#18
○次原参考人 おはようございます。
冗舌な竹田先生の発言の後では非常にやりづらいものがございますけれども、おつき合いくださいませ。
経団連審議員会副議長並びにダイバーシティ推進委員長を務めさせていただいております、サニーサイドアップグループの次原悦子でございます。
昨年六月に、前経団連会長であります十倉会長の方から、ダイバーシティーの第一歩としまして、選択的夫婦別姓の実現を政府に提言をし、取組を進めてまいりました。本日は、貴重な機会を頂戴いたしましたので、経団連からの考えを述べさせてください。
企業にとって、ダイバーシティーはイノベーションの源泉であり、持続可能な成長のためには欠かせないものでございます。特に、人口の半分を占め、消費購買決定の約七割にも関与しております女性の活躍というのは、企業の成長そのものと深く関わっておりまして、経団連としても長きにわたり真摯に取り組んでまいりました。
しかし、企業の努力だけでは乗り越えられない壁も存在いたします。その一つが、現行の夫婦同姓制度です。
提言に先立ち経団連が実施した調査によりますと、九一%の企業が旧姓の通称使用を認めている一方で、税や社会保障の手続や、結婚や離婚などのプライバシーに関わる情報管理におきましては、企業としても大きな負担が生じているという声が寄せられております。さらに、女性役員の八八%が、通称使用が可能であっても何かしらの不便や不利益があると回答しております。
私自身が、ビジネス上使い続けてきた名前と戸籍名が違うという、それによる不都合、不利益を長年感じた経験を持つ一人でございます。少しだけ、ここで個人的なお話をさせてください。
私は、十七歳でこの会社を設立しました。そのときに、両親とは異なる母方の祖母の姓、次原を名のることにしました。祖母は、二十六歳から戦争未亡人で、三人の娘を女手一つで育ててくれた人です。たった一枚の写真でしか知ることはないのですが、三十歳という若さで戦死した祖父の名前が祖母で途絶えてしまうという、そんなことに何とも言えない寂しさを感じまして、祖父母の姓、次原、この名前で仕事人生を歩むことを決意しました。
その名前とともに仕事に没頭し、時を重ね、二〇〇八年、会社がいざ上場するというときに、申請は戸籍名しか認められないという制度の壁に直面いたしました。結婚により改姓していた私は、次原悦子の名前では上場ができなかったのです。結論から言いますと、私はこのタイミングで離婚を選びました。
その後に通称の併記が認められるようにはなりましたが、旧姓の括弧書きや戸籍姓を注釈で記載されるといったもので、生来の名前を単独で使えるものではございません。銀行口座、パスポート、航空券、セキュリティーチェック、通称名を選んだ人にとっての不便というのは、一つ一つがとても小さくて、不都合は自分たちが選んだ問題なのだから仕方がないことなのだと多くの女性たちが諦めてきたと思います。
しかし、この数年で、まさに先生方の御尽力で通称使用は大幅に拡大されました。これは感謝しかございません。ただ、私自身も、経団連の会員企業の女性たちと交流を重ね、ミッションで共に海外渡航する中で、今でも幾つもの小さな不便に直面している女性たちが実は多くいるのだという、その現実を知りました。このことは決して個人の問題にとどまることではなく、企業活動にも少なくとも影響を及ぼす構造的な課題であると、経団連としても考え始めたのです。
通称というのは法的な氏名ではございませんので、税、社会保障といった行政手続や海外でのビジネスなど、多くの場面で旧姓の単独使用は認められておりません。また、仮に旧姓の通称使用が法定されたとしても、一人に対し戸籍姓と通称姓の二つの法的な姓が誕生することは新たな混乱を招きます。とりわけ海外では、セキュリティーの厳しい現代、身分を証明するのはパスポートというのは基本でございますので、全ての国でダブルネームという存在の意味を理解していただくのは極めて困難です。
そして、何よりも不便の解消だけでは解決できないことがございます。氏名は、自分自身を表すものです。その名前で私たちは生きています。そこに思いのある人にとっては、姓が変わってしまうということによるアイデンティティーの喪失感を拭うことはできません。
通称使用の拡大と選択的夫婦別姓は、二者択一の問題ではございません。通称使用の拡大では解決できない課題やその思いがあるということを是非とも御理解いただきたいと思います。
これを解決するためには、一九九六年の法制審答申は、現在におきましても社会の実情を踏まえた極めて妥当な内容であると経団連は考えております。戸籍制度の崩壊を懸念する声もありますが、この案であれば、いずれも夫婦が同一戸籍内に在籍することを前提としておりまして、制度の根幹やその機能、重要性を揺るがすものではないと理解しております。
他方、旧姓に法的根拠を与えるという案についてですが、ダブルネームの回避のために、旧姓使用の届出をした人は戸籍上の姓は公的に使用できなくなる、もしそういうことであれば、そもそもの戸籍制度の存在意義が薄れてしまうのではないかなと思います。
家族の一体感が薄れてしまうという声もありますが、現に、離婚や再婚、国際結婚等により親と姓が異なる子供は珍しくなく、それによって愛情やきずなが失われることではありません。私は、離婚を経験し、二人の子供がおりますが、姓が違っております。ただ、その異なる姓について違和感を告げられたことは一度もございません。女系家族ですから、家族旅行も家族全員名字が違うというのも何回もございますが、これは当たり前のことです。
とにかく、家族の在り方というのは様々です。家族というのは、姓に規定されるものではなく、それぞれの背景と尊重の下で築かれるものでございます。選択的夫婦別姓を望む方には、それぞれに異なる事情や思いがあります。事業継承、アイデンティティー、尊厳、中には姓名判断の画数、そんなこともございます。その理由は本当に様々です。でも、そのどれもが人生を真剣に生きる人たちの大切な選択なのです。
好きな人と同じ名字になりたい、通称使用で十分という方もたくさんいらっしゃいます。その方の方がとても多いと思います。私たちが求めているのは、あくまでも選択の自由です。誰かの価値観を押しつけるのではなく、全ての人の価値観がひとしく尊重される社会をつくるための制度改革です。
最後に、改めて言わせてください。
名前とは、性別にかかわらず、その人の人格そのものでございます。とりわけ職業人にとりましては、これまで積み重ねてきたキャリアや信用、人脈と密接に結びついております。希望すれば生来の姓を維持できる、そんな制度を設けることは、自分らしく誰もが生きていくための大切な選択肢なんだろうと思います。価値観の押しつけではなく、多様な価値観を受け止める制度へと進化させることは私たちの世代の責務なのだと思います。
どうか、党派を超えた建設的な議論が重ねられ、前向きな結論に至ることを、経済界の立場より心より願っております。
以上です。清聴ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →冗舌な竹田先生の発言の後では非常にやりづらいものがございますけれども、おつき合いくださいませ。
経団連審議員会副議長並びにダイバーシティ推進委員長を務めさせていただいております、サニーサイドアップグループの次原悦子でございます。
昨年六月に、前経団連会長であります十倉会長の方から、ダイバーシティーの第一歩としまして、選択的夫婦別姓の実現を政府に提言をし、取組を進めてまいりました。本日は、貴重な機会を頂戴いたしましたので、経団連からの考えを述べさせてください。
企業にとって、ダイバーシティーはイノベーションの源泉であり、持続可能な成長のためには欠かせないものでございます。特に、人口の半分を占め、消費購買決定の約七割にも関与しております女性の活躍というのは、企業の成長そのものと深く関わっておりまして、経団連としても長きにわたり真摯に取り組んでまいりました。
しかし、企業の努力だけでは乗り越えられない壁も存在いたします。その一つが、現行の夫婦同姓制度です。
提言に先立ち経団連が実施した調査によりますと、九一%の企業が旧姓の通称使用を認めている一方で、税や社会保障の手続や、結婚や離婚などのプライバシーに関わる情報管理におきましては、企業としても大きな負担が生じているという声が寄せられております。さらに、女性役員の八八%が、通称使用が可能であっても何かしらの不便や不利益があると回答しております。
私自身が、ビジネス上使い続けてきた名前と戸籍名が違うという、それによる不都合、不利益を長年感じた経験を持つ一人でございます。少しだけ、ここで個人的なお話をさせてください。
私は、十七歳でこの会社を設立しました。そのときに、両親とは異なる母方の祖母の姓、次原を名のることにしました。祖母は、二十六歳から戦争未亡人で、三人の娘を女手一つで育ててくれた人です。たった一枚の写真でしか知ることはないのですが、三十歳という若さで戦死した祖父の名前が祖母で途絶えてしまうという、そんなことに何とも言えない寂しさを感じまして、祖父母の姓、次原、この名前で仕事人生を歩むことを決意しました。
その名前とともに仕事に没頭し、時を重ね、二〇〇八年、会社がいざ上場するというときに、申請は戸籍名しか認められないという制度の壁に直面いたしました。結婚により改姓していた私は、次原悦子の名前では上場ができなかったのです。結論から言いますと、私はこのタイミングで離婚を選びました。
その後に通称の併記が認められるようにはなりましたが、旧姓の括弧書きや戸籍姓を注釈で記載されるといったもので、生来の名前を単独で使えるものではございません。銀行口座、パスポート、航空券、セキュリティーチェック、通称名を選んだ人にとっての不便というのは、一つ一つがとても小さくて、不都合は自分たちが選んだ問題なのだから仕方がないことなのだと多くの女性たちが諦めてきたと思います。
しかし、この数年で、まさに先生方の御尽力で通称使用は大幅に拡大されました。これは感謝しかございません。ただ、私自身も、経団連の会員企業の女性たちと交流を重ね、ミッションで共に海外渡航する中で、今でも幾つもの小さな不便に直面している女性たちが実は多くいるのだという、その現実を知りました。このことは決して個人の問題にとどまることではなく、企業活動にも少なくとも影響を及ぼす構造的な課題であると、経団連としても考え始めたのです。
通称というのは法的な氏名ではございませんので、税、社会保障といった行政手続や海外でのビジネスなど、多くの場面で旧姓の単独使用は認められておりません。また、仮に旧姓の通称使用が法定されたとしても、一人に対し戸籍姓と通称姓の二つの法的な姓が誕生することは新たな混乱を招きます。とりわけ海外では、セキュリティーの厳しい現代、身分を証明するのはパスポートというのは基本でございますので、全ての国でダブルネームという存在の意味を理解していただくのは極めて困難です。
そして、何よりも不便の解消だけでは解決できないことがございます。氏名は、自分自身を表すものです。その名前で私たちは生きています。そこに思いのある人にとっては、姓が変わってしまうということによるアイデンティティーの喪失感を拭うことはできません。
通称使用の拡大と選択的夫婦別姓は、二者択一の問題ではございません。通称使用の拡大では解決できない課題やその思いがあるということを是非とも御理解いただきたいと思います。
これを解決するためには、一九九六年の法制審答申は、現在におきましても社会の実情を踏まえた極めて妥当な内容であると経団連は考えております。戸籍制度の崩壊を懸念する声もありますが、この案であれば、いずれも夫婦が同一戸籍内に在籍することを前提としておりまして、制度の根幹やその機能、重要性を揺るがすものではないと理解しております。
他方、旧姓に法的根拠を与えるという案についてですが、ダブルネームの回避のために、旧姓使用の届出をした人は戸籍上の姓は公的に使用できなくなる、もしそういうことであれば、そもそもの戸籍制度の存在意義が薄れてしまうのではないかなと思います。
家族の一体感が薄れてしまうという声もありますが、現に、離婚や再婚、国際結婚等により親と姓が異なる子供は珍しくなく、それによって愛情やきずなが失われることではありません。私は、離婚を経験し、二人の子供がおりますが、姓が違っております。ただ、その異なる姓について違和感を告げられたことは一度もございません。女系家族ですから、家族旅行も家族全員名字が違うというのも何回もございますが、これは当たり前のことです。
とにかく、家族の在り方というのは様々です。家族というのは、姓に規定されるものではなく、それぞれの背景と尊重の下で築かれるものでございます。選択的夫婦別姓を望む方には、それぞれに異なる事情や思いがあります。事業継承、アイデンティティー、尊厳、中には姓名判断の画数、そんなこともございます。その理由は本当に様々です。でも、そのどれもが人生を真剣に生きる人たちの大切な選択なのです。
好きな人と同じ名字になりたい、通称使用で十分という方もたくさんいらっしゃいます。その方の方がとても多いと思います。私たちが求めているのは、あくまでも選択の自由です。誰かの価値観を押しつけるのではなく、全ての人の価値観がひとしく尊重される社会をつくるための制度改革です。
最後に、改めて言わせてください。
名前とは、性別にかかわらず、その人の人格そのものでございます。とりわけ職業人にとりましては、これまで積み重ねてきたキャリアや信用、人脈と密接に結びついております。希望すれば生来の姓を維持できる、そんな制度を設けることは、自分らしく誰もが生きていくための大切な選択肢なんだろうと思います。価値観の押しつけではなく、多様な価値観を受け止める制度へと進化させることは私たちの世代の責務なのだと思います。
どうか、党派を超えた建設的な議論が重ねられ、前向きな結論に至ることを、経済界の立場より心より願っております。
以上です。清聴ありがとうございました。拍手
西
布
布柴靖枝#20
○布柴参考人 文教大学の布柴と申します。
まず、長年の懸案事項であった選択的夫婦別姓、氏と言わずにここでは姓と言わせていただきます、選択的夫婦別姓制度がようやく実質審議に入ったことを大変喜ばしく思い、その御尽力に対して感謝申し上げます。
この法案は、これ以上先送りはできない喫緊の課題と考えています。早期に審議を進め、是非とも超党派で実現に持ち込んでいただきたく、切に願っております。
私は長年、様々なことで悩んでおられる御家族の心理的援助をしてまいりました。約四十年間です。本日は、私の専門領域の家族心理学の立場から、そして、悩みを抱えておられる多くの方々の心の声の代弁者としてお話をさせていただきたく思います。
私は、仕事柄、若い方の声を聞く機会が多いのですが、最近、結婚したくない、子供は欲しくない、一人っ子だから不利益を被っても事実婚をするしかないと思っている、姓を変えるのが嫌だから結婚をちゅうちょしている、ただでさえ女性が不利な状況にある中で、選択的夫婦別姓も認めてくれない日本には失望だ、もう住みたくない、同姓を強いられる今の状況では到底子供を持ちたいとは思えない、アイデンティティーを失うリスクを考えるとパートナーとの人生設計を前向きに考えられないと語る若い女性、そして若者の声を聞く機会が最近とみに増えてきたと思っています。
これらの言葉は、本当は、好きな人と一緒に住みたい、結婚したい、可能なことなら子供も欲しい、自分らしく、自らの能力が生かせるなら、もっと日本という国を慈しみ、誇りを持って住み続けられるのに、それができないことへの失望、生きづらさ、怒りを通り越した諦めを持つ若者の悲痛な心の声と受け止めています。
選択的夫婦別姓制度の審議が棚上げされてきたこの約三十年間に、日本の家族や社会の在り方は大きく変化し、多様化してきました。家族は社会の鏡です。家族は、変わり行く社会経済の変動の中で、最適化して何とか生き延びようとして変化してきました。その結果、子供を持たない、結婚しないという選択をする人が増え、少子化、未婚化、非婚化が進んでいるということを私たちは重く受け止めるべきだと思っています。
少子化は進み、御存じのように、合計特殊出生率も下降の一途です。一人っ子は今や約二〇%に達しています。高度経済成長期には多くいた専業主婦世帯も大幅に減少し、バブル崩壊を境にその数は逆転し、現在は共働き世帯は専業主婦世帯の二倍以上の数に上っています。
ところで、皆様は、家族というとどのようなイメージをお持ちでしょうか。先ほどサザエさんのお話も出ましたが、サザエさんのようなほのぼのとした三世代の家族をイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。けれども、資料にもございますように、今や三世代家族は全世帯の七・七%です。もっと今は下がっているはずです。マイノリティーなんですね。
そして、じゃ、今どんな世帯が多いかというと、単身世帯で、三八%です。そして、一人親世帯も全体の九%になっています。離婚は結婚件数の約三分の一、再婚は約四分の一になっています。
このような大きな変化の中で、私たちのライフサイクルも大きく変わってきているということを認識する必要があると思います。夫は仕事、妻は専業主婦の家族モデルは、高度経済成長期には最適化した家族モデルだったかもしれませんが、生産労働人口が減ってオーナス期に入った現在では、女性も働くことが求められているのと同時に、キャリアを積み上げたいという女性も増えてくるのは当然のことかと思います。
しかし、一方で、働く女性の約七〇%が非正規雇用であり、男女間の賃金格差も約二〇%近くあります。日本の女性の地位は、二〇二四年のグローバルジェンダーギャップ指数によると、百四十六か国中百十八位という惨たんたる数字になっています。G7はもとよりOECDでも、本当に先進諸国としては最下位のランクになっている現状にあります。
多様化している家族に見合った施策を進め、そして不利益を被って困っている女性たちを救う法律制度を導入していかないと、今後の日本の未来に大きな危惧を覚えています。選択的夫婦別姓制度もその例外ではないと思っています。今まで女性が我慢を強いられてきた家族観の上に成り立った法制度は、人権の観点からも改正すべきであると考えています。
慎重派の方の中には、家族の一体感や伝統が壊れるのではないかと懸念する声も聞きますが、そもそも、家族の一体感は氏のみで規定されるものではなく、もっと深い心の交流のきずなの中で培われるものです。また、家族の伝統をどう捉えるかは、その方の御経験や、よって立つ歴史観、価値観によって多岐にわたると思います。どれが正しくて、どれが間違っているというものではないと思っています。
大切なのは、意見や価値観は異なっていても、一人一人の尊厳が認められ、多様な意見を包含できる仕組みとして法律制度を整えていくということが必須だと思っています。簡単でないことは百も承知ですが、当事者の声を聞き、真に国民のニーズに寄り添った、多くの方が納得できる法制度を一刻も早くつくっていただきたいと心から願っている次第でございます。
さて、導入に慎重派の方が理由によく挙げることが、親子で姓が異なれば子供に悪影響を与えてしまうのではないかという考えですが、結論から言えば、親子や兄弟で姓が異なることだけが、それだけが理由で子供の心の成長に悪影響を与えるということは、私の四十年間の臨床ではございません。夫婦同氏を法律で強制している国は今や日本のみになっていますが、既に導入された海外では、別姓であっても家族愛や夫婦愛は何ら変わることはなく、ましてや家族の一体感を失うとか子供の精神に悪影響を与えるという報告は、私が聞いたところではございません。
また、既に国内でも親子別姓の家族は存在します。例えば、国際結婚、事実婚、離婚、再婚をしたケース等です。今まで多くの御家族の相談に乗ってきましたが、夫婦、親子が別姓であっても家族のきずなが大変強く、とてもすてきな御家族はたくさんいらっしゃいます。そういった方にも多く出会ってきました。また、一方で、名前が一緒で、同姓であっても家族の心がばらばらで、とても悩んでいる御家族の相談にもたくさん乗ってきています。
ですので、選択的夫婦別姓導入と家族のきずな、帰属感、子供への悪影響を理由に導入に反対するというのは、私の観点からは全く理由にはならないというふうに感じております。
大切なことは、別姓を選ぶ場合は、子供の発達に応じて、なぜ我が家は別姓なのかを理解できるように説明することが重要です。夫婦や親子で話し合い、お互いが納得する過程を通じ、むしろ家族としてのアイデンティティーや家族のきずなは深まると考えています。
姓が異なるために学校でいじめに遭うのではないかという懸念も指摘されますが、そもそもいじめ自体が、どんな理由があろうとも許されないものです。親と姓が違ってかわいそうという見方もありますが、かわいそうというのはその人の価値観の物の見方です。一歩間違うと価値観の押しつけになり、逆に、言われた子供の自己肯定感を下げかねません。
子供は何か違うことがあると、素朴に、なぜ、どうしてと質問するので、大人がしっかりと説明する必要があります。納得し、周囲に同じような子供が多くなれば、これが普通だと受け止められるようになるでしょう。
さて、今回提出された案を見ますと、いずれも現戸籍制度を維持することを前提にした上での案、そして議論になっているかと思います。ここは少なくとも合意形成されているのかというふうに私は理解しています。
一方で、旧姓の通称使用拡大で不便は解消されるのではないかという意見もございます。それも一つの在り方であるとは思いますが、内閣府、二〇二一の調査では、不便、不利益があると答えた方の五九・三%の人が、たとえ通称を使うことができても、それだけでは対処し切れない不便、不利益があると思うと答えています。そういう方々にとって、通称名は所詮通称名なのです。戸籍に記載されて初めて、法的にも心理的にも一貫性を持ったアイデンティティーが認められたと思うのです。
旧姓使用拡大は、一部の方の困り感を和らげても、選択肢がないことによる不利益の根本的な解消にはつながらないと思っています。選択できるということは、心理学の中でも、幸福感を高めるということは実証研究でも実践研究でも明らかになっています。
人権尊重という意味でも、戸籍制度の運用を柔軟に、現在のニーズに合ったものにしていくということは必須であると思っています。そういう意味でも、選択的夫婦別姓制度が一日も早く成立することを願ってやみません。
以上で私の意見陳述を終えます。御清聴いただきまして、ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →まず、長年の懸案事項であった選択的夫婦別姓、氏と言わずにここでは姓と言わせていただきます、選択的夫婦別姓制度がようやく実質審議に入ったことを大変喜ばしく思い、その御尽力に対して感謝申し上げます。
この法案は、これ以上先送りはできない喫緊の課題と考えています。早期に審議を進め、是非とも超党派で実現に持ち込んでいただきたく、切に願っております。
私は長年、様々なことで悩んでおられる御家族の心理的援助をしてまいりました。約四十年間です。本日は、私の専門領域の家族心理学の立場から、そして、悩みを抱えておられる多くの方々の心の声の代弁者としてお話をさせていただきたく思います。
私は、仕事柄、若い方の声を聞く機会が多いのですが、最近、結婚したくない、子供は欲しくない、一人っ子だから不利益を被っても事実婚をするしかないと思っている、姓を変えるのが嫌だから結婚をちゅうちょしている、ただでさえ女性が不利な状況にある中で、選択的夫婦別姓も認めてくれない日本には失望だ、もう住みたくない、同姓を強いられる今の状況では到底子供を持ちたいとは思えない、アイデンティティーを失うリスクを考えるとパートナーとの人生設計を前向きに考えられないと語る若い女性、そして若者の声を聞く機会が最近とみに増えてきたと思っています。
これらの言葉は、本当は、好きな人と一緒に住みたい、結婚したい、可能なことなら子供も欲しい、自分らしく、自らの能力が生かせるなら、もっと日本という国を慈しみ、誇りを持って住み続けられるのに、それができないことへの失望、生きづらさ、怒りを通り越した諦めを持つ若者の悲痛な心の声と受け止めています。
選択的夫婦別姓制度の審議が棚上げされてきたこの約三十年間に、日本の家族や社会の在り方は大きく変化し、多様化してきました。家族は社会の鏡です。家族は、変わり行く社会経済の変動の中で、最適化して何とか生き延びようとして変化してきました。その結果、子供を持たない、結婚しないという選択をする人が増え、少子化、未婚化、非婚化が進んでいるということを私たちは重く受け止めるべきだと思っています。
少子化は進み、御存じのように、合計特殊出生率も下降の一途です。一人っ子は今や約二〇%に達しています。高度経済成長期には多くいた専業主婦世帯も大幅に減少し、バブル崩壊を境にその数は逆転し、現在は共働き世帯は専業主婦世帯の二倍以上の数に上っています。
ところで、皆様は、家族というとどのようなイメージをお持ちでしょうか。先ほどサザエさんのお話も出ましたが、サザエさんのようなほのぼのとした三世代の家族をイメージされる方もいらっしゃるかもしれません。けれども、資料にもございますように、今や三世代家族は全世帯の七・七%です。もっと今は下がっているはずです。マイノリティーなんですね。
そして、じゃ、今どんな世帯が多いかというと、単身世帯で、三八%です。そして、一人親世帯も全体の九%になっています。離婚は結婚件数の約三分の一、再婚は約四分の一になっています。
このような大きな変化の中で、私たちのライフサイクルも大きく変わってきているということを認識する必要があると思います。夫は仕事、妻は専業主婦の家族モデルは、高度経済成長期には最適化した家族モデルだったかもしれませんが、生産労働人口が減ってオーナス期に入った現在では、女性も働くことが求められているのと同時に、キャリアを積み上げたいという女性も増えてくるのは当然のことかと思います。
しかし、一方で、働く女性の約七〇%が非正規雇用であり、男女間の賃金格差も約二〇%近くあります。日本の女性の地位は、二〇二四年のグローバルジェンダーギャップ指数によると、百四十六か国中百十八位という惨たんたる数字になっています。G7はもとよりOECDでも、本当に先進諸国としては最下位のランクになっている現状にあります。
多様化している家族に見合った施策を進め、そして不利益を被って困っている女性たちを救う法律制度を導入していかないと、今後の日本の未来に大きな危惧を覚えています。選択的夫婦別姓制度もその例外ではないと思っています。今まで女性が我慢を強いられてきた家族観の上に成り立った法制度は、人権の観点からも改正すべきであると考えています。
慎重派の方の中には、家族の一体感や伝統が壊れるのではないかと懸念する声も聞きますが、そもそも、家族の一体感は氏のみで規定されるものではなく、もっと深い心の交流のきずなの中で培われるものです。また、家族の伝統をどう捉えるかは、その方の御経験や、よって立つ歴史観、価値観によって多岐にわたると思います。どれが正しくて、どれが間違っているというものではないと思っています。
大切なのは、意見や価値観は異なっていても、一人一人の尊厳が認められ、多様な意見を包含できる仕組みとして法律制度を整えていくということが必須だと思っています。簡単でないことは百も承知ですが、当事者の声を聞き、真に国民のニーズに寄り添った、多くの方が納得できる法制度を一刻も早くつくっていただきたいと心から願っている次第でございます。
さて、導入に慎重派の方が理由によく挙げることが、親子で姓が異なれば子供に悪影響を与えてしまうのではないかという考えですが、結論から言えば、親子や兄弟で姓が異なることだけが、それだけが理由で子供の心の成長に悪影響を与えるということは、私の四十年間の臨床ではございません。夫婦同氏を法律で強制している国は今や日本のみになっていますが、既に導入された海外では、別姓であっても家族愛や夫婦愛は何ら変わることはなく、ましてや家族の一体感を失うとか子供の精神に悪影響を与えるという報告は、私が聞いたところではございません。
また、既に国内でも親子別姓の家族は存在します。例えば、国際結婚、事実婚、離婚、再婚をしたケース等です。今まで多くの御家族の相談に乗ってきましたが、夫婦、親子が別姓であっても家族のきずなが大変強く、とてもすてきな御家族はたくさんいらっしゃいます。そういった方にも多く出会ってきました。また、一方で、名前が一緒で、同姓であっても家族の心がばらばらで、とても悩んでいる御家族の相談にもたくさん乗ってきています。
ですので、選択的夫婦別姓導入と家族のきずな、帰属感、子供への悪影響を理由に導入に反対するというのは、私の観点からは全く理由にはならないというふうに感じております。
大切なことは、別姓を選ぶ場合は、子供の発達に応じて、なぜ我が家は別姓なのかを理解できるように説明することが重要です。夫婦や親子で話し合い、お互いが納得する過程を通じ、むしろ家族としてのアイデンティティーや家族のきずなは深まると考えています。
姓が異なるために学校でいじめに遭うのではないかという懸念も指摘されますが、そもそもいじめ自体が、どんな理由があろうとも許されないものです。親と姓が違ってかわいそうという見方もありますが、かわいそうというのはその人の価値観の物の見方です。一歩間違うと価値観の押しつけになり、逆に、言われた子供の自己肯定感を下げかねません。
子供は何か違うことがあると、素朴に、なぜ、どうしてと質問するので、大人がしっかりと説明する必要があります。納得し、周囲に同じような子供が多くなれば、これが普通だと受け止められるようになるでしょう。
さて、今回提出された案を見ますと、いずれも現戸籍制度を維持することを前提にした上での案、そして議論になっているかと思います。ここは少なくとも合意形成されているのかというふうに私は理解しています。
一方で、旧姓の通称使用拡大で不便は解消されるのではないかという意見もございます。それも一つの在り方であるとは思いますが、内閣府、二〇二一の調査では、不便、不利益があると答えた方の五九・三%の人が、たとえ通称を使うことができても、それだけでは対処し切れない不便、不利益があると思うと答えています。そういう方々にとって、通称名は所詮通称名なのです。戸籍に記載されて初めて、法的にも心理的にも一貫性を持ったアイデンティティーが認められたと思うのです。
旧姓使用拡大は、一部の方の困り感を和らげても、選択肢がないことによる不利益の根本的な解消にはつながらないと思っています。選択できるということは、心理学の中でも、幸福感を高めるということは実証研究でも実践研究でも明らかになっています。
人権尊重という意味でも、戸籍制度の運用を柔軟に、現在のニーズに合ったものにしていくということは必須であると思っています。そういう意味でも、選択的夫婦別姓制度が一日も早く成立することを願ってやみません。
以上で私の意見陳述を終えます。御清聴いただきまして、ありがとうございました。拍手
西
西
柴
柴山昌彦#23
○柴山委員 自由民主党の柴山昌彦です。
参考人の皆様、今日は貴重な御意見の御開陳、誠にありがとうございました。
まず、次原参考人にお伺いしたいと思います。
現在、立憲民主党や国民民主党から出ている法案については、親子別氏、そして夫婦の別氏は認めておりますけれども、兄弟の別氏は認めておりません。この制度の在り方について、次原参考人は、将来にわたってこのような制度であり続けてよいとお考えになっているのかどうか、まずお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →参考人の皆様、今日は貴重な御意見の御開陳、誠にありがとうございました。
まず、次原参考人にお伺いしたいと思います。
現在、立憲民主党や国民民主党から出ている法案については、親子別氏、そして夫婦の別氏は認めておりますけれども、兄弟の別氏は認めておりません。この制度の在り方について、次原参考人は、将来にわたってこのような制度であり続けてよいとお考えになっているのかどうか、まずお伺いしたいと思います。
次
次原悦子#24
○次原参考人 御質問ありがとうございます。
経団連としましては、法制審等をベースに組まれました立憲民主党様、国民民主党様の法案に関しまして、支持はしております。
その際の、兄弟姉妹の姓は一緒ということでございますけれども、これは、まずこの法制審をベースに、ここから皆様にどんどん議論をしていっていただきたいというふうに考えております。様々な意見は経団連の中にもございますが、あくまでもここをスタートとして、小さく始め、今後の議論に発展していっていただきたいというふうに考えております。
よろしいでしょうか。
この発言だけを見る →経団連としましては、法制審等をベースに組まれました立憲民主党様、国民民主党様の法案に関しまして、支持はしております。
その際の、兄弟姉妹の姓は一緒ということでございますけれども、これは、まずこの法制審をベースに、ここから皆様にどんどん議論をしていっていただきたいというふうに考えております。様々な意見は経団連の中にもございますが、あくまでもここをスタートとして、小さく始め、今後の議論に発展していっていただきたいというふうに考えております。
よろしいでしょうか。
柴
柴山昌彦#25
○柴山委員 まずここからスタートで、これから更に議論ということだったかと思います。
その上で、布柴参考人にお伺いしたいと思いますけれども、家族の在り方の概念は変化しているというふうにおっしゃいました。
直近の世論調査において、夫婦別氏になることについては、家族の一体感やきずなが弱まるのではないかとの回答が四割に上っているほか、最高裁判決の時点においては、夫婦同氏制度を合憲とする判断において、家族の呼称を一つに定めることには合理性があるということが理由とされています。
また、委員から御提示された、これまでの婚姻の在り方についての資料四につきましては、離婚件数が、一九六〇年代の約六万人から、直近ですと十八万人と大幅に増えているというデータも示されております。
このような形で、現在の家族制度が変化していくに当たって、それを家族の根幹たる制度が後追いをそのまましていくということは本当によいのか、改めて御意見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →その上で、布柴参考人にお伺いしたいと思いますけれども、家族の在り方の概念は変化しているというふうにおっしゃいました。
直近の世論調査において、夫婦別氏になることについては、家族の一体感やきずなが弱まるのではないかとの回答が四割に上っているほか、最高裁判決の時点においては、夫婦同氏制度を合憲とする判断において、家族の呼称を一つに定めることには合理性があるということが理由とされています。
また、委員から御提示された、これまでの婚姻の在り方についての資料四につきましては、離婚件数が、一九六〇年代の約六万人から、直近ですと十八万人と大幅に増えているというデータも示されております。
このような形で、現在の家族制度が変化していくに当たって、それを家族の根幹たる制度が後追いをそのまましていくということは本当によいのか、改めて御意見をお伺いしたいと思います。
布
布柴靖枝#26
○布柴参考人 御質問いただきまして、ありがとうございます。
家族とは何なのか、家族の概念とか家族の制度というのがこの中で飛び交っていますけれども、そもそも、家族という定義は今の民法ではございません。ましてや、家族の概念といったときも、それは何をもって概念というのか、ここもしっかりと押さえていく必要があるかと思います。
私も家族心理学を研究していますけれども、家族の研究は、家族心理学でなく社会学とか宗教学とか文化人類学でも研究されていますが、今や、家族とは何ぞやということを一つの概念にまとめましょうというのは無理ですねといったところが合意点に達しております。そのぐらい、実は家族の捉え方というのは非常に多様化しているということになります。
ですので、家族の制度とは、家族の概念が崩れていくといったときに、何をもって家族の概念と捉えているのか、そして、何をもって家族の制度と捉えているのか、そういったことをしっかりと押さえて発言しないと、議論がなかなかかみ合わないのがとても残念だなというふうに思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →家族とは何なのか、家族の概念とか家族の制度というのがこの中で飛び交っていますけれども、そもそも、家族という定義は今の民法ではございません。ましてや、家族の概念といったときも、それは何をもって概念というのか、ここもしっかりと押さえていく必要があるかと思います。
私も家族心理学を研究していますけれども、家族の研究は、家族心理学でなく社会学とか宗教学とか文化人類学でも研究されていますが、今や、家族とは何ぞやということを一つの概念にまとめましょうというのは無理ですねといったところが合意点に達しております。そのぐらい、実は家族の捉え方というのは非常に多様化しているということになります。
ですので、家族の制度とは、家族の概念が崩れていくといったときに、何をもって家族の概念と捉えているのか、そして、何をもって家族の制度と捉えているのか、そういったことをしっかりと押さえて発言しないと、議論がなかなかかみ合わないのがとても残念だなというふうに思っております。
以上でございます。
柴
柴山昌彦#27
○柴山委員 変化していることは事実だけれども、それが家族という概念でくくれるのかどうかということはいま一度検討すべきだというのがお答えだったかと思います。
その上で、それでは、家族という概念を、例えば夫婦と子供という極めて狭い形で捉えたと仮定をしたときに、先ほどもお話があったように、例えば姓名判断で必ずしもよくないから別氏を選ぶというような形で、家族の姓がどんどん変わっていくというようなことを後追いすることが本当にこれからの夫婦あるいは子供の氏の在り方としてふさわしいのか、これは竹田参考人に是非お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →その上で、それでは、家族という概念を、例えば夫婦と子供という極めて狭い形で捉えたと仮定をしたときに、先ほどもお話があったように、例えば姓名判断で必ずしもよくないから別氏を選ぶというような形で、家族の姓がどんどん変わっていくというようなことを後追いすることが本当にこれからの夫婦あるいは子供の氏の在り方としてふさわしいのか、これは竹田参考人に是非お伺いしたいと思います。
竹
竹田恒泰#28
○竹田参考人 その点につきましては、元々、家族の在り方といいますのは、伝統、慣習の上に成り立つものであります。ですから、民法典、いろいろありますけれども、債権法、物権法は社会の変化に合わせてかなり頻繁に変え得るものですが、家族法というのは、目先のはやりによってころころ変えるものではないと考えております。
一例を申し上げます。
我が国が韓国を併合したとき、韓国には、大韓帝国には元々ちゃんとした民法典がありませんでした。そこで、日本民法を直接適用しました。しかし、そのときに、日本民法はやはり日本的な家族の在り方が書かれていますので、これを朝鮮民族に押しつけるのは申し訳ないということで、朝鮮の家族の在り方を研究して、朝鮮民族向けの家族法を作ったという経緯があります。
そのぐらい伝統に根差したものでありまして、民法が、これまで、それぞれの改正がどれだけされてきたかを比較すれば、家族法の改正というのは慎重に行うべきものであり、憲法改正とまでは言わないにしても、目先の風潮によってころころ変えるものではないと考えております。
この発言だけを見る →一例を申し上げます。
我が国が韓国を併合したとき、韓国には、大韓帝国には元々ちゃんとした民法典がありませんでした。そこで、日本民法を直接適用しました。しかし、そのときに、日本民法はやはり日本的な家族の在り方が書かれていますので、これを朝鮮民族に押しつけるのは申し訳ないということで、朝鮮の家族の在り方を研究して、朝鮮民族向けの家族法を作ったという経緯があります。
そのぐらい伝統に根差したものでありまして、民法が、これまで、それぞれの改正がどれだけされてきたかを比較すれば、家族法の改正というのは慎重に行うべきものであり、憲法改正とまでは言わないにしても、目先の風潮によってころころ変えるものではないと考えております。
柴
柴山昌彦#29
○柴山委員 次に、小原参考人にお伺いしたいと思います。
小原参考人からは、いろいろと詳細な世論調査についての御紹介もいただいたんですけれども、これは椎谷参考人からも御紹介があったんですが、例えば、昨日のNHKの世論調査ですと、御紹介をいただいたとおり、選択的夫婦別氏に賛成が二五%、旧姓の通称使用を進めるべきだが三一%、今の制度のままでよいというのが三七%と、恐らく聞き方によっても、随分世論調査には幅ができるんだろうというように考えます。
また、今国会で提出されている法案も実に三本に上っております。このような中で、あえて採決を性急に進めることによって国民の分断を進めるよりも、本当に不便を感じておられる女性の方々のために、その不便をなるべく早くしっかりと解消することに国会は注力すべきだという考え方について、小原参考人の御意見をお伺いしたいと思います。
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また、今国会で提出されている法案も実に三本に上っております。このような中で、あえて採決を性急に進めることによって国民の分断を進めるよりも、本当に不便を感じておられる女性の方々のために、その不便をなるべく早くしっかりと解消することに国会は注力すべきだという考え方について、小原参考人の御意見をお伺いしたいと思います。