外務委員会
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会
会議録情報#0
平成二年四月二十七日(金曜日)
午前九時三十一分開議
出席委員
委員長 柿澤 弘治君
理事 愛知 和男君 理事 園田 博之君
理事 浜田卓二郎君 理事 浜野 剛君
理事 牧野 隆守君 理事 上原 康助君
理事 高沢 寅男君 理事 山田 英介君
伊東 正義君 小渕 恵三君
鯨岡 兵輔君 小杉 隆君
坂井 隆憲君 塩谷 立君
福島 譲二君 福田 康夫君
五十嵐広三君 井上 一成君
岡田 利春君 渋沢 利久君
土肥 隆一君 松原 脩雄君
遠藤 乙彦君 神崎 武法君
平田 米男君 古堅 実吉君
伊藤 英成君
出席国務大臣
外 務 大 臣 中山 太郎君
出席政府委員
法務省刑事局長 根來 泰周君
外務大臣官房外
務報道官 渡邊 泰造君
外務大臣官房審
議官 川島 裕君
外務省北米局長 松浦晃一郎君
外務省経済局次
長 須藤 隆也君
外務省経済協力
局長 木幡 昭七君
外務省国際連合
局長 赤尾 信敏君
委員外の出席者
外務大臣官房審
議官 丹波 實君
外務省アジア局
南東アジア第一
課長 河野 雅治君
大蔵省主税局国
際租税課長 黒田 東彦君
大蔵省国際金融
局調査課長 水盛 五実君
通商産業省機械
情報産業局電子
機器課長 吹訳 正憲君
外務委員会調査
室長 藪 忠綱君
─────────────
委員の異動
四月二十四日
辞任 補欠選任
伊藤 英成君 大内 啓伍君
同月二十五日
辞任 補欠選任
古堅 実吉君 不破 哲三君
大内 啓伍君 伊藤 英成君
同日
辞任 補欠選任
不破 哲三君 古堅 実吉君
同月二十七日
辞任 補欠選任
井上 一成君 土肥 隆一君
市川 雄一君 神崎 武法君
遠藤 乙彦君 平田 米男君
同日
辞任 補欠選任
土肥 隆一君 井上 一成君
神崎 武法君 市川 雄一君
平田 米男君 遠藤 乙彦君
─────────────
四月二十五日
千九百八十九年七月三日に国際コーヒー理事会決議によって承認された千九百八十三年の国際コーヒー協定の有効期間の延長の受諾について承認を求めるの件(条約第六号)(参議院送付)
千九百八十九年のジュート及びジュート製品に関する国際協定の締結について承認を求めるの件(条約第七号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
─────────────
本日の会議に付した案件
所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とタイとの間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
向精神薬に関する条約の締結について承認を求めるの件(条約第五号)
────◇─────
この発言だけを見る →午前九時三十一分開議
出席委員
委員長 柿澤 弘治君
理事 愛知 和男君 理事 園田 博之君
理事 浜田卓二郎君 理事 浜野 剛君
理事 牧野 隆守君 理事 上原 康助君
理事 高沢 寅男君 理事 山田 英介君
伊東 正義君 小渕 恵三君
鯨岡 兵輔君 小杉 隆君
坂井 隆憲君 塩谷 立君
福島 譲二君 福田 康夫君
五十嵐広三君 井上 一成君
岡田 利春君 渋沢 利久君
土肥 隆一君 松原 脩雄君
遠藤 乙彦君 神崎 武法君
平田 米男君 古堅 実吉君
伊藤 英成君
出席国務大臣
外 務 大 臣 中山 太郎君
出席政府委員
法務省刑事局長 根來 泰周君
外務大臣官房外
務報道官 渡邊 泰造君
外務大臣官房審
議官 川島 裕君
外務省北米局長 松浦晃一郎君
外務省経済局次
長 須藤 隆也君
外務省経済協力
局長 木幡 昭七君
外務省国際連合
局長 赤尾 信敏君
委員外の出席者
外務大臣官房審
議官 丹波 實君
外務省アジア局
南東アジア第一
課長 河野 雅治君
大蔵省主税局国
際租税課長 黒田 東彦君
大蔵省国際金融
局調査課長 水盛 五実君
通商産業省機械
情報産業局電子
機器課長 吹訳 正憲君
外務委員会調査
室長 藪 忠綱君
─────────────
委員の異動
四月二十四日
辞任 補欠選任
伊藤 英成君 大内 啓伍君
同月二十五日
辞任 補欠選任
古堅 実吉君 不破 哲三君
大内 啓伍君 伊藤 英成君
同日
辞任 補欠選任
不破 哲三君 古堅 実吉君
同月二十七日
辞任 補欠選任
井上 一成君 土肥 隆一君
市川 雄一君 神崎 武法君
遠藤 乙彦君 平田 米男君
同日
辞任 補欠選任
土肥 隆一君 井上 一成君
神崎 武法君 市川 雄一君
平田 米男君 遠藤 乙彦君
─────────────
四月二十五日
千九百八十九年七月三日に国際コーヒー理事会決議によって承認された千九百八十三年の国際コーヒー協定の有効期間の延長の受諾について承認を求めるの件(条約第六号)(参議院送付)
千九百八十九年のジュート及びジュート製品に関する国際協定の締結について承認を求めるの件(条約第七号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
─────────────
本日の会議に付した案件
所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とタイとの間の条約の締結について承認を求めるの件(条約第三号)
向精神薬に関する条約の締結について承認を求めるの件(条約第五号)
────◇─────
柿
柿澤弘治#1
○柿澤委員長 これより会議を開きます。
所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とタイとの間の条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
これより質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高沢寅男君。
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これより質疑に入ります。
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高沢寅男君。
高
高沢寅男#2
○高沢委員 まず私は、事務当局から質問をしながら、順次また大臣にお尋ねするというふうに入りたいと思います。
初めに、今回の日タイ租税条約でありますが、この改正によって従来とどういう違いが出るか、まず総論的にお尋ねをいたします。
この発言だけを見る →初めに、今回の日タイ租税条約でありますが、この改正によって従来とどういう違いが出るか、まず総論的にお尋ねをいたします。
丹
丹波實#3
○丹波説明員 お答え申し上げます。
この改正条約を現在の条約と比較した場合におきますところの主な相違点を簡単に申し上げますと、まず、条約の対象となります人的な範囲、用語の定義を基本的に一九七七年のOECDモデル条約案に則して整備いたしまして、かつ不動産所得、譲渡収益等につきまして新たに独立の条項を設けました。
そのほか、租税条約上の基本的な概念の一つであります恒久的施設の範囲につきましては、現在の条約では存続要件のない建設工事現場、建設、組み立て工事等に三カ月の存続要件が付されました。そのほか、新たに建築工事現場等に関連します監督活動で、三カ月を超えて存続するもの及び役務提供活動で六カ月を超えて存続するものが恒久的施設とみなされることとなった次第です。
また、いわゆる投資所得のうち、配当及び利子につきましては、一般の親子会社間配当に対する源泉地国、この場合、日本から見た場合タイでございますけれども、そこでの限度税率が現行の条約では二五%でございましたのが二〇%に引き下げられ、また一般の法人が受け取る利子につきましては、二五%の限度税率が新たに設けられることになったというのが相違点の概要でございます。
この発言だけを見る →この改正条約を現在の条約と比較した場合におきますところの主な相違点を簡単に申し上げますと、まず、条約の対象となります人的な範囲、用語の定義を基本的に一九七七年のOECDモデル条約案に則して整備いたしまして、かつ不動産所得、譲渡収益等につきまして新たに独立の条項を設けました。
そのほか、租税条約上の基本的な概念の一つであります恒久的施設の範囲につきましては、現在の条約では存続要件のない建設工事現場、建設、組み立て工事等に三カ月の存続要件が付されました。そのほか、新たに建築工事現場等に関連します監督活動で、三カ月を超えて存続するもの及び役務提供活動で六カ月を超えて存続するものが恒久的施設とみなされることとなった次第です。
また、いわゆる投資所得のうち、配当及び利子につきましては、一般の親子会社間配当に対する源泉地国、この場合、日本から見た場合タイでございますけれども、そこでの限度税率が現行の条約では二五%でございましたのが二〇%に引き下げられ、また一般の法人が受け取る利子につきましては、二五%の限度税率が新たに設けられることになったというのが相違点の概要でございます。
高
丹
高
高沢寅男#6
○高沢委員 その外国税額控除制度の問題ですが、我が国は諸外国に比べてこの外国税額控除制度が非常に優遇され過ぎているのじゃないか、こういう声があるわけであります。例えば、一昨年十月十三日、衆議院の税制問題特別委員会で、当時の宮澤大蔵大臣が次のような答弁をされておるわけです。
一般的に外国課税の控除、海外課税の控除の問題は、我が国が、先ほどから申しましたが、ちょっとずつ甘目なところが私はやはりありますと思いますから、ここでいろいろ御議論にもなっておりますので、まあ国際並み、国際水準並みということにだんだんやはりしていかなければならないなというふうに考えております。
つまり当時の宮津大蔵大臣は、我が国は外国税額控除制度が他国に比べてやや甘い、これを少なくも他国並みにしていくべきではないか、こういうお考えをここでは述べられているわけでありますが、この国際並みに見直すということをその後おやりになっているのかどうか、あるいは今後の対応としてどういうことをお考えか、大蔵省からひとつお願いします。
この発言だけを見る →一般的に外国課税の控除、海外課税の控除の問題は、我が国が、先ほどから申しましたが、ちょっとずつ甘目なところが私はやはりありますと思いますから、ここでいろいろ御議論にもなっておりますので、まあ国際並み、国際水準並みということにだんだんやはりしていかなければならないなというふうに考えております。
つまり当時の宮津大蔵大臣は、我が国は外国税額控除制度が他国に比べてやや甘い、これを少なくも他国並みにしていくべきではないか、こういうお考えをここでは述べられているわけでありますが、この国際並みに見直すということをその後おやりになっているのかどうか、あるいは今後の対応としてどういうことをお考えか、大蔵省からひとつお願いします。
黒
黒田東彦#7
○黒田説明員 お答えいたします。
御承知のとおり、我が国の税額控除制度はいわゆる一括控除制度という方式をとっているわけでございます。これを主要な諸外国の制度と比較してみますと、まずイギリスとフランスは所得項目別の限度額方式という方式をとっております。また西ドイツの場合には国別の限度額方式を採用いたしております。その意味でこれらの国は我が国の一括控除方式よりも厳しいものになっておるわけでございます。また、アメリカの場合は我が国と同様な一括限度方式をとっておりますけれども、軽課税あるいは免税とされる可能性が高いといった投資所得、あるいは高率課税を受けることが多い石油業所得等それぞれ別枠で管理するという形をとりまして、一括限度額方式における控除額の彼此流用の問題に対処しているわけでございます。
したがいまして、これらの国との比較で見ますと、我が国は純粋の一括限度額方式で、しかも別枠管理もないということでございますので、先ほど御指摘ございましたとおり、従来の我が国の外国税額控除方式は諸外国に比してやや寛大であったということは言えようかと思います。
ただ、二つ申し上げたいことがございます。
一つは、実はドイツやフランスの場合には国外所得免除方式というものも採用いたしておりまして、この場合には国外所得はすべて免除ということで課税権を放棄しております結果、その部分について見ますと、実は我が国よりももっと寛大になっているという面がございます。
第二番目は、先ほど御指摘ございましたとおりのやりとりの後、一昨年の十二月の末に、一括限度額方式の簡便さを維持しながら、次のような改正を行っております。
まず第一に、五〇%を超える率で課される税につきましては、控除対象となる外国法人税から除外する。二番目には、控除限度額の計算の基礎となる国外所得から外国で非課税となっております所得の二分の一を除外する。三番目には、控除余裕額及び控除限度超過額の繰り越し期間を、従来五年ございましたが、これを三年に短縮するといったことをとりますほか、内外所得区分につきまして全所得に占める国外所得の割合は原則として九〇%を限度とするというような改正を行ったわけでございます。
この意味でかなり従来の問題は是正されたと考えております。ただ、今後ともこういった是正策の実施状況を見守るとともに、必要に応じて検討してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →御承知のとおり、我が国の税額控除制度はいわゆる一括控除制度という方式をとっているわけでございます。これを主要な諸外国の制度と比較してみますと、まずイギリスとフランスは所得項目別の限度額方式という方式をとっております。また西ドイツの場合には国別の限度額方式を採用いたしております。その意味でこれらの国は我が国の一括控除方式よりも厳しいものになっておるわけでございます。また、アメリカの場合は我が国と同様な一括限度方式をとっておりますけれども、軽課税あるいは免税とされる可能性が高いといった投資所得、あるいは高率課税を受けることが多い石油業所得等それぞれ別枠で管理するという形をとりまして、一括限度額方式における控除額の彼此流用の問題に対処しているわけでございます。
したがいまして、これらの国との比較で見ますと、我が国は純粋の一括限度額方式で、しかも別枠管理もないということでございますので、先ほど御指摘ございましたとおり、従来の我が国の外国税額控除方式は諸外国に比してやや寛大であったということは言えようかと思います。
ただ、二つ申し上げたいことがございます。
一つは、実はドイツやフランスの場合には国外所得免除方式というものも採用いたしておりまして、この場合には国外所得はすべて免除ということで課税権を放棄しております結果、その部分について見ますと、実は我が国よりももっと寛大になっているという面がございます。
第二番目は、先ほど御指摘ございましたとおりのやりとりの後、一昨年の十二月の末に、一括限度額方式の簡便さを維持しながら、次のような改正を行っております。
まず第一に、五〇%を超える率で課される税につきましては、控除対象となる外国法人税から除外する。二番目には、控除限度額の計算の基礎となる国外所得から外国で非課税となっております所得の二分の一を除外する。三番目には、控除余裕額及び控除限度超過額の繰り越し期間を、従来五年ございましたが、これを三年に短縮するといったことをとりますほか、内外所得区分につきまして全所得に占める国外所得の割合は原則として九〇%を限度とするというような改正を行ったわけでございます。
この意味でかなり従来の問題は是正されたと考えております。ただ、今後ともこういった是正策の実施状況を見守るとともに、必要に応じて検討してまいりたいと考えております。
高
高沢寅男#8
○高沢委員 この問題にも結局は関連をするわけですが、昨年十二月のアメリカの議会で、外国企業への課税強化をねらった二つの国際課税条項が一九九〇年度包括予算調整法案に盛り込まれて成立した、こう言われております。これはアメリカにある子会社が本国の親会社に支払う非課税利子の損金算入を制限するとともに、課税資料の提出義務を大幅に強化する、こういう内容と聞いておりますが、その経過と概要をお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →須
須藤隆也#9
○須藤政府委員 お答え申し上げます。
先生御指摘の、昨年十二月にアメリカで成立いたしました包括予算調整法というものがございますが、この法律そのものは、昨年十月の上下両院の本会議において可決された法案が両院の協議会を経て十二月十九日に成立したものでございますが、同法本来の目的は、アメリカの一九九〇年度の財政赤字を、いわゆるグラム・ラドマン法と言われております財政収支均衡法に定められている目標の範囲内におさめるために、予算を削減したり税収をふやしたりというような予算の調整を行うために定められた法律でございまして、その結果、アメリカの九〇年度予算は当初予算より実質で百四十七億ドル削減されて、グラム・ラドマン法の財政赤字の目標額である千億ドルの範囲内におさまることになったわけでございますが、ただいま先生御指摘のとおり、その予算調整法の中に外国企業に対する課税の強化をするという条項が含まれておりまして、これも先生御指摘のとおり、外国法人が関連企業に対して支払う利子の損金算入の一部制限とか外国系企業に対する情報提出義務の強化というような条項が入っております。
したがいまして、我が国を初め、幾つかの外国政府は、この法案の成立過程におきましても、この法案が対米投資に対して制限的効果を及ぼすおそれがあるということで、アメリカ政府に対して懸念の表明を行ってきておりますが、我が国政府といたしましても、米側に対し再三にわたって懸念を表明してきておりまして、同法案が成立したことは残念でありますけれども、自由な相互の投資の流れを維持していくことが重要であるというような認識に立ちまして、アメリカの行政府がその法案の関係条項を運用するに当たりましては、自由な資本の流れを阻害することがないように、慎重に行ってほしいということを強く期待し、その旨の申し入れも行ってきております。
この発言だけを見る →先生御指摘の、昨年十二月にアメリカで成立いたしました包括予算調整法というものがございますが、この法律そのものは、昨年十月の上下両院の本会議において可決された法案が両院の協議会を経て十二月十九日に成立したものでございますが、同法本来の目的は、アメリカの一九九〇年度の財政赤字を、いわゆるグラム・ラドマン法と言われております財政収支均衡法に定められている目標の範囲内におさめるために、予算を削減したり税収をふやしたりというような予算の調整を行うために定められた法律でございまして、その結果、アメリカの九〇年度予算は当初予算より実質で百四十七億ドル削減されて、グラム・ラドマン法の財政赤字の目標額である千億ドルの範囲内におさまることになったわけでございますが、ただいま先生御指摘のとおり、その予算調整法の中に外国企業に対する課税の強化をするという条項が含まれておりまして、これも先生御指摘のとおり、外国法人が関連企業に対して支払う利子の損金算入の一部制限とか外国系企業に対する情報提出義務の強化というような条項が入っております。
したがいまして、我が国を初め、幾つかの外国政府は、この法案の成立過程におきましても、この法案が対米投資に対して制限的効果を及ぼすおそれがあるということで、アメリカ政府に対して懸念の表明を行ってきておりますが、我が国政府といたしましても、米側に対し再三にわたって懸念を表明してきておりまして、同法案が成立したことは残念でありますけれども、自由な相互の投資の流れを維持していくことが重要であるというような認識に立ちまして、アメリカの行政府がその法案の関係条項を運用するに当たりましては、自由な資本の流れを阻害することがないように、慎重に行ってほしいということを強く期待し、その旨の申し入れも行ってきております。
高
高沢寅男#10
○高沢委員 いろいろ御説明がありましたが、要するに、これはアメリカへ進出している日本系の企業から見れば、結果においてその企業自体の税負担を増加させる、あるいはさもなければ、その企業から本来日本政府へ入るべき税収を減少させる、そして結果においてはアメリカの政府に入る税収をふやす、それで赤字を減らす、こういうふうになるわけですが、こういったやり方が日米の租税条約の、お互いのちゃんとした、こういう仕組みで課税をしましょうという枠組み、約束から見れば、一方的にアメリカはそれに違うことをやってきたことになるんじゃないかと思います。今、アメリカに対して日本政府は懸念を表明している、こう言われましたが、もっと強い立場でそういうやり方はやめるべきだということを要求すべきじゃないのか。例の日米構造協議で、我々から見れば、まるで日本はやられっ放しという感じになっていますが、こういう問題などは、具体的に対アメリカの我々の主張として強力にやるべきではないか、こう私は思いますが、いかがです
この発言だけを見る →須
須藤隆也#11
○須藤政府委員 先生御指摘のとおり、日米間には日米租税条約というのがございまして、課税に対する内国民待遇、内外無差別という基本的な方針が規定されておりまして、ただいま申し上げましたアメリカの関係条項は、その運用いかんによっては外資系の企業と非外資系の企業の間で差別的な取り扱いを行うことになるおそれがある、外資系企業が不利な立場に置かれたり過重な負担を強いられることとなるおそれがあるということで、我が国政府としてもアメリカ側に懸念の表明を行っておりますが、この問題につきましては、日米構造協議でも日本側から指摘しておりまして、日本側のコメントの中にも、不公正な形で外国企業を対象とした課税を強化するような措置を回避することを求めたいというような形で入っておりますし、アメリカ側も問題点は承知しているはずでございますので、引き続きアメリカ側に対しては必要な申し入れを行っていきたいと考えております。
この発言だけを見る →高
高沢寅男#12
○高沢委員 日米構造協議は、結局七月に最終的な結論を出す段階になりますけれども、その間なおこの問題は、我が国政府としてはアメリカに強く要求していく、こう理解してよろしいですか。
この発言だけを見る →須
高
高沢寅男#14
○高沢委員 日本企業の海外進出ですが、これまでも非常に広範多岐にわたって進出が行われてまいりましたし、これからさらにそうなることはもう間違いない。その日本企業のビヘービアのいかんによって国際国家としての日本の評価が定まるということになるのではないかと思います。そういう立場からして外務省は、そういう海外進出企業に対して、まず総枠としてどういう指導をされているか、そのことをお尋ねをしたいと思うのです。
例えば、進出していく相手国が発展途上国の場合などは、特に相手国で取得した利益、その全額を持ち帰るというようなことではなくて、その利益の一定割合を寄附をするとか、その他の形で現地の社会なり現地の国民に貢献するというようなやり方が必要ではないのか。そういうことがあれば、我が国企業の海外進出というものは、相手国の利益にもなる、こちらの利益にもなるという形の国際間の友好を進める大きな手段になる。それがそうでない場合は、みんな持っていってしまう、そして我々の国に残るのは公害だけだというようなことになると、相手国から見れば、このこと自体が非常な非友好のもとになる、こういうようなことになるんじゃないかと思いますが、こういう点を外務省としてどういう立場で御指導をされておるか、そのことをひとつこの際お聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →例えば、進出していく相手国が発展途上国の場合などは、特に相手国で取得した利益、その全額を持ち帰るというようなことではなくて、その利益の一定割合を寄附をするとか、その他の形で現地の社会なり現地の国民に貢献するというようなやり方が必要ではないのか。そういうことがあれば、我が国企業の海外進出というものは、相手国の利益にもなる、こちらの利益にもなるという形の国際間の友好を進める大きな手段になる。それがそうでない場合は、みんな持っていってしまう、そして我々の国に残るのは公害だけだというようなことになると、相手国から見れば、このこと自体が非常な非友好のもとになる、こういうようなことになるんじゃないかと思いますが、こういう点を外務省としてどういう立場で御指導をされておるか、そのことをひとつこの際お聞きしたいと思います。
渡
渡邊泰造#15
○渡邊(泰)政府委員 お答えを申し上げます。
外国で投資を行う企業が、投資先の地域社会においてよき企業市民として活動して、海外現地社会に融和貢献していくことは非常に重要であると外務省は考えております。このような海外における貢献活動は、基本的には企業の自主的判断と責任において行われるべきであると考えておりますけれども、外務省としても、従来からアメリカのみならず東南アジア、六十三年には二カ所、平成元年には三カ所におきまして、各地において現地の進出企業関係者と話し合いを行っております。また、東京においても、本社の関係者との間で意見交換を行って、外務省側から見たこの問題点についての考え方を説明して理解を求めるとともに、企業の海外貢献活動で外務省としてどのようなことが支援できるか、そのようなことを議論しております。
この発言だけを見る →外国で投資を行う企業が、投資先の地域社会においてよき企業市民として活動して、海外現地社会に融和貢献していくことは非常に重要であると外務省は考えております。このような海外における貢献活動は、基本的には企業の自主的判断と責任において行われるべきであると考えておりますけれども、外務省としても、従来からアメリカのみならず東南アジア、六十三年には二カ所、平成元年には三カ所におきまして、各地において現地の進出企業関係者と話し合いを行っております。また、東京においても、本社の関係者との間で意見交換を行って、外務省側から見たこの問題点についての考え方を説明して理解を求めるとともに、企業の海外貢献活動で外務省としてどのようなことが支援できるか、そのようなことを議論しております。
高
高沢寅男#16
○高沢委員 そういう御指導の中で、進出した企業がその相手国で利益を還元するということで、例えばこんなことをやっておる、このことで相手国から非常に評価されているというような何か実例があれば一つ二つ聞かせてもらいたいと思います。
この発言だけを見る →渡
渡邊泰造#17
○渡邊(泰)政府委員 タイにおきましては、特定の名前を出すのはあれですが、銀行が現地の学生の奨学金、現地のタイの学生がタイの高校及び大学に行くのに必要な奨学金を提示している、こういう貢献活動をしているのを承知しております。そのほかにもいろいろございますが、一つの例を申し上げました。
この発言だけを見る →高
高沢寅男#18
○高沢委員 私が次に申し上げたいのは、それと全く逆の、相手国へ進出をして、その相手国に対して非常な迷惑をかけ、相手国に非常な反日感情を呼び起こしているというような一つのケースを申し上げて、その対応をひとつお願いしたい、こう思うわけです。
通産省、おいでですね。これは東京に本社のあるスミダ電機という会社、その会社が一〇〇%出資の韓国スミダという企業を韓国の馬山につくった、そして現地の住民を雇用して今まで経済活動をやってきたわけですが、現地における賃金水準が次第に上がってくる、そうすると、その利益が当初期待したよりも非常に減ってくるという状態になったときに、このスミダ電機という本社が出先の会社、企業を一方的に閉鎖して、そして四百名を超える労働者を一方的に解雇して、現地にいた日本の責任者は日本へ逃げ帰ってしまうというような事件が起きて、この件についてはいまだに解決されていない。解雇された側の韓国スミダの組合の代表が昨年の十一月から日本へ来て、そしてスミダ電機の本社に対して交渉を求める、事態の解決を求めるということをやっていますが、もう今は四月ですが、十一月から四月といえばもう五カ月、この間全く誠意ある交渉も行われない、何らの解決もなされないという状態で来ているわけですが、これなどは最も相手国に対して被害を与え、そして相手国の反日感情を巻き起こすという一番悪いケースではないか、こんなふうに私は思うわけですが、この向こうからやってきた組合の代表は、結局ほかに方法はないから、スミダ電機の本社の前で座り込みをやるとかあるいはハンストをやる、そのハンストが非常に長期にわたって、もう健康上危ないということでもって入院しなければいかぬとかいうふうな事態まで起きている。
こうなってくると、これはもう労働問題の枠を超えて明らかに人権問題ということにもなってくるわけでありますが、この件について通産省は当然その事態を御承知と思うわけでありますが、この事態の解決のために通産省当局の最善の努力をお願いしたい、こう私は思うわけでありますが、現状がどうなっているかということとあわせて、その努力の経過をひとつお聞きをしたいと思います。
この発言だけを見る →通産省、おいでですね。これは東京に本社のあるスミダ電機という会社、その会社が一〇〇%出資の韓国スミダという企業を韓国の馬山につくった、そして現地の住民を雇用して今まで経済活動をやってきたわけですが、現地における賃金水準が次第に上がってくる、そうすると、その利益が当初期待したよりも非常に減ってくるという状態になったときに、このスミダ電機という本社が出先の会社、企業を一方的に閉鎖して、そして四百名を超える労働者を一方的に解雇して、現地にいた日本の責任者は日本へ逃げ帰ってしまうというような事件が起きて、この件についてはいまだに解決されていない。解雇された側の韓国スミダの組合の代表が昨年の十一月から日本へ来て、そしてスミダ電機の本社に対して交渉を求める、事態の解決を求めるということをやっていますが、もう今は四月ですが、十一月から四月といえばもう五カ月、この間全く誠意ある交渉も行われない、何らの解決もなされないという状態で来ているわけですが、これなどは最も相手国に対して被害を与え、そして相手国の反日感情を巻き起こすという一番悪いケースではないか、こんなふうに私は思うわけですが、この向こうからやってきた組合の代表は、結局ほかに方法はないから、スミダ電機の本社の前で座り込みをやるとかあるいはハンストをやる、そのハンストが非常に長期にわたって、もう健康上危ないということでもって入院しなければいかぬとかいうふうな事態まで起きている。
こうなってくると、これはもう労働問題の枠を超えて明らかに人権問題ということにもなってくるわけでありますが、この件について通産省は当然その事態を御承知と思うわけでありますが、この事態の解決のために通産省当局の最善の努力をお願いしたい、こう私は思うわけでありますが、現状がどうなっているかということとあわせて、その努力の経過をひとつお聞きをしたいと思います。
吹
吹訳正憲#19
○吹訳説明員 お答えいたします。
韓国スミダ電機の撤退に関しまして、先生がおっしゃったような紛争を生じているという事実は、私ども承知しております。本件につきましてもスミダ電機等から事情を聞いているところでありますけれども、基本的には日本の民間企業が出資している現地企業における労使紛争の問題でございまして、日本政府が直接関与すべき立場にございません。そういうことで事態の推移を見守ってまいりたいというふうに思っているところでございます。
本件につきましては、昨日、労使の間で打ち合わせが持たれまして、きょうから話し合いが再開されるというふうに聞いております。通産省としましても、本件が当事者の間で話し合いが行われ、それが進展しまして早急に円満に解決されることを期待しておるところでございます。
この発言だけを見る →韓国スミダ電機の撤退に関しまして、先生がおっしゃったような紛争を生じているという事実は、私ども承知しております。本件につきましてもスミダ電機等から事情を聞いているところでありますけれども、基本的には日本の民間企業が出資している現地企業における労使紛争の問題でございまして、日本政府が直接関与すべき立場にございません。そういうことで事態の推移を見守ってまいりたいというふうに思っているところでございます。
本件につきましては、昨日、労使の間で打ち合わせが持たれまして、きょうから話し合いが再開されるというふうに聞いております。通産省としましても、本件が当事者の間で話し合いが行われ、それが進展しまして早急に円満に解決されることを期待しておるところでございます。
高
高沢寅男#20
○高沢委員 きょうから話し合いが始まるということは一歩の前進だと私は思いますが、その話し合いが解決につながるようにひとつ通産省としては、それぞれ確かに今言われたお立場がありましょうが、最大の影響力を発揮するという方向で努力をしてもらいたい、これは御要望として申し上げておきます。
次に、今度はこれは外務大臣にひとつお願いをしたいと思うわけですが、先般タイのチャチャイ首相が来日されまして、そして首相は、カンボジアの当事者が会談を望むならば、タイ政府はその仲介をやる用意があるということを日本における記者会見で述べられました。これがきっかけとなって、何か六月にカンボジアのシアヌーク殿下、それからへン・サムリン政権のフン・セン首相が東京へ来て会談をやるというふうなことになったというふうにお聞きするわけですが、この経過あるいはまたこれに対する日本政府のかかわり方、あるいはタイの政府のかかわり方はどういうことになるのか、そのことをまずお尋ねをいたしたいと思います。
この発言だけを見る →次に、今度はこれは外務大臣にひとつお願いをしたいと思うわけですが、先般タイのチャチャイ首相が来日されまして、そして首相は、カンボジアの当事者が会談を望むならば、タイ政府はその仲介をやる用意があるということを日本における記者会見で述べられました。これがきっかけとなって、何か六月にカンボジアのシアヌーク殿下、それからへン・サムリン政権のフン・セン首相が東京へ来て会談をやるというふうなことになったというふうにお聞きするわけですが、この経過あるいはまたこれに対する日本政府のかかわり方、あるいはタイの政府のかかわり方はどういうことになるのか、そのことをまずお尋ねをいたしたいと思います。
中
中山太郎#21
○中山国務大臣 委員お尋ねのシアヌーク、フン・セン会談の日本開催の予定があると聞くがというお尋ねでございますが、私は、アジアの紛争地点が幾つかございますけれども、やはり現在内戦が最も活発に行われているカンボジアに和平を構築するために、昨年の八月にパリでカンボジア和平会議という国際会議が開かれまして出席をいたしましたが、周辺の関係国以外にカンボジア四派の話し合いというものが成立しなければ、外から幾ら和平構築をしようと思ってもなかなか難しいということを現地で確認をいたしました。それに同席をされたインドネシアのアラタス外相とかあるいはオーストラリアのエバンス外相とかいろい
ろの方々から御意見を聞いておりますけれども、やはり日本が、和平が構築された後のいわゆる選挙管理あるいは経済復興に協力するという姿勢ではなしに、積極的に今後カンボジア和平へ向けてのプロセスに協力するべきであるという考え方を立てまして、実は今年の二月に外務省の河野課長をへン・サムリン政権の支配下のプノンペンに出張させたわけであります。また一方、同時期に谷野アジア局長をベトナムに派遣をいたしまして、ベトナムの政府ともいろいろと意見の交換をさせておりましたが、先日来日されましたタイのチャチャイ首相から海部総理に対し、東京でこのシアヌーク、フン・センの両首脳会談の場所を用意したらどうか、これに日本も協力されたらどうかという御意見がございまして、海部総理と私ども相談をいたし、この首相の考えを受け入れる方針で外交手続を実はいたしましたところ、本月二十四日、タイの首都のバンコクでシアヌーク殿下が六月の初めに東京で会談をする用意があるという御発言があったりという報道を聞いておりますが、私ども政府としては、積極的にアジアの紛争解決に今後とも努力をしていきたいし、このような会談が実現することに努力を続けたいと考えております。
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高
中
高
中
高
高沢寅男#26
○高沢委員 こういう動きに対して、私は、関係国としてまずアメリカがどういうふうな考え方を持って受けとめているのか、あるいはまた中国がどういう立場で受けとめているのか、それからベトナム、これがこの問題をどういう立場で受けとめているのか、さらには、タイはチャチャイ首相が既にそこまで言っておられるわけですが、タイ以外の他のASEAN諸国はこの問題をどういうふうに受けとめているのか、この辺がそれぞれおわかりならばひとつ説明願いたいと思います。
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中山太郎#27
○中山国務大臣 私の承知しているところでは、タイ国は非常に隣接の国家でございますし、しかも国境地帯には、シアヌーク、ソン・サンあるいはポル・ポト三派の軍隊が密林地帯、ジャングル地帯にいるということ、さらに難民が三十万人ぐらい来ているわけでありますから、大変大きな和平構築への努力をされていると私は認識をいたしております。
またベトナムは、たしか昨年の九月一日ではなかったかと思いますが、日にちははっきり記憶しておりませんけれども、パリにおけるカンボジア和平会議の直後に撤退を開始したという報告を受けておりますけれども、国際機関で撤退の現実が監視されていない、こういうことが確認されていないという一つの問題がございます。
中国につきましては、私どもの得ている情報では、ポル・ポトに対する軍事援助が行われているという認識を持っておりまして、この春東京に来られました中国の鄒家華国務委員に対して、第三次円借款等のお話をいたしましたときに、カンボジアの和平が実現するためにも中国政府のクメール・ルージュに対する積極的な働きかけを期待したいということを私は直接お話を申しております。
アメリカ政府も大変大きな関心を持っておりますし、アメリカ政府のみならずASEAN諸国、オーストラリアあるいはフランス、このような国国が非常に大きな関心を持っております。ただし、現在はまだ乾季が続いておりまして、三派のグループとへン・サムリン政権の間にまだ散発的にいろいろな地域で戦闘が続いているという状況ではないか。各国はこの和平実現に重大な関心を持っているということでございます。
この発言だけを見る →またベトナムは、たしか昨年の九月一日ではなかったかと思いますが、日にちははっきり記憶しておりませんけれども、パリにおけるカンボジア和平会議の直後に撤退を開始したという報告を受けておりますけれども、国際機関で撤退の現実が監視されていない、こういうことが確認されていないという一つの問題がございます。
中国につきましては、私どもの得ている情報では、ポル・ポトに対する軍事援助が行われているという認識を持っておりまして、この春東京に来られました中国の鄒家華国務委員に対して、第三次円借款等のお話をいたしましたときに、カンボジアの和平が実現するためにも中国政府のクメール・ルージュに対する積極的な働きかけを期待したいということを私は直接お話を申しております。
アメリカ政府も大変大きな関心を持っておりますし、アメリカ政府のみならずASEAN諸国、オーストラリアあるいはフランス、このような国国が非常に大きな関心を持っております。ただし、現在はまだ乾季が続いておりまして、三派のグループとへン・サムリン政権の間にまだ散発的にいろいろな地域で戦闘が続いているという状況ではないか。各国はこの和平実現に重大な関心を持っているということでございます。
高
高沢寅男#28
○高沢委員 カンボジアの軍事紛争は、今言われた四派の間でまとまらなければ、幾ら周りから言っても、それは最終的な結論にならぬということはよくわかりますが、その四派の間のまとまり方が、ベトナムは昨年九月で完全に撤退した、こう言っております。このことは、いや、実はまだいるんだという見方をする人もあるけれども、状況の判断としては、実際に撤退していることは間違いないだろうと私は思います。そう見ると、今度はその三派の側に、例えば今まではアメリカの援助がありました。それから中国の援助がありました。これは今でも続いているでしょう。しかし、その援助は同時に、タイがその援助を受けて、このカンボジア、タイの国境の部隊に対してタイの方がバックアップする役割を現実にしてきたわけですね。しかし、今度のこのチャチャイ首相の立場なり方針から見れば、タイもその点については次第に中立的な立場をとるという方向へ動きつつあると思うわけですが、そうなってくると、アメリカや中国が今まで与えていた援助も、これをやめてもらう。一方、ベトナムのへン・サムリン政権に対する援助は、既に完全に撤退したということを文字どおり間違いないとするということをお互いに確認し合うという中で初めてこの四派の自主的な解決の道が開けるということになるんじゃないかと思いますが、その辺のところを日本としては、アメリカに対しても中国に対してもベトナムに対しても、説得と言っては言葉が過ぎるかもしれませんが、一つのアプローチを日本政府としても大いにやるべきではないのか、こう思いますが、いかがでしょうか。
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中山太郎#29
○中山国務大臣 カンボジアの和平に関心を持ち、また従来援助をしているような国々がそれぞれございますし、日本政府といたしましては、もしシアヌーク、フン・センの両首脳会談が六月初旬に東京で開催できる——ただし、その前に五月には事務局レベルの協議が持たれるということをシアヌーク殿下は記者会見で言っておられると聞いております。こういう中で、私どもとしましては、この会談が実現をすれば、その会議の舞台を東京なら東京で持つとなりますと、当然日本政府も、このカンボジア和平へのプロセスについて、両首脳の会談に対して、それが成功裏に終わるようにできるだけの協力をしなければならない、実はこのような気持ちでこの東京会談実現に期待をいたしておるという状況でございます。
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