公害及び交通安全対策特別委員会

1983-05-13 参議院 全131発言

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会議録情報#0
昭和五十八年五月十三日(金曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十一日
    辞任         補欠選任
    目黒今朝次郎君     村沢  牧君
 五月十三日
    辞任         補欠選任
    村沢  牧君     目黒今朝次郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         宮之原貞光君
    理 事
                梶原  清君
                福島 茂夫君
                本岡 昭次君
                中村 鋭一君
    委 員
                伊江 朝雄君
                石本  茂君
                沖  外夫君
                山東 昭子君
                関口 恵造君
                内藤  健君
                中村 太郎君
                増岡 康治君
               目黒今朝次郎君
                小平 芳平君
                中野 鉄造君
                美濃部亮吉君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  長谷川 峻君
       建 設 大 臣  内海 英男君
       国 務 大 臣
       (総理府総務長
       官)       丹羽 兵助君
   政府委員
       内閣総理大臣官
       房交通安全対策
       室長       滝田 一成君
       青少年対策本部
       次長       瀧澤 博三君
       警察庁交通局長  久本 禮一君
       運輸大臣官房総
       務審議官     西村 康雄君
       運輸省鉄道監督
       局国有鉄道部長  棚橋  泰君
       運輸省自動車局
       長        角田 達郎君
       運輸省航空局長  松井 和治君
       高等海難審判庁
       長官       佐藤 鉄郎君
       建設省都市局長  加瀬 正蔵君
       建設省道路局長  沓掛 哲男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        今藤 省三君
   説明員
       公正取引委員会
       事務局経済部調
       整課長      糸田 省吾君
       公正取引委員会
       事務局経済部団
       体課長      植松  勲君
       文部省初等中等
       教育局高等学校
       教育課長     中島 章夫君
       文部省体育局学
       校保健課長    森脇 英一君
       厚生省医務局指
       導助成課長    柳沢健一郎君
       消防庁救急救助
       室長       大山 昭夫君
       日本国有鉄道理
       事        坪内 享嗣君
       日本国有鉄道運
       転局保安課長   岡山  惇君
       日本国有鉄道施
       設局土木課長   村上  温君
       日本国有鉄道施
       設局踏切課長   斎田  登君
       日本国有鉄道電
       気局信通課長   林  義郎君
       日本国有鉄道工
       作局車両課長   副島 広海君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○公害及び環境保全並びに交通安全対策樹立に関する調査
 (交通安全対策に関する件)
    ─────────────
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宮之原貞光#1
○委員長(宮之原貞光君) ただいまから公害及び交通安全対策特別委員会を開会いたします。
 公害及び環境保全並びに交通安全対策樹立に関する調査を議題とし、交通安全対策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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本岡昭次#2
○本岡昭次君 昨日、東北新幹線で、時速百七十キロというスピードで走行中の「やまびこ」の全車両十二両の片側の全部のドアが突然全開するという事故が起こったということで、きのうからきょうにかけての新聞、またテレビ等で報道されています。幸い乗客に転落というふうな惨事がなかったということ、これは非常に幸いでありましたが、しかし同車両が三月二十四日の定期検査、また先月十八日に検査したばかりの状況の中でこうした事故が起きたということで、新幹線の安全について国民がショックを受けていると私は思います。私も実はショックでしたが、事故の概要あるいは調査結果等について、運輸省あるいはまた国鉄当局から、ここで報告できることをひとつ報告していただきたいと思います。
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棚橋泰#3
○政府委員(棚橋泰君) まことに先生御指摘のように、非常に重要な問題でございまして、このような事態が起こったのはまことに遺憾だと思っております。早速、昨日来国鉄当局、本日も関係の方から事情の聴取を行っておりますが、基本的には設備の面と人為的な面が重なったものではないかというふうに思っております。
 詳細な技術的問題については、国鉄の方から御説明を申し上げるのが適当かと存じます。
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坪内享嗣#4
○説明員(坪内享嗣君) 昨日の事故につきましては、大変利用者の皆様に御不安をかけ、また御迷惑をかけましたことを深くおわび申し上げます。私どもも大変重大な事故と考えまして、これから緊急対策を行う一方、さらにこの事故の解明に努力したい、重大な衝撃を受けているところであります。
 それでは、ちょっと事故の概要を御報告させていただきたいと思います。
 十時十五分ごろでございますけれども、東北新幹線の大宮—小山駅間で「やまびこ」の一七B列車、一七号でございますが、これが百七十キロで力行運転中に、戸閉め表示装置が運転台で減灯したということを運転士が認めまして、非常停止手配をとっております。その直後に非常ブザーが鳴りまして、また第三ユニットの異常を知らせる表示灯が点灯したということを認めております。それで、五号車のデッキにおりました検札中の車掌が、進行左側のドアが開くのを認めて、非常ボタンを押しておるということでございます。それで、お客様の安全を確認して十五分停車の上に、那須塩原まで参りまして前途運休したというのが概要であります。
 原因でございますけれども、昨日以来徹夜で調
査中でございますが、現在判明したところでございますけれども、まずこういった走行中にドアがあくということは、新幹線ではドアの保安装置がございまして五キロ以上ではそういうことがない仕掛けになっておるわけでありますが、その仕掛けが働かなかったということが第一点であります。
 それから第二点は、車掌スイッチが本来上下に動作する仕掛けになっておりまして、下にスイッチを押しますと閉じまして、上に上げますと開く状態になるわけでございますが、これが普通、本来ならば全部「閉」の位置にあるべきはずでございましたが、七号車のドアのスイッチが「開」の位置になっておりました。これはまだ、なぜそういう状態になったかというのをいま現在分解して調べておりますけれども、本来こういうことはないはずでありますけれども、それが何らかの原因で固渋をしたというふうに考えております。要するに動かなくなってしまったということでございます。
 そういうことで、七号車の車掌スイッチが「開」の位置になっていた。そこへ車掌が、本来——この七号車のスイッチ扱いというのはちょっとややこしいのでございますけれども、車掌スイッチの扱いと、それからもう一つお客様が間違って扱ってはいけないということでかぎを持っておるわけであります。そのかぎを差し込んで、しかもスイッチを扱ってドアが開くという構造になっております。ところが、本来車掌の取り扱いとしては、停車してかぎを入れまして、かぎを扱って、それからドアスイッチを扱うというふうになっておるわけでございますが、車掌が、当時大変込んでおりましたものですから、かぎをまず入れてドアを開く準備をして、それで検札して、それから駅へとまったときにスイッチを扱おうと、こういうことでかぎを入れたわけであります。ところが、いま申し上げましたように、その七号車のドアスイッチが「開」の位置にございましたものですから、それとかぎと両方で開き指令が出たわけです。そこにいま申し上げましたように保安装置が——これはドアを押しつけている油圧系が故障したものですから、そしてその故障の原因から保安装置が働かなくなりまして、それでドアが全開したというふうに私ども現在推定をいたしております。
 これは、いずれにしましても、たとえ間違って扱ってもこういったことは絶対あってはならないわけであります。当面、私ども緊急対策といたしましては、車掌の取り扱いについてはルールどおりにとまってから扱ってもらうということをさらに徹底するということが第一点。それから、いま申し上げましたこの故障の原因でございますが、この油圧系もいま仙台の車両基地でいろいろ調べておりますけれども、これの総点検、そしてスイッチの総点検、これを緊急にやりたいというふうに考えております。
 それからさらに、こういったシステムの問題点、これはいろいろちょっとここで御説明するのはなかなかむずかしいわけでありますが、いろんなことを考えましてこういうシステムを組んだわけでありますけれども、しかしこういう事故が現実に起こっているということから、このシステムの再点検を早急に全社挙げて取り組みたい、かように思っております。
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本岡昭次#5
○本岡昭次君 また後ほど、わが党の目黒委員がこの問題について専門家という立場でいろいろ質問があろうかと思いますが、三月二十日に上越新幹線で火災事故が起こって、それについての原因、対策等の国鉄の文書を私は読ませていただき、また同じ日に東海道新幹線で送電故障があって、その断線の理由が不明であるというふうな事柄。新幹線は絶対安全なんだという状況でなくなりつつあるということに私は不安を持ちますし、新幹線は一たび間違えば大変な人身の事故につながり、多くの人命を失うということになるわけで、最近の状況を見るときに、新幹線に対するさまざまな安全装置という問題について、いまも出ていましたけれども、再度点検し、そして検討し直さなければならぬものは検討するという慎重な対応が必要ではないか、私はこう思っておりますが、その点についてひとつ運輸省の方の発言を私はいただいて、後はまた目黒委員の方に任せたいと思います。
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棚橋泰#6
○政府委員(棚橋泰君) ただいま国鉄から詳細に御報告申し上げましたとおりでございますが、いずれにいたしましても先生御指摘のように、新幹線につきましては、長年安全であるということで国民の信頼を得ておるわけでございますから、そのような信頼を今後裏切ることのないように、早急な措置を国鉄においてとり、それを私どもも十分監視していきたい、かように思っております。
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本岡昭次#7
○本岡昭次君 それでは、次の問題に入ってまいりたいと思います。
 十一日から春の交通安全運動が始まったわけですが、最近の新聞報道によりますと、交通事故の死者数は、昨年よりもペースが早く、このまま推移をたどると本年は昭和五十年以来の一万人に迫る可能性が強い、このように言われておりますが、昨年からの死傷者数、あるいはまたその増加傾向及びその理由、特徴点、そうしたものについてひとつ簡単に御説明をいただけたらありがたいと思います。
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久本禮一#8
○政府委員(久本禮一君) 今年の交通事故の発生状況と特徴につきましてお答えを申し上げます。
 まず、本年三月末の交通事故の発生状況でございますが、事故の発生件数につきましては、十一万三千八百四十四件と、前年の同期に比べて六%、六千四百八十八件の増加でございます。交通事故による死者数は、二千百十八人でございまして、前年同期に比べて百六十四人、八・四%増加をいたしております。負傷者数につきましては、十四万二千五百六十四名で、七千二百二十一名、五・三%の増加でございます。なお、事故件数と負傷者数は概数でございますので、御了解いただきたいと思います。
 次に、本年三月末の死亡事故についてその特徴点を申し上げたいと思うのでございますが、第一に年齢層別では、十六歳から十九歳の層、二十歳代、三十歳代といった若年層と七十歳代の高年齢層の増加が目立っておりまして、中でも十六歳から二十九歳代の若年層は全死者数の約三分の一を依然として占めているという状況でございます。
 なお、死者を交通の状態でその特徴を見てまいりますと、原動機付自転車に乗っておる最中及び自転車に乗っておる最中の事故は減少をいたしておりますが、自動車に乗っておる間の事故及び自動二輪車に乗っておる間の事故と歩行中の事故につきましては増加をしておるという状態でございます。
 次に、事故の類型について見てまいりますと、歩行者が横断をしている最中の横断事故及び若年層の無暴運転によると見られる車両単独事故等の増加が目立っておるというのが、本年の三月末における死亡事故を中心にした特徴でございます。
 以上でございます。
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本岡昭次#9
○本岡昭次君 私は、説明のときに、五十年以降一万人に迫る可能性が強いと言われているという、そういう状況の説明をしたんですが、この問題はどうですか。
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久本禮一#10
○政府委員(久本禮一君) 死亡事故の増勢につきましては、ここ一両年各方面からその危険性を指摘されておるところでございます。
 私どもといたしましても、本年の死亡事故の増加傾向、さらに昨年と比較しての増加の状態というものは、先生御指摘のようなまかり間違えば一万人にも達するという危惧を大きく持っているところでございまして、行政としてはこういった状態にならないような最善の努力を果たす環境にあると考えております。
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本岡昭次#11
○本岡昭次君 八千人ということに一つの数字的な標準を置いて死亡事故をなくしていくんだといるふうな論議が二、三年前にはあったわけで、八千人だからいいというわけでないんであって、一人のとうとい命も交通事故によって失わしてはならぬということが究極の目的であろうと思います。その中で、一万人以上に迫る可能性が強いということで、高齢者とそれから若年層のところに
特徴があるといういま報告受けました。
 その中で、まず初めに高齢者の問題を取り上げてみたいと思うんですが、高齢化社会がどんどんと進行をしているという状況で、当然これから六十歳以上、七十歳以上の方の交通事故に遭遇するという可能性は、これはもう当然高くなってまいります。したがって、行政の側としては、高齢化社会に対応する、高齢者が増大するという一つの社会の状態にどうこの交通安全対策というものを適合させていくかという明確な対応がなければならぬのじゃないかと思います。言ってみれば、いままでになかった新しい対応を高齢者に対して行わなければ交通安全対策そのものが不十分になる、こう思うんですが、その点についてはいかがですか。
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久本禮一#12
○政府委員(久本禮一君) 高齢者の問題につきましては、一般的でございまして、警察だけで処理できるものとは考えておりませんが、警察としても、いままでのやり方を参考にいたしまして、そういった状態に対応していく努力をする必要があるとは考えております。
 それで、具体的なこの点についての警察としての取り組みでございますが、現在もそうでございますが、つとに若年層に対する対応策というものは交通警察の大きな課題であるわけであります。これと同じような考え方で、高年齢層につきましても、最近の高齢化社会の発展の中で交通安全上の措置を講じていく必要があると考えております。
 ただ、若年層の場合と異なりまして、たとえば学校といったようなもの、あるいは職場といったようなもの、そういったいろいろ働きかけをする機会に高年齢層の場合には乏しいというような状態もございますので、一般的に申し上げますと、若年齢層に比べてはかなり対策が困難であるというのが偽らざる実情ではないかと思うのでございますが、これは具体的なやり方の中でできるだけ克服をしてまいりたいということでございます。
 そういった意味から申し上げますと、高年齢者に対する交通安全上の対策というものは、あるいは免許の各種手続、あるいは交通安全教育といったような人に対する働きかけの中で主として行っていくということが、全体のバランスの中では最も比重が高いのではないかというふうに考えているわけでございます。
 したがいまして、こういった点につきまして、高年齢者特有の交通安全に関する種々の問題についての検討をますます進めていきたいと思うわけでございますが、こういった検討の結果を具体的な教育の機会等に生かしていくような方法をきめ細かに実施してまいりたいというのが第一でございます。
 それから、これはかつていろいろ御指摘もあったところでございますが、やはり高年齢者の行動原理あるいは行動様式というようなものを考えますと、やはり居住地の付近で安全な環境を整備していくということは、一に高年齢者だけの問題ではございませんが、特に高年齢者に対して効果のある一つの環境整備からのアプローチではないかと思うわけでございまして、従前からいろいろ御報告をしておりますような、いわゆる生活ゾーン規制あるいはスクールゾーン規制といったようなものの効果が、高年齢者の行動範囲の中に有効に機能していくような施策を強めてまいりたいということでございまして、この辺をあわせて進めていくことが当面の高年齢者に対する交通安全対策の主要な部分ではないかと考えているところでございます。
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本岡昭次#13
○本岡昭次君 高齢者の方がおられたら十分納得できる答弁でなかったと思いますが、そのことだけを詰めていくわけにはまいりませんので、納得できません、不十分だと思いますけれども、それはそれとしておきますが、これは警察だけでなく総理府等も総合的に考えていかなければならぬ問題だと思いますが、どうですか。
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滝田一成#14
○政府委員(滝田一成君) いま先生のお話のとおりでございまして、最近高齢者人口の増加とともにお年寄りの方々の事故がふえております。特に、死亡事故が、人口の割合によりました事故率といいますか、そういう面で見ますると、負傷事故はさほどでもございませんけれども、死亡事故がふえているということ。それからまた、形といたしましても、歩行者の事故が全年齢の平均に比べますと三倍近くになっている。あるいは自転車の事故につきましてもやはり三倍ぐらいにもなっているというようなこと。また最近では、さらにドライバーの中での七十歳以上の方の事故というものも相当率としてはふえてきている。そういうような問題がいろいろあるわけでございますが、交通安全基本計画の中でも、従来から歩行者の事故の防止、特にその中でもいわゆる弱者でございます子供とお年寄りの事故防止ということを施策の重点目標としてきたわけでございます。
 総理府といたしましても、関係省庁と従来から緊密な連絡をとりながらやってきておりますが、昨年度におきましても、老人の事故の実態と事故防止上の問題点というものについて、外部にも研究調査を委託いたしまして、そのまとめができたばかりでございますが、そういうようなものも今後さらに活用しながら、一般的に広報活動、また特に全国の老人クラブなどの組織を通じまして、このお年寄り方の安全指導の充実というものをさらに図ってまいりたい、こういうふうに考えております。
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本岡昭次#15
○本岡昭次君 先ほど対策の中で述べられましたお年寄りに対する教育活動というのですか、広報活動、安全についての認識を高めていくという事柄は当然ですが、やはり問題は高齢者の行動形式というんですかね、そういうものに対応した対策が必要だということです。
 そういうことで、いまも出ているように、歩行者あるいは自転車、そういう形の死亡事故が増大しているということで、結局それは道路横断という問題、あるいはまたいわゆる生活ゾーンの中にある生活道路と言われているところにおける車と人との関係、こうしたものを、高齢者がこれから増大していくということの中で、新しい対策、あるいはまたその横断歩道等についても、新しい一つの検討——陸橋を渡ればいいじゃないかといっても、陸橋を渡ることについての問題は身体障害者やお年寄りにはあるわけなんで、そうした問題について新しいひとつ検討をする必要があるんじゃないか。
 そうじゃなければ、幾らお年寄りに気をつけなさいと言って安全教育をやってみても、加害者の立場に立つ車の側をお年寄りのそうした行動形式あるいは身体障害者等の行動形式に合わせていくという、一方の側の働きかけがなければ私は不十分ではないかと思うんですが、そういう意味で生活道路に乗り入れる車の制限の問題あるいはスピードの問題等々について、あるいはまた横断陸橋と横断歩道の関係等について抜本的な検討をし直すということが必要ではないかと思うのですが、その点いかがですか。
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久本禮一#16
○政府委員(久本禮一君) 高齢者対策、特に環境整備の面からの対策というのは、老人、高齢者という層だけではなく、幼児等も含めた一般的な弱者に対する対策ということでございますので、交通警察といたしましても、そういった見地からの施策を進めるということは大きな課題であると考えているところでございます。
 それで、生活ゾーンの中における車規制のあり方でございますが、これはやはり現在の車社会は車というものが不可欠であるということを一応踏まえまして、それを現実の社会生活との間で調和を見出していくということでございまして、したがいまして幹線道路においてはできるだけ車が機能的に動けるような施策を講じていく。同時に、住民が生活をする住居区域の中では、これは必要のある車が十分に周辺の環境に注意をして入ってくるという形を基本に置いて整備をすることといたしたい。
 したがいまして、スピードあるいは特定時間帯における乗り入れ規制といったようなものにつきましては、そういったニーズを踏まえて、危険のないような動き方をしていただくようにできるだ
け効果的な規制をしてまいりたいという考え方でございまして、率直に申しましていろいろな御意見もございますが、時間をかけて御説明いたしますれば大方はそういう点について御了解がいただけるという現状でございますので、そういう線を今後着実に、従前もそのつもりでやっておりましたが、今後ともその点につきましては着実に前進をさせたいという考え方でございます。
 それから、二番目に御指摘の横断のやり方の点についてでございますが、具体的な横断の場所の状態、あるいはそこを横断する人の、どんな人が横断するかといったようなことにもよるわけでございますが、一般に不特定の方が多く集まるところで、したがってお年寄りの方も、障害者の方も、小さい幼児もそこへ来るという状態の中で歩行者を立体横断させるということは、現実に見てかなり酷な方法であるという認識は十分に持っているところでございます。したがいまして、横断歩道橋が交通の安全と機能化のために大きな役割りを果たしているということは認めながらも、その問題の持つところのこういう課題につきましては、できるだけ現実の場に応じた柔軟な対応をしてまいりたい。
 したがいまして、そういう事情があるにもかかわらず、なかなかスロープを切るとかいったような対策が十分すぐには間に合わないというところにおきましては、いろいろ関係の向きとも御相談はいたしますが、横断歩道橋と併用してそのまま平面で横断をする施設をつくるということも、やはり時宜に応じて考えていかなければならないというふうに思っているところでございます。
 ただ、その場合におきましては、やはり信号機を併設して、車の面から見ても、歩行者の面から見ても、安全に横断ができるという状態をつくり出して横断をしていただくように整備をいたしてまいりたいという考えでございます。
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本岡昭次#17
○本岡昭次君 いまお述べになりました具体的な問題を早急にひとつ対策としてやっていただきたいと思います。
 それでは、次の問題に入ります。次はトラックの大型化に伴う一般国道等における走行問題あるいはまた過積載運転の問題等について若干お伺いしておきます。
 昭和五十六年、五十七年の警察白書には、大型貨物自動車の最大積載量を五割ないし六割超過する過積載運転の事例が掲載されておりますが、最近の過積載トラックの状況はどのようになっていますか。
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久本禮一#18
○政府委員(久本禮一君) この過積載の問題につきましては、特にそのもたらすところの障害とこれに対応する施策との関連におきましてしばしば御指摘があったところでございますので、最近の過積載違反の取り締まり状況をひとつ手がかりに御報告をいたしたいと思います。
 この点につきましては、過度の過積載等の悪質な、しかも危険な運転行為を重点に取り締まりをするという考えでございまして、さらに進みまして、これらの違反行為を下命容認をした自動車の使用者であるとか、あるいは荷主等の責任追及を徹底してやるという構えでございます。そういう点に着目いたしまして、五十七年中における過積載違反の取り締まりの実態につきまして申し上げますと、五十七年中の過積載違反に関する取り締まり総件数は九万七千二百二十八件でございまして、前年に比べて六千八百七十二件、七・五%ばかり多い取り締まりをしている状況でございます。
 なお、この内容を超過割合別に若干見てまいりますと、十割未満の超過というのが、これは取り締まり件数でございますが、七万九千百六十一件でございまして、前年に比べて五千三百五十八件、七・三%増加をしておりますが、十割以上といった悪質な高程度の違反に対しましては、一万八千六十七件で、対前年比千五百十四件、九・一%増という取り締まりを執行しておるところでございます。なお、下命容認、両罰規定の適用等背後責任を追及いたしましたものは五千二百八十二件でございまして、前年に比べて千三百二十四件、三三・五%増の取り締まりを実施しておるという状況でございます。
 以上が五十七年における取り締まりの実数でございますが、こういった点を踏まえまして今年も精力的な対応をしてまいりたいという考えでございます。
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本岡昭次#19
○本岡昭次君 過積載そのものの違反という事柄での追及、取り締まり、それは警察にこれからも大いにやっていただいて、そういうものがなくなるようにしてもらわなきゃいけませんが、そうした大型トラックが一般国道を通ることからくる弊害というものが一方ではあるわけで、交通安全面でも大型車の混入が増大をするということで非常に大きな問題が出てきています。
 国道二号線の赤穂地区は、これは騒音日本一としても知られておりますが、五十七年の調査によると大型車の混入率が六〇%に達している、こういう報告になっています。片側一車線の同地区の住民にしてみれば、まさに大型トラック、言ってみれば一つ間違えばこれは凶器になるわけで、そうした車が飛び交う中で朝も昼も夜も生活している、こういう状況にあるわけなんですが、この大型車の混入率が六〇%もある状態ということは、一体どういうふうにこれは理解すればいいんですか。
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沓掛哲男#20
○政府委員(沓掛哲男君) 一般国道二号赤穂市の有年地区の交通騒音は、いま先生おっしゃられましたように、環境庁の自動車交通騒音実態調査によりますと、昭和五十四年度には全国で一番悪く、その後関係機関が協力しまして種々の対策を講じてきたことによりまして、昭和五十六年度には全時間帯において若干の低下が見られるに至っております。
 この地区の国道二号の代替路線としての機能を有しております山陽自動車道は、五十七年三月三十日に備前インターチェンジから竜野西インターチェンジ間を供用したところであります。この供用によりまして現在この地点における交通量二万四千台、日交通量でございますが、このうちの一一%に当たる二千六百台程度が山陽自動車道へ転換しております。この全交通量二万四千台のうち大型車が約一万四千台で、先生のおっしゃられたような六〇%でございますが、全交通量が一一%転換したのに対して大型車は約八%山陽自動車道へ転換いたしております。
 このように転換が悪いのは、山陽自動車道の供用区間が短いこと、また国道二号からのアクセス道路の整備が進んでいないことによるのではないかというふうに考えております。このため、山陽自動車道を姫路方向へ延伸する事業を推進するほか、山陽自動車道へのアクセスをよくするための一般国道二号太子—竜野バイパスの事業を促進しているところであり、山陽自動車道への転換をなお一層図ってまいりたいと考えております。
 なお、当面の措置として、山陽自動車道への交通を誘導する案内標識の増設、パンフレットの配付等の措置を講じるとともに、有年地区現道の良好な路面の状態を確保するため、きめ細かな維持修繕を行っておるところであります。
 今後とも、当該区間の騒音対策につきましては、公安委員会等関係機関との連携を保ちつつ、引き続いて努力してまいりたいというふうに考えております。
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本岡昭次#21
○本岡昭次君 その高速道路へ誘導するということについてですが、その高速道路の利用料金そのものが非常に高額であるという問題がその障害になっている、そういうことはありませんか。
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沓掛哲男#22
○政府委員(沓掛哲男君) この区間の高速道路の延長は二十六キロでございまして、料金が六百円でございます。料金抵抗というのが幾分あるというふうには考えておりますが、有料道路と申しますのは、御承知のとおり将来利用する車から料金を取ることを担保といたしました借入金でこれを建設しておりますので、この借入金を償還しなければならないという問題もございます。そのほか、受益と負担といったようないろいろな関係もございまして、この区間についての料金を特殊な車両だけについて下げるというようなことは非常
に困難ではないかというふうに考えております。
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本岡昭次#23
○本岡昭次君 学校の周辺にはスクールゾーンというのがあって、子供が登下校する時間、そこの車の通行をとめております。それと似たようなことで、先ほど例に出しました国道二号の赤穂地区のような状態のところに夜間もどんどんと大型車が走って住民の安眠を妨害するという状況、また交通安全上も問題があるというふうな場合に、一般道路の利用についての時間規制、特に深夜のそうした運行については規制をして、高速道路にあるいはバイパスに全部誘導していくというふうなことはできるのかできないのか。いかがですか。
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沓掛哲男#24
○政府委員(沓掛哲男君) その規制関係は、これは公安委員会の方でございますが、私たちとしても、高速道路に転換しやすいようにアクセス道路の整備をするとか、それからまたある程度高速道路の延長がないと、それに乗り込み、またおりてから目的地へ行くまでの時間がかかりますので、高速道路の利用延長を長くするなどの対策を講じてまいりたいというふうに考えております。
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本岡昭次#25
○本岡昭次君 警察の方、いまのはいかがですか。
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久本禮一#26
○政府委員(久本禮一君) 一般論で申し上げますと、その障害がきわめて大きい場合に、もとになる道路交通をそういった先生おっしゃるような夜間といった特定の時間帯にそこから誘導をして、問題の個所を通行しないように規制をもってするということは、当然私どもとしては考えていかなければならないというふうに思っております。
 ただ、具体的に通過交通の非常に多い道路におきましてそれを、方向を変えるということにつきましては、いろいろ、まず第一に非常に多くの影響もあることでございますので、警察が軽々しくやるというわけにはなかなか現実の問題としてむずかしい点がございます。したがいまして、その点についての、これによって生ずる副作用あるいは問題点等を十分に詰めてまいらないと非常に現実の問題としてむずかしい点はございますが、これはやはり検討努力を重ねてのことでございますので、どのような状態であるならばそれが可能かということの検討は、私どもとしてはやはり絶えずしていかなければならないというふうに考えております。
 それともう一つは、道路局長も言われましたような、仮にそれを転換するといたしますと、それの迂回道路その他がどうであるかという問題も起こってまいりまして、せっかくある地域における交通は排除したけれども、その結果また別のところに問題を新たに起こしたということの比重の問題もございますので、その点はやはりその置かれておる取りつけ道路その他の道路の状況によって若干その辺の可能性に相違があろうかという点がございます。
 もう一つは、具体的にそういう時間的なとめをするということによって生ずるいろいろ副次的な作用でございますが、実は私もかつて一線の勤務をしておりますときに、そういう大型の交通の混入が非常に問題だということで、各方面の要請を受けて実験的に規制をやったことがございますけれども、大変多くの問題が副次的に起こってまいりまして、事実上なかなかこれを円滑にすることは困難だといった事例にぶつかった例がございます。たとえば時間規制の規制待ちに、トラックが規制時間を待ちまして、その何時間も前から道路にずうっととまって幾ら呼んでも出てこないというような形で、せっかく規制はやったけれどもかえってその道路が全く通れなくなって収拾がつかなくなったといりたような事例、そういった妙な副作用もございますので、その辺も全部読み取った上、具体的に効果的な交通誘導ができるかどうかということを考えていかなきゃならないというむずかしさが交通面にはございます。
 そういう点もいろいろ検討いたしながら、可能な方策を考えていきたいというふうに思っております。
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本岡昭次#27
○本岡昭次君 もう時間がありませんので次々と走っていきますが、次は児童公園問題について若干お伺いをしておきます。
 都市公園法施行令第七条の意味ですが、児童の遊戯に適する広場、植栽、ぶらんこ、すべり台、砂場、ベンチ及び便所を設けなければ都市公園法上の児童公園ではなくなるのか。都市公園法上の児童公園でなければしたがって費用の補助はしないというふうになるのか。都市公園法上の児童公園というもののあり方について説明をいただきたいと思います。
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加瀬正蔵#28
○政府委員(加瀬正蔵君) 現行法令におきまして、先生おっしゃいますように、都市公園法の四条第二項及びそれを受けました施行令七条に御指摘のような規定がございます。これは、実は児童公園つくるときにどの程度の施設が最低必要かということで、かつて立法時期に、児童厚生施設の設置の基準を定める児童福祉施設最低基準という、これ厚生省所管のものでございますが、そういったものとの均衡を考えながらこういう規定を設けたのが当初のいきさつかと考えております。
 ただ、公園というのは、やはり子供さんたちが伸び伸びと遊ぶようなところで、どこに少なくも何がなきゃいかぬというような規定の仕方については御指摘のような問題が私あろうかと思います。この辺少なくも運用について十分に注意しながら弾力的に対処していきたい。したがいまして、もしこういう施設がないから補助しないというようなことを交付事務を現在扱っております都部府県レベルで言うようなことがあるとすれば、そういうような、何といいますか、現状に適さないような厳しさというものについては、私どもから必要な注意をして弾力的に運用していきたい、かように考えます。
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本岡昭次#29
○本岡昭次君 これは大臣にも聞いておいていただきたいんですが、私はこの委員会で前々から児童公園のあり方はついてずいぶん論議をしてまいりました。私は、児童公園といえばぶらんこがあり、すべり台があり、砂場がありというふうな、一つの大人の側から見た施設をつくって、さあここへ子供は来なさいというふうな児童公園のあり方は間違いだ、こういう意見を持っている。
 特に、最近は子供が自然に親しめなくなった、あるいは緑に触れる場合が少なくなったということで、中曽根総理も、緑化運動とか、子供をもっと自然に返すために田舎の学校で一定期間勉強させたらどうだとかという発想が出てきておりますが、それはそれとして非常に私は大事なことと思います。しかし、部会の真ん中にある児童公園に、自然をそこに取り戻す、そこに自然を与えるという事柄をもっと徹底的に一方でやらなければ、いま政府が取り組んでいるやり方というのはどうも全体として整合性がないような気がして仕方がないんです。
 だから、児童公園に、たとえぶらんこ、すべり台、砂場、一切そんなものはなくて、ただ一つの草っ原、野原であったと、そこには転べば泥んこになる、水のたまったところもあるというふうなところで、子供が自然に、そこでいろんな自然との接触の中で貴重な生活体験を得ていく、人間として生きていく基本的な生活様式というようなものを覚えていく、そういう場がいまないから、子供の体の問題、心の問題、あるいはまた非行、校内暴力とかいうふうなことにも発展していくいろんな条件が出てくると思うんですね。
 だから、児童公園が、交通安全上そこに広場がなければ道に子供が出てきて危ないからというふうなことじゃなくて、もっと広い意味で理解をして、その施設がなければということでなくて、自然のままで草がぼうぼうと生えているというふうなところでもいいんだというふうな理解の仕方での指導をぜひこれはやっていただきたい。でなければ、先ほども言いました公園法を読みますと、これでなければいかぬのじゃないかというまさに解釈ができるような条文になっておりますので、ぜひその点についでの指導をお願いしたい、こう思うんですが、その点大臣いかがですか。
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