行政改革に関する特別委員会

1983-09-26 衆議院 全330発言

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会議録情報#0
昭和五十八年九月二十六日(月曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 金丸  信君
   理事 江藤 隆美君 理事 海部 俊樹君
   理事 津島 雄二君 理事 三塚  博君
   理事 細谷 治嘉君 理事 矢山 有作君
   理事 正木 良明君 理事 吉田 之久君
      足立 篤郎君    愛野興一郎君
     稻村佐近四郎君    今井  勇君
      小里 貞利君    片岡 清一君
      亀井 善之君    澁谷 直藏君
      田中 龍夫君    谷  洋一君
      中村  靖君    西岡 武夫君
      橋本龍太郎君    原田昇左右君
      保利 耕輔君    宮崎 茂一君
      村田敬次郎君    沢田  広君
      城地 豊司君    森井 忠良君
      安井 吉典君    湯山  勇君
      渡部 行雄君    草川 昭三君
      鈴切 康雄君    和田 一仁君
      中路 雅弘君    三浦  久君
      小杉  隆君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  中曽根康弘君
        法 務 大 臣 秦野  章君
        大 蔵 大 臣 竹下  登君
        文 部 大 臣 瀬戸山三男君
        厚 生 大 臣 林  義郎君
        農林水産大臣  金子 岩三君
        運 輸 大 臣 長谷川 峻君
        郵 政 大 臣 桧垣徳太郎君
        労 働 大 臣 大野  明君
        建 設 大 臣 内海 英男君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     山本 幸雄君
        国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 後藤田正晴君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)
        (沖縄開発庁長
        官)      丹羽 兵助君
        国 務 大 臣
        (行政管理庁長
        官)      齋藤 邦吉君
        国 務 大 臣
        (北海道開発庁
        長官)
        (国土庁長官) 加藤 六月君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 谷川 和穗君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      塩崎  潤君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      安田 隆明君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 梶木 又三君
 出席政府委員
        内閣審議官   手塚 康夫君
        内閣審議官   百崎  英君
        内閣法制局長官 茂串  俊君
        内閣法制局第二
        部長      関   守君
        人事院総裁   藤井 貞夫君
        人事院事務総局
        管理局長    服部 健三君
        人事院事務総局
        任用局長    鹿兒島重治君
        人事院事務総局
        給与局長    斧 誠之助君
        内閣総理大臣官
        房総務審議官  橋本  豊君
        総理府人事局長 藤井 良二君
        臨時行政改革推
        進審議会事務局
        次長      佐々木晴夫君
        公正取引委員会
        委員長     高橋  元君
        公正取引委員会
        事務局経済部長 佐藤徳太郎君
        公正取引委員会
        事務局取引部長 奥村 栄一君
        公正取引委員会
        事務局審査部長 伊従  寛君
        行政管理政務次
        官       菊池福治郎君
        行政管理庁長官
        官房審議官   古橋源六郎君
        行政管理庁行政
        管理局長    門田 英郎君
        行政管理庁行政
        監察局長    中  庄二君
        防衛庁参事官  西廣 整輝君
        防衛庁参事官  友藤 一隆君
        防衛庁長官官房
        長       佐々 淳行君
        防衛庁防衛局長 矢崎 新二君
        防衛庁人事教育
        局長      上野 隆史君
        防衛庁衛生局長 島田  晋君
        防衛庁経理局長 宍倉 宗夫君
        防衛施設庁次長 小谷  久君
        防衛施設庁総務
        部長      梅岡  弘君
        経済企画庁調整
        局長      谷村 昭一君
        国土庁土地局長 永田 良雄君
        法務省刑事局長 前田  宏君
        外務大臣官房審
        議官      恩田  宗君
        外務大臣官房外
        務参事官    山下新太郎君
        外務省条約局長 栗山 尚一君
        大蔵大臣官房日
        本専売公社監理
        官       小野 博義君
        大蔵大臣官房総
        務審議官    吉田 正輝君
        大蔵大臣官房審
        議官      川崎 正道君
        大蔵大臣官房審
        議官      水野  勝君
        大蔵省主計局次
        長       平澤 貞昭君
        大蔵省主税局長 梅澤 節男君
        大蔵省理財局長 西垣  昭君
        大蔵省理財局次
        長       吉居 時哉君
        国税庁次長   岸田 俊輔君
        国税庁直税部長 渡辺 幸則君
        文部省初等中等
        教育局長    高石 邦男君
        文部省大学局長 宮地 貫一君
        文部省学術国際
        局長      大崎  仁君
        文部省管理局長 阿部 充夫君
        厚生大臣官房総
        務審議官    小林 功典君
        厚生省公衆衛生
        局老人保健部長 水田  努君
        厚生省環境衛生
        局長      竹中 浩治君
        厚生省医務局長 吉崎 正義君
        厚生省薬務局長 正木  馨君
        厚生省児童家庭
        局長      吉原 健二君
        厚生省保険局長 吉村  仁君
        厚生省年金局長 山口新一郎君
        厚生省援護局長 入江  慧君
        社会保険庁医療
        保険部長    坂本 龍彦君
        社会保険庁年金
        保険部長
        兼内閣審議官  朝本 信明君
        農林水産大臣官
        房長      角道 謙一君
        農林水産省経済
        局長      佐野 宏哉君
        農林水産省農蚕
        園芸局長    小島 和義君
        食糧庁長官   松浦  昭君
        林野庁長官   秋山 智英君
        通商産業大臣官
        房審議官    山田 勝久君
        中小企業庁長官 中澤 忠義君
        運輸省鉄道監督
        局長      永光 洋一君
        運輸省鉄道監督
        局国有鉄道部長 棚橋  泰君
        運輸省自動車局
        長       角田 達郎君
        郵政大臣官房長 奥山 雄材君
        郵政大臣官房経
        理部長     高橋 幸男君
        郵政省電気通信
        政策局長    小山 森也君
        郵政省人事局長 三浦 一郎君
        労働大臣官房長 小粥 義朗君
        労働省労政局長 谷口 隆志君
        労働省労働基準
        局長      望月 三郎君
        労働省職業安定
        局長      加藤  孝君
        自治省行政局長 大林 勝臣君
        自治省行政局公
        務員部長    坂  弘二君
        自治省財政局長 石原 信雄君
        自治省税務局長 関根 則之君
 委員外の出席者
        行政改革に関す
        る特別委員会調
        査室長     大澤 利貞君
    ─────────────
委員の異動
九月二十六日
 辞任         補欠選任
  後藤  茂君     城地 豊司君
同日
 辞任         補欠選任
  城地 豊司君     後藤  茂君
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 国家行政組織法の一部を改正する法律案(内閣提出、第九十八回国会閣法第三九号)
 国家行政組織法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案(内閣提出第一号)
 総務庁設置法案(内閣提出第二号)
 総理府設置法の一部を改正する等の法律案(内閣提出第三号)
 総務庁設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第四号)
 行政事務の簡素合理化及び整理に関する法律案(内閣提出第五号)
     ────◇─────
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金丸信#1
○金丸委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、国家行政組織法の一部を改正する法律案、国家行政組織法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案、総務庁設置法案、総理府設置法の一部を改正する等の法律案、総務庁設置法等の一部を改正する法律案及び行政事務の簡素合理化及び整理に関する法律案の各案を一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨の説明を聴取いたします。齋藤国務大臣。
    ─────────────
 国家行政組織法の一部を改正する法律案
 国家行政組織法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案
 総務庁設置法案
 総務庁設置法等の一部を改正する法律案
 行政事務の簡素合理化及び整理に関する法律案
    〔本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
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齋藤邦吉#2
○齋藤国務大臣 ただいま議題となりました法律案につきまして、順次その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 初めに、国家行政組織法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 行政改革の推進は、政府の当面する最重要課題であります。政府としては従来から行政機構の簡素効率化に努めてきたところでありますが、最近における行政をめぐる内外の厳しい諸情勢のもとで、行政機構の膨張や行政運営の固定化を防止し、その一層の簡素効率化を継続的に促進する必要があります。
 このため、昭和五十七年七月三十日に行われた臨時行政調査会の行政改革に関する第三次答申に沿って、行政需要の変化に即応した効率的な行政の実現に資するため、行政機関の組織編成の一層の弾力化を図り、あわせて行政機関の組織の基準をさらに明確にすることとし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 第一に、府、省等の組織と所掌事務の範囲は現行どおり法律で定めるという原則は維持しつつ、府、省等に配分された行政事務を所掌する官房、局及び部の設置及び所掌事務の範囲については政令で定めることとしております。
 第二に、府、省、委員会及び庁には、法律または政令の定めるところにより、審議会等及び施設等機関を置くことができるものとし、また、特に必要がある場合には、法律の定めるところにより特別の機関を置くことができるものとしております。
 第三に、庁次長、官房長及び局、部または委員会の事務局に置かれる次長並びに大臣庁以外の庁に置かれる総括整理職の設置は政令で定めることとしております。
 第四に、政府は、少なくとも毎年一回、国の行政機関の組織の一覧表を官報で公示するものとしております。
 第五に、当分の間、府、省及び大臣庁の官房及び局の総数の最高限度は、百二十八とすることとしております。
 なお、以上のほか、その他所要の規定の整備を行うこととしております。
 次に、国家行政組織法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案について申し上げます。
 この法律案は、国家行政組織法について、行政需要の変化に即応した効率的な行政の実現に資するため、国の行政機関の組織編成の弾力性を高めるとともに、あわせてその基準を一層明確にするための改正を行うことに伴いまして、各省庁設置法等関係法律二百三件につき必要な整理等を行おうとするものであります。
 次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。
 第一に、国家行政組織法の一部を改正する法律の施行期日を昭和五十九年七月一日と定めることとしております。
 第二に、各省庁設置法等の改正であります。
 その一は、新たに各省庁全体の所掌事務の規定を設けるとともに、官房、局及び部の規定を削ることとしております。
 その二は、庁次長、局、部の次長、国務大臣を長としない庁に置かれる総括整理職等、政令で定めることとされた職の規定を削ることとしております。
 その三は、附属機関その他の機関を審議会等、施設等機関及び特別の機関に区分し、審議会等及び施設等機関について法律で定めることを要しないものについて、その規定を削ることとしております。
 その四は、地方支分部局のうち、ブロック単位に設置された機関等の個別の名称、位置、管轄区域及び内部組織は政令で規定することとし、これらについての規定を削ることとしております。
 以上のほか、各省庁設置法等について所要の規定の整備を図ることとしております。
 第三に、各省庁設置法等の改正に関連する諸法律について所要の改正を行うこととしております。
 なお、総理府設置法及び行政管理庁設置法等については、別に提出している総務庁設置法案及び総理府設置法の一部を改正する等の法律案において本法律案と同じく整理等を行うこととしております。
 次に、総務庁設置法案について申し上げます。
 この法律案は、最近における行政需要の変化に即応して、総合的かつ効率的な行政の推進を図るため、臨時行政調査会の答申の基本的方向に沿って、総理府本府及び行政管理庁の組織と機能を統合再編成し、総理府の外局として総務庁を設置しようとするものであります。
 総務庁は、各種総合調整機能の相互補完関係をより緊密なものとするという基本的考え方に基づき、行政機関の人事、機構、定員及び運営の総合調整機能と行政監察機能の総合的運用を図るとともに、青少年対策等の特定の行政施策の総合調整機能をあわせ有するものとし、政府における全体としての総合調整機能の活性化と総合的発揮を図ることとしております。
 さらに、統計の重要性にかんがみ、総理府及び行政管理庁の統計行政機構を統合再編して、統計行政における中枢的機能を確立するとともに、恩給に関する事務を含めて、これらを一体的に遂行することとしております。
 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
 第一は、総務庁の所掌事務及び権限についてであります。
 総務庁は、まず各行政機関が行う国家公務員等の人事管理に関する方針、計画等の総合調整等人事行政に関する事務、行政制度一般に関する基本的事項の企画、行政機関の機構、定員及び運営の総合調整等組織・定員管理に関する事務、各行政機関の業務についての監察に関する事務を行うこととしております。
 また、恩給を受ける権利の裁定等恩給に関する事務のほか、統計制度の基本的事項に関する企画その他統計に関する総合調整及び国勢調査その他の基幹的統計調査の実施等統計に関する事務を行うこととしております。
 以上のほか、交通安全対策、老人対策、地域改善対策事業、青少年対策及び北方対策など特定の行政分野における事務の総合調整等を行うこととしております。
 第二に、総務庁の長は、総務庁長官とし、国務大臣をもって充てることとしております。総務庁長官は、所掌事務に関し、各行政機関の長に対し資料の提出及び説明を求め、また、随時内閣総理大臣または関係各行政機関の長に対し意見を述べることができることとしております。さらに、総務庁長官は、監察を行うため必要な範囲において各行政機関の業務について実地に調査することができることなど行政監察の機能と効果を確保するための権限を行使できることとしております。
 第三に、総務庁に、公務員制度審議会を置くほか、特別の機関として、青少年対策本部及び北方対策本部を置き、その長にはそれぞれ総務庁長官たる国務大臣をもって充てることとしております。
 さらに、地方支分部局として、管区行政監察局、地方行政監察局等を置き、行政機関の業務の監察、行政相談等の事務を分掌するほか、必要に応じ行政機関の機構、定員及び運営に関する調査等の事務を分掌することができることとしております。
 最後に、総務庁は、昭和五十九年七月一日から発足することとしております。
 次に、府県単位機関の整理合理化のための総務庁設置法等の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
 各省庁の地方支分部局の整理合理化につきましては、去る三月の臨時行政調査会の第五次答申において各般の改革方策の提言が行われているところでありますが、その一環として、ブロック機関のもとに設置されている府県単位機関について、そのあり方を見直し、簡素な現地的事務処理機関とすべき旨の提案が行われているところであります。
 政府は、この提言を踏まえつつ地方支分部局の整理合理化を進めることとし、当面まず府県単位機関のうち法律改正を要する地方行政監察局を初め三機関について速やかに所要の措置を講ずることとし、ここにこの法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の内容について御説明申し上げます。
 第一に、地方行政監察局、地方公安調査局及び財務部の整理合理化を図るため、これらをそれぞれ行政監察事務所、公安調査事務所及び財務事務所と改め、所要の現地事務を処理させることといたしております。
 第二に、この法律は、昭和五十九年十月一日から施行することといたしております。
 最後に、行政事務の簡素合理化及び整理に関する法律案につきまして申し上げます。
 先般、政府は、臨時行政調査会の第五次答申に至る全答申を踏まえた行政改革の具体化に関する新たなる方針を決定いたしております。
 その一環として、同調査会の第三次答申及び第五次答申に係る規制及び監督行政の適正化、国と地方公共団体の機能分担の合理化等の事項の実現に資するため、関係行政事務の簡素合理化及び整理を行うこととし、ここにこの法律案を提出した次第であります。
 次に、法律案の内容について御説明申し上げます。
 第一に、規制及び監督行政の適正化のための許可等の整理合理化に関する事項といたしまして、資格制度、検査・検定制度、事業規制及びその他の分野に係る許可等の事務について、廃止、規制の緩和、民間等への委譲などの合理化を行うこととし、漁船法の一部改正による漁船の登録の簡素化、エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部改正によるエネルギー管理士の試験事務の民間団体への委譲その他の改正を定めております。
 第二に、国と地方公共団体の機能分担の合理化等のための事項といたしまして、地方公共団体の長等に委任されている国の事務について、社会経済情勢の変化に伴い必要性の乏しくなっていると認められる事務の廃止または縮小、地方公共団体の事務としてすでに同化、定着していると認められる事務の当該地方公共団体の事務への移行、都道府県知事の事務の市町村長への委譲などを行うこととし、興行場法の一部改正、住民基本台帳法の一部改正その他の改正を定めております。
 この法律案は、以上の方針により十四省庁五十八法律にわたる改正を一括取りまとめたものであります。
 なお、この法律は、一部を除き原則として公布の日から施行することといたしております。
 以上が五法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いいたします。
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金丸信#3
○金丸委員長 次に、丹羽国務大臣。
    ─────────────
 総理府設置法の一部を改正する等の法律案
    〔本号(その二)に掲載〕
    ─────────────
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丹羽兵助#4
○丹羽国務大臣 ただいま議題となりました総理府設置法の一部を改正する等の法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 今回別途御提案申し上げております総務庁設置法案において、総理府本府及び行政管理庁の組織及び機能を統合再編成し、総理府の外局として総務庁を設置することといたしておりまするが、本法律案は、総務庁の設置に当たり、総理府本府の組織及び機能の整序を図るため、所掌事務の整理、総理府総務長官及び総理府総務副長官の廃止、審議会等の各省庁への移管等の措置を講ずるとともに、行政管理庁を廃止するほか、関係法律の規定の整理等を行おうとするものであります。
 次にこの法律案の内容の概要を御説明申し上げます。
 第一は、総務庁の設置により、総理府本府から、人事行政、恩給及び統計に関する事務並びに交通安全対策、老人対策、地域改善対策事業、青少年対策及び北方地域に関する事務の総合調整等に関する事務を総務庁へ移管することに伴い、総理府設置法等の関係法律について所要の改正を行うことといたしております。
 第二は、行政管理庁の所掌事務を総務庁へ移管することに伴い、行政管理庁設置法を廃止することといたしております。
 第三は、総理府総務長官及び総理府総務副長官を廃止することとし、これに伴い、内閣官房長官が内閣総理大臣を助けて府務の整理、総理府本府の事務の監督等を行うこと、内閣官房副長官が内閣総理大臣の定めるところにより内閣官房長官を助けること、さらに、総理府に総理府次長を置き、内閣官房長官及び内閣官房副長官を補佐し、事務の総括を行うことといたしております。
 第四は、総理府本府に置かれている審議会等のうち、公務員制度審議会等四審議会等を総務庁へ、雇用審議会等十審議会等を労働省等八省庁へそれぞれ移管することとし、これに伴い、雇用審議会設置法等の関係法律について所要の改正を行うことといたしております。
 第五は、国家行政組織法の一部を改正する法律の施行に伴う総理府設置法等の関係法律の規定の整理を行うほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。
 第六は、この法律は、総務庁設置法の施行の日から施行することといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
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金丸信#5
○金丸委員長 これにて各案の趣旨の説明は終了いたしました。
    ─────────────
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金丸信#6
○金丸委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出があります。順次これを許します。安井吉典君。
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安井吉典#7
○安井委員 この特別委員会のトップバッターで質問させていただきますが、まず、私ども社会党といたしましては、行政改革の進め方については、あくまで平和、福祉、分権の行財政改革のシステムの確立ということを基本に置いて考えています。そういうことで、それの中間報告を出し、基本構想をまとめて、われわれの党の考え方を明らかにしておるわけであり、民主、公正、効率の三原則に立っての具体的な改革の提起をいたしているところであります。そして、近く国民行革会議をスタートさせるわけでありますが、財界の人だけが行革について提言をする権利があるというものではないと私ども思うのであります。広く労働者や農民や主婦や中小商工業者や幅広い国民の声を反映するような行革をひとつ提起してまいりたいと思っております。
 私は、八人の一番手でありますので、総論的なお尋ねから、まずしてまいりたいと思います。
 この間、中曽根総理の本会議での所信表明の演説をお聞きいたしておりますと、二十一世紀に向かって静かな改革を進める、こうおっしゃっておられる。静かな改革という言葉が大分気に入ったと見えまして、三回使っておられますね。実はこれは、この間の統一地方選挙で北海道の横路知事候補が使ったキャッチフレーズであります。まあ、いいフレーズならどこでお使いになってもいいわけでありますし、北海道ではまだ横路ブームが続いておるわけで、総理もそれにあやかりたいというお気持ちなのかどうかは知りませんが、ただ、北海道の場合は野党多数という中での対応でありますだけに、それはもう静かな改革にならざるを得ないわけでありますけれども、自民党の圧倒的な多数の上にある総理大臣でありますから、きちっとやれるものは素早い改革もやってもらわなければいかぬのではないかと思います。
 その一つの例として私がこの際挙げたいのは、これまた総理の議会制民主主義の発展のためには、高い政治倫理の確立が必須だという演説についてであります。これはまことにそのとおりであります。しかし、この行革国会と言われる国会のさなかに、国立大学で教授の座をめぐる醜い事件が起き、国立予防衛生研究所の製薬行政と製薬業界の癒着事件が新聞で報道される。そして一〇・一二の元首相の判決の日が近づいてくるわけであります。もちろん行政改革も大切でありますけれども、行政や政治が腐敗をしていては国民の信頼をつなぎとめるわけにはいかぬのではないかと私は思います。そしてまた、政財官腐敗という、そういう行政の仕組みを変えていくこともいわゆる行政改革だと思います。その意味で、私どもはこの国会の中で従来から継続審議されておりますいわゆる田中決議案について、決着をどうしてもつけなければならないと思います。
 ところで、今日までその田中決議案に対して自民党がしつこく反対をして議運で握りつぶしをしてきたことについてでありますが、(「慎重審議だ」と呼ぶ者あり)これは、慎重審議という声もありますけれども、一たん本会議に出れば、非主流派だけではなしに主流派の中からも欠席者が出て、決議案が賛成多数ということで成立するかもしれない、だから絶対阻止なんだ、こういうようなお取り組みでやってこられたのではないかと私どもは思うのですが、いかがですか。
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中曽根康弘#8
○中曽根内閣総理大臣 まず、社会党の行革構想を私も前から拝見しておりますが、社会党のお考えはそれなりのお考えであると感想を持っておりました。ただ、土光さん初め臨時行政調査会の皆さんが一生懸命努力して全国民的支持を受けておりますのに、また、しかもあの委員の中には総評の代表あるいは労働界の代表と思われる方も入っておりますのに、社会党だけが臨調反対という態度をおとりになったことは、はなはだ遺憾、残念であります。全国民が行革をやろうというときですから、全国民が支持する行革の方へ御同調願えればありがたいと思う次第です。
 次に、静かな改革という言葉は私は前から好きな言葉で、十年ぐらい前から演説で言っておるところであります。しかし、横路さんも私と大体考えが似てきたので、静かな改革というお言葉をお使いになったのではないかと喜んでおる次第であります。
 それから辞職勧告決議案の問題は、前から申し上げておりますように、これは国会の議案として提出されておる問題で、議院運営委員会においていろいろ御論議を願っておるところでございますから、その推移を見守っておると、一貫して申し上げておる次第でございます。
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安井吉典#9
○安井委員 田中元首相の有罪の実刑判決は免れないのではないかと私どもは見ているわけでありますが、これは法務省にひとつ伺います。
 刑法では、懲役三年以下に限り情状酌量で一年ないし五年の執行猶予をつけることができます。しかし、どうもあの被告は改悛の情顕著だとは見えません。ですから、恐らくかなり厳しい実刑ということになるのではないかと思いますが、その場では、普通の場合は、いま保釈中ですから逮捕をされ、田中被告の身柄が東京拘置所に収監されるというのが筋道ではないかと思います。しかし、憲法五十条の国会議員の不逮捕特権というのもあります。実刑判決に伴う収監にも憲法の規定が適用されるのかどうか、それらの扱いについて、いま法務当局でどのようにお考えになっておられるのかお聞きしたいと思います。
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前田宏#10
○前田(宏)政府委員 ただいまロッキード事件の具体的な案件につきまして、どういう身柄の取り扱いになるかという御質問でございますけれども、まだ判決がない現段階でございまして、どういう判決があるかということを想定して具体的な案件についてお答えするのは適当でないんじゃないかというふうに考えております。
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安井吉典#11
○安井委員 一般論として答えてください。
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前田宏#12
○前田(宏)政府委員 御指摘の事件を離れまして一般的に申しますと、身柄が保釈になっている事案につきまして実刑の判決がございますと、従来の保釈が効力を失う、こういうのが刑事訴訟法の規定でございます。したがいまして、また再保釈という道がございますから、そういうことになりますと別でございますけれども、そうでない場合には収監という手続がとられる運びになるのが一般的な扱いでございます。
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安井吉典#13
○安井委員 国会議員との関係は……。
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前田宏#14
○前田(宏)政府委員 いわゆる憲法の五十条との関係でございますが、その点は憲法問題でございますから、私から申し上げるのが適当かどうかというふうにも思いますけれども、一応私ども現在考えておりますのは、先ほど申しましたように一般的な問題としては、保釈の失効による収監の場合には事前許諾という手続ではなくて、場合によって事後の釈放要求という場合は別でございますけれども、そういう扱いにするのが分相当ではないかというふうに一般的に考えております。
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安井吉典#15
○安井委員 これは仮定の質問ですから、一般論としてだけ聞いておきます。
 そこで、総理に伺いたいわけでありますが、とにかく今度のこの事件については、静かに見守るということで今日までやってこられているわけであります。しかし、いままでの御答弁をずっと繰ってみますと、かなり微妙な違いが出てきているように思います。三権分立のたてまえから、行政府が立法府に対して発言すべきではないという本会議のお話がございましたし、議員の進退については他人が口出しすべきではない、出処進退は自分で処し方を知っているはずだ、こういう言い方です。そして判決前は雑音をなくして静かにすべきだ、この雑音という言葉は後にお取り消しになりました。三審制度だから最高裁で確定するので、いまは最終の決定段階ではないんだとも言っているわけであります。それから、静かに見守るというが、それで判決日が来たらどうなんだ、判決から後はどうなんだ、そういう質問もございました。それに対しては、判決の姿を見てから考える、こういう逃げ方をされています。
 その後、参議院の段階にまいりましてから予算委員会で、総理を経験した高い見識を持つ人であり、素質に恵まれた大人物でもある、みずから決めることが適当だと思う、自戒し、自分で判断されると考えている。それからさらに進んだ御答弁もあります。自民党には党紀委員会や総務会があってお互いに監視し合っている、しかし、無所属の方は自分で判断すると考えられる、こういう言い方であります。いろんな変化があるわけでありますが、どれが総理の真意なんですか。
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中曽根康弘#16
○中曽根内閣総理大臣 前から申し上げておりますように、私はやはり立法府——私も立法府に所属する一員でもありますが、立法府及び行政府としては三権分立をおのおのが侵さない、厳然とその限界を守っていくということが一番大事ではないかと思うのです。これは憲法上明文で規定されておる大原理でございまして、この三権分立が乱れるということは国家が乱れる根本であります。そういう意味において、立法府、行政府の者にとりましては三権分立を守る、法を守っていく、特に立法府の人間は法の番人でもある、裁判所も法の番人でもありますけれども、やはり立法府も法の番人でもあります。そういう意味において、法治国家としての根本義を守っていくということは、私は憲法上、憲法を守るという意味におきましても非常に大事ではないかと思っておるのです。
 それから、もちろん政治家の倫理性という問題は、政治家のあり方について、個人個人あるいは政党あるいは政治団体等に対する自戒という意味におきましても、また国民に対する御期待におこたえするという信頼感の基礎に立っているという意味からも、これはおのおのが考え、また政党の幹部や構成員が考えることで、これもまた大事であると思いますが、やはり憲法上の明文規定でその憲法を構成している大原理というものは、公務員である立法府の議員、あるいは行政府の構成員である国務大臣、あるいは公務員というものが守っていく大原理であると考えております。
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安井吉典#17
○安井委員 私は、この問題に国会が決議案を出していることについて三権分立論を出してくるのはおかしいと思うのですよ。われわれが出しているその決議案が裁判所の判断をゆがめたい、裁判所は有罪の判決をしろとか無罪にしろとか、それをわれわれは言っているわけじゃないわけです。三権分立なんですから、われわれ国会は国会みずからの運営をする権限を持っています。憲法が保障しています。その国会がお互いの同僚議員の問題について生じた腐敗について、国会みずからの自浄作用として提起しているのが辞職勧告決議案であるわけであります。ハウスのこの自律機能というものまでも否定しようというお考えは私はおかしいと思うのですが、どうですか。
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中曽根康弘#18
○中曽根内閣総理大臣 国会は国の機関でございますし、それはまた代表者である国会議員によって構成されているものでございます。したがいまして、国会自体が自律的にその綱紀を粛正し、あるいは倫理性を高めていく努力をするということはもとより当然のことであろうと思っております。
 しかし、また一面におきまして三権分立を厳守するということも大事であり、国会自体、立法府自体というものが、立法、司法、行政のいわゆる国家の主権、法治権を構成している一番大事な最高機関でございます。ございますが、その最高機関を構成するということがなぜ出てくるかと言えば、それは選挙ということによって出てくる。したがって、国会議員は国民から選挙されて出てきておるので、普通の公務員のように任命されてそれが成立するという関係とまるきり違うわけでございます。
 そういう意味において、この主権を構成する一つの一番大事な基礎である選挙民と国会議員との関係、この結合というものを明文の規定なくしていたずらにこれをやめさせるとか、この関係を切断するとかということが果たして適切であるかどうか。憲法上におきましての国会議員の身分を消滅せしめるのは、懲罰によって三分の二の多数でこれを除名するとか、あるいは国会議員の資格について疑義が生じた場合に資格争訟が起きて、それによって同じくまた三分の二の多数で資格を喪失せしめるとか、これが決められていることなのでありまして、身分を喪失せしめるということは、やはり主権を構成する一つの基礎であるだけに非常に重要な問題であると思っておるのであります。そういうような重要な問題というものは、選挙民の意思によってやるか、あるいはまた本人がみずから自分の身を退くかということによって切断するのが私は正しいと思っておるのでございます。そのことは、前からかねがね申し上げておるとおりなのでございます。
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安井吉典#19
○安井委員 あなたの論理は一つまた間違いを重ねておられるわけであります。初めの司法と立法の関係も、もっとひどい何かがあって、その人はもう国会でも除名の内容が国会議員としてはあるまじき行動があったということになると、懲罰決議で国会は除名できますね、自浄作用があるわけですから。しかし一方、それは裁判所も処断しますよ。別々にやったっていいじゃないですか。それが同時に行われたって別に差し支えないわけですよ。裁判所に国会が影響を与えるなどというものではないということをまず第一に申し上げておきたいし、それから選挙民といま問題の人物とを国会が遮断しようなどというようなことを言っていやしませんよ。あの自民党の中には国会が議員の首切りをするようなことはけしからぬとわめいている人もいます。しかし、法律や制度を無視した無謀な決議案を野党が提案しているわけじゃありませんよ、これは文字どおり辞職勧告決議案なんですから。国会は辞職せよとは言っていません。国会の決議で辞職になるわけがないのですから、国会は遮断はできませんよ。
 われわれは国会が辞職を決めるわけではないが、こういう事態の中で元の総理大臣のこんな大事な問題で、しかも国民の世論調査を新聞で御存じでしょう。七割から八割はもうやめた方がいいというようなことがあるわけですから、それらを受けて、私どもはわれわれの同僚としておやめになってはどうですかということを勧告しているだけで、選挙民との間を遮断するかしないかは本人の御意思次第ですよ。それはあなたもおっしゃったとおりですよ。われわれは決議をもって田中議員の良心に問う、それだけなんですよ、あの決議案の中身は。どうですか。
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中曽根康弘#20
○中曽根内閣総理大臣 衆議院なり参議院というものの、その権威をもってそういうような議員の身分を喪失せしむる効果に牽連するそういう決議を出すことが果たして適切であるかどうか、その点私は疑問を感じておる一人でございます。
 それからもう一つは、いよいよ裁判の判決が近づいてきておりますこの重大な時期でございますから、われわれは厳粛な気持ちでこの判決を見守っていくというのが正しい態度ではないか、このように考えておる、これも前から申し上げたとおりでございます。
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安井吉典#21
○安井委員 一たん田中被告が議員をやめる、そしてもう一度、今度解散、選挙を早くやって立候補してやればみそぎになるじゃないかという議論もあります。自民党の中にもそういう議論を持っている人もいると聞いています。総理の本音は、この際荒立てないように一たんやめてくれたらいいんだがな、そういうお気持ちを持っているのじゃないですか、そのみそぎ論についてはどうですか。
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中曽根康弘#22
○中曽根内閣総理大臣 この問題に関しましては、ほかの問題と同じように私は平常心を持って王道を行く、こう言っておるのでありまして、このことについては一向前と変わっておりません。人様の進退について内閣総理大臣が一喜一憂する、そういうような立場にはない。やはりわれわれは国政を最も大事に考えて、国家の外交、内政、国民生活の安定、国民の幸せが一日も、いっときでも盛んに強くなるように念願してやるのが政治家の務めであると考えます。
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安井吉典#23
○安井委員 この政治倫理の問題についての総理の答弁は、ただいまの御答弁も含めまして、とにかく焦点を逃れることばかり一生懸命なんですね、話術や得意の修辞で。しかし、そのことによって国民はさらに疑惑を増すばかりなんですよ。そして国民の聞きたいことになぜ正面から答えてくれないのかということですよ。しかも、自民党がみんなでこの問題を抑え込もうというところで、これは田中個人の問題ではないのだ、政権を三十数年独占しているその中から生まれた構造腐敗なんだ、みんなぐるなんだな、自民党が抑えることによって国民はそう思わざるを得ないのですよ。ですから、私はこの問題についてこれ以上ここでは言いませんけれども、しかし行政改革を進めると言ったって、これを明らかにすることから行政改革は始まるのですよ。あなたは、この間解散と行革とどっちが優先するかと言ったら、それは行革ですよと言われました。じゃ行革と政治倫理とどちらを優先させますか。
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中曽根康弘#24
○中曽根内閣総理大臣 両方大事であります。
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安井吉典#25
○安井委員 両方大事なら、行政改革についてはこの法案は死んでも通すと言った、政治生命をかけると言った。しかし一方は、これは静かに見守ります、こうなんですからね。あなたの態度というのはそれで見え見えなんですよ。しかし、あくまで政治倫理の問題は行革の第一歩なんだということを、私はここでひとつ本論に入る前に力説しておきたいと思います。
 小さな政府ということを中曽根首相は言っておられるわけであります。しかし、後でも申し上げますけれども、どうも来年度の予算編成などを見ても、福祉は小さな政府、軍事力は大きな政府を目指すものではないかと思わざるを得ないわけであります。小さな政府というのは、総理はどういうお考えを持っておられるのか、何を目標にしておられるのか、それを伺います。
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中曽根康弘#26
○中曽根内閣総理大臣 その問題にお答えする前に、私は行革も政治倫理も非常に大事であると申し上げましたが、それは性格が違うわけです。行革はもうどんなことがあっても断行しなければなりませんし、石にかじりついても、地をはってもこの七つの法案は今国会で成立させようし、またさせていただきたいと念願しておるわけなのであります。
 しかし、政治倫理の問題で、いま第一審判決を前にした今日、私たちがとるべき態度というものは、これは裁判に影響を及ぼさないように、立法、行政の方からもおもんぱかりをして、裁判官に変な影響が及ばないように戦々恐々として厳粛に見守ってあげるというのが私はわれわれのエチケットである、そう思っておりまして、そういう厳粛な態度を持していることも行革に全力を尽くす態度と少しも変わらない、私はそう考えておるわけでございます。
 小さな政府という意味は、簡素にして効率的な政府である、このように考えております。
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安井吉典#27
○安井委員 普通、租税負担率をもって小さな政府論をどこの国でもやるわけです。ことしの租税負担率は、税金の方が二三・七%、社会保障負担の方は一〇・六%、三四・三%ぐらいになりますね。昭和五十五年度は、税金の方が二一・八%で社会保障の方が九・七%、合わせて三一・五%、この三年間で三%近く租税負担率は上がっているわけであります。小さな政府を目指すと言うけれども、だんだん大きくなっているのですよ、これは。一体何をめどにされるのか、どれぐらいの数字をめどにされるのか、それを伺います。
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中曽根康弘#28
○中曽根内閣総理大臣 防衛費の関係のことをおっしゃいましたが、私は前から申し上げておるように、昭和三十年におきましては、社会保障費、それから教育費、防衛費と見ますと、大体社会保障が予算の一〇%、それから教育費が同じく一〇%、防衛費は一三%であったと思います。それが昨年及びことしになりますと、社会保障費が九兆一千億円で一九%に上がっておる。それから教育費、科学技術関係を入れまして四兆八千億円、これが約一〇%程度だと思います。それで防衛費は二兆七千億円で五・七%であったと思います。
 そうしますと、昭和三十年と今日とを比べてみますと、社会保障費は約九%はね上がっておる。それから教育費は大体横ばい見当と見ていいでしょう。ところが、防衛費は一三%から五・七%に減っているわけです。ですから、昭和三十年度における防衛努力や国費との割合と今日とを見ますというと、社会保障関係がぐんと伸びてきている、そして防衛費の足並みというのは弱くなっている、こう歴史的に見れば判定できるわけなのでございまして、防衛費だけを突出突出と言うのは、いままでの流れ全体を見ますというと当たらない言葉だ。
 ただし、最近におきましては、予算の絶対額も多くなってまいりますから、ですから、絶対額もふえていることは、これは当然のことでございますけれども、そのほかに国際関係を比較してみますと、日本の防衛費は、御存じのようにGNPの一%以下という数字でありまして、ヨーロッパの国々が大体五%前後、ドイツでもフランスでもイタリアでも五%前後という数字を見ますと、一%に満たないという日本は、国際的比較から見れば突出どころではない、まだまだ足りないというふうに外国からは見られておるでしょう。そういうふうに、いままでの絶対額や流れ全体というものをぜひごらんいただきたいと思っておるのでございます。
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安井吉典#29
○安井委員 小さな政府というのは何かと聞いているのですよ。初めのことはそれは前置きで、小さな政府とは何かと聞いているんですよ。
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