科学技術委員会

1995-06-08 衆議院 全186発言

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会議録情報#0
平成七年六月八日(木曜日)
    午前十時七分開議
出席委員
  委員長 野呂 昭彦君
   理事 臼井日出男君 理事 栗本慎一郎君
   理事 原田昇左右君 理事 上田 晃弘君
   理事 上田 清司君 理事 笹木 竜三君
   理事 今村  修君 理事 渡海紀三朗君
      金田 英行君    塚原 俊平君
      林  義郎君    松下 忠洋君
      近江巳記夫君    斉藤 鉄夫君
      鮫島 宗明君    藤村  修君
      秋葉 忠利君    吉井 英勝君
      大谷 忠雄君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      田中眞紀子君
 出席政府委員
        科学技術庁長官
        官房長     石井 敏弘君
        科学技術庁科学
        技術政策局長  落合 俊雄君
        科学技術庁科学
        技術振興局長  工藤 尚武君
        科学技術庁研究
        開発局長    沖村 憲樹君
        科学技術庁原子
        力局長     岡崎 俊雄君
        科学技術庁原子
        力安全局長   笹谷  勇君
 委員外の出席者
        文部省高等教育
        局大学課長   近藤 信司君
        通商産業省産業
        政策局産業構造
        課長      中嶋  誠君
        資源エネルギー
        庁公益事業部原
        子力発電安全企
        画審査課長   藤冨 正晴君
        資源エネルギー
        庁公益事業部原
        子力発電安全管
        理課長     三代 真彰君
        建設省国土地理
        院院長     小野和日児君
        科学技術委員会
        調査室長    吉村 晴光君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月三十日
 辞任         補欠選任
  斉藤 鉄夫君     武山百合子君
同日
 辞任         補欠選任
  武山百合子君     斉藤 鉄夫君
四月二十六日
 辞任         補欠選任
  斉藤 鉄夫君     日笠 勝之君
同日
 辞任         補欠選任
  日笠 勝之君     斉藤 鉄夫君
五月十一日
 辞任         補欠選任
  甘利  明君     松下 忠洋君
同日
 辞任         補欠選任
  松下 忠洋君     甘利  明君
六月一日
 辞任         補欠選任
  鮫島 宗明君     土田 龍司君
同日
 辞任         補欠選任
  土田 龍司君     鮫島 宗明君
同月八日
 辞任         補欠選任
  小野 晋也君     金田 英行君
同日
 辞任         補欠選任
  金田 英行君     松下 忠洋君
同日
 辞任         補欠選任
  松下 忠洋君     小野 晋也君
    ―――――――――――――
五月九日
 原子力発電所の地震に対する安全性及び信頼性
 向上に関する陳情書
 (第二三七号)
六月六日
 原子力発電所の地震に対する安全性及び信頼性
 向上に関する陳情書
 (第二九四号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 科学技術振興の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
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野呂昭彦#1
○野呂委員長 これより会議を開きます。
 科学技術振興の基本施策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原田昇左右君。
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原田昇左右#2
○原田(昇)委員 まず私は、今回、地震防災対策特別措置法というのがつい先ほど災害対策特別委員会で全会一致で可決になり、本日一時からの本会議に緊急上程されることになりました。これについて科学技術庁長官の決意のほどを伺いたいと思うわけであります。
 実は、この法律については、阪神の大震災後、全国各地においてこういうことが起こったら大変だ、したがって、少なくとも活断層の調査とかあるいは地震の予知とかいうものについてもっと積極的に取り組みをしなければいかぬ。しかるに、一部の状況を見ますと、阪神の大震災でも、あれを予測した学者がちゃんといるんですね。にもかかわらず、自分のところの知事さんも市長さんも何にも耳をかさない、そして行政も何にもしない、そういうことであの震災が起こったという大変奇妙な結果になっておるわけであります。今振り返ってみまして、こういうことがあってはならない。したがって、あらゆる情報を集めて判定をしてもらって、正確な判断をしてもらって、そしてそれを行政に直結するというシステムをつくらないといけない。
 そして、今、八省庁が関係があるということでございまして、みんなばらばらでやっておる。これではいかぬのじゃないか。大いに八省庁やっていただくのは結構ですが、みんなで力を合わせて、それぞれの分野で調査研究を深めて成果を上げていただくということが必要ではないか、こういうことを痛感いたしまして、まず、この地震防災対策特別措置法においては調査研究推進本部というものを総理府につくって、本部長に科学技術庁長官になっていただいて、そしてこの調査研究の総合的な推進をやろうではないか、しかも情報の収集をしていただいて、それを行政に反映していただくということが大事だ、こういうことでやり出したわけでございます。
 そのほかこの法律では、地震防災緊急事業五カ年計画というのを都道府県知事に立てていただいて、避難地、避難路とかヘリポート、防災無線あるいは井戸とか貯水槽、こういったものをあらかじめきちっと整備しておいていただいて、緊急事態に備えることにしていただこうというのがこの趣旨でございます。
 そこで、科学技術庁長官にお伺いしたいわけでございます。
 この法律が恐らく衆議院できよう通って、参議院でも今国会で通るはずでございますので、長官は直ちに、二カ月以内の政令で定める日から実施になりますけれども、この本部長として指揮をとられることになるわけでございますが、科学技術庁長官の御決意のほどをここで伺わせていただきたいと思います。
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田中眞紀子#3
○田中国務大臣 おはようございます。
 今、原田先生からお話しいただきましたけれども、地震防災対策特別措置法案がけさ委員長提案になったこと、本当にありがたいと思って感謝を申し上げます。また、速やかに国会で承認されるだろうということも大変楽しみにいたしております。
 阪神大震災のときから、私どもは自社さきがけすべての先生方に、どうしたものだろうか、八つもの省庁の縦割りの中で情報が一元化できないで、結局はすべての情報が我々生活者、国民に還元されないということは、やはり政治がもっと機能しなければいけないのではないかということを委員会でも発言させていただきましたし、また先生方とも御相談させていただきました。その結果、原田先生を初め、一番イニシアチブをとっていただいたのでございますけれども、こういうふうな立法をしましょうということをおっしゃっていただいて、まことに速やかに政治が機能していることは大変ありがたいうれしいことであるというふうに思っております。
 これは私などが申し上げるまでもございませんけれども、要するに気象庁に情報が一元化して、予知というものはなかなか難しいということがよくわかってきたわけでございますから、防災等について機能するように体制を強化していくということにほかなりませんので、大変ありがたいことだと思いまして感謝を申し上げます。今後ともまた御指導いただきたいというふうに存じます。
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原田昇左右#4
○原田(昇)委員 それでは、もう一つお伺いしたいのです。
 学者の方々の予知連絡会というのが国土地理院にございますが、そこで非常にフリーなディスカッションが行われており、大変結構なことだなと私は思っております。そして、こういう方々の活動をどんどん強化していくのがこの法案だと考えて、この法案の立案、取りまとめに大いに推進役を買って出て、我々同憂の士で日本を地震から守る国会議員の会というのをつくったわけです。
 その趣旨は、我々は国民から選ばれて国会に送り込まれておるわけですが、阪神大震災を見て安閑としておられぬ、オールジャパンでひとつ日本を地震に強いものにしなければいけないだろうということで、そういうための国会議員の責任を果たさなければいかぬ。こういう観点で私たちはいろいろな問題について討議をして、特に調査研究については大いに促進し、しかも、先ほども申し上げましたように情報を収集してこれを正確に評価し、行政に反映させるということが大事だな、こういう結論に達したわけです。
 それについて予知連絡会の一部の学者が、おかしい、我々の仕事がやりにくくなるとかいうようなことを言っておられるということを新聞で拝見して、私は唖然としたわけでございます。国土地理院の方から、国土地理院の方も十分この法案については御意見をいただいておるわけで、賛成しておられるわけでございますから、そういう方々によくこの趣旨をお伝えいただかなければならぬと思うわけであります。国土地理院の院長さん、おいでになっていらっしゃると思いますが、この点ひとつ率直に状況をお聞かせいただきたいと思います。
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小野和日児#5
○小野説明員 お答えいたします、
 地震予知連絡会の委員の先生方は、日ごろから地震防災対策の重要性は十分御理解いただいておりますし、また地震に関する調査研究を推進する必要性は常日ごろから主張しているところでございまして、地震に関する調査研究の推進のための体制整備をその目的の一つとしていますこの法案の趣旨に異論があるとは、私ども認識は持っておりません。ただ、地震予知連絡会の委員の先生方は、地震調査研究の具体の進め方につきましては、その学識経験からそれぞれに御意見をお持ちでございます。
 国土地理院といたしましては、そういった先生方の貴重な意見を集約しながら、我が国の地震情報を適宜的確に国民に広報するというこの新しい地震調査研究体制が最も望ましい形になりますように、一層努力をしてまいりたいと存じておるところでございます。
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原田昇左右#6
○原田(昇)委員 ぜひそういうことで御努力いただきたいし、誤解のないように関係の先生方に十分趣旨を説明していただきたいと思います。
 さて、地震の問題はこれくらいにしまして、私は、我が国の科学技術政策を進める上で非常に大事なのは、やはり人材の問題ではないかなと思うのです。
 今まで我が国は外国の技術を導入して、あるいは外国人のやった成果を学びながら、今日の非常に高度なハイテク国家というのをつくり上げることができた。これから私たちが世界に向けて貢献するとすれば、我々がすばらしい知的資産というものをつくり上げて、これを世界に向けて発情するということでなくてはならないと思うのです。いろいろな国際協力の仕方があります。しかし、ハイテク国家としてこれから世界に向けてやり得る、またチャレンジしなければならぬのは、知的資産の形成と世界に向けてこれを発信すること、これをぜひやっていくことに我々は使命感を持たなければいかぬと思うわけであります。
 これを実現するにはどうしたらいいかということですが、残念ながら現状は非常に憂うべきところにあるのですね。例えば若者は科学技術離れをしておる。また、今度のサリン事件で、優秀な科学者があんなふうになったというのはどういうことかというので問題になっております。教育が悪いのじゃないかとかいろいろありますけれども、とにかく年々科学技術者になろうという人が少なくなってきておる。
 それから、せっかく才能を持って生まれてきた、創造的な才能を持っておっても、受験勉強で塾で詰め込まれる。それでないと大学へ入れないんだ。だから丸暗記して、とにかく詰め込み教育を強いられて、それをやらざるを得ないという実情だ。大学の入試の問題ですね。そういうことでせっかくの独創性の芽が摘まれてしまう。大学に入ってからも、才能が育つような十分な研究環境に本当に日本の大学はあるのかな、こういうところが非常に問題ではないか。
 しかも、今、日本人はどんどん外へ優秀な頭脳が流出しておるのですね。なぜかというと、アメリカヘ行けば優秀な研究者がいる、そこへ行ってフリーに研究できる。日本にはそれだけの施設がない、優秀な研究者がいない、自由に研究できない。こういうような環境では、言ってみればセンター・オブ・エクセレンシーというか、世界の研究の中核になるような研究施設、研究環境、そういうものが不足しておるということも言えるのじゃないかと思うのですね。
 そこで、私は、この問題について少し関係御当局の御意見をいただきたいと思うのです。
 まず、十二月に総理大臣に科学技術会議で答申をされて決定された科学技術系人材の確保に関する基本指針というのがあるのです。これについて読んでみますと、非常によくできておると思います。言ってみれば作文としてはすぐれておる。具体的に大変すばらしいことが書いてある。もうあらゆることがこれに盛り込まれておるようでございます。しかしながら、これの中の本当にこれとこれだけはこうやってやっているのだということが大事ではないかと思うのですね。
 まず、例えば才能を持って生まれてきた子供の資質を伸ばすには、学校教育の問題がある。先ほど申し上げた入試の問題がある。どういうようにこれを伸ばそうとしておるのか。創造性を伸ばす教育をやろう、そして大学まで貫いてやれるのか、それは文部省どうですか。ぜひ話を聞かせてください。
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近藤信司#7
○近藤説明員 お答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、創造的な人材の育成のためには、特に高等学校と大学との接続の問題でございます大学入試の改善が大変重要な課題である、私どももそう認識をしておるわけでございます。
 これまでも文部省におきましては、大学入学者選抜における学力検査につきまして、単に記憶力のみを検査するような出題は避けて、受験生の思考力でありますとか表現力、そういった能力を総合的に判定することができるような、そういった出題内容でありますとか出題形式について配慮方を各大学に指導をしておるところでございます。大学入学者選抜におきましては、もちろん学力検査も重要な要素ではございますが、これに偏ることなく、評価尺度を多元化、複数化し、調査書でありますとか面接、小論文等を適切に組み合わせて、受験生の能力、適性を多面的に判定するよう各大学に改善を促しておるところでございます。
 近年、各大学におきましても、まだまだ不十分であろうと認識をしておりますが、学力検査ばかりではなくて、面接、小論文を実施したり推薦入学等を採用するなど、多様な入試を行う大学が増加をしているということは、望ましい方向に少しずっではあるけれども向かっているのかな、こんなふうに考えているところでございます。今後とも、大学入試の改善につきましては、各大学に対する適切な指導に努力をしてまいりたいと思っております。
 また、小中高等学校あるいは大学教育を通じて、主体的に物事をみずからが考え、判断し、表現していく、そういった能力というものを育成をしていく、そういう教育の実現に向けてまた文部省としても今後とも努力をしてまいりたい、かように考えているところでございます。
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原田昇左右#8
○原田(昇)委員 立派なことを言われるけれども、実際に東大とか京大の入学試験でそんなこと今やってないじゃないか。
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近藤信司#9
○近藤説明員 先生おっしゃるように、例えば東京大学でも、一応前期、後期と定員をそれぞれ分けて分離分割でやっております。若干そういった入試方法は違いますが、おっしゃるように依然として、まあ後期なんかでは総合科目のようなものを課しておりますが、学力検査重視の入試が適用されておる。
 ただ、一例を申し上げて恐縮でございますが、昭和五十三年度と比べますと、面接も当時は四十二大学五十六学部で実施をしておりましたのが、これは国公立てございますが、百二十六大学三百十六学部というように、少しずつではあるけれども全体としてはそういう方向に向かっておるという状況もまた一面ではあるわけでございまして、委員御指摘のとおり、さらに各大学につきまして私どももその改善についての指導をしてまいりたい、かように考えておるところでございます。
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原田昇左右#10
○原田(昇)委員 今の御答弁では私は納得しません。
 ともかく、入学試験の改革というのは絶対にやらなければいかぬと思うのです。そうかといって、大変難しい問題であることはよく承知しておりますが、多様性をどういうように織り込んでいくか。例えば推薦入学の問題もあるでしょうし、塾へ行かなくても大いに創造力豊かな人材を育てるにはどうしたらいいかということを、もうちょっと大学教育の根本から洗い直して、少しこの問題を、この一片の答申だけじゃなくて、具体的に行政の場で掘り下げてもらいたいと思うのです。その点をぜひ要望をしておきます。本当に独創性のある人材をいかに養成するかということを、もうちょっと文部省の方で真剣に掘り下げてもらわないと大変なことですね、文部省だけじゃないのですけれども。ぜひこれは切実な問題としてお願いしたいと思います。
 次に、日本の研究開発をやる研究者を支える研究支援体制というのが非常に大事だということを言っております。これは確かにそのとおりでございまして、これについてハードの面、本当に技術をいろいろ支援してあげるということも大事だし、もう一つソフトの面というか、実際に研究をやってこれを学会に発表したりいろいろなことをするのに、ともかく事務の面が半分ぐらいあるのですね。そういう事務の面でいろいろ研究者をソフトの面で応援する体制、支援体制というのが私は確立しなければならぬ面ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
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工藤尚武#11
○工藤政府委員 お答え申し上げます。
 まさに先生御指摘のとおりでございまして、今言われました答申にも触れられてあるわけでございまして、私どもそれを具体化するために、科学技術振興調整費を活用いたしまして、重点研究支援協力員制度というものを今年度から創設をいたしまして、研究者のニーズに合わせて、研究活動を支援するための協力員を国立の試験研究機関に派遣をするという制度を今検討しているところでございます。
 それからまた、新技術事業団の創造科学技術推進制度でありますとか独創的個人研究育成制度、さきがけという制度でございますが、これにおきましては、プロジェクトごとに予算管理等の事務を担当する事務参事というものを設置しております。
 そういうことによりまして研究者の事務的な負担を軽減するという工夫をしているところでございますけれども、今後とも、先生の御指摘に沿いまして、研究環境の整備にさらに努力してまいりたいと思っております。
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原田昇左右#12
○原田(昇)委員 事務的な面というのはいわば雑用なんですが、これが大変なウエートを占めるのですね。研究者というのは、こういうことをやるのが非常に不得意な人が多いと思うのですね。これを支援してあげれば研究者の負担が非常に軽減され、時間もかなり研究に割き得るということではないかと思います。
 日本の学者で海外へ行って研究した人が異口同音に言うのは、向こうには秘書がいて、ちょっと話しておけばすぐ手紙でも何でも書ける、論文でもすぐ書いてくれる。趣旨を言えば帰ってサインすればすぐ発表できる、そういうシステムができておる。日本に帰ってきたら大変なんだ、自分でタイプをたたかなきゃならないくらいですよということを言っていますが、そういうことなんかを十分参考にしていただいて、今のソフトの面の支援システムをぜひ確立していただきたいと思います。
 それから次に、世界のひのき舞台で活躍できるような研究者を育てるためには、外国で武者修行させることも大事でしょうけれども、日本に一流の学者を連れてきて、その人のもとに研究者が集まるというようなことをすることも大事だと思うのですね。とにかく今、日本の研究者の外へ出る人と外国から来ていただく人との差は、物すごい輸出超過というか、外へ出る方が圧倒的に多い、入ってくる人は少ない、こういうのが日本の現状なんですよ。
 かつてナチス・ドイツがユダヤ人を追っ払ったものですから、ドイツの研究というのはがたんと落ちだと言われている。つまり、研究者が外国からどんどん入ってきて、そして優秀な研究者が集まるようになって初めてその国の研究成果は上がるわけです。アメリカもまさにそういうことが起こっておる。世界じゅうの優秀な研究者がアメリカに行って成果を上げる、それがアメリカの国力につながっていく、こういうことだと思いますね。
 ぜひそういう意味で、具体的にどのような対策をもって世界の優秀な研究者を日本に引き寄せるか。先ほど申し上げたセンター・オブ・エクセレンシーというものを確立することも大事ではないか、こういうように思っておりますが、いかがでしょうか。
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工藤尚武#13
○工藤政府委員 お答え申し上げます。
 具体的な対策としてどういうことをやっているかということを事務的に申し上げたいと思います。
 海外の優秀な頭脳を日本に積極的に招聘する、少しでもそのインバランスを是正するということが非常に重要でございまして、まさにそういう観点から、科学技術庁といたしましては、昭和六十三年度に科学技術庁フェローシップ制度というものを設けまして、それ以来、徐々にではございますけれども予算をふやして、外国からの優秀な頭脳の受け入れをふやしてきておりまして、現在までに全体で千二百名の方々が来ておられるということでございます。
 さらに、具体的な研究テーマを中心に、海外からの優秀な頭脳を集めて日本の頭脳とともに研究をするということで、国際フロンティア研究システムというものを設けまして、これは現在の状況でございますが、四十大規模の外国人の優秀な方々が来て研究を一緒にしております。
 それから、もちろんそれ以外に、外国から来られた研究者のためのいわゆるソフト面といいましょうか、宿舎の整備、あるいは日本語の研修でございますとか生活面のいろいろなコンサルタント、そういったこともいろいろと努力しているところでございます。
 そういったことによりまして、徐々にではございますけれども、外国からの受け入れ数も増大しておりまして、国立の試験研究機関で見ますと、平成元年度が六百二十二名であったものが平成五年度では千十名になっているということで、少しずつふえているところでございます。
 今後とも、そういう事業を拡充いたしまして、外国からの研究者の受け入れに努力してまいりたいと思っております。
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原田昇左右#14
○原田(昇)委員 育成された人材がどのような場で活躍するかということも非常に大事だと思うのですね。
 日本の理工科系学校の卒業生がどういう職場で働きたいかという調査をしたのを見ますと、ほとんど大部分が、企業に入って勤め人になってやりたいというのが多いのですね。ところがアメリカのMIT、マサチューセッツ工科大学の調査によりますと、一番多いのは、自分で独立して事業をやる、みずから会社を起こしてやりますよというのが多い。チャレンジング精神が非常に盛んだなという感じがします。
 日本の場合は、どうも枠の中で育って、寄らば大樹の陰というのが多いということであります。これはいろいろな原因があるだろうと思いますけれども、このチャレンジング精神というのは非常に大事だ。それには、どうやれば創業のノウハウを与えることができるかとか、あるいは企業を創業した場合の創業資金はどうしたらいいかとか、そういう先ほど言った研究支援のソフトの面の支援が大変大事である。新しい事業を創設するということをこれからやっていかなきゃならない時代に、こういう点は非常に憂うべきことでございますので、これについて通産省、どういうふうに考えておられるか。
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中嶋誠#15
○中嶋説明員 経済の構造改革を進める上におきましても、新規の産業分野の開拓を進めていくということが極めて重要だと思っております。
 しかしながら、委員御指摘がございましたように、新たな企業を起こすという場合、あるいは中小企業が新たな事業分野で企業活動を展開していく際に、資金調達が容易でないことに加えまして、財務あるいはその販売面での専門的人材を確保することが困難だという状況にあることは、私どもも十分認識をしております。
 そのため、通産省といたしましては、本年度から、中小企業の事業起こし、創業でございますが、についての経営アドバイスなどについての補助制度、さらには本年度の補正予算におきまして、中小企業の求めに応じまして、中小企業事業団に登録された企業経営の実務の経験者、あるいは中小企業診断士などの専門家を派遣いたします事業開拓コンサルティング事業というものを創設させていただいたところでございます。現在、その積極的な活用を促進するべく、普及広報活動を行っております。
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原田昇左右#16
○原田(昇)委員 時間でございますので、この人材確保の問題、多方面にわたりますが、ぜひとも強力で総合的な施策を打ち出していただきますように期待を申し上げまして、私の質問を終わります。
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野呂昭彦#17
○野呂委員長 栗本慎一郎君。
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栗本慎一郎#18
○栗本委員 自由民主党・自由連合の栗本慎一郎でございます。
 まず、お忙しいようでございますけれども、長官に、科学技術庁が所管をしているといいますかあるいは管轄をしているといいますか、研究の問題について、研究という視点の方からちょっとお伺いしたいと思います。
 例えば現在、科学技術庁はエネルギー、原子力、遺伝子工学の分野に関してさまざま御指導あるいは管轄をしていただいているわけですけれども、研究という視点からいいますと、私は現在もなお大学教授なんでございますけれども、原子力の研究も経済史の研究も同じ研究という分野でございます。
 そこで、例えば今国が行っている原子力の研究その他は、一体なぜそれを国が行っているのかあるいは援助をしているのか、例えばイギリス経済史の方にはなぜ援助がないのかというふうなことになると、現実にはお金がかかるから、経費がかかるものであるから。それから、恐らく社会にとって、これは推測でございますが、科学というものを非常に狭くとらえまして、人文科学も科学なんですけれども、自然科学の一部、特に理学といったもの、工学は原理じゃないからという形であるようにとらえられております。
 もちろん国の方は、そうではない、こういう理由でこうだというふうに出されているはずなんですが、はっきり言いまして、専門の研究者一般にも浸透しているとは言えない。だから、この研究については文部省の方から助成金をもらおう、これについては科学技術庁だ。その領域はどうなっているのか。はっきり言ってかなり不満もあるといいますか、不十分な認知しかないと言えると思います。
 それについてもお伺いしたいのですが、原子力というのは、あるいは熱核融合は後にお聞きしますが、お金がかかるからということではなく、原子力の場合には例えば兵器につながりますし、熱核融合の場合はエネルギーです。エネルギーというのは社会の基本であると通常考えられてきている。本来、そのエネルギーは代替エネルギーになるのじゃないかという議論が恐らく今後出そうですが、とりあえず考えられている。だから国の重要施策であるというふうに認知されるべきものではないかと思うのです。
 同時に、そういう点からいいますと、お金がかからない研究なんですが、ウイルスの研究、それから遺伝子工学も、これは原子力もそうなんですが、応用という点になりますと、実は原爆一個はそんなに高い値段ではない。遺伝子工学も実際に応用する部分については、原理的にわかっているものについてはかなり安くできる。昨今非常に問題になっております邪教オウム真理教が遺伝子工学的な、これは兵器とは言えないと思いますけれども、機器を買い入れて、これは決して高いものじゃありません。
 ウイルスの研究に至っては、原理がわからないからこそ逆にどんどん大学の研究室で反応をしていて、非常に危険なものができる。細菌研究一般と言ってもいいですが、非常に危険なものができても、具体的には全然管理管轄がされていないというような状況であるわけでございます。私としては、遺伝子研究やウイルス研究のようなものも、つまり、金額的に比較的安いけれども、それはこういった段階では国がいわば管轄、指導をすべきものではないかというふうに考えておるのでございますが、一般的な御見解を長官にお伺いしたいと思います。
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田中眞紀子#19
○田中国務大臣 大変鋭い御指摘をいただいたというふうに思います。
 オウムの事件もございましたし、あの事件の中で私もちょっと驚きましたのは、私も視察をいたしました理化学研究所で、一般の研究用にですけれども、細胞とか微生物の提供等もしているというふうなこともありますので、費用の面というふうなことではなくて、こういうDNAとかウイルスの研究というものは、今も先生が御指摘なさったような言ってみれば極めて特殊な研究なわけですけれども、悪用されると社会的な犯罪というふうなことにもつながっていくわけでございますから、そうしたことの安全管理をどうするかということは、やはりこういう事件を奇貨として、国の管理とか指導というものをもう一度見直すべきだろうというふうに思っております。
 そしてこういう研究は、言うまでもなく本来は人類の幸福ですとか、それから世界の平和に役立っためにされているわけでございます。
 現在は、この資料を見ますと、実験の指針というものが一応作成されておりまして、これは五十四年度に科技庁やら文部省において作成されたものでございますが、一つは安全の確保とか実験区分等、二つ目は取り扱い、三つ目は教育訓練及び健康管理等というふうなことの指針があるわけでございますから、これを周知徹底いたしますが、私もこれについてちょっと不勉強でございますから、もう一度よく勉強いたしまして、国の指導ということについてもぜひ勉強をしたいというふうに思います。
    〔委員長退席、上田(晃)委員長代理着席〕
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栗本慎一郎#20
○栗本委員 ありがとうございました。
 この問題は、文部省、科学技術庁だけでなく、厚生省その他にわたるわけでございまして、そのことが実は問題なんですが、一般的な要望といたしまして、例えばウイルス、微生物の研究等に関しては、例えば研究資格のようなものを今後は設けるべきではないかと私は大学教授としても考えております。他方で、大学の自由とか大学の自治ということについては、民間におりましたときには強く主張してきたのですが、この問題は別であるということで、国の危機管理という視点からも、科学技術庁を中心にお考えいただいてもいいのではないかというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 次の質問に移ります。
 これはITERの問題なんです。国際熱核融合実験炉の計画というのを大規模国際協力事業として、日、米、EU、ロシアの四極で進めているのは皆様御承知のとおりであり、関係各位の熱意、御努力に敬意を表するものでございます。
 この問題も国際協力ということであって、原子力と違いまして直ちに兵器に結びつくというものではないのですけれども、しかし、新しいエネルギーについての機微、機密を一国あるいは一地域が例えば世界的に限定して保有してしまえば、一般論としてこれはまたさまざまな平和安定に対する危機も生じ得ると思うわけです。そういう意味で、単に科学技術というだけでなくて、その推移に関心を持っているわけでございますが、まず、そのITERは今どのように研究といいますか事業として進んでいるのかということについて、経緯と今後の見通しをちょっと簡単に御説明いただきたいのです。
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岡崎俊雄#21
○岡崎(俊)政府委員 ただいま先生御指摘のITER計画と申しますのは、将来の核融合の実用化に向けて大変重要なステップであろうかと思っております。
 現在、その実験炉の建設を目指した設計を四極が共同して工学設計活動として行っておるわけでございます。一九九二年に開始をし、九八年までに六年間かけて建設にかかわる決定を下すための必要なデータを得ることを目的とした活動でございます。現在、ほぼ半ば近くに差しかかってきておるわけでございまして、この夏には中間設計というものが共同設計チームから提出をされ、それを評価をして次のステップに進む、こういう段階に至っております。その作業は極めて順調に進展をしておると申し上げてよろしいかと思います。
 加えて、こういった設計活動を行うとともに、必要な研究開発もあわせてこの四極が共同して行っております。具体的には、例えば将来使います大型の超電導コイルの製作であるとかあるいは真空容器、こういった大型機器をそれぞれ四極が分担をして工学的な研究開発を進めるというのが一つ。
 もう一つは、物理的研究と称しておりますけれども、核融合に関しましては基礎的な研究の積み上げがまだまだ大変大事でございます。この基礎的な研究については、先生も先般御視察をいただきました原子力研究所のJT60、こういった既存の施設を使った研究の積み上げというのが大変大事でございます。
 四極とも、そういった既存の施設を使った基礎的な研究の成果を持ち寄って、この工学設計活動をより充実したものにしていく、こういう活動があわせて行われておるということで、九八年の完成に向けて今四極が懸命に取り組んでおる、こういう状況と申し上げてよろしいかと思います。
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栗本慎一郎#22
○栗本委員 全体としては大変順調であるという理解をさせていただいて、まことに私もそれは大変にいいことだと思います。
 しかし問題は、例えば四極でこれまでそれぞれ費用がかかる、研究者も必要であるといった場合に、どのような分担がなされてきているのか。それから、ここまでに問題がないとしても、今後現実には実験炉ITERをつくるわけでございますが、これは原子炉と違って危険の問題等は比較的少ない。比較的というより全くないと言っている学者もおりますけれども、少なくとも原子炉等に比べれば、あるいは原発に比べれば少ないということでいいのですし、また、現実に発電等には使わないわけですね。
 それならば、実験ならばどこの国にあってもいいのですが、四極でやっているから四地域につくるわけにはいかない。そうすると例えばどこにつくるのだ、そういったことについての決定過程とか、あるいは今後の費用のいわば平等性であるとか、あるいは情報の平等的な配分というものについての担保が果たしてどういう形でなされているのか。これに関してはしっかりやろうというふうなお話しかどうも聞けていないように思いますので、その辺についての御見解をお示しいただきたいと思います。
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岡崎俊雄#23
○岡崎(俊)政府委員 まず、現在進められております工学設計活動の分担につきましては、協定が結ばれております。その協定の中に、必要な資金とか人材等については四極が均等に分担することが原則であるということが明示されておるわけでございます。しかしながら、その分担の方法につきましては、一括して大きな資金をみんなが拠出するという形ではなくて、具体的に申し上げますと、例えばこの設計に必要な人材というのでしょうか、人員についてはそれぞれが四分の一ずつその派遣費用は持つ、すなわち、日本人の派遣については日本側が負担をする、こういった形で四極がその人件費については負担をする。
 それから、先ほど申し上げました工学研究開発活動につきましては、具体的に四極でどういった分担でやるかということを話し合いまして、それぞれその分担に従って四極がみずからの責任において研究開発活動を実施する、あるいは大型コイルを製作して提供をする、こういう形で行うわけでございますけれども、それが四極がほぼ均等になるようにこの工学研究開発活動も分担をしていく、このような形で行われておるわけでございまして、したがって、この工学設計活動そのものは四極が均等に分担をしていくという状況で進められておるわけでございます。
 ただし、全く問題がないかと申し上げますと、確かに財政状況が大変厳しい国もあるわけでございます。そういった国については、例えば人の派遣が少しおくれておるとかという問題もないわけではございませんけれども、おおむねこの工学設計の趣旨に沿って四極が均等に分担をしながらこの活動が行われていくということが期待される、このように認識しております。
 さらに問題になります、今後の実際にITERという実験炉を建設する段階の分担のあり方、あるいは具体的なサイトをどうするかという問題については、まさに先ほど申し上げました、この中間設計が出ましたこういった機会を契機として、今後建設に向けての四極の具体的な協議が始まろうとしております。
 その協議に際しましては、先生も御指摘のとおり、資金をどういう形で分担していくのか、あるいは、実際の建設はもちろん一カ所でございますので、それを行いますホスト国というのでしょうかホスト国というのでしょうか、あるいは具体的な建設サイトをどのようにして決めていくのか、あるいはホスト国がどういう負担をしていくのか、さらには、国際共同で進められるであろう建設であるとか運転の主体をどういう形で進めていくかということ、大変たくさん検討すべき課題はございます。これら建設に向けての協議が恐らくことしの半ば以降からいよいよ本格的に開始されるのではないか、こう思っております。
 したがって、こういった四極の中の建設協議の過程において、我が国が今後この建設問題、あるいはサイト問題に対してどのように対応すべきかということについてぜひ検討をしてまいりたい、このように思っております。
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栗本慎一郎#24
○栗本委員 時間が限られておりますので、今の四分の一程度でお話ができる。いろいろお聞きしたいので、私の質問より長くお答えいただかないようにしていただきたいと思うのです。
 結局のところ、まだどうなっているかわからない。それから、現在問題であるけれども、これが私もお聞きしたい、一言でお答えいただきたいのです、今のシステムがベストなのか、それともやむを得ず緊急避難的にこういう格好でやっているのかというようなこと。それから、問題になっていないようでございますが、国連とかそういったところとのかかわりはどういうふうに考えているのか。それから、IAEAが管理をしている部分があるのですけれども、このIAEAとITERプロジェクトの関係はどうなっているか。
 私の理解している限りでは、よく言えば現実的に進行しているのであって、これが実は前例になるのです、こういうことが。ITERの問題だけじゃなくて、ほかの兵器の取り扱いとか開発について、あるいは経済協力等についても、こういう形でとりあえず技術の進展している、まあ大体技術的にそれはできるだろうという国が集まってやって、そこでうまくして、このことはではほかの地域に、国連加盟のほかの国々にどういうふうにするんだというふうなことについてお話し合いがなされているとは思えない。
 していないのなら、日本がそれは中心となってやって、しかし、現実には今こういうふうにしかやらざるを得ないじゃないかというふうに、これは私の意見ですけれども、そうなっているべきだと思うのですが、どうも今のでいいんじゃないかとお考えのようなんですが、それを短くお答えいただきたいと思います。
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岡崎俊雄#25
○岡崎(俊)政府委員 まずITERの今の工学設計活動については、まさに設計段階から四極が均等にこの分野について協力をしていこうという、私にとっては極めて理想的な形で大型の国際科学技術協力が進められているのではないか、このように理解しております。しかしながら、今後建設段階を迎えたときに、この四極が均等で進めて本当にいいのかどうか、あるいはほかの国あるいはIAEAとの関係をどうすべきかということについては、まさに広くそういう視点から検討すべき点はあろうかと思います。
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栗本慎一郎#26
○栗本委員 私はこれがベストだとは思いません。現在の状況の中においては、これは現状のベスト、ベターベストだと思うのですけれども、これをほかのものについて前例にしない方がいい。
 なぜならば、例えば工学研究開発については、すべてについてまずプロジェクトを認知して、これは国連がかかわらなくても構いませんが、認知して予算を決定して、それに対して日本は幾ら、ロシアは幾ら、ここが均等なら均等でもいいですし、例えば現在財政状態の非常に苦しい国であれば、じゃ日本の三分の一でいいです、あと三分の二は日本が出しましょう。これはさまざまな問題があると言われているODAにかわるぐらいの国際協力、国際貢献になるものでありますが、とにかくそこはそこで決めて、それでそこから予算を配分していく。その予算配分決定権について、IAEAと違う組織なんですから、同じ組織ならそれでいいですけれども、組織的にこうだというふうに決めてやっていくべきだ。
 それから、進行してしまって、実際に実験炉をどこにつくるか決まっていないのですが、必ず前の晩あたりに比例代表の順位を決定するようなことが行われるのじゃないだろうかというふうな危惧がございますし、ここで言えなくて実はもう内々うちが権利をとっているのだということが、ないと思いますけれども、あってもいいような形で進行する。これは非常に人類にとっての貴重な先進的な技術とかエネルギーの問題について行われていることだということを認識していただければ、私は少しなあなあで進み過ぎているところがあるのではないだろうか。
 日本がむしろ積極的に入って、それについてこういう方向で行こう、ごうしょう。それがもし失敗であれば、運営ですよ、次はこうしようというふうな、それも人類の遺産に残すべき格好でいくべきだと思っておりますけれども、これは御返答を大臣、お願いいたします。
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田中眞紀子#27
○田中国務大臣 国際協力という問題につきましては、科学技術だけではなくて、あらゆる分野の問題についていろいろ困難やら矛盾が生じているというふうに私は一人の議員として認識をしております。
 その判断されるときの経緯等につきましては今原子力局長から御説明を申し上げて、少し長口舌でお話し過ぎて申しわけなかったのですけれども、以後気をつけるように申しますが、熱が入っておりまして、あれだけ科技庁も頑張ってきたわけでございますからお許しいただきたいのですが、おっしゃったように、確かに国際貢献といいましてもそれぞれの国が、今時に東西冷戦がなくなってバランスが崩れてきておりますし、経済事情も違ってきています。
 私は、科技庁長官になってからずっとずっと東海村へ行ってみたいと思っておりましたが、今月の末にやっと時間が設定できましたので行ってきまして、その進捗状況とか、それから現場の方々の意見というものはじかに聞いてきたいと思っております。世界情勢が不安定であればあるほど我が国の政権は安定化して、科学技術庁長官が少し責任を持った仕事ができるようにさせていただきたい、そういう環境づくりもぜひ栗本先生にもしていただきたいと思っていますし、次の委員会でまた御報告させていただきます。
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栗本慎一郎#28
○栗本委員 どうもありがとうございました。
 世間を騒がせている某教団の疑似国家組織では、科学技術庁は科学技術省になっております。既に昇格しておりまして、文部省よりももっと研究自身の全体を仕切るような形になっています。そこだけはいいんじゃないだろうかというふうに考えております。
 では、次の問題でございますが、SPring-8という放射光施設でございます。これも一個の大学、一個の民間の研究所等ではできないので国でという、これも賛成でございますが、できております。例えば姫路ですか、播磨ですね、できておるわけですが、これは、この研究という視点から再び申し上げますと、一個の大学でできない、もちろん一個の研究者、研究室なんかではできない。
 東大の理学部の物理学の一つの研究室が年間の運営予算三百万円、この惨状をどうするんだということを私も言ってきたわけでございますか、それがたとえ十倍になっても全く手が出ないわけですから、したがって、これは国が現状では行っていく。それは賛成でございますが、この利用あるいはそれを建設する段階での、当然のことながら、そうした東大といえども国から見た場合には民間の研究者ですけれども、そうした学者、研究者が関心を持ってそれをどう使おうかというような場合に、どのような形でこれが連携がとれているか、その辺のところについての大ざっぱな比率、特に学者さんたちの、その辺も含めましてちょっとお伺いしたいと思います。
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工藤尚武#29
○工藤政府委員 お答え申し上げます。
 今先生おっしゃいましたように、SPring-8は、まさにいかに広い範囲から有効に利用されるかということが一番大事なことでございまして、まだ建設中ではございますけれども、産学官の研究者から構成されます、利用のための、利用をいかにするかということを検討していくための団体がございまして、全国の大学約百校以上の研究者が参加しておりますが、全体で産学官のメンバー約九百名ぐらいおられます。その割合を申し上げますと、産が約二〇%、学が六〇%、それから官が二〇%ということで、大学が圧倒的なウエートを占めているところでございます。
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