厚生委員会

1995-03-28 参議院 全151発言

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会議録情報#0
平成七年三月二十八日(火曜日)
   午前十時開会
    —————————————
   委員の異動
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     佐々木 満君     成瀬 守重君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         種田  誠君
    理 事
                清水嘉与子君
                宮崎 秀樹君
                菅野  壽君
                木暮 山人君
    委 員
                石井 道子君
                尾辻 秀久君
                大島 慶久君
                大浜 方栄君
                成瀬 守重君
                前島英三郎君
                今井  澄君
               日下部禧代子君
                竹村 泰子君
                堀  利和君
                勝木 健司君
                横尾 和伸君
                萩野 浩基君
                西山登紀子君
   国務大臣
       厚 生 大 臣  井出 正一君
   政府委員
       厚生大臣官房長  山口 剛彦君
       厚生大臣官房審
       議官       和田  勝君
       厚生省健康政策
       局長       谷  修一君
       厚生省薬務局長  田中 健次君
       厚生省社会・援
       護局長      佐野 利昭君
       厚生省老人保健
       福祉局長     阿部 正俊君
       厚生省保険局長  岡光 序治君
       社会保険庁運営
       部長
       兼内閣審議官   横田 吉男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        水野 国利君
   説明員
       文部省高等教育
       局私学部私学行
       政課長      若松 澄夫君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○国民健康保険法等の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    —————————————
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種田誠#1
○委員長(種田誠君) ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 国民健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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前島英三郎#2
○前島英三郎君 おはようございます。よろしくお願いします。
 国民健康保険制度は、健康保険、共済組合などの被用者保険の加入資格を持たないすべての国民を対象としておりまして、我が国の国民皆保険体制のいわばかなめになっておるわけであります。
 私はもう十八年もこの永田町に勤めておりますが、当初地方行政委員会に属していまして、これは大変よかったと思っておるんです。というのは、市町村こそが福祉の最後のとりでであるということを十分に学ぶことができましたし、自来、福祉関連八法も、市町村へ権限が移行されたり、いわば福祉は向こう三軒両隣型福祉がこれからの二十一世紀には大変重要ではないかというようなこともいろんなところで提言もさせていただいておるんですが、これは福祉ばかりじゃありませんで、医療もまたそうであります。それが具体的には国民健康保険制度にほかならないわけであります。
 しかしながら国保は、産業構造や就業構造、これはもう時代の変化も著しいわけでありますし、家族形態の変化やあるいは高齢化の進展、こういった社会経済情勢の変化の影響をもろに受けるし、非常に強く受けているというのが昨今の状況であろうと思います。特に近年、さまざまな問題が一層深刻になってきたような気がしてならないわけであります。
 国保の被保険者は、いわば市町村の住民の中からほかに勤めに出かける人を除いた住民で構成しているわけであります。会社や役所といったところがそれなりの目を配ってくれるのと違いまして、もう市町村だけしか頼るところがないわけであります。ですから、すべての国民に必要な医療を保障するという観点からも、国保の運営を安定したものとすることは極めて重要なことであろうと思います。
 そこで、国保が現在どのような問題を抱えているのか、厚生省としてどのように認識しているのかお尋ねしたいことと、そして今回の国保制度等の改正はそうした問題にどのように対応しようとしているのか、まず冒頭承っておきたいと思います。どうでしょう。
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井出正一#3
○国務大臣(井出正一君) 国民健康保険におきましては、低所得者層の増加とかあるいは小規模保険者の増加さらに保険料の地域格差等さまざまな構造的な問題を抱えておることは先生御承知のとおりであります。
 大きく分けて三つに分けられると思うんですが、その第一は、所得の低い世帯が増加し、この結果、中間所得者層の保険料の負担が過重になってきている等の問題でございます。これに対しましては、今回の改正では応益割合に応じた保険料軽減制度の拡充を行うこととしております。
 第二番目は、社会経済情勢の変化等によりまして小規模保険者が増加しております。その結果、運営が不安定または保健事業等が十分に実施できないなどの問題が生じていることでございます。これに対しましては、高額医療費共同事業の拡充や国保連等による保険者支援の強化を行うことにより運営の安定化を図ってまいりたいと考えております。
 第三番目は、医療費の地域格差を主たる要因といたしまして、保険料についても最も高い市町村と最も低い市町村では約六倍というような大きな地域格差が生じているわけでございます。これに対しましては、医療費が極端に高い市町村におきましては国民健康保険運営の安定化計画を作成していただき実施することとし、またその上で基準超過医療費共同負担制度について基準の見直しを行うこととしております。
 また、レセプト点検やあるいは保健事業などの医療費適正化対策についてもさらに推進していく必要があると考えておるところでございます。
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前島英三郎#4
○前島英三郎君 今、大臣から三つと一つの対応の指摘があったわけでありますが、それではこの国保制度の改正について端的に伺っていきたいと思うんです。
 第一点は保険料です。軽減制度の拡充についてということでありますが、今回は一方で応益割合、つまり保険料に占める定額保険料部分の割合を、現在の平均である三五%からできるだけ五〇%に近づけていこうという考え方をとっているわけですね。もう一方では、低所得者層の場合、応益割合をふやすことによって保険料が高くなってしまうことになりますから、保険料の軽減措置を拡充する必要がある、こういう考え方のようであります。今、大臣がそんなふうなことをおっしゃいました。
 しかし、保険料の実態は市町村によって相当大きな開きがあるということも今大臣述べられたわけでありますが、応益割合でも九・五%から七〇%以上まで幅がありますし、一人当たりの保険料の額でも最低と最高では六倍近い開きがある。例えば、沖縄と北海道の格差なんというのはすごいものです。この辺は大浜先生が、沖縄はなぜこんなに国の保険料負担が少ないのか、それは沖縄の医療はこうであるというようなことをよく言いましたね。その点北海道は何だというようなことをおっしゃったこともありますが、それはゆっくり後でやってください。
 それはそれとして、もともと被保険者自体が多様なのが国保でありますからこういうことにもなるんであろうし、そういう言い方も出てくるんだというふうに思うんですが、それだけ公平さを確保するということがいかに難しいかということも言えるんじゃないかと思うんですね。
 今回の制度改正によって、保険者間または被保険者間での保険料の負担の公平、これはやっぱりついて回ると思うんです、この公平という問題は。これをどのように図ろうとしているかあるいは図れるのか、具体的にお答えをいただきたいと思うんですが、いかがですか。
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岡光序治#5
○政府委員(岡光序治君) 応益割合が五〇%前後の保険者につきまして、御指摘がありましたように保険料軽減制度を拡充しよう、こういうことを考えておるわけでございますが、これによりまして、応益割合の低い市町村が低所得者の負担増にも配慮をしながら応益割合を高めることを支援しようとしているわけでございます。これによりまして、結果としては中間所得者層の負担が軽減をされて、同一の保険者内における被保険者間の保険料負担の公平につながるのではないだろうかというふうに考えております。
 また、今御指摘がありましたように、応益割合も各保険者で相当の差がございまして、これをやはり五〇%に近づけるというふうに誘導してまいりますと、その点保険者間での保険料負担の公平にもつながっていくんじゃないだろうか。この二点から、今回の改正をぜひともやらせていただきたいというふうに考えております。
 あわせまして、医療費が非常に高い地域につきましては安定化計画をつくっていただきまして、いわゆる医療費適正化に努めてもらうということを考えておりますので、これによりましても保険者間の負担の公平に資するのではないだろうか、そんなふうに考えております。
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前島英三郎#6
○前島英三郎君 高齢者の医療も七兆円時代というようなことも言われておりますし、この保険料というのは市町村が定めることになっているわけですね。市町村議会を通じて市町村住民の理解とコンセンサスを得て決めるということであろうと思うんです。今、統一地方選挙も行われておるわけでありますが、その前に市町村自体、そのトップの首長さんにこれはどうしても理解してもらわなければならない点ではないかというふうに思うんですね。
 ある雑誌に載った報告によりますと、全国国保主管課長会議というのがあるんですか、本年二月一日、岡光局長さんがそこで大演説をいたしまして、それが載っておりました。こんなふうに言っているんですね。
 皆さんの役割は、市町村長に国民健康保険の運営に関して、励まし、そして理解してもらうことである。市町村長に何を理解していただきたいかについて数点申し上げる。
 要は市町村の仕事を進めるに当たり、何が大切であるかである。道路を作り、橋を渡し、公共の建物を建てることも必要であるが、むしろ住民の要望は自分の健康を守りたいとか、あるいは歳をとった後の生活に不安がないかどうかであり、安心して生活をしたいということである。というんで、これかなり長いんですよ。長いものですからこの辺までにしますけれども、市町村の首長さんに、実例を挙げて国保行政の大切さを理解してもらうことをアピールするという訓示の内容のように私は見たんですね。
 実際問題として、今回この法律を国会で改正した後、保険者である市町村当局がそれぞれの議会にこれはかけなきゃならないわけですね。その場合、各市町村そして各市町村長の御理解を得ることは極めて重要であると思うんです。それが市長村議会のさらには市町村の住民の理解につながっていくわけでありますから、この点について厚生省としても十分過ぎるぐらいの配慮と努力が大変重要ではないかというような気がするんですが、この辺は御訓示なされた岡光局長、もう一度ひとつその認識をしっかりと演説してもらいたい。
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岡光序治#7
○政府委員(岡光序治君) 国民健康保険制度の果たしている役割について市町村長さんにより御理解をいただくということでいろんなことを申し上げているわけでございますが、今回改正をいただくならば、その点につきましてもいろんな機会を通じまして趣旨の徹底を図りたいと考えております。また、私どもだけでは不足をいたしますので、国民健康保険中央会とか各県の連合会を活用しましてそういった情報提供もあわせ図りたいと考えております。
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前島英三郎#8
○前島英三郎君 私もちょっとアドバイスを受けたことがあるんですけれども、老人ホームが一万人ぐらいの町へ一つつくられる、そこへ近郷近在も含めてその町のお年寄りが結構入所するようになっていく、たまったものじゃない、保険料が上がって、保険負担が上がって。たまったものじゃないというので反対運動のようなものは起きないけれども、かなり市町村議会でしつこく首長さんが責められて、老人ホームというようなものは安易につくるとやっぱり町の人たちの負担が多くなって大変じゃわいというようなことを言った方がいたものですから、私はこういうことを言ったんです。
 とにかく、そこに一つの特別養護老人ホームができる。それによって地域の人が雇用で確保される。地域のおじいちゃん、おばあちゃんが安心して老後が迎えられ、そこで使う食べ物やすべてはその町でカバーし、そしてそこに所得も含めたものがすべて落ちてくる。国からは月額何十万というお金が当然そこに落ちてくるんだから、それによって町は潤うに違いない。特別養護老人ホームがあることによって安心、安全というお年寄りたちの気持ちと、若干の負担というものとを比較してどちらが得策と思うかよく計算してごらんなさいよと言うと、特別養護老人ホームがあることによって町は経済は活気づいたというようなことを後日説明を受けて、これは首長さん、厚生省がかなりそういう経済効果も含めた説明をしながら応分の保険料の負担ということはもう当然避けることはできないわけですから、その辺もやっぱりこれからやることが大変重要だなと、メンタルな部分で、こういう思いを大変強くしますから、一言申し上げておきます。
 国保制度改正についての第二のお尋ねは、一つは小規模保険者の問題なんですね。特に町村部においては高齢化の影響を強く受けるほか、過疎化によって保険規模の小規模化が一層進むだろうというふうに思いますし、運営が不安定になっていくという大変困難な問題に直面しているんじゃないかと思います。衆議院では保険規模の広域化といった議論も出ていたようでありますが、国民健康保険が市町村によって運営されていることのメリットというものも大切にする必要があるんじゃないかと思います。
 今回の改正では、この小規模保険者の問題にどのように対応する考えなのかお伺いしたいと思うんですが、また今後必要とされている取り組み、その考えもあれば伺いたいと思います。
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岡光序治#9
○政府委員(岡光序治君) まず、特別養護老人ホームのケースで、住所地の問題でございますが、これはもう先生よく御承知のとおり、昨年の健康保険法の改正で、特別養護老人ホームなどの施設に入所する場合、他の市町村からその施設所在地の市町村に転入してきた人のようなケースにつきましては、措置が行われた際、現に住所を有していた市町村が行う国保の対象にするということで、いわば現実には住まいが移っているわけでございますが、制度上はもとの住所地の市町村国保の保険者にするという制度をつくったわけでございます。そういうことで住所地の特例を講じまして、今御指摘がありましたような負担の面についての調整は一応のところ図っているわけでございます。
 第二段目の小規模保険者の問題でございますが、一つは、規模が小さくなりますと、高額の医療費が発生するとそれがすぐ当該の保険者の負担に及ぶということになりますので、この辺を高額医療費共同事業を拡充強化することによって、もろに負担に響かないようにということを今回講じようとしているわけでございます。
 一つは、都道府県単位の共同事業につきましてその対応を拡充するということと、それから全国規模で共同事業をやることを創設したいということを考えております。
 それからまた、規模の小さい保険者ですと、事務面におきまして専任の事業運営に当たる人の確保が非常に難しいというふうなこともございますので、そういう意味で県の連合会、国保連合会なりあるいは国保中央会の支援措置をこの際法制上も整備をする、そして地域の実情に応じて具体的な支援をしよう、こういうことにしております。
 それから、そもそもの構造問題としてこの小規模保険者に対してどうするんだ、もう少し規模を拡大したらどうだ、こういう御指摘があるわけでございまして、これは十分認識をしております。しかし、これにつきましてはなかなか保険料負担にもばらつきがございますし、直ちに保険者を例えば県にするとかこういうことにつきましては御議論が多いところでございます。したがいまして、その辺は少し時間をかけて制度全体の見直しの中で取り組まさせていただきたいというふうに考えております。
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前島英三郎#10
○前島英三郎君 老人医療費、これをどうしたら国民全体が公平に負担できるか、この問題は今後の高齢化社会の進展を展望いたしますと本当に重要な問題であると思います。
 そうした中で、老人加入率上限二〇%の問題はかねてから解決を求められていたものであり、今回の改正によっても調整が十分であるとは言えないと思います。
 とはいえ、私自身、上限二〇%の撤廃を求めるふるさと山梨県を初めとする多くの市町村のいろいろな陳情を受けて、その一方では重い負担を強いられている被用者保険サイドの皆さんからの陳情もあったりいたしまして、いずれの主張も耳を傾けるべきそれなりの理由がありまして、非常に板ばさみのような状況で、率直に言って悩んでおるわけであります。
 ですから、簡単な問題ではないということはよくわかっておるんですが、厚生省としても今回の改正案をどのように自己評価しているのか。その辺は阿部局長いかがですか、自己評価という点では。
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阿部正俊#11
○政府委員(阿部正俊君) どう評価するかというのは私どもとしては大変答えにくいものでございますけれども、先生今御指摘にございましたように、老人医療費につきましては上限二〇%問題だけにとどまらず、現在の老人保健制度といいますのは国民皆保険ということを前提にいたしまして、金お年寄りの医療費というのをどういうふうに賄ったらいいのか、みんなでどういう形で出し合ったらいいのかということでの一つの合意に基づく制度でございます。
 そういう意味からしますと、やはり大きく分けて被用者保険サイドでの御意見と、それから市町村を中心にした国保サイドの御意見というのと、一言で言いますとどうしても利害が対立するような構図にならざるを得ないわけでございます。そういう中で今回の改正といいますのは、ぎりぎりそれぞれのお立場を持ちながら、どこまでより公平に近づけるのかというようなことでの合意形成が図られたものであろうというふうに思っておりますので、私どもとしては今回の措置ですべて解決とは到底思っておりませんけれども、現時点における医療保険制度全体の関係者の方々の合意形成という中での改正案でございますので、一歩前進といいましょうか、当面必要な措置が講じられるというふうに思っております。
 ただ、今回の措置もやはり基本的にもう少し見直してみる必要があるんじゃないかということでは関係者の皆さんがほとんど共通でございます。ただ、個別の御意見となりますとなかなか合意が難しい面はないではないんですけれども、それを三年以内にもう一度基本点も含めて議論しましょうという中で当面どう対応するかということで形成された合意でございますので、現段階では関係者の意見をできる限り踏まえた妥当な中身ではなかろうか、こんなふうに思っております。
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前島英三郎#12
○前島英三郎君 ちょっと前かがみで語るところを見ると、そう胸を張ってというところでもないようですね。
 各医療保険制度の制度間調整を公平に行うということは、その前提として国保における経営努力の点の充実というものがやっぱり不可欠であると考えるんですが、その中でも特に保健事業の充実というのは、被保険者である住民の健康の増進を図る観点から、医療費の適正化の観点からも大変重要だというように思います。国保の経営努力、中でも保健事業をどのように充実強化していくのかということは大変重要だと思いますし、国保の保健事業というだけでなく、市町村が行っている保健、医療、福祉のすべての施策、すべての資源をやっぱり連携させてトータルな意味での効果的な行政をやることによって、そして地域の人の今、健康も守られていくという仕組みが大変重要だと思うんです。
 市町村がこうした総合的な取り組みをしやすくすることをいろいろやっぱり厚生省も考えていかなければならないと思うんですが、そういう意味での保健事業、あるいはそういう取り組みを市町村にどういうふうにしやすくこれからアドバイスをしていくのか、その辺もちょっと伺っておきたいと思います。
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岡光序治#13
○政府委員(岡光序治君) 一つは、現在やっております保健事業の推進の中で国庫助成をしておりますが、七年度予算におきまして、在宅療養のために必要な用具の貸付事業を新たに助成の対象につけ加えたいと思っております。
 それから、今回の法改正におきましては、御指摘がありました市町村の保険者の保健事業への取り組みを県の国保連合会などが積極的に支援をしていく、こういう規定をお願いすることにしておりまして、県という広域の観点に立ちながら個別の市町村保険者の支援の充実もしていきたい、こういう発想をしたいと思っております。
 それから、もう一点御指摘がありました市町村が行う他の保健医療福祉施策との関連でございますが、御指摘がありましたように、国保事業と積極的に連携を図りながら効率的な事業展開ができるようにこれまた指導をし、また市町村段階で取り組んでいただきたいというふうに考えております。
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前島英三郎#14
○前島英三郎君 いずれにいたしましても、今回の国保改革というのは、例えば保険基盤安定制度に係る国庫負担を定額とする件など二年間の暫定措置とされておりますように、どうしても二年後には本格的な見直しが必要であろうというふうに思いますね。介護システム研究会の発表などもあったしいろんなこともあって、また老人保健法の医療費拠出金についても、三年以内を目途として検討を行い所要の措置を講ずることなんというようなこともうたっているわけですから、これからがいわば正念場だろうというような気がいたします。
 このような当面の暫定措置も必要でありましょうが、歴史的に見れば我が国の医療保険制度というのは当面の策ではなく本格的かつ全般的な見直しを行う時期がいよいよやってきた、クライマックスは近いという思いがするわけでありますが、厚生大臣、これからの検討の方向、展望、御決意のほどをひとつ伺っておきたいと思いますが、いかがですか。
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井出正一#15
○国務大臣(井出正一君) 先生御指摘のように、二十一世紀の本格的な高齢社会におきましてもすべての国民が安心して医療を受けることができるよう、そのためにも医療保険制度の長期的安定を図らねばなりません。しかし、医療保険をめぐる状況は今日大きく変化しておりまして、また給付と負担の公平化のあり方を初め、医療保険制度の将来構想につきましては関係者の皆さんの間にさまざまな考え方があることも事実でございます。そんなことから、現在、医療保険審議会におきまして制度全般について、給付と負担の公平など幅広い観点から審議を進めていただいておるところでございます。
 厚生省といたしましては、こうした議論やあるいは国民の医療ニーズが高度化また多様化している状況等を踏まえるとともに、先生からもただいま御指摘のあったような問題につきまして、具体的には新介護システムの導入とかあるいは国保の抜本改革さらにまた老人保健制度の見直しといった課題を検討する中で給付と負担の公平を図るとともに、来るべき高齢社会においても医療保険制度の長期的な安定が図られるようさらに努力をしてまいるつもりでおります。
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前島英三郎#16
○前島英三郎君 これらについても、それから今国会でも介護システムなんかが議論されまして、木暮さんも立派な演説をして質問をして、既に議事速報がこちらにも来ているんですが、当然のことでありますが、この介護システムについては総理の答弁も厚生大臣の答弁も基本的には同じトーンであったと思います。
 簡単に要約すれば次の二つの点に集約できます。一つは、新介護システムの検討に当たっては社会保障制度全般にわたって総合的に検討を進めていく必要がある、こういう点が一つのポイント。もう一つは、必要な情報の公開に努めるとともに広く関係各方面の御意見を伺う。したがって、今の国保の暫定の二年、三年の一つの流れが重要な、あらゆる市町村も含めた、国保も含めた、社会保障も含めたトータルな意味での集約時期に来ているんじゃないかというような気がするわけでありますが、いずれもこの二点はぜひしっかりと守っていただきたいというふうに思います。
 私は、高齢者の介護の問題と障害者の介護の問題について既に予算委員会でも述べたんですが、一つの私なりの考えを持っているわけであります。しかしながら、新介護システムについての論議を行う場として現在選ばれているのは老人保健福祉審議会なんですね。この事実から、実は障害者のことを忘れた介護政策が打ち出されるんじゃないのかという障害者関係団体からの心配の声があることも私としては無視することはできないわけであります。
 したがって、向こう三軒両隣にはお年寄りだけじゃなくて障害者もいるんだということも含めた、いろいろなものを構築していく中には、絶えず高齢者福祉と障害者福祉は車の両輪のようにやっていきながらもろもろの社会保障制度は考えていくときであるというふうに思いますので、ぜひ頑張っていただきまして、国民のコンセンサスを得ながらこの暫定期間を無事乗り切って、立派な社会保障制度全般が二十一世紀までには構築できるように心から期待をいたしまして、御答弁は要りませんので、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
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宮崎秀樹#17
○宮崎秀樹君 ただいまは前島委員のすばらしい演説をお聞かせいただきまして、それに引き続いて関連して御質問申し上げます。
 まず一番目は、医療保険制度の一本化、一元化の問題であります。
 これはもう皆様方専門家ですから御案内だと思いますけれども、我が国の医療保険は大正十一年に制定、公布されたわけでありまして、昭和二年に全面施行された健康保険法というものをもってその始まりとしております。その後、約三十回にわたりまして法改正をされております。これは戦中の方は経験があると思いますけれども、戦後、特に我々靴下がなかったんですね。靴下というものがないから、継ぎはぎだらけで一つの靴下をはいていたわけです。今やこの健康保険制度、医療保険制度というのは、もとの生地がない靴下になっているんですね、継ぎはぎだらけ。
 それで、特に重立ったものを挙げますと、戦後の昭和二十二年、労災保険というのができました。健康保険から一部分離されました、業務上の傷病に対する給付のいわゆる廃止を健康保険でやったわけですね。それから、昭和二十三年には社会保険診療報酬支払基金法というのができたわけです。それから昭和四十七年、老人福祉法の改正がございました。いわゆる老人医療の無料化がここで初めて取り入れられたわけです。また、昭和五十七年には老人保健法が制定されました。このように重立ったものを挙げても大きな変革があったわけです。
 かつて日本医師会は、保険はもうばらばらであるから何とかしろということで、職域保険それから地域保険それから老人保健制度と三本立てにするのがいいではないかというような提言をしたことがございます。しかし、それに対しては具体的な政策というものは何も行われなかった。それが現在に及んでおるわけでございます。
 そこで、こういう問題をやっとおみこしを上げて、先ほど大臣がおっしゃった医療保険審議会で現在この問題を取り上げつつあります。と同時に、また介護保険の問題が台頭してきたわけでございます。これは大変いいチャンスですから、こういうものをひとつ理念的に、医療保険制度というのは一体どういうふうに持っていったらいいんだろうかと。人間が生まれてあの世に行くまで、日本国民として生まれたらこういうシステムの中で社会保障は補完されていますよというようなものを、やはりきちっとした憲法をつくるべきである、今まさにその時期に来ているんじゃないか。
 ただ、推計で平成十二年には医療費は四十二兆円になります、しかもそのうちの十五兆六千億は老人医療費ですよ、こういうことだけ掲げているんじゃなくて、じやこれの裏打ちをどうするんだという問題を早急にやらないと、これは阪神・淡路の大震災じゃございませんけれども、事が起きてしまってから対応すると、まさに今から準備をしてそれに備えるということが欠けているんじゃないかと思うんですけれども、まず大臣に御所感を伺いたいと存じます。
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井出正一#18
○国務大臣(井出正一君) 先生御指摘の医療保険制度の一本化あるいは一元化の問題は、全国民を通じた給付と負担の公平化を図ることだと私は理解しているのでございますが、これに向けてこれまでも医療保険制度や老人保健制度の改革が逐次進められてきたわけでございます。
 しかし、例えば昭和六十一年に、一元化の時期を「昭和六十年代後半のできるだけ早い時期に実施する。」といったような報告もあったのでございますが、既に昭和でいえば七十年に入っちゃったわけでございます。ただ、先生が今御指摘くださいました新介護システムといった問題も大きく浮上してまいりましたし、したがってもう今度こそはまた先延ばしというようなことは許されない時期になってきておると思います。
 とはいうものの、医療保険をめぐる状況は大きく変化しておるんですが、この公平化に関しましては、あるいは医療保険制度の将来構想といいましょうか、関係者の皆さんの間でもまださまざまな考え方があることも事実でございます。したがいまして、目下医療保険審議会におきまして制度全般について、給付と負担の公平なあり方など幅広い観点から審議が進められておるところでございます。
 厚生省といたしましては、先ほど前島先生にもお答えいたしましたが、こうした審議会の議論やあるいは国民の医療ニーズが高度化、多様化している状況等を踏まえながら、新介護システムの導入あるいは国保の抜本改革、老人保健制度の見直しといった課題を検討する中で、給付と負担の公平化が図られるよう、もうそんなに時間的余裕はないという認識のもとに努力してまいりたいと考えております。
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宮崎秀樹#19
○宮崎秀樹君 大変力強いお言葉で、ぜひ真剣に取り組んでもらいたいと思います。特に大臣、これから余生がまだまだ長いお方でありますから、ひとつ頑張ってやっていただきたいと思います。
 次に、具体的な問題でございますけれども、市町村国保ですが、平成五年度においては黒字保険者が三千百二十七、黒字額が三千百二十七億円、これ偶然数字が一致しているんですけれども、赤字保険者は百二十五、そして六百六十五億円の赤字であります。また、その差し引きは二千四百六十二億で、一応見かけは黒字になっておりますけれども、これはいろいろ財源補てんをしておるわけでありまして、実際には地方財政を圧迫しているのは事実でございます。
 それから組合国保ですが、これは自営業者が多いわけで、三百八十九億の黒字になっております。これも組合の性格上の問題とそれから負担額、保険料率の問題もあろうかと思います。
 また政管健保、これは平成五年度では一兆四千億円のいわゆる事業運営安定資金の残高がございます。しかし、なし崩しに今崩しておりますので、これももうすぐ赤字に転落していくということは目に見えております。
 しかし一方、組合健保でございます。これは大変黒字が累積されておりまして、平成四年では法定準備金が一兆五百五十八億、別途積立金が二兆二千三百十億ということでございます。これは、大企業なんかはきちっと健康管理をやって、定年になったらそれでもう弱小の健保へみんな移らなきゃならない、特に国保へ入ってくる、こういうことが大きな原因でございます。
 そのように、いろいろなことで不公平感と申しましょうか、同じ人間に生まれて、そして国からの保障、これは国費でございますけれども、国庫負担、そしてまた地方の自治体の負担というものをあまねく平等に受けているかというと、そうでもない。それからまた、自分たちが出した保険料を積み立てておいて、そしてそれを年とってから還元されるということもないというようなこともあろうかと思います。
 ですから、押しなべてここら辺は、やはり同じ日本人に生まれてきたならば、いわゆる弱者救済というのが一つの建前ですから、自助努力をして、だめなときには同じような給付を受ける、そういう公平感が国民の間にないと、やはりこういうものは私は長続きしていかないんじゃないかというふうに思っております。
 そこで、日本は確かに今まで医療保険制度というのは世界に冠たるものであるというふうに胸を張っておりましたけれども、これは実態は非常にプアなんですね。何でプアかといいますと、アメリカ等へ行って医療現場を見てきますと、これは格段の差がございます。日本の病院に入院したことがあるとおわかりになりますけれども、二人部屋なんかに入ると、頭の上でおむつをかえているんですね。今はいい機械がありますから、もうTの字でなきゃ入れないんですね、機械を搬入するから。そうすると、頭の上でおむつをかえているその下で寝ていると。
 そういうようなことで、今はもう日本人は大変中流階級意識が強いので、大体一人一室確保できるような状況になってきております。だから、自宅にいるよりも病気になると悪い環境に入っていく。そして、病院の御飯というのは非常にまずいんです、非常に安いですからね。それで悪いものを食わされる。それで早く病気を治せといってもなかなかこれは難しい話でありまして、そういうような状況が現在の状況だと言ったって私は過言じゃないと思うんです。
 ですから、そういういろいろなことを考えた中で、トータル的に質を上げるというよりは、病気になったらまさにリッチな感覚になるような状況をつくり出す、そして負担についても自助努力というものを考えていかなきゃいけない、そういうものを考えた中で国民負担率というものを考えなきゃならない、そういうことを私は考えておりますけれども、保険局長さん、方々でやはりいろんな演説をやっていらっしゃいますので大変私は優秀な方だと思っておるので、名案があったらひとつ保険局長さんのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
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岡光序治#20
○政府委員(岡光序治君) 大臣が御答弁申し上げましたように、医療保険制度全体を通じる給付と負担の公平というのは大変な課題でございまして、これはもう先生御指摘いただきましたが、従来からの懸案でございましてなかなか意見の一致を見ておらないというのが正直なところでございます。かつ、今御指摘がありました病室の環境であるとかあるいは給食の内容であるとか、これにつきましても種々御指摘をいただいている点でございます。そういういろんな状況を根本から見直しをして、もう一度制度全体を組み直さなきゃいけないようないわば大きな転換点に来たんじゃないかなという感じがしているわけでございます。
 そういう意味で、ますます国民の皆様の中で御議論を大いに起こして、そして一定のコンセンサスを得るような努力を私どもはしなきやいけないんじゃないか、こんなふうに認識している次第でございます。
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宮崎秀樹#21
○宮崎秀樹君 それでは、今度は細かい具体的な問題に入りたいと思います。
 そこで、社会保険診療報酬の点数の妥当性ということでございますけれども、まず甲乙一本化というので、御案内のように甲表乙表という診療報酬体系がございましたけれどもこれが大体一本化されてきた。
 そこで、初診料が今幾らか知っている方はこれはドクター以外はほとんどいないと思うんですね。初診料というのは今二百二十一点、これは一点十円ですから二千二百十円であります。この初診料が何で二千二百十円なのか、その根拠ですね、これが何で積算されてこの値段がついたのか、明確に御答弁できたらお願いしたいと思います。
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岡光序治#22
○政府委員(岡光序治君) もう先生よく御存じのとおり、初診料といいますのは、病気になって患者が初めて医療機関を訪れた際に、診察それから診察の際に行われる例えば血圧の測定などのような簡単な検査、こういったものを包括して評価をしているわけでございます。
 御指摘がありましたように平成六年四月の改定で、診療所につきましては二百二十一点、病院につきましては二百八点ということで、甲乙ばらばらでございましたがこれを一本化したわけでございます。
 その考え方でございますが、これは今申し上げましたように、初診の際のもろもろの判断料、それから関連する医療行為につきまして包括的に評価をしているという中身でございまして、そういう意味ではその分野を特定いたしまして原価計算をしているわけではございませんので、この二百二十一点なり二百八点のよって来る正確な根拠というのはなかなか説明しにくいところでございます。
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宮崎秀樹#23
○宮崎秀樹君 当然そういうことしか言えないと思うんですね。じゃ、これが三千円であってはなぜいけないのかという問題も逆にあるし、また五千円であってもいいではないかというような議論もあろうかと思います。言うなれば、私は医療費というのは一つのどんぶりだと思うんですね、キャパシティー。そのキャパシティーをみんなで分け合っていくというのでこういうことになったというふうに、逆に、先にトータルがあってそれを割っていくというような発想がどこかに見え隠れしているんではないかというふうに思うわけでございます。
 そこで、昭和四十年に初診料は二百四十円でした。それで、JRの初乗りが、当時は国電ですね、十円でございました。現在、JRの初乗りの値段が百二十円、ちょうど十二倍です。そうしますと、現在二千二百十円というと、これは二百四十円の十二倍になっていないわけですね。私は、やっぱりある程度何かメルクマールがあってそしてほかの公共料金とのつり合いがあるのならいいと思うんですけれども、よく床屋さんのお値段と初診料は一緒だよと、こういうのが昔からあります。今、ちなみに床屋さんは平均が三千四百五十二円だそうでございます。そこで、二千二百十円ということで今は大分初診料が安い。
 それから、保健医療サービスというのは、これが昭和四十年四〇・一という数字が出ております。平成四年が一〇五・一。理美容サービス、昭和四十年が一二・八、これが今一〇七・三、こうなっておりまして、医療サービスの方が非常に伸びが鈍化している。こういうことを考えると、医療というのは命にかかわることですから、やはり手厚くしてきちっとやることが実態であると思います。
 その反面、医療監視なんという言葉を使って、医療を全く罪人扱いにしているということもおかしな話で、この間、公害監視というのがありますよという話でしたけれども、公害というのは悪いんですよ、もうそれ自体が。だからこれは監視しなければいけない。じゃ、公害と医療は一緒かと、こうなるわけですね。医療と公害とを一緒にされて監視されたら、これはたまったものじゃない。だから、そこの考え方をきちっと整理してもらわないといけないと思うんですが、こんな実態になっていますが、これに関してどうお考えでしょうか。
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岡光序治#24
○政府委員(岡光序治君) 先生も御指摘がありましたように、初診料につきましてこれまでずっと必要に応じて改定を行っておりますが、そのときの改定の考え方は、全体の改定率というんでしょうか、財源がどれだけあるかということと、それから医療経済実態調査で把握をいたします病院、診療所、あるいは甲乙種別、あるいは診療科別の医療機関の経営の状況を把握しましてその安定化を考える、あるいは病院、診療所などの医療機関に応じた外来機能の評価をする、こういったことを総合的に勘案して決めているわけでございますのと、それから御指摘がありましたが、診療報酬点数は、その性格の一点には財源の配分係数であるという点もあるわけでございまして、そういったことを考えて対応しているつもりでございます。
 なお、いろんな指標との比較でございますが、私どもは一応消費者物価の動きとか人件費の動きというのをよく念頭に置いているわけでございますが、参考までに申し上げますと、昭和四十年度の消費者物価を一〇〇といたしますと、平成五年度の伸び率は三九三ということでございます。そういう意味では、四十年一月の二十四点に対します平成六年四月の二百二十一点は五・六七倍でございますので、そういった数字の状況であるということを認識しております。
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宮崎秀樹#25
○宮崎秀樹君 今は初診料だけのことを取り上げましたけれども、医療費全体の中でやっぱり内容が変わってきているんですね。例えば、高い医療機器を開発しそれをまた取り入れる、医療環境をよくする、これはもう全然サービスの内容が違うんですね。だから、やっぱりそこだけをとらえて私はこれは議論できないというふうに思いますよ。
 それから、もう一つ申し上げたいのは、医療費全体の問題ですね。結局、財源がこれしかないからこれだけなんだよという発想なのか、あればもっと医療費というのは高くてもいいんだよというふうに思っているのか、ここの違いがわからないんですが、どうでしょう。じゃ、今の医療費を見て、これは妥当なんだ、これでやれとおっしゃっているのか、いや財源があればもっとつけてもっといい内容にしろよと、こう思っているのか、そこはどうなんですか。
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岡光序治#26
○政府委員(岡光序治君) そもそも論といたしましては、良質な医療が効率よく確保されるということを目指すべきだと考えております。
 しかし、今おっしゃいました財源的には保険料それから公費負担それから患者一部負担でその財源構成がなされているわけでございますので、そこにはおのずと限界があろうかと思っております。国民負担率議論なんというようなことも大いに議論されておるということはその一つの例証じゃないかと思っております。そういう意味では、やはり一定の財源の中で今申し上げましたような良質な医療を効率的に確保するという観点で一体どう考えていかなきゃいけないのか。
 それから、もちろん国民の健康水準というものが上がらなければならないわけでございますので、テーマごとにいろんな課題があるわけでございますからその課題には適切にこたえなきゃいけないという、いわば非常に苦しい両サイドからの要請があるものというふうに認識しております。
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宮崎秀樹#27
○宮崎秀樹君 最後に苦しいとおっしゃったので、これ以上告しめると気の毒だからもうやめますけれども。
 それでは、ぜひ良質な医療、いわゆる日本国民が病気になったときには最高の治療を受けて、最高の環境で、一生を終わっちゃいけませんけれども、また社会復帰していただくというふうに私は願うものでございますので、そこら辺は今後前向きに何とぞよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、次の問題は付添看護の問題であります。
 平成八年三月三十一日で一応付添看護の廃止ということで、今いろんな取り組みをしております。しかし、私のところに寄せられるいろんなファクスなり電話なりまたお会いしてお話を聞くと、現場は今大変混乱しております。
 その混乱の一つは、まず国公立病院から付き添いの必要な生活保護の患者を逆に民間病院へ受け入れてくれというのが今非常に多い。要するに手間のかかる、付き添いさんがついている生活保護の方はもう出ていってくれと、それが一つであります。
 それから、特三類承認の国公立病院でありますが、CCUに入っておりましてそして付き添いを自費でつける、また個室で重症でつける、そういう人が特室料を払ってそして家政婦料を払うと、これが実は月額七十万円ぐらいになるんですね。こういうところは付添看護を廃止ということになりますと大変なことになるので、ここからも転院を迫られてほかの病院へ移すということを言われて困っておる、こういうことでございます。国公立病院から進んでそういうことをおやりになるのならいいんですけれども、逆な傾向が今出ている。
 私は、実はおとといですか、実際に会って話を聞いてきました。これはなかなか大変です。私も個人的なことですけれども、実は胆石の手術をしまして、昭和六十一年だったですか入院して、それで手術した後一日はリカバリーへ入って、翌日病室へ移されたけれども、付添看護婦さんかだれか一日一人ずつといなければ、術後はつきっ切りでいなければこれは大変ですね。
 だから、実際に自分たちが腹でも切って入って経験されるとこれは大変なことだとわかるんですけれども、人のことだからということでこういうことを強引にやられると非常に迷惑な話なんで、この辺はどういうふうにお考えになっているか、お聞かせ願いたいと思います。
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岡光序治#28
○政府委員(岡光序治君) 御指摘のありましたような追い出しと言われるような事例につきましてはいろんなケースがあるのではないかと思っておりまして、個別によくお話を聞いた上で必要な指導をする必要があるというふうに考えております。
 いずれにしましても、医療上の判断とは別途の観点から患者に退院を強いるようなケースは、これは不適切でございます。それからまた、新しい看護体制なりあるいは基準看護を採用しておる医療機関につきましては付添看護をつけることができないというのは御承知のとおりでございまして、そういったところに付き添いさんをつけなさいというふうなことをもし強要するようなケースがあるのであれば、それはまさに不適切でございます。
 こういった不適切と考えられるケースにつきましては、都道府県を通じまして十分指導をするという考えでございますが、そもそも今回の、昨年十月から始めました付添看護の解消につきましては、医療機関における努力も必要でございますし、それから実際に今まで付添看護をしていたサイドの方々のいろんな御協力あるいは職場転換とかそういったことも必要になってまいります。
 皆さんの総合的な御努力で、何とか付き添いのない、病院の責任のもとでの看護サービスが提供できる体制を整備していきたい、こういう考え方で皆さん方の御努力それから御協力をいただきながら何とかこの体制を定着させたいという考え方をとりたいと思っております。
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宮崎秀樹#29
○宮崎秀樹君 そうはおっしゃっても、現場はなかなかそうはいかないんです。特に私的病院においては、新看護体系それから入院医療管理料の病院に移行しまたは移行するための付添看護解消計画を提出している病院、そういうところからそういう基準をとっていない病院へ一日に三、四件の転院、追い出しの問い合わせが来ているんですね。これが実態です。結局、重症患者の追い出してあります。
 それともう一つ、有床診療所、これも今問題になっておりまして、大体有床診療所で新看護体系に移行しますと、赤字がこれは百五十万です。これは全部実態を調査して出てまいりました。百五十万円持ち出さないと今度はできない。それだけの社会保険診療報酬の裏づけがあるかといったら、ないわけですね。それをやって百五十万の赤字。だから、もう病棟を、病室を閉鎖するしかないんだよというのが実態であります。都会地においては病院が充実しているけれども、これは佐賀県だとかそれから九州に非常に多いんですけれども、有床診療所が山間地にございます。こういうところが全部やられてしまうと、これは大変なことになるんじゃないかというふうに思っております。
 ですから、ぜひ実情をよく御勘案いただきまして、ひとつ調査方をお願いしたいと思います。いかがですか。
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