農林水産委員会

2001-05-23 衆議院 全277発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成十三年五月二十三日(水曜日)
    午前十時二分開議
 出席委員
   委員長 堀込 征雄君
   理事 木村 太郎君 理事 岸本 光造君
   理事 滝   実君 理事 二田 孝治君
   理事 小平 忠正君 理事 鉢呂 吉雄君
   理事 白保 台一君 理事 一川 保夫君
      相沢 英之君    岩倉 博文君
      岩崎 忠夫君    岩永 峯一君
      金田 英行君    上川 陽子君
      北村 誠吾君    後藤田正純君
      七条  明君    園田 博之君
      高木  毅君    西川 京子君
      浜田 靖一君    菱田 嘉明君
     吉田六左エ門君    岩國 哲人君
      古賀 一成君    後藤 茂之君
      佐藤謙一郎君    城島 正光君
      津川 祥吾君    筒井 信隆君
      永田 寿康君    楢崎 欣弥君
      江田 康幸君    黄川田 徹君
      高橋 嘉信君    中林よし子君
      松本 善明君    菅野 哲雄君
      山口わか子君    金子 恭之君
      藤波 孝生君
    …………………………………
   農林水産大臣       武部  勤君
   農林水産副大臣      遠藤 武彦君
   環境副大臣        風間  昶君
   農林水産大臣政務官    岩永 峯一君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議
   官)           田中壮一郎君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬局食品保
   健部長)         尾嵜 新平君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長
   )            木下 寛之君
   政府参考人
   (林野庁長官)      中須 勇雄君
   政府参考人
   (水産庁長官)      渡辺 好明君
   政府参考人
   (国土交通省総合政策局次
   長)           丸山  博君
   政府参考人
   (国土交通省海事局長)  谷野龍一郎君
   政府参考人
   (海上保安庁長官)    縄野 克彦君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策局長
   )            中川 雅治君
   農林水産委員会専門員   和田 一郎君
    —————————————
委員の異動
五月二十一日
 辞任         補欠選任
  七条  明君     原田昇左右君
同月二十二日
 辞任         補欠選任
  原田昇左右君     七条  明君
同月二十三日
 辞任         補欠選任
  佐藤謙一郎君     岩國 哲人君
  高橋 嘉信君     黄川田 徹君
同日
 辞任         補欠選任
  岩國 哲人君     佐藤謙一郎君
  黄川田 徹君     高橋 嘉信君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 水産基本法案(内閣提出第七五号)
 漁業法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七六号)
 海洋生物資源の保存及び管理に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第七七号)

     ————◇—————
この発言だけを見る →
堀込征雄#1
○堀込委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、水産基本法案、漁業法等の一部を改正する法律案及び海洋生物資源の保存及び管理に関する法律の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省農村振興局長木下寛之君、林野庁長官中須勇雄君、水産庁長官渡辺好明君、文部科学省大臣官房審議官田中壮一郎君、厚生労働省医薬局食品保健部長尾嵜新平君、国土交通省総合政策局次長丸山博君、国土交通省海事局長谷野龍一郎君、海上保安庁長官縄野克彦君及び環境省総合環境政策局長中川雅治君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
堀込征雄#2
○堀込委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
堀込征雄#3
○堀込委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鉢呂吉雄君。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#4
○鉢呂委員 おはようございます。民主党の鉢呂吉雄でございます。
 まずは、武部農林水産大臣を初め、それぞれの副大臣、政務官、きょうは環境省から風間副大臣にも答弁席に来ていただきました。また、就任に当たって、大変おめでとうございました。小泉内閣の構造改革、そのもとにぜひ御活躍をお祈り申し上げるところでございます。
 衆参で予算委員会がございましたので、その関係で、きょうは水産基本法の審議でありますけれども、大臣に御質問をいたしたい、このように思います。
 まず、道路特定財源の使途の見直しについて、きのうも小泉大臣は思い切ってこれをやるんだということを表明されておりまして、農水省も農道等の道路の関係がございますので、武部大臣としてこの小泉方針についてどのように考えるのか、まずこの点からお聞きいたします。
この発言だけを見る →
武部勤#5
○武部国務大臣 私も、予算委員会で小泉総理の答弁も聞いておりますし、塩川財務大臣のお話なども聞いております。
 先生御指摘の件は、農免農道整備事業等のいわゆる揮発油税のことだ、かように存じますが、この点につきましては、道路特定財源の具体的な見直し内容が明らかになった段階で検討してまいりたい、かように考えております。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#6
○鉢呂委員 塩川財務大臣は、公共事業全般の配分の見直しをする、このように昨日答弁をされております。
 農水省も公共事業、全体の一割程度でありますけれども、持っておるところでありまして、民主党、我が党の考え方を申し上げますと、我が党も公共事業について、今の固定的な状態をやはり変えていかなければならないということで、今我が党で検討しておりますのは、農水省所管も、現状、今年度、十三年度の予算を五割程度、五年後に削減する。
 全部で五割程度削減するというのは非常に思い切った方法でありますけれども、そのかわり重点化事項というものをつくりまして、きのうも武部農水大臣は予算委員会で御答弁されております、私と大体同じ、民主党と同じ考えでありましたけれども。
 いわゆる農業経営の直接所得補償、これは公共事業とは言えませんけれども、そういうもの。あるいは、直接所得補償的な意味合いも含めて、有機農業を奨励するための施策。あるいは、民主党は緑のダムということを言っておるわけでありますけれども、いわゆる森林・林業の整備に重点化していくというようなことで、これに五千億をつけ加えて、五年後には農水省の予算を三割程度減らす必要があるだろう。
 これは私ども農業地帯にいる者としては大変厳しいことでありますけれども、やはりそのことは必要でないだろうか。余りにも、農水省のこの二十年間を見ても、部門ごとのシェアが違っていません。旧構造改善局の土地改良というものが非常に大きなシェアを占めておる。まあ必要性もあるのでしょうけれども、しかし、今の時点に立って農林省関係の予算を見直すという姿勢が大切だというふうに私どもも考えております。
 そういう意味で、大臣として、公共事業のシェアの配分というのはもう間近に来るわけでありますから、八月の概算要求に向けてどういった方向をとるのか、やはり基本的な考えを聞かせていただきたい。
この発言だけを見る →
武部勤#7
○武部国務大臣 私どもは就任以来、農林水産業の構造改革、それから農山漁村の新たなる可能性を切り開いていくということを申し上げております。
 構造改革という観点で申し上げますと、やはり、自給率四五%というこの十年間の基本計画に沿って、自給率貢献派といいますか、そのための担い手とか経営体とかというものをどうしていくか、ここに重点を置いて集中的に投資をしていくということが必要だと思います。そのための公共事業、農林水産公共ということも、足腰の強い、生産性の高い、効率のいい基盤をつくっていくという意味においてはまさに先行投資だ、こう思っております。
 それから、新たなる農山漁村を切り開いていくということは、先般予算委員会でも申し上げましたように、既存の農村集落というものを、もう高齢社会になって若い人もいなくなってきているというときに、山のてっぺんに一人で住んでいるというようなことは、これはもう生命の安全ということを考えただけでも大変ですから、そういう意味では、集落の再編のようなこともぜひ必要であろうと思いますし、都市と農山漁村の関係というものは相対立するものではない、共生、対流、融合というふうな、そういう関係にあるべきだ、私はこう思っております。
 そういう意味でも、新しい農山漁村のコミュニティーづくりということにもチャレンジしていかなければならない。そういう意味では、当然今までの予算配分ということは、徹底して事業も見直し、また新たなるものへの重点配分ということも必要になってくるというふうに考えておりますが、農林水産省としては、もうかなりこれまでの公共事業も見直しまして、この見直しの結果、事業費で約二千六十二億円削減する、削減効果が出てくるというところまでやっております。
 また、新しい基本法、食料・農業・農村の基本法の制定に基づいて政策転換も試みておりますし、林業にありましても、またこの委員会で今御論議いただいております水産にありましても、新しい基本法に基づいて大胆な政策転換をしていこうという前提で御審議をいただいておりますし、我々はそういう考えでこれから予算についても重点的に集中的に考えていかなければならない。そういう意味では、構造改革を前提に、当然予算の配分についても変わってくる、このように考えている次第でございます。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#8
○鉢呂委員 武部大臣、改革断行、構造改革断行、その言葉よしでありますけれども、だんだん農水省の官僚に巻かれないように注意をした方がいいと思うのです。これまでもやってきたというのは全くうそでありまして、これは大臣の気迫でやり抜かなかったら、田中眞紀子さんの二の舞になっては困りますので、よろしくお願い申し上げたいと思っております。
 これは限られた予算の中でやるという形で大転換をしなければなりませんから、その中で何が重点化か。今の大臣のその答弁では、相当もう、今までと同じような従来型の予算配分に陥りがちでありますから、もう一踏ん張り、気迫を込めて、政治家三人が出ておるわけでありますから、頑張ってもらわなければならない、今受けた印象ではこう思います。
 大臣は、農水省の、農林水産の構造改革断行、前回の大臣の所信表明に対する質疑を聞いていまして、最初は、うちの小平委員に対する質疑では、いわゆる集中化して、専業的な農業経営に特化してこれからの構造改革をやっていくのだと。しかし、だんだん後半になってくると、ばらまき的な、わからないような論調になったというふうに、私は一日ずっと聞いておりまして聞こえましたから、やはり何が効果をあらわして最終的に日本の農業や林業、水産を変えていくのかという形で所期の目的を達成していただきたい、こういうふうに思います。
 そこで、大臣の所信表明を見させていただきまして、構造改革断行と並んで、やはり自然環境の保全等に伴う循環型社会の実現というものを大きな柱にしているというふうに私は見させていただきました。
 ちょうど日曜日、私、地元に帰りましたら、武部大臣と同じ地元でありますから、北海道新聞に、日曜日にちょうど読者の欄がありまして、「風力発電を拒む大臣発言に失望」と。これは何だろうなと思って、私、実は最初の発言の新聞を見ていなかったのです、ロシアに行っていた関係もありまして。
 そうしますと、武部大臣は、風力発電は動かないと巨大な廃棄物になるから、やはり原発の方がいいというようなコメントを地元でされたようでありまして、その横に、ちょうど日曜日に、大臣のお隣の選挙区の別海町で、大きな家畜ふん尿対策として、バイオガス、ふん尿を発酵させて、一千頭の乳牛から約二百三十世帯の電力をつくるというのが、これは旧北海道開発庁の所管もあって、ようやく完成したというようなことが出ておりました。
 私は、二十一世紀はやはり、大臣も所信表明で述べているように循環型の社会、環境をこの地球上でとうとびながら人間が生きていくということだろうと思っておりまして、この二つの地元の発言なり事例を考えながら、大臣としての環境に対する考え方をお聞きいたしたいと思います。
この発言だけを見る →
武部勤#9
○武部国務大臣 道新の記事は、私の話したことを正確に書いておりません。私が申し上げましたのは、私は自然エネルギー賛成派です、こういうことを申し上げたわけです。ただ、風力発電なども、後先のこともちゃんと考えていただかなければいけませんよと。
 これはどういうことかというと、野鳥の会などは反対していますね。巨大な風力発電がだっと並び立たせられたときに、本当に野鳥の生態系も変わってくるという問題も当然あります。それから、新たなるエネルギーが次から次へと開発されたときに、風力発電を必要としないという事態になったときに、これは巨大な廃棄物になってしまいませんか。だれがどのように取り除いていくのか。
 例を挙げて、例えば今別海の地名が出ましたから申し上げますと、酪農地帯ではかつてのブロック形のサイロがそのまま残っていますよね。これは地元の人間からすれば、本当に寂しい象徴なんです。都市の人たちがたまたま訪れたときには、ノスタルジアといいますか、ある意味では北海道の大原野といいますか、そういったところの過去に思いをめぐらせて、感傷的になるといいますか、それはいい感傷になるのかもしれません。
 しかし、地元の者からすれば、そういったものをだれも取り除いてくれませんねと。そういうことにならないように十分配慮して、風力発電や他のエネルギー、自然エネルギーについても考えていかなければならないのではないかということを申し上げたわけです。
 原子力が一番というのは、地球温暖化の問題などを考えたときに——日の丸・君が代も当初は随分反対が多かったし、自衛隊も認めなかったという、そういう時代もあったわけですけれども、今はそれは当たり前になっておりますし、憲法論議も十年前とは全然違いますね。そういう意味で、安全性の問題などがきちっと確立されたときには、原子力エネルギーが一番クリーンだという時代になるかもしれませんね。
 いずれにしても、自然エネルギー、結構ですけれども、そういった後先のことも考えてやらなければならぬということを申し上げたので、私は斜里出身ですから、知床半島に風力発電がずらっと並ぶのは反対ですと言ったのです。知床半島は何もないのが一番いいということは、子供から住んでいる者にとっては、そのままの姿が一番いいということを、例を挙げて私は申し上げたわけでございます。
 なお、今家畜のふん尿等、メタンガスを燃やすことによって電力を起こす、これは私、正直に申し上げまして、このことに先頭になって取り組んできた事業です。これは別海町と湧別町でやっておりますけれども、湧別の場合には、二百頭の牛を飼うことによって一日一万円の電力収入になるという事業計画なわけでありまして、これから新たなる、そういう廃棄物なども利用して、バイオマスによるエネルギー、そしてリサイクル、リユース、リデュースというような循環型社会の目指すべき方向でそういったものが再利用されていくということは非常に大事なことだと思いまして、そういうことにつきましては、農林水産省といたしましても積極的に取り組んでいく必要がある、かように考えている次第でございます。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#10
○鉢呂委員 そこで、水産基本法関係法案の審議に入らせていただきます。
 私はきょうは、審議も相当進んでおりますから、民主党のこの法案に対する特に修正の項目を中心に大臣に見解をお願いいたしますし、また与野党が、立法府でありますから、基本的にはよりよい法案をつくっていく。これまでは、どちらかというと、農水省が出された法案について少しでも修正すれば、局長や課長の出世に影響するかどうかわかりませんけれども、修正に対しては非常に後ろ向きでした。しかし、農業基本法でも三つの修正をさせていただきまして、これはやはり、立法府の権威といいますか、その存在価値を示したと思います。
 私はきょう、七、八点の修正をすべき項目について大臣に御提示をいたしますので、ぜひ大臣の指導性、また与党の皆さんの謙虚な、前向きな取り組みで、会期も非常に迫っておりますから、なかなか他の法案の関係もありますけれども、基本法でありますから、修正すべきところは修正するという考えでぜひお聞き取りをいただきたいものだというふうに思っております。
 まず、水産業というのは、大臣も御案内のとおりでありまして、いわゆる環境や生態系にある面では依存する産業だというふうに思います。これは異存がないと思います。今回、水産基本法の中身、水産基本法は基本理念でありますから抽象的な文言でありますけれども、そこにこれから二十一世紀の水産業のあり方をきちんと明示すべきものであるというふうに思います。しかし、必ずしも環境あるいは生態系に非常に深くかかわっておるということをきちんと明示しておらないのではないかというふうに私ども思っておるところでございます。
 そういう点で、まずこの「目的」は非常に抽象的であります。国民生活とか日本の経済に寄与するというようなことでありますけれども、基本理念のところにこの水産業の持つ環境とのかかわりについてきちんと明示をすべきである。
 大臣、必ずしも条文をそれぞれ読んでいらっしゃらないと思いますけれども、第二条の第二項に、いわゆる水産動植物の増殖、養殖、大臣の地元のホタテなんかの養殖について、「環境との調和に配慮しつつ」というような表現で記されております。あくまでも漁業の増養殖の一つの必要性として環境との調和が必要なんだという言い方であります。
 私どもは、やはり独立の条文を起こすぐらいの気持ちで、例えば、水産資源が生態系の構成要素で限りあるものであり、その持続的な利用を確保するため海洋及び内水面の環境の保全を図らなければならないというような形で独立条文を起こすことが必要でないか、このように考えておるわけであります。
 大臣、この場で、それはいいですよというようなことでなくてもよろしいですから、このような考え方について御所見をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
武部勤#11
○武部国務大臣 細かい条文のことは詳しく承知しておりませんが、およそ基本的な考え方を申し上げますと、先般の農林水産委員会でも議論がございましたけれども、私は、環境との調和ということが一番広い包括的な意味があるのではないか、このように思っております。例えば環境保全ということに限定しますと、これは全く現状に手をつけないというような考え方が基本になってくるのじゃないのかな、かように思うのです。
 一例を挙げますと、私のふるさとの知床半島で、漁師が原始河川の中に小型ブルを入れて河道整備したことによっておとがめを受けたことがあるのです。どうしてそんなことを漁業者がやるかというと、その近くに漁場があるわけですね。大雨が降った後のことです。そして、大雨が降りますと、流木が山から流れてきます。その流木が漁場に激突したら本当に命にかかわる問題になる。ですから、川が荒れないように河道を整備した。しかし、それは許されないことをやったといっておとがめを受けるというのは、私は非常に疑問に思いました。
 つまり、環境を保全するということも環境との調和という中には含まれるわけですね。あるいは、環境を修復する、復元する、改良するということも調和という言葉の中に全部含まれるのじゃないかと思いまして、私はむしろ、先ほど申し上げましたような事例などを考えましても、やはり環境と調和するという漁業の営み方、生活の営み方ということが一番いいのじゃないか、こういう考えでございます。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#12
○鉢呂委員 大臣、ちょっと手短に、地元の実例を挙げますと長くなりますので。
 それと、今、環境の保全か環境の調和か、そういう文言のことでなくて、いわゆる理念のところに環境と水産業とのかかわりをきちんと明記すべきであるということについて御所見をいただきたかったわけであります。
 そこで、一々水産庁長官に出ていただければ明瞭ですけれども、きょうは指名しておりませんから私の方で説明しますけれども、環境省と水産庁の協議の中でも、この第一条の「目的」の中に、国民生活の安定向上のためにこの水産基本法をつくるんだという目的がありまして、この「国民生活の安定向上」の中に環境の保全という文言的な理念というものが含まれるんだというふうに水産庁は環境省に回答をしております。
 そういう意味では環境保全と水産業のかかわりというものを水産庁も認めておるわけでありまして、私は、そういう意味からすれば、明示をしないで含まれるというようなことであれば、やはりきちっと明示をして、基本法の一つの大きな柱にしていただきたい。
 といいますのは、今、関係法も含めて、この法案の流れは、これまでの水産業の課題は、資源がだんだん枯渇してくる、その枯渇した大きな原因は過剰にとり過ぎる、このぐらいしか生息していないのにとり過ぎて枯渇をしていく、したがって、それを資源管理していこう。ある面では、このぐらいの量しかいないんだから、計画的にこういう量をとっていこうという計画性を持たせようということで、水産庁のこの法案の大きな柱になっておるわけであります。
 しかし、大臣、もう一つ大きなことは、そういう資源管理と同時に、そういう魚がすむ環境、いわゆる藻場ですとか、いろいろな魚がすむ環境をきちんとしておくということももう一つ大事なことなんです。
 これはほかの環境全体のことに関係することでもありますから、水産庁としてもなかなかやりにくい面があるということなんですけれども、やはり基本法ですから、環境保全という意味合いをきちんとこの基本法の大きな柱として明示することが大事だというふうに私は考えますから、ぜひこれは大臣の方でも検討していただきたいし、また与野党挙げて、この辺の修正は立法府で行うというぐらいの形が必要だというふうに思います。
 これは、役所は環境省ですとかいろいろなところのかかわりがありますから、そこでいろいろ精査をする中でなかなか入れられないという面があるのだろうというふうに私は推測いたしますから、きちっと理念のところに環境保全と水産業とのかかわりというものを明示する必要がある。大臣が前向きな答弁ができるかどうか、それだけでいいですから、御答弁願いたいと思います。
この発言だけを見る →
武部勤#13
○武部国務大臣 私は極めて前向きな答弁をしていると思っております。
 事例を挙げると長くなるから申し上げないようにしたいと思いますけれども、環境保全という意味は、先生、どのようにお考えなのでしょうか。環境を変えないということ、黙っていても、上流から水が流れてくる、そして、畑の土に含まれる化学肥料だとか農薬なども含んだそういった土砂がサロマ湖あたりにも入ってくる、これをそのままにしておくと死の海になってしまう。
 したがって、すべてのものが環境を重視して、望ましい環境を考えた公共事業なりあるいは農業基盤整備なり、あるいはそういった海水面、内水面の利用とかということを考えなきゃならない。そういう意味では、保全というよりもやはり調和ということの方が幅広い、重い意味があるのではないか、私はこう思っておりまして、当然その中には望ましい環境を保全するということも含まれている、こう理解しているのでございますが、御理解いただけないでしょうか。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#14
○鉢呂委員 ちょっと問題提起を御理解いただけないようでありますけれども、今そのことを問題にしておるのではなくて、水産業と環境とのかかわりについて、この法案は十七条で書いてありますけれども、それは個別のところの条文でありまして、大前提の理念のところに明記されておらないということは、きちっとやはり明示をすべきであるということをお聞きしておるわけであります。そこは、今後また与野党で協議をしていきますから、大臣もぜひ前向きにかかわっていただきたいと思います。
 後先逆になりますけれども、今大臣の言われた「環境との調和に配慮」ということと環境の保全に配慮しつつという、これは基本法の第二条、第十六条、第二十六条に三カ所明記をされております。きょう、環境省の風間副大臣が来ておりますので、この言葉の意味といいますか、どのようなことであるのか、まず御答弁願いたいと思います。
この発言だけを見る →
風間昶#15
○風間副大臣 今鉢呂先生からの御指摘のありました水産基本法の第二条、十六条、二十六条にまさしく「環境との調和に配慮」しつつという言葉、文言がございます。
 その前に、環境省としても、水産業だけじゃなくて、農業、林業、あらゆる産業に対しまして環境への配慮が織り込めるような、そういうことが必要だということで、各省庁の施策に反映をしていただけるような努力を今しているところでございます。
 今お尋ねのありました件でありますけれども、率直に言って、法律的に厳密に環境の保全という言葉と環境との調和と立て分けているつもりはございません。ただ、ニュアンス的には、環境の保全というのは環境をいい状態に保つことだということでありますけれども、環境との調和というのは事業のあり方そのものを環境に調和して行うという違いかなというふうに私は理解しているところでございます。
 いずれにしましても、環境省としては、社会経済活動が十分に営まれるように、とりわけ日本の農林水産、特にこの水産、貴重なたんぱく資源、日本人の胃袋をきちっと保っていくためにも、各段階、各施策に持続可能な社会が形成されるようにしていきたいというふうに思っているところでございます。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#16
○鉢呂委員 事前に私も環境省と随分この点について、これは単に文言の違いでなくて重要なものを含んでおるということで、協議をさせていただきました。
 環境の保全という意味は、今副大臣言われましたように、環境を良好な状態に保っていくこと。それから、環境との調和という意味は、文章的には調和が入るのですけれども、二十六条は、いわゆる漁港とか漁場を整備するということについて「環境との調和に配慮しつつ、」と。ですから、漁港の整備という事業について環境との調和ということであります。これは、そういう事業等のあり方そのものを環境に調和したものにしていくという意味合いだそうです。
 今情報公開の時代ですから、環境省と水産庁の協議の中身について全部見させていただきました。やはりお役所ですから、大変詳しい協議を経て、合意事項もつくっております。ただし、この環境の保全と環境との調和という文言については、環境省は水産庁と協議をしておらないというふうに述べておりますから、この点についてまだきちっとしたすり合わせをしておらない。今副大臣言われましたように、ニュアンスの違い程度というような感じで受け取っておったようであります。
 しかし、今文言で言いましたけれども、非常に違いがあるのです。大臣は今、環境との調和でいいのではないかと。その意味合いは、環境を全然手をつけずにそのままにしておくということは不可能であります。したがって、そういう意味では調和ということが正しいのだ。その言葉だけ見ればそのとおりであります。しかし、文言的には環境の保全に配慮しつつと配慮という言葉が入ります。環境の保全に配慮しつつという意味合いも、全く環境に手をつけないという意味合いではありません。これは、やむを得ず環境に影響を与えるようなことをやらざるを得ないという意味合いです。
 大臣も運輸とか商工関係に詳しいわけでありますけれども、漁港と同じような形で、港湾法という法律が旧運輸省の所管であるわけであります。この港湾法では、「環境の保全に配慮しつつ、港湾の秩序ある整備」を図ることということが第一条の「目的」に明記をされておりまして、この種の、国土交通省にも河川法とかさまざまな法律がありますけれども、環境の保全に配慮しつつという法律条文でほぼ統一をされております。
 変わったのは、一昨年成立をした農水省所管の農業基本法。私は、そのときも、この環境保全と環境との調和の違いについてこの場で随分指摘をさせていただきましたけれども、やはりこれは環境の保全に配慮しつつというのが妥当であるというふうに思うわけでありまして、この点も修正をぜひしていただきたい、このように考えるわけであります。
 大臣は同じ答弁しかしないと思いますから、なかなか、答弁を求めても問題あるのですけれども、私の言わんとしたことについては御理解されているのかどうか、御答弁願いたいと思います。
この発言だけを見る →
武部勤#17
○武部国務大臣 言わんとすることは十二分に理解できます。今度の基本法は、水産物の安定供給ということが一つの大きなねらいになっていると思うのですね。そのためには、水産資源の保存管理と並んで、先生御指摘のように、漁場環境を望ましい形に、姿に保全するということは当然だ、このように思っております。
 しかし、資源を守り、資源を育て、資源に見合った漁業活動を行っていくということが重要でありますから、保全だけじゃないと思うのですね。先ほども言いましたように、環境の修復あるいは復元、改良、さまざまな課題があるのではないかと私は思います。そういう意味で、私は、ちょっと保全というと狭く感ずるような気がいたします。ですから、環境との調和ということで、かなりさまざまな範囲にわたりまして、課題にわたりまして対応できる、それが一番大事だと思うのです。
 例えて言いますと、オホーツク海も、オッタートロールの略奪漁業で海底がならされちゃって、魚礁がなくなっちゃった。それは、魚礁をなくさない操業方法ということも考えなければならぬのです。こうなると、やはり調和という意味の方が、どうあるべきかということを正確に言いあらわしているのじゃないかな、こう思います。当然、保全は入ってくると思います。そのことは同感です。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#18
○鉢呂委員 この法案をつくる際のもとになります水産基本政策大綱というのを、一昨年の十二月に水産庁は当時の玉沢農水大臣名で出しておりまして、「水産基盤の整備」、要するに、漁港、漁場の整備という欄がありまして、三つの基本方向を指し示しております。その2も「資源の回復を図るための水産資源の生息環境となる漁場等の積極的な保全・創造」ということで、漁場環境の積極的な保全、創造という形を使っておるわけでありまして、その大綱と同等の法律条文にすべきである。
 水産庁もこれを使ってはおるわけでありまして、「環境との調和に配慮しつつ、」という、配慮がなければ大臣の言われるとおりです。この調和と配慮というのは、同じような文言を二つ使って、環境に対する意味合いを非常に弱くしておるというところでありまして、そこはやはり大臣、きちっとした姿勢で臨んでいただきたいなというふうに考えております。
 それでは、時間がなくなりますから、次のところに移りたいと思います。
 そこで、先ほども言いましたけれども、この基本法等に流れておる精神は、資源の管理については非常に熱心に書き込んであります。しかし同時に、いわゆる環境保全、環境調和でもいいのですけれども、環境問題に対しては非常に弱い。先ほどの水産政策大綱でも、この法律ができた場合には、いわゆる漁場環境保全方針というものをつくるということを述べておるにすぎないわけであります。もちろん、水産基本法に基づく基本計画についても、漁場環境保全についてのことを述べるという形をとっておりますけれども、いかにも干潟、海浜、藻場の復元、回復というものについての水産庁の考えは弱い。
 私は、閣法といいますか、個別法になりますけれども、この漁場環境保全に関する法律をきちっと整備をして新たなものにしていく必要があるのではないか。そういう意味では、この法律化の一定の方向を大臣から明示をしてほしい。——資料は見なくてもよろしいです。きょうは十人質問しますから大臣もなかなか大変ですから、そんなお役人がつくった資料で答弁しなくても、私はそんな言質はとりません。大丈夫です。
 基本的に、そういう漁場環境の保全に関する、調和でもいいです、高度成長以降、琵琶湖に相当する大変大きな埋め立てが行われ、その二倍の漁業権についてなくなってしまったのですね。大変な日本の島国としての環境、海岸線の、漁場としての良好なところを失ったわけであります。これは、有明海の中もそういうことで今大変な問題になっておるわけでありまして、もう一度そういう魚がすみやすい環境をつくり出すということが、資源の量的な管理と同時に、もう一方の大きな柱としてあるのではないか。そこのところについて、大臣の率直なお考えを聞かせていただければよろしいかと思います。
この発言だけを見る →
武部勤#19
○武部国務大臣 先生のお考えが、この水産基本法で基本的なものをきちっと打ち立てているのじゃないかと思っております。あと具体的には、今後さまざまな政策展開で、当然環境を修復したりあるいは新たな創造をしたり、そういったことをやっていかなければならない、政策課題としては当然だ、かように存じます。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#20
○鉢呂委員 次に移ります。
 内閣改造前の谷津農水大臣のときでありますけれども、水産業、漁村におけるいわゆる多面的な機能について論議になりました。まだ国民の理解が不十分なので、多面的機能の普及に努めるというような条文でこの法案は成り立っておるわけでありますけれども、谷津農水大臣もこの多面的機能の重要さについては、大変熱っぽくここで御答弁されました。
 そうであれば、やはりきちんとこの条文を、国民に普及する、理解を求める段階だというような表現ではなくて、こういう多面的機能がある、農業基本法にも林業基本法にもそのことは基本理念として明記されているわけでありますから、そのように修正をする必要がある。改造前のこの論議で、各与野党の委員の皆さんからそういう質問や意見が出ました。あるいは、この法案をつくる段階の与党の事前の論議でもこのことが非常に大きな論議になったというふうに私は聞いております。
 基本法でありますから、まだ理解が足りないからということではなくて、近い将来を見据えて、むしろ国民に理解を求めるためにも基本法にそのことを明記すべきである、私はこのように考えますけれども、大臣の御所見をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
武部勤#21
○武部国務大臣 基本法に明記する必要があるかどうかということについていえば、私は、この基本法に十二分にそういう意図が盛り込まれている、かように思います。あとは、先ほども御答弁申し上げましたように、さまざまな政策課題に対してどのような政策を実行していくかということだろうと思うのですね。基本法は基本的な法律ですから、ここに全部盛り込むということの必要性があるかどうかということについては、いささか私は疑問といいますか、考える余地が残っているのじゃないのかなというふうに思います。
 修正案については与野党でいろいろと御協議があるだろう、こう思いますので、これ以上立ち入ったことは申し上げる考えはありませんけれども、この基本法を通していただくことで一つの大きな方向づけがなされるのではないか。当然、国民的合意のもとにやらなきゃならぬことはやっていかなきゃならぬ、あるいは現代的な課題ということは時代時代によってどんどん変わってくるわけでありますから、それはその時代に応じてワーカブルな政策、施策展開ということをやっていくということは当然必要になることは言うまでもない、かように思います。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#22
○鉢呂委員 この法案にはきちっと明記をされておらないのです。国民に対する理解を求める、普及活動を行うという程度のことであります。例えばことし発行した水産白書においても、水産、漁村の多面的機能について具体的に明記をされております。
 国境監視機能なんというのは一番大きな課題でして、この長い海岸線に漁村という集落がなくなれば、本当に国境に何かあったときどういう形になるんだと。小平理事も言っておりますように、スイス等では中山間は国境が陸地でつながっていますから、そこに人が存在することによって国境を監視する。北欧は海岸線ですから、漁業者がいることによっておのずから一つの国境監視になるというような意味合いがある。
 その他、さまざまな海難があったときに、だれかが遭難したときに、そこにきちっと海難救助を、今無償でやっている状態ですけれども、遊漁等の海に親しむ国民が大変多いのですけれども、そういう海難救助の仕事とかそういう意味合いがあるわけであります。
 これはもう大臣、水産庁などが、WTOのこれからの林業と水産物の交渉の我が国の基本的な考えを打ち出しております。その中にも、対外的に、外に向かっては、主張のポイントというところで、漁業、漁村の有する多面的機能に配慮すべきである、水産物の貿易に関して、水産物の市場アクセスにおいても、漁業、漁村の多面的機能に配慮するということを外国に向かっては熱心に皆さん訴えておるのです。
 ただ、国内は何も対策もしていなければ、まだ国民も知らないのだ、だからここには書き込めないのだ、そんなことを対外的に言ったって、大臣、何ぼ大臣がこれから対外交渉を、十一月に閣僚会議があっても、日本が、水産の多面的機能があるのです、では日本ではどういう政策を講じているのですかと言ったら、いや、それは何もないですということでは、外に向かっては頭から考えたようなことを言っても、対内的に具体的な施策がなければ何の力にもならないわけですね。ここはやはりきちんと明記をすべきである。
 大臣は、これが書いてあるようなことも言いつつ、これからまたどうだとかという、もう少し大臣の指導性が出なかったらいいものになりませんよ。再度御答弁願います。
この発言だけを見る →
武部勤#23
○武部国務大臣 水産政策については、法律、基本法また実施法、そしてこういう委員会や国会における論議、そういったものを踏まえて着実に実施されていくべきものだ、かように思います。
 水産基本法案の中にも、先生はもっと明確にさまざまな事例を挙げて具体的に法文化せよということなのかもしれませんが、この法案の三十二条には、「水産業及び漁村の有する水産物の供給の機能以外の多面にわたる機能に関する情報の提供その他必要な施策を講ずるものとする。」こういうふうに書き込んであるわけですね。ですから、私は、このことで十分だ、かように思うのです。
 あとは、具体的な問題、さまざまございます、それをどのように実施、実行していくかということで、それは年々歳々いろいろな案件が出てくる、こう思いますので、私は、この水産基本法の原案が先生がおっしゃっているようなことを明記していないというふうには理解しておらないのであります。
 きょうの先生の議論を踏まえて、私もなるほどとも思いますし、これは今後の行政推進の上でしっかりやっていかなきゃならぬということをさらに新たにさせていただいた次第でございますので、修正する必要は特別ないのではないか、このように思うのですが、いかがなんでしょうか。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#24
○鉢呂委員 大臣、この三十二条は、国民の理解と関心を深めるため、その機能に関する、その機能というのは多面的機能に関する情報の提供その他の施策を講ずるものとするということで、あくまでも国民の理解を得るための情報提供等だということで、大臣はまだ新しいですからそんなに今の答弁どうだということは言いませんけれども、そういうことにはなっていないのです。多面的な機能についての何らかの施策を講ずるという文言ではなくて、国民の理解を深めるための情報提供という段階にとどまっておるわけでありまして、そこをやはりきちんとすべきである。
 我が党の筒井さんの質問に対して、谷津農水大臣、水産庁長官も、漁業、漁村の多面的機能というのは、そのもの自体が多面的機能ということでなくて、物理的なものではなくて、それに付随するといいますか、漁村を構成するとか、そういうことに伴う役割だと。そのことは認めてもいいわけであります。
 しかし、厳然として漁業、漁村というものがいろいろな役割を果たしておるということについて、やはり条文として明記をするということが私は大事だ。対外的にいっても、大臣が大きく出るためには、やはりそういう法律の裏打ちがあるということでもって言っているわけであります。御理解を願いたいと思います。
 それに伴う、いわゆる国のかかわりというものをどうするのか。これはそのときの谷津前大臣も、松本善明先生の質問に対して、水産業においても、多面的機能を重視している一つの業種、水産業の人たちが大変な苦境に立っている、そういう面を踏まえてこれを、これをというのは直接所得補償を検討しなければならないのではないかということを今考えておりますということで、検討という形で極めて前向きな谷津大臣のとらえ方の御答弁がございました。
 私は、そういう面ではぜひ検討ということをもう一歩前進させて、でき得れば農業の条件不利対策と同じような形で、去年からですか、いわゆる農山村の条件不利を補正するという意味で中山間の直接所得補償が実行に移されておるわけでありますけれども、それと同等の対策を講ずるべきである、でき得ればこの条文の修正という形をとっておくことが必要である、このように考えますけれども、大臣の御答弁をお願いします。
この発言だけを見る →
武部勤#25
○武部国務大臣 水産政策を推進する上で、国民的な理解と支持というものが不可欠だろうと思います。私は、この直接補償ということに直ちに踏み込む必要性がどの程度あるのかな。
 ただ、それ以外に、例えば水難救助、海難救助、これなんかは、本当に最近はプレジャーボートなどもふえまして、消防団はそれなりの手当をもらっていますけれども、漁民が全部出動するのですよ。それに対しての手当だとか報酬だとか、そういったことが非常に手薄になっている。
 ですから、今多面的な機能という、機能だけじゃありません。これは、水産業じゃなくて、それに携わる人々が昨今かなり幅広い範囲で活躍しているといいますか、海に出なければならない、そういう状況が数々あると思うのです。むしろそういったものを、目の前にある問題解決しなきゃならないことについてきちっとやっていくということが大事じゃないのかな、当然支払うべきそういった手当というようなことについてもっとしっかり対応していくということの方が、そういう事例の方が数々あるのじゃないのかな、私はそういうふうに思います。
 谷津大臣がお話しのとおり、やはり国民的な支持や理解、合意というものがないままに踏み込んだ検討ということは難しい。そういったものが得られるような努力、検討は必要だとは思いますけれども、お話のような、法律にそういったことも明記するということについては否定的にならざるを得ないというふうに思います。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#26
○鉢呂委員 いずれにしても、現状、検討であれば、この基本法の附帯条項に検討あるいは何年以内に検討というような法案修正というものが必要になるというふうに私はつけ加えておきたいと思います。
 漁村の振興についてであります。
 これも、農業基本法の場合は、食料・農業・農村基本法というふうに、法律の題名もそういう形になっていました。今回は、水産基本法ということで、漁業者から言わせれば、やはり食料・漁業・水産・漁村基本法にしてほしい、特に漁業という形が入らなかったことについて漁業者としては非常に思いがあるようでありました。特に、私は、法律の題名はやはりきちっと法律の中身を照らし出したものにしていただきたい。
 同時に、漁村の振興についても、この条文は、第三条の第二項に漁村の振興が記載されておるだけでありまして、きちっと単独条項を農業基本法のように設定して、漁村の振興というものを書き出しておくことが必要ではないかというふうに思います。
 時間がありませんから、もう一つ申し上げますけれども、農業基本法では、水産業と林業との連携についても記載をしております。しかし、水産基本法にはその規定がありません。やはり水産業は一番川下の産業でありますから、言ってみれば農業や林業のいい影響、悪い影響そのものを受けるわけであります。あるいは、都市住民の生活排水も含めてさまざまな影響を川下の産業であります水産業は受けるわけでありまして、ここはやはり農林業との関連性、これについての条文というものがなければならないのではないか、私はそういうふうに思います。
 むしろ水産業だからこそ、農業や林業との関連についての記述が私は必要になるというふうに思うわけでありまして、この点について、漁村と農業、林業との連携についての大臣の御答弁をいただいて、終わらせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
武部勤#27
○武部国務大臣 先生も北海道ですから、さまざまな襟裳岬の事例、常呂の漁民あるいは北海道の漁協婦人部が山に木を植えているというような、そういったことも十二分に御承知の上でお話しと思います。
 人間も自然生態系の一員でありますし、自然環境に十分配慮しながら、そのためにお互い国民的な合意のもとに協力し合って事業を進めるということは極めて大事なことだ、このように思っております。そういった課題は、もう既に農林水産省としても政策を実行して、漁協婦人部の皆さん方が木を植えるということについてもさまざまな支援策といいますか奨励策をとっておることでもございます。
 今お話ありましたように、基本法をもっと具体的に農業基本法のように明文化したらどうかということでございますけれども、水産というと、漁業も漁村もあるいは水産加工の問題も漁民生活も全部含まれる、一言で言いあらわしているいい名称だな、私はこのように思いまして、食料・農業・農村基本法というのは長ったらしくて、むしろぴんとこないな、私自身はそんな感覚なんですけれども、先生の御意見は非常に傾聴に値するもの、かように受けとめさせていただきまして、今後ともの御鞭撻、御指導をお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →
鉢呂吉雄#28
○鉢呂委員 これまで修正すべきところを七、八つ、言ってまいりました。委員長にお取り扱いを願いたいのですけれども、ぜひ与野党で、今述べました修正項目について、筆頭理事あるいは委員長のところで汗を流して努力をしていただきたい、このことをぜひ委員長にお願い申し上げるところでございます。
この発言だけを見る →
堀込征雄#29
○堀込委員長 理事会において、慎重かつ精力的に協議を進めていただくよう、取り扱わせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
← 戻る