社会労働委員会

1967-10-11 衆議院 全336発言

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会議録情報#0
昭和四十二年十月十一日(水曜日)
   午前十時二十二分開議
 出席委員
   委員長 川野 芳滿君
   理事 藏内 修治君 理事 佐々木義武君
   理事 田中 正巳君 理事 橋本龍太郎君
   理事 河野  正君 理事 田邊  誠君
   理事 田畑 金光君
      菅波  茂君    竹内 黎一君
      中野 四郎君    中山 マサ君
      箕輪  登君    粟山  秀君
      淡谷 悠藏君    加藤 万吉君
      後藤 俊男君    佐藤觀次郎君
      島本 虎三君    西風  勲君
      八木 一男君    山本 政弘君
      本島百合子君    和田 耕作君
      大橋 敏雄君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 坊  秀男君
        労 働 大 臣 早川  崇君
        国 務 大 臣 増田甲子七君
 委員外の出席者
        人事院事務総局
        任用局長    岡田 勝二君
        人事院事務総局
        給与局長    尾崎 朝夷君
        警察庁刑事局長 内海  倫君
        警察庁警備局警
        備課長     三井  脩君
        防衛施設庁長官 小幡 久男君
        科学技術庁計画
        局長      梅澤 邦臣君
        法務省人権擁護
        局長      堀内 恒雄君
        厚生大臣官房長 戸沢 政方君
        厚生大臣官房人
        事課長     翁 久次郎君
        厚生省公衆衛生
        局長      村中 俊明君
        厚生省環境衛生
        局長      松尾 正雄君
        厚生省薬務局長 坂元貞一郎君
        厚生省保険局長 梅本 純正君
        社会保険庁医療
        保険部長    加藤 威二君
        運輸省港湾局長 宮崎 茂一君
        運輸省鉄道監督
        局長      増川 遼三君
        労働省労政局長 松永 正男君
        労働省労働基準
        局長      村上 茂利君
        労働省職業安定
        局長      有馬 元治君
        専  門  員 安中 忠雄君
    —————————————
九月二十九日
 委員三ツ林弥太郎君辞任につき、その補欠とし
 て西村直己君が議長の指名で委員に選任された。
十月九日
 委員川崎寛治君辞任につき、その補欠として兒
 玉末男君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員兒玉末男君辞任につき、その補欠として川
 崎寛治君が議長の指名で委員に選任された。
    —————————————
○本日の会議に付した案件
 厚生関係及び労働関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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川野芳滿#1
○川野委員長 これより会議を開きます。
 厚生関係及び労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。西風勲君。
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西
西風勲#2
○西風委員 九月の十五日に大阪で港湾暴力の問題、全港湾の労働組合の分会長が暴力団に殺されるという非常に不幸な事件が起こったわけであります。この事件の概要あるいは警察での取り調べの状況について、まず最初に警察庁のほうから報告を願いたいと思います。
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三井脩#3
○三井説明員 ただいま御質問の関光汽船の刺殺事件について申し上げます。
 この事件は、大阪市にございます閃光汽船株式会社の陸上トラック輸送部門を担当しております原田組が、荷役部門を担当しております全港湾労働組合の閃光汽船分会との間にトラブルを起こしまして、九月の十五日に原田組長の指図を受けた組員三名が、同日の午前十時五十分ごろ、この関光汽船株式会社の倉庫内にございます作業員の寄り場におきまして、分会長である脇田智男、この人を登山用のナイフ二丁をもちまして、胸部、腹部などを突き刺して殺害したものでございます。
 大阪府警におきましては、この事件につきまして、現場におりました組員三名を殺人罪で現行犯逮捕いたしました。次いで組長原田を同じく殺人罪によりまして九月の十八日に通常逮捕いたしたものであります。いずれも事件を大阪地方検察庁に身柄つきで送致をいたしております。
 その後の捜査によりまして、事件前日の九月十四日に起こりました暴力行為事件につきましても、九月二十日に原田組員七名を逮捕し、また九月二十九日に原田組の関係者一名を逮捕して、合計八名を九月十四日の事案については逮捕いたしておるわけであります。いずれも事件を大阪地検に身柄つき送致をいたしております。
 なお、大阪地検におきましては、四名につきまして殺人罪で、また三名につきまして暴力行為等処罰に関する法律違反で起訴をいたしておる状況でございます。
 捜査の内容について御質問でございますが、現段階においては以上のとおりでありまして、原田組長が三名に対して殺害を指揮したかどうかという点については、供述等の食い違いもありまして明確ではありませんが、われわれのほうでは殺人罪として処理をいたしておるわけでございます。
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西
西風勲#4
○西風委員 これからいろいろ質問するわけですけれども、大阪の現地から取り調べを受けた、あるいは調査に協力した組合員の話によりますと、この事件については警察側に非常な手落ちがあるわけですね、はっきりした具体的な手落ちがあるわけです。そういう手落ちをできるだけごまかすというと適当なことばではないかもしれませんが、そのために取り調べにあたって、誘導尋問的に警察に有利な調書ができるような圧力をかけている疑いがあります。警察に調べられますと、普通の市民の場合は、非常な恐怖感を持っておるわけですね。それも、特別なことでなければ、が多少創作した調書を示して、どうだ、これでいいだろうというように言われますと、それに署名したりする危険があるわけですね。だから、そういう点で、これから聞くわけですけれども、そういうふうな取り調べによってつくられた調書に基づいて答弁してもらっては困るわけですね。だから、そういう点でそういうことがあるかないかと聞いたって、ないと言うにきまっていますけれども、そういうことに基づいて答弁しないようにお願いしたいと思うのです。
 そこで、まず最初に聞きたいのは、この事件はかなり以前から、原田組という暴力団が殺人予告をやっておるわけですね。これは東映の映画ではあるまいしと思うのですけれども、原田組の要求を聞かなければ、おまえたちのうち五人程度の指導者は必ず殺してやる、殺された脇田さんは、殺す場合の第一号であるということを事前に予告しておるわけですね、ずっと以前から予告しているわけです。そういうふうな状況があったわけですから、警察としてはどの程度情報をつかんで、どういう警備体制をとったのか、まず明らかにしていただきたい。
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三井脩#5
○三井説明員 ただいまの点につきまして、五名程度の者に対する殺人の予告をしたということについては、私たち警察としては承知をいたしておりません。ただ、閃光汽船労働組合の港湾荷役の分会に対して、特にその脇田智男分会長に原田組のほうでいやがらせをしておったということは、組合員からの通報もあり承知をいたしておるわけ
 でございます。
 なお、警察側の警備措置等について問題があったのではないかということでございますが、この事件につきましては、まず八月の十日に全港湾労働組合の沿岸支部長から電話通報によりまして、この関光汽船分会と原田組との間にトラブルがあるという話を警察として承知したわけであります。さっそくその日のうちにこの沿岸支部の副支部長と分会長から直接事情を聴取いたしたわけであります。ただ、この際は、警察といたしましてはこの間の事情を十分把握しておりませんので、このお二人の方から十分事情を聞こうといたしましたが、そしてまた警備措置をとらなければならない必要性もありますので、この点を要請をし、組合側が原田組からいやがらせを受けておるその内容の具体的な点についてもお伺いをいたしましたけれども、それは必要があれば後日申し上げるということでありまして格別のお話を聞き出せなかったということであります。
 しかし、警察といたしましてはさっそく翌日会社につきまして実態を調査しまして、原田組の実態調査、また分会に対する具体的な脅迫事実について、これを把握するため内偵捜査を進めておったわけでございます。
 八月の二十二日になりまして、所轄の港警察署に対して正式に警備を要請するという書面が提出されたわけでございます。これから警察では、警備措置につきまして、原田組の行なっておる具体的な内容についてお伺いいたしました。そしてまたそれを調書にして、事前に原田組を事件として処理をするということが、事犯の続発を鎮圧するために一番適当な措置であると考えて、お聞きいたしましたが、調書にされるのは困るというような話でありまして、具体的な内容は聞き得るに至らなかったわけでございます。
 しかし、警察におきましては、組合員の住居地、また就労現場付近における重点警ら等を行ないまして、視察、警戒に当たったわけでございます。組合員の住居地につきましては関係数所につきまして重点警らを行なうということで、即日実施をいたしております。
 さらに警察署にお見えになった組合の代表者について、このような方法で当面対処をするということについても話し合いをいたしましたが、いまのところ、それでけっこうでございますというようなお話であったわけでございます。
 もう少し具体的に申し上げますと、組合員の所在地は港署外七警察署の管轄区域にわたっておるわけでございまして、それぞれの警察署におきまして、受け持ちの派出所員がパトカーによって警戒に当たる、あるいは組合員の居宅付近の重点警らを実施するということでありました。また当面、直接の所轄警察署でございます港警察署におきましては、連日署幹部の指揮のもとに、受け持ちの派出所勤務員十名、またパトカーは二台、警察官四名でございますが、これを編成いたしまして、組合員の居宅付近や就労現場付近の重点警らを実施しておったわけでございます。
 さらに九月十一日に入りまして、組合がストに突入した後におきましては、いままで申し上げました重点警ら、警戒とは別に、この作業員の寄り場に対する警備と、それから原田組事務所等に対する視察のために、警察官九名を常時配置をいたしまして、特別警戒を実施しておったわけでございます。
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西
西風勲#6
○西風委員 この組合がやりましたストライキは、賃金を上げろとか、あるいは何らかの権利を認めろというようなストライキではなしに、職場に暴力団がはびこって、生命の危険を感じるような事件がたびたび起こって、安心して仕事ができない、したがって、安心して職場で仕事ができるようにしてもらうために、会社は暴力団と手を切ってもらいたい、暴力団の脅迫をやめさせろ、これがストライキのただ一つの要求なんですね。だから、戦後二十数年たった今日の日本で実際は考えられないような要求を掲げてストライキをせざるを得なかった、そういう内容のストライキだったわけですね。こういう点について港湾局長、この事件が起こるまでに何らかの情報を得ておりましたか。
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宮崎茂一#7
○宮崎説明員 お答え申し上げます。現地の近畿海運局長が所管でございますが、私どものほうは、まことに残念でございますが、事件が起こるまでその具体的内容について知悉していなかったということでございます。
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西
西風勲#8
○西風委員 警察のほうが急いでいるようですから、警察のほうを先に、港湾局に対してはあとで若干質問させていただきたいと思いますけれども、一番最初に、いま三井警備課長が報告されましたように、八月の二十三日でしたか、二十二日でしたかに、第一回の組合の警備要請に対する申し入れが行なわれているわけですね。それ以後、引き続いて数回、警察に対して警備を強化する要請をやっているわけですね。特に問題なのは、事件前の三日間、九月十五日に事件が起こりました前の三日間ないし四日間、九月の十一日、九月十二日、九月十三日、九月十四日、特に九月十二日、十三日、十四日ですね、この三日間に、原田組がさまざまな脅迫をやっております。組合全員で押しかけて、チェーンその他暴力的な凶器を持参いたしまして、この三日間に集中的な脅迫をやっております。この脅迫事件について警察としては情報を得ていたかどうか、得ていたとしたら、どういうふうな対処をしていたかということをお伺いしたい。
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三井脩#9
○三井説明員 事件の発生いたしました九月十五日前の三日間につきましては、先ほど申しました重点警ら及び十一日以降は特に現場に警戒警備員を増強いたしまして配置をいたしておったわけでございます。
 九月十四日の事件につきましては、いろいろうわさとしてはございますが、私たちが取り調べをいたしましたところによりますと、チェーンその他は持っていなかったというふうに聞いておるわけでございますが、この当日急報によりまして警察官がかけつけまして、さらに警察官が原田組にいきまして十分警告を発するとともに、今後の措置について暴力的な行動を起こさないように警告を発しましたが、原田組長以下、暴力的行為はやるつもりはないというふうに言っておりました。警察としてはそれをそのことばだけで信ずるわけにいきませんので、事件当日の十五日は、組合側は定期大会が開かれるので、現場には集まらないといっておりましたけれども、万一を考慮いたしまして、警察官を早朝から配置をしておったわけであります。
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西
西風勲#10
○西風委員 それでは課長、九月十三日にトラック二台に分乗して原田組組員全員が、そのトラックの中にチェーン、鉄棒、とび口というようなものを積んで、予備襲撃、襲撃の準備ですね、に来たということは、情報は全然つかんでなかったわけですか。
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三井脩#11
○三井説明員 ただいまのトラックの中身、何を積んでおったかという点は承知いたしておりません。それを、九月十四日に押しかけたときに使ったという点については、捜査の結果、現場にまで持ち込まなかった、つまり分会員に対してそれを示して脅迫をしたというところについては、事実関係は出ておらないわけでございます。
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西
西風勲#12
○西風委員 この原田組というものは、殺すということを公然と言っているわけですよ。いまのあなたの答弁では、そんなことは聞いてないという話ですけれども、殺すということを言っているし、また事実何回にもわたってそういう行動をやっているわけですね。そのために——労働組合が警察に警備要請するというようなことは、常識ではないのです。ないけれども、原田組というものは、常識で考えられない暴力団であるために、労働組合の常識からすれば、ふだんやらぬことだけれども、特に警察に警備を要請したわけですね。これは異例のことですよ、労働組合が警察に警備を要請するというようなことは。しかも、警備を要請したにもかかわらず、九月十三日に二台のトラックに分乗してきて、トラックの中にそういう凶器があったということは、一般の組合員でも見ておるのですね。警備要請を受けた警察が、これを知らないというのはどういうわけですか。なぜそういうものを調べないのですか。
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三井脩#13
○三井説明員 いままでの捜査の中でも、十三日にそういうものをトラックの中に持っておったという点については、承知いたしておりません。
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西
西風勲#14
○西風委員 承知いたしておらないという答弁を要求しておるのじゃないのです。承知しておらなかったことがけしからぬと言っておるのです。あなた方は、どういう警備をやっていたのか。トラック二台に白昼公然とこういう危険なものを積んできているのに、これに対して情報収集、あるいはトラックが二台現場に来たときに、それを見るとかいうような、具体的な警備をしたのかしなかったのかということを聞いておるのです。
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三井脩#15
○三井説明員 警備は実施いたしましたが、ただいまのトラックに積んでおった中身については、私たち残念ながら承知しておらないわけでございます。
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西
西風勲#16
○西風委員 では刑事局長、これはさっきからたびたび繰り返して言っておりますように、生命の危険があるために、労働組合はわざわざ、賃上げとか他の要求を掲げてやったのではなくて、生命の危険を守れというストライキをやったのです。身の危険を守るためにストライキをやったのです。しかも、危険があるからなおかつ警察に警備を要求したのです。その警備を要求した警察が、不穏な動きが表面化した九月十三日に、トラック二台に分乗して——戦争以外でいえばこれは凶器です。武器です。そういうものを持ってきたときに、警察が情報を知らなかった、見なかった、捜査もしなかったという点についてどう思いますか。
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内海倫#17
○内海説明員 お答えを申し上げます。
 捜査の状況とかあるいは警備に関しまする点は、ただいま三井課長が申し上げたとおりでございますが、この点について一言申し上げておきたいことは、大阪府警察におきましては、この原田組の問題と閃光分会との関係につきましては、ただいま御質問がありましたように、そしてまた三井課長が答えましたように、すでに八月の中旬ごろからそういう情報があったわけでありますから、いろいろな方法をもって警備もし、また関光分会の方たちに対してはどのような被害を受けておるか、その被害についての調書をとって証拠化して、もしそれがはっきり証拠化できるものであれば、これに対する捜査もやらなければならないということで、いろいろ協力を要請いたしておりますけれども、大阪府警察からの私どもに対する報告によりますと、そういう点では、先ほど三井課長も申しましたように、はっきりとした証言が得られない、こういう点があったようであります。しかしながら、警察といたしましては、事柄について十分に警備体制は整えなければならないということで、措置をとってきたわけでございます。
 なお、原田組というものにつきまして、先ほどから暴力団であるというお話でございますが、私も、今回の行動を見ます限り、これがいわゆる暴力的集団であるということについては異議を差しはさむ余地はないと思います。しかしながら、大阪府警察について調べてみますと、これ自身やはり関光汽船会社から陸送ということを請け負わされておるひとつの組であり、しかもそのことを仕事としておったようでございます。また、関光分会との間でも、そういう企業という内容においていろいろ関係も持っておったように報告を聞いております。したがいまして、いわば大阪府警察としては、この原田組というものを見るについて、十分警戒はしなければなりませんが、同時に、暴力を常習とし、また暴力ということをその組の主体的な仕事にしておるというものと同様に見るわけにはやはりいかない、そういう点で、個々の問題についてこれを見ていくというふうな態度で臨んでおったのではないか。それにしましても、私どもは今度の事件について、大阪府警察についていろいろ見ましたけれども、私どもから見る限りにおきましては、いろいろな点で、なおこうすればよかったという点はあるかもしれませんが、手としては、十分に策がとられておった、こういうふうに考えております。
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西
西風勲#18
○西風委員 今度の事件がいままでの事件と違うところは、警察官が現場におる前で十一カ所も刺されて、しかも最後にのど元にとどめの一刺しまでやられているというところに、今度の事件の特徴がある。警察のおらぬところで暴力団にやられたというのは、通常間々あるのです。ところが、今度の場合は、八月の二十三日から厳重な警備を要請して、しかも組合がストライキに入らざるを得ないというような特殊な内容を持っていた争議で、しかも警察が現場で情報収集したり警備に当たっている中でこういう事件が行なわれたということですね。こういう点について、警察として道義的責任を感じなければなりませんし、また、いままで労働運動の中で殺された事件がたくさんありますけれども、これほど残忍な殺され方をした例はないわけですね。しかも、先ほどから言っておりますように、警察官がおる前で殺される、こういうことです。そういう点についてどういうふうに考えておられますか。
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内海倫#19
○内海説明員 お答えを申し上げます。私どもも警察官が配置されておるその中で殺人罪が起こったということにつきましては、はなはだ遺憾に存じております。私もこの事件につきまして、大阪、府警察本部長にいろいろ様子を聞きました。しかし、その結果は、大阪府警察においては、十分な措置はとったけれども、ただ、殺人罪が敢行されるというふうな状況であるという判断はいたしておらなかった。これは客観的にも、いろいろそういう状況判断において、そういう殺人罪がその時点において敢行されるというふうな状況ではなかったというふうに聞いております。なお、殺人は実際に瞬時の間に行なわれたものであって、警察官がその現場にかけつけたときには、すでにそういう措置はいかんともとりがたい状態にあった、直ちにこれを逮捕したということでございます。今後、全部の者を逮捕あるいは取り調べを行なっておりますので、それらの捜査の中から、どういうふうな状態であったかということは的確に浮き彫りにしてきて、そういうことについてははっきりさせたい、かように考えておりますが、そういうふうに申し上げておきたいと思います。
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西
西風勲#20
○西風委員 まず、山口組というのは、あれは暴力団ですか、普通の企業会社の経営者ですか。
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内海倫#21
○内海説明員 山口組は、私どもは完全な暴力組織、いわゆる組織的暴力団体であると見ております。しかしながら、そういうふうな組織的暴力団体が企業を持っておる、あるいは事業を営むということは、多くの例があるところでございます。
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西
西風勲#22
○西風委員 あなたは先ほど、原田組は暴力団ではなくて企業をやっている、まあ運送業者とは言わなかったけれども、そういうものだということを言われたのですけれども、警察のリストに載っている一般的な暴力団というものとともに、リストには載っていないけれども、これからのし上がろうとする、チンピラが集まってつくる暴力団ですね、こういうものが最も事件を起こしやすいし、最も問題なんです。同時に、それまでは原田組の問題がわからなかったにしても、八月の二十三日以来、原田組の性格その他については、詳細にわたって警察に報告しているわけです。そのために警備を要求しているわけです。にもかかわらず、この事件が起こってから原田組は暴力団だということはわかったけれども、それまではそう考えていませんでしたというのは、どういうわけですか。
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内海倫#23
○内海説明員 お答えを申し上げます。私どもは、ここ数年来私どもの全力をあげて日本に底深く内在する暴力組織というものを掘り起こして、徹底的な措置を現在も取り続けております。そしてまた、単に頂上作戦であるとかいうふうなことがマスコミの上ではいわれておりますけれども、私どもは組織をつぶす、さらに一般市児に実害を与える、そういうものを具体的にシラミつぶしにつぶしておる、こういう努力をいたしております。原田組というものが、そういう意味合いで、私どもがリストアップしておる暴力団というものの中には入っておらない。しかしながら、これが暴力をふるうおそれがあるということは、すでに先ほども申しましたように、八月中旬以降の言動にあらわれておるわけでありますから、これに対しては三井課長がたびたび答弁いたしましたように、所要の警備体制をとっておったわけであります。
 なお、今回のこういう行動を見ますと、私どもは今後においてはこれがさらに捜査の面で実態がはっきりすると思いますけれども、少なくとも、暴力的な集団であるということを考えて今後の対策をとっていかなければならない、かように考えております。
 されば、暴力団とは一体何ぞやというふうなことになってまいりますと、特段の定義があるわけではございませんが、私どもは、暴力団であるというふうな認定をして仕事の対象にする場合におきましては、それ自体暴力を組織的に行なう、あるいは反社会的な行為を公然とその組織の任務として行なっておるもの、こういうふうなものを対象にして取り上げておるわけでございます。こういった場合に、いまの原田組というものはもともとが三年前にこの大阪の港に来て、そして関光汽船から陸送の仕事を請負わされておるという一つの企業を営んでおるもの、こういうふうに認められておったものと私は考えております。
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西
西風勲#24
○西風委員 それでは、いま組長を逮捕して取り調べをしておるわけですけれども、取り調べの中で、原田勝明が九月十一日に脇田さんを殺すという大体の計画をきめておるということを自供したといわれておりますが、間違いないですか。
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三井脩#25
○三井説明員 捜査の内容に関しましては、現に捜査を継続中のものでございます。私どもとしては、いまここで、被疑者がどういうふうな供述をいたしておるかということについては申し上げかねます。
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西
西風勲#26
○西風委員 これはもう広く伝えられておることですよ。この国会の質問に対して、この程度のことも言えませんか。九月十一日に謀議をやって、殺す分担その他をきめたということを自白したということが大体世間で知られているわけですよ。世間で知られていることを国会で質問をして、あなたは、秘密に属するということで答弁できないですか。
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三井脩#27
○三井説明員 世間でどういうふうに伝えられておりましょうとも、私どもは捜査を担当する者として、現に被疑者を取り調べておる段階におきまして、被疑者もまたいろいろなことを申すと思いますが、そういうものについて、われわれは捜査が完全に終了するまでは、外部に責任を持ってこういうふうなことを言っておるというふうなことを申し上げることは、捜査に重大な支障のあることでございますから、申し上げるわけにはまいりません。
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西
西風勲#28
○西風委員 そんなもの新聞に出ておるじゃないですか。新聞に出ておるようなことを国会で質問したら、答えられないと言う。そんなことで押し問答しておってもしようがないですからいいですけれども……。
 そこで、それなら具体的に聞きますけれども、九月十四日、先ほど言ったのは九月十三日ですね、九月十四日に、原田組全員が、またトラックで組合員の寄り場に押しかけてきて、あくまでおまえらが出て行けというなら出て行くけれども、このお礼は必ずするというので、チェーン、ピッケルで威嚇、脅迫しておる事実があるわけですね。殺された脇田さんと全港湾の亀崎書記長、この両名に対して、組合員の寄り場にわざわざ来て、ピッケル、チェーンを使って脅迫しておるのですね、こういう事実を知っていますか。
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三井脩#29
○三井説明員 九月十四日でございますが、当日の午後二時過ぎでございますか、二〇番で、労働関係のことで閃光汽船でけんかになっておるという急訴がございました。パトカーと警備課員が現場に急行いたしまして、事案処理に当たったわけでございますが、現場に着きましたときには、原田組の組員は現場にはおりませんでした。労組の分会員から事情を聴取いたしました結果、原田組の組員が十八名ぐらい乗用車一台とトラック三台に分乗して寄り場に来た。そのうちの、原田組の組長ら四、五名が内部に入って、脇田分会長や、他にも六十名ぐらい分会員がおったわけでありますが、これに対してこういうことを申し向けた。意味は、なぜ関光汽船をやめなければいかぬのか、張本人は脇田、おまえではないか、ただでは済まさんぞということを申し向けたことが判明いたしました。さっそく所轄警察署署長並びに課長が現場を実況見分いたしますとともに、原田組の事務所に行きまして、組長に会いまして、不法行為については断固たる措置をとるという旨を厳重に警告いたしたのでございます。
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