予算委員会

1956-12-06 参議院 全128発言

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会議録情報#0
昭和三十一年十二月六日(木曜日)
   午後零時四十三分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員中村正雄君辞任につき、その
補欠として海野三朗君を議長において
指名した。
    ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     苫米地義三君
   理事
           伊能 芳雄君
           迫水 久常君
           左藤 義詮君
           堀木 鎌三君
           吉田 萬次君
           天田 勝正君
           中田 吉雄君
           吉田 法晴君
           森 八三一君
   委員
           井上 清一君
           新谷寅三郎君
           苫米地英俊君
           成田 一郎君
           野本 品吉君
           林田 正治君
           前田佳都男君
           東   隆君
           荒木正三郎君
           内村 清次君
           海野 三朗君
           小林 孝平君
           曾祢  益君
           永岡 光治君
           羽生 三七君
           松浦 清一君
           山田 節男君
           加賀山之雄君
           梶原 茂嘉君
           田村 文吉君
           千田  正君
           八木 幸吉君
  国務大臣
   内閣総理大臣  鳩山 一郎君
   法 務 大 臣 牧野 良三君
   外 務 大 臣 重光  葵君
   大 蔵 大 臣 一萬田尚登君
   通商産業大臣  石橋 湛山君
   労 働 大 臣 倉石 忠雄君
   国 務 大 臣 太田 正孝君
   国 務 大 臣 正力松太郎君
  政府委員
   内閣官房副長官 松本 瀧蔵君
   法制局長官   林  修三君
   自治庁行政部長 藤井 貞夫君
   自治庁財政部長 小林與三次君
   外務審議官   森  治樹君
   外務省条約局長 下田 武三君
   大蔵省主税局長 原  純夫君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       正木 千冬君
  説明員
   法務省保護局長 福原 忠男君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和三十一年度予算の執行状況に関
 する調査の件(昭和三十一年度予算
 の執行状況に関する件)
    ―――――――――――――
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苫米地義三#1
○委員長(苫米地義三君) ただいまより委員会を開会いたします。
 昭和三十一年度予算の執行状況に関する調査を議題といたします。順次質疑をお願いいたします。
 つけ加えて申し上げますが、総理の出席は約一時間ということでございますから、そのおつもりで御質疑をお願いしたいと思います。
 なお、総理は御不自由なおからだでございますから、すわったままで御答弁願うことに御了解を願います。
 順次御質疑を願います。
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中田吉雄#2
○中田吉雄君 鳩山総理に。本臨時国会も、本日をもって終了することになっていましたが、本日午前の委員長の御報告によりますと、政府との方から本国会を延長するような、要請があったやに聞いたわけですが、この国会の会期の延長について、自由民主党内におきまして、この会期の延長の理由といたしまして、まず一つは、どの会派とは申し上げませんが、ある会派は、会期を延長した方が、やがて行われる総裁公選における主導権確保に有利である、どういう理由かしりませんが、それが一つと、もう一つは、主導権確保のためには、新聞紙上にも、あるいは雑誌その他にも、あるいは一般の世評でも伝えられていますが、有力な総裁候補の三省のうち、それぞれ億をこす単位の資金を必要とする、そういうようなことから、次期総裁候補が総裁になるために、電気産業、石炭産業と結びついて、そしてその資金の調達をはかっている、そのために、どうしてもスト規制法を通さざるを得ない独占資本からの絶対的な要請がある。そして、委員会の審査を省略して一挙に本会議でこれを通過しようとしたのも、その石炭電力産業に対するゼスチュアであり、本国会を延長しても、ぜがひでも通そうとされるのは、主として、そういう党内主導権の争いの具に会期の延長がもてあそばれているではないかというふうな風聞が伝わっているわけであります。特に、石炭産業、電力産業等からの巨大な政治献金とからんで、この会期延長が云々されているという風説がしきりでありますが、総理とされては、そういうことに対して御案内でしょうか、御所見をお伺いしたいと思うわけであります。
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鳩山一郎#3
○国務大臣(鳩山一郎君) ただいまあなたのおっしゃったようなうわさについては、私少しも関知しておりません。ある候補者が主導権確保のために会期を延長するというのは、ただいま初めて聞いたのであります。
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中田吉雄#4
○中田吉雄君 鳩山総理が念願とされます日ソ交渉に一切の政治生命をかけられ、清廉な晩節を望まれる総理とされては、そういうことは私も毛頭疑いませんしいたしますが、しかし、御案内のように、昭和二十八年、スト規制法ができました際に、やはり、電気、石炭産業から保守政党に対して莫大な政治献金がされているという説が流布されておったのです。ところが、それは巷間の浮説にすぎないということが言われておったわけですが、私の所属いたします地方行政委員会に提出された政治資金規正法に基く資料によると、その膨大な額が、電気工業経営者会議、電気事業者連合会、石炭協会、日本石炭連合協会から五千万に近い金が献金されておる。そうして、昭和二十九年には、わずか八百万に減っているわけであります。当時、スト規制法が強行された。その通過が強行されたことは、当時のいろいろな説が必ずしも巷間の浮説ではなかった、さらにまた、造船利子補給法案が国会で難航した際にも強行され、そうしてその後造船疑獄が起きたことは御案内の通りであります。われわれとしましては、この重大な国会の会期が主導権争いやそういうことのために、労働者の持つ基本的な権利を制限するようなスト規制法を会期を延長しても強行突破されようとすることに対しては、重大な関心を持って強く反対するものであります。特に、総裁公選ということもからんでいろいろないまわしい風聞が伝っています。これらのすべてを信じようとはしませんが、清潔な、廉潔な政治を打ち立てますには、やはりそういうものがあってはならぬと思われますので、私は、昭和二十八年造船利子補給法案が出たときのように、三たびそういう轍がないように総理に強く希望するものであります。これに対する御所信をお伺いしたいと思うわけであります。
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鳩山一郎#5
○国務大臣(鳩山一郎君) そういうようなうわさもスト規制法との関係において私はまだ聞いておりません。ないということを信じております。
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中田吉雄#6
○中田吉雄君 今後政局がどう変るか、われわれの予測は困難ですが、しかし、今の状態でありますと、明年度は、四月一日から通常予算を実施することができぬで、あるいはひょっとすると、暫定予算を組まざるを得ない事情になるではないか、もしそういうことになりますと、政府各関係機関、地方公共団体、日本経済に対する影響が非常に多いと思うわけであます。総理は、近く日ソ共同宣言の批准を機に隠退されるやに仄聞いたしていますが、やはりそういう支障のないような手順をとっておかれますことは、鳩山内閣として、予算編成期を迎えて重大な国民に対する責任ではないかと思うわけですが、総理大臣並びに一萬田大蔵大臣のその見通しについて一つお伺いしたいと思うわけであります。暫定予算なしに果してやり得るかどうか。
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一萬田尚登#7
○国務大臣(一萬田尚登君) お答え申します。ただいまのところ、予算編成の作業も順調に進んでおります。今、来年度の予算は暫定予算になるという考えは毛頭もっておりません。
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中田吉雄#8
○中田吉雄君 御所信のほどはお伺いいたしたのですが、昨年度の、第二次鳩山内閣が編成されました昭和三十一年度の予算編成の経過を見ますると、なかなか一萬田大蔵大臣が言われたようにいくかどうか懸念せざるを得ないわけであります。たとえば、三十年の十二月十九日に自由民主党の予算編成方針がきまり、政府の方針は十二月二十五日にきまり、大蔵省は十二月三十日に一兆二百九十六億の予算案を閣議に出し、そうして鳩山総理が一月十九日に裁断をされ、一月二十日に一兆三百四十九億の予算がきまって、なかなか長い経過をたどっておるのですが、この十二月二十日に通常国会が召集され、首班指名がスムースに行われたといたしましても、なかなか困難ではないかと思うのですが、重ねて一萬田大蔵大臣にお伺いします。昨年の経過と関連して。
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一萬田尚登#9
○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。予算編成の今後の過程についていろいろと憶測といいますか、ああも、こうもといろいろ考えれば、これはいろいろの結論が出ると思いますが、今、予算編成の作業をしておる私としましては、今御心配のように来年度の予算において暫定を組まなくてはならぬというふうには今の段階では考えておりません。
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中田吉雄#10
○中田吉雄君 一萬田大蔵大臣にお伺いいたしますが、日本経済の現況は、昭和三十一年度の予算の編成当時とは非常に好転していますが、本年度の国民所得、それから本年度の歳入の実収高、租税及び専売納付金等の予想、推計です。また明三十二年度の国民所得はどういうふうに伸びていくか、また、税法を現行のままといたしますなら、本年度に比べてどれだけの伸びが税収で予想されるか、そういうことについてお伺いしたいと思います。
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一萬田尚登#11
○国務大臣(一萬田尚登君) ただいまの御質疑に対しましては、具体的に数字をもってお答えしなくてはならぬと思っておりますが、今、私この数字を正確にここに持っておりませんので……。ただ、この国民所得もむろん相当の増大をいたすことは予想されるのであります。また従って税収入もふえる、これはいかほど税収入が的確にふえるかはもう少し経過を見ないと必ずしも言えないと思いますが、まあたとえば三十一年度の会計年度にしましても、少くとも私は五百億を下らざる増収はあるだろう、かように考えて、三十二年度においても、従って相当一般に言われておる千億は下らない増収を見るだろう、かように考えておる次第であります。
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中田吉雄#12
○中田吉雄君 もう五分しかありませんので何ですが、もっと一つ、この予算委員会に当局を呼び出して、前もって連絡してあるのですから、昭和三十一年度の十月末の租税や印紙収入等の調べ等から推計すると五百億を下らざるという表現ですからいいわけですが、それはもう少し、やはり私たちがいろいろの見通しを立てるために一つぜひとも直ちに事務当局を呼んでいただいて発表していただきたいと思います。
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一萬田尚登#13
○国務大臣(一萬田尚登君) 数字でありますので、政府委員からできるだけのことを答弁させます。
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原純夫#14
○政府委員(原純夫君) 補足して御説明申し上げます。本年十月末の租税及び印紙収入の収入実績は四千九百九億円であります。これは一般会計分だけであります。前年の同じ時期に比べまして六百五十三億円ふえております。年度間で幾らふえるか、その後九月決算を映しまして最近の税収というものは非常に大きく伸びておりますので、さらにこれよりも大きくふえるだろうと思います。ただしこれは前年の実績に対する増でありますから、予算が前年度よりふえておりますから、ある程度はふえるのは当然必要である、予算の増が約三百六十億でありますから、そういうような数字を引いて考えなければいけないわけであります、それに最近の増、さらに今後の増を見込みますれば、ただい左大臣から申されましたように、本年五百ではとてもきかないと思います。六百、七百、あるいはもっとの数字になるかとも思います。確定的な数字につきましては、なお私どももう少し検討を重ねまして、しかるべき機会に申し上げたい、来年度も、ただいま大臣は千億はあると言われましたが、それを相当大きく上回ると思います。何分最近の経済の好況が相当急ピッチで税収に出てきておりますから、そういうようなふうに考えております、これらにつきましてもなお検討を重ねまして、いずれしかるべき時期になおはっきりしたことを申し上げたいと思います。
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中田吉雄#15
○中田吉雄君 国民所得の推計……。
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原純夫#16
○政府委員(原純夫君) 国民所得の数字は、これは経済企画庁が中心になってやっておられますが、私ここで、税の方にも関係あるという意味で受け売り的に申し上げたいと思います。よく基礎数字が動きますので、これが最近の数字かどうか若干保証しがたいのですが、少くとも一ヵ月前くらいの数字では、三十一年度の国民所得の見込みが七兆四千九百三十億ということになっております。三十二年度はこれに対して七兆九千四百三十億というのを一応の見込みとされております。ただしこれは政府として練った上正式に申し上げるというのではなくて、一応何と申しますか、試みに数字をはじいたところが、そうなるというような数字と承知いたしております。
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苫米地義三#17
○委員長(苫米地義三君) 中田君、もう時間であります。
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中田吉雄#18
○中田吉雄君 相当伸びがあるようですが、これを明年度の予算に組んで再配分するよりも、人事院の勧告等もあったのだし、やはり補正を組んでベース・アップし、さらにこれまでの国民の重い税負担があったのだから、来年度の税制改革を待ってということでなしに、やはり第四四半期等で減税措置等はできませんか。
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一萬田尚登#19
○国務大臣(一萬田尚登君) そうしまして、税の自然増収が相当多額にある、これはどういうふうに考えるかということになりますが、私は今日の日本の経済の状態から見まして、ここで自然増収があって、歳入がふえたから、これをすぐ歳出に充てて使っていく、こういうことは厳に私は慎しむべきである。こういう場合においては慎重の上にも慎重に取り扱うべきである、かように考えておるわけです。減税のことにつきましてはこれはただいま臨時税制調査会に諮問をしまして、三十二年度におきまして大幅な減税を実行しよう、かように考えております。これは私はやはりいろいろな角度から考えなくてはなりませんが、三十二年度の減税に見込むのが適当であろう、かように考えております。なお、この給与関係につきましては、先般人事院の勧告がありました。政府といたしましても、人事院の勧告をできるだけ尊重すべきであるという方針のもとで、ただいま検討を加えておるわけであります。その検討の結果を待ちまして善処いたすべきことは善処いたします。
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中田吉雄#20
○中田吉雄君 自治庁長官にお伺いしますが、地方債が大体五千二百億くらい累積していまして、毎年度の償還額が発行額よりも、許可額よりも多い、このことが地方財政のガンになっているようであります。再建整備法を適用し、昇給昇格をストップし、人員整理をし、公共事業を圧縮して収支のバランスをとっても、どうにもならぬ大きな壁として毎年七、八百億の償還を要する地方債がガンとなっていますが、これに対して明年度根本的な対策を立てずして、地方財政の健全化は不可能だと思うのですが、これに対する太田自治庁長官の御所見をお伺いしたいと思います。
 それともう一つは、昨年の春地方公務員が国家公務員よりか給与単価が高いということで、厳重な調査をやってその結果もみたのですが、最近は私の伝え聞くところでは、むしろ国家公務員よりか低いということを承わっておるのですが、調査もされているやに聞いておりますが、国家公務員に比較しての計数的にどういう水準にあるかということもあわせてお伺いいたしたい。
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太田正孝#21
○国務大臣(太田正孝君) 地方財政における地方債の第一の問題でございますが、お示しの通り非常にむずかしい段階に来ております。五千二百億というお言葉がございましたが、大まかに申して五千億見当、いろいろ単独事業とか何とかいうこともございますが、まあ五千億と見ましてこの元利償還などの関係はお示しの通りでございます。これをどうするかという、こういう問題でございますが、実際は地方債の問題は過去の地方債をどうする、今後も地方債によらなければならぬものがあるが、これをどうするか、こう二つに分けられるかと思います。お示しの過去の地方債は、本来の財政の筋を追わなかったがために生じたと私は見ております。すなわち一般財源によるべきものを地方債によった。地方債の適格性でないものにも地方債をもってきた。その額が非常に大きくなってきて今日になったと思います。従ってここを考えなければ、財政の原則に基いて一般財源によるものを一般財源に、地方債によるものを地方債に、いわゆる適格地方債、同町にその起債の条件等も考えなければならぬのでございます。私といたしましては、この旧債を処理するについて、無理に一般財源によるものを地方債に押しつけたものがはっきりしておるものが少くありません。この問題を解決しなければ、元金の問題も片づきません。同時に利子の問題も非常に大きくなっておりまするので、元利を合せまして旧債については、この観点から処理しなければならぬと思っております。将来の、これからやる問題につきましては、やはり償還能力というものを考えて、地方債によるべきものはその限度をはっきりしなきゃならぬ。一般財源でなく地方債によるのがしかるべきものと思ったものに地方債を認めていく。しこうしてその償還の能力のあるかないかということは非常な大きな将来の地方債をきめる点になると思います。同時に利子の点あるいは償還期限の点等につきましても合理的に考えていかなきゃならぬ。大へん利子が高うございまして、ことに地方債の立場からいえば低めてもらわなきゃならぬものがございます。これは国家財政の建前からも、国家金融の建前からいたしましても、大蔵省等におきまして利子の下がる傾向に出ておりますが、特に地方債についてはその点を考えていかなければならぬ。また償還期限についても考えていかなきゃならぬと思います。要するに財政の基本原則によりまして、一般財源によるべきものは一般財源によって、地方債によるべきものは厳格なるワクのうちに考えていかなきゃならぬということをもとにして、旧債につきましても、新しいこれからの地方債につきましても、この判断のもとに解決すべきものと思っております。いかにも額が大きゅうございますし、そのうちで特に一般財源によるべきものを地方債によった。それが今日の地方財政の一番ガンになっておりまするので、この点に手を触れなきゃならぬと思っております。私どもとしても予算の建前からも財政当局とそれぞれの交渉はしているところでございますが、考え方としてはかくあるべきものと思っております。
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中田吉雄#22
○中田吉雄君 計数的に一つ。
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太田正孝#23
○国務大臣(太田正孝君) 第二に地方公務員の問題でございますが、現下の地方公務員の給与というものは国家公務員に比べて水準がどうか、中田委員のお言葉ではむしろ低いじゃないかというようなお言葉でございました。人事院の勧告は地方公務員は国家公務員よりも高いというように書かれております。もし昨年の、すなわち昭和三十一年の一月十日を基準として調べましたあの大規模の調査の結果、統計として現われたものは、国家公務員よりも高くなっております、平均でございますが高くなっておる。しかるにこの三十年一月十日以後、すなわち昨年から今年大ざっぱにいって二年間にいかなることが地方財政の上に起ったかと申しますと、すでに世間でも御承知の通り私は大分地方財政は引き締ったと思っております。その引き締ったということは、人件費に関する限りにおきまして、あるいは昇給をとめますとか、あるいは遅らすとかいうような事実をもってしております。さらに新陳代謝その他の人件費の合理化をはかっておりますが、その結果といたしまして、これは相当にきびしいものでございましたので、現状におきましては、昭和三十年一月十日現在では地方公務員の力が平均的に高かったものがあるという事実を認めますと同時に、この二年間の結果は現状ではどうかと申しますると、この前のような詳しい調べはできませんけれど、今申しました判断に間違いないといたしまするならば、大まかに申して、国家公務員と地方公務員とは大体似た水準になったのではないか、低いということは私まだ言い切りません、少くとも同額になっているのじゃないか。もちろんある地方団体においては国家公務員より高いものもございます。同時に市町村等におきましてはずっと低いものもございます。達観いたしまして、昨年一月十日現在の計数は国の大規模な調査によって権威的に調べたもので、あの通りでございます。当時平均的には地方公務員は高かったが、現状においては大体同じような水準にあるのではないか。これが私の判断でございます。まあ間違いない判断かと思っております。
 なお、財政についての数字は、財政部長からお答え申し上げます。
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中田吉雄#24
○中田吉雄君 五十円ぐらい低いんじゃないんですか。
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小林與三次#25
○政府委員(小林與三次君) 今の、公務員のベースを計数的にというお尋ねでございましたが、今大臣から答弁がありました通り、現在の実情は精細に調べたわけじゃございません。ただ、各県の昇給延伸の状況とか、そういうものの資料は相当集めております。しかし、これも具体的にどれだけどうしたかということは、二年間を通じて見なくちゃなりませんので、正確なことは必ずしも断言はできませんが、一般の府県におきましてはもう大差がない、あるいは所によっては低いところも多少出ておるのではないかと思います。三十年の一月現在の調査の場合でも、府県のうちには必ずしも高いとは言い切れないものも、それはあったのでございます。どれだけの金額が低いかということは、申し上げるだけの資料は持ち合しておりませんが、一般の府県におきましては、もうとんとん――同じだということは言えるのじゃないかとこういうふうに存じております。
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苫米地義三#26
○委員長(苫米地義三君) 千田正君、御質疑を願います。
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千田正#27
○千田正君 私は、きわめて短かい時間しかありませんので、端的にお尋ねいたします。
 特に総理大臣にお尋ねいたしますのは、今度日ソ条約がいよいよ批准になりまして、日本もやがて国際連合に参加する好機をつかんだのでありまするが、国際連合に参加すると同時に、日本の立場は、非常に重大なかつまた微妙な立場に立つと思うのであります。それは何かといいまするというと、いわゆるこの東洋におきまして長い間のわれわれの同族のように考えられておりましたところの台湾政権とただいまの中共と、この二つの問題が当然日本にとって善処しなくちゃならない立場に立たされると思うのでありまするが、総理大臣としましては、この日ソ条約の批准とともに来たるべきこうした問題に対しましての御所信を承わりたいと思うのであります。すなわち、二つの国を同時にわれわれが慰めるかどうかという問題が重点であると思いますので、この点は総理大臣と外務大臣にお伺いしたいのであります。
 もう一つは、国内問題につきまして、これは私ばかりじゃなく同僚諸君からもしばしばお尋ねしていると思いまするが、この七月以来国会が開かれないままに本日まできておったその間に、国内においては幾多の災害が起きておるのであります。特に最近著しくわれわれの心を打ち、かつまた国民の不安にかられておるのは、北海道、東北地方の冷害と、しかも最近の新聞紙上に伝えられるところによると 北海道においては婦女子その他の人身売買までも行われるような状況に立ち至っておる。これは、とりもなおさずその間におけるところの政府の施策が十分でなかった、これはどうしても鳩山内閣の一つの大きな責任であると私は考えるのであります。特に国内対策のうちにも、鳩山内閣の公約でありますところの社会制度の確立という点から見ましても、こういう問題は特に善処しなくてはならない。あるいは地方自治団体の財政の関係から見ましても、国民健康保険等に関するいわゆる自治団体の負担の削減と、こういう問題もからんでおりますので、この点を鳩山首相の所信を承わっておきたいと思うのであります。
 この二点の中の最後の社会不安の点にもう一つありますのは、毎年心々繰り返して私はこの予算委員会であなたにお尋ねしておるのでありまするが、毎年卒業するところの大学の卒業生、あるいは、高等学校の事業生が、卒業しても職にありつけない。完全雇用が鳩山内閣の方針であるとするならば、少くともこうした青年諸君の就職という点においては特に留意していただかなければならぬのでありまするが、この際、この点を公約をされておる立場上からの総理大臣のお言葉をちょうだいしたいと思うのであります。
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鳩山一郎#28
○国務大臣(鳩山一郎君) 最初は二つの中国の問題についてでしたね。
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千田正#29
○千田正君 ええ。
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