商工委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十五年十二月十九日(月曜日)
午前十時十七分開会
―――――――――――――
出席者は左の通り。
委員長 剱木 亨弘君
理事
川上 為治君
古池 信三君
栗山 良夫君
牛田 寛君
委員
赤間 文三君
井川 伊平君
上原 正吉君
岸田 幸雄君
斎藤 昇君
鈴木 万平君
山本 利壽君
阿具根 登君
阿部 竹松君
近藤 信一君
吉田 法晴君
向井 長年君
国務大臣
通商産業大臣 椎名悦三郎君
国 務 大 臣 池田正之輔君
国 務 大 臣 迫水 久常君
政府委員
経済企画庁調整
局長 中野 正一君
通商産業大臣官
房長 樋詰 誠明君
通商産業省企業
局長 松尾 金藏君
中小企業庁長官 小山 雄二君
事務局側
常任委員会専門
員 小田橋貞壽君
説明員
外務省経済局外
務参事官 白幡 友敬君
通商産業省通商
局振興部長 柿坪 精吾君
通商産業省石炭
局長 今井 博君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○経済の自立と発展に関する調査
(通商正業大臣、経済企画庁長官及
び科学技術庁長官の所信表明)
○海外経済協力基金法案(内閣提出、
衆議院送付)
○連合審査会開会に関する件
―――――――――――――
この発言だけを見る →午前十時十七分開会
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出席者は左の通り。
委員長 剱木 亨弘君
理事
川上 為治君
古池 信三君
栗山 良夫君
牛田 寛君
委員
赤間 文三君
井川 伊平君
上原 正吉君
岸田 幸雄君
斎藤 昇君
鈴木 万平君
山本 利壽君
阿具根 登君
阿部 竹松君
近藤 信一君
吉田 法晴君
向井 長年君
国務大臣
通商産業大臣 椎名悦三郎君
国 務 大 臣 池田正之輔君
国 務 大 臣 迫水 久常君
政府委員
経済企画庁調整
局長 中野 正一君
通商産業大臣官
房長 樋詰 誠明君
通商産業省企業
局長 松尾 金藏君
中小企業庁長官 小山 雄二君
事務局側
常任委員会専門
員 小田橋貞壽君
説明員
外務省経済局外
務参事官 白幡 友敬君
通商産業省通商
局振興部長 柿坪 精吾君
通商産業省石炭
局長 今井 博君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○経済の自立と発展に関する調査
(通商正業大臣、経済企画庁長官及
び科学技術庁長官の所信表明)
○海外経済協力基金法案(内閣提出、
衆議院送付)
○連合審査会開会に関する件
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剱
剱木亨弘#1
○委員長(剱木亨弘君) これより商工委員会を開会いたします。
最初に、理事会において協議いたしました結果に基づき本日の審議予定について報告いたします。本日は最初に、経済企画庁長官、通商産業大臣、科学技術庁長官から、それぞれ所信を聴取いたします。右の後、一昨十七日衆議院から返付されました海外経済協力基金法案につき補足説明を聞き、引き続き事務当局に対する質疑を行ないます。以上御了承をお願いいたします。
それでは、これより順次所信の表明をお願いいたします。
この発言だけを見る →最初に、理事会において協議いたしました結果に基づき本日の審議予定について報告いたします。本日は最初に、経済企画庁長官、通商産業大臣、科学技術庁長官から、それぞれ所信を聴取いたします。右の後、一昨十七日衆議院から返付されました海外経済協力基金法案につき補足説明を聞き、引き続き事務当局に対する質疑を行ないます。以上御了承をお願いいたします。
それでは、これより順次所信の表明をお願いいたします。
迫
迫水久常#2
○国務大臣(迫水久常君) まず最初に、先日当委員会に、私未熟のために出席する機会がうまくつかめませんで、皆様方に大へん御迷惑をおかけしたことをおわびを申し上げます。
ごあいさつを申し上げます。
このたび、私は、再び経済企画庁長官に就任いたしました。今後、特に皆様方にはお世話に相なることが多いと存じます。私も一生懸命に責務を果たして参る所存でおりますから、何とぞ皆様方の御協力のほどをよろしくお願いいたします。以下若干申し上げましてごあいさつにかえたいと存じます。
経済企画庁の任務は、長期経済計画の策定推進、基本的経済政策の企画調整等を行ない、もってわが国経済の安定成長を期するところにあります。
ここ数年間における日本経済の成長は、まことに目ざましいものがありますが、本年度においても、引き続き安定した基調の上に、順調な拡大を続け、実質において一〇%をこえる成長が見込まれる状況であります。このようなわが国経済の成長力を今後も十分に発揚させるとともに、わが国経済の体質的な弱点を是正し、国際社会における地位の向上をはかるため、政府におきましては、先般経済審議会から答申のありました「国民所得倍増計画」を基といたしまして、できるだけ早く長期経済計画を決定し、これを経済運営の指針としまして、今後おおむね十年以内に国民所得を倍増し、もって雇用を改善し、国民経済の均衡ある成長発展と国民生活の向上をはかることになっておりますので、私といたしましても、この達成に、できるだけの努力を傾けたいと存ずる次第でございます。
このような経済の安定的成長を期するため、経済企画庁として力をいたしたいと思います第一の点は、物価の安定を維持することであります。先般政府が消費者物価対策連絡協議会を設置いたしましたことは御承知の通りでありますが、今後ともこれを活用し、関係各省との連絡協調のもとに、総合的な物価対策を推進し、もって物価の安定と消費者の立場の擁護を極力はかってゆきたいと存じます。
第二の点は、わが国の産業構造のもつ二重構造、とくに地域格差等の各種格差を緩和し、是正してゆくことであります。このため、経済企画庁としましては、総合的な見地に立って、低開発地域の開発の促進など、各般の施策を積極的に推進して参りたいと存じ、全国総合開発計画をできるだけ早く策定いたしたい考えであり、現在国土総合開発審議会の全国開発部会において作案中であります。
第三の点は、貿易の振興であります。最近の海外経済情勢、とくに世界経済交流を促進するための貿易為替の自由化の趨勢に即応し、また、最近米国政府がとった国際収支改善措置に対処してゆくためにも、今後貿易振興には一そうの努力を払う必要性が大きいのであります。貿易振興のためには、各種の対策が必要であることはもちろんでありますが、わが国経済の発展にとって、海外経済協力の促進は、特に重要であると思います。今国会に、東南アジア等との経済協力を促進するため、海外経済協力基金の設置を目的とする法案を提出しておりますのもこの趣旨にほかならないのでありまして、何とぞよろしく御願いいたします。
日本経済が、政府の企図いたしておりますような高度の成長を達成するためには、国民全体の創意と努力に負うところが大きいのでありますが、政府の使命もまた極めて重要であることを痛感するのであります。つきましては、今後とも一そうの御努力をお願いする次第でございます。
この発言だけを見る →ごあいさつを申し上げます。
このたび、私は、再び経済企画庁長官に就任いたしました。今後、特に皆様方にはお世話に相なることが多いと存じます。私も一生懸命に責務を果たして参る所存でおりますから、何とぞ皆様方の御協力のほどをよろしくお願いいたします。以下若干申し上げましてごあいさつにかえたいと存じます。
経済企画庁の任務は、長期経済計画の策定推進、基本的経済政策の企画調整等を行ない、もってわが国経済の安定成長を期するところにあります。
ここ数年間における日本経済の成長は、まことに目ざましいものがありますが、本年度においても、引き続き安定した基調の上に、順調な拡大を続け、実質において一〇%をこえる成長が見込まれる状況であります。このようなわが国経済の成長力を今後も十分に発揚させるとともに、わが国経済の体質的な弱点を是正し、国際社会における地位の向上をはかるため、政府におきましては、先般経済審議会から答申のありました「国民所得倍増計画」を基といたしまして、できるだけ早く長期経済計画を決定し、これを経済運営の指針としまして、今後おおむね十年以内に国民所得を倍増し、もって雇用を改善し、国民経済の均衡ある成長発展と国民生活の向上をはかることになっておりますので、私といたしましても、この達成に、できるだけの努力を傾けたいと存ずる次第でございます。
このような経済の安定的成長を期するため、経済企画庁として力をいたしたいと思います第一の点は、物価の安定を維持することであります。先般政府が消費者物価対策連絡協議会を設置いたしましたことは御承知の通りでありますが、今後ともこれを活用し、関係各省との連絡協調のもとに、総合的な物価対策を推進し、もって物価の安定と消費者の立場の擁護を極力はかってゆきたいと存じます。
第二の点は、わが国の産業構造のもつ二重構造、とくに地域格差等の各種格差を緩和し、是正してゆくことであります。このため、経済企画庁としましては、総合的な見地に立って、低開発地域の開発の促進など、各般の施策を積極的に推進して参りたいと存じ、全国総合開発計画をできるだけ早く策定いたしたい考えであり、現在国土総合開発審議会の全国開発部会において作案中であります。
第三の点は、貿易の振興であります。最近の海外経済情勢、とくに世界経済交流を促進するための貿易為替の自由化の趨勢に即応し、また、最近米国政府がとった国際収支改善措置に対処してゆくためにも、今後貿易振興には一そうの努力を払う必要性が大きいのであります。貿易振興のためには、各種の対策が必要であることはもちろんでありますが、わが国経済の発展にとって、海外経済協力の促進は、特に重要であると思います。今国会に、東南アジア等との経済協力を促進するため、海外経済協力基金の設置を目的とする法案を提出しておりますのもこの趣旨にほかならないのでありまして、何とぞよろしく御願いいたします。
日本経済が、政府の企図いたしておりますような高度の成長を達成するためには、国民全体の創意と努力に負うところが大きいのでありますが、政府の使命もまた極めて重要であることを痛感するのであります。つきましては、今後とも一そうの御努力をお願いする次第でございます。
剱
椎
椎名悦三郎#4
○国務大臣(椎名悦三郎君) このたびの第二次池田内閣の出現にあたりまして、はからずも通産大臣を拝命いたしました。不敏不才でございますが、皆様の御鞭撻と御支持、御協力によりまして、誤りなきを期したいと考えております。
この際、通産政策に対する私の考え方を申し上げたいと思います。
通商産業政策の重点につきまして御説明申し上げますが、皆様御承知のように、わが国の経済は、戦争直後の荒廃からみごとに立ち直り、特にここ数年の間は諸外国にもその例を見ないまでにまことにめざましい成長発展をとげてまいりました。しかもこの間国際収支は黒字基調を続け、物価の上昇もきわめてわずかでありまして、かくのごとく健在な姿において順調な経済成長をみることができましたことは、まことに御同慶にたえません。しかしながら、わが国の経済の水準は、欧米の先進国に比較いたしますと、いまだはるかに及ばないのでありまして、さらに一段と国民経済の高度成長を実現することが必要であることは申し上げるまでもないところであります。政府において今後の政策の指針とすべく所得倍増計画の立案を検討しつつありますのもこの趣旨にほかならないのであります。
日本経済は、現在貿易自由化の急速な推進をはかるという課題に当面しておりますが、貿易の自由化も世界の自由経済体制の進展に即応してわが国経済を今後一そう拡大いたすための前提であるとともに、企業の合理化意欲を刺激してその体質改善を促し、今後の経済発展の基礎固めをなすものであり、わが国経済の高度成長を実現するための手段でもあると存じます。政府といたしましては、この円滑な推進をはかるべく、貿易為替自由化計画大綱を決定いたしておるのでありますが、今後この線に沿って、内外の諸情勢の推移に十分考慮を払いつつ自由化に伴って惹起されるであろうところの諸問題を経済成長の阻害要因とならないよう解決するための対策の確立と相まちまして、手順よくこれを推進して参りたいと存じます。
このように、私といたしましては、日本経済の当面の課題は、貿易自由化を円滑に推進しつつ経済の高度成長を実現することにあると存ずるのでございますが、今後通商産業政策を進めるにあたりましては、この課題の達成に施策の重点をおきまして、所要の対策を強力に推進して参る所存でございます。
施策の第一は、企業の体質の改善、産業技術の振興などにより、産業の国際競争力を培養することなかんずく機械工業を中心とする重化学工業を急速に育成いたしまして、わが国の産業構造を重化学工業化の方向に誘導することにあると存じます。
わが国の経済の高度成長を先導するものは、申し上げるまでもなく、鉱工業部門であります。先般経済審議会より答申をみました所得倍増計画におきましても、今後十年間にわが国の経済規模を二倍の水準にまで高めるためには、鉱工業部門は三倍に近い成長をはからなければならないこととされておるのであります。しかして、鉱工業部門のうちにおきましても、今後の国内の需要の動向と世界貿易の趨勢からいたしまして機械工業を中心とする重化学工業に特に大きな成長が期待されているのであります。
他方、鉱工業生産の大幅な上昇に伴って増大する輸入需要をまかなうためには相当の輸出の伸長を実現することが必要であり、所得倍増計画におきましても、四十五年度における輸出は三十五年度の二・二倍に当たる九十三億ドルを期待しているのであります。しかしながら、従来のわが国輸出の大宗をなしております軽工業品や船舶の伸びは必ずしも楽観を許さないのでありまして、重化学工業品中心の方向に向かっている世界の貿易市場の動向に適合すべき重機械等の輸出の伸長に大きな期待をかけざるを得ないのであります。
このようにいたしまして、生産構造、輸出構造とともに、機械工業を中心とする重化学工業化を達成することは、経済の高度成長を実現するための鍵と申すべきでありますが、これらの産業の国際競争力の現状をみますると、設備が老朽化し、技術が立ちおくれ、生産体制も整備されておらないことなどのため、いかんながら、欧米諸国の産業にははなはだ立ちおくれている状態にあるのであります。今後世界の貿易市場をめぐる国際競争が一そう激化いたしますとともに、貿易自由化の実施を控え、この課題の達成は決して容易なものとは考えられないのでありまして、これが達成のために必要な対策を積極的に推進することを今後の通商産業政策の中核といたしますとともに、財政、金融等の部面においても強力な支援を期待いたす次第でございます。
重点の第二は、輸出の振興と経済協力の推進であります。
先ほども申し上げましたように、経済の成長を実現するためには、輸出の伸長は不可欠の前提であります。しかしながら輸出の伸長は、世界各国の貿易競争が、ますます激化いたしますとともに、世界の貿易構造が変化しつつあることからいたしまして、その達成は決して容易ではありません。特に最近相次いで発表された米国の一連のドル防衛措置は、直接特需収入及びICA資金による輸出の減少を招きますとともに、米国の輸出促進のための努力が一そう強められることにより第三国市場においてわが国の輸出との競合が激しくなることは明らかであります。これらの事態により、わが国の国際収支の動向に決定的な影響があるものとは考えられませんが、決して楽観を許さないものがあるのでありまして、この際かかる新情勢に対処いたしまして、輸出の振興に必要な施策につきましては、今後とも一そうの拡充強化に努める所存でございます。
かかる見地に立ちまして、最近において問題となっております輸銀資金確保の問題につきましても積極的な方針でこれに臨む所存でございます。すなわち日本輸出入銀行の資金需要につきましては、最近におけるプラント輸出の伸長、大口の特別案件の進捗等からいたしまして著しく増大いたし、このため今国会に提出いたしております本年度補正予算案におきましても百二十五億円の追加出資を行なうことといたしました。これにより本年度最小限八百五十億円の貸出規模が確保されるものと期待いたしておりますが、今後とも輸銀融資の需要は増大の一途をたどるものと思われますので、この際所要資金の確保につき抜本的な対策を講ずる必要があるものと考えます。
なお融資条件につきましては、補正予算案の策定にあたり、輸入金融、投資金融に関する貸付金利の引き上げなど一部改訂が行なわれることとなったのでありますが、輸出金融の金利についてはプラント類の輸出の現状にかんがみ、さしあたりこれを現行水準に据置くことといたしたのであります。
また輸出所得控除制度につきましては、税制改正の一環として、一部には本制度の廃止ないし大幅な縮小を主張する意見もあるやにきいておりますが、この制度は従来から輸出の振興に多大の寄与をなしており、かつその恩恵があまねく中小企業に均研する意味におきましても、今後ともその存続をはかりたいと考えております。
次に、経済協力の問題についてでありますが、低開発国に対する開発の援助は、先進工業国としてのわが国の責務でもあり、我が国にとっても輸出の増大、輸入原料の確保等の面で重要な意義を有しているものでありまして、今後大いにその促進に努める所存であります。
このため、政府といたしましてはさきに不成立に終わりました海外経済協力基金法案及び国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律案の二法案を今特別国会に提出いたし、その早期成立を期することといたした次第でありますが、今後とも、従来から行なわれてきた民間海外投資、延べ払い条件の緩和等をさらに積極的に促進いたしますとともに、最近の国際情勢に即応して、国力の許す限り、直接借款方針を推進する等積極的な施策を講ずることといたしたいと存じます。
重点の第三は、中小企業の振興であります。
所得格差の是正は経済成長と並んで経済政策の基本的な目標であります。わが国経済において中小企業は生産、輸出等の諸般の面において重要な役割を占めており、政府としても従来よりその振興には大いに努力して参ったのでありますが、いまだ大企業に比して生産性や賃金等その水準が著しく低いのが現状であります。今後は貿易の自由化の進行に伴って国際競争もますます激化することが予想されますので、その一そうの近代化合理化を推進し、競争に打ち勝ち得る実力を培養するとともに、進んで経済の高度成長実現の過程において中小企業の地位の向上発展をはかるため、中小企業の振興のための施策を強力に推進して参る所存であります。
かかる見地から補正予算案におきましても、商工組合中央金庫に対する出資金を二十億円増加し、その貸付規模を拡大するとともに、中小企業金融公庫、国民金融公庫とともに、その貸出金利の引き下げを実現することといたした次第でございますが、今後とも政府関係金融機関の強化充実、税負担の軽減、設備近代化補助金の拡充、信用補完制度の充実をはかるとともに、心々にして過当競争に陥りがちな中小企業の組織化、共同化の推進や、診断指導制度の充実、商工会の運営の強化拡充、中小企業業種別振興法の積極的運用など従来の施策を一そう強力に推進し、さらに中小企業のための団地の造成など新しい施策も積極的に講じて参る所存であります。
重点の第四は、産業立地問題の解決をはかるとともに、後進地域の開発を促進することであります。
今後日本経済を大きく仲ばしてゆくためには、国として産業の立地条件を積極的に整備してゆくことが必要でありまするので、所得倍増計画実現のための重要な方策として、産業立地条件の整備を積極的に推進して参る所存であります。しかしてこれが推進にあたっては、従来の大工業地帯は工場が集中して行き詰まっておるので、新しい工業地帯を造成する必要があるとともに、地域間に存するはなはだしい所得格差を是正することが国民経済全体の均衡ある発展を実現するために必要でございますので、低開発地域の開発に十分力を入れて所要の対策を推進することといたしたいと存じます。
最後に、電力、石炭、石油等のエネルギー問題について一言いたしたいと存じます。低廉なエネルギーを豊富に供給することは経済発展のために不可欠の前提でありますので、かかる見地に立って総合的な長期エネルギー政策を確立し、各種のエネルギー供給産業に対して適切な対策を講じて参る所存でございます。
特に石炭鉱業に関しましては、エネルギー消費の変革に伴って著しい苦境に立っており、その打開が急がれますので、今後一そう近代化、合理化を推進するとともに関係各省と協力して炭鉱離職者に対する援護措置を積極的に進める方針でございます。
なお、最近石炭鉱山の災害が和次いで起こりましたことは、まことに遺憾にたえません。すでに発生した災害の事後処置を急ぎますとともに、原因を十分に調査し今後の災害発生防止に万全を期したいと存じております。
以上通商産業政策の重点項目について私の所信を申し述べた次第でございますが、御承知の通り、通商産業省の任務といたしますところは、きわめて広範な分野にわたっており、わが国経済の発展をはかる上においてきわめて重要な諸問題が数多く存するのでございます。私はなはだ微力ではございますが、皆様の御協力を得て、この重要な使命を果たすため十分努力いたしたいと存ずる次第でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。
この発言だけを見る →この際、通産政策に対する私の考え方を申し上げたいと思います。
通商産業政策の重点につきまして御説明申し上げますが、皆様御承知のように、わが国の経済は、戦争直後の荒廃からみごとに立ち直り、特にここ数年の間は諸外国にもその例を見ないまでにまことにめざましい成長発展をとげてまいりました。しかもこの間国際収支は黒字基調を続け、物価の上昇もきわめてわずかでありまして、かくのごとく健在な姿において順調な経済成長をみることができましたことは、まことに御同慶にたえません。しかしながら、わが国の経済の水準は、欧米の先進国に比較いたしますと、いまだはるかに及ばないのでありまして、さらに一段と国民経済の高度成長を実現することが必要であることは申し上げるまでもないところであります。政府において今後の政策の指針とすべく所得倍増計画の立案を検討しつつありますのもこの趣旨にほかならないのであります。
日本経済は、現在貿易自由化の急速な推進をはかるという課題に当面しておりますが、貿易の自由化も世界の自由経済体制の進展に即応してわが国経済を今後一そう拡大いたすための前提であるとともに、企業の合理化意欲を刺激してその体質改善を促し、今後の経済発展の基礎固めをなすものであり、わが国経済の高度成長を実現するための手段でもあると存じます。政府といたしましては、この円滑な推進をはかるべく、貿易為替自由化計画大綱を決定いたしておるのでありますが、今後この線に沿って、内外の諸情勢の推移に十分考慮を払いつつ自由化に伴って惹起されるであろうところの諸問題を経済成長の阻害要因とならないよう解決するための対策の確立と相まちまして、手順よくこれを推進して参りたいと存じます。
このように、私といたしましては、日本経済の当面の課題は、貿易自由化を円滑に推進しつつ経済の高度成長を実現することにあると存ずるのでございますが、今後通商産業政策を進めるにあたりましては、この課題の達成に施策の重点をおきまして、所要の対策を強力に推進して参る所存でございます。
施策の第一は、企業の体質の改善、産業技術の振興などにより、産業の国際競争力を培養することなかんずく機械工業を中心とする重化学工業を急速に育成いたしまして、わが国の産業構造を重化学工業化の方向に誘導することにあると存じます。
わが国の経済の高度成長を先導するものは、申し上げるまでもなく、鉱工業部門であります。先般経済審議会より答申をみました所得倍増計画におきましても、今後十年間にわが国の経済規模を二倍の水準にまで高めるためには、鉱工業部門は三倍に近い成長をはからなければならないこととされておるのであります。しかして、鉱工業部門のうちにおきましても、今後の国内の需要の動向と世界貿易の趨勢からいたしまして機械工業を中心とする重化学工業に特に大きな成長が期待されているのであります。
他方、鉱工業生産の大幅な上昇に伴って増大する輸入需要をまかなうためには相当の輸出の伸長を実現することが必要であり、所得倍増計画におきましても、四十五年度における輸出は三十五年度の二・二倍に当たる九十三億ドルを期待しているのであります。しかしながら、従来のわが国輸出の大宗をなしております軽工業品や船舶の伸びは必ずしも楽観を許さないのでありまして、重化学工業品中心の方向に向かっている世界の貿易市場の動向に適合すべき重機械等の輸出の伸長に大きな期待をかけざるを得ないのであります。
このようにいたしまして、生産構造、輸出構造とともに、機械工業を中心とする重化学工業化を達成することは、経済の高度成長を実現するための鍵と申すべきでありますが、これらの産業の国際競争力の現状をみますると、設備が老朽化し、技術が立ちおくれ、生産体制も整備されておらないことなどのため、いかんながら、欧米諸国の産業にははなはだ立ちおくれている状態にあるのであります。今後世界の貿易市場をめぐる国際競争が一そう激化いたしますとともに、貿易自由化の実施を控え、この課題の達成は決して容易なものとは考えられないのでありまして、これが達成のために必要な対策を積極的に推進することを今後の通商産業政策の中核といたしますとともに、財政、金融等の部面においても強力な支援を期待いたす次第でございます。
重点の第二は、輸出の振興と経済協力の推進であります。
先ほども申し上げましたように、経済の成長を実現するためには、輸出の伸長は不可欠の前提であります。しかしながら輸出の伸長は、世界各国の貿易競争が、ますます激化いたしますとともに、世界の貿易構造が変化しつつあることからいたしまして、その達成は決して容易ではありません。特に最近相次いで発表された米国の一連のドル防衛措置は、直接特需収入及びICA資金による輸出の減少を招きますとともに、米国の輸出促進のための努力が一そう強められることにより第三国市場においてわが国の輸出との競合が激しくなることは明らかであります。これらの事態により、わが国の国際収支の動向に決定的な影響があるものとは考えられませんが、決して楽観を許さないものがあるのでありまして、この際かかる新情勢に対処いたしまして、輸出の振興に必要な施策につきましては、今後とも一そうの拡充強化に努める所存でございます。
かかる見地に立ちまして、最近において問題となっております輸銀資金確保の問題につきましても積極的な方針でこれに臨む所存でございます。すなわち日本輸出入銀行の資金需要につきましては、最近におけるプラント輸出の伸長、大口の特別案件の進捗等からいたしまして著しく増大いたし、このため今国会に提出いたしております本年度補正予算案におきましても百二十五億円の追加出資を行なうことといたしました。これにより本年度最小限八百五十億円の貸出規模が確保されるものと期待いたしておりますが、今後とも輸銀融資の需要は増大の一途をたどるものと思われますので、この際所要資金の確保につき抜本的な対策を講ずる必要があるものと考えます。
なお融資条件につきましては、補正予算案の策定にあたり、輸入金融、投資金融に関する貸付金利の引き上げなど一部改訂が行なわれることとなったのでありますが、輸出金融の金利についてはプラント類の輸出の現状にかんがみ、さしあたりこれを現行水準に据置くことといたしたのであります。
また輸出所得控除制度につきましては、税制改正の一環として、一部には本制度の廃止ないし大幅な縮小を主張する意見もあるやにきいておりますが、この制度は従来から輸出の振興に多大の寄与をなしており、かつその恩恵があまねく中小企業に均研する意味におきましても、今後ともその存続をはかりたいと考えております。
次に、経済協力の問題についてでありますが、低開発国に対する開発の援助は、先進工業国としてのわが国の責務でもあり、我が国にとっても輸出の増大、輸入原料の確保等の面で重要な意義を有しているものでありまして、今後大いにその促進に努める所存であります。
このため、政府といたしましてはさきに不成立に終わりました海外経済協力基金法案及び国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律案の二法案を今特別国会に提出いたし、その早期成立を期することといたした次第でありますが、今後とも、従来から行なわれてきた民間海外投資、延べ払い条件の緩和等をさらに積極的に促進いたしますとともに、最近の国際情勢に即応して、国力の許す限り、直接借款方針を推進する等積極的な施策を講ずることといたしたいと存じます。
重点の第三は、中小企業の振興であります。
所得格差の是正は経済成長と並んで経済政策の基本的な目標であります。わが国経済において中小企業は生産、輸出等の諸般の面において重要な役割を占めており、政府としても従来よりその振興には大いに努力して参ったのでありますが、いまだ大企業に比して生産性や賃金等その水準が著しく低いのが現状であります。今後は貿易の自由化の進行に伴って国際競争もますます激化することが予想されますので、その一そうの近代化合理化を推進し、競争に打ち勝ち得る実力を培養するとともに、進んで経済の高度成長実現の過程において中小企業の地位の向上発展をはかるため、中小企業の振興のための施策を強力に推進して参る所存であります。
かかる見地から補正予算案におきましても、商工組合中央金庫に対する出資金を二十億円増加し、その貸付規模を拡大するとともに、中小企業金融公庫、国民金融公庫とともに、その貸出金利の引き下げを実現することといたした次第でございますが、今後とも政府関係金融機関の強化充実、税負担の軽減、設備近代化補助金の拡充、信用補完制度の充実をはかるとともに、心々にして過当競争に陥りがちな中小企業の組織化、共同化の推進や、診断指導制度の充実、商工会の運営の強化拡充、中小企業業種別振興法の積極的運用など従来の施策を一そう強力に推進し、さらに中小企業のための団地の造成など新しい施策も積極的に講じて参る所存であります。
重点の第四は、産業立地問題の解決をはかるとともに、後進地域の開発を促進することであります。
今後日本経済を大きく仲ばしてゆくためには、国として産業の立地条件を積極的に整備してゆくことが必要でありまするので、所得倍増計画実現のための重要な方策として、産業立地条件の整備を積極的に推進して参る所存であります。しかしてこれが推進にあたっては、従来の大工業地帯は工場が集中して行き詰まっておるので、新しい工業地帯を造成する必要があるとともに、地域間に存するはなはだしい所得格差を是正することが国民経済全体の均衡ある発展を実現するために必要でございますので、低開発地域の開発に十分力を入れて所要の対策を推進することといたしたいと存じます。
最後に、電力、石炭、石油等のエネルギー問題について一言いたしたいと存じます。低廉なエネルギーを豊富に供給することは経済発展のために不可欠の前提でありますので、かかる見地に立って総合的な長期エネルギー政策を確立し、各種のエネルギー供給産業に対して適切な対策を講じて参る所存でございます。
特に石炭鉱業に関しましては、エネルギー消費の変革に伴って著しい苦境に立っており、その打開が急がれますので、今後一そう近代化、合理化を推進するとともに関係各省と協力して炭鉱離職者に対する援護措置を積極的に進める方針でございます。
なお、最近石炭鉱山の災害が和次いで起こりましたことは、まことに遺憾にたえません。すでに発生した災害の事後処置を急ぎますとともに、原因を十分に調査し今後の災害発生防止に万全を期したいと存じております。
以上通商産業政策の重点項目について私の所信を申し述べた次第でございますが、御承知の通り、通商産業省の任務といたしますところは、きわめて広範な分野にわたっており、わが国経済の発展をはかる上においてきわめて重要な諸問題が数多く存するのでございます。私はなはだ微力ではございますが、皆様の御協力を得て、この重要な使命を果たすため十分努力いたしたいと存ずる次第でございます。何とぞよろしくお願い申し上げます。
剱
池
池田正之輔#6
○国務大臣(池田正之輔君) 私は、このたび科学技術庁長官並びに原子力委員長という重要な任務を担当することになりましたが、この機会に、一言ごあいさつを申し述べさしていただきたいと存じます。
最近、世界各国の科学技術水準の向上はまことにめざましく、世界の政治、経済、外交その他名分野にわたりまして、基本的な影響を与えるということは御承知の通りでありますが、この世界的な技術革新の趨勢に対処し、わが国経済の成長と国民福祉の増進をはかるためには、特に科学技術を飛躍的に発展させなければならないことは申すまでもありません。ことに、現政府におきましては、国民所得倍増計画の遂行と全面的な資易自由化計画の推進をその政策の重点として取り上げておりますが、その重要な基盤としても、科学技術の振興に特段の配慮をしなければならないと確信いたします。科学技術の振興のためには、優秀な科学者、研究者の大量の確保、あるいはその他位、待遇の向上が前提条件となることは言うを待ちません。しかし、その実現のためには、幾多の困難な諸問題が横たわっておりますが、私は、全力を傾けて、これら諸問題の解決とそ、の他諸般の問題についても十分留意して、わが国科学技術の振興をはかる覚悟でございますので、当委員会の委員各位の積極的な御支援を特にお願い申し上げたいと存じます。
この発言だけを見る →最近、世界各国の科学技術水準の向上はまことにめざましく、世界の政治、経済、外交その他名分野にわたりまして、基本的な影響を与えるということは御承知の通りでありますが、この世界的な技術革新の趨勢に対処し、わが国経済の成長と国民福祉の増進をはかるためには、特に科学技術を飛躍的に発展させなければならないことは申すまでもありません。ことに、現政府におきましては、国民所得倍増計画の遂行と全面的な資易自由化計画の推進をその政策の重点として取り上げておりますが、その重要な基盤としても、科学技術の振興に特段の配慮をしなければならないと確信いたします。科学技術の振興のためには、優秀な科学者、研究者の大量の確保、あるいはその他位、待遇の向上が前提条件となることは言うを待ちません。しかし、その実現のためには、幾多の困難な諸問題が横たわっておりますが、私は、全力を傾けて、これら諸問題の解決とそ、の他諸般の問題についても十分留意して、わが国科学技術の振興をはかる覚悟でございますので、当委員会の委員各位の積極的な御支援を特にお願い申し上げたいと存じます。
剱
剱
剱木亨弘#8
○委員長(剱木亨弘君) 速記を始めて下さい。
なお、所信表明に対する質疑は、予算委員会との関係もございますので、他の適当な時期に譲ることといたします。御了承願います。
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この発言だけを見る →なお、所信表明に対する質疑は、予算委員会との関係もございますので、他の適当な時期に譲ることといたします。御了承願います。
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剱
中
中野正一#10
○政府委員(中野正一君) それでは私から、お手元にございまする今度御審議を願います海外経済協力基金法案についての内容の概略を御説明いたさせていただきます。
お手元にありますように、第一章は総則で、最初の一条に目的を掲げてございます。「海外経済協力共金は、東南アジア地域その他の開発途上にある海外の地域の産業の開発に寄与するため、その開発に必要な資金で日本輸出入銀行及び一般の金融機関から供給を受けることが困難なものについてその円滑な供給を図る等のために必要な業務を行ない、もって海外経済協力を促進することを目的とする。」というふうにございまして、御承知のように、東南アジア地域その他の開発途上にありまする地域は、資源の開発利用なり、あるいは工業化というものを急いでおりまして、これによりまして迅速なる経済の発展と国民生活の向上を意図しているわけでございますが、そのためには、何といいましても、資本面あるいは技術面で多くの点につきまして先進工業国に期待をしているわけでございまして、また、一方先進工業国の側からいたしましても、このような要請に応じまして、これらの国に対して経済協力をする、経済協力を推進するということは、それが直ちに直接的な貿易の増加なりというようなものに結び付かない場合でも、結局は世界的な経済の地域的だ格差といいますか、地域的な不均衡といいますか、そういうものを是正いたしまして、長期的には経済環境を向上し、ひいては輸出入市場の開拓確保ということにも資することになるわけであります。経済協力を積極的に行なうという空気が非常に最近強くなって参りました。御承知のように、今度法律を出しまして出資をすることになっておりまする、いわゆる第二世銀というものができまして、特に低開発国に対して低利また長期の資金を貸す、また、その貸した金の返済も現地通貨でよろしい、いわゆるソフト・ローンというような形で積極的に低開発国の経済発展を援助しようということになって参りました。また、御承知のように、低開発国援助グループというものが十ヵ国で開催されまして、すでに三回ほど会議が行なわれておりますが、そういう会議の発足等によりまして、国際的規模におきまして、お互いに先進諸国が協力をいたしまして、低開発国の経済援助をやろうということになってきたわけでございます。このような情勢下にありまして、わが国といたしましても、経済協力を一そう積極的に推進するという必要が非常に強くなって参ったわけであります。従来、御承知のように経済協力に必要な資金の提供機関といたしましては、わが国には、輸出入銀行があるわけでございますが、これも今まで相当活発にやっておりまして、現在で輸出入銀行の融資残高というものが一千億をこえるということになっているわけでありますが、この輸出入銀行は金融機関でございまして、その性格上、どうしても貿易を主とする経済協力、すなわち、直接的にわが国の輸出入市場の開拓ないしは確保というものを目的といたします金融を行なうものでありまして、先ほど来申し上げました開発途上にあります低開発国の地域の産業開発に寄与することを目的といたしまする経済協力の要請に応ずるための金融には、なお不十分な点がございまして、そういう意味合いから申しまして、今度提案いたしておりまする海外経済協力基金というものは、端的にこの要請にこたえまして、東南アジアその他開発途上にありまする地域の産業の開発に寄与することを直接の目的として、その開発に必要な資金でありまして、この法律にもありますように、輸出入銀行ないしは一般の金融機関からは資金の供給を受けることがむずかしいというものを、この基金から、融資ないしは出資というようなふうな業務、また、必要がある場合には基金がみずから調査をする、また、あとで法律に出て参りますが、こういう開発事業に協力するのにはいろいろ準備的な調査が非常に必要なんでございまして、そういう調査のために必要な金も貸す、また、いろいろなプラントなり工場を作る場合に、試験的にこれを現地でやってみるという必要もございまして、そういう試験的な実施のための金も供給し得るというようなふうな、輸出入銀行よりもうんと幅の広い、またゆるやかな条件のもとに資金を円滑に供給してやろう、こういう必要性から出て参ったわけでありまして、この第一条の目的のところはそういう意味合いでございます。なお、第一条の三行目に「その円滑な供給を図る等」とございますが、この「等」の意味はあとで御説明申し上げますが、輸出入銀行と違いまして、一般的に独自の調査権限を本共金は持っておりますので、そういう調査事務をやりますので、それは資金の供給だけではございませんので「等」という字をつけてあるわけでございます。
それから第二条は、「経済協力基金を法人とする。」、それから三条が事務所、四条が資本金でございまして、付則の七条のところにございますが、日本輸出入銀行から継承した資産の金額五十億――ちょっと七条を見ていただきますと、付則の七条に「基金は、その成立の時において、」例の経済基盤強化法によりまして五十億の金を政府から輸出入銀行に出資をしておりまして、これは東南アジア開発協力基金として現在積んであるわけでございまして、これは国際的な協力機関に出資をするために積んであったわけでありますが、そういう事例が今まで起こりませんでしたので、この五十億は三十三年にできましてからずっと積みっ放しになっておるわけでございます。この五十億を輸出入銀行からこの基金に出資をさせるということになっております。従って資本金は、まず輸出入銀行から承継いたしまする五十億と、それからその次の付則の八条の第二項というのは、この五十億の金の運用益というものが出て参っておりまして、これをまた別個に輸出入銀行では積み立てることにしてありまして、この積み立てた金も一緒に輸出入銀行から引き継ぐ、これは十月末現在で三億七千五百万円ほどの運用益になっております。この三億七千五百万円は十月末でございますので、この基金が来年の三月中にはできると思いますが、そのほかに成立の日までの運用益をプラスしたものを本基金が輸出入銀行から引き継いでそれを資本金にすると、こういうことでございます。その次に政府が必要と認めるときは予算の定める金額の範囲内において基金に追加出資をすることができるということで、基金は今後相当各方面から期待もされておりますし、資金は五十億だけじゃ非常に少いじゃないかという議論も相当強いわけでございます。政府としてもできるだけ来年度の予算におきましてもこの出資を増額をしたいということで、われわれとしても今予算の折衝をしておるわけでございまして、そういうふうに予算で追加になりまするというと、その第三項で、前項の規定による政府の出資がありましたときには、その出資額によって資本金を増額するという規定を置きまして、一々法律を改正をしなくても、出資金が増額できる、予算だけで、予算できめれば法律の改正を待たずして資本金が増額になるという規定になっておるわけでございます。
それからその次は、第五条は定款でございまして、これは例文でございますので説明を省略さしていただきます。
第六条は登記、それから名称の使用制限、民法の準用ということになっております。
以上が総則でございますが、その次に役員等、第二章に入りたいと思いますが、この基金は、役員といたしましては総裁一人、理事が二人、監事一人という強力簡素な機構で発足したいというふうに考えております。理事につきましては二人では足りないじゃないかというような議論もあるわけでございますが、まだ発足早々のときは資本金もそんなに多くありませんし、また将来事業活動の範囲が非常に広がった場合に、そういうことは考えていったらいいじゃないかというふうに考えております。
総裁の職務、権限が第十条にございまして、監事、それから役員の任命につきましては、総裁と監事は総理大臣が任命をする。理事は総裁の任命、その理事二人の中で第十一条にございますように、一人は日本輸出入銀行の総裁の推薦に基づいて輸出入銀行の理事の中から選ぶということで、二人の理事のうち一人は輸出入銀行の理事が兼任をするということになっております。先ほど御説明いたしましたように、本基金は、輸出入銀行では資金の供給がうまくいかないというようなものについてめんどうをみるということになっておりますので、輸出入銀行との関係は非常に密接でございます。あとに条文がございますが、輸出入銀行との関係については、基金で調整をする義務があるようになっておりますので、また、実際の事務的な審査、調査等につきましては、窓口を一つに輸出入銀行にいたしまして、輸出入銀行に事務的なことを委託するという建前になっておりますので、そういういろいろな点からいいまして、輸出入銀行の理事に兼任さした方が適切であろうというふうに考えまして、十一条の規定が置かれておるわけでございます。
それから次は、役員の任期、それから役員の欠格条項、それから役員の解任ということで、内閣総理大臣なり総裁なり任命権者は、十四条に該当するに至りましたときは役員を解任する。それでその次に、「職務上の義務違反がある」とか、あるいは「職務の執行に堪えない」という場合には「その役員を解任することができる。」ということで、解任権を認めておるわけでございます。
それから十五条は、役員の兼職禁止の規定でございまして、これは、こういう特殊法人には大体ある規定でございますが、ただし書きがついておりまして「経済企画庁長官が、役員としての職務の執行に支障がないものと認めて承認した」ときには兼任を認めるという規定にいたしておるわけでございまして、たとえば、総裁につきましては、一部ほかの仕事をしても、この基金の運営には差しつかえない、また、そうした方がいい人が得られるというような場合も想定いたしまして、長官の承認した場合には兼任をしてもよろしいという規定を置いたわけでございます。
十六条は代表権の制限、それからその次の十七条において「基金に、運営協議会を置く。」、これは非常にほかの特殊法人とちょっと変わったところでありますが、この経済協力という仕事は、御承知のように経済外交という面では外務省、それから通商、産業、貿易という点では通商産美省、また農業関係が海外に進出して参る場合には農林省、あるいは建設省、また為替金融という面におきましては大蔵省ということで、非常に、関係をいたしております官庁が多いわけでございまして、従って、この基金を運用する場合にも、常にそういう関係官庁の意見というものは十分参酌をして運用に当たらなければならないのが実情でございまして、そういう意味におきまして、この基金に運営協議会を貫きまして、ここにありますように「総裁の諮問に応じ、基金の業務の運営に関する重要事項で関係行政機関の所掌事務と密接な関係があるもの」この二つの制限がございますが、関係行政機関の所掌事務と密接な関係があることで、特に至要事項につきまして、運営協議会は総裁の諮問に応じて審議をする。そうしてその次の方で「総裁に意見を述べる」ということになっておりまして、この基金が一々関係官庁の意見を個々に聞くということも非常にわずらわしいわけでございますので、合議体としてむしろこういう運営協議会というものを置きまして、これは基金に意見をいうということにいたしたわけでございます。4にあります「関係行政機関の職員のうちから内閣総理大臣が任命する委員十五人」というのは、ちょっと多いようでございますが、先ほど御説明申し上げましたように、非常に関係しておる官庁が多いので、少し幅を広く委員の数はとっておるわけでございます。
それから、十八条は職員の任命、それから十九条は役員及び職員の地位で、「法令により公務に従事する職員とみなす。」ということで、この適正を期したいわけでございます。
その次は第三章、業務でございますが、二十条、二十一条に業務の範囲というのがございまして、第一条に掲げました目的を達成するための業務といたしまして「東南アジア等の地域の産業の開発に寄与し、かつ、本邦との経済交流を促進するため緊要と認められる事業」、これを開発事業と名づけまして、そのために必要な金を貸しつける。第二項は、特に必要がある場合には、貸しつけだけではどうしてもうまくいかない、非常に資金が長期に出まして、やはり出資ということでないと、その開発がうまくいかないというような場合には出資をすることができる。これは輸出入銀行と非常に違っておりまして、輸出入銀行は出資をするという規定はございません。従ってこの基金は金融機関というよりは、どちらかと言えば、投資機関と言いますか、事業会社と言いますか、そういう性格の多い特殊法人であるということが言えると思います。第三項「開発事業の準備のための調査又は開発事業の試験的実施のために必要な資金を貸し付けること。」、開発事業の準備、調査のための金を貸し付けることができる、また試験的実施をするという必要もございますので、そのために必要な金を貸し付けるということになっております。これは特に今後東南アジア等にわが国の中小企業が進出するというような場合には、やはり予備的な慎重な調査などは必要だろうと思いますので、この規定の活用によりまして、中小企業あるいは農業、水産業というような事業が海外に出る場合には、非常にこの規定が活用されるのじゃないかというふうに考えております。それから、「前三号の業務に関連して必要な開発事業に関する調査を行なうこと。」ができる。こういう規定を置いておるわけであります。
それからこのような貸付なり出資というものは二十一条でいろいろの制約がございまして、開発事業について輸出入銀行なり一般の金融機関から通常の条件で資金の貸付を受けることがむずかしい、あるいは基金以外の者から出資を受けることがむずかしいという場合に貸す。それからその次に、「開発事業に係る事業計画の内容が適切であり、その達成が確実であると認められる場合」にも貸すということになっておるわけでありまして、通常の条件で貸付を行なうことがむずかしい場合というのは、輸出入銀行でありますると、業務方法書によりまして、いろいろこまかい条件がついておりまして、期間、期限なり、輸出入銀行でありますると、一般的には期間を十年以内ということになっております。それから海外投資金融あたりでございますると、金利は四分五厘以上ということになっております。それから償還でありますが、償還につきましてはその貸した金の償還確実なものという規定がございまして、償還確実ということになりますと、必ず必要十分な担保を取るということが条件になっておるのでありまして、そういうような貸付条件から見まして、当該開発事業に金を借りる場合に、とてもそういう条件には当てはまらないというふうな場合には、この基金の方でその金を貸すことができるわけでありまして、われわれの今の考えでは、業務方法書で、基金の方で業務方法書を作りまして、経済企画庁長官の認可を受けることになっておりますが、今申し上げました貸付の期間、貸付の利率、担保条件というようなものは輸出入銀行よりも相当緩和をいたしまして、特に担保条件につきましては、その次にありますように、事業計画の内容が適切でしかも達成確実というふうに、いろいろの点から見て認められるという場合には、必ずしも十分な担保を取らなくてもいいという解釈ができるわけでありまして、そういう点につきましては輸出入銀行よりもうんと弾力的な運営ができる、それがまた本基金の特徴になっておるわけであります。そういう貸付のいろいろな期間でありまするとか、利率でありまするとか、あるいは担保条件というようなことにつきましては、業務方法書で詳細を規定をいたしまして、経済企画庁長官の認可を受けるということになっておるわけであります。
それから二十三条で、事務の一部、これはもちろん意思決定にかかわるような重要なことを委託することはもちろんできませんので、まことに事務的な点、たとえば受付であるとか、受け付けて、それを調査する、審査というふうなような事務的なことの一部を輸出入銀行に委託をするということにしておるわけでございます。
二十四条は、先ほどちょっと言いましたが、基金は輸出入銀行との業務の調整に努め、また一般の金融機関と競争してはならない。こういう規定でございます。
第四章は、財務及び会計でございまして、これは大体ほかの特殊法人とほぼ同じようなことになっておりまして、二十五条が事業年度、二十六条が収入及び支出の予算等の認可、これは経済企画庁長官が本法律の主管大臣でございますので、経済企画庁長官の認可を受ける。それから決算、財務諸表等につきましても、これを決算が済みますというと、もちろん企画庁長官の承認を受ける。それから利益及び損失の処理でございます。二十九条にありますように、毎事業年度利益が出ました場合に前事業年度から繰り越した損失を埋めて、なお利益が上がればそれを積立金として置いておくということで、輸出入銀行等につきましては御承知のように相当の剰余金が出ますと国庫に納付することになっております。木基金はその性質上ある程度赤字が出るということも予想されますので、出た利益については全部この基金に積んで置く。そうしてそれでこの損失を埋めていくというような考え方で国庫納付の規定はございません。
それから第三十条が余裕金の運用でありまして、国債の保有なり資金運用部への預託、日本銀行への預金ということで、実際上は資金運用部に預けて運用費を出すということになると思います。
三十一条は、給与及び退職手当の支給の基準、これは役員及び職員につきまして、給与なり退職手当の基準を作りましても、これは経済企画庁長官の承認を受けることになっております。それから関係の法令につきましては総理府令に委任をしております。
第五章は監督でございまして、基金は経済企画庁長官の監督下に置く。そうしてこの法律を施行するために必要がありますときは、基金に対してその業務に関して監督上必要な命令ができるのだというふうにしておるわけでございます。
報告、検査、これも大体例文でございます。
それから次に第六章、雑則でございまして、三十六条をごらんいただきたいのでありますが、経済企画庁長官はこの法律の規定によって認可なり承認をしようとするときは、関係のあります外務大臣、大蔵大臣、それから通産大臣に協議をするということにいたしております。これも先ほど御説明いたしましたように、大蔵省なり外務省なり通産省が非常に経済協力については密接な関係がございますから、こういうところと十分連絡をとってやるという意味合いにおきまして、協議の規定を置いたわけであります。
第七章は、罰則でございます。これも大体例文でございますので、これも省略さしていただきます。
附則になりまして、施行期日であります。公布の日から起草して三十日をこえない範囲において政令で定める日から施行をいたします。それから附則十八条から二十条までの規定というのは、輸出入銀行なり経済基盤強化法によりまして積み立ててありました金をこの基金ができ上がる日にそれを引き継ぐ、先ほど申しました五十億とその運用益の三億何がしというものを、本基金が公布の日から三十日以内で現在の法律を施行いたしまして、そうして総裁、監事というような者になるべき人を内閣総理大臣が指名をいたしまして、そうして設立委員をきめまして、この基金の設立の事務をやるわけでございます。そうして三十日以内に、公布した日からなるべく早く基金の設立にかかりまして、その設立をした日に十八条から二十条までの規定を同日付でもって施行をする。そうして基金ができたときに輸出入銀行の方からその五十億、それとプラスの運用益というものを引き継ぐということのためにこういう二段構えになっております。基金の設立につきましては、普通のあれと変わっておりません。七条、八条におきまして輸出入銀行から資産を承継するということになっているわけでございます。大体三十日と六十日でありますので、大体九十日以内にでき上がることになるわけでありまして、できれば本年度中に本基金を成立させたいということで、この九十日という制限をおいておるわけであります。
あとは大体経過規定でございます。関係の法律の改正でございますので、説明を御省略させていただきたいと思います。
以上をもちまして補足説明を終わりたいと思います。
この発言だけを見る →お手元にありますように、第一章は総則で、最初の一条に目的を掲げてございます。「海外経済協力共金は、東南アジア地域その他の開発途上にある海外の地域の産業の開発に寄与するため、その開発に必要な資金で日本輸出入銀行及び一般の金融機関から供給を受けることが困難なものについてその円滑な供給を図る等のために必要な業務を行ない、もって海外経済協力を促進することを目的とする。」というふうにございまして、御承知のように、東南アジア地域その他の開発途上にありまする地域は、資源の開発利用なり、あるいは工業化というものを急いでおりまして、これによりまして迅速なる経済の発展と国民生活の向上を意図しているわけでございますが、そのためには、何といいましても、資本面あるいは技術面で多くの点につきまして先進工業国に期待をしているわけでございまして、また、一方先進工業国の側からいたしましても、このような要請に応じまして、これらの国に対して経済協力をする、経済協力を推進するということは、それが直ちに直接的な貿易の増加なりというようなものに結び付かない場合でも、結局は世界的な経済の地域的だ格差といいますか、地域的な不均衡といいますか、そういうものを是正いたしまして、長期的には経済環境を向上し、ひいては輸出入市場の開拓確保ということにも資することになるわけであります。経済協力を積極的に行なうという空気が非常に最近強くなって参りました。御承知のように、今度法律を出しまして出資をすることになっておりまする、いわゆる第二世銀というものができまして、特に低開発国に対して低利また長期の資金を貸す、また、その貸した金の返済も現地通貨でよろしい、いわゆるソフト・ローンというような形で積極的に低開発国の経済発展を援助しようということになって参りました。また、御承知のように、低開発国援助グループというものが十ヵ国で開催されまして、すでに三回ほど会議が行なわれておりますが、そういう会議の発足等によりまして、国際的規模におきまして、お互いに先進諸国が協力をいたしまして、低開発国の経済援助をやろうということになってきたわけでございます。このような情勢下にありまして、わが国といたしましても、経済協力を一そう積極的に推進するという必要が非常に強くなって参ったわけであります。従来、御承知のように経済協力に必要な資金の提供機関といたしましては、わが国には、輸出入銀行があるわけでございますが、これも今まで相当活発にやっておりまして、現在で輸出入銀行の融資残高というものが一千億をこえるということになっているわけでありますが、この輸出入銀行は金融機関でございまして、その性格上、どうしても貿易を主とする経済協力、すなわち、直接的にわが国の輸出入市場の開拓ないしは確保というものを目的といたします金融を行なうものでありまして、先ほど来申し上げました開発途上にあります低開発国の地域の産業開発に寄与することを目的といたしまする経済協力の要請に応ずるための金融には、なお不十分な点がございまして、そういう意味合いから申しまして、今度提案いたしておりまする海外経済協力基金というものは、端的にこの要請にこたえまして、東南アジアその他開発途上にありまする地域の産業の開発に寄与することを直接の目的として、その開発に必要な資金でありまして、この法律にもありますように、輸出入銀行ないしは一般の金融機関からは資金の供給を受けることがむずかしいというものを、この基金から、融資ないしは出資というようなふうな業務、また、必要がある場合には基金がみずから調査をする、また、あとで法律に出て参りますが、こういう開発事業に協力するのにはいろいろ準備的な調査が非常に必要なんでございまして、そういう調査のために必要な金も貸す、また、いろいろなプラントなり工場を作る場合に、試験的にこれを現地でやってみるという必要もございまして、そういう試験的な実施のための金も供給し得るというようなふうな、輸出入銀行よりもうんと幅の広い、またゆるやかな条件のもとに資金を円滑に供給してやろう、こういう必要性から出て参ったわけでありまして、この第一条の目的のところはそういう意味合いでございます。なお、第一条の三行目に「その円滑な供給を図る等」とございますが、この「等」の意味はあとで御説明申し上げますが、輸出入銀行と違いまして、一般的に独自の調査権限を本共金は持っておりますので、そういう調査事務をやりますので、それは資金の供給だけではございませんので「等」という字をつけてあるわけでございます。
それから第二条は、「経済協力基金を法人とする。」、それから三条が事務所、四条が資本金でございまして、付則の七条のところにございますが、日本輸出入銀行から継承した資産の金額五十億――ちょっと七条を見ていただきますと、付則の七条に「基金は、その成立の時において、」例の経済基盤強化法によりまして五十億の金を政府から輸出入銀行に出資をしておりまして、これは東南アジア開発協力基金として現在積んであるわけでございまして、これは国際的な協力機関に出資をするために積んであったわけでありますが、そういう事例が今まで起こりませんでしたので、この五十億は三十三年にできましてからずっと積みっ放しになっておるわけでございます。この五十億を輸出入銀行からこの基金に出資をさせるということになっております。従って資本金は、まず輸出入銀行から承継いたしまする五十億と、それからその次の付則の八条の第二項というのは、この五十億の金の運用益というものが出て参っておりまして、これをまた別個に輸出入銀行では積み立てることにしてありまして、この積み立てた金も一緒に輸出入銀行から引き継ぐ、これは十月末現在で三億七千五百万円ほどの運用益になっております。この三億七千五百万円は十月末でございますので、この基金が来年の三月中にはできると思いますが、そのほかに成立の日までの運用益をプラスしたものを本基金が輸出入銀行から引き継いでそれを資本金にすると、こういうことでございます。その次に政府が必要と認めるときは予算の定める金額の範囲内において基金に追加出資をすることができるということで、基金は今後相当各方面から期待もされておりますし、資金は五十億だけじゃ非常に少いじゃないかという議論も相当強いわけでございます。政府としてもできるだけ来年度の予算におきましてもこの出資を増額をしたいということで、われわれとしても今予算の折衝をしておるわけでございまして、そういうふうに予算で追加になりまするというと、その第三項で、前項の規定による政府の出資がありましたときには、その出資額によって資本金を増額するという規定を置きまして、一々法律を改正をしなくても、出資金が増額できる、予算だけで、予算できめれば法律の改正を待たずして資本金が増額になるという規定になっておるわけでございます。
それからその次は、第五条は定款でございまして、これは例文でございますので説明を省略さしていただきます。
第六条は登記、それから名称の使用制限、民法の準用ということになっております。
以上が総則でございますが、その次に役員等、第二章に入りたいと思いますが、この基金は、役員といたしましては総裁一人、理事が二人、監事一人という強力簡素な機構で発足したいというふうに考えております。理事につきましては二人では足りないじゃないかというような議論もあるわけでございますが、まだ発足早々のときは資本金もそんなに多くありませんし、また将来事業活動の範囲が非常に広がった場合に、そういうことは考えていったらいいじゃないかというふうに考えております。
総裁の職務、権限が第十条にございまして、監事、それから役員の任命につきましては、総裁と監事は総理大臣が任命をする。理事は総裁の任命、その理事二人の中で第十一条にございますように、一人は日本輸出入銀行の総裁の推薦に基づいて輸出入銀行の理事の中から選ぶということで、二人の理事のうち一人は輸出入銀行の理事が兼任をするということになっております。先ほど御説明いたしましたように、本基金は、輸出入銀行では資金の供給がうまくいかないというようなものについてめんどうをみるということになっておりますので、輸出入銀行との関係は非常に密接でございます。あとに条文がございますが、輸出入銀行との関係については、基金で調整をする義務があるようになっておりますので、また、実際の事務的な審査、調査等につきましては、窓口を一つに輸出入銀行にいたしまして、輸出入銀行に事務的なことを委託するという建前になっておりますので、そういういろいろな点からいいまして、輸出入銀行の理事に兼任さした方が適切であろうというふうに考えまして、十一条の規定が置かれておるわけでございます。
それから次は、役員の任期、それから役員の欠格条項、それから役員の解任ということで、内閣総理大臣なり総裁なり任命権者は、十四条に該当するに至りましたときは役員を解任する。それでその次に、「職務上の義務違反がある」とか、あるいは「職務の執行に堪えない」という場合には「その役員を解任することができる。」ということで、解任権を認めておるわけでございます。
それから十五条は、役員の兼職禁止の規定でございまして、これは、こういう特殊法人には大体ある規定でございますが、ただし書きがついておりまして「経済企画庁長官が、役員としての職務の執行に支障がないものと認めて承認した」ときには兼任を認めるという規定にいたしておるわけでございまして、たとえば、総裁につきましては、一部ほかの仕事をしても、この基金の運営には差しつかえない、また、そうした方がいい人が得られるというような場合も想定いたしまして、長官の承認した場合には兼任をしてもよろしいという規定を置いたわけでございます。
十六条は代表権の制限、それからその次の十七条において「基金に、運営協議会を置く。」、これは非常にほかの特殊法人とちょっと変わったところでありますが、この経済協力という仕事は、御承知のように経済外交という面では外務省、それから通商、産業、貿易という点では通商産美省、また農業関係が海外に進出して参る場合には農林省、あるいは建設省、また為替金融という面におきましては大蔵省ということで、非常に、関係をいたしております官庁が多いわけでございまして、従って、この基金を運用する場合にも、常にそういう関係官庁の意見というものは十分参酌をして運用に当たらなければならないのが実情でございまして、そういう意味におきまして、この基金に運営協議会を貫きまして、ここにありますように「総裁の諮問に応じ、基金の業務の運営に関する重要事項で関係行政機関の所掌事務と密接な関係があるもの」この二つの制限がございますが、関係行政機関の所掌事務と密接な関係があることで、特に至要事項につきまして、運営協議会は総裁の諮問に応じて審議をする。そうしてその次の方で「総裁に意見を述べる」ということになっておりまして、この基金が一々関係官庁の意見を個々に聞くということも非常にわずらわしいわけでございますので、合議体としてむしろこういう運営協議会というものを置きまして、これは基金に意見をいうということにいたしたわけでございます。4にあります「関係行政機関の職員のうちから内閣総理大臣が任命する委員十五人」というのは、ちょっと多いようでございますが、先ほど御説明申し上げましたように、非常に関係しておる官庁が多いので、少し幅を広く委員の数はとっておるわけでございます。
それから、十八条は職員の任命、それから十九条は役員及び職員の地位で、「法令により公務に従事する職員とみなす。」ということで、この適正を期したいわけでございます。
その次は第三章、業務でございますが、二十条、二十一条に業務の範囲というのがございまして、第一条に掲げました目的を達成するための業務といたしまして「東南アジア等の地域の産業の開発に寄与し、かつ、本邦との経済交流を促進するため緊要と認められる事業」、これを開発事業と名づけまして、そのために必要な金を貸しつける。第二項は、特に必要がある場合には、貸しつけだけではどうしてもうまくいかない、非常に資金が長期に出まして、やはり出資ということでないと、その開発がうまくいかないというような場合には出資をすることができる。これは輸出入銀行と非常に違っておりまして、輸出入銀行は出資をするという規定はございません。従ってこの基金は金融機関というよりは、どちらかと言えば、投資機関と言いますか、事業会社と言いますか、そういう性格の多い特殊法人であるということが言えると思います。第三項「開発事業の準備のための調査又は開発事業の試験的実施のために必要な資金を貸し付けること。」、開発事業の準備、調査のための金を貸し付けることができる、また試験的実施をするという必要もございますので、そのために必要な金を貸し付けるということになっております。これは特に今後東南アジア等にわが国の中小企業が進出するというような場合には、やはり予備的な慎重な調査などは必要だろうと思いますので、この規定の活用によりまして、中小企業あるいは農業、水産業というような事業が海外に出る場合には、非常にこの規定が活用されるのじゃないかというふうに考えております。それから、「前三号の業務に関連して必要な開発事業に関する調査を行なうこと。」ができる。こういう規定を置いておるわけであります。
それからこのような貸付なり出資というものは二十一条でいろいろの制約がございまして、開発事業について輸出入銀行なり一般の金融機関から通常の条件で資金の貸付を受けることがむずかしい、あるいは基金以外の者から出資を受けることがむずかしいという場合に貸す。それからその次に、「開発事業に係る事業計画の内容が適切であり、その達成が確実であると認められる場合」にも貸すということになっておるわけでありまして、通常の条件で貸付を行なうことがむずかしい場合というのは、輸出入銀行でありますると、業務方法書によりまして、いろいろこまかい条件がついておりまして、期間、期限なり、輸出入銀行でありますると、一般的には期間を十年以内ということになっております。それから海外投資金融あたりでございますると、金利は四分五厘以上ということになっております。それから償還でありますが、償還につきましてはその貸した金の償還確実なものという規定がございまして、償還確実ということになりますと、必ず必要十分な担保を取るということが条件になっておるのでありまして、そういうような貸付条件から見まして、当該開発事業に金を借りる場合に、とてもそういう条件には当てはまらないというふうな場合には、この基金の方でその金を貸すことができるわけでありまして、われわれの今の考えでは、業務方法書で、基金の方で業務方法書を作りまして、経済企画庁長官の認可を受けることになっておりますが、今申し上げました貸付の期間、貸付の利率、担保条件というようなものは輸出入銀行よりも相当緩和をいたしまして、特に担保条件につきましては、その次にありますように、事業計画の内容が適切でしかも達成確実というふうに、いろいろの点から見て認められるという場合には、必ずしも十分な担保を取らなくてもいいという解釈ができるわけでありまして、そういう点につきましては輸出入銀行よりもうんと弾力的な運営ができる、それがまた本基金の特徴になっておるわけであります。そういう貸付のいろいろな期間でありまするとか、利率でありまするとか、あるいは担保条件というようなことにつきましては、業務方法書で詳細を規定をいたしまして、経済企画庁長官の認可を受けるということになっておるわけであります。
それから二十三条で、事務の一部、これはもちろん意思決定にかかわるような重要なことを委託することはもちろんできませんので、まことに事務的な点、たとえば受付であるとか、受け付けて、それを調査する、審査というふうなような事務的なことの一部を輸出入銀行に委託をするということにしておるわけでございます。
二十四条は、先ほどちょっと言いましたが、基金は輸出入銀行との業務の調整に努め、また一般の金融機関と競争してはならない。こういう規定でございます。
第四章は、財務及び会計でございまして、これは大体ほかの特殊法人とほぼ同じようなことになっておりまして、二十五条が事業年度、二十六条が収入及び支出の予算等の認可、これは経済企画庁長官が本法律の主管大臣でございますので、経済企画庁長官の認可を受ける。それから決算、財務諸表等につきましても、これを決算が済みますというと、もちろん企画庁長官の承認を受ける。それから利益及び損失の処理でございます。二十九条にありますように、毎事業年度利益が出ました場合に前事業年度から繰り越した損失を埋めて、なお利益が上がればそれを積立金として置いておくということで、輸出入銀行等につきましては御承知のように相当の剰余金が出ますと国庫に納付することになっております。木基金はその性質上ある程度赤字が出るということも予想されますので、出た利益については全部この基金に積んで置く。そうしてそれでこの損失を埋めていくというような考え方で国庫納付の規定はございません。
それから第三十条が余裕金の運用でありまして、国債の保有なり資金運用部への預託、日本銀行への預金ということで、実際上は資金運用部に預けて運用費を出すということになると思います。
三十一条は、給与及び退職手当の支給の基準、これは役員及び職員につきまして、給与なり退職手当の基準を作りましても、これは経済企画庁長官の承認を受けることになっております。それから関係の法令につきましては総理府令に委任をしております。
第五章は監督でございまして、基金は経済企画庁長官の監督下に置く。そうしてこの法律を施行するために必要がありますときは、基金に対してその業務に関して監督上必要な命令ができるのだというふうにしておるわけでございます。
報告、検査、これも大体例文でございます。
それから次に第六章、雑則でございまして、三十六条をごらんいただきたいのでありますが、経済企画庁長官はこの法律の規定によって認可なり承認をしようとするときは、関係のあります外務大臣、大蔵大臣、それから通産大臣に協議をするということにいたしております。これも先ほど御説明いたしましたように、大蔵省なり外務省なり通産省が非常に経済協力については密接な関係がございますから、こういうところと十分連絡をとってやるという意味合いにおきまして、協議の規定を置いたわけであります。
第七章は、罰則でございます。これも大体例文でございますので、これも省略さしていただきます。
附則になりまして、施行期日であります。公布の日から起草して三十日をこえない範囲において政令で定める日から施行をいたします。それから附則十八条から二十条までの規定というのは、輸出入銀行なり経済基盤強化法によりまして積み立ててありました金をこの基金ができ上がる日にそれを引き継ぐ、先ほど申しました五十億とその運用益の三億何がしというものを、本基金が公布の日から三十日以内で現在の法律を施行いたしまして、そうして総裁、監事というような者になるべき人を内閣総理大臣が指名をいたしまして、そうして設立委員をきめまして、この基金の設立の事務をやるわけでございます。そうして三十日以内に、公布した日からなるべく早く基金の設立にかかりまして、その設立をした日に十八条から二十条までの規定を同日付でもって施行をする。そうして基金ができたときに輸出入銀行の方からその五十億、それとプラスの運用益というものを引き継ぐということのためにこういう二段構えになっております。基金の設立につきましては、普通のあれと変わっておりません。七条、八条におきまして輸出入銀行から資産を承継するということになっているわけでございます。大体三十日と六十日でありますので、大体九十日以内にでき上がることになるわけでありまして、できれば本年度中に本基金を成立させたいということで、この九十日という制限をおいておるわけであります。
あとは大体経過規定でございます。関係の法律の改正でございますので、説明を御省略させていただきたいと思います。
以上をもちまして補足説明を終わりたいと思います。
剱
剱
赤
赤間文三#13
○赤間文三君 お尋ね申し上げます。この海外経済協力基金法案でありますが、これは非常に重要な、国としては非常に有効なものと考えております。ただ私の尋ねたい一点は、輸出入銀行では、御説明で不十分だ、あるいはやりにくい点が多い、そういう意味でこういうものを設けるのだとありまするが、私は大体いろんな点から見て、機関が多いのは、なかなか関係者が多く、なかなか仕事の能率をあげるということは困難だという点が多い。そういう点から考えてみて、輸出入銀行法、これに関係するものを改正して、大部分の仕事がやれるようにすれば、特にこういう基金を設けなくても目的が達せられるのじゃないか、現存の輸出入銀行法そのままではやれない点が多かろうと、御説明の点はわかりますが、思い切ってこれを一つ改正してやるならば、こういう地金を設けなくても、相当目的を達するのじゃないか、こういうふうに私は考える。
それでお伺いしたいのは、改正してもどうしてもやれない、それではできないという点を一つ例をあげて御説明を願いたいと思います。
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中
中野正一#14
○政府委員(中野正一君) 今御指摘のように、この基金の目的としているようなことを輸出入銀行法を改正をいたしましてやったらいいじゃないかという議論も、実は政府部内でも相当論議をされまして、どういう形にした方がいいか、たとえば輸出入銀行法を改正いたしまして、輸出入銀行の中に投資部といいますか、特殊投資部といいますか、何かそういうものを設けてやったらいいじゃないかということも考えたわけでございますが、この協力基金でねらっておりますようなことはどちらかというと、金融機関としての仕事に非常に不適当のことが多い。また金融機関というものにやらせますと、どうしても金融機関のワクの中にはまりまして、運用がうまくいかないのじゃないかという結論を得たわけでございまして、絶対これは輸出入銀行の中のあれではいかぬという理由も立ちにくいわけでございますが、どちらかというと、やはりこういう新しい仕事を始めるわけでございますので、独立した機構がいい。しかし、輸出入銀行とは事の性質上、連絡を密接にとるということを先ほどから御説明申しあげたようなわけであります。特に対外的の関係から申しましても、輸出入銀行というと、どうしても従来から直接日本の輸出入に結びついた金融をやる、また投資関係につきましても、日本の輸出市場の開拓、あるいは輸入原材料の確保というようなふうな直接日本の輸出入に結びついた金融機陶であるということが、もう世界的に非常に通念になっておりますので、対外的関係からいいましても、わが国としてこういうむずかしい産業開発に直接金を投下していくというような、あるいはそれに出資をしていくというふうなような仕事でありまするというと、やはり独立した仕事でやるということが対外的関係からいっても、わが国が経済協力に相当本腰を入れてやっていいんだという決意のほどを示すといいますか、そういうふうな対外的な意味合い、対内約にはやはり輸出入銀行の中へ入れてしまうと金融機関というワクにはめられて、本基金のやりたいとする仕事が十分に行なえないと、こういう判断をいたしまして、別個の独立法人ということにいたした次第でございます。
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赤間文三#15
○赤間文三君 それは世間の聞こえとかいろいろな点で、こういう特別な機関を設けるということがいいとありますがく私の心配するのはやはり関係機関が多い、こういうものを設けましてもれ、なかなか関係機関が多というのは、意見がところどころに違ったりして、従来の例から見ると非常なスムーズにいかなければならぬ問題が日時をとり、手間をとる。また関係者が多いために意見が違って成績がなかなか上がらぬというのが私は過去の大きな例だと思う。海外発展にいろいろ努力している人の話を聞いてみると、今でも大蔵省と通産省とその他関係のところの意見が違うために、なかなか仕事の能率が上がらぬで困っておるという例が私は非常に多いのではないかと、こう思う。そういう点からいって、私はできれば機関はあまりよけい設けるということよりも、なるべく機関は少なくしくそしてやはりどんどんと仕事が実質的に伸びるようなことの方がいいのじゃないかという考えでお尋ねしたのですが、今の御説明で大体わかりましたからこの点はけっこうです。
それから次に伺いたいのは、取りあえず五十億ということになっておるのですが、この五十億はどういうところから出てきたのですか。現在ある金をただ引き継いだから五十億というのか、こういう基金としては大体どれくらいの金が将来適当なのか、お考えがあるならば伺いたい。
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中
中野正一#16
○政府委員(中野正一君) 今御指摘ありましたように、経済基盤強化法で輸出入銀行に積んでおりました五十億というものでさしあたりはこれで発足するわけでございますが、今三十五、六年度にかけての事業計画としては事務的にいろいろにやっておりますので、少なくとも百億は金がないというと発足一年の仕事が十分できないのじゃないかというふうに考えております。これが不足の分につきましてはまだ幾らと決定はいたしておりませんが、相当の三十六年度予算で増額をしていただくということになりますというと、この基金が大体三月の終わりくらいまでには発足いたしますので、相当の金額でもって仕事が始められると、この五十億ではもちろん足りないというふうに考えております。
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赤間文三#17
○赤間文三君 私はその五十億はどういうわけでできたかということをお尋ねしたのでございますが、こういう大きな仕事ございますからやり方にもよりますし、また活動のやり方によると思いますが、思い切ってやはりやるならば、相当金もかけてやらないと、また形だけのもので、役人ができて人手が入る、できただけで効果が上がりにくいのじゃないか。五十億の金じや非常に少ないという考えを持っているのです。将来、希望としては思い切って一つ要るだけの金は予算でも取られるということが必要じゃないか、こういうふうに考えております。
それから次にお伺いしたいのは、これは基金金ということになっていますが、これを読んでみても、あるいは公社のような、あるいは公団とか、あるいは公庫というような、あるいは金庫とかいうようないろいろ名前もこのごらずいぶんありますが、こういう公社、公団、公庫なんかとこれは特に違う点を一つ指摘してもらいたいのですがれ。そういうものと性質が違うという点を……。
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中
中野正一#18
○政府委員(中野正一君) この基金は先ほども御説明いたしましたように、金融機関というものとは性格は違います。従いまして開発銀行、またしいて言えば輸出入銀行とも相当性格が違うというふうに考えております。一種の投資会社、事業会社的な性格を持っておりますので、特殊法人というふうに考えております。基金という名前がつきましたのは、そういう意味で金融機関と性格が違うのだという気持を出したいということでこういう名前にしておるわけでございます。
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中
中野正一#20
○政府委員(中野正一君) 先ほど二十一条のところで御説明したかと思いますが、この業務につきましては、やはり貸付が原則ということではございませんが、相当やはりおもな事業の内容になるのじゃないか、しかしそれはあくまで事業金融なりあるいは投資金融ということが主体になるわけであります。そういう投資金融というようなことでうまくいかないという場合には直接に出資もできる。しかし出資ができるということは、金融機関とは非常に違った性格を現わしておるということは言い得るのじゃないかと思います。
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中
赤
中
中野正一#24
○政府委員(中野正一君) 従来いろいろこれは通産省の力で調べておりますが、たとえばボルネオのカリマータの森林開発というふうなもの、これはこれをやる三体が中小企業者が多いというようなことで、いわゆる担保力が十分ないというようなことで、この基金あたりの対象になっていくのじゃないかというふうに期待をしております。ただまだこの基金も発足しておりませんし、この基金にどの程度期待するかというような具体的な話までは進んでおりません。それからもう一つ、最近インドかあるいはパキスタン等に対しまして延べ払い輸出をやる場合に、向こうの方としては非常に外貨が不足しておりまして、延べ払い輸出のあるいは一割とか二割とかという一部を投資にかえてくれ、こちらからの投資にかえてくれというような要求が相当強く出てこれも通産省の方にそういう案件が相当参っておるようでありますが、これなんかはやはり輸出入銀行でどうしても取り扱えないので、そのうちの一部を出資に振りかえてやって、大部分は延べ払い輸出で機械を送るというようなケースによって、向こうの産業開発を助けていくというようなケースは相当出てこようかと思います。それからこれはまだ具体的にそう進んでおりませんが、東陶アジア方面におきましては、水産業でありますが、こういうものの日本からの進出を非常に希望しておるようでありまして、これも各国いろいろな話が政府ベースあるいは民間ベースであるようでございますが、こういう向こうの水産業の開発というようなものに日本の漁業者あたりが出ていくということになりますと、やはりこれも資金が相当長期出ますし、また採算等に対しましてもなかなかむずかしい点がありますが、輸出入銀行ベースには乗りがたいというようなことで、こういうものに対する融資あるいは出資というようなことでケースが考えられるのじゃないかと思います。
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中
山
山本利壽#27
○山本利壽君 そうすると、今度は三十六年度では――まあこの法案が年度内に通ると、その三十五年度予算に繰り込んですでに国会を通っておる五十億が使えると、それで三十六年度の予算で大体希望しておられるのは追加をどのくらいでございますか。先ほどでは少なくとも百億全体では要ると思うという話があったが、今度三十六年度の予算にあらためて五十億の追加の予算が出るのか、あるいはもっとそれ以上か、そこらのところはどういうことになっていますか。
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山
山本利壽#29
○山本利壽君 この法案で、見ると「海外経済協力基金は、東南アジア地域その他の開発途上にある海外の地域の産業の瞬発に寄与する」と、こうなっていますが、初めに東南アジア地域ということがうたってあるから、東南アジア重点を置くということですか。あるいは表題が海外経済協力基金だから、たとえたら中南米でもあるいはアフリカでも、そこらのところは平等に扱うという意味ですか、その点どういうことになっていますか。
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