社会労働委員会

1989-12-14 参議院 全309発言

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会議録情報#0
平成元年十二月十四日(木曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月十四日
    辞任         補欠選任
     西田 吉宏君     吉川 芳男君
     沓脱タケ子君     林  紀子君
     乾  晴美君     粟森  喬君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         浜本 万三君
    理 事
                小野 清子君
                佐々木 満君
                糸久八重子君
                高桑 栄松君
    委 員
                尾辻 秀久君
                木暮 山人君
                清水嘉与子君
                田代由紀男君
                田中 正巳君
                前島英三郎君
                吉川 芳男君
                菅野  壽君
               日下部禧代子君
                深田  肇君
                堀  利和君
                木庭健太郎君
                沓脱タケ子君
                林  紀子君
                粟森  喬君
                乾  晴美君
                小西 博行君
                西川  潔君
       発  議  者  小西 博行君
   委員以外の議員
       発  議  者  山本 正和君
       発  議  者  山田 健一君
       発  議  者  塩出 啓典君
       発  議  者  沓脱タケ子君
       発  議  者  乾  晴美君
       発  議  者  下村  泰君
   国務大臣
       厚 生 大 臣  戸井田三郎君
   政府委員
       社会保障制度審
       議会事務局長   岸本 正裕君
       厚生大臣官房総
       務審議官     加藤 栄一君
       厚生大臣官房審
       議官       伊藤 卓雄君
       厚生省児童家庭
       局長       古川貞二郎君
       厚生省年金局長  水田  努君
       社会保険庁運営
       部長
       兼内閣審議官   土井  豊君
       労働省職業安定
       局高齢・障害者
       対策部長     七瀬 時雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        此村 友一君
   説明員
       経済企画庁総合
       計画局計画官   薦田 隆成君
       大蔵省主計局共
       済課長      乾  文男君
       大蔵省主税局調
       査課長      尾原 榮夫君
       大蔵大臣官房企
       画官       富田 辰郎君
       労働大臣官房政
       策調査部総合政
       策課長      池田 克忠君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国民年金法等の一部を改正する法律案(第百十四回国会内閣提出、第百十六回国会衆議院送付)
○被用者年金制度間の費用負担の調整に関する特別措置法案(第百十四回国会内閣提出、第百十六回国会衆議院送付)
○原子爆弾被爆者等援護法案(山本正和君外九名発議)
○国民年金等公的年金の改悪反対、改善に関する請願(第七七号外一二件)
○児童福祉法の一部改正に関する請願(第八九号外八〇件)
○脊(せき)髄空洞症の難病指定に関する請願(第九一号外九件)
○年金制度改悪反対に関する請願(第一一二号外二七件)
○国立明石病院の存続と充実に関する請願(第一五六号外三件)
○労働時間の短縮に関する請願(第一六七号)
○看護職員の大幅増員と労働・生活条件改善に関する請願(第三七三号外一件)
○年金制度改善に関する請願(第五三四号外一〇八件)
○年金・健康保険制度の改悪反対、改善に関する請願(第六六二号外二三件)
○年金制度の改悪反対、改善に関する請願(第六七六号外一三件)
○年金・健保改悪反対に関する請願(第六九〇号外六件)
○福祉の充実に関する請願(第七九三号外一六件)
○国民医療改善・年金改善に関する請願(第九六八号外一件)
○看護職員百万人体制の確立に関する請願(第一一三一号外二〇件)
○国民医療改善に関する請願(第一三五六号外二一件)
○年金改善に関する請願(第一三八〇号外三件)
○年金制度の改悪反対等に関する請願(第一四七九号外三九一件)
○育児休暇の早期制度化に関する請願(第二〇一一号)
○年金制度の改悪反対、抜本改革の実現に関する請願(第二一〇七号外二四件)
○原爆被害者援護法の制定に関する請願(第二二二三号外二一七件)
○全労働者を対象にした育児休業の制度化に関する請願(第二二六一号)
○保育制度の拡充と私立保育園の振興に関する請願(第二三二二号外六六件)
○保育制度の堅持と充実に関する請願(第二三二六号外一一件)
○育児休暇と看護休暇の制度化に関する請願(第二五四八号外一三件)
○国立病院・療養所の看護婦宿舎の改善に関する請願(第二六六四号外四件)
○育児休業法の早期制定に関する請願(第二六九二号外一〇二件)
○公的年金制度の一元化を目指す年金改悪反対に関する請願(第二九〇八号外七件)
○国民医療の改善に関する請願(第三〇四一号外三件)
○国民健康保険制度の財政基盤強化に関する請願(第三二〇六号外三件)
○被爆者援護法の制定に関する請願(第三二二三号外五件)
○保育所制度の充実に関する請願(第三七一九号外二六件)
○学生・大学院生の国民年金一律強制加入反対等に関する請願(第四二四五号)
○年金の改悪反対、改善に関する請願(第四四〇〇号外一七件)
○中国残留邦人の帰間方法の改善に関する請願(第四六八一号)
○暮らしと福祉の充実に関する請願(第四七四〇号外三件)
○保育・福祉の充実と育児休業・看護休暇の制度化に関する請願(第四九九〇号)
○継続審査要求に関する件
○継続調査要求に関する件
    ─────────────
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浜本万三#1
○委員長(浜本万三君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。
 国民年金法等の一部を改正する法律案及び被用者年金制度間の費用負担の調整に関する特別措置法案を便宜一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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堀利和#2
○堀利和君 私が質問となりますと、また障害者の問題かということで耳にたこができるかと思いますけれども、きょうも障害者の問題につきまして質問させていただきます。
 前回、私の五日の質問のときに年金局長が、公的年金で暮らせない障害者は親がかりかあるいは施設に収容ということを御答弁されたわけですけれども、障害者本人の意思にかかわりなく施設に入らざるを得ないということについて、障害者の立場からすれば、これは本人の意思にかかわりございませんから、いわば収容されてしまうということが言えるかと思うんですけれども、やはり本来行政の側では収容という言葉は不適切だというふうに思います。現在では入所とかいうことを言っておりますので、ぜひその辺はお考えいただきたいと思います。
 四、五日前私は、東京都の療護施設ですけれども、都内に施設をつくることが土地の価値上昇のためにできない等で山梨県の方に都立の療護施設がある。そこに入居されていた方から、本当は自分は台東区に住んでいる人間で都民だけれども施設に送られたために今山梨県にいるんだ、施設から出て東京に住みたいけれどどもどうも周りが許してくれない、何とかしてもらえませんかという話を私は受けたんですね。しかし、本当に自分の無力さをそのときは痛感したんですけれども、やはり一人の市民として自分がすみたいところに住めるように、本当に厚生省としても努力していただきたいなということを強くお願いしたいと思います。
 それで、やはり前回の私の質問の最後のときに、大臣から意外な答弁をいただきました。制度間矛盾における障害者の無年金については、既に国会の委員会でも取り上げてあるわけですけれども、なかなか前向きの御答弁をいただけなかったわけです。しかし、大臣からは、ひとつ検討したい、考えてみたいという御答弁をいただいたわけでございます。
 この問題は、中卒、高卒の十代で、精神障害者の方に多いんですけれども、旧法の厚生年金半年以内あるいは共済年金一年以内に初診日があってやめられた場合、障害年金がおりない、また国民年金の場合には他の公的年金に加入していたということでこれまた対象にならないということから障害年金が支給されないということで、結局無年金のままにいるわけですね。
 これについて、やはりもう一度大臣から前向きの御答弁をいただきたい。国連障害者の十年も総仕上げの段階に入りましたので、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。
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戸井田三郎#3
○国務大臣(戸井田三郎君) 我が国の公的年金制度は、保険料の拠出を行った者について年金給付を行う社会保険方式をとってきておるところであります。
   〔委員長退席、理事糸久八重子君着席〕
 前回改正により、学生で任意加入していない方以外は、保険料の滞納がない限り障害年金を支給することといたしたわけでありますが、御指摘のように、そのときどきの支給要件に該当しなかったために無年金となった方々をさかのぼって救済することについては、公的年金制度の基本にかかわる問題であるだけに非常に困難な点が多いことは、前回のときに局長がいろいろと御説明申し上げたところであります。
 社会保険方式のもとでその救済が可能なものかどうかについて今後検討していくという意味で私は検討してみたいということを言いましたが、私の基本的な理念の中に、私個人の理念の中に、この自由経済社会の中でお互いが公平な土俵の上で競争することができるという状況を確保するということが国の大きな責任の一つである、私はかように考えておるわけでありまして、社会でもそういった考え方に立っていくべきである。そういうことから考えると、障害を持っておられる方が果たしてそのハンディをどういうふうに克服していくかという上におけるいろいろなことを我々は考えていかなきゃならない。そういうところに向けて、もう一度何かそういった前回御指摘のような状況の中で新たな考え方をつかむことができるかどうか、そういう意味で真剣に検討すべき課題の一つであるということは今でも私は同じであります。そういう観点にたって、もう一度検討してみましょうという意味でお答えをしたように思っております。
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堀利和#4
○堀利和君 ぜひ前向きにお願いしたいと思います。
 あわせて、退職時脱退手当金を受け取ってしまいまして、在職中に初診日があってもやはりまた無年金で苦しんでいる方もいらっしゃいますので、あわせてその方々の問題も御検討願いたいというふうに思っております。
 次に、前回にも取り上げさせていただいたんですけれども、幼いときから障害者であって二十から無拠出の障害基礎年金を受けている方にとって、子供の加算の問題というのは非常に大きな意味を持っております。やはり受給権時に子供がいるかどうかということを考えれば、その二十の段階で子供をもうけるあるいは育てるということはほとんどあり得ないことでして、一般的にも大体二十代、三十代において子供を生み育てるということが一つのライフサイクルだと思うわけです。
 そういう点からいいまして、幼いころからの障害者にとって、二十の段階で障害基礎年金を受けて、そのときに子供がいないから、その後結婚しあるいはそういうことから子供ができた場合子供の加算がつかないということは非常に不合理でもあると思いますので、この点についてもう一度大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
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水田努#5
○政府委員(水田努君) まず、お答えする前に、前回、先生の御質問で施設収容という言葉を使いましたことは、大変不用意で申しわけなかったことをおわび申し上げたいと思います。
 私ごとで恐縮でございますが、私の長男は重度の精薄でございまして、五歳から施設にお世話になっておりますので、施設にお世話になるということの意味合いは親としては十分に承知しておるつもりでございます。従来の施設に飽き足らずに、三十人の親と五年前に自分たちで施設をつくったわけでございますが、今御指摘のように、私どもも大変地域やいろんなところから排斥をされて、やっと丹沢の山ろくに施設をつくって運営をしておりますが、施設運営の厳しさも一面において実感しているわけでございます。私の子供も、おかげさまで一級の障害年金を受けているわけでございます。
 お尋ねの二十前障害者については、新しい制度ができましたときに、その時点で保険事故が発生したものと擬制して、その時点で子供がいる場合には加算の対象にするということにいたしておるわけで、社会保険方式で年金制度を運営いたしておりますので、どうしても権利発生の時点でそのときの生活の状態に着目してやるという建前が、これは前回もお答え申し上げましたが、年金、医療、労災すべてを含めてそういう保険に共通したシステムでございますので、これをいじるということについては相当やはり各般の検討を加えてやらなければならない。年金だけで単独に決め得る問題ではございませんので、どうかひとつ今後全的に展望してそのあり方について検討するという課題にさせていただきたい、このように考えておる次第でございます。
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堀利和#6
○堀利和君 ぜひ御検討をお願いしたいと思います。
 次に、旧法におきます若齢老齢年金の件について、やはり復活していただきたいということもお願いしたいと思うわけです。厚年年金ですと、女性が五十五歳、男性六十歳の支給ができるわけですけれども、四十歳以上で二十年の加入期間があれば、障害者になった場合、三級程度の障害であっても二級にという形で年金の支給があるわけですけれども、こういういいところはぜひ改正後の現在の制度においても復活していただきたいなと思いますけれども、どうでございましょうか。
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水田努#7
○政府委員(水田努君) 前回の改正で、基本的に年金の仕組みを組みかえたわけでございます。いわゆる重複支給というのは極力排除する、そのかわりに漏れのない制度をつくる、こういうふうな観点から、亡くなられた山口年金局長が非常に努力をされまして、整合性ある年金制度ということを再構築されたわけでございます。
 それ以前でございますと、厚生年金の老齢年金の受給資格期間を満たしてリタイアをして、それから六十歳の開始年齢を待っている間に障害者になりますと一切救済の道がございませんので、その時点で、例えば四十五歳であっても若年老齢年金という形で老齢年金を支給することによって稼得能力の喪失を補てんするという形をとっていたわけでございますが、今回の年金制度の再構築に当たりましては、障害基礎年金で一生を通じてカバーできるという基本的な仕組みを組み立てた、こういうことでございます。二十前の障害については、二十になった時点で障害が発生したものと擬制して、それは障害基礎年金を保障する。それから二十から五十九歳までは、その間当然一定の納付要件を満たしている方については、障害が発生した場合には障害基礎年金を保障する。それから六十歳から六十四歳までの間は、やはり事故が発生した場合には、二十から五十九歳までの加入期間について所定の保険料の納付が行われている場合には同じく障害基礎年金を出すということで、どの断面をとっても所定の保険料を納めておれば必ず障害基礎年金を出す、こういう完全な保障体系がとられましたので、厚生年金における若年老齢年金の支給の必要性がなくなったので廃止をしたわけでございまして、せっかくのお尋ねでございますが、きれいに制度的に整備をしたものにまたいろんな意味の重複支給を復活していくということは、せっかくの前回の大事業をいわばまた体系的に乱すことになるので、せっかくの御提言でございますが、私どもとしては採用することは困難である、こういうふうに考えている次第でございます。
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堀利和#8
○堀利和君 この問題とちょっと関連しまして、全身性障害者の場合、二十ごろから働き始めますと、健常者のように五十五歳あるいは六十歳まで働き続けるというのは大変困難であるわけです。ライフサイクルから見ましても、今や人生八十年と言われておりますが、やはりこれまた全身性障害者の場合には、なかなか健常者のように健康な体を持った方のように八十まで果たして生きるのかどうか、この辺のやっぱり寿命の問題がありますけれども、そうした観点から見まして、保険料を納め、二十代三十代一生懸命働いてきた全身性の障害者にとって、どうしても働くことが負担になり、障害が重くなったりしてやめざるを得ないという事態が多少あるわけですね。
 こういう場合に、それによっていわゆる障害基礎年金を受けるということになりますと、それまでいただいていた給料から収入がもう一挙にダウンするわけですね。そのために療護施設に入らざるを得ない状態が起こってきたりするわけですけれども、こういう全身性障害者のライフサイクル、あるいは働いて保険料を納めて障害がそれなりに重くなってやめざるを得ない、掛金は掛け捨てになってしまう、こういう事態を避けるためにも、全身性障害者のそういった仕組みというのか制度というものもお考え願えないでしょうか。
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水田努#9
○政府委員(水田努君) 恐らく今の先生のお尋ねは、二十前障害で障害基礎年金をもらいながら自立して一生懸命働いて、厚生年金に加入をして、厚生年金は二十五年の資格期間で、現行でございますと六十歳から支給される、こういうことになるわけですが、当然六十歳からは基礎年金とそれから老齢厚生年金が出ますので、その選択関係ということになってまいるわけでございます。今の先生の御指摘は六十まで生きられなかった場合どうするんだ、掛け捨てになるんではないかと、これが御指摘の事項ではないかと思います。
 この問題につきましては、いずれ公的年金一元化のときに、やはり老齢年金なり障害年金なりの支給要件について、被用者年金全体の整合性という問題を広範多岐にわたって検討するということに相なっておりますので、今の先生の御指摘の事項は念頭に置きながら、そういう問題の中でひとつ十分慎重に検討をさせていただきたい、このように考える次第でございます。
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堀利和#10
○堀利和君 次に、三年後失権の問題についてお伺いしたいと思います。
 精神障害者の方あるいは内部障害者の方に結構あるんですけれども、どうしてもいわゆる精神障害あるいは内部障害の場合ですと病気とかなり背中合わせの状態であろうかと思うんです。身体障害の場合ですと、例えば片手切断というふうになりますと、それはそれではっきりするんですけれども、いわゆる精神障害者の場合極めて不安定であるわけです。精神障害が軽くなって社会復帰に向かっていって、そうなりますと三年間支給停止ということになりますけれども、その三年後にいわば回復した状態になったときに失権という状態になってしまうわけです。
 ただ、今言いましたように精神障害者の場合にはかなり長期にわたっての不安定というものがありますから、一時的に回復、いわゆる治癒された形になっても、また五年後あるいは六年後に再発する形での精神障害が重度化するといいますか、ということがあると思うのです。このときに失権ということになってしまいますとまた無年金という状態になりますから、失権三年ということを、なぜ三年かということも少々疑問なんですけれども、この点についてお考えを改めるといいますか、失権三年というのをなくすようなことというのはどうなんでしょうか。
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水田努#11
○政府委員(水田努君) 従来は障害等級に該当しなくなると直ちに失権という形をとっていたわけでございますが、今先生御指摘のような不合理があるということで、四十四年の改正のときに、三年間該当しなくても観察をして、その間に再発すれば当然また権利が、基本権は残してありますので、支給停止という形をとっておりますので、支給停止を解除するという形で、できるだけ先生の御指摘のような事態が生じないようにということでこの三年というものが設けられたというふうに私ども承知いたしております。
 三年を超えてそういう事態が発生するケースというのが先生は精神障害者の場合にあるんだと、こういう御指摘でございますので、私どもよくそこらあたりの実態を今後三年後、失権後に再発するケースがどの程度あるかという実態もひとつよく把握をさせていただいて、その上でどう対処するのが適切なのか、この問題についても今後の検討課題として、宿題として残させていただきたいと、このように考える次第でございます。
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堀利和#12
○堀利和君 御検討願えるということで、大変心強い御答弁をいただきました。ありがとうございます。
 次に、任意加入におきまして学生時代加入していなかったために、そのときに障害を負い障害者になった方が結局無年金の状態にあるということも前回の質問でも取り上げさせていただいたんですけれども、これをまたちょっと取り上げてみたいと思うわけです。
 前回の質問のときに年金局長は、こういうケースについては本人、親の自覚が問題だというふうに言われたわけです。私は、やはり制度の不備によることが大きな原因としてあるんじゃないかというふうに思っているわけです。
 そこで、基本的なところから御確認をさせていただきたいのですけれども、この任意加入におきまして保険加入権者は学生本人であるわけですね。
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水田努#13
○政府委員(水田努君) 任意加入を申し出るのは学生本人でございます。
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堀利和#14
○堀利和君 ところが、学生ですから収入はないと見ていいと思うんです。そうなりますと、この保険料納付義務者はだれになりますでしょうか。
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水田努#15
○政府委員(水田努君) 学生みずからの場合もあり得るかもしれませんが、原則的には連帯債務を負うところの親になるケースが多いのではないかと思います。
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堀利和#16
○堀利和君 それで、今後強制加入ということになろうかと思いますけれども、強制加入の場合には何らかの形での免除制度が設けられるというふうに聞いております。それまでのこの任意加入においては、任意ですから免除というのはないと思うんですけれども、これは当然免除はないわけですね。
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水田努#17
○政府委員(水田努君) 任意加入の場合には免除という制度はございません。
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堀利和#18
○堀利和君 それで、強制加入になった場合、免除制度が設けられるということでございますけれども、法律に基づいて法定免除制度と申請免除制度に基づいた形での免除になるのか、あるいは新たに基準を設けた免除制度になるのか、どうなるのでしょうか。
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水田努#19
○政府委員(水田努君) 法定免除は考えておりません。申請免除ということを考えております。
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堀利和#20
○堀利和君 そうしますと、現在は任意加入ですけれども、今後強制加入になった場合に、やはり扶養義務者、納付義務者である親の方に経済的な問題から申請免除制度において免除されるという状態があると思うんですね。こういった状態というのは、任意加入においてもやはりそういった状態の学生、また親といいますか納付義務者というのも多数おられると思うんですね。そう考えますと、単に本人、親の自覚でもって任意加入において加入しなかった、できなかったということではなくて、強制加入の場合免除になるであろう状態の方にとっては、やはり任意加入の現在においてもそういう経済的な理由から入りたくても保険料を納められないから入れないという方がやはりおるだろうという推測がつくと思うのですね。
 そういうことから考えますと、やはり任意加入ですからもちろん免除制度はございませんけれども、そういった考えからどうもやはり本人、親の自覚ではなくて制度の不備として、学生時代に障害を負ったがゆえに無年金状態になってしまったということが結果としてあると思うんですけれども、そういった考え方に基づいて制度の不備から改めて救済をしなければならないというふうにはお考えにならないでしょうか。
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水田努#21
○政府委員(水田努君) 国民年金制度を普及させますまでの間には、三十六年からスタートいたしまして、大変な苦労を重ねて今日まで至っているわけでございますが、その間においてサラリーマンの妻それから学生というものは一応強制加入の対象から外していたわけでございまして、そういう意味におきましては、今回の六十年改正によってサラリーマンの奥さんは強制加入にするということ、それから今回の改正によっていわゆる学生についても強制加入にするということで完全な皆年金体制が整備される、こういうことになるわけでございます。
 完全な皆年金体制前の問題、これは三十六年以前にもある問題でございまして、それを制度の欠陥と見るのか、発展過程の一つのどうしてもそこは適用対象としなかったプロセスであると見るのか、これは見方の問題ではないかと思うわけでございます。
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堀利和#22
○堀利和君 学生時代に障害を負って障害者になった方の無年金というのは非常に大変なことだと思うんですね。聞くところによりますと、五千人から六千人ほどいらっしゃるというふうにも聞いておりますけれども、ぜひこれはまだ年金制度の発達段階の問題だということではなくて、やはり今私が言いましたように、強制加入における免除者というのもおることになるわけですから、そういった状態の方が任意加入段階で入りたくても同じような経済的な理由、所得が少ない、そういった理由で入れなかったということがあったと思うんですけれども、そういうことを考慮してぜひ前向きにお考えいただきたいというふうに思います。
 次に、やはり無年金の問題をしばらく取り上げさしてもらいたいと思いますけれども、やはり在日朝鮮・韓国人の方の問題です。この問題も前回取り上げさしていただきましたけれども、このとき年金局長は、二国間協議により最恵国待遇を与えている国の外国人については任意加入の道が開かれているというような御答弁があったわけです。したがいまして、昭和五十七年以降は国籍条項が外れまして、在日朝鮮・韓国人の方も国民年金にも入ることができるんですけれども、昭和五十六年までは国籍条項があって入れないという、いわば政治的といいますか制度の問題としてあったと思うんです。
 私は、在日朝鮮・韓国人の方というのは、まさに戦前強制連行によって無理やりにこの日本に結果として住まわざるを得ない状態だと思うんです。やはり、戦前の不幸にして日本の軍国主義が朝鮮の方々を強制的に我が国に連れてきたということだと思うんです。その一世あるいは二世の方が障害になって、結局二十過ぎているということから無年金の状態にいるわけです。
 そういうことから考えれば、私はまだまだ戦後は終わってないといいますか、そういった戦争の処理が終わってないというふうに思うわけです。本当の意味で戦後の解決のために見れば、やはり在日朝鮮・韓国人の障害者の方々の無年金を一日も早く改善しなければならないだろう。これは国の責任だというように私は思います。あわせて、その強制連行によって日本に住まわざるを得ない一世の方も結局年老いていくわけですから、老齢基礎年金についてもやはり同様の考え方をすべきじゃないか。これは我が国のやはり責任だというふうに私は思いますけれども、どうでしょうか。
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水田努#23
○政府委員(水田努君) 先生の御指摘の事情、理解できないではないわけでございますが、これは国民年金という制度の中で解決すべき問題なのかどうか、これはやはり検討を要する問題ではないと思います。非常に恐縮でございますが、国民年金というのは社会保険というシステムをとっておりますので、加入後において一定の所要の保険料を納めるという要件を満たして、事故が発生した場合に対応するという基本原則があるわけでございますので、残念ながら今の御指摘の事項は国民年金という制度の中で解決をしていくということは私は困難であろうかと考えておる次第でございます。
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堀利和#24
○堀利和君 私、この問題は、国民年金という保険原理を振り回して果たしていいのかどうかというふうに疑問を持ちます。確かに保険原理、国民年金の問題から言えば、たとえ在日朝鮮・韓国人の方でも例外は認められないということも一つの理屈ではありますけれども、やはり私が今言いましたように、戦前強制的に日本に連れてきて大変な人生を在日朝鮮・韓国人の方々に与えてしまったわけです。これはやはり国の責任として考えなければならないだろうと思います。そういう点では、確かに高度な政治的な判断ということも重要だと思うんですね。そういう点で大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
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水田努#25
○政府委員(水田努君) これは恐らく外交上の問題として、日韓条約その他の問題としてこれは処理済みの話ではないかな、こう私は考えているわけでございまして、もしその見方が間違っておれば後で訂正をさしていただきますが、基本的には日韓条約の問題として解決された問題ではないかと考えている次第でございます。
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堀利和#26
○堀利和君 大臣からも御答弁お願いします。
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戸井田三郎#27
○国務大臣(戸井田三郎君) この問題は、今も局長が御答弁申し上げましたが、一つの年金という国内の年金制度の中にこれをどう取り扱うかという問題については、やはり在日韓国人の問題として外交上のいろいろな観点から解決した部分もあるわけで、その観点から、長い間自分の意思によらずして日本に来たという状況につきましては、日韓条約の締結の段階で解決をされておるわけであります。その後、在日韓国人として日本の年金制度に加入をしようという意思があって、そして加入をするという手続を経ることによって日本人と同じような待遇を受けるということができるようになっているわけであります。
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堀利和#28
○堀利和君 それでは次に、国民年金法の六十九条あるいは七十条に関連してお伺いしたいと思います。
 六十九条では、故意に障害またはその直接の原因となった事故を生じさした者については年金支給を行わないというふうにあるわけですけれども、不幸にしていわば自殺をせざるを得ない状態に追い込まれて自殺行為に出る、幸いにして自殺未遂に終わったということがあろうかと思うんですけれども、このときに後遺症により障害が残り障害者になったという場合、果たしてこの六十九条に照らして欠格条項がどうなるのかお聞きしたい。さらに七十条でも、自殺という形になった場合に果たして遺族基礎年金が支給されるのかどうか、この辺についてお聞きしたいと思います。
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水田努#29
○政府委員(水田努君) 国民年金法第六十九条及び七十条においては、故意または重大な過失により障害の原因となった事故を発生さした者については、障害基礎年金の支給制限する旨が規定されておりますが、御指摘のような自殺未遂によって障害が残った場合には、従来から自殺行為は故意または重大な過失に当たらないという取り扱いをしてきておりますので、障害基礎年金の支給制限は行っていないところでございます。
   〔理事糸久八重子君退席、委員長着席〕
 なお、遺族基礎年金も支給の制限がない、こういうことでございます。
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