日米安全保障条約の実施に伴う土地使用等に関する特別委員会

1997-04-08 衆議院 全280発言

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会議録情報#0
平成九年四月八日(火曜日)
    午前十時開議
出席委員
  委員長 野中 広務君
   理事 甘利  明君 理事 杉浦 正健君
   理事 鈴木 宗男君 理事 中谷  元君
   理事 高木 義明君 理事 二見 伸明君
   理事 村井  仁君 理事 前原 誠司君
   理事 穀田 恵二君
      石崎  岳君    稲葉 大和君
      臼井日出男君    遠藤 利明君
      小此木八郎君    大野 松茂君
      嘉数 知賢君    河井 克行君
      瓦   力君    栗原 裕康君
      河野 太郎君    桜田 義孝君
      下地 幹郎君    砂田 圭佑君
      園田 修光君    滝   実君
      玉沢徳一郎君    浜田 靖一君
      林  幹雄君   吉田六左エ門君
      青木 宏之君    東  祥三君
      一川 保夫君    佐藤 茂樹君
      白保 台一君    達増 拓也君
      仲村 正治君    永井 英慈君
      西田  猛君    西野  陽君
      西村 眞悟君    平田 米男君
      山中 燁子君    生方 幸夫君
      北村 哲男君    玄葉光一郎君
      近藤 昭一君    山元  勉君
      東中 光雄君    古堅 実吉君
      上原 康助君    前島 秀行君
      粟屋 敏信君    新井 将敬君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  橋本龍太郎君
        外 務 大 臣 池田 行彦君
        大 蔵 大 臣 三塚  博君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長官)梶山 静六君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 久間 章生君
        国 務 大 臣
        (沖縄開発庁長
        官)      稲垣 実男君
 出席政府委員
        内閣審議官   及川 耕造君
        内閣法制局長官 大森 政輔君
        内閣法制局第二
        部長      宮崎 礼壹君
        防衛庁参事官  山崎隆一郎君
        防衛庁防衛局長 秋山 昌廣君
        防衛庁教育訓練
        局長      粟  威之君
        防衛庁装備局長 鴇田 勝彦君
        防衛施設庁長官 諸冨 増夫君
        防衛施設庁総務
        部長      伊藤 康成君
        防衛施設庁施設
        部長      首藤 新悟君
        防衛施設庁建設
        部長      竹永 三英君
        防衛施設庁労務
        部長      早矢仕哲夫君
        沖縄開発庁総務
        局長      嘉手川 勇君
        沖縄開発庁振興
        局長      牧  隆壽君
        国土庁計画・調
        整局長     塩谷 隆英君
        外務大臣官房領
        事移住部長   齋藤 正樹君
        外務省アジア局
        長       加藤 良三君
        外務省北米局長 折田 正樹君
        外務省欧亜局長 浦部 和好君
        外務省条約局長 林   暘君
        大蔵省主計局次
        長       林  正和君
        大蔵省主税局長 薄井 信明君
        大蔵省関税局長 久保田勇夫君
        運輸省航空局長 黒野 匡彦君
        建設省建設経済
        局長      小鷲  茂君
 委員外の出席者
        安全保障委員会
        調査室長    平川 日月君
    ─────────────
委員の異動
四月八日
 辞任         補欠選任
  河野 太郎君     園田 修光君
  神田  厚君     仲村 正治君
  永井 英慈君     白保 台一君
  北村 哲男君     生方 幸夫君
同日
 辞任         補欠選任
  園田 修光君     河野 太郎君
  白保 台一君     永井 英慈君
  仲村 正治君     山中 燁子君
  生方 幸夫君     北村 哲男君
同日
 辞任         補欠選任
  山中 燁子君     神田  厚君
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び
 安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並び
 に日本国における合衆国軍隊の地位に関する協
 定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措
 置法の一部を改正する法律案(内閣提出第八一
 号)
     ────◇─────
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野中広務#1
○野中委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う土地等の使用等に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。西村眞悟君。
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西
西村眞悟#2
○西村(眞)委員 おはようございます。新進党の西村眞悟でございますが、よろしくお願いします。
 昨日、総理の御答弁をお聞きいたしまして、本改正案は国家存立の基本にかかわる重要問題である、このような御認識を拝聴いたしました。私ども新進党も、この問題は国家存立の基本にかかわる、こう認識しております。そして、政治がこの問題をそう認識するならば、いろいろな反対意見がある、地元にもある、それはわかるが、決断した以上はぶれずにこの改正案を速やかに通さねばならない、このように思うわけです。
 それから、私は少し、みずから考えたことを総理にお聞きしたいわけですが、政権のあり方というものを、総理の御認識をお聞きしたいと思うのでございます。
 政権ということは、別に我々、議院に就職しているわけではありません。公のことに関して、国家の基本問題国家存立の基本問題においては一致していること、これが政権を支える、公を示す一つの要素である、私はこう思うのでございますが、総理の御認識はいかがでございましょうか。
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橋本龍太郎#3
○橋本内閣総理大臣 私は、政権ということをとらえるとらえ方というのは学問的にもいろいろな定義づけはあるんだと思います。
 特措法の問題についてまず私は申し上げたいと思いますけれども、昨年首班指名をいただきまして以来今日まで、沖縄問題というものは、私の認識としては国政上のやはり最重要の課題の一つ、そのような思いで取り組んでまいりました。幸いにもその間、大田沖縄県知事との何回かの会談などによりまして、ある程度私どもの気持ちも御理解をいただけてはいるもの、そのように思っております。そうした中で、少しでも沖縄にかかっている負担を減らしていきたいという思いは今日までも変わりませんでした。しかし同時に、日米安保体制というものが、我が国の安全そしてアジア・太平洋地域における平和と安全の確保に極めて大きな役割を果たしていることもまた、我々は非常に大切なものと受けとめております。
 そして、駐留軍用地特措法による土地の使用権原の確保について、政府としては、平成七年の三月三日に手続を開始して以来、沖縄県収用委員会の審理というものに期待をしながら、ぎりぎりまで最大限の努力を行ってまいりましたが、遺憾ながら期限内に審理が終結する見通しが得られないという状況の中で、我々が日米安全保障条約上の義務を果たす、これは日米関係だけではなく国家の存立に係る重要な問題、そのように考え、使用権原のない状態で推移することはどんなことがあっても避けなければならない、そうした思いの中で、必要最小限の措置を内容とする法案を提出することといたしました。
 政権というもの、それはまさに国会における、衆参両院議員の首班指名によって指名された者が内閣を組織し、そのもとに国政上の責任、行政責任を果たしていくために最善を尽くす、そのためのもの、最小限の定義をするならそのような言い方ができると思います。
 その上で私は、私たちは国政の上で基本的に重要な問題について、党、会派、個人のいずれを問わず、御協力をいただける方々を拒むつもりはないということを発足時から申し上げ、今日まで参りました。そういう状況の中で、それぞれの国政上の重要な課題について、私どもは同じような姿勢で発足当初から今日まで参ったと思います。
 そして、政権をつくるに際しての首班指名においてでき上がりました政権への協力の枠組み、現時点におきまして申し上げますならば、自民、社民、さきがけの三会派による発足でありますが、基本的にこの枠組みというものは政権のいわば柱として組み立てられたもの、そのように思います。
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西
西村眞悟#4
○西村(眞)委員 総理が総理になられた、それは憲法でいう首班指名においてなられました。ただし、その総理が先ほど来おっしゃっていられたように、国家の基本問題として、本改正案が存立にかかわる問題であるという意識を持っておられる。もとより政権の発足は、衆議院、参議院においての首班指名で決まる、これは政権発足の形式的要件でございます。しかし、そこで決まった政権は同窓会ではありません。存立することを目的とする同窓会ではなくて、国家の基本問題に決断し、それを国家のために実現していく枠組み、これが政権の実質的要件でございます。
 したがって私は、国家の基本問題を実現していく、その使命を持った政権という政権の実質的な使命の点から、発足の形式的要件ではなくて実質的な使命の点から見て、いやしくも国家の基本問題であるならば、それについて一致していることが政権として必要ではないのかというふうに総理にお聞きしたわけです。その部分についてはいかに認識なさっておられますか。
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橋本龍太郎#5
○橋本内閣総理大臣 私は他の党のことを申し上げるほど学識を持っておるわけではありません。
 その上で、現内閣の発足の時点における与党三党の話し合いの中で、一致をいたしました問題もございましたし、考え方の一致しない問題もございました。そして一致しない問題において、それぞれの党派がそれぞれの党派としての御判断での御論議、これを拘束するようには与党三党の申し合わせというものはなっていないと私は存じております。
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西
西村眞悟#6
○西村(眞)委員 この問題に深入りはいたしません。総理もおわかりになっていただいていることと思います。微温的な、ぬるま湯の中で来た時代は既に終わりました。国家のために決断しなければならないその時期を我が国は迎えております。
 したがって、首班指名のときの党派の問題は、本委員会で取り上げるべき問題ではございません。本委員会では、国家存立の基本問題であるか否か、この一点で各委員が決断し、各政党が決断して、我が新進党はこれを通さねばならないと決断したのでございます。したがって、御党の幹部が、この委員会が国家存立の問題として開かれているときに、党派の問題をマスコミで余り語っていただくのはこの委員会に対して失礼だと私はそう思う。したがって、この問題を冒頭に質問させていただきました。
 党派の問題ではありません。したがって、いやしくもこの委員会が開催されているときに、本問題においての、党派をいろいろ、何ですか、新保守ですか、保保ですか、そういうことを党の幹部がマスコミに、あたかも党派の問題で我が新進党がこの問題に賛成しているとか、ほかの党が反対しているとか、こういうふうな論評を加えていただくのはいささか失礼であると私は感じておりますので、申し上げました。深入りはいたしません。
 それで、本問題、この問題は、ある意味じゃ沖縄を中心とした日本の各地の基地に対して、その住民に負担を受忍してもらわねばならない問題です。なぜなら、この問題は日本国家存立にかかわる問題だからでございます。
 平時にこの問題を負担していただくという根拠は、有事においてこの日米安保体制がなければ我が国の存立が危ういということでございますから、この問題を内閣が御提出していただく前提には、有事において日米安保条約が機能するのか、この大前提があるわけです。有事において仮に機能しないならば、この問題を提出された内閣はいささか不誠実であろう。なぜなら、有事に対して機能しない問題に対して、平時においてなぜ国民に負担を要求できるのかという問題があるからでございます。
 そこで、この点から二点質問をさせていただきたいと思います。
 つまり、尖閣諸島に対して、日米安保条約五条、この日米安保条約五条は、「日本国の施政の下にある領域」、これに尖閣諸島が入るのか否かについて極めてあいまいでございます。尖閣諸島は沖縄県でございます。沖縄県に基地の負担を要請するのが国家の役目とするならば、そこにいるアメリカ軍が、沖縄県の一部である尖閣諸島の防衛に関し関知しない。日米安保条約第五条の日本国の施政下にある領域に含まれるのか含まれないのか。関知しないということは、本問題を提出する内閣の正当性を左右する重大問題だ。この問題で安保条約が空洞化しているならば、私どもは、沖縄県民に対して、また日本国民に対して基地の負担の受忍を要請することはできない、このように思うわけでございますから、重要問題だと私は思いますから、質問させていただきます。
 アメリカは、沖縄の施政権を持っておるときには尖閣を射爆場として使っておりました。古賀さんというその土地所有者、尖閣の土地所有者に対して年間百万円ほどの土地使用料を支払いながら射爆場として利用しておりました。
 沖縄返還協定におきまして、明確に尖閣諸島は日本の領土として返還されております。強いアメリカが日本に返還した直後に、中国が、尖閣諸島は中国固有の明代からの領土であるという主張をいたしました。思い余った我が国は、ハーグ国際裁判所に提訴して、アメリカに返還者としての証言を求めましたが、アメリカは、紛争当事国の問題であって我が国関与せずという回答をしまして、非協力の回答をいたしてまいりました。
 昨年、平成八年九月、二度にわたって中国の海洋調査船が尖閣列島周辺の我が国領海内で海洋調査を実施いたしました。ちょうどその直後、九月十六日、ニューヨーク・タイムズで、モンデール大使が、米軍は、島、尖閣諸島をめぐる紛争に介入することを条約によって強制されるものではないと発言したと報じました。十月四日、バーンズ報道官が、条約によるアメリカの責務は明らかだが、尖閣諸島の紛争にリンクさせない、このように発言しました。十月十五日、ウィンストン・ロード米国務次官補が、尖閣に日米安保が適用されるか否か、仮定の状況に言及しない、このように発言したのでございます。
 モンデール発言は新聞報道される以前に発言されたものだと聞いておりますが、このモンデール発言をきっかけにして、私が今御紹介したウィンストン・ロード国務次官補の発言まで、アメリカからは公式に明確にモンデール発言を否定している発言は出ておりません。アメリカは、一貫して、安保条約五条の日本国の施政下にある領域に尖閣諸島が入るか否かについて明確に言及を避けているというのが、私の調べた限りでの結論でございます。
 日米安全保障条約に基づく昨年の四月十七日の総理とクリントン大統領の共同宣言、その六項に「総理大臣と大統領は、日米安保体制の中核的要素である米軍の円滑な日本駐留にとり、広範な日本国民の支持と理解が不可欠であることを認識した。両首脳は、両国政府が、米軍の存在と地位に関連する諸問題に対応するためあらゆる努力を行うことで意見が一致した。」このように宣言されているわけです。
 この宣言に基づくならば、この宣言直後に発せられたモンデール大使並びにその以下のアメリカ高官の公式の発言は、この宣言による、日本国民の支持と理解が米軍の基地の存立にとって不可欠であるから、そのための「あらゆる努力を行う」に明確に反したことでございます。
 また、日本国政府も、このようにモンデール大使が発言する以上、それを明確に否定する公式発言を要請するという努力が、この基地を我が国国民に受忍さすためのあらゆる努力になると私は思うんですが、この件に関して、モンデール発言に対して、総理は、何かアメリカに抗議されたなり、アメリカは、私、質問者西村が認識していないけれども、公式に尖閣は日米安保五条の範囲に含まれるんだという発言があるということを御存じなら、ここで御答弁いただきたい。
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池田行彦#7
○池田国務大臣 まず最初に、委員の立論の基礎にございました米軍が安保条約に基づいて日本に駐留する、そうしていわゆる平時からいろいろ負担を求める、これは有事に役立つためだ、こういうお話がございました。
 それは、確かにそういう面も大切だと思いますけれども、それだけじゃないと思います。いわゆる平時においてもこのような安保体制がきちんと機能しているということがいわゆる抑止力となって我が国の安全を守っているという面がございますし、それだけではなくて、日本そして米国の間の安全を守るためのかたいきずながあるということが周辺の地域にも安心感をもたらし、この地域全体の大きな安定化要因になっていると思います。
 そういった上に立って、我が国国民を含むこの地域の人間が安全のうちにいろいろな諸活動をやり、そして繁栄への道を歩んでいるということも大切だろうと思いますし、また同時に、日米安保条約というものは、広く経済や政治、文化も含んだ日米関係全体の基礎になっているという面も否定できないということをあえて申し上げさせていただく次第でございます。当然、それは委員も御承知だと存じますが。
 さてそれから、安保条約五条と尖閣諸島の関係でございますが、今現在の状況は、その関係がどうかということをあれこれ議論しなくてはいけないような状況にはないということをまず申し上げたいと存じます。
 それから第二に、しかしながら、あえて一般論として、条約の枠組みの問題として申し上げますならば、日本の施政下にございます地域は、当然のこととして日米安全保障条約の対象になるということでございます。
 そして第三点として、こういった我が国の立場というものは米国もよく承知し、理解しているということを御答弁申し上げたいと存じます。
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西
西村眞悟#8
○西村(眞)委員 外務大臣の御答弁で、今私が申し上げたことをあれこれ議論する必要はないと。なぜあれこれ議論する必要はないんですか。
 沖縄県の一部である尖閣諸島に、沖縄に駐留するアメリカ軍が、日米安保条約の根幹である第五条において発動するのか否かを質問しているわけです。沖縄に駐留しながらそこに発動しないというならば、日米安保条約の正当化根拠は失われる、日本人ならそう思ってしかるべきだ。
 そして、私は平時においてのことを申し上げているのではない。しかし、平時においての安保条約の意味はわかって申し上げている。平時においても機能していますよ、しかし、有事においては知りません、これでは安保条約ではないんです。したがって、有事において機能するのか否かは、この安保条約の根本の出発点ではないですか。この観点から聞いておるわけです。
 総理大臣にお聞きします。
 今私が申し上げた問題は、一つは、我が国が、尖閣は我が国の施政下にあるからアメリカが来てくれるんだと確信しているか否かの問題をお聞きしたのではございません。アメリカから公式に、モンデール大使の発言として、尖閣は日米安保の適用外だという趣旨の発言が出てきておる。アメリカにその発言を否定して、尖閣がいわゆる日米安保五条の施政下にある、したがって、日米安保は尖閣に対しても発動できるという公式の発言を要請したのか。また、それがあったのか否か。これを聞いているわけです。
 総理にお聞きいたしますが、今私がお聞きした一点と、それから、今外務大臣が御答弁なさった、この尖閣を日米安保が含むのか否かの問題を今あれこれ議論する必要はないのか否か。これを総理大臣にお伺いしたい。
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池田行彦#9
○池田国務大臣 まず第一点でございますけれども、先ほども御答弁申し上げましたけれども、我が国の施政下にございます地域は、当然のこととして安保条約の対象になる、適用される範囲である。当然でございます。そのことは米国もよく承知しておる、こういうことでございます。
 それから第二点でございますが、私が申しましたのは、現在のいろいろな状況を考えました場合に、仮定の問題としても、もし我が国のこの地域がどうこうと、非常に不測の事態を招きかねない状況になった場合に日米安保条約がどうなるかというような議論を今しなくてはならない、そういう状況にはない、こう申し上げたわけでございます。それは、いろいろな問題はあるにしましても、そういったことは冷静な外交努力の上に立って調整していかなくてはいけない、そして難しい状態になることを回避していかなくてはならない、こういう認識に立っておるわけでございます。
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西
西村眞悟#10
○西村(眞)委員 問題を分けて考えます。
 今外務大臣が、仮定の問題についてあれこれ詰める必要はないと言われた。平時において日米安保が機能するということは、有事に対してはこうなるぞということが明確に決まっているから機能しているんじゃないんですか。有事においてどうなるかわからぬ、そうすれば、平時にも機能しない。つまり、仮定の問題といえば、防衛というのはすべて仮定の問題に対していかに対処するか、これが国家百年の安全を全うする戦略、思想じゃないですか。したがって、今の外務大臣の御発言なら、東京湾に有事があったときに日米安保が適用されるのか否かについては、仮定の問題については考えることは避ける、こういう発言だと私は思う。私はそれは納得できない。
 尖閣の問題一点に絞ってお聞きしますが、これは仮定の問題でありますから答えられないという御答弁ならば、それでよろしい。それは記録にとどめられるでありましょう。
 では、もう一点お聞きしますが、日本国が、尖閣は日本国の領土であるからアメリカもそれを十分承知であると言うことはわかっている。しかし、私の問題の出発点は、モンデール大使以来のアメリカの公式発言で、尖閣列島を日本国と同じように、安保条約五条に言う日本国の施政下に含めるという発言は一切ない。これに対してどう対処しておられるのですかとお聞きしておるわけです。
 これは冒頭申し上げたように、沖縄県の一部であるにもかかわらず、沖縄県に駐留するアメリカ軍がその沖縄県の一部に対して出動しないという事態ならば、昨年四月十七日の共同宣言にある、両国政府は、広範な日本国民の支持と理解が不可欠である基地問題に対して、その理解を得るあらゆる努力を行うという責務を怠っているという観点からお聞きしておるんです。アメリカから公式に発言はないんですか、尖閣が含まれるとか含まれないとか。
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池田行彦#11
○池田国務大臣 先ほども申しましたように、安保条約は、我が国の施政下にあるすべての地域に適用されるものでございます。そして、米国もそのことは承知しており、米国も、安保条約に基づく国際的な約束、これはきちんと守っていくと私どもは信頼しております。
 それから、先ほど来おっしゃいます、モンデール大使の発言以後いろいろな米側からの発言があった、それに対して我が国からきちんとした対応をしたかどうかというお尋ねでございますが、それは、私どもは常々米側といろいろ協議の場を持っております。そういった場で、日本の立場につきましてはこの問題に限らず、適時適切に、明確に物を申す必要があるときには申しておるということを御答弁申し上げます。
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西
西村眞悟#12
○西村(眞)委員 尖閣に日米安保が適用されると確信を持っておられるなら、適用されると御答弁なさったらよろしいんです。あれこれ議論をする必要はないとか仮定の問題であると言う必要はありません。条約の適用範囲を聞いているんです。仮定の問題を聞いているんじゃないんです。条約の適用範囲は明確に答えていただかねば困るんです。
 総理大臣はいかが御認識しておりますか。尖閣に日米安保条約は適用されるのか否か。
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池田行彦#13
○池田国務大臣 日米安保条約は、日本の施政下にある地域にはすべて適用されると明確にお答え申し上げているところでございます。
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西
西村眞悟#14
○西村(眞)委員 わかりました。
 それなら、次の質問は、先ほど御答弁がなかったのですが、モンデール大使以来、協議されているのはわかります。公式にモンデール大使の発言を否定したアメリカの発言はないという事実は重く認識していただきますよう、そして、これは日本国民の日米安保に対する信頼性の問題ですから、沖縄県民の信頼性の問題ですから、共同宣言で約束を取り交わしたように、あらゆる努力を払っていただきたい、このようにお願い申し上げます。
 それで、次に質問を移したいと思いますけれども、日米安保条約は、平時の機能はわかります、抑止的効果。しかし、我らは有事を想定しなければならない。そしてもう一つ、先ほども発言しましたように、この日米安保が有事において機能しないのならば、平時では抑止であるのだ、しかし、いざとなったらこれは機能しませんよというあやふやな問題では、これまた日米安保に対する日米両国民の信頼性を損なう。したがって、あらゆる努力をしなければならない。したがって、有事において機能するのか否か、これについて詰めていかねばならない。昨日も質問に出ておりました、アメリカの有識者が集まって、日米安保条約は有事において張り子のトラではないか。これは別にアメリカの有識者にやっていただかなくても、我々日本人がやればいい。その観点から質問をいたします。
 まず、国内の安保条約第五条発動の場合、これは海上また空はともかく、地上で我が自衛隊は機能するのですか。例えば道路が破壊されておったときに、道路を直そうと思えば、道路法で自衛隊は直すことができない。橋が落ちておったときに、橋をかけて避難民を橋を渡らせようと思っても、河川法によって自衛隊はできない。赤信号でとまらねばならない、自衛隊の車両は。指揮所をつくろうと思えば、建築基準法で建築確認を得なければならない等々、これは有事において我が自衛隊は機能するのですか。したがって在日アメリカ軍は機能するのですか、この法体系のもとにおいて我が国は。総理大臣、いかがですか。
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秋山昌廣#15
○秋山(昌)政府委員 御質問は、自衛隊の行動等に係る有事法制に関連する問題であろうかと思いますけれども、当然この有事法制の研究は必要なことでございまして、これまでやってまいったところでございます。
 そこで、現行の自衛隊法におきまして若干御説明させていただきますと、航空法、火薬類取締法、電波法あるいは消防法等の法律についての適用除外や特例が定められておりまして、また、道路交通法施行令におきまして、自衛隊車両も公安委員会の指定により緊急自動車となることなど特例が定められておりますことから、自衛隊の任務遂行に必要な法制の骨幹は現行法上既に整備されていると我々は認識しております。
 しかしながら、これまで行ってまいりました有事法制の研究を踏まえますと、自衛隊がその任務を有効かつ円滑に遂行するためには、現行法制上なお不備な事項も残されていると考えているところでありまして、かかる研究結果につきましては逐次報告しているところでございます。
 なお、防衛庁といたしましては、この有事法制の研究にとどまらず、その結果に基づきまして法制が整備されることが望ましいと考えておりますけれども、いずれにせよ、単に研究にとどまりませず、法制化するか否かという問題は高度に政治判断に係るものと考えておりまして、国会における御審議、国民世論の動向等を踏まえて対応すべきものと考えているところでございます。
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西
西村眞悟#16
○西村(眞)委員 私がお聞きしているのは、研究のことを聞いておるのではない。あす起これば、自衛隊とアメリカ軍が共同して、日米安保条約に基づいて我が国を防衛できるのかと聞いておるのです。できないでしょう。防衛庁長官、できるのですか。
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久間章生#17
○久間国務大臣 我が国の自衛隊の運用についてもまだそういうことでございまして、米軍については、そういう研究はまだやっておりません。
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西
西村眞悟#18
○西村(眞)委員 できるのかできないのか、どっちなんですか。
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久間章生#19
○久間国務大臣 したがいまして、法制上はいろいろ問題があろうかと思います。
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西
西村眞悟#20
○西村(眞)委員 できない。安保条約において基地の負担を要請する、しかし有事においてはできない、これが答えです。
 次に、安保条約六条発動の場合、これは総理大臣が昨年四月十七日、日米共同宣言によってアメリカ・クリントン大統領と約束した。六条に、東アジア、アジア・太平洋に重点が移っておる。したがって、この問題が非常に重要な問題なんです。この問題についてお聞きします。神学論争はもういいのです。具体的にお聞きします。
 その前に、この日米共同宣言、私は、日本の国家の方針として非常に立派な、そして輝かしいものであると判断しております。この宣言を発したのみならず、総理大臣とクリントン大統領は両国民に対するメッセージを発せられた。したがって、この共同宣言で国際社会に発した我が国の発信と、日米両国民に対する総理大臣とクリントン大統領のメッセージは、ただ単に日本の事情をよくわかっておるアメリカの専門家だけに発したものではなくて、アメリカ国民に、海兵隊のお母さん方に発したものであるという前提のもとでお聞きしていきます。だから神学論争はいたしません。つまり、集団的自衛権がどうのこうのということはいたしません。
 これは総理大臣、この宣言を発された以上、お聞かせいただきたいのですが、例えば北朝鮮、朝鮮半島有事を想定いたしましょう。
 アメリカは、アメリカ第七艦隊の艦艇は、日本海、対馬海峡から朝鮮半島に出動いたします。そのときに、我が国の掃海艇は、その出動するアメリカ軍のために、我が国領海内において、我が国領海内においてですよ、機雷除去作業ができるのですか。そして、ちょっと待って、総理大臣に聞いているのですから。それで、その前提として申し上げますが、我が国は世界一の掃海能力を持っております。掃海艇、三十隻以上ございます。アメリカ第七艦隊は二隻の掃海艇しかございません。この前提で総理大臣にお聞きしたい。できるのですか。
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橋本龍太郎#21
○橋本内閣総理大臣 大変失礼でありますが、議員は今領海内と言われました。領海内に他国が機雷を敷設するような状況というものは、我が国自身が、我が国自身のために、その機雷は除去しなければなりません。
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西
西村眞悟#22
○西村(眞)委員 機雷は浮遊機雷のことを申し上げているのです。自衛隊法九十九条はわかっておるのです。それで、アメリカ軍が朝鮮半島に行くときに、我が国領海内でアメリカ軍の艦艇を守るために掃海作業ができるかどうか、これをお聞きしたわけです。
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久間章生#23
○久間国務大臣 遺棄された機雷が我が国周辺にある場合には、我が国の船舶にとっても大変危険なわけでございますから、これは現在の自衛隊法で私は除去できる、そういうふうに思っております。
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西
西村眞悟#24
○西村(眞)委員 領海ということで、ちょっとお答えは一回余分にふえましたので、領海というよりも、有事の場合は、我が国艦艇がいなかった場合に、本当に重要な日米安保上の義務として、朝鮮半島に向かうアメリカ艦艇の安全のために機雷除去作業ができるのか否か、こういうふうに問題を広げます。お答えいただけませんか。
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久間章生#25
○久間国務大臣 だから、アメリカ艦艇のためにと言いますけれども、我が国の領海内には、我が国の漁船も、あるいは外国から入ってくる商船も、いろいろなものが入ってくるわけでございまして、我が国の船舶もおるわけでございます。そういうのが航海できない、そういう危険がある場合には、今委員御指摘のように外国の艦船のためにという、そういう限定した議論にならないんじゃないか、そういう状況。
 だから、そういうアメリカの艦船のためだけの除去というのは、そういう事態が果たしてあるか。必ず、日本ではそういう場合には、日本の領海内でしたら日本の漁船もあるいは船舶も航行するわけでございますから、そういう意味ではそういうときにはできるというふうに思っているわけでございます。
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西
西村眞悟#26
○西村(眞)委員 同盟関係というものは、何月何日出動するそのアメリカ軍のために機雷を除去する、そういう特化した目的を持って共同するのが同盟関係の信頼関係を形成するのです。
 防衛庁長官のお答えいただいた部分は私はわかるのですよ。わかるのですが、自衛隊法九十九条によって、日本の船の安全のために、その目的以外ではできないということを前提にされて、海は日本の船も通るんだから除去できるというお答えでしょう。しかし、それでは同盟関係の信頼性をどうして担保するんだと申し上げておるんです。何月何日出航するアメリカ艦艇、それを守るためにやるという、明確に作戦目的が示されないじゃないですか。こういうことです。
 補給と輸送のことについて聞きますけれども、日本の国内にアメリカ軍は十数万トンの弾薬を備蓄しておりまして、自衛隊はそれより少なく十万トンぐらいですけれども、朝鮮半島有事の場合は、やはりアメリカ軍は備蓄している弾薬を移動さすでしょう。その移動のために、日本国内において自衛隊はその弾薬を輸送し得るんですか。
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久間章生#27
○久間国務大臣 先ほどの機雷の話もそうでございますけれども、今回の話も、要するに朝鮮半島有事の場合という、そういう仮定での議論は、こういう場でございますから控えさせていただいて、ただ、一般論として一応言わさせていただきますと、そういう場合に、今までの政府の見解といたしましては、要するに武力行使と一体になっていくのかどうか、そこのところを、まあ神学論争とおっしゃるかもしれません、それは。また今までの神学論争に戻るかもしれませんけれども、そういうような議論の中で検討してきておりますし、従来からの姿勢は変わっておりません。
 ただ、今最近のいろいろな諸情勢を考えますときに、委員が御指摘になるような、そういうようなことはなかなか起こりにくいのか、話題になっていないことだけはつけ加えさせていただきます。といいますのは、自分の手でそういうものはきちっと輸送するという、そういう姿勢をとる意思じゃないかと思います。
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西
西村眞悟#28
○西村(眞)委員 今のお答えは、武力行使と一体となればできない、一体とならなければできる。百キロ先でも二百キロ先でも、ドンパチする弾薬を運ぶというのは武力行使と一体なんです。だからできない。
 それから、補給については、何かこれも武力行使、答えを先言いますけれども、武力行使と一体ならばできない。だから、水ができるとか油がどうだとかいう議論をしておるわけです。つまり、武力行使と一体とならない補給なんて言葉の論理矛盾なんだ。湾岸で御承知のとおり、補給活動が軍の活動の大半を占めるんです。しかし、武力行使と一体とならない補給活動なら、そして水ならできるんでしょう、防衛庁長官。
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秋山昌廣#29
○秋山(昌)政府委員 輸送とか補給とか、あるいはその他の役務サービスも含めまして、結局のところ、まあ機雷掃海の場合にはちょっと別でございますけれども、こういったことが米国の行う武力行使と一体とみなされるかどうかということは、個々具体的なケースで判断をせざるを得ないと考えております。
 現在、日米防衛協力の見直し、つまりガイドラインの見直しの中で、昨年の秋でございますけれども、既にその項目を出しておりますが、後方地域支援の中でどういうことが対米支援としてできるかということを議論しております。後方地域における米軍に対する支援、その中に輸送ですとか補給ですとかその他のサービスが含まれる、それを今現在議論しているところでございます。
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