社会労働委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十五年六月十日(水曜日)
午前十時四十七分開議
出席委員
委員長 倉成 正君
理事 伊東 正義君 理事 小山 省二君
理事 増岡 博之君 理事 粟山 ひで君
理事 田邊 誠君 理事 大橋 敏雄君
理事 田畑 金光君
有馬 元治君 梶山 静六君
唐沢俊二郎君 小金 義照君
斎藤滋与史君 中島源太郎君
別川悠紀夫君 松山千惠子君
箕輪 登君 向山 一人君
渡辺 肇君 川俣健二郎君
小林 進君 後藤 俊男君
島本 虎三君 下平 正一君
西宮 弘君 藤田 高敏君
山本 政弘君 古寺 宏君
古川 雅司君 渡部 通子君
寒川 喜一君 西田 八郎君
寺前 巖君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 内田 常雄君
委員外の出席者
経済企画庁国民
生活局長 矢野 智雄君
外務省経済協力
局外務参事官 鹿取 泰衛君
厚生大臣官房長 高木 玄君
厚生省医務局長 松尾 正雄君
厚生省社会局長 伊部 英男君
厚生省保険局長 戸澤 政方君
社会保険庁医療
保険部長 穴山 徳夫君
農林省農林経済
局企業流通部長 森 整治君
労働政務次官 大野 明君
労働大臣官房長 岡部 實夫君
労働省労政局長 松永 正男君
参 考 人
(雇用促進事業
団理事) 鈴木 健二君
参 考 人
(海外技術協力
事業団専務理
事) 寺岡 卓夫君
社会労働委員会
調査室長 濱中雄太郎君
—————————————
委員の異動
五月十九日
辞任 補欠選任
箕輪 登君 中川 俊思君
小林 進君 日野 吉夫君
同日
辞任 補欠選任
中川 俊思君 箕輪 登君
日野 吉夫君 小林 進君
六月十日
辞任 補欠選任
島本 虎三君 西宮 弘君
藤田 高敏君 下平 正一君
同日
辞任 補欠選任
下平 正一君 藤田 高敏君
西宮 弘君 島本 虎三君
—————————————
五月十三日
一、駐留軍労働者の雇用の安定に関する法律案
(島本虎三君外六名提出、衆法第一号)
二、国有林労働者の雇用の安定に関する法律案
(川俣健二郎君外六名提出、衆法第一九
号)
三、厚生関係及び労働関係の基本施策に関する
件
四、社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉
及び人口問題に関する件
五、労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に
関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
厚生関係の基本施策に関する件(日雇労働者健
康保険に関する問題等)
労働関係の基本施策に関する件(政府関係特殊
法人における労働問題等)
—————————————
この発言だけを見る →午前十時四十七分開議
出席委員
委員長 倉成 正君
理事 伊東 正義君 理事 小山 省二君
理事 増岡 博之君 理事 粟山 ひで君
理事 田邊 誠君 理事 大橋 敏雄君
理事 田畑 金光君
有馬 元治君 梶山 静六君
唐沢俊二郎君 小金 義照君
斎藤滋与史君 中島源太郎君
別川悠紀夫君 松山千惠子君
箕輪 登君 向山 一人君
渡辺 肇君 川俣健二郎君
小林 進君 後藤 俊男君
島本 虎三君 下平 正一君
西宮 弘君 藤田 高敏君
山本 政弘君 古寺 宏君
古川 雅司君 渡部 通子君
寒川 喜一君 西田 八郎君
寺前 巖君
出席国務大臣
厚 生 大 臣 内田 常雄君
委員外の出席者
経済企画庁国民
生活局長 矢野 智雄君
外務省経済協力
局外務参事官 鹿取 泰衛君
厚生大臣官房長 高木 玄君
厚生省医務局長 松尾 正雄君
厚生省社会局長 伊部 英男君
厚生省保険局長 戸澤 政方君
社会保険庁医療
保険部長 穴山 徳夫君
農林省農林経済
局企業流通部長 森 整治君
労働政務次官 大野 明君
労働大臣官房長 岡部 實夫君
労働省労政局長 松永 正男君
参 考 人
(雇用促進事業
団理事) 鈴木 健二君
参 考 人
(海外技術協力
事業団専務理
事) 寺岡 卓夫君
社会労働委員会
調査室長 濱中雄太郎君
—————————————
委員の異動
五月十九日
辞任 補欠選任
箕輪 登君 中川 俊思君
小林 進君 日野 吉夫君
同日
辞任 補欠選任
中川 俊思君 箕輪 登君
日野 吉夫君 小林 進君
六月十日
辞任 補欠選任
島本 虎三君 西宮 弘君
藤田 高敏君 下平 正一君
同日
辞任 補欠選任
下平 正一君 藤田 高敏君
西宮 弘君 島本 虎三君
—————————————
五月十三日
一、駐留軍労働者の雇用の安定に関する法律案
(島本虎三君外六名提出、衆法第一号)
二、国有林労働者の雇用の安定に関する法律案
(川俣健二郎君外六名提出、衆法第一九
号)
三、厚生関係及び労働関係の基本施策に関する
件
四、社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉
及び人口問題に関する件
五、労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に
関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
厚生関係の基本施策に関する件(日雇労働者健
康保険に関する問題等)
労働関係の基本施策に関する件(政府関係特殊
法人における労働問題等)
—————————————
倉
田
田邊誠#2
○田邊委員 厚生大臣に、政府の立場を代表する意味から端的な質問をいたしたいと思います。
去る特別国会において政府から出されました日雇健保の法律案は、最終的に審議未了、廃案になったわけでありますが、この法律案が廃案になると同時に、政府・厚生省は、この廃案をよしとせずして、いままで行政運用で行なってまいりましたいわゆる擬制適用を廃止するという方針をきめたようであります。われわれは、日雇健保の法律の持つ重要な意味からいい、これが適用者の生活と健康に及ぼす影響からいいまして、重大な関心を払ってきたのであります。少なくとも特別国会においてわれわれが審議をしておる過程において、この擬制適用の問題について政府がそのような暴挙に出ることは、公式、非公式を通じて一言もわれわれに話がなかったのでありますから、この措置は、当該者はもちろんのこと、われわれとしてもまさに青天のへきれきともいうべきことであります。しかもこの日雇健保の法律案の審議の過程で、国会の場所において、いままで大工、左官等の人たちのいわゆる擬制適用は、当然これは日雇健保の法律の適用をすべきであるという意思が動いて、衆議院においては、当委員会において修正が可決をされ、続いて衆議院本会議で修正可決をされたのであります。
そういう経過から見ますならば、この擬制適用については、本来の日雇健保の法律適用に直すべきであるという世論に従って、国会においてもその意思が働いたことは事実でありまして、少なくとも一院においてその意味の法律修正がなされたという事実に照らしてみましても、今度の擬適を廃止するという措置は、これはまさに暴挙といわなければならないと思うのであります。一体、政府・厚生省は、こういった暴挙をあえて国会終了と同時に瞬時の間において行なったという真意は那辺にあるのか、この点に対してひとつ大臣の明快な御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →去る特別国会において政府から出されました日雇健保の法律案は、最終的に審議未了、廃案になったわけでありますが、この法律案が廃案になると同時に、政府・厚生省は、この廃案をよしとせずして、いままで行政運用で行なってまいりましたいわゆる擬制適用を廃止するという方針をきめたようであります。われわれは、日雇健保の法律の持つ重要な意味からいい、これが適用者の生活と健康に及ぼす影響からいいまして、重大な関心を払ってきたのであります。少なくとも特別国会においてわれわれが審議をしておる過程において、この擬制適用の問題について政府がそのような暴挙に出ることは、公式、非公式を通じて一言もわれわれに話がなかったのでありますから、この措置は、当該者はもちろんのこと、われわれとしてもまさに青天のへきれきともいうべきことであります。しかもこの日雇健保の法律案の審議の過程で、国会の場所において、いままで大工、左官等の人たちのいわゆる擬制適用は、当然これは日雇健保の法律の適用をすべきであるという意思が動いて、衆議院においては、当委員会において修正が可決をされ、続いて衆議院本会議で修正可決をされたのであります。
そういう経過から見ますならば、この擬制適用については、本来の日雇健保の法律適用に直すべきであるという世論に従って、国会においてもその意思が働いたことは事実でありまして、少なくとも一院においてその意味の法律修正がなされたという事実に照らしてみましても、今度の擬適を廃止するという措置は、これはまさに暴挙といわなければならないと思うのであります。一体、政府・厚生省は、こういった暴挙をあえて国会終了と同時に瞬時の間において行なったという真意は那辺にあるのか、この点に対してひとつ大臣の明快な御答弁をいただきたいと思います。
内
内田常雄#3
○内田国務大臣 今回の私どものとりました措置に対しまして、いろいろ御心配や御迷惑をおかけいたしましたこと、まことに私は恐縮に存じております。
田邊先生からいまお話がございましたとおり、過ぐる国会におきましては、政府からも改正法案を出し、また当院におきましては、それに加えて擬適の問題にも触れる修正案も出されたわけでございまして、私どもは政府原案の成立することを強く希望をいたし、また国会の御意思もあることでございますので、修正案による擬適制度の適法化というようなことにつきましても、その御意思を尊重をしてまいる所存で正直のところ私はおりました。しかるところ、まことに残念にも、この政府原案も、修正案も、御承知のような経緯で不成立になりました。
ところが、この日雇労働者健康保険の制度というのは、全く制度運用が停止をしなければならないような非常にむずかしい危急存亡の関頭に立っておりましたわけでございまして、国会がああいう状態で終わりました段階におきましては、その危急存亡の関頭に立っております状況を、何らかの方法によりましてこれに対処しないことには、日雇労働者健康保険制度そのものが動かなくなってしまうというような心配もございました。そこで、不本意ながらと申しますか、諸般の事情をも考慮をいたしまして、擬制適用の制度、これは読んで字のごとく、本来日雇労働者健康保険制度の対象ではない方々を、これについては別個の措置を講ずることといたしまして、本来の被保険者に対する保険給付の円滑を期してまいるということのために前の行政措置を撤回をする、こういうことにせざるを得なかった、こういう事態でございます。何とぞ御了承をいただきたいと存じます。
この発言だけを見る →田邊先生からいまお話がございましたとおり、過ぐる国会におきましては、政府からも改正法案を出し、また当院におきましては、それに加えて擬適の問題にも触れる修正案も出されたわけでございまして、私どもは政府原案の成立することを強く希望をいたし、また国会の御意思もあることでございますので、修正案による擬適制度の適法化というようなことにつきましても、その御意思を尊重をしてまいる所存で正直のところ私はおりました。しかるところ、まことに残念にも、この政府原案も、修正案も、御承知のような経緯で不成立になりました。
ところが、この日雇労働者健康保険の制度というのは、全く制度運用が停止をしなければならないような非常にむずかしい危急存亡の関頭に立っておりましたわけでございまして、国会がああいう状態で終わりました段階におきましては、その危急存亡の関頭に立っております状況を、何らかの方法によりましてこれに対処しないことには、日雇労働者健康保険制度そのものが動かなくなってしまうというような心配もございました。そこで、不本意ながらと申しますか、諸般の事情をも考慮をいたしまして、擬制適用の制度、これは読んで字のごとく、本来日雇労働者健康保険制度の対象ではない方々を、これについては別個の措置を講ずることといたしまして、本来の被保険者に対する保険給付の円滑を期してまいるということのために前の行政措置を撤回をする、こういうことにせざるを得なかった、こういう事態でございます。何とぞ御了承をいただきたいと存じます。
田
田邊誠#4
○田邊委員 いま大臣は、国会の意思がその間に働いて、衆議院において法律修正がなされたという事実について明快な答弁がないと私は思うのであります。いま何か日雇健保の財政上の問題としてたいへんな赤字がかさむという事態を、何らかの措置でもって乗り切らなければならぬ、そのために、本意ではなかったけれども擬適についてこれを廃止をするという挙に出たのだ、こういう話がありましたけれども、一体国会の中で、これは行政運用でやってきたものを本来の法律適用に直そうという、こういう意思が働いておるという事実は、私は財政運用の問題とは本質的に違うと思うのであります。いままで非常に不安定な立場にあった大工、左官等の人たちに対して、日雇健康保険のいわば本来持つ意味というものを公に認めようじゃないか、こういうのが法律適用にしようとする一つの大きな要因だろうと私は思うのです。このことの意味を全然抜きにした措置というのはとらるべきでないと私は思っているのでありまして、財政問題は別として、法本来が持つ意味合いからいって、擬適を法律適用にしようという考え方に対して、あなたは一体どういうふうにお考えでございますか。これが修正に対して、あなたは本委員会を通過した際に、その趣旨に沿って運用することに意思表示があったはずであります。したがって、そのあなたの当時における意思表示と、今度の擬適廃止という、いわば行って帰るほど違うそういう措置に対して、あなたは一体矛盾を感じておらないのかどうか、この点に対してひとつお答えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →内
内田常雄#5
○内田国務大臣 ただいまも申し述べましたとおり、この日雇労働者健保制度に対しましては、過ぐる国会で政府自身が改正案を出しており、その改正案の成立を強く望んでおりましたが、さらに当院におきましても、ただいま田邊さんのおことばのとおり、この本来の日雇健保制度にさらに一歩を進める修正案をお示しになりましたので、私どもは、国会の意思でございますので、それを尊重する、こういう気持ちでございました。
しかるに、結果におきましては、まことに遺憾にも、国会全体としてこの改正案並びに修正案が不成立になりました。その事態におきましては、また、申すまでもなく、日雇健保の状態というものは、いまに始まったわけではないことはもちろんでございまして、昨年の段階におきましても改正法案を国会に提出いたしましたところが、それが不成立になって、今回また政府の改正案並びに当院の修正案とも不成立になってしまったその後の状況におきましては、そのままこれを放置いたしますと、日雇健保制度そのものが動かなくなる。法律の制度であるとか行政制度であるとかいうような形式論上のことは別問題といたしましても、制度そのものが動かなくなる。これまた、他のことばでいいますと、本来の被保険者、本来のチャンピオンに対する保険給付というものが、現行制度もはなはだ不満足の制度、十分でない給付ではございますが、そういう給付さえも動かなくなるような事態におちいるというような状態でございましたし、また、私どもがいろいろの方面からのおことばを耳にいたしますと、この制度そのものが、失業対策事業に従事せられる日雇い労働者の方、あるいは健康保険制度が適用されている事業所に、外から来て日雇いで働かれる労働者の方々に対する——ことばをかえますと、日額給料が非常に安い方々に対して、非常に安い保険料で——これは安いにこしたことはございませんが、安い保険料、つまり日額二十六円前後というような保険料で、本来のチャンピオン以外の擬制適用の方方をもその対象に入れているという状態がどうにもこうにも動かなくなった。また、これは数字的に見ますると、これらの擬適の方々が年間にかけられるあるいは月々かけられる保険料というものと、それから、年間に受けられる保険給付との関係は御承知のとおりでございまして、それがわずかの間ならこれまでのような無理もきいたでありましょうが、もうこれ以上はそういう無理はきかないという、絶体絶命のところに追い込まれておる事態にかんがみまして、これは厚生省としての行政責任で行政上の措置を廃止して、繰り返し申しますように、本来の日雇い労働者に対する保険の給付を続けてまいらざるを得ない、こういうことで今回の処置になりましたので、何とぞ御了承をいただきたいと存じます。
この発言だけを見る →しかるに、結果におきましては、まことに遺憾にも、国会全体としてこの改正案並びに修正案が不成立になりました。その事態におきましては、また、申すまでもなく、日雇健保の状態というものは、いまに始まったわけではないことはもちろんでございまして、昨年の段階におきましても改正法案を国会に提出いたしましたところが、それが不成立になって、今回また政府の改正案並びに当院の修正案とも不成立になってしまったその後の状況におきましては、そのままこれを放置いたしますと、日雇健保制度そのものが動かなくなる。法律の制度であるとか行政制度であるとかいうような形式論上のことは別問題といたしましても、制度そのものが動かなくなる。これまた、他のことばでいいますと、本来の被保険者、本来のチャンピオンに対する保険給付というものが、現行制度もはなはだ不満足の制度、十分でない給付ではございますが、そういう給付さえも動かなくなるような事態におちいるというような状態でございましたし、また、私どもがいろいろの方面からのおことばを耳にいたしますと、この制度そのものが、失業対策事業に従事せられる日雇い労働者の方、あるいは健康保険制度が適用されている事業所に、外から来て日雇いで働かれる労働者の方々に対する——ことばをかえますと、日額給料が非常に安い方々に対して、非常に安い保険料で——これは安いにこしたことはございませんが、安い保険料、つまり日額二十六円前後というような保険料で、本来のチャンピオン以外の擬制適用の方方をもその対象に入れているという状態がどうにもこうにも動かなくなった。また、これは数字的に見ますると、これらの擬適の方々が年間にかけられるあるいは月々かけられる保険料というものと、それから、年間に受けられる保険給付との関係は御承知のとおりでございまして、それがわずかの間ならこれまでのような無理もきいたでありましょうが、もうこれ以上はそういう無理はきかないという、絶体絶命のところに追い込まれておる事態にかんがみまして、これは厚生省としての行政責任で行政上の措置を廃止して、繰り返し申しますように、本来の日雇い労働者に対する保険の給付を続けてまいらざるを得ない、こういうことで今回の処置になりましたので、何とぞ御了承をいただきたいと存じます。
田
田邊誠#6
○田邊委員 大臣、きょうはひとつ、私の質問なり、これから同僚の委員の質問がありますけれども、その質問に対して正しく答えてくださいよ。あなたは余分ないろいろな説明をしますけれども、私はそれぞれ聞きます、それ以外の方々も財政上の問題は財政上の問題で聞きますから……。
いま私が言っておるのは、いわゆる法律の趣旨からいって、擬制適用というあやふやな状態でなくて、本来の日雇健保法の中に入れるべきである、そういう意思表示が国会でなされた。少なくとも衆議院においてはそういう意思が働いた。そういう法律の中に入れようという——いま、一歩進めてとあなたはおっしゃった。まさに一歩進めてである。この考え方と、擬制適用というものをさらに外にはずそうというのは、これは行って帰るほど違うじゃないか。逆方向じゃないかと私は聞いておるのでありまして、いわゆる法律の持つ趣旨からいって、あなた方のとった措置は、すなわち衆議院における考え方と逆方向ではないかと私は聞いておるのであります。逆方向ではないというならないでひとつお答えいただきたい。
この発言だけを見る →いま私が言っておるのは、いわゆる法律の趣旨からいって、擬制適用というあやふやな状態でなくて、本来の日雇健保法の中に入れるべきである、そういう意思表示が国会でなされた。少なくとも衆議院においてはそういう意思が働いた。そういう法律の中に入れようという——いま、一歩進めてとあなたはおっしゃった。まさに一歩進めてである。この考え方と、擬制適用というものをさらに外にはずそうというのは、これは行って帰るほど違うじゃないか。逆方向じゃないかと私は聞いておるのでありまして、いわゆる法律の持つ趣旨からいって、あなた方のとった措置は、すなわち衆議院における考え方と逆方向ではないかと私は聞いておるのであります。逆方向ではないというならないでひとつお答えいただきたい。
内
内田常雄#7
○内田国務大臣 田邊さんにも十分な御理解をいただきたいと思いまして、やや十分過ぎる御答弁を申し上げましたが、たってのまたお話でございますので……。
法律は通らなかったわけであります。通らないから、通らない法律のとおりの措置はできない、こういうことでございます。
この発言だけを見る →法律は通らなかったわけであります。通らないから、通らない法律のとおりの措置はできない、こういうことでございます。
田
田邊誠#8
○田邊委員 その話、そのことばを私はちゃんと記憶しておきますよ。あとで質問しますが、いいですね、それで。法律は通らなかったからそれでいいのだということであれば、あなた方のとった措置に対して、私は、そのことに対して一言も触れてないというなら話はわかるけれども、あなた、いまの答弁をはっきり覚えておいてくださいよ。確かに衆議院では修正したけれども、最終的には廃案になった。通らなかった。だから国会のそういった意思とは関係ない、われわれとしては、われわれの立場でもって行政措置をせざるを得なかった、こういうことですね。
この発言だけを見る →内
田
内
田
田邊誠#12
○田邊委員 とすれば、成立をしたらばこれについては国会のきめたとおりにやる、成立しなかったら廃止をするということに対して、これはあなた方が云々すべき筋合いはないじゃないですか。擬制適用というのは、行政運用でやってきた、しかも今度の政府原案には擬制適用について云々すべきことについて触れてない。それならば、成立をしようが、廃止をしようが、過去十七年間やってきた擬制適用について、これを一瞬の間に行政運用からはずす、こういう措置は、いまのあなたの答弁から見れば矛盾していませんか。そうでしょう。矛盾しているでしょう。あなたのほうは、政府原案の中に擬制適用については触れてない。あなたのほうが、擬制適用について、これを法律適用にしよう、あるいは何らかの措置をしようという、そういう政府提案を出されて、その政府の考え方が国会の意思として通らなかった、廃案になった、それならやむを得ないということなら話はわかりますよ。擬制適用について政府原案は一言も触れてないじゃないですか。それが廃案になろうが成立しようが、いままで十七年続いてきた既得権を、そのことによってはずすというそういう考え方に立つのは、これは矛盾がありましょう。これは誤りがありましょう。これはおこがましいでしょう。越権じゃありませんか。そう思いませんか。
この発言だけを見る →内
内田常雄#13
○内田国務大臣 これは、御議論は避けたいと思いますが、私どもの先般の改正案は、お説のとおり擬制適用の問題には触れておりません。が、いままでの日雇健保の状況というものが、ああいう改正、つまり保険料等々についての改正をしなければもたなくなったという状態のもとにおける改正の提案でございますので、その改正案が通らない状態のもとにおいては、もたなくなったという事態に応ずる措置を講ずるのが、これまた私どもの行政上の責任だと考えて今回のような措置を決定いたしたわけでございます。
この発言だけを見る →田
田邊誠#14
○田邊委員 あなたのほうは、擬制適用については一体どういうふうに考えておるのですか。大臣は、国会においてもしかり、あるいは社会保険審議会においてもしかり、擬制適用については前向きに検討する、すなわち法律適用について十分考慮しなければならぬ、こういう発言をしばしばしているじゃありませんか。このあなたの発言と今度の措置は、いわば、私の言っているように、行って帰るほどの違いがある、逆コースじゃないか、こういうふうに考えるのが当然でしょう。あなた自身は、あなたのいままで言ってきたことばと今度の措置と矛盾を感じませんか。矛盾を感じないとすれば、ずいぶん二重人格もはなはだしいと思う。そうじゃありませんか。
この発言だけを見る →内
内田常雄#15
○内田国務大臣 私は矛盾を感じておりません。と申しますのは、とにかく日雇健保というようなものが、いままでのままほったらかしてしまえば、これはもう全く動かなくなることは火を見るより明らかであります。そこで、日雇健保が動くようにいろいろの改善をお願いしたい。また、その私どもの説明の過程において、擬制適用についてのお尋ねもございましたが、私の気持ちとして御答弁申し上げましたことは、とにかく日雇健康保険法が改正になって、そして財政状況も改善することになれば、その時点において擬制適用の問題は、これはもうどうしても切らなければならぬということではなしに、いままでも行政措置としてやってきたことだから、日雇健保がこれをかかえられる限りにおいては、その時点において考える所存でございます、こういうことが私の発言であり、また私の偽らざる気持ちでございました。しかるに、現制度の改善というものが法律の不成立によってできなくなってしまった状態のもとにおきましては、擬制適用の方々をかかえようにもかかえようがない、こういうせっぱ詰まった状況で今回の措置になりました。こういう次第でございます。
この発言だけを見る →田
田邊誠#16
○田邊委員 あとでお聞きをしますけれども、この問題に対する政府の考え方は、いわゆる法律上のたてまえとは別に、あくまでも財政上の問題である、財政上切り抜けることができない事態になっておるからこれを措置した、こういう一点ばりでいいわけですね。それでいいわけですね。
この発言だけを見る →内
内田常雄#17
○内田国務大臣 話がだんだん入ってきますが、財政問題ももちろん大きい問題であります。財政問題があるから——保険というのは金を集めて、そして事故のあった方に支払うわけでありますから、集まる金がないのに——これは国からも御承知のように何十%かの国庫負担も入ってくるわけでありますが、それと保険料を足したのでは保険給付ができなくなってきておりますから、それはもはや財政上の状況といえば財政上の状況でございます。それがもちろん第一でございますが、もう一つは、やはり負担の公平といいますか、不公平、不公正の問題というようなものもありまして、法律に書いてありますように、いまの二十六円あるいは二十円という日額の保険料というものは、日額の所得を四百八十円前後という前提においてきめられた保険料でございます。しかし、現状におきましては、医療保険制度といいますか、医療の発展に伴いまして保険給付は多くなる一方でございますし、また経済の発展につれまして、擬制適用の方々の所得も四百八十円前後ということではなくてふえてきておりますので、それに相応する保険料を出していただかないことには、本来の、本チャンのほうの失対事業の対象になるような日雇い労務者の方々の安い保険料による保険給付というものが維持されなくなっているというようなことは、私は、財政問題であると同時に、もう一つは広く社会の公正、正義の問題から考えなければならない、そういう点もございます。
この発言だけを見る →田
田邊誠#18
○田邊委員 あなたはいま、法律論からいうと、国会でもって廃案になったんだから、これについては触れるべきでないという論旨でございましたね。われわれのほうは、擬制適用は、要するに日雇健保の本来の適用にしようじゃないか、こういう考え方というものがいろいろと論議がされたわけです。まだまだいろいろな面で不十分な点もあります。しかし、一応一歩前進という、あなたがお答えになったようなそういう意思が働いた。結果は逆に、今度は擬制適用を廃止しようというのですね。こういういわばうしろ向きの答弁である。これは厚生省が、いまあなたが二つ答弁された、そういう考え方でいままで行政運用をやってきたんだから、国会で廃案になった時点で、政府・厚生省がこれに対して廃止の方向に踏み切ったのですか。自主的に廃止の方針をきめたのですか。外からの圧力があってやむを得ずそういう廃止の運命をたどるようにあなたは措置をとったのですか。どちらですか。
この発言だけを見る →内
内田常雄#19
○内田国務大臣 これは全く厚生省の行政といたしまして、法律案が改正がなし遂げられなかった。また、せっかくの修正提案もつぶれてしまったという事態のもとにおいて、どうにも日雇健保制度が動かなくなりますので、従来行政措置としてとってまいってきた擬制適用の制度でございますので、行政上の責任でこれをやめざるを得なくなったというところに追い込まれたわけでありまして、他の方面からの圧迫等に基づくものではございません。
この発言だけを見る →田
田邊誠#20
○田邊委員 そこで、先ほど国会におけるいろいろな修正の問題等については、最終的に、法律論からいえば廃案になったのだから関知することでない、こういうお話がありました。それならなぜ、あなたのほうで五月二十二日厚生事務次官と社会保険庁長官の名でもって各都道府県あてに出しておる「日雇労働者健康保険制度におけるいわゆる擬制適用の取扱いの廃止について」という通達がありますけれども、この中の第一の廃止の理由の(2)に、「第六十三回国会における衆議院審議の段階で行なわれた擬制適用の法制化についての修正は、この法制上の問題点の解消を意図したものであり、また、この修正案が衆議院において可決されたことにより現在のままの取扱いがもはや法律上認めがたいものであることが明確となった」というのは一体何ですか。こういう文書をあなたのほうで流しているのは一体どういう意味で流しているのですか。国会の意思についてあなたのほうはこういう解釈をしているじゃありませんか。解釈しているでしょう。これは大臣はさっき国会の意思と関係ない、法律論からいえば廃止になったことは関係ない。なぜそれならば、衆議院の段階で修正されたという事実をあなたのほうの通達の「廃止の理由」の中に書かなければならないのですか。あなたは法律論からいえば廃止の理由の中に入ってないと言ったじゃないですか。一体どういうわけですか。
この発言だけを見る →内
内田常雄#21
○内田国務大臣 私は、すべてをふえんして申し上げましたが、たまたまこの社会保険庁長官の通達のことに及ばれましたので、それは本チャンのほうの社会保険庁長官から文意を説明をいたさせます。
この発言だけを見る →田
内
田
田邊誠#24
○田邊委員 それならばあなたはこれに対して一体どうお考えですか。さっきは、法律は流れたのだから、法律論からいえばわれわれの関知するものではない、こういう話がありました。私の質問は、衆議院の段階で擬制適用を法律適用にするという意思が働いたことに対して今度の措置は全く逆コースじゃないか、行って帰るほどの違いがあるじゃないか、こういう質問をしましたところが、あなたは、法律論からいえば、これは廃案になったのだからわれわれとしては関知するものではない。そういったことに対してわれわれは別に関与するものではないのが、なぜ廃止の理由を並べ立てている通達の中でもって衆議院における修正の問題を出されているのですか。あなたはどうお考えですか。
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内田常雄#25
○内田国務大臣 私にやれというから私にやらしていただきますが、いろいろ田邊さんのお話の中でお尋ねがございましたので、私は法律論にも触れ、財政論にも触れ、また正義論にも触れ、いろいろな趣旨から御説明をしましたところが、よけいな答弁は要らない、法律論だけについて言え、おれが聞いたことを言え、こうおっしゃいましたので、それは修正案を出された、その修正案においては擬適を適法の保険対象として認める修正案でございましたから、これは一歩進んだ法律案で、私はそれが成立しますならば、これはもう国会の御意思でありますので、政府の原案から一歩進んでおりましても、国会の御意思を尊重する、しかもその御修正の内容は、保険掛け金の点におきましても合理的な修正が取り入れられてございましたので、私はやや日雇健康保険制度というものの中身が、あるいは形が、従来の日雇労働者健康保険よりも異質的なものになるけれども、しかしこれは一つのりっぱなものになるわけでありますから、その修正を尊重いたすつもりでございました。しかるに修正案は流れてしまったので、田邊先生から、修正案が出ておったのだから、修正案が流れてしまった今日においても、修正案が成立しないと同じような考え方で擬適を尊重してまいれということをおっしゃられましても、これは法律は通っていないし、一方、事態は逼迫して、そして保険給付の不払いというような事態も憂慮されるような状態の中におきましては、これはその修正案並びに改正案が成立しなかったのだから、行政責任で行政上の措置をやらざるを得なかった、こういうことを申し上げたのであります。したがって、ここに書いてあることとも、私はこの文章のとおりを読み上げたわけではございませんが、矛盾がないものと私は考えております
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田邊誠#26
○田邊委員 それじゃ、衆議院において修正が可決されたということ、これをあなたは一体どういうふうにとっておるのですか。ここに文言が書いてあるけれども、修正案が可決されたことを廃止の理由の一つにしているのですね、これは。衆議院において修正したというのは、いま言った宙ぶらりんな形である擬適を本来の日雇健保の中に入れようという趣旨でしょう。そのことと、今度廃止をするというこの理由づけと一体どうつながるのですか。いわゆる宙ぶらりんのものはいかぬというのでしょう。すっきりしたいというのでしょう。すっきりする筋道が、向こうへ行くのとこっちへ来るのと逆コースになっていいなんてものじゃありませんよ。すっきりしたいから廃止するなんて、そんなことは衆議院の修正における趣旨と全く相反する方向ではありませんか。
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内田常雄#27
○内田国務大臣 修正案はおっしゃるとおりでありますが、その修正案が成立しなかった。ここで起立採決がございましたが、どういう方が起立をし、どういう方が起立をしなかったかということも記録に残っておるんじゃないかと思うのですが、成立しないものを私どもが成立したものとして取り扱うわけにはまいりません。
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田邊誠#28
○田邊委員 それならば、この廃止の理由の中に、衆議院において修正案が可決されたことによって、現在までの取り扱いも法律上認めがたいということが明確になったというのは一体どういうわけですか。なぜ書いてあるのですか。
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内田常雄#29
○内田国務大臣 私は、大筋は見ますが、こういう文章は一々書きません。これは前の官房長の保険局長もおりますから、こういう文章の書き方については、その衝に当たった方から一応説明をお聞き願いたいと思います。
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