本会議
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会
会議録情報#0
令和七年一月二十九日(水曜日)
午前十時一分開議
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○議事日程 第三号
令和七年一月二十九日
午前十時開議
第一 国務大臣の演説に関する件(第三日)
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○本日の会議に付した案件
議事日程のとおり
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この発言だけを見る →午前十時一分開議
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○議事日程 第三号
令和七年一月二十九日
午前十時開議
第一 国務大臣の演説に関する件(第三日)
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○本日の会議に付した案件
議事日程のとおり
─────・─────
関
関口昌一#1
○議長(関口昌一君) これより会議を開きます。
日程第一 国務大臣の演説に関する件(第三日)
昨日に引き続き、これより順次質疑を許します。竹谷とし子君。
〔竹谷とし子君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →日程第一 国務大臣の演説に関する件(第三日)
昨日に引き続き、これより順次質疑を許します。竹谷とし子君。
〔竹谷とし子君登壇、拍手〕
竹
竹谷とし子#2
○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。
私は、公明党を代表して、施政方針演説等政府四演説に対し、総理並びに関係大臣に質問します。
能登半島地震の発災より一年がたちました。改めて、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りし、被災された皆様に心からお見舞い申し上げるとともに、能登で暮らす皆様が安心して生活していただけるよう、一日も早い復旧復興に力を尽くしてまいります。
また、物価高が続く中で一人一人が豊かさを実感できるよう、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る力強い成長型経済への移行を加速していかなければなりません。とりわけ、日本経済の屋台骨である中小企業の持続的な賃上げは極めて重要です。そして、それが実現するまでの間、家計を温め、暮らしを支える政策、中でも、中間層を含むより幅広い方々への支援に取り組むことは喫緊の課題です。
さらに、未来を見据えた全世代型社会保障の拡充、子育てや教育支援の充実、災害対応力の強化、政治改革、国際社会の平和と安定など、待ったなしの課題が山積しています。
公明党は、引き続き、与野党の垣根を越えて、真摯に協議を重ねながら、国民の皆様のためになるより良い意見の一致点を見出し、合意形成の要役、生活者本位の政策実現の推進力としての役割を果たしてまいります。
以下、諸課題について質問いたします。
能登半島地震に加え、昨年九月に発生した奥能登豪雨災害も重なり、被災地ではいまだ課題が山積しています。特に、道路、水道などの復旧や土砂崩壊対策に時間を要する六市町二十四地域の二百三十二世帯が長期避難世帯に認定され、帰還できない状況が続いています。
公明党は、発災後から、被災した市や町ごとに担当する国会議員を割り当て、何度も現地に行き、支援に当たってまいりました。先週末も、復興に直接携わる皆様から課題や御要望を伺う会合を現地で開催いたしました。
大災害では、一つ進めばまた新たな課題が出てきます。その都度、粘り強く目詰まりを解消し、前に進めていかなければなりません。政府には、一刻も早い被災者の生活再建に総力を挙げて取り組むとともに、これまで以上に被災地、被災者に寄り添った対応を求めます。
また、能登半島地震を始めとする大規模災害の経験から、災害対応における司令塔機能の強化が不可欠です。令和八年度中の設置を目指す防災庁について、国民の命と暮らしを守る司令塔としての具体的な検討を求めます。また、その中で、災害専門ボランティア等の育成や防災教育の充実など、地域防災力の向上につながる取組を推進すべきです。
能登半島地震の復興加速に向けた決意と、防災庁設置に向けた災害対応力、地域防災力の抜本的強化について、総理の答弁を求めます。
公明党はこれまで、避難所環境の大幅改善に向けて、TKB、トイレ、キッチン、ベッドの迅速配備や、男女共同参画の視点からの災害対策、被災者の尊厳ある生活のための最低基準を示すスフィア基準の導入などを強く求めてまいりました。
公明党の強い要望を受けて、この度、全自治体を対象に、災害用物資・機材等の備蓄状況に関する調査が実施されました。調査では、例えば、簡易トイレやストーブ等の備蓄について地域差が生じており、地域の実情に応じた更なる備蓄が必要であることが明らかになりました。
この調査内容を踏まえ、地方自治体が新しい地方経済・生活環境創生交付金等を最大限活用し、避難所の生活環境改善に必要なトイレカーやキッチンカー、簡易ベッドなどの資機材の整備や、防災・減災に積極的に取り組めるように支援をすべきです。
また、災害時に避難所となる学校体育館のエアコン設置を加速化するための空調設備整備臨時特例交付金事業の申請が間に合わなかったという自治体もあります。体育館のエアコン設置を全国に広げていくために追加受付もすべきと考えます。
大規模災害の教訓を生かした事前防災の推進について、総理の答弁を求めます。
能登半島地震及び奥能登豪雨では、主要道路が寸断され、初動の対応に遅れが生じました。半島は、三方を海に囲まれ、平地が少なく、斜面が急な山や坂も多いため、代替道路の確保が難しく、災害に対して脆弱なことが明らかになりました。離島も同じような条件下にあります。能登の教訓を踏まえて、全国的に災害に強い半島、離島を築くことが急務です。
具体的には、道路、港湾、上下水道などの防災対策強化に加え、迅速な復旧のための体制強化、自治体間、官民の連携強化など、ハードとソフトの両面から半島・離島地域を強靱化する必要があります。特に、孤立地域の発生を防ぐためにも、主要道路のみならず、全ての道路を災害時に活用する想定で整備するとともに、公共交通の維持に特段の支援が必要です。
三月に期限を迎える半島振興法の改正も見据え、今こそ半島や離島の防災の強化を進めるべきと考えます。国土交通大臣の答弁を求めます。
東日本大震災からの復興についてお尋ねします。
震災から間もなく十四年を迎えます。来年度で終了する第二期復興・創生期間以後も、被災地に寄り添い、残された課題に更に力強く臨んでいかなければなりません。
特に、地震、津波、原発事故の複合災害が発生した福島県浜通りには、今も長期にわたる大きな課題が残されています。その一つが、福島県双葉町、大熊町に中間貯蔵を受け入れていただいた除去土壌の再生利用、最終処分です。除去土壌の福島県外の最終処分は法律で定められた国の責務であり、具体的な道筋を示し、国民の理解をいただいて着実に進めていくことが肝要です。
また、創造的復興の実現に向けて、公明党が推進した福島イノベーション・コースト構想を更に発展させ、司令塔となる中核的な拠点として設立した福島国際研究教育機構、F―REIの機能を最大限発揮させることが重要です。
F―REIに国内外からの英知を結集し、福島復興をリードする人材育成と研究開発に向けた支援を強化し、福島から世界に冠たる科学技術力、産業競争力を強化するための取組を加速すべきと考えます。
東日本大震災からの復興に向けた課題への対応と総理の決意を伺います。
民間調査によれば、今年四月までに六千品目を超える飲食料品が値上がりする見通しが出る中、物価高騰で生活が苦しいという声が多く寄せられています。
昨年成立した補正予算では、地方自治体が住民の方々への物価高騰対策ができる予算が計上されていますが、抜本的な解決策として、物価高を上回る賃上げの全国的な普及、定着を急がなければなりません。
昨年、大手企業の賃上げは三十三年ぶりに五%を超え、今年の春闘もその水準が維持されるとの予想もあります。ようやく賃金と物価の好循環の実現が視野に入ってきたとの見方がある一方で、多くの中小企業ではまだ十分な賃上げができずにいます。大企業における高い賃上げの動きを中小企業・小規模事業者に広げていくためには、労務費やエネルギー価格等の上昇を取引価格に適切に上乗せできる価格転嫁が鍵の一つです。
これを着実に進めるために、公正取引委員会では特別調査を実施し、不当に価格を据え置くなどした事業者を公表するなどして改善を促しています。これにより、中小企業が労務費等の価格転嫁ができるようになったなど、一部に効果が出てきていますが、更なる取組の強化が必要です。
例えば、一般廃棄物処理業者からは、自治体から十分な委託料をいただけない、あるいは、料金が低く設定され、とても賃上げどころではないとの悲痛な声を伺いました。これを昨年六月に環境委員会で指摘し、環境省と総務省から都道府県宛てに是正に向けた通知が発出されました。依然として価格交渉は難航しているようですが、国が動き始めたことに現場から期待感が寄せられています。これは一例にすぎません。
日本全国津々浦々で持続的な賃上げを定着させるためには、まさに今年が正念場です。中小企業で働く皆様の賃上げを実現すべく、省庁の枠を超えて、国全体でもう一段きめ細かく支援する賃上げ支援パッケージを打ち出してはどうでしょうか。官公需の価格転嫁を含む中小企業の賃上げ支援について、総理の答弁を求めます。
次に、家庭の所得向上に直結する女性活躍と地域活性化について伺います。
私は公明党女性委員長として全国の各地域を訪問し、現場の声を伺う機会をいただいておりますが、地元の議員からこんな声をよく聞きます。進学や就職で転出した若者のうち、男性に比べて女性は半分しか帰ってこない、男性は景気が良くなって仕事があれば帰ってくるけれども、女性は景気が良くなっても帰ってこないなどというものです。若い女性にとって地方は、都市部に比べて経済的にも文化的にも魅力に乏しく感じられ、その上、男性社会で、職場や家庭、地域に根強く残るジェンダーギャップ、すなわち男女格差のため、若い女性が住みづらいのではないかという声も聞きました。
若い女性が戻ってくる、外から新たにやってくる、そして長く住み続ける地方にするためには、地方ならではの良さを生かしつつ、一方で、地域社会のジェンダーギャップの解消や、適切な収入を得られるよう、例えばデジタル技術などを習得、活用してリモートワークで都市部の仕事もできるようにするなど、課題解決に向けた取組が必要です。
さらに、地域に息づく伝統文化の継承や、子育て支援、高齢者の見守りなど、地域の課題解決のための女性による起業も地域活性化の大きな力になります。そのためには、伴走型で相談できる専門家の紹介や資金調達の支援、女性起業家同士のネットワークづくり、さらに、女性起業家が受ける投資家からのセクハラ被害の対策など、多角的な取組が必要と考えます。女性の活躍による所得向上と地域活性化のための環境整備について、総理の決意を伺います。
ガソリン価格の高騰も国民生活を直撃しています。公明党は、この際、自動車関係諸税の抜本改革を通じてユーザー負担の軽減を実現すべきと考えます。ガソリンの暫定税率の廃止に加えて、カーボンニュートラルや経済成長へ貢献する新しい時代にふさわしく、かつ簡素で、ユーザー負担を軽減する抜本改革を実現していくべきです。
今後議論を重ね、与党として本年中に結論を出してまいりたいと決意しておりますが、自動車関係諸税の抜本改革について、総理の御所見を伺います。
昨年末、与党として、十六歳から十八歳の扶養控除の縮減を見送る方針を決定しました。当初、児童手当の拡充に伴い十六歳から十八歳の扶養控除は縮減する方針となっていましたが、物価高に加え、高校生の教育費負担が非常に大きくなっており、児童手当があっても家計が苦しいとの切実な声を踏まえ、公明党が強く主張した結果、見送ることで合意をいたしました。
今後、人的控除を始めとする各種控除の在り方について検討することになっていますが、安心して子供を産み育てられる社会にするためには、子育ての経済的負担の軽減は不可欠です。高校生年代の扶養控除は維持するとともに、ゼロ歳から十五歳の年少扶養控除の復活についても前向きに議論すべきと考えますが、総理の御見解を伺います。
次に、年金制度改革について伺います。
これまでも申し上げてきましたが、公明党は、団塊ジュニア世代が六十五歳以上となる二〇四〇年を見据えて、基礎年金の底上げが重要であると考えています。年金加入者全員に共通している基礎年金の給付水準が低下すると、貧困や生活保護受給者の増加にもつながりかねません。
特に、就職氷河期に社会人となった団塊ジュニア世代や様々な事情により働きたくても働けなかったという方々は、老後の資金の準備が十分でない方も多いと指摘されており、その対策は喫緊の課題です。また、基礎年金の給付水準を底上げし、将来のセーフティーネットを強化することは、団塊ジュニア世代に限らず、若者、現役世代の安心感を高めることにもつながります。
将来のために基礎年金を底上げすることは、与野党でもおおむね意見が一致するのではないでしょうか。そのためには、経済状況を見極めながら、基礎年金のマクロ経済スライドによる調整期間を早期終了させることが必要です。
一方、その方法によっては、既に指摘をされているとおり、一時的に給付水準が減少する方が発生することや将来的に新たな財源が必要になるという課題もあるため、丁寧な議論と国民の皆様への説明が不可欠です。年頭の記者会見にて総理御自身が与党も野党もなく合意を探ることが求められるとおっしゃったとおり、与野党の枠を超えた合意形成に向けリーダーシップを発揮されることを強く期待いたします。
また、公的年金制度は老後生活の柱であり、生活の安心につながる重要な機能を有していますが、複雑な制度であるがゆえに、特に若者は制度そのものに対する不信と不安を抱えています。そのライフコースも多様化する中で、どのような働き方をすれば将来どれくらいの年金がもらえるかなど、より理解しやすい周知広報を行うことも重要です。年金制度改革について、総理の答弁を求めます。
誰もが希望に応じて活躍できる社会を実現するためには、安心して働くことができる環境の整備が必要です。
職場におけるハラスメント、嫌がらせやいじめについて、対策の強化が進められてきましたが、都道府県労働局への相談件数は依然高止まりしています。また、顧客、取引先等からのカスタマーハラスメントや就職活動中の学生等に対するセクシュアルハラスメントも社会問題となっており、対策強化が急務です。
カスタマーハラスメントについて、公明党は、昨年四月、党内に対策検討委員会を設置し、労使、消費者団体、事業者等からヒアリングを重ねた上で、六月にはカスタマーハラスメントの定義付けや縦割りを排した政府一丸となった対策強化、労働者からの相談に対応するための体制整備を事業者に義務付ける法整備などを盛り込んだ提言を政府へ行いました。
また、六十五歳以上の労働者が増加する中で、高齢者の労働災害の防止に向けた取組も重要です。労災事故も増えており、二〇二三年に死傷した六十歳以上の方々は約三万九千人で、八年連続で過去最多を更新しています。
ハラスメント対策、また高齢者の労働災害の防止について、総理からの具体的な答弁を求めます。
教育の無償化について、現在、自民党、公明党、日本維新の会の三党で検討チームを発足し、議論を進めています。
この議論の中で、公明党は一貫して、教育は子供の幸せのためにあるとし、無償化と多様な子供たちが自分らしく得意を伸ばしていく質の高い教育を車の両輪として実現しなければならないと主張しています。
高校の無償化については、まずは大阪等の事例を検証し、国民の皆様の理解を進め、さらに教育関係者にヒアリングを行い、子供たちのため、より良い制度を構築し、教育の質の向上と恒久財源の確保と併せて早期に実現したいと考えます。
大学等の無償化については、経済的な理由で学びを諦めないという観点から、給付型奨学金を創設し、無償化を着実に進めてきました。令和七年度から、多子世帯の学生等については所得制限を撤廃し、授業料等が無償化されますが、更なる対象拡大が必要です。
また、かねてより主張してきました、自分の得意を伸ばして文化芸術分野や専門的な技術、知識を持つマイスター等の職種等に進む若者への支援策も必要と考えます。
給食の無償化については、実現に向けて効果の検証を促すとともに、地方の創生や地産地消の視点も含めた給食の質を確保するための関係省庁が連携して取り組むべきだと考えます。
公明党が子育て応援トータルプランで提言したゼロ歳から二歳児の無償化も含め、三党で協議し、着実に進めてまいります。
また、子供にとって体験格差の解消も重要です。体験活動は、子供たちの将来の選択肢を増やし、社会を生き抜く力を養い、子供の将来に影響を与えます。
官民が連携して、文化芸術、スポーツを始め、地域と連携した社会体験、自然体験、多種多様な部活動など、体験活動の機会の充実及び経済的な負担軽減や無償化に取り組み、家庭の状況にかかわらず、全ての子供たちに体験活動の機会をしっかり保障すべきです。教育の無償化と質の向上について総理に伺います。
教員不足が叫ばれる中、全国の教員の皆様の頑張りが報われ、子供たちのために教員の専門性が存分に発揮できる環境整備が何としても必要です。さらに、教員の処遇改善だけでなく、働き方改革で残業時間を徹底的に減らす取組も同時に進めなければ教員不足の解消にはつながりません。
教職員の処遇については、教職調整額を専門職として今以上に引き上げるとともに、新たな役職や手当を創設し、頑張っている教員が報われるめり張りのある給与体系を構築すると同時に、学校・教師が担う業務に係る三分類に基づいた業務の削減で教員が本当に子供たちのために使える時間を確保することが重要です。そして、地域等が一丸となって子供に関わっていく令和の時代のチーム学校を全国展開しなければならないと考えます。
公明党は、子供たちが集団の学びと実体験等の個別学習を行き来する中で、一人一人に光が当たる輝き教育を提唱しています。多様な子供を包み込む柔軟な公教育の加速化に向け、学習指導要領の改訂にも取り組まなければならないと考えます。教員の処遇改善と働き方改革について総理に伺います。
総理は、一月九日から十二日まで、初めてマレーシアとインドネシアを訪問し、アンワル・マレーシア首相、プラボウォ・インドネシア大統領と首脳会談を行いました。
国際社会の先行きが見通せない中、東南アジアは安定的な経済成長を実現し、今や世界の成長センターです。また、東南アジア各国は、南シナ海に面し、マラッカ海峡を臨む交通の要衝に位置する言わばインド太平洋地域の要の存在であり、安全保障面、経済面で重要性がますます高まっています。特に、マレーシアは本年のASEAN議長国、インドネシアはASEAN最大の経済、人口を誇り、グローバルサウスの有力国であり、こうした国との関係構築は非常に重要であると考えます。
このような情勢認識の下、本年の最初の訪問国として両国を訪問した意義や、安全保障面、経済面での成果について、総理の見解を伺います。
昨年十一月、総理は、中国の習近平国家主席との間で、戦略的互恵関係の包括的な推進や建設的かつ安定した関係構築に努力する方針を確認されました。この大きな方針の下で、首脳間を始め幅広いレベルでの積極的な対話を重ねていくことが重要と考えます。
今月、約七年ぶりに日中与党交流協議会が開催され、公明党からは西田実仁幹事長らが出席いたしました。日中両国には様々な課題、懸案がありますが、アジアと世界の平和と安定に貢献していく関係でなければならないと思います。そうした考えから、日中の戦略的互恵関係に関して、西田幹事長は、米国や韓国、アジア諸国なども含めた多国間の協調的安全保障対話の枠組みをつくるべきだと具体的な提案もさせていただきました。
今月十四日、私も、中国から修学旅行で訪日中の北京第五実験学校の生徒の皆さんと対話を通し交流をいたしました。両国の青少年が日中友好の懸け橋となって活躍していくことに大いに期待するとともに、国民と国民の交流こそが相互理解を促進し、友情を育む源泉になると確信いたします。これからも政府の外交を後押しし、日中関係の改善につなげていきたいと思います。
これからの日中関係のあるべき姿に向けた進め方について、総理の見解を伺います。
政治改革についてお尋ねします。
昨年は、政治資金の透明性の確保や罰則を強化する政治資金規正法の改正などが実現し、政治不信払拭に向けて第一歩を踏み出しました。また、公明党の強い主張、提案により、政治資金を厳しくチェックする第三者機関、政治資金監視委員会の設置が決まりました。これにより、収支報告書に不正があれば、調査、是正、公表されることになります。共同提出した国民民主党と残された論点について詰めの作業を行っています。
ほかにも、企業・団体献金の取扱いや旧文通費の使途明確化など、いまだ多くの課題が残っており、成案を得るために与野党の枠を超えた努力が引き続き必要です。
国民の政治への信頼を回復するため、政治家が責任の重さを自覚し、思い切った政治改革を断行しなければなりません。自民党総裁である石破総理が、政治と金の問題を断固解消するという決意でリーダーシップを発揮すべきです。総理の決意を伺います。
循環経済への移行に向けた取組について伺います。
限りある資源を国内で循環させることは、海外からの資源調達リスクの低減、カーボンニュートラルの観点からだけではなく、地域経済の活性化にも資する重要な取組です。
岡山県真庭市では、循環型の町づくりを目指し、バイオマス由来の電気や熱で市庁舎のエネルギーを賄うとともに、生ごみを液体肥料に再生して地元の農業に活用するなど、未利用資源や廃棄物の活用による資源循環の取組が行われています。このような取組は、新たな循環産業の創出も期待されるため、国が積極的に支援すべきです。
総理は、昨年末、循環経済への移行加速化パッケージを取りまとめましたが、循環経済の構築による地方創生に向けた総理の決意を伺います。
電動キックボードやモペットと呼ばれる原動機付自転車などの新たな移動手段、モビリティーが普及する一方、利用者による交通違反や事故が急増しています。
また、訪日外国人旅行者の増加とともに、一般道を走るいわゆる公道カートも増え、複数台による隊列走行が迷惑だなどの声も多く上がっています。
利用者がルールを十分に理解していないことによる違反や事故も多く、ルールの更なる周知や利用者への安全教育を図るとともに、危険な運転に対しては取締りを一層強化すべきです。
加えて、シニアカーは歩行者扱いであるにもかかわらず、歩道を走行中に何で歩道を走っているんだと言われ、シニアカーは歩行者ですという印刷物を貼るようにしたという利用者の切実な声も聞いています。
電動キックボードなどの新たなモビリティーのルールの周知及び安全対策について、総理の答弁を求めます。
最後に一言申し上げます。
本年も清新で温かな政治を目指し、公明党の地方議員と密に連携しつつ、政策一つ一つを着実に実現し、国民の皆様のお役に立ってまいります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →私は、公明党を代表して、施政方針演説等政府四演説に対し、総理並びに関係大臣に質問します。
能登半島地震の発災より一年がたちました。改めて、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りし、被災された皆様に心からお見舞い申し上げるとともに、能登で暮らす皆様が安心して生活していただけるよう、一日も早い復旧復興に力を尽くしてまいります。
また、物価高が続く中で一人一人が豊かさを実感できるよう、賃金上昇が物価上昇を安定的に上回る力強い成長型経済への移行を加速していかなければなりません。とりわけ、日本経済の屋台骨である中小企業の持続的な賃上げは極めて重要です。そして、それが実現するまでの間、家計を温め、暮らしを支える政策、中でも、中間層を含むより幅広い方々への支援に取り組むことは喫緊の課題です。
さらに、未来を見据えた全世代型社会保障の拡充、子育てや教育支援の充実、災害対応力の強化、政治改革、国際社会の平和と安定など、待ったなしの課題が山積しています。
公明党は、引き続き、与野党の垣根を越えて、真摯に協議を重ねながら、国民の皆様のためになるより良い意見の一致点を見出し、合意形成の要役、生活者本位の政策実現の推進力としての役割を果たしてまいります。
以下、諸課題について質問いたします。
能登半島地震に加え、昨年九月に発生した奥能登豪雨災害も重なり、被災地ではいまだ課題が山積しています。特に、道路、水道などの復旧や土砂崩壊対策に時間を要する六市町二十四地域の二百三十二世帯が長期避難世帯に認定され、帰還できない状況が続いています。
公明党は、発災後から、被災した市や町ごとに担当する国会議員を割り当て、何度も現地に行き、支援に当たってまいりました。先週末も、復興に直接携わる皆様から課題や御要望を伺う会合を現地で開催いたしました。
大災害では、一つ進めばまた新たな課題が出てきます。その都度、粘り強く目詰まりを解消し、前に進めていかなければなりません。政府には、一刻も早い被災者の生活再建に総力を挙げて取り組むとともに、これまで以上に被災地、被災者に寄り添った対応を求めます。
また、能登半島地震を始めとする大規模災害の経験から、災害対応における司令塔機能の強化が不可欠です。令和八年度中の設置を目指す防災庁について、国民の命と暮らしを守る司令塔としての具体的な検討を求めます。また、その中で、災害専門ボランティア等の育成や防災教育の充実など、地域防災力の向上につながる取組を推進すべきです。
能登半島地震の復興加速に向けた決意と、防災庁設置に向けた災害対応力、地域防災力の抜本的強化について、総理の答弁を求めます。
公明党はこれまで、避難所環境の大幅改善に向けて、TKB、トイレ、キッチン、ベッドの迅速配備や、男女共同参画の視点からの災害対策、被災者の尊厳ある生活のための最低基準を示すスフィア基準の導入などを強く求めてまいりました。
公明党の強い要望を受けて、この度、全自治体を対象に、災害用物資・機材等の備蓄状況に関する調査が実施されました。調査では、例えば、簡易トイレやストーブ等の備蓄について地域差が生じており、地域の実情に応じた更なる備蓄が必要であることが明らかになりました。
この調査内容を踏まえ、地方自治体が新しい地方経済・生活環境創生交付金等を最大限活用し、避難所の生活環境改善に必要なトイレカーやキッチンカー、簡易ベッドなどの資機材の整備や、防災・減災に積極的に取り組めるように支援をすべきです。
また、災害時に避難所となる学校体育館のエアコン設置を加速化するための空調設備整備臨時特例交付金事業の申請が間に合わなかったという自治体もあります。体育館のエアコン設置を全国に広げていくために追加受付もすべきと考えます。
大規模災害の教訓を生かした事前防災の推進について、総理の答弁を求めます。
能登半島地震及び奥能登豪雨では、主要道路が寸断され、初動の対応に遅れが生じました。半島は、三方を海に囲まれ、平地が少なく、斜面が急な山や坂も多いため、代替道路の確保が難しく、災害に対して脆弱なことが明らかになりました。離島も同じような条件下にあります。能登の教訓を踏まえて、全国的に災害に強い半島、離島を築くことが急務です。
具体的には、道路、港湾、上下水道などの防災対策強化に加え、迅速な復旧のための体制強化、自治体間、官民の連携強化など、ハードとソフトの両面から半島・離島地域を強靱化する必要があります。特に、孤立地域の発生を防ぐためにも、主要道路のみならず、全ての道路を災害時に活用する想定で整備するとともに、公共交通の維持に特段の支援が必要です。
三月に期限を迎える半島振興法の改正も見据え、今こそ半島や離島の防災の強化を進めるべきと考えます。国土交通大臣の答弁を求めます。
東日本大震災からの復興についてお尋ねします。
震災から間もなく十四年を迎えます。来年度で終了する第二期復興・創生期間以後も、被災地に寄り添い、残された課題に更に力強く臨んでいかなければなりません。
特に、地震、津波、原発事故の複合災害が発生した福島県浜通りには、今も長期にわたる大きな課題が残されています。その一つが、福島県双葉町、大熊町に中間貯蔵を受け入れていただいた除去土壌の再生利用、最終処分です。除去土壌の福島県外の最終処分は法律で定められた国の責務であり、具体的な道筋を示し、国民の理解をいただいて着実に進めていくことが肝要です。
また、創造的復興の実現に向けて、公明党が推進した福島イノベーション・コースト構想を更に発展させ、司令塔となる中核的な拠点として設立した福島国際研究教育機構、F―REIの機能を最大限発揮させることが重要です。
F―REIに国内外からの英知を結集し、福島復興をリードする人材育成と研究開発に向けた支援を強化し、福島から世界に冠たる科学技術力、産業競争力を強化するための取組を加速すべきと考えます。
東日本大震災からの復興に向けた課題への対応と総理の決意を伺います。
民間調査によれば、今年四月までに六千品目を超える飲食料品が値上がりする見通しが出る中、物価高騰で生活が苦しいという声が多く寄せられています。
昨年成立した補正予算では、地方自治体が住民の方々への物価高騰対策ができる予算が計上されていますが、抜本的な解決策として、物価高を上回る賃上げの全国的な普及、定着を急がなければなりません。
昨年、大手企業の賃上げは三十三年ぶりに五%を超え、今年の春闘もその水準が維持されるとの予想もあります。ようやく賃金と物価の好循環の実現が視野に入ってきたとの見方がある一方で、多くの中小企業ではまだ十分な賃上げができずにいます。大企業における高い賃上げの動きを中小企業・小規模事業者に広げていくためには、労務費やエネルギー価格等の上昇を取引価格に適切に上乗せできる価格転嫁が鍵の一つです。
これを着実に進めるために、公正取引委員会では特別調査を実施し、不当に価格を据え置くなどした事業者を公表するなどして改善を促しています。これにより、中小企業が労務費等の価格転嫁ができるようになったなど、一部に効果が出てきていますが、更なる取組の強化が必要です。
例えば、一般廃棄物処理業者からは、自治体から十分な委託料をいただけない、あるいは、料金が低く設定され、とても賃上げどころではないとの悲痛な声を伺いました。これを昨年六月に環境委員会で指摘し、環境省と総務省から都道府県宛てに是正に向けた通知が発出されました。依然として価格交渉は難航しているようですが、国が動き始めたことに現場から期待感が寄せられています。これは一例にすぎません。
日本全国津々浦々で持続的な賃上げを定着させるためには、まさに今年が正念場です。中小企業で働く皆様の賃上げを実現すべく、省庁の枠を超えて、国全体でもう一段きめ細かく支援する賃上げ支援パッケージを打ち出してはどうでしょうか。官公需の価格転嫁を含む中小企業の賃上げ支援について、総理の答弁を求めます。
次に、家庭の所得向上に直結する女性活躍と地域活性化について伺います。
私は公明党女性委員長として全国の各地域を訪問し、現場の声を伺う機会をいただいておりますが、地元の議員からこんな声をよく聞きます。進学や就職で転出した若者のうち、男性に比べて女性は半分しか帰ってこない、男性は景気が良くなって仕事があれば帰ってくるけれども、女性は景気が良くなっても帰ってこないなどというものです。若い女性にとって地方は、都市部に比べて経済的にも文化的にも魅力に乏しく感じられ、その上、男性社会で、職場や家庭、地域に根強く残るジェンダーギャップ、すなわち男女格差のため、若い女性が住みづらいのではないかという声も聞きました。
若い女性が戻ってくる、外から新たにやってくる、そして長く住み続ける地方にするためには、地方ならではの良さを生かしつつ、一方で、地域社会のジェンダーギャップの解消や、適切な収入を得られるよう、例えばデジタル技術などを習得、活用してリモートワークで都市部の仕事もできるようにするなど、課題解決に向けた取組が必要です。
さらに、地域に息づく伝統文化の継承や、子育て支援、高齢者の見守りなど、地域の課題解決のための女性による起業も地域活性化の大きな力になります。そのためには、伴走型で相談できる専門家の紹介や資金調達の支援、女性起業家同士のネットワークづくり、さらに、女性起業家が受ける投資家からのセクハラ被害の対策など、多角的な取組が必要と考えます。女性の活躍による所得向上と地域活性化のための環境整備について、総理の決意を伺います。
ガソリン価格の高騰も国民生活を直撃しています。公明党は、この際、自動車関係諸税の抜本改革を通じてユーザー負担の軽減を実現すべきと考えます。ガソリンの暫定税率の廃止に加えて、カーボンニュートラルや経済成長へ貢献する新しい時代にふさわしく、かつ簡素で、ユーザー負担を軽減する抜本改革を実現していくべきです。
今後議論を重ね、与党として本年中に結論を出してまいりたいと決意しておりますが、自動車関係諸税の抜本改革について、総理の御所見を伺います。
昨年末、与党として、十六歳から十八歳の扶養控除の縮減を見送る方針を決定しました。当初、児童手当の拡充に伴い十六歳から十八歳の扶養控除は縮減する方針となっていましたが、物価高に加え、高校生の教育費負担が非常に大きくなっており、児童手当があっても家計が苦しいとの切実な声を踏まえ、公明党が強く主張した結果、見送ることで合意をいたしました。
今後、人的控除を始めとする各種控除の在り方について検討することになっていますが、安心して子供を産み育てられる社会にするためには、子育ての経済的負担の軽減は不可欠です。高校生年代の扶養控除は維持するとともに、ゼロ歳から十五歳の年少扶養控除の復活についても前向きに議論すべきと考えますが、総理の御見解を伺います。
次に、年金制度改革について伺います。
これまでも申し上げてきましたが、公明党は、団塊ジュニア世代が六十五歳以上となる二〇四〇年を見据えて、基礎年金の底上げが重要であると考えています。年金加入者全員に共通している基礎年金の給付水準が低下すると、貧困や生活保護受給者の増加にもつながりかねません。
特に、就職氷河期に社会人となった団塊ジュニア世代や様々な事情により働きたくても働けなかったという方々は、老後の資金の準備が十分でない方も多いと指摘されており、その対策は喫緊の課題です。また、基礎年金の給付水準を底上げし、将来のセーフティーネットを強化することは、団塊ジュニア世代に限らず、若者、現役世代の安心感を高めることにもつながります。
将来のために基礎年金を底上げすることは、与野党でもおおむね意見が一致するのではないでしょうか。そのためには、経済状況を見極めながら、基礎年金のマクロ経済スライドによる調整期間を早期終了させることが必要です。
一方、その方法によっては、既に指摘をされているとおり、一時的に給付水準が減少する方が発生することや将来的に新たな財源が必要になるという課題もあるため、丁寧な議論と国民の皆様への説明が不可欠です。年頭の記者会見にて総理御自身が与党も野党もなく合意を探ることが求められるとおっしゃったとおり、与野党の枠を超えた合意形成に向けリーダーシップを発揮されることを強く期待いたします。
また、公的年金制度は老後生活の柱であり、生活の安心につながる重要な機能を有していますが、複雑な制度であるがゆえに、特に若者は制度そのものに対する不信と不安を抱えています。そのライフコースも多様化する中で、どのような働き方をすれば将来どれくらいの年金がもらえるかなど、より理解しやすい周知広報を行うことも重要です。年金制度改革について、総理の答弁を求めます。
誰もが希望に応じて活躍できる社会を実現するためには、安心して働くことができる環境の整備が必要です。
職場におけるハラスメント、嫌がらせやいじめについて、対策の強化が進められてきましたが、都道府県労働局への相談件数は依然高止まりしています。また、顧客、取引先等からのカスタマーハラスメントや就職活動中の学生等に対するセクシュアルハラスメントも社会問題となっており、対策強化が急務です。
カスタマーハラスメントについて、公明党は、昨年四月、党内に対策検討委員会を設置し、労使、消費者団体、事業者等からヒアリングを重ねた上で、六月にはカスタマーハラスメントの定義付けや縦割りを排した政府一丸となった対策強化、労働者からの相談に対応するための体制整備を事業者に義務付ける法整備などを盛り込んだ提言を政府へ行いました。
また、六十五歳以上の労働者が増加する中で、高齢者の労働災害の防止に向けた取組も重要です。労災事故も増えており、二〇二三年に死傷した六十歳以上の方々は約三万九千人で、八年連続で過去最多を更新しています。
ハラスメント対策、また高齢者の労働災害の防止について、総理からの具体的な答弁を求めます。
教育の無償化について、現在、自民党、公明党、日本維新の会の三党で検討チームを発足し、議論を進めています。
この議論の中で、公明党は一貫して、教育は子供の幸せのためにあるとし、無償化と多様な子供たちが自分らしく得意を伸ばしていく質の高い教育を車の両輪として実現しなければならないと主張しています。
高校の無償化については、まずは大阪等の事例を検証し、国民の皆様の理解を進め、さらに教育関係者にヒアリングを行い、子供たちのため、より良い制度を構築し、教育の質の向上と恒久財源の確保と併せて早期に実現したいと考えます。
大学等の無償化については、経済的な理由で学びを諦めないという観点から、給付型奨学金を創設し、無償化を着実に進めてきました。令和七年度から、多子世帯の学生等については所得制限を撤廃し、授業料等が無償化されますが、更なる対象拡大が必要です。
また、かねてより主張してきました、自分の得意を伸ばして文化芸術分野や専門的な技術、知識を持つマイスター等の職種等に進む若者への支援策も必要と考えます。
給食の無償化については、実現に向けて効果の検証を促すとともに、地方の創生や地産地消の視点も含めた給食の質を確保するための関係省庁が連携して取り組むべきだと考えます。
公明党が子育て応援トータルプランで提言したゼロ歳から二歳児の無償化も含め、三党で協議し、着実に進めてまいります。
また、子供にとって体験格差の解消も重要です。体験活動は、子供たちの将来の選択肢を増やし、社会を生き抜く力を養い、子供の将来に影響を与えます。
官民が連携して、文化芸術、スポーツを始め、地域と連携した社会体験、自然体験、多種多様な部活動など、体験活動の機会の充実及び経済的な負担軽減や無償化に取り組み、家庭の状況にかかわらず、全ての子供たちに体験活動の機会をしっかり保障すべきです。教育の無償化と質の向上について総理に伺います。
教員不足が叫ばれる中、全国の教員の皆様の頑張りが報われ、子供たちのために教員の専門性が存分に発揮できる環境整備が何としても必要です。さらに、教員の処遇改善だけでなく、働き方改革で残業時間を徹底的に減らす取組も同時に進めなければ教員不足の解消にはつながりません。
教職員の処遇については、教職調整額を専門職として今以上に引き上げるとともに、新たな役職や手当を創設し、頑張っている教員が報われるめり張りのある給与体系を構築すると同時に、学校・教師が担う業務に係る三分類に基づいた業務の削減で教員が本当に子供たちのために使える時間を確保することが重要です。そして、地域等が一丸となって子供に関わっていく令和の時代のチーム学校を全国展開しなければならないと考えます。
公明党は、子供たちが集団の学びと実体験等の個別学習を行き来する中で、一人一人に光が当たる輝き教育を提唱しています。多様な子供を包み込む柔軟な公教育の加速化に向け、学習指導要領の改訂にも取り組まなければならないと考えます。教員の処遇改善と働き方改革について総理に伺います。
総理は、一月九日から十二日まで、初めてマレーシアとインドネシアを訪問し、アンワル・マレーシア首相、プラボウォ・インドネシア大統領と首脳会談を行いました。
国際社会の先行きが見通せない中、東南アジアは安定的な経済成長を実現し、今や世界の成長センターです。また、東南アジア各国は、南シナ海に面し、マラッカ海峡を臨む交通の要衝に位置する言わばインド太平洋地域の要の存在であり、安全保障面、経済面で重要性がますます高まっています。特に、マレーシアは本年のASEAN議長国、インドネシアはASEAN最大の経済、人口を誇り、グローバルサウスの有力国であり、こうした国との関係構築は非常に重要であると考えます。
このような情勢認識の下、本年の最初の訪問国として両国を訪問した意義や、安全保障面、経済面での成果について、総理の見解を伺います。
昨年十一月、総理は、中国の習近平国家主席との間で、戦略的互恵関係の包括的な推進や建設的かつ安定した関係構築に努力する方針を確認されました。この大きな方針の下で、首脳間を始め幅広いレベルでの積極的な対話を重ねていくことが重要と考えます。
今月、約七年ぶりに日中与党交流協議会が開催され、公明党からは西田実仁幹事長らが出席いたしました。日中両国には様々な課題、懸案がありますが、アジアと世界の平和と安定に貢献していく関係でなければならないと思います。そうした考えから、日中の戦略的互恵関係に関して、西田幹事長は、米国や韓国、アジア諸国なども含めた多国間の協調的安全保障対話の枠組みをつくるべきだと具体的な提案もさせていただきました。
今月十四日、私も、中国から修学旅行で訪日中の北京第五実験学校の生徒の皆さんと対話を通し交流をいたしました。両国の青少年が日中友好の懸け橋となって活躍していくことに大いに期待するとともに、国民と国民の交流こそが相互理解を促進し、友情を育む源泉になると確信いたします。これからも政府の外交を後押しし、日中関係の改善につなげていきたいと思います。
これからの日中関係のあるべき姿に向けた進め方について、総理の見解を伺います。
政治改革についてお尋ねします。
昨年は、政治資金の透明性の確保や罰則を強化する政治資金規正法の改正などが実現し、政治不信払拭に向けて第一歩を踏み出しました。また、公明党の強い主張、提案により、政治資金を厳しくチェックする第三者機関、政治資金監視委員会の設置が決まりました。これにより、収支報告書に不正があれば、調査、是正、公表されることになります。共同提出した国民民主党と残された論点について詰めの作業を行っています。
ほかにも、企業・団体献金の取扱いや旧文通費の使途明確化など、いまだ多くの課題が残っており、成案を得るために与野党の枠を超えた努力が引き続き必要です。
国民の政治への信頼を回復するため、政治家が責任の重さを自覚し、思い切った政治改革を断行しなければなりません。自民党総裁である石破総理が、政治と金の問題を断固解消するという決意でリーダーシップを発揮すべきです。総理の決意を伺います。
循環経済への移行に向けた取組について伺います。
限りある資源を国内で循環させることは、海外からの資源調達リスクの低減、カーボンニュートラルの観点からだけではなく、地域経済の活性化にも資する重要な取組です。
岡山県真庭市では、循環型の町づくりを目指し、バイオマス由来の電気や熱で市庁舎のエネルギーを賄うとともに、生ごみを液体肥料に再生して地元の農業に活用するなど、未利用資源や廃棄物の活用による資源循環の取組が行われています。このような取組は、新たな循環産業の創出も期待されるため、国が積極的に支援すべきです。
総理は、昨年末、循環経済への移行加速化パッケージを取りまとめましたが、循環経済の構築による地方創生に向けた総理の決意を伺います。
電動キックボードやモペットと呼ばれる原動機付自転車などの新たな移動手段、モビリティーが普及する一方、利用者による交通違反や事故が急増しています。
また、訪日外国人旅行者の増加とともに、一般道を走るいわゆる公道カートも増え、複数台による隊列走行が迷惑だなどの声も多く上がっています。
利用者がルールを十分に理解していないことによる違反や事故も多く、ルールの更なる周知や利用者への安全教育を図るとともに、危険な運転に対しては取締りを一層強化すべきです。
加えて、シニアカーは歩行者扱いであるにもかかわらず、歩道を走行中に何で歩道を走っているんだと言われ、シニアカーは歩行者ですという印刷物を貼るようにしたという利用者の切実な声も聞いています。
電動キックボードなどの新たなモビリティーのルールの周知及び安全対策について、総理の答弁を求めます。
最後に一言申し上げます。
本年も清新で温かな政治を目指し、公明党の地方議員と密に連携しつつ、政策一つ一つを着実に実現し、国民の皆様のお役に立ってまいります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
石
石破茂#3
○内閣総理大臣(石破茂君) 竹谷とし子公明党代表代行の御質問にお答え申し上げます。
能登の復興加速と防災庁設置に向けた災害対応力、地域防災力の強化についてお尋ねを頂戴をいたしました。
能登半島の復旧復興を可能な限り早く成し遂げることこそが犠牲となられた方々の御霊に報いる道でございます。被災前の活気ある町並みと人々の笑顔を取り戻すため、生活となりわいの再建、被災地の創造的復興に政府一丸となって取り組んでまいります。
議員御指摘の災害の教訓を生かした事前防災を推進するため、令和八年度中に平時、発災時の司令塔として防災庁を設置するべく、準備を加速いたしてまいります。
防災庁は、専任の大臣を置き、十分な数のエキスパートをそろえた組織であり、災害対応を通じて得られる経験や教訓を着実に蓄積しながら、事前防災の徹底により被害の最小化を図るとともに、発災直後から被災者の方々が避難所において尊厳ある生活を営める環境を整備いたしてまいります。
また、良好な避難環境を早期に整備するため、議員御指摘のとおり、避難所運営等を担う地域のボランティア人材の育成研修やボランティア団体などの登録制度の創設などの取組を進めているところであり、引き続き地域防災力の向上に努めてまいります。
避難所の生活環境の改善についてでございますが、昨年の臨時会で成立いたしました補正予算では、自治体が避難所の生活環境の改善に資する先進的な取組としてトイレカー、キッチンカー、簡易ベッド等を整備する際に新地方創生交付金により支援を行うこととするとともに、発災時に利用可能なキッチンカー、トイレトレーラーなどをあらかじめ登録するデータベースを構築し、迅速な支援に資することといたしました。
公立小中学校の体育館への空調設備に係る臨時特例交付金につきましては、議員御指摘のとおり、申請期限の経過後も整備の検討を進めている自治体があると伺っております。今後、追加募集を行ってまいります。
また、令和七年度から、内閣府防災担当に、都道府県ごとの担当者として地域防災力強化担当職員を新たに配置することを予定いたしております。これらの職員を通じて、全国の有効な取組の紹介、自治体からの相談への対応や助言などを行い、自治体の取組を後押しいたしてまいります。
東日本大震災からの復興についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
福島県内で発生した除去土壌等につきましては、中間貯蔵開始後三十年以内の県外最終処分の実現に向けて、昨年十二月に閣僚級の会議を設置したところであり、再生利用の推進や全国民的な理解の醸成など、政府一体となって取組を進めてまいります。
福島イノベーション・コースト構想を更に発展させ、創造的復興の中核拠点となる福島国際研究教育機構、F―REIでは、国内外の優秀な研究者などを確保しつつ、研究成果を生かした産業化や人材育成を進めており、引き続き取組を支援をいたしてまいります。
第二期復興・創生期間の次の五年間は、復興に向けた課題を解決していく極めて重要な期間でございます。福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしという決意の下、被災地に更に寄り添い、復興に全力を尽くしてまいります。
官公需の価格転嫁を含む中小企業の賃上げ支援についてでございます。
多くの中小企業が賃上げができますよう利益を上げていただくためには、省庁の枠を超えてきめ細かく対応する必要がございます。そのため、先日、私から関係大臣に対しまして、価格転嫁を阻害する商慣習の一掃に向けて取り組むよう指示したところでございます。
具体的には、下請法の改正法案の今国会の提出に加えまして、下請法違反がないか業界ごとに自主点検を行い、違反があった場合には不利益の補償が行われる方策を考えていかなければなりません。サプライチェーンの頂点となります企業や業界には、直接の取引先の更に先まで価格転嫁が可能となるような価格決定や、それが隅々まで伝わる情報発信を行ってもらわなければなりません。労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の遵守が徹底されることも極めて必要なことでございます。これらにつきまして、官庁の枠を超えて関係省庁一丸となって取り組んでまいります。
御指摘の官公需につきましても、価格転嫁が行われることが重要でございます。コストが上がった場合に適切に価格交渉、価格転嫁に応じるよう、私から各省庁に指示をいたしました。
今後、御指摘を踏まえまして、省庁の枠を超え、省力化投資促進プランを策定し、もう一段きめ細かく賃上げを支援する取組を抜本的に強化をいたしてまいります。
女性の活躍による所得向上と地域活性化のための環境整備についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
女性の活躍が広がることは、国全体の創造性や活力を高める上で極めて重要なことであると考えております。地方創生二・〇を進めます上でも、若者や女性にも選ばれる地方をつくることが第一に求められております。
こうした考えの下、女性の活躍による所得向上を広く進めていく観点から、デジタル技術の習得などリスキリングの支援、テレワークなど多様な働き方の環境整備、女性起業家のためのネットワークの充実などに取り組んでまいります。
女性の活躍による地域活性化のための環境整備に向けて、若者や女性にとって魅力ある働き方、職場づくりを進める観点から、地域間、男女間の賃金格差の是正、女性のL字カーブの解消、男性の育児休業の取得促進、無意識の思い込み、アンコンシャスバイアスの解消などに取り組んでまいります。
こうした取組を後押しするため、地域の支援体制を強化するための法案を今国会に提出をし、女性の活躍による所得向上、地域活性化に向けた取組を強力に進めてまいります。
男性は職があれば戻ってくるが、女性は必ずしもそうではないという竹谷議員の御指摘は、まさしくそういう面があろうかというふうに思っております。私の地元においてもそういう面がございます。御指摘を踏まえ、更に精力的に取り組んでまいりたいと存じます。
自動車関係諸税についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
令和七年度与党税制改正大綱におきまして、日本の自動車戦略、インフラ整備の長期展望、カーボンニュートラル目標実現等の観点を踏まえまして、国、地方を通じた安定的な財源確保を前提に、中長期的な視点から、公平、中立、簡素な課税の在り方を検討するとの基本的な考え方が示されております。
この大綱では、いわゆるガソリンの暫定税率の廃止につきましては、昨年十二月の自民、公明、国民民主の三党幹事長間の合意を踏まえ、具体的な実施方法等につきまして引き続き真摯に協議を行っていく、車体課税については、国、地方の税収中立の下で、取得時の負担軽減や保有時の税負担の在り方等について検討するとされておるところでございます。政府といたしましては、これらの検討を踏まえて適切に対応いたしてまいります。
扶養控除についてお尋ねを頂戴をいたしております。
高校生年代の扶養控除は、令和七年度与党税制改正大綱にも記載されているとおり、児童手当を始めとする子育て関連施策との関係、所得税の所得再分配機能等の観点や令和六年度税制改正大綱で示した考え方等を踏まえつつ、各種控除の在り方の一環として引き続き検討を行い、令和八年度以降の税制改正において、各種控除の在り方の一環として結論を得るものと考えております。
十六歳未満を対象としたいわゆる年少扶養控除につきましては、所得控除から手当へという考え方の下、子ども手当の創設に伴い、平成二十二年度税制改正において廃止をされた経緯があり、こうした経緯も踏まえる必要があるものと考えておるところでございます。
年金制度改正についてのお尋ねがございました。
基礎年金のマクロ経済スライドが早期に終了することは、将来の基礎年金水準の確保につながるものであり、今後の経済が好調に推移しない場合の備えとして検討を進めております。引き続き、年金法改正案の取りまとめに向け、成案を得るべく努力をいたしてまいります。
多様な人生設計、ライフコースと申しますが、多様な人生設計に応じて将来の年金額の具体的なイメージを持っていただけますよう、今回の財政検証において個人単位の年金額の推計を初めて行ったところでございます。加えて、個々人の年金受給見込額を試算できるよう、試みの計算でございます、試算できるよう、公的年金シミュレーターを運用いたしており、その利用促進など、分かりやすく丁寧な広報に一層取り組んでまいりたいと思っております。
ハラスメント対策及び高齢者の労働災害の防止についてでございます。
今や我が国は、人口希少社会、まれに少ないという字を書きますが、人材希少社会に入っており、希少な人材、働く方を大事にする社会を築いていくことが必要であります。
カスタマーハラスメントや求職者などに対するセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主に対し相談体制の整備などの雇用管理上の措置を義務化するなどの内容を盛り込んだ労働施策総合推進法等の改正法案を今国会に提出することといたしており、ハラスメント対策の強化に取り組んでまいります。
また、高年齢労働者の方々の特性に配慮し、作業環境の改善や作業管理などを行うことを事業主の努力義務とするなどの内容を盛り込んだ労働安全衛生法等の改正法案を今国会に提出することといたしており、高年齢労働者の方々の労働災害の防止に取り組んでまいります。
教育の無償化と質の向上についてでございますが、教育費の負担軽減の検討に当たりましては、こども・子育て加速化プランに基づき家計支援のための様々な施策が講じられていることや、教育の質の向上、基盤としての国の制度と地域の実情を踏まえて地方自治体が独自に実施する支援とのバランス、安定的な財源の確保といった論点も総合的に考える必要がございます。
公明党と自民党、維新の会との間で実務者による協議を行っておるものと承知をいたしておるところでございますが、そのような論点も含めて政党間で協議が進められているものと、かように考えておるところでございます。
教員の処遇改善と働き方改革についてでございます。
御指摘いただきましたように、働き方改革を確実に進めることが求められております。業務の仕分を行った学校・教師が担う業務に係る三分類に基づく業務の更なる厳選、見直しや、標準を大きく上回る授業時数の見直し、校務DXの加速化を進めるとともに、学校の指導、運営体制の充実により、教師の時間外在校等の時間を削減をいたしてまいります。こうした教師の働き方改革や給与面を含む処遇改善等を進めてまいります。
マレーシア、インドネシア訪問についてお尋ねを頂戴をいたしました。
日本外交にとり、東南アジア諸国との関係は最優先事項の一つであります。竹谷議員御指摘のとおり、世界の成長センター、インド太平洋地域の要の存在であります東南アジアとの連携強化は、今まで以上に重要な課題であると認識をいたしております。
こうした問題意識から、総理就任後初の二国間訪問としてマレーシア、インドネシア両国を訪問し、幅広い分野で具体的な成果を得ることができました。
安全保障面では、OSAや海洋安全保障協力につき、具体的協力の進展で一致をいたしました。
経済面におきましては、LNGの安定供給に向けた協力、脱炭素化に向けたアジア・ゼロエミッション共同体、AZECと申しますが、これを通じました連携を確認いたしました。
地域・国際情勢につきましても、東シナ海、南シナ海などについて率直なやり取りを行ったところでございます。
今回の訪問で構築をした両国首脳との信頼関係も踏まえ、東南アジア諸国との関係を更に発展させてまいります。
日中関係についてでございます。
日中両国間には様々な可能性とともに数多くの課題、懸案がございますが、両国は、地域と国際社会の平和と繁栄にとって共に重大な責任を有しております。
価値を共有する同盟国、同志国との連携を前提としつつ、中国との間では、習近平国家主席とも確認をいたしました戦略的互恵関係を包括的に推進いたしますとともに、建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力で進めていく、これが日本政府の方針でございます。
中国との間では、まさに竹谷議員からの御指摘のとおり、この大きな方向性の下で、首脳レベルや、先般の森山幹事長及び御党の西田幹事長の訪中を始めとした政党間のものも含めまして、あらゆるレベルで幅広い分野において意思疎通をより一層強化し、課題と懸案を減らし、協力と連携を増やしていくべく共に取り組んでいく考えでございます。
政治改革の決意についてお尋ねを頂戴をいたしました。
さきの臨時会で様々な政治改革関連の法律が成立をいたしましたが、御指摘のとおり、引き続き取り組むべき課題がございます。
昨年の立法を受け、今後、国会議員関係政治団体の収支報告書の監視などを行う政治資金監視委員会を国会に設置するための法律、所属国会議員が起訴された場合などにおける政党交付金の交付停止などに関する法律が必要とされております。それらの実現に向け、我が党は各党各会派と議論を進めてまいるところでございます。
また、昨年十一月、御党との間で結ばせていただきました自公連立政権合意の中に、当選無効となった議員の歳費返納等を義務付ける法改正の実現を図ると明記させていただきました。公明党とも緊密に連携しながら、可能な限り早期の実現に向け、議論を加速させてまいります。
我が党では、禁止より公開という考え方に基づき、政党などの収支報告書の内容を簡単に検索できるデータベースを公表するための政治資金規正法の改正を行うなど、企業・団体献金も含めた政治資金の透明性の確保に取り組んでまいりました。現在も、透明性を更に向上させるための法案につき、党内で議論を進めておるところでございます。
政治に対する国民の信頼を確保するため、引き続き、政治は国民のものとの原点に立ち、謙虚、真摯、誠実に政治改革に取り組んでまいります。
循環経済の構築による地方創生についてお尋ねをいただきました。
循環経済への移行は、廃棄物などを資源として最大限に活用しながら、付加価値を生み出し、新たな成長につなげる国家戦略として推し進めるべき重要な取組でございます。
例えば、北海道上士幌町では、畜産ふん尿を活用したバイオガス発電の電力を畜産農家などに供給するとともに、残渣である消化液を飼料の生産に利用しております。昨年末に取りまとめました循環経済への移行加速化パッケージを踏まえ、こうした日本全体のモデルとなる地域の意欲的な取組を支援し、新たな付加価値を生み出す地方創生につなげてまいりたいと考えております。
新たなモビリティーの交通ルールの周知、安全対策についてお尋ねを頂戴をいたしました。
近年、様々な種類のモビリティーが登場し、道路交通の主体が多様化いたしており、全ての方々にとって安全で快適な通行環境を確保するための取組が重要となっております。
電動キックボードや公道、公の道でございます、公道を走行するカートについては、これらを貸し出す事業者から利用者に対して交通ルールを教示することが重要でありますことから、効果的な方法により交通安全教育を推進するため、これらの事業者と警察との緊密な連携を図ってまいります。
モペットと呼ばれますペダル付き電動バイクにつきましては、自転車とは異なり、運転するためには免許が必要であり、歩道の通行も常に禁止をされております。昨年の道路交通法の改正により、原動機を使わずにペダルだけを用いて走行する場合でも、原動機付自転車などのルールが適用されることは明確化されました。こうしたルールにつきまして、広報啓発をより強化をいたしてまいります。
これらのモビリティーによる悪質、危険な違反行為に対しましては厳格な取締りを行うとともに、電動車椅子を含む歩行者の安全確保を徹底をいたしてまいります。
残余の御質問につきましては、関係大臣から答弁を申し上げます。
以上でございます。拍手
〔国務大臣中野洋昌君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →能登の復興加速と防災庁設置に向けた災害対応力、地域防災力の強化についてお尋ねを頂戴をいたしました。
能登半島の復旧復興を可能な限り早く成し遂げることこそが犠牲となられた方々の御霊に報いる道でございます。被災前の活気ある町並みと人々の笑顔を取り戻すため、生活となりわいの再建、被災地の創造的復興に政府一丸となって取り組んでまいります。
議員御指摘の災害の教訓を生かした事前防災を推進するため、令和八年度中に平時、発災時の司令塔として防災庁を設置するべく、準備を加速いたしてまいります。
防災庁は、専任の大臣を置き、十分な数のエキスパートをそろえた組織であり、災害対応を通じて得られる経験や教訓を着実に蓄積しながら、事前防災の徹底により被害の最小化を図るとともに、発災直後から被災者の方々が避難所において尊厳ある生活を営める環境を整備いたしてまいります。
また、良好な避難環境を早期に整備するため、議員御指摘のとおり、避難所運営等を担う地域のボランティア人材の育成研修やボランティア団体などの登録制度の創設などの取組を進めているところであり、引き続き地域防災力の向上に努めてまいります。
避難所の生活環境の改善についてでございますが、昨年の臨時会で成立いたしました補正予算では、自治体が避難所の生活環境の改善に資する先進的な取組としてトイレカー、キッチンカー、簡易ベッド等を整備する際に新地方創生交付金により支援を行うこととするとともに、発災時に利用可能なキッチンカー、トイレトレーラーなどをあらかじめ登録するデータベースを構築し、迅速な支援に資することといたしました。
公立小中学校の体育館への空調設備に係る臨時特例交付金につきましては、議員御指摘のとおり、申請期限の経過後も整備の検討を進めている自治体があると伺っております。今後、追加募集を行ってまいります。
また、令和七年度から、内閣府防災担当に、都道府県ごとの担当者として地域防災力強化担当職員を新たに配置することを予定いたしております。これらの職員を通じて、全国の有効な取組の紹介、自治体からの相談への対応や助言などを行い、自治体の取組を後押しいたしてまいります。
東日本大震災からの復興についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
福島県内で発生した除去土壌等につきましては、中間貯蔵開始後三十年以内の県外最終処分の実現に向けて、昨年十二月に閣僚級の会議を設置したところであり、再生利用の推進や全国民的な理解の醸成など、政府一体となって取組を進めてまいります。
福島イノベーション・コースト構想を更に発展させ、創造的復興の中核拠点となる福島国際研究教育機構、F―REIでは、国内外の優秀な研究者などを確保しつつ、研究成果を生かした産業化や人材育成を進めており、引き続き取組を支援をいたしてまいります。
第二期復興・創生期間の次の五年間は、復興に向けた課題を解決していく極めて重要な期間でございます。福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしという決意の下、被災地に更に寄り添い、復興に全力を尽くしてまいります。
官公需の価格転嫁を含む中小企業の賃上げ支援についてでございます。
多くの中小企業が賃上げができますよう利益を上げていただくためには、省庁の枠を超えてきめ細かく対応する必要がございます。そのため、先日、私から関係大臣に対しまして、価格転嫁を阻害する商慣習の一掃に向けて取り組むよう指示したところでございます。
具体的には、下請法の改正法案の今国会の提出に加えまして、下請法違反がないか業界ごとに自主点検を行い、違反があった場合には不利益の補償が行われる方策を考えていかなければなりません。サプライチェーンの頂点となります企業や業界には、直接の取引先の更に先まで価格転嫁が可能となるような価格決定や、それが隅々まで伝わる情報発信を行ってもらわなければなりません。労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の遵守が徹底されることも極めて必要なことでございます。これらにつきまして、官庁の枠を超えて関係省庁一丸となって取り組んでまいります。
御指摘の官公需につきましても、価格転嫁が行われることが重要でございます。コストが上がった場合に適切に価格交渉、価格転嫁に応じるよう、私から各省庁に指示をいたしました。
今後、御指摘を踏まえまして、省庁の枠を超え、省力化投資促進プランを策定し、もう一段きめ細かく賃上げを支援する取組を抜本的に強化をいたしてまいります。
女性の活躍による所得向上と地域活性化のための環境整備についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
女性の活躍が広がることは、国全体の創造性や活力を高める上で極めて重要なことであると考えております。地方創生二・〇を進めます上でも、若者や女性にも選ばれる地方をつくることが第一に求められております。
こうした考えの下、女性の活躍による所得向上を広く進めていく観点から、デジタル技術の習得などリスキリングの支援、テレワークなど多様な働き方の環境整備、女性起業家のためのネットワークの充実などに取り組んでまいります。
女性の活躍による地域活性化のための環境整備に向けて、若者や女性にとって魅力ある働き方、職場づくりを進める観点から、地域間、男女間の賃金格差の是正、女性のL字カーブの解消、男性の育児休業の取得促進、無意識の思い込み、アンコンシャスバイアスの解消などに取り組んでまいります。
こうした取組を後押しするため、地域の支援体制を強化するための法案を今国会に提出をし、女性の活躍による所得向上、地域活性化に向けた取組を強力に進めてまいります。
男性は職があれば戻ってくるが、女性は必ずしもそうではないという竹谷議員の御指摘は、まさしくそういう面があろうかというふうに思っております。私の地元においてもそういう面がございます。御指摘を踏まえ、更に精力的に取り組んでまいりたいと存じます。
自動車関係諸税についてのお尋ねを頂戴をいたしました。
令和七年度与党税制改正大綱におきまして、日本の自動車戦略、インフラ整備の長期展望、カーボンニュートラル目標実現等の観点を踏まえまして、国、地方を通じた安定的な財源確保を前提に、中長期的な視点から、公平、中立、簡素な課税の在り方を検討するとの基本的な考え方が示されております。
この大綱では、いわゆるガソリンの暫定税率の廃止につきましては、昨年十二月の自民、公明、国民民主の三党幹事長間の合意を踏まえ、具体的な実施方法等につきまして引き続き真摯に協議を行っていく、車体課税については、国、地方の税収中立の下で、取得時の負担軽減や保有時の税負担の在り方等について検討するとされておるところでございます。政府といたしましては、これらの検討を踏まえて適切に対応いたしてまいります。
扶養控除についてお尋ねを頂戴をいたしております。
高校生年代の扶養控除は、令和七年度与党税制改正大綱にも記載されているとおり、児童手当を始めとする子育て関連施策との関係、所得税の所得再分配機能等の観点や令和六年度税制改正大綱で示した考え方等を踏まえつつ、各種控除の在り方の一環として引き続き検討を行い、令和八年度以降の税制改正において、各種控除の在り方の一環として結論を得るものと考えております。
十六歳未満を対象としたいわゆる年少扶養控除につきましては、所得控除から手当へという考え方の下、子ども手当の創設に伴い、平成二十二年度税制改正において廃止をされた経緯があり、こうした経緯も踏まえる必要があるものと考えておるところでございます。
年金制度改正についてのお尋ねがございました。
基礎年金のマクロ経済スライドが早期に終了することは、将来の基礎年金水準の確保につながるものであり、今後の経済が好調に推移しない場合の備えとして検討を進めております。引き続き、年金法改正案の取りまとめに向け、成案を得るべく努力をいたしてまいります。
多様な人生設計、ライフコースと申しますが、多様な人生設計に応じて将来の年金額の具体的なイメージを持っていただけますよう、今回の財政検証において個人単位の年金額の推計を初めて行ったところでございます。加えて、個々人の年金受給見込額を試算できるよう、試みの計算でございます、試算できるよう、公的年金シミュレーターを運用いたしており、その利用促進など、分かりやすく丁寧な広報に一層取り組んでまいりたいと思っております。
ハラスメント対策及び高齢者の労働災害の防止についてでございます。
今や我が国は、人口希少社会、まれに少ないという字を書きますが、人材希少社会に入っており、希少な人材、働く方を大事にする社会を築いていくことが必要であります。
カスタマーハラスメントや求職者などに対するセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主に対し相談体制の整備などの雇用管理上の措置を義務化するなどの内容を盛り込んだ労働施策総合推進法等の改正法案を今国会に提出することといたしており、ハラスメント対策の強化に取り組んでまいります。
また、高年齢労働者の方々の特性に配慮し、作業環境の改善や作業管理などを行うことを事業主の努力義務とするなどの内容を盛り込んだ労働安全衛生法等の改正法案を今国会に提出することといたしており、高年齢労働者の方々の労働災害の防止に取り組んでまいります。
教育の無償化と質の向上についてでございますが、教育費の負担軽減の検討に当たりましては、こども・子育て加速化プランに基づき家計支援のための様々な施策が講じられていることや、教育の質の向上、基盤としての国の制度と地域の実情を踏まえて地方自治体が独自に実施する支援とのバランス、安定的な財源の確保といった論点も総合的に考える必要がございます。
公明党と自民党、維新の会との間で実務者による協議を行っておるものと承知をいたしておるところでございますが、そのような論点も含めて政党間で協議が進められているものと、かように考えておるところでございます。
教員の処遇改善と働き方改革についてでございます。
御指摘いただきましたように、働き方改革を確実に進めることが求められております。業務の仕分を行った学校・教師が担う業務に係る三分類に基づく業務の更なる厳選、見直しや、標準を大きく上回る授業時数の見直し、校務DXの加速化を進めるとともに、学校の指導、運営体制の充実により、教師の時間外在校等の時間を削減をいたしてまいります。こうした教師の働き方改革や給与面を含む処遇改善等を進めてまいります。
マレーシア、インドネシア訪問についてお尋ねを頂戴をいたしました。
日本外交にとり、東南アジア諸国との関係は最優先事項の一つであります。竹谷議員御指摘のとおり、世界の成長センター、インド太平洋地域の要の存在であります東南アジアとの連携強化は、今まで以上に重要な課題であると認識をいたしております。
こうした問題意識から、総理就任後初の二国間訪問としてマレーシア、インドネシア両国を訪問し、幅広い分野で具体的な成果を得ることができました。
安全保障面では、OSAや海洋安全保障協力につき、具体的協力の進展で一致をいたしました。
経済面におきましては、LNGの安定供給に向けた協力、脱炭素化に向けたアジア・ゼロエミッション共同体、AZECと申しますが、これを通じました連携を確認いたしました。
地域・国際情勢につきましても、東シナ海、南シナ海などについて率直なやり取りを行ったところでございます。
今回の訪問で構築をした両国首脳との信頼関係も踏まえ、東南アジア諸国との関係を更に発展させてまいります。
日中関係についてでございます。
日中両国間には様々な可能性とともに数多くの課題、懸案がございますが、両国は、地域と国際社会の平和と繁栄にとって共に重大な責任を有しております。
価値を共有する同盟国、同志国との連携を前提としつつ、中国との間では、習近平国家主席とも確認をいたしました戦略的互恵関係を包括的に推進いたしますとともに、建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力で進めていく、これが日本政府の方針でございます。
中国との間では、まさに竹谷議員からの御指摘のとおり、この大きな方向性の下で、首脳レベルや、先般の森山幹事長及び御党の西田幹事長の訪中を始めとした政党間のものも含めまして、あらゆるレベルで幅広い分野において意思疎通をより一層強化し、課題と懸案を減らし、協力と連携を増やしていくべく共に取り組んでいく考えでございます。
政治改革の決意についてお尋ねを頂戴をいたしました。
さきの臨時会で様々な政治改革関連の法律が成立をいたしましたが、御指摘のとおり、引き続き取り組むべき課題がございます。
昨年の立法を受け、今後、国会議員関係政治団体の収支報告書の監視などを行う政治資金監視委員会を国会に設置するための法律、所属国会議員が起訴された場合などにおける政党交付金の交付停止などに関する法律が必要とされております。それらの実現に向け、我が党は各党各会派と議論を進めてまいるところでございます。
また、昨年十一月、御党との間で結ばせていただきました自公連立政権合意の中に、当選無効となった議員の歳費返納等を義務付ける法改正の実現を図ると明記させていただきました。公明党とも緊密に連携しながら、可能な限り早期の実現に向け、議論を加速させてまいります。
我が党では、禁止より公開という考え方に基づき、政党などの収支報告書の内容を簡単に検索できるデータベースを公表するための政治資金規正法の改正を行うなど、企業・団体献金も含めた政治資金の透明性の確保に取り組んでまいりました。現在も、透明性を更に向上させるための法案につき、党内で議論を進めておるところでございます。
政治に対する国民の信頼を確保するため、引き続き、政治は国民のものとの原点に立ち、謙虚、真摯、誠実に政治改革に取り組んでまいります。
循環経済の構築による地方創生についてお尋ねをいただきました。
循環経済への移行は、廃棄物などを資源として最大限に活用しながら、付加価値を生み出し、新たな成長につなげる国家戦略として推し進めるべき重要な取組でございます。
例えば、北海道上士幌町では、畜産ふん尿を活用したバイオガス発電の電力を畜産農家などに供給するとともに、残渣である消化液を飼料の生産に利用しております。昨年末に取りまとめました循環経済への移行加速化パッケージを踏まえ、こうした日本全体のモデルとなる地域の意欲的な取組を支援し、新たな付加価値を生み出す地方創生につなげてまいりたいと考えております。
新たなモビリティーの交通ルールの周知、安全対策についてお尋ねを頂戴をいたしました。
近年、様々な種類のモビリティーが登場し、道路交通の主体が多様化いたしており、全ての方々にとって安全で快適な通行環境を確保するための取組が重要となっております。
電動キックボードや公道、公の道でございます、公道を走行するカートについては、これらを貸し出す事業者から利用者に対して交通ルールを教示することが重要でありますことから、効果的な方法により交通安全教育を推進するため、これらの事業者と警察との緊密な連携を図ってまいります。
モペットと呼ばれますペダル付き電動バイクにつきましては、自転車とは異なり、運転するためには免許が必要であり、歩道の通行も常に禁止をされております。昨年の道路交通法の改正により、原動機を使わずにペダルだけを用いて走行する場合でも、原動機付自転車などのルールが適用されることは明確化されました。こうしたルールにつきまして、広報啓発をより強化をいたしてまいります。
これらのモビリティーによる悪質、危険な違反行為に対しましては厳格な取締りを行うとともに、電動車椅子を含む歩行者の安全確保を徹底をいたしてまいります。
残余の御質問につきましては、関係大臣から答弁を申し上げます。
以上でございます。拍手
〔国務大臣中野洋昌君登壇、拍手〕
中
中野洋昌#4
○国務大臣(中野洋昌君) 竹谷とし子議員から、半島や離島の防災の強化につきましてお尋ねがありました。
私も昨年、令和六年能登半島地震及び豪雨の被災地を訪れましたが、防災面での課題を改めて認識するとともに、その解消に向けた道路、交通の確保の重要性を再認識したところであります。
半島につきましては、議員立法である半島振興法の延長に向けまして、これまで与党において半島防災の観点から議論が重ねられ、近く与野党合同での検討が開始をされると承知をしております。
また、離島につきましては、議員も御尽力いただきました令和四年の離島振興法改正におきまして、事前防災、減災等に資する国土強靱化の観点が明記されたところであります。
これらを踏まえまして、道路、港湾、空港、上下水道等の防災対策や体制の整備、交通の確保を一層推進し、皆様が安心して暮らし続けられる災害に強い半島、離島の実現に取り組んでまいります。拍手
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この発言だけを見る →私も昨年、令和六年能登半島地震及び豪雨の被災地を訪れましたが、防災面での課題を改めて認識するとともに、その解消に向けた道路、交通の確保の重要性を再認識したところであります。
半島につきましては、議員立法である半島振興法の延長に向けまして、これまで与党において半島防災の観点から議論が重ねられ、近く与野党合同での検討が開始をされると承知をしております。
また、離島につきましては、議員も御尽力いただきました令和四年の離島振興法改正におきまして、事前防災、減災等に資する国土強靱化の観点が明記されたところであります。
これらを踏まえまして、道路、港湾、空港、上下水道等の防災対策や体制の整備、交通の確保を一層推進し、皆様が安心して暮らし続けられる災害に強い半島、離島の実現に取り組んでまいります。拍手
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関
浅
浅田均#6
○浅田均君 日本維新の会、浅田均でございます。
私は、会派を代表し、石破総理の施政方針演説等に関し、総理に質問いたします。
初めに、企業・団体献金について質問します。
総理は、企業・団体献金は悪ではないと繰り返し発言されています。企業・団体献金について善悪の観点から発言されておりますが、私たちが問うているのは、企業・団体献金の是非です。今回のパーティー裏金事案に鑑み、自民党のリーダーとして、企業・団体献金は非であるという決断をすべきではないですか。お答えください。
総理は、所信表明の中で政治改革について触れ、政党、政治団体としての規律の在り方をどのように考え、また、その規律をどのように担保していくのか、そのための法制度の在り方も含めて議論を深めていきたいと発言されていますが、政党法を念頭に置いての御発言なら、憲法二十一条で保障される結社の自由、表現の自由という規定とどう整合させ、どのように議論を深めることができるとお考えですか。お答えください。
現在、我が党と与党の間で協議中の教育無償化について質問いたします。
我が党は、所得制限のない完全教育無償化を憲法上の原則として定め、経済的理由によって学校選択が妨げられることのないよう、教育の全課程における無償化を掲げ、進めてきました。
現在の国の高等学校等就学支援金制度は、平成二十六年に所得制限制に変更されました。その後十年間で子育て世帯の平均年収は百万円近く上がり、約八百十三万円、中央値は七百三十一万円、厚生労働省調査、となりました。決して子育て世帯が裕福になったのではないのに、支援金の給付対象から外れる子供の割合が高くなったことで、子供たちが私立を含めて本当に行きたい高校にチャレンジできなくなっているのが現状です。
子供が家計状況に左右されることなく高校を自由に選択できる、そのような社会をつくるのは大人の責務ではないですか。所得制限を撤廃し、高校教育の無償化を早急に実現すべきではないですか。お答えください。
教育無償化によって教育の質が向上することが大前提です。維新の考える質とは、この激変する社会情勢の中で、自らの頭で正解を考え、臨機応変に行動できるような、自己決定、自己選択ができる能力を持った自立した個人を育成することです。
我が党は、個人が教育分野なら自由に使い道を決めることができる教育クーポンによって、学校単位で補助する形から個人を補助する形への切替えを提唱しています。自ら使い道を、使い方を選び、学ぶものを選ぶことで、自ら学ぶ意思を養うとともに、自らの将来に責任を持つことにつながります。選ばれる側も、選ばれるために魅力を高める努力をせざるを得ません。切磋琢磨という市場原理の良い側面が供給側に働きますが、政府として教育クーポンの導入を検討する考えはありますか。答弁を求めます。
次に、財政再建について質問します。
令和七年度の一般会計予算の歳出は百十五・五兆円です。しかし、この中には地方交付税交付金、利払い費、債務償還費等が含まれるので、一般歳出は六十八・二兆円に減ります。政策金利が〇・五%に上がり、これからの利払い費が減ることはないでしょう。政策的経費が圧迫されないようにするには歳出改革は待ったなしです。無駄を見直し、徹底的な歳出改革を実施することが必要だと考えますが、総理の認識を伺います。
次に、所得税と社会保険料について基本的なことを三点質問します。
一、我が国の所得税収総額は他の先進国と比べ非常に少ないと言われていますが、総理はどのようにお考えですか。二、大多数の人にとって手取りを大きく減らしているのは税ではなく社会保険料だと考えますが、総理はどのように捉えられていますか。三、我が国の社会保険料は逆進的だと考えますが、総理はどう認識されていますか。お答えください。
次に、社会保障制度の問題点について質問します。
本来は豊かな社会をつくるはずの社会保障制度が、一部の国民にとって過度な負担となり、国の活力をそいでいます。所得に対する社会保険料と税金を合わせた負担割合を表す国民負担率は実に四五%を超え、給与の半分を召し上げられている状態です。
特に現役世代が過重な負担を負っており、これが若い世代が結婚、子育ての将来展望を描けない要因になっているのは明らかではないでしょうか。このような制度では、たとえ制度が持続できたとしても、我が国の国力を先食いしていることになりませんか。
次世代のための政党である日本維新の会は、社会保険料を下げる改革のエンジンになります。
所得税の支払のボーダーラインとなる百三万円の壁の引上げが、国民生活のみならず、労働供給の面から重要であることは言をまちません。
しかしながら、この壁を乗り越えたとしても、その先には崖ともいうべき社会保険料の壁が待ち構えています。そのうちのいわゆる百六万円の壁に関して現在政府が打ち出している施策は、どれも事業者側への給付を行うものです。マイナンバーが普及した今、壁を埋めるための給付を労働者側に直接行う選択肢もあるのに、なぜ事業者側へ給付することにしたのですか。
百六万円の壁のように、社会保険料の負担増大により手取り収入が減少するケースがあることを念頭に置くと、今後の給付では、いわゆる岸田減税のように所得税や住民税の納税額を物差しにするだけではなく、社会保険料の負担額も考慮に入れるべきではないですか。答弁を求めます。
現在、政府が、給付金等の事業のうち、個人の社会保険料負担額を考慮して給付額を決めているものは何事業ありますか。諸外国の給付付き税額控除の在り方を参考とし、マイナンバーを活用するなどして、各個人の社会保険料の負担額を考慮して補助金が支給できるデジタル基盤を整えるべきではないですか。お答えください。
これまで政府・与党が実施してきた事業者に対する補助金は、補助金支給型の経済対策は、GDPを押し上げる効果を発揮しません。そもそもGDPの性質上、事業者への補助金は、上がる売上原価を元に戻すだけで、付加価値を生み出す効果はありませんと考えられますが、どのような理由で事業者に補助金を与えるだけでGDPを押し上げると考えたのか、そのメカニズムを説明してください。
設備投資に関しては、日本は欧米に比べその投資回収スパンが長いといった特徴がありますが、産業の主戦場がGAFAに代表されるウェブサービスやアプリ等、開発期間の短いものに移ることで、投資回収スパンの短さも重要となっています。
設備投資回収に関し、一定期間より早く回収できた企業には減税するなどのインセンティブを与えることを検討すべきではないですか。見解を伺います。
次に、賃上げについて質問します。
昨年の春闘での賃上げは三十三年ぶりの高水準となりましたが、七割を占める中小企業には波及しませんでした。中小企業は、価格転嫁が難しく、賃金を上げにくい構造下にあり、物価上昇を上回る賃上げを実現するには相応の施策が必要です。中小企業にまで賃上げを行き渡らせるために、最低賃金の引上げ以外のどのような施策をお考えですか。
持続的な賃上げには労働生産性を上げる企業努力も不可欠ですが、政府もこれを後押しする施策を練るべきではないですか。
昨年四月、中小企業が多い物流分野に改善基準告示が導入されました。具体的に実収入は増えたかどうか、お答えください。
地方創生について伺います。
政府は、平成二十六年以降、地方創生に取り組み続けていますが、これまでの施策のどこに問題があり、何が足りなかったのか、分析されたのですか。その上で新しい政策を示すべきではないですか。旧態依然とした補助金による地方への支援では、真に地域の多様な力を引き出すことはできないのではないですか。必要なのは、自由な自治体運営を可能とする税源移譲と規制緩和だと考えます。併せて見解を伺います。
これまで、課室の設置にとどまらず、地方移転したと言えるのは文化庁のみで、その文化庁ですら半分近くの課が東京に残っています。この反省がなければ地方移転の進展はままなりません。
これまで失敗してきた中央省庁の地方移転を焼き直す必要があるのですか。これまでの問題点は何で、どのように解決するのか、併せてお答えください。
規制改革について質問します。
日本経済を力強く成長させるためには、既存産業への参入障壁撤廃など、既得権にとらわれない大胆な規制改革で経済を成長させることが不可欠です。
我が党が強く訴えてきたライドシェアについて、政府は去年四月、日本版ライドシェアなる制度をスタートさせましたが、タクシー事業者にしか認められず、運行できる地域や時間帯、それに台数に制限を設け、ドライバーには雇用契約が義務付けられています。政府が昨年末、万博期間中は日本版ライドシェアの運行エリアを大阪全域に広げ、運行時間も全ての曜日で二十四時間可能にするのを決めたことは一定の評価をしますが、少なくとも同じような内容は全国展開できるのではありませんか。
岸田前政権は昨年夏、ライドシェア全面解禁について検討を続けることとしました。政府はいつまでに結論を出すお考えですか。我が党は、真のライドシェア導入への推進法案を近く国会に提出する予定です。是非、各会派の賛同をお願いしたいと存じますが、総理も賛同していただけますか。
次に、外交・安全保障について質問します。
アメリカで第二次トランプ政権がスタートしました。米国第一主義を掲げるトランプ氏の再登板により、世界では国際協調と自由貿易という戦後秩序の二大原則が揺らいでいます。トランプ大統領は就任演説で、日本や欧州諸国などとの同盟について一切言及がありませんでした。既に領土や関税をめぐり、同盟国への恫喝もいとわない姿勢が見られます。
同盟国日本には、民主主義陣営の分断を招かぬよう、米国を国際協調の輪につなぎ止めておく役割があり、米国を中心とした同盟網の結束及び世界秩序の堅持に資するべく、能動的な関与が求められると思いますが、認識を伺います。また、具体的にいかに対応していくお考えですか。
バイデン前大統領が退任間際に日本製鉄の米鉄鋼大手USスチール買収計画に禁止命令を出した問題は、日米同盟の試金石です。阻止命令の無効を求めて提訴した日本製鉄が司法の場で買収計画の正当性を主張するのは当然です。日本政府は、買収阻止とそれによって生じる感情的しこりが日米関係をきしませ、同盟関係を揺るがす事態を招いてはなりません。
そもそもUSスチール買収計画をめぐっては、去年の米大統領選のさなかにトランプ、ハリス両候補が共に反対姿勢を示して政治問題化していました。現下の混乱に至ったのは、米政権側に積極的な働きかけを怠ってきた日本政府の対米外交の姿勢だと断じざるを得ませんが、否定できますか。この案件をどのように軟着陸させるのですか。お答えください。
戦後の世界経済は、自由貿易体制の下で人、物、金、サービスが自由に行き交うことで発展してきました。保護主義を掲げ、同盟国にも関税政策を振りかざすトランプ大統領の再登場は、経済の国際ルールに対する重大な挑戦になりかねません。
国際社会が結束し、繁栄を支えてきた自由貿易体制を崩壊させてはなりません。そのためにも、米国の離脱後、世界のGDPの一五%を占める経済圏に成長させたTPP推進の旗を振ってきた日本が果たすべき役割は大きいと思料しますが、総理のお考えをお示しください。
トランプ政権が中国に対して追加関税を実行すれば、日本でも中国経済への下押し圧力が強まります。日米分断を狙う中国は、得意のほほ笑み外交で日本への接近を図っていますが、力ずくで相手を屈服させようとする横暴な手法は捨てていません。
例えば、中国が望む日中韓のFTA交渉を再開するなど、米国の頭越しで対中接近に前のめりになれば中国の思うつぼだと考えますが、政府として中国にどのように向き合っていく方針ですか。
トランプ大統領は、パリ協定からの再離脱を指示する大統領令に署名しました。再生エネルギーへの政府支援を大幅に縮小する一方、自国内の化石燃料を掘って掘って掘りまくると宣言しました。米国の政策転換で世界の脱炭素の動きが後退してはなりません。日本は責任の重大さを自覚し、トランプ政権に翻意を迫るとともに、脱炭素機運の維持に向けて欧州やアジア諸国などとの連携も進めていくべきだと考えますが、いかに対応していきますか。
パリ協定に基づき、世界各国は二月までに、次期NDC、温室効果ガスの排出削減目標を国連に提出しますが、トランプ政権の方針が我が国の削減目標と目標達成の戦略に与える影響はいかなるものでしょうか。お答えください。
トランプ大統領は電気自動車普及策の撤回を表明していますが、自動車産業の地位を考えれば経済面への影響は大です。政府の対応をお尋ねいたします。
ロシアはウクライナ侵略で、音速の五倍を超えるスピードで飛び、現時点では迎撃困難とされる極超音速中距離ミサイルを使用しました。また、北朝鮮が今月六日、日本海に向けて発射実験を行ったミサイルも、軌道変更可能な新型極超音速中距離ミサイルだと報じられました。既に同様のミサイルを配備している中国は去年九月、四十四年ぶりに米国本土を射程に収める新型のICBM、大陸間弾道ミサイルを試射し、ICBM能力も飛躍的に高めています。いずれも隣接する核保有国であり、重大なる脅威です。
防衛省は、令和九年度までに航空自衛隊を航空宇宙自衛隊に組織改編する方針ですが、現状では迎撃困難な中ロ、北朝鮮の核兵器に、新兵器に、具体的にどのように対処していく計画ですか。
何でもありの侵略者に対し不条理な制約下で自衛隊が防衛戦を強いられる専守防衛に拘泥していては対抗不可能であることを、お認めになりませんか。
トランプ政権で対中強硬派とされるコルビー国防次官は、中国に対する拒否戦略、ストラテジー・オブ・ディナイアルを説き、近著「アジア・ファースト」、エイジア・ファーストで日本の防衛費はGDP比三%必要だと訴えています。日本の防衛力強化の要求が強まると想定されますが、どのように対応するお考えですか。見解を伺います。
米国は、バイデン前政権下の二〇一八年、政府、軍当局による台湾との直接協議に道を開く台湾旅行法、一昨年末には台湾への軍事支援を強化する台湾政策法を成立させ、台湾有事を見据えた動きを加速させています。
現に米軍基地内で合同軍事演習も実施されていますが、これら米台の動向に中国はどのように反応したと把握されていますか。お答えください。
翻って、日本の政府、自衛隊関係者は、いまだに台湾側と公式に接触、協議すらできていません。これでいかに対中抑止力を高められるのですか。日本が台湾海峡の安定と平和を守る責任と負担を米国に過重に委ねていて、トランプ大統領は納得するとお考えですか。答弁を求めます。
米国に倣い、少なくとも台湾との関係を規定した台湾関係法を制定し、交流協会における現職自衛官の駐在や駐日台湾公館の公的化等を速やかに実現し、日米台の防衛協力を目に見える形で具現化することが不可欠ではないですか。
次に、自衛官の待遇について質問します。
自衛官は防衛力の中核ですが、自衛官の定員およそ二十四万七千人のうち、近年は約二万人の欠員が生じています。
こうした中、政府は昨年末、自衛官の処遇を改善する基本方針をまとめました。一歩前進と評価しますが、基本方針の内容は、手当の新設や金額の引上げ、勤務環境の改善、退職後の再就職支援など、隔靴掻痒の感が拭えません。自衛官の給与体系を自衛隊の任務、リスクを正しく評価したものにするなど、待遇を抜本的に改善すべきです。
急速な人口減少と自衛隊の任務拡大が進む中、有為な人材を安定的に確保するには、付け焼き刃でない給料体系の抜本改革、更なる定年延長、恩給制導入などが不可欠であると考えますが、いかがですか。政府の基本方針では、最もキーになる自衛官の俸給表の改定が令和十年に先延ばしされていますが、なぜですか。お答えください。
次に、憲法改正についてです。
本院における憲法論議は一向に停滞したままです。元々、衆議院に比べて周回遅れと指摘され続けておりますが、昨年末の臨時国会でも、憲法審査会で実質審議が行われる機会は皆無でした。
立法府、事本院に問われているのは、憲法論議に正面から向き合う姿勢です。審査会の開催機会を増やすには、現行の毎週水曜の定例日を、比較的日程に余裕がある金曜ないし月曜に変更するなど、国会のあしき慣例に拘泥しない対応が不可欠だと考えます。
長らく衆議院憲法審査会の委員を務めておられた自民党総裁たる総理に伺います。参議院での憲法をめぐる審議状況をどのように受け止めていますか。立法府の役割、責任を果たしていると胸を張れるとお考えですか。
国会での議論に期待するなどと他人事にせず、今年十一月、結党七十周年を迎える自民党の総裁として、参議院での審査会の開催定例日の変更や、衆議院で導入の検討が具体的に始まっているNHK中継の参議院での実現を始め、党是の憲法改正実現に向け、参議院での審議促進に指導力を発揮すると約束していただけませんか。
さて、四月十三日の大阪・関西万博開幕まで三か月を切りました。平成十七年の愛・地球博に続き、二十年ぶりに日本で開催される国際博覧会で、政府、地元自治体及び経済界などオールジャパンの体制で成功に万全を期すべきであります。
昭和四十五年、一九七〇年に、日本、そしてアジアで最初に開催された大阪万博は、日本の高度経済成長を象徴する一大イベントになりました。
今回の万博は、長らく低迷する日本経済を再びダイナミックな成長軌道に乗せる絶好の機会となりますが、成功への総理の決意をお示しください。また、成功に向けての対外的な発信の強化を含め、政府の今後の具体的な取組について説明をお願いいたします。
これで私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →私は、会派を代表し、石破総理の施政方針演説等に関し、総理に質問いたします。
初めに、企業・団体献金について質問します。
総理は、企業・団体献金は悪ではないと繰り返し発言されています。企業・団体献金について善悪の観点から発言されておりますが、私たちが問うているのは、企業・団体献金の是非です。今回のパーティー裏金事案に鑑み、自民党のリーダーとして、企業・団体献金は非であるという決断をすべきではないですか。お答えください。
総理は、所信表明の中で政治改革について触れ、政党、政治団体としての規律の在り方をどのように考え、また、その規律をどのように担保していくのか、そのための法制度の在り方も含めて議論を深めていきたいと発言されていますが、政党法を念頭に置いての御発言なら、憲法二十一条で保障される結社の自由、表現の自由という規定とどう整合させ、どのように議論を深めることができるとお考えですか。お答えください。
現在、我が党と与党の間で協議中の教育無償化について質問いたします。
我が党は、所得制限のない完全教育無償化を憲法上の原則として定め、経済的理由によって学校選択が妨げられることのないよう、教育の全課程における無償化を掲げ、進めてきました。
現在の国の高等学校等就学支援金制度は、平成二十六年に所得制限制に変更されました。その後十年間で子育て世帯の平均年収は百万円近く上がり、約八百十三万円、中央値は七百三十一万円、厚生労働省調査、となりました。決して子育て世帯が裕福になったのではないのに、支援金の給付対象から外れる子供の割合が高くなったことで、子供たちが私立を含めて本当に行きたい高校にチャレンジできなくなっているのが現状です。
子供が家計状況に左右されることなく高校を自由に選択できる、そのような社会をつくるのは大人の責務ではないですか。所得制限を撤廃し、高校教育の無償化を早急に実現すべきではないですか。お答えください。
教育無償化によって教育の質が向上することが大前提です。維新の考える質とは、この激変する社会情勢の中で、自らの頭で正解を考え、臨機応変に行動できるような、自己決定、自己選択ができる能力を持った自立した個人を育成することです。
我が党は、個人が教育分野なら自由に使い道を決めることができる教育クーポンによって、学校単位で補助する形から個人を補助する形への切替えを提唱しています。自ら使い道を、使い方を選び、学ぶものを選ぶことで、自ら学ぶ意思を養うとともに、自らの将来に責任を持つことにつながります。選ばれる側も、選ばれるために魅力を高める努力をせざるを得ません。切磋琢磨という市場原理の良い側面が供給側に働きますが、政府として教育クーポンの導入を検討する考えはありますか。答弁を求めます。
次に、財政再建について質問します。
令和七年度の一般会計予算の歳出は百十五・五兆円です。しかし、この中には地方交付税交付金、利払い費、債務償還費等が含まれるので、一般歳出は六十八・二兆円に減ります。政策金利が〇・五%に上がり、これからの利払い費が減ることはないでしょう。政策的経費が圧迫されないようにするには歳出改革は待ったなしです。無駄を見直し、徹底的な歳出改革を実施することが必要だと考えますが、総理の認識を伺います。
次に、所得税と社会保険料について基本的なことを三点質問します。
一、我が国の所得税収総額は他の先進国と比べ非常に少ないと言われていますが、総理はどのようにお考えですか。二、大多数の人にとって手取りを大きく減らしているのは税ではなく社会保険料だと考えますが、総理はどのように捉えられていますか。三、我が国の社会保険料は逆進的だと考えますが、総理はどう認識されていますか。お答えください。
次に、社会保障制度の問題点について質問します。
本来は豊かな社会をつくるはずの社会保障制度が、一部の国民にとって過度な負担となり、国の活力をそいでいます。所得に対する社会保険料と税金を合わせた負担割合を表す国民負担率は実に四五%を超え、給与の半分を召し上げられている状態です。
特に現役世代が過重な負担を負っており、これが若い世代が結婚、子育ての将来展望を描けない要因になっているのは明らかではないでしょうか。このような制度では、たとえ制度が持続できたとしても、我が国の国力を先食いしていることになりませんか。
次世代のための政党である日本維新の会は、社会保険料を下げる改革のエンジンになります。
所得税の支払のボーダーラインとなる百三万円の壁の引上げが、国民生活のみならず、労働供給の面から重要であることは言をまちません。
しかしながら、この壁を乗り越えたとしても、その先には崖ともいうべき社会保険料の壁が待ち構えています。そのうちのいわゆる百六万円の壁に関して現在政府が打ち出している施策は、どれも事業者側への給付を行うものです。マイナンバーが普及した今、壁を埋めるための給付を労働者側に直接行う選択肢もあるのに、なぜ事業者側へ給付することにしたのですか。
百六万円の壁のように、社会保険料の負担増大により手取り収入が減少するケースがあることを念頭に置くと、今後の給付では、いわゆる岸田減税のように所得税や住民税の納税額を物差しにするだけではなく、社会保険料の負担額も考慮に入れるべきではないですか。答弁を求めます。
現在、政府が、給付金等の事業のうち、個人の社会保険料負担額を考慮して給付額を決めているものは何事業ありますか。諸外国の給付付き税額控除の在り方を参考とし、マイナンバーを活用するなどして、各個人の社会保険料の負担額を考慮して補助金が支給できるデジタル基盤を整えるべきではないですか。お答えください。
これまで政府・与党が実施してきた事業者に対する補助金は、補助金支給型の経済対策は、GDPを押し上げる効果を発揮しません。そもそもGDPの性質上、事業者への補助金は、上がる売上原価を元に戻すだけで、付加価値を生み出す効果はありませんと考えられますが、どのような理由で事業者に補助金を与えるだけでGDPを押し上げると考えたのか、そのメカニズムを説明してください。
設備投資に関しては、日本は欧米に比べその投資回収スパンが長いといった特徴がありますが、産業の主戦場がGAFAに代表されるウェブサービスやアプリ等、開発期間の短いものに移ることで、投資回収スパンの短さも重要となっています。
設備投資回収に関し、一定期間より早く回収できた企業には減税するなどのインセンティブを与えることを検討すべきではないですか。見解を伺います。
次に、賃上げについて質問します。
昨年の春闘での賃上げは三十三年ぶりの高水準となりましたが、七割を占める中小企業には波及しませんでした。中小企業は、価格転嫁が難しく、賃金を上げにくい構造下にあり、物価上昇を上回る賃上げを実現するには相応の施策が必要です。中小企業にまで賃上げを行き渡らせるために、最低賃金の引上げ以外のどのような施策をお考えですか。
持続的な賃上げには労働生産性を上げる企業努力も不可欠ですが、政府もこれを後押しする施策を練るべきではないですか。
昨年四月、中小企業が多い物流分野に改善基準告示が導入されました。具体的に実収入は増えたかどうか、お答えください。
地方創生について伺います。
政府は、平成二十六年以降、地方創生に取り組み続けていますが、これまでの施策のどこに問題があり、何が足りなかったのか、分析されたのですか。その上で新しい政策を示すべきではないですか。旧態依然とした補助金による地方への支援では、真に地域の多様な力を引き出すことはできないのではないですか。必要なのは、自由な自治体運営を可能とする税源移譲と規制緩和だと考えます。併せて見解を伺います。
これまで、課室の設置にとどまらず、地方移転したと言えるのは文化庁のみで、その文化庁ですら半分近くの課が東京に残っています。この反省がなければ地方移転の進展はままなりません。
これまで失敗してきた中央省庁の地方移転を焼き直す必要があるのですか。これまでの問題点は何で、どのように解決するのか、併せてお答えください。
規制改革について質問します。
日本経済を力強く成長させるためには、既存産業への参入障壁撤廃など、既得権にとらわれない大胆な規制改革で経済を成長させることが不可欠です。
我が党が強く訴えてきたライドシェアについて、政府は去年四月、日本版ライドシェアなる制度をスタートさせましたが、タクシー事業者にしか認められず、運行できる地域や時間帯、それに台数に制限を設け、ドライバーには雇用契約が義務付けられています。政府が昨年末、万博期間中は日本版ライドシェアの運行エリアを大阪全域に広げ、運行時間も全ての曜日で二十四時間可能にするのを決めたことは一定の評価をしますが、少なくとも同じような内容は全国展開できるのではありませんか。
岸田前政権は昨年夏、ライドシェア全面解禁について検討を続けることとしました。政府はいつまでに結論を出すお考えですか。我が党は、真のライドシェア導入への推進法案を近く国会に提出する予定です。是非、各会派の賛同をお願いしたいと存じますが、総理も賛同していただけますか。
次に、外交・安全保障について質問します。
アメリカで第二次トランプ政権がスタートしました。米国第一主義を掲げるトランプ氏の再登板により、世界では国際協調と自由貿易という戦後秩序の二大原則が揺らいでいます。トランプ大統領は就任演説で、日本や欧州諸国などとの同盟について一切言及がありませんでした。既に領土や関税をめぐり、同盟国への恫喝もいとわない姿勢が見られます。
同盟国日本には、民主主義陣営の分断を招かぬよう、米国を国際協調の輪につなぎ止めておく役割があり、米国を中心とした同盟網の結束及び世界秩序の堅持に資するべく、能動的な関与が求められると思いますが、認識を伺います。また、具体的にいかに対応していくお考えですか。
バイデン前大統領が退任間際に日本製鉄の米鉄鋼大手USスチール買収計画に禁止命令を出した問題は、日米同盟の試金石です。阻止命令の無効を求めて提訴した日本製鉄が司法の場で買収計画の正当性を主張するのは当然です。日本政府は、買収阻止とそれによって生じる感情的しこりが日米関係をきしませ、同盟関係を揺るがす事態を招いてはなりません。
そもそもUSスチール買収計画をめぐっては、去年の米大統領選のさなかにトランプ、ハリス両候補が共に反対姿勢を示して政治問題化していました。現下の混乱に至ったのは、米政権側に積極的な働きかけを怠ってきた日本政府の対米外交の姿勢だと断じざるを得ませんが、否定できますか。この案件をどのように軟着陸させるのですか。お答えください。
戦後の世界経済は、自由貿易体制の下で人、物、金、サービスが自由に行き交うことで発展してきました。保護主義を掲げ、同盟国にも関税政策を振りかざすトランプ大統領の再登場は、経済の国際ルールに対する重大な挑戦になりかねません。
国際社会が結束し、繁栄を支えてきた自由貿易体制を崩壊させてはなりません。そのためにも、米国の離脱後、世界のGDPの一五%を占める経済圏に成長させたTPP推進の旗を振ってきた日本が果たすべき役割は大きいと思料しますが、総理のお考えをお示しください。
トランプ政権が中国に対して追加関税を実行すれば、日本でも中国経済への下押し圧力が強まります。日米分断を狙う中国は、得意のほほ笑み外交で日本への接近を図っていますが、力ずくで相手を屈服させようとする横暴な手法は捨てていません。
例えば、中国が望む日中韓のFTA交渉を再開するなど、米国の頭越しで対中接近に前のめりになれば中国の思うつぼだと考えますが、政府として中国にどのように向き合っていく方針ですか。
トランプ大統領は、パリ協定からの再離脱を指示する大統領令に署名しました。再生エネルギーへの政府支援を大幅に縮小する一方、自国内の化石燃料を掘って掘って掘りまくると宣言しました。米国の政策転換で世界の脱炭素の動きが後退してはなりません。日本は責任の重大さを自覚し、トランプ政権に翻意を迫るとともに、脱炭素機運の維持に向けて欧州やアジア諸国などとの連携も進めていくべきだと考えますが、いかに対応していきますか。
パリ協定に基づき、世界各国は二月までに、次期NDC、温室効果ガスの排出削減目標を国連に提出しますが、トランプ政権の方針が我が国の削減目標と目標達成の戦略に与える影響はいかなるものでしょうか。お答えください。
トランプ大統領は電気自動車普及策の撤回を表明していますが、自動車産業の地位を考えれば経済面への影響は大です。政府の対応をお尋ねいたします。
ロシアはウクライナ侵略で、音速の五倍を超えるスピードで飛び、現時点では迎撃困難とされる極超音速中距離ミサイルを使用しました。また、北朝鮮が今月六日、日本海に向けて発射実験を行ったミサイルも、軌道変更可能な新型極超音速中距離ミサイルだと報じられました。既に同様のミサイルを配備している中国は去年九月、四十四年ぶりに米国本土を射程に収める新型のICBM、大陸間弾道ミサイルを試射し、ICBM能力も飛躍的に高めています。いずれも隣接する核保有国であり、重大なる脅威です。
防衛省は、令和九年度までに航空自衛隊を航空宇宙自衛隊に組織改編する方針ですが、現状では迎撃困難な中ロ、北朝鮮の核兵器に、新兵器に、具体的にどのように対処していく計画ですか。
何でもありの侵略者に対し不条理な制約下で自衛隊が防衛戦を強いられる専守防衛に拘泥していては対抗不可能であることを、お認めになりませんか。
トランプ政権で対中強硬派とされるコルビー国防次官は、中国に対する拒否戦略、ストラテジー・オブ・ディナイアルを説き、近著「アジア・ファースト」、エイジア・ファーストで日本の防衛費はGDP比三%必要だと訴えています。日本の防衛力強化の要求が強まると想定されますが、どのように対応するお考えですか。見解を伺います。
米国は、バイデン前政権下の二〇一八年、政府、軍当局による台湾との直接協議に道を開く台湾旅行法、一昨年末には台湾への軍事支援を強化する台湾政策法を成立させ、台湾有事を見据えた動きを加速させています。
現に米軍基地内で合同軍事演習も実施されていますが、これら米台の動向に中国はどのように反応したと把握されていますか。お答えください。
翻って、日本の政府、自衛隊関係者は、いまだに台湾側と公式に接触、協議すらできていません。これでいかに対中抑止力を高められるのですか。日本が台湾海峡の安定と平和を守る責任と負担を米国に過重に委ねていて、トランプ大統領は納得するとお考えですか。答弁を求めます。
米国に倣い、少なくとも台湾との関係を規定した台湾関係法を制定し、交流協会における現職自衛官の駐在や駐日台湾公館の公的化等を速やかに実現し、日米台の防衛協力を目に見える形で具現化することが不可欠ではないですか。
次に、自衛官の待遇について質問します。
自衛官は防衛力の中核ですが、自衛官の定員およそ二十四万七千人のうち、近年は約二万人の欠員が生じています。
こうした中、政府は昨年末、自衛官の処遇を改善する基本方針をまとめました。一歩前進と評価しますが、基本方針の内容は、手当の新設や金額の引上げ、勤務環境の改善、退職後の再就職支援など、隔靴掻痒の感が拭えません。自衛官の給与体系を自衛隊の任務、リスクを正しく評価したものにするなど、待遇を抜本的に改善すべきです。
急速な人口減少と自衛隊の任務拡大が進む中、有為な人材を安定的に確保するには、付け焼き刃でない給料体系の抜本改革、更なる定年延長、恩給制導入などが不可欠であると考えますが、いかがですか。政府の基本方針では、最もキーになる自衛官の俸給表の改定が令和十年に先延ばしされていますが、なぜですか。お答えください。
次に、憲法改正についてです。
本院における憲法論議は一向に停滞したままです。元々、衆議院に比べて周回遅れと指摘され続けておりますが、昨年末の臨時国会でも、憲法審査会で実質審議が行われる機会は皆無でした。
立法府、事本院に問われているのは、憲法論議に正面から向き合う姿勢です。審査会の開催機会を増やすには、現行の毎週水曜の定例日を、比較的日程に余裕がある金曜ないし月曜に変更するなど、国会のあしき慣例に拘泥しない対応が不可欠だと考えます。
長らく衆議院憲法審査会の委員を務めておられた自民党総裁たる総理に伺います。参議院での憲法をめぐる審議状況をどのように受け止めていますか。立法府の役割、責任を果たしていると胸を張れるとお考えですか。
国会での議論に期待するなどと他人事にせず、今年十一月、結党七十周年を迎える自民党の総裁として、参議院での審査会の開催定例日の変更や、衆議院で導入の検討が具体的に始まっているNHK中継の参議院での実現を始め、党是の憲法改正実現に向け、参議院での審議促進に指導力を発揮すると約束していただけませんか。
さて、四月十三日の大阪・関西万博開幕まで三か月を切りました。平成十七年の愛・地球博に続き、二十年ぶりに日本で開催される国際博覧会で、政府、地元自治体及び経済界などオールジャパンの体制で成功に万全を期すべきであります。
昭和四十五年、一九七〇年に、日本、そしてアジアで最初に開催された大阪万博は、日本の高度経済成長を象徴する一大イベントになりました。
今回の万博は、長らく低迷する日本経済を再びダイナミックな成長軌道に乗せる絶好の機会となりますが、成功への総理の決意をお示しください。また、成功に向けての対外的な発信の強化を含め、政府の今後の具体的な取組について説明をお願いいたします。
これで私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
石
石破茂#7
○内閣総理大臣(石破茂君) 浅田均日本維新の会参議院議員会長の御質問にお答えを申し上げます。
企業・団体献金についてお尋ねをいただきました。
自民党の旧派閥における政治資金収支報告書の不記載の問題は、政治資金パーティーによる会費収入額を正しく記載しなかったというものでございまして、企業・団体献金とは関係はございません。
いわゆる企業・団体献金禁止法案につきましては、衆議院の政治改革特別委員会において令和六年度末までに結論を得ることとされており、我が党といたしましても真摯な議論を続けてまいります。
その上で、自由民主党の基本的な考え方を申し上げれば、我が党といたしましては、企業・団体献金自体が不適切であるとは考えておりません。そのため、政治資金規正法の目的及び基本理念に照らし、禁止より公開という考え方により、企業・団体献金を含む政治資金を国民の皆様方の不断の監視と批判の下に置くことによって国民の信頼を確保してまいる方針でございます。このような考え方につきましては、国民の皆様方からも御理解をいただきつつあるのではないかと感じております。
現在、透明性を更に向上させるための法案について党内での議論を進めているところであり、引き続きこの課題について率先して議論を進めてまいります。
政党法についてでございますが、政党や政治団体は民意を適切に反映した政治を行う上で重要な役割を果たしており、それゆえに政党助成制度なども設けられております。政党などが透明性を持ちながら社会に対する説明責任を果たし、国民の信頼を得ていくためには、ガバナンスの強化が重要であり、必要でございます。
政党などの規律の在り方を法で定めることにつきまして、政治活動の自由や結社の自由などを尊重する観点から慎重な御意見が存在することも承知しております。もちろん、これらを尊重するということは憲法の理念に照らしましても当然のことと認識をしておりますが、これらの自由も絶対のものではございません。
自民党総裁としてあえて申し上げますれば、政治に対する国民の信頼を確保するために各党に共通して必要と認められる規律にはどのようなものがあるのか、必要に応じて有識者の御意見を伺い、諸外国の制度も参考にしながら、各党各派とも協力をさせていただき、議論を深めてまいりたいと考えております。
高校の無償化についてでございます。
進学率が九九%、高等学校でございますが、九九%に達する現状におきまして、どこまで家計の負担軽減を図るべきかということにつきましては、こども・子育て加速化プランにおきまして、児童手当の抜本的拡充や高等教育費の負担軽減を進めているところであるなど、家計を支援する様々な施策を総合的に考える必要があるものと考えております。
さらには、教育の質の向上、基盤としての国の制度と地域の実情を踏まえて地方自治体が独自に実施する支援とのバランス、安定的な財源の確保といった論点も考える必要がございます。
自民党、公明党と維新の会との間で実務者による協議を行っておるものと承知をいたしておりますが、そのような論点も含めまして、政党間で協議が進められるものと考えております。
教育クーポンについてお尋ねを頂戴をいたしております。
教育分野への財政支援について、個人補助は個人の選択による資源配分を重視する一方、機関補助は学校の財政基盤の安定性を確保することを重視するものであると、このように考えております。
機関補助と個人補助のメリット、デメリットを比較考量しながら、適切なバランスを見極めていくことは重要であると、このように考えております。
歳出改革についてでございます。
金融政策運営が今後の長期金利などに与える影響について一概に申し上げることは困難でございますが、一般論として申し上げれば、債務残高対GDP比の高い我が国におきまして金利が上昇し、利払い費が増加すれば、政策的経費を圧迫するおそれがあるというように考えております。
今後とも、各種の政策課題に対応するために必要となる予算措置を的確に講じつつも、各分野における予算事業の一層の効率化、適正化に努め、徹底した歳出改革を継続いたしてまいります。
所得税収及び社会保険料負担についてお尋ねを頂戴いたしました。
個人所得課税の税収を国民所得で除した、割った租税負担率で比較をいたした場合、二〇二一年度におきまして、日本が九%であるのに対しまして、イギリス、ドイツ、フランスでは一三・一%から一三・七%、アメリカでは一四・二%となっており、日本は主要国に比べ相対的に低いものと認識をいたしております。
国民所得に対します社会保険料負担の割合はコロナ禍以前の水準には低下をしておりますが、現役世代の負担を軽減しつつ、社会保障制度を持続可能なものとすることは極めて重要な課題でございます。このため、全世代型社会保障の理念にのっとり、改革工程に沿って取組を進める中で、保険料負担の抑制につなげてまいります。
社会保険料は、一部を除き所得に応じた仕組みであり、加えて必要な方に再分配されるものであることを踏まえれば、逆進的との表現は必ずしも適切ではないと考えておるところでございます。
社会保障制度における現役世代の負担についてでございます。
御指摘の国民負担率について、我が国の水準は、直近の国際比較ではOECD加盟三十六か国の中で第二十二位でございます。これは必ずしも高いものではなく、また、足下でコロナ禍の水準と比べて低下はいたしておりますが、少子高齢化の中で、特に若い世代の社会保障制度に対する将来不安を払拭することは極めて重要であると考えております。
このため、年齢にかかわらず適切に支え合うことを目指す全世代型社会保障の理念にのっとり、改革工程に沿いまして、医療DXによる効率化や医療提供体制の改革、低所得の方に配慮をしながら行う高額療養費の見直しなどを行う中で、保険料負担の抑制につなげてまいります。中長期的な政策の方向性や制度の持続可能性につきましても、給付や負担の在り方を含め、真摯に議論をいたしてまいります。
いわゆる百六万円の壁への対応を含めた社会保険料負担に対する支援の在り方についてお尋ねをいただいております。
社会保険料は、相互扶助の考え方に基づく安心のための拠出であり、全て必要な給付として再分配されるものであることを踏まえれば、その負担について、労働者に直接給付を行うことにより補填することにつきましては慎重な検討が必要であると、このように考えております。
社会保険料は、社会保障制度における給付と負担のバランスに基づいて定まるものでございまして、その負担の軽減につきましては、全世代型社会保障の理念にのっとり、改革工程に沿った取組を進めることで実現をいたしてまいります。
その上で、年収の壁・支援強化パッケージにおきましては、労働者が年収の壁を意識せずに働ける環境づくりを支援する観点から、キャリアアップ助成金などにより、事業主への支援などに取り組んでいるところでございます。今後とも、このように制度の基本的な考え方に沿った適切な支援、施策を講じてまいります。
社会保険料負担についてでございますが、政府において実施をしております全ての給付金などの事業について把握をしているわけではありませんが、例えば社会保障給付について申し上げれば、社会保険料負担額を算定根拠として給付額を決めている制度はございません。
社会保険料の負担額を考慮して補助金を支給する制度を創設することは、結果といたしまして、負担を公費で直接給付により補填するものと言えるものでございます。社会保険料が相互扶助の考え方に基づく安心のための拠出であることを踏まえますと慎重な検討が必要であると、私はそのように考えております。
なお、マイナンバーを活用して迅速かつきめ細かい給付をお届けすること自体は極めて重要なことでございます。引き続き、マイナンバー制度の利活用を進めてまいります。
事業者に対する補助金のGDP押し上げ効果についてお尋ねを頂戴をいたしました。
一般に、事業者への補助金を通じた設備投資支援などは、国からの補助が民間資金の呼び水となることで設備投資の増加につながるほか、中長期的に、潜在成長力の向上を通じて経済の押し上げに寄与するものと考えております。
こうした観点から、昨年秋に策定をいたしました総合経済対策におきましても、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を確実なものとするため、国内投資の拡大のための取組等を盛り込んでおるところでございます。
このほかにも、燃料油の高騰など、物価高に直面する事業者の御負担を軽減するための補助も盛り込んでおるところでございまして、こうした措置は国民の御負担の緩和を通じて経済を下支えするものと、このように思っておるところでございます。
設備投資へのインセンティブについてのお尋ねでございますが、先日示されました二〇三〇年度百三十五兆円、二〇四〇年度二百兆円という新たな国内投資目標の実現に向け、官民一体で取り組んでいく必要がございます。
企業の成長投資を後押しする規制・制度改革や、長期の企業価値向上のための投資家との対話環境の整備、GX、DXなど成長分野における設備投資や研究開発投資、人的投資を促進するためのインセンティブ措置などにつきまして、御指摘の投資回収の観点も考えつつ検討を進め、結論を得てまいります。
中小企業の賃上げについてでございます。
多くの中小企業に利益を上げていただき、物価上昇に負けない賃上げを実現していくためには、生産性の向上や取引の上流から下流まで適切な価格転嫁を実現することが極めて重要でございます。
生産性向上に向けて各業種の実態に即した省力化投資を進めるための計画を策定し、現場での支援体制を整備することで労働生産性を上げる企業努力を強力に後押しいたしてまいります。
御指摘のトラック運送分野について、二〇二三年度の現金給与総額は前年度から横ばいでございましたが、改正後の改善基準告示が適用された二〇二四年度について十一月までの状況を見ますと、総労働時間が減少している中、現金給与総額は二・二%増加をいたしております。
下請法の改正法案の今国会への提出に加えまして、下請法違反がないか業界ごとに自主点検を行い、違反があった場合には不利益の補償が行われる方策を考えていかなければなりません。サプライチェーンの頂点となります企業や業界には、直接の取引先の更に先まで価格転嫁が可能となるような価格決定や、それが隅々まで伝わる情報発信を行ってもらわなければなりません。労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の遵守が徹底されることも必要でございます。これらにつきまして、関係省庁、政府一丸となって取り組んでまいります。
地方創生についてでございますが、私が初代担当大臣として十年前に地方創生の交付金創設などに取り組んで以降、全国各地で様々な好事例が生まれたことは大きな成果だと考えておりますが、その一方、地方創生一・〇では優良事例が点の取組にとどまり、面的な広がりにつながる化学反応は十分に起きませんでした。反省をいたしておるところでございます。
そのため、地方創生二・〇は、令和の日本列島改造として、若者や女性にも選ばれる地方、産官学の地方移転と創生、地方イノベーション創生構想、新時代のインフラ整備、広域リージョン連携という五つの柱を核といたしまして、日本全体の活力を取り戻すべく強力に進めてまいります。
浅田議員御指摘のとおり、地方分権の推進と地方税の充実確保は地方創生を実現する上で極めて重要でございます。地方公共団体間の税収の偏在や財政力格差の状況について原因、課題の分析を進め、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築に向け、取り組んでまいります。
地方公共団体に対する規制緩和につきましては、人口減少やデジタル化の推進など、進展など、社会経済情勢の変化も踏まえ、引き続き、地方が自らの創意工夫を実現し、その潜在力を最大限に引き出すことができる環境を整備するため、提案募集を行いながら改革を進めてまいります。
中央省庁の地方移転についてでございますが、地方移転につきましては、例えば国会対応や人材確保、移転費用などに課題があるものと認識をいたしております。
昨年度に行いました評価によれば、ICT技術やテレワークの活用により、地方におきましても、政策の企画立案や施策、事業の執行など国の機関としての機能を確保し得ること、働き方改革や優秀な人材を確保する観点から職場環境の整備を進めていくことが重要などとされております。
こうした観点も踏まえまして、地方からの御提案を改めて募り、日本全体にとって望ましい効果を生み出すのはどこかという視点から、あくまで地方からの御提案を中心に順次結論を出してまいりたいと、このように考えております。
ライドシェアについてでございますが、御指摘のありました御党の法案が提出されました際には、まずは国会で御議論いただくべきことと、このように承知をいたしております。
ライドシェアの課題に関しましては、特定の時期が念頭にあるわけではございませんが、全国での交通空白の解消に向け、骨太方針に従い、日本版ライドシェアなどの施策の実施効果を検証しつつ、地域交通の担い手や移動の足の確保の取組を強力に進めてまいります。
国際秩序における米国の関与についてでございます。
法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化する上で、米国のリーダーシップは極めて重要であります。
特にインド太平洋地域におきましては、パワーバランスが歴史的変化を遂げる中、力の空白が地域の不安定化につながることがないよう、合衆国の地域へのコミットメントを引き続き確保いたしますとともに、地域における安全保障の重層的なネットワークをより一層構築していかなければならないと考えております。
我が国は、こうした取組におきまして、同盟国として責任を共有し、応分の役割を果たしていく必要がございます。来るべき日米首脳会談におきましては、トランプ大統領との間で、安全保障や経済の諸課題につき認識の共有を図り、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた一層の協力を確認したいと考えております。
日本製鉄によるUSスチール買収計画についてでございますが、政府といたしましては、本件についてバイデン前政権側に繰り返し働きかけてまいりました。そうした中で、バイデン前大統領が買収を禁止する決定を行ったことは残念であります。また、日米双方の経済界から今後の日米間の投資について強い懸念の声が上がっており、政府としてもこれを重く受け止めております。今月十三日の日米比首脳テレビ会議の場におきましても、私からバイデン当時の大統領に対しまして、本件について懸念の払拭に向けた対応を強く求めたところでございます。
揺るぎない日米関係の下で企業が安心して投資を行うことができますよう、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。
ルールに基づく自由貿易体制の維持拡大は、我が国の経済外交の柱でございます。日本経済を含む世界経済の成長に不可欠な基盤を提供してきたところでもございます。世界で保護主義や内向き志向が強まります中、我が国が自由貿易の旗振り役としてリーダーシップを発揮することがますます重要となっております。
御指摘のCPTPPも含む様々な枠組みを活用し、同志国との連携を強化し、ルールに基づく自由で公正な経済秩序の維持拡大のために取り組んでまいります。
中国との向き合い方についてでございますが、日中両国間には様々な可能性とともに数多くの課題や懸案がございます。両国は、地域と国際社会の平和にとって共に重要な責任を有しております。
アメリカ等の価値を共有する同盟国、同志国との連携を前提としつつ、中国との間では、習近平国家主席とも確認をいたしました戦略的互恵関係を包括的に推進するとともに、建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力で進めていくというのが政府の方針でございます。
日中韓FTAについても御指摘をいただきましたが、経済分野において中国と向き合うに当たり、我が国といたしましては、中国の貿易慣行や産業政策など様々な課題や懸念について、引き続き中国に対しまして働きかけていくことが重要であると考えておるところでございます。
アメリカのパリ協定離脱及び我が国の温室効果ガス削減について、目標等についてでございます。
気候変動は人類共通の待ったなしの課題であり、主要排出国を含む全ての国の取組が重要であることに変わりはございません。世界の気候変動対策へのアメリカの関与は引き続き重要でございます。
今後につきましては、アメリカの動向を引き続き注視する必要がありますが、我が国といたしましては、アメリカと協力していく方法を探求しつつ、あわせて、欧州、アジア諸国とも連携し、気候変動問題に積極的に取り組んでまいります。
次期温室効果ガス削減目標につきましては、昨年末、政府の地球温暖化対策推進本部におきまして、二〇五〇年ネットゼロに向けて、二〇三五年度に六〇%、二〇四〇年度に七三%削減を目指す案を取りまとめました。この目標は、パリ協定の一・五度目標とも整合的で野心的なものとなっております。
次期削減目標及びその実現に向けた戦略を含む地球温暖化対策計画につきましては、アメリカを含む他国の方針にかかわらず、本年度内の閣議決定を目指してまいります。
自動車産業は我が国の基幹産業であり、引き続き国際競争を勝ち抜いていくためには、世界的な脱炭素化の潮流にも的確に対応していく必要がございます。このため、電気自動車や合成燃料、水素など、多様な選択肢を可能とするイノベーションの推進に官民連携して取り組んでおるところでございます。
アメリカの今後の自動車産業政策や我が国自動車産業への影響につきましては、引き続き状況を注視し、必要な対応を検討し、実行いたしてまいります。
ミサイル脅威への対処についてでございますが、近年、我が国周辺におきまして、質、量共にミサイル戦力が増加されていることを踏まえ、極超音速滑空兵器への対処能力向上のためのGPIの日米共同開発や、イージス艦、PAC3といった迎撃能力の更なる向上に努めてまいります。
このようなミサイル防衛網により、飛来するミサイルを防ぎつつ、相手の領域において我が国が有効な反撃を加える能力、すなわち反撃能力を保有することで、専守防衛の理念の下、ミサイル攻撃そのものを抑止いたしてまいります。
防衛力強化の在り方についてお尋ねをいただきました。
国家安全保障戦略では、二〇二七年度において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を合わせ、そのための予算水準がGDPの二%に達するよう所要の措置を講ずることといたしております。
これは、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、我が国自身の判断として必要な防衛力の内容を積み上げた上で決定をいたした結果でございまして、今後の取組につきましても、我が国自身の判断で決定していくことは言うまでもございません。
アメリカとの関係におきましては、自由で開かれたインド太平洋を実現する上で日米のリーダーシップは不可欠でございます。我が国自身の防衛力の強化、また、日米両国の協力が相乗的に日本の国益にも合衆国の国益にもなり、地域の平和と安定にも資するものであることについての認識の共有を図りながら、一層の協力を確認し、日米同盟を更なる高みに引き上げてまいります。
台湾をめぐる動向への認識や、それに対する対応についてのお尋ねをいただきました。
米台の動向に関する中国の反応につきましては、政府といたしましても注視をしておるところでございます。台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても極めて重要でございます。この点は、先般の日中首脳会談でも、私から習近平国家主席に対し直接伝達をいたしたところでございます。
台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されることを期待するというのが、我が国の従来からの一貫した立場でございます。政府といたしましては、台湾との関係は、一九七二年の日中共同声明を踏まえ、非政府間の実務関係として維持していくとの立場でございます。御指摘の米国との関係を含め、台湾との関係につきましては、こうした立場に基づき適切に対処をいたしてまいります。
自衛官の人材確保策についてでございます。
自衛官が十分に充足されていないことは極めて深刻な課題でございます。昨年、関係閣僚会議で取りまとめました基本方針では、自衛官の俸給表の改定、定年引上げのほか、若年定年退職者給付金の引上げなど、退職後の将来不安を払拭するための施策についても実施することといたしております。
俸給表の改定につきましては、自衛官の勤務の実態、諸外国の軍人の処遇のほか、公平性、公正性を確保するため、部外の専門家の御意見を踏まえ、十分な検討、議論を重ね、令和十年度には行うことと、このようにいたしておるところでございます。
憲法改正について、総理大臣の立場からは議論の進め方などにつきまして直接申し上げることは差し控えますが、憲法改正は最終的には主権者である国民の皆様方が国民投票でお決めになるものであり、憲法のあるべき姿について国民の皆様に案をお示しすることは、我々国会議員の責務でございます。国会においてこれまで以上に建設的な議論を行い、国民的な議論を積極的に深めていただくことを期待するものでございます。
憲法改正を党是とする自由民主党総裁として申し上げれば、また、委員御指摘のように長く憲法調査会に籍を置いてきた者として申し上げれば、我が党におきましても、これまで様々な議論の積み重ねを踏まえ、これまでの様々な議論の積み重ねを踏まえ、国会による発議と憲法改正の早期実現に向け取り組んでまいります。
大阪・関西万博の成功への決意、今後の取組についてお尋ねをいただきました。
本日で、大阪・関西万博の開催まで、あと七十四日ということになっております。万博が、明日の世界を担う子供たちに、未来社会への希望を持って将来について考える機会となることを願ってやまないものでございます。
我が日本国は開催国でございます。そして、その各地域が世界との交流を深め、自らの地域の魅力を世界に向けて発信する絶好の機会でもございます。国の内外から多くの方々に御来場いただき、全国各地を訪ねていただき、万博と地方創生の相乗効果、シナジー効果を実現をいたしたいと考えております。
昨日、国際博覧会推進本部を開催し、私から全閣僚に対しまして、万博の意義、魅力の発信の強化を指示をいたしました。さらに、万博を盛り上げる各地域の取組支援の強化や来場者の地方誘客の促進、チケットが誰でも購入しやすい環境の整備、そのようなことにつきまして担当大臣に指示をいたしたところでございます。
世界が新しい日本を発見する大阪・関西万博に万全の体制で来場者の皆様方をお迎えすることができますよう、私どもといたしまして、大阪府、大阪市、経済界、博覧会協会とともに、国際博覧会条約に基づく招請国政府として最大限の力を尽くしてまいります。
以上でございます。拍手
この発言だけを見る →企業・団体献金についてお尋ねをいただきました。
自民党の旧派閥における政治資金収支報告書の不記載の問題は、政治資金パーティーによる会費収入額を正しく記載しなかったというものでございまして、企業・団体献金とは関係はございません。
いわゆる企業・団体献金禁止法案につきましては、衆議院の政治改革特別委員会において令和六年度末までに結論を得ることとされており、我が党といたしましても真摯な議論を続けてまいります。
その上で、自由民主党の基本的な考え方を申し上げれば、我が党といたしましては、企業・団体献金自体が不適切であるとは考えておりません。そのため、政治資金規正法の目的及び基本理念に照らし、禁止より公開という考え方により、企業・団体献金を含む政治資金を国民の皆様方の不断の監視と批判の下に置くことによって国民の信頼を確保してまいる方針でございます。このような考え方につきましては、国民の皆様方からも御理解をいただきつつあるのではないかと感じております。
現在、透明性を更に向上させるための法案について党内での議論を進めているところであり、引き続きこの課題について率先して議論を進めてまいります。
政党法についてでございますが、政党や政治団体は民意を適切に反映した政治を行う上で重要な役割を果たしており、それゆえに政党助成制度なども設けられております。政党などが透明性を持ちながら社会に対する説明責任を果たし、国民の信頼を得ていくためには、ガバナンスの強化が重要であり、必要でございます。
政党などの規律の在り方を法で定めることにつきまして、政治活動の自由や結社の自由などを尊重する観点から慎重な御意見が存在することも承知しております。もちろん、これらを尊重するということは憲法の理念に照らしましても当然のことと認識をしておりますが、これらの自由も絶対のものではございません。
自民党総裁としてあえて申し上げますれば、政治に対する国民の信頼を確保するために各党に共通して必要と認められる規律にはどのようなものがあるのか、必要に応じて有識者の御意見を伺い、諸外国の制度も参考にしながら、各党各派とも協力をさせていただき、議論を深めてまいりたいと考えております。
高校の無償化についてでございます。
進学率が九九%、高等学校でございますが、九九%に達する現状におきまして、どこまで家計の負担軽減を図るべきかということにつきましては、こども・子育て加速化プランにおきまして、児童手当の抜本的拡充や高等教育費の負担軽減を進めているところであるなど、家計を支援する様々な施策を総合的に考える必要があるものと考えております。
さらには、教育の質の向上、基盤としての国の制度と地域の実情を踏まえて地方自治体が独自に実施する支援とのバランス、安定的な財源の確保といった論点も考える必要がございます。
自民党、公明党と維新の会との間で実務者による協議を行っておるものと承知をいたしておりますが、そのような論点も含めまして、政党間で協議が進められるものと考えております。
教育クーポンについてお尋ねを頂戴をいたしております。
教育分野への財政支援について、個人補助は個人の選択による資源配分を重視する一方、機関補助は学校の財政基盤の安定性を確保することを重視するものであると、このように考えております。
機関補助と個人補助のメリット、デメリットを比較考量しながら、適切なバランスを見極めていくことは重要であると、このように考えております。
歳出改革についてでございます。
金融政策運営が今後の長期金利などに与える影響について一概に申し上げることは困難でございますが、一般論として申し上げれば、債務残高対GDP比の高い我が国におきまして金利が上昇し、利払い費が増加すれば、政策的経費を圧迫するおそれがあるというように考えております。
今後とも、各種の政策課題に対応するために必要となる予算措置を的確に講じつつも、各分野における予算事業の一層の効率化、適正化に努め、徹底した歳出改革を継続いたしてまいります。
所得税収及び社会保険料負担についてお尋ねを頂戴いたしました。
個人所得課税の税収を国民所得で除した、割った租税負担率で比較をいたした場合、二〇二一年度におきまして、日本が九%であるのに対しまして、イギリス、ドイツ、フランスでは一三・一%から一三・七%、アメリカでは一四・二%となっており、日本は主要国に比べ相対的に低いものと認識をいたしております。
国民所得に対します社会保険料負担の割合はコロナ禍以前の水準には低下をしておりますが、現役世代の負担を軽減しつつ、社会保障制度を持続可能なものとすることは極めて重要な課題でございます。このため、全世代型社会保障の理念にのっとり、改革工程に沿って取組を進める中で、保険料負担の抑制につなげてまいります。
社会保険料は、一部を除き所得に応じた仕組みであり、加えて必要な方に再分配されるものであることを踏まえれば、逆進的との表現は必ずしも適切ではないと考えておるところでございます。
社会保障制度における現役世代の負担についてでございます。
御指摘の国民負担率について、我が国の水準は、直近の国際比較ではOECD加盟三十六か国の中で第二十二位でございます。これは必ずしも高いものではなく、また、足下でコロナ禍の水準と比べて低下はいたしておりますが、少子高齢化の中で、特に若い世代の社会保障制度に対する将来不安を払拭することは極めて重要であると考えております。
このため、年齢にかかわらず適切に支え合うことを目指す全世代型社会保障の理念にのっとり、改革工程に沿いまして、医療DXによる効率化や医療提供体制の改革、低所得の方に配慮をしながら行う高額療養費の見直しなどを行う中で、保険料負担の抑制につなげてまいります。中長期的な政策の方向性や制度の持続可能性につきましても、給付や負担の在り方を含め、真摯に議論をいたしてまいります。
いわゆる百六万円の壁への対応を含めた社会保険料負担に対する支援の在り方についてお尋ねをいただいております。
社会保険料は、相互扶助の考え方に基づく安心のための拠出であり、全て必要な給付として再分配されるものであることを踏まえれば、その負担について、労働者に直接給付を行うことにより補填することにつきましては慎重な検討が必要であると、このように考えております。
社会保険料は、社会保障制度における給付と負担のバランスに基づいて定まるものでございまして、その負担の軽減につきましては、全世代型社会保障の理念にのっとり、改革工程に沿った取組を進めることで実現をいたしてまいります。
その上で、年収の壁・支援強化パッケージにおきましては、労働者が年収の壁を意識せずに働ける環境づくりを支援する観点から、キャリアアップ助成金などにより、事業主への支援などに取り組んでいるところでございます。今後とも、このように制度の基本的な考え方に沿った適切な支援、施策を講じてまいります。
社会保険料負担についてでございますが、政府において実施をしております全ての給付金などの事業について把握をしているわけではありませんが、例えば社会保障給付について申し上げれば、社会保険料負担額を算定根拠として給付額を決めている制度はございません。
社会保険料の負担額を考慮して補助金を支給する制度を創設することは、結果といたしまして、負担を公費で直接給付により補填するものと言えるものでございます。社会保険料が相互扶助の考え方に基づく安心のための拠出であることを踏まえますと慎重な検討が必要であると、私はそのように考えております。
なお、マイナンバーを活用して迅速かつきめ細かい給付をお届けすること自体は極めて重要なことでございます。引き続き、マイナンバー制度の利活用を進めてまいります。
事業者に対する補助金のGDP押し上げ効果についてお尋ねを頂戴をいたしました。
一般に、事業者への補助金を通じた設備投資支援などは、国からの補助が民間資金の呼び水となることで設備投資の増加につながるほか、中長期的に、潜在成長力の向上を通じて経済の押し上げに寄与するものと考えております。
こうした観点から、昨年秋に策定をいたしました総合経済対策におきましても、賃上げと投資が牽引する成長型経済への移行を確実なものとするため、国内投資の拡大のための取組等を盛り込んでおるところでございます。
このほかにも、燃料油の高騰など、物価高に直面する事業者の御負担を軽減するための補助も盛り込んでおるところでございまして、こうした措置は国民の御負担の緩和を通じて経済を下支えするものと、このように思っておるところでございます。
設備投資へのインセンティブについてのお尋ねでございますが、先日示されました二〇三〇年度百三十五兆円、二〇四〇年度二百兆円という新たな国内投資目標の実現に向け、官民一体で取り組んでいく必要がございます。
企業の成長投資を後押しする規制・制度改革や、長期の企業価値向上のための投資家との対話環境の整備、GX、DXなど成長分野における設備投資や研究開発投資、人的投資を促進するためのインセンティブ措置などにつきまして、御指摘の投資回収の観点も考えつつ検討を進め、結論を得てまいります。
中小企業の賃上げについてでございます。
多くの中小企業に利益を上げていただき、物価上昇に負けない賃上げを実現していくためには、生産性の向上や取引の上流から下流まで適切な価格転嫁を実現することが極めて重要でございます。
生産性向上に向けて各業種の実態に即した省力化投資を進めるための計画を策定し、現場での支援体制を整備することで労働生産性を上げる企業努力を強力に後押しいたしてまいります。
御指摘のトラック運送分野について、二〇二三年度の現金給与総額は前年度から横ばいでございましたが、改正後の改善基準告示が適用された二〇二四年度について十一月までの状況を見ますと、総労働時間が減少している中、現金給与総額は二・二%増加をいたしております。
下請法の改正法案の今国会への提出に加えまして、下請法違反がないか業界ごとに自主点検を行い、違反があった場合には不利益の補償が行われる方策を考えていかなければなりません。サプライチェーンの頂点となります企業や業界には、直接の取引先の更に先まで価格転嫁が可能となるような価格決定や、それが隅々まで伝わる情報発信を行ってもらわなければなりません。労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の遵守が徹底されることも必要でございます。これらにつきまして、関係省庁、政府一丸となって取り組んでまいります。
地方創生についてでございますが、私が初代担当大臣として十年前に地方創生の交付金創設などに取り組んで以降、全国各地で様々な好事例が生まれたことは大きな成果だと考えておりますが、その一方、地方創生一・〇では優良事例が点の取組にとどまり、面的な広がりにつながる化学反応は十分に起きませんでした。反省をいたしておるところでございます。
そのため、地方創生二・〇は、令和の日本列島改造として、若者や女性にも選ばれる地方、産官学の地方移転と創生、地方イノベーション創生構想、新時代のインフラ整備、広域リージョン連携という五つの柱を核といたしまして、日本全体の活力を取り戻すべく強力に進めてまいります。
浅田議員御指摘のとおり、地方分権の推進と地方税の充実確保は地方創生を実現する上で極めて重要でございます。地方公共団体間の税収の偏在や財政力格差の状況について原因、課題の分析を進め、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築に向け、取り組んでまいります。
地方公共団体に対する規制緩和につきましては、人口減少やデジタル化の推進など、進展など、社会経済情勢の変化も踏まえ、引き続き、地方が自らの創意工夫を実現し、その潜在力を最大限に引き出すことができる環境を整備するため、提案募集を行いながら改革を進めてまいります。
中央省庁の地方移転についてでございますが、地方移転につきましては、例えば国会対応や人材確保、移転費用などに課題があるものと認識をいたしております。
昨年度に行いました評価によれば、ICT技術やテレワークの活用により、地方におきましても、政策の企画立案や施策、事業の執行など国の機関としての機能を確保し得ること、働き方改革や優秀な人材を確保する観点から職場環境の整備を進めていくことが重要などとされております。
こうした観点も踏まえまして、地方からの御提案を改めて募り、日本全体にとって望ましい効果を生み出すのはどこかという視点から、あくまで地方からの御提案を中心に順次結論を出してまいりたいと、このように考えております。
ライドシェアについてでございますが、御指摘のありました御党の法案が提出されました際には、まずは国会で御議論いただくべきことと、このように承知をいたしております。
ライドシェアの課題に関しましては、特定の時期が念頭にあるわけではございませんが、全国での交通空白の解消に向け、骨太方針に従い、日本版ライドシェアなどの施策の実施効果を検証しつつ、地域交通の担い手や移動の足の確保の取組を強力に進めてまいります。
国際秩序における米国の関与についてでございます。
法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化する上で、米国のリーダーシップは極めて重要であります。
特にインド太平洋地域におきましては、パワーバランスが歴史的変化を遂げる中、力の空白が地域の不安定化につながることがないよう、合衆国の地域へのコミットメントを引き続き確保いたしますとともに、地域における安全保障の重層的なネットワークをより一層構築していかなければならないと考えております。
我が国は、こうした取組におきまして、同盟国として責任を共有し、応分の役割を果たしていく必要がございます。来るべき日米首脳会談におきましては、トランプ大統領との間で、安全保障や経済の諸課題につき認識の共有を図り、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた一層の協力を確認したいと考えております。
日本製鉄によるUSスチール買収計画についてでございますが、政府といたしましては、本件についてバイデン前政権側に繰り返し働きかけてまいりました。そうした中で、バイデン前大統領が買収を禁止する決定を行ったことは残念であります。また、日米双方の経済界から今後の日米間の投資について強い懸念の声が上がっており、政府としてもこれを重く受け止めております。今月十三日の日米比首脳テレビ会議の場におきましても、私からバイデン当時の大統領に対しまして、本件について懸念の払拭に向けた対応を強く求めたところでございます。
揺るぎない日米関係の下で企業が安心して投資を行うことができますよう、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。
ルールに基づく自由貿易体制の維持拡大は、我が国の経済外交の柱でございます。日本経済を含む世界経済の成長に不可欠な基盤を提供してきたところでもございます。世界で保護主義や内向き志向が強まります中、我が国が自由貿易の旗振り役としてリーダーシップを発揮することがますます重要となっております。
御指摘のCPTPPも含む様々な枠組みを活用し、同志国との連携を強化し、ルールに基づく自由で公正な経済秩序の維持拡大のために取り組んでまいります。
中国との向き合い方についてでございますが、日中両国間には様々な可能性とともに数多くの課題や懸案がございます。両国は、地域と国際社会の平和にとって共に重要な責任を有しております。
アメリカ等の価値を共有する同盟国、同志国との連携を前提としつつ、中国との間では、習近平国家主席とも確認をいたしました戦略的互恵関係を包括的に推進するとともに、建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力で進めていくというのが政府の方針でございます。
日中韓FTAについても御指摘をいただきましたが、経済分野において中国と向き合うに当たり、我が国といたしましては、中国の貿易慣行や産業政策など様々な課題や懸念について、引き続き中国に対しまして働きかけていくことが重要であると考えておるところでございます。
アメリカのパリ協定離脱及び我が国の温室効果ガス削減について、目標等についてでございます。
気候変動は人類共通の待ったなしの課題であり、主要排出国を含む全ての国の取組が重要であることに変わりはございません。世界の気候変動対策へのアメリカの関与は引き続き重要でございます。
今後につきましては、アメリカの動向を引き続き注視する必要がありますが、我が国といたしましては、アメリカと協力していく方法を探求しつつ、あわせて、欧州、アジア諸国とも連携し、気候変動問題に積極的に取り組んでまいります。
次期温室効果ガス削減目標につきましては、昨年末、政府の地球温暖化対策推進本部におきまして、二〇五〇年ネットゼロに向けて、二〇三五年度に六〇%、二〇四〇年度に七三%削減を目指す案を取りまとめました。この目標は、パリ協定の一・五度目標とも整合的で野心的なものとなっております。
次期削減目標及びその実現に向けた戦略を含む地球温暖化対策計画につきましては、アメリカを含む他国の方針にかかわらず、本年度内の閣議決定を目指してまいります。
自動車産業は我が国の基幹産業であり、引き続き国際競争を勝ち抜いていくためには、世界的な脱炭素化の潮流にも的確に対応していく必要がございます。このため、電気自動車や合成燃料、水素など、多様な選択肢を可能とするイノベーションの推進に官民連携して取り組んでおるところでございます。
アメリカの今後の自動車産業政策や我が国自動車産業への影響につきましては、引き続き状況を注視し、必要な対応を検討し、実行いたしてまいります。
ミサイル脅威への対処についてでございますが、近年、我が国周辺におきまして、質、量共にミサイル戦力が増加されていることを踏まえ、極超音速滑空兵器への対処能力向上のためのGPIの日米共同開発や、イージス艦、PAC3といった迎撃能力の更なる向上に努めてまいります。
このようなミサイル防衛網により、飛来するミサイルを防ぎつつ、相手の領域において我が国が有効な反撃を加える能力、すなわち反撃能力を保有することで、専守防衛の理念の下、ミサイル攻撃そのものを抑止いたしてまいります。
防衛力強化の在り方についてお尋ねをいただきました。
国家安全保障戦略では、二〇二七年度において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を合わせ、そのための予算水準がGDPの二%に達するよう所要の措置を講ずることといたしております。
これは、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面する中、我が国自身の判断として必要な防衛力の内容を積み上げた上で決定をいたした結果でございまして、今後の取組につきましても、我が国自身の判断で決定していくことは言うまでもございません。
アメリカとの関係におきましては、自由で開かれたインド太平洋を実現する上で日米のリーダーシップは不可欠でございます。我が国自身の防衛力の強化、また、日米両国の協力が相乗的に日本の国益にも合衆国の国益にもなり、地域の平和と安定にも資するものであることについての認識の共有を図りながら、一層の協力を確認し、日米同盟を更なる高みに引き上げてまいります。
台湾をめぐる動向への認識や、それに対する対応についてのお尋ねをいただきました。
米台の動向に関する中国の反応につきましては、政府といたしましても注視をしておるところでございます。台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障はもとより、国際社会全体の安定にとっても極めて重要でございます。この点は、先般の日中首脳会談でも、私から習近平国家主席に対し直接伝達をいたしたところでございます。
台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されることを期待するというのが、我が国の従来からの一貫した立場でございます。政府といたしましては、台湾との関係は、一九七二年の日中共同声明を踏まえ、非政府間の実務関係として維持していくとの立場でございます。御指摘の米国との関係を含め、台湾との関係につきましては、こうした立場に基づき適切に対処をいたしてまいります。
自衛官の人材確保策についてでございます。
自衛官が十分に充足されていないことは極めて深刻な課題でございます。昨年、関係閣僚会議で取りまとめました基本方針では、自衛官の俸給表の改定、定年引上げのほか、若年定年退職者給付金の引上げなど、退職後の将来不安を払拭するための施策についても実施することといたしております。
俸給表の改定につきましては、自衛官の勤務の実態、諸外国の軍人の処遇のほか、公平性、公正性を確保するため、部外の専門家の御意見を踏まえ、十分な検討、議論を重ね、令和十年度には行うことと、このようにいたしておるところでございます。
憲法改正について、総理大臣の立場からは議論の進め方などにつきまして直接申し上げることは差し控えますが、憲法改正は最終的には主権者である国民の皆様方が国民投票でお決めになるものであり、憲法のあるべき姿について国民の皆様に案をお示しすることは、我々国会議員の責務でございます。国会においてこれまで以上に建設的な議論を行い、国民的な議論を積極的に深めていただくことを期待するものでございます。
憲法改正を党是とする自由民主党総裁として申し上げれば、また、委員御指摘のように長く憲法調査会に籍を置いてきた者として申し上げれば、我が党におきましても、これまで様々な議論の積み重ねを踏まえ、これまでの様々な議論の積み重ねを踏まえ、国会による発議と憲法改正の早期実現に向け取り組んでまいります。
大阪・関西万博の成功への決意、今後の取組についてお尋ねをいただきました。
本日で、大阪・関西万博の開催まで、あと七十四日ということになっております。万博が、明日の世界を担う子供たちに、未来社会への希望を持って将来について考える機会となることを願ってやまないものでございます。
我が日本国は開催国でございます。そして、その各地域が世界との交流を深め、自らの地域の魅力を世界に向けて発信する絶好の機会でもございます。国の内外から多くの方々に御来場いただき、全国各地を訪ねていただき、万博と地方創生の相乗効果、シナジー効果を実現をいたしたいと考えております。
昨日、国際博覧会推進本部を開催し、私から全閣僚に対しまして、万博の意義、魅力の発信の強化を指示をいたしました。さらに、万博を盛り上げる各地域の取組支援の強化や来場者の地方誘客の促進、チケットが誰でも購入しやすい環境の整備、そのようなことにつきまして担当大臣に指示をいたしたところでございます。
世界が新しい日本を発見する大阪・関西万博に万全の体制で来場者の皆様方をお迎えすることができますよう、私どもといたしまして、大阪府、大阪市、経済界、博覧会協会とともに、国際博覧会条約に基づく招請国政府として最大限の力を尽くしてまいります。
以上でございます。拍手
関
長
川
川合孝典#10
○川合孝典君 国民民主党・新緑風会の川合孝典です。
会派を代表して、政府四演説に対して質問します。
まず、年収の壁への石破総理の今後の対応方針について質問します。
既に、昨年十二月十一日の自公国三党幹事長会談において、三十年間据え置かれてきた百三万円の壁は百七十八万円を目指して来年から引き上げること、そして、いわゆるガソリン税の暫定税率はこれを廃止することが合意をされました。国民民主党がこの合意を前向きに受け止めて昨年の補正予算案に賛成票を投じたことは周知のとおりであります。
この後、三党合意を受けて、翌日には政府・与党において、十九歳から二十三歳未満までの子を扶養する親等の税負担を軽減する特定扶養控除について、適用条件となる子の年収をそれまでの百三万円以下から百五十万円以下へと引き上げる方針を発表していただきました。働きながら学ぶ学生が手取りを増やすとともに、親の税負担の軽減につながる今回の方針決定については、率直に評価し、感謝いたします。
しかしながら、三党幹事長合意の本丸である百三万円の壁の百七十八万円への引上げについては、補正予算案成立後の政調、税調の三党実務者協議では財源不足を主な理由に与党は消極的な姿勢に転じました。そして、成案を提示しないまま、百七十八万円には遠く及ばない百二十三万円への小幅な引上げを目指した税制改正の大綱が閣議決定されております。
幹事長合意を無視するかのごとき与党の対応に強い不信感を抱くとともに、この引上げ規模では手取りを増やすことにつながらないことから、国民民主党として到底受け入れることができないということを明確に申し上げて、質問に入ります。
まず、年収の壁の引上げに向けた石破総理の基本姿勢について御質問します。
百三万円の壁を百七十八万円目指して引き上げることで三党合意文書を交わした以上、政府・与党には、百七十八万円への引上げに向けたスケジュールを説明していただく必要があります。今後、いつまで、どのように百七十八万円を目指して引上げを行うのか、石破総理の説明を求めます。
次に、百七十八万円への引上げの財源について総理に質問します。
与党税調及び財務省は、百七十八万円への引上げを行うことで七兆円から八兆円の税収減が生じるとこれまで説明してきました。しかし、令和七年度租税及び印紙収入の当初見通しでは、令和六年度との比較で実に八兆八千三百二十億円税収増となっており、これに加えて地方税収も大幅に増えることが見通されております。
既にここに百七十八万円への引上げの財源があるものと考えられますが、石破総理の認識をお伺いいたします。
税収が大幅に上振れしている背景には、三十数年ぶりの高水準の賃上げに伴う名目賃金の上昇によって、多くの国民が気付かないうちに所得税増税が進んでいることがあります。
これまで与党、財務省は百三万円の壁の引上げによる税収減という負の側面だけを主張してきていますが、実際には、恒久減税による消費拡大効果や年収の壁を理由とした働き控えの解消による労働力供給増など、様々な政策効果が見込まれております。
石破総理は、百三万円の壁の引上げが経済、雇用に及ぼすプラスの政策効果についてどのように認識しておられるのか、御説明を願います。
次に、百三万円という課税最低限度額が生活保護費を下回っている現状について、石破総理の課題認識を伺います。
百三万円の壁の引上げ額をめぐってはこれまでも様々な意見が出ていますが、課税最低限度額が生活する上で必要最低限の収入には課税しないという考え方に基づいて設定されている以上、憲法二十五条に定める生存権保障の観点から、生活保護費の水準との整合性を取ることが必要と考えます。
言うまでもなく最低生計費として設定されている生活保護費ですが、その現在の支給金額は、例えば昨年度の一級地の一における単身世帯、四十一歳から五十九歳の平均的な生活保護費は、月額約十三万円を超え、年額で百五十六万円を上回っております。
現下の物価上昇局面ではこれでも厳しい金額ではありますが、生活保護基準は文化的最低限の生活を営む上での最低水準として国が規定しているものであり、それ以下となる百二十三万円を課税最低限度額として政府が設定することは、生存権保障の観点から問題があるものと考えます。また、生活保護費以下で課税されることによって、働くことに対するディスインセンティブが働くことも懸念されます。
課税最低限度額が生活保護費と逆転している現状について、石破総理の課題認識をお伺いします。
次に、ガソリンの暫定税率の廃止時期について総理に質問します。
昨年の自公国幹事長合意を受けて、令和七年度税制与党改正大綱に、いわゆるガソリン税の暫定税率は廃止することが明記されました。国民は早期の暫定税率廃止に大きな期待を寄せていますが、具体的な実施方法については引き続き関係者間で協議をするとして、結論が先延ばしにされています。既に燃料油価格激変緩和補助金の段階的縮小によってガソリンの店頭価格は急激に上昇し、企業や自動車ユーザーからは悲鳴が上がっています。しかし、石破総理は、今回の施政方針演説において暫定税率の廃止については一言もお触れになっていません。
石破総理に質問しますが、ガソリンの暫定税率は廃止するということでよろしいですね。総理に確認します。
また、ガソリンの暫定税率をいつ廃止するのか、その時期も不明確です。国民は一刻も早い廃止を望んでいますが、その実現には総理の決断が必要です。いつガソリンの暫定税率を廃止するのか、石破総理にお伺いします。
次に、就職氷河期世代を中心とした中高年世代の年金対策について総理の認識を伺います。
就職氷河期と呼ばれる一九九三年から二〇〇四年の大卒の平均就職率は六九・七%と、想像を絶する就職難の時代でした。その結果、やむを得ず非正規労働に従事することとなった新卒者がこの世代には大勢おられます。
こうした実態を踏まえて、これまで安倍政権下では特に就職氷河期世代対策に注力してこられましたが、昨年六月の閣議決定で、就職氷河期世代対策は一定の成果を上げたとして、中高年層政策にまとめる方針となっています。
しかし、昨年、国民民主党が就職氷河期世代を対象にオンラインアンケート調査を行ったところ、そもそも政府が実施してきた就職氷河期世代支援プログラムを八七・八%の方が利用していない、聞いたこともないとの回答結果となっております。
石破総理に質問します。これまで安倍内閣が重点政策として取り組んできた就職氷河期対策を手じまいする判断に至った一定の成果を上げた内容とは一体何だったのか、具体的な就職氷河期世代対策の成果を御説明ください。
就職氷河期世代とその前後の世代との違いには、大きく分けて三点の違いが指摘されております。
一つ、非正規雇用比率が高いこと、二つ、平均年収が低いこと、そして三つ目が貯蓄が少ないことであります。そして、就職氷河期世代が今一番心配しているのは老後の生活であります。
こうした就職氷河期世代の実情を踏まえて、与野党共にリカレント、リスキリングといったいわゆる学び直しによる正社員化や安定雇用の推進を求めていますが、それだけでは対策として不十分だと考えております。
就職氷河期世代は既に五十歳を超え始めています。定年年齢までの期間が限られる中、正社員化の取組だけでは十分な額の年金保険料を積み立てることができないままリタイアすることとなります。
また、女性の年金受給額は、二〇一六年以前は一部を除いてパートタイム労働者が社会保険の加入対象でなかったことや、出産や育児、介護によってキャリア中断といった理由により、男性の約五五%、月額にして約十一万円という低水準にとどまっており、特に単身高齢女性の貧困率は四七%に達しています。さらに、短時間労働者やフリーランスなど約五百万人がいまだ厚生年金の適用外で、十分な年金受給資格を得られておりません。
こうした低年金対策として、出産、育児期間をみなし加入とする制度の拡充や、短時間労働者の加入要件の緩和、短時間労働者やフリーランスを含む約五百万人を対象とした厚生年金の適用拡大を行うことなどが喫緊の課題だと私たちは考えております。
石破総理は、就職氷河期世代や女性の低年金問題についてどのように認識しておられるのか、そして、年金制度のセーフティーネット機能を高める必要性についてどのように認識しておられるのか、お伺いをしたいと思います。
次に、労務費の価格転嫁が遅れている現状について御質問します。
これまでの価格転嫁の取組によって原材料費や燃料費の価格転嫁が一定程度進展している一方で、労務費の価格転嫁は依然として低い水準にあります。
昨年の民間調査によりますと、労務費転嫁率の中央値は約三〇%にとどまり、転嫁率が五〇%未満の企業が半数以上を占めております。特に中小企業では労務費は企業努力で吸収すべきという取引慣行が強く、価格交渉で不利な立場に立たされています。
これまで政府は、労務費の適切な価格転嫁のための価格交渉指針を策定するとともに、価格交渉促進月間を設定するなどしていますが、認知度の低さや実効性不足が指摘されております。
遅れが目立つ労務費の価格転嫁を推進するための取組を強化する必要があるものと考えますが、今後の政府の取組方針を新しい資本主義担当大臣にお伺いします。
また、中小企業が価格交渉を公正に行えるよう、取引条件の公開制度や優越的地位の濫用のモニタリング体制を強化するなど、法整備も視野に入れて検討すべきと考えますが、こちらも新しい資本主義担当大臣の見解を求めます。
次に、ハラスメント防止に向けた政府の取組姿勢について質問します。
二〇二三年度に労働局に寄せられたハラスメント相談は約十三万四千件に上り、特にカスタマーハラスメントに関する相談は急増しております。
顧客から過剰な要求や暴言を受け、精神疾患を発症したケースも数多く報告されており、現場の危機は見過ごせない状況です。しかし、日本ではハラスメント全体を包括的に規制する法律が整備されておらず、現行の厚生労働省指針はいまだ実効性を欠いております。
国際社会に目を向けると、ILOが二〇一九年に、仕事の世界における暴力及びハラスメントの撤廃に関する条約第百九十号を採択し、二〇二一年に発効しました。既に四十七か国がこれを批准し、取組を進めています。しかし、日本はいまだにこの条約を批准しておらず、既に国際基準から後れを取っております。
今後、外国人労働者の受入れ拡大が見通される中、日本でもハラスメント防止のための基本法を策定し、ILO第百九十号条約の理念を国内に取り入れるべきと考えますが、厚生労働大臣には、日本がILO第百九十号条約を批准しない理由を御説明ください。
あわせて、被害者保護とハラスメント防止を包括的に進める基本法制定の必要性について見解を伺います。
介護事業を取り巻く現状と課題について質問します。
今、日本の介護業界は深刻な人手不足に陥っております。訪問介護分野の有効求人倍率は何と十四・一四倍と突出して高く、深刻な人手不足が続く中、一人当たりの業務負担が増大し、現職者の離職を招くという悪循環が発生しております。
二〇二四年の介護事業者の倒産件数は過去最多の六百十二件、そのうち訪問介護事業者の倒産は四百四十八件、実に全体の七割を超えております。物価上昇局面での介護報酬の引下げが介護事業の収益性を低下させ、資金繰りの悪化による倒産や給与の未払が発生しています。このままでは利用者にも深刻な悪影響を及ぼすことは明らかであります。
二〇四〇年までに約五十七万人の介護職員が不足すると推計されている中、介護人材を確保するため政府はどのような取組を行うのか、厚生労働大臣は対応方針を御説明ください。また、倒産が増加している介護事業者を支援し、事業継続を可能にするため、低利融資制度や税制優遇措置を講じるべきと考えますが、併せて厚生労働大臣の見解を求めます。
次に、医薬品産業を取り巻く現状と課題について質問します。
日本の医薬品産業は、現在、供給不安、ドラッグロス、ドラッグラグといった複合的な課題に直面しております。後発医薬品のデータ不正に端を発した医薬品の供給不安は問題発覚から四年を経た今でも解消されておらず、二〇二四年十二月時点で全医療用医薬品の一九・五%に当たる三千二百四十四品目が供給不足状態にあります。
この問題の背景には、インフレ下で高騰する研究・生産コストに逆行する形で近年始まった中間年薬価改定による急激な企業収益の悪化があることは明らかであります。中間年薬価改定は、企業収益を圧迫するとともに、製薬企業の予見性を著しく損ない、医薬品の安定供給や新薬開発への投資を妨げる最大の要因となっております。
近年、製薬企業は研究拠点や投資先を海外に移しつつあり、このままでは日本の医薬品産業は国際競争力を失うだけでなく、国民の健康を守る観点からも深刻なリスクを抱えることとなります。
我が国の新薬開発基盤と医薬品の安定供給基盤を速やかに立て直すため、一旦、中間年薬価改定は停止する必要があると考えますが、厚生労働大臣の見解を伺います。
また、日本から革新的医薬品が失われつつある現状を打開するためには、欧米と比較して低く抑えられている薬価水準の抜本的な見直しを行うことで新薬の上市を促し、患者が必要な治療を受けられる環境を整えるべきと考えます。この問題について厚生労働大臣の認識を問います。
次に、ライドシェアをめぐる課題について質問します。
国土交通省の調査によると、全国約六百の自治体が交通空白地を抱えており、高齢者や地域住民が日常的な移動手段を確保できない状況が続いてまいりました。こうした移動困難者対策の一環として現在一部地域で試験運用されているライドシェアですが、その普及に当たって多くの課題が指摘されております。
例えば、ドライバーの労働環境保護や安全性確保の仕組みが十分に整備されておらず、二種免許制度の見直しも慎重な議論が求められております。二種免許制度は公共交通のドライバーに必要な専門性や責任を保証する重要な基盤であり、この要件を緩和することは事故リスクの増加や利用者の安全性低下につながる懸念があります。
旅客運送の安全確保の観点から二種免許保持者とライドシェアドライバーとの関係をどのように整理するのか、国土交通大臣の説明を求めます。
タクシー事業者や既存の公共交通機関との競争激化による地域交通網の崩壊を懸念する声も出ておりますが、公平な競争環境を確保するためどのような措置を講じるのか、国土交通大臣の見解を求めます。
最後に、政治DXについて総理に質問します。
台湾には、政府が運営し、市民権、永住権があれば誰でも政策提案ができるJoinという政策提言プラットフォームがあり、AIやSNSなどデジタル技術を駆使して声を集めることで、多くの市民の政治参加を実現しております。
このプラットフォームで六十日間に五千人以上の賛同が得られた場合、政府は二か月以内に書面で回答することが法律で義務付けられていますが、これで実際に女子高校生の書き込みをきっかけとして、プラスチックストロー禁止法が制定されております。
国民民主党は、これら台湾の仕組みを参考に、AI等デジタル技術を日本の政治に活用する実験プロジェクトを提唱しているAIエンジニア、安野貴博氏に賛同し、去る一月十六日、早速、オープンソースソフトウェア、Talk to the Cityによるブロードリスニングによって党に寄せられた意見の可視化とマッピングを実施し、八日後の二十四日には結果を公表しております。
八日間の試行錯誤の中で、多くの解決すべき課題を把握するとともに、SNS情報のみならず、電話音声をテキスト化したものやライブチャットコメントに至るまでAIが瞬時に膨大な情報を可視化してくれることに、国民の政治参加の新たな可能性を感じました。
国民の声を迅速かつ正確に集約することで、政策に生かすための政治DXの必要性について、総理の見解を伺います。
結びに、国民民主党は、今国会も対決より解決の姿勢を堅持しつつ、納税者、生活者の立場から建設的な対案を提示し続けることを国民の皆様にお約束し、質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →会派を代表して、政府四演説に対して質問します。
まず、年収の壁への石破総理の今後の対応方針について質問します。
既に、昨年十二月十一日の自公国三党幹事長会談において、三十年間据え置かれてきた百三万円の壁は百七十八万円を目指して来年から引き上げること、そして、いわゆるガソリン税の暫定税率はこれを廃止することが合意をされました。国民民主党がこの合意を前向きに受け止めて昨年の補正予算案に賛成票を投じたことは周知のとおりであります。
この後、三党合意を受けて、翌日には政府・与党において、十九歳から二十三歳未満までの子を扶養する親等の税負担を軽減する特定扶養控除について、適用条件となる子の年収をそれまでの百三万円以下から百五十万円以下へと引き上げる方針を発表していただきました。働きながら学ぶ学生が手取りを増やすとともに、親の税負担の軽減につながる今回の方針決定については、率直に評価し、感謝いたします。
しかしながら、三党幹事長合意の本丸である百三万円の壁の百七十八万円への引上げについては、補正予算案成立後の政調、税調の三党実務者協議では財源不足を主な理由に与党は消極的な姿勢に転じました。そして、成案を提示しないまま、百七十八万円には遠く及ばない百二十三万円への小幅な引上げを目指した税制改正の大綱が閣議決定されております。
幹事長合意を無視するかのごとき与党の対応に強い不信感を抱くとともに、この引上げ規模では手取りを増やすことにつながらないことから、国民民主党として到底受け入れることができないということを明確に申し上げて、質問に入ります。
まず、年収の壁の引上げに向けた石破総理の基本姿勢について御質問します。
百三万円の壁を百七十八万円目指して引き上げることで三党合意文書を交わした以上、政府・与党には、百七十八万円への引上げに向けたスケジュールを説明していただく必要があります。今後、いつまで、どのように百七十八万円を目指して引上げを行うのか、石破総理の説明を求めます。
次に、百七十八万円への引上げの財源について総理に質問します。
与党税調及び財務省は、百七十八万円への引上げを行うことで七兆円から八兆円の税収減が生じるとこれまで説明してきました。しかし、令和七年度租税及び印紙収入の当初見通しでは、令和六年度との比較で実に八兆八千三百二十億円税収増となっており、これに加えて地方税収も大幅に増えることが見通されております。
既にここに百七十八万円への引上げの財源があるものと考えられますが、石破総理の認識をお伺いいたします。
税収が大幅に上振れしている背景には、三十数年ぶりの高水準の賃上げに伴う名目賃金の上昇によって、多くの国民が気付かないうちに所得税増税が進んでいることがあります。
これまで与党、財務省は百三万円の壁の引上げによる税収減という負の側面だけを主張してきていますが、実際には、恒久減税による消費拡大効果や年収の壁を理由とした働き控えの解消による労働力供給増など、様々な政策効果が見込まれております。
石破総理は、百三万円の壁の引上げが経済、雇用に及ぼすプラスの政策効果についてどのように認識しておられるのか、御説明を願います。
次に、百三万円という課税最低限度額が生活保護費を下回っている現状について、石破総理の課題認識を伺います。
百三万円の壁の引上げ額をめぐってはこれまでも様々な意見が出ていますが、課税最低限度額が生活する上で必要最低限の収入には課税しないという考え方に基づいて設定されている以上、憲法二十五条に定める生存権保障の観点から、生活保護費の水準との整合性を取ることが必要と考えます。
言うまでもなく最低生計費として設定されている生活保護費ですが、その現在の支給金額は、例えば昨年度の一級地の一における単身世帯、四十一歳から五十九歳の平均的な生活保護費は、月額約十三万円を超え、年額で百五十六万円を上回っております。
現下の物価上昇局面ではこれでも厳しい金額ではありますが、生活保護基準は文化的最低限の生活を営む上での最低水準として国が規定しているものであり、それ以下となる百二十三万円を課税最低限度額として政府が設定することは、生存権保障の観点から問題があるものと考えます。また、生活保護費以下で課税されることによって、働くことに対するディスインセンティブが働くことも懸念されます。
課税最低限度額が生活保護費と逆転している現状について、石破総理の課題認識をお伺いします。
次に、ガソリンの暫定税率の廃止時期について総理に質問します。
昨年の自公国幹事長合意を受けて、令和七年度税制与党改正大綱に、いわゆるガソリン税の暫定税率は廃止することが明記されました。国民は早期の暫定税率廃止に大きな期待を寄せていますが、具体的な実施方法については引き続き関係者間で協議をするとして、結論が先延ばしにされています。既に燃料油価格激変緩和補助金の段階的縮小によってガソリンの店頭価格は急激に上昇し、企業や自動車ユーザーからは悲鳴が上がっています。しかし、石破総理は、今回の施政方針演説において暫定税率の廃止については一言もお触れになっていません。
石破総理に質問しますが、ガソリンの暫定税率は廃止するということでよろしいですね。総理に確認します。
また、ガソリンの暫定税率をいつ廃止するのか、その時期も不明確です。国民は一刻も早い廃止を望んでいますが、その実現には総理の決断が必要です。いつガソリンの暫定税率を廃止するのか、石破総理にお伺いします。
次に、就職氷河期世代を中心とした中高年世代の年金対策について総理の認識を伺います。
就職氷河期と呼ばれる一九九三年から二〇〇四年の大卒の平均就職率は六九・七%と、想像を絶する就職難の時代でした。その結果、やむを得ず非正規労働に従事することとなった新卒者がこの世代には大勢おられます。
こうした実態を踏まえて、これまで安倍政権下では特に就職氷河期世代対策に注力してこられましたが、昨年六月の閣議決定で、就職氷河期世代対策は一定の成果を上げたとして、中高年層政策にまとめる方針となっています。
しかし、昨年、国民民主党が就職氷河期世代を対象にオンラインアンケート調査を行ったところ、そもそも政府が実施してきた就職氷河期世代支援プログラムを八七・八%の方が利用していない、聞いたこともないとの回答結果となっております。
石破総理に質問します。これまで安倍内閣が重点政策として取り組んできた就職氷河期対策を手じまいする判断に至った一定の成果を上げた内容とは一体何だったのか、具体的な就職氷河期世代対策の成果を御説明ください。
就職氷河期世代とその前後の世代との違いには、大きく分けて三点の違いが指摘されております。
一つ、非正規雇用比率が高いこと、二つ、平均年収が低いこと、そして三つ目が貯蓄が少ないことであります。そして、就職氷河期世代が今一番心配しているのは老後の生活であります。
こうした就職氷河期世代の実情を踏まえて、与野党共にリカレント、リスキリングといったいわゆる学び直しによる正社員化や安定雇用の推進を求めていますが、それだけでは対策として不十分だと考えております。
就職氷河期世代は既に五十歳を超え始めています。定年年齢までの期間が限られる中、正社員化の取組だけでは十分な額の年金保険料を積み立てることができないままリタイアすることとなります。
また、女性の年金受給額は、二〇一六年以前は一部を除いてパートタイム労働者が社会保険の加入対象でなかったことや、出産や育児、介護によってキャリア中断といった理由により、男性の約五五%、月額にして約十一万円という低水準にとどまっており、特に単身高齢女性の貧困率は四七%に達しています。さらに、短時間労働者やフリーランスなど約五百万人がいまだ厚生年金の適用外で、十分な年金受給資格を得られておりません。
こうした低年金対策として、出産、育児期間をみなし加入とする制度の拡充や、短時間労働者の加入要件の緩和、短時間労働者やフリーランスを含む約五百万人を対象とした厚生年金の適用拡大を行うことなどが喫緊の課題だと私たちは考えております。
石破総理は、就職氷河期世代や女性の低年金問題についてどのように認識しておられるのか、そして、年金制度のセーフティーネット機能を高める必要性についてどのように認識しておられるのか、お伺いをしたいと思います。
次に、労務費の価格転嫁が遅れている現状について御質問します。
これまでの価格転嫁の取組によって原材料費や燃料費の価格転嫁が一定程度進展している一方で、労務費の価格転嫁は依然として低い水準にあります。
昨年の民間調査によりますと、労務費転嫁率の中央値は約三〇%にとどまり、転嫁率が五〇%未満の企業が半数以上を占めております。特に中小企業では労務費は企業努力で吸収すべきという取引慣行が強く、価格交渉で不利な立場に立たされています。
これまで政府は、労務費の適切な価格転嫁のための価格交渉指針を策定するとともに、価格交渉促進月間を設定するなどしていますが、認知度の低さや実効性不足が指摘されております。
遅れが目立つ労務費の価格転嫁を推進するための取組を強化する必要があるものと考えますが、今後の政府の取組方針を新しい資本主義担当大臣にお伺いします。
また、中小企業が価格交渉を公正に行えるよう、取引条件の公開制度や優越的地位の濫用のモニタリング体制を強化するなど、法整備も視野に入れて検討すべきと考えますが、こちらも新しい資本主義担当大臣の見解を求めます。
次に、ハラスメント防止に向けた政府の取組姿勢について質問します。
二〇二三年度に労働局に寄せられたハラスメント相談は約十三万四千件に上り、特にカスタマーハラスメントに関する相談は急増しております。
顧客から過剰な要求や暴言を受け、精神疾患を発症したケースも数多く報告されており、現場の危機は見過ごせない状況です。しかし、日本ではハラスメント全体を包括的に規制する法律が整備されておらず、現行の厚生労働省指針はいまだ実効性を欠いております。
国際社会に目を向けると、ILOが二〇一九年に、仕事の世界における暴力及びハラスメントの撤廃に関する条約第百九十号を採択し、二〇二一年に発効しました。既に四十七か国がこれを批准し、取組を進めています。しかし、日本はいまだにこの条約を批准しておらず、既に国際基準から後れを取っております。
今後、外国人労働者の受入れ拡大が見通される中、日本でもハラスメント防止のための基本法を策定し、ILO第百九十号条約の理念を国内に取り入れるべきと考えますが、厚生労働大臣には、日本がILO第百九十号条約を批准しない理由を御説明ください。
あわせて、被害者保護とハラスメント防止を包括的に進める基本法制定の必要性について見解を伺います。
介護事業を取り巻く現状と課題について質問します。
今、日本の介護業界は深刻な人手不足に陥っております。訪問介護分野の有効求人倍率は何と十四・一四倍と突出して高く、深刻な人手不足が続く中、一人当たりの業務負担が増大し、現職者の離職を招くという悪循環が発生しております。
二〇二四年の介護事業者の倒産件数は過去最多の六百十二件、そのうち訪問介護事業者の倒産は四百四十八件、実に全体の七割を超えております。物価上昇局面での介護報酬の引下げが介護事業の収益性を低下させ、資金繰りの悪化による倒産や給与の未払が発生しています。このままでは利用者にも深刻な悪影響を及ぼすことは明らかであります。
二〇四〇年までに約五十七万人の介護職員が不足すると推計されている中、介護人材を確保するため政府はどのような取組を行うのか、厚生労働大臣は対応方針を御説明ください。また、倒産が増加している介護事業者を支援し、事業継続を可能にするため、低利融資制度や税制優遇措置を講じるべきと考えますが、併せて厚生労働大臣の見解を求めます。
次に、医薬品産業を取り巻く現状と課題について質問します。
日本の医薬品産業は、現在、供給不安、ドラッグロス、ドラッグラグといった複合的な課題に直面しております。後発医薬品のデータ不正に端を発した医薬品の供給不安は問題発覚から四年を経た今でも解消されておらず、二〇二四年十二月時点で全医療用医薬品の一九・五%に当たる三千二百四十四品目が供給不足状態にあります。
この問題の背景には、インフレ下で高騰する研究・生産コストに逆行する形で近年始まった中間年薬価改定による急激な企業収益の悪化があることは明らかであります。中間年薬価改定は、企業収益を圧迫するとともに、製薬企業の予見性を著しく損ない、医薬品の安定供給や新薬開発への投資を妨げる最大の要因となっております。
近年、製薬企業は研究拠点や投資先を海外に移しつつあり、このままでは日本の医薬品産業は国際競争力を失うだけでなく、国民の健康を守る観点からも深刻なリスクを抱えることとなります。
我が国の新薬開発基盤と医薬品の安定供給基盤を速やかに立て直すため、一旦、中間年薬価改定は停止する必要があると考えますが、厚生労働大臣の見解を伺います。
また、日本から革新的医薬品が失われつつある現状を打開するためには、欧米と比較して低く抑えられている薬価水準の抜本的な見直しを行うことで新薬の上市を促し、患者が必要な治療を受けられる環境を整えるべきと考えます。この問題について厚生労働大臣の認識を問います。
次に、ライドシェアをめぐる課題について質問します。
国土交通省の調査によると、全国約六百の自治体が交通空白地を抱えており、高齢者や地域住民が日常的な移動手段を確保できない状況が続いてまいりました。こうした移動困難者対策の一環として現在一部地域で試験運用されているライドシェアですが、その普及に当たって多くの課題が指摘されております。
例えば、ドライバーの労働環境保護や安全性確保の仕組みが十分に整備されておらず、二種免許制度の見直しも慎重な議論が求められております。二種免許制度は公共交通のドライバーに必要な専門性や責任を保証する重要な基盤であり、この要件を緩和することは事故リスクの増加や利用者の安全性低下につながる懸念があります。
旅客運送の安全確保の観点から二種免許保持者とライドシェアドライバーとの関係をどのように整理するのか、国土交通大臣の説明を求めます。
タクシー事業者や既存の公共交通機関との競争激化による地域交通網の崩壊を懸念する声も出ておりますが、公平な競争環境を確保するためどのような措置を講じるのか、国土交通大臣の見解を求めます。
最後に、政治DXについて総理に質問します。
台湾には、政府が運営し、市民権、永住権があれば誰でも政策提案ができるJoinという政策提言プラットフォームがあり、AIやSNSなどデジタル技術を駆使して声を集めることで、多くの市民の政治参加を実現しております。
このプラットフォームで六十日間に五千人以上の賛同が得られた場合、政府は二か月以内に書面で回答することが法律で義務付けられていますが、これで実際に女子高校生の書き込みをきっかけとして、プラスチックストロー禁止法が制定されております。
国民民主党は、これら台湾の仕組みを参考に、AI等デジタル技術を日本の政治に活用する実験プロジェクトを提唱しているAIエンジニア、安野貴博氏に賛同し、去る一月十六日、早速、オープンソースソフトウェア、Talk to the Cityによるブロードリスニングによって党に寄せられた意見の可視化とマッピングを実施し、八日後の二十四日には結果を公表しております。
八日間の試行錯誤の中で、多くの解決すべき課題を把握するとともに、SNS情報のみならず、電話音声をテキスト化したものやライブチャットコメントに至るまでAIが瞬時に膨大な情報を可視化してくれることに、国民の政治参加の新たな可能性を感じました。
国民の声を迅速かつ正確に集約することで、政策に生かすための政治DXの必要性について、総理の見解を伺います。
結びに、国民民主党は、今国会も対決より解決の姿勢を堅持しつつ、納税者、生活者の立場から建設的な対案を提示し続けることを国民の皆様にお約束し、質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
石
石破茂#11
○内閣総理大臣(石破茂君) 本日誕生日をお迎えになりました川合孝典議員の御質問にお答えをいたします。誕生日、誠におめでとうございます。
いわゆる百三万円の壁の更なる引上げについてお尋ねを頂戴をいたしました。
昨年十二月二十七日に閣議決定をいたしました令和七年度税制改正の大綱を踏まえ、法案提出に向けた作業を進めております。
昨年十二月二十日、三党の幹事長間で、十二月十一日に合意した内容の実現に向け、引き続き関係者間で誠実に協議を進めると、こういうことが確認をされております。合意を踏まえた対応につきましては、引き続き政党間で協議が進められていくものと承知をいたしております。誠実に協議を進めるということに忠実に私どもも努力をいたしてまいります。
いわゆる百三万円の壁の引上げの財源についてでございますが、令和六年度当初税収との比較で令和七年度税収が八・八兆円増加しておりますのは御指摘のとおりでございます。
一方で、現下の厳しい財政事情等を踏まえた議論が必要であるということも併せて考えなければなりません。具体的には、令和七年度予算では、これまでの歳出改革努力を継続する中で、過去最高と見込まれる税収を充ててもなお二十八・六兆円の新規国債を発行していること、令和七年度末の国の債務残高は約千百二十九兆円に上る見込みであることなどを踏まえました議論が必要であると考えております。
百三万円の壁の引上げの政策効果についてでございますが、今般の基礎控除の十万円の引上げなどによる所得税の減収額〇・七兆円程度につきましては、政府経済見通しにおいて、家計の可処分所得の押し上げ効果として見込んでおります。
現下の厳しい人手不足の状況におきまして、特に大学生のアルバイトの就業調整に対応するため、特定親族特別控除を創設することといたしており、これにより、雇用者報酬の〇・一兆円程度の増加を見込んでおります。これらによりまして、令和七年度の個人消費は〇・一ポイント程度押し上げられるものと見込んでおるところでございます。
課税最低限と生活保護費の関係についてでございますが、所得税の課税最低限は、生計費だけではなく、公的サービスを賄う費用を広く分かち合う必要性も含めて総合的に検討して定められているものでございます。御承知のとおりであります。
一方、生活保護制度は、御指摘のように、憲法第二十五条の理念に基づき、生活困窮者の方々に対して必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とするものでございます。
保有資産につきましては、課税最低限は保有状況を考慮せず適用されております。一方、生活保護制度は、その目的に鑑み、資産、能力、その他あらゆるものを最低限度の生活の維持のために活用することが受給の要件とされております。
地域差につきましては、課税最低限は全国一律に定められております。一方、生活保護制度は、所在地域などに応じまして必要な事情を考慮して基準が設定されておるものでございます。
以上のように、両者はその趣旨、目的、仕組みが大きく異なるものでございますため、生活保護費と課税最低限の額を単純に比較をすることは適切ではない、このように考えております。
ガソリン税についてでございますが、昨年十二月、自民、公明、国民民主の三党の幹事長間におきまして、いわゆるガソリンの暫定税率を廃止する、具体的な実施方法などについては引き続き関係者間で誠実に協議を進める、これが自民、公明、国民民主の三党の幹事長間の合意でございます。
今後の政党間の協議の内容や方向性について現時点で予断を持ってお答えはいたしませんが、政府といたしましては、当該協議の結果を踏まえた上で適切に対応いたしてまいります。
就職氷河期世代への支援の成果についてでございます。
就職氷河期世代の方々に対し、令和元年から関係省庁一体となって集中的に取り組んでまいりました。その結果として、個別施策について見ますれば、非正規雇用労働者を正社員化した企業への助成金は十三万人を超える方に活用されましたほか、ハローワークの職業紹介により約五十三万人が正社員として就職しておられます。
全体的には、令和元年から令和五年までの間に、正社員は八万人、役員は十三万人増加をし、合わせて二十一万人の処遇改善がなされたところでございます。他方で、不本意非正規雇用労働者は九万人減少したなど、着実に成果が得られておるものでございます。こうした中で、就職氷河期世代の不本意非正規雇用者比率や無業者比率は、全世代の中でも低い水準となっております。
このような支援は、議員御指摘のように手じまいするというようなことは全くございません。来年度以降は、就職氷河期世代を含め、幅広い中高年層を対象に効果的な支援を行うことといたしております。引き続き、相談、リスキリングから就職、定着までの切れ目のない支援に取り組んでまいります。
就職氷河期世代の方々も高齢となられる、これが近づいております。五十歳代になられる方々もおられるわけでございます。今、両親の方と同居しておられる、また、その家に住んでおられるということがいつまでも続くとは限りません。そういうような時限性があることもよく承知をいたしております。引き続き、御指摘を踏まえながら対処いたしてまいりたいと考えております。
就職氷河期世代や女性の低年金問題についてのお尋ねでございますが、公的年金制度は、我が国の社会保障制度の一つとして、社会全体で高齢期の生活を支える制度であり、老後の所得保障の核としての役割を果たしております。そのため、いわゆる就職氷河期世代や女性の方々も含めて、年金の給付水準を確保して高齢期における生活の安定を図ることが重要でございます。
現在の制度でも、産前産後及び育児休業期間中については保険料を免除するとともに、将来の年金給付につなげる措置があるほか、年金生活者支援給付金の支給により、低年金の方も含めた低所得の年金受給者に対する経済的支援を行っておるところでございます。
今回の年金制度改正におきましては、将来の年金が適切に確保されますよう、短時間労働者に対する被用者保険の更なる適用拡大などを含めた年金法改正案を取りまとめてまいります。
国民の声を迅速かつ正確に集約することで政策に生かすための取組についてお尋ねを頂戴をいたしました。
AI・デジタル技術の活用で、より多くの情報を効率的に利用でき、高度な情報処理を行うことができるようになる可能性がございます。
一方で、セキュリティーを確保した上で、AIなどを活用するに当たりましては、費用面、データの取扱い、AIを政府自身が独自に開発することが適当かどうかなどについて整理すべき点もございます。その活用の進め方につきまして、今後検討を深めてまいります。御指摘ありがとうございました。
以上でございます。拍手
〔国務大臣赤澤亮正君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →いわゆる百三万円の壁の更なる引上げについてお尋ねを頂戴をいたしました。
昨年十二月二十七日に閣議決定をいたしました令和七年度税制改正の大綱を踏まえ、法案提出に向けた作業を進めております。
昨年十二月二十日、三党の幹事長間で、十二月十一日に合意した内容の実現に向け、引き続き関係者間で誠実に協議を進めると、こういうことが確認をされております。合意を踏まえた対応につきましては、引き続き政党間で協議が進められていくものと承知をいたしております。誠実に協議を進めるということに忠実に私どもも努力をいたしてまいります。
いわゆる百三万円の壁の引上げの財源についてでございますが、令和六年度当初税収との比較で令和七年度税収が八・八兆円増加しておりますのは御指摘のとおりでございます。
一方で、現下の厳しい財政事情等を踏まえた議論が必要であるということも併せて考えなければなりません。具体的には、令和七年度予算では、これまでの歳出改革努力を継続する中で、過去最高と見込まれる税収を充ててもなお二十八・六兆円の新規国債を発行していること、令和七年度末の国の債務残高は約千百二十九兆円に上る見込みであることなどを踏まえました議論が必要であると考えております。
百三万円の壁の引上げの政策効果についてでございますが、今般の基礎控除の十万円の引上げなどによる所得税の減収額〇・七兆円程度につきましては、政府経済見通しにおいて、家計の可処分所得の押し上げ効果として見込んでおります。
現下の厳しい人手不足の状況におきまして、特に大学生のアルバイトの就業調整に対応するため、特定親族特別控除を創設することといたしており、これにより、雇用者報酬の〇・一兆円程度の増加を見込んでおります。これらによりまして、令和七年度の個人消費は〇・一ポイント程度押し上げられるものと見込んでおるところでございます。
課税最低限と生活保護費の関係についてでございますが、所得税の課税最低限は、生計費だけではなく、公的サービスを賄う費用を広く分かち合う必要性も含めて総合的に検討して定められているものでございます。御承知のとおりであります。
一方、生活保護制度は、御指摘のように、憲法第二十五条の理念に基づき、生活困窮者の方々に対して必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とするものでございます。
保有資産につきましては、課税最低限は保有状況を考慮せず適用されております。一方、生活保護制度は、その目的に鑑み、資産、能力、その他あらゆるものを最低限度の生活の維持のために活用することが受給の要件とされております。
地域差につきましては、課税最低限は全国一律に定められております。一方、生活保護制度は、所在地域などに応じまして必要な事情を考慮して基準が設定されておるものでございます。
以上のように、両者はその趣旨、目的、仕組みが大きく異なるものでございますため、生活保護費と課税最低限の額を単純に比較をすることは適切ではない、このように考えております。
ガソリン税についてでございますが、昨年十二月、自民、公明、国民民主の三党の幹事長間におきまして、いわゆるガソリンの暫定税率を廃止する、具体的な実施方法などについては引き続き関係者間で誠実に協議を進める、これが自民、公明、国民民主の三党の幹事長間の合意でございます。
今後の政党間の協議の内容や方向性について現時点で予断を持ってお答えはいたしませんが、政府といたしましては、当該協議の結果を踏まえた上で適切に対応いたしてまいります。
就職氷河期世代への支援の成果についてでございます。
就職氷河期世代の方々に対し、令和元年から関係省庁一体となって集中的に取り組んでまいりました。その結果として、個別施策について見ますれば、非正規雇用労働者を正社員化した企業への助成金は十三万人を超える方に活用されましたほか、ハローワークの職業紹介により約五十三万人が正社員として就職しておられます。
全体的には、令和元年から令和五年までの間に、正社員は八万人、役員は十三万人増加をし、合わせて二十一万人の処遇改善がなされたところでございます。他方で、不本意非正規雇用労働者は九万人減少したなど、着実に成果が得られておるものでございます。こうした中で、就職氷河期世代の不本意非正規雇用者比率や無業者比率は、全世代の中でも低い水準となっております。
このような支援は、議員御指摘のように手じまいするというようなことは全くございません。来年度以降は、就職氷河期世代を含め、幅広い中高年層を対象に効果的な支援を行うことといたしております。引き続き、相談、リスキリングから就職、定着までの切れ目のない支援に取り組んでまいります。
就職氷河期世代の方々も高齢となられる、これが近づいております。五十歳代になられる方々もおられるわけでございます。今、両親の方と同居しておられる、また、その家に住んでおられるということがいつまでも続くとは限りません。そういうような時限性があることもよく承知をいたしております。引き続き、御指摘を踏まえながら対処いたしてまいりたいと考えております。
就職氷河期世代や女性の低年金問題についてのお尋ねでございますが、公的年金制度は、我が国の社会保障制度の一つとして、社会全体で高齢期の生活を支える制度であり、老後の所得保障の核としての役割を果たしております。そのため、いわゆる就職氷河期世代や女性の方々も含めて、年金の給付水準を確保して高齢期における生活の安定を図ることが重要でございます。
現在の制度でも、産前産後及び育児休業期間中については保険料を免除するとともに、将来の年金給付につなげる措置があるほか、年金生活者支援給付金の支給により、低年金の方も含めた低所得の年金受給者に対する経済的支援を行っておるところでございます。
今回の年金制度改正におきましては、将来の年金が適切に確保されますよう、短時間労働者に対する被用者保険の更なる適用拡大などを含めた年金法改正案を取りまとめてまいります。
国民の声を迅速かつ正確に集約することで政策に生かすための取組についてお尋ねを頂戴をいたしました。
AI・デジタル技術の活用で、より多くの情報を効率的に利用でき、高度な情報処理を行うことができるようになる可能性がございます。
一方で、セキュリティーを確保した上で、AIなどを活用するに当たりましては、費用面、データの取扱い、AIを政府自身が独自に開発することが適当かどうかなどについて整理すべき点もございます。その活用の進め方につきまして、今後検討を深めてまいります。御指摘ありがとうございました。
以上でございます。拍手
〔国務大臣赤澤亮正君登壇、拍手〕
赤
赤澤亮正#12
○国務大臣(赤澤亮正君) 価格転嫁対策について、二問お尋ねがありました。
労務費について、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針に基づく取組を徹底するため、昨年末までに、所管省庁が業界団体と連携し、指針の遵守状況についての実態調査を実施いたしました。この結果、指針の遵守が不十分であり、価格転嫁が十分にできていない事例が依然として一定程度存在する状況が明らかになりました。このため、引き続き指針の遵守徹底に取り組みつつ、サプライチェーンの深い層にも指針の内容が浸透するよう、所管省庁と連携をしてまいります。
また、価格転嫁を更に徹底するため、下請Gメンにより取引実態を把握するとともに、公正取引委員会を中心として、下請法違反行為について是正の勧告や公表を行うなど、引き続き厳正に対処していくものと承知をしております。さらに、協議に応じない一方的な価格決定の禁止などを盛り込んだ下請代金支払遅延等防止法の改正案を今国会に提出をいたします。
公正取引委員会や中小企業庁に加え、事業所管省庁が連携を一層進める法改正を行うことで、執行力を強化してまいります。拍手
〔国務大臣福岡資麿君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →労務費について、労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針に基づく取組を徹底するため、昨年末までに、所管省庁が業界団体と連携し、指針の遵守状況についての実態調査を実施いたしました。この結果、指針の遵守が不十分であり、価格転嫁が十分にできていない事例が依然として一定程度存在する状況が明らかになりました。このため、引き続き指針の遵守徹底に取り組みつつ、サプライチェーンの深い層にも指針の内容が浸透するよう、所管省庁と連携をしてまいります。
また、価格転嫁を更に徹底するため、下請Gメンにより取引実態を把握するとともに、公正取引委員会を中心として、下請法違反行為について是正の勧告や公表を行うなど、引き続き厳正に対処していくものと承知をしております。さらに、協議に応じない一方的な価格決定の禁止などを盛り込んだ下請代金支払遅延等防止法の改正案を今国会に提出をいたします。
公正取引委員会や中小企業庁に加え、事業所管省庁が連携を一層進める法改正を行うことで、執行力を強化してまいります。拍手
〔国務大臣福岡資麿君登壇、拍手〕
福
福岡資麿#13
○国務大臣(福岡資麿君) 川合孝典議員の御質問にお答え申し上げます。
ILO第百九十号条約の批准についてお尋ねがありました。
厚生労働省といたしましては、ハラスメント対策の強化を図りますため、ハラスメントを行ってはならないという規範意識の醸成に向けた取組、カスタマーハラスメント対策の強化、就活等セクシュアルハラスメント対策の強化等の内容を盛り込んだ労働施策総合推進法等の改正法案を今国会に提出することといたしております。
本条約の批准に当たりましては、条約で求められている内容と国内法制全般との整合性につきまして詳細に検討を行っていく必要があり、現在、関係省庁とも連携しつつ、検討を進めております。
ハラスメント基本法策定についてお尋ねがありました。
ハラスメント防止対策につきましては、ハラスメントを行ってはならないという規範意識を醸成しつつ、事業主の相談体制の整備等の具体的な取組を進めていくことが重要です。
このため、職場におけるハラスメントを行ってはならないという規範意識の醸成に国が取り組むこと、カスタマーハラスメントや求職者等に対するセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主に対し相談体制の整備や事後の迅速な対応などの雇用管理上の措置を義務化することなどの内容を盛り込んだ労働施策総合推進法等の改正法案を今国会に提出することとしており、ハラスメント対策の強化に取り組んでまいります。
介護人材確保、介護事業者への支援についてお尋ねがありました。
介護分野においては、人手不足や物価高騰など、大変厳しい状況にあると認識しております。このため、人材確保に向けましては、累次にわたる処遇改善を始め、ICTを活用した現場の負担軽減などを進めておりますが、令和六年度の報酬改定で措置した処遇改善加算の更なる取得促進に向け、要件の弾力化であったり、また、先般の補正予算による賃上げに向けた支援など、更に総合的な取組を進めてまいります。
また、介護事業者への支援につきましては、独立行政法人福祉医療機構の福祉貸付事業において経営等に必要な資金の貸付けを行っております。さらに、介護給付は社会政策的な配慮から非課税とするとともに、特に社会福祉法人に対しては税制上の措置を設けているところです。
引き続き、人材確保と経営の安定化につながるよう、こうした介護報酬や予算等による対応も組み合わせながら様々な取組を進めてまいります。
診療報酬の改定のない年の薬価改定についてお尋ねがありました。
高齢化などにより医療費が増加する中、薬価改定については、国民皆保険の持続性を考慮し、適時適切に実施することが重要ですが、同時に、革新的な新薬の開発力を強化していく要請や、暮らしに欠かせない薬の安定供給確保の要請などにも応えていく必要があります。
今回の薬価改定でも、創薬イノベーションの推進の観点から、小児等への効能、効果が追加された品目等に対する加算を臨時的に実施することや、医薬品の安定供給の観点から、最低薬価の引上げや不採算品の薬価の引上げを行うこととしておりますが、仮に改定を実施しない場合にはこうした対応も適時に行えなくなるといった課題もあります。
こうした点も含め、診療報酬改定がない年の薬価改定については、創薬イノベーションの推進、医薬品の安定供給の確保、国民負担の軽減といった要請についてバランスよく対応する観点から、その在り方について検討してまいります。
薬価基準についてお尋ねがありました。
議員御指摘のとおり、革新的な医薬品に関しては、そのイノベーションを適切に評価していくことが重要であると認識しており、令和六年度の薬価制度改革では、革新的な新薬の有用性を評価して、その加算を充実するとともに、企業の研究開発資金の回収にも資するよう、革新的な医薬品については特許期間中の薬価を引き下げないなどの見直しを行いました。
また、令和六年度補正予算においては、スタートアップや製薬企業等が相互に協力して創薬に取り組む創薬エコシステムの発展に向け、創薬のインフラの強化等に必要な予算を計上したところです。
薬価制度改革が医薬品開発に与える影響を検証しながら必要な取組を進め、国民に革新的な医薬品が提供できる創薬イノベーションの推進を図ってまいります。拍手
〔国務大臣中野洋昌君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →ILO第百九十号条約の批准についてお尋ねがありました。
厚生労働省といたしましては、ハラスメント対策の強化を図りますため、ハラスメントを行ってはならないという規範意識の醸成に向けた取組、カスタマーハラスメント対策の強化、就活等セクシュアルハラスメント対策の強化等の内容を盛り込んだ労働施策総合推進法等の改正法案を今国会に提出することといたしております。
本条約の批准に当たりましては、条約で求められている内容と国内法制全般との整合性につきまして詳細に検討を行っていく必要があり、現在、関係省庁とも連携しつつ、検討を進めております。
ハラスメント基本法策定についてお尋ねがありました。
ハラスメント防止対策につきましては、ハラスメントを行ってはならないという規範意識を醸成しつつ、事業主の相談体制の整備等の具体的な取組を進めていくことが重要です。
このため、職場におけるハラスメントを行ってはならないという規範意識の醸成に国が取り組むこと、カスタマーハラスメントや求職者等に対するセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主に対し相談体制の整備や事後の迅速な対応などの雇用管理上の措置を義務化することなどの内容を盛り込んだ労働施策総合推進法等の改正法案を今国会に提出することとしており、ハラスメント対策の強化に取り組んでまいります。
介護人材確保、介護事業者への支援についてお尋ねがありました。
介護分野においては、人手不足や物価高騰など、大変厳しい状況にあると認識しております。このため、人材確保に向けましては、累次にわたる処遇改善を始め、ICTを活用した現場の負担軽減などを進めておりますが、令和六年度の報酬改定で措置した処遇改善加算の更なる取得促進に向け、要件の弾力化であったり、また、先般の補正予算による賃上げに向けた支援など、更に総合的な取組を進めてまいります。
また、介護事業者への支援につきましては、独立行政法人福祉医療機構の福祉貸付事業において経営等に必要な資金の貸付けを行っております。さらに、介護給付は社会政策的な配慮から非課税とするとともに、特に社会福祉法人に対しては税制上の措置を設けているところです。
引き続き、人材確保と経営の安定化につながるよう、こうした介護報酬や予算等による対応も組み合わせながら様々な取組を進めてまいります。
診療報酬の改定のない年の薬価改定についてお尋ねがありました。
高齢化などにより医療費が増加する中、薬価改定については、国民皆保険の持続性を考慮し、適時適切に実施することが重要ですが、同時に、革新的な新薬の開発力を強化していく要請や、暮らしに欠かせない薬の安定供給確保の要請などにも応えていく必要があります。
今回の薬価改定でも、創薬イノベーションの推進の観点から、小児等への効能、効果が追加された品目等に対する加算を臨時的に実施することや、医薬品の安定供給の観点から、最低薬価の引上げや不採算品の薬価の引上げを行うこととしておりますが、仮に改定を実施しない場合にはこうした対応も適時に行えなくなるといった課題もあります。
こうした点も含め、診療報酬改定がない年の薬価改定については、創薬イノベーションの推進、医薬品の安定供給の確保、国民負担の軽減といった要請についてバランスよく対応する観点から、その在り方について検討してまいります。
薬価基準についてお尋ねがありました。
議員御指摘のとおり、革新的な医薬品に関しては、そのイノベーションを適切に評価していくことが重要であると認識しており、令和六年度の薬価制度改革では、革新的な新薬の有用性を評価して、その加算を充実するとともに、企業の研究開発資金の回収にも資するよう、革新的な医薬品については特許期間中の薬価を引き下げないなどの見直しを行いました。
また、令和六年度補正予算においては、スタートアップや製薬企業等が相互に協力して創薬に取り組む創薬エコシステムの発展に向け、創薬のインフラの強化等に必要な予算を計上したところです。
薬価制度改革が医薬品開発に与える影響を検証しながら必要な取組を進め、国民に革新的な医薬品が提供できる創薬イノベーションの推進を図ってまいります。拍手
〔国務大臣中野洋昌君登壇、拍手〕
中
中野洋昌#14
○国務大臣(中野洋昌君) 川合孝典議員にお答えいたします。
まず、二種免許保有者とライドシェアドライバーとの関係についてお尋ねがありました。
日本版ライドシェアは、公共交通機関であるタクシーが不足する地域、時期、時間帯において、その不足分を補完するために導入をしたもので、タクシー事業そのものではないため、二種免許が不要とされています。
他方で、日本版ライドシェアのドライバーについては、タクシー事業者が必要な研修や運行管理を行う仕組みとしており、今後とも、制度を適切に運用することで旅客運送の安全に万全を期してまいります。
また、既存の公共交通機関とライドシェアとの公平な競争環境の確保についてもお尋ねがありました。
日本版ライドシェアの制度は、地域交通の担い手、移動の足不足解消のため、タクシー事業を補完する位置付けで創設をしたものです。
このため、日本版ライドシェアは、公共交通機関であるタクシーが不足する地域、時期、時間帯に限って運行できることとしており、引き続き、タクシーを含む公共交通機関と調和された運用を行っていくことが必要と考えています。拍手
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この発言だけを見る →まず、二種免許保有者とライドシェアドライバーとの関係についてお尋ねがありました。
日本版ライドシェアは、公共交通機関であるタクシーが不足する地域、時期、時間帯において、その不足分を補完するために導入をしたもので、タクシー事業そのものではないため、二種免許が不要とされています。
他方で、日本版ライドシェアのドライバーについては、タクシー事業者が必要な研修や運行管理を行う仕組みとしており、今後とも、制度を適切に運用することで旅客運送の安全に万全を期してまいります。
また、既存の公共交通機関とライドシェアとの公平な競争環境の確保についてもお尋ねがありました。
日本版ライドシェアの制度は、地域交通の担い手、移動の足不足解消のため、タクシー事業を補完する位置付けで創設をしたものです。
このため、日本版ライドシェアは、公共交通機関であるタクシーが不足する地域、時期、時間帯に限って運行できることとしており、引き続き、タクシーを含む公共交通機関と調和された運用を行っていくことが必要と考えています。拍手
─────────────
長
小
小池晃#16
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
会派を代表して、石破茂総理に質問します。
総理は施政方針演説で、能登半島地震の復旧復興への着実な取組により農林水産業や輪島塗の再開も進みつつあると述べましたが、実態はどうか。
私は、十六日、現地を訪れました。震災後四回目ですが、水田は九月の豪雨で更に大きな被害を受け、多くの漁港は海底の大規模な隆起で船を出せず、輪島漆器商工業協同組合の理事長は、ようやく仮設工房ができたが、地震前の売上げには戻っていないと語りました。道路や水道の整備も遅れています。それでも復旧復興は順調だと言うのでしょうか。
とりわけ、住宅再建にはめどすら立っていません。支援金に義援金を合わせても、とても家など建てられないという悲鳴をあちこちで聞きました。被災者生活再建支援金制度は三十年前の阪神大震災の被災者の運動で創設されましたが、いまだに住宅の全壊でも三百万円です。これが十分な水準だとお考えですか。大幅な引上げと対象拡大が必要ではないか。答弁を求めます。
来年度予算案について社会保障費が伸びたといいますが、伸び率一・五%で、三年連続して物価上昇率を下回っています。介護報酬引下げで介護事業所の倒産は過去最高になり、病院の倒産、廃業も過去最高、年金も物価を下回る実質マイナスです。
高額療養費の上限引上げは、がんや心臓病など深刻な病に苦しむ人々への余りに冷たい仕打ちです。多くの若年がん患者は、抗がん剤治療などを受けながら就労して、ぎりぎりの生活を送っています。全国がん患者団体連合会のアンケートには、二十代のスキルス胃がん患者から、子供のために少しでも長く生きたいが、毎月更に多くの医療費を支払うことはできません、死ぬことを受け入れ、子供の将来のためにお金を少しでも残す方がいいのか追い詰められていますという悲痛な声が寄せられています。
長期にわたって継続した治療が必要な患者、家族は、負担引上げで生活が成り立たなくなり、あるいは治療継続の断念を迫られます。方針の撤回を強く求めます。お答えください。
一方で、物価をはるかに上回って伸びているのが軍事費です。来年度は過去最大の八・七兆円、安保三文書以降の三年間で三・三兆円も増えました。その結果、防衛予算は文教予算の二・一倍となっています。
政府は五年間で軍事費をGDP比二%へと倍増させ、そのために歳出削減、税外収入、決算剰余金の活用など、国のあらゆる財源を優先的に軍拡に充てる仕組みを構築しています。これでは、社会保障や教育の予算を拡充しようとしても、ほかの予算を削るか、新たな財政負担を国民に強いる以外にありません。大軍拡を中止しなければ国民生活拡充の予算を確保できなくなっているということを認めますか。
ところが、総理は、更なる軍拡の可能性も否定しておりません。米トランプ政権にGDP比三%への引上げを求められた場合の対応を問われ、必要であれば防衛費を増額し、結果としてそういう数字になることを全否定はしないと述べました。とんでもありません。このような要求は決して受け入れないと表明すべきではありませんか。
来年度予算のもう一つの大問題が大企業への大盤振る舞いです。
半導体大企業には、補正予算と合わせて一・九兆円もの支援。振る舞うべきは七割の人が働く中小企業なのに、中小企業予算は軍事費の五十分の一にすぎません。
賃上げの鍵を握るのは、中小企業への抜本的な支援です。岩手県や徳島県などで中小企業の賃上げへの直接支援が始まっています。国としても、中小業者の賃上げのための直接支援を実施すべきではありませんか。
最も効果的な支援策は社会保険料の軽減です。二〇一四年、小規模企業振興基本法が全会一致で採択されたときの附帯決議には、社会保険料の負担軽減への効率的な支援策の実現を図ると明記されました。国会の意思に応えるべきです。答弁を求めます。
総理は、最低賃金を二〇二〇年代に全国平均で千五百円に引き上げると言いますが、二〇二九年にようやく千五百円では余りに遅過ぎます。これではいつまでたっても実質賃金はプラスになりません。
こうした中、各地で最賃の引上げ努力が始まっていますが、積極的に取り組む県知事は、異口同音に現在の最賃の決定方法に疑問符を投げかけています。徳島県の後藤田知事は、最賃法第一条には支払能力だとか原資を考えなければならないと書いてあるが、一丁目一番地は憲法二十五条の生存権に基づいた最低限の暮らしを守るためにある、岩手県の達増知事は、論理的には全国一律の最賃による引上げが理屈に合っている、秋田県の佐竹知事は、最低賃金を決めるシステムは競争でイタチごっこ、完全に制度疲労していると述べています。こうした知事たちの声にどう総理は答えますか。
総理は、昨年の自民党総裁選挙で、全国一律最低賃金制度の実現を掲げました。公約を守るべきではありませんか。答弁を求めます。
税負担が重過ぎるという願いは切実であり、三十年間据え置かれてきた課税最低限は引き上げるべきです。しかし、今の政府案では、例えば年収二百万から三百万円の方の減税額は年間五千円程度にすぎません。しかも、年収百三万円に届かない三千万人以上は取り残されてしまいます。そうした人にも情け容赦なく掛かってくる最悪の不公平税制が消費税です。廃止を目指し、そして緊急に五%に減税し、インボイスを撤廃する。そして、直接の物価高対策になり、中小企業支援にもなります。最も効果的な減税ではないでしょうか。
恒久減税には恒久的な財源が必要です。大企業や富裕層への行き過ぎた減税を元に戻すとともに、所得一億円を超えると証券優遇税制で所得税の負担が逆に下がる一億円の壁こそ取り払うべきです。税制全体のゆがみを正す抜本改革でこそ、財源も確保できます。答弁を求めます。
食は命の源です。しかし、米の店頭価格は五キロで四千円前後、昨年から一・七倍で、暮らしに深刻な打撃となっています。
なぜ米価が高騰するのか。この十年間で、生産者が減り、米の生産量が百三十九万トンも減ったからです。供給量が減れば、僅かな需給変動で流通は混乱し、米価は乱高下してしまいます。
農水大臣は、国が買い戻すという条件付で政府備蓄米を放出する方針を出しました、示しました。しかし、市場任せの方針を維持するなら、びほう策にしかなりません。今こそ価格保障と所得補償に踏み切るべきではありませんか。答弁を求めます。
米だけではありません。キャベツも白菜も高騰しています。生産者も消費者も支援が必要なのに、来年度の農林水産予算は僅か二十億円しか増えておりません。八〇年代から一兆円も減っております。
安心できる食料は日本の大地から。食料自給率を高め、国内生産を増大させるため、農業予算を抜本的に増やすように求めます。お答えください。
世界気象機関が、昨年の世界の平均気温が産業革命前を一・五五度上回ったとする推計を発表いたしました。深刻な事態になる下で、米国トランプ政権がパリ協定から脱退したことに、気候危機に取り組む若者や専門家から厳しい批判の声が上がっています。総理は、昨日もこの問題で何のコメントもしませんでした。黙って見過ごすつもりなんですか。お答えいただきたい。
日本政府の姿勢も問われています。我が国は、いまだに石炭火力発電の廃止期限を決めておりません。そして、二〇三五年までの温室効果ガスの削減目標は、一三年度比で六〇%削減にとどまっています。目標の引上げは国際社会と未来の世代への責任です。エネルギー消費を六割減らし、電力の再エネ比率を八割にして、一三年度比で七五から八〇%の野心的な目標に引き上げるべきではないか。答弁を求めます。
再エネ比率の引上げを抑えているのが政府の原発推進政策です。経済産業省が発表した新たなエネルギー基本計画の原案は、原発の最大限活用を明記し、廃炉した原発を敷地内で建て替える方針を盛り込みましたが、これらは、日本経団連が二〇一七年に今後のエネルギー政策に関する提言を発表して以降、政府に再三要請してきたものであります。今も続く福島の苦しみには背を向けて経団連の要求どおりに政策を進めてきた、それが事実ではありませんか。
総理は、献金で政策がゆがめられたとの記憶はないと述べました。しかし、記憶を呼び起こしていただきたい。経団連は毎年各党の政策を評価し、自民党の政権復帰後は、消費税増税と法人税減税を始めとした政策を十一年連続で高く評価し、会員企業に自民党への献金を呼びかけ、企業献金総額の九五%、年間二十四億円が注ぎ込まれてきたのです。こうした経過を見れば、金で政策がゆがめられたと言われても仕方がないのではないでしょうか。
総理は、企業・団体献金を禁止より公開だと言いますが、そんなことで国民の政治への信頼を回復することができるとお考えなのか。総理には、営利目的の企業による献金が必然的に賄賂性を帯びていることの自覚も反省もないんでしょうか。こうした疑念を払拭するためにも、企業・団体献金の全面禁止が必要だと思いませんか。お答えください。
政治倫理審査会には、駆け込み寺であるかのように自民党議員が列を成しましたが、自ら真相を解明しようとする方は一人もおらず、言い訳のオンパレードです。総理は、党総裁として、これまでの政倫審で自民党への国民の疑念が解消したとお考えでしょうか。
自民党東京都議会議員二十六名のパーティー収入の不記載も明らかになりました。これも一昨年、共産党の機関紙、しんぶん赤旗がスクープしていたものです。
裏金づくりを、誰が、いつから、何のために行い、何に使われたのか、自民党には国政と地方政治の全体について明らかにする責任があるのではありませんか。お答えください。真相の徹底解明のため、安倍派幹部の証人喚問と、会計責任者の国会招致を強く求めるものであります。
教員の長時間労働の問題について聞きます。
公立小中学校の教員は、平均で約十一時間半働き、休憩は僅か数分。まさに異常な長時間労働です。多くの教員が体を壊し、精神性疾患による病休者も急増し、授業準備や子供と関わる時間がないと訴えています。
私たちは、二つのことを政府に求めます。
一つは、公立学校の教員残業代ゼロ制度の廃止です。残業には割増し賃金を払う、そのことで長時間労働にブレーキを掛ける、これが世界のルールです。しかし、自民党政府は一九七一年、公立学校教員給与特別措置法、給特法により、公立学校の教員を残業代制度から除外しました。当時、全ての野党が、そんなことをしたら教員の労働時間が青天井になると反対いたしました。
総理、その後の展開は、野党の主張どおりになったと思いませんか。このことを反省して、教員残業代ゼロ制度を廃止すべきではないでしょうか。
いま一つは、教員定数の抜本的な引上げです。一九五八年に定数が定められたときは、授業に見合った教員数が配置され、授業負担は一日四こまでしたが、今は一日五こま、六こまが当たり前になり、授業以外の仕事を勤務時間後にやらざるを得なくなっています。解決するには緊急に一日四こまに戻すことが必要であり、そのためには基礎定数を一・二倍にすべきであります。答弁を求めます。
政府が提出を予定して、検討している日本学術会議法案について質問します。
政府は、二〇二〇年に菅義偉首相が学術会議会員候補六名を任命拒否したその暴挙を、いまだに何の反省もしていません。任命拒否の撤回が全ての前提ではありませんか。
昨年十二月に内閣府の有識者懇が発表した報告書は、主務大臣任命の評価委員会や監事を定め、学術会議の活動をチェックすること、外部者が学術会議に意見を述べる選考助言委員会や運営助言委員会を設置することなどを求めました。これらは、学術会議の活動や会員選考を政府や外部勢力によって方向付け、独立して職務を行うという現行制度の根幹を掘り崩すものであります。
日本学術会議は、これらの問題に対して繰り返し懸念を表明してこられました。学術会議の合意を得ていない法案を国会に提出することなどは許されないのではありませんか。答弁を求めます。
今年は戦争終結から八十年の節目を迎えます。戦後の日本の出発点は、二度と戦争しないことを世界に誓った日本国憲法でした。
ところが、今、政府は、歴代政府自身が憲法上許されないとしてきた集団的自衛権の行使容認に踏み切り、外国領土を直接攻撃する長射程ミサイルの導入や、日米の指揮統制の一体化などを推し進めています。
日米同盟絶対、この名の下にこのような態勢づくりに加わることが、日本国憲法に照らしてどうして許されるのですか。政府がやるべきことは、いかなる国によるものであれ、地域の緊張を高める言動を厳しく退け、当事者間の平和的な話合いを促進する外交努力なのではありませんか。唯一の被爆国として核兵器禁止条約に参加することではありませんか。
沖縄は、国体護持を至上命令とした大本営の方針により、本土決戦を遅らせるための捨て石とされ、住民を巻き込んだ凄惨な地上戦の場となりました。その後二十七年間にわたり米軍の直接統治下に置かれ、憲法が適用されない無権利状態の下で広大な米軍基地が建設をされ、今に続く軍事優先社会がつくられました。そして、米兵による相次ぐ性暴力事件が女性の尊厳と人権をじゅうりんし続けています。
ところが、政府はこうした歴史を無視をして辺野古新基地の建設を強行し、将来にわたって沖縄を基地に縛り付けようとしています。さらに、自衛隊のミサイル部隊を次々と配備し、沖縄の戦場化を前提とした日米共同作戦計画の策定と合同軍事演習を推し進めています。
沖縄を再び捨て石にすることなど断じて許されません。沖縄の苦難の歴史に向き合い、基地のない平和な島の実現に努力することこそ政府の責務です。辺野古新基地建設、沖縄のミサイル基地化、軍事要塞化は直ちに中止、撤回すべきではありませんか。明確な答弁を求めます。
政府がやるべきことは、国連憲章に基づく平和の国際秩序を守ることです。日米軍事同盟の強化ではなく、ASEANと協力し、東アジアを戦争の心配のない地域にしていくための憲法九条を生かした平和外交です。日本共産党はそのことを強く強く求めて、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →会派を代表して、石破茂総理に質問します。
総理は施政方針演説で、能登半島地震の復旧復興への着実な取組により農林水産業や輪島塗の再開も進みつつあると述べましたが、実態はどうか。
私は、十六日、現地を訪れました。震災後四回目ですが、水田は九月の豪雨で更に大きな被害を受け、多くの漁港は海底の大規模な隆起で船を出せず、輪島漆器商工業協同組合の理事長は、ようやく仮設工房ができたが、地震前の売上げには戻っていないと語りました。道路や水道の整備も遅れています。それでも復旧復興は順調だと言うのでしょうか。
とりわけ、住宅再建にはめどすら立っていません。支援金に義援金を合わせても、とても家など建てられないという悲鳴をあちこちで聞きました。被災者生活再建支援金制度は三十年前の阪神大震災の被災者の運動で創設されましたが、いまだに住宅の全壊でも三百万円です。これが十分な水準だとお考えですか。大幅な引上げと対象拡大が必要ではないか。答弁を求めます。
来年度予算案について社会保障費が伸びたといいますが、伸び率一・五%で、三年連続して物価上昇率を下回っています。介護報酬引下げで介護事業所の倒産は過去最高になり、病院の倒産、廃業も過去最高、年金も物価を下回る実質マイナスです。
高額療養費の上限引上げは、がんや心臓病など深刻な病に苦しむ人々への余りに冷たい仕打ちです。多くの若年がん患者は、抗がん剤治療などを受けながら就労して、ぎりぎりの生活を送っています。全国がん患者団体連合会のアンケートには、二十代のスキルス胃がん患者から、子供のために少しでも長く生きたいが、毎月更に多くの医療費を支払うことはできません、死ぬことを受け入れ、子供の将来のためにお金を少しでも残す方がいいのか追い詰められていますという悲痛な声が寄せられています。
長期にわたって継続した治療が必要な患者、家族は、負担引上げで生活が成り立たなくなり、あるいは治療継続の断念を迫られます。方針の撤回を強く求めます。お答えください。
一方で、物価をはるかに上回って伸びているのが軍事費です。来年度は過去最大の八・七兆円、安保三文書以降の三年間で三・三兆円も増えました。その結果、防衛予算は文教予算の二・一倍となっています。
政府は五年間で軍事費をGDP比二%へと倍増させ、そのために歳出削減、税外収入、決算剰余金の活用など、国のあらゆる財源を優先的に軍拡に充てる仕組みを構築しています。これでは、社会保障や教育の予算を拡充しようとしても、ほかの予算を削るか、新たな財政負担を国民に強いる以外にありません。大軍拡を中止しなければ国民生活拡充の予算を確保できなくなっているということを認めますか。
ところが、総理は、更なる軍拡の可能性も否定しておりません。米トランプ政権にGDP比三%への引上げを求められた場合の対応を問われ、必要であれば防衛費を増額し、結果としてそういう数字になることを全否定はしないと述べました。とんでもありません。このような要求は決して受け入れないと表明すべきではありませんか。
来年度予算のもう一つの大問題が大企業への大盤振る舞いです。
半導体大企業には、補正予算と合わせて一・九兆円もの支援。振る舞うべきは七割の人が働く中小企業なのに、中小企業予算は軍事費の五十分の一にすぎません。
賃上げの鍵を握るのは、中小企業への抜本的な支援です。岩手県や徳島県などで中小企業の賃上げへの直接支援が始まっています。国としても、中小業者の賃上げのための直接支援を実施すべきではありませんか。
最も効果的な支援策は社会保険料の軽減です。二〇一四年、小規模企業振興基本法が全会一致で採択されたときの附帯決議には、社会保険料の負担軽減への効率的な支援策の実現を図ると明記されました。国会の意思に応えるべきです。答弁を求めます。
総理は、最低賃金を二〇二〇年代に全国平均で千五百円に引き上げると言いますが、二〇二九年にようやく千五百円では余りに遅過ぎます。これではいつまでたっても実質賃金はプラスになりません。
こうした中、各地で最賃の引上げ努力が始まっていますが、積極的に取り組む県知事は、異口同音に現在の最賃の決定方法に疑問符を投げかけています。徳島県の後藤田知事は、最賃法第一条には支払能力だとか原資を考えなければならないと書いてあるが、一丁目一番地は憲法二十五条の生存権に基づいた最低限の暮らしを守るためにある、岩手県の達増知事は、論理的には全国一律の最賃による引上げが理屈に合っている、秋田県の佐竹知事は、最低賃金を決めるシステムは競争でイタチごっこ、完全に制度疲労していると述べています。こうした知事たちの声にどう総理は答えますか。
総理は、昨年の自民党総裁選挙で、全国一律最低賃金制度の実現を掲げました。公約を守るべきではありませんか。答弁を求めます。
税負担が重過ぎるという願いは切実であり、三十年間据え置かれてきた課税最低限は引き上げるべきです。しかし、今の政府案では、例えば年収二百万から三百万円の方の減税額は年間五千円程度にすぎません。しかも、年収百三万円に届かない三千万人以上は取り残されてしまいます。そうした人にも情け容赦なく掛かってくる最悪の不公平税制が消費税です。廃止を目指し、そして緊急に五%に減税し、インボイスを撤廃する。そして、直接の物価高対策になり、中小企業支援にもなります。最も効果的な減税ではないでしょうか。
恒久減税には恒久的な財源が必要です。大企業や富裕層への行き過ぎた減税を元に戻すとともに、所得一億円を超えると証券優遇税制で所得税の負担が逆に下がる一億円の壁こそ取り払うべきです。税制全体のゆがみを正す抜本改革でこそ、財源も確保できます。答弁を求めます。
食は命の源です。しかし、米の店頭価格は五キロで四千円前後、昨年から一・七倍で、暮らしに深刻な打撃となっています。
なぜ米価が高騰するのか。この十年間で、生産者が減り、米の生産量が百三十九万トンも減ったからです。供給量が減れば、僅かな需給変動で流通は混乱し、米価は乱高下してしまいます。
農水大臣は、国が買い戻すという条件付で政府備蓄米を放出する方針を出しました、示しました。しかし、市場任せの方針を維持するなら、びほう策にしかなりません。今こそ価格保障と所得補償に踏み切るべきではありませんか。答弁を求めます。
米だけではありません。キャベツも白菜も高騰しています。生産者も消費者も支援が必要なのに、来年度の農林水産予算は僅か二十億円しか増えておりません。八〇年代から一兆円も減っております。
安心できる食料は日本の大地から。食料自給率を高め、国内生産を増大させるため、農業予算を抜本的に増やすように求めます。お答えください。
世界気象機関が、昨年の世界の平均気温が産業革命前を一・五五度上回ったとする推計を発表いたしました。深刻な事態になる下で、米国トランプ政権がパリ協定から脱退したことに、気候危機に取り組む若者や専門家から厳しい批判の声が上がっています。総理は、昨日もこの問題で何のコメントもしませんでした。黙って見過ごすつもりなんですか。お答えいただきたい。
日本政府の姿勢も問われています。我が国は、いまだに石炭火力発電の廃止期限を決めておりません。そして、二〇三五年までの温室効果ガスの削減目標は、一三年度比で六〇%削減にとどまっています。目標の引上げは国際社会と未来の世代への責任です。エネルギー消費を六割減らし、電力の再エネ比率を八割にして、一三年度比で七五から八〇%の野心的な目標に引き上げるべきではないか。答弁を求めます。
再エネ比率の引上げを抑えているのが政府の原発推進政策です。経済産業省が発表した新たなエネルギー基本計画の原案は、原発の最大限活用を明記し、廃炉した原発を敷地内で建て替える方針を盛り込みましたが、これらは、日本経団連が二〇一七年に今後のエネルギー政策に関する提言を発表して以降、政府に再三要請してきたものであります。今も続く福島の苦しみには背を向けて経団連の要求どおりに政策を進めてきた、それが事実ではありませんか。
総理は、献金で政策がゆがめられたとの記憶はないと述べました。しかし、記憶を呼び起こしていただきたい。経団連は毎年各党の政策を評価し、自民党の政権復帰後は、消費税増税と法人税減税を始めとした政策を十一年連続で高く評価し、会員企業に自民党への献金を呼びかけ、企業献金総額の九五%、年間二十四億円が注ぎ込まれてきたのです。こうした経過を見れば、金で政策がゆがめられたと言われても仕方がないのではないでしょうか。
総理は、企業・団体献金を禁止より公開だと言いますが、そんなことで国民の政治への信頼を回復することができるとお考えなのか。総理には、営利目的の企業による献金が必然的に賄賂性を帯びていることの自覚も反省もないんでしょうか。こうした疑念を払拭するためにも、企業・団体献金の全面禁止が必要だと思いませんか。お答えください。
政治倫理審査会には、駆け込み寺であるかのように自民党議員が列を成しましたが、自ら真相を解明しようとする方は一人もおらず、言い訳のオンパレードです。総理は、党総裁として、これまでの政倫審で自民党への国民の疑念が解消したとお考えでしょうか。
自民党東京都議会議員二十六名のパーティー収入の不記載も明らかになりました。これも一昨年、共産党の機関紙、しんぶん赤旗がスクープしていたものです。
裏金づくりを、誰が、いつから、何のために行い、何に使われたのか、自民党には国政と地方政治の全体について明らかにする責任があるのではありませんか。お答えください。真相の徹底解明のため、安倍派幹部の証人喚問と、会計責任者の国会招致を強く求めるものであります。
教員の長時間労働の問題について聞きます。
公立小中学校の教員は、平均で約十一時間半働き、休憩は僅か数分。まさに異常な長時間労働です。多くの教員が体を壊し、精神性疾患による病休者も急増し、授業準備や子供と関わる時間がないと訴えています。
私たちは、二つのことを政府に求めます。
一つは、公立学校の教員残業代ゼロ制度の廃止です。残業には割増し賃金を払う、そのことで長時間労働にブレーキを掛ける、これが世界のルールです。しかし、自民党政府は一九七一年、公立学校教員給与特別措置法、給特法により、公立学校の教員を残業代制度から除外しました。当時、全ての野党が、そんなことをしたら教員の労働時間が青天井になると反対いたしました。
総理、その後の展開は、野党の主張どおりになったと思いませんか。このことを反省して、教員残業代ゼロ制度を廃止すべきではないでしょうか。
いま一つは、教員定数の抜本的な引上げです。一九五八年に定数が定められたときは、授業に見合った教員数が配置され、授業負担は一日四こまでしたが、今は一日五こま、六こまが当たり前になり、授業以外の仕事を勤務時間後にやらざるを得なくなっています。解決するには緊急に一日四こまに戻すことが必要であり、そのためには基礎定数を一・二倍にすべきであります。答弁を求めます。
政府が提出を予定して、検討している日本学術会議法案について質問します。
政府は、二〇二〇年に菅義偉首相が学術会議会員候補六名を任命拒否したその暴挙を、いまだに何の反省もしていません。任命拒否の撤回が全ての前提ではありませんか。
昨年十二月に内閣府の有識者懇が発表した報告書は、主務大臣任命の評価委員会や監事を定め、学術会議の活動をチェックすること、外部者が学術会議に意見を述べる選考助言委員会や運営助言委員会を設置することなどを求めました。これらは、学術会議の活動や会員選考を政府や外部勢力によって方向付け、独立して職務を行うという現行制度の根幹を掘り崩すものであります。
日本学術会議は、これらの問題に対して繰り返し懸念を表明してこられました。学術会議の合意を得ていない法案を国会に提出することなどは許されないのではありませんか。答弁を求めます。
今年は戦争終結から八十年の節目を迎えます。戦後の日本の出発点は、二度と戦争しないことを世界に誓った日本国憲法でした。
ところが、今、政府は、歴代政府自身が憲法上許されないとしてきた集団的自衛権の行使容認に踏み切り、外国領土を直接攻撃する長射程ミサイルの導入や、日米の指揮統制の一体化などを推し進めています。
日米同盟絶対、この名の下にこのような態勢づくりに加わることが、日本国憲法に照らしてどうして許されるのですか。政府がやるべきことは、いかなる国によるものであれ、地域の緊張を高める言動を厳しく退け、当事者間の平和的な話合いを促進する外交努力なのではありませんか。唯一の被爆国として核兵器禁止条約に参加することではありませんか。
沖縄は、国体護持を至上命令とした大本営の方針により、本土決戦を遅らせるための捨て石とされ、住民を巻き込んだ凄惨な地上戦の場となりました。その後二十七年間にわたり米軍の直接統治下に置かれ、憲法が適用されない無権利状態の下で広大な米軍基地が建設をされ、今に続く軍事優先社会がつくられました。そして、米兵による相次ぐ性暴力事件が女性の尊厳と人権をじゅうりんし続けています。
ところが、政府はこうした歴史を無視をして辺野古新基地の建設を強行し、将来にわたって沖縄を基地に縛り付けようとしています。さらに、自衛隊のミサイル部隊を次々と配備し、沖縄の戦場化を前提とした日米共同作戦計画の策定と合同軍事演習を推し進めています。
沖縄を再び捨て石にすることなど断じて許されません。沖縄の苦難の歴史に向き合い、基地のない平和な島の実現に努力することこそ政府の責務です。辺野古新基地建設、沖縄のミサイル基地化、軍事要塞化は直ちに中止、撤回すべきではありませんか。明確な答弁を求めます。
政府がやるべきことは、国連憲章に基づく平和の国際秩序を守ることです。日米軍事同盟の強化ではなく、ASEANと協力し、東アジアを戦争の心配のない地域にしていくための憲法九条を生かした平和外交です。日本共産党はそのことを強く強く求めて、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
石
石破茂#17
○内閣総理大臣(石破茂君) 小池晃議員の御質問にお答えを申し上げます。
能登の復旧復興についてお尋ねをいただきました。
これまで、地元の方々を始め多くの方々の御尽力により、復旧復興は一歩一歩前に進んでまいりました。
農林水産分野では、営農や製材工場、ズワイガニ漁などの漁業が順次再開をいたしております。地盤隆起などの甚大な被害がありました十六漁港のうち七漁港で仮復旧工事を完了いたしました。九月の豪雨災害に対しましても地震被害と同様の支援を措置し、被災農地約四百ヘクタールのうち約百七十ヘクタールについて、この春、今春の作付けに間に合うよう復旧を進めております。
輪島塗につきましては、仮設工房八十三室を設置いたしました上で、九月豪雨により床上浸水した仮設工房の被害にも対応し、あわせて、製造再開に必要な道具、原材料などの確保や需要拡大への取組の支援も行ってまいりました。
道路の復旧につきましては、昨年末までに、九月豪雨での被災箇所を含め、国道二百四十九号線の通行とともに、全ての集落などへのアクセスを再度確保をいたしております。
水道につきましては、建物倒壊地域なぞを除く全ての地区で昨年末に断水を解消しており、今後は被災市町の意向を踏まえつつ、水道施設の本復旧を支援してまいります。
引き続き取り組まねばならない課題はまだ数多く残されております。今日の昼にも石川県の馳知事が御来訪になりまして、多くの課題についてのいろんな御要請を賜ったところでございます。生活となりわいの再建、被災地の創造的復興に政府一丸となって今後とも取り組んでまいります。
被災者生活再生、失礼、被災者生活再建支援金についてでございます。
能登半島地震の被災者の皆様の生活再建につきましては、引き続き、被災者生活再建支援金と地域福祉推進支援臨時特例交付金、さらには復興基金を活用した事業という総合的な枠組みにより支援をいたしてまいります。
被災者生活再建支援金は、災害による財産の損失を補填するものとしてではなく、いわゆる見舞金的な性格のものとして被災者を側面的に支援するものと、このように位置付けられております。この拡充などにつきましては、これが都道府県の基金を活用しており、その財源の半分を全国の都道府県が負担をしていること、東日本大震災などの過去の震災や、現在も支給が継続されているほかの災害における被災者との公平の確保といった点につきまして、よくよく考えなければならないと考えておるところでございます。
高額療養費制度の見直しについてでございますが、高額療養費制度は医療費の自己負担に上限額を設ける重要なセーフティーネットでございます。高齢化や高額薬剤の急速な普及などによりその総額が年々増加する中で、現役世代を中心に保険料負担が大きな課題となっております。
このような状況を踏まえまして、制度のセーフティーネットとしての役割を将来にわたって維持しつつ、保険料負担の抑制にもつなげますため、見直しを行うということにいたしたところでございます。
その際、負担能力に応じて引上げ率を緩和するなど、低所得の方、長期にわたって医療を受けておられる方の経済的負担に十分に配慮をいたしており、引き続き、見直しの趣旨、内容について説明を尽くしてまいります。
防衛費についてでございます。
国家安全保障戦略では、二〇二七年度において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を合わせ、そのための予算水準がGDPの二%に達するよう所要の措置を講ずることといたしております。
これらの取組を通じて強化された防衛力を維持していくために必要な安定財源を確保する一方、社会保障や教育を含め、各種の施策に必要な予算を措置いたしており、防衛力の強化によってほかの分野の予算が確保できないという御指摘は全く当たらないものでございます。
また、我が国の安全保障に係る予算水準につきましては、これは我が国自身の判断として必要な防衛力の内容を積み上げた上で決定をいたした結果でございます。今後につきましても、我が国自身の判断で決定していくことは言うまでもございません。
私が申し上げましたのは、必要であれば防衛費を増額し、結果としてそういう数字になることを全否定はしないということを申し上げたのでございますが、これはあくまで我が国の判断において行うものでございます。そうならないことも十分にあるということは当然のことでございます。
中小企業の社会保険料についてのお尋ねでございます。
中小企業に対しての社会保険料の事業主負担を軽減すべきとの御提案につきましては、社会保険料が医療や年金の給付に充てられ、労働者を支えるための事業主の責任であると、このようなことから慎重な検討が必要でございます。
また、中小企業に対しましては、非正規雇用労働者を正社員に転換した事業主に対するキャリアアップ助成金による支援など、政策目的に応じて助成金などによる支援を行っておるところでございます。
賃上げが実現できるよう、中小企業に利益を上げていただくための適切な価格転嫁や生産性向上を支援しながら、社会保険につきましては、年齢にかかわらず適切に支え合うことを目指す改革を着実に行うこと、これが重要であるというふうに認識をいたしております。これらを着実に進めてまいります。
最低賃金法におきましては、通常の事業の賃金支払能力のみならず、地域における労働者の生計費などを考慮しなければならない、このように定められております。公労使三者構成の最低賃金審議会で、地域の実情も踏まえて引上げ額について御議論をいただくと、このようにいたしておるところでございます。
今年度は、過去最大額となる五十一円の引上げを実現するとともに、地域間格差も十年連続で縮小する改定が行われました。政府といたしましては、引き続き、最低賃金法に基づき、二〇二〇年代に全国平均千五百円、この高い目標に向かってたゆまぬ努力を続けてまいります。その際、地域別最低賃金の最高額に対する最低額の比率を引き上げるなど、地域間格差の是正を図ってまいります。
消費税率引下げ、インボイス制度の廃止及び今後の税制の在り方についてでございます。
消費税は、急速な高齢化などに伴い社会保障給付費が大きく増加する中において、全世代型社会保障制度を支える重要な財源に位置付けられております。そのため、政府といたしまして、その引下げを行うことは適当ではないと考えております。
インボイス制度は、複数税率の下で課税の適正性を確保するために必要なものでございまして、廃止は考えておりません。事業者の御不安等に対しましては、事業者からの御相談を受けるなど、引き続き丁寧に対応をいたしてまいります。
所得税につきましては、公平性の確保が重要である一方、投資家が投資しやすい環境も損なわないようにすることが重要でございます。これらを総合的に考えてまいります。
法人税につきましては、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系を構築していくという与党税制改正大綱で示された考え方を踏まえながら対応をいたしてまいります。
米価への対応、農業者支援、農業予算についてでございます。
消費者の皆様に米を安定的に供給し、価格を落ち着かせるため、一定期間後に買い戻すことを条件といたしますが、政府備蓄米を集荷業者に売り渡すことができる仕組みを導入することといたしました。
農業者への支援の在り方につきましては、今後、新たな食料・農業・農村基本計画の策定や、令和九年度に向けた水田政策の在り方の検討の中で議論を深めてまいります。
我が国の食料安全保障を確保しつつ、農業をもうかる産業とするとの観点から、令和七年度農林水産関係予算を有効活用し、実効性を伴う施策を展開をいたしてまいります。
アメリカのパリ協定離脱についてでございますが、気候変動は人類共通の待ったなしの課題でございます。主要排出国を含む全ての国の取組が重要であることに変わりはございません。世界の気候変動対策へのアメリカの関与は引き続き重要であります。
今後につきましては、アメリカの動向を引き続き注視する必要がありますが、我が国といたしましては、アメリカと協力していく方法を探求しつつ、気候変動問題に積極的に取り組みます。
電力の再エネ比率引上げについてでございます。
AI時代の電力需要増加が見込まれる中、安全性を大前提として、安定供給、経済成長、脱炭素のバランスを取っていかなければなりません。
政府の審議会におきまして、こうした考え方を踏まえ、二〇四〇年度におけるエネルギーミックスとして、再エネ四から五割程度、原子力二割程度、火力三から四割程度という見通しを示したところでございます。
次期温室効果ガス削減目標につきましては、二〇五〇年ネットゼロに向けまして、パリ協定の一・五度目標と整合的であり、かつ野心的な、二〇三五年度六〇%、二〇四〇年七三%削減を目指す案を取りまとめておるところでございます。
第七次エネルギー基本計画案における原子力の方針についてお尋ねをいただきました。
東京電力福島第一原子力発電所事故の経験、反省と教訓を肝に銘じ、政策を進めていくことがエネルギー政策の原点であり、福島の復興再生は政府の最重要課題であります。原子力を利用する上では安全性の確保を最優先とし、安全神話に陥って悲惨な事態を防ぐことができなかったという痛切な反省をいっときたりとも忘れてはなりません。このことは第七次エネルギー基本計画案においても明記をしておるのは御案内のとおりでございます。
その上で、第七次エネルギー基本計画案につきましては、昨年五月に議論を開始して以来、百回以上にわたって関係審議会などにおいて様々な専門家から御意見を伺いながら丁寧に議論を進めており、特定の団体の意向のみを踏まえて政策を進めてきたとの指摘は全く当たりません。
企業・団体献金についてでございますが、政府の政策は、国民各界各層からいただく様々な御意見を踏まえ、必要性や優先度なども十分に検討した上で、国会での御議論なども経て決定しているものであり、企業・団体献金を受けていることを理由として決定しているものではございません。ましてや、自民党が受領いたしております献金は賄賂というものでは全くなく、民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財を不当におとしめることは適当ではございません。
我が党といたしましては、政治資金規正法の趣旨からも、禁止より公開という考え方により、企業・団体献金も含めた政治資金の透明性を一層確保する取組を進めておるところでございます。このような考え方につきまして、国民の皆様方のより深い御理解をいただきたいと、このように思い、努力をいたしてまいります。
現在、透明性を更に向上させますための法案について自民党内での議論を進めておるところでございまして、引き続き、この問題につきまして率先して議論を進めてまいります。
企業・団体献金についてでございます。
政治倫理審査会の審査に関する所感等につきましてお尋ねがございました。
政治倫理審査会における審査は現在もまだ継続中である、このように認識をいたしておるところでございますが、審査会の場における各議員の弁明に対する評価は、同審査会、審査結果の報告を受ける各議院、ハウスの方でございますが、各議院、さらには国民の皆様方が行うべきものであります。
私の立場で所感を申し述べることは差し控えますが、その上で、自民党における旧派閥や政治団体、都議会自由民主党の収支報告書の不記載をめぐりましては、第三者である検察により厳正な捜査が行われ、法と証拠に基づき刑事事件として取り上げるべきものは立件されてきたものと認識をいたしております。
また、党本部や都議会自由民主党におきましても、可能な限りの調査を行い、その結果を国民の皆様に報告書や会見の場で説明をいたしてまいりました。このようなことを繰り返さないため、改正されました政治資金規正法を遵守いたしますとともに、引き続き、自民党として政治改革の議論を率先して行うものでございます。
給特法についてでございます。
給特法につきまして様々な御議論があることはよく承知をいたしております。教職調整額の率を引き上げるための給特法改正案を今国会に提出いたしますとともに、時間外在校等時間が月二十時間程度に達するまでに幅広い観点から諸課題の整理を行うと、このようにいたしております。
教員についてでございます。
教師の負担軽減を図る観点からは、業務の仕分を行った学校・教師が担う業務に係る三分類に基づく業務の更なる厳選、見直しや、標準を大きく上回る授業時間の見直し、校務DXの加速化を進めるとともに、学校の指導、運営体制の充実により、教師の時間外在校等時間を削減をいたします。
日本学術会議法案についてでございます。
二〇二〇年の日本学術会議の会員任命につきましては、日本学術会議法に沿いまして、任命権者である当時の内閣総理大臣が総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から判断を行ったものでございまして、一連の手続は終了しておるものと、このように承知をいたしております。
お尋ねの日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会の最終報告書は、日本学術会議の会長などにも毎回御参加をいただき、日本学術会議の御意見も聞きながら、丁寧に議論を積み重ねて取りまとめられたものでございます。
政府といたしましては、有識者懇談会の報告書の内容を踏まえ、日本学術会議の機能の強化に向けてその自律性を高めるため、独立した法人格を有する組織とする法案を今国会に提出すべく、現在、学術会議ともコミュニケーションを取りながら作業を進めておるところでございます。
日本国憲法と我が国の外交、また核兵器禁止条約に関する対応についてのお尋ねでございます。
我が国は、憲法第九条及び前文に示されておる平和主義の理念の下、平和国家として戦後一貫して国際社会の平和や繁栄に努めてまいりました。
現在の厳しく複雑な国際環境におきましても、こうした姿勢を貫き、日米同盟を基軸に、友好国、同志国の輪を広げますとともに、各国との対話を重ね、地域及び国際社会の平和と安定に貢献すべく外交努力を重ねておるところでございます。
御指摘の核兵器禁止条約の対応につきましては、様々な要素を考慮し、検証を続けております。
その上で、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で、スタンドオフ防衛能力の強化を含む防衛力の抜本的強化は、我が国の独立と平和、国民の命と平和な暮らしを守るために不可欠なものでございます。
これらの取組は、我が国の主体的なものとして、憲法、国際法及び国内法の範囲内で、専守防衛の考え方を堅持して進めていくものであり、平和国家としての我が国の歩みをいささかも変えるものではございません。
普天間飛行場の返還、南西地域の防衛強化についてのお尋ねをいただいております。
普天間飛行場につきましては、辺野古移設が唯一の解決策であるという方針に基づき着実に工事を進めていくことが、その一日も早い全面返還を実現し、危険性を除去することにつながると考えております。引き続き、基地負担の軽減に全力で取り組んでまいります。
南西地域の防衛強化を含む防衛力の抜本的強化、日米同盟の対処力の強化は、抑止力を向上させ、我が国に対する武力攻撃そのものの可能性を低下させることにつながります。
日本国の独立と平和、国民の命に、国民の命と平和な暮らしを守り抜くための取組は着実に全力で進めてまいるものでございます。
以上であります。拍手
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この発言だけを見る →能登の復旧復興についてお尋ねをいただきました。
これまで、地元の方々を始め多くの方々の御尽力により、復旧復興は一歩一歩前に進んでまいりました。
農林水産分野では、営農や製材工場、ズワイガニ漁などの漁業が順次再開をいたしております。地盤隆起などの甚大な被害がありました十六漁港のうち七漁港で仮復旧工事を完了いたしました。九月の豪雨災害に対しましても地震被害と同様の支援を措置し、被災農地約四百ヘクタールのうち約百七十ヘクタールについて、この春、今春の作付けに間に合うよう復旧を進めております。
輪島塗につきましては、仮設工房八十三室を設置いたしました上で、九月豪雨により床上浸水した仮設工房の被害にも対応し、あわせて、製造再開に必要な道具、原材料などの確保や需要拡大への取組の支援も行ってまいりました。
道路の復旧につきましては、昨年末までに、九月豪雨での被災箇所を含め、国道二百四十九号線の通行とともに、全ての集落などへのアクセスを再度確保をいたしております。
水道につきましては、建物倒壊地域なぞを除く全ての地区で昨年末に断水を解消しており、今後は被災市町の意向を踏まえつつ、水道施設の本復旧を支援してまいります。
引き続き取り組まねばならない課題はまだ数多く残されております。今日の昼にも石川県の馳知事が御来訪になりまして、多くの課題についてのいろんな御要請を賜ったところでございます。生活となりわいの再建、被災地の創造的復興に政府一丸となって今後とも取り組んでまいります。
被災者生活再生、失礼、被災者生活再建支援金についてでございます。
能登半島地震の被災者の皆様の生活再建につきましては、引き続き、被災者生活再建支援金と地域福祉推進支援臨時特例交付金、さらには復興基金を活用した事業という総合的な枠組みにより支援をいたしてまいります。
被災者生活再建支援金は、災害による財産の損失を補填するものとしてではなく、いわゆる見舞金的な性格のものとして被災者を側面的に支援するものと、このように位置付けられております。この拡充などにつきましては、これが都道府県の基金を活用しており、その財源の半分を全国の都道府県が負担をしていること、東日本大震災などの過去の震災や、現在も支給が継続されているほかの災害における被災者との公平の確保といった点につきまして、よくよく考えなければならないと考えておるところでございます。
高額療養費制度の見直しについてでございますが、高額療養費制度は医療費の自己負担に上限額を設ける重要なセーフティーネットでございます。高齢化や高額薬剤の急速な普及などによりその総額が年々増加する中で、現役世代を中心に保険料負担が大きな課題となっております。
このような状況を踏まえまして、制度のセーフティーネットとしての役割を将来にわたって維持しつつ、保険料負担の抑制にもつなげますため、見直しを行うということにいたしたところでございます。
その際、負担能力に応じて引上げ率を緩和するなど、低所得の方、長期にわたって医療を受けておられる方の経済的負担に十分に配慮をいたしており、引き続き、見直しの趣旨、内容について説明を尽くしてまいります。
防衛費についてでございます。
国家安全保障戦略では、二〇二七年度において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を合わせ、そのための予算水準がGDPの二%に達するよう所要の措置を講ずることといたしております。
これらの取組を通じて強化された防衛力を維持していくために必要な安定財源を確保する一方、社会保障や教育を含め、各種の施策に必要な予算を措置いたしており、防衛力の強化によってほかの分野の予算が確保できないという御指摘は全く当たらないものでございます。
また、我が国の安全保障に係る予算水準につきましては、これは我が国自身の判断として必要な防衛力の内容を積み上げた上で決定をいたした結果でございます。今後につきましても、我が国自身の判断で決定していくことは言うまでもございません。
私が申し上げましたのは、必要であれば防衛費を増額し、結果としてそういう数字になることを全否定はしないということを申し上げたのでございますが、これはあくまで我が国の判断において行うものでございます。そうならないことも十分にあるということは当然のことでございます。
中小企業の社会保険料についてのお尋ねでございます。
中小企業に対しての社会保険料の事業主負担を軽減すべきとの御提案につきましては、社会保険料が医療や年金の給付に充てられ、労働者を支えるための事業主の責任であると、このようなことから慎重な検討が必要でございます。
また、中小企業に対しましては、非正規雇用労働者を正社員に転換した事業主に対するキャリアアップ助成金による支援など、政策目的に応じて助成金などによる支援を行っておるところでございます。
賃上げが実現できるよう、中小企業に利益を上げていただくための適切な価格転嫁や生産性向上を支援しながら、社会保険につきましては、年齢にかかわらず適切に支え合うことを目指す改革を着実に行うこと、これが重要であるというふうに認識をいたしております。これらを着実に進めてまいります。
最低賃金法におきましては、通常の事業の賃金支払能力のみならず、地域における労働者の生計費などを考慮しなければならない、このように定められております。公労使三者構成の最低賃金審議会で、地域の実情も踏まえて引上げ額について御議論をいただくと、このようにいたしておるところでございます。
今年度は、過去最大額となる五十一円の引上げを実現するとともに、地域間格差も十年連続で縮小する改定が行われました。政府といたしましては、引き続き、最低賃金法に基づき、二〇二〇年代に全国平均千五百円、この高い目標に向かってたゆまぬ努力を続けてまいります。その際、地域別最低賃金の最高額に対する最低額の比率を引き上げるなど、地域間格差の是正を図ってまいります。
消費税率引下げ、インボイス制度の廃止及び今後の税制の在り方についてでございます。
消費税は、急速な高齢化などに伴い社会保障給付費が大きく増加する中において、全世代型社会保障制度を支える重要な財源に位置付けられております。そのため、政府といたしまして、その引下げを行うことは適当ではないと考えております。
インボイス制度は、複数税率の下で課税の適正性を確保するために必要なものでございまして、廃止は考えておりません。事業者の御不安等に対しましては、事業者からの御相談を受けるなど、引き続き丁寧に対応をいたしてまいります。
所得税につきましては、公平性の確保が重要である一方、投資家が投資しやすい環境も損なわないようにすることが重要でございます。これらを総合的に考えてまいります。
法人税につきましては、法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、めり張りのある法人税体系を構築していくという与党税制改正大綱で示された考え方を踏まえながら対応をいたしてまいります。
米価への対応、農業者支援、農業予算についてでございます。
消費者の皆様に米を安定的に供給し、価格を落ち着かせるため、一定期間後に買い戻すことを条件といたしますが、政府備蓄米を集荷業者に売り渡すことができる仕組みを導入することといたしました。
農業者への支援の在り方につきましては、今後、新たな食料・農業・農村基本計画の策定や、令和九年度に向けた水田政策の在り方の検討の中で議論を深めてまいります。
我が国の食料安全保障を確保しつつ、農業をもうかる産業とするとの観点から、令和七年度農林水産関係予算を有効活用し、実効性を伴う施策を展開をいたしてまいります。
アメリカのパリ協定離脱についてでございますが、気候変動は人類共通の待ったなしの課題でございます。主要排出国を含む全ての国の取組が重要であることに変わりはございません。世界の気候変動対策へのアメリカの関与は引き続き重要であります。
今後につきましては、アメリカの動向を引き続き注視する必要がありますが、我が国といたしましては、アメリカと協力していく方法を探求しつつ、気候変動問題に積極的に取り組みます。
電力の再エネ比率引上げについてでございます。
AI時代の電力需要増加が見込まれる中、安全性を大前提として、安定供給、経済成長、脱炭素のバランスを取っていかなければなりません。
政府の審議会におきまして、こうした考え方を踏まえ、二〇四〇年度におけるエネルギーミックスとして、再エネ四から五割程度、原子力二割程度、火力三から四割程度という見通しを示したところでございます。
次期温室効果ガス削減目標につきましては、二〇五〇年ネットゼロに向けまして、パリ協定の一・五度目標と整合的であり、かつ野心的な、二〇三五年度六〇%、二〇四〇年七三%削減を目指す案を取りまとめておるところでございます。
第七次エネルギー基本計画案における原子力の方針についてお尋ねをいただきました。
東京電力福島第一原子力発電所事故の経験、反省と教訓を肝に銘じ、政策を進めていくことがエネルギー政策の原点であり、福島の復興再生は政府の最重要課題であります。原子力を利用する上では安全性の確保を最優先とし、安全神話に陥って悲惨な事態を防ぐことができなかったという痛切な反省をいっときたりとも忘れてはなりません。このことは第七次エネルギー基本計画案においても明記をしておるのは御案内のとおりでございます。
その上で、第七次エネルギー基本計画案につきましては、昨年五月に議論を開始して以来、百回以上にわたって関係審議会などにおいて様々な専門家から御意見を伺いながら丁寧に議論を進めており、特定の団体の意向のみを踏まえて政策を進めてきたとの指摘は全く当たりません。
企業・団体献金についてでございますが、政府の政策は、国民各界各層からいただく様々な御意見を踏まえ、必要性や優先度なども十分に検討した上で、国会での御議論なども経て決定しているものであり、企業・団体献金を受けていることを理由として決定しているものではございません。ましてや、自民党が受領いたしております献金は賄賂というものでは全くなく、民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財を不当におとしめることは適当ではございません。
我が党といたしましては、政治資金規正法の趣旨からも、禁止より公開という考え方により、企業・団体献金も含めた政治資金の透明性を一層確保する取組を進めておるところでございます。このような考え方につきまして、国民の皆様方のより深い御理解をいただきたいと、このように思い、努力をいたしてまいります。
現在、透明性を更に向上させますための法案について自民党内での議論を進めておるところでございまして、引き続き、この問題につきまして率先して議論を進めてまいります。
企業・団体献金についてでございます。
政治倫理審査会の審査に関する所感等につきましてお尋ねがございました。
政治倫理審査会における審査は現在もまだ継続中である、このように認識をいたしておるところでございますが、審査会の場における各議員の弁明に対する評価は、同審査会、審査結果の報告を受ける各議院、ハウスの方でございますが、各議院、さらには国民の皆様方が行うべきものであります。
私の立場で所感を申し述べることは差し控えますが、その上で、自民党における旧派閥や政治団体、都議会自由民主党の収支報告書の不記載をめぐりましては、第三者である検察により厳正な捜査が行われ、法と証拠に基づき刑事事件として取り上げるべきものは立件されてきたものと認識をいたしております。
また、党本部や都議会自由民主党におきましても、可能な限りの調査を行い、その結果を国民の皆様に報告書や会見の場で説明をいたしてまいりました。このようなことを繰り返さないため、改正されました政治資金規正法を遵守いたしますとともに、引き続き、自民党として政治改革の議論を率先して行うものでございます。
給特法についてでございます。
給特法につきまして様々な御議論があることはよく承知をいたしております。教職調整額の率を引き上げるための給特法改正案を今国会に提出いたしますとともに、時間外在校等時間が月二十時間程度に達するまでに幅広い観点から諸課題の整理を行うと、このようにいたしております。
教員についてでございます。
教師の負担軽減を図る観点からは、業務の仕分を行った学校・教師が担う業務に係る三分類に基づく業務の更なる厳選、見直しや、標準を大きく上回る授業時間の見直し、校務DXの加速化を進めるとともに、学校の指導、運営体制の充実により、教師の時間外在校等時間を削減をいたします。
日本学術会議法案についてでございます。
二〇二〇年の日本学術会議の会員任命につきましては、日本学術会議法に沿いまして、任命権者である当時の内閣総理大臣が総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から判断を行ったものでございまして、一連の手続は終了しておるものと、このように承知をいたしております。
お尋ねの日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会の最終報告書は、日本学術会議の会長などにも毎回御参加をいただき、日本学術会議の御意見も聞きながら、丁寧に議論を積み重ねて取りまとめられたものでございます。
政府といたしましては、有識者懇談会の報告書の内容を踏まえ、日本学術会議の機能の強化に向けてその自律性を高めるため、独立した法人格を有する組織とする法案を今国会に提出すべく、現在、学術会議ともコミュニケーションを取りながら作業を進めておるところでございます。
日本国憲法と我が国の外交、また核兵器禁止条約に関する対応についてのお尋ねでございます。
我が国は、憲法第九条及び前文に示されておる平和主義の理念の下、平和国家として戦後一貫して国際社会の平和や繁栄に努めてまいりました。
現在の厳しく複雑な国際環境におきましても、こうした姿勢を貫き、日米同盟を基軸に、友好国、同志国の輪を広げますとともに、各国との対話を重ね、地域及び国際社会の平和と安定に貢献すべく外交努力を重ねておるところでございます。
御指摘の核兵器禁止条約の対応につきましては、様々な要素を考慮し、検証を続けております。
その上で、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙していく中で、スタンドオフ防衛能力の強化を含む防衛力の抜本的強化は、我が国の独立と平和、国民の命と平和な暮らしを守るために不可欠なものでございます。
これらの取組は、我が国の主体的なものとして、憲法、国際法及び国内法の範囲内で、専守防衛の考え方を堅持して進めていくものであり、平和国家としての我が国の歩みをいささかも変えるものではございません。
普天間飛行場の返還、南西地域の防衛強化についてのお尋ねをいただいております。
普天間飛行場につきましては、辺野古移設が唯一の解決策であるという方針に基づき着実に工事を進めていくことが、その一日も早い全面返還を実現し、危険性を除去することにつながると考えております。引き続き、基地負担の軽減に全力で取り組んでまいります。
南西地域の防衛強化を含む防衛力の抜本的強化、日米同盟の対処力の強化は、抑止力を向上させ、我が国に対する武力攻撃そのものの可能性を低下させることにつながります。
日本国の独立と平和、国民の命に、国民の命と平和な暮らしを守り抜くための取組は着実に全力で進めてまいるものでございます。
以上であります。拍手
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長
熊
熊谷裕人#19
○熊谷裕人君 立憲民主党の熊谷裕人です。
立憲民主・社民・無所属の会を代表して、石破総理に質問いたします。
幾つか具体的な提案もしますので、是非、総理、御自身の言葉で楽しい答弁をいただきたいと思います。
最初は災害対策関係です。
日本は災害大国で、近年、大規模災害が相次ぎ、被害が激甚化しております。私は、災害に備えるには、災害対策だけではなく、防災も含めた、災害被害を少なくするにはどうするのか、災害が起きたらどうするのか、そのときの即応体制をどうするのか、そしてその後の即応体制を、そしてその後の迅速な復旧と復興をどのようにつなげていくのかということを平時から災害に特化して準備し、即応できる体制を整えておくことが必要であるとずっと思っておりました。
総理は、二〇二六年度中に防災庁設置を目指す方針を出されましたが、まだ具体的な制度設計は示されておりません。災害への備えは、災害大国である我が国全ての国民に密接に関係する重大事項です。一刻も早く防災庁構想を真摯に議論するべきであると思いますが、総理の見解はいかがですか。
東日本大震災のとき、私は地方議員でした。発災後間もなく被災地にボランティアに駆け付けて、瓦れきの撤去や土砂の除去などの手伝いをさせていただきました。その経験の中で人力の非力さを覚え、後に小型建機の操縦資格を取り、防災士の資格も取りました。
今、全国各地の災害現場で、重建機の操縦スキルなど様々な専門スキルを生かし、災害ボランティアとして貢献をいただいている皆さんが大勢いらっしゃいます。そして、このようなスキルを生かした皆さんの活動範囲は年々広がっています。
私は、全国各地の専門スキルを持った災害ボランティア団体や国土交通省のテックフォースなどを常設化して、官民の力を結集した緊急災害支援隊を創設すべきだと国会質問でも度々訴えてきました。災害が頻発化、激甚化している今こそ、災害ボランティア団体や個人への支援を災害時だけではなく平時から国としてしっかり支援をしていく組織と予算が必要であると考えますが、総理、いかがでしょうか。
加えて、その支援組織は、災害派遣等での経験が生かせる、若くして定年退職を迎える自衛官の皆さんの退職後の活躍の場となると思いますが、総理の見解をお聞かせください。
一月二十三日現在、能登半島地震で亡くなった方は五百十六人、そのうち災害関連死は二百八十八人に上り、直接死を上回っています。災害関連死は、避難生活での心労や持病の悪化などで命を落としてしまう二次被害で、避難先の生活環境の改善によって防止できるものです。災害関連死が直接死を上回る深刻な事態を受け、その対策の強化が急がれます。
今後、避難先である施設の温熱環境の改善や、とりわけトイレ環境の改善、スフィアスタンダードによるプライベート空間の確保など、避難生活の環境改善を自治体任せにすることなく、国が積極的に関与する考えはありますか。
加えて、二〇二一年に始まった道の駅に広域的な防災拠点機能を担わせる防災道の駅は、二〇二四年八月現在、全国で三十九か所のみですが、今後、防災道の駅整備の加速化や、それ以外の道の駅の地域防災拠点としての整備など図るべきと考えますが、総理の認識を伺います。
またあわせて、災害避難所では、高齢者や小さな子供、障害を持つ方など災害時要配慮者への方々への様々な配慮が必要なのは言うまでもありません。妊産婦や乳児と母親、乳幼児を抱えた家族などへの配慮も忘れてはなりません。さらに、日本に暮らしている外国人は言葉や文化の違いで様々なリスクに直面することから、多言語化や多文化に対応した支援も必要です。
災害対策基本法等の改正で、医療関係者に加えて福祉関係者も支援に従事できるように検討していると承知していますが、妊産婦等への支援として看護師や助産師を積極的に活用し、不安を募らせている方々へ心身両面の支援をするべきと考えますが、総理の見解を伺います。
あわせて、災害避難所での性被害やセクハラ被害も深刻な状況と言われています。そのような被害をなくすためにどのような対策を講ずるべきと考えているか、総理の所見を聞かせてください。
〔副議長退席、議長着席〕
二番目は外交関係です。
米国では、一月二十日にトランプ氏が大統領に就任し、第二次トランプ政権が発足しました。米国第一主義を掲げる大統領の再登板は、我が国との関係では、安全保障面で、防衛費の増額や在日米軍駐留経費の負担増が求められる可能性や、日米豪印、クアッドや日米韓等のインド太平洋地域における多国間協力からの後退などが懸念されています。
さらに、経済面でも、輸入品への関税引上げや、これを材料にした強圧的な貿易交渉が我が国にも迫られる可能性、そして、米国が対中規制、対中国規制を強化した場合の我が国への協調圧力、インド太平洋経済枠組み、IPEFからの離脱などの可能性も懸念されています。
政府は、日米同盟を外交・安全保障の基軸としています。石破総理には、第二次トランプ政権との間で日米の良好な関係を維持しつつ、伝えるべき懸念は伝え、日米双方の利益になるようなウィン・ウィンの関係を築かれることを期待しますが、最初の日米首脳会談はいつ頃までに、また、どういった話ができれば我が国にとって意義のある会談だったと言えるのか、総理の考えをお聞かせください。
第二次トランプ政権の発足や中国経済の低迷を受けて、今、中国が対日姿勢をやや軟化させたとも言われていますが、日中間には懸案がまだまだ山積しております。
尖閣諸島周辺海域における中国公船の活動や東シナ海の我が国EEZ内へのブイ設置、中国国内での邦人拘束や日本人学校児童殺害事件など在留邦人の安全確保の課題、日本産海産物の輸入規制など、課題や懸案を棚上げせず、しっかりと懸念を伝え、対応を求めていく必要があります。
総理は、米中の経済や安全保障の競争的な関係が激化する中で、我が国はどういった立ち位置と役割を果たしていくべきと考えていますか。そして、日米、日中それぞれの距離感は総理としてはどうあるべきと考えているか、お尋ねします。
本年は日韓国交正常化六十周年に当たり、シャトル外交の再開や日米韓首脳会談の定期開催など、近年では最も良好な日韓関係の状態と言えます。
しかし、尹錫悦大統領の非常戒厳宣布をめぐり韓国政治の現状は今や完全に不透明であり、こうした状況は日韓関係において好ましくありません。
核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対し、日韓、日米韓で緊密に連携することが今必要であると考えますが、総理はこの六十周年の節目に日韓関係をより良好なものとするためにどのような関係構築を目指すのか、決意を聞かせてください。
トランプ大統領は、一期目の政権において、北朝鮮の非核化に向けて米朝首脳会談で交渉を重ねていましたが、その交渉は決裂でした。新政権でも北朝鮮との対話を重視する姿勢と言われており、首脳会談再開が実現すれば大きな転機になると考えられます。
この機を捉えて、さきの米朝首脳会談で拉致問題を提起したトランプ大統領が再選し、日中関係に改善の兆しが見えてきている今こそ、北朝鮮に対して強く影響力を発揮できる米中両国の協力も得て、拉致問題の解決を大きく前進させるべきと考えますが、総理の拉致問題解決への決意を聞かせてください。
三番目は、財政金融関係です。
円安は日本経済にとってプラスであるというのが長らく政府や日本銀行の公式見解でした。しかし、この間、生産拠点の海外移転などが進んだ結果、輸出の拡大という円安メリットが減少する一方で、近年、国民の多くが身をもって体感しているように、円安による輸入物価の上昇を通じた家計の実質所得の押し下げというデメリットの方が目立ってきているように思います。
日銀の分析によれば、特に最近、国内総供給に占める輸入品の比率の高まりや企業の価格設定行動の積極化などにより、円安が消費者物価に与える影響はより大きくなってきています。
アベノミクスが戦後二番目の長さとなる景気拡張を記録しながら、実感なき景気回復と評されたのは、GDPの五割強を占める個人消費が低迷していたためで、現在も、行き過ぎた円安由来のコストプッシュ型インフレが個人消費の足かせとなり、日本経済の成長を阻んでいます。
その認識の上で、総理に伺います。
現在も円安は日本経済にとってプラスであると考えているのでしょうか。お聞かせください。
また、日銀が利上げの金融政策決定変更を決定しましたが、為替相場の反応はほとんどありませんでした。政府はかねてから、為替水準は経済のファンダメンタルズを反映するものと言っていますが、私は今の円安水準は行き過ぎた円安であると考えています。国民がコストプッシュ型インフレにあえぐ中、石破政権がこれからも円安を志向する政権なのか、あるいは円高を志向する政権なのか、併せてお答えください。
自民党政権は、今もデフレ脱却を掲げ、経済政策を打ち出しています。しかし、日本銀行の生活意識に関するアンケート調査では、一年前に比べて物価が上がったと回答した人が九五%に上り、そのうち八六・七%の人がどちらかといえば困ったことだと回答しています。つまり、今、国民にとっての懸念は明らかにデフレではなくインフレなのです。
実際に、二〇二二年四月以降、消費者物価の前年比上昇率は二%を超え続けています。内閣府は、二〇〇一年三月の月例経済報告の中で、デフレを持続的な物価下落と定義しましたが、現在起こっているのはそれとは真逆の持続的な物価の上昇です。
さらに、内閣府は二〇〇六年に、デフレ脱却を、物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないことと定義していますが、経済の性質上、デフレに後戻りする可能性を完全に否定することはできないのではありませんか。つまり、政府の説明によれば、いつまでたってもデフレを脱却できないということになりませんか。大規模財政出動を正当化するために、実体経済を無視してデフレに固執しているのではありませんか。
一体どのような状況になればデフレを脱却したと言えるのか、デフレ脱却の四条件は今も有効なのか、それ以外の条件も存在するのか、総理の明確な答弁を求めます。
また、日銀は昨年三月の金融政策決定会合において、二%の物価安定の目標が持続的、安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断し、マイナス金利政策の解除や長短金利操作の撤廃など、異次元の金融緩和の転換を図ったわけです。そして、この度の金融政策決定会合で十七年ぶりの水準である〇・五%に政策金利を引き上げました。
政府と日銀の間で経済認識に相違はありませんか。そして、政府はどのような状況ならデフレ脱却を宣言するのか、総理の認識を伺います。
四番目は、社会保障関係です。
この度の政府の年金部会の議論の整理では、厚生年金の短時間労働者の加入要件のうち、企業規模要件と賃金要件を撤廃するといった適用拡大案を取りまとめました。この取りまとめ案が実現すると、約二百万人の労働者が厚生年金と健康保険の適用となり、労働者と事業主双方に保険料の負担が新たに発生することになります。
労働者には、厚生年金に加入することによって将来受け取る年金給付の水準が上がることや、健康保険に加入することにより傷病手当金や出産手当金を受給できるようになるというメリットがありますが、事業主には、人材確保につながるのであればよいですが、負担増となりメリットはありません。
中小企業にとって厚生年金の保険料の事業主負担は重く、経済的支援なしでは経営が立ち行かなくなるおそれがあります。そのような懸念があるにもかかわらず、現時点で政府は、厚生年金の適用拡大に当たって企業への経済的支援を講じるのかどうか明らかにしていません。
取りまとめ案の企業規模要件の撤廃に踏み切るのであれば、新たに適用される事業所に対して必要な支援策を講ずるべきと考えますが、総理の現時点での見解を伺います。
また、政府の年金部会では百六万円の崖への対応として、労使折半である社会保険料の負担割合を労使合意で変更し、事業主の負担割合を増やすことができるという特例を導入することも検討していましたが、賛否両論あり、まとまりませんでした。
その後、政府の検討状況について、従業員五十人以下の企業と五人以上の個人事業所に限定して、この特例を導入する方針であるとの報道がありました。果たして、保険料の事業主負担を支払うことですら困難な状況にある中小零細企業が労働者の保険料まで肩代わりすることが本当にできるのでしょうか。政府としてこの特例を導入するのかどうかと併せて、現時点での認識を、総理、お答えください。
五番目は法務関係です。
二〇二四年九月二十六日、逮捕から五十八年の歳月を経て、袴田巖さんの再審無罪判決が下されました。この判決から、通常審には整備されている証拠開示制度が再審法にはないことによって、再審請求に必要な新証拠の入手が難しく、再審請求の高いハードルになっていることや、期日指定などの手続規定が刑事訴訟法では整備されていないことで裁判所ごとに審理の格差が生ずる再審格差の課題、検察官の不服申立て、抗告による審理の長期化といった再審制度の問題点が明らかになりました。
これらの諸課題の解決に法制審議会で年単位の期間を掛けるのではなく、冤罪被害者が高齢化したり亡くなったりする前に問題点を改善すべく、早急な再審法の見直しが必要であると私は考えますが、総理の見解を求めます。
最後は農林水産関係です。
農産品生産費の価格転嫁による食料品価格の上昇は、表面上、生産者の収益増につながるとしても、国内農畜産物の需要を減少させるおそれがあります。価格転嫁が必要な生産者が思う適正価格と、家計が厳しくなる中で安価な食料品を求める消費者が思う適正価格を市場原理により同時に実現することは、現実的には困難です。だからこそ、価格は市場で、所得は政策でと切り分けて考えるべきです。
農業従事者の高齢化と就農人口の減少が進行している中で、持続可能な農業経営の確立に向け、価格形成の新たな仕組みのほかに、食料安全保障の確保と多面的機能の発揮に貢献する農業者の所得向上などに資するよう、農地に着目した直接支払などの抜本的な農業者支援策を併せて講ずるべきと考えますが、総理の見解を求めます。
結びに、参議院では、自民党安倍派の政治資金パーティー裏金問題に関する政治倫理審査会での審査が続いています。これまでの出席議員の弁明を聞いている限り、真相解明には程遠いものと感じており、真相解明に近づくためにも、指示をした者として言及されている元派閥の事務局長の国会への参考人招致は必要不可欠であると考えます。
政治改革を真に国民から信頼されるものとするために、総理として、自民党の総裁として、強力なリーダーシップを発揮していただくようお願いをいたしまして、会派を代表しての質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →立憲民主・社民・無所属の会を代表して、石破総理に質問いたします。
幾つか具体的な提案もしますので、是非、総理、御自身の言葉で楽しい答弁をいただきたいと思います。
最初は災害対策関係です。
日本は災害大国で、近年、大規模災害が相次ぎ、被害が激甚化しております。私は、災害に備えるには、災害対策だけではなく、防災も含めた、災害被害を少なくするにはどうするのか、災害が起きたらどうするのか、そのときの即応体制をどうするのか、そしてその後の即応体制を、そしてその後の迅速な復旧と復興をどのようにつなげていくのかということを平時から災害に特化して準備し、即応できる体制を整えておくことが必要であるとずっと思っておりました。
総理は、二〇二六年度中に防災庁設置を目指す方針を出されましたが、まだ具体的な制度設計は示されておりません。災害への備えは、災害大国である我が国全ての国民に密接に関係する重大事項です。一刻も早く防災庁構想を真摯に議論するべきであると思いますが、総理の見解はいかがですか。
東日本大震災のとき、私は地方議員でした。発災後間もなく被災地にボランティアに駆け付けて、瓦れきの撤去や土砂の除去などの手伝いをさせていただきました。その経験の中で人力の非力さを覚え、後に小型建機の操縦資格を取り、防災士の資格も取りました。
今、全国各地の災害現場で、重建機の操縦スキルなど様々な専門スキルを生かし、災害ボランティアとして貢献をいただいている皆さんが大勢いらっしゃいます。そして、このようなスキルを生かした皆さんの活動範囲は年々広がっています。
私は、全国各地の専門スキルを持った災害ボランティア団体や国土交通省のテックフォースなどを常設化して、官民の力を結集した緊急災害支援隊を創設すべきだと国会質問でも度々訴えてきました。災害が頻発化、激甚化している今こそ、災害ボランティア団体や個人への支援を災害時だけではなく平時から国としてしっかり支援をしていく組織と予算が必要であると考えますが、総理、いかがでしょうか。
加えて、その支援組織は、災害派遣等での経験が生かせる、若くして定年退職を迎える自衛官の皆さんの退職後の活躍の場となると思いますが、総理の見解をお聞かせください。
一月二十三日現在、能登半島地震で亡くなった方は五百十六人、そのうち災害関連死は二百八十八人に上り、直接死を上回っています。災害関連死は、避難生活での心労や持病の悪化などで命を落としてしまう二次被害で、避難先の生活環境の改善によって防止できるものです。災害関連死が直接死を上回る深刻な事態を受け、その対策の強化が急がれます。
今後、避難先である施設の温熱環境の改善や、とりわけトイレ環境の改善、スフィアスタンダードによるプライベート空間の確保など、避難生活の環境改善を自治体任せにすることなく、国が積極的に関与する考えはありますか。
加えて、二〇二一年に始まった道の駅に広域的な防災拠点機能を担わせる防災道の駅は、二〇二四年八月現在、全国で三十九か所のみですが、今後、防災道の駅整備の加速化や、それ以外の道の駅の地域防災拠点としての整備など図るべきと考えますが、総理の認識を伺います。
またあわせて、災害避難所では、高齢者や小さな子供、障害を持つ方など災害時要配慮者への方々への様々な配慮が必要なのは言うまでもありません。妊産婦や乳児と母親、乳幼児を抱えた家族などへの配慮も忘れてはなりません。さらに、日本に暮らしている外国人は言葉や文化の違いで様々なリスクに直面することから、多言語化や多文化に対応した支援も必要です。
災害対策基本法等の改正で、医療関係者に加えて福祉関係者も支援に従事できるように検討していると承知していますが、妊産婦等への支援として看護師や助産師を積極的に活用し、不安を募らせている方々へ心身両面の支援をするべきと考えますが、総理の見解を伺います。
あわせて、災害避難所での性被害やセクハラ被害も深刻な状況と言われています。そのような被害をなくすためにどのような対策を講ずるべきと考えているか、総理の所見を聞かせてください。
〔副議長退席、議長着席〕
二番目は外交関係です。
米国では、一月二十日にトランプ氏が大統領に就任し、第二次トランプ政権が発足しました。米国第一主義を掲げる大統領の再登板は、我が国との関係では、安全保障面で、防衛費の増額や在日米軍駐留経費の負担増が求められる可能性や、日米豪印、クアッドや日米韓等のインド太平洋地域における多国間協力からの後退などが懸念されています。
さらに、経済面でも、輸入品への関税引上げや、これを材料にした強圧的な貿易交渉が我が国にも迫られる可能性、そして、米国が対中規制、対中国規制を強化した場合の我が国への協調圧力、インド太平洋経済枠組み、IPEFからの離脱などの可能性も懸念されています。
政府は、日米同盟を外交・安全保障の基軸としています。石破総理には、第二次トランプ政権との間で日米の良好な関係を維持しつつ、伝えるべき懸念は伝え、日米双方の利益になるようなウィン・ウィンの関係を築かれることを期待しますが、最初の日米首脳会談はいつ頃までに、また、どういった話ができれば我が国にとって意義のある会談だったと言えるのか、総理の考えをお聞かせください。
第二次トランプ政権の発足や中国経済の低迷を受けて、今、中国が対日姿勢をやや軟化させたとも言われていますが、日中間には懸案がまだまだ山積しております。
尖閣諸島周辺海域における中国公船の活動や東シナ海の我が国EEZ内へのブイ設置、中国国内での邦人拘束や日本人学校児童殺害事件など在留邦人の安全確保の課題、日本産海産物の輸入規制など、課題や懸案を棚上げせず、しっかりと懸念を伝え、対応を求めていく必要があります。
総理は、米中の経済や安全保障の競争的な関係が激化する中で、我が国はどういった立ち位置と役割を果たしていくべきと考えていますか。そして、日米、日中それぞれの距離感は総理としてはどうあるべきと考えているか、お尋ねします。
本年は日韓国交正常化六十周年に当たり、シャトル外交の再開や日米韓首脳会談の定期開催など、近年では最も良好な日韓関係の状態と言えます。
しかし、尹錫悦大統領の非常戒厳宣布をめぐり韓国政治の現状は今や完全に不透明であり、こうした状況は日韓関係において好ましくありません。
核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対し、日韓、日米韓で緊密に連携することが今必要であると考えますが、総理はこの六十周年の節目に日韓関係をより良好なものとするためにどのような関係構築を目指すのか、決意を聞かせてください。
トランプ大統領は、一期目の政権において、北朝鮮の非核化に向けて米朝首脳会談で交渉を重ねていましたが、その交渉は決裂でした。新政権でも北朝鮮との対話を重視する姿勢と言われており、首脳会談再開が実現すれば大きな転機になると考えられます。
この機を捉えて、さきの米朝首脳会談で拉致問題を提起したトランプ大統領が再選し、日中関係に改善の兆しが見えてきている今こそ、北朝鮮に対して強く影響力を発揮できる米中両国の協力も得て、拉致問題の解決を大きく前進させるべきと考えますが、総理の拉致問題解決への決意を聞かせてください。
三番目は、財政金融関係です。
円安は日本経済にとってプラスであるというのが長らく政府や日本銀行の公式見解でした。しかし、この間、生産拠点の海外移転などが進んだ結果、輸出の拡大という円安メリットが減少する一方で、近年、国民の多くが身をもって体感しているように、円安による輸入物価の上昇を通じた家計の実質所得の押し下げというデメリットの方が目立ってきているように思います。
日銀の分析によれば、特に最近、国内総供給に占める輸入品の比率の高まりや企業の価格設定行動の積極化などにより、円安が消費者物価に与える影響はより大きくなってきています。
アベノミクスが戦後二番目の長さとなる景気拡張を記録しながら、実感なき景気回復と評されたのは、GDPの五割強を占める個人消費が低迷していたためで、現在も、行き過ぎた円安由来のコストプッシュ型インフレが個人消費の足かせとなり、日本経済の成長を阻んでいます。
その認識の上で、総理に伺います。
現在も円安は日本経済にとってプラスであると考えているのでしょうか。お聞かせください。
また、日銀が利上げの金融政策決定変更を決定しましたが、為替相場の反応はほとんどありませんでした。政府はかねてから、為替水準は経済のファンダメンタルズを反映するものと言っていますが、私は今の円安水準は行き過ぎた円安であると考えています。国民がコストプッシュ型インフレにあえぐ中、石破政権がこれからも円安を志向する政権なのか、あるいは円高を志向する政権なのか、併せてお答えください。
自民党政権は、今もデフレ脱却を掲げ、経済政策を打ち出しています。しかし、日本銀行の生活意識に関するアンケート調査では、一年前に比べて物価が上がったと回答した人が九五%に上り、そのうち八六・七%の人がどちらかといえば困ったことだと回答しています。つまり、今、国民にとっての懸念は明らかにデフレではなくインフレなのです。
実際に、二〇二二年四月以降、消費者物価の前年比上昇率は二%を超え続けています。内閣府は、二〇〇一年三月の月例経済報告の中で、デフレを持続的な物価下落と定義しましたが、現在起こっているのはそれとは真逆の持続的な物価の上昇です。
さらに、内閣府は二〇〇六年に、デフレ脱却を、物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないことと定義していますが、経済の性質上、デフレに後戻りする可能性を完全に否定することはできないのではありませんか。つまり、政府の説明によれば、いつまでたってもデフレを脱却できないということになりませんか。大規模財政出動を正当化するために、実体経済を無視してデフレに固執しているのではありませんか。
一体どのような状況になればデフレを脱却したと言えるのか、デフレ脱却の四条件は今も有効なのか、それ以外の条件も存在するのか、総理の明確な答弁を求めます。
また、日銀は昨年三月の金融政策決定会合において、二%の物価安定の目標が持続的、安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断し、マイナス金利政策の解除や長短金利操作の撤廃など、異次元の金融緩和の転換を図ったわけです。そして、この度の金融政策決定会合で十七年ぶりの水準である〇・五%に政策金利を引き上げました。
政府と日銀の間で経済認識に相違はありませんか。そして、政府はどのような状況ならデフレ脱却を宣言するのか、総理の認識を伺います。
四番目は、社会保障関係です。
この度の政府の年金部会の議論の整理では、厚生年金の短時間労働者の加入要件のうち、企業規模要件と賃金要件を撤廃するといった適用拡大案を取りまとめました。この取りまとめ案が実現すると、約二百万人の労働者が厚生年金と健康保険の適用となり、労働者と事業主双方に保険料の負担が新たに発生することになります。
労働者には、厚生年金に加入することによって将来受け取る年金給付の水準が上がることや、健康保険に加入することにより傷病手当金や出産手当金を受給できるようになるというメリットがありますが、事業主には、人材確保につながるのであればよいですが、負担増となりメリットはありません。
中小企業にとって厚生年金の保険料の事業主負担は重く、経済的支援なしでは経営が立ち行かなくなるおそれがあります。そのような懸念があるにもかかわらず、現時点で政府は、厚生年金の適用拡大に当たって企業への経済的支援を講じるのかどうか明らかにしていません。
取りまとめ案の企業規模要件の撤廃に踏み切るのであれば、新たに適用される事業所に対して必要な支援策を講ずるべきと考えますが、総理の現時点での見解を伺います。
また、政府の年金部会では百六万円の崖への対応として、労使折半である社会保険料の負担割合を労使合意で変更し、事業主の負担割合を増やすことができるという特例を導入することも検討していましたが、賛否両論あり、まとまりませんでした。
その後、政府の検討状況について、従業員五十人以下の企業と五人以上の個人事業所に限定して、この特例を導入する方針であるとの報道がありました。果たして、保険料の事業主負担を支払うことですら困難な状況にある中小零細企業が労働者の保険料まで肩代わりすることが本当にできるのでしょうか。政府としてこの特例を導入するのかどうかと併せて、現時点での認識を、総理、お答えください。
五番目は法務関係です。
二〇二四年九月二十六日、逮捕から五十八年の歳月を経て、袴田巖さんの再審無罪判決が下されました。この判決から、通常審には整備されている証拠開示制度が再審法にはないことによって、再審請求に必要な新証拠の入手が難しく、再審請求の高いハードルになっていることや、期日指定などの手続規定が刑事訴訟法では整備されていないことで裁判所ごとに審理の格差が生ずる再審格差の課題、検察官の不服申立て、抗告による審理の長期化といった再審制度の問題点が明らかになりました。
これらの諸課題の解決に法制審議会で年単位の期間を掛けるのではなく、冤罪被害者が高齢化したり亡くなったりする前に問題点を改善すべく、早急な再審法の見直しが必要であると私は考えますが、総理の見解を求めます。
最後は農林水産関係です。
農産品生産費の価格転嫁による食料品価格の上昇は、表面上、生産者の収益増につながるとしても、国内農畜産物の需要を減少させるおそれがあります。価格転嫁が必要な生産者が思う適正価格と、家計が厳しくなる中で安価な食料品を求める消費者が思う適正価格を市場原理により同時に実現することは、現実的には困難です。だからこそ、価格は市場で、所得は政策でと切り分けて考えるべきです。
農業従事者の高齢化と就農人口の減少が進行している中で、持続可能な農業経営の確立に向け、価格形成の新たな仕組みのほかに、食料安全保障の確保と多面的機能の発揮に貢献する農業者の所得向上などに資するよう、農地に着目した直接支払などの抜本的な農業者支援策を併せて講ずるべきと考えますが、総理の見解を求めます。
結びに、参議院では、自民党安倍派の政治資金パーティー裏金問題に関する政治倫理審査会での審査が続いています。これまでの出席議員の弁明を聞いている限り、真相解明には程遠いものと感じており、真相解明に近づくためにも、指示をした者として言及されている元派閥の事務局長の国会への参考人招致は必要不可欠であると考えます。
政治改革を真に国民から信頼されるものとするために、総理として、自民党の総裁として、強力なリーダーシップを発揮していただくようお願いをいたしまして、会派を代表しての質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
石
石破茂#20
○内閣総理大臣(石破茂君) 熊谷裕人議員の御質問にお答えを申し上げます。
防災庁構想についてでございます。
令和八年度中の設置に向けて準備を進めております防災庁は、専任の大臣を置き、十分な数のエキスパートをそろえた、平時、発災時の災害対応の司令塔とすることを想定をいたしております。これにより、災害対応を通じて得られる経験や教訓を着実に蓄積をしながら、事前防災の徹底により被害の最小化を図りますとともに、発災直後から被災者の方々が避難所において尊厳ある生活を営んでいただける環境を整備をいたしてまいります。
防災庁の機能等について更に具体的な検討を進めますため、防災分野の専門家から成る有識者会議を明日にも開催することといたしております。様々な御意見、御提案を賜りながら、設置に向けた準備を加速をいたしてまいります。
人命、人権最優先の防災立国を構築し、我が国を世界一の防災大国とすべく取り組んでまいりたいと思います。
災害ボランティア団体の活用等についてでございますが、近年の災害では、NPOや災害ボランティア団体が発災直後から被災地入りをし、避難所の運営支援、炊き出しや重機による作業を行うなど、被災者支援において重要な役割を担っていただいております。これらの活動を円滑に行うためには、災害ボランティア団体などの活動支援や調整を行う災害中間支援組織の育成が重要であり、全ての都道府県での設置を目指して現在取り組んでおるところでございます。
また、災害時に、より円滑かつ効果的な官民連携が行われますよう、災害ボランティア団体の登録制度の創設に向け取り組んでおります。そのほか、被災者支援活動の活性化を図るため、災害ボランティア団体などの交通費を補助する、そのような仕組みを本年一月から構築をいたしておるところでございます。
御指摘のように、退職自衛官が自衛隊で培いました知識、技能、経験を生かすことができる環境を整えることは極めて重要だと認識をいたしております。防災分野も含めて、退職自衛官の活用などについての働きかけを行い、再就職先の拡充等も併せて図っていきたいと思っております。この際にはきめ細かい対応が必要でございますので、例えば埼玉県におきましては、入間基地であり、あるいは朝霞駐屯地であり、熊谷基地であり、大宮駐屯地であり、それぞれのきめ細かい対応というものをやっていくことが必要ではないかというふうに考えておるところでございます。
行政のみならず、NPOや災害ボランティア団体を含めた多様な主体によって被災者支援活動が円滑に行われますよう、平時からの環境整備に努めてまいります。
避難所環境の整備についてでございますが、被災者の方々が避難所において発災直後から尊厳ある生活を営める、そのような環境整備をすることは国家の重要な責務でございます。昨年十二月には、内閣府におきまして避難生活に関する自治体向けのガイドラインなどを改定し、スフィア基準、これに沿いました避難所運営を促したところでございます。スフィア基準の周知に向けましても、これは努力が必要だと認識をいたしております。
また、先般成立いたしました補正予算におきましては、簡易ベッドやパーテーションなど、避難所の生活環境の改善に資する自治体の先進的な取組を新地方創生交付金により支援をいたしますとともに、全国のトイレカー、キッチンカーを登録するデータベースの整備も進めることと、このようにいたしております。
引き続き、国として積極的に関与し、良好な避難所環境の整備に向けた取組を一層加速をいたしてまいります。
防災道の駅について御指摘をいただきました。
防災道の駅は、建物の耐震化、無停電化、通信や水の確保などの防災機能を有し、災害時の広域防災拠点として機能する道の駅でございます。都道府県の御意見を踏まえ、国が全国で三十九か所を選定し、ハード、ソフトの両面から重点的な支援を行っておるところであります。広域支援へのニーズの高まりも踏まえ、現在、追加選定の検討を進めております。
防災道の駅以外の道の駅につきましても、地域防災拠点として機能するよう、備蓄などの充実強化や整備を進めてまいります。
災害時の要配慮者に対する取組についてのお尋ねをいただきました。
災害時に、要配慮者の方々の置かれたお立場を十分に踏まえた支援を講じることは大変重要なことでございます。妊産婦などの方々に関しましても、災害支援ナースや災害派遣福祉チーム、DWATと申しますが、災害派遣福祉チームの避難所への派遣、授乳スペースの確保などの環境整備、避難所の運営者などに対する妊産婦の皆様方などへのケアのポイントの周知、保健師や助産師などによります避難所、仮設住宅などの訪問支援などを行っておるところでございます。
避難所におきます性犯罪などを防止するため、女性警察官を中心とした被災者支援部隊を派遣をし、被災者からの御相談に対応したり、性被害防止に関するチラシやポスターを配布、掲示をして防犯指導を行ったりしておるところであります。さらに、トイレ、更衣室、入浴設備を適切な場所に設置をし、照明や防犯ブザーで安全を確保するなどの取組も行っております。
災害時に妊産婦の方を始めとする要配慮者の方々への支援が着実に行われますよう、政府一丸として取組を進めてまいります。
防災士の資格をお持ちであります熊谷議員の御指摘、ありがとうございました。更に御指摘を賜りますよう、お願いを申し上げます。
日米首脳会談についてでございます。
日米同盟は、我が国の外交・安全保障政策の基軸であります。当然のことでございますが、アメリカにはアメリカの国益があり、我が国には我が国の国益がございます。であるからこそ、率直に意見を交わし、両国の国益を相乗的に高め合うことで、自由で開かれたインド太平洋の実現に資することができるものと考えております。
首脳会談の内容について今この時点で予断はいたしませんが、できるだけ早い時期にできるだけふさわしい形で首脳会談を実現し、率直な意見交換を通じ個人的な関係を構築し、安全保障や経済などの諸課題につき認識の共有を図り、一層の協力を確認し、日米同盟を更なる高みに引き上げる、そのような会談にいたしたいと思っております。
要は、ウィン・ウィンというのはどういうことなのかということを、我が国の国民の皆様方にも、あるいは合衆国の国民の皆様方にも、世界の皆様方に具体的にどういうことなのかということを御理解いただくことは極めて重要だということでございまして、抽象的な会談に終わるつもりは全くございません。
米中、日米、日中関係についてでございます。
米中両国の関係の安定は、国際社会にとっても極めて重要でございます。先日、トランプ大統領の就任に先立ち、習近平国家主席との間で電話会談が行われたと、このように承知をいたしておりますが、日本といたしましては、引き続き、同盟国でありますアメリカとの強固な信頼関係の下、様々な協力を進めつつ、中国に対しまして、中国が大国としての責任を果たしていくよう働きかけてまいります。
日米同盟は、我が国の外交・安全保障政策の基軸でございまして、トランプ新政権との間でこれから先、高みに引き上げる、日米同盟の重要性につきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。
価値を共有する同盟国、同志国との連携を前提としつつ、中国との間では、国家主席とも確認をいたしました戦略的互恵関係、これを包括的に推進いたしますとともに、建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力で進めていくということが日本政府の方針でございます。この具体的な内容につきましては、よく国民の皆様方にも政府として説明をいたしてまいります。
日韓関係についてでございますが、御指摘のように、日本と韓国は互いに国際社会における様々な課題への対応にパートナーとして協力していくべき重要な隣国であります。韓国には内政上の動きがございまして、また、日韓両国には隣国であるがゆえに難しい課題もございます。しかしながら、現下の戦略環境の下、日韓の関係の重要性には変わりはございません。日韓の間におきましては、様々な情勢が複雑化する中にありましても、北朝鮮への対応を含め、日韓、日米韓で緊密な連携を確保し続けることの重要性を確認しておるところでございます。
このような認識の下、日韓関係改善の基調を維持発展させていくべく、今年は日韓国交正常化六十周年でございますが、これへの対応も含めまして、韓国政府と引き続き緊密に意思疎通をいたしてまいります。共に正常化六十周年を祝うことができる、そういう関係を構築してまいりたいと思いますので、議員各位のお力を賜りますようお願いを申し上げます。
拉致問題についてでございますが、拉致被害者の方々、その御家族も御高齢となられる中におきまして、時間的制約のあります拉致問題はゆるがせにできない、ひとときもゆるがせにできない人道問題でございます。
この本質は国家主権の侵害でございます。領土、国民、統治機構が国家主権の三要素でございますが、その国民が主権国家に拉致をされて帰ってこないということは、我が国の国家主権に対する侵害以外の何物でもございません。その本質は、先ほど申し述べましたように国家主権の侵害であり、政権の最重要課題であることは論をまちません。
拉致問題の解決のためには、我が国の取組に加え、御指摘のように、アメリカ、中国を含む国際社会との緊密な連携が極めて重要でございます。
アメリカとの間では、私と大統領との間を始めとして、トランプ政権との間で強固な信頼・協力関係を構築し、北朝鮮への対応に当たりましても緊密に意思疎通を図ってまいるのは当然のことでございます。
また、北朝鮮と緊密な関係にあります中国の協力も重要でございます。昨年十一月の日中首脳会談におきまして、習近平主席との間で拉致問題を含む北朝鮮情勢につきましても意見交換を行ったところでございます。
引き続きまして、アメリカ、中国を含みます国際社会とともに緊密に連携をいたしながら、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸課題を解決するため、私自身、強い決意の下、最も有効な手だてを講じるべく総力を挙げてまいりたいと存じます。
為替政策についてでございますが、円安が実体経済に与える影響といたしましては、あくまで一般論でありますが、輸出や海外展開をしている企業の収益は改善する一方、輸入物価の上昇を通じまして企業や家計には負担増の面がございます。プラス面、マイナス面、双方の影響があるということは一般論として当然のことでございます。
為替相場は、ファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要でございます。いずれかの方向で具体的に言及をいたしますことは市場に不測の影響を及ぼし得ることから、これを差し控えるものといたします。
デフレ脱却の条件についてでございますが、政府といたしまして、デフレ脱却とは、物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないこと、これを定義といたしております。
再びデフレに戻る見込みがないと言えるかどうかは総合的に判断をする必要がございまして、消費者物価、GDPデフレーターといった物価の基調に加えまして、物価の背景として、GDPギャップ、単位労働コスト、賃金上昇、企業の価格転嫁の動向、物価上昇の広がり、予想物価上昇率などなど様々な指標の動きを総合的に考慮し、適切かつ慎重に判断をすると、こういうことでございます。
政府と日銀の経済認識についてでございますが、昨年三月以降、日本銀行が金融政策の変更を行っております背景には、日本経済に賃金と物価の好循環が回り始めるなど前向きな動きが広がっていることがあると、このように政府としては考えております。
政府といたしましても、コストカット型経済の中、四半世紀にわたり続きました賃金も物価も据置きで動かないという凍り付いた状況が変化をし、賃金と物価の好循環が回り始め、デフレ脱却に向けた歩みは着実に進んでいると認識をいたしております。こうした認識に日銀と相違があるとは考えておりません。
デフレ脱却の判断に当たりましては、先ほど申し上げました様々な指標の動きを総合的に考慮をし、慎重、適切に判断をするものでございます。
被用者保険の適用拡大に伴う事業所への支援策でございますが、短時間労働者への被用者保険の適用要件であります賃金要件と企業規模要件の撤廃に向けましては、施行に関し一定の準備期間を設けることといたしております。このうち、企業規模要件の撤廃につきましては、更に丁寧な施行時期の検討を進め、今国会に年金改正法案を提出をいたします。
経済的な支援といたしましては、これまで社会保険を適用するとともに労働者の収入を増加させる取組を行った事業主に対しキャリアアップ助成金の支給などを行っておりますが、今回の制度改正を踏まえ、どのような支援策を講ずべきかにつきましては引き続き検討するべき課題であると、このような認識を持っておるところでございます。
百六万円の壁への対応についてでありますが、被用者保険の適用を受ける労働者の保険料負担割合を下げることを可能といたしますこの特例につきましては、提案当初の案に対し中小企業の負担を懸念する慎重な意見があったと、このように承知をいたしております。
このため、特例の対象範囲や内容を見直すとともに、被用者保険の適用拡大に関連した事業主への支援措置の検討を行っておるところでございます。
引き続きまして、関係者の御意見を承りながら、今国会に提出予定の年金改正法案の取りまとめに向け、丁寧に対応いたしてまいります。
再審制度の見直しについての御指摘を頂戴をいたしております。
再審制度の在り方につきましては、確定判決による法的安定性の要請、個々の事件における是正の必要性、この双方を考慮しつつ、様々な角度から丁寧、慎重に検討する必要があると、このように考えておりますが、その上で、再審制度の在り方につきましては、政党や超党派の議員連盟での御議論も含めまして、様々な御議論がありますことを承知しております。
法務省におきまして、現在開催中の改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会での御議論も踏まえ、適切に対応するものと、このように考えておるところであります。
農業者の支援策についてでありますが、熊谷議員御指摘の食料の価格形成の仕組みにつきましては、消費者の視点や生産性向上の視点に配慮をしつつ、生産から消費までの各段階の関係者の合意の下、資材費、人件費などのコストを考慮した仕組みを検討して法制化をいたします。
直接支払を含む農業者への支援の在り方につきましては、今後、新たな食料・農業・農村基本計画の策定や、令和九年度に向けた水田政策の在り方の検討の中で議論を深めることといたしておるところであります。
以上でございます。拍手
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この発言だけを見る →防災庁構想についてでございます。
令和八年度中の設置に向けて準備を進めております防災庁は、専任の大臣を置き、十分な数のエキスパートをそろえた、平時、発災時の災害対応の司令塔とすることを想定をいたしております。これにより、災害対応を通じて得られる経験や教訓を着実に蓄積をしながら、事前防災の徹底により被害の最小化を図りますとともに、発災直後から被災者の方々が避難所において尊厳ある生活を営んでいただける環境を整備をいたしてまいります。
防災庁の機能等について更に具体的な検討を進めますため、防災分野の専門家から成る有識者会議を明日にも開催することといたしております。様々な御意見、御提案を賜りながら、設置に向けた準備を加速をいたしてまいります。
人命、人権最優先の防災立国を構築し、我が国を世界一の防災大国とすべく取り組んでまいりたいと思います。
災害ボランティア団体の活用等についてでございますが、近年の災害では、NPOや災害ボランティア団体が発災直後から被災地入りをし、避難所の運営支援、炊き出しや重機による作業を行うなど、被災者支援において重要な役割を担っていただいております。これらの活動を円滑に行うためには、災害ボランティア団体などの活動支援や調整を行う災害中間支援組織の育成が重要であり、全ての都道府県での設置を目指して現在取り組んでおるところでございます。
また、災害時に、より円滑かつ効果的な官民連携が行われますよう、災害ボランティア団体の登録制度の創設に向け取り組んでおります。そのほか、被災者支援活動の活性化を図るため、災害ボランティア団体などの交通費を補助する、そのような仕組みを本年一月から構築をいたしておるところでございます。
御指摘のように、退職自衛官が自衛隊で培いました知識、技能、経験を生かすことができる環境を整えることは極めて重要だと認識をいたしております。防災分野も含めて、退職自衛官の活用などについての働きかけを行い、再就職先の拡充等も併せて図っていきたいと思っております。この際にはきめ細かい対応が必要でございますので、例えば埼玉県におきましては、入間基地であり、あるいは朝霞駐屯地であり、熊谷基地であり、大宮駐屯地であり、それぞれのきめ細かい対応というものをやっていくことが必要ではないかというふうに考えておるところでございます。
行政のみならず、NPOや災害ボランティア団体を含めた多様な主体によって被災者支援活動が円滑に行われますよう、平時からの環境整備に努めてまいります。
避難所環境の整備についてでございますが、被災者の方々が避難所において発災直後から尊厳ある生活を営める、そのような環境整備をすることは国家の重要な責務でございます。昨年十二月には、内閣府におきまして避難生活に関する自治体向けのガイドラインなどを改定し、スフィア基準、これに沿いました避難所運営を促したところでございます。スフィア基準の周知に向けましても、これは努力が必要だと認識をいたしております。
また、先般成立いたしました補正予算におきましては、簡易ベッドやパーテーションなど、避難所の生活環境の改善に資する自治体の先進的な取組を新地方創生交付金により支援をいたしますとともに、全国のトイレカー、キッチンカーを登録するデータベースの整備も進めることと、このようにいたしております。
引き続き、国として積極的に関与し、良好な避難所環境の整備に向けた取組を一層加速をいたしてまいります。
防災道の駅について御指摘をいただきました。
防災道の駅は、建物の耐震化、無停電化、通信や水の確保などの防災機能を有し、災害時の広域防災拠点として機能する道の駅でございます。都道府県の御意見を踏まえ、国が全国で三十九か所を選定し、ハード、ソフトの両面から重点的な支援を行っておるところであります。広域支援へのニーズの高まりも踏まえ、現在、追加選定の検討を進めております。
防災道の駅以外の道の駅につきましても、地域防災拠点として機能するよう、備蓄などの充実強化や整備を進めてまいります。
災害時の要配慮者に対する取組についてのお尋ねをいただきました。
災害時に、要配慮者の方々の置かれたお立場を十分に踏まえた支援を講じることは大変重要なことでございます。妊産婦などの方々に関しましても、災害支援ナースや災害派遣福祉チーム、DWATと申しますが、災害派遣福祉チームの避難所への派遣、授乳スペースの確保などの環境整備、避難所の運営者などに対する妊産婦の皆様方などへのケアのポイントの周知、保健師や助産師などによります避難所、仮設住宅などの訪問支援などを行っておるところでございます。
避難所におきます性犯罪などを防止するため、女性警察官を中心とした被災者支援部隊を派遣をし、被災者からの御相談に対応したり、性被害防止に関するチラシやポスターを配布、掲示をして防犯指導を行ったりしておるところであります。さらに、トイレ、更衣室、入浴設備を適切な場所に設置をし、照明や防犯ブザーで安全を確保するなどの取組も行っております。
災害時に妊産婦の方を始めとする要配慮者の方々への支援が着実に行われますよう、政府一丸として取組を進めてまいります。
防災士の資格をお持ちであります熊谷議員の御指摘、ありがとうございました。更に御指摘を賜りますよう、お願いを申し上げます。
日米首脳会談についてでございます。
日米同盟は、我が国の外交・安全保障政策の基軸であります。当然のことでございますが、アメリカにはアメリカの国益があり、我が国には我が国の国益がございます。であるからこそ、率直に意見を交わし、両国の国益を相乗的に高め合うことで、自由で開かれたインド太平洋の実現に資することができるものと考えております。
首脳会談の内容について今この時点で予断はいたしませんが、できるだけ早い時期にできるだけふさわしい形で首脳会談を実現し、率直な意見交換を通じ個人的な関係を構築し、安全保障や経済などの諸課題につき認識の共有を図り、一層の協力を確認し、日米同盟を更なる高みに引き上げる、そのような会談にいたしたいと思っております。
要は、ウィン・ウィンというのはどういうことなのかということを、我が国の国民の皆様方にも、あるいは合衆国の国民の皆様方にも、世界の皆様方に具体的にどういうことなのかということを御理解いただくことは極めて重要だということでございまして、抽象的な会談に終わるつもりは全くございません。
米中、日米、日中関係についてでございます。
米中両国の関係の安定は、国際社会にとっても極めて重要でございます。先日、トランプ大統領の就任に先立ち、習近平国家主席との間で電話会談が行われたと、このように承知をいたしておりますが、日本といたしましては、引き続き、同盟国でありますアメリカとの強固な信頼関係の下、様々な協力を進めつつ、中国に対しまして、中国が大国としての責任を果たしていくよう働きかけてまいります。
日米同盟は、我が国の外交・安全保障政策の基軸でございまして、トランプ新政権との間でこれから先、高みに引き上げる、日米同盟の重要性につきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。
価値を共有する同盟国、同志国との連携を前提としつつ、中国との間では、国家主席とも確認をいたしました戦略的互恵関係、これを包括的に推進いたしますとともに、建設的かつ安定的な関係の構築を双方の努力で進めていくということが日本政府の方針でございます。この具体的な内容につきましては、よく国民の皆様方にも政府として説明をいたしてまいります。
日韓関係についてでございますが、御指摘のように、日本と韓国は互いに国際社会における様々な課題への対応にパートナーとして協力していくべき重要な隣国であります。韓国には内政上の動きがございまして、また、日韓両国には隣国であるがゆえに難しい課題もございます。しかしながら、現下の戦略環境の下、日韓の関係の重要性には変わりはございません。日韓の間におきましては、様々な情勢が複雑化する中にありましても、北朝鮮への対応を含め、日韓、日米韓で緊密な連携を確保し続けることの重要性を確認しておるところでございます。
このような認識の下、日韓関係改善の基調を維持発展させていくべく、今年は日韓国交正常化六十周年でございますが、これへの対応も含めまして、韓国政府と引き続き緊密に意思疎通をいたしてまいります。共に正常化六十周年を祝うことができる、そういう関係を構築してまいりたいと思いますので、議員各位のお力を賜りますようお願いを申し上げます。
拉致問題についてでございますが、拉致被害者の方々、その御家族も御高齢となられる中におきまして、時間的制約のあります拉致問題はゆるがせにできない、ひとときもゆるがせにできない人道問題でございます。
この本質は国家主権の侵害でございます。領土、国民、統治機構が国家主権の三要素でございますが、その国民が主権国家に拉致をされて帰ってこないということは、我が国の国家主権に対する侵害以外の何物でもございません。その本質は、先ほど申し述べましたように国家主権の侵害であり、政権の最重要課題であることは論をまちません。
拉致問題の解決のためには、我が国の取組に加え、御指摘のように、アメリカ、中国を含む国際社会との緊密な連携が極めて重要でございます。
アメリカとの間では、私と大統領との間を始めとして、トランプ政権との間で強固な信頼・協力関係を構築し、北朝鮮への対応に当たりましても緊密に意思疎通を図ってまいるのは当然のことでございます。
また、北朝鮮と緊密な関係にあります中国の協力も重要でございます。昨年十一月の日中首脳会談におきまして、習近平主席との間で拉致問題を含む北朝鮮情勢につきましても意見交換を行ったところでございます。
引き続きまして、アメリカ、中国を含みます国際社会とともに緊密に連携をいたしながら、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するとともに、北朝鮮との諸課題を解決するため、私自身、強い決意の下、最も有効な手だてを講じるべく総力を挙げてまいりたいと存じます。
為替政策についてでございますが、円安が実体経済に与える影響といたしましては、あくまで一般論でありますが、輸出や海外展開をしている企業の収益は改善する一方、輸入物価の上昇を通じまして企業や家計には負担増の面がございます。プラス面、マイナス面、双方の影響があるということは一般論として当然のことでございます。
為替相場は、ファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要でございます。いずれかの方向で具体的に言及をいたしますことは市場に不測の影響を及ぼし得ることから、これを差し控えるものといたします。
デフレ脱却の条件についてでございますが、政府といたしまして、デフレ脱却とは、物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないこと、これを定義といたしております。
再びデフレに戻る見込みがないと言えるかどうかは総合的に判断をする必要がございまして、消費者物価、GDPデフレーターといった物価の基調に加えまして、物価の背景として、GDPギャップ、単位労働コスト、賃金上昇、企業の価格転嫁の動向、物価上昇の広がり、予想物価上昇率などなど様々な指標の動きを総合的に考慮し、適切かつ慎重に判断をすると、こういうことでございます。
政府と日銀の経済認識についてでございますが、昨年三月以降、日本銀行が金融政策の変更を行っております背景には、日本経済に賃金と物価の好循環が回り始めるなど前向きな動きが広がっていることがあると、このように政府としては考えております。
政府といたしましても、コストカット型経済の中、四半世紀にわたり続きました賃金も物価も据置きで動かないという凍り付いた状況が変化をし、賃金と物価の好循環が回り始め、デフレ脱却に向けた歩みは着実に進んでいると認識をいたしております。こうした認識に日銀と相違があるとは考えておりません。
デフレ脱却の判断に当たりましては、先ほど申し上げました様々な指標の動きを総合的に考慮をし、慎重、適切に判断をするものでございます。
被用者保険の適用拡大に伴う事業所への支援策でございますが、短時間労働者への被用者保険の適用要件であります賃金要件と企業規模要件の撤廃に向けましては、施行に関し一定の準備期間を設けることといたしております。このうち、企業規模要件の撤廃につきましては、更に丁寧な施行時期の検討を進め、今国会に年金改正法案を提出をいたします。
経済的な支援といたしましては、これまで社会保険を適用するとともに労働者の収入を増加させる取組を行った事業主に対しキャリアアップ助成金の支給などを行っておりますが、今回の制度改正を踏まえ、どのような支援策を講ずべきかにつきましては引き続き検討するべき課題であると、このような認識を持っておるところでございます。
百六万円の壁への対応についてでありますが、被用者保険の適用を受ける労働者の保険料負担割合を下げることを可能といたしますこの特例につきましては、提案当初の案に対し中小企業の負担を懸念する慎重な意見があったと、このように承知をいたしております。
このため、特例の対象範囲や内容を見直すとともに、被用者保険の適用拡大に関連した事業主への支援措置の検討を行っておるところでございます。
引き続きまして、関係者の御意見を承りながら、今国会に提出予定の年金改正法案の取りまとめに向け、丁寧に対応いたしてまいります。
再審制度の見直しについての御指摘を頂戴をいたしております。
再審制度の在り方につきましては、確定判決による法的安定性の要請、個々の事件における是正の必要性、この双方を考慮しつつ、様々な角度から丁寧、慎重に検討する必要があると、このように考えておりますが、その上で、再審制度の在り方につきましては、政党や超党派の議員連盟での御議論も含めまして、様々な御議論がありますことを承知しております。
法務省におきまして、現在開催中の改正刑訴法に関する刑事手続の在り方協議会での御議論も踏まえ、適切に対応するものと、このように考えておるところであります。
農業者の支援策についてでありますが、熊谷議員御指摘の食料の価格形成の仕組みにつきましては、消費者の視点や生産性向上の視点に配慮をしつつ、生産から消費までの各段階の関係者の合意の下、資材費、人件費などのコストを考慮した仕組みを検討して法制化をいたします。
直接支払を含む農業者への支援の在り方につきましては、今後、新たな食料・農業・農村基本計画の策定や、令和九年度に向けた水田政策の在り方の検討の中で議論を深めることといたしておるところであります。
以上でございます。拍手
─────────────
関
比
比嘉奈津美#22
○比嘉奈津美君 自由民主党の比嘉奈津美です。
私は、会派を代表して、石破総理大臣の施政方針演説を含む政府四演説について質問いたします。
本年は、戦後八十年の節目の年となります。筆舌に尽くし難い労苦を体験された戦前、戦中生まれの方々は約一割となりました。沖縄生まれの私は、実際、地上戦を体験した方々からよく話を聞かされておりました。
今日、沖縄は旧正月をされている御家庭がたくさんあると思います。そして、もう桜祭りが始まるという非常に魅力的なふるさとではございますが、私は、この米軍統治下の中ですね、日本復帰をする中学の頃までドルが通貨という特殊な時代を過ごして、平和を子供の頃から意識する環境にありましたが、現在、世界的な分断が深まり、安全保障環境が厳しさを増す中であるからこそ、石破総理の言葉のとおり、改めて、平和について、そして平和国家日本の在り方についてしっかりと考える年でありたいと願っております。
同時に、三年を超えようとしている国連常任理事国であるロシアによるウクライナの侵略など、力による一方的な現状変更が顕在化する現実を前にして、平和を愛する諸国民の公正と信義への信頼だけに頼るという理想のみで厳しい状況に向き合うわけにはいきません。
我が国の平和と安全、国民の命と生活を守り抜くための現実的な対応は絶対に必要です。とりわけ、台湾から約百十キロにある日本の最西端の与那国島など、我が国領土保全の最前線に位置する有人国境離島は極めて重要であります。
歯科医師として私は離島の久米島で診療をしていた経験があります。離島での定住条件の整備には、学校、物流等々、医療、多くあります。
沖縄では台風が多く、農作物の種類も限られて、サトウキビで生計を立てている島の人々も多くおります。サトウキビがなければ島の人口が減ることから、サトウキビは国境も守ると言われています。この言葉のとおり、安全保障の観点から、有人国境離島が無人化すれば、海洋調査、領海警備、低潮線保全区域の管理等の領海保全活動の拠点として重要な機能が失われることになります。
今から八年前、十年間の時限立法として有人国境離島法が施行され、特定有人国境離島交付金が創設されました。与那国島や宮古島などには、自衛隊駐屯地が開設され、沿岸監視部隊等が配置されました。
また、地元からの要望を受け、万が一の有事に備えて島外避難体制を確立するため、社会インフラや住民保護のための避難施設の整備を進めています。
有人国境離島、さらには離島の発展なしには我が国の領土保全はなし得ません。我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増し、領土保全の重要性が高まる中、有人国境離島の振興と住民の保護に更に力を入れるべきだと考えますが、総理の御所見をお伺いします。
我が国は、食料とエネルギーの海外への依存度が高く、その自給率の改善が我が国の安全保障にとってますます重要となっています。
本年、団塊の世代に当たる全ての人たちが後期高齢者となり、あらゆる分野で働き手不足に直面することが見込まれますが、我が国の食を支える農業者も、今から五年後には、農家や農業法人などの総数は二〇年の半分に減ると予想されています。耕作面積も三五%減、九十二万ヘクタール、東北地方の農地面積を上回る広さの農地が減るというおそれがあります。
我が国の食料自給率は、二〇二二年三八%です。これを二〇三〇年に四五%に引き上げる目標がありますが、人口構造の変化等を受けた農業者の減少を見ると、相当思い切った対策を講じていく必要があります。
エネルギーは、食料以上に海外への依存度が高くなっています。石油、石炭、天然ガスといった化石燃料や太陽光、風力、原子力などの一次エネルギー自給率は、二〇二三年度で一五・二%。原子力と再生可能エネルギーが増加したことで東日本大震災以降でも最も高い数字となりましたが、二〇一〇年度二〇・二%には届いていません。
我が国全体の食料及びエネルギーの自給率の引上げ、さらに令和の地方創生を進めるためにも、安全保障的な要素も加味しながら、地域状況に応じた地域ごとの食料やエネルギー戦略とそれに合わせた産業政策を推し進めていくことが求められると考えますが、総理の御意見をお聞かせください。
昨年一年間で我が国を訪れた外人観光客は三千七百万人弱と、コロナ前の二〇一九年に記録した三千百八十八万人を上回る過去最高となりました。消費額も八兆円と大きく超え、国内のアパレル業界の市場規模にも匹敵し、あるいは電子部品や半導体等製造装置の輸出額を超える規模となっています。人口減少社会に伴う経済への影響を打ち消しても余るだけの需要を生み出しているものと考えます。
沖縄を例に挙げますと、出発した空港で預けた荷物を到着地で受け取る場面で一番最初に流れてくるものはベビーカーが多くて、先日、沖縄の那覇空港で台北からの到着便では二十台近くのベビーカーが流れてきました。これだけ家族連れのインバウンドの方々、また沖縄へ向かう機内ではフランス語を始めとする多言語が聞こえてくることもあります。
一方、東京や京都などの代表的な大都市や、地方でも国際的なリゾート地として知られる自治体に外国人観光客が集中していることで地域の公共交通機関等が混雑し、住民が利用できないなどの問題も発生しています。
インバウンドがもたらす効果を前向きに捉えながら、外国人旅行客の地方への分散を図るとともに、観光客が集中し、生活に影響が出ている地域での問題解決に充てるべく、国際観光旅客税の見直し等を含めた形で令和の日本列島改造に組み込んだ政策として打ち出してみてはどうかと。総理の御所見をお伺いします。
伊勢神宮参拝後の記者会見で、石破総理は、官が一歩前に出る、まずは隗より始めよとして、政府機関の地方移転と政府職員の二拠点活動を挙げました。地方創生をこれまでとは異なる次元で進めていくという総理の決意であったと思います。
デジタル化が進み、コロナ禍ではリモート勤務も行われていた国の行政機関が、なぜ東京に位置していなければならないのか。どうしても東京に置かなければならない機能以外は、まず地方への移転を前提として検討を進めるべきだと考えます。二拠点活動も、生活の拠点を地方に置き、どうしても東京でなければできないものについては東京に出向くというくらいの気持ちでなければ、腰掛け的な地方勤務になってしまうのではないかと心配もしています。
一極集中を見直し、多様性を未来の力にしていくために、大都市だけでなく、地方にも生活拠点を持つことを可能とする令和の列島改造を実現していってほしいと望みますが、これまでの国家機能移転が必ずしも順調にいったと言えないことへの反省をも踏まえ、デジタル化や交通網といったハードの面はもちろん、組織、権限、人事給与制度など、ソフト面について大胆な取組の展開が必要ではないかと考えます。総理の御所見をお聞かせください。
全国各地で様々な方々からお話をお伺いしますと、多いのは、少しくらい賃金が上がったとしても手取りはなかなか増えないし、物価も上がっているので生活が苦しいという声です。
政府による統計調査でも、昨年十一月分の実質賃金の確報値は、規模三十人以上の企業では一%増と三か月連続プラスですが、規模五人以上となると〇・五%増と、三十人以上よりは低い増加率となっていますし、この前の三か月ではマイナスが続いており、力強さには欠けます。
物価高騰に負けない賃上げを実現するには、中小企業・小規模事業者で働く方々の賃金を上げなければなりません。そのためには、中小企業・小規模事業者の生産性の向上と現場で働く人のスキル高度化はもちろんのこと、適切な価格転嫁がしっかりとできる環境になることが必要です。
どのような職業であれ、制度であれ、適正な価格転嫁がなされること、このような当たり前のことが徹底されるよう、価格変動を無視した価格設定や契約変更を認めない対応、さらに、おかしな商慣習は一掃されなければならないと考えますが、石破総理のお考えをお聞かせください。
また、診療報酬の支払が政府によって決められる、いわゆる公定価格となる医療界では、物価の高騰が適切に反映されているとは言い難く、深刻な状況に目をつぶるわけにはいきません。
医療、介護、とりわけ価格変動が大きい材料の利用が不可欠な歯科においては厳しい状況が続いております。物価高騰や賃金上昇に迅速かつ十分な対応ができる制度にすべきだと考えますが、どのような仕事であれ、制度であれ、適切な価格転嫁がなされることとの考えの下、どのように対応していくのか、総理に御所見をお伺いします。
体の中で一番硬いのは歯であります。歯は一度欠けたり割れたりすると自然治癒することがなく、放置すると重症化していくだけです。早期発見、早期治療が望まれます。
また、自然治癒しないというところから、親が面倒を見ていない子供の虐待を発見することであったり、災害、犯罪の身元確認を行うのも歯科医師の仕事であります。そして、人生百年時代を迎え、生涯を通じ健康で質の高い生活を営むことができるよう、口腔の健康を維持管理する重要性は高まり、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士の役割は必須であります。
口腔内の乱れは全身に影響を与えることが分かっており、高齢者の方々に多く見られる誤嚥性肺炎も口腔環境の悪化が原因となります。歯周病や歯の欠損が認知症を誘発することも明確であり、つまり、口腔内の健康を守ることは、健康寿命の延伸と生活の質、クオリティー・オブ・ライフの向上、さらには生涯医療費の抑制につながります。
そこで、総理にお伺いしますが、健康寿命の延伸とクオリティー・オブ・ライフの向上に果たす歯科、口腔保健の役割をどのように認識されておられるのでしょうか。その上で、その基盤となる生涯にわたる定期的な歯科健診を受けること、いわゆる国民皆歯科健診を推進することにより口腔疾患の早期発見、早期治療を促進することが非常に重要でないかと考えておりますが、総理はどのようにお考えでしょうか。
生涯を通じた歯科健診を推進する上で、妊婦の方々の歯科健診受診率の改善も課題であります。ある報告では、歯科健診及び歯科保健指導を受けた妊婦の割合は全国で三五・二%にすぎません。
妊娠中には、ホルモンの変化が口腔内の細菌叢などにも影響し、また、つわりでなかなか歯ブラシが十分に行えず、歯肉炎の発症や歯周炎の悪化などの炎症が起こりやすくなり、さらに加えて、それに伴う炎症性物質により子宮の収縮などが引き起こされ、早産や胎児の成長へのリスクもあります。
少子化の中、母子共に元気な子供を出産してもらうために、妊婦健診同様、妊婦歯科健診の受診が進むよう国として後押しをすべきと考えますが、三原特命担当大臣のお考えをお伺いします。
令和四年の国民生活基礎調査によれば、子供の相対的貧困率は一一・五%となっており、前回の大規模調査から二・五ポイント改善しております。毎日の衣食住に欠く絶対的貧困とは異なりますが、相対的貧困といっても、こうした世帯で育つ子供たちは、経済的困窮を背景に、教育や体験の機会に乏しく、医療や食事、学習、進学などの面でも極めて不利な状況に置かれています。子供時代の経済格差が教育格差を生み、将来の所得格差につながることから、一人一人の人生を左右する問題となります。この問題を放置すると、社会的な損失がより大きくなるという推計結果もあります。
沖縄県は全国でも最も出生率が高い都道府県ですが、ある調査では、貧困状態にある子供の割合が二一%と全国で二番目に高くなっています。子供の貧困は沖縄の弱みではありますが、これを克服できれば、我が国全体が人口減少の局面にある今、年少人口の割合が一番高い沖縄県の強みとなります。
政府は、平成二十八年に沖縄の子供の貧困対策として沖縄関係予算の中に十億円の予算を確保しましたが、それ以降も、この予算を活用し、子供に寄り添い必要な支援につなげる支援員の配置や、子供食堂といった居場所づくりを行っています。さらに、乳幼児健診での歯科保健指導の標準化等を進めてきましたが、そのおかげで三歳児の虫歯有病者率は確実に低下しております。
格差ループの拡大を止めるためにも、子供の貧困対策として、教育の無償化、そして子供を虐待から救い、子供の健康を守る歯科健診や保健指導に向けた取組に力を入れることが大切だと考えますが、総理の御所見をお聞かせください。
今年、阪神・淡路大震災から三十年を迎えました。当時の被災者の皆様は大変厳しい避難生活を強いられました。復興再開発事業の中には、長い時間を要し、昨年十月までにようやく完了したものもありました。経済活動も、震災後、生産拠点を県外や県内他地域に移転する動きが広がったため、域内生産額は全国の半分未満の伸びにとどまっております。
二〇一一年の三月に発生した東日本大震災では、被災県三県の製造品出荷額等は震災前の水準までほぼ回復し、避難指示解除区域の全体の居住者の数も徐々に増加していますが、原子力被災十二市町村での営農再開面積は震災前の半分程度、福島県の沿岸漁業等での水揚げ量は震災前の四分の一程度です。
昨年元日に発生した能登半島地震から一年を経過しました。人口減少と高齢化、そして半島という地理的な条件は厳しいものがありますが、何としてもこれらの課題を乗り越えて、被災地の方々が一日も早く元の生活に戻れるように国を挙げて復旧復興に更に力を入れていかなければなりません。
そこで、阪神・淡路、そして東日本大震災の被災地での創造的復興を着実に進めていくとともに、その経験、知見、人的資源を能登半島地震の被災地においても展開していってはどうかと考えますが、防災庁、さらにはその先の防災省の構想の中でどのように取り組んでいく御所見をお持ちでしょうか。総理にお伺いします。
自然災害に見舞われた際の避難所の状況改善においても、大規模災害時の口腔健康管理も忘れてはなりません。生きることは食べることです。災害で義歯を失ってしまった方や、環境が変わってストレスで口腔内の異常を訴える方もおります。お口の、口腔環境を守ることができなければ、口腔内の細菌が増殖し、誤嚥性肺炎を引き起こし、災害関連死にもつながります。
現在、被災地では、JDAT、日本災害歯科支援チームを始め歯科専門職の皆様方が災害関連死を防ぐためにも被災者の口腔管理に尽力されておりますが、大規模災害時の歯科医療の提供体制の整備について、人道的な水準を満たした避難所の設置に力を入れておられる石破総理はどのような御認識をお持ちでしょうか。お伺いします。
東日本大震災では、多くの御遺体で身元確認作業が必要となりましたが、その際、歯科の所見を採取させていただき、それをデータ化し、御生前の歯科資料と照合していくこととなりました。
東日本大震災では、被災三県の歯科医延べ千五百名、全国からは歯科医師延べ千百名が身元確認作業に従事しました。安置所で御遺体一体一体の歯を調べ、生前のカルテと照合しましたが、津波でカルテが消失したため、身元が確認できないケースもありました。
歯は人体で最後まで残ることから、御家族に遺体をお戻しするための貴重な身元証明となります。災害時の身元確認作業に当たられる歯科医の方々への思いと、口腔内の生前情報収集、データベース化に向けた御所見を石破総理にお伺いしたいと思います。
石破総理は、本年最初の海外訪問先として、南シナ海の沿岸国で海上安全保障分野に力を入れているASEANのマレーシアとインドネシアの二か国を選ばれました。
それぞれの国と、外務、防衛に関する戦略的な対話や、救助艇を含む警戒監視用機材の供与が行われることになりましたし、経済や防災、人材育成の分野でも協力や連携等について一致したところであります。
中国は、ASEAN各国への接近をますます強めております。そのような中、我が国としては、政府間の取組で協力や支援だけではなく、地域や民間、アカデミアといった多層的な連携を進めて息の長い関係構築を図ることが重要であります。
その際、有効に活用すべきなのは、規模を考慮した世界の研究機関、質の高い論文数の割合ランキング、世界で九位、日本ではトップに位置する理系・科学大学院大学であるOIST、沖縄科学技術大学院大学です。
一つの例を挙げると、地球温暖化による台風の進路に変化が起き、台風が沖縄の近海の水をかき混ぜることができず、海水温の上昇によりサンゴが白化して死んでしまっています。
今から八年ほど前、環境大臣政務官として、サンゴの大規模白化を食い止め、生態系を維持するために、モニタリングの推進や優先的に保全すべき地域の特定などを訴えるサンゴ大規模白化現象に関する緊急宣言を取りまとめたところですが、その一環として、ASEANにおいてサンゴの再生を試みている国とOISTのようなアカデミアを活用して結び付きを強めていくことなどは、地球環境保全の上でも有意義だと考えます。
さらに、OISTが地球環境保護に加え、日本の先端技術と産業の懸け橋を担うことで、ASEAN各国の経済を牽引するイノベーション創出が加速できれば、双方の経済発展とともにASEANとの多層、多重な外交関係の強化につながるものと考えますが、このようなOISTなどの活用についても石破総理はどのような御所見をお持ちでしょうか。お尋ねいたします。
本年四月から大阪・関西万博が開催されます。
我が国にとって最初の万国博となった一九七〇年の大阪万博に、小学生であった私は、パスポートを持ち、ドルを円にチェンジして、そこまで訪れ、そこで未来の社会の可能性を感じ取りました。そして、本土復帰後、一九七五年に沖縄で開催された海洋博では、紺碧の海の魅力を改めて学びました。
万博を経験した立場から申し上げれば、国際博覧会は単なる集客のための一大イベントではないと受け止めております。
総理が度々引用される堺屋太一先生は、沖縄海洋博が残した成果について、沖縄からの人口大流出は生じなかったばかりか、復帰後の人口は急増しており、沖縄が住みたい地域になることができた、そして、海洋博が終わった後も沖縄の観光客はそれ以前よりも高水準にとどまり、やがて猛烈に増加したと、こう語っております。
通商産業省職員であった堺屋先生は、海洋博を控えた一九七二年から二年間、沖縄総合事務局通産部企画調整課長でした。赴任前に佐藤栄作総理から言われた沖縄の人口を減らすなという言葉を胸に現地に勤務し、肌で実情を感じながら、復帰後の沖縄の振興と海洋博の準備に邁進された方の言葉は説得力があると思います。
短期的な成果に目が行きがちな国際博覧会でありますが、最も大切なことは、私たちの国に、そして未来に何を残すかということであります。
大阪・関西万博は、我が国の六度目の国際博覧会として未来に何を残していくのか。石破総理のお考えを国民の皆様に分かりやすくお伝えいただくことをお願いして、私の質問を終えたいと思います。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →私は、会派を代表して、石破総理大臣の施政方針演説を含む政府四演説について質問いたします。
本年は、戦後八十年の節目の年となります。筆舌に尽くし難い労苦を体験された戦前、戦中生まれの方々は約一割となりました。沖縄生まれの私は、実際、地上戦を体験した方々からよく話を聞かされておりました。
今日、沖縄は旧正月をされている御家庭がたくさんあると思います。そして、もう桜祭りが始まるという非常に魅力的なふるさとではございますが、私は、この米軍統治下の中ですね、日本復帰をする中学の頃までドルが通貨という特殊な時代を過ごして、平和を子供の頃から意識する環境にありましたが、現在、世界的な分断が深まり、安全保障環境が厳しさを増す中であるからこそ、石破総理の言葉のとおり、改めて、平和について、そして平和国家日本の在り方についてしっかりと考える年でありたいと願っております。
同時に、三年を超えようとしている国連常任理事国であるロシアによるウクライナの侵略など、力による一方的な現状変更が顕在化する現実を前にして、平和を愛する諸国民の公正と信義への信頼だけに頼るという理想のみで厳しい状況に向き合うわけにはいきません。
我が国の平和と安全、国民の命と生活を守り抜くための現実的な対応は絶対に必要です。とりわけ、台湾から約百十キロにある日本の最西端の与那国島など、我が国領土保全の最前線に位置する有人国境離島は極めて重要であります。
歯科医師として私は離島の久米島で診療をしていた経験があります。離島での定住条件の整備には、学校、物流等々、医療、多くあります。
沖縄では台風が多く、農作物の種類も限られて、サトウキビで生計を立てている島の人々も多くおります。サトウキビがなければ島の人口が減ることから、サトウキビは国境も守ると言われています。この言葉のとおり、安全保障の観点から、有人国境離島が無人化すれば、海洋調査、領海警備、低潮線保全区域の管理等の領海保全活動の拠点として重要な機能が失われることになります。
今から八年前、十年間の時限立法として有人国境離島法が施行され、特定有人国境離島交付金が創設されました。与那国島や宮古島などには、自衛隊駐屯地が開設され、沿岸監視部隊等が配置されました。
また、地元からの要望を受け、万が一の有事に備えて島外避難体制を確立するため、社会インフラや住民保護のための避難施設の整備を進めています。
有人国境離島、さらには離島の発展なしには我が国の領土保全はなし得ません。我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増し、領土保全の重要性が高まる中、有人国境離島の振興と住民の保護に更に力を入れるべきだと考えますが、総理の御所見をお伺いします。
我が国は、食料とエネルギーの海外への依存度が高く、その自給率の改善が我が国の安全保障にとってますます重要となっています。
本年、団塊の世代に当たる全ての人たちが後期高齢者となり、あらゆる分野で働き手不足に直面することが見込まれますが、我が国の食を支える農業者も、今から五年後には、農家や農業法人などの総数は二〇年の半分に減ると予想されています。耕作面積も三五%減、九十二万ヘクタール、東北地方の農地面積を上回る広さの農地が減るというおそれがあります。
我が国の食料自給率は、二〇二二年三八%です。これを二〇三〇年に四五%に引き上げる目標がありますが、人口構造の変化等を受けた農業者の減少を見ると、相当思い切った対策を講じていく必要があります。
エネルギーは、食料以上に海外への依存度が高くなっています。石油、石炭、天然ガスといった化石燃料や太陽光、風力、原子力などの一次エネルギー自給率は、二〇二三年度で一五・二%。原子力と再生可能エネルギーが増加したことで東日本大震災以降でも最も高い数字となりましたが、二〇一〇年度二〇・二%には届いていません。
我が国全体の食料及びエネルギーの自給率の引上げ、さらに令和の地方創生を進めるためにも、安全保障的な要素も加味しながら、地域状況に応じた地域ごとの食料やエネルギー戦略とそれに合わせた産業政策を推し進めていくことが求められると考えますが、総理の御意見をお聞かせください。
昨年一年間で我が国を訪れた外人観光客は三千七百万人弱と、コロナ前の二〇一九年に記録した三千百八十八万人を上回る過去最高となりました。消費額も八兆円と大きく超え、国内のアパレル業界の市場規模にも匹敵し、あるいは電子部品や半導体等製造装置の輸出額を超える規模となっています。人口減少社会に伴う経済への影響を打ち消しても余るだけの需要を生み出しているものと考えます。
沖縄を例に挙げますと、出発した空港で預けた荷物を到着地で受け取る場面で一番最初に流れてくるものはベビーカーが多くて、先日、沖縄の那覇空港で台北からの到着便では二十台近くのベビーカーが流れてきました。これだけ家族連れのインバウンドの方々、また沖縄へ向かう機内ではフランス語を始めとする多言語が聞こえてくることもあります。
一方、東京や京都などの代表的な大都市や、地方でも国際的なリゾート地として知られる自治体に外国人観光客が集中していることで地域の公共交通機関等が混雑し、住民が利用できないなどの問題も発生しています。
インバウンドがもたらす効果を前向きに捉えながら、外国人旅行客の地方への分散を図るとともに、観光客が集中し、生活に影響が出ている地域での問題解決に充てるべく、国際観光旅客税の見直し等を含めた形で令和の日本列島改造に組み込んだ政策として打ち出してみてはどうかと。総理の御所見をお伺いします。
伊勢神宮参拝後の記者会見で、石破総理は、官が一歩前に出る、まずは隗より始めよとして、政府機関の地方移転と政府職員の二拠点活動を挙げました。地方創生をこれまでとは異なる次元で進めていくという総理の決意であったと思います。
デジタル化が進み、コロナ禍ではリモート勤務も行われていた国の行政機関が、なぜ東京に位置していなければならないのか。どうしても東京に置かなければならない機能以外は、まず地方への移転を前提として検討を進めるべきだと考えます。二拠点活動も、生活の拠点を地方に置き、どうしても東京でなければできないものについては東京に出向くというくらいの気持ちでなければ、腰掛け的な地方勤務になってしまうのではないかと心配もしています。
一極集中を見直し、多様性を未来の力にしていくために、大都市だけでなく、地方にも生活拠点を持つことを可能とする令和の列島改造を実現していってほしいと望みますが、これまでの国家機能移転が必ずしも順調にいったと言えないことへの反省をも踏まえ、デジタル化や交通網といったハードの面はもちろん、組織、権限、人事給与制度など、ソフト面について大胆な取組の展開が必要ではないかと考えます。総理の御所見をお聞かせください。
全国各地で様々な方々からお話をお伺いしますと、多いのは、少しくらい賃金が上がったとしても手取りはなかなか増えないし、物価も上がっているので生活が苦しいという声です。
政府による統計調査でも、昨年十一月分の実質賃金の確報値は、規模三十人以上の企業では一%増と三か月連続プラスですが、規模五人以上となると〇・五%増と、三十人以上よりは低い増加率となっていますし、この前の三か月ではマイナスが続いており、力強さには欠けます。
物価高騰に負けない賃上げを実現するには、中小企業・小規模事業者で働く方々の賃金を上げなければなりません。そのためには、中小企業・小規模事業者の生産性の向上と現場で働く人のスキル高度化はもちろんのこと、適切な価格転嫁がしっかりとできる環境になることが必要です。
どのような職業であれ、制度であれ、適正な価格転嫁がなされること、このような当たり前のことが徹底されるよう、価格変動を無視した価格設定や契約変更を認めない対応、さらに、おかしな商慣習は一掃されなければならないと考えますが、石破総理のお考えをお聞かせください。
また、診療報酬の支払が政府によって決められる、いわゆる公定価格となる医療界では、物価の高騰が適切に反映されているとは言い難く、深刻な状況に目をつぶるわけにはいきません。
医療、介護、とりわけ価格変動が大きい材料の利用が不可欠な歯科においては厳しい状況が続いております。物価高騰や賃金上昇に迅速かつ十分な対応ができる制度にすべきだと考えますが、どのような仕事であれ、制度であれ、適切な価格転嫁がなされることとの考えの下、どのように対応していくのか、総理に御所見をお伺いします。
体の中で一番硬いのは歯であります。歯は一度欠けたり割れたりすると自然治癒することがなく、放置すると重症化していくだけです。早期発見、早期治療が望まれます。
また、自然治癒しないというところから、親が面倒を見ていない子供の虐待を発見することであったり、災害、犯罪の身元確認を行うのも歯科医師の仕事であります。そして、人生百年時代を迎え、生涯を通じ健康で質の高い生活を営むことができるよう、口腔の健康を維持管理する重要性は高まり、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士の役割は必須であります。
口腔内の乱れは全身に影響を与えることが分かっており、高齢者の方々に多く見られる誤嚥性肺炎も口腔環境の悪化が原因となります。歯周病や歯の欠損が認知症を誘発することも明確であり、つまり、口腔内の健康を守ることは、健康寿命の延伸と生活の質、クオリティー・オブ・ライフの向上、さらには生涯医療費の抑制につながります。
そこで、総理にお伺いしますが、健康寿命の延伸とクオリティー・オブ・ライフの向上に果たす歯科、口腔保健の役割をどのように認識されておられるのでしょうか。その上で、その基盤となる生涯にわたる定期的な歯科健診を受けること、いわゆる国民皆歯科健診を推進することにより口腔疾患の早期発見、早期治療を促進することが非常に重要でないかと考えておりますが、総理はどのようにお考えでしょうか。
生涯を通じた歯科健診を推進する上で、妊婦の方々の歯科健診受診率の改善も課題であります。ある報告では、歯科健診及び歯科保健指導を受けた妊婦の割合は全国で三五・二%にすぎません。
妊娠中には、ホルモンの変化が口腔内の細菌叢などにも影響し、また、つわりでなかなか歯ブラシが十分に行えず、歯肉炎の発症や歯周炎の悪化などの炎症が起こりやすくなり、さらに加えて、それに伴う炎症性物質により子宮の収縮などが引き起こされ、早産や胎児の成長へのリスクもあります。
少子化の中、母子共に元気な子供を出産してもらうために、妊婦健診同様、妊婦歯科健診の受診が進むよう国として後押しをすべきと考えますが、三原特命担当大臣のお考えをお伺いします。
令和四年の国民生活基礎調査によれば、子供の相対的貧困率は一一・五%となっており、前回の大規模調査から二・五ポイント改善しております。毎日の衣食住に欠く絶対的貧困とは異なりますが、相対的貧困といっても、こうした世帯で育つ子供たちは、経済的困窮を背景に、教育や体験の機会に乏しく、医療や食事、学習、進学などの面でも極めて不利な状況に置かれています。子供時代の経済格差が教育格差を生み、将来の所得格差につながることから、一人一人の人生を左右する問題となります。この問題を放置すると、社会的な損失がより大きくなるという推計結果もあります。
沖縄県は全国でも最も出生率が高い都道府県ですが、ある調査では、貧困状態にある子供の割合が二一%と全国で二番目に高くなっています。子供の貧困は沖縄の弱みではありますが、これを克服できれば、我が国全体が人口減少の局面にある今、年少人口の割合が一番高い沖縄県の強みとなります。
政府は、平成二十八年に沖縄の子供の貧困対策として沖縄関係予算の中に十億円の予算を確保しましたが、それ以降も、この予算を活用し、子供に寄り添い必要な支援につなげる支援員の配置や、子供食堂といった居場所づくりを行っています。さらに、乳幼児健診での歯科保健指導の標準化等を進めてきましたが、そのおかげで三歳児の虫歯有病者率は確実に低下しております。
格差ループの拡大を止めるためにも、子供の貧困対策として、教育の無償化、そして子供を虐待から救い、子供の健康を守る歯科健診や保健指導に向けた取組に力を入れることが大切だと考えますが、総理の御所見をお聞かせください。
今年、阪神・淡路大震災から三十年を迎えました。当時の被災者の皆様は大変厳しい避難生活を強いられました。復興再開発事業の中には、長い時間を要し、昨年十月までにようやく完了したものもありました。経済活動も、震災後、生産拠点を県外や県内他地域に移転する動きが広がったため、域内生産額は全国の半分未満の伸びにとどまっております。
二〇一一年の三月に発生した東日本大震災では、被災県三県の製造品出荷額等は震災前の水準までほぼ回復し、避難指示解除区域の全体の居住者の数も徐々に増加していますが、原子力被災十二市町村での営農再開面積は震災前の半分程度、福島県の沿岸漁業等での水揚げ量は震災前の四分の一程度です。
昨年元日に発生した能登半島地震から一年を経過しました。人口減少と高齢化、そして半島という地理的な条件は厳しいものがありますが、何としてもこれらの課題を乗り越えて、被災地の方々が一日も早く元の生活に戻れるように国を挙げて復旧復興に更に力を入れていかなければなりません。
そこで、阪神・淡路、そして東日本大震災の被災地での創造的復興を着実に進めていくとともに、その経験、知見、人的資源を能登半島地震の被災地においても展開していってはどうかと考えますが、防災庁、さらにはその先の防災省の構想の中でどのように取り組んでいく御所見をお持ちでしょうか。総理にお伺いします。
自然災害に見舞われた際の避難所の状況改善においても、大規模災害時の口腔健康管理も忘れてはなりません。生きることは食べることです。災害で義歯を失ってしまった方や、環境が変わってストレスで口腔内の異常を訴える方もおります。お口の、口腔環境を守ることができなければ、口腔内の細菌が増殖し、誤嚥性肺炎を引き起こし、災害関連死にもつながります。
現在、被災地では、JDAT、日本災害歯科支援チームを始め歯科専門職の皆様方が災害関連死を防ぐためにも被災者の口腔管理に尽力されておりますが、大規模災害時の歯科医療の提供体制の整備について、人道的な水準を満たした避難所の設置に力を入れておられる石破総理はどのような御認識をお持ちでしょうか。お伺いします。
東日本大震災では、多くの御遺体で身元確認作業が必要となりましたが、その際、歯科の所見を採取させていただき、それをデータ化し、御生前の歯科資料と照合していくこととなりました。
東日本大震災では、被災三県の歯科医延べ千五百名、全国からは歯科医師延べ千百名が身元確認作業に従事しました。安置所で御遺体一体一体の歯を調べ、生前のカルテと照合しましたが、津波でカルテが消失したため、身元が確認できないケースもありました。
歯は人体で最後まで残ることから、御家族に遺体をお戻しするための貴重な身元証明となります。災害時の身元確認作業に当たられる歯科医の方々への思いと、口腔内の生前情報収集、データベース化に向けた御所見を石破総理にお伺いしたいと思います。
石破総理は、本年最初の海外訪問先として、南シナ海の沿岸国で海上安全保障分野に力を入れているASEANのマレーシアとインドネシアの二か国を選ばれました。
それぞれの国と、外務、防衛に関する戦略的な対話や、救助艇を含む警戒監視用機材の供与が行われることになりましたし、経済や防災、人材育成の分野でも協力や連携等について一致したところであります。
中国は、ASEAN各国への接近をますます強めております。そのような中、我が国としては、政府間の取組で協力や支援だけではなく、地域や民間、アカデミアといった多層的な連携を進めて息の長い関係構築を図ることが重要であります。
その際、有効に活用すべきなのは、規模を考慮した世界の研究機関、質の高い論文数の割合ランキング、世界で九位、日本ではトップに位置する理系・科学大学院大学であるOIST、沖縄科学技術大学院大学です。
一つの例を挙げると、地球温暖化による台風の進路に変化が起き、台風が沖縄の近海の水をかき混ぜることができず、海水温の上昇によりサンゴが白化して死んでしまっています。
今から八年ほど前、環境大臣政務官として、サンゴの大規模白化を食い止め、生態系を維持するために、モニタリングの推進や優先的に保全すべき地域の特定などを訴えるサンゴ大規模白化現象に関する緊急宣言を取りまとめたところですが、その一環として、ASEANにおいてサンゴの再生を試みている国とOISTのようなアカデミアを活用して結び付きを強めていくことなどは、地球環境保全の上でも有意義だと考えます。
さらに、OISTが地球環境保護に加え、日本の先端技術と産業の懸け橋を担うことで、ASEAN各国の経済を牽引するイノベーション創出が加速できれば、双方の経済発展とともにASEANとの多層、多重な外交関係の強化につながるものと考えますが、このようなOISTなどの活用についても石破総理はどのような御所見をお持ちでしょうか。お尋ねいたします。
本年四月から大阪・関西万博が開催されます。
我が国にとって最初の万国博となった一九七〇年の大阪万博に、小学生であった私は、パスポートを持ち、ドルを円にチェンジして、そこまで訪れ、そこで未来の社会の可能性を感じ取りました。そして、本土復帰後、一九七五年に沖縄で開催された海洋博では、紺碧の海の魅力を改めて学びました。
万博を経験した立場から申し上げれば、国際博覧会は単なる集客のための一大イベントではないと受け止めております。
総理が度々引用される堺屋太一先生は、沖縄海洋博が残した成果について、沖縄からの人口大流出は生じなかったばかりか、復帰後の人口は急増しており、沖縄が住みたい地域になることができた、そして、海洋博が終わった後も沖縄の観光客はそれ以前よりも高水準にとどまり、やがて猛烈に増加したと、こう語っております。
通商産業省職員であった堺屋先生は、海洋博を控えた一九七二年から二年間、沖縄総合事務局通産部企画調整課長でした。赴任前に佐藤栄作総理から言われた沖縄の人口を減らすなという言葉を胸に現地に勤務し、肌で実情を感じながら、復帰後の沖縄の振興と海洋博の準備に邁進された方の言葉は説得力があると思います。
短期的な成果に目が行きがちな国際博覧会でありますが、最も大切なことは、私たちの国に、そして未来に何を残すかということであります。
大阪・関西万博は、我が国の六度目の国際博覧会として未来に何を残していくのか。石破総理のお考えを国民の皆様に分かりやすくお伝えいただくことをお願いして、私の質問を終えたいと思います。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
石
石破茂#23
○内閣総理大臣(石破茂君) 比嘉奈津美議員の御質問を非常に感銘深く拝聴させていただきました。ありがとうございます。
私、昨日、沖縄関係のある会合に参加をさせていただいて、スピーチをする機会がございました。
今年は戦後八十年ということでございますが、昭和二十年の六月六日であったかと思います。大田實海軍司令官、中将が自決の前に海軍次官宛てに電報を打ったと。沖縄県民かく戦えり、後世格別の御高配あらんことと。そのことを私どもは片時たりとも忘れてはならないと思って、その思いで御質問を拝聴したところでございました。
有人国境離島の振興、住民保護の強化についてお尋ねを頂戴いたしました。
有人国境離島におきます住民の皆様方の継続的な居住を確保することは、御指摘のとおり、我が国の領土保全の観点から極めて重要であります。有人国境離島法に基づきまして、産業の振興、航路、航空路運賃の低廉化などの施策を講じておるところでございます。
住民保護の体制強化につきましては、全国で国と地方公共団体の共同訓練を実施しており、特に沖縄県では、国、県、先島五市町村等が連携をし、先島諸島からの避難に係る訓練を実施するとともに、武力攻撃を想定したシェルターの整備に向けた取組を進めておるところでございます。
今後とも、有人国境離島の振興と住民保護に的確に取り組んでまいります。
食料、エネルギー戦略についてでございますが、これらの自給率が低い現状では、食料、エネルギー自給力が低い現状では、外的な事象に国民生活が大きく影響を受けてしまうと、このような懸念がございます。より自立した形で国民生活を守ることができますよう戦略的な国家運営が必要であり、食料につきましては、自給率や自給力などの観点から、我が国の食料安全保障を確保しつつ、農林水産業をもうかる産業とするため、ブランド化による徹底的な高付加価値化、スマート農林水産技術による生産性の向上、世界市場に向けた輸出の促進、海業の全国展開に取り組んでまいります。
エネルギーにつきましては、電力需要増加が見込まれる中、エネルギーの安定供給、経済成長、脱炭素を同時に実現をし、エネルギー自給率を高めることが重要であります。脱炭素電源を目指して、工場やデータセンターの進出が進み、新たな地域の活力につながる動きも始まりつつあります。今後も、エネルギー政策と産業政策を一体的に捉え、GXの取組を前進させてまいります。
インバウンドの地方誘客についてでございますが、全国津々浦々にその恩恵を行き渡らせるため、大阪・関西万博の機会の活用、地方の十四のモデル観光地への重点的支援、地域の歴史文化、自然、食、伝統産業などを生かした体験コンテンツの造成支援を行い、地域の持つ潜在力を生かした地方誘客の促進に取り組みますとともに、公共交通などの混雑対策、マナー違反抑制への支援など、オーバーツーリズムの未然防止、抑制に取り組んでまいります。
比嘉議員御指摘の趣旨を踏まえながら、インバウンド増加による国際観光旅客税収も有効に活用いたしまして、観光客の受入れ、住民の方々の生活の質の確保、この両立を図らなければならない、このように考えております。
政府関係機関の地方移転の今後の展開についてでございます。
地方創生二・〇では、令和の日本列島改造として、産官学の地方移転と創生を強力に推進してまいります。御指摘のように、官が一歩前に出ることといたしまして、防災庁など政府関係機関の地方移転、国内最適立地を推進いたします。
御指摘のとおり、ハード面やソフト面の双方からこれまでの取組を検証し、地方からの御提案を改めて募り、日本全体にとって望ましい効果を生み出すのはどこかと、このような視点を踏まえまして順次結論を出してまいります。
前回の地方創生一・〇というのがスタートしたのが十年前のことでございます。この本会議場に集っておられます議員の方々、御記憶の方々もあろうかと思いますが、その頃は議員ではなかったという方もおられることかもしれません。そのときには、全国四十七都道府県それぞれの都道府県において、どのような機関を誘致するのがその地域のためのみならず日本全体のためなのかという御提案を承ってまいりました。
今回、もう一度それをお願いしたいと思っております。その地域のみならず、その機関がその地域に来ることが日本全体の発展につながるということ、それを実行していきたいというふうに考えておりますので、是非ともよろしくお願いを申し上げます。
中小企業の価格転嫁についてでございますが、賃上げができますよう、多くの中小企業に利益を上げていただきますためには、取引の上流から下流まで適切な価格転嫁を実現することが極めて重要であります。
比嘉議員の御指摘を踏まえまして、下請法の改正法案を今国会に提出をし、コストの変動を無視し、協議にも応じない一方的な価格決定は禁止をいたしてまいります。また、期中でも柔軟な価格変更を働きかけるべく、下請振興法の振興基準に基づきまして事業者に指導、助言を行うなど、取引を適正化いたしてまいります。
先日、私から関係大臣に対しまして、価格転嫁を阻害する商慣習の一掃に向けて取り組むよう指示をいたしました。下請法違反がないか業界ごとに自主点検を行い、違反があった場合には不利益の補償が行われる方策を考えていかねばなりません。サプライチェーンの頂点となります企業や業界に対しましては、直接の取引先の更に先まで価格転嫁が可能になるような価格決定、それが隅々まで伝わる情報発信、これを行ってもらわねばなりません。労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針、この遵守が徹底されることも必要でございます。これらにつきまして、関係省庁一丸となって取り組んでまいります。
歯科等での公定価格の見直しについてでございますが、医療・介護分野におきまして、経済・物価動向などへの適切な配慮が必要との委員の問題認識は共有をいたしております。
先般の補正予算におきまして、重点支援地方交付金の積み増しや更なる賃上げなどに向けた支援を盛り込んでおりますほか、歯科分野におきましては、価格変動が大きい歯科用貴金属につきまして、三か月ごとに公定価格の見直しを行っておるところでございます。
現下の経済・物価情勢を踏まえた医療分野の公定価格の在り方につきましては、令和八年度診療報酬改定に向け、今回の診療報酬改定などの状況、施設の運営実態など把握いたしました上で、今後、中央社会保険医療協議会におきまして議論を進めてまいります。
国民皆歯科健診についてのお尋ねをいただいております。
歯と口腔の健康を保つことは、口腔内への影響だけではなく、全身の健康にもつながるものと、このように認識をいたしておるところであります。このため、生涯を通じて定期的に歯科健診を受けていただくための環境を整えていくことは重要であると考えております。
このため、歯科健診の機会の拡大や受診率向上の観点から、令和六年度補正予算及び令和七年度予算案に効果的な歯科健診の方法を検証する事業などを盛り込んでおります。比嘉議員の御指摘も踏まえまして、こうした取組を進め、生涯を通じた歯科健診の実現に向け、引き続き取り組んでまいります。
こども未来戦略の加速化プランにおきまして、三・六兆円という前例のない規模で安定的な財源を確保しながら、高等教育費の負担軽減も含め、子ども・子育て支援を強化したところであります。こうした拡充を着実に実施に移してまいります。
歯科健診、歯科保健指導などの推進を図りますとともに、乳幼児の歯科健診などの機会を活用し、こども家庭センターとの連携により、子供の健康状態や虐待のおそれなどを把握して、必要な支援が行われますよう努めてまいります。
災害からの復旧復興、防災庁についてでございますが、世界有数の災害発生国であります我が国は、これまで数々の大規模災害を経験をいたしてまいりました。そのたびに、大きな被害を受けながらも、貴重な教訓を得て、災害対応や復旧復興の取組を改善をいたしてまいりました。このような経験、知見は確実に継承し、次なる災害への対応に生かしていかねばなりません。
令和八年度中の設置を目指しております防災庁は、事前防災、発災時の対処、復旧復興という一連の災害対策の司令塔とすることを想定いたしております。専任の大臣を置き、十分な数のエキスパートをそろえる予定でありまして、様々な災害の経験、知見を着実に蓄積、継承し、新たな災害への対応に有効に活用する組織となりますよう準備を進めてまいります。
御指摘のとおり、政府におきましては、能登半島の地震、豪雨や、東日本大震災からの復旧復興を成し遂げるため、被災者の方々の生活、なりわいの再建を引き続き強力に支援いたしておるところでございます。防災庁が有することになります経験、知見、人的資源がこれらの被災地の創造的復興にも寄与することになりますよう取り組んでまいります。
大規模災害時の歯科医療提供体制についてでありますが、災害に対し、人道憲章と人道対応に関する最低基準、スフィア基準と申しております、これを踏まえまして、避難所の環境改善を強力に進めることが必要であります。
この点、大規模災害時には、断水などにより日常の口腔管理が困難になり、高齢者の誤嚥性肺炎のリスクが高まるとの指摘もございます。被災された方々への避難所での歯科保健医療の確保は極めて重要であります。能登半島地震における避難所などでの口腔管理等におきましても、JDAT、日本災害歯科支援チームに御活躍をいただきました。
政府といたしましては、これまで、災害時に活動する歯科医療関係者の養成への支援を行ってきたところ、さらに、令和六年度補正予算におきまして、避難所などにおける歯科保健医療活動に必要な車両、器具の整備への支援を盛り込んだところでございます。
引き続き、関係者と連携をしながら、災害時の歯科保健医療提供体制の確保に取り組みます。
災害時の身元確認についてでありますが、この際に、身体特徴や所持品などによる場合を除きますと、歯科診療情報を活用することが有用であり、身元確認作業に当たる歯科医師の皆様方の役割は大変重要なものでございます。
今後、歯科所見の記録の標準化及び身元確認に活用可能なデータベースの在り方につきまして、政府全体の医療DXの取組状況なども踏まえまして具体的な検討に取り組み、身元確認における歯科診療情報の活用を図るものといたします。
沖縄科学技術大学院大学、OISTの活用についてでございます。
世界最高水準の教育研究を行うOISTでは、サンゴのゲノム解析の研究を生かし、アジアのサンゴ礁の保全活動に取り組むなど、地球環境保護に資する取組を行っておられるところでございます。こうした活動は、関係諸国との良好な関係の構築、維持にも効果を発揮しております。
OISTには、引き続き、沖縄の資源なども生かしつつ、企業との共同研究やスタートアップ支援などを通じまして、その成果を広く社会に還元し、世界の課題解決に貢献していただくことを期待をしており、国といたしましても必要な支援を行ってまいります。
大阪・関西万博が未来に何を残すのかということについてお尋ねをいただきました。
一九七〇年大阪万博、確かにあのときは沖縄はまだ本土復帰をしておりませんでした。議員がパスポートを持って大阪万博においでになったというお話、本当に感銘深く拝聴したところでございます。
大阪・関西万博のテーマは、一九七〇年は「人類の進歩と調和」という比較的分かりやすいテーマでございました。今度の大阪・関西万博におきましては、「いのち輝く未来社会のデザイン」、これがテーマとなっております。
生命科学やデジタル技術の急速な発達に伴い、命への向き合い方や社会の形そのものが大きく変わりつつある中、万博には命や健康に関わる未来技術の開発に取り組む研究者、スタートアップの皆様方が参加をするところでございます。世界から日本に多くの方々が集まり、人類の未来を考える、そのような機会となるものと私は認識をいたしておりますし、特に、大阪・関西万博は、明日の日本、世界を担う子供たちにとって、将来を考え、夢と希望を持って明日へと踏み出していく貴重な体験となるものと考えております。
こうした機会や子供たちの体験こそが、未来に残し、つなげていくべきものだと、このように考えております。
万博の成果を一過性のものとせず、さらに、どのような形で未来に資産として残していくべきか、参加者や関係者の間で議論を深めていただきたいと思っております。
我が国は開催国でございます。その責任を持って、政府として大阪・関西万博の成功に向け全力を尽くしてまいります。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
残余の御質問につきましては、関係大臣より答弁をいたさせます。拍手
〔国務大臣三原じゅん子君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →私、昨日、沖縄関係のある会合に参加をさせていただいて、スピーチをする機会がございました。
今年は戦後八十年ということでございますが、昭和二十年の六月六日であったかと思います。大田實海軍司令官、中将が自決の前に海軍次官宛てに電報を打ったと。沖縄県民かく戦えり、後世格別の御高配あらんことと。そのことを私どもは片時たりとも忘れてはならないと思って、その思いで御質問を拝聴したところでございました。
有人国境離島の振興、住民保護の強化についてお尋ねを頂戴いたしました。
有人国境離島におきます住民の皆様方の継続的な居住を確保することは、御指摘のとおり、我が国の領土保全の観点から極めて重要であります。有人国境離島法に基づきまして、産業の振興、航路、航空路運賃の低廉化などの施策を講じておるところでございます。
住民保護の体制強化につきましては、全国で国と地方公共団体の共同訓練を実施しており、特に沖縄県では、国、県、先島五市町村等が連携をし、先島諸島からの避難に係る訓練を実施するとともに、武力攻撃を想定したシェルターの整備に向けた取組を進めておるところでございます。
今後とも、有人国境離島の振興と住民保護に的確に取り組んでまいります。
食料、エネルギー戦略についてでございますが、これらの自給率が低い現状では、食料、エネルギー自給力が低い現状では、外的な事象に国民生活が大きく影響を受けてしまうと、このような懸念がございます。より自立した形で国民生活を守ることができますよう戦略的な国家運営が必要であり、食料につきましては、自給率や自給力などの観点から、我が国の食料安全保障を確保しつつ、農林水産業をもうかる産業とするため、ブランド化による徹底的な高付加価値化、スマート農林水産技術による生産性の向上、世界市場に向けた輸出の促進、海業の全国展開に取り組んでまいります。
エネルギーにつきましては、電力需要増加が見込まれる中、エネルギーの安定供給、経済成長、脱炭素を同時に実現をし、エネルギー自給率を高めることが重要であります。脱炭素電源を目指して、工場やデータセンターの進出が進み、新たな地域の活力につながる動きも始まりつつあります。今後も、エネルギー政策と産業政策を一体的に捉え、GXの取組を前進させてまいります。
インバウンドの地方誘客についてでございますが、全国津々浦々にその恩恵を行き渡らせるため、大阪・関西万博の機会の活用、地方の十四のモデル観光地への重点的支援、地域の歴史文化、自然、食、伝統産業などを生かした体験コンテンツの造成支援を行い、地域の持つ潜在力を生かした地方誘客の促進に取り組みますとともに、公共交通などの混雑対策、マナー違反抑制への支援など、オーバーツーリズムの未然防止、抑制に取り組んでまいります。
比嘉議員御指摘の趣旨を踏まえながら、インバウンド増加による国際観光旅客税収も有効に活用いたしまして、観光客の受入れ、住民の方々の生活の質の確保、この両立を図らなければならない、このように考えております。
政府関係機関の地方移転の今後の展開についてでございます。
地方創生二・〇では、令和の日本列島改造として、産官学の地方移転と創生を強力に推進してまいります。御指摘のように、官が一歩前に出ることといたしまして、防災庁など政府関係機関の地方移転、国内最適立地を推進いたします。
御指摘のとおり、ハード面やソフト面の双方からこれまでの取組を検証し、地方からの御提案を改めて募り、日本全体にとって望ましい効果を生み出すのはどこかと、このような視点を踏まえまして順次結論を出してまいります。
前回の地方創生一・〇というのがスタートしたのが十年前のことでございます。この本会議場に集っておられます議員の方々、御記憶の方々もあろうかと思いますが、その頃は議員ではなかったという方もおられることかもしれません。そのときには、全国四十七都道府県それぞれの都道府県において、どのような機関を誘致するのがその地域のためのみならず日本全体のためなのかという御提案を承ってまいりました。
今回、もう一度それをお願いしたいと思っております。その地域のみならず、その機関がその地域に来ることが日本全体の発展につながるということ、それを実行していきたいというふうに考えておりますので、是非ともよろしくお願いを申し上げます。
中小企業の価格転嫁についてでございますが、賃上げができますよう、多くの中小企業に利益を上げていただきますためには、取引の上流から下流まで適切な価格転嫁を実現することが極めて重要であります。
比嘉議員の御指摘を踏まえまして、下請法の改正法案を今国会に提出をし、コストの変動を無視し、協議にも応じない一方的な価格決定は禁止をいたしてまいります。また、期中でも柔軟な価格変更を働きかけるべく、下請振興法の振興基準に基づきまして事業者に指導、助言を行うなど、取引を適正化いたしてまいります。
先日、私から関係大臣に対しまして、価格転嫁を阻害する商慣習の一掃に向けて取り組むよう指示をいたしました。下請法違反がないか業界ごとに自主点検を行い、違反があった場合には不利益の補償が行われる方策を考えていかねばなりません。サプライチェーンの頂点となります企業や業界に対しましては、直接の取引先の更に先まで価格転嫁が可能になるような価格決定、それが隅々まで伝わる情報発信、これを行ってもらわねばなりません。労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針、この遵守が徹底されることも必要でございます。これらにつきまして、関係省庁一丸となって取り組んでまいります。
歯科等での公定価格の見直しについてでございますが、医療・介護分野におきまして、経済・物価動向などへの適切な配慮が必要との委員の問題認識は共有をいたしております。
先般の補正予算におきまして、重点支援地方交付金の積み増しや更なる賃上げなどに向けた支援を盛り込んでおりますほか、歯科分野におきましては、価格変動が大きい歯科用貴金属につきまして、三か月ごとに公定価格の見直しを行っておるところでございます。
現下の経済・物価情勢を踏まえた医療分野の公定価格の在り方につきましては、令和八年度診療報酬改定に向け、今回の診療報酬改定などの状況、施設の運営実態など把握いたしました上で、今後、中央社会保険医療協議会におきまして議論を進めてまいります。
国民皆歯科健診についてのお尋ねをいただいております。
歯と口腔の健康を保つことは、口腔内への影響だけではなく、全身の健康にもつながるものと、このように認識をいたしておるところであります。このため、生涯を通じて定期的に歯科健診を受けていただくための環境を整えていくことは重要であると考えております。
このため、歯科健診の機会の拡大や受診率向上の観点から、令和六年度補正予算及び令和七年度予算案に効果的な歯科健診の方法を検証する事業などを盛り込んでおります。比嘉議員の御指摘も踏まえまして、こうした取組を進め、生涯を通じた歯科健診の実現に向け、引き続き取り組んでまいります。
こども未来戦略の加速化プランにおきまして、三・六兆円という前例のない規模で安定的な財源を確保しながら、高等教育費の負担軽減も含め、子ども・子育て支援を強化したところであります。こうした拡充を着実に実施に移してまいります。
歯科健診、歯科保健指導などの推進を図りますとともに、乳幼児の歯科健診などの機会を活用し、こども家庭センターとの連携により、子供の健康状態や虐待のおそれなどを把握して、必要な支援が行われますよう努めてまいります。
災害からの復旧復興、防災庁についてでございますが、世界有数の災害発生国であります我が国は、これまで数々の大規模災害を経験をいたしてまいりました。そのたびに、大きな被害を受けながらも、貴重な教訓を得て、災害対応や復旧復興の取組を改善をいたしてまいりました。このような経験、知見は確実に継承し、次なる災害への対応に生かしていかねばなりません。
令和八年度中の設置を目指しております防災庁は、事前防災、発災時の対処、復旧復興という一連の災害対策の司令塔とすることを想定いたしております。専任の大臣を置き、十分な数のエキスパートをそろえる予定でありまして、様々な災害の経験、知見を着実に蓄積、継承し、新たな災害への対応に有効に活用する組織となりますよう準備を進めてまいります。
御指摘のとおり、政府におきましては、能登半島の地震、豪雨や、東日本大震災からの復旧復興を成し遂げるため、被災者の方々の生活、なりわいの再建を引き続き強力に支援いたしておるところでございます。防災庁が有することになります経験、知見、人的資源がこれらの被災地の創造的復興にも寄与することになりますよう取り組んでまいります。
大規模災害時の歯科医療提供体制についてでありますが、災害に対し、人道憲章と人道対応に関する最低基準、スフィア基準と申しております、これを踏まえまして、避難所の環境改善を強力に進めることが必要であります。
この点、大規模災害時には、断水などにより日常の口腔管理が困難になり、高齢者の誤嚥性肺炎のリスクが高まるとの指摘もございます。被災された方々への避難所での歯科保健医療の確保は極めて重要であります。能登半島地震における避難所などでの口腔管理等におきましても、JDAT、日本災害歯科支援チームに御活躍をいただきました。
政府といたしましては、これまで、災害時に活動する歯科医療関係者の養成への支援を行ってきたところ、さらに、令和六年度補正予算におきまして、避難所などにおける歯科保健医療活動に必要な車両、器具の整備への支援を盛り込んだところでございます。
引き続き、関係者と連携をしながら、災害時の歯科保健医療提供体制の確保に取り組みます。
災害時の身元確認についてでありますが、この際に、身体特徴や所持品などによる場合を除きますと、歯科診療情報を活用することが有用であり、身元確認作業に当たる歯科医師の皆様方の役割は大変重要なものでございます。
今後、歯科所見の記録の標準化及び身元確認に活用可能なデータベースの在り方につきまして、政府全体の医療DXの取組状況なども踏まえまして具体的な検討に取り組み、身元確認における歯科診療情報の活用を図るものといたします。
沖縄科学技術大学院大学、OISTの活用についてでございます。
世界最高水準の教育研究を行うOISTでは、サンゴのゲノム解析の研究を生かし、アジアのサンゴ礁の保全活動に取り組むなど、地球環境保護に資する取組を行っておられるところでございます。こうした活動は、関係諸国との良好な関係の構築、維持にも効果を発揮しております。
OISTには、引き続き、沖縄の資源なども生かしつつ、企業との共同研究やスタートアップ支援などを通じまして、その成果を広く社会に還元し、世界の課題解決に貢献していただくことを期待をしており、国といたしましても必要な支援を行ってまいります。
大阪・関西万博が未来に何を残すのかということについてお尋ねをいただきました。
一九七〇年大阪万博、確かにあのときは沖縄はまだ本土復帰をしておりませんでした。議員がパスポートを持って大阪万博においでになったというお話、本当に感銘深く拝聴したところでございます。
大阪・関西万博のテーマは、一九七〇年は「人類の進歩と調和」という比較的分かりやすいテーマでございました。今度の大阪・関西万博におきましては、「いのち輝く未来社会のデザイン」、これがテーマとなっております。
生命科学やデジタル技術の急速な発達に伴い、命への向き合い方や社会の形そのものが大きく変わりつつある中、万博には命や健康に関わる未来技術の開発に取り組む研究者、スタートアップの皆様方が参加をするところでございます。世界から日本に多くの方々が集まり、人類の未来を考える、そのような機会となるものと私は認識をいたしておりますし、特に、大阪・関西万博は、明日の日本、世界を担う子供たちにとって、将来を考え、夢と希望を持って明日へと踏み出していく貴重な体験となるものと考えております。
こうした機会や子供たちの体験こそが、未来に残し、つなげていくべきものだと、このように考えております。
万博の成果を一過性のものとせず、さらに、どのような形で未来に資産として残していくべきか、参加者や関係者の間で議論を深めていただきたいと思っております。
我が国は開催国でございます。その責任を持って、政府として大阪・関西万博の成功に向け全力を尽くしてまいります。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
残余の御質問につきましては、関係大臣より答弁をいたさせます。拍手
〔国務大臣三原じゅん子君登壇、拍手〕
三
三原じゅん子#24
○国務大臣(三原じゅん子君) 比嘉奈津美議員の御質問にお答えをいたします。
妊婦への歯科健診の推進についてお尋ねがありました。
妊産婦等への保健施策として、口腔の健康の保持、増進を図ることの重要性等については、令和五年に閣議決定した成育医療等基本方針に明記しており、妊産婦歯科健診の受診率の向上を図るため、妊産婦の歯科健診・保健指導受診率に係る目標を設定し、各自治体での取組を促すとともに、こども家庭庁の母子健康手帳情報支援サイトを通じ、歯科健診の重要性に係る普及啓発などに取り組んでおります。
今後も、こうした取組を進め、妊産婦の口腔の健康の維持向上に努めてまいります。拍手
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この発言だけを見る →妊婦への歯科健診の推進についてお尋ねがありました。
妊産婦等への保健施策として、口腔の健康の保持、増進を図ることの重要性等については、令和五年に閣議決定した成育医療等基本方針に明記しており、妊産婦歯科健診の受診率の向上を図るため、妊産婦の歯科健診・保健指導受診率に係る目標を設定し、各自治体での取組を促すとともに、こども家庭庁の母子健康手帳情報支援サイトを通じ、歯科健診の重要性に係る普及啓発などに取り組んでおります。
今後も、こうした取組を進め、妊産婦の口腔の健康の維持向上に努めてまいります。拍手
─────────────
関
山
山本太郎#26
○山本太郎君 れいわ新選組、山本太郎です。
総理は先日、楽しい日本を目指すと演説。そう言う張本人が疲れ切って、毎日、苦虫潰すようでは楽しい日本はつくれません。総理は重責の中でも毎日楽しんでいますか。
失われた三十年とコロナと物価高で壊れ続けるこの国を楽しい日本にするため、今日は幾つか提案します。
総理、令和四年厚労省調査から、日本の貧困率、全体、高齢者、一人親世帯、それぞれ割合を。高齢者五人に一人が貧困、独り暮らし女性四人に一人が貧困、一人親家庭二つに一つが貧困、これが今の日本。
昨年の夏と秋、子供の貧困に関わる複数のNPOが実施したそれぞれのアンケート。物価高で食料を購入できず子供の健康に支障が出ている、生活が苦しく赤ちゃんに薄めた粉ミルクを飲ませている、食べ物が足りない、毎日毎日おなかすいたと言われて気が狂いそう。
年の瀬報道された、無料の食料支援に並ぶ人々の声。独り暮らし五十二歳女性、食品がないときは水道水にしょうゆを垂らしておなかを満たした。弁当を受け取った四十六歳男性、この一食がなければもう厳しかった、何回かに分けて食べる。七十代女性、手持ちは一円だけ、年明けの電気代払えない。楽しい日本とは程遠い。
昨年十一月終わり、政府は現金給付を決定。金額は、要件は、いつもらえる。非課税世帯のみ、一世帯三万円。子供がいても、たったプラス二万円。給付金を非課税世帯に絞った理由は。迅速に届けるため対象を絞ったという。自治体のホームページをいろいろ見てみると、今回早いところで三月スタート。発表してから四か月近く掛かっている。コロナの一律十万円給付では、発表後二か月で全国六〇%の給付率。熊本、札幌などは給付九〇%を終えていた。
今回、全く迅速じゃない。中間層に給付しない言い訳にもなってない。非課税世帯でないならこれくらいの物価高は乗り切れる、そう甘く見たんではないですか。物価高の影響を受けるのは住民税非課税世帯だけじゃない。
昨年十二月三日、NPOキッズドアがこども家庭庁と厚労省に提出した要望書。今回は住民税非課税世帯のみとなり、物価高騰で子供に十分な食事を与えることもできない、児童扶養手当を受けていても住民税非課税ではない一人親家庭や、住民税非課税ラインを僅かに超える二人親の困窮子育て家庭は一円も受け取ることができませんとある。この要望を受けて、政府は給付金の要件撤廃、変更を検討しましたか。
内閣府、この要望内容をいつ、こども家庭庁から聞きましたか。昨日確認したら、内閣府は何も聞いていないと回答。組織をつくって機能せず、子供と家庭を見殺しに。縦割りを打破すると創設、でも、運用は縦割りそのもの。こども家庭庁、いいかげんにしろ。
昨年夏公表、厚労省調査。生活が苦しいと回答した全体、高齢者、子供のいる世帯の割合は。全世帯五九・六パー、高齢五九パー、子持ち六五パー。この調査から、貧困ではない多くの世帯が物価高などで首が絞まっていると分かる。なのに、調査結果が出ても是正するための施策も打たない。国民殺す気ですか。こども家庭庁から聞いていないとした給付金担当の内閣府、様々な調査を見て給付の幅を広げる検討もなし、内閣府も外道。
本年一月十七日公表、日銀の生活意識アンケート。一年前と比べ、暮らしにゆとりがなくなってきたと回答した割合とその理由で最も多かったもの、割合は。五七・一%が一年前よりゆとりがなくなり、八九・七%がその理由を物価が上がったからと回答。先ほどの要望書から、非課税世帯ばかり支援があり、ぎりぎり中間層の一人親も生活困窮していることを分かってもらいたい。
総理、けちな要件なしで、今すぐ全国民に一律給付を。金持ちは後から税金で回収です。
様々なアンケートで目立ったのは、お米が高くて買えない。しんぐるまざあず・ふぉーらむ沖縄、昨年十二月初め、アンケートでは回答者七割がお米など主食を買えない経験があったと回答。高くてお米が買えない世帯への支援は。答え、子供食堂、子供宅食への無償交付のみ。では、今年度、その実績は。備蓄米から二百四十二トン無料で出した、前より百トン増やしたとアピール。それで足りますか。
厚労省の調査を基にNPO法人フローレンスが試算。貧困状態にある子供全てに十分な量の米を供給するには十・五万トンが必要。一方、政府が提供したのは二百四十トン程度。試算で必要とされた十・五万トンのたった〇・二%。政府ではなく、ただのDVやろうです。
こんな局面でも米も出さない国だから少子化は加速する。政府備蓄米、適正水準約百万トン。貧困の子供に必要な米十万トンはその一割。お米が食べられない子供のため、お米に手が届かない世帯のため、もう二割、備蓄米出してくださいよ。
総理、日本経済を復活させる気概ありますか。
民間の調査などで、二〇二四年倒産件数過去最多(見込み含む)と指摘された事業分野の例を把握している限り全て挙げてください。町でなじみの飲食店が潰れるだけでなく、農家、酪農家、介護事業、病院、放課後デイサービスなどなど命を支える様々なインフラまで次々に倒産、過去最高を更新。地域別に見ても、昨年、三十もの都府県で企業の倒産件数がこの十年で最多、税金滞納での倒産も過去十年で最も多い。
税滞納のうち消費税の滞納は。令和五年度の新規発生、税滞納額のみお答えを。
滞納の五四・八%を占めるのが消費税、苦しむ事業者にとどめを刺している。消費税滞納で倒産した企業の件数、それぞれ消費税滞納額と総額は。政府は把握してない、調査してないから。企業倒産の要因として消費税負担の影響を調査すべきです。やりますか。この後、財務省からの回答は、客が払った消費税を納めるだけだから倒産しない、調査の必要なしと開き直る。大手取引先などから買いたたかれる中小零細や、客の生活困窮で消費税を価格転嫁できず踏ん張る事業者は、財務省から見れば存在しない。百害あって一利なし、財務省はお取り潰し一択です。
日本商工会議所など、昨年春の調査。七四・三%の中小企業が賃上げ。そのうち業績改善を伴わない防衛的賃上げが五九・一%。売上げや利益は伸びてないが、赤字でも自腹を切って賃上げしたのが大半。約八割の企業は労務費の価格転嫁できず、潰れるのも時間の問題かもしれない。
他方、先日、総理は、最重視すべきは賃上げ、賃上げこそが成長戦略の要と高らかにのたまい、その中身は、中堅と中小の成長志向企業に充実支援とすると演説。中小企業三百三十六万社、金を流すのはそのうちごくごくごく一部。全体の賃上げが実現するような経済つくる気なし。
賃上げできない企業はさっさと倒産させて、失業者は新たに安い労働力として市場に供給。資本側の守護神、国民にとっての貧乏神、日本社会の破壊を提案し続ける経済音痴の集まり、財政制度等審議会が掲げるばかの一つ覚え、新陳代謝。つまりは、中小企業の淘汰をそのまま進めようとする政権運営。これじゃ、総理になって喜ぶあなたと資本側にとっての楽しい日本ではないですか。賃上げこそが成長戦略の要だと言うならば、賃上げできる経済状況をつくるのがお仕事ではないですか。
失われた三十年とコロナで弱り、とどめを刺す物価高から国民を守る。まずは消費を喚起、初めに軍資金をみんなに渡すところからしか楽しい日本は始まらない。
総理、消費税廃止、一律給付、社会保険料の減免やってくれますか。総裁選での公約を総理になった途端にほごにしたあなたには難しいかな。
国民の皆さん、生活が苦しいのはあなたのせいではない。政治がこのように間抜けだからです。失われた三十年を四十年にしないため、れいわ新選組を先頭に立たせてください。まずは、腐り切った国会を、与野党の茶番をぶった切ってまいります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
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失われた三十年とコロナと物価高で壊れ続けるこの国を楽しい日本にするため、今日は幾つか提案します。
総理、令和四年厚労省調査から、日本の貧困率、全体、高齢者、一人親世帯、それぞれ割合を。高齢者五人に一人が貧困、独り暮らし女性四人に一人が貧困、一人親家庭二つに一つが貧困、これが今の日本。
昨年の夏と秋、子供の貧困に関わる複数のNPOが実施したそれぞれのアンケート。物価高で食料を購入できず子供の健康に支障が出ている、生活が苦しく赤ちゃんに薄めた粉ミルクを飲ませている、食べ物が足りない、毎日毎日おなかすいたと言われて気が狂いそう。
年の瀬報道された、無料の食料支援に並ぶ人々の声。独り暮らし五十二歳女性、食品がないときは水道水にしょうゆを垂らしておなかを満たした。弁当を受け取った四十六歳男性、この一食がなければもう厳しかった、何回かに分けて食べる。七十代女性、手持ちは一円だけ、年明けの電気代払えない。楽しい日本とは程遠い。
昨年十一月終わり、政府は現金給付を決定。金額は、要件は、いつもらえる。非課税世帯のみ、一世帯三万円。子供がいても、たったプラス二万円。給付金を非課税世帯に絞った理由は。迅速に届けるため対象を絞ったという。自治体のホームページをいろいろ見てみると、今回早いところで三月スタート。発表してから四か月近く掛かっている。コロナの一律十万円給付では、発表後二か月で全国六〇%の給付率。熊本、札幌などは給付九〇%を終えていた。
今回、全く迅速じゃない。中間層に給付しない言い訳にもなってない。非課税世帯でないならこれくらいの物価高は乗り切れる、そう甘く見たんではないですか。物価高の影響を受けるのは住民税非課税世帯だけじゃない。
昨年十二月三日、NPOキッズドアがこども家庭庁と厚労省に提出した要望書。今回は住民税非課税世帯のみとなり、物価高騰で子供に十分な食事を与えることもできない、児童扶養手当を受けていても住民税非課税ではない一人親家庭や、住民税非課税ラインを僅かに超える二人親の困窮子育て家庭は一円も受け取ることができませんとある。この要望を受けて、政府は給付金の要件撤廃、変更を検討しましたか。
内閣府、この要望内容をいつ、こども家庭庁から聞きましたか。昨日確認したら、内閣府は何も聞いていないと回答。組織をつくって機能せず、子供と家庭を見殺しに。縦割りを打破すると創設、でも、運用は縦割りそのもの。こども家庭庁、いいかげんにしろ。
昨年夏公表、厚労省調査。生活が苦しいと回答した全体、高齢者、子供のいる世帯の割合は。全世帯五九・六パー、高齢五九パー、子持ち六五パー。この調査から、貧困ではない多くの世帯が物価高などで首が絞まっていると分かる。なのに、調査結果が出ても是正するための施策も打たない。国民殺す気ですか。こども家庭庁から聞いていないとした給付金担当の内閣府、様々な調査を見て給付の幅を広げる検討もなし、内閣府も外道。
本年一月十七日公表、日銀の生活意識アンケート。一年前と比べ、暮らしにゆとりがなくなってきたと回答した割合とその理由で最も多かったもの、割合は。五七・一%が一年前よりゆとりがなくなり、八九・七%がその理由を物価が上がったからと回答。先ほどの要望書から、非課税世帯ばかり支援があり、ぎりぎり中間層の一人親も生活困窮していることを分かってもらいたい。
総理、けちな要件なしで、今すぐ全国民に一律給付を。金持ちは後から税金で回収です。
様々なアンケートで目立ったのは、お米が高くて買えない。しんぐるまざあず・ふぉーらむ沖縄、昨年十二月初め、アンケートでは回答者七割がお米など主食を買えない経験があったと回答。高くてお米が買えない世帯への支援は。答え、子供食堂、子供宅食への無償交付のみ。では、今年度、その実績は。備蓄米から二百四十二トン無料で出した、前より百トン増やしたとアピール。それで足りますか。
厚労省の調査を基にNPO法人フローレンスが試算。貧困状態にある子供全てに十分な量の米を供給するには十・五万トンが必要。一方、政府が提供したのは二百四十トン程度。試算で必要とされた十・五万トンのたった〇・二%。政府ではなく、ただのDVやろうです。
こんな局面でも米も出さない国だから少子化は加速する。政府備蓄米、適正水準約百万トン。貧困の子供に必要な米十万トンはその一割。お米が食べられない子供のため、お米に手が届かない世帯のため、もう二割、備蓄米出してくださいよ。
総理、日本経済を復活させる気概ありますか。
民間の調査などで、二〇二四年倒産件数過去最多(見込み含む)と指摘された事業分野の例を把握している限り全て挙げてください。町でなじみの飲食店が潰れるだけでなく、農家、酪農家、介護事業、病院、放課後デイサービスなどなど命を支える様々なインフラまで次々に倒産、過去最高を更新。地域別に見ても、昨年、三十もの都府県で企業の倒産件数がこの十年で最多、税金滞納での倒産も過去十年で最も多い。
税滞納のうち消費税の滞納は。令和五年度の新規発生、税滞納額のみお答えを。
滞納の五四・八%を占めるのが消費税、苦しむ事業者にとどめを刺している。消費税滞納で倒産した企業の件数、それぞれ消費税滞納額と総額は。政府は把握してない、調査してないから。企業倒産の要因として消費税負担の影響を調査すべきです。やりますか。この後、財務省からの回答は、客が払った消費税を納めるだけだから倒産しない、調査の必要なしと開き直る。大手取引先などから買いたたかれる中小零細や、客の生活困窮で消費税を価格転嫁できず踏ん張る事業者は、財務省から見れば存在しない。百害あって一利なし、財務省はお取り潰し一択です。
日本商工会議所など、昨年春の調査。七四・三%の中小企業が賃上げ。そのうち業績改善を伴わない防衛的賃上げが五九・一%。売上げや利益は伸びてないが、赤字でも自腹を切って賃上げしたのが大半。約八割の企業は労務費の価格転嫁できず、潰れるのも時間の問題かもしれない。
他方、先日、総理は、最重視すべきは賃上げ、賃上げこそが成長戦略の要と高らかにのたまい、その中身は、中堅と中小の成長志向企業に充実支援とすると演説。中小企業三百三十六万社、金を流すのはそのうちごくごくごく一部。全体の賃上げが実現するような経済つくる気なし。
賃上げできない企業はさっさと倒産させて、失業者は新たに安い労働力として市場に供給。資本側の守護神、国民にとっての貧乏神、日本社会の破壊を提案し続ける経済音痴の集まり、財政制度等審議会が掲げるばかの一つ覚え、新陳代謝。つまりは、中小企業の淘汰をそのまま進めようとする政権運営。これじゃ、総理になって喜ぶあなたと資本側にとっての楽しい日本ではないですか。賃上げこそが成長戦略の要だと言うならば、賃上げできる経済状況をつくるのがお仕事ではないですか。
失われた三十年とコロナで弱り、とどめを刺す物価高から国民を守る。まずは消費を喚起、初めに軍資金をみんなに渡すところからしか楽しい日本は始まらない。
総理、消費税廃止、一律給付、社会保険料の減免やってくれますか。総裁選での公約を総理になった途端にほごにしたあなたには難しいかな。
国民の皆さん、生活が苦しいのはあなたのせいではない。政治がこのように間抜けだからです。失われた三十年を四十年にしないため、れいわ新選組を先頭に立たせてください。まずは、腐り切った国会を、与野党の茶番をぶった切ってまいります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
石
石破茂#27
○内閣総理大臣(石破茂君) 山本太郎議員の御質問にお答えをいたします。
おまえは楽しいのかというお尋ねを頂戴をいたしました。
私は議員になって今年で四十年目になりますが、議員会館の部屋には先憂後楽という、そういうような書を掲げさせていただいております。そうありたいと思っておりますが、委員の御指摘を借りれば、苦虫をかみ潰したような顔というのはなるたけしなければいいなというふうに思いますので、御指摘を踏まえて改善に努力をいたしてまいりたいと思っておるところでございます。
いずれにいたしましても、一つ一つの判断が国民の皆様方の未来を左右すると、こういう緊張感は欠かしてならないというふうに思っておるところでございます。なるべくは人の悪口を言わずに過ごしたいなというふうに思ったりもいたしておるところでございます。
需要喚起策としての消費税の廃止、給付金、社会保険料の減免についてお尋ねをいただいております。
消費税につきましては、急速な高齢化に伴い社会保障給付費が大きく増加する中におきまして、全世代型社会保障制度を支える重要な財源であると位置付けております。政府として、その引下げを行うことは適当ではないと思っております。
総合経済対策で決定をいたしました給付金につきましては、賃上げの効果が出るまでの間の物価高対策として講じるものでございますが、費用対効果を踏まえて、全国民に一律ではない、賃上げの恩恵を受けにくい低所得者の方々に支給をするものでございます。
社会保険料につきましては、相互扶助の考え方に基づく安心のための拠出でございます。これは全て必要な給付として再分配をされるものでございまして、可処分所得向上のために幅広く保険料の減免を行うということは、給付と負担の関係が不明確となります。財源はどうするのかという観点もございます。慎重に検討しなければならないと思います。
貧困率についてでありますが、令和四年国民生活基礎調査の結果によりますれば、令和三年の相対的貧困率は全体が一五・四%、六十五歳以上の高齢者の貧困率は二〇・〇%、一人親世帯の貧困率は四四・五%と承知をいたしております。全体及び一人親世帯につきましては近年低下はいたしておりますが、この貧困率を下げるべく努力をするのは当然のことだと思っております。
国民の生活意識についてでございますが、令和五年国民生活基礎調査では、暮らしの状況を総合的に見てどう感じているかという生活意識を調査しており、生活が苦しいと答えた割合は、全世帯で五九・六%、高齢者の世帯で五九・〇%、児童のいる家庭で六五%というふうに承知をいたしております。近年これらは低下傾向にございますが、直近の令和五年については上昇しております。このような生活意識が改善されるように、これも努力をいたしてまいりたいと考えております。
我が国経済は、コストカット型経済から脱却し、デフレに後戻りせず、賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行できるかどうかと、この分岐点にあるというのは、この本会議におきまして累次申し上げているとおりでございます。物価を上回る賃上げの定着に向けまして、賃金が上がっていく環境をつくることが基本であります。
総合経済対策で決定した給付金につきましては、こうした賃上げの効果が出るまでの間の物価高対策として講じるものでございますが、費用対効果を踏まえ、全国民に一律ではなく、賃上げの恩恵を受けにくい低所得者の方々に支給すると、このようにいたしております。
経済再生についてでありますが、バブル崩壊以降、金融システム問題やリーマン・ショックなど様々な困難に日本経済は見舞われてまいりました。この間、企業は短期的な収益確保のため、賃金や成長の源泉であります投資を抑制、結果として消費の停滞、物価の低迷、さらには成長の抑制がもたらされたと、このように考えております。
国内投資や賃金にようやく明るい兆しが出始めており、現在、我が国経済は賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行できるか否か、その分岐点にございます。この機会を逃すことなく高付加価値創出型経済へ移行いたしますため、賃上げこそ成長戦略の要との認識の下、物価上昇に負けない賃上げを起点として、国民の皆様の所得、経済全体の生産性の向上を図ります。
二〇二四年倒産件数過去最多の事業分野の例について全て挙げよというような御指摘でございました。
民間の調査機関によれば、年間倒産件数が過去最多となったものとして、飲食店、居酒屋、酒場、ビヤホール、中華料理店、その他の東洋料理店、ラーメン店、西洋料理店、そば・うどん店、ハンバーガーが含まれるその他の一般飲食店、焼き肉店、農業、米作農家、タクシー業、医療機関、病院、診療所、歯科医院、児童福祉事業、介護事業、訪問介護、経営コンサルタント業、学習塾、葬儀社、脱毛サロンなどのエステ業、美容院、新聞販売店、芸能プロダクション、これらが該当しておるところでございます。
年間倒産件数が過去最多となる見通しであるものといたしましては、米菓、米の菓子でございますが、米菓製造業、漬物店、粉物店、粉もん店が該当すると、このように承知をいたしておるところでございます。
消費税の廃止、給付金、社会保険料の減免について、先ほどの繰り返しになって恐縮でございますが、お尋ねでございますのでもう一度お答え申し上げます。
これを廃止することは適切ではない、また引下げを行うことは適当ではないと先ほど申し上げたとおりでございます。総合経済対策で決定いたしました給付金につきましては、賃上げの効果が出るまでの間の物価高対策として講じるものでございます。賃上げの恩恵を受けにくい低所得の方々に支給するということでございますのも、先ほど申し上げたとおりでございます。
以上、繰り返しでございますが、答弁をさせていただきました。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁をさせていただきます。拍手
〔国務大臣伊東良孝君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →おまえは楽しいのかというお尋ねを頂戴をいたしました。
私は議員になって今年で四十年目になりますが、議員会館の部屋には先憂後楽という、そういうような書を掲げさせていただいております。そうありたいと思っておりますが、委員の御指摘を借りれば、苦虫をかみ潰したような顔というのはなるたけしなければいいなというふうに思いますので、御指摘を踏まえて改善に努力をいたしてまいりたいと思っておるところでございます。
いずれにいたしましても、一つ一つの判断が国民の皆様方の未来を左右すると、こういう緊張感は欠かしてならないというふうに思っておるところでございます。なるべくは人の悪口を言わずに過ごしたいなというふうに思ったりもいたしておるところでございます。
需要喚起策としての消費税の廃止、給付金、社会保険料の減免についてお尋ねをいただいております。
消費税につきましては、急速な高齢化に伴い社会保障給付費が大きく増加する中におきまして、全世代型社会保障制度を支える重要な財源であると位置付けております。政府として、その引下げを行うことは適当ではないと思っております。
総合経済対策で決定をいたしました給付金につきましては、賃上げの効果が出るまでの間の物価高対策として講じるものでございますが、費用対効果を踏まえて、全国民に一律ではない、賃上げの恩恵を受けにくい低所得者の方々に支給をするものでございます。
社会保険料につきましては、相互扶助の考え方に基づく安心のための拠出でございます。これは全て必要な給付として再分配をされるものでございまして、可処分所得向上のために幅広く保険料の減免を行うということは、給付と負担の関係が不明確となります。財源はどうするのかという観点もございます。慎重に検討しなければならないと思います。
貧困率についてでありますが、令和四年国民生活基礎調査の結果によりますれば、令和三年の相対的貧困率は全体が一五・四%、六十五歳以上の高齢者の貧困率は二〇・〇%、一人親世帯の貧困率は四四・五%と承知をいたしております。全体及び一人親世帯につきましては近年低下はいたしておりますが、この貧困率を下げるべく努力をするのは当然のことだと思っております。
国民の生活意識についてでございますが、令和五年国民生活基礎調査では、暮らしの状況を総合的に見てどう感じているかという生活意識を調査しており、生活が苦しいと答えた割合は、全世帯で五九・六%、高齢者の世帯で五九・〇%、児童のいる家庭で六五%というふうに承知をいたしております。近年これらは低下傾向にございますが、直近の令和五年については上昇しております。このような生活意識が改善されるように、これも努力をいたしてまいりたいと考えております。
我が国経済は、コストカット型経済から脱却し、デフレに後戻りせず、賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行できるかどうかと、この分岐点にあるというのは、この本会議におきまして累次申し上げているとおりでございます。物価を上回る賃上げの定着に向けまして、賃金が上がっていく環境をつくることが基本であります。
総合経済対策で決定した給付金につきましては、こうした賃上げの効果が出るまでの間の物価高対策として講じるものでございますが、費用対効果を踏まえ、全国民に一律ではなく、賃上げの恩恵を受けにくい低所得者の方々に支給すると、このようにいたしております。
経済再生についてでありますが、バブル崩壊以降、金融システム問題やリーマン・ショックなど様々な困難に日本経済は見舞われてまいりました。この間、企業は短期的な収益確保のため、賃金や成長の源泉であります投資を抑制、結果として消費の停滞、物価の低迷、さらには成長の抑制がもたらされたと、このように考えております。
国内投資や賃金にようやく明るい兆しが出始めており、現在、我が国経済は賃上げと投資が牽引する成長型経済に移行できるか否か、その分岐点にございます。この機会を逃すことなく高付加価値創出型経済へ移行いたしますため、賃上げこそ成長戦略の要との認識の下、物価上昇に負けない賃上げを起点として、国民の皆様の所得、経済全体の生産性の向上を図ります。
二〇二四年倒産件数過去最多の事業分野の例について全て挙げよというような御指摘でございました。
民間の調査機関によれば、年間倒産件数が過去最多となったものとして、飲食店、居酒屋、酒場、ビヤホール、中華料理店、その他の東洋料理店、ラーメン店、西洋料理店、そば・うどん店、ハンバーガーが含まれるその他の一般飲食店、焼き肉店、農業、米作農家、タクシー業、医療機関、病院、診療所、歯科医院、児童福祉事業、介護事業、訪問介護、経営コンサルタント業、学習塾、葬儀社、脱毛サロンなどのエステ業、美容院、新聞販売店、芸能プロダクション、これらが該当しておるところでございます。
年間倒産件数が過去最多となる見通しであるものといたしましては、米菓、米の菓子でございますが、米菓製造業、漬物店、粉物店、粉もん店が該当すると、このように承知をいたしておるところでございます。
消費税の廃止、給付金、社会保険料の減免について、先ほどの繰り返しになって恐縮でございますが、お尋ねでございますのでもう一度お答え申し上げます。
これを廃止することは適切ではない、また引下げを行うことは適当ではないと先ほど申し上げたとおりでございます。総合経済対策で決定いたしました給付金につきましては、賃上げの効果が出るまでの間の物価高対策として講じるものでございます。賃上げの恩恵を受けにくい低所得の方々に支給するということでございますのも、先ほど申し上げたとおりでございます。
以上、繰り返しでございますが、答弁をさせていただきました。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁をさせていただきます。拍手
〔国務大臣伊東良孝君登壇、拍手〕
伊
伊東良孝#28
○国務大臣(伊東良孝君) 山本太郎議員にお答えいたします。
物価高対策の給付金の支給金額などについてお尋ねがありました。
昨年十一月に閣議決定された経済対策により、住民税非課税世帯に対し、一世帯当たり三万円を目安として給付金の支給を行うほか、住民税非課税世帯のうち、子育て世帯については子供一人当たり二万円を加算することといたしております。
国の補正予算の成立以降、自治体において順次給付に向けた手続を進めていただいており、一部の自治体においては十二月中に給付を開始したと聞いております。
給付金の対象を絞った理由についてお尋ねがありました。
今般の経済対策においては、国民生活や事業活動を守り抜くため、当面の対応として、物価高に伴う家計や事業者の負担を軽減することといたしております。この中で、特に物価高の影響を受ける低所得者の方々に迅速に支援を届けるため、住民税非課税世帯を対象に給付を行うことといたしております。
住民税非課税世帯以外の方への対応についてお尋ねがありました。
今般の経済対策において、住民税非課税世帯以外の方々に対しましては、重点支援地方交付金を活用して、子供食堂に対する負担軽減など、自治体において様々な物価高対策を講じることにより必要な支援を行うことといたしております。
また、四点目でありますけれども、NPOキッズドアからの要望を受けての対応についてお尋ねがありました。
御指摘の要望書につきましては、こども家庭庁に対して提出されたものとは伺っておらず、重点支援地方交付金を所管する内閣府地方創生推進室には伝達されておりませんものと承知しております。
いずれにいたしましても、住民税非課税世帯以外の方々に対しましては、重点支援地方交付金を活用して、自治体が地域の実情に応じて必要な子育て世帯支援などを講じることができることといたしているところであります。拍手
〔国務大臣赤澤亮正君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →物価高対策の給付金の支給金額などについてお尋ねがありました。
昨年十一月に閣議決定された経済対策により、住民税非課税世帯に対し、一世帯当たり三万円を目安として給付金の支給を行うほか、住民税非課税世帯のうち、子育て世帯については子供一人当たり二万円を加算することといたしております。
国の補正予算の成立以降、自治体において順次給付に向けた手続を進めていただいており、一部の自治体においては十二月中に給付を開始したと聞いております。
給付金の対象を絞った理由についてお尋ねがありました。
今般の経済対策においては、国民生活や事業活動を守り抜くため、当面の対応として、物価高に伴う家計や事業者の負担を軽減することといたしております。この中で、特に物価高の影響を受ける低所得者の方々に迅速に支援を届けるため、住民税非課税世帯を対象に給付を行うことといたしております。
住民税非課税世帯以外の方への対応についてお尋ねがありました。
今般の経済対策において、住民税非課税世帯以外の方々に対しましては、重点支援地方交付金を活用して、子供食堂に対する負担軽減など、自治体において様々な物価高対策を講じることにより必要な支援を行うことといたしております。
また、四点目でありますけれども、NPOキッズドアからの要望を受けての対応についてお尋ねがありました。
御指摘の要望書につきましては、こども家庭庁に対して提出されたものとは伺っておらず、重点支援地方交付金を所管する内閣府地方創生推進室には伝達されておりませんものと承知しております。
いずれにいたしましても、住民税非課税世帯以外の方々に対しましては、重点支援地方交付金を活用して、自治体が地域の実情に応じて必要な子育て世帯支援などを講じることができることといたしているところであります。拍手
〔国務大臣赤澤亮正君登壇、拍手〕
赤
赤澤亮正#29
○国務大臣(赤澤亮正君) 日本銀行のアンケート調査についてお尋ねがありました。
実は、回答を既に質問の中でお触れになっておりますが、御通告があったと承知しておりますので、そのままお答えさせていただきます。
本年一月十七日に日本銀行が公表した生活意識に関するアンケート調査の二〇二四年十二月調査では、一年前と比べてあなたの暮らし向きがどう変わったと感じますかという質問に対し、ゆとりがなくなってきたと回答した割合は択一回答で五七・一%となっており、その理由として最も多く挙げられている回答は、複数回答で、物価が上がったからの八九・七%となっています。拍手
〔国務大臣江藤拓君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →実は、回答を既に質問の中でお触れになっておりますが、御通告があったと承知しておりますので、そのままお答えさせていただきます。
本年一月十七日に日本銀行が公表した生活意識に関するアンケート調査の二〇二四年十二月調査では、一年前と比べてあなたの暮らし向きがどう変わったと感じますかという質問に対し、ゆとりがなくなってきたと回答した割合は択一回答で五七・一%となっており、その理由として最も多く挙げられている回答は、複数回答で、物価が上がったからの八九・七%となっています。拍手
〔国務大臣江藤拓君登壇、拍手〕