内閣委員会

1976-10-21 衆議院 全278発言

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会議録情報#0
昭和五十一年十月二十一日(木曜日)
   午前十一時一分開議
 出席委員
   委員長 渡辺美智雄君
   理事 加藤 陽三君 理事 木野 晴夫君
   理事 竹中 修一君 理事 藤尾 正行君
   理事 松本 十郎君 理事 上原 康助君
   理事 大出  俊君 理事 中路 雅弘君
      大石 千八君    旗野 進一君
      三塚  博君    森  喜朗君
      木下 元二君    鬼木 勝利君
      鈴切 康雄君    受田 新吉君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)
        (沖繩開発庁長
        官)      西村 尚治君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 坂田 道太君
 出席政府委員
        内閣法制局第二
        部長      味村  治君
        人事院総裁   藤井 貞夫君
        人事院事務総局
        給与局長    茨木  廣君
        人事院事務総局
        職員局長    中村  博君
        内閣総理大臣官
        房総務審議官  島村 史郎君
        総理府人事局長 秋富 公正君
        行政管理庁長官
        官房審議官   川島 鉄男君
        行政管理庁行政
        管理局長    辻  敬一君
        行政管理庁行政
        監察局長    鈴木  博君
        防衛政務次官  中村 弘海君
        防衛庁長官官房
        長       亘理  彰君
        防衛庁防衛局長 伊藤 圭一君
        防衛庁人事教育
        局長      竹岡 勝美君
        沖繩開発庁総務
        局長      亀谷 禮次君
 委員外の出席者
        内閣官房内閣参
        事官      角田 達郎君
        法務省刑事局参
        事官      山口 悠介君
        外務大臣官房外
        務参事官    大木  浩君
        大蔵省主計局給
        与課長     足立 和基君
        大蔵省理財局国
        有財産総括課長 田中 哲男君
        内閣委員会調査
        室長      長倉 司郎君
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委員の異動
十月十五日
 辞任         補欠選任
  林  大幹君     八田 貞義君
  三塚  博君     越智 通雄君
  吉永 治市君     林  義郎君
  受田 新吉君     神田 大作君
同日
 辞任         補欠選任
  越智 通雄君     三塚  博君
  八田 貞義君     林  大幹君
  林  義郎君     吉永 治市君
  神田 大作君     受田 新吉君
同月二十日
 辞任         補欠選任
  三塚  博君     福永 一臣君
  吉永 治市君     原 健三郎君
  受田 新吉君     神田 大作君
同日
 辞任         補欠選任
  原 健三郎君     吉永 治市君
  福永 一臣君     三塚  博君
  神田 大作君     受田 新吉君
    —————————————
十月二十日
 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出第五号)
 特別職の職員の給与に関する法律及び沖繩国際
 海洋博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法
 の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)
 防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案(内
 閣提出第七号)
 同月十八号
 防衛費の漸減等に関する請願(金子満広君紹
 介)(第五二五号)
 傷病恩給等の改善に関する請願(三ツ林弥太郎
 君紹介)(第五二六号)
 同(越智伊平君紹介)(第五五五号)
 同(荒舩清十郎君紹介)(第五八六号)
 同外三件(左藤恵君紹介)(第六二三号)
 旧軍人恩給等の改善に関する請願(稲村利幸君
 紹介)(第五五四号)
 金鵄勲章叙賜者の処遇に関する請願(坂本三十
 次君紹介)(第五八五号)
 同(左藤恵君紹介)(第六二四号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出第五号)
 特別職の職員の給与に関する法律及び沖繩国際
 海洋博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法
 の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)
 防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案(内
 閣提出第七号)
     ————◇—————
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渡辺美智雄#1
○渡辺委員長 これより会議を開きます。
 一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律及び沖繩国際海洋博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案、防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。
 順次、趣旨の説明を求めます。西村総理府総務長官。
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西
西村尚治#2
○西村国務大臣 ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、及び特別職の職員の給与に関する法律及び沖繩国際海洋博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について、一括してその提案の理由及び内容の概要について御説明申し上げます。
 まず一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 本年八月十日、一般職の職員の給与について、俸給表及び諸手当の改定等を内容とする人事院勧告が行われたのでありますが、政府としましては、その内容を検討した結果、人事院勧告どおり、本年四月一日からこれを実施することとし、このたび、一般職の職員の給与に関する法律について、所要の改正を行おうとするものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一は、全俸給表の全俸給月額を引き上げることとしたことであります。
 第二は、初任給調整手当について、医療職俸給表(一)の適用を受ける職員に対する支給月額の限度額を十四万円から十五万円に引き上げるとともに、医療職俸給表(一)以外の俸給表の適用を受ける職員のうち、医学または歯学に関する専門的知識を必要とする官職を占める職員に対し、支給月額の限度額を三万円から三万二千五百円に引き上げることとしたことであります。
 第三は、扶養手当について、配偶者に係る支給月額を六千円らか七千円に引き上げるとともに、配偶者以外の扶養親族に係る支給月額を二人までについてはそれぞれ二千円から二千二百円に引き上げ、この場合において、職員に配偶者がない場合にあっては、そのうち一人については四千五百円とすることとし、また、上に述べた扶養親族以外の扶養親族につきましては一人につき四百円から千円に引き上げることとしたことであります。
 第四は、住居手当について、月額一万二千円以下の家賃を支払っている職員の場合、家賃の月額から五千円を控除した額を支給月額とするとともに、月額一万二千円を超える家賃を支払っている職員の場合、家賃の月額から一万二千円を控除した額の二分の一を七千円に加算した額を支給月額とし、この場合において、その加算した額が一万五百円を超えるときは、一万五百円とすることとしたことであります。
 第五は、通勤手当について、交通機関等を利用して通勤する職員の場合、全額支給の限度額を月額一万円から一万二千五百円に引き上げ、最高支給限度額を一万千五百円から一万四千円にすることとしたことであります。このほか、自転車等を使用して通勤する職員または交通機関等と自転車等を併用して通勤する職員についてもそれぞれ通勤手当の支給月額を引き上げることとしております。
 第六は、宿日直手当について、勤務一回についての宿日直手当の支給限度額を、通常の宿日直勤務にあっては千三百円から千六百円に、管理、監督等の業務を主として行う宿日直勤務にあっては二千六百円から三千二百円に引き上げるとともに、土曜日等の退庁時から引き続いて行われる宿直勤務についても支給限度額を引き上げることとし、また、常直的な宿日直勤務についての支給月額を九千円から一万千円に引き上げることとしたことであります。
 第七は、期末勤勉手当について、十二月に支給する期末手当の支給割合を百分の二百十から百分の二百とし、六月に支給する勤勉手当の支給割合を百分の六十から百分の五十に引き下げることとしたことであります。
 第八は、非常勤の委員、顧問、参与等に支給する手当について、その支給限度額を日額一万六千五百円から日額一万八千円に引き上げることとしたことであります。
 以上のほか、附則におきまして、この法律の施行期日、適用日、俸給表の改定に伴う所要の切りかえ措置、勤勉手当の額の特例措置等について規定しております。
 次に、特別職の職員の給与に関する法律及び沖繩国際海洋博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、ただいま御説明申し上げました一般職の職員の給与改定に伴い、特別職の職員について所要の改正を行おうとするものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一は、特別職の職員の俸給月額を引き上げることとしたことであります。その内容を御説明いたしますと、内閣総理大臣の俸給月額は百四十五万円、国務大臣等の俸給月額は百五万円、内閣法制局長官等の俸給月額は八十八万円とし、その他政務次官以下の俸給月額については、一般職の職員の指定職俸給表の改定に準じ、七十四万円から六十三万七千円の範囲内で改定することといたしております。
 また、大使及び公使については、国務大臣と同額の俸給を受ける大使の俸給月額は百五万円、大使五号俸は八十八万円とし、大使四号俸及び公使四号俸以下については、一般職の職員の指定職俸給表の改定に準じ、七十三万円から五十七万千円の範囲内で改定することとしております。
 なお、秘書官については、一般職の職員の給与改定に準じてその俸給月額を引き上げることといたしました。
 第二は、委員手当について、委員会の常勤の委員に日額の手当を支給する場合の支給限度額を三万千円に、非常勤の委員に支給する手当の支給限度額を日額一万八千円にそれぞれ引き上げることとしたことであります。
 第三は、沖繩国際海洋博覧会政府代表の俸給月額を七十三万円に引き上げることとしたことであります。
 以上のほか、附則においては、この法律の施行期日、適用日等について規定いたしております。
 以上が両法律案の提案理由及びその概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
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渡辺美智雄#3
○渡辺委員長 次に、坂田防衛庁長官。
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坂田道太#4
○坂田国務大臣 ただいま議題となりました防衛庁職員給与法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、このたび提出された一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の例に準じて、防衛庁職員の給与の改定を行うものであります。
 すなわち、参事官等及び自衛官の俸給並びに防衛大学校及び防衛医科大学校の学生の学生手当を一般職の職員の給与改定の例に準じて改定するとともに、営外手当についても従前の例にならい改定することとしております。
 なお、事務官等の俸給のほか、扶養手当、住居手当、通勤手当、宿日直手当、期末勤勉手当及び医師等に対する初任給調整手当につきましては、一般職の職員の給与に関する法律の規定を準用しておりますので、同法の改正によって同様の改正が行われることとなります。
 この法律案の規定は、公布の日から施行し、昭和五十一年四月一日から適用することとしております。このほか附則において、俸給の切りかえ等に関する事項について、一般職におけるところに準じて定めております。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
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渡辺美智雄#5
○渡辺委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
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渡辺美智雄#6
○渡辺委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。
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大出俊#7
○大出委員 理事会でいろいろ議論をいたしました結果話がまとまったわけでありますので、実はきょうは二、三時間じっくり聞かせていただこうと思ったわけでありますけれども、要点をしぼりまして質問をいたしたいのであります。
    〔委員長退席、加藤(陽)委員長代理着席〕
 本来なら経済企画庁等にもお出かけいただいて、人事院が官民比較をするその前の民間給与というのが消費者物価に大きく依存をいたしておりますから、その一番出発である消費者物価指数というものの、つまり根源にさかのぼって実はきょうは承りたいと思っていたわけであります。というのは、人事院に少しこの辺でいまの官民比較という方式を再検討する必要がありはせぬかという根本的な問題を私は抱えているからなんであります。尾崎さんが給与局長時代にも一遍取り上げたことがありますけれども、消費者物価指数にリンクする民間給与であるとすれば、それとの官民比較をやってきた人事院というのは、法律制度の面からいきまして、公務員の生活の実態というところから離れているわけでありますから、そういう意味で、実はきょうはそこを詰めたいと思ったのでありますが、せっかく話がついたところで余り長い質問をするのも恐縮でございますから、経済企画庁、労働省をお呼びすることを遠慮いたしました。したがって、ずばり中心点だけしぼって質問をしたいのであります。
 そこで、これは委員各位もお聞き取りをいただきたいのでありますが、附帯決議をこの一般職の給与法には付していただきたいのであります。けさほどの理事会では、採決がきょうでないということでありましたので理事会提案は差し控えましたが、いまここで附帯決議案を、私の案を読み上げまして、なぜこういう附帯決議をつけてくれと言うかという理由という意味の質問をいたします。これは委員長代理、ひとつお聞きいただきまして  けさ採決はきようでないということでありましたから理事会に諮りませんでしたから。
 「附帯決議(案) 公務員の給与決定制度は人事院勧告制度をもととする法定主義によるものとされている。これは民間給与の決定方法と異なる公務員給与制度の特殊性である。このような公務員制度の特殊性を配慮し、今回の特別給の改正については可及的速やかに従前の月数に回復する措置を講ずるよう努力すべきである。」こういうことなんです。つまり、特別給が〇・二落ちておりますから。これは旧来の人事院総裁の長い年月にわたる答弁からすると、このくらいどうも不合理な、また不穏当な、筋の通らぬ措置はない、こういうふうに考えておりますので、そういう意味でこの種附帯決議を、ひとつ次の機会に御論議をいただきまして付していただこう、こういう実は考えでございますから、委員長さんとも、代理の加藤さんに一遍御相談おきをお願いしておく次第でございます。
 そこで、なぜこの種の附帯決議を提案するかという理由、これを明らかにする意味で質問をいたしたいのであります。
 私の質問が主でございますけれども、大変何回も佐藤前総裁が私の質問に答弁をされています。六十三国会、六十六国会、もう一つ六十六国会、六十七国会、七十一国会、七十三国会、もう一つございますが、全部で七つですね。ちょっと私の方で調べただけで七つの国会で佐藤総裁が、特別給についての端数の切り捨てという問題の議論で答弁を続けているわけであります。これは人事院の基本的な公務員制度に対する、特に特別給に対する御見解だと思うのでありますが、この席で改めて、旧来繰り返し述べている人事院総裁の答弁というものを、新総裁藤井さんからひとつ人事院の基本的な態度としてお述べをいただきたいのであります。佐藤総裁がこんなにたくさん答弁しているのを変えたんだというなら変えた答弁で結構でございますが、よもや変えてはいまいと私思いますから、その意味で、一貫性のある答弁でございますので、新総裁の口からひとつ人事院の基本的な態度としてお答えをいただきたい、こう考えております。いかがでございますか。
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藤井貞夫#8
○藤井(貞)政府委員 特別給のあり方につきましては、いまお話しになりましたように、従来人事院の態度というものは一貫してきておるわけでございます。それはやはり年間におきまする、特に前年におきまする民間の特別給の支給状況というものを調査いたしまして、これとの対比において公務員の特別給を上げるべき答えが出てくれば上げるという方針は、一貫していままでやってきておるわけでございます。
 ただその間におきまして、端数の切り捨ての問題につきましては、民間の状況というものが、これはやはりそれ自体が業務の経営努力といいますか、そういうことに直接関係をしてくることでもございますので、公務員の場合にはそれとは違った面があるというわけではございませんけれども、しかし、民間の状況に右へならえをいたしまして、これにならって引き上げをやります場合におきましても、民間と違って公務員の場合はいわゆる法定主義によっておりますので、本当にわずかの差でも出たというような場合に、そうこれを厳格に反映をしていくということもいかがであろうかというようなことから、端数の切り捨てについてはごしんぼうをいただきたいということで参っておるのが従来の態度でございます。その点については私も従来からよく内容も承知をいたしておりますし、前総裁の答弁の内容というものについても勉強をいたしておりまして、その大体の方向自体については異論がございません。今後ともそういう方針を踏襲をしてまいるという基本的な気持ちは現在のところは変えておらないのであります。
 ただ、従来は御承知のように景気の動向等がございまして、民間の実態というものが下がる要素が出てこなかった、毎年ずっと上がってきたというようなことで参っておりました。ところが昨年の状況というものは、こういう民間の景況が大変悪いというような結果も反映をいたしまして、その調査をいたしました結論が下がってまいりました。これはいままでもるる申し上げておりますように、従来の五・二を算出いたしましたときと違いまして、四・九五というような数字が出てまいったのでございます。そこで、やはり特別給についてもいままで民間との対比ということで処理をいたしてきておりますので、これとの平仄というような面からいたしましても、やはりこの〇・二というものを無視するわけにはまいらない。民間で現実にそういうふうに下がってきておるという経過が出てまいりました上からは、やはりこれについてほおかぶりをしてまいるわけにはいかない。私自身といたしましては、いままでやったことのないことですから、先般の委員会でも大出委員から、そういうことで長く給与制度史上に悪例をとどめるようなことは差し控えなさいというような御発言もございましたが、私自身もそういう意味ではやはり大変忍びざるものがあったことは事実でございます。ただ、調査の結果というものがそういうふうに出てまいりました場合におきましては、これを無視するということにはまいらない。そういうことをやってまいりますと、今後やはり給与の本俸的な問題の取り扱い等についてもいろいろ世間的な論議も出てくるというようなこともございまして、総合的に勘案をいたしました結果、まことに私としては情において忍びざるものがございましたけれども、こういう措置をあえてとらせていただくということにいたしたのでございます。
 ただ、将来の問題といたしましては、やはりいまの制度を踏襲してまいるということに相なりますれば来年の調査等でその結果が出てまいりますれば、むろんその結果に合わせまして措置をいたす、引き上げの要素が出てまいりますれば当然それに右へならえの措置を講じていくということはあたりまえの事柄でございます。そういう点で人事院の態度というものは従来から一貫しておると思っておりまするし、私自身もそれを踏襲し、今後とも引き続いてそういう方針でまいりたいというつもりをいたしておる次第でございます。
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大出俊#9
○大出委員 いま藤井総裁から長い答弁をいただきましたが、要点をしぼれば、旧来の佐藤総裁が答弁をしてきたその考え方というのはよく知っているし、踏襲をしてきている。これは藤井さんが事務総長をやっておられた時代があるのですから、当時の総裁は佐藤達夫さんなんだから、それが変わちゃ困るわけです。ところが、人事院ができたのが昭和二十三年ですから、私はそのときの官公労中央の事務局長ですから、以来今日まで二十八年間、今日の総務長官の西村さんも当時は郵政省においでになって、私はどうも西村さんとは人事院ができたころからのこれまた長いおつき合いなんですから、いずれもよく知っている仲でありますから、この二十八年に及ぶおつき合いの中で、一貫して端数は切り捨ててまいりまして、この端数の切り捨てというのは上げる方の端数を切り捨てたわけですからね、これは。四捨五入じゃないのですから。初めて今回藤井総裁、記念すべきことをおやりになりまして、五・二カ月分というのを五カ月に〇・二削ったのですから、人事院の歴史二十八年間で削った総裁、これは藤井さんをもって噛矢とするわけでございまして、藤井さんの顔を見るたびに私は死ぬまで思い出すんじゃないかと思うのです、あの人が総裁になったから〇・二削ったのだなということで。私はいつか質問で、総裁が入ってくるたびに恐らく皆さんが、おれの給料〇・二カ月削ったのはあの藤井さんだということになるよと言ったのですけれども……。そういう歴史的な総裁だけに、いま最後に言いわけがついているのですね。つまり、従来民間は下がる要素が出てこなかったというのですね。だが今回は下がったというのですね。ここだけが違うのですよね、いまの答弁。
 そこで申し上げますが、佐藤総裁の答弁、幾つもありますが一つだけ読み上げます。これは私の質問に対する佐藤総裁の答弁、七十一国会、四十八年八月二十八日です。「これは毎年御指摘を受けていること」なのですが、「基本的な考え方は、たびたび申し上げておりますように、この民間の特別給というのは非常に浮動的で、その年その年の景気に左右されるものだ。片やわがほうは、とにかく法律の条文の中にこれが入りますことから申しましても、相当固定的な形になる。」法定主義だというわけです。「だから下がった場合に、それじゃすぐそれに応じた下げ方が気楽にできるかどうかというと、これもなかなかそうもいかないだろうというような、いろいろ差し引き勘定してみますと、うまみもあるということで、ことしのような場合は、これはもう十分御容赦願えることと思っておるわけでございます。」今年削ったけれども、民間が下がったからといってそれじゃやすやすと削るなんということはできないのだ、法定主義だから。だから、ことしは削ったけれども、「広い意味で見るとこの差し引き勘定というのは損はないんだという、こういう実は答弁なんですね、法定主義だから。
 ところが、いままで下がったことは一度もないのですよ、いま総裁がいみじくもおっしゃるように。官民比較をやると、全部民間が〇・〇幾つか高い。それをみんな削り続けて、よくも飽きずに削ったものだと私は思うのですがね、上がるべきものが削りっぱなし。上がるべきものを削りっぱなしにして、今回初めて下がったからというので今度下げちゃったという。これは旧来の総裁答弁が御都合主義で言ったのならいざ知らず、そうでないんだとすると、これは筋が通る筋合いのものじゃない、こういうふうに私は思う。
 そこで念のために申し上げておきますが、昭和二十七年からずっと集計をしまして、二十八年が〇・〇四民間が高い。これは切ったわけですね。三十年が〇・〇一民間が高い。これも切った。ここで一遍だけ三公社五現業との関係から三月に特別手当〇・一五分の勧告をしたことがあります。このときだけは、これは下げたんじゃないからいいのですが、プラス〇・一一といって公務員が高くなったときがある、一遍だけ。これは三公五現に横に並んだのですからしようがない。その後三十二年にまた〇・〇二切っている。三十三年が〇・〇七また切った。三十四年が〇・一、三十五年が〇・一九あって切っている。ずいぶん不合理だ。〇・一九もあるものを切っちゃった。今回〇・二切ったなんていったって、ここで三十五年だけで〇・一九切っているのですからね。上がるべきものを切っちゃっている。差し引き勘定損はないはずだと前の総裁は言っているのですけれども、大変な損ですよ。大損だ。三十六年は〇・〇八民間が高い。これも切った。三十七年が〇・〇二高い。これも切った。三十八年が〇・〇四、三十九年は〇・〇六、四十年が〇・〇三、四十二年が〇・〇一、四十三年が〇・〇四、四十四年が〇・〇八、四十五年が〇・〇九、四十六年が〇・〇七、四十七年が〇・〇二、四十八年が〇・〇六、四十九年が〇・〇八、去年の五十年が〇・〇八、これは高くなるべきものを切りっ放しに切った。切りっ放しに切っておいて、今度は民間が下がったからといって〇・二切ると言う。これを集計すると一・一カ月分になるのですよ。そうすると、佐藤総裁の答弁からすれば、差し引き勘定して損はないじゃないか、だから勘弁しなさいよ、おわかりください、法定主義なんだから、民間が下がったからといってその容易に気楽に下げるわけにいかないのだから、広い差し引き勘定をしてごらんなさい、下がった場合だって下げないのだから、だから損はないじゃないですか、と答えているでしょう。これは前の佐藤総裁なら、あなたこう言ったじゃないかと言えるのだけれども、いやそれは前総裁が言ったことだと言いそうだから、前の総裁の答弁を踏襲なさるかと聞いたら、これは私も人事院におったことがあるから踏襲するとおっしゃる。踏襲するのなら、いまの答弁は撤回を願いたい。今回初めて下がったのを、いきなり切った。いまの答弁で、従来民間は下がる要素が全く出てこなかった、だが今回は下がりましたのでと言う。長い間切りっ放しで切って、今回下がったからといっていきなり切ってしまっては、前総裁が黄泉の国かなんかで泣いているんじゃないかと私は思うのですがいかがでございますか。筋が通らぬでしょう。
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茨木廣#10
○茨木政府委員 前の総裁の意図をいろいろ院議でも御協議いただいたわけでございますけれども、それで、また別の機会に、同じ年でございますけれども、十一月十六日の当内閣委員会においての説明のところで答えておるところが、また下げることがあるということをやはり予想していらっしゃったんじゃないかという点がございます。ちょっと読んでみます。「民間の給与というものは、その年その年の営業成績によって、多い年もあり、少ない年もあるというのが普通なんで、それを〇・〇幾つまできわめて克明に追跡していくというと、今度下げるときも、小数点以下二位のところでまたこちらは操作しなければならぬ。わがほうは、とにかく法律にはっきり書くのですから、一応固定的な形になるわけです。民間の場合のその年その年というのとは、ちょっとまた違った形になりますから、小数点二位以下は、まあ両面から考えてみて切り捨ててもよかろう。」云々というふうに言っておりまして、ここで「今度下げるときも」あるいは「一応固定的」という「一応」という文言を入れながら御答弁なさっている点もございます。
 それで、過去の例でも、そういうふうな関係で、四十一年でございますと〇・〇三、四十七年でございますと〇・〇五民間が下がっておりますけれども、二位のところでございますので、そのままに経過しました年も、生かされた形の年もあったわけでございます。今度の措置も、そういうことで本来ならば、従来の方式で切り捨てていきますと四・九というようになるわけでございますけれども、今度は逆に、そこのところは切り上げという、結論的に言いますと、切り上げみたいな形にしまして五カ月ということにさしていただきまして、この形が仮に民間との関係が四・九五と五カ月という形で推移いたしますれば、その点は逐次回収、と申しましては語弊があるかと思いますけれども、そこの見合いをとらせていただいたということで、その点は総裁の意図もございましてそういう結果になった点は、ひとつおくみ取りをいただきたいと思っております。
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大出俊#11
○大出委員 前回の私の質問で、皆さんの方に用意がなくて言われっ放しになったものですから、茨木さんあなたは一生懸命調べて、何とか少しこれは助け舟を出さなければいかぬということで一生懸命洗ってきたのだと思うのですが、それも百も承知なんですよ。合計〇・〇五しか泣いていない。つまり四十一年がゼロで、それから二十七年がゼロで、ゼロの年は決まっている。それで合計して〇・〇五しか持ち出していない。それじゃ差し引き勘定で損はないと言うのなら、一・一カ月と〇・〇五では、差し引き大変な損になる。〇・〇五に今度は〇・一泣いたというのだから、これは切り上げたのだ。そうすると、これは両方合わせたって、まるい数字で〇・一にしたって、〇・一五でしかない。それは一・一カ月分切っ払っておいて〇・一五ばかり何とかくっつけたからといって、前の総裁のように差し引きして損得勘定するなら、天下の公務員というものは人事院のおかげで大損ですよ。
 だから、私がここではっきり申し上げておきたいのは、やはりこれは速やかにもとに戻す、そういう姿勢が必要である。なぜならば、藤井総裁は最後までこれは何とか落としたくなかったということで、その寸前まで、私が電話を非公式におかけしたら、いや、私はこれは切りたくないのだということが、いきなり言葉に出てまいりました。実は私はその総裁の気持ちがわかっておりますからね、そういう意味で切りたくなかったのだが、周囲の情勢が、ということだったのだと私は思う。もっとずばり言ってしまえば、総裁は切りたくないのを、茨木給与局長あたりが、対大蔵省だなんだということで、不況下の勧告を出すのだからぐあいが悪いということで、総裁を一生懸命くどいたのですね。閉会中審査のときに二回目に総裁の答弁が変わってまいりまして、その裏をとってみたら、茨木局長なんというのは一生懸命に総裁に、それじゃ給与局は困るのだと言って、大分泣いたのですね。だから、私は余り総裁を責めたくはない。責めるのなら、いまうまいことを言い始めた茨木局長を責めなければいかぬのです。つまり、私に言わせれば、いろいろなことを口の先で言ってみても、事は公務員の皆さんの生活にかかわるわけですから、その意味で、この辺は一体どう考えているかということをその次に聞きたいのですが、ここのところ、労働省統計をごらんになっておられると思うのですけれども、実質賃金はどういう推移をしていますか。
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茨木廣#12
○茨木政府委員 毎月勤労統計の方で見ますと、四月を一〇〇といたしますと、五月が一〇〇・五、六月が一〇三・九、七月が一〇四・四、八月が一〇四・二と、逐次新ベースに切りかえられましたものもございましようし、それから春闘の影響が浸透してきているということもございましようが、この程度の上がり方になっております。
 それからもう一つ、いま論議の関係で申し上げますと、この夏の特別給の状況は三%程度の対前年の伸びというような数字になっております。
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大出俊#13
○大出委員 実はきょうは労働省を呼んで細かい数字を挙げて少しやりとりをしたいと思ったのですが、経済企画庁、労働省を呼ぶのを、ついた話のところで長い質問もと思ってやめたのですけれども、どうも実質賃金の低下はいささか目に余っておりまして、四カ月マイナスというようなこともございましたし、そこへもってきて、健康保険だの厚生年金だの、逆なんですが、八月、十月の値上げという問題がございましたね。
    〔加藤(陽)委員長代理退席、委員長着席〕
 それからもう一つ非常に大きな問題は、税法上の大きな問題がありまして、最近私も細かく調べておりますが、昨年千九百五十億所得減税をやったわけですけれども、この中身は課税最低限の引き上げなんですね。これは、人事院は官民比較していればいいのだという筋合いのものではない。公務員の生計の実態、点が入って法律上ははっきりしているのですから、生活の実態を離れて給与管理はできない。そういう意味で承りたいのですが、この課税最低限を据え置きにするというのは、生活の実態という意味でどういう影響を持ちますか。
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茨木廣#14
○茨木政府委員 消費者物価等が上がってきておるわけでございますから、課税限度のところがそのまま据え置きになるということは、そこの点で見ますれば、それだけ課税される点がきつくなってくるという作用を営んできておるものだというように考えております。
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大出俊#15
○大出委員 だから、私が根本的な問題にさかのぼってきょうは少し議論したいというふうに思ったというのは、最近また品目追加の消費者物価指数の基本になる資料を、統計法十四条がありますから、経済企画庁はなかなかお出しになりませんが、これはILO第一回総会で決めたことですから、賃金にリンクするのですから、そういう意味で消費者物価指数というものは一遍じっくりこの席で突いてみなければならぬと思っておるのと、もう一つは、税法上の関連で、単なる官民比較だけで果たして公務員の生活の実態の管理ができるかという問題がある。
 そこで、いまおっしゃるように課税最低限を据え置きにした。昨年は、四人世帯で年収百五十方、これを三十三万引き上げて百八十三万にしたわけですね。これが財源で千九百五十億です。つまり、四人世帯の場合に百八十三万、ここまでは税金がかからない。ところが、これを本年五十一年は据え置きにした。きのうきょうの新聞を見ると、与党の政調会あたりも来年もどうもほおかぶりだというわけだ。そうすると、五十一年、五十二年課税最低限度据え置きなんですね、物価が上がっているのに。いま茨木さんのお言葉の中にも、物価調整をしないとすれば生活にそれだけ響く、こういうお話ですね。つまり、百五十万というのを百八十三万に三十三万上げたというのは、当時の説明どおり明確に物価調整なんですね。二年間上げなければしからば一体どうなるかといえば、所得税というのは累進課税ですから、所得がふえれば税率が高くなるのはあたりまえ。だから、年収二百万という人の場合、これは十六カ月計算。十七カ月計算、ボーナスその他の特別給の額によって計算の仕方が違いますが、年収二百万ということになると、 つまり公務員なら今度は五・二が五になったのだから十二カ月プラス五だから十七カ月計算ですね。月給は幾らになりますか。——いいです、時間がないから。十六カ月の計算なら、十二カ月プラス四カ月で計算すると、二百万の年収で十二万五千円ですよ。公務員のように五カ月という計算をすれば、十七カ月ですから十一万七千円ですよ、端数がちょっとございますが。これで年収二百万、この方の所得税を計算しますと、現行なら税法上は何と一万一千円ですよ。これが、課税最低限を引き上げないでほったらかしておくと、一年間で一つ上のランクに行く。なぜかというと、いま全産業平均でいきますと八・八%の賃上げですから、その他の手当その他を入れるとおおむね一〇%という計算をすれば、年収二百万の方は二百二十万になるわけですから、二百二十万になると、累進課税ですから税法上一つ上のランクに行って、一万一千円の所得税はいきなり二万四千円にはね上がるわけです。来年も課税最低限を引き上げないとすると、さらに一〇%のベースアップがあるともう一つ上のランクに行きますから、何と所得税は四万三千円になる。現在一万一千円の特別税が四万三千円になる。年収二百円というのは、課税最低限百八十三万ですからすれすれの人ですよ。こういう現実がある中で〇・二切られるということになると、家計簿の上では奥さん大変だ。だから〇・二だからいいやという筋合いにはならない。人事院の側がどうも官民の給与比較だけで物を考えて今日まで来ているわけだけれども、消費者物価の指数の動向だとか、これはずいぶんインチキだらけでどうしようもないなという気が調べてみてする。税法との関連から言ったってこれは大変だという気がする。そういう意味を含めて、やっぱりもう少し真剣に、事〇・二であっても、これはお考えいただかなければならぬと思っているわけですよ。
 そういう意味で総裁にさっき私は附帯決議の趣旨を申し上げましたが、現在の公務員の生活の実態というのは大変に苦しいところにあるという認識を深めていただきたい。そこで、附帯決議の趣旨に従って、総裁はいまの世の中の動向を考えて、いまの官民比較のやり方だけで果たしていいかという問題もあるので、そこらを一体どう考えているか。民間の賃金というのは、国際的にそうであるように、物価上昇の動向とリンクしているわけですから、そこに無関心でいられては困る。そこらのところを含めて総裁の物の考え方——今度は切り下げたわけですけれども、しまいまで総裁は切り下げたくないと私に言っておられましたが、御心境を承っておきたいと思います。
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藤井貞夫#16
○藤井(貞)政府委員 お話でございますが、人事院といたしましてはやっぱり組織がございます。したがって、種々の論議があることも事実でございますけれども、正式に人事院の態度として外に表明をされた事柄は、これは人事院総裁たる私の責任でございます。そういう点で申し上げておることの内容については十分検討もし責任も持ってやっておるというつもりでございます。
 ただし、この特別給の問題につきましては、るるお話もございましたのですが、私自身としてはまことに忍びないという気持ちが強かったということは事実でございます。何かちゃんとした理屈が通りさえすればこういうことはしたくないという気持ちは重々ございました。ただ、この点は御論議のあるところでございましょうけれども、従来は切り捨てをしておりましたのはコンマ二位のところでございまして、二位だからそれは無視していいじゃないかとかあるいは一位はだめだとかいうその点の評価というものは、いろいろ御議論・があるところとは思います。思いますが、従来は、いろいろ特別給の性格から言いまして、民間の関係もございますので、しかし国家公務員の場合は法定主義であるというような点も考慮いたしまして、そう二位以下というようなところに変動が生じても直ちにこれを減額をするというようなことも適当ではないではないかというようなことも含めて従来の人事院の態度があったのではないかというふうに考えます。私もその点については同感であるわけですが、しかし、一位ということになりますと二位以下とはおのずから評価というものが違うことはやむを得ないというようなところで、まことに私といたしましては意に染まないところではございましたけれども、厳然として数字が出てきたということの結果はやはり無視ができないのではないかということからこういう措置をお願いをいたした次第でございます。ただその間に、そんなことは十分じゃないじゃないかという御批判があるかと思いますが、人事院は人事院なりにできる限りの配慮は加えたということのつもりでございます。公務員の生活実態その他についてはもちろん人事院といたしまして重大な関心を持っております。また、しょっちゅう組合の方々等もお見えになりまして、そのお話は十分私としてもひざを交えて承っておるような次第でございます。今後もそれらの点についての配慮は無論十分に加えていきたいという所存であることは申すまでもございません。
 ただ、現在やっております官民比較のやり方の問題というのは、過去の経験から申し上げまして、いろいろ消費者物価その他の点もそこに溶け込んでおるというようなことから参っておりまして、かなり長い年月が経過をいたしておりますので、それなりの評価は受けておるのではないかとも思いますけれども、しかし、これは万古不易であって、絶対にそれは正しくて改める余地のないものだというわけではございません。そういう思い上がった態度をとっておるわけではございません。ただし、経験上いままでこの方式というものがまずまず御納得を得られるような線として継続をしてきておりますので、それなりの評価、というものはされてしかるべきではないかと考えておるのでございます。しかし、お話のような点につきましても無関心であっていいわけではございませんので、それらの点も問題点といたしまして積極的に取り組む努力は続けてまいる所存でございます。
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大出俊#17
○大出委員 なるべく能率的にと思って、余り長い質問はいたしませんが、問題の焦点はいま申し上げている問題でございまして、この点について西村長官、私は郵政省の労使関係で長い間おつき合いした先輩でございますから、給与その他についてもずいぶん詳しい西村さんでございますからよけいなことは言いませんけれども、公務員というのは、大学をお出になって同窓会をやったりしてもそうなのですが、民間に行った方、公務員になった方の間に、景気のいいときにはどうも公務員というのはじっとしていなければならぬ、あいつはあの会社に行ってべらぼうに金もらっていやがって、金回りがよ過ぎる、おれの方は十年一日でということになるわけです。私も西村さんも同じ郵政省のかまの飯を食ったわけだから、そういう話を何遍かしたことはございます。ところが、少し今度は世の中の経済情勢が変わると、いいときにはうらやしく考えている公務員が、悪いときには現状維持でいってくれれば、やれやれ悪いときばかりはないからということになるのだけれども、民間動向が少し変わった途端に、積算をすれば損得勘定で切らぬでもいいのにずばり切ってしまう。人事院の総裁の心中は、さっき十分な御答弁いただきましたからわかっているわけですけれども、それでもどうもちらっと切られておるということで、これではやはり顔を見たくなるという心境なのですね。私はやはり附帯決議というのは、そういう趣旨で法定主義をとってきたのだから、景気動向いろいろあるけれども、いいときにいきなり上げてくるのじゃないのだから、せっかく出てきた格差だって切られるのだから、せめて悪くなったときに人事院が防波堤になってくれて、ちょっとはよけい給料をもらってない公務員の立場というものを考えるということだっていいだろうという気が世の中にある。そういう意味で総務長官に、この種の附帯決議を付したいその趣旨についてひとつ御意見を承っておきたいのです。
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西
西村尚治#18
○西村国務大臣 大出先生さすがにこの道のべテラン、専門家であるわけでございまして、先ほど来累積が一・二カ月とかいろいろ傾聴に値するお話を承りました。確かに、そういった点考えさせられるのですけれども、他方人事院の方でも、聞いてみますと、いろいろ苦心し配慮されておる跡がうかがわれるわけです。
 ところで、政府としましては、たてまえは公務員の給与は広く国民の理解、納得の得られるものであるべきだという立場をとっておるわけです。どうしたら国民の理解、納得が得られるかというと、やはり官民の給与の均衡を保つということが主点になるかと思うわけです。その官民給与の均衡を保つためには、政府が自分でどうこうというわけにまいりませんので、これは申し上げるまでもないことですけれども、今日まで専門の第三者、中立的な立場にある人事院の勧告を尊重し、これの完全実施ということを目指してきておったわけでございます。今度この特別給の減額、確かに先生おっしゃるお気持ちもよくわかります。理解できるのですが、ただその附帯決議について政府がどう思うかという問題につきましては、私ども政府としましては、あくまで係数とか金額とかそういうようなことにつきましては、専門的な立場にある人事院の方で責任を持って公正に結論を出していただく、それを完全実施するという立場にあるものですから、いま政府が、そのおっしゃいました附帯決議についてどう考えるかということについて意見を差しはさむことは、どうもちょっと差し控えさせていただきたい、もっぱら人事院の方で御善処を願いたい、かように考える次第であります。
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大出俊#19
○大出委員 せっかく西村さんが総裁の隣に座っていて手持ちぶさたで困っているようだから、少し口をきいてもらおうと思って聞いたのですが、そこで重ねて人事院の藤井総裁に承りたいのです。
 もう一つ特別給について大きな問題があるのは、比較ベースの問題です。これも前からさんざん申し上げてきましたからよけい申しませんが、この比較給与、つまり民間と特別給を比較する基礎ですね。これは公務員の方と民間との取り方が、片方は三者ベースなんて言っておりますけれども、片方はみんな入っているわけです。ここのところは今回はどういうふうに考えておられるのですか。
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茨木廣#20
○茨木政府委員 この特別給、一般の方は四月時点の給与を比較するということでつかまえてまいりますけれども、特別給の方の関係は、どうしても年間で合わせませんと、それぞれ民間の支給時期もいろいろまちまちでございます。そういうことで年間でつかまえる、こういうことをやっておるわけでございます。そこで、年間でつかまえてまいります際に、事業所ごとに特別給として払いましたものを一括つかまえてきて、そして決まって支給される年間の給与で、それを二期に、六カ月ごとに区切りますけれども、割り返しまして係数を出すという方式をとるわけでございます。これを個別の職員ごとにというふうに年間のものをやるということはなかなか大変なことでございますので、どうしてもそういうような大まかな比較でやらざるを得ないというところでございます。
 こちらの方は、御案内のように三者給を基礎にして算定しているということでございまして、当初はそう乖離はなかったかと思いますが、その後いろいろな手当ができてまいりましたので、その辺をおっしゃりたいのだろうと思いますが、今回もその点をいろいろ吟味いたしました。しかし前にもお答え申し上げましたように、そこまで入りますと、係員のところとかそれ以上のところとか、対応関係でいろいろきめ細かな検討を今度は加えてまいらなければいかぬので、今回はそこまでメスを入れかねたわけでございます。
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大出俊#21
○大出委員 これは私はけしからぬと思っているのです。これは念のために申し上げておきますが、時間がありませんから、それでやめますけれども、公務員の方はいわゆる三者ベースというようなことです。民間の特別給と比較する場合に、本俸、扶養手当、調整手当の三つが基準ですね、その他の賃金は別ですけれども。ところが公務員の方は本俸、扶養手当、調整手当で計算をしていて、民間の方は所定内給与ですから全部入っている。だから本来比較すべからざるものを、比較し得ないものを比較している。だからいつかも申し上げましたが、ちょっとここに数字がありますが、住居手当などというものが九百九十二円も民間は入っておったり、寒冷地手当が千四百七円も入っておったり、特殊勤務手当が入っておったり、あるいは通勤手当が入っておったりする。これは前のものですが、通勤手当が三千七百八十円ですか、住居手当が九百九十二円ですね。そういうものを入れたものが向こうは何カ月分になっているわけです。ところが公務員の方は、さっき申し上げたように基本給で算定しているわけですから、本俸、扶養手当、調整手当しか入っていない。通勤手当だ、住居手当だ、寒冷地手当を入れているわけじゃない、特別給の比較には。こんな不合理な比較はないですよ。だれが見たって不合理千万です。だから早く直せと言ったっていつになっても直さない。だから、こっちは三つしか計算しないのだから比較の仕方が違うのです。したがって、これは五・二カ月分というけれども、四十六年度でいけば四・六カ月分しか民間に比べて公務員はもらっていないことになる。四十七年は四・六、四十八年で四・五九、四十九年で四・九九、五十年で四・九七、つまり三者ベース比較でなくて、所定内賃金で比較すると五・二カ月ない。四・六、四・六、四・五、四・九九、四・九七にしかならない。こんな基本的に不合理なことをほおかぶりしている手はないじゃないかということになる。
 そこで、理屈を言うならば、つまり課長だとかなんとかはよけいもらっているんだから、係長だってよけいもらっているんだから、そういう職務によって調べなければならぬと言うから、あなた方に資料を出してくれと言った。正当性がないじゃないか。そうしたら出してきたけれども、何のことはない。これは、民間における特別給の職務の段階別年齢階層別の状況というので、いつの調査かと思ったら昭和四十五年と書いてある。人が笑うよ、茨木さん。これはいいところへ出せぬね。人が笑う。昭和四十五年職種別民間給与実態調査による。片方のやつは、もう一枚よこしたから何だと思ったら、民間における特別給の職務の段階別年齢階層別の状況、いつかと思ったらこれは昭和四十六年。いまは五十一年なんですからね。そうすると四十五年、四十六年の資料しか中身はなくて、それであなた方理屈を言う資格ないですよ、五年も前のものを。そうでしょう。だからいまのような理屈をおっしゃるなら、いまの私の——特別給の比較が根本的に間違っているんだから、五・二カ月民間並みに払っていますなんて言ったって、四・六じゃないか、一番高いところで四・九九じゃないか。公務員の方は本俸、扶養手当、調整手当しか入れない、片っ方は通勤手当から住居手当から寒冷地手当からみんな入っているんだから、それで比較して民間並みに出しました——冗談言っちゃいけない。その上に、今度は端数を切っちゃった。そんなばかなことはないと言うんだ。中身をごとごとおっしゃるから、それじゃそれも出してくれと言ったら、四十五年、六年の資料しかない。これは人事院の義務ですよ。この間あれだけ言っているのに、今度また出てこない。これはあなた方幾ら答弁したって、資料がないのに答弁のしょうがないんだから、しない方がいい。こういうことで公務員を虐げちゃいけません。うまいことを言って、低いところで抑えて、五・二カ月分出しましたなんて体裁のいいことを言う。わずか〇・九かそこらを切り上げましたと言っていばったって、本来五・二もらってないんだから、四・六しか。そういういいかげんなことを人事院やっちゃいけません。いままで初任給の決定の方法だって、あるいは逆較差を生ずる教員の問題だって、看護婦さんの問題だって、さんざん指摘してきた。とうとう初任給の決定方式なんというものは私の言ったとおりになっちゃった。人事院の尾崎理論破れたり。逆較差抜きなさいと言ったら、それも抜いたんだから。これまた人事院の論理破れたり。破れっ放し。つまりこの特別給の比較方式だって明確に間違いなんだから、こんな酷なことを公務員に強いるのは間違いなんだから、これはやめなさい。何で三者ベースで比較するなら三者で比較しないんだ。基本給なら基本給で、所定内で比較するなら公務員の方も所定内でなぜ比較しないのか。それから行口と作業員の関係だってそうだ。これはひどいものですよ。こんなことをするなんというのは、人事院はわかっててやっている。なるべく低く抑えようと思って、後ろの方に大蔵省がいるから。そういうことは感心しない。
 私はここで一言申し上げておきますが、つまり中身が係長だの、職種別に、階層段階別にというんだから、今回の、つまり民間が落ちたから落とすんだと言うんだが、差が出たと言うんだけれども、しからば、その段階別の資料を四十九年、五十年、五十一年出してください。それだけ申し上げて終わります。
 附帯決議は後でひとつ相談いたします。
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茨木廣#22
○茨木政府委員 四十五、六年の当時は、例の特別調整額を一部特別給支給の基礎に入れる、その準備といたしましてあの当時そういう意味の調査をやったわけでございます。したがって、いま御指摘のような資料ということでございますと、これからまた先の方でそういう調査をやりまして検討をしなければいかぬわけでございまして、そういう意味で最近のものはいま手元にはございません。
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大出俊#23
○大出委員 最近のがなくて最近の話をするというのは、どういうわけですか。給与というのは、いま西村総務長官は、人事院が科学的に、方式があって算定して出してきたと言った。ちっとも科学的じゃないじゃないですか。非科学的きわまるじゃないか、こんな科学的な世の中に。人事院の給与局なんというものはらちもないものだと思って——角野さんが横で何か言っているけれども、まことにらちのないものでね、特別給に関する比較方式というのは理屈がないのです。理屈がなくて公務員の特別給を抑えている。そういうことをしてはいけません。だから、資料がないとおっしゃるならば出せないのでしょうから、資料が出せなければ四の五の言いなさるな、言うことを聞きなさいと言うのです。そうでしょう。そうしなさいよ。
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茨木廣#24
○茨木政府委員 民間のものずばりというやつはいま申し上げましたようなわけでございますが、そのほか、最近の労働時報等に出ましたもので見ますと、やはり民間の上下の配分と申しますか、あるいは勤続年数等の考え方というのは、前とそう変わっていないようでございます。したがって、私どもといたしましては、今後よく検討はしてまいりたいというように考えていますが、何分その後できてまいりました通勤手当でございますとか住居手当でございますとか、そういうものをそのまま配分の基礎に使うということもきわめて非合理でございますので、その辺大変悩んでいるわけでございます。
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大出俊#25
○大出委員 悩んでいるんだと言うのだから、矛盾を感ずるから悩んでいるのだから、世の中に矛盾がないものを悩む必要がないんだ、そうでしょう。あなたは矛盾があるから悩んでいるのだから、やがてまたこれは変わるのだから、どうせ私の言ったとおりいままで変わってきているのだから。だから、やはり資料はお出しいただかぬと困る。そういう意味でひとつ附帯決議をつけますから、あなたの方は御努力を願いたい、これだけ申し上げて終わります。
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渡辺美智雄#26
○渡辺委員長 次に、木下元二君。
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木下元二#27
○木下委員 一般職職員の給与法改正案について質問したいと思います。
 今回の改定は、昨年と同様消費者物価上昇率を下回るきわめて不満な内容となっています。ところが、指定職など一部特権官僚には、昨年管理職手当のカットとの見合いで改善を手控えた分を上乗せをし、一般の職員を上回る引き上げを行っています。これは特権官僚優遇の上厚下薄の給与体系を一層強化しようとするもので、問題があると思います。一般の職員の低い改善率や国民の生活実態から見まして納得できるものではありません。一般の職員よりも上回るような大幅な改善をしなければならないという必然性や緊急性もないと思うのです。この点について総務長官と総裁の見解を承りたいと思います。
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藤井貞夫#28
○藤井(貞)政府委員 指定職の引き上げ率が、本年の場合、一般の平均引き上げ率よりも上回っておるということは事実でございます。この点につきましては、実は御承知のように、昨年非常に民間の景況等が悪化しておったような状況もございまして、これに伴って賃金カットなり何なりが行われたというような事実がかなり出てまいっておりました。したがいまして、公務員についてもこの点はやはりほおかぶりをすることは適当でないということから、指定職その他のいわゆる上級の公務員についても、それに右へならえの措置を講ずることが適当であるというふうに考えたのでございます。
 そのやり方といたしましては、課長級以上については管理職手当、いわゆる特別調整額というものがございますので、その分についてのカットをする。役付のカットに見合うものはそういう方法がございますので、この措置を講じたわけでございます。その期間は一年ということにいたしまして、その後は民間の状況等もだんだん変わってまいったこともございまして、課長級の特別調整額のカットにつきましては、この四月から取りやめにいたした次第でございます。
 ところが、御指摘の指定職でございますが、これは特別調整額等も全部俸給表に組み込んだ形で俸給表自体ができ上がっておるということもございます。したがいまして、特別調整額見合いのカットということをやるわけにはまいりませんので、俸給表自体についてそういう配慮をいたしたということで、全体として見ますと、指定職の俸給表の去年の引き上げ率は非常に低いところで抑えざるを得なかったということがあるわけでございます。一方、指定職につきましては、民間の重役級とかそういったものへのリンクをある程度配慮はいたしております。その調査を毎年ということではございませんがときどきやっておりまして、それも参考にしながら決定をするという作業もやっておるわけでございますが、ことしはこの調査もやりました結果が出てまいっておりまして、民間の場合かなり大幅なアップが結果として出てまいっております。そういう事実を踏まえ、かたがた先刻申し上げました特別調整額のカット分の復元ということとも照応するために、要するに去年の抑えた分を加味をいたしますというような方法で指定職の俸給表の改定措置を講ずることにいたしたいということでございまして、高級官僚についての優遇措置を特段に考えておるというたてまえではございません。
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西
西村尚治#29
○西村国務大臣 ただいま人事院総裁が答弁なさったとおりの事情によるものでございますので、御了解賜りたいと思います。
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