予算委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
昭和三十二年三月三十一日(日曜日)
午前十一時三十二分開会
—————————————
委員の異動
三月二十九日委員栗山良夫君、中野文
門君、西田信一君、館哲二君及び野村
吉三郎君辞任につき、その補欠として
成瀬幡治君、小山邦太郎君、関根久藏
君、土田國太郎君及び苫米地英俊君を
議長において指名した。
三月三十日委員高橋進太郎君、永岡光
治君及び曾祢益君辞任につき、その補
欠として野本品吉君、横川正市君及び
栗山良夫君を議長において指名した。
本日委員横川正市君及び成瀬幡治君辞
任につき、その補欠として曾祢益君及
び中田吉雄君を議長において指名し
た。
—————————————
出席者は左の通り。
委員長 苫米地義三君
理事
迫水 久常君
左藤 義詮君
小林 武治君
安井 謙君
吉田 萬次君
天田 勝正君
中田 吉雄君
吉田 法晴君
森 八三一君
委員
青柳 秀夫君
石坂 豊一君
泉山 三六君
木村篤太郎君
小山邦太郎君
佐藤清一郎君
柴田 栄君
新谷寅三郎君
関根 久藏君
土田國太郎君
苫米地英俊君
仲原 善一君
成田 一郎君
野本 品吉君
林田 正治君
前田佳都男君
武藤 常介君
内村 清次君
海野 三朗君
岡田 宗司君
栗山 良夫君
小林 孝平君
佐多 忠隆君
曾祢 益君
中村 正雄君
羽生 三七君
松浦 清一君
山田 節男君
湯山 勇君
加賀山之雄君
梶原 茂嘉君
田村 文吉君
豊田 雅孝君
千田 正君
八木 幸吉君
国務大臣
内閣総理大臣
外 務 大 臣 岸 信介君
法 務 大 臣 中村 梅吉君
大 蔵 大 臣 池田 勇人君
文 部 大 臣 灘尾 弘吉君
厚 生 大 臣 神田 博君
農 林 大 臣 井出一太郎君
通商産業大臣 水田三喜男君
運 輸 大 臣 宮澤 胤勇君
郵 政 大 臣 平井 太郎君
労 働 大 臣 松浦周太郎君
建 設 大 臣 南條 徳男君
国 務 大 臣 石井光次郎君
国 務 大 臣 宇田 耕一君
国 務 大 臣 大久保留次郎君
国 務 大 臣 小滝 彬君
国 務 大 臣 田中伊三次君
政府委員
内閣官房長官 石田 博英君
内閣官房副長官 北澤 直吉君
法制局長官 林 修三君
自治政務次官 加藤 精三君
防衛庁長官官房
長 門叶 宗雄君
経済企画庁調整
部長 小出 榮一君
経済企画庁計画
部長 大來佐武郎君
大蔵省主計局長 森永貞一郎君
大蔵省主計局次
長 宮川新一郎君
大蔵省主計局次
長 村上 一君
運輸省鉄道監督
局長 權田 良彦君
事務局側
常任委員会専門
員 正木 千冬君
—————————————
本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選
○主査の報告
○昭和三十二年度一般会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十二年度特別会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十二年度政府関係機関予算
(内閣提出、衆議院送付)
—————————————
この発言だけを見る →午前十一時三十二分開会
—————————————
委員の異動
三月二十九日委員栗山良夫君、中野文
門君、西田信一君、館哲二君及び野村
吉三郎君辞任につき、その補欠として
成瀬幡治君、小山邦太郎君、関根久藏
君、土田國太郎君及び苫米地英俊君を
議長において指名した。
三月三十日委員高橋進太郎君、永岡光
治君及び曾祢益君辞任につき、その補
欠として野本品吉君、横川正市君及び
栗山良夫君を議長において指名した。
本日委員横川正市君及び成瀬幡治君辞
任につき、その補欠として曾祢益君及
び中田吉雄君を議長において指名し
た。
—————————————
出席者は左の通り。
委員長 苫米地義三君
理事
迫水 久常君
左藤 義詮君
小林 武治君
安井 謙君
吉田 萬次君
天田 勝正君
中田 吉雄君
吉田 法晴君
森 八三一君
委員
青柳 秀夫君
石坂 豊一君
泉山 三六君
木村篤太郎君
小山邦太郎君
佐藤清一郎君
柴田 栄君
新谷寅三郎君
関根 久藏君
土田國太郎君
苫米地英俊君
仲原 善一君
成田 一郎君
野本 品吉君
林田 正治君
前田佳都男君
武藤 常介君
内村 清次君
海野 三朗君
岡田 宗司君
栗山 良夫君
小林 孝平君
佐多 忠隆君
曾祢 益君
中村 正雄君
羽生 三七君
松浦 清一君
山田 節男君
湯山 勇君
加賀山之雄君
梶原 茂嘉君
田村 文吉君
豊田 雅孝君
千田 正君
八木 幸吉君
国務大臣
内閣総理大臣
外 務 大 臣 岸 信介君
法 務 大 臣 中村 梅吉君
大 蔵 大 臣 池田 勇人君
文 部 大 臣 灘尾 弘吉君
厚 生 大 臣 神田 博君
農 林 大 臣 井出一太郎君
通商産業大臣 水田三喜男君
運 輸 大 臣 宮澤 胤勇君
郵 政 大 臣 平井 太郎君
労 働 大 臣 松浦周太郎君
建 設 大 臣 南條 徳男君
国 務 大 臣 石井光次郎君
国 務 大 臣 宇田 耕一君
国 務 大 臣 大久保留次郎君
国 務 大 臣 小滝 彬君
国 務 大 臣 田中伊三次君
政府委員
内閣官房長官 石田 博英君
内閣官房副長官 北澤 直吉君
法制局長官 林 修三君
自治政務次官 加藤 精三君
防衛庁長官官房
長 門叶 宗雄君
経済企画庁調整
部長 小出 榮一君
経済企画庁計画
部長 大來佐武郎君
大蔵省主計局長 森永貞一郎君
大蔵省主計局次
長 宮川新一郎君
大蔵省主計局次
長 村上 一君
運輸省鉄道監督
局長 權田 良彦君
事務局側
常任委員会専門
員 正木 千冬君
—————————————
本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選
○主査の報告
○昭和三十二年度一般会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十二年度特別会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十二年度政府関係機関予算
(内閣提出、衆議院送付)
—————————————
苫
苫米地義三#1
○委員長(苫米地義三君) ただいまから委員会を開会いたします。
これより昭和三十二年度一般会計予算外二件を議題といたします。
分科会の主査の報告を願います。第一分科会主査吉田萬次君。
この発言だけを見る →これより昭和三十二年度一般会計予算外二件を議題といたします。
分科会の主査の報告を願います。第一分科会主査吉田萬次君。
吉
吉田萬次#2
○吉田萬次君 第一分科会に付託されました案件は皇室費、国会、裁判所、会計検査院、人事院を除く内閣、防衛庁、経済企画庁を除く総理府及び法務省各所管並びに他分科会所管外事項であります。本分科会は、二十九、三十及び三十一日の三日間にわたり、これら各所管の予算につきまして精細な審査を行いました。以下その質疑のうち若干のものについて簡単に御報告申し上げたいと存じます。
まず皇室費についてでございますが、仮宮殿の改装等に必要な経費として六千二百八十万円が計上されているが、本宮殿についてはどのような考えを持っているか、宮内庁は従来皇室関係の営繕にきわめて消極的であり、その日その日を糊塗しているにすぎないため、将来一時に巨額の予算を必要とするような事態に直面することとなると思うが、もっと積極的に国民の理解と協力の上に立った長期計画を策定し、それを逐次実現していくという行き方をとるべきではないかなどの質疑がありました。これに対し宇佐美宮内庁長官から、従来は確かに消極的であったが、仮宮殿の改装とは別に本宮殿の新営も考えなければならないので、三十二年度予算に調査費を計上し、二カ年間で基礎調査を行い、その上で方針を確立する計画で進んでいるとの答弁がありました。
次に国会所管につきましては、国立国会図書館は十分その機能を発揮していると考えるか、三十二年度の新営費四億円でどの程度の工事ができ上るか、科学技術庁に日本科学技術情報センターが設置されることとなったが、この施設は国立国会図書館と重複するのではないかなどの質疑があり、これに対し図書館当局から、図書館の機能はその建物と密接不離の関係があり、新館の建設が予算の関係等で遅延したため、機能発揮が十分でなかったことは遺憾である、三十二年度には、新館の書庫棟の鉄骨工事及び事務棟二階までの鉄骨工事ができ上る予定である、日本科学技術情報センターは、その業務を行うに際して、できる限り国立国会図書館の資料を利用することとなっており、これとの重複を避けながら図書館は図書館としての業務を行なって参りたいとの答弁がありました。
次に裁判所所管につきましては、裁判所の庁舎で新営を必要とするものはどのくらいあるか、総額七億三千万円の庁舎新営費で継続工事二十カ所、新規工事十八カ所というのはあまりに総花的過ぎるではないか、一体総工事費及び残工事費は幾らかとの質疑がありました。これに対しまして、庁舎新営工事の総工事費は三十九億円、三十三年度以来の残工事費は二十六億円である、裁判所庁舎で終戦後鉄筋に改めたものは約二万坪で、総坪数の一割見当にしか過ぎない。バラック庁舎、老朽庁舎等必要最少限度のものだけでも百二、三十億円の新営費を必要としており、三十二年度も三十億円を要求したが七億三千万円に削減された、との答弁がありましたが、このように新営費の要求額と査定額とがあまりにも開きすぎる点について、裁判所は独立機関であるから、財政法第十九条を活用して、必要な予算はこれを確保すべきではないかという質疑に対しましては、部内でそういう意見もないではないがなるべくその規定は乱用しないことにしている、との答弁がありました。
次に会計検査院所管でありますが、検査旅費が一千七十九万円の増額となっているが、これは人員の増加によるものか、そうでないとすればこれによって現在の一割前後の検査範囲をどの程度拡大できるかとの質疑に対し、検査旅費の増額は人員増加によるものではなく、検査機能向上のためのものである、これによって検査対象は多少増加するが、目に見えてふえるという程度ではない、なお実地検査の範囲は、要検査箇所全体の一割程度であるが、しかし重要な箇所についてみれば二割ないし三割近くに達しているとの答弁がありました。
次に法務省所管につきましては、公安調査庁における破壊活動調査費は十億円の要求に対して三億八千万円の査定となっているが、これで業務遂行上支障はないのかという質疑に対し、同調査費は前年度に比較すれば一億二千万円の増額となっており、不十分ではあるができるだけ努力して調査活動に万全を期したいとの答弁がありました。
なお刑務所、少年院等における食糧費、検察官署における通信施設、特に無線通信施設に必要な経費について質疑がなされました。
最後に内閣及び総理府所管につきましては、北海道開発庁は今までに約八百億円の開発費を使って果してどれだけの効果をあげたか、人口はあまり吸収できず、農家戸数はかえって減少するという実状で、ほとんど経済効果が見られないではないか。このように経済効果の上らないものであれば、三十二年度二百三十一億円のこの予算は、むしろ使わないで剰余金にした方がましではないかとの質疑がありました。これに対し、開発の効果についての具体的な資料を持ち合せていないが、第二次開発五カ年計画では、三十六年度において農業生産において四割、漁獲高において一割六分の増産を見込んでいるとの答弁がありました。
北海道開発庁のほか内閣官房、憲法調査会、総理府本府、警察庁、公正取引、土地調整、首都圏整備各委員会及び科学技術庁等につきましても、予算の各費目にわたり詳細かつ熱心な質疑が行われました。
その他本分科会所管各省の全体を通じまして、きわめて広範多岐にわたる質疑が行われたのでありまするが、その詳細につきましては会議録によって御承知を願いたいと存じます。
かくて本日をもちまして質疑を終り、第一分科会の審査を終了いたした次第であります。
以上御報告申し上げます。拍手
この発言だけを見る →まず皇室費についてでございますが、仮宮殿の改装等に必要な経費として六千二百八十万円が計上されているが、本宮殿についてはどのような考えを持っているか、宮内庁は従来皇室関係の営繕にきわめて消極的であり、その日その日を糊塗しているにすぎないため、将来一時に巨額の予算を必要とするような事態に直面することとなると思うが、もっと積極的に国民の理解と協力の上に立った長期計画を策定し、それを逐次実現していくという行き方をとるべきではないかなどの質疑がありました。これに対し宇佐美宮内庁長官から、従来は確かに消極的であったが、仮宮殿の改装とは別に本宮殿の新営も考えなければならないので、三十二年度予算に調査費を計上し、二カ年間で基礎調査を行い、その上で方針を確立する計画で進んでいるとの答弁がありました。
次に国会所管につきましては、国立国会図書館は十分その機能を発揮していると考えるか、三十二年度の新営費四億円でどの程度の工事ができ上るか、科学技術庁に日本科学技術情報センターが設置されることとなったが、この施設は国立国会図書館と重複するのではないかなどの質疑があり、これに対し図書館当局から、図書館の機能はその建物と密接不離の関係があり、新館の建設が予算の関係等で遅延したため、機能発揮が十分でなかったことは遺憾である、三十二年度には、新館の書庫棟の鉄骨工事及び事務棟二階までの鉄骨工事ができ上る予定である、日本科学技術情報センターは、その業務を行うに際して、できる限り国立国会図書館の資料を利用することとなっており、これとの重複を避けながら図書館は図書館としての業務を行なって参りたいとの答弁がありました。
次に裁判所所管につきましては、裁判所の庁舎で新営を必要とするものはどのくらいあるか、総額七億三千万円の庁舎新営費で継続工事二十カ所、新規工事十八カ所というのはあまりに総花的過ぎるではないか、一体総工事費及び残工事費は幾らかとの質疑がありました。これに対しまして、庁舎新営工事の総工事費は三十九億円、三十三年度以来の残工事費は二十六億円である、裁判所庁舎で終戦後鉄筋に改めたものは約二万坪で、総坪数の一割見当にしか過ぎない。バラック庁舎、老朽庁舎等必要最少限度のものだけでも百二、三十億円の新営費を必要としており、三十二年度も三十億円を要求したが七億三千万円に削減された、との答弁がありましたが、このように新営費の要求額と査定額とがあまりにも開きすぎる点について、裁判所は独立機関であるから、財政法第十九条を活用して、必要な予算はこれを確保すべきではないかという質疑に対しましては、部内でそういう意見もないではないがなるべくその規定は乱用しないことにしている、との答弁がありました。
次に会計検査院所管でありますが、検査旅費が一千七十九万円の増額となっているが、これは人員の増加によるものか、そうでないとすればこれによって現在の一割前後の検査範囲をどの程度拡大できるかとの質疑に対し、検査旅費の増額は人員増加によるものではなく、検査機能向上のためのものである、これによって検査対象は多少増加するが、目に見えてふえるという程度ではない、なお実地検査の範囲は、要検査箇所全体の一割程度であるが、しかし重要な箇所についてみれば二割ないし三割近くに達しているとの答弁がありました。
次に法務省所管につきましては、公安調査庁における破壊活動調査費は十億円の要求に対して三億八千万円の査定となっているが、これで業務遂行上支障はないのかという質疑に対し、同調査費は前年度に比較すれば一億二千万円の増額となっており、不十分ではあるができるだけ努力して調査活動に万全を期したいとの答弁がありました。
なお刑務所、少年院等における食糧費、検察官署における通信施設、特に無線通信施設に必要な経費について質疑がなされました。
最後に内閣及び総理府所管につきましては、北海道開発庁は今までに約八百億円の開発費を使って果してどれだけの効果をあげたか、人口はあまり吸収できず、農家戸数はかえって減少するという実状で、ほとんど経済効果が見られないではないか。このように経済効果の上らないものであれば、三十二年度二百三十一億円のこの予算は、むしろ使わないで剰余金にした方がましではないかとの質疑がありました。これに対し、開発の効果についての具体的な資料を持ち合せていないが、第二次開発五カ年計画では、三十六年度において農業生産において四割、漁獲高において一割六分の増産を見込んでいるとの答弁がありました。
北海道開発庁のほか内閣官房、憲法調査会、総理府本府、警察庁、公正取引、土地調整、首都圏整備各委員会及び科学技術庁等につきましても、予算の各費目にわたり詳細かつ熱心な質疑が行われました。
その他本分科会所管各省の全体を通じまして、きわめて広範多岐にわたる質疑が行われたのでありまするが、その詳細につきましては会議録によって御承知を願いたいと存じます。
かくて本日をもちまして質疑を終り、第一分科会の審査を終了いたした次第であります。
以上御報告申し上げます。拍手
苫
豊
豊田雅孝#4
○豊田雅孝君 第二分科会に付託されました案件は、総理府のうち防衛庁、経済企画庁、外務省、通商産業省及び郵政省所管の昭和三十二年度一般会計、特別会計及び政府関係機関の歳入歳出予算であります。
二十九日は宇田経済企画庁長官、井上外務政務次官、小瀧防衛庁長官より、また三十日には水田通商産業大臣、平井郵政大臣より各所管予算の説明を聴取し、詳細なる審査を行いました。以下それらの質疑応答のうち、若干のものにつき簡単に御報告申し上げます。
まず経済企画庁の予算に関し、経済動向調査分析の経費一千八百万円では、いかなることを調査するのか、経費はこれで十分であるかとの質疑に対し、政府委員より、予算の額は十分とまでいかないが、最低額が確保できたので、機械受注調査を拡大するほか、新たに投資及び消費の予測調査、ディフュージョン・インデックスの作成など精密な調査計画を実施し、将来の景気動向を迅速かつ的確に把握したいとの答弁がありました。
また、自立経済五カ年計画の修正作業の進捗状況、特にこの修正に取り入れられる新たな要因は何かという質疑に対しましては、宇田長官より、五カ年計画は国民所得の伸びを七%としたモデル作業を目下研究中で、九月完成を目途としておること、新たな要因としては欧州共同市場の成立、中共の第二次五カ年計画等であり、鉄鋼増産のための原料確保には特に留意したいとの答弁がありました。
外務省予算につきましては、移住振興費七億九千六百万円の内容につき質疑がありましたが、明年度の移民は本年度より千五百名増の九千名で、中南米諸国を予定し、カンボジアなどアジア諸国への移民送出はまだ準備段階であること、農業移民のほかに工業技術移民も今後推進して参りたいとの答弁がありました。
東南アジア貿易を振興させるためには、賠償問題の解決が重要な前提条件と考えられるが、その進捗状況いかんとの質問に対し、政府委員より、ビルマ賠償は実施細目年割額七十二億円が順調に支払われている旨、またフィリピン賠償については年総額九十億円で生産財五十億円、役務四十億円がフィリピンの会計年度七月までには実行できる見通しであるとの答弁がありました。
防衛庁関係予算につきましては、明年度同庁の歳出総額千十億円は今年度に比し、わずか八億円の増加にとどまり、予算面からは防衛力漸増方式がストップないし変更せられたと解してよいのか、漸増方式を捨てていないとすれば、三十二年度に一年足踏みしたことは、三十三年度以降の膨張を急激ならしめるのではないか、三十三年度四〜六月期において陸上自衛隊を一万名増強することは、アメリカ側に約束しているかどうか、また明年度予算では航空自衛隊と海上自衛隊の増強が目立つが、防衛構想の変更とみるべきか、正式の防衛力増強計画に従って予算は編成されているのかどうかなどの質疑がございました。これに対し小瀧防衛庁長官より、陸海空三軍の均衡のとれた増強が望ましいが、国家財政の事情、防衛生産の能力、訓練の期間などを考慮して、三十二年度は空を大幅に増強することとした。陸上一万名の増強は、アメリカ側と約束した事実はないが、漸増の方針から増勢を行いたい。本予算は三十一年度予算に比し、八億円の増加にとどまっているが、防衛庁の当初要求は、千二百七十六億円であったが、財政事情や縦来の繰越額の消化に努めるという方針から、増勢分の経費の大半を、国庫債務負担行為に回した結果であって、漸増方針を捨てたわけではない。正式な防衛力増強計画は、国防会議を開いて早急に決定いたしたいとの答弁がありました。
通商産業省関係につきましては、最近の貿易情勢、海外景気の動向に照らして考えると、政府の国際収支の見通しは甘過ぎるのではないか、輸入が増大するような場合、抑制措置をとるつもりであるか、また外貨予算はきまったかの質疑がありましたが、これに対し、水田通商産業大臣より、輸出は日本の国際関係が改善されているので、努力すれば先行きは悲観していない。輸入についても三十億ドルは支払いベースであって、物資では三十八億ドルくらいの輸入になり、これでまかなえると思う。この見込み以上に輸入が増加する場合も抑制措置はとらず、むしろ余裕のある輸入政策をとる。なお三十二年度上期の外貨予算は、物資で二十二億三千六百万ドルで、前年同期より三億ドル余の増加であるとの答弁があり、また中小企業対策については、中小企業の育成保護には組織法のほか、小売商振興法、中小企業振興助成法の三本立でいかなければならないのに、なぜ中小企業の組織法案だけ提案するのか、中小企業金融対策の眼目は金利を低くすることだと思うが、施策が不十分ではないかとの質疑に対しましては、小売商振興法案は今国会に提出すべく準備を進めている旨、中小企業振興助成法案は今国会に提出できないが、次の国会には必ず提案する。中小企業向き金利を引き下げることは必要で、本予算においても財政出資を増加して、貸付資金量の増加とともに金利の低下に努めている。信用保証協会に対する貸付は次年度は出資とするよう努力したいとの答弁がありました。
最後に郵政省関係につきましては、電信業務の収支はどうか、赤字の理由は何か、広告電報、慶弔電報は廃止する意思はないかの質疑に対しまして、靱電電公社副総裁より、電報の業務収入は約七十億円、経費約百九十億円、赤字約百二十億円である。広告電報はこの四月から取扱いをやめることにした。年賀電報を続けるかどうかはもう少し研究するが、慶弔電報の廃止は考えていない。電報業務の赤字は人手や施設に遊びがあるからで、稼動率が上れば赤字は減る見込みである旨答弁があり、また日本と中共地区との郵便物、電信電話の関係はどうなっているか、通信上の諸障害を除去する意思はないかとの質疑に対しましては、郵政当局より、通常郵便物は一部香港経由で交換されておるが、この方法では不便が多いので、直接交換のできるよう先方と目下事務的折衝中である、電信については国際電電公社と中共側との業務協定で上海線が開通されておるが、電話は施設がないので開通しておらないとの答弁がありました。
その他の質疑応答につきましては、会議録により御承知を願いたいと存じます。
以上により本分科会に付託された案件全部の審査を終了いたした次第であります。以上御報告いたします。拍手
この発言だけを見る →二十九日は宇田経済企画庁長官、井上外務政務次官、小瀧防衛庁長官より、また三十日には水田通商産業大臣、平井郵政大臣より各所管予算の説明を聴取し、詳細なる審査を行いました。以下それらの質疑応答のうち、若干のものにつき簡単に御報告申し上げます。
まず経済企画庁の予算に関し、経済動向調査分析の経費一千八百万円では、いかなることを調査するのか、経費はこれで十分であるかとの質疑に対し、政府委員より、予算の額は十分とまでいかないが、最低額が確保できたので、機械受注調査を拡大するほか、新たに投資及び消費の予測調査、ディフュージョン・インデックスの作成など精密な調査計画を実施し、将来の景気動向を迅速かつ的確に把握したいとの答弁がありました。
また、自立経済五カ年計画の修正作業の進捗状況、特にこの修正に取り入れられる新たな要因は何かという質疑に対しましては、宇田長官より、五カ年計画は国民所得の伸びを七%としたモデル作業を目下研究中で、九月完成を目途としておること、新たな要因としては欧州共同市場の成立、中共の第二次五カ年計画等であり、鉄鋼増産のための原料確保には特に留意したいとの答弁がありました。
外務省予算につきましては、移住振興費七億九千六百万円の内容につき質疑がありましたが、明年度の移民は本年度より千五百名増の九千名で、中南米諸国を予定し、カンボジアなどアジア諸国への移民送出はまだ準備段階であること、農業移民のほかに工業技術移民も今後推進して参りたいとの答弁がありました。
東南アジア貿易を振興させるためには、賠償問題の解決が重要な前提条件と考えられるが、その進捗状況いかんとの質問に対し、政府委員より、ビルマ賠償は実施細目年割額七十二億円が順調に支払われている旨、またフィリピン賠償については年総額九十億円で生産財五十億円、役務四十億円がフィリピンの会計年度七月までには実行できる見通しであるとの答弁がありました。
防衛庁関係予算につきましては、明年度同庁の歳出総額千十億円は今年度に比し、わずか八億円の増加にとどまり、予算面からは防衛力漸増方式がストップないし変更せられたと解してよいのか、漸増方式を捨てていないとすれば、三十二年度に一年足踏みしたことは、三十三年度以降の膨張を急激ならしめるのではないか、三十三年度四〜六月期において陸上自衛隊を一万名増強することは、アメリカ側に約束しているかどうか、また明年度予算では航空自衛隊と海上自衛隊の増強が目立つが、防衛構想の変更とみるべきか、正式の防衛力増強計画に従って予算は編成されているのかどうかなどの質疑がございました。これに対し小瀧防衛庁長官より、陸海空三軍の均衡のとれた増強が望ましいが、国家財政の事情、防衛生産の能力、訓練の期間などを考慮して、三十二年度は空を大幅に増強することとした。陸上一万名の増強は、アメリカ側と約束した事実はないが、漸増の方針から増勢を行いたい。本予算は三十一年度予算に比し、八億円の増加にとどまっているが、防衛庁の当初要求は、千二百七十六億円であったが、財政事情や縦来の繰越額の消化に努めるという方針から、増勢分の経費の大半を、国庫債務負担行為に回した結果であって、漸増方針を捨てたわけではない。正式な防衛力増強計画は、国防会議を開いて早急に決定いたしたいとの答弁がありました。
通商産業省関係につきましては、最近の貿易情勢、海外景気の動向に照らして考えると、政府の国際収支の見通しは甘過ぎるのではないか、輸入が増大するような場合、抑制措置をとるつもりであるか、また外貨予算はきまったかの質疑がありましたが、これに対し、水田通商産業大臣より、輸出は日本の国際関係が改善されているので、努力すれば先行きは悲観していない。輸入についても三十億ドルは支払いベースであって、物資では三十八億ドルくらいの輸入になり、これでまかなえると思う。この見込み以上に輸入が増加する場合も抑制措置はとらず、むしろ余裕のある輸入政策をとる。なお三十二年度上期の外貨予算は、物資で二十二億三千六百万ドルで、前年同期より三億ドル余の増加であるとの答弁があり、また中小企業対策については、中小企業の育成保護には組織法のほか、小売商振興法、中小企業振興助成法の三本立でいかなければならないのに、なぜ中小企業の組織法案だけ提案するのか、中小企業金融対策の眼目は金利を低くすることだと思うが、施策が不十分ではないかとの質疑に対しましては、小売商振興法案は今国会に提出すべく準備を進めている旨、中小企業振興助成法案は今国会に提出できないが、次の国会には必ず提案する。中小企業向き金利を引き下げることは必要で、本予算においても財政出資を増加して、貸付資金量の増加とともに金利の低下に努めている。信用保証協会に対する貸付は次年度は出資とするよう努力したいとの答弁がありました。
最後に郵政省関係につきましては、電信業務の収支はどうか、赤字の理由は何か、広告電報、慶弔電報は廃止する意思はないかの質疑に対しまして、靱電電公社副総裁より、電報の業務収入は約七十億円、経費約百九十億円、赤字約百二十億円である。広告電報はこの四月から取扱いをやめることにした。年賀電報を続けるかどうかはもう少し研究するが、慶弔電報の廃止は考えていない。電報業務の赤字は人手や施設に遊びがあるからで、稼動率が上れば赤字は減る見込みである旨答弁があり、また日本と中共地区との郵便物、電信電話の関係はどうなっているか、通信上の諸障害を除去する意思はないかとの質疑に対しましては、郵政当局より、通常郵便物は一部香港経由で交換されておるが、この方法では不便が多いので、直接交換のできるよう先方と目下事務的折衝中である、電信については国際電電公社と中共側との業務協定で上海線が開通されておるが、電話は施設がないので開通しておらないとの答弁がありました。
その他の質疑応答につきましては、会議録により御承知を願いたいと存じます。
以上により本分科会に付託された案件全部の審査を終了いたした次第であります。以上御報告いたします。拍手
苫
内
内村清次#6
○内村清次君 第三分科会における審査の経過を御報告申し上げます。
第三公科会に付託されました案件は、昭和三十二年度予算三案のうち農林省、運輸省及び建設省所管に関するものでございます。分科会におきましては、二十九、三十の両日並びに本日の午前にわたりまして、順次所管予算につきまして、政府当局から説明を聴取し、質疑を行い、慎重に審査を行いました。その詳細につきましては会議録によって御承知を願うことといたしまして、ここでは質疑応答のうちおもなるもの若干を御報告申し上げるにとどめたいと存じます。
まず農林省所管におきましては、河野農政は流通過程の合理化、適地、適作というように経済的色彩の強いものであったと思うが、井出農政の性格はどうかという質疑がございました。これに対しましては、井出農林大臣から、農業のような地味な産業は、従来と抜本的に変った政策を打ち出すことは容易でないが、同じ自民党の内閣であるので、前大臣の行なった政策の中で重要なものは踏襲していく、言いかえるならば、食糧の自給度向上を基調とし、しかも畑作、畜産等にも重点をおき、さらに新農村振興対策も拡充していく方針である、井出農政としての味は今後地味ではあるが徐々に出していきたいという答弁がございました。また、国営かんがい排水、国営干拓等の事業は、特定土地改良事業特別会計が新設されても、従来一般会計から立てかえていた地元負担分を、資金運用部から借り入れるだけであるから、一般会計の負担は軽くなるとしても、事業量は増加しないのではないか、食糧増産に比して水産資源確保の施策が貧困ではないか等の質疑がございましたが、これに対しましては、農林当局から、国営かんがい排水、国営干拓事業等は、今まで一般会計の予算だけで当該年度の事業を行い、地元負担分をあとから回収していたが、今度はこの地元負担分を先に資金運用部から借り入れて事業ができるので、最低限度資金運用部からの借り入れ分だけは、特別会計設置による事業量の増加になる、しかしこれらの事業については、政府は今後七カ年で完了するという方針をきめておるので、この方針決定の方が大きな要素である。水産増殖の経費は本年度は一億九千万円、来年度は二億一千五百万円であるが、本年度分のうち四千八百万円は当年度限りの経費であるので、それを差し引いたものと対比すれば、約五割の増加である。水質汚濁の問題については関係各省と協議して水質汚濁防止法を作りたいとの答弁がございました。農林省所管におきましては、このほか米価、日ソ漁業交渉の問題等について、特に熱心な質疑が行われましたことをつけ加えておきます。
次に建設省所管について申し上げます。建設省所管におきましてば、治山治水緊急五カ年計画は、二十八年に決定した治山治水基本対策要綱と照合して、どの程度に取り上げているか、道路整備は五カ年計画を取りやめて十カ年計画にし、一級国道は全部舗装する考えで進んでいるとのことであるが、河川改修の方も同じ考えを取り入れて並行して進める考えはないか。また住宅は三十二年度に五十万戸作るということであるが、災害等による滅失分を差し引けばどのくらいの数になるか等の質疑がございましたが、これに対しましては、建設当局から、治山治水緊急五カ年計画は、基本的には治山治水基本対策要綱の一兆八千億円に基礎をおいておるが、そのうち特に緊急を要する河川を各種類別に選び、五カ年間にやる予定にしたものであり、経済企画庁の五カ年計画とも歩調を合せてある。総事業費は五カ年間で三千二百億円、うち国費は二千六百億円となっておる。河川改修にも道路整備と同じ考えを入れて促進をはかれという点については、河川の数は全部を加えるとおびただしい数に上るので、十カ年くらいで完成するには莫大な経費がかかるが、財源さえ許すならば異存はない。また住宅の数は毎年二十万戸くらいずつ滅失があるので、三十二年度五十万戸作っても、純増は三十万戸になる。五カ年計画で二百四十万戸作るためには三百四十万戸作らねばならないことになるから、今後さらに財政資金による分も民間自力による分もふやしていく必要があるという答弁がございました。
最後に運輸省所管について申し上げます。運輸省所管におきましては、このたび造船の利子補給は停止されたが、一方において最近における造船コストの値上りに対し何らか施策の必要はないか、という質疑がございましたが、これに対しましては、運輸省当局から、造船コストの値上りは世界的なものであり、利子補給の面で補ってやるわけにはいかないが、海運の助成については、ドイツ等でもやっておることであり、今後も必要と思うという答弁がございました。国鉄につきましては、私鉄の運賃値上げについては、一律値上げを認める考えはないけれども、認めるかいなかは個々についてきめるということであるが、現在値上げを申請しておる会社は私鉄二百数十社のうちどのくらいか、またいわゆる大手十三社は国鉄の見た観点から値上げ申請の可能性はあると思うか等の質疑がございました。これに対しまして、国鉄当局から、現在値上げ申請の出ておるのは中小私鉄の十五社であるが、大手十三社についても実際はわからないが、出る可能性はあると思うという答弁がございました。さらに重ねて、もし値上げが決定されると、国鉄の値上げに便乗して私鉄も値上げをしたと世論は見ると思うがどうかという質疑がありましたのに対して、運輸大臣から、私だけの心がまえであるが、私鉄の値上げは心理的影響が非常に大きいので、一つには、個々の会社を見て、どうしても値上げをしないと工合がわるい場合でも、一年や二年は我慢してもらう必要があると思うし、またもう一つには、都市交通を担っておるのであるから、相当大幅な建設的な考えを持ってくるところは将来考慮してもいいのではないかとも考えておるとの答弁がございました。また、私鉄の貨物料金につきましては、連絡運輸のある会社には国鉄と同じ賃率表を適用するとのことであるから、貨物料金については国鉄の値上げに伴い、すでに認可済みと解してよいかという質疑に対しては、国鉄当局は認可済みと解してよいとの答弁がございました。
以上をもちまして、第三分科会に付託されました予算の審議を全部終了いたした次第でございます。
右、御報告申し上げます。拍手
この発言だけを見る →第三公科会に付託されました案件は、昭和三十二年度予算三案のうち農林省、運輸省及び建設省所管に関するものでございます。分科会におきましては、二十九、三十の両日並びに本日の午前にわたりまして、順次所管予算につきまして、政府当局から説明を聴取し、質疑を行い、慎重に審査を行いました。その詳細につきましては会議録によって御承知を願うことといたしまして、ここでは質疑応答のうちおもなるもの若干を御報告申し上げるにとどめたいと存じます。
まず農林省所管におきましては、河野農政は流通過程の合理化、適地、適作というように経済的色彩の強いものであったと思うが、井出農政の性格はどうかという質疑がございました。これに対しましては、井出農林大臣から、農業のような地味な産業は、従来と抜本的に変った政策を打ち出すことは容易でないが、同じ自民党の内閣であるので、前大臣の行なった政策の中で重要なものは踏襲していく、言いかえるならば、食糧の自給度向上を基調とし、しかも畑作、畜産等にも重点をおき、さらに新農村振興対策も拡充していく方針である、井出農政としての味は今後地味ではあるが徐々に出していきたいという答弁がございました。また、国営かんがい排水、国営干拓等の事業は、特定土地改良事業特別会計が新設されても、従来一般会計から立てかえていた地元負担分を、資金運用部から借り入れるだけであるから、一般会計の負担は軽くなるとしても、事業量は増加しないのではないか、食糧増産に比して水産資源確保の施策が貧困ではないか等の質疑がございましたが、これに対しましては、農林当局から、国営かんがい排水、国営干拓事業等は、今まで一般会計の予算だけで当該年度の事業を行い、地元負担分をあとから回収していたが、今度はこの地元負担分を先に資金運用部から借り入れて事業ができるので、最低限度資金運用部からの借り入れ分だけは、特別会計設置による事業量の増加になる、しかしこれらの事業については、政府は今後七カ年で完了するという方針をきめておるので、この方針決定の方が大きな要素である。水産増殖の経費は本年度は一億九千万円、来年度は二億一千五百万円であるが、本年度分のうち四千八百万円は当年度限りの経費であるので、それを差し引いたものと対比すれば、約五割の増加である。水質汚濁の問題については関係各省と協議して水質汚濁防止法を作りたいとの答弁がございました。農林省所管におきましては、このほか米価、日ソ漁業交渉の問題等について、特に熱心な質疑が行われましたことをつけ加えておきます。
次に建設省所管について申し上げます。建設省所管におきましてば、治山治水緊急五カ年計画は、二十八年に決定した治山治水基本対策要綱と照合して、どの程度に取り上げているか、道路整備は五カ年計画を取りやめて十カ年計画にし、一級国道は全部舗装する考えで進んでいるとのことであるが、河川改修の方も同じ考えを取り入れて並行して進める考えはないか。また住宅は三十二年度に五十万戸作るということであるが、災害等による滅失分を差し引けばどのくらいの数になるか等の質疑がございましたが、これに対しましては、建設当局から、治山治水緊急五カ年計画は、基本的には治山治水基本対策要綱の一兆八千億円に基礎をおいておるが、そのうち特に緊急を要する河川を各種類別に選び、五カ年間にやる予定にしたものであり、経済企画庁の五カ年計画とも歩調を合せてある。総事業費は五カ年間で三千二百億円、うち国費は二千六百億円となっておる。河川改修にも道路整備と同じ考えを入れて促進をはかれという点については、河川の数は全部を加えるとおびただしい数に上るので、十カ年くらいで完成するには莫大な経費がかかるが、財源さえ許すならば異存はない。また住宅の数は毎年二十万戸くらいずつ滅失があるので、三十二年度五十万戸作っても、純増は三十万戸になる。五カ年計画で二百四十万戸作るためには三百四十万戸作らねばならないことになるから、今後さらに財政資金による分も民間自力による分もふやしていく必要があるという答弁がございました。
最後に運輸省所管について申し上げます。運輸省所管におきましては、このたび造船の利子補給は停止されたが、一方において最近における造船コストの値上りに対し何らか施策の必要はないか、という質疑がございましたが、これに対しましては、運輸省当局から、造船コストの値上りは世界的なものであり、利子補給の面で補ってやるわけにはいかないが、海運の助成については、ドイツ等でもやっておることであり、今後も必要と思うという答弁がございました。国鉄につきましては、私鉄の運賃値上げについては、一律値上げを認める考えはないけれども、認めるかいなかは個々についてきめるということであるが、現在値上げを申請しておる会社は私鉄二百数十社のうちどのくらいか、またいわゆる大手十三社は国鉄の見た観点から値上げ申請の可能性はあると思うか等の質疑がございました。これに対しまして、国鉄当局から、現在値上げ申請の出ておるのは中小私鉄の十五社であるが、大手十三社についても実際はわからないが、出る可能性はあると思うという答弁がございました。さらに重ねて、もし値上げが決定されると、国鉄の値上げに便乗して私鉄も値上げをしたと世論は見ると思うがどうかという質疑がありましたのに対して、運輸大臣から、私だけの心がまえであるが、私鉄の値上げは心理的影響が非常に大きいので、一つには、個々の会社を見て、どうしても値上げをしないと工合がわるい場合でも、一年や二年は我慢してもらう必要があると思うし、またもう一つには、都市交通を担っておるのであるから、相当大幅な建設的な考えを持ってくるところは将来考慮してもいいのではないかとも考えておるとの答弁がございました。また、私鉄の貨物料金につきましては、連絡運輸のある会社には国鉄と同じ賃率表を適用するとのことであるから、貨物料金については国鉄の値上げに伴い、すでに認可済みと解してよいかという質疑に対しては、国鉄当局は認可済みと解してよいとの答弁がございました。
以上をもちまして、第三分科会に付託されました予算の審議を全部終了いたした次第でございます。
右、御報告申し上げます。拍手
苫
小
小林武治#8
○小林武治君 第四分科会の審査の経過を御報告申し上げます。
本分科会に付託されました案件は、昭和三十二年度予算三案中、労働省、厚生省、内閣所管のうち、人事院文部省及び大蔵省に関するものであります。
分科会におきましては、去る二十九日から昨日今日と三日間にわたり、それぞれ所管当局より順次説明を聴取し、慎重に審査を行なったのでありますが、ここでは質疑応答のうち主なるもの若干につきまして概要を御報告いたします。
まず労働省所管予算につきましては、最低賃金制と生産性向上の問題をめぐって活発な質疑がありました。すなわち政府は明年度百十万円の予算をもって最低賃金制度の促進に乗り出すようだが、これによって特定の中小産業が破壊されるおそれはないか。業者間の協定で行うといっても、大中小と規模の異なるものを一律にできると思うか。またその場合協定に参加しない業者はどうなるか。また賃上げ争議は本来利潤の分配が不公正な場合に起るべきものなのに、最近のそれは経営者がもうかっていない場合にも盛んに行なわれているのは、インフレを助長し、国民一般の利益に反すると思うが、政府の見解はどうかとの質疑がありました。これに対しまして労働省当局は、最低賃金制を今直ちに行うとすれば、産業界にいろいろ混乱が生ずるので反対である。差しあたり地域別、業種別に、しかも可能な業者間の自主的協定によって最低賃金をきめ、そうした事例を積み重ねて、徐々に最低賃金制の素地の生まれることを期待し、そのため、出先の基準局が必要な指導をすることを考えておる。この場合協定に加わらない業者が法律的に拘束されるということはないが、やはり実際問題として同じ業者の協定に従うことにはなるだろう。また賃上げストに対する御意見の点はごもっともと思うが、これは労使間の自主的解決にまつべき問題で、政府がこれに介入することは適切でない。政府としてはむしろ生産性向上運動によって労使双方が潤うことになると考えているが、一部の労働組合がこれに反対しているのは遺憾であるとの答弁がありました。
このほか労働省関係といたしましては、特別失対事業、日雇い労務者の手当問題、その他いろいろの質疑があったのでありますが、内容は省略いたします。
次に厚生省所管予算につきましては、政府は今国会に国民健康保険法の改正案を提出しないことにきめたようだが、それは国民皆保険の理想が計画通りにいかないためではないのか、一つこの際計画を御破算にして出直したらどうかとの質疑に対しまして、厚生大臣より、皆保険を具体化するには法律の施行よります実態の調査が先決と思い、改正案の提案を見合せました、もとより既定の計画を変更したわけではなく、明年度は国保において新たに五百万人の被保険者の増加を見込み、所要の予算も計上している。また五人未満の事業場については確実な実態把握が困難なため、現行の健康保険に包括するか、特別に第二種制度を設けるか、それとも国保に含めるか、そのいずれが適当か研究中であるとの答弁があり、また国民年金制度あるいは結核対策、無医村対策、完全看護の実施後の状況等について質疑があったのでありますが、会議録によって御了承をいただきます。
次は人事院関係につきましては、昨年七月人事院が行いました公務員の給与改訂に関する勧告案と、今国会に政府から提案されております公務員給与法改正案との、両案をめぐる利害得失の比較検討という点が質疑の中心であったのでありますが、公務員給与に関する人事院の勧告案と政府改正案の問題につきましては、人事院は昨年の勧告案においてベースアップ方式をとらなかったというがなぜそうしたか、また人事院は過去二回にわたり勧告を留保したが、その留保分が今回の政府案に織り込まれておるか、さらに政府案は人事院勧告を尊重して出されたというが、両案の間には昇給期間、職務の給別区分等の点で大きな相違がある。一体両案のいずれが合理的と考えるかとの質問がございました。これに対しまして淺井人事院総裁並びに内閣政府委員は、民間の給与も、最近はおおむね昇給制度によっているので、勧告においても、号俸を一律に引き上げる方式のベースアップを避け、結果において六%のベースアップになるようにした。過去二回勧告をしなかったのは、当時経済情勢の変化が激しかったので、しばらく見合わせたわけである。また政府案は技術的な点で若干相違した面も出ているが、根本においては勧告案の通りになっている。昇給期間の六カ月、九カ月が、政府案で一カ年と改めたのは、事務の簡素化をはかるためで、それにより不利になる面は是正しており、また級別区分が変っても現行より悪くならないように配慮してある。どちらが合理的かというなら、やはり勧告案の方に一貫性があると思う、との答弁がありました。また地域給の問題につきましての質疑に対しましては、松浦給与担当大臣より、人事院の勧告は尊重する。しかし三十二年度予算書の説明にもあるように、政府としては地域給を廃止する方向で、目下、自民党において検討中で、いずれ国会に提案することになるだろう。その場合公務員が損にならないように十分考慮する、との答弁があったのであります。
次は文部省関係でありますが、ここでは、国際地球観測年事業に関する質疑がおもなるものでありました。すなわち宗谷は近く帰還をするが、この秋には再び南極の基地におもむくことになっている。この際宗谷を大改装しない限り本観測の重大使命を果す上に危惧なしとしないのは、今次の仮観測における宗谷の苦難に徴して明らかである。すでに三十二年度予算審議も最終段階にきているが、国際地球観測年事業費のうちに、宗谷の改装費が計上されていないことは心配にたえない。宗谷の改装に要する予算をどう考えているか、この際文部大臣並びに大蔵大臣の所見を伺いたいというのに対しまして、灘尾文部大臣は、お説はごもっともであるが、宗谷は昨夜帰ったばかりで、永田隊長以下の報告も十分まだ聞いていない。このまま改装せずに南極へおもむくことは不可能と承知しているので、詳細に現地における事情を聞いた上で、必要な経費を何らかの形で支出してもらうよう、大蔵大臣にも内々相談はしている、との答弁があり、また池田大蔵大臣からは、どの程度の修理を要するものか、まだその結論が出ていないので、はっきりしたことは申せないが、事柄自体は国民の関心の的になっている重要問題であるので、文部大臣から正式に相談があり次第極力善処したい、との答弁がありました。このほか文部省所管予算の各般にわたり、熱心な審査が行われたのでありますが、省略したいと存じます。
最後に大蔵省関係でありますが、ここでは防衛支出金の問題、税法改正による印紙収入等の見込額の問題、一万円紙幣及び百円硬貨発行の問題等々、広範多岐にわたって質疑が行われたのでありますが、詳細は速記録によってごらん願いたいと存じます。
以上をもちまして、第四分科会に付託されました案件全部の審査を終了いたしました次第であります。
右御報告申し上げます。拍手
この発言だけを見る →本分科会に付託されました案件は、昭和三十二年度予算三案中、労働省、厚生省、内閣所管のうち、人事院文部省及び大蔵省に関するものであります。
分科会におきましては、去る二十九日から昨日今日と三日間にわたり、それぞれ所管当局より順次説明を聴取し、慎重に審査を行なったのでありますが、ここでは質疑応答のうち主なるもの若干につきまして概要を御報告いたします。
まず労働省所管予算につきましては、最低賃金制と生産性向上の問題をめぐって活発な質疑がありました。すなわち政府は明年度百十万円の予算をもって最低賃金制度の促進に乗り出すようだが、これによって特定の中小産業が破壊されるおそれはないか。業者間の協定で行うといっても、大中小と規模の異なるものを一律にできると思うか。またその場合協定に参加しない業者はどうなるか。また賃上げ争議は本来利潤の分配が不公正な場合に起るべきものなのに、最近のそれは経営者がもうかっていない場合にも盛んに行なわれているのは、インフレを助長し、国民一般の利益に反すると思うが、政府の見解はどうかとの質疑がありました。これに対しまして労働省当局は、最低賃金制を今直ちに行うとすれば、産業界にいろいろ混乱が生ずるので反対である。差しあたり地域別、業種別に、しかも可能な業者間の自主的協定によって最低賃金をきめ、そうした事例を積み重ねて、徐々に最低賃金制の素地の生まれることを期待し、そのため、出先の基準局が必要な指導をすることを考えておる。この場合協定に加わらない業者が法律的に拘束されるということはないが、やはり実際問題として同じ業者の協定に従うことにはなるだろう。また賃上げストに対する御意見の点はごもっともと思うが、これは労使間の自主的解決にまつべき問題で、政府がこれに介入することは適切でない。政府としてはむしろ生産性向上運動によって労使双方が潤うことになると考えているが、一部の労働組合がこれに反対しているのは遺憾であるとの答弁がありました。
このほか労働省関係といたしましては、特別失対事業、日雇い労務者の手当問題、その他いろいろの質疑があったのでありますが、内容は省略いたします。
次に厚生省所管予算につきましては、政府は今国会に国民健康保険法の改正案を提出しないことにきめたようだが、それは国民皆保険の理想が計画通りにいかないためではないのか、一つこの際計画を御破算にして出直したらどうかとの質疑に対しまして、厚生大臣より、皆保険を具体化するには法律の施行よります実態の調査が先決と思い、改正案の提案を見合せました、もとより既定の計画を変更したわけではなく、明年度は国保において新たに五百万人の被保険者の増加を見込み、所要の予算も計上している。また五人未満の事業場については確実な実態把握が困難なため、現行の健康保険に包括するか、特別に第二種制度を設けるか、それとも国保に含めるか、そのいずれが適当か研究中であるとの答弁があり、また国民年金制度あるいは結核対策、無医村対策、完全看護の実施後の状況等について質疑があったのでありますが、会議録によって御了承をいただきます。
次は人事院関係につきましては、昨年七月人事院が行いました公務員の給与改訂に関する勧告案と、今国会に政府から提案されております公務員給与法改正案との、両案をめぐる利害得失の比較検討という点が質疑の中心であったのでありますが、公務員給与に関する人事院の勧告案と政府改正案の問題につきましては、人事院は昨年の勧告案においてベースアップ方式をとらなかったというがなぜそうしたか、また人事院は過去二回にわたり勧告を留保したが、その留保分が今回の政府案に織り込まれておるか、さらに政府案は人事院勧告を尊重して出されたというが、両案の間には昇給期間、職務の給別区分等の点で大きな相違がある。一体両案のいずれが合理的と考えるかとの質問がございました。これに対しまして淺井人事院総裁並びに内閣政府委員は、民間の給与も、最近はおおむね昇給制度によっているので、勧告においても、号俸を一律に引き上げる方式のベースアップを避け、結果において六%のベースアップになるようにした。過去二回勧告をしなかったのは、当時経済情勢の変化が激しかったので、しばらく見合わせたわけである。また政府案は技術的な点で若干相違した面も出ているが、根本においては勧告案の通りになっている。昇給期間の六カ月、九カ月が、政府案で一カ年と改めたのは、事務の簡素化をはかるためで、それにより不利になる面は是正しており、また級別区分が変っても現行より悪くならないように配慮してある。どちらが合理的かというなら、やはり勧告案の方に一貫性があると思う、との答弁がありました。また地域給の問題につきましての質疑に対しましては、松浦給与担当大臣より、人事院の勧告は尊重する。しかし三十二年度予算書の説明にもあるように、政府としては地域給を廃止する方向で、目下、自民党において検討中で、いずれ国会に提案することになるだろう。その場合公務員が損にならないように十分考慮する、との答弁があったのであります。
次は文部省関係でありますが、ここでは、国際地球観測年事業に関する質疑がおもなるものでありました。すなわち宗谷は近く帰還をするが、この秋には再び南極の基地におもむくことになっている。この際宗谷を大改装しない限り本観測の重大使命を果す上に危惧なしとしないのは、今次の仮観測における宗谷の苦難に徴して明らかである。すでに三十二年度予算審議も最終段階にきているが、国際地球観測年事業費のうちに、宗谷の改装費が計上されていないことは心配にたえない。宗谷の改装に要する予算をどう考えているか、この際文部大臣並びに大蔵大臣の所見を伺いたいというのに対しまして、灘尾文部大臣は、お説はごもっともであるが、宗谷は昨夜帰ったばかりで、永田隊長以下の報告も十分まだ聞いていない。このまま改装せずに南極へおもむくことは不可能と承知しているので、詳細に現地における事情を聞いた上で、必要な経費を何らかの形で支出してもらうよう、大蔵大臣にも内々相談はしている、との答弁があり、また池田大蔵大臣からは、どの程度の修理を要するものか、まだその結論が出ていないので、はっきりしたことは申せないが、事柄自体は国民の関心の的になっている重要問題であるので、文部大臣から正式に相談があり次第極力善処したい、との答弁がありました。このほか文部省所管予算の各般にわたり、熱心な審査が行われたのでありますが、省略したいと存じます。
最後に大蔵省関係でありますが、ここでは防衛支出金の問題、税法改正による印紙収入等の見込額の問題、一万円紙幣及び百円硬貨発行の問題等々、広範多岐にわたって質疑が行われたのでありますが、詳細は速記録によってごらん願いたいと存じます。
以上をもちまして、第四分科会に付託されました案件全部の審査を終了いたしました次第であります。
右御報告申し上げます。拍手
苫
苫
苫米地義三#10
○委員長(苫米地義三君) ただいまから委員会を再開いたします。
まず、委員の異動について申し上げます。
三月二十九日、栗山良夫君、中野文門君、西田信一君、館哲二君及び野村吉三郎君が辞任され、その補欠として成瀬幡治君、小山邦太郎君、関根久藏君、土田國太郎君及び苫米地英俊君がそれぞれ指名されました。
また、三十日、高橋進太郎君、永岡光治君及び曾祢益君が辞任せられ、その補欠として野本品吉君、横川正市君及び栗山良夫君がそれぞれ指名されました。
さらに本日、横川正市君及び成瀬幡治君が辞任され、その補欠として曾祢益君及び中田吉雄君がそれぞれ指名されました。
—————————————
この発言だけを見る →まず、委員の異動について申し上げます。
三月二十九日、栗山良夫君、中野文門君、西田信一君、館哲二君及び野村吉三郎君が辞任され、その補欠として成瀬幡治君、小山邦太郎君、関根久藏君、土田國太郎君及び苫米地英俊君がそれぞれ指名されました。
また、三十日、高橋進太郎君、永岡光治君及び曾祢益君が辞任せられ、その補欠として野本品吉君、横川正市君及び栗山良夫君がそれぞれ指名されました。
さらに本日、横川正市君及び成瀬幡治君が辞任され、その補欠として曾祢益君及び中田吉雄君がそれぞれ指名されました。
—————————————
苫
苫
中
中田吉雄#13
○中田吉雄君 議事進行。いよいよ予算審議も最終段階になって、最後の締めくくりの総括質問ですが、いろいろ他の委員会との関係もあると思うのですが、与党の委員の人の出席も少いようですから、はっきりしてから議事進行していただきたいと思います。
この発言だけを見る →苫
中
中村正雄#15
○中村正雄君 最初に岸総理にお尋ねいたしますが、今国会で石橋氏が首班の指名を受けまして石橋内閣ができ上りましたが、途中病気のため辞任されまして、そのあと岸内閣が今日までやって参ったわけでありますが、今までの経過を見て参りますると、石橋内閣の身がわりとしての内閣として存在をして参りました。それは予算の面におきましても、政策の面におきましても、あるいはまた閣僚のメンバーにおきましてもしかりであります。しかしながら、いつまでも石橋内閣の身がわりとしての内閣の存在は許されなくなると思います。いつかは岸内閣の本来の姿として国会に向わなければならないと思いますが、石橋内閣から岸内閣に脱皮する時期はいつであるか。これを最初にお尋ねいたします。
この発言だけを見る →岸
岸信介#16
○国務大臣(岸信介君) 私は、しばしばお答えを申し上げておりますように、この国会におきましては、最初に私が石橋首相の臨時代理として施政方針を述べ、また外務大臣として外交方針を述べて参りました。これに基いて予算案初め諸案件を提出し、御審議を願っておるのでありまして、この態勢は、国会が終るまでは私は当然この態勢で行くべきであると思っております。その後における内閣の改造の問題やあるいは新しい政策等の問題に関しましては、諸般の情勢とにらみ合せて今後の政治をやっていきたい、かように思っております。
この発言だけを見る →中
中村正雄#17
○中村正雄君 この国会が終るまでは今の態度でそのままやっていきたい、こういう御答弁でありますが、ただ岸内閣として脱皮する方法につきましては、いろいろな方法が想定されると思うわけであります。一応常識的に考えますならば、一つは国会の解散という方法があると思う。また内閣の改造という方法もあると思います。また岸内閣としての政策の発表という形式もあると思いますが、いろいな方法がありますが、もし岸内閣本来の姿を打ち出すための脱皮の方法としてはどういう方途をお考えになっておるか、特に国会の解散ともからみ合せまして、総理大臣の所見を承わりたいと思います。
この発言だけを見る →岸
岸信介#18
○国務大臣(岸信介君) 解散につきましては、これまたしばしばお答え申し上げておりますが、私は現在の心境として世論の動向、諸般の情勢から見て解散をする意思は持っておりません。しかし、新しい政策は当然政党内閣として、私は今回の国会が済めば、さらに前進して次の政策を樹立をし、その実現に向っていくというのが、これが当然であろうと思います。またこれに対応するような内閣の改造等につきましても適当な考慮をいたして参りたい、かように思っております。
この発言だけを見る →中
中村正雄#19
○中村正雄君 岸総理のお考えは石橋内閣から脱皮する手段方法としては、解散の道を現在考えずして政策の転換なり、あるいは内閣改造と、こういう方法によって脱皮する、こういうふうにお考えになっておると了解していいですか。
この発言だけを見る →岸
中
中村正雄#21
○中村正雄君 岸内閣としての政策の発表の問題でありますが、一応政党内閣の本然の姿から考えまして、岸総理が新しい政策を発表する時期というものは、私たちが常識的に考えますと、過ぐる二十一日の自民党の大会で岸総理がほとんど満場一致に近い支持によって総裁に就任されたときが、新たな政策の発表の時期である、こういうふうに考えるわけですが、岸総理はどういうふうにお考えになっておりますか。
この発言だけを見る →岸
中
中村正雄#23
○中村正雄君 一部に伝えられるところによりますると、今回の渡米を機会に、アメリカにおいて岸内閣の政策を発表すると、こういうふうなことを伝えておる向きもあるわけでありますが、政策の発表の時期は、ではいつごろを想定されておるか、いかなる方法によってやろうと考えておられるか、この点についてお尋ねをいたします。
この発言だけを見る →岸
岸信介#24
○国務大臣(岸信介君) 時期については明確に今日申し上げることは適当でないと思います。いずれにいたしましてもアメリカに行って、アメリカで発表するというような愚にもつかないようなことは絶対にいたしません。
この発言だけを見る →中
中村正雄#25
○中村正雄君 石橋内閣は御承知のような、いわゆる七票の差によってできた内閣でありまして、当初石橋さんのお考えになっておりました考え方よりも、日にちがたつに従いましてだんだん薄れて参ったことは御承知の通りであります。ところが今回岸さんは、先ほども申し上げましたように、ほとんど全会一致に近い数で総裁に就任されたということは、形式的に見ましても、自民党内におきまする岸さんの力というものは一応安定したと、こう見られると思うわけであります。その岸内閣でありますならば、今度打ち出されます政策というものは石橋内閣の政策よりももっと安定した、もっと強力なものであるということをわれわれは考えるわけであります。今お考えになっておりまする岸内閣の政策では重点をどこに置いてお考えになっておるか、政策の重点について御意見を承わりたいと思います。
この発言だけを見る →岸
岸信介#26
○国務大臣(岸信介君) 私は先ほども申し上げましたように、この国会を通じてもすでに発表しておる政策の実現に全力をあげております。今後の新しい政策の内容及びその発表の時期、方法等については、今日ここで申し上げることはまだ適当でない、かように考えております。
この発言だけを見る →中
中村正雄#27
○中村正雄君 発表の時期等につきましては、先になると思いますが、しかし少くとも予算も最終段階になり、岸内閣も一応国会におきましてもある程度の経験を経た現在において、石橋内閣から岸内閣に脱皮することをすでにお考えになっているとすれば、岸内閣としての重要な政策をどこに置いておるかということは、当然この委員会で御発表になっても差しつかえないと思いますし、その点について再度お尋ねいたします。
この発言だけを見る →岸
岸信介#28
○国務大臣(岸信介君) 中村委員も御承知のように、われわれこうして政党政治を行なっている上から申しますと、党にはそれぞれの機関もございますし、私はこういう新しい政策につきましては、十分にこれが強力に実現を期するために、今党のそれらの機関にも諮って発表することが適当と考えております。
この発言だけを見る →中
中村正雄#29
○中村正雄君 鳩山さんが内閣の首班になられましたときは、鳩山さんに対する一つの世論の沸きというものが出て参ったわけであります。また石橋さんが総理になられましたときは、今までの内閣と違って野人であり、占領政策に反対した石橋さんに対します一つの期待が世論の渦として巻いたわけでありますが、遺憾ながら岸さんが総理大臣におなりになったときには、世論的にはこういう反響が全然沸いておらない。これはなぜであるか、岸さん自身はお考えになっておるかお尋ねしたいと思います。
この発言だけを見る →