予算委員会

1995-10-27 参議院 全295発言

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会議録情報#0
平成七年十月二十七日(金曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月二十五日
    辞任         補欠選任
     笠井  亮君     上田耕一郎君
 十月二十六日
    辞任         補欠選任
     加藤 修一君     福本 潤一君
     直嶋 正行君     渡辺 孝男君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         井上  裕君
    理 事
                上野 公成君
                斎藤 文夫君
                西田 吉宏君
                前田 勲男君
                泉  信也君
                白浜 一良君
                田村 秀昭君
                山本 正和君
                有働 正治君
    委 員
                阿部 正俊君
                石井 道子君
                板垣  正君
                久世 公堯君
                河本 三郎君
                坂野 重信君
                武見 敬三君
                谷川 秀善君
                野沢 太三君
                野村 五男君
                真鍋 賢二君
                松谷蒼一郎君
                依田 智治君
                荒木 清寛君
                岩瀬 良三君
                海野 義孝君
                大森 礼子君
                鈴木 正孝君
                都築  譲君
                福本 潤一君
                益田 洋介君
                横尾 和伸君
                渡辺 孝男君
                大脇 雅子君
                川橋 幸子君
               日下部禧代子君
                竹村 泰子君
                峰崎 直樹君
                藁科 滿治君
                上田耕一郎君
                緒方 靖夫君
                小島 慶三君
                島袋 宗康君
   国務大臣
       内閣総理大臣   村山 富市君
       通商産業大臣   橋本龍太郎君
       法 務 大 臣  宮澤  弘君
       外 務 大 臣  河野 洋平君
       大 蔵 大 臣  武村 正義君
       文 部 大 臣  島村 宜伸君
       農林水産大臣   野呂田芳成君
       労 働 大 臣  青木 薪次君
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       委員長)     深谷 隆司君
       国 務 大 臣 
       (内閣官房長官) 野坂 浩賢君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  江藤 隆美君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  衛藤征士郎君
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       宮崎  勇君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  池端 清一君
   政府委員
       内閣法制局長官  大出 峻郎君
       国際平和協力本
       部事務局長    高野幸二郎君
       警察庁刑事局長  野田  健君
       総務庁行政管理
       局長       陶山  晧君
       防衛庁防衛局長  秋山 昌廣君
       防衛施設庁長官  諸冨 増夫君
       防衛施設庁施設
       部長       小澤  毅君
       経済企画庁物価
       局長       大来 洋一君
       経済企画庁総合
       計画局長     土志田征一君
       沖縄開発庁総務
       局長       嘉手川 勇君
       国土庁土地局長  深澤日出男君
       国土庁防災局長  村瀬 興一君
       法務省刑事局長  則定  衛君
       公安調査庁長官  杉原 弘泰君
       外務省総合外交
       政策局国際社会
       協力部長     朝海 和夫君
       外務省北米局長  折田 正樹君
       外務省条約局長  林   暘君
       大蔵大臣官房総
       務審議官     武藤 敏郎君
       大蔵省主計局長  小村  武岩
       大蔵省主税局長  薄井 信明君
       大蔵省銀行局長  西村 吉正君
       大蔵省国際金融
       局長       榊原 英資君
       国税庁次長    若林 勝三君
       文部省初等中等
       教育局長     井上 孝美君
       文部省高等教育
       局長       吉田  茂君
       文化庁次長    小野 元之君
       農林水産大臣官
       房長       高木 勇樹君
       農林水産省経済
       局長       堤  英隆君
       通商産業大臣官
       房総務審議官   白川  進君
       通商産業大臣官
       房審議官     横川  浩君
       労働大臣官房長  渡邊  信君
       建設大臣官房長  伴   襄君
       建設省住宅局長  梅野捷一郎君
       自治省行政局選
       挙部長      谷合 靖夫君
       自治省税務局長  佐野 徹治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮本 武夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○予算の執行状況に関する調査
 (経済及び外交等に関する件)
    ―――――――――――――
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井上裕#1
○委員長(井上裕君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 予算の執行状況に関する調査を議題とし、経済及び外交等に関する集中審議を行います。
 質疑者等はお手元の質疑通告表のとおりでございます。
 それでは、これより質疑を行います。上野公成君。
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上野公成#2
○上野公成君 自由民主党を代表いたしまして、一番バッターで質問をさせていただきます。
 本日は、私の方は経済といいますか、特に景気対策、これは予算の方は十分、もう史上かつてないほどの補正予算を組んでいただいたわけでございますけれども、この間も清水委員が質問しましたが、土地税制、土地が動かないことには幾らいろんな予算を組んでもだめだということで、これを中心に質問をさせていただくつもりでございますけれども、その前に、宗教法人法の絡みといいますか、についてまず最初に質問させていただきます。
 史上かつてないほどの極悪非道など言っていいオウム真理教の一連の事件、これは日本国民が一刻も早く真相の解明を望んでいるわけでございますけれども、昨日の裁判、弁護士を解任するというようなとんでもないことでおくらせるというようなことがございまして、これはもう怒りというか、本当にそういうものを通り越して全国民の怒りを買っているところでございます。
 このような無差別テロ、これは無差別テロというのはだれが被害に遭うかわからないわけですから、こういうことを防止するということは一番大事なことで、日本は治安が非常にしっかりしているということで世界に冠たる国だったわけでございますけれども、最近ではそういった意味でも、日本に対して非常に危ない国だというようなこともあるわけでございます。政府関係当局の適切かつ迅速な対応が強く望まれているところでございます。
 そこで、オウム真理教というのが宗教法人という名のもとにこんな恐るべき凶悪犯罪を犯す、そういうことだったわけでございますけれども、宗教法人ということで行政当局も国民もその実態がなかなかわからなかった。そこで、昭和二十何年にできた宗教法人法というものを見直していかなきゃいけないんじゃないか、こういう議論があるわけですし、いろいろな新聞の調査を見ましても、少ないものでも六十数%は賛成、多いものについては八十数%、九〇%近い国民がこれはもうやってくれと、こういうことでございます。
 この中身を見ましても、これは本当に常識的なもので、こういうことに反対するということは私の常識ではもう考えられないことばかりなんです。(「常識がおかしい」と呼ぶ者あり)常識がおかしいということでありますけれども、これは何か悪いことをしている、やましいことがあるということであれば、今までは全く自由だったわけですから、そういった意味で九割近くもの人が……(「よろいが見えるぞ」と呼ぶ者あり)よろいが見えるという話がありましたけれども、そういう政治的な思惑じゃないんです。これはもう純粋な問題として必要最小限の法改正だと。政治的思惑だとかなんとかということじゃなくて、やっぱりきちっと国民の九〇%近くの負託にこたえて断固としてやるといいますか、確固たる信念でやっていただきたい。
 総理、まずお答えいただきたいと思います。
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村山富市#3
○国務大臣(村山富市君) 今お話がございましたように、オウム真理教の一連の凶悪な犯罪行為、これは捜査を今徹底してやっていますからやがて全貌も解明されると思いますけれども、それをきっかけにして宗教団体の活動なり宗教法人のあり方というものに対する国民の関心も高まってまいりました。昭和二十六年にこの宗教法人法ができた。それ以後一切改正もされておりませんし、世の中も変わったし、宗教団体のありようも変わってきた。したがって、この際、見直しをする必要があるのではないか、見直しをすべきである、こういう国民の声も高まってまいりました。
 そういう国民の意向というものを受けて、政府は責任を持って対応する必要があるという意味で、宗教法人審議会に文部大臣の方から報告を求めた。宗教法人審議会では、それぞれ会長のもとで適正に審議をされて、文部大臣に対する報告が出された。その報告を尊重して、我々は政府の責任で国民の期待にこたえ得る法案を提出しておると。したがって、何とか御審議をいただいて、一日も早く国民の期待にこたえ得るように法案の成立に御協力をいただきたいというふうに私は思っております。
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上野公成#4
○上野公成君 よく信教の自由ということが引き合いに出されるわけです。これはもちろん憲法に書いてある基本的人権ですから尊重されなければいけませんし、宗教団体の活動だとか運営に行政が介入するということは許されない、これはもう当然のことでございます。
 しかし、宗教団体が法人格を取得して、そして宗教法人として税制面のかなりの優遇措置があるわけです。これは、優遇措置のあるものはみんな宗教団体の内容ではありません。会計だとか財政だとかそういうお金のことだけでも、せめて優遇措置を受けたそのことに対して一定の社会的責任を果たすというのはこれは当然なことなんです。信教の自由と、宗教法人の自由なんということはこれはどこにも書いてないわけですから、そのことはもう絶対に区別して考えていかなきゃいけない。
 ですから、宗教法人法の改正というのは、衆議院の方は特別委員会が設置されるわけでございますから、これはそこで整々と一刻も早く審議をされるということになると思いますので、特別委員会の方でしていただければいいと思うんで、このぐらいでやめます。
 しかし、この事件につきましては、これは宗教法人法ができるからこれでいいんだとか、あるいは破防法を適用すればこれでいいんだという、そういう少し混乱が国民の中にもあるんじゃないか。宗教法人法も、それから犯罪をきちっと糾明していく、これは両方必要なことでございますから、混同のないようにしっかりとしたPRをやっていただくということも必要ではないかと思うわけでございます。
 そこで、国民にわかりやすく説明していくことと、それから破防法の適用を含めてどのような取り組み方をしていくのか、これは文部大臣と法務大臣にお伺いいたします。
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島村宜伸#5
○国務大臣(島村宜伸君) お答えいたします。
 ただいま総理からも御答弁申し上げたところでございますが、宗教法人法は昭和二十六年に制定をされております。これは戦前の宗教弾圧等の反省にも立ちましたし、占領軍のいろいろ強力な指導もあったように承っております。
 そこで、性善説を前提にしてこの法が定められたところでございますが、現実の問題はといいますと、一たび認証をいたしますと、なるほど収益事業の停止命令とかあるいは認証の取り消しとかあるいは解散命令請求とか厳しい規定は設けてありますものの、その実態の把握が全くできない。現実には認証のしっ放しということでございます。そんなところからオウム真理教のあのおかしな事件が背景として成り立ってきた、こう思うところでございます。
 そこで、だれしも理解ができることは、昭和二十六年当時と今とを比べれば社会状況も大きく変化したところでございます。そして同時に、宗教法人の実態についてもまた大きな変化が生じたところでございますから、何といっても制度が実情に合わない面が生じているということから、国民から制度の見直しを図るべきだという意見は、今、委員が御指摘になったとおり大変な高率を見ている。これに早急に我々が対応するというのは内容を考えても当然と思いますので、我々はこれを進めているところであります。
 そこで、文部省といたしましては、宗教法人審議会のいろいろ御検討いただいた結果の報告を踏まえまして、あくまで信教の自由と政教の分離の原則を遵守しつつ、宗教法人制度の適正な運用を図るために宗教法人法について必要最小限の改正を早急に行う必要があると考えているところであります。
 以上でございます。
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宮澤弘#6
○国務大臣(宮澤弘君) オウム真理教によります組織的な犯罪につきましては、検察当局におきまして、地下鉄サリン事件等の解明のため、東京地方検察庁を初めといたしまして各検察庁におきまして十分な捜査体制を整え、警察当局との連携を保ちつつ鋭意捜査を行ってきたところでございまして、これまでに殺人、同未遂罪等で多数の者を公判請求しているところでございます。
 今後とも、オウム真理教にかかわる各般の不法事犯の捜査を通じまして、この事案の全容を解明することはもちろん、その公判活動にも全力を傾注していくものと承知をいたしております。
 一方、公共の安全を確保するという観点からは、破防法による団体活動の規制ということも考えられるところでございます。しかしながら、破防法の適用につきましては、これが国民の基本的な人権にも重大な関係を有するものでございますので、法と証拠に基づいて厳正かつ慎重に対応すべきものと考えております。
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上野公成#7
○上野公成君 そういう御答弁でしょうけれども、しかし一刻も早く国民、我々の日本のためにも、一番安全な国だという信頼を早く取り戻すために一生懸命やっていただきたいと思います。
 そこで、最初に申し上げましたように土地税制、これは清水委員が十七日にやったわけでございますけれども、このことが土地の取引がどうしても活発にならないという一番のことでございます。
 それでまた、これを最近議論しているわけでございますけれども、省によって全く意見が違うんですね。今度の税制改正に向けて、建設省や大蔵省それから国土庁からいろいろヒアリングを受けているわけでございます。特に国土庁の考え方、これは、土地は要するに地価が低けりゃいいんだ、もう終始一貫してそういうことしか考えていないんじゃないか。これはバブルのときの税制で、もう本当に四十度も熱がある患者に解熱剤をやった、そういうことです。バブルがはじけて、もう平熱以下に下がったのにまだ解熱剤をやっている、こういうことなのになかなかそのことが国土庁にはわかってもらっていない。
 土地が下がって、もうずっと下がり続けているわけですけれども、土地が下がっているんだったら下がるで、下がり切ればいいんです。下がっている土地を買う人がどこにいますか。だから、そのことをよく、土地の利用は適正な利用をするというのが土地基本法の一番の大切なところですから、それでは利用の転換も何もできないんですよ。
 そのことを大臣にぜひ、この間、参議院の本会議で岡野先生の質問に対して、首相は自分の考えを述べてください、こういうことで大変迫力のある答弁をいただいたわけでございますけれども、きょうは国土庁長官に御自分の、事務局の書かない、意欲に満ちた、本当に日本の景気をよくするんだと、国土庁のそういう考え方が大蔵省に利用されているんです、これは後で言いますけれども。我が自由民主党に関してはほとんど同じ意見なんです。恐らくこの委員の中もほとんどそうだと思いますので、ぜひそういった大臣自身の御意見を聞かせていただきたいと思います。
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池端清一#8
○国務大臣(池端清一君) 上野先生から厳しいお言葉をいただきましたけれども、上野委員御高承のとおり、現在の土地税制の基本的な枠組みというものは平成三年度の税制改正において、土地基本法の理念に沿った総合的な土地対策の一環として、将来にわたってあの地価高騰を再び許さない、いわゆる土地神話を打破する、こういう観点から長期的、構造的に導入されたもの、こういうふうに実は私は理解をしておるところでございます。
 しかし、経済の今日の状況は、先生御指摘のとおり、景気の低迷からくる先行き不透明感の浸透や、消費や投資双方のマインドの落ち込み、土地取引を初めとする経済諸活動が非常に今低迷をしておる、そういうふうになっておりまして、土地をめぐる経済状況は大変厳しいものがある、こういうふうに私どもは認識をいたしております。
 国土庁といたしましては、今鋭意内部で検討を進めておりますが、土地政策の観点から、土地の有効利用を促進するために、不良債権の担保土地等を含む低・未利用地について実需に基づく取引を喚起し、適正かつ合理的な土地利用を行う者に所有が移転するということによって土地の取引の活発化、円滑化を図っていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
 現在、与党三党の税制の調査会、プロジェクトと申しますか、あるいは政府税調でもこの問題が真剣に議論をされておりますが、政府といたしましても、さきに決定をいたしました経済対策におきまして、こうした観点から土地税制については、最近の経済情勢にかんがみ、土地基本法の理念を踏まえつつ平成八年度の税制改正において結論を得るべく総合的、積極的に検討を進めてまいる、こういう決意で当たっておりますので、何とぞぜひ御理解を賜りたい、このように思うわけであります。
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上野公成#9
○上野公成君 私は大臣自身のお考えをと言ったんですけれども、どうも事務局の考えの域を出ておられないわけでございます。
 今、大臣の答弁の中で土地が動くという話をされたんですけれども、適正な利用をするためには今と違う利用をするわけですから、ほかに利用したい人に動く、これが大事なことなんですね。それで動かないと言っているんですよ。だって、まだ低くなる土地をだれが買いますか。
 土地基本法の本当の趣旨は、これはこの間も橋本通産大臣のお話がありましたけれども、どういう土地利用をしていくか、どういう国民生活をし、経済活動を土地でしていくかというそのことが基本なんです。その変化ができるようなことにしなきゃいけないということでございますから、これはまだ十二月の税調、いろんなときに強いリーダーシップをぜひ、これは後で総理にもお願いしますけれども、まず国土庁が、大臣が強いリーダーシップを発揮するように切にお願いを申し上げる次第でございます。
 それからもう一つ、しかし国土庁のこういう考え方は、これは大蔵省の、大臣よりむしろ事務当局に私は聞きたいんですけれども、(「大臣に聞いたらいい」と呼ぶ物あり)いや、その前に、そうじゃないんです。これは要するに、主税局は税金さえ取れればいいという、どこからでもね、取っているところは絶対放したくない。そういう考え方がちょっと間違っている。これは景気がよくなれば法人税やほかの税として入ってくるわけですから、だから経済活動を活発にするということが大事なんです。そういうことをもうちょっとトータルに考えていただかなきゃいけないんです。景気をよくするということが大事なんです。
 そこで、こんなに高い税金のところはないんですよ、諸外国に比べて。三つか四つ言いますけれども、この土地保有に関して日本は、これは国税だけじゃありませんけれども、固定資産税、都市計画税、特別土地保有税、それに地価税、こんな四つも土地の保有に関して税金を課している国ありますか、ほかに。二点目、土地の譲渡所得課税、これはこんなに高い国がありますか。三番目、土地の買いかえについては、これはもうほとんど諸外国では認められていない、そういうことです。それから四番目に、要するに保有も譲渡も両方とも厳しいって、こんな国ありますか。
 そういうことから、これは答えられる範囲で結構ですし、もし答えられなければ、いつまでもこれは景気がよくなるためにはやりますから、まずこれだけの点に答えていただきたい。
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薄井信明#10
○政府委員(薄井信明君) お答え申し上げます。
 土地税制につきましてはいろいろと御質問賜っているわけでございますが、最初に御指摘のように、主税局といいますか税制当局といたしましては、財政を賄っていくために国民の皆様に御理解を得ながら税収を確保していくことが仕事だと思っております。
 その際に、土地に対する課税がどうあるべきかということは一つの現在の重要な論議の的になっているわけでございますが、御質問の点についてまずお答え申し上げて、最後にその点について触れたいと思います。
 まず、土地の保有についてこのようにたくさん税金をかけている例があるのかという御質問でございました。日本の場合は、地方税で固定資産税、都市計画税……
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上野公成#11
○上野公成君 あるかないかだけに答えて下さい。
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薄井信明#12
○政府委員(薄井信明君) はい。いろいろ探せばあるのかもしれませんが、例えば韓国等では地方税に関しては日本と似た形をとっていると聞いております。それから、イギリスではむしろ国でこの種の税金を集めて、非居住用の資産の部分につきましては国が地方に税収を配賦しているという形をとっているようでございます。
 ただ、日本のように国と地方でという意味でありますと、ドイツとフランスのいわゆる一般的な経常財産税という形で国が取り、これは土地だけではありませんけれども、財産を持っていると国が税金を土地などについてもかけ、一方で固定資産税的なものを地方が取っているという例があると思います。
 なお、アメリカは、州とそれから州以下の地方が重ねてプロパティータックスを取っていると承知しておりまして、国はこの種の税金は持っておりません。
 それから、第二点の譲渡所得課税でございます。
 譲渡所得課税につきまして、日本は御承知のとおりですので申し上げませんが、国、地方合わせて一般の譲渡所得課税で、個人長期ですと三九%、また優良住宅地用の造成等に使う場合には両方足して、国、地方含わせて二〇%と、この二つの税率がかけられております。
 これに対しまして、アメリカでは現在土地につきましては一五%と二八%の二段階課税になっております。なお、アメリカでは税金の一般の税率が低くなっておりまして、日本では国と地方合わせて給与所得者の場合ですと六五%まで最高税率がかかりますが、アメリカでは五〇%以下になっているというところとのバランスはあろうかと思います。イギリス等につきましては、通常の三段階の累進税率でかけている。
 ただし、今税率だけを申し上げましたが、控除の問題を組み合わせてまた考えなければいけないと思っております。
 それから、三点目は買いかえでございました。
 買いかえにつきましては、御指摘のようになっているのかと思います。我が国の場合、昭和六十一年度の改正以降、八割までの圧縮ということで措置しているということでございます。
 以上、御指摘の点について申し上げさせていただきました。
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上野公成#13
○上野公成君 譲渡所得では居住用財産、そちらに聞くと時間がかかるんですけれども、これはかなりの広さまで、イギリスなら五千平米以下のものは売っても税金はかからないですね。それから、フランスでも二千五百平米のものほかからないので、これはこんなに重税はないんですよ。今、答弁がありましたけれども、保有税を四つかけているところはありませんよね、最大二つだったんですが、今言われたところで。
 どうも国際的にも、これは所得税の税率が五〇だからほかにかけていいということかもしれませんけれども、これは後でも言いますけれども、いい自分の住宅をつくっていく、これから百平米という目標に行くためには絶対こういうことにかけちゃいけないんですよ。居住用財産の買いかえとか、それから譲渡課税、特に居住用財産の。
 そこで、多分きょうちょっと答えられないと思うんですけれども、例えば坪五百万ぐらいの土地が一万平米あったとします。そういう商業経営者がいたとしますと、これは保有課税、日本の場合は幾らになるか。これはすぐわかりますけれども、これはどこでもいいです、イギリスでもいいから、イギリスだったら幾らかかりますか。
 それから二番目、大都市地域で坪五十万の土地を一万平米持っている。これは工場敷地で、これをリストラして地方圏に行って単価が例えば五分の一の坪十万円のものを二万平米買う、そしてその差額で何とか事業をやっていきたいと、こういうケースがあった。これ、日本の場合とイギリスでもフランスでも何でも結構です、その場合。
 それから、都心部で坪四百万の土地を三百平米持っている。それで、これはリタイアしてでもいいですし、郊外へ移って同じだけの面積を買いたい。その場合幾らかかるか。これは日本と外国、どこでも結構ですから、これ比較すぐできるんだったら答えてください。できなければ次回以降何回でもやりますから。(「資料で要求した方がいい」と呼ぶ者あり)いや、ちょっと答えてもらった方がいいから。
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薄井信明#14
○政府委員(薄井信明君) 御指摘のように、税金を計算する場合には、課税対象と課税標準とそれからどの期間持っていたということで、前提がありますので、その点について詰めさせていただいて、その結果をいずれ御説明させていただきたいと思います。
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上野公成#15
○上野公成君 坪の方がわかりやすいと思ったから言っているだけで、いいですけれども。
 それから、こういうことが国民生活といいますか、そういうものにもう影響が出ているんです、これだけ長い間土地が動かないということが。特に、失業率が随分大きくなっているのもこれは景気が悪いことなんです。今回の補正の中には、生活保護が補正でやらなきゃいけないほど、これ生活保護はずっと減ってきたんですけれども、しかし思うように減らない、補正をしなきゃいけないような、こういう状況になっているんですね。
 国民生活にもそういういろんな影響が出ていますし、土地基本法の中にありますようないろんな土地の利用に対しても、新しい都市開発なんてできない。それから、資産デフレがこれだけになっちゃうと再開発できないんですよ。だから、全く新しい二十一世紀に向けた町づくりとか土地利用の変換とか、そういうことは全然できないです。
 特に、一番わかりやすいのは住宅なんです。住宅はこういう税制をやった結果、毎年毎年の床面積が小さく小さくなっているんです。日本は公共投資基本計画で二〇〇〇年に百平米と。これは順調にバブルの前までは進んできたんです。九〇年には九十平米だったんです。九三年に多分住調をやったと思うんでその結果も出ていると思うんですけれども、九三年に九十三平米になっていますか。一年に一平米だけふえ続けていく、それでウサギ小屋と言われないようになるという計画なんですけれども、これは二〇〇〇年にちゃんと百平米になるかどうかということを、まずこれは建設省の方に。
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梅野捷一郎#16
○政府委員(梅野捷一郎君) ただいま御指摘ございましたように、途中、現在の動きの中、全体としては拡大の傾向にあるわけでございますが、特に六十二年から平成五年にかけましては、いろんな地価高騰その他がございまして、ワンルームマンションというような投資に相当なものがシフトしたというようなこともございまして、平成五年では九十一・九平米という段階までしか行っていないということでございました。
 しかし、今申し上げましたように、いろいろな全体的な趨勢としては増加傾向にあるわけでございますが、平成六年度には九十四平米程度までフローで見ますと回復して、従来の伸びの線上におおむね戻ってきているというようなこともございます。
 それから、今後、公庫融資の問題でありますとか、コストダウンその他で条件を整備するとか、あるいは特定優良賃貸住宅制度とか定借とか、そういうものを活用しながら何とかこの目標を、大変な努力が要ると考えておりますけれども、必ずしも実現困難な目標ではないということで頑張りたい、努力をしたいと考えているところでございます。
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上野公成#17
○上野公成君 住宅は景気対策としてやってきたんですけれども、土地が全然供給されない中で無理してやっているんですよ。これは土地が歯磨きのチューブだとすれば、ペンチで本当に搾り出しているというそういう状態。だから、これはこういうことになるんです。
 これは考え方を変えていかないといけない。もう一つ大きい住宅をつくるというと、もとの住宅に次の人が入ってくるんですね。そういうことで、大きい住宅ほど住宅の規模も大きくなる。二〇〇〇年に百平米というのに効果があるんです。これは住宅の方で言いますとフィルタリング効果と言うんですけれども。この辺、土地税制は特にそれを本当に悪い方向に持っていっているということでございますから、ぜひこれは改めていただきたいということです。
 それで、通産大臣もこの間からちょっと土地であれですけれども、自民党総裁としてこの間の清水委員の質問にも、やはり土地基本法の地価税の最初の議論に戻って、どういう土地利用をやっていくか、どういう国民生活をやっていくかということが基本だということでございます。ほかの方と違うわけですけれども、そのことをもう少し簡単にお考えをお話しいただければと思います。
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橋本龍太郎#18
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私ども、先般来の御論議の中で、土地の問題について、流動化についての見地からの御議論が非常に多いということをひとつ感じております。
 しかし、私どもの立場からいたしますと、今景気回復の足踏み状態の中で、殊に製造業がもち切らぬという原因の一つに、やはり地価税を含めました土地保有に関する税負担というものの重みというものがだんだん深刻化してきております。
 たまたま土地基本法ができます前に、大蔵大臣としてこの参議院予算委員会でしばしば議論がありましたときにも、当時の高騰する地価に対して税を使えという御論議が非常に多かった時代でありますが、私は実は主役の立場は税ではないんですと。それは土地利用計画であり、都市計画であるべきであって、税は重要なわき役だけれども、例えば先祖伝来のお店をそのままのれんを引き続いてその場所で仕事ができるようにする方向にも働くし、その地域全体を再開発に向けていく方向にも働く。だから、その方向を決めるのはこれはむしろ土地利用計画であり、都市計画であり、土地基本法だ、そこの方向を決めていただきたいということを繰り返しお願いを申し上げた記憶がございます。そして、その上で、土地基本法を御制定いただきました段階で地価税をつくりました。
 そうしたことから考えてまいりますと、やはり私は税の論議というものは一つの方向、言いかえれば流動化だけの御議論ということではなく、有効利用もそうでありますし、あるいは産業の立場からどういう負担感が現実に起きているかとかいろんな角度からの御論議をいただきたいもの、そして私どもも今与党三党の税制協議の中において、党の立場としても、そうした思い、さまざまな角度からの議論をしてまいりたい、そのような感じでおるところであります。
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上野公成#19
○上野公成君 今言われた、それから建設省のおっしゃったようにこの弊害が出ているんですね。企業の負担も、この間お答えになったように、土地保有だけで倍になっているわけですね、二・数%が五%。ここまで来ますと、国土庁と建設省と大蔵省とこれだけ考え方が違う、もう行って帰るほど違うわけですから、これはやっぱり総理がリーダーシップを発揮するところじゃないか。特に生活者優先といいますか、国民の生活を守るということは総理の信条でもございますから、そういうところまで弊害が行っているということで、ぜひ総理の強力なリーダーシップを発揮していただきたいと思うわけでございます。
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村山富市#20
○国務大臣(村山富市君) 今、委員からもいろいろお話がございますように、土地の問題というのは、それぞれ国によって土地に対する観念というのは大分違います。
 それは、土地というのは公共性を持っているものだから、そういう公共性を持っているという立場からいかに公共的に利用価値を高めていくかという観点から土地というものを見ているところもあるし、同時に日本の場合には若干資産としての土地を持っておると。土地を持っていればもうかる、こういう土地神話なんて言われたぐらいに、やっぱり土地に対する歴史的な経過というのは大分遣うんです。
 そこで、現状から考えた場合に、今、通産大臣からもお話がありましたけれども、土地を広大に持っておって、その広大に持っておる土地を基盤にして何か商売をしているとかあるいは会社を持っているとかというふうな場合に、会社が景気の動向の中でもうかるよりも土地の負担の方がもっと大きくなるというようなことで経営が非常に苦しいというようなものもありましょうし、そうかといって、それじゃ土地の値を下げれば土地が流動化していくのかといえば必ずしもそうならない面もあると思います。それからまた、今の土地が下落している状況の中で、土地の価値が下がったために不良資産を抱えて金融機関は困っておるという面がある一方では、まだまだ土地は高い、もっと下げてしかるべきだと、こういう意見もあります。
 したがって、そういう全体の土地の動きというもの、あるいは土地の持っている意味というもので資産と消費と所得、その課税のバランスというものをどう考えたらいいのかとか、いろんな視点からこの土地という問題についての議論は私はあると思うんです。
 今、与党三党の中でもそうした問題をあらゆる角度から議論もしてもらっておりまするし、同時に内閣の中でもいろんな角度から議論をし合って、広い立場から総合的に判断をして八年度の税制改正の中でひとつ結論を出していこうじゃないかといって今議論をしているところですから、そうした議論も踏まえた上で、お互いの合意を求めていくという方向で国民全体が納得できるような結論を出す、同時に景気に対しても一定の役割を果たし得るようなものにしていく、こういう視点から何としても早期に結論を出さなきゃならぬ緊急の課題だというふうに受けとめて、今一生懸命頑張っておるところであります。
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上野公成#21
○上野公成君 ちょっと満足できるような御答弁じゃないんですけれども、なお先ほどの国土庁長官と一緒にリーダーシップを発揮していただきたいと思います。
 それから、不良債権の問題があるんですけれども、これは要するに今の資産の価値と債権の額、その差額をだれがかぶるか、そのことをやっぱりきちっとしなきゃいけないということが一つ。それから、だれかが保有しなきゃいけないんですけれども、実需が全然ないわけだから、実需のない中でだれが保有を継続していくんだと、そのことをしっかりする。それから最後に、どうして需要を本当に喚起するか。
 共同債権買取機構の話が出たんですけれども、九兆か十兆ぐらいの債権のものを引き受けて一五兆ぐらいの今あれなんですかね、二千億しか処理できないということなんで、やはりその原則をしっかりしないといつまでたっても政策ができないんじゃないかと思うんですけれども、どうせ聞いても余り満足のいく答弁がないと思うので、ここでは特に農林系の金融機関の不良債権のことだけちょっとお話しさせていただきたいんです。
 設立の経緯なんかからいっても、これは母体行が、これは住専だけじゃないんですね、普通の企業でも銀行から、天下りというのは役人だけじゃないんです。銀行の天下りで副社長や社長や専務になって、それで母体の元の銀行から土地を預けられて、無理やり抱かされて、それでみんな苦しんでいるというところが多いんです。そういうところが本当に多いわけで、今回のこの問題は銀行の責任が本当に重いと思うんですよ。この住専についても、もうみんな元の銀行から来ているわけですから。だって、本来は住宅ローンを貸していたわけですから、それだけ貸していれば別にこんなことになっていないわけです。大蔵省も相当責任があるんですね、OBは相当出ているし、もう毎月、月に何回もちゃんと報告を聞いているわけですから。
 特に、農林系のことに至っては、第二次再建計画の中でも、ここに何度も出ていますけれども、母体行が責任を持って対応し、大蔵省が責任を持って指導する、こんなことも言っているわけです。再建計画が達成されれば元本ロスが生じることもない、こう言っているわけですから、経営からいっても私は母体行が責任を持ってやるべきことだと思うわけですけれども、大蔵大臣、そしてその後で農水大臣、御答弁をお願いします。
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武村正義#22
○国務大臣(武村正義君) おっしゃるとおり、住専は母体行という言葉に表現されておりますように、そもそもこういう会社を起こしたという意味で大変大きな役割、主体的な役割を担っていることは事実であります。ローンから始まって、その後、事業の分野にまで拡大をしていったわけでありますが、そういう中で母体行のみならずさまざまな貸し手が出てきて、そして今回、我々が認識しているような大きな住専の不良債権の問題を生み出してしまったということであります。
 責任論、初めからどこというふうに単純明快に一〇〇%割り切れるかどうか、これはやっぱりどこかが一手にかぶってくれればこんな明快な話はないわけであります。
 私はむしろ、これは答弁に対して余分でありますが、かねがね思っておりますのは、不良債権というのは何か貸した金融機関に全部、一〇〇%責任があるかのごとき、あるいはそれを指導した大蔵省という言葉もありますが、貸し手、要するに金融の側に全部問題があるかのごとき認識がありますが、そもそもだれが借りたんだ。そんな付い状況の中で、ちゃんと証券に契約でサインしていつ幾日までに返します、金利もつけてと、そういうことで事業を起こして、金を借りた側にも相当な責任があるじゃないか。やはりそっちの方も本当は、責任論を言うならば、民間の中の話ですけれども、貸す側、借りる側、双方の論議がもう少しあっていいのではないかという感想を持っているんですが、これはちょっと余分なことを申し上げました。
 母体行、系統系、さまざまな立場がございますが、幸い今一生懸命テーブルに着いて関係者がそういった問題解決に対する議論を進めているところでございます。当然、その議論の前提には責任論を背後に踏まえながらやっていただきまして、その推移を見ながら私どもも最終の結論を見出してまいります。
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上野公成#23
○上野公成君 ちょっと農水大臣の前に。
 確かにそれはそうなんです。だけれども、さっきも言いましたように、銀行の方が実質押しつけているのが多いんですよ、これは。再答弁要りませんけれども、そのことをだからちょっと余りはっきり言うわけにはいかないから、これは具体的に言えというならそれは幾らでもあれしますけれども、ここは時間もありませんから。
 では、農水大臣。
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野呂田芳成#24
○国務大臣(野呂田芳成君) もう上野委員よく御案内のとおりでありますから詳しいことは申し上げませんが、住専が設立された経緯、それから住専の性格、ただいまも御指摘ありましたように、なぜ経営破綻が起こったかという原因、あるいは母体行が責任を持って対応するといった再建計画策定時の経緯、こういうものを考えれば、私どもはどう考えても母体行がぎりぎりまで責任を負うべきである、こういうふうに思って、今処理を進めていきたいと思っているところでございます。
 また、公的資金の導入の問題も論議されておるようですけれども、一部には農協系統の経営状態を理由にダイレクトに系統に公的資金を導入すべきだという意見もあるようでございますけれども、これは私どもは全く筋違いの議論である、こういうふうに思って、そういう意見にはくみしない、こういうふうに考えております。
 いずれにしましても、今申し上げたような経緯を十分踏まえながら、いささかでも農協系統の信用事業に支障を生じないように処理をしてまいりたい、こう思っております。
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上野公成#25
○上野公成君 それでは私の質問はこれで終わらせていただきます。
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井上裕#26
○委員長(井上裕君) 以上で上野君の質疑は終了いたしました。拍手
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井上裕#27
○委員長(井上裕君) 次に、依田智治君の質疑を行います。依田君。
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依田智治#28
○依田智治君 私は、安全保障、外交、防衛問題につきまして、最近の、例えば二十一日の沖縄の県民総決起集会というものに結集された沖縄県民八万の怒り、これは恐らく、我々は復帰後もいろいろ政府にお願いし、やってきたけれども、一つ一つの問題をしっかりやってくれているのか、どうなんだというような怒りも出ておるんじゃないか。
 また一方、私は防衛の方もやっておったんですが、やはり日米安保体制のない日本の外交も日本の安全保障ということも私は全くあり得ないんじゃないか。これは後ほどちょっと質問しようと思いますが、そういう観点に立って、この沖縄問題の根本的解決並びに、これからAPECもあり、総理はクリントンさんとも会談するというようなこともありますので、そのあたりの日米安保の重要性、これからのあり方というような問題も踏まえた両面の問題を、これは大変困難な問題ではないかと思いますが、どう解決していくのかというような問題意識に立ちまして、以下、最近の沖縄問題から、さらにできれば、時間がありますればゴラン高原PKO等の問題もちょっと触れたいと思っておるわけでございます。
 まず第一に、外務大臣にお尋ねするんですが、最近精力的な日米合同委員会のもとでの特別専門家委員会で地位協定の運用に関して合意が成立した。これは大変なことでございまして、やはり地位協定というのは安保条約と裏腹で、送り出す国にとっては大変な士気にかかわる重大な問題を抱えている問題を国際的常識からいきますと非常に速やかに解決したということは、私は大変なことじゃないかと思うわけでございます。
 ただ、この全文仮訳をいただきまして見てみますと、殺人、強姦という凶悪な犯罪の特定の場合とか、その他の特定の場合に特別、十分な考慮をするとか、好意的配慮を払うと、こうなっているわけですが、ちょっとこれだけ読んだのではどうなのかなと口要するに、殺人とか強姦、さらにその他の特定というのは、例えば重大な強盗事件とかそういうのかなと思いますが、そういうのがあった場合に、日本側がこれは取り調べる必要上、起訴前でもぜひ身柄を引き移してもらいたいと合同委員会に提起した場合には米側が可能な限り日本の意思を尊重してくれる、こういう取り決めであるというように解していいのかどうか、この点をまず最初に伺いたいと思います。
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折田正樹#29
○政府委員(折田正樹君) 今度の合同委員会合意は、一言で申し上げますれば、地位協定第十七条五項(c)の規定に関します身柄引き渡しについての日米間の実施手続を見直し、その改善を図ったものでございます。
 今回の合同委合意によりまして、我が国として重大な関心を有する殺人、強姦のような凶悪な犯罪については、起訴前の段階で米側より被疑者の身柄の引き渡しを受ける道が開かれたことになるわけでございます。
 より具体的に申し上げますと、今、依田委員御指摘のように、殺人または強姦につきましては、その凶悪性にかんがみまして、日本側が引き渡しの要請を行えば米側は好意的考慮を払うこととなったわけでございます。これは通常、日本側の要請に応じる方向で検討されるということを意味するわけでございます。
 また、それ以外の犯罪、例えば放火、強盗、誘拐、このようなケースで殺人、強姦の場合と同様に凶悪な事件につきましても、日本側が重大な関心を有する場合は、日本側が提示する特別の見解を米側は十分考慮するということになったわけでございます。その結果、そのような場合でも実際に引き渡しが行われることが十分に考えられるということになったわけでございます。
 今度の合意によりまして、凶悪犯罪についての起訴前の身柄引き渡しが当該犯罪に関する日本側の有する関心にこたえて実現できることになったということで、私どもとしては日本側にとって大きな改善になったというふうに考えている次第でございます。
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