本会議
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会
会議録情報#0
昭和三十三年十一月一日(土曜日)
—————————————
議事日程 第十六号
昭和三十三年十一月一日
午後一時開議
第一 憲法調査会法の一部を改正する法律案(内閣提出)
第二 学校教育法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
第三 学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案(内閣提出)
—————————————
○本日の会議に付した案件
国立近代美術館評議員会評議員任命につき国会法第三十九条但書の規定により議決を求めるの件
蚕糸業振興審議会委員任命につき国会法第三十九条但書の規定により議決を求めるの件
日本電信電話公社経営委員会委員任命につき同意を求めるの件
昭和三十三年度一般会計予算補正(第1号)
昭和三十三年度特別会計予算補正(特第1号)
国民健康保険法案(内閣提出)
国民健康保険法施行法案(内閣提出)
最低賃金法案(内閣提出)
原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
原子力の非軍事的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
原子力の非軍事的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件
日程第一 憲法調査会法の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第二 学校教育法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第三 学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律(内閣提出)
午後五時四十六分開議
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議事日程 第十六号
昭和三十三年十一月一日
午後一時開議
第一 憲法調査会法の一部を改正する法律案(内閣提出)
第二 学校教育法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
第三 学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
国立近代美術館評議員会評議員任命につき国会法第三十九条但書の規定により議決を求めるの件
蚕糸業振興審議会委員任命につき国会法第三十九条但書の規定により議決を求めるの件
日本電信電話公社経営委員会委員任命につき同意を求めるの件
昭和三十三年度一般会計予算補正(第1号)
昭和三十三年度特別会計予算補正(特第1号)
国民健康保険法案(内閣提出)
国民健康保険法施行法案(内閣提出)
最低賃金法案(内閣提出)
原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
原子力の非軍事的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
原子力の非軍事的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件
日程第一 憲法調査会法の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第二 学校教育法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
日程第三 学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律(内閣提出)
午後五時四十六分開議
星
星
星島二郎#2
○議長(星島二郎君) お諮りいたします。内閣から、国立近代美術館評議員会評議員に本院議員北村徳太郎君、同佐藤觀次郎君及び参議院議員林屋亀次郎君を任命するため、国会法第三十九条但書の規定により本院の議決を得たいとの申し出があります。右申し出の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
星
星
星島二郎#4
○議長(星島二郎君) 次に、内閣から、蚕糸業振興審議会委員に本院議員五十嵐吉藏君及び参議院議員重政庸徳君を任命するため、国会法第三十九条但書の規定により本院の議決を得たいとの申し出があります。右申し出の通り決するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
星
星
星島二郎#6
○議長(星島二郎君) 次に、内閣から、日本電信電話公社経営委員会委員に大和田悌二君を任命したいので、日本電信電話公社法第十二条第一項の規定により本院の同意を得たいとの申し出があります。右申し出の通り同意を与えるに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
星
松
松澤雄藏#8
○松澤雄藏君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、この際、昭和三十三年度一般会計予算補正(第1号)、昭和三十三年度特別会計予算補正(特第1号)、右両件を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
この発言だけを見る →星
星
星島二郎#10
○議長(星島二郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
昭和三十三年度一般会計予算補正(第1号)、昭和三十三年度特別会計予算補正(特第1号)、右両件を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。予算委員長楢橋渡君。
〔楢橋渡君登壇〕
この発言だけを見る →昭和三十三年度一般会計予算補正(第1号)、昭和三十三年度特別会計予算補正(特第1号)、右両件を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。予算委員長楢橋渡君。
〔楢橋渡君登壇〕
楢
楢橋渡#11
○楢橋渡君 ただいま議題となりました昭和三十三年度一般会計予算補正(第1号)及び同特別会計予算補正(特第1号)につきまして、予算委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
本予算補正二案は、去る十月二十八日予算委員会に付託され、二十九日政府より提案理由の説明を聴取し、同日より四日間にわたって審議し、本日討論、採決されたものであります。
一般会計予算補正及び特別会計予算補正中の貴金属特別会計にかかわるものは、本年度に発生を見ました災害に対するものでありまして、その歳出追加の内訳は、二十二号台風による風水害を初めとし、干害、凍霜害の被害対策費等八十億九千八百万円及び予備費十億円、合計九十億九千八百万円であります。
以上の歳出の追加に必要な財源は、日本銀行納付金の増加等、おおむね現在までに確定した税外収入の増加によるものであります。
また、特別会計予算補正の中で、産業投資及び国債整理基金の両特別会計は、産業投資支出に充てるための百八億円に相当する外貨債募集に関する所要の補正であります。
以上が今回の予算補正の内容の概略であります。
なお、政府は、特に中小企業の年末金融資金及び災害復旧資金の需要等を考慮いたしまして、国民金融公庫、中小企業金融公庫及び商工組合中央金庫に対しそれぞれ二十億円、日本不動産銀行に対して十億円、計七十億円の政府資金を追加するとともに、必要に応じて三十億円繰り上げ使用を認めることにいたしております。
次に、委員会における質疑について若干申し上げます。
質疑の第一は、日米安全保障条約改定問題であります。すなわち、「政府は日米安全保障条約改定の交渉に着手したが、交渉に当っての日本政府の基本的態度、条約の内容、特に防衛区域、米華相互防衛条約、米韓相互防衛条約等との関係、また、今次の改定によって日本は第三国間の戦争に巻きこまれる危険を生ずるおそれはないか」等の質疑が活発に行われたのであります。
これに対して、政府は、「交渉の基本的態度としては、日本は独立国として米国と対等の立場で交渉し、その条約の性格も双務的なものとすることを建前とするが、現行憲法の規定から完全な双務性は許されない。防衛区域については、条約の双務性からすれば、日本の防衛区域については各種の場合が考えられるが、海外派兵を許されていない憲法上の制約があり、また、日本の立場からいって、なるべく狭くすることが望ましいと考える。この際問題となるのは、米国の施政権のもとにある沖縄、小笠原を防衛区域に入れるかどうかということであるが、日本と運命をともにしたいという現地住民の気持のあることも動かせない事実であるから、この問題については、国内世論等をもよく考え、慎重に検討したい。また、本条約締結により、他国間の戦争に巻き込まれるものとは考えられない。その他、具体的事項については、いまだ決定していない。」との答弁がありました。
次には災害復旧対策費についてでありますが、一、「二十二号台風による被害は、地域は狭いが、被害程度はきわめて深刻であるから、補正予算に計上された追加額ではまかなえないのではないか」、二、「伊豆地方については、復旧事業費は被害額に対して平均六四%という低い率で査定されているが、その根拠いかん」、三、「災害復旧に当っては、原形復旧の原則を改め、改良工事として施行し、同時に、完成年限を従来の三カ年を二カ年程度に短縮し、被災民の生活を確保する必要ありと認められるが、これに対する政府の所見、また、小河川や小地域の災害復旧に対する施策いかん」等の質問が行われました。
これに対して、政府は、一、「二十二号台風による災害復旧事業費予算は現在までの被害報告額七百二十二億円を基礎として査定したものであって、予備費で措置済みのものと、及び措置することの確定した分は、風水害等二十九億円に達しておるし、また、さらに予備費も計上されておるのであるから、今回の補正額でまかなえる見込みであるが、万一、今後なお施策をしなければならぬ事態が起きれば、政府としては適当なる措置を考慮する」、二、「事業費査定の根拠は、従来三カ年の査定実績による減率を乗じて算出したものであって、特に低くしたということはあり得ない」、三、「原形復旧を改良復旧とすることについては、狩野川の復旧工事については特に改良復旧とし、しかも、二カ年で復旧を完成するよう初年度七割を計上し、来年の雨季前に大筋の復旧ができるよう取り計らい、また、農地その他の復旧に資するようにした。小災害の復旧事業については起債の方法でまかない、これが元利償還等の経費は、地方交付税配分の際の基準財政需要の率を引き上げることによって処理したい。」との答弁がありました。
次は、外貨債発行についてであります。「最近のわが国経済は、外貨事情も好転し、また、国内金融も漸次緩和の方向に向っており、不要不急の面にも資金がかなり流れていると考えられる。米国の金利も上昇ぎみにあるとき、百億程度の外貨債を発行するより、民間資金を財政資金として活用するよう適当な方法を講ずればよいではないか。また、外貨債発行の条件いかん」等の質疑が行われました。
これに対して、政府は、「経済の正常な発展をはかるためには、常に資金の手当をしていく必要がある。最近の外貨事情は確かに好転し、年度末までには黒字三億ドルをこえることは容易に見通されるが、明年度以降の経済の成長を考える場合、このままの黒字上昇を続けることは見込まれない。民間資金は最近ゆるみがちになっているが、内国債発行等によって民間資金を財政資金へ導入することは、民間資金を圧迫することともなり、また、通貨価値を不安定ならしめるおそれもある。民間資金は、あくまで自主的規制により基幹産業に流れるようにして景気のささえとしたい。日本経済の将来の発展を考える場合、この機会に外貨債発行という道を作っておくことが妥当と考えられる。外貨債発行条件は、現在世銀の貸付利子を一応の目途とし、それより若干上回る程度を考えているが、米国金利も上昇ぎみにあり、見方によっては発行時期を失しているのではないかとも考えられるが、不利益な条件の場合には再考慮することもあり得る。」との答弁がありました。
以上のほか、民主政治のあり方、警察官職務執行法改正、防衛庁の次期戦闘機決定の問題、景気対策、糸価対策等、国政の諸般にわたって活発な質疑が行われたのでありますが、これらについてはすべて会議録に譲ることを御了承願いたいと思うのであります。
本補正につきまして、本日、社会党より編成がえを求めるの動議が提出されました。すなわち、その要領は、第一、災害対策、第二、当面する失業者等の生活保障対策、第三、不況による農林漁民の所得減少防止対策、第四、中小企業の経営近代化促進対策、第五、勤労国民の生活向上対策、第六、地方財政負担補てん対策等、諸般にわたってその措置を講ずることとし、歳出増及び歳入減の財源措置としては、経済基盤強化資金の取りくずしと、防衛費のうち、本年度中に使用予定の物件費、施設費を削減充当することとしているのであります。
質疑終了後、直ちに討論に入り、採決の結果、社会党の組みかえ要求の動議は否決され、補正予算二案は政府原案の通り可決されたのであります。
以上、簡単ながら、御報告申し上げます。拍手
この発言だけを見る →本予算補正二案は、去る十月二十八日予算委員会に付託され、二十九日政府より提案理由の説明を聴取し、同日より四日間にわたって審議し、本日討論、採決されたものであります。
一般会計予算補正及び特別会計予算補正中の貴金属特別会計にかかわるものは、本年度に発生を見ました災害に対するものでありまして、その歳出追加の内訳は、二十二号台風による風水害を初めとし、干害、凍霜害の被害対策費等八十億九千八百万円及び予備費十億円、合計九十億九千八百万円であります。
以上の歳出の追加に必要な財源は、日本銀行納付金の増加等、おおむね現在までに確定した税外収入の増加によるものであります。
また、特別会計予算補正の中で、産業投資及び国債整理基金の両特別会計は、産業投資支出に充てるための百八億円に相当する外貨債募集に関する所要の補正であります。
以上が今回の予算補正の内容の概略であります。
なお、政府は、特に中小企業の年末金融資金及び災害復旧資金の需要等を考慮いたしまして、国民金融公庫、中小企業金融公庫及び商工組合中央金庫に対しそれぞれ二十億円、日本不動産銀行に対して十億円、計七十億円の政府資金を追加するとともに、必要に応じて三十億円繰り上げ使用を認めることにいたしております。
次に、委員会における質疑について若干申し上げます。
質疑の第一は、日米安全保障条約改定問題であります。すなわち、「政府は日米安全保障条約改定の交渉に着手したが、交渉に当っての日本政府の基本的態度、条約の内容、特に防衛区域、米華相互防衛条約、米韓相互防衛条約等との関係、また、今次の改定によって日本は第三国間の戦争に巻きこまれる危険を生ずるおそれはないか」等の質疑が活発に行われたのであります。
これに対して、政府は、「交渉の基本的態度としては、日本は独立国として米国と対等の立場で交渉し、その条約の性格も双務的なものとすることを建前とするが、現行憲法の規定から完全な双務性は許されない。防衛区域については、条約の双務性からすれば、日本の防衛区域については各種の場合が考えられるが、海外派兵を許されていない憲法上の制約があり、また、日本の立場からいって、なるべく狭くすることが望ましいと考える。この際問題となるのは、米国の施政権のもとにある沖縄、小笠原を防衛区域に入れるかどうかということであるが、日本と運命をともにしたいという現地住民の気持のあることも動かせない事実であるから、この問題については、国内世論等をもよく考え、慎重に検討したい。また、本条約締結により、他国間の戦争に巻き込まれるものとは考えられない。その他、具体的事項については、いまだ決定していない。」との答弁がありました。
次には災害復旧対策費についてでありますが、一、「二十二号台風による被害は、地域は狭いが、被害程度はきわめて深刻であるから、補正予算に計上された追加額ではまかなえないのではないか」、二、「伊豆地方については、復旧事業費は被害額に対して平均六四%という低い率で査定されているが、その根拠いかん」、三、「災害復旧に当っては、原形復旧の原則を改め、改良工事として施行し、同時に、完成年限を従来の三カ年を二カ年程度に短縮し、被災民の生活を確保する必要ありと認められるが、これに対する政府の所見、また、小河川や小地域の災害復旧に対する施策いかん」等の質問が行われました。
これに対して、政府は、一、「二十二号台風による災害復旧事業費予算は現在までの被害報告額七百二十二億円を基礎として査定したものであって、予備費で措置済みのものと、及び措置することの確定した分は、風水害等二十九億円に達しておるし、また、さらに予備費も計上されておるのであるから、今回の補正額でまかなえる見込みであるが、万一、今後なお施策をしなければならぬ事態が起きれば、政府としては適当なる措置を考慮する」、二、「事業費査定の根拠は、従来三カ年の査定実績による減率を乗じて算出したものであって、特に低くしたということはあり得ない」、三、「原形復旧を改良復旧とすることについては、狩野川の復旧工事については特に改良復旧とし、しかも、二カ年で復旧を完成するよう初年度七割を計上し、来年の雨季前に大筋の復旧ができるよう取り計らい、また、農地その他の復旧に資するようにした。小災害の復旧事業については起債の方法でまかない、これが元利償還等の経費は、地方交付税配分の際の基準財政需要の率を引き上げることによって処理したい。」との答弁がありました。
次は、外貨債発行についてであります。「最近のわが国経済は、外貨事情も好転し、また、国内金融も漸次緩和の方向に向っており、不要不急の面にも資金がかなり流れていると考えられる。米国の金利も上昇ぎみにあるとき、百億程度の外貨債を発行するより、民間資金を財政資金として活用するよう適当な方法を講ずればよいではないか。また、外貨債発行の条件いかん」等の質疑が行われました。
これに対して、政府は、「経済の正常な発展をはかるためには、常に資金の手当をしていく必要がある。最近の外貨事情は確かに好転し、年度末までには黒字三億ドルをこえることは容易に見通されるが、明年度以降の経済の成長を考える場合、このままの黒字上昇を続けることは見込まれない。民間資金は最近ゆるみがちになっているが、内国債発行等によって民間資金を財政資金へ導入することは、民間資金を圧迫することともなり、また、通貨価値を不安定ならしめるおそれもある。民間資金は、あくまで自主的規制により基幹産業に流れるようにして景気のささえとしたい。日本経済の将来の発展を考える場合、この機会に外貨債発行という道を作っておくことが妥当と考えられる。外貨債発行条件は、現在世銀の貸付利子を一応の目途とし、それより若干上回る程度を考えているが、米国金利も上昇ぎみにあり、見方によっては発行時期を失しているのではないかとも考えられるが、不利益な条件の場合には再考慮することもあり得る。」との答弁がありました。
以上のほか、民主政治のあり方、警察官職務執行法改正、防衛庁の次期戦闘機決定の問題、景気対策、糸価対策等、国政の諸般にわたって活発な質疑が行われたのでありますが、これらについてはすべて会議録に譲ることを御了承願いたいと思うのであります。
本補正につきまして、本日、社会党より編成がえを求めるの動議が提出されました。すなわち、その要領は、第一、災害対策、第二、当面する失業者等の生活保障対策、第三、不況による農林漁民の所得減少防止対策、第四、中小企業の経営近代化促進対策、第五、勤労国民の生活向上対策、第六、地方財政負担補てん対策等、諸般にわたってその措置を講ずることとし、歳出増及び歳入減の財源措置としては、経済基盤強化資金の取りくずしと、防衛費のうち、本年度中に使用予定の物件費、施設費を削減充当することとしているのであります。
質疑終了後、直ちに討論に入り、採決の結果、社会党の組みかえ要求の動議は否決され、補正予算二案は政府原案の通り可決されたのであります。
以上、簡単ながら、御報告申し上げます。拍手
星
星島二郎#12
○議長(星島二郎君) 昭和三十三年度一般会計予算補正(第1号)外一件に対しては、井手以誠君外十七名から編成がえを求めるの動議が提出されております。この際、その趣旨弁明を許します。小平忠君。
〔小平忠君登壇〕
この発言だけを見る →〔小平忠君登壇〕
小
小平忠#13
○小平忠君 私は、日本社会党を代表して、政府提出の補正予算案二案の撤回を求め、以下、私が述べる要旨に基いて、政府案の編成がえを求める動議を提出するものであります。拍手
政府は、台風二十二号の襲来によってしぶしぶながら補正予算を提出したのでありますが、今回の補正予算を出すまでの経緯並びにその内容につきましては、おおよそ自民党歴代内閣の提出した補正予算案の中でも、最も不誠意、かつ財政政策としても不適切なものでありまして一戦後最悪の補正予算案と評しても過言でないのであります。拍手
なぜ、今回の政府案をかく批判せざるを得ないのであるか。その第一の理由は、最近の経済不況は、ついに有名大企業すらも企業整備に着手するほど深刻化し労働条件も悪化の一途をたどり、大量首切り、失業者の増加は、年末に向ってますます激しくなってきている実情であり、一方、本年度の災害は、二十二号台風を含めてほとんど全国に及び、その被害の範囲と、その激甚さは、昭和二十八年度被害に匹敵するものがあるのであります。
このように、二十二号台風による罹災者を含めて、今や経済不況の波はわが国国民大衆の生活の上に大きな恐怖となって押し寄せてきているきわめて重大なときにもかかわらず、そこに提出されました補正予算案なるものは、ただ災害復旧関係及び外債発行関係に限定したものであり、経済不況に対する対策費は何ら考慮されるところなく、その必要性する認めようとしていないのであります。
しかも、政府が計上している災害対策費九十億九千八百三十三万円は、今回の衆議院予算委員会におきまして、わが、党委員の追及の中に明らかにされたように、本年度計上額としてはまことに不十分であり、かつ不足なものであることを、これは大蔵当局みずからが認めているところであります。拍手
また、災害復旧に要する国費の支出に際しての国の負担率、補助率の増額、その他の特別措置についても、政府の国会提出はまことに遅々として進まない状態であります。政府は、会期中にすべての必要なる特別立法措置を国会に提出すると答弁しておりながら、昭和二十八年度災害当時の二十数件に及んだ特別措置に比べれば、なぜに本年の災害についてはその措置がおくれているのか、われわれは全く理解に苦しむものであります。
本年の災害は、四月の霜雪害以来、干害、雨害、十八号台風、二十一号台風と、たび重なっているのでありますが、それにもかかわらず、これら災害については何ら特別措置をとる誠意すら見られず、政府は、二十二号台風によって、ようやく補正予算の必要と特別立法措置の必要を認めようとしているのであります。これは、まことに全国罹災者を軽視したものといわなければならないのであります。
従いまして、今回の政府提出災害予算案は、金額としても過小に過ぎるし、また、特別措置はあまりも不十分であり、これでは地方経済は不況と災害の二重の被害によって困窮の度を増すことはきわめて明瞭であります。拍手
しかも、政府は、今回の補正予算の財源として、本年度歳入の税外収入の増収分を充当しようとする無理算段な財源捻出方策であり、政府みずから災害予算規模の僅少なることを自覚しながらも、財源措置に縛られ、その規模を広げられないという体たらくで、すなわち、政府はみずから経済基盤強化資金というたな上げ財源のワクを設定し、異常災害の復旧に際してはこれを使用することを定めておきながらも、なぜに今回の異常災害にこれを使用しないのでありましょうか。今回の狩野川流域のあの悲惨なる被害を、政府は異常災害とは見ていないのでありましょうか。また、常に健全財政の建前を守るならば、補正予算の編成に当っては、まず、その財源として、既定経費のうち、節約、削減し得る経費はないかどうかを再検討すべきであります。政府は、今回の補正に際して、果してこの努力を尽したでありましょうか。
毎年度、防衛関係費は膨大な繰り越しをしていることを見のがしてはならないのであります。社会党を初め世論の非難によって支出を急いだ昨年度におきましても、防衛庁費は百億円に近い繰越金を生じているのであります。また、今回の北海道の秋季演習に見られるように、自衛隊はソ連を刺激する以外に何らの取り柄もないと見られるところに莫大な国費の浪費をやっているのであり、われわれは、政府が血税を支払っている国民の身になって既定経費、なかんずく非生産的経費の削減について、もっと誠意を持ってもらいたいのであります。拍手
また、今回の補正予算案の第二の特徴は、外債発行に伴う特別会計予算の補正でありますが、外債を発行することの無意味なことにつきましては、すでに予算委員会、大蔵委員会等において明らかになってきているところであります。佐藤大蔵大臣自身も、現在のアメリカの起債市場は次第に金利高に向っている事実を認めているのであります。今日のように外貨保有がふえているときに、さらに外貨を借りてまで、これを円資金にかえて国内で使用することは、借金を質に置いて金を使うのと同じであります。拍手これでは、外国からの借金をふやし、国内では日銀券の発行高をふやすだけでありまして、健全財政の建前から見ても全く矛盾するものであります。われわれは、現在の国内の民間金融の緩和の実情にかんがみて、政府に若干の政策の用意さえあれば、民間資金を活用して、財政融資に必要なる資金の補てんはできるものと判断するものであります。
また、政府は、中小企業関係機関に対して、七十億円の新規融資と、三十億円の繰り上げ融資を認めておりますが、これも現在の中小企業に対する財政措置としてはまことに不十分であります。政府部内の中小企業庁すら、中小企業金融公庫、国民金融公庫、商工中金の三機関に対しては、昨年度並みの融資をするために、当面百六十億円が必要であると報告しているのでありますが、政府の今回行なった融資増は六十億円にすぎないのであります。
このように、今回の政府補正予算案は、歳出項目の選定においても、また、その財源措置においても、当面国民が期待しているところに何らこたえるところがないのであります。拍手
そこで、わが党は、かかる政府案に対して編成がえの動議を提出するものでありますが、われわれが政府に要望する第一点は、政府が不況の事実を認めるべきことであります。政府は、がんとして不況を認めないところから、不況の影響として、財政収入が、計画通り、また予算通りに集まらない事実を、国民に率直に示すことができないのであります。従って、わずかな税外収入をかき集めて、足りないことを万般承知の上で災害予算だけを編成したり、また、国内に余裕ある資金を活用しないで、年六分を上回る高利の外債を発行しようとしております。このように、今回の補正予算編成が全く歪曲されてしまった原因は、政府が不況の事実を認めないところに基因しておるのであります。われわれは、災害対策として政府案の九十億九千八百万円に対して、約二百三十七億六千万円を計上することを要求するものであります。これは、災害対策として施設災害対策費関係、農産物関係、文教関係、厚生労働関係、その他被害全般にわたって明確になっておる当面必要なる経費を集計したものでありまして、このことは、大蔵当局といえども、これを過大であるとは査定できない最小必要限度の経費なのであります。拍手しかも、これらの経費は、いずれも昭和二十八年度災害当時並みの特別立法措置並びに特別行政措置に伴って支出すべきものであります。
さらに、一般会計予算補正の第二点としてわれわれが強く要求するものは、失業対策費、不況による農林漁業に対する対策費、中小企業振興についての助成費、国民健康保険における患者負担の軽減、年末手当及び夜勤手当などの所得についての減税、あるいは勤労者実質収入の向上をはかる措置、公務員の年末手当に対して〇・二ヵ月分の増額、さらに、不況対策の実施に伴って生ずるところの地方財政の負担増加に対する本年度の特例としての特別交付金の交付であります。詳しくはお手元に配付してあります議案について参照いただくことにいたします。
このように、災害対策並びに不況対策等を含めて、一般会計予算の歳出増としては、およそ五百二十二億円を計上するものであります。また、特別会計予算の補正につきましては、外債発行をとりやめて、これに伴う予算措置である産業投資特別会計並びに国債整理基金特別会計の補正を取りやめるべきであります。しこうして、新たにとるべき措置としては、財政投融資計画の変更として、資金運用部手持ちの金融債約四百九十三億円を民間金融機関に売却して、財政投融資の原資を調達すべきであります。現在、資金運用部特別会計並びに産業投融資特別会計には若干の余裕金が残っておりますが、これらは、本年度の原資調達計画に穴があいている現在、その補てんに向けらるべきものでありまして、新たなる融資に要する資金は財政と金融の一体化によって調達すべきであります。もとより、この措置をとるためには、日銀公定歩合の再引き下げを必要とすることは言うまでもありません。現に、政府部内、また主要閣僚の中にも、日銀公定歩合の再引き下げを行なって、民間資金を活用し得る道を開くべきであると主張している者があるのであります。岸内閣のように右顧左眄していたのでは、せっかくの民間金融の緩和は、何ら不況打開に役立たないまま、むだに浪費されてしまうのであります。
かくして調達する財政投融資原資の配分は、災害関係についての地方起債、災害関係についての住宅金融公庫の融資増、災害並びに高利債の肩がわりのための農林漁業金融公庫の融資増、中小企業金融公庫、国民金融公庫、商工中金、日本不動産銀行の四機関に対して、政府案の七十億円融資のほかに、さらに百八十億円を増額して二百五十億円の融資、さらに、電源開発会社等、資金計画にそごを来たしている特殊団体に対して百八十億円の融資、合計四百九十三億円の融資を配分すべきであります。このことは、自由民主党の諸君といえども、本心は、この社会党の組みかえ動議の正しさ、政策としての妥当性は認めているのであると私は思うのであります。拍手しかしながら、経済政策の行き詰まりを、独禁法の改正のごとき経済制度の改悪、さらに警職法の改悪によって、国民の正しい世論も弾圧しようとするがごとき岸内閣の手によっては、経済政策はとうてい正しい軌道に戻ることが期待できないのであります。拍手
私は、心ある自由民主党の諸君がわれわれの動議に賛成されることを真に期待いたしまして、政府案に対しまして編成がえを求める動議の提案理由の説明を終えるものであります。拍手
この発言だけを見る →政府は、台風二十二号の襲来によってしぶしぶながら補正予算を提出したのでありますが、今回の補正予算を出すまでの経緯並びにその内容につきましては、おおよそ自民党歴代内閣の提出した補正予算案の中でも、最も不誠意、かつ財政政策としても不適切なものでありまして一戦後最悪の補正予算案と評しても過言でないのであります。拍手
なぜ、今回の政府案をかく批判せざるを得ないのであるか。その第一の理由は、最近の経済不況は、ついに有名大企業すらも企業整備に着手するほど深刻化し労働条件も悪化の一途をたどり、大量首切り、失業者の増加は、年末に向ってますます激しくなってきている実情であり、一方、本年度の災害は、二十二号台風を含めてほとんど全国に及び、その被害の範囲と、その激甚さは、昭和二十八年度被害に匹敵するものがあるのであります。
このように、二十二号台風による罹災者を含めて、今や経済不況の波はわが国国民大衆の生活の上に大きな恐怖となって押し寄せてきているきわめて重大なときにもかかわらず、そこに提出されました補正予算案なるものは、ただ災害復旧関係及び外債発行関係に限定したものであり、経済不況に対する対策費は何ら考慮されるところなく、その必要性する認めようとしていないのであります。
しかも、政府が計上している災害対策費九十億九千八百三十三万円は、今回の衆議院予算委員会におきまして、わが、党委員の追及の中に明らかにされたように、本年度計上額としてはまことに不十分であり、かつ不足なものであることを、これは大蔵当局みずからが認めているところであります。拍手
また、災害復旧に要する国費の支出に際しての国の負担率、補助率の増額、その他の特別措置についても、政府の国会提出はまことに遅々として進まない状態であります。政府は、会期中にすべての必要なる特別立法措置を国会に提出すると答弁しておりながら、昭和二十八年度災害当時の二十数件に及んだ特別措置に比べれば、なぜに本年の災害についてはその措置がおくれているのか、われわれは全く理解に苦しむものであります。
本年の災害は、四月の霜雪害以来、干害、雨害、十八号台風、二十一号台風と、たび重なっているのでありますが、それにもかかわらず、これら災害については何ら特別措置をとる誠意すら見られず、政府は、二十二号台風によって、ようやく補正予算の必要と特別立法措置の必要を認めようとしているのであります。これは、まことに全国罹災者を軽視したものといわなければならないのであります。
従いまして、今回の政府提出災害予算案は、金額としても過小に過ぎるし、また、特別措置はあまりも不十分であり、これでは地方経済は不況と災害の二重の被害によって困窮の度を増すことはきわめて明瞭であります。拍手
しかも、政府は、今回の補正予算の財源として、本年度歳入の税外収入の増収分を充当しようとする無理算段な財源捻出方策であり、政府みずから災害予算規模の僅少なることを自覚しながらも、財源措置に縛られ、その規模を広げられないという体たらくで、すなわち、政府はみずから経済基盤強化資金というたな上げ財源のワクを設定し、異常災害の復旧に際してはこれを使用することを定めておきながらも、なぜに今回の異常災害にこれを使用しないのでありましょうか。今回の狩野川流域のあの悲惨なる被害を、政府は異常災害とは見ていないのでありましょうか。また、常に健全財政の建前を守るならば、補正予算の編成に当っては、まず、その財源として、既定経費のうち、節約、削減し得る経費はないかどうかを再検討すべきであります。政府は、今回の補正に際して、果してこの努力を尽したでありましょうか。
毎年度、防衛関係費は膨大な繰り越しをしていることを見のがしてはならないのであります。社会党を初め世論の非難によって支出を急いだ昨年度におきましても、防衛庁費は百億円に近い繰越金を生じているのであります。また、今回の北海道の秋季演習に見られるように、自衛隊はソ連を刺激する以外に何らの取り柄もないと見られるところに莫大な国費の浪費をやっているのであり、われわれは、政府が血税を支払っている国民の身になって既定経費、なかんずく非生産的経費の削減について、もっと誠意を持ってもらいたいのであります。拍手
また、今回の補正予算案の第二の特徴は、外債発行に伴う特別会計予算の補正でありますが、外債を発行することの無意味なことにつきましては、すでに予算委員会、大蔵委員会等において明らかになってきているところであります。佐藤大蔵大臣自身も、現在のアメリカの起債市場は次第に金利高に向っている事実を認めているのであります。今日のように外貨保有がふえているときに、さらに外貨を借りてまで、これを円資金にかえて国内で使用することは、借金を質に置いて金を使うのと同じであります。拍手これでは、外国からの借金をふやし、国内では日銀券の発行高をふやすだけでありまして、健全財政の建前から見ても全く矛盾するものであります。われわれは、現在の国内の民間金融の緩和の実情にかんがみて、政府に若干の政策の用意さえあれば、民間資金を活用して、財政融資に必要なる資金の補てんはできるものと判断するものであります。
また、政府は、中小企業関係機関に対して、七十億円の新規融資と、三十億円の繰り上げ融資を認めておりますが、これも現在の中小企業に対する財政措置としてはまことに不十分であります。政府部内の中小企業庁すら、中小企業金融公庫、国民金融公庫、商工中金の三機関に対しては、昨年度並みの融資をするために、当面百六十億円が必要であると報告しているのでありますが、政府の今回行なった融資増は六十億円にすぎないのであります。
このように、今回の政府補正予算案は、歳出項目の選定においても、また、その財源措置においても、当面国民が期待しているところに何らこたえるところがないのであります。拍手
そこで、わが党は、かかる政府案に対して編成がえの動議を提出するものでありますが、われわれが政府に要望する第一点は、政府が不況の事実を認めるべきことであります。政府は、がんとして不況を認めないところから、不況の影響として、財政収入が、計画通り、また予算通りに集まらない事実を、国民に率直に示すことができないのであります。従って、わずかな税外収入をかき集めて、足りないことを万般承知の上で災害予算だけを編成したり、また、国内に余裕ある資金を活用しないで、年六分を上回る高利の外債を発行しようとしております。このように、今回の補正予算編成が全く歪曲されてしまった原因は、政府が不況の事実を認めないところに基因しておるのであります。われわれは、災害対策として政府案の九十億九千八百万円に対して、約二百三十七億六千万円を計上することを要求するものであります。これは、災害対策として施設災害対策費関係、農産物関係、文教関係、厚生労働関係、その他被害全般にわたって明確になっておる当面必要なる経費を集計したものでありまして、このことは、大蔵当局といえども、これを過大であるとは査定できない最小必要限度の経費なのであります。拍手しかも、これらの経費は、いずれも昭和二十八年度災害当時並みの特別立法措置並びに特別行政措置に伴って支出すべきものであります。
さらに、一般会計予算補正の第二点としてわれわれが強く要求するものは、失業対策費、不況による農林漁業に対する対策費、中小企業振興についての助成費、国民健康保険における患者負担の軽減、年末手当及び夜勤手当などの所得についての減税、あるいは勤労者実質収入の向上をはかる措置、公務員の年末手当に対して〇・二ヵ月分の増額、さらに、不況対策の実施に伴って生ずるところの地方財政の負担増加に対する本年度の特例としての特別交付金の交付であります。詳しくはお手元に配付してあります議案について参照いただくことにいたします。
このように、災害対策並びに不況対策等を含めて、一般会計予算の歳出増としては、およそ五百二十二億円を計上するものであります。また、特別会計予算の補正につきましては、外債発行をとりやめて、これに伴う予算措置である産業投資特別会計並びに国債整理基金特別会計の補正を取りやめるべきであります。しこうして、新たにとるべき措置としては、財政投融資計画の変更として、資金運用部手持ちの金融債約四百九十三億円を民間金融機関に売却して、財政投融資の原資を調達すべきであります。現在、資金運用部特別会計並びに産業投融資特別会計には若干の余裕金が残っておりますが、これらは、本年度の原資調達計画に穴があいている現在、その補てんに向けらるべきものでありまして、新たなる融資に要する資金は財政と金融の一体化によって調達すべきであります。もとより、この措置をとるためには、日銀公定歩合の再引き下げを必要とすることは言うまでもありません。現に、政府部内、また主要閣僚の中にも、日銀公定歩合の再引き下げを行なって、民間資金を活用し得る道を開くべきであると主張している者があるのであります。岸内閣のように右顧左眄していたのでは、せっかくの民間金融の緩和は、何ら不況打開に役立たないまま、むだに浪費されてしまうのであります。
かくして調達する財政投融資原資の配分は、災害関係についての地方起債、災害関係についての住宅金融公庫の融資増、災害並びに高利債の肩がわりのための農林漁業金融公庫の融資増、中小企業金融公庫、国民金融公庫、商工中金、日本不動産銀行の四機関に対して、政府案の七十億円融資のほかに、さらに百八十億円を増額して二百五十億円の融資、さらに、電源開発会社等、資金計画にそごを来たしている特殊団体に対して百八十億円の融資、合計四百九十三億円の融資を配分すべきであります。このことは、自由民主党の諸君といえども、本心は、この社会党の組みかえ動議の正しさ、政策としての妥当性は認めているのであると私は思うのであります。拍手しかしながら、経済政策の行き詰まりを、独禁法の改正のごとき経済制度の改悪、さらに警職法の改悪によって、国民の正しい世論も弾圧しようとするがごとき岸内閣の手によっては、経済政策はとうてい正しい軌道に戻ることが期待できないのであります。拍手
私は、心ある自由民主党の諸君がわれわれの動議に賛成されることを真に期待いたしまして、政府案に対しまして編成がえを求める動議の提案理由の説明を終えるものであります。拍手
星
淡
淡谷悠藏#15
○淡谷悠藏君 私は、ただいま提案されました昭和三十三年度一般会計予算補正(第1号)及び同特別会計予算補正(特第1号)につき、日本社会党を代表して、政府原案に反対し、わが党提案の編成がえを求めるの動議に賛成する討論を行わんとするものであります。拍手
反対する第一の理由は、補正予算に対する政府の考え方についてであります。
佐藤大蔵大臣は、この補正予算に関する演説で、先般国際通貨基金及び国際復興開発銀行の総会に出席して、「わが国経済に対する国際的な評価がきわめて高いことを強く感じて参った次第」であるなどと言っておりますが、国際的金融業者の会議で大蔵大臣がどうお感じになろうが、それでわが国経済が信を海外に博し得ましたことを、あなたの言う国民各位は、決してあなたとともに喜んでいるはずはございません。あなたは、一流の国際金融業者にほめられたから、国民の多数が幾ら苦しんでも、景気は立ち直りかけていると言うかもしれませんが、一部の産業において、過去の投資活動の行き過ぎの反動として残っているものは、決して、あなたの言われるように、若干の問題にとどまるものではございません。
あなたは、「昨年来のわが国経済の調整過程は、今日ようやくその仕上げの段階に入りつつある」などとも演説しておられまするけれども、景気の停滞現象などと称して、なべ底が抜けたみたいな不景気のどん底で、仕上げなどかけられては、たまったものではございません。拍手東京のまん中に次々と建つビルディングや、夜昼分かたぬ金貸しや死の商人どもの宴会に酔いしたれ感覚では、今日、深刻な経済不況に倒産し、一家離散の涙をかみしめる小中企業者の苦しみはおわかりにはなりますまいが、現実的には、労働条件の悪化、大量首切りが続いております。「秋の風、きょうより職を失わば、この街上もさびしがるべし」という歌がございます。今を時めく大蔵大臣のあなたには、このさびしい気持はわからないでございましょうけれども、首を切られ、街頭にほうり出された労働者の気持は、やがてあなたが大蔵大臣のいすを去るに際して感じるさびしさとは比べものにならないほど悲痛なものがあるのであります。拍手きびしい年末を控え、首を切られて街頭に投げ出されたときの多くの労働者の感情は、大蔵大臣、あなたには切実に感じ取られないのは、ごもっともでございまするが、少数のあなたの仲間が、労せずして巨大な富を積みながら、そのために大多数の国民がその日のかてにも困るこの現実が、いかに目をおおっても、刻々と資本主義経済の土台を掘りくずしていっていることは、労働争議の弾圧などによっては決して押しつぶされるものでないことだけは、深く肝に銘じておいてもらいたいのであります。拍手
不況は農村をも襲っております。牛を飼えば牛乳の値が下り、蚕を飼えば繭の値下りが底を知らない。政府は、酪農を奨励し、繭の増産計画で農民をおだて上げておきながら、この政策失敗に基因する不況に対しては何ら手を打とうともせず、いたずらに金融資本と軍需産業のから景気に酔い、景気立ち直りのはかない夢で国民をごまかし通そうとするなどは、悪質この上もない欺瞞政策であります。欺瞞ではなく、この厳粛な現実の破局がほんとうに見えないというならば、これこそ、まじめに働く国民のための政治を行う資格のない政府であります。
ことに、春以来打ち続く災害のために、家族を失い、家を流され、田畑をなくした災害地の人たちは、その救済を一刻もおろそかにできぬ悲痛な気持で政府の施策を待ち望み、すみやかに補正予算を組んでこの災害を救済するように、全国からその哀情を訴えてきております。今回の臨時国会もその全国民の待望によって開かれたものにほかならないのであります。日を追うて深刻さを加えていく経済不況の打開策を立て、災害救済の補正予算を組むことのためにこの国会が開かれたのであることを、政府は早くも忘れてしまっていたのであります。少くとも、忘れたふりをしていたのであります。
まず出してきたのは、独占禁止法の改正案であり、ごまかしの最低賃金法である。わが党から再三せき立てているにもかかわらず、肝心の補正予算は一向組もうともせず、暗やみから牛を引っぱり出したように、いきなり突きつけてきたのは警察官職務執行法改正法律案であります。拍手国民が本国会に待ち望んでいたものは、不況対策、災害対策の誠意ある補正予算を組むことにあった。真剣にその対策の審議に当り、一日も早くそれを実行に移すことであった。もし、本国会の劈頭において、わが党このたびの提案によるような完全な諸施策を打ち出し、補正予算を提出し、その実行をしていたならば、何も今さら時代逆行の警察国家構想などを打ち出して国民を弾圧しなくても、国民は、自民党政府であれ、その功績を謳歌したはずであります。さすがに、岸総理は、うそを言わずに、半年前の選挙公約も守ったし、戦時内閣の閣僚だったにも似合わず、よくまあ戦犯のあかを落したと感心もしたことでしょう。ところが、何ごとか、災害国会を予期したのに、警職法でなぐりかかってきたのであります。パンを求めているのに、こん棒を突き出してきたのであります。
しかも、わが党に迫り寄られて、ようやく補正予算を組んで出したのは、会期も終りに近づいた十月二十八日であります。おざなりの、穴だらけの予算案を組んでおいて、しかも、審議は一向にはかどらせようといたしません。定刻に社会党の予算委員が顔をそろえて待っているのに、岸総理初め、政府委員は一向出てこようともしない。与党の楢橋委員長でさえ、さすがにたまりかねて、政府委員の出席がおそい、必ず定刻に出席せられたいと警告を発しましたが、それでも、やっぱり出席がおそい。これが、一体、真剣な災害対策、不況打開の予算審議の態度でございましょうか。拍手察するところ、岸内閣は、選挙に勝ったおごりから、一挙に一党独裁を夢み、外は安保条約の改正、内は憲法改正をあせり、大資本家の利益を守って労働攻勢を防ぎ、戦争に備えて、平和運動を抑圧せんがための手先に、警察を変貌せしめんとする警職法改正を強行すること急にして、かくも補正予算審議には熱意を示さざるものというほかはございません。
しかも、わが党の警職法改正反対と、世論の激しい反撃にあってこの悪法の通過がむずかしくなると、今国会初頭における公党間の申し合せ、正規の取りきめを無視し、例により卑怯な奥の手を出して会期の延長をはかり、災害に関する補正予算の審議をおくらせてその口実に使おうとしたのであります。国民が、ことに災害に打ち悩まされた人々が、血の出る思いで待ち望んだ補正予算を、かくも提出をおくらせ、かくも審議を怠り、警職法改正の道具に使うなどという態度は、断じて許さるべきではございません。拍手
今回の補正予算は、その提出の仕方において、かくもふまじめであり、その審議の態度において、かくも不誠実である。これが、われわれの政府原案に反対する第二の理由であります。
その補正予算の内容においては、さらにあきれ果てたものであります。昭和二十八年度の災害を越すといわれるほどの大災害に対し、政府の組んだ補正はわずかに九十億円余にすぎない。災害地の諸君は、閣僚や与党の幹部が現地におもむいて、鳴りもの入りで対策の公約をし、大がかりの宣伝をした結果が、こんな始末であることに、大きな失望を感ずるに違いございません。これが実際に交付されたら、災害地の人々は、おそらく蚊の涙みたいなものにすぎないことに、さらに大きないきどおりを感ずるに違いございません。拍手
しかも、この予算には、二十二号台風及び一連の台風被害だけではなく、春以来の干害、霜雪害対策費まで含まれているのであります。災害の政府の査定総額が、決して現地の報告に基いたものではなく、政府機関において幾度も幾度も圧縮されたものであることはむろんであります。しかも、最後には、被害実態に即しようが即しまいが、財源に苦しむ大蔵省の財布に合せて最後決定を見たものであることは明らかであります。
今回の災害は、天災というよりも、選挙目当ての政政施策の総花主義と、不徹底さと、口先だけの計画に、しかも実行予算はつけてやらない立ちおくれがもたらした人災といわれております。政策の失敗による人災という以上、政府はすみやかに徹底した施策によってその急を救わねばなりません。
すでに東北、北海道では雪の降る季節でございます。岸首相は、ゴルフに熱心だと聞きまするが、ゴルフ場のコンディションを気にする前に、実らぬ稲を泥まみれになって刈り取った農民たちの、食うものもない雪の中のみじめさを考えてほしいのであります。拍手住む家もない人々に来たるこの冬のきびしさを思いやってほしい。すでに冬迫る災害地は、救済工事にはすでにおそくなり過ぎております。これはゴルフができないこととは比較にならぬ重大事であります。
財源がないとは言わせません。大資本のためには、異常災害に使う目的の経済基盤強化の資金二百二十一億円をたな上げして動かさず、外債百八億を気前よく打ち出しているではございませんか。施策がおくれ、国土を荒し去ったことは、ボロ靴や、中古エンジンや、自衛艦隊、さては、最近起った戦闘機製造など、防衛予算の重圧のためであります。国民を殺し、国土を荒廃に帰せしめて、どこに国防がありましょうか。国防と称して血税を乱費し、守るべき国土が荒れ果てて、何を一体守ろうとするのですか。拍手それで国防などといわれますか。国防の第一義は、まず国土を災害から守ることであります。拍手国土の保全と民生の安定を忘れて、国防の本義はございません。拍手一昨日、予算委員会において、赤城官房長官は、問題の次期戦闘機の決定は当分見合わせると明言いたしましたが、戦闘機を作ったつもりで、思い切って災害対策、不況対策をやってごらんなさい。飢えたものに食を与え、家を失ったものに家を与え、職を失ったものに職を与えたら、そのためた補正予算をおくらせた警職法の改正強行の必要などは毛頭なくなるでしょう。
すでに根本の考え方において誤まり、次に提案の仕方、審議の仕方に誠意を欠き、第三に内容においてずさん、いいかげんな補正予算案には、一体何がいいところが残っておりましょう。悪いことは申しません。今まで犯した政府数々の誤まりを償う道は、わが党提案の編成がえを求める動議に賛成することよりありません。今回の災害補正予算の乏しさには、災害地出身の与党議員の諸君でも、ひそかに不満を抱いているに違いございません。御遠慮は要りません。為やまちを改むるにはばかることはありません。あげてわが党提案に賛成あらんことを望み、政府の原案には反対をいたしまして、私の討論を終ります。拍手
この発言だけを見る →反対する第一の理由は、補正予算に対する政府の考え方についてであります。
佐藤大蔵大臣は、この補正予算に関する演説で、先般国際通貨基金及び国際復興開発銀行の総会に出席して、「わが国経済に対する国際的な評価がきわめて高いことを強く感じて参った次第」であるなどと言っておりますが、国際的金融業者の会議で大蔵大臣がどうお感じになろうが、それでわが国経済が信を海外に博し得ましたことを、あなたの言う国民各位は、決してあなたとともに喜んでいるはずはございません。あなたは、一流の国際金融業者にほめられたから、国民の多数が幾ら苦しんでも、景気は立ち直りかけていると言うかもしれませんが、一部の産業において、過去の投資活動の行き過ぎの反動として残っているものは、決して、あなたの言われるように、若干の問題にとどまるものではございません。
あなたは、「昨年来のわが国経済の調整過程は、今日ようやくその仕上げの段階に入りつつある」などとも演説しておられまするけれども、景気の停滞現象などと称して、なべ底が抜けたみたいな不景気のどん底で、仕上げなどかけられては、たまったものではございません。拍手東京のまん中に次々と建つビルディングや、夜昼分かたぬ金貸しや死の商人どもの宴会に酔いしたれ感覚では、今日、深刻な経済不況に倒産し、一家離散の涙をかみしめる小中企業者の苦しみはおわかりにはなりますまいが、現実的には、労働条件の悪化、大量首切りが続いております。「秋の風、きょうより職を失わば、この街上もさびしがるべし」という歌がございます。今を時めく大蔵大臣のあなたには、このさびしい気持はわからないでございましょうけれども、首を切られ、街頭にほうり出された労働者の気持は、やがてあなたが大蔵大臣のいすを去るに際して感じるさびしさとは比べものにならないほど悲痛なものがあるのであります。拍手きびしい年末を控え、首を切られて街頭に投げ出されたときの多くの労働者の感情は、大蔵大臣、あなたには切実に感じ取られないのは、ごもっともでございまするが、少数のあなたの仲間が、労せずして巨大な富を積みながら、そのために大多数の国民がその日のかてにも困るこの現実が、いかに目をおおっても、刻々と資本主義経済の土台を掘りくずしていっていることは、労働争議の弾圧などによっては決して押しつぶされるものでないことだけは、深く肝に銘じておいてもらいたいのであります。拍手
不況は農村をも襲っております。牛を飼えば牛乳の値が下り、蚕を飼えば繭の値下りが底を知らない。政府は、酪農を奨励し、繭の増産計画で農民をおだて上げておきながら、この政策失敗に基因する不況に対しては何ら手を打とうともせず、いたずらに金融資本と軍需産業のから景気に酔い、景気立ち直りのはかない夢で国民をごまかし通そうとするなどは、悪質この上もない欺瞞政策であります。欺瞞ではなく、この厳粛な現実の破局がほんとうに見えないというならば、これこそ、まじめに働く国民のための政治を行う資格のない政府であります。
ことに、春以来打ち続く災害のために、家族を失い、家を流され、田畑をなくした災害地の人たちは、その救済を一刻もおろそかにできぬ悲痛な気持で政府の施策を待ち望み、すみやかに補正予算を組んでこの災害を救済するように、全国からその哀情を訴えてきております。今回の臨時国会もその全国民の待望によって開かれたものにほかならないのであります。日を追うて深刻さを加えていく経済不況の打開策を立て、災害救済の補正予算を組むことのためにこの国会が開かれたのであることを、政府は早くも忘れてしまっていたのであります。少くとも、忘れたふりをしていたのであります。
まず出してきたのは、独占禁止法の改正案であり、ごまかしの最低賃金法である。わが党から再三せき立てているにもかかわらず、肝心の補正予算は一向組もうともせず、暗やみから牛を引っぱり出したように、いきなり突きつけてきたのは警察官職務執行法改正法律案であります。拍手国民が本国会に待ち望んでいたものは、不況対策、災害対策の誠意ある補正予算を組むことにあった。真剣にその対策の審議に当り、一日も早くそれを実行に移すことであった。もし、本国会の劈頭において、わが党このたびの提案によるような完全な諸施策を打ち出し、補正予算を提出し、その実行をしていたならば、何も今さら時代逆行の警察国家構想などを打ち出して国民を弾圧しなくても、国民は、自民党政府であれ、その功績を謳歌したはずであります。さすがに、岸総理は、うそを言わずに、半年前の選挙公約も守ったし、戦時内閣の閣僚だったにも似合わず、よくまあ戦犯のあかを落したと感心もしたことでしょう。ところが、何ごとか、災害国会を予期したのに、警職法でなぐりかかってきたのであります。パンを求めているのに、こん棒を突き出してきたのであります。
しかも、わが党に迫り寄られて、ようやく補正予算を組んで出したのは、会期も終りに近づいた十月二十八日であります。おざなりの、穴だらけの予算案を組んでおいて、しかも、審議は一向にはかどらせようといたしません。定刻に社会党の予算委員が顔をそろえて待っているのに、岸総理初め、政府委員は一向出てこようともしない。与党の楢橋委員長でさえ、さすがにたまりかねて、政府委員の出席がおそい、必ず定刻に出席せられたいと警告を発しましたが、それでも、やっぱり出席がおそい。これが、一体、真剣な災害対策、不況打開の予算審議の態度でございましょうか。拍手察するところ、岸内閣は、選挙に勝ったおごりから、一挙に一党独裁を夢み、外は安保条約の改正、内は憲法改正をあせり、大資本家の利益を守って労働攻勢を防ぎ、戦争に備えて、平和運動を抑圧せんがための手先に、警察を変貌せしめんとする警職法改正を強行すること急にして、かくも補正予算審議には熱意を示さざるものというほかはございません。
しかも、わが党の警職法改正反対と、世論の激しい反撃にあってこの悪法の通過がむずかしくなると、今国会初頭における公党間の申し合せ、正規の取りきめを無視し、例により卑怯な奥の手を出して会期の延長をはかり、災害に関する補正予算の審議をおくらせてその口実に使おうとしたのであります。国民が、ことに災害に打ち悩まされた人々が、血の出る思いで待ち望んだ補正予算を、かくも提出をおくらせ、かくも審議を怠り、警職法改正の道具に使うなどという態度は、断じて許さるべきではございません。拍手
今回の補正予算は、その提出の仕方において、かくもふまじめであり、その審議の態度において、かくも不誠実である。これが、われわれの政府原案に反対する第二の理由であります。
その補正予算の内容においては、さらにあきれ果てたものであります。昭和二十八年度の災害を越すといわれるほどの大災害に対し、政府の組んだ補正はわずかに九十億円余にすぎない。災害地の諸君は、閣僚や与党の幹部が現地におもむいて、鳴りもの入りで対策の公約をし、大がかりの宣伝をした結果が、こんな始末であることに、大きな失望を感ずるに違いございません。これが実際に交付されたら、災害地の人々は、おそらく蚊の涙みたいなものにすぎないことに、さらに大きないきどおりを感ずるに違いございません。拍手
しかも、この予算には、二十二号台風及び一連の台風被害だけではなく、春以来の干害、霜雪害対策費まで含まれているのであります。災害の政府の査定総額が、決して現地の報告に基いたものではなく、政府機関において幾度も幾度も圧縮されたものであることはむろんであります。しかも、最後には、被害実態に即しようが即しまいが、財源に苦しむ大蔵省の財布に合せて最後決定を見たものであることは明らかであります。
今回の災害は、天災というよりも、選挙目当ての政政施策の総花主義と、不徹底さと、口先だけの計画に、しかも実行予算はつけてやらない立ちおくれがもたらした人災といわれております。政策の失敗による人災という以上、政府はすみやかに徹底した施策によってその急を救わねばなりません。
すでに東北、北海道では雪の降る季節でございます。岸首相は、ゴルフに熱心だと聞きまするが、ゴルフ場のコンディションを気にする前に、実らぬ稲を泥まみれになって刈り取った農民たちの、食うものもない雪の中のみじめさを考えてほしいのであります。拍手住む家もない人々に来たるこの冬のきびしさを思いやってほしい。すでに冬迫る災害地は、救済工事にはすでにおそくなり過ぎております。これはゴルフができないこととは比較にならぬ重大事であります。
財源がないとは言わせません。大資本のためには、異常災害に使う目的の経済基盤強化の資金二百二十一億円をたな上げして動かさず、外債百八億を気前よく打ち出しているではございませんか。施策がおくれ、国土を荒し去ったことは、ボロ靴や、中古エンジンや、自衛艦隊、さては、最近起った戦闘機製造など、防衛予算の重圧のためであります。国民を殺し、国土を荒廃に帰せしめて、どこに国防がありましょうか。国防と称して血税を乱費し、守るべき国土が荒れ果てて、何を一体守ろうとするのですか。拍手それで国防などといわれますか。国防の第一義は、まず国土を災害から守ることであります。拍手国土の保全と民生の安定を忘れて、国防の本義はございません。拍手一昨日、予算委員会において、赤城官房長官は、問題の次期戦闘機の決定は当分見合わせると明言いたしましたが、戦闘機を作ったつもりで、思い切って災害対策、不況対策をやってごらんなさい。飢えたものに食を与え、家を失ったものに家を与え、職を失ったものに職を与えたら、そのためた補正予算をおくらせた警職法の改正強行の必要などは毛頭なくなるでしょう。
すでに根本の考え方において誤まり、次に提案の仕方、審議の仕方に誠意を欠き、第三に内容においてずさん、いいかげんな補正予算案には、一体何がいいところが残っておりましょう。悪いことは申しません。今まで犯した政府数々の誤まりを償う道は、わが党提案の編成がえを求める動議に賛成することよりありません。今回の災害補正予算の乏しさには、災害地出身の与党議員の諸君でも、ひそかに不満を抱いているに違いございません。御遠慮は要りません。為やまちを改むるにはばかることはありません。あげてわが党提案に賛成あらんことを望み、政府の原案には反対をいたしまして、私の討論を終ります。拍手
星
星島二郎#16
○議長(星島二郎君) ただいまの淡谷悠藏君の発言中、もし不穏当の言辞があれば、速記録を取り調べの上、適当の処置をとることといたします。
これにて討論は終局いたしました。
これより採決に入ります。
まず、井手以誠君外十七名提出、昭和三十三年度一般会計予算補正(第1号)外一件の編成がえを求めるの動議につき採決いたします。この採決は記名投票をもって行います。井手以誠君・外十七名提出の動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。閉鎖。
氏名点呼を命じます。
〔参事氏名を点呼〕
〔各員投票]
この発言だけを見る →これにて討論は終局いたしました。
これより採決に入ります。
まず、井手以誠君外十七名提出、昭和三十三年度一般会計予算補正(第1号)外一件の編成がえを求めるの動議につき採決いたします。この採決は記名投票をもって行います。井手以誠君・外十七名提出の動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。閉鎖。
氏名点呼を命じます。
〔参事氏名を点呼〕
〔各員投票]
星
星
星島二郎#18
○議長(星島二郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
〔事務総長朗読〕
投票総数 三百四十二
可とする者(白票) 百四十一
〔拍手〕
否とする者(青票) 二百一
〔拍手〕
この発言だけを見る →〔事務総長朗読〕
投票総数 三百四十二
可とする者(白票) 百四十一
〔拍手〕
否とする者(青票) 二百一
〔拍手〕
星
星島二郎#19
○議長(星島二郎君) 右の結果、井手以誠君外十七名提出の動議は否決せられました。
—————————————
井手以誠君外十七名提出の動議を可とする議員の氏名
阿部 五郎君 赤路 友藏君
茜ケ久保 重光君 淺沼 稻次郎君
飛鳥田 一雄君 淡谷 悠藏君
井伊 誠一君 井岡 大治君
井手 以誠君 伊藤 よし子君
池田 顧治君 石川 次夫君
石田 宥全君 石野 久男君
石橋 政嗣君 石村 英雄君
石山 權作君 板川 正吾君
今澄 勇君 今村 等君
受田 新吉君 内海 清君
小川 豊明君 小沢 貞孝君
大原 亨君 大矢 省三君
太田 一夫君 岡 良一君
岡田 春夫君 岡本 隆一君
加賀田 進君 加藤 勘十君
加藤 鐐造君 柏 正男君
春日 一幸君 片島 港君
勝澤 芳雄君 勝間田 清一君
角屋 堅次郎君 金丸 徳重君
上林 與市郎 神田 大作君
川村 継義君 河上 丈太郎君
河野 正君 木原 津與志君
菊川 君子君 菊地 養之輔君
北山 愛郎君 久保 三郎君
久保田 鶴松君 久保田 豊君
栗原 俊夫君 栗林 三郎君
黒田 寿男君 小平 忠君
小林 進君 小林 正美君
小牧 次生君 小松 信太郎君
小松 幹君 兒玉 末男君
五島 虎雄君 河野 密君
佐々木 更三君 佐々木 良作君
佐野 憲治君 坂本 泰良君
阪上 安太郎君 櫻井 奎夫君
實川 清之君 島上 善五郎君
下平 正一君 東海林 稔君
杉山 元治郎君 鈴木 一君
鈴木 茂三郎君 田中 幾三郎君
田中 織之進君 田中 武夫君
田中 稔男君 田万 廣文君
多賀谷 眞稔君 高田 富之君
滝井 義高君 竹谷 源太郎君
楯 兼次郎君 館 俊三君
塚本 三郎君 辻原 弘市君
戸叶 里子君 堂森 芳夫君
中井 徳次郎君 中澤 茂一君
中島 巖君 中嶋 英夫君
中原 健次君 中村 時雄君
中村 英男君 西尾 末廣君
西村 関一君 野口 忠夫君
芳賀 貢君 長谷川 保君
原 茂君 原 彪君
日野 吉夫君 平岡 忠次郎君
廣瀬 勝邦君 帆足 計君
北條 秀一君 堀 昌雄君
正木 清君 松浦 定義君
松尾トシ子君 松平 忠久君
松前 重義君 松本 七郎君
三鍋 義三君 水谷 長三郎君
武藤 武雄君 門司 亮君
本島 百合子君 森 三樹二君
森島 守人君 森本 靖君
八百板 正君 八木 一男君
八木 昇君 安井 吉典君
柳田 秀一君 山口 シヅエ君
山崎 始男君 山下 榮二君
山田 長司君 山中 吾郎君
山中 日露史君 山花 秀雄君
山本 幸一君 横山 利秋君
愛知 揆一君否とする議員の氏名
安倍 晋太郎君 相川 勝六君
逢澤 寛君 青木 正君
赤城 宗徳君 赤澤 正道君
秋田 大助君 秋山 利恭君
天野 公義君 綾部 健太郎君
荒舩 清十郎君 新井 京太君
五十嵐 吉藏君 井出 一太郎君
井原 岸高君 飯塚 定輔君
生田 宏一君 池田 清志君
石坂 繁君 石田 博英君
一萬田 尚登君 今井 耕君
今松 治郎君 宇都宮 徳馬君
植木 庚子郎君 臼井 莊一君
内田 常雄君 内海 安吉君
江崎 真澄君 遠藤 三郎君
小川 半次君 小川 平二君
小澤 佐重喜君 大石 武一君
大久保 留次郎君 大島 秀一君
大坪 保雄君 大野 伴睦君
大橋 武夫君 大平 正芳君
岡崎 英城君 岡部 得三君
岡本 茂君 奥村 又十郎君
加藤 精三君 加藤 高藏君
加藤 常太郎君 加藤 鐐五郎君
賀屋 興宣君 金子 岩三君
金丸 信君 上林山 榮吉君
亀山 孝一君 鴨田 宗一君
川崎 末五郎君 川崎 秀二君
川島 正次郎君 川野 芳滿君
木倉 和一郎君 菊池 義郎君
岸 信介君 北澤 直吉君
清瀬 一郎君 久野 忠治君
倉石 忠雄君 倉成 正君
藏内 修治君 黒金 泰美君
小枝 一雄君 小島 徹三君
小平 久雄君 小林かなえ君
小山 長規君 河野 一郎君
河野 孝子君 纐纈 彌三君
佐々木 盛雄君 佐藤 榮作君
佐藤 洋之助君 齋藤 邦吉君
坂田 英一君 坂田 道太君
櫻内 義雄君 笹山 茂太郎君
始閲 伊平君 椎熊 三郎君
重政 誠之君 篠田 弘作君
島村 一郎君 進藤 一馬君
周東 英雄君 助川 良平君
鈴木 正吾君 鈴木 善幸君
薄田 美朝君 砂原 格君
世耕 弘一君 園田 直君
田口 長治郎君 田中 伊三次君
田中 榮一君 田中 角榮君
田中 龍夫君 田中 正巳君
高石 幸三郎君 高碕 達之助君
高橋 清一郎君 高橋 等君
高見 三郎君 竹内 俊吉君
竹下 登君 竹山 祐太郎君
谷川 和穗君 千葉 三郎君
津島 文治君 塚田 十一郎君
辻 寛一君 辻 政信君
寺島 隆太郎君 渡海 元三郎君
徳安 實藏君 内海 隆君
中井 一夫君 中島 茂喜君
中村 幸八君 中村 三之丞君
中村 寅太君 灘尾 弘吉君
楢橋 渡君 南條 徳男君
二階堂 進君 丹羽 兵助君
西村 英一君 西村 直己君
野田 卯一君 野田 武夫君
野原 正勝君 羽田 武嗣郎君
馬場 元治君 橋本 登美三郎君
橋本 正之君 橋本 龍伍君
長谷川 峻君 八田 貞義君
服部 安司君 濱田 幸雄君
濱地 文平君 早川 崇君
林 讓治君 原 健三郎君
廣瀬 正雄君 福家 俊一君
福井 盛太君 福田 篤泰君
福田 一君 藤枝 泉介君
藤本 捨助君 藤山 愛一郎君
船田 中君 保科 善四郎君
保利 茂君 坊 秀男君
細田 義安君 堀内 一雄君
堀川 恭平君 本名 武君
前尾 繁三郎君 増田 甲子七君
松浦 周太郎君 松澤 雄藏君
松田 竹千代君 松野 頼三君
松村 謙三君 松本 俊一君
三池 信君 三浦 一雄君
三木 武夫君 三田村 武夫君
三和 精一君 水田 三喜男君
南 好雄君 村上 勇君
村瀬 宣親君 毛利 松平君
八木 一郎君 八木 徹雄君
保岡 武久君 柳谷 清三郎君
山口 喜久一郎君 山口 好一君
山口 六郎次君 山下 春江君
山田 彌一君 山手 滿男君
山中 貞則君 山村 新治郎君
山本 勝市君 吉田 重延君
早稻田 柳右工門君 渡邊 本治君
渡邊 良夫君
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井手以誠君外十七名提出の動議を可とする議員の氏名
阿部 五郎君 赤路 友藏君
茜ケ久保 重光君 淺沼 稻次郎君
飛鳥田 一雄君 淡谷 悠藏君
井伊 誠一君 井岡 大治君
井手 以誠君 伊藤 よし子君
池田 顧治君 石川 次夫君
石田 宥全君 石野 久男君
石橋 政嗣君 石村 英雄君
石山 權作君 板川 正吾君
今澄 勇君 今村 等君
受田 新吉君 内海 清君
小川 豊明君 小沢 貞孝君
大原 亨君 大矢 省三君
太田 一夫君 岡 良一君
岡田 春夫君 岡本 隆一君
加賀田 進君 加藤 勘十君
加藤 鐐造君 柏 正男君
春日 一幸君 片島 港君
勝澤 芳雄君 勝間田 清一君
角屋 堅次郎君 金丸 徳重君
上林 與市郎 神田 大作君
川村 継義君 河上 丈太郎君
河野 正君 木原 津與志君
菊川 君子君 菊地 養之輔君
北山 愛郎君 久保 三郎君
久保田 鶴松君 久保田 豊君
栗原 俊夫君 栗林 三郎君
黒田 寿男君 小平 忠君
小林 進君 小林 正美君
小牧 次生君 小松 信太郎君
小松 幹君 兒玉 末男君
五島 虎雄君 河野 密君
佐々木 更三君 佐々木 良作君
佐野 憲治君 坂本 泰良君
阪上 安太郎君 櫻井 奎夫君
實川 清之君 島上 善五郎君
下平 正一君 東海林 稔君
杉山 元治郎君 鈴木 一君
鈴木 茂三郎君 田中 幾三郎君
田中 織之進君 田中 武夫君
田中 稔男君 田万 廣文君
多賀谷 眞稔君 高田 富之君
滝井 義高君 竹谷 源太郎君
楯 兼次郎君 館 俊三君
塚本 三郎君 辻原 弘市君
戸叶 里子君 堂森 芳夫君
中井 徳次郎君 中澤 茂一君
中島 巖君 中嶋 英夫君
中原 健次君 中村 時雄君
中村 英男君 西尾 末廣君
西村 関一君 野口 忠夫君
芳賀 貢君 長谷川 保君
原 茂君 原 彪君
日野 吉夫君 平岡 忠次郎君
廣瀬 勝邦君 帆足 計君
北條 秀一君 堀 昌雄君
正木 清君 松浦 定義君
松尾トシ子君 松平 忠久君
松前 重義君 松本 七郎君
三鍋 義三君 水谷 長三郎君
武藤 武雄君 門司 亮君
本島 百合子君 森 三樹二君
森島 守人君 森本 靖君
八百板 正君 八木 一男君
八木 昇君 安井 吉典君
柳田 秀一君 山口 シヅエ君
山崎 始男君 山下 榮二君
山田 長司君 山中 吾郎君
山中 日露史君 山花 秀雄君
山本 幸一君 横山 利秋君
愛知 揆一君否とする議員の氏名
安倍 晋太郎君 相川 勝六君
逢澤 寛君 青木 正君
赤城 宗徳君 赤澤 正道君
秋田 大助君 秋山 利恭君
天野 公義君 綾部 健太郎君
荒舩 清十郎君 新井 京太君
五十嵐 吉藏君 井出 一太郎君
井原 岸高君 飯塚 定輔君
生田 宏一君 池田 清志君
石坂 繁君 石田 博英君
一萬田 尚登君 今井 耕君
今松 治郎君 宇都宮 徳馬君
植木 庚子郎君 臼井 莊一君
内田 常雄君 内海 安吉君
江崎 真澄君 遠藤 三郎君
小川 半次君 小川 平二君
小澤 佐重喜君 大石 武一君
大久保 留次郎君 大島 秀一君
大坪 保雄君 大野 伴睦君
大橋 武夫君 大平 正芳君
岡崎 英城君 岡部 得三君
岡本 茂君 奥村 又十郎君
加藤 精三君 加藤 高藏君
加藤 常太郎君 加藤 鐐五郎君
賀屋 興宣君 金子 岩三君
金丸 信君 上林山 榮吉君
亀山 孝一君 鴨田 宗一君
川崎 末五郎君 川崎 秀二君
川島 正次郎君 川野 芳滿君
木倉 和一郎君 菊池 義郎君
岸 信介君 北澤 直吉君
清瀬 一郎君 久野 忠治君
倉石 忠雄君 倉成 正君
藏内 修治君 黒金 泰美君
小枝 一雄君 小島 徹三君
小平 久雄君 小林かなえ君
小山 長規君 河野 一郎君
河野 孝子君 纐纈 彌三君
佐々木 盛雄君 佐藤 榮作君
佐藤 洋之助君 齋藤 邦吉君
坂田 英一君 坂田 道太君
櫻内 義雄君 笹山 茂太郎君
始閲 伊平君 椎熊 三郎君
重政 誠之君 篠田 弘作君
島村 一郎君 進藤 一馬君
周東 英雄君 助川 良平君
鈴木 正吾君 鈴木 善幸君
薄田 美朝君 砂原 格君
世耕 弘一君 園田 直君
田口 長治郎君 田中 伊三次君
田中 榮一君 田中 角榮君
田中 龍夫君 田中 正巳君
高石 幸三郎君 高碕 達之助君
高橋 清一郎君 高橋 等君
高見 三郎君 竹内 俊吉君
竹下 登君 竹山 祐太郎君
谷川 和穗君 千葉 三郎君
津島 文治君 塚田 十一郎君
辻 寛一君 辻 政信君
寺島 隆太郎君 渡海 元三郎君
徳安 實藏君 内海 隆君
中井 一夫君 中島 茂喜君
中村 幸八君 中村 三之丞君
中村 寅太君 灘尾 弘吉君
楢橋 渡君 南條 徳男君
二階堂 進君 丹羽 兵助君
西村 英一君 西村 直己君
野田 卯一君 野田 武夫君
野原 正勝君 羽田 武嗣郎君
馬場 元治君 橋本 登美三郎君
橋本 正之君 橋本 龍伍君
長谷川 峻君 八田 貞義君
服部 安司君 濱田 幸雄君
濱地 文平君 早川 崇君
林 讓治君 原 健三郎君
廣瀬 正雄君 福家 俊一君
福井 盛太君 福田 篤泰君
福田 一君 藤枝 泉介君
藤本 捨助君 藤山 愛一郎君
船田 中君 保科 善四郎君
保利 茂君 坊 秀男君
細田 義安君 堀内 一雄君
堀川 恭平君 本名 武君
前尾 繁三郎君 増田 甲子七君
松浦 周太郎君 松澤 雄藏君
松田 竹千代君 松野 頼三君
松村 謙三君 松本 俊一君
三池 信君 三浦 一雄君
三木 武夫君 三田村 武夫君
三和 精一君 水田 三喜男君
南 好雄君 村上 勇君
村瀬 宣親君 毛利 松平君
八木 一郎君 八木 徹雄君
保岡 武久君 柳谷 清三郎君
山口 喜久一郎君 山口 好一君
山口 六郎次君 山下 春江君
山田 彌一君 山手 滿男君
山中 貞則君 山村 新治郎君
山本 勝市君 吉田 重延君
早稻田 柳右工門君 渡邊 本治君
渡邊 良夫君
—————————————
星
星島二郎#20
○議長(星島二郎君) 次に、昭和三十三年度一般会計予算補正(第1号)外一件を一括して採決いたします。両件の委員長の報告はいずれも可決であります。両件を委員長の報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立]
この発言だけを見る →〔賛成者起立]
星
松
松澤雄藏#22
○松澤雄藏君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、この際、内閣提出、国民健康保険法案、国民健康保険法施行法案、右両案を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
この発言だけを見る →星
星
星島二郎#24
○議長(星島二郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
国民健康保険法案、国民健康保険法施行法案、右両案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。社会労働委員長園田直君。
〔議長退席、副議長着席]
〔園田直君登壇〕
この発言だけを見る →国民健康保険法案、国民健康保険法施行法案、右両案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。社会労働委員長園田直君。
〔議長退席、副議長着席]
〔園田直君登壇〕
園
園田直#25
○園田直君 ただいま議題となりました国民健康保険法案及び国民健康保険法施行法案の両案につき、社会労働委員会における審査の経過並びにその結果の大要を御報告申し上げます。
まず、国民健康保険法案について申し上げます。
国民皆保険の達成を重要施策とした政府は、去る第二十八回国会において、これが基礎法として、現行の国民健康保険法の全面的改正を目的とする法律案を提出いたしたのでありますが、本院解散のため審議未了に終りましたので、今回再びほぼ同一内容の本法律案が提出されるに至った次第でございます。
次に、本法案のおもなる点について申し上げます。第一に、国民皆保険態勢確立のため、市町村に国民健康保険実施を義務づけたこと、第二に、国民皆保険に対する国の責任の明確化をはかるため、療養給付費及び事務費に対する従来の補助金を負担金に改めるとともに、療養給付費の二割はどの保険者に対しても負担することとしたほか、新たにその百分の五に相当する調整交付金制度を設けて、国民保険財政を調整し、負担の公平及び内容の充実をはかったこと、第三に、従来健康保険に比較して著しく劣っておりました給付範囲をこれと同一のものとし、また、給付の割合も、大多数の保険者が五割にすぎなかったのを、財政の充実とともに漸進的に向上を期することができるようにしたこと、第四に、国民健康保険における療養担当者制度の方式を改めて、開設者の申請に基く医療機関の指定方式を採用し、この事業に協力を希望するすべての私的医療機関が参加し得ることにするとともに、指定の拒否、取り消し等は地方社会保険医療協議会の議を経ることとし、さらに弁明の機会を与え、診療報酬については、従来の割引等を廃し、健康保険と同一とする等、その地位の安定をはかったこと等であります。
次に、国民健康保険法施行法案について申し上げます。
本案は、国民健康保険法案の施行のため必要な経過措置を定めるとともに、関係法律の整理を行おうとするものでありますが、そのおもなる内容について申し上げます。
第一は、国民健康保険の未加入者をすみやかに解消せしめる趣旨から、昭和三十六年三月三十一日以前においても、厚生大臣及び都道府県知事が未実施市町村に対して事業の開始につき勧告または助言を行うことができることにしたこと、第二は、昭和三十六年三月三十一日までの間は、現に事業を行なっている普通国民健康保険組合及び農業協同組合などの社団法人は引き続き国民健康保険を行うことができることにしたこと、第三は、国民健康保険法案において療養の給付の範囲を健康保険と同一といたしておりますが、これによる急激な影響を避けるため、当分の間、政令で定める範囲のものは給付を行わないことができる道を開いたこと等でありますが、以上のほか、経過措置といたしまして、療養担当者、被保険者の範囲等に関する必要な調整規定等を設け、また、国民健康保険税の賦課方法を整備する等、国民健康保険法案の施行に伴う必要な関係法律の整理をいたしておるのであります。
以上の二法案は、九月二十九日本委員会に付託せられ、十月十四日、橋本厚生大臣より提案理由の説明を聴取した後、審議に入り、数回にわたり熱心なる質疑応答が行われました。なお、両法案の重要性にかんがみ、二十九日公聴会を開き、全国町村会会長山本力蔵君外七名の公述人を招致して意見を聴取したのであります。これらの詳細につきましては、会議録により御承知願いたいと存じます。
かくて、本日の委員会において質疑を終了いたしましたところ、国民健康保険法案及び国民健康保険法施行法案について、自由民主党田中正巳君外二十四名の提案にかかる次の修正案が提出せられ、田中正巳君よりその趣旨の説明がありました。
その要旨は、第一、政府案において、被保険者は都道府県知事が指定した指定医療機関で療養の給付を受けることとしているのを改め、国民健康保険の被保険者は都道府県知事の登録を受けた医師、歯科医師たる国民健康保険医または国民健康保険薬剤師から診療または調剤を受けるものとし、国民健康保険の取扱いをなさんとするものは、その旨を都道府県知事に申し出て、これが受理されることを要するものとし、この場合、国民健康保険医または国民健康保険薬剤師がその診療または調剤に当るものとしたこと、第二、保険者は、善良なる管理者の注意と同一の注意を持って一部負担金の収納義務を果したと認められる療養担当者については、その負担とならないよう規定を整備したこと、第三、大部分の被保険者の収入を得る時期が限られているなどのため、窓口払いによりがたい市町村に一部負担金の保険者徴収の特例を設けたこと、第四、療養の給付期間を三年以上に延長し得る道を開いたこと、第五、保健婦に要する費用及び国民健康保険組合の療養給付費に対する国庫補助がそれぞれ三分の一以内、十分の二以内であるのを、三分の一及び十分の二の定率としたこと、第六、国民健康保険運営協議会を必置機関に改めたことなどのほか、両案につきそれぞれ関係条文の整理を行なったことなどであります。
次いで、二法案に対する右の修正案及び修正部分を除く他の原案を一括して討論に入りましたところ、自由民主党を代表して柳谷清三郎君より、二法案に対する修正案及び修正部分を除く他の原案に賛成の意見が述べられ、日本社会党を代表して岡本隆一君より反対の意見が述べられたのであります。
かくて討論を終了し、国民健康保険法案及び国民健康保険法施行法案について、おのおのその修正案並びに修正部分を除く他の原案について順次採決に入りましたところ、それぞれ多数をもって修正議決すべきものと議決いたした次第であります。
なお、国民健康保険法案について、自由民主党並びに日本社会党の共同提案にかかる次の附帯決議を付すべき動議が提出され、自由民主党の藏内修治委員よりその趣旨の弁明がございました。朗読いたします。
一、政府は財政の許す範囲において、可及的すみやかに国庫負担率及び療養給付率の引き上げに努力すること。
二、療養担当者の権利保護、苦情処理のため公正なる中立裁定機関を設置すること。
三、調整交付金の算定の基礎となるべき療養給付費の見込額の算定に当つては、実績と相違が生じないよう努めるとともに、万一、相違が生じた際は、予算の補正等の措置を考慮すること。
なお、事務費に対する補助については、その実情にかんがみ、実質的にその全額を国庫において負担するよう措置すること。
かくて、本動議について採決を行いましたところ、全会一致をもって可決すべきものと議決いたした次第でございます。
以上、御報告申し上げます。拍手
この発言だけを見る →まず、国民健康保険法案について申し上げます。
国民皆保険の達成を重要施策とした政府は、去る第二十八回国会において、これが基礎法として、現行の国民健康保険法の全面的改正を目的とする法律案を提出いたしたのでありますが、本院解散のため審議未了に終りましたので、今回再びほぼ同一内容の本法律案が提出されるに至った次第でございます。
次に、本法案のおもなる点について申し上げます。第一に、国民皆保険態勢確立のため、市町村に国民健康保険実施を義務づけたこと、第二に、国民皆保険に対する国の責任の明確化をはかるため、療養給付費及び事務費に対する従来の補助金を負担金に改めるとともに、療養給付費の二割はどの保険者に対しても負担することとしたほか、新たにその百分の五に相当する調整交付金制度を設けて、国民保険財政を調整し、負担の公平及び内容の充実をはかったこと、第三に、従来健康保険に比較して著しく劣っておりました給付範囲をこれと同一のものとし、また、給付の割合も、大多数の保険者が五割にすぎなかったのを、財政の充実とともに漸進的に向上を期することができるようにしたこと、第四に、国民健康保険における療養担当者制度の方式を改めて、開設者の申請に基く医療機関の指定方式を採用し、この事業に協力を希望するすべての私的医療機関が参加し得ることにするとともに、指定の拒否、取り消し等は地方社会保険医療協議会の議を経ることとし、さらに弁明の機会を与え、診療報酬については、従来の割引等を廃し、健康保険と同一とする等、その地位の安定をはかったこと等であります。
次に、国民健康保険法施行法案について申し上げます。
本案は、国民健康保険法案の施行のため必要な経過措置を定めるとともに、関係法律の整理を行おうとするものでありますが、そのおもなる内容について申し上げます。
第一は、国民健康保険の未加入者をすみやかに解消せしめる趣旨から、昭和三十六年三月三十一日以前においても、厚生大臣及び都道府県知事が未実施市町村に対して事業の開始につき勧告または助言を行うことができることにしたこと、第二は、昭和三十六年三月三十一日までの間は、現に事業を行なっている普通国民健康保険組合及び農業協同組合などの社団法人は引き続き国民健康保険を行うことができることにしたこと、第三は、国民健康保険法案において療養の給付の範囲を健康保険と同一といたしておりますが、これによる急激な影響を避けるため、当分の間、政令で定める範囲のものは給付を行わないことができる道を開いたこと等でありますが、以上のほか、経過措置といたしまして、療養担当者、被保険者の範囲等に関する必要な調整規定等を設け、また、国民健康保険税の賦課方法を整備する等、国民健康保険法案の施行に伴う必要な関係法律の整理をいたしておるのであります。
以上の二法案は、九月二十九日本委員会に付託せられ、十月十四日、橋本厚生大臣より提案理由の説明を聴取した後、審議に入り、数回にわたり熱心なる質疑応答が行われました。なお、両法案の重要性にかんがみ、二十九日公聴会を開き、全国町村会会長山本力蔵君外七名の公述人を招致して意見を聴取したのであります。これらの詳細につきましては、会議録により御承知願いたいと存じます。
かくて、本日の委員会において質疑を終了いたしましたところ、国民健康保険法案及び国民健康保険法施行法案について、自由民主党田中正巳君外二十四名の提案にかかる次の修正案が提出せられ、田中正巳君よりその趣旨の説明がありました。
その要旨は、第一、政府案において、被保険者は都道府県知事が指定した指定医療機関で療養の給付を受けることとしているのを改め、国民健康保険の被保険者は都道府県知事の登録を受けた医師、歯科医師たる国民健康保険医または国民健康保険薬剤師から診療または調剤を受けるものとし、国民健康保険の取扱いをなさんとするものは、その旨を都道府県知事に申し出て、これが受理されることを要するものとし、この場合、国民健康保険医または国民健康保険薬剤師がその診療または調剤に当るものとしたこと、第二、保険者は、善良なる管理者の注意と同一の注意を持って一部負担金の収納義務を果したと認められる療養担当者については、その負担とならないよう規定を整備したこと、第三、大部分の被保険者の収入を得る時期が限られているなどのため、窓口払いによりがたい市町村に一部負担金の保険者徴収の特例を設けたこと、第四、療養の給付期間を三年以上に延長し得る道を開いたこと、第五、保健婦に要する費用及び国民健康保険組合の療養給付費に対する国庫補助がそれぞれ三分の一以内、十分の二以内であるのを、三分の一及び十分の二の定率としたこと、第六、国民健康保険運営協議会を必置機関に改めたことなどのほか、両案につきそれぞれ関係条文の整理を行なったことなどであります。
次いで、二法案に対する右の修正案及び修正部分を除く他の原案を一括して討論に入りましたところ、自由民主党を代表して柳谷清三郎君より、二法案に対する修正案及び修正部分を除く他の原案に賛成の意見が述べられ、日本社会党を代表して岡本隆一君より反対の意見が述べられたのであります。
かくて討論を終了し、国民健康保険法案及び国民健康保険法施行法案について、おのおのその修正案並びに修正部分を除く他の原案について順次採決に入りましたところ、それぞれ多数をもって修正議決すべきものと議決いたした次第であります。
なお、国民健康保険法案について、自由民主党並びに日本社会党の共同提案にかかる次の附帯決議を付すべき動議が提出され、自由民主党の藏内修治委員よりその趣旨の弁明がございました。朗読いたします。
一、政府は財政の許す範囲において、可及的すみやかに国庫負担率及び療養給付率の引き上げに努力すること。
二、療養担当者の権利保護、苦情処理のため公正なる中立裁定機関を設置すること。
三、調整交付金の算定の基礎となるべき療養給付費の見込額の算定に当つては、実績と相違が生じないよう努めるとともに、万一、相違が生じた際は、予算の補正等の措置を考慮すること。
なお、事務費に対する補助については、その実情にかんがみ、実質的にその全額を国庫において負担するよう措置すること。
かくて、本動議について採決を行いましたところ、全会一致をもって可決すべきものと議決いたした次第でございます。
以上、御報告申し上げます。拍手
椎
河
河野正#27
○河野正君 ただいま議題となりました政府提案の国民健康保険法案並びに同施行法案に対し、私は、日本社会党を代表いたしまして反対の討論を行うとともに、わが社会党提案、同一部改正法案に対し、全面的賛成の意を表するものであります。拍手
1本法案は、さきに第二十八通常国会にも提案せられ、しかも、審議未了に終ったことは、すでに御承知の通りであります。このことは、政府が医療保障政策の一環としての国民医療の向上というものを無視し、選挙公約の手前上、国民を欺瞞する手段として取り上げたことに対する国民のふんまんの結果であったのであります。換言すれば、わが党の主張の正しさを示す結果でもありました。しかるに、今回、本法案が、一部経過措置を改めるのみで再び提案せられたことは、民意を無視し、国会審議を軽視するもはなはだしいものと断ぜざるを得ないのであります。拍手このことは、単に世界の趨勢に応じ、好むと好まざるとにかかわらず、社会保障制度を最大のスローガンとして国民の前に示さざるを得なくなり、真の国民の福祉、国民の医療のための施策でなく、不純と矛盾に満ち満ちたことを示したものであります。
今日、国民ひとしくが社会保障政策の強力なる推進を熱望していることは周知の事実でありまして、国民年金の早期実現と国民皆保険対策に万全を期することは、われわれ為政者に課せられました最大の義務であります。しかしながら、皆保険を急ぐの余り、形式のみを整えることは、国民の利益に反するのみならず、かえって実質的皆保険に逆行するものと断ずべきであります。単なる組織網の拡充と統制の強化に終ってはならぬのであります。といって、われわれは、皆保険の推進を否定するものではありません。しかし、国民皆保険推進の必須条件は、その基礎的諸条件の整備であります。中でも最も重大な点は、地方財政に及ぼす影響の問題であります。もちろん、本法では五分の調整交付金の制度は設けられたのでありますが、現行療養給付二割は、実際には種々と制約をこうむり、実質一割五分前後となり、事務費もまた、実際必要費の六ないし七割程度に終ったのであります。従って、自治庁当局の発表によりましても、二千六百市町村の実に八割五分が赤字を出し、一般会計よりの繰り入れにより、辛うじて命脈を保ったのが、その現況であります。
かくのごとく、国民健康保険財政が、医療給付二割国庫負担をもってしてはその運営の不可能なることは、すでに、社会保障制度審議会を初めとして、いやしくも社会保障を口にするものの定説であって与党内部においてすら、その声が高かったのであります。しかるに、国民や識者の声には耳にふたをして、単に五分の調整交付金でお茶を濁そうとすることは、断じて許すことができないのであります。拍手御承知のごとく、わが社会党は、つとに三割国庫負担を強調して参ったのであります。社会保障制度審議会も、これまた強く勧告して参ったのであります。にもかかわらず、政府の態度は、全く徳川幕府の農民政策同様、生かさず殺さずの態度をとって参ったのであります。
保険財政に関し、さらにわれわれが見落してならぬ重要な問題は、結核対策でございます。昭和二十八年、画期的な結核予防法が制定せられ、今日まで五カ年の歳月をけみしたのでございます。自来、結核の死亡率ははなはだしく減少して参りまして、世界各国の刮目するところとなったのでございます。しかるに、一面、患者の発生は跡を断たず、その数実に三百万と称せられておるのでございます。従って、結核医療費の保険財政における比重は、はなはだ大なるものがございます。換言すれば、結核医療費の解決なくして保険財政の健全化はあり得ないというべきであります。ことに、財政的基盤の弱い国民健康保険制度を強化する道は、結核医療費の重圧排除以外に道のないことを知るべきであります。よって、社会保障制度審議会も、その予算制度の一元化を強く要望しておるところでございます。しかるに、今後も依然として結核医療を保険財政の上にあぐらをかかすとするならば、それは健康保険にあらずして不健康保険なりと断ぜざるを得ないのでございます。拍手かかる傾向は、結核対策の上からも、健康保険の健全化の上からも、まことに悲しむべき現象でございます。
かように、国民健康保険法案が社会保障の一環としての皆保険たらんとするならば、まず国が大幅な予算化を行い、責任を負うものでなければならぬのでございます。さきに、七人委員会及び社会保障制度審議会は、療養給付率を七割に引き上ぐべきことを答申いたしました。すなわち、医療制度は、安くて、何の不安もなく、今日の進歩した医療の恩恵を受けられる制度でなければならぬのであります。世に手おくれという言葉がございますが、その手おくれの原因のほとんどすべてが経済的理由によることを思うとき、われわれは涙なきを禁じ得ないのでございます。この貧しきための不幸を救う道は、ただいま申し述べたごとく、医療給付率七割以上にほかならぬのでございます。従って、今回のような五割給付は、すなわち、社会保障の無理解を暴露するものというべきでございます。
さらに、われわれがこのような経済的負担を論ずる際、重ねて見落してならぬ点に、零細企業従事者の問題がございます。今日、五人未満の零細企業に従事する被用者は三百万と称せられておるのであります。日本経済の不幸な特色でもあります。従って、皆保険推進を遂行するに当っては、この日本の特色といわれる零細企業の網の中で、不安定で、しかも経済的に恵まれぬ、貧しいこれら大群の労働階級を、社会保障制度の中でどう取り扱っていくかは、きわめて重大なる問題でございます。これなくして皆保険の実現はあり得ないということを強調いたしたいのでございます。しかるに、政府がこれまでこの点についてあいまいもこの態度をとって参っておりますことは全く痛憤にたえない次第であります。拍手
今日、政府は、勤務評定、警職法等、労働者の弾圧にはきわめて積極的でありますが、貧しき大衆のためにはきわめて消極的であることは、これまた、われわれの断じて許しがたい点でございます。拍手善政は—よき政治は警察力にまさるということを知るべきであります。すなわち、脆弱な零細企業の被用者なるがゆえに社会保障の網の目から漏れる、不安定な、しかも生活に脅かされるこれらの人々を、いかにして社会保障の網の中に吸収せしめるかが、為政者の急務でなければならぬのでございます。
かくのごとき五人未満の零細企業もさることながら、すでに解決済みでなければならぬ五名以上の事業場についても、まだ十分な処置が行われておらぬことは、全く許しがたい点でございます。当局の発表によっても、その六〇%が未加入といわれておるのでありますが、その怠慢ぶりは強く糾弾されなければならぬと考えます。さらに、そのことが、赤字が出るからという、赤字対策の一環として故意に見のがされておったとするならば、これまた、われわれの断じて許し得ない点でございます。
国民は皆保険あるいは国民年金制度という一連の美名に酔わされて参ったのでありますが、しかし、その一連の美名に隠れて、医療を、官僚統制のもと、劣悪なる欺瞞政策として押しつけんとするならば、国民ひとしくが容認し得ないところでございます。
岸総理は、今日まで、しばしば、機会あるごとに、長期政権担当を呼号せられて参ったのでありますが、しかし、単にかけ声のみで、あるいは国民に微笑を送ることのみが善政の道ではないのであります。長期政権の道、国民の支持を得る道は、乏しき国民の心を心として社会保障の道を邁進することにほかならぬことを知るべきであります。今こそ、虚心たんかい、天の声に謙虚に耳を傾け、国民健康保険を百の社会保障の一環として恥かしから由ものに改めることこそ最も肝要であることを知るべきでございます。この点、私は、強く要望するとともに、わが社会党案に同調されることを、これまた強く期待をいたす次第でございます。
以上、諸点をあげて反対の討論にいたす次第でございます。拍手
この発言だけを見る →1本法案は、さきに第二十八通常国会にも提案せられ、しかも、審議未了に終ったことは、すでに御承知の通りであります。このことは、政府が医療保障政策の一環としての国民医療の向上というものを無視し、選挙公約の手前上、国民を欺瞞する手段として取り上げたことに対する国民のふんまんの結果であったのであります。換言すれば、わが党の主張の正しさを示す結果でもありました。しかるに、今回、本法案が、一部経過措置を改めるのみで再び提案せられたことは、民意を無視し、国会審議を軽視するもはなはだしいものと断ぜざるを得ないのであります。拍手このことは、単に世界の趨勢に応じ、好むと好まざるとにかかわらず、社会保障制度を最大のスローガンとして国民の前に示さざるを得なくなり、真の国民の福祉、国民の医療のための施策でなく、不純と矛盾に満ち満ちたことを示したものであります。
今日、国民ひとしくが社会保障政策の強力なる推進を熱望していることは周知の事実でありまして、国民年金の早期実現と国民皆保険対策に万全を期することは、われわれ為政者に課せられました最大の義務であります。しかしながら、皆保険を急ぐの余り、形式のみを整えることは、国民の利益に反するのみならず、かえって実質的皆保険に逆行するものと断ずべきであります。単なる組織網の拡充と統制の強化に終ってはならぬのであります。といって、われわれは、皆保険の推進を否定するものではありません。しかし、国民皆保険推進の必須条件は、その基礎的諸条件の整備であります。中でも最も重大な点は、地方財政に及ぼす影響の問題であります。もちろん、本法では五分の調整交付金の制度は設けられたのでありますが、現行療養給付二割は、実際には種々と制約をこうむり、実質一割五分前後となり、事務費もまた、実際必要費の六ないし七割程度に終ったのであります。従って、自治庁当局の発表によりましても、二千六百市町村の実に八割五分が赤字を出し、一般会計よりの繰り入れにより、辛うじて命脈を保ったのが、その現況であります。
かくのごとく、国民健康保険財政が、医療給付二割国庫負担をもってしてはその運営の不可能なることは、すでに、社会保障制度審議会を初めとして、いやしくも社会保障を口にするものの定説であって与党内部においてすら、その声が高かったのであります。しかるに、国民や識者の声には耳にふたをして、単に五分の調整交付金でお茶を濁そうとすることは、断じて許すことができないのであります。拍手御承知のごとく、わが社会党は、つとに三割国庫負担を強調して参ったのであります。社会保障制度審議会も、これまた強く勧告して参ったのであります。にもかかわらず、政府の態度は、全く徳川幕府の農民政策同様、生かさず殺さずの態度をとって参ったのであります。
保険財政に関し、さらにわれわれが見落してならぬ重要な問題は、結核対策でございます。昭和二十八年、画期的な結核予防法が制定せられ、今日まで五カ年の歳月をけみしたのでございます。自来、結核の死亡率ははなはだしく減少して参りまして、世界各国の刮目するところとなったのでございます。しかるに、一面、患者の発生は跡を断たず、その数実に三百万と称せられておるのでございます。従って、結核医療費の保険財政における比重は、はなはだ大なるものがございます。換言すれば、結核医療費の解決なくして保険財政の健全化はあり得ないというべきであります。ことに、財政的基盤の弱い国民健康保険制度を強化する道は、結核医療費の重圧排除以外に道のないことを知るべきであります。よって、社会保障制度審議会も、その予算制度の一元化を強く要望しておるところでございます。しかるに、今後も依然として結核医療を保険財政の上にあぐらをかかすとするならば、それは健康保険にあらずして不健康保険なりと断ぜざるを得ないのでございます。拍手かかる傾向は、結核対策の上からも、健康保険の健全化の上からも、まことに悲しむべき現象でございます。
かように、国民健康保険法案が社会保障の一環としての皆保険たらんとするならば、まず国が大幅な予算化を行い、責任を負うものでなければならぬのでございます。さきに、七人委員会及び社会保障制度審議会は、療養給付率を七割に引き上ぐべきことを答申いたしました。すなわち、医療制度は、安くて、何の不安もなく、今日の進歩した医療の恩恵を受けられる制度でなければならぬのであります。世に手おくれという言葉がございますが、その手おくれの原因のほとんどすべてが経済的理由によることを思うとき、われわれは涙なきを禁じ得ないのでございます。この貧しきための不幸を救う道は、ただいま申し述べたごとく、医療給付率七割以上にほかならぬのでございます。従って、今回のような五割給付は、すなわち、社会保障の無理解を暴露するものというべきでございます。
さらに、われわれがこのような経済的負担を論ずる際、重ねて見落してならぬ点に、零細企業従事者の問題がございます。今日、五人未満の零細企業に従事する被用者は三百万と称せられておるのであります。日本経済の不幸な特色でもあります。従って、皆保険推進を遂行するに当っては、この日本の特色といわれる零細企業の網の中で、不安定で、しかも経済的に恵まれぬ、貧しいこれら大群の労働階級を、社会保障制度の中でどう取り扱っていくかは、きわめて重大なる問題でございます。これなくして皆保険の実現はあり得ないということを強調いたしたいのでございます。しかるに、政府がこれまでこの点についてあいまいもこの態度をとって参っておりますことは全く痛憤にたえない次第であります。拍手
今日、政府は、勤務評定、警職法等、労働者の弾圧にはきわめて積極的でありますが、貧しき大衆のためにはきわめて消極的であることは、これまた、われわれの断じて許しがたい点でございます。拍手善政は—よき政治は警察力にまさるということを知るべきであります。すなわち、脆弱な零細企業の被用者なるがゆえに社会保障の網の目から漏れる、不安定な、しかも生活に脅かされるこれらの人々を、いかにして社会保障の網の中に吸収せしめるかが、為政者の急務でなければならぬのでございます。
かくのごとき五人未満の零細企業もさることながら、すでに解決済みでなければならぬ五名以上の事業場についても、まだ十分な処置が行われておらぬことは、全く許しがたい点でございます。当局の発表によっても、その六〇%が未加入といわれておるのでありますが、その怠慢ぶりは強く糾弾されなければならぬと考えます。さらに、そのことが、赤字が出るからという、赤字対策の一環として故意に見のがされておったとするならば、これまた、われわれの断じて許し得ない点でございます。
国民は皆保険あるいは国民年金制度という一連の美名に酔わされて参ったのでありますが、しかし、その一連の美名に隠れて、医療を、官僚統制のもと、劣悪なる欺瞞政策として押しつけんとするならば、国民ひとしくが容認し得ないところでございます。
岸総理は、今日まで、しばしば、機会あるごとに、長期政権担当を呼号せられて参ったのでありますが、しかし、単にかけ声のみで、あるいは国民に微笑を送ることのみが善政の道ではないのであります。長期政権の道、国民の支持を得る道は、乏しき国民の心を心として社会保障の道を邁進することにほかならぬことを知るべきであります。今こそ、虚心たんかい、天の声に謙虚に耳を傾け、国民健康保険を百の社会保障の一環として恥かしから由ものに改めることこそ最も肝要であることを知るべきでございます。この点、私は、強く要望するとともに、わが社会党案に同調されることを、これまた強く期待をいたす次第でございます。
以上、諸点をあげて反対の討論にいたす次第でございます。拍手
椎
椎熊三郎#28
○副議長(椎熊三郎君) これにて討論は終局いたしました。
両案を一括して採決いたします。両案の委員長の報告はいずれも修正で上ります。両案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
[賛成者起立〕
この発言だけを見る →両案を一括して採決いたします。両案の委員長の報告はいずれも修正で上ります。両案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。
[賛成者起立〕
椎