予算委員会

1998-01-19 衆議院 全249発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成十年一月十九日(月曜日)
   午前九時開議
 出席委員
   委員長 松永  光君
    理事 伊藤 公介君  理事 石川 要三君
    理事 西田  司君  理事 深谷 隆司君
    理事 山本 有二君  理事 五島 正規君
    理事 高木 義明君  理事 北側 一雄君
    理事 加藤 六月君
       相沢 英之君     江藤 隆美君
       小澤  潔君     越智 通雄君
       大原 一三君     河村 建夫君
       栗原 博久君     桜井  新君
       桜田 義孝君     菅  義偉君
       関谷 勝嗣君     津島 雄二君
       戸井田 微君     東家 嘉幸君
       中川 昭一君     中山 正暉君
       野中 広務君     葉梨 信行君
       萩野 浩基君     増田 敏男君
       村田 吉隆君     村山 達雄君
       吉田六左エ門君    綿貫 民輔君
       伊藤 英成君     石井  一君
       岩國 哲人君     生方 幸夫君
       岡田 克也君     海江田万里君
       小林  守君     原口 一博君
       松沢 成文君     山花 貞夫君
       石田 勝之君     上田  勇君
       草川 昭三君     斉藤 鉄夫君
       西川 知雄君     冬柴 鐵三君
 鈴木 淑夫君     中井  洽君
       西村 眞悟君     木島日出夫君
       志位 和夫君     春名 直章君
       矢島 恒夫君     上原 康助君
       北沢 清功君     中川 智子君


 出席国務大臣
        内閣総理大臣    橋本龍太郎君
        法務大臣      下稲葉耕吉君
        外務大臣      小渕 恵三君
        大蔵大臣      三塚  博君
        文部大臣      町村 信孝君
        厚生大臣      小泉純一郎君
        農林水産大臣    島村 宣伸君
        通商産業大臣    堀内 光雄君
        運輸大臣      藤井 孝男君
        郵政大臣      自見庄三郎君
        労働大臣      伊吹 文明君
        建設大臣      瓦   力君
        自治大臣
        国家公安委員会
        委員長       上杉 光弘君
        国務大臣
        (内閣官房長官)  村岡 兼造君
        国務大臣
        (総務庁長官)   小里 貞利君
        国務大臣
        (北海道開発庁長官)
        (沖縄開発庁長官) 鈴木 宗男君
        国務大臣
        (防衛庁長官)   久間 章生君
        国務大臣
        (経済企画庁長官) 尾身 幸次君
        国務大臣
        (科学技術庁長官) 谷垣 禎一君
        国務大臣
        (環境庁長官)   大木  浩君
        国務大臣
        (国土庁長官)   亀井 久興君
 出席政府委員
        内閣参事官
        兼内閣総理大臣
        官房人事課長    洞   駿君
        内閣法制局長官   大森 政輔君
        内閣法制局第一
        部長        秋山  収君
        阪神・淡路復興
        対策本部事務局
        次長        田中 正章君
        総務庁人事局長   中川 良一君
        防衛施設庁長官   萩  次郎君
        防衛施設庁施設
        部長        首藤 新悟君
        経済企画庁調整
        局長        塩谷 隆英君
        経済企画庁調査
        局長        新保 生二君
        科学技術庁長官
        官房長       沖村 憲樹君
        沖縄開発庁総務
        局長        玉城 一夫君
        沖縄開発庁振興
        局長        若林 勝三君
        国土防災局長    山本 正堯君
        法務省刑事局長   原田 明夫君
        外務省アジア局長  阿南 惟茂君
        外務省北米局長   高野 紀元君
        外務省条約局長   竹内 行夫君
        大蔵大臣官房長   武藤 敏郎君
        大蔵大臣官房金
        融検査部長     原口 恒和君
        大蔵大臣官房総
        務審議官      溝口善兵衛君        
        大蔵省主計局長   涌井 洋治君
        大蔵省主税局長   薄井 信明君
        大蔵省証券局長   長野 厖士君
        大蔵省銀行局長   山口 公生君
        大蔵省銀行局保
        険部長       福田  誠君
        大蔵省国際金融
        局長        黒田 東彦君
        国税庁次長     船橋 晴雄君
        文部大臣官房長   小野 元之君
        文部省教育助成
        局長        御手洗 康君
        農林水産大臣官
        房長        堤  英隆君
        林野庁長官     高橋  勳君
        水産庁長官     嶌田 道夫君
        通商産業省産業
        政策局長      江崎  格君        
        運輸省鉄道局長   小幡 政人君
        郵政大臣官房総
        務審議官      濱田 弘二君        
        労働大臣官房長   渡邊  信君        
        労働省職業安定
        局長        征矢 紀臣君
        建設省道路局長   佐藤 信彦君
        建設省住宅局長   小川 忠男君
        自治大臣官房長   嶋津  昭君
        自治大臣官房総
        務審議官      香山 充弘君
        自治省行政局公
        務員部長      芳山 達郎君
        自治省行政局選
        挙部長       牧之内隆久君
 委員外の出席者
        参考人
        (日本銀行総裁)  松下 康雄君
         予算委員会専門員 大西  勉君
    ─────────────
委員の異動
一月十九日
 辞任           補欠選任
  大原 一三君       戸井田 微君
  桜井  新君       吉田六左エ門君
  葉梨 信行君       桜田 義孝君
  岩國 哲人君       石井  一君    
  小林  守君       伊藤 英成君
  草川 昭三君       冬柴 鐵三君
  西川 知雄君       石田 勝之君
  志位 和夫君       春名 直章君
  不破 哲三君       矢島 恒夫君
  上原 康助君       北沢 清功君   
  北沢 清功君       中川 智子君
同日
 辞任           補欠選任
  桜田 義孝君       葉梨 信行君 
  戸井田 微君       菅  義偉君
  吉田六左エ門君      桜井  新君
  伊藤 英成君       小林  守君
  石井  一君       岩國 哲人君
  石田 勝之君       西川 知雄君
  冬柴 鐵三君       草川 昭三君
  春名 直章君       志位 和夫君
  矢島 恒夫君       不破 哲三君
  中川 智子君       上原 康助君
同日
 辞任       補欠選任
  菅  義偉君  大原 一三
    ─────────────
一月十九日
 平成十年度一般会計予算
 平成十年度特別会計予算
 平成十年度政府関係機関予算
は本委員会に付託された。
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 平成九年度一般会計補正予算(第1号)
 平成九年度特別会計補正予算(特第1号)
 平成九年度政府関係機関補正予算(機第1号)
     ─────◇─────
この発言だけを見る →
松永光#1
○松永委員長 これより会議を開きます。
 平成九年度一般会計補正予算(第1号)、平成九年度特別会計補正予算(特第1号)、平成九年度政府関係機関補正予算(機第1号)、以上三案を一括して議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。伊藤英成君。
この発言だけを見る →
伊藤英成#2
○伊藤(英)委員 新党友愛の伊藤英成でございますけれども、統一会派民主友愛太陽国民連合、民友連を代表して質問をいたします。
 まず最初に、総理にお伺いしますけれども、先週、私ども統一会派民友連の六人の党首が、今日の厳しい経済情勢を踏まえまして、今後の景気対策あるいは金融不安対策等について総理と会談をし、提言あるいは要請等をしようといたしましたところ、総理の方からは、その党首会談についてお断りになられました。
 私としては、今、日本の状況がこのように本当に厳しい状況のときこそ、党の責任者が十分に話し合うことが重要だ、こういうふうに思うわけでありますけれども、そういう意味で、お断りになられた総理の姿勢に対して、私としては極めて残念に思ったわけであります。
 いかがでしょうか。あるいは、今後、そういうことをまたお考えになられるというおつもりはありますか。どのように思いますか。
この発言だけを見る →
橋本龍太郎#3
○橋本内閣総理大臣 多少ちょっと事実に相違があるように思いますけれども、私も民友連六党首から会談のお申し入れをいただいたことは承知をいたしております。
 ただ、私の記憶では、当日、本会議等、時間が既に決定をいたしまして相当日程が詰まっておりました中で、やりくりをしてごあいさつを受ける時間を用意したと私は記憶をいたしております。しかし、短時間のあいさつではということになり、取りやめになったというふうに私は承知をいたしております。
 予算委員会を初めとして、国会で活発な御論議を民友連の方々と行う、これは当然のことでありますし、当然のことながら、民友連との政策対話について異論があるわけではございません。そして、民友連を代表される方と私との会談を初めとして、さまざまなレベルで前向きに対応してまいりたいと考えております。
 その当日は、確かに国会の日程等の中であきの時間というものがそれほど余裕のあった日ではございませんでしたから、結果としてお取りやめになった、そのように私は承知をいたしております。
この発言だけを見る →
伊藤英成#4
○伊藤(英)委員 今のお話は、私どもの承知しておりますところですと、官邸の方にお願いをいたしました、要請をいたしました。しかし、それに対して官邸の方からは、自民党国対を通してほしいという話になりました。
 そして、自民党の国対の方からの話といたしまして、日程の問題ではなくて、総理と政策問題について、今お伺いをするということはできないといいましょうか、したくないといいましょうか、それで、ただのあいさつならいいよというふうな形で言われてきたというふうに承知をしております。
 今の総理のお話ですと、自民党との、あるいは与党との話し合いも十分に意思疎通ができていなかったということなのかもしれません。
 そのように私どもの方には正式のお話があって、ただのあいさつだけですと、じゃ、それはまた別にいたしましょうというふうに私どもの方からは申し上げたわけであります。
 どうか、先ほど総理がちょっと触れられましたように、ぜひ重要な問題についてそれぞれの党の責任者とお話をするということをこれからは一層重視をされた方がいいのではないか、このように思いますので、冒頭申し上げておきたいと思います。
この発言だけを見る →
橋本龍太郎#5
○橋本内閣総理大臣 今の議員からの御指摘は、私は素直に拝聴いたします。
 その上で、当日、参議院の本会議があり、そして衆参の予算委員会、御承知のように提案理由説明等がありました、そういう一日であったことも事実でありまして、短時間のごあいさつという言葉の中に、そういった国会日程の中でとれる時間ということではなかったかと思いますけれども、少なくとも党と私どもの間に意思疎通を欠いていたということはございませんし、代表される方々とのお話というものを決して拒否するつもりはございません。
この発言だけを見る →
伊藤英成#6
○伊藤(英)委員 次に、総理が、政治生命をかけて、こう言って取り組んでこられた六大改革ですね。行政改革、財政構造改革、金融システム改革、経済構造改革、社会保障構造改革、教育改革、この六つのテーマを取り上げて取り組んでこられたわけでありますが、私は、どうなったのかな、こういう感じを抱くわけであります。総理が約束をしたことを着実に実行していないこと、あるいはあいまいにしてきたこと、それが実は我が国と今起こっておりますアジアの経済危機を私は一層深刻にしているものだ、こういうふうに思うのですね。
 先般、京都大学の中西輝政先生が「大英帝国衰亡史」というかなり厚い本を書いておりますが、私はこの間それを読みました。
 その中に、ちょうど今から百年前、一九〇〇年前後に、大英帝国衰亡をいわば立て直す、衰亡しつつあるその状況を立て直す最も重要な時期はこの時期であったと中西教授は書いているわけですが、そのときに何が起こっていたかといいますと、当時、文字どおり改革、改革という言葉が、あるいはそういうかけ声で大変な動きにありました。
 そのときに、中西教授が述べておりますのは、ちょうど六つの改革がそこに取り上げられたという形で、その具体的な内容が、政治の改革、行政改革、経済改革、教育改革あるいは福祉改革、それに軍ですね、軍制改革、六つが取り上げられておりました。そして、その六つの改革がそうあって取り上げられたのですが、結局は、実際にはそれは実行されなかった。そのために大英帝国は衰退をしていった、その状況について述べられておりました。
 今、私は日本の状況を見て、ああ、本当に日本もこういうことにならなければという思いで実際に見るわけであります。総理が、例えば行革やら経済構造改革にしても、火だるまになってと発言をされて、実は日本の市場もそれに対して期待をして、御承知かと思いますが、去年の七月ぐらいには株価も円相場も上がってまいりました。しかし、その後の改革の姿を見てみても、やはりこれはうまくいくかしらんという失望の念も出てくる、あるいは、最後には族議員のただのだるまになった首相とさえ言われてきて、そしていわば市場が攻撃をする、こういうような状況になってきたと思うのですね。
 今の日本の株式市場にしても、あるいは為替相場の市場にしても、そういうことがあらわれているのではないか、こう思いますが、総理、いかがですか。
この発言だけを見る →
橋本龍太郎#7
○橋本内閣総理大臣 多少の時間をいただきまして、現況をお話し申し上げ、御理解もまた得たいと思いますし、御叱正、御激励もいただきたいと思います。
 確かに、私は、この大競争時代というものを生き抜いていくために、そしてまた、個人の創造性とチャレンジ精神の生かせるような社会を構築するために六つの改革を進めていきたい、そう訴え続けてまいりました。
 同時に、経済の実態、あるいは金融システムの状況、さらにアジアを初めとする世界経済の状況を考えながら、そのときそのときに臨機の対応をしていかなければならないということも、これもまた事実でございますし、当然のことだと思います。
 そして、今この新しい年に当たりまして、バブルの生成と崩壊から、その影響を脱し切れないこの十年来の困難というものを何とか克服をしていきたい、そして新しい将来に向けて六つの改革というものを確実に実行していきたい、そう考えておりますし、同時に、将来を見据えながら、日本発の世界恐慌は絶対に起こさないということ、そして、この痛みを乗り越えて国民の皆様とともに必要な改革を進めていく、そうした強い決意を持って政策運営に当たりたい、そう考えております。
 そして、今幾つかの点をお触れになりましたけれども、六つの改革につきまして、例えば財政構造改革法を国会は成立をさせていただきました。そして、行政改革という分野をとりましたとき、一方では官から民への規制緩和が進行しつつある。そして、その規制緩和の中からは、昨年十一月の規制緩和の中で、電機メーカーが例えば放送事業に参入する動きが出てきている、あるいは銀座のビルの建てかえなどが現実のものになっている。こういう経済構造改革に資する規制緩和の分、これも行政をスリム化する一つの手法でありますが、既に動き始めております。
 そして、地方分権も、御承知のように第四次までの地方分権推進委員会の勧告が出され、これをベースにした分権推進計画はただいま作成中でありますけれども、こうしたものの上に立って中央省庁再編等基本法案、仮の名前でありますけれども、昨年の末にいただきました行政改革会議の御意見というものをプログラム法の形で国会に御審議をいただきたいと考えております。
 また、企業が活動しやすい事業環境を整備する、そういう観点から、電気料金などの引き下げ、あるいは産学官による共同研究の促進、こういったものも動いておりますし、税制面におきましても、法人税率の三%引き下げなど企業活動の行いやすい環境整備に踏み出しております。
 あるいは、金融システム改革につきましても、昨年六月にプランを取りまとめたわけでありますが、外為法の改正を皮切りといたしまして、金融分野における持ち株会社制度の整備あるいは証券総合口座の導入など具体的な進展が既に見られておりますし、これに加えまして、本年、株式売買の委託手数料の自由化、あるいは証券デリバティブの全面解禁、公正な証券取引ルールの拡大、あるいは不動産など資産の流動化等のために必要な法案を提出させていただきたいと考えております。
 ぜひ、御審議をいただき、よき結論を導き出していただきたいと考えておりますし、有価証券取引税の半減など税制面での対応も既に御承知のとおりでありまして、それぞれ地道に実行の段階を進んでおる、私はそのように考えておりますし、今後ともに、各位の御協力を得ながら一層努力していきたい、そのように考えております。
この発言だけを見る →
伊藤英成#8
○伊藤(英)委員 最近の政府のとられてきた経済政策をずっと、この一、二年だけ見てみても、本当にわかりにくいことがいろいろ行われているなということを思います。
 最近でいえば、九五年の九月には、十四兆二千億円の経済対策によって株価も上がりました。そして、九六年六月には二万二千円まで株価も上がりました。しかし、九六年六月には消費税の五%アップの閣議決定をいたしました。そのときには株価の下落が始まりました。そしてその後、二万円くらいまで回復はした。しかしながら、また消費税率の三%から五%へのアップやら、あるいは二兆円特別減税の打ち切りもし、そしてまた、九月以降の医療費の値上げ等もいたしました。そして、標準世帯では年間十八万円くらいのデフレ効果、こういうことで、九七年、去年の六月からまた調整局面に入りました。そしてまた、その九七年の夏以降には、タイのバーツの問題に端を発してアジアの通貨不安はずっと始まりました。
 にもかかわらず総理は、回復のテンポは緩やかになっているけれども、民間の需要を中心とする景気回復の基調は続いている、こういう認識をしておりますと答えながら、そして、株安、円安が進んでいるにもかかわらず、あくまで、経済企画庁も月例経済報告では景気は回復基調にある、こういう認識を変えませんでした。そして、そういう前提で、昨年十一月末には今お話のあった財政構造改革法も無理やりこれは通過をさせました。
 しかし、市場はいわば橋本内閣のそうした経済政策に対してはノーというシグナルをずっと送り続けてきた。だから、去年の十二月十七日にはいわば全く突然という形で二兆円の特別減税を発表いたしました。それでもすぐに、市場は、日本経済に対してはやっぱりノーだ、こういうふうにシグナルを送り続けてきたわけですね。いわば、このことをずっと見てみれば、景気に対して、よく言われますように、アクセルとブレーキを文字どおり交互に踏んできている、こういう状況であるわけでありまして、まさによく言う、市場は日本のそうした経済政策に対していわば信頼ができないという状況が続いているわけですね。
 そして、今度はまた九八年度の予算も、御承知のように緊縮経済政策、こういう状況であるわけで、今申し上げたような状況を見てみて、そして今日の状況を見れば、市場が本当に信頼するわけがない、あるいは国民も、一体ここに信頼できるだろうか、こういう状況にあると思いますが、いかがですか。
この発言だけを見る →
橋本龍太郎#9
○橋本内閣総理大臣 一連の施策の流れを追いながらの御論議でありますけれども、私は、消費税率を引き上げさせていただきましたのも、確かに御指摘のとおり消費税率の引き上げを行ったわけでありますけれども、これは、少子・高齢化という状況の中におきまして、まさに我が国の構造変化に対応した税制改革の一環という立場で行ったものでありますし、医療保険制度改革は、医療保険制度の破綻を防ぐ、そして、安定した運営を確保していくために給付と負担の見直しなどを行ったものであるということを改めて申し上げなければなりません。
 そして、これはいずれも我が国にとって必要なことであると思っております。なぜなら、まさに人口構造の大きな変化の中で、国民に税という形で御負担を願うその仕組みも、当然ながら変化を求められております。また、医療保険を初めとする社会保障制度というものは、国民の暮らしのセーフティーネットワークの役をするわけでありますから、将来ともに安定し、国民が寄りかかれる仕組みが続かなければなりません。
 その場合に、従来と同じ仕組みで果たして対応ができるでしょうか。そして、その意味では、私はこうした改正が必要であるということはお認めをいただけると思うのであります。その手法等についてはさまざまな御議論はあると思います。それを私は否定するのではありません。しかし、従来からずっと重ねられてまいりました議論の中で、少子・高齢社会に即対応した税体系あるいは社会保障構造というものは、やはり我々としてはきちんと対応していくべきものだと考えております。
この発言だけを見る →
伊藤英成#10
○伊藤(英)委員 日本のこれからの中長期的な課題として何をしていかなきゃならない、そのためにどういうふうにしていかなきゃならないという話と、それはそれとして、今目の前で何が起こっているのだろう、そのために何をしなきゃいけないのだろうかという考え方が必要だと思うのですね。もちろんそのときに、当然ながら、中長期的な周りのことも皆念頭に置きながらやらなきゃならぬことは当然でありますが、現在、それじゃ、どうなっているのだろうかということを考えなきゃならぬということであります。
 今の日本の起こっている状況について考えてみても、御承知のとおりに、例えば消費税の引き上げの問題についても、私たちはあのときに、消費税の引き上げはすべきでない、そのまま継続すべきだというふうに言ってまいりましたし、あるいは所得税、住民税の特別減税についてもそのまま継続すべしと主張してまいりました。あるいは法人税減税や有価証券取引税の軽減の問題でも、地価税の凍結の問題でも、当時私たちが、昨年も一昨年も、今申し上げたような形で、ぜひこのようにやるべきだというふうに申し上げてきた。そして、そのとおりにやっておれば、私たちの主張したとおりにやっておれば、今のような形で景気の回復の芽を摘んでしまっているという状況にはならなかったはずであります。
 そういう意味で考えれば、文字どおり、よく言われますように、これは橋本総理の招いた政策不況そのものだ、こういうことですね。これはどうしても認めていただきたい、こういうふうに思います。
 そしてまた、さらにつけ加えれば、昨年の通常国会で私たちが二兆円の特別減税の継続や有価証券取引税の廃止を提言しましても、そのときに橋本総理は、これを否定し続けてきた、そして経済は回復基調にあると言い張ってきたわけですね。
 昨年の一月の予算委員会でも総理は、減税策というものを採用いたしました場合に、むしろ非常に深刻な状況になるだろうと存じますと、減税を否定してまいりました。にもかかわらず、昨年末には、まさに突然これを撤回いたしまして、特別減税二兆円を実施することとなったわけであります。総理は、通常国会でもあるいは臨時国会でも述べていた日本経済に対する認識が間違っていたのだ、あるいは経済財政政策は間違っていたとまず私は国民に対して謝罪をしなければならぬ話だと、どうですか。
この発言だけを見る →
橋本龍太郎#11
○橋本内閣総理大臣 非常に幅の広い御指摘の中からの御意見でありますけれども、私は、財政構造改革というものは、危機的な状況にあります我が国の財政を健全化していくためにも、そしてその結果として安心して豊かな福祉社会をつくり上げていくためにも、また健全で活力のある経済の実現等の課題に対しても、十分対応できる財政構造というものを実現しなければならない。その必要性というものは何ら変わるものではないと思いますし、同時に、経済金融情勢の変化に機敏に対応しながら、国際状況に応じて財政あるいは税制などの措置を講じていくというのは当然のことだと思っております。二者択一の問題ではない。二〇〇三年までの中期の目標と同時に当面の対応という、タイムスパンの異なる問題だと思います。そして、そうした臨機の措置というものは、いつの時代にもそれなりに必要とされるものではないでしょうか。
 そして、今、一体どういうふうに経済を見ているんだというお話をいただきましたが、我が国におきまして、昨年の秋、北海道拓殖銀行など大手の金融機関が相次いで破綻をいたしました。これらの金融機関それぞれに、バブル当時安易な貸し付けを行う等さまざまな原因がございますけれども、こうした中におきまして、金融システムに対する信頼感が低下をし、また、貸し渋りと言われますように、資産を圧縮する動きも出てきております。
 こうした状況の中で、不安感をお持ちになる方々が消費に消極的になられて、あるいは企業によっては十分資金が得られない、思うように事業展開ができないといった現象が生まれております。そうしたことが、最近の我が国の景気動向を見ましたとき、家計や企業の景況感により厳しさを増している、個人消費や設備投資にも影響を与えている、これはもう私どもよく承知をいたしております。
 また、アジアにおきましても、昨年の夏以降、幾つかの国々で通貨・金融市場に大きな変動が生じました。そして、その中で、それぞれやはりその国ごとに状況は異なりますけれども、その経済状況が予想以上に深刻なものになっております。
 そうした中でありますからこそ、今政府は、我が国経済を回復軌道に乗せていくために、経済の動脈であります金融システムというものを安定させることが必要である。そして、そのためにも、我が国の金融に対する内外の信頼低下といった事態に断固として対処いたしますために、預金の全額保護、そして金融システム全体の危機管理のために、十兆円の国債と二十兆円の政府保証、合わせて三十兆円の資金を活用できるようにしたい。また、総額二十五兆円の資金を用意する貸し渋り対策も行っているわけであります。
 同時に、先ほども一部例に引きましたように、景気回復のために、大規模な規制緩和を初めとする緊急経済対策を実施しております。
 税制面における特別減税を実施すること、法人課税の税率の引き下げ、有価証券取引税の半減、地価税の停止。幅広い措置をとり、九年度補正予算におきましても、さらに、災害復旧事業など約一兆円の公共事業を追加するほかに、一兆五千億円程度の国庫債務負担行為も確保をいたしているわけであります。
 私どもは、こうしたものが相乗効果をもたらしていくであろう、そして我が国経済を回復の軌道にきちんと乗せていくということを考えておりますし、同時に、我々が考えなければならないのはアジアの金融システムの動揺でありまして、IMFが今中心として国際的な役割を果たしてくれておりますけれども、その中で我が国が大きな役割を果たしていることも御承知のとおりでありまして、こうした組み合わせの中で、きちんとした結果が生まれていくように全力を尽くしていきたい、そのように考えているところであります。
この発言だけを見る →
伊藤英成#12
○伊藤(英)委員 総理は今いろいろ言われましたけれども、あれだけ減税をやらないやらないと言っていて、突然減税をやるようにしたんですね。なぜでしょうかね。認識が間違っていた、こういうふうにお認めされませんか。
この発言だけを見る →
橋本龍太郎#13
○橋本内閣総理大臣 ちょうど十一月にバンクーバーでAPECが行われました。そして、APEC参加国の首脳がバンクーバーに一堂に会し、既にその時点に発生しておりましたアジアにおける金融不安につき、まず、非常に真剣な議論をいたしました。当時、日本は山一証券の破綻が公表された直後でありまして、私自身もこれに対する説明を求められた会合でありました。
 しかし、それからわずか二週間か三週間を置いて、クアラルンプールで開かれましたASEANプラス3、これはたまたまASEAN創立三十周年記念の年の行事であったわけでありますが、この時点で、ASEANの首脳たちの論議というものは、バンクーバーで会いましたときに比べて急速度に厳しい状況を語るようになっておりました。これは、私の予測していたものを超えるものであったことも事実であります。
 そして、カリの群れの飛ぶような姿で進行してまいりました今日までのアジアの経済発展の中で、一番最初に飛ぶカリの役割を果たしてきた、またこれからも期待をされております今、日本の立場として、必要な施策と信じ、私は特別減税を決意いたしました。
この発言だけを見る →
伊藤英成#14
○伊藤(英)委員 今、総理もちょっと言われましたけれども、要するに、アジアの情勢も含めて、いわば自分の予想を超えていた、だから減税をすることにしましたよと。私は経済認識の甘さだと思うのですね。甘さです。
 これはタイ・バーツの動きです。タイ・バーツの対ドルレートの動きであります。あっという間に、去年の五月、六月、七月ぐらいからずっとこのように落ちています。これはことしの一月七日が最後ですが、その後の状況、もう皆さん御承知のとおりですね。
 これはインドネシアのルピアです。インドネシアのルピア、もちろん、最近もうあっという間にさらにという状況である、御承知のとおり。
 これはマレーシア・ドルであります。これももう御承知のとおり。まさにこの半年間、あるいはあっという間であります。
 これは日本の円・ドル、日本の円の対ドル相場であります。ヤジ全然安定しておりません。今、アジアに比べれば安定している。
 ついでに申し上げます。これは日経平均の状況であります。去年の六月、七月ぐらいから、先ほど総理が幾つかの政策を、あれやりました、これやりましたという話を言われました。実は、日本の株式市場は何をやっても、ちょっと微動はしたかもしれません、しかしそのままどんどんと、市場は結局、評価しませんよ、こういう状況がずっと出ております。こういう状況ですよ。
 しかもこれは、実は、何もアジアの国々だけの問題ではなくて、これは日本の経済の状況がこういうものをさらに悪化させているということですね。いわば、日本がアジアの危機の一端を担っているんだよ、このことの重要さを十分に私は認識をしておかないといけないと思います。そして、これが今どんどんまださらに悪化しているのです。
 今私は、ただ、幾つかの国を申し上げました。御承知のように、今どういう状況にあるかというと、韓国はもう言うに及ばず、そして、韓国、香港、そしてそれが中国に波及するのではないかということを世界が心配している状況ですよ。そういう中で今日本はどうするかということにあるわけですね。
 それで、では今日本はどんなふうになっているのだろうかということを私なりに申し上げますと、今日本の経済とか金融の現状を物語る、あるいはそれを語るキーワードは何かというと、まさに信頼性の欠如。信頼性がないんですね、これは。
 例えば、今、日銀の庭先にあるコール市場を見てみましても、翌日物の金利はどんなふうになっているか。これはちょっと前の私の数字でありますが、平均金利でも〇・三三%、最低が〇・〇三、最高一・一%という金利。要するにどういうことかといいますと、いい銀行はただのような金利で借りられるのですが、ちょっと低い銀行は物すごい高い金利でないと日銀の庭先でさえお金は得られないんだよという状況が起こっているということであります。
 そしてまた、お金の動きを見ると、文字どおり、もうみんなが承知していますように、安心できるところにしかお金は回りません。郵便貯金とかあるいは東京三菱銀行云々というようなことが新聞に大きく報道されたりする。今そういうところにしか、そしてまた、たんす預金がどんどんふえるとかいう状況なんでしょう。
 あるいは、クレジットクランチと言われる問題でもますます深刻化しています。さっき総理は、貸し渋り云々という話がありました。貸し渋りということもある。しかし、今やそんなことじゃなくて、資金の回収です。何千億という単位で回収をさせようというようなことが現実に今起こっているということですよね。あるいは、この間の東食のケースもありました。メーンバンクが頼りにならない。そうすると、準メーンバンク等が今度はざっと手を引くというのが今の状況であるし、それに、さっき申し上げたアジアの状況がますます深刻化している、こういう状況にあるわけであります。こういう危機的な状況が今まさに進行しているんだというふうに認識をしなければいけないと思うのです。
 先般、金融機関の不良債権として七十六兆円というのが発表されました。あの数字が正しいとしても、日本のGDP五百兆円余の中で七十六兆円というのがどんなに大きな数字であるかということです。
 そういう意味で、景気と株価と金融不安という三つのサイクルの状況を見たときに、今どんなに危機的な状況にあるかというふうに思うわけですが、総理はどう思いますか。
この発言だけを見る →
橋本龍太郎#15
○橋本内閣総理大臣 私は、議員の御論議を真っ向から否定をするつもりはありません。
 その上で、今、本日の市場の数字を眺めておりました。
 そして、市場というもの、これはもう私が申し上げるまでもなく、議員もよく御承知のことであります。そして、当然ながら、さまざまな要素で変動をいたします。しかし、その中に織り込まれている材料というものがその期待どおりに動くかどうかというものが市場に非常に大きな影響を与えることは、御承知のとおりであります。
 それだけに、我々は、この金融安定化のシステムにいたしましても、特別減税にいたしましても、また補正予算、さらには本予算等につきましても、その市場の期待する期間内にこれが実行に移せるように、国会の御協力を心からお願いを申し上げているわけであります。
 私どもは、金融システムの安定が、あるいは市場の信認が必要であるという議員の御指摘、それが揺らいでいるんだ、危機だとおっしゃることを否定するつもりはありません。だからこそ、この国会の御審議の中において、政府がとろうといたしております預金の全額保護が完璧に行えるように、また、金融機関が金融収縮を起こすような状況から、少なくともそのような懸念を持とうとする空気から、安定化に向かえるような状況をつくり出すための施策を一日も早く現実のものとして活用できるようにさせていただきたい、そうお願いを申し上げている次第であります。
この発言だけを見る →
伊藤英成#16
○伊藤(英)委員 金融問題の具体的なことについては後ほど触れたいと思っていますが、今の金融問題についてもそうでありますが、日本の景気をよくしなければ、そして株価が上がるようにならなければ、金融問題の解決にならないというふうに思うのですね。そのことを十分に認識をしなきゃならぬ。まず日本の景気をよくしなければこれは何ともならぬのですよということです。
 総理、私ども民友連としましても、御承知かと思いますが、二兆円減税についても、これは特別減税、一時金だけだと、一過性のものだと意味がないよ、だからこれは恒久減税にしなければならぬというふうに主張もしております。そして同時に、それだけではなくて、六兆円の制度減税をすべきである、それも、今まで消費税の引き上げの問題やら社会保障負担の問題等々で九兆円も引き上げているわけですから、その分を穴埋めするためにも、二兆円減税に加えて六兆円の恒久減税を実施するべきだ、こういうことを主張しているわけであります。
 その六兆円についても、所得・住民税減税を三兆円、法人税減税を二兆円、その他一兆円ということで六兆円。これは、絶対に今こそこういうことをやっていかなければ日本の景気はよくならぬ、こういうことであります。十分に御理解をいただきたい、そして、これを参考にして今後その方向で政策実行をしていただきたい、このように思います。
 先ほど、私は、景気と株価と金融不安の問題についてちょっと申し上げました。
 今どういう状況になっておりますかというと、大手十九行の株式の含み益と株価の状況を見れば、ざっとこんなふうになっていると思います。
 日経平均が二万円ぐらいになっておりますと含み益が一兆二千億円くらい、株価が一万五千円ぐらいですと三千六百二十億円、一万四千円に株価がなりますと二兆三百二十億円のマイナスになるということですね。もちろん、これがもしも一万二千円くらいになりますと、六兆円から七兆円の含み損になります。いわばその自己資本喪失分を埋め合わせしようとすれば、一万二千円ですと六兆八千億必要になる、こういうことですね。だから、いかに早くやらなければならぬか、こういうことであります。
 そこで、総理、伺います。
 先週末の金曜日に東京市場株価が非常に上がりました。九百円余上がって一万六千円台を回復いたしました。その最大の理由は、新聞の報道にもありますように、総理が追加的景気対策を実施する可能性を示唆した、こういうことであります。
 これからどうされますか。追加的な景気対策をとるのですか。あるいは、そして同時に、今までの景気に対する認識は甘かったと認識をして、そしてこれから景気対策を追加的にするのか。そして、財政構造改革路線はいわば一時延期というか棚上げにして、その景気対策をこれからやると答えられますか、どうしますか。総理が今ここでどういう発言をされるかは、私は本日以降の株価に、そしてまたアジアや、要するに、今の話は日本の経済に対して……ヤジ静かにしてください。日本の経済に対して、どういう認識でやろうとしているかということであります。どのように思いますか。
この発言だけを見る →
橋本龍太郎#17
○橋本内閣総理大臣 まさに今議員がお触れになりましたような状況の中で、政府が何を言っても影響の出るような神経質な相場の動きになっている。それだけに、私は、発言は十分今までも気をつけてお話を申し上げてまいりました。
 その上で、もう一度申し上げたいと思いますけれども、私が申し上げていること、財政構造改革が必要だということは、議員も御否定にならないと思います。そして、そうした安定した財政構造を持つことによって、我が国が将来に向けての道を開けるということも、御否定にはならないと思います。同時に、その中において、それぞれの事態に機敏に対応して政府が行動することを、これは私は、目標との間に乖離があることではない。中期の目標と現時点における対応、当然のことながらこれは両立するものだということも申し上げてまいりました。
 その上で、追加云々というお話がございましたけれども、それ以前の問題として、現に既に市場が織り込んでしまっているもの、市場としては当然これは約束どおりに行われると思っておりますものが、きちんとその期間内に実行に移せることの大切さも、今私は答弁の中で申し上げてまいりました。
 むしろ私は、一日も早く、補正予算あるいは金融システム安定化対策、さらには来年度予算というものを現実のものとして施行できる状況をつくり出していただき、税制改正につきましても、既に政府として決定し、公表し、国会に御審議を願おうとしておりますものをきちんと実行できることが、今何よりも急ぐことだと考えております。
この発言だけを見る →
伊藤英成#18
○伊藤(英)委員 今の我が国あるいはアジアの状況について、私は、総理はやはり認識が甘いのじゃないか、こう思うのですね。そして、今までいろいろ言われている話がやはりわかりにくいということ。政策の一貫性がない。財政再建の問題についてどうするんだ、その路線を一時棚上げしてでも経済対策をやろうというふうにするのかどうか、そういうのもわからない。
 だから、ここに、ワシントン・ポストのことし早々の記事にこういうのがあります。日本経済の真の危険性は現在の経済的苦境にあるのではない、むしろ、日本の政府がこの経済的困難に対して依然として真剣に取り組む姿勢が見られないことだ。ワシントン・ポストのことしの一月の五日だったか六日だったか、そのころの記事であります。
 要するに、日本の状況について非常に心配するのですね。だから、アメリカの高官は日本に飛び、あるいは韓国にも飛び、アジアにも飛んでという状況、今この辺の状況がいかに世界の経済に対して危機的な状況になっているかということを危惧しているからですね。どうですか。
この発言だけを見る →
橋本龍太郎#19
○橋本内閣総理大臣 今、アジアの状況また日本の現況に対して認識が足りないというおしかりをいただきました。これは、おしかりを受けるには、議員もそれだけのデータをお持ちの上でお話しだろうと存じます。
 私自身、少なくとも、昨年末、年が明けましてから、何人かのアジアの首脳と現実に電話でお話をする、手紙をやりとりする。残念ながら海外に出てお目にかかりお話をするだけの余裕は、国会もございまして、それだけの時間はとれませんでしたけれども、現実に連絡をとり合っておる状況でございます。その上で、私なりに判断をしながら物事を進めておるつもりでございますので、少なくともそれぞれの国の最新の状況を、首脳ベースで御連絡をいただいている範囲について認識はいたしておるつもりでございます。
この発言だけを見る →
伊藤英成#20
○伊藤(英)委員 次に、金融システム安定化の問題についてお伺いをいたします。
 私、現在の金融不安の最大要因も、何かというと、これはすべてその根源は信頼性の欠如、よくクレジビリティーといいますが、その信頼性の欠如そのものだと思っております。これが大蔵省や日銀や政府や金融機関に対する国民の不信感、あるいは市場の不信感そのものだと思うのですね。
 そこで伺いますが、先般、金融機関の不良債権額として七十六兆七千億という数字が発表されましたけれども、これは正確ですか。大蔵大臣。
この発言だけを見る →
松永光#21
○松永委員長 銀行局長、答えなさい。数字の話だから。
この発言だけを見る →
山口公生#22
○山口政府委員 七十六兆七千億という発表をさせていただきましたが、これは、現在、早期是正措置を控えて各金融機関が資産の自己査定をやっております。それを一分類、二分類、三分類、四分類ということで分けまして、今合計した数字は、二分類の個別にリスク管理が必要な債権、それから三分類は回収に重大な懸念があるもの、それから四分類として回収が不能と見込まれるもの、この集計で申し上げますと七十六兆七千億という数字でございます。
この発言だけを見る →
伊藤英成#23
○伊藤(英)委員 もう申し上げるまでもありませんけれども、この不良債権の額の問題については、今までも、情報開示をせよ情報開示をせよ、不良債権の額がどう、こういうふうに言ってきました。しかし、いつもいつも発表されるものは事実だとは思えない、こういう状況でありました。だからこうしてまた今、それぞれの銀行が自主的に出したといたしましょう。
 しかし、今までの経緯を見れば、銀行が決算発表後のときに、不良債権処理は峠を越しましたと会見をされます。そして終わってしばらくたちますと、その峠はまた新しい峠ができ、その峠の向こうにはまた峠。峠の連続であります。これが今日の状況ですよね。そしてさらに、今日までの不良債権にはいつも隠れた不良債権が存在していた、こういうことであります。
 例を申し上げれば、九五年八月に破綻した兵庫銀行の場合は、当初公表の破綻債権は六百十億であります。破綻した後明らかになった額は、六百十億円じゃなくて一兆五千億でした。九六年三月破綻した太平洋銀行のときは、当初公表分は二百七十五億円、破綻した後は二千八百億円。そして九六年十一月に業務停止命令を受けました阪和銀行の場合は、公表分四百九十五億円に対して破綻後は千九百億円。こんな状況であります。
 では、こうした不良債権の塊というようなこういう銀行が何で生きてきたのだろう、そのときまでずっと生きてきたのだろう、なぜか。大蔵省が決算を承認しておったからであります。監査法人がそれを承認しておったのでしょう。いわば銀行と大蔵省、監査法人も一緒になってごまかしていたのです、国民に対して。こんなことで本当に信頼されるのだろうか。どうですか。
この発言だけを見る →
三塚博#24
○三塚国務大臣 過去の段々の順序で御指摘をいただきました。
 債務超過ということが受け皿銀行がございません場合に破綻処理、こういうことになりますことは御承知のとおりでございます。そういう中で、受け皿銀行がないという内容はここで詳しくは申し上げませんが……(伊藤(英)委員「大蔵大臣、済みません、数字がこんなに間違っているんだよということを言っているんですよ」と呼ぶ)ですから、破綻をしたということでございませんと内容的なものが最終的に確定いたしません。そういう意味で、破綻前の数字とのギャップは事実上ありました。そういうことについては、自後そのことのありませんように情報開示ということで今回自己査定に基づく発表をさせたわけでございます。
この発言だけを見る →
伊藤英成#25
○伊藤(英)委員 銀行は今までも自己査定をして出してきた、そして発表してきたのですから、過去も。もちろん基準やら何やら中身は少しは違うかもしれませんが、自分でやってきたのですよ。そして数字はこのように、先ほど申し上げたように何倍という額の差なんですね。そういうのがいわば情報開示として公表されてきたものの実態なんです。それを認めてきたのも大蔵省そのものですよ、こういうことであります。
 話は変わりますけれども、今回提案されている三十兆円に上る公的資金枠での投入問題、やっていますね。
 伺いますが、一昨年の住専国会のときに、あのときに公的資金の投入の問題について、総理も含めて当時内閣が、住専以外のノンバンクには使わないよ、公的資金を使わない、あるいは信用組合以外の金融機関の破綻処理には使わないというふうに公約として言われてきたと思うのですが、今回のこの公的資金投入についてどういうふうに思うのですか。これは明らかに公約違反である。
 それについて、当時私たちもいろいろなことを主張申し上げました。そのとおりにやっておればもっとよかった。金融システムや金融状況についての認識が甘かった、こういうふうに言うのですか。あるいは、あのときこういうふうに言ったのだけれども、申しわけありません、ごめんなさいと謝罪するのですか。あるいは、預金者保護にすべて充当すべきだった、そういう制度にしなかったというのはやっぱりまずかったなというふうに反省をされるのですか。今回どうすることになるんでしょうか。
この発言だけを見る →
橋本龍太郎#26
○橋本内閣総理大臣 当時、信用組合の破綻が相次いでおりましたことから、信用組合のみを対象とするということを申し上げたことはそのとおりであります。
 その後、一般の金融機関におきましても大規模な破綻が相次いで発生したことなどから、金融システムに対する内外の信頼が大きく揺らいで、信用秩序と経済に重大な影響が懸念されております状況のもとにおいて、今般、公的資金の活用を含めて、預金の全額保護の徹底を図ると同時に金融システムの安定化を図る、そうした断固たる姿勢を内外に示すことが必要であると考えました。
この発言だけを見る →
伊藤英成#27
○伊藤(英)委員 先般、住専国会のときにああいう形で法律も無理やり通し、そして住専以外のノンバンクとかあるいは信用組合以外には使わないと言ったのは間違いでありました、見通しが甘かったでした、こういうふうにお認めになりますか。
この発言だけを見る →
橋本龍太郎#28
○橋本内閣総理大臣 当時、例えば我が国の大型の金融機関が相次いで破綻をする状態というもの、あるいはアジアにおける金融不安が発生するといった状況、こうしたことは想定をしておりませんでした。
この発言だけを見る →
伊藤英成#29
○伊藤(英)委員 当時私は新進党でありましたけれども、いかにこの金融問題について状況が重大なことであるか、だから、いかに本格的なしっかりしたシステムをつくっておかなければならぬということで提起もしたりしたわけであります。今総理が、それは予想もしておりませんでした、ごめんなさい、ごめんなさいと国民に謝られる。まあ、謝罪したことになるのでしょうかね。
 本件についてはさらにまた求めますけれども、こうした今までのいろいろなやり方が、本当に日本は本格的なことをやっていない、しっかりした制度をつくらない、いつもあいまいなやり方をする。こういうやり方がいつも今日のような状況をつくり出したと私は思うのです。
 さっき私は情報開示の話について伺いました。じゃ、今度責任という問題について伺いたいと思います。
 その前に、言うまでもないことであり、あるいは多くの方が御承知の話でありますが、こういう金融システムに公的資金が投入された例としてよく言われますのは、アメリカの例が言われます。そして、アメリカの例でよく言われるのが、やはり一九三〇年代の大恐慌のときと一九八〇年代後半の問題であります。
 前者の一九三〇年代のときには、有名なあのペコラ委員会をつくって調査をいたしました。そのときに、まさに厳しい調査をして、そして社会正義と公平性のために、そのためにそれに反する行為は次々と明らかにして、そして処罰をされました。刑事、民事の責任も追及されている。さらには道義的な責任も経営者もとられて、退職金なんかの返上等もしたというふうに伝えられます。そのくらいのことがアメリカは行われたんですね。
 そして、八〇年代後半から九〇年代の、あの貯蓄貸付組合を中心とした不良債権問題のときには、あのRTCが猛烈にこの問題について取り組まれ、数字だけ申し上げますと、そのときに関係者の責任の明確化を厳正に進めて、訴追件数四千五百十三件、起訴被告人六千四百五人、うち有罪となった人五千五百六人、うち金融機関の役員、幹部だけでも千五百八十八人、こういうふうに言われます。そういう状況が行われております。
 じゃ、今度日本が、私たちはこういった日本版RTCというようなものを、強くそれを、RTC構想を主張しておりますけれども、今回こうした意味での責任追及ということは、どういう体制で、何人ぐらいでやられるのですか。
この発言だけを見る →
← 戻る