予算委員会第二分科会

1975-02-26 衆議院 全431発言

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会議録情報#0
昭和五十年二月二十六日(水曜日)
    午前十時十六分開議
 出席分科員
   主査代理 山本 幸雄君
      湊  徹郎君    阿部 助哉君
      井上  泉君    小川 省吾君
      河上 民雄君    小林  進君
      斉藤 正男君    清水 徳松君
      長谷川正三君    松浦 利尚君
      田代 文久君    山原健二郎君
   兼務 安宅 常彦君 兼務 馬場  昇君
   兼務 山中 吾郎君 兼務 湯山  勇君
   兼務 有島 重武君 兼務 渡部 一郎君
   兼務 小沢 貞孝君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 宮澤 喜一君
        文 部 大 臣 永井 道雄君
 出席政府委員
        内閣総理大臣官
        房管理室長   島村 史郎君
        外務省アジア局
        長       高島 益郎君
        外務省アジア局
        次長      中江 要介君
        外務省アメリカ
        局長      山崎 敏夫君
        外務省欧亜局長 橘  正忠君
        外務省経済協力
        局長      鹿取 泰衛君
        外務省条約局長 松永 信雄君
        外務省国際連合
        局長      鈴木 文彦君
        外務省情報文化
        局長      黒田 瑞夫君
        文部大臣官房長 清水 成之君
        文部大臣官房会
        計課長     宮地 貫一君
        文部省初等中等
        教育局長    安嶋  彌君
        文部省大学局長 井内慶次郎君
        文部省学術国際
        局長      木田  宏君
        文部省社会教育
        局長      安養寺重夫君
        文部省体育局長 諸沢 正道君
        文部省管理局長 今村 武俊君
        文化庁長官   安達 健二君
        文化庁次長   内山  正君
        通商産業省通商
        政策局長    橋本 利一君
 分科員外の出席者
        警察庁警備局公
        安第三課長   柴田 善憲君
        防衛庁防衛局運
        用課長     友藤 一隆君
        防衛施設庁施設
        部首席連絡調整
        官       奥山 正也君
        防衛施設庁施設
        部施設補償課長 窪田  稔君
        外務省情報文化
        局文化事業部長 堀  新助君
        大蔵省理財局国
        有財産第一課長 村上 哲朗君
        大蔵省国際金融
        局投資第三課長 宮原  翠君
        厚生省薬務局経
        済課長     森  幸男君
        水産庁漁政部沿
        岸漁業課長   平井 義徳君
        労働省労働基準
        局監督課長   岸  良明君
        建設省都市局公
        園緑地課長   三好 勝彦君
        自治省行政局選
        挙部選挙課長  秋山陽一郎君
        日本輸出入銀行
        総裁      澄田  智君
        参  考  人
        (海外経済協力
        基金理事)   大島 隆夫君
    —————————————
分科員の異動
二月二十六日
 辞任         補欠選任
  阿部 助哉君     松浦 利尚君
  楢崎弥之助君     清水 徳松君
  田代 文久君     山原健二郎君
  北側 義一君     矢野 絢也君
同日
 辞任         補欠選任
  松浦 利尚君     小川 省吾君
  清水 徳松君     井上  泉君
  山原健二郎君     田代 文久君
  矢野 絢也君     北側 義一君
同日
 辞任         補欠選任
  小川 省吾君     長谷川正三君
  井上  泉君     河上 民雄君
同日
 辞任       補欠選任
  長谷川正三君     阿部 助哉君
  河上 民雄君     斉藤 正男君
同日
 辞任       補欠選任
  斉藤 正男君     楢崎弥之助君
同日
 第一分科員馬場昇君、渡部一郎君、第三分科員
 山中吾郎君、湯山勇君、第四分科員安宅常彦君、
 小沢貞孝君及び第五分科員有島重武君が本分科
 兼務となった。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 昭和五十年度一般会計予算中外務省及び文部省
 所管
 昭和五十年度特別会計予算中文部省所管
     ————◇—————
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山本幸雄#1
○山本(幸雄)主査代理 これより予算委員会第二分科会を開会いたします。
 昭和五十年度一般会計予算中、外務省所管を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。清水徳松君。
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清水徳松#2
○清水分科員 これは二月二十四日の新聞の記事ということになっておりますが、「政府筋が二十三日明らかにしたところによると、米国政府は、米本土向けに発射される大陸弾道ミサイル(ICBM)を探知するため、わが国に置いている米軍のOTHレーダーの送信所三カ所を早ければ三月ごろ、遅くとも六月末までに撤去する方針を通知してきた」という記事でございますが、これは非常に重要な問題でございます。これは事実であるかどうか。それから、もしそういう通知がされてきたというのであれば、どういう形でされてきたのであるか。そのことについて、こういう公式の場できちっとした答弁をお願いいたしたいと思います。
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宮澤喜一#3
○宮澤国務大臣 政府委員からお答えいたします。
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山崎敏夫#4
○山崎(敏)政府委員 政府といたしましては、わが国におけるOTHの施設の廃止に関しましてアメリカ政府からまだ正式の通知を受けておりません。ただ、二月十二日に発表されましたシュレジンジャー国防長官の年次報告によりますと、OTH関係の送信及び受信施設は、アメリカの会計年度の一九七五年度中、つまりことしの六月末までに漸次廃止される、フェーズアウトするという趣旨の記述がございます。したがいまして、そういう記述から見て、わが国に置かれておりますOTHの送信施設、これは三カ所あるわけでございますが、これがどうなるということにつきまして、早速アメリカ側に現在照会している次第でございます。まだ回答は受け取っておりません。
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清水徳松#5
○清水分科員 これは大体いつごろまではっきりした答弁がもらえるわけですか。全然見通し立っていないわけですか。
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山崎敏夫#6
○山崎(敏)政府委員 公表されましたアメリカの国防長官の国防報告の中でそういう方針が打ち出されておるわけでございますから、われわれも、もうすでにこういうふうに公表されておる以上、至急、アメリカ側としての方針、ことに日本に置かれているOTH基地に関する方針を承知したいということを申し入れておりますので、近日中に返事が参るものと期待しておるわけでございます。
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清水徳松#7
○清水分科員 近日中に答弁が参るということでありますので、それを期待いたしたいと思います。
 御承知のとおり、このOTHレーダーは、昨年七月、所沢と千歳と泡瀬、この三カ所に設置されておるということが確認をされたわけです。それでわれわれとしては、これは米国の核戦略体制の中に組み込まれておるものである、そういう明確な証拠であるということで即時撤去を要求してきたわけでございます。その理由としては、これはもちろん、日本の安全というものを第一番に考えたものじゃなくて、むしろアメリカの安全ということを主としたものである、そういう見地から安保条約第六条の違反になるのじゃないかというのが主なる理由であったわけです。これに対して政府側の方は、米国の核抑止力が日本の安全に寄与している以上は、この施設をわが国に置くということも日本の安全に寄与する一環であるという立場で、第六条違反にはならないという考え方のようであります。
 しかし、いずれにしても、その後全国的にOTH撤去の反対運動が盛り上がってきておると思います。特に、関東における基地であります所沢市においても、全市挙げての反対運動が展開されておる。しかも、これを撤去して基地を全面的に返還をしてもらいたいという要望が起こってきておるということも、御承知のはずでございます。こういったような、OTH撤去、そしてまた所沢においては、基地を全面的に返還をしてもらいたい、こういう要求。しかもその要求に対して、付近の市町村こぞって、撤去要求、基地の全面返還ということを支持しながらそれぞれ意思表示をしておるわけでありますが、政府はそういったような動きに対して、どういうような対応をされてきたか、外務省としてどういうような対応をしてきたか、それをお伺いをいたしたいと思います。
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山崎敏夫#8
○山崎(敏)政府委員 もちろん、一般的な問題といたしましては、安保条約の目的の達成に支障のない限り、基地の整理統合を進めることは、わが国の立場として望ましい次第でございます。
 ただ、このOTH施設に関しましては、先ほど先生からもお触れになりましたように、政府の立場といたしましては、わが国がアメリカの核抑止力に依存しておる以上、この施設の存在はわが国の安全にも寄与するものであるという意味で、その設置を認めてまいったわけでございます。ただ、アメリカ側の戦略の上から、ほかのICBMの発射の早期探知の機能が発達して、このOTHを特に必要としなくなったという判断があるならば、それはそれで結構なことでありまして、そういうOTHの機能が必要でないという見地から、この施設について漸次廃止していくということは、われわれとしても歓迎するところでございます。
 ただ、あくまでOTHの機能をやめるということでございまして、具体的な施設がどうなる、あるいはこれは、この前からも申し上げておりますように、そういうOTH関係の送信機能とともに通常の通信機能も備えておりますし、その通信施設そのものが他に転用されるかどうか、その他の点はまだ全くわれわれもわかっていないわけでございまして、直ちに物理的に施設が撤去されるというところまではなっていない点をひとつ御留意願いたいと思います。
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清水徳松#9
○清水分科員 そうすると、OTH撤去あるいは基地の返還についての何らの動きもしなかったということでございますか。外務省としても、専門家ではありませんから詳しいことはわからないとしても、とにかくOTHというものが非常に危険な存在であるというように、国民の相当部分から受けとめられておるというこの事実くらいはおわかりだったと思います。そして実際、基地のある地方自治体を中心として、相当広範にわたりまして、OTH撤去要求の動き、それからまた、それを支援する多くの自治体からの要望がある以上は、それに対して何もしないで今日まで至るといったようなことは、われわれとしては考えられないわけでありますが、その点について、外務省は何らかの動きをいままでされておったかどうか、お伺いをいたしたいと思います。
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山崎敏夫#10
○山崎(敏)政府委員 政府といたしましては、OTHの施設が危険な存在であるとは考えていないのでございまして、むしろわが国の安全に寄与するというふうに考えており、またそういう見地からその施設の存在を認めておったわけでございます。したがいまして、OTHを早く撤去してくれという立場を政府としてはとっておらなかったわけでございます。ただ、先ほど申し上げましたように、他の手段によってICBMの発射の早期探知の機能が行われるということになるならば、このOTHの施設が廃止されるということは、それはそれで結構なことであるというふうにわれわれは考えておる次第でございます。
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清水徳松#11
○清水分科員 OTHは危険な存在ではないというようなことで何ら動きをしなかった、むしろ歓迎をしておったというふうに解釈してよろしいですか。
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山崎敏夫#12
○山崎(敏)政府委員 われわれとしては、日本に置かれておりますすべての米軍の施設、区域は、日米安保条約の目的の達成に役立つものと認めて、これを認めておる次第でございますから、このOTH施設に関しましても、その一環として認めてまいったわけでございます。
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清水徳松#13
○清水分科員 そういうようなお考えですから、OTHについて国会で論議されてから初めて——昭和四十二年にOTH設置についての事前通告を受けながら、それをどういうものであるかといったようなことについての検討もしなかった。OTHの実際の機能というものについては、皆さんの方も恐らく十分おわかりになっていなかったのじゃないかというふうに思います。だからこそ、技術的に専門部門である防衛庁にすらも全く知らされておらなかったというようなことも、議事録で明白なところであります。いま言ったようなお考えですから、安保条約上非常に疑義のある問題を、非常に疑義のある形で、大変無責任な形で対処されておったということになるのではないかというふうに思います。そしてしかも今度は、昨年七月になってOTHが国民の前に明らかになり、そして撤去の運動が起こってくると、それは安保条約体制下当然であるといういまみたいな考えで、そう強弁しながら国民の要求というものに対しては少しも耳をかそうとしなかったわけです。これはいまの答弁でも非常に明確にあらわれておるわけであります。
 ところが、一方において、その要求が出てきたころには、アメリカにおいては、あのOTHの機能というものはほとんど役に立たないものである、確実にミサイルをキャッチできない、電波に非常に混乱があったりその他の不確実な要素がうんとある。またすでに人工衛星が上げられて、そっちの方がよほど的確にミサイルをキャッチすることができるというような状況になっておったわけでございまして、その点については、われわれ素人の方が、このOTHの問題がクローズアップされたころから、すでにそういう話を聞いておったわけでございます。
 このシュレジンジャー米国防長官の国防報告書が出されたのは二月十八日ですか。ちょっとお伺いします。
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山崎敏夫#14
○山崎(敏)政府委員 日付はたしか二月五日でございますが、発表されたのは十二日だと思います。
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清水徳松#15
○清水分科員 シュレジンジャー国防長官の報告書が出されたのは十二日だそうでありますが、これによると、来年の六月までに全部撤去してしまおうという報告のようであります。それが一年間繰り上げになって、三月から六月の間に撤去してしまうということになったわけでございますが、その撤去する寸前まで、OTH撤去について何らの国民的要望にこたえるような動きを全然しなかったというのは、まことに無責任であると同時に、設置されたときも防衛庁にすらも通告をしない。そしてまた、いまのいま、来月から撤去が始まろうというのに、この辺のことについては皆さんの方は何らの動きもされないし、そしてまた様子もわからぬといったようなことでは、余りにも無責任のような気がするわけでありまして、その点は皆さんの方でどういうふうに思われているか、ひとつお考えを承りたいと思います。
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山崎敏夫#16
○山崎(敏)政府委員 昭和四十二年に、このOTHの送信施設を設置したい旨、アメリカ側から通報がございましたときに、外務省としては、もちろん一応の検討をいたしまして、差し支えないというふうに考えた次第でございます。
 ちなみに、米軍は施設、区域内においてこういうものを設置することについては何ら制約はないわけでございますが、新しい施設でもございましたので、念のためにわが方に知らしてきたわけでございます。当時におきまして、外務省としての検討はいたしましたが、防衛庁に対して通報しなかったということは、われわれとしても遺憾に存じております。
 ただ、この問題に関しましては、昨年の七月に国会で論議がありました際に、政府もたびたび申し上げましたように、われわれとしては、OTHの施設はわが国の安全に寄与するものであるという見地から、積極的にその意義を認めてまいったわけでございます。また、これが働くことによってアメリカの核抑止力の効果を増し、日本の安全により寄与し戦争を防ぐ効果があるというふうに考えておった次第でございますから、外務省がこれについて撤去を求めるという態度をとるべきでもないし、とってもおりません。
 ただ、先ほどから申し上げますように、他のICBM発射の早期探知機能が発達してこのOTH関係の機能が必要でなくなったというふうにアメリカ側において判断されるならば、それは結構なことであって、その関係の機能が停止されることについて、あえてわが方として異議を唱える立場ではないというまでのことでございます。
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清水徳松#17
○清水分科員 異議を唱える立場じゃないという、そこを議論しても根本的に見解の相違があるわけですから、それはそれとして、アメリカのOTHを設置したり、あるいはまた撤去したりする場合に、皆さんの方で、OTHというものの機能について、あるいはまた意義について常に検討を加えておったならば、何とかもう少し早くこういうような動きというものをキャッチしてしかるべきじゃなかったか。ただ報告書を見て、ああ今度撤去するそうだという、最も責任のある外務省がわれわれ一般国民と同じような状態でおっていいものだろうかどうか、非常に疑問に思えてならないわけであります。
 しかもそれは、立場は違うとは言いながら、しかし、政党政派を超越して、所沢、あるいはその他の千歳にしても沖繩にしても、この撤去については真剣な要望が出ておったし、その周辺においても、地方自治体は撤去に対する非常に強い要望を出しておったということは、皆さん御承知のとおり。したがって、相なるべくならばこういった要望にこたえてやりたいということで、少なくともこの基地というものはどういう機能を果たし、そしていつごろまでこれが設置されておるものだろうか、特にまた、人工衛星がすでに打ち上げられておって、そしてこのOTHのレーダー基地よりももっと的確にミサイルの発射を事前にキャッチできる機能を備えた設備が新しく存在することが、われわれですらもわかっておるわけですから、外務省がこれに対して全然無関心でおったということは考えられないような気がするわけですが、その点、全然責任を感じないですか。普通の一般国民が新聞で見るような、そういう段階に外務省があっていいものかどうか。私はどうも信じられないのですよ、その点は。誠意がないと言うよりほかないと思います。
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宮澤喜一#18
○宮澤国務大臣 アメリカの国防報告書によりますと、他に代替の方法も発達してきたし、このOTHそのものは大気中の変化に対して敏感過ぎて欠陥があるというようなことから、いずれ段階的に廃止しようと考えていたけれども、下院の歳入委員会から強い意見もあって、一九七五会計年度中に段階的に廃止することにしたというような趣旨のことが書いてあったと思います。それから判断いたしますと、いずれはやめて他の有効な方法でやっていこうという考え方がずっとあったのであろうと思いますが、ただいまのお尋ねは、そういうことについてもっと政府が勉強しておれば、早くそれを日本側からも促進することができたはずではないか、ことに国会において御議論もあったことでございますしと、そうおっしゃいますことは、私はごもっともな御指摘だと思います。が、実はわが国の場合は、核兵器とか中長距離ミサイルとかいうものは、持つ気持ちは全くございませんことは御承知のとおりで、無縁のものだというふうに考えておりますために、その勉強をして向こうと対等の知識まで持つということは、事実上なかなかむずかしゅうございます。ことに、そこまでいきますと、また機密の保持という、好ましくない種類の問題を考えなければならぬということにもなりますので、そういう意味では、われわれが持たない、持ち込ませない、つくらないという決心をしておることから、どうも知識がはなはだ貧弱になる。持っている国の専門家と太刀打ちできるような知識をなかなか持てないということは、これはある意味では御理解をしていただけることであろうと思うのでございます。しかし、それでも勉強が足りないではないかとおっしゃれば、それはまさにそのとおりでありまして、事柄としてはもっとよく勉強しておくべきである、そういう心構えでなければならないと思います。
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清水徳松#19
○清水分科員 時間がありませんので進みます。
 この三月から六月までの間にこのOTHが撤去されるということは、外務省としてもこれはきわめて信憑性というか、実現性のあることと理解しておるかどうか、その点をお伺いします。
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山崎敏夫#20
○山崎(敏)政府委員 新聞報道で三月から六月までというふうに報ぜられておりますけれども、われわれとしては、三月からということは特に聞いておらないわけでございまして、ただ、先ほど申し上げましたように、シュレジンジャー国防長官の国防報告によって、本年六月末までにこのOTH関係の機能を全部やめるということは書いてあるので、論理的に言えば、日本にある三カ所のOTH施設についても機能が廃止されるのであろう、というふうにわれわれは考えてアメリカ側に問い合わせておるわけでございまして、この点につきましては、アメリカ側の回答をもらいませんと、正式のことは申し上げかねるわけでございます。
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清水徳松#21
○清水分科員 実現性がありと確信しておるかどうか。あやふやな情報ですが。これは、外務省としてどう見ているかによって、現地の市民あるいは各自治体としてもやはり非常に心配しておるところですので、その辺のところをもう少しはっきり確信のほどを知らせてもらいたい。
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山崎敏夫#22
○山崎(敏)政府委員 シュレジンジャー国防長官の報告その他から見て、実現性のあるものと考えております。
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清水徳松#23
○清水分科員 外務省は、この二月十四日に所沢市長平塚勝一氏から、「所沢通信基地の一部返遷(一時使用)の要請について」の要請文が出ておるはずですが、これは見ておられるのでしょうか。
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山崎敏夫#24
○山崎(敏)政府委員 実は、所沢市長からのそういう要請書については、まだ外務省としては受け取っておらないのでございます。
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清水徳松#25
○清水分科員 これは二月の十四日に、外務省、防衛施設庁、大蔵省等々に出されたものでございます。これは「所沢通信基地の返還については地元所沢市民はもとより県民ひとしく念願としており、絶えず返還要請をしておりますが、下記の事由により所沢通信基地の南部地区について早急に返還されますよう要請いたします。」という内容のものです。「下記」というのは、所沢基地の六〇%はもうすでに返還されておるわけですが、四〇%がいわゆる通信基地として残されているわけです。そのうちの約七万八千平米を、小学校や中学校、保育所、幼稚園をつくるためにぜひ貸してもらいたい。ということは、返還をしてもらいたいという内容のものであります。政府は、それを直接いま見てないとしても、こういうOTHが撤去される事態になったときにまだ見てないと言うから、これは答弁も恐らくされておらないだろうと思いますが、これに対してどういうようにお考えでしょうか。これは出ておるはずですから、ぜひ見てもらいたいと思うのですよ。
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山崎敏夫#26
○山崎(敏)政府委員 二月十四日付ということでございますので、あるいは私たちの方にすでに来ておったかもしれませんが、私としては承知しておりません。いずれにいたしましても、所沢の市からそういう御希望があるということはわれわれも聞いております。ただ、いままでは、この点についてアメリカ政府の方針も確定しておりませんでしたので、われわれとしては回答することについて困難を感じておったわけでございますが、今回そういう方針も決まりそうでございますから、それを踏まえまして御回答申し上げるつもりでございます。
 ただ、先ほどから申し上げますように、OTHの機能は廃止されることになるとは思いますが、具体的なその通信施設がどうなるかということ、米軍としてはいろいろな目的のために通信施設を使っておりますので、それがどういうふうに使用されるか、あるいはわが方に返されるかというふうなことについては、これからアメリカ側と話し合っていきたいと思っております。
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清水徳松#27
○清水分科員 すでに返還をされた六〇%の基地跡地には、防衛医大、税務署、航空交通管制部、福祉産業会館。それから大蔵省関係、これは税務署ですね。それから公害研究センター。それから公園もあります。こういったようなことで、それぞれ国の機関を中心にしてその建設が決定をいたしまして、目下工事中のものもあるわけですし、完成したものもございます。ただ、この中で問題になってきたのは、小学校、中学校という学校の建設と、それから保育所、幼稚園、こういったような施設の問題でございまして、本来最初の計画のときには、返還された跡地の中だけで小学校、中学校、高校までも建てるわけですから、全部賄い得るというふうに総合的に計画を立てておったわけなんですが、それが今日に至って、その六〇%返還された跡地に建てられる小中学校、高校は、全部その周辺の住民のためにほとんど満杯になってしまうという事態が明らかになったわけでございます。これは所沢市だけの責任じゃなくて、これはみんなで協議会をつくって計画をつくり実施したわけでありますから、防衛庁も入っているし、それから大蔵省も厚生省も運輸省も県も市もみんな入っているわけです。ですから、これはいまになって責任のなすり合いをしたところで始まらない問題であろう。そしてたとえば防衛医大をつくるにしても、六百戸の付属の住宅が必要になるわけですね。それからまた公務員宿舎が四百十八戸も建てられるわけです。それからまた、その他のいろいろな厚生省関係、雇用促進事業団が九十戸ですか。それからリハビリテーションの宿舎等が三百戸。それから住宅公団が一番大きくて、全部で四千五百九十八戸というのがすでに返還した基地の跡地につくられるわけなんですが、それに見合うところの小学校が二つ足りないわけです。中学校が一つ、それから保育園が二つ、幼稚園が二つ足りない。所沢じゃ、この小中学校、それに保育園、幼稚園のめどがつかないと、これらの建設はストップだということで暗礁に乗り上げておるというのが今日の状態。だからこそ、何とかひとつ残り四〇%の基地の一部返還をしてくれ、貸してくれ、こういうような要請になってあらわれているわけなんです。ところがいままでは、OTHの撤去のめどが立たない間は皆さんの方はだめだだめだと、そういう答弁しか恐らくなされなかったんじゃないか。しかしこのままで済まされる問題ではなかろうと思う。防衛医大の開校はわれわれは賛成しておりませんが、とにかくそれもできない。それからリハビリテーションも動かない、航空交通管制センターも人がいなければ動かない、そういう状態でありますので、これを何とかするためには、OTHのあった残り四〇%のこの基地というものの一時使用なり返還なりは絶対必要だということになろうかと思いますが、その点について、外務省ひとつその辺についてのいささかの理解がないかどうか、その辺のところをお伺いをいたします。だめだと言ったんじゃだめですよ。これはもう絶対に何にもできませんよ。
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山崎敏夫#28
○山崎(敏)政府委員 外務省は手足を国内に持っておりませんので、現地の事情については必ずしも詳しくないわけでございますが、御趣旨のような事情は防衛施設庁では承知していると思います。したがいまして、いまおっしゃいました点は、防衛施設庁にもよく伝えまして、またアメリカ側とも相談してまいりたいと思います。
 ただ、施設の返還は自動的にやるというふうにいまの時点でお考えいただくことは、ちょっとわれわれとしても困るわけでございまして、この施設そのものは、もともと安保条約の目的の達成のために提供しているわけでございますから、その点も勘案いたしまして、防衛施設庁とともにアメリカ側と話し合ってまいりたいと思います。
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清水徳松#29
○清水分科員 時間がありませんので、このことについては、いままですでに返還された跡地の利用すらも円滑にいかない、そういう状況というものをよく理解されまして、降ってわいたチャンスといったような感じもするわけですから、これは、OTHは賛成とか反対とかという見地を別にして、とにかく、OTHが撤去された以上はもう要らない、返還の余地というものはうんと出てきたわけですから、その辺のところは外務省は前向きに真剣にやっていただかないと、ほかの役所が大変迷惑します。防衛庁も、それから大蔵省もみんな迷惑しますから、ぜひその点は積極的に前向きに取り組んでいただきたいと要望いたします。
 それからもう一つ。余りOTHの問題で外務省が情報不足で希望のないような話をするものですから、千五百万円を使っていま電波障害のための処置をやっております。工事中です。それも、OTHが六月までぐらいに撤去されるということになれば、そんなのは要らなかったんですよ。この総需要抑制の中、予算のない中を千五百万円まるでむだ遣いをしたというような事態も出ておりますので、時間があればもう少し言いたいところでありますが、この程度にして、そういうむだも皆さんの不勉強のおかげであるということを御承知願いたいと思います。
 これでもって終わりますが、答えだけはしてください。
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