経済産業委員会
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会
会議録情報#0
平成十四年七月二日(火曜日)
午前十時開議
出席委員
委員長 谷畑 孝君
理事 伊藤 達也君 理事 栗原 博久君
理事 竹本 直一君 理事 中山 成彬君
理事 鈴木 康友君 理事 田中 慶秋君
理事 河上 覃雄君 理事 達増 拓也君
伊藤信太郎君 小此木八郎君
大村 秀章君 梶山 弘志君
阪上 善秀君 根本 匠君
林 義郎君 平井 卓也君
増原 義剛君 松島みどり君
保岡 興治君 山本 明彦君
北橋 健治君 桑原 豊君
後藤 茂之君 中山 義活君
松原 仁君 松本 龍君
山田 敏雅君 山村 健君
漆原 良夫君 福島 豊君
大森 猛君 塩川 鉄也君
大島 令子君 西川太一郎君
宇田川芳雄君
…………………………………
参考人
(財団法人日本エネルギー
経済研究所常務理事) 十市 勉君
参考人
(読売新聞社編集委員) 新井 光雄君
参考人
(帝国石油株式会社代表取
締役社長) 磯野 啓君
経済産業委員会専門員 中谷 俊明君
—————————————
委員の異動
七月二日
辞任 補欠選任
生方 幸夫君 桑原 豊君
同日
辞任 補欠選任
桑原 豊君 生方 幸夫君
—————————————
本日の会議に付した案件
石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律案(内閣提出第九九号)
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法案(内閣提出第一〇〇号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時開議
出席委員
委員長 谷畑 孝君
理事 伊藤 達也君 理事 栗原 博久君
理事 竹本 直一君 理事 中山 成彬君
理事 鈴木 康友君 理事 田中 慶秋君
理事 河上 覃雄君 理事 達増 拓也君
伊藤信太郎君 小此木八郎君
大村 秀章君 梶山 弘志君
阪上 善秀君 根本 匠君
林 義郎君 平井 卓也君
増原 義剛君 松島みどり君
保岡 興治君 山本 明彦君
北橋 健治君 桑原 豊君
後藤 茂之君 中山 義活君
松原 仁君 松本 龍君
山田 敏雅君 山村 健君
漆原 良夫君 福島 豊君
大森 猛君 塩川 鉄也君
大島 令子君 西川太一郎君
宇田川芳雄君
…………………………………
参考人
(財団法人日本エネルギー
経済研究所常務理事) 十市 勉君
参考人
(読売新聞社編集委員) 新井 光雄君
参考人
(帝国石油株式会社代表取
締役社長) 磯野 啓君
経済産業委員会専門員 中谷 俊明君
—————————————
委員の異動
七月二日
辞任 補欠選任
生方 幸夫君 桑原 豊君
同日
辞任 補欠選任
桑原 豊君 生方 幸夫君
—————————————
本日の会議に付した案件
石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律案(内閣提出第九九号)
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法案(内閣提出第一〇〇号)
————◇—————
谷
谷畑孝#1
○谷畑委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律案並びに独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法案の両案を一括して議題といたします。
本日は、参考人として、財団法人日本エネルギー経済研究所常務理事十市勉君、読売新聞社編集委員新井光雄君、帝国石油株式会社代表取締役社長磯野啓君、以上三名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。本日は、本当にありがとうございます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、参考人各位からお一人十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言くださいますようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑することはできないことになっておりますので、御了承願います。
それでは、まず十市参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →内閣提出、石油公団法及び金属鉱業事業団法の廃止等に関する法律案並びに独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法案の両案を一括して議題といたします。
本日は、参考人として、財団法人日本エネルギー経済研究所常務理事十市勉君、読売新聞社編集委員新井光雄君、帝国石油株式会社代表取締役社長磯野啓君、以上三名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。本日は、本当にありがとうございます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、参考人各位からお一人十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言くださいますようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑することはできないことになっておりますので、御了承願います。
それでは、まず十市参考人にお願いいたします。
十
十市勉#2
○十市参考人 十市でございます。
私は、エネルギー問題を研究している立場から、今回の公団廃止関連二法案に対する意見を述べさせていただきたいと思います。
まず最初に、石油公団が果たした役割とその評価という点について簡単に述べたいと思います。
日本は大変石油依存が高い国でございまして、エネルギー、石油の安定供給ということは極めて重要な課題と申し上げるまでもありません。その面で、石油の自主開発あるいは備蓄、技術面での研究開発、こういう三つの柱を石油公団がこれまで果たしてきたわけでございます。その中で、石油を取り巻く、あるいはエネルギーを取り巻く環境の変化の中で、やはり安定供給と同時に効率性ということが非常に問われるようになったというふうに思っております。そういう点で、三つの点につきまして、私なりの評価について簡単に申し上げたいと思います。
まず、石油開発政策の問題点ということでございますけれども、石油公団の開発に対しては、大変大きなロスが、損失が発生したということで、大変批判も浴びたわけでございますけれども、私なりにその原因等々を分析して、まず一つは、外的な要因としまして、原油価格が一九八五年から六年にかけて暴落をした、あるいは急激な円高が起きたということで、この時点で原油価格の円ベースで見た価格といいますのが四分の一ぐらいになった、こういう大変大きなリスクが発生したわけでございます。公団が支援をしたいろいろな開発プロジェクトに対して、そういうリスクに対する対応が十分なされていなかったという面がございます。円で調達をし、ドルにして投資をするわけですけれども、またそれを返済するのは円ベース、こういう問題もございます。
それから、内的な要因としましては、成功払い融資制度の持った問題点としては、やはりハイリスクの事業でございますから、融資という借金でこういう探鉱開発投資をやるということ自体がもともと若干問題があったんではないかと思っております。しかも、七〇%、出資、融資を含めて、失敗した場合にはそのリスクを国が負うということで、それなりにやはり経営上の甘さもあった面も否定できないというふうに思っております。
とりわけ大きな損失を生んだものとして、国家プロジェクト、いわゆるナショナルプロジェクトという問題がございます。非常に大多数の企業などが参加をして行う大規模な国家プロジェクトとしてやったものについて、経営上の責任体制という面ではやはり問題があったんではないかということが指摘できるんではないかと思います。
それから、国家備蓄政策につきましては、民間の備蓄の義務と国家備蓄体制と、二本立てで日本の備蓄政策というのは進められてきたわけでございます。備蓄につきましては、日本にとって石油の安定供給、あるいはかつての第二次オイルショック、あるいはこの前の湾岸危機のときも、備蓄があったがために日本の国内でも大変冷静に対応できたという意味で、大変備蓄の重要性というのは評価できるわけでございます。
ただ、これにつきましても、過去、民間の備蓄から始まり、国家備蓄ということで、日本の場合、国と民間がある程度協力しながら備蓄体制の政策を進めてきたわけでございます。その中で、現在全国八社で十カ所の国備会社があるわけですけれども、その効率性については、改善の余地が十分あり得るんではないかというふうに思っております。
それからあと、研究開発につきましては、日本の石油開発分野における技術を十分確保しておくというのが、石油、ガスを含めて大変重要なことであると思います。
ただ、この点について、日本の場合、どちらかといいますと自前主義といいますか、国内で全部開発をやっていこうというような面もあり、効率的な開発が行われたかどうかについては、これから改善の余地があるんではないか。特に、この技術につきましては、実際に油田開発、ガス田の開発を行っていないとそういう必要な技術開発も進まないということ、これが日本の持っている弱点として、欧米のメジャーなどに比べてその辺のハンディがあるということは否めないと思います。
それでは、今回の制度改革に対してどう考えるかという点について、次に申し上げたいと思います。
最近の国際石油情勢に対する基本的な認識としてでございますけれども、石油につきましては、この十年ぐらい、お金さえ出せば買える、そういう認識がかなり広がったわけでございますけれども、昨今の九・一一の同時テロ事件、それを契機とします中東地域の不安定な状況を考える、あるいは昨今ですと、アジアの開発途上国、とりわけ中国が大変な勢いで石油の輸入拡大をしております。これからもそういう状況が続いていくということを考えますと、やはり石油といいますのは、戦略商品あるいは政治的な要因で非常に大きな影響を受ける商品であるということは言えようかと思います。
そういう中で非常に注目されますのは、この数年、三年から四年の間に、国際石油産業におきましては、御承知のように大変な勢いで大型の合併、買収が進みました。石油メジャーと呼ばれる企業間の大型合併が起こり、今やスーパーメジャーと呼ばれるエクソン・モービルですとかあるいはBP、シェルあるいはトタールフィナ・エルフ、シェブロン・テキサコというような五つぐらいの大グループが一挙に誕生したということでございます。
同時に、産油国の国営石油会社、例えば中国ですとかあるいはインドですとかマレーシアというような途上国においても、国営石油会社をできるだけ民営化の方向に持っていき、国際的に競争できる強い企業をつくる、こういう動きが具体的に実現しております。そういう企業が国、政府と一体となって産油国に出ていっている。中国などは積極的な資源外交ということを進めているわけでございまして、そういう状況が一段と鮮明になってきたということが言えようかと思います。
そういう観点を踏まえて、今回の石油公団の廃止関連二法案に対する評価ということになるわけでございます。
まず、開発政策につきましては、政府の関与を従来に比べて縮小する、特に融資についてはそれは行わず、出資で五〇%という形になっておりまして、非常にリスクの高い探鉱事業に対して、リスクマネーの供給というのは国が引き続き行う、ただし、そのやり方については、効率性ということも踏まえ、ある程度縮小といいますか、若干国のリスクの負う比率を小さくするという点については、私は妥当ではないかというふうに思っております。
開発につきましては、債務保証についても引き続き行っていくということで、やはり開発には大変膨大な資金が要りますから、先ほど申し上げたような巨大な石油企業などとある程度伍して、一緒に組んだりやりながらやるには、そういう開発についての債務保証も必要ではないかというふうに思っております。
この石油開発政策について、やはり何よりも重要なのは、先ほど申し上げましたように、国際的な競争力を持った中核的な企業というものが日本でも一つか二つか、これはわかりませんけれども、少なくともそういうものが必要ではないかというふうに思っております。
そういう意味では、今後のあり方としては、現在、ある程度優良な企業を統合化して、その後民営化をしていくということが必要ではないか。ただし、その際、開発事業というのは大変リスクの高い事業でございまして、専門性というのが極めて要求されるわけでございますから、新しいそういう企業の経営については、プロの経営者を登用するなど、思い切った経営体制の刷新というのが絶対、必須条件ではないかというふうに思っております。
それから、石油備蓄政策につきましては、今回の制度改革で、国家備蓄の政府直轄化、それから国家石油備蓄会社の廃止ということが盛り込まれているわけですけれども、私はこれは、先ほど申し上げた備蓄体制の効率化という意味では極めて適切ではないかというふうに思っております。
ただ、石油備蓄について、ただ持っているだけということではなくて、これからは、石油市場が非常に不安定、価格の乱高下が起きているということもあり、石油備蓄の機動的、しかも弾力的な運用ということも、国家資産になるわけですけれども、そういうものがある程度担保されるような方式も考えるべきではないかというふうに思っております。
以上でございます。拍手
この発言だけを見る →私は、エネルギー問題を研究している立場から、今回の公団廃止関連二法案に対する意見を述べさせていただきたいと思います。
まず最初に、石油公団が果たした役割とその評価という点について簡単に述べたいと思います。
日本は大変石油依存が高い国でございまして、エネルギー、石油の安定供給ということは極めて重要な課題と申し上げるまでもありません。その面で、石油の自主開発あるいは備蓄、技術面での研究開発、こういう三つの柱を石油公団がこれまで果たしてきたわけでございます。その中で、石油を取り巻く、あるいはエネルギーを取り巻く環境の変化の中で、やはり安定供給と同時に効率性ということが非常に問われるようになったというふうに思っております。そういう点で、三つの点につきまして、私なりの評価について簡単に申し上げたいと思います。
まず、石油開発政策の問題点ということでございますけれども、石油公団の開発に対しては、大変大きなロスが、損失が発生したということで、大変批判も浴びたわけでございますけれども、私なりにその原因等々を分析して、まず一つは、外的な要因としまして、原油価格が一九八五年から六年にかけて暴落をした、あるいは急激な円高が起きたということで、この時点で原油価格の円ベースで見た価格といいますのが四分の一ぐらいになった、こういう大変大きなリスクが発生したわけでございます。公団が支援をしたいろいろな開発プロジェクトに対して、そういうリスクに対する対応が十分なされていなかったという面がございます。円で調達をし、ドルにして投資をするわけですけれども、またそれを返済するのは円ベース、こういう問題もございます。
それから、内的な要因としましては、成功払い融資制度の持った問題点としては、やはりハイリスクの事業でございますから、融資という借金でこういう探鉱開発投資をやるということ自体がもともと若干問題があったんではないかと思っております。しかも、七〇%、出資、融資を含めて、失敗した場合にはそのリスクを国が負うということで、それなりにやはり経営上の甘さもあった面も否定できないというふうに思っております。
とりわけ大きな損失を生んだものとして、国家プロジェクト、いわゆるナショナルプロジェクトという問題がございます。非常に大多数の企業などが参加をして行う大規模な国家プロジェクトとしてやったものについて、経営上の責任体制という面ではやはり問題があったんではないかということが指摘できるんではないかと思います。
それから、国家備蓄政策につきましては、民間の備蓄の義務と国家備蓄体制と、二本立てで日本の備蓄政策というのは進められてきたわけでございます。備蓄につきましては、日本にとって石油の安定供給、あるいはかつての第二次オイルショック、あるいはこの前の湾岸危機のときも、備蓄があったがために日本の国内でも大変冷静に対応できたという意味で、大変備蓄の重要性というのは評価できるわけでございます。
ただ、これにつきましても、過去、民間の備蓄から始まり、国家備蓄ということで、日本の場合、国と民間がある程度協力しながら備蓄体制の政策を進めてきたわけでございます。その中で、現在全国八社で十カ所の国備会社があるわけですけれども、その効率性については、改善の余地が十分あり得るんではないかというふうに思っております。
それからあと、研究開発につきましては、日本の石油開発分野における技術を十分確保しておくというのが、石油、ガスを含めて大変重要なことであると思います。
ただ、この点について、日本の場合、どちらかといいますと自前主義といいますか、国内で全部開発をやっていこうというような面もあり、効率的な開発が行われたかどうかについては、これから改善の余地があるんではないか。特に、この技術につきましては、実際に油田開発、ガス田の開発を行っていないとそういう必要な技術開発も進まないということ、これが日本の持っている弱点として、欧米のメジャーなどに比べてその辺のハンディがあるということは否めないと思います。
それでは、今回の制度改革に対してどう考えるかという点について、次に申し上げたいと思います。
最近の国際石油情勢に対する基本的な認識としてでございますけれども、石油につきましては、この十年ぐらい、お金さえ出せば買える、そういう認識がかなり広がったわけでございますけれども、昨今の九・一一の同時テロ事件、それを契機とします中東地域の不安定な状況を考える、あるいは昨今ですと、アジアの開発途上国、とりわけ中国が大変な勢いで石油の輸入拡大をしております。これからもそういう状況が続いていくということを考えますと、やはり石油といいますのは、戦略商品あるいは政治的な要因で非常に大きな影響を受ける商品であるということは言えようかと思います。
そういう中で非常に注目されますのは、この数年、三年から四年の間に、国際石油産業におきましては、御承知のように大変な勢いで大型の合併、買収が進みました。石油メジャーと呼ばれる企業間の大型合併が起こり、今やスーパーメジャーと呼ばれるエクソン・モービルですとかあるいはBP、シェルあるいはトタールフィナ・エルフ、シェブロン・テキサコというような五つぐらいの大グループが一挙に誕生したということでございます。
同時に、産油国の国営石油会社、例えば中国ですとかあるいはインドですとかマレーシアというような途上国においても、国営石油会社をできるだけ民営化の方向に持っていき、国際的に競争できる強い企業をつくる、こういう動きが具体的に実現しております。そういう企業が国、政府と一体となって産油国に出ていっている。中国などは積極的な資源外交ということを進めているわけでございまして、そういう状況が一段と鮮明になってきたということが言えようかと思います。
そういう観点を踏まえて、今回の石油公団の廃止関連二法案に対する評価ということになるわけでございます。
まず、開発政策につきましては、政府の関与を従来に比べて縮小する、特に融資についてはそれは行わず、出資で五〇%という形になっておりまして、非常にリスクの高い探鉱事業に対して、リスクマネーの供給というのは国が引き続き行う、ただし、そのやり方については、効率性ということも踏まえ、ある程度縮小といいますか、若干国のリスクの負う比率を小さくするという点については、私は妥当ではないかというふうに思っております。
開発につきましては、債務保証についても引き続き行っていくということで、やはり開発には大変膨大な資金が要りますから、先ほど申し上げたような巨大な石油企業などとある程度伍して、一緒に組んだりやりながらやるには、そういう開発についての債務保証も必要ではないかというふうに思っております。
この石油開発政策について、やはり何よりも重要なのは、先ほど申し上げましたように、国際的な競争力を持った中核的な企業というものが日本でも一つか二つか、これはわかりませんけれども、少なくともそういうものが必要ではないかというふうに思っております。
そういう意味では、今後のあり方としては、現在、ある程度優良な企業を統合化して、その後民営化をしていくということが必要ではないか。ただし、その際、開発事業というのは大変リスクの高い事業でございまして、専門性というのが極めて要求されるわけでございますから、新しいそういう企業の経営については、プロの経営者を登用するなど、思い切った経営体制の刷新というのが絶対、必須条件ではないかというふうに思っております。
それから、石油備蓄政策につきましては、今回の制度改革で、国家備蓄の政府直轄化、それから国家石油備蓄会社の廃止ということが盛り込まれているわけですけれども、私はこれは、先ほど申し上げた備蓄体制の効率化という意味では極めて適切ではないかというふうに思っております。
ただ、石油備蓄について、ただ持っているだけということではなくて、これからは、石油市場が非常に不安定、価格の乱高下が起きているということもあり、石油備蓄の機動的、しかも弾力的な運用ということも、国家資産になるわけですけれども、そういうものがある程度担保されるような方式も考えるべきではないかというふうに思っております。
以上でございます。拍手
谷
新
新井光雄#4
○新井参考人 読売新聞の新井でございます。
私はジャーナリストなものですから、十市さんが精緻に全域に触れるようなお話をしたと思うのですが、私は、考え方といいますか、今回の問題になっている石油開発部門の問題のあり方みたいなことをちょっとお話をしてみたいと思います。
現在のエネルギー問題の置かれている状況というのは、私は、非常に複雑化していて、かつ、エネルギー政策という意味合いでいいますと、不透明であるなというふうに思っています。
ことしに入りまして石油業法が廃止になりました。それから、一月末には石炭産業が日本から消えたわけです。さらに言えば、電力の自由化というのが、小売につきましては全面自由化の方向が打ち出されるというようなことがありまして、今回の石油公団の問題もその中の一つかなと考えております。
これはもう釈迦に説法的になりますけれども、日本は、第一次石油危機の後、私は、エネルギー問題については三つのキーワードを得たのかな。目的と言ってもよろしいのでしょうが、一つのキーワードは、脱中東ということがありました。それからもう一つは、脱石油であったかな。さらに言いますと、これがきょうの問題になろうかと思いますが、日の丸原油の確保、やや大時代的な言葉ではありますけれども、そういう目的があって、この三つを軸にしてずっとその三十年間をやってきたのかな。なかなかうまくできた言葉だと私は思っております。今でもこの三つの言葉はそれぞれに生きているのかな。
ただし、その後、新しい状況が加わってまいりまして、これは私が勝手につけているんですけれども、経済性、自由化問題もそれに入るかと思いますし、あるいは効率化という言葉で言ってもいいのですが、こういう項目がある。もう一つは、これも周知のとおりで、環境問題という側面からエネルギー問題を見なければならない。さらに言いますと、これは私の発想なんですけれども、社会性といいますか、そういう問題があるかな。一番わかりやすいのは原子力なんかの話でして、住民投票によって拒否されるとか、あるいは、プルサーマルなんかもなかなか首長さんの反対などで、住民の反対などでできない、こういうような社会的な問題がある。新エネルギーといいますと、これは非常に受けがよくて、ポピュラリティーが高いというようなことがありまして、この三つの要素がその後新しく加わってきているのかなと思います。
脱中東につきましては御承知のとおりで、一度成功したかに見えましたけれども、今、九割程度、中東に依存するような形になっております。
脱石油につきましては、七割程度から五割程度までの石油依存度の低下ということで、これはある程度成功したかなというふうに考えております。これは、天然ガスあるいは原子力の存在というのが大きかったわけでありまして、それである程度成功したのかなということ。
最後の問題、これがきょうの問題になるわけですが、では石油開発部門はどうだったのかといいますと、私の考え、判断ですと、やはりこれは成功ではなかった。失敗というふうに言ってしまってはきついのかもしれませんが、余り大きな成果を上げなかった。日の丸原油の確保ということなわけですけれども、あるいは、言葉をかえますと、和製メジャーをつくり上げるんだということで考えられてきたわけですけれども、これにつきましては、さまざまな工夫がこれまでにはあったわけですけれども、どれもこれも見事に失敗してしまったかなというふうに思います。
その原因等につきましては、多分この委員会でも相当突っ込んだ議論が行われたでしょうし、先ほど十市さんの方からも指摘があったと思うんですが、新聞等で私は拝見することがあって、新聞記者でありながらそうであるのは申しわけないんですが、今回の議論を見ておりまして、若干欠けているんじゃないかというふうなことをちょっと触れてみたいんです。
それは、日本の石油開発部門というものをどうするかということが余りしっかりとは議論がされていないんではなかろうかというふうに思うんです。確かに、石油公団の巨額の負債問題というのがありまして、堀内さんの指摘によって問題が発生したというふうに承知しておりますけれども、非常に鋭い指摘でして、そのこと自体は大変結構なことだったというふうには思うんですが、その半分の側面の、では一体日本の石油開発という分野をいかなる形に置くのかということです。
これは、経済産業省の総合資源エネルギー調査会になるんですか、今の石油分科会などで、精製分野あるいは開発分野という形で議論を進めてきたわけですけれども、精製分野につきましては、御承知のとおりで、石油業法の廃止ということで自由化、効率化という方向に行ったわけです。
私がそのとき思ったのは、そうすると、これが反転して開発部会の議論になりますと、石油公団の話が明らかに問題になってくる。自由化とか効率化という時代の流れに沿いますと、その流れに沿ったままでいきますと、公団廃止というような結論に出るんだろう、導かれるんだろうというふうに考えました。ただ、問題は、それでいいのかどうかということをきちんと議論しておくことだというふうに思うんです。
石油業法の廃止につきましては、昨年この委員会でも私お話しさせてもらったんですが、そのこと自体は了承するとしましても、国民への伝達という意味では、石油業法廃止ということを承知している国民は余りおりません。一人もいないというのはちょっと横暴ですが、ほとんどいないと言っていいのが現状でしょう。石油が普通の商品になってしまったということが知られていない。今度は多分電気が普通の商品になる。こういう形で自由化がどんどん進んでいるということの認識がないということが問題かと思うんです。そういう観点からいいますと、開発の分野というのは非常に危うい存在であって、もちろん、切り捨ててしまうということも一つの選択かとは思います。
しかし、これまでの流れから見ますと、石油業法の廃止に並行するような形で、日本の石油産業というものも相当変わってきております。その変わり方がどうなっていくかということは、まだ私自身にもよくわからないところがありますけれども、日本には一貫した石油産業というものはないということです。つまり、開発から精製・販売分野に至るまでのきちんとした石油会社というものは現状一社もありません。バランスが悪いという意味ですね。開発分野の比重がいかんせん低過ぎる。
ですから、メジャーなんかと比較するのはおこがましいという感じになっているわけでして、一つの考え方としては、それでもいいんだ、税金や何かをつぎ込んでこの開発分野を維持するということにはもう意味がないんじゃないか、石油は国際市場から買えばいいんじゃないかということも一つの選択のありようかとは思います。しかし、それで本当にいいのかどうかということは、きちんとした形でメッセージとしてぜひ出していただきたい。それがこういう立場にいられる皆さんの役割かなというふうに思います。
では、私自身はどうなのかというと、やはりこれがひょっとするとそうした石油会社を生み出す最後のチャンスかなというふうに思います。この機会を失いますと、これはよく出される例ですけれども、日本には航空機産業というものが事実上ないに等しいわけです。それと同じような状態が石油開発分野にも起きてしまって果たしていいのかどうか、そういう点をぜひ議論の中に入れてほしいというふうに思います。
これはつけ足しのようになりますが、昨年の五月十七日でしたか、アメリカのブッシュ政権が国家エネルギー戦略というものを出しました。これは、百七十ページぐらいの英文で書かれたものです。日本語の訳ももちろんありますけれども、これを読みますと、あのアメリカが、現状を石油危機以来の最大のエネルギー危機であるということを何度も何度も強調しておりまして、日本はその意味ではかなりのうてんきな国ではなかろうかというふうに感じられます。異常なくらいに石油危機、石油危機ということがこの国家戦略の中に出てきております。
それから、これは、私は英文は得意ではないんですが、非常に易しく書かれておりまして、普通の人が普通の形でこの本を読みますと、一通りのことがわかるような非常にいい報告書になっております。新聞記者が書いたりあるいは作家が書いたりという形で、各専門家が参加しているというふうに聞きましたけれども、こういうものがある国があるということもぜひ承知しておいていただきたい。ですから、そういうメッセージをきちんとした形で出してほしい。
ですから、開発問題につきましても同様でして、選択は二つあると思いますけれども、その選択をきちんとしたということを伝えておかなければいけないのではないかというふうに思います。
エネルギー危機というのが来る、来ないということが議論になっておりまして、それにつきまして自主開発原油がどの程度役立つのかというような議論もあろうかとは思いますけれども、エネルギー政策ということから考えますと、そういう分野にもきちんとした国家の意思が示されるように期待したいと思います。
以上です。拍手
この発言だけを見る →私はジャーナリストなものですから、十市さんが精緻に全域に触れるようなお話をしたと思うのですが、私は、考え方といいますか、今回の問題になっている石油開発部門の問題のあり方みたいなことをちょっとお話をしてみたいと思います。
現在のエネルギー問題の置かれている状況というのは、私は、非常に複雑化していて、かつ、エネルギー政策という意味合いでいいますと、不透明であるなというふうに思っています。
ことしに入りまして石油業法が廃止になりました。それから、一月末には石炭産業が日本から消えたわけです。さらに言えば、電力の自由化というのが、小売につきましては全面自由化の方向が打ち出されるというようなことがありまして、今回の石油公団の問題もその中の一つかなと考えております。
これはもう釈迦に説法的になりますけれども、日本は、第一次石油危機の後、私は、エネルギー問題については三つのキーワードを得たのかな。目的と言ってもよろしいのでしょうが、一つのキーワードは、脱中東ということがありました。それからもう一つは、脱石油であったかな。さらに言いますと、これがきょうの問題になろうかと思いますが、日の丸原油の確保、やや大時代的な言葉ではありますけれども、そういう目的があって、この三つを軸にしてずっとその三十年間をやってきたのかな。なかなかうまくできた言葉だと私は思っております。今でもこの三つの言葉はそれぞれに生きているのかな。
ただし、その後、新しい状況が加わってまいりまして、これは私が勝手につけているんですけれども、経済性、自由化問題もそれに入るかと思いますし、あるいは効率化という言葉で言ってもいいのですが、こういう項目がある。もう一つは、これも周知のとおりで、環境問題という側面からエネルギー問題を見なければならない。さらに言いますと、これは私の発想なんですけれども、社会性といいますか、そういう問題があるかな。一番わかりやすいのは原子力なんかの話でして、住民投票によって拒否されるとか、あるいは、プルサーマルなんかもなかなか首長さんの反対などで、住民の反対などでできない、こういうような社会的な問題がある。新エネルギーといいますと、これは非常に受けがよくて、ポピュラリティーが高いというようなことがありまして、この三つの要素がその後新しく加わってきているのかなと思います。
脱中東につきましては御承知のとおりで、一度成功したかに見えましたけれども、今、九割程度、中東に依存するような形になっております。
脱石油につきましては、七割程度から五割程度までの石油依存度の低下ということで、これはある程度成功したかなというふうに考えております。これは、天然ガスあるいは原子力の存在というのが大きかったわけでありまして、それである程度成功したのかなということ。
最後の問題、これがきょうの問題になるわけですが、では石油開発部門はどうだったのかといいますと、私の考え、判断ですと、やはりこれは成功ではなかった。失敗というふうに言ってしまってはきついのかもしれませんが、余り大きな成果を上げなかった。日の丸原油の確保ということなわけですけれども、あるいは、言葉をかえますと、和製メジャーをつくり上げるんだということで考えられてきたわけですけれども、これにつきましては、さまざまな工夫がこれまでにはあったわけですけれども、どれもこれも見事に失敗してしまったかなというふうに思います。
その原因等につきましては、多分この委員会でも相当突っ込んだ議論が行われたでしょうし、先ほど十市さんの方からも指摘があったと思うんですが、新聞等で私は拝見することがあって、新聞記者でありながらそうであるのは申しわけないんですが、今回の議論を見ておりまして、若干欠けているんじゃないかというふうなことをちょっと触れてみたいんです。
それは、日本の石油開発部門というものをどうするかということが余りしっかりとは議論がされていないんではなかろうかというふうに思うんです。確かに、石油公団の巨額の負債問題というのがありまして、堀内さんの指摘によって問題が発生したというふうに承知しておりますけれども、非常に鋭い指摘でして、そのこと自体は大変結構なことだったというふうには思うんですが、その半分の側面の、では一体日本の石油開発という分野をいかなる形に置くのかということです。
これは、経済産業省の総合資源エネルギー調査会になるんですか、今の石油分科会などで、精製分野あるいは開発分野という形で議論を進めてきたわけですけれども、精製分野につきましては、御承知のとおりで、石油業法の廃止ということで自由化、効率化という方向に行ったわけです。
私がそのとき思ったのは、そうすると、これが反転して開発部会の議論になりますと、石油公団の話が明らかに問題になってくる。自由化とか効率化という時代の流れに沿いますと、その流れに沿ったままでいきますと、公団廃止というような結論に出るんだろう、導かれるんだろうというふうに考えました。ただ、問題は、それでいいのかどうかということをきちんと議論しておくことだというふうに思うんです。
石油業法の廃止につきましては、昨年この委員会でも私お話しさせてもらったんですが、そのこと自体は了承するとしましても、国民への伝達という意味では、石油業法廃止ということを承知している国民は余りおりません。一人もいないというのはちょっと横暴ですが、ほとんどいないと言っていいのが現状でしょう。石油が普通の商品になってしまったということが知られていない。今度は多分電気が普通の商品になる。こういう形で自由化がどんどん進んでいるということの認識がないということが問題かと思うんです。そういう観点からいいますと、開発の分野というのは非常に危うい存在であって、もちろん、切り捨ててしまうということも一つの選択かとは思います。
しかし、これまでの流れから見ますと、石油業法の廃止に並行するような形で、日本の石油産業というものも相当変わってきております。その変わり方がどうなっていくかということは、まだ私自身にもよくわからないところがありますけれども、日本には一貫した石油産業というものはないということです。つまり、開発から精製・販売分野に至るまでのきちんとした石油会社というものは現状一社もありません。バランスが悪いという意味ですね。開発分野の比重がいかんせん低過ぎる。
ですから、メジャーなんかと比較するのはおこがましいという感じになっているわけでして、一つの考え方としては、それでもいいんだ、税金や何かをつぎ込んでこの開発分野を維持するということにはもう意味がないんじゃないか、石油は国際市場から買えばいいんじゃないかということも一つの選択のありようかとは思います。しかし、それで本当にいいのかどうかということは、きちんとした形でメッセージとしてぜひ出していただきたい。それがこういう立場にいられる皆さんの役割かなというふうに思います。
では、私自身はどうなのかというと、やはりこれがひょっとするとそうした石油会社を生み出す最後のチャンスかなというふうに思います。この機会を失いますと、これはよく出される例ですけれども、日本には航空機産業というものが事実上ないに等しいわけです。それと同じような状態が石油開発分野にも起きてしまって果たしていいのかどうか、そういう点をぜひ議論の中に入れてほしいというふうに思います。
これはつけ足しのようになりますが、昨年の五月十七日でしたか、アメリカのブッシュ政権が国家エネルギー戦略というものを出しました。これは、百七十ページぐらいの英文で書かれたものです。日本語の訳ももちろんありますけれども、これを読みますと、あのアメリカが、現状を石油危機以来の最大のエネルギー危機であるということを何度も何度も強調しておりまして、日本はその意味ではかなりのうてんきな国ではなかろうかというふうに感じられます。異常なくらいに石油危機、石油危機ということがこの国家戦略の中に出てきております。
それから、これは、私は英文は得意ではないんですが、非常に易しく書かれておりまして、普通の人が普通の形でこの本を読みますと、一通りのことがわかるような非常にいい報告書になっております。新聞記者が書いたりあるいは作家が書いたりという形で、各専門家が参加しているというふうに聞きましたけれども、こういうものがある国があるということもぜひ承知しておいていただきたい。ですから、そういうメッセージをきちんとした形で出してほしい。
ですから、開発問題につきましても同様でして、選択は二つあると思いますけれども、その選択をきちんとしたということを伝えておかなければいけないのではないかというふうに思います。
エネルギー危機というのが来る、来ないということが議論になっておりまして、それにつきまして自主開発原油がどの程度役立つのかというような議論もあろうかとは思いますけれども、エネルギー政策ということから考えますと、そういう分野にもきちんとした国家の意思が示されるように期待したいと思います。
以上です。拍手
谷
磯
磯野啓#6
○磯野参考人 磯野でございます。
まず、私が社長を務めております帝国石油株式会社につきまして、手短に御紹介申し上げます。
当社は、昭和十六年に、太平洋戦争が始まる直前に、石油資源の確保が喫緊の重要問題となりましたことから、帝国石油株式会社法に基づきまして、半官半民の国策会社として設立されました。戦後の昭和二十五年に帝石法が廃止されまして、民間会社として再出発をいたしまして今日に至っております。設立以来約六十年間でありますが、この間、戦争あるいはオイルショックなど、エネルギー業界を取り巻きます環境が大きく変化する中で、一貫して我が国の石油開発の最前線で事業を行ってまいりました。
この間、国内では開発の軸足を石油から天然ガスに移しまして、現在の収益源の柱は国内の天然ガス事業となっております。本年中に全長約千百キロメートルに達する予定の新潟から関東甲信地方に延びますパイプラインネットワークを建設するなぞ、安定的かつ効率的な天然ガス供給システムの構築によりまして、沿線の都市ガス事業者やそのほか大口需要家に、新潟県で生産いたします国産天然ガスを供給しております。
海外では、昭和四十一年以来数多くのプロジェクトを手がけてまいりましたが、現在では、コンゴ、エジプト、ベネズエラなどで原油、天然ガスを開発、生産しておりまして、来年には、マレーシア、アルジェリアで天然ガスの生産が開始される予定であります。
本日は、長年石油開発の実業に携わってきた立場から、石油公団の廃止に当たりまして、民間企業の側としての所感を率直に申し上げさせていただきます。
これまでの石油開発政策の議論をいろいろ拝聴する中で、今や石油は地上でいつでも買えるコモディティーとなったというようなお話もあったかと思います。しかしながら、昨今のOPECの影響力復権、カスピ海周辺等で見られるような、メジャー等欧米企業のエネルギー支配に向けた積極的な戦略展開、それから中東原油への依存を回避したいアメリカのロシアへの急接近等々を見ますれば、石油はまさしく政治性、戦略性を有する物資であることは間違いなく、むしろ、近ごろその性格を再び強めてきているのではないかというふうに考えております。
我が国のエネルギー資源のほとんどは輸入に依存しておりますし、また、アジアというくくりで見ましても、近年急速に経済発展を遂げつつある中国を初めといたしまして、アジア地域全体の域外依存度が高まっておりますことから、エネルギーセキュリティーの確保は極めて重要性が高いことに変化はありません。したがって、今後も自主開発原油の確保は基本的施策として促進すべきものと存じます。そのためには、国の政策的支援、特にリスクマネーの供給は不可欠であります。欧米メジャー等、国際開発企業との競争が激化する中で、後発の宿命を背負った我が国の民間企業はまだ経営基盤が脆弱でありまして、残念ではありますが、巨大なリスクを負う体力や資金調達力を備えていないのが現状であります。
これまでの石油公団が担ってきました石油開発支援につきましては、自主開発原油の増加について一定の役割を果たしてきたものの、その運営等については十分でないという御批判があったことも事実であります。特殊法人改革の動きの中で、廃止もやむを得ないのかもしれません。
しかし一方で、開発政策が必要であることにはいささかの変わりもございません。石油・天然ガス開発に特有なリスクマネーの供給、産油国へのアクセス、技術開発とその活用、情報の収集、分析への支援といった諸機能は何らかの形で維持存続することは、自主開発の推進に不可欠と存じます。
一方、民間企業側も、これまで国の支援を受けながら十分な成果を上げていないことを重く受けとめねばならないと思っております。過去の取り組みに関しまして反省しなければならないと思っております。
当社といたしましても、海外の過去の石油開発事業の実績は、収益面では決して芳しいものではありません。国による支援が七〇%まで可能だということで判断が緩んだとは思っておりませんが、結果的に成果が出ていないのは確かでございまして、反省いたしております。
また、いわゆるナショプロは、多数の関係者が少しずつシェアを持つ形によりまして、責任の所在が不明確になるという問題があったという感もぬぐえません。
当社の場合、これらの過去の反省に立ちまして、平成十二年八月の石油審議会の中間報告より一年ほど前に、海外事業戦略の抜本的な見直しを実施いたしました。具体的には、それまでは、探鉱プロジェクトを中心として世界じゅうにビジネスチャンスを求めてきた方針でありましたが、これを大きく転換いたしまして、海外事業での経験、ノウハウの蓄積を最も有効に生かすべく、南米及び北アフリカに重点地域を絞りまして、事業形態も探鉱だけではなく、サービス事業、資産買収、ガス開発事業など多様なタイプの事業を組み合わせながら、海外における事業基盤の確立を目指しているところであります。
実際に、ベネズエラにおきまして八年間オペレーター企業として操業を行ってきた中で、確かな手ごたえを感じ始めております。その経験から、産油国に根を張るためには単に投資をするだけではだめでありまして、操業現場を持ってオペレーターシップをとることによりまして、産油国側の雇用の創出等を通じまして現地政府等に十分認知されることが、次の案件獲得のために非常に重要だと感じております。
また、技術力は、優良プロジェクトへの参加や事業採算の改善の面でも重要でありますが、特にオペレーターとして認知されるために不可欠な要素であります。石油公団に蓄積された石油開発技術の活用ができるということは大きな力にはなりますが、一方、同時に、総合技術である石油開発技術力を涵養するためには、操業現場の経験を積むことができるオペレータープロジェクトをふやしていくことが技術力の向上に有効であると考えております。
例えばベネズエラの例をとりますと、この地域を真のコアエリアにしていくためには、既発見未開発油田の買収なぞの形で、生産のアセット、資産を手に入れることから出発していかなければなりません。そのためには巨額の資金調達を行う必要がありまして、国による債務保証制度による支援が不可欠となります。これは当社に限らず、石油開発業界に共通した現状でありまして、債務保証制度の存続は各社の共通関心事でございます。今回の法案でその保証限度額が六〇%から五〇%に下がったことは残念ではありますが、制度として残していただいたことは大変ありがたいことだと感じております。
以上のように、官民ともに反省すべき点は正し、真摯に努力を重ねていくべきでありますが、民間企業側には、海外での開発事業に取り組んでいく強い意欲がございます。技術力も備えております。ただ、いかんせん、海外企業と対等に競争していくためには政策支援による後押しが必要でありますので、そこのところはぜひ御理解をいただきたいと存じます。
また、私のこれまでの経験からしまして、世界に伍して開発事業を展開していくためには、我が国にも、ある程度の規模と総合力を有し、国際的にも認められるような中核的企業グループが必要だと認識しております。そして、そうした提携なり統合といったプロセスは、あくまでも民間企業がそれぞれの戦略に基づいて自主的に行うことが効果的であり、その結果として、多様な形で自立性を備えた、より力がある企業グループが形成されていくことになるのではないかと考えております。
最後に、石油開発企業の上下流での統合という御意見がございますが、私個人といたしましては、開発業界の現状にかんがみ、まずは上流部門での水平連携または統合を模索して、上流部門での力をある程度つけるということが先決であると考えております。また、そうした形ができたときにも、できるだけ多くの民間資金を開発事業に呼び込んで、民間企業の活力を引き出していくことを念頭に置いた支援のあり方を追求していくことが肝要であると考えます。
以上でございます。拍手
この発言だけを見る →まず、私が社長を務めております帝国石油株式会社につきまして、手短に御紹介申し上げます。
当社は、昭和十六年に、太平洋戦争が始まる直前に、石油資源の確保が喫緊の重要問題となりましたことから、帝国石油株式会社法に基づきまして、半官半民の国策会社として設立されました。戦後の昭和二十五年に帝石法が廃止されまして、民間会社として再出発をいたしまして今日に至っております。設立以来約六十年間でありますが、この間、戦争あるいはオイルショックなど、エネルギー業界を取り巻きます環境が大きく変化する中で、一貫して我が国の石油開発の最前線で事業を行ってまいりました。
この間、国内では開発の軸足を石油から天然ガスに移しまして、現在の収益源の柱は国内の天然ガス事業となっております。本年中に全長約千百キロメートルに達する予定の新潟から関東甲信地方に延びますパイプラインネットワークを建設するなぞ、安定的かつ効率的な天然ガス供給システムの構築によりまして、沿線の都市ガス事業者やそのほか大口需要家に、新潟県で生産いたします国産天然ガスを供給しております。
海外では、昭和四十一年以来数多くのプロジェクトを手がけてまいりましたが、現在では、コンゴ、エジプト、ベネズエラなどで原油、天然ガスを開発、生産しておりまして、来年には、マレーシア、アルジェリアで天然ガスの生産が開始される予定であります。
本日は、長年石油開発の実業に携わってきた立場から、石油公団の廃止に当たりまして、民間企業の側としての所感を率直に申し上げさせていただきます。
これまでの石油開発政策の議論をいろいろ拝聴する中で、今や石油は地上でいつでも買えるコモディティーとなったというようなお話もあったかと思います。しかしながら、昨今のOPECの影響力復権、カスピ海周辺等で見られるような、メジャー等欧米企業のエネルギー支配に向けた積極的な戦略展開、それから中東原油への依存を回避したいアメリカのロシアへの急接近等々を見ますれば、石油はまさしく政治性、戦略性を有する物資であることは間違いなく、むしろ、近ごろその性格を再び強めてきているのではないかというふうに考えております。
我が国のエネルギー資源のほとんどは輸入に依存しておりますし、また、アジアというくくりで見ましても、近年急速に経済発展を遂げつつある中国を初めといたしまして、アジア地域全体の域外依存度が高まっておりますことから、エネルギーセキュリティーの確保は極めて重要性が高いことに変化はありません。したがって、今後も自主開発原油の確保は基本的施策として促進すべきものと存じます。そのためには、国の政策的支援、特にリスクマネーの供給は不可欠であります。欧米メジャー等、国際開発企業との競争が激化する中で、後発の宿命を背負った我が国の民間企業はまだ経営基盤が脆弱でありまして、残念ではありますが、巨大なリスクを負う体力や資金調達力を備えていないのが現状であります。
これまでの石油公団が担ってきました石油開発支援につきましては、自主開発原油の増加について一定の役割を果たしてきたものの、その運営等については十分でないという御批判があったことも事実であります。特殊法人改革の動きの中で、廃止もやむを得ないのかもしれません。
しかし一方で、開発政策が必要であることにはいささかの変わりもございません。石油・天然ガス開発に特有なリスクマネーの供給、産油国へのアクセス、技術開発とその活用、情報の収集、分析への支援といった諸機能は何らかの形で維持存続することは、自主開発の推進に不可欠と存じます。
一方、民間企業側も、これまで国の支援を受けながら十分な成果を上げていないことを重く受けとめねばならないと思っております。過去の取り組みに関しまして反省しなければならないと思っております。
当社といたしましても、海外の過去の石油開発事業の実績は、収益面では決して芳しいものではありません。国による支援が七〇%まで可能だということで判断が緩んだとは思っておりませんが、結果的に成果が出ていないのは確かでございまして、反省いたしております。
また、いわゆるナショプロは、多数の関係者が少しずつシェアを持つ形によりまして、責任の所在が不明確になるという問題があったという感もぬぐえません。
当社の場合、これらの過去の反省に立ちまして、平成十二年八月の石油審議会の中間報告より一年ほど前に、海外事業戦略の抜本的な見直しを実施いたしました。具体的には、それまでは、探鉱プロジェクトを中心として世界じゅうにビジネスチャンスを求めてきた方針でありましたが、これを大きく転換いたしまして、海外事業での経験、ノウハウの蓄積を最も有効に生かすべく、南米及び北アフリカに重点地域を絞りまして、事業形態も探鉱だけではなく、サービス事業、資産買収、ガス開発事業など多様なタイプの事業を組み合わせながら、海外における事業基盤の確立を目指しているところであります。
実際に、ベネズエラにおきまして八年間オペレーター企業として操業を行ってきた中で、確かな手ごたえを感じ始めております。その経験から、産油国に根を張るためには単に投資をするだけではだめでありまして、操業現場を持ってオペレーターシップをとることによりまして、産油国側の雇用の創出等を通じまして現地政府等に十分認知されることが、次の案件獲得のために非常に重要だと感じております。
また、技術力は、優良プロジェクトへの参加や事業採算の改善の面でも重要でありますが、特にオペレーターとして認知されるために不可欠な要素であります。石油公団に蓄積された石油開発技術の活用ができるということは大きな力にはなりますが、一方、同時に、総合技術である石油開発技術力を涵養するためには、操業現場の経験を積むことができるオペレータープロジェクトをふやしていくことが技術力の向上に有効であると考えております。
例えばベネズエラの例をとりますと、この地域を真のコアエリアにしていくためには、既発見未開発油田の買収なぞの形で、生産のアセット、資産を手に入れることから出発していかなければなりません。そのためには巨額の資金調達を行う必要がありまして、国による債務保証制度による支援が不可欠となります。これは当社に限らず、石油開発業界に共通した現状でありまして、債務保証制度の存続は各社の共通関心事でございます。今回の法案でその保証限度額が六〇%から五〇%に下がったことは残念ではありますが、制度として残していただいたことは大変ありがたいことだと感じております。
以上のように、官民ともに反省すべき点は正し、真摯に努力を重ねていくべきでありますが、民間企業側には、海外での開発事業に取り組んでいく強い意欲がございます。技術力も備えております。ただ、いかんせん、海外企業と対等に競争していくためには政策支援による後押しが必要でありますので、そこのところはぜひ御理解をいただきたいと存じます。
また、私のこれまでの経験からしまして、世界に伍して開発事業を展開していくためには、我が国にも、ある程度の規模と総合力を有し、国際的にも認められるような中核的企業グループが必要だと認識しております。そして、そうした提携なり統合といったプロセスは、あくまでも民間企業がそれぞれの戦略に基づいて自主的に行うことが効果的であり、その結果として、多様な形で自立性を備えた、より力がある企業グループが形成されていくことになるのではないかと考えております。
最後に、石油開発企業の上下流での統合という御意見がございますが、私個人といたしましては、開発業界の現状にかんがみ、まずは上流部門での水平連携または統合を模索して、上流部門での力をある程度つけるということが先決であると考えております。また、そうした形ができたときにも、できるだけ多くの民間資金を開発事業に呼び込んで、民間企業の活力を引き出していくことを念頭に置いた支援のあり方を追求していくことが肝要であると考えます。
以上でございます。拍手
谷
谷
栗
栗原博久#9
○栗原委員 大変参考になる参考人の方々のお話を賜りまして、ありがとうございました。
お話を聞きますと、行き着くところ、やはり、石油公団の廃止に伴いまして、自主開発に対して国の支援は大丈夫かというようなことだという一語に尽きると私は思っています。
私、実は新潟県の新津の出でございまして、磯野さんの帝国石油、私ども新津で多くの方々が帝石にお世話になり、また、新潟の各地域からの天然ガスが関東圏あるいはまた長野などに供給されておりまして、そういう天然ガスを生産している地域として大変誇りに思っているわけですが、ぜひひとつ今後とも帝石が私ども地元のためにも、また国家のためにも貢献することをまず御祈念したいと思っております。
お三方から今お話を聞きまして、中東に依存している石油でございますが、これは中東依存から他の地域ということで、いろいろと各地区で開発に御努力はされたと思うんですが、やはり重点的に開発コアを決めなきゃ、なかなか効率のいい開発もできないということもあったかと思うんです。
先ほど新井参考人からもお話ございましたけれども、ブッシュ大統領は昨年の五月のエネルギー戦略で、大変厳しく、深刻な形で訴えているわけですね。ところが、我が国は、どうも石油は、特にことしの石油業法の廃止によって製油所もみんな自由化になりましたから、何か水のように輸入できるような感を持っている点も否めないと思っております。
そういう中で、いかにエネルギー外交を進めるか、そしてまた、今イスラエル、パレスチナのあのような紛争の中で、アラブの方でも石油を一つの戦略に使うという動きもありましょうし、あるいはまた、磯野さんのおっしゃったベネズエラにおきましても、先回はあのようなクーデターもあったわけでありますから、こういう中でいかに自主開発を行うか、これはやはり国の外交にもかかわってくると私は思うんです。
例えば磯野さんは、やはり地道にこつこつとベネズエラの皆さんと話をして、重点的に投資をしてすぐ回収するのではなくて、気長にその国の民情のつき合いをしながら開発するということはまさしく大事なことだと私は思うのであります。
そこでお聞きしたいんでございますが、正直申し上げまして、今回のこの法律の改正によって、今までの融資はもうなくなる、そしてまた債務保証が五〇%ということになって、自主開発に対して間口が大変狭くなってくると思うんですが、こういう政策で本当に日本の安全が保障される石油政策がとれるかどうかということを、大変端的な質問でございますが、各参考人の方からお聞きしたいと思いますが、まず十市参考人どうですか。
この発言だけを見る →お話を聞きますと、行き着くところ、やはり、石油公団の廃止に伴いまして、自主開発に対して国の支援は大丈夫かというようなことだという一語に尽きると私は思っています。
私、実は新潟県の新津の出でございまして、磯野さんの帝国石油、私ども新津で多くの方々が帝石にお世話になり、また、新潟の各地域からの天然ガスが関東圏あるいはまた長野などに供給されておりまして、そういう天然ガスを生産している地域として大変誇りに思っているわけですが、ぜひひとつ今後とも帝石が私ども地元のためにも、また国家のためにも貢献することをまず御祈念したいと思っております。
お三方から今お話を聞きまして、中東に依存している石油でございますが、これは中東依存から他の地域ということで、いろいろと各地区で開発に御努力はされたと思うんですが、やはり重点的に開発コアを決めなきゃ、なかなか効率のいい開発もできないということもあったかと思うんです。
先ほど新井参考人からもお話ございましたけれども、ブッシュ大統領は昨年の五月のエネルギー戦略で、大変厳しく、深刻な形で訴えているわけですね。ところが、我が国は、どうも石油は、特にことしの石油業法の廃止によって製油所もみんな自由化になりましたから、何か水のように輸入できるような感を持っている点も否めないと思っております。
そういう中で、いかにエネルギー外交を進めるか、そしてまた、今イスラエル、パレスチナのあのような紛争の中で、アラブの方でも石油を一つの戦略に使うという動きもありましょうし、あるいはまた、磯野さんのおっしゃったベネズエラにおきましても、先回はあのようなクーデターもあったわけでありますから、こういう中でいかに自主開発を行うか、これはやはり国の外交にもかかわってくると私は思うんです。
例えば磯野さんは、やはり地道にこつこつとベネズエラの皆さんと話をして、重点的に投資をしてすぐ回収するのではなくて、気長にその国の民情のつき合いをしながら開発するということはまさしく大事なことだと私は思うのであります。
そこでお聞きしたいんでございますが、正直申し上げまして、今回のこの法律の改正によって、今までの融資はもうなくなる、そしてまた債務保証が五〇%ということになって、自主開発に対して間口が大変狭くなってくると思うんですが、こういう政策で本当に日本の安全が保障される石油政策がとれるかどうかということを、大変端的な質問でございますが、各参考人の方からお聞きしたいと思いますが、まず十市参考人どうですか。
十
十市勉#10
○十市参考人 大変難しい御質問なんですが、基本的には、先ほど申し上げましたように、国際的に通用する強い石油開発会社をつくるかどうかということに依存していると思います。ですから、その方向に向けてこれから政策を展開していく必要があると思います。
それと一点、今回の制度改革で、リスクマネーの供給の額といいますか比率が減ったわけですけれども、本来的には石油開発というのは非常にハイリスクですから、オウンリスクでやりますので、私が従来から言っておりますのは、税制面でも、こういうリスク事業に投資をして、もし失敗した場合には、税制面でそれをある程度面倒を見るといいますか支援する、そういうこともあわせてやるべきではないかというふうに思っております。
この発言だけを見る →それと一点、今回の制度改革で、リスクマネーの供給の額といいますか比率が減ったわけですけれども、本来的には石油開発というのは非常にハイリスクですから、オウンリスクでやりますので、私が従来から言っておりますのは、税制面でも、こういうリスク事業に投資をして、もし失敗した場合には、税制面でそれをある程度面倒を見るといいますか支援する、そういうこともあわせてやるべきではないかというふうに思っております。
新
新井光雄#11
○新井参考人 なかなか難しい御質問だと思います。石油公団、三十四年ぐらいの歴史がありますわけですので、その間の努力の結果がどうだったかという評価になるわけで、これからどうなるのかという見通しになるわけですが、やはり半々以上は、積極的に自主開発原油というものを維持する方向に行くべきであろう。ただ、時間的な考え方をどこか導入して、きちんとこれまでにこういう形にならない場合はそうしないというような措置が必要なのかなというふうに思っております。
この発言だけを見る →磯
磯野啓#12
○磯野参考人 確かに減るということはやりにくくなるというのが一般的ではございますが、このために我々開発業者の意欲が鈍っているということはございません。努力してやっていこうという意欲はございます。
この発言だけを見る →栗
栗原博久#13
○栗原委員 きょうの新聞に、実は中国が最新鋭の潜水艦をロシアから八隻購入したということで、台湾海峡の問題あるいはまた東南アジア地区の国防上の問題がいろいろ指摘されると思うんですが、今中国は大変産業が進んでおります。どんどん中国に生産工場ができ上がり、また、私ども日本からも、産業空洞化も言われているように、移っておりますが、その中で、現在アジア地域の石油の需要というのは、特に中国がどんどん生産をして需要がふえてまいりますと、もう輸入国になっているわけですから、将来一層中東の石油の奪い合いが出てくると私は思うんですね。
また、当然東シナ海におきます大陸棚における石油の開発なども、私が今申し上げた潜水艦の導入も、そういうことも、南沙諸島とか尖閣諸島とか、この周囲における油田開発にも私はやはり影響を受けるのじゃなかろうかと思っておりますが、私ちょっとよく知らないんですが、これから中国のこういう油田開発と、あるいはまた中国がこれから爆発的に産業構造が拡大して石油需要が高まってくる、こういうことについてどのように対処すべきかということについて、もし新井さん、おわかりになったらお話しできませんか、自主開発を含めて。
この発言だけを見る →また、当然東シナ海におきます大陸棚における石油の開発なども、私が今申し上げた潜水艦の導入も、そういうことも、南沙諸島とか尖閣諸島とか、この周囲における油田開発にも私はやはり影響を受けるのじゃなかろうかと思っておりますが、私ちょっとよく知らないんですが、これから中国のこういう油田開発と、あるいはまた中国がこれから爆発的に産業構造が拡大して石油需要が高まってくる、こういうことについてどのように対処すべきかということについて、もし新井さん、おわかりになったらお話しできませんか、自主開発を含めて。
新
新井光雄#14
○新井参考人 中国の問題というのは余りにも巨大で、ある想定をしてやりますと、中国が韓国程度の経済レベルになりますと、世界じゅうの油をそこに全部注がなければいけないというような状況になるということになって、我々も余り想定しないということになってしまうわけですけれども、これをどう考えるかということは、多分食料問題や何かを考えまして最大級の問題なんだろうというふうに思います。
ただ、どういうふうに対処するかということでありますけれども、これはなかなか、こうすればこういうふうになりますよというぐあいにならないわけで、ただ、中国の近海における行動を見ていますと、西沙、南沙群島周辺における海底石油の開発などは、ある意味で非常に物騒な面もありますように感じられまして、大きな問題であるということは全くそのとおりでありますけれども、どうするのかということについては、残念ながら私は解答はちょっと持ち合わせておりません。
この発言だけを見る →ただ、どういうふうに対処するかということでありますけれども、これはなかなか、こうすればこういうふうになりますよというぐあいにならないわけで、ただ、中国の近海における行動を見ていますと、西沙、南沙群島周辺における海底石油の開発などは、ある意味で非常に物騒な面もありますように感じられまして、大きな問題であるということは全くそのとおりでありますけれども、どうするのかということについては、残念ながら私は解答はちょっと持ち合わせておりません。
栗
栗原博久#15
○栗原委員 まだ一分ばかりありますので、磯野参考人に、今新潟でも油田開発でいろいろ試掘、探鉱をされているようですが、せっかくの場でございますので。
私ども新津に中野さんの油田があるんです。最近おとめになったようですけれども、石油の里といいまして、私ども誇り得る石油の地帯でありますので、ぜひひとつこういう油田をサンプル的に歴史に残すような形で何かいい方法はないか、ひとつ今後検討してくれませんか。この席をおかりしてお願いして申しわけありませんが、よろしくお願いします。
この発言だけを見る →私ども新津に中野さんの油田があるんです。最近おとめになったようですけれども、石油の里といいまして、私ども誇り得る石油の地帯でありますので、ぜひひとつこういう油田をサンプル的に歴史に残すような形で何かいい方法はないか、ひとつ今後検討してくれませんか。この席をおかりしてお願いして申しわけありませんが、よろしくお願いします。
磯
栗
谷
鈴
鈴木康友#19
○鈴木(康)委員 本日は、三参考人の方には本当にありがとうございます。
それでは、まず初めに、昨年から今回の石油公団法等の廃止に至った経緯について端的にお伺いをしたいと思います。
実は、今さら申し上げるまでもなく、昨年も、石油業法の廃止あるいは石油公団法の改正という議論がなされました。そのときには、委員会の全体のトーンとしては、国の開発に関する関与というのはやはり必要だろうということで、ある意味で石油公団の機能を強化いたしました。既発見油田の買収等を可能にしたわけです。その法律が成立をした直後に、逆に今度石油公団を廃止するという流れになってまいりました。
そして今回、この石油公団廃止についての議論がなされているわけですが、この一年の石油政策あるいはエネルギー政策に対する一種の混迷に近いような、行革の流れはあったにせよ、この点について、各参考人の方から一言ずつ感想なり意見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →それでは、まず初めに、昨年から今回の石油公団法等の廃止に至った経緯について端的にお伺いをしたいと思います。
実は、今さら申し上げるまでもなく、昨年も、石油業法の廃止あるいは石油公団法の改正という議論がなされました。そのときには、委員会の全体のトーンとしては、国の開発に関する関与というのはやはり必要だろうということで、ある意味で石油公団の機能を強化いたしました。既発見油田の買収等を可能にしたわけです。その法律が成立をした直後に、逆に今度石油公団を廃止するという流れになってまいりました。
そして今回、この石油公団廃止についての議論がなされているわけですが、この一年の石油政策あるいはエネルギー政策に対する一種の混迷に近いような、行革の流れはあったにせよ、この点について、各参考人の方から一言ずつ感想なり意見をお伺いしたいと思います。
十
十市勉#20
○十市参考人 石油公団の組織自体は今回廃止をされるわけでありますけれども、主要な機能につきましては新しい機構で引き継がれ、しかも新しく効率的にやろう、そういうことだと思います。
公団自体がなくなること自体については、私は必ずしも賛成ではございません。現行の組織のままでも十分効率化ということはできたかもしれない。ただ、国の全体の行政改革の一環として今回の措置がとられたということは、結果的にやむを得ないかなというふうに思っております。
この発言だけを見る →公団自体がなくなること自体については、私は必ずしも賛成ではございません。現行の組織のままでも十分効率化ということはできたかもしれない。ただ、国の全体の行政改革の一環として今回の措置がとられたということは、結果的にやむを得ないかなというふうに思っております。
新
新井光雄#21
○新井参考人 公団法の改正のときの仲間内の議論というような形でのお話としますと、やはり石油公団は残しておいて、十年程度でやめるとか、成果がなければやめるとか、そういうような措置の方向もあったのかな、先ほどちょっと申し上げましたが、私はそのように考えておりまして、文字どおり、今の石油政策はやや混迷ぎみだと思っております。
この発言だけを見る →磯
磯野啓#22
○磯野参考人 正直言いまして、今先生がおっしゃいました経過は、困惑したというか、そういうことはございます。
しかし、今回の公団の廃止というのは行革の中でやむを得ないことであると思いますが、石油政策はそれとは別にしっかり考えていかなければならないというふうに思っております。
この発言だけを見る →しかし、今回の公団の廃止というのは行革の中でやむを得ないことであると思いますが、石油政策はそれとは別にしっかり考えていかなければならないというふうに思っております。
鈴
鈴木康友#23
○鈴木(康)委員 次に、新井参考人にお伺いをしたいと思います。
参考人がお書きになった記事の中で、石油公団が必要かどうかという議論の中で、石油公団が今までやってきたことを考えるとどうも風当たりが強い、ただし、石油開発をやめてもいいんだという議論は少ないのじゃないか、そのときに一つのポイントになるのが人事であるという書き方をされているところを私は拝見させていただきました。
それは端的に言うと天下りの問題だろうと思いますが、公団総裁は歴代通産OBが多い、あるいは開発会社の社長もかなりの数を占めている、こういう御指摘の中で、こういう点を改革していけば、あるいは改善していけば国の関与がスムーズにいくのかどうか、あるいはもっとほかに、自主開発をスムーズに進めていくための国の関与の仕方がスムーズにいくためのポイントがあるのか、その点についてお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →参考人がお書きになった記事の中で、石油公団が必要かどうかという議論の中で、石油公団が今までやってきたことを考えるとどうも風当たりが強い、ただし、石油開発をやめてもいいんだという議論は少ないのじゃないか、そのときに一つのポイントになるのが人事であるという書き方をされているところを私は拝見させていただきました。
それは端的に言うと天下りの問題だろうと思いますが、公団総裁は歴代通産OBが多い、あるいは開発会社の社長もかなりの数を占めている、こういう御指摘の中で、こういう点を改革していけば、あるいは改善していけば国の関与がスムーズにいくのかどうか、あるいはもっとほかに、自主開発をスムーズに進めていくための国の関与の仕方がスムーズにいくためのポイントがあるのか、その点についてお伺いをしたいと思います。
新
新井光雄#24
○新井参考人 人事の話というのはなかなか難しい話だと思っております。天下り人事がすべて悪いのかどうかと詰めていきますと、なかなか答えが出てこないんですが、ただ、李下に冠を正さずというような言葉がありますように、石油開発部門につきましては、若干といいますか、相当やはりそれが目立つということは事実だと思います。
それが実際に悪い方に機能しているのかいい方に機能しているのかはともかくとしまして、言葉を選んで言わなければならないんでしょうが、世間から見ればこれはおかしいというふうに思わざるを得ないのが現状だと思います。アラビア石油という石油会社がありますが、その歴代社長が実質的に経済産業省のOBであるというようなことも、決して世間から見れば通常の会社というふうには言わないのはやむを得ないんだろうというふうに思っております。
この発言だけを見る →それが実際に悪い方に機能しているのかいい方に機能しているのかはともかくとしまして、言葉を選んで言わなければならないんでしょうが、世間から見ればこれはおかしいというふうに思わざるを得ないのが現状だと思います。アラビア石油という石油会社がありますが、その歴代社長が実質的に経済産業省のOBであるというようなことも、決して世間から見れば通常の会社というふうには言わないのはやむを得ないんだろうというふうに思っております。
鈴
鈴木康友#25
○鈴木(康)委員 今回、特殊会社についての法案は出てきていないんですが、いずれこれは出てくるでしょう。
その考え方でいきますと、特殊会社をつくって、その傘下に今ある優良な開発会社をおさめて、軌道に乗った時点で、これは一〇〇%政府が株を保有しているものを放出して完全民営化を果たしていく、そういう一つの流れが考えられているわけですが、このやり方で本当にいわゆる和製メジャーなる強力な上流部門における開発会社というものができるのかどうか。
先ほど新井参考人は、今回がそういうきちっとした開発会社をつくっていく最後のチャンスだというお話もありましたが、今の考え方でそうしたものがうまくいくのかどうか、この点について十市参考人と新井参考人からお話をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →その考え方でいきますと、特殊会社をつくって、その傘下に今ある優良な開発会社をおさめて、軌道に乗った時点で、これは一〇〇%政府が株を保有しているものを放出して完全民営化を果たしていく、そういう一つの流れが考えられているわけですが、このやり方で本当にいわゆる和製メジャーなる強力な上流部門における開発会社というものができるのかどうか。
先ほど新井参考人は、今回がそういうきちっとした開発会社をつくっていく最後のチャンスだというお話もありましたが、今の考え方でそうしたものがうまくいくのかどうか、この点について十市参考人と新井参考人からお話をお伺いしたいと思います。
十
十市勉#26
○十市参考人 一つは、やはり石油開発というのは大変リスクの高い、グローバルな、極めて国際競争の激しい世界でございますから、これまでのように、日の丸原油という名前に象徴されますように、日本勢だけでやるのが本当にいいのかどうかという点をもう一度考えるべきだと思います。
最近の例で申し上げれば、日産のゴーンさんですとかワールドカップのトルシエさんじゃないですけれども、いわゆるそういう経営のプロであれば必ずしも日本の国籍にこだわらずやるというようなことも、一つのやり方として、グローバルな競争に勝っていくためには、そういうことも視野に入れてやっていくべきではないかというように思っております。
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新
新井光雄#27
○新井参考人 見通しをつけるのは非常に難しいことと思います。
石油公団発足以来三十数年の成果というのはあるわけですが、今になってこれでうまくいくんだという保証はできないかもしれませんが、私が最後の機会というふうに言っているのは、本当にこのときをずるずると逃してしまった場合には一体どうなるのかということをきちんと判断しておかなければならないということでして、そういう言い方をすると、評価すれば五分五分だという以外にはありません。
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鈴
鈴木康友#28
○鈴木(康)委員 磯野参考人にお伺いをしたいと思うんですが、特殊会社のもとに開発会社が結集をされ、ある意味で巨大な企業体ができるということに対しては、民間事業者としてどのようにこれを考えられているのか。強力な商売がたきが出てくると考えるのか、あるいは一つの牽引車が日本に誕生するからこれは好ましいことだというふうに考えられるのか、その点についてお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →磯
磯野啓#29
○磯野参考人 私は、先ほど申し上げましたとおり、やはり中核企業グループといいますか、ある力がある企業が日本の石油開発というのをやっていくことが必要だというふうに思っております。
ただ、今度の特殊会社につきましては、なかなかイメージがわきませんので、これがどうだということはちょっと申しかねるわけでございますが、後段の御質問の、仮にそれが中核グループといたしますと、これが商売がたきになるのか牽引車になるのか、これは、どっちかというと僕は後者だと思っております。
と申しますのは、自動車業界とかのようにシェア争いをするとかゼロサムじゃないわけですね、我々の業界は。ですから、公団の支援も若干減ってくるという中でやっていくとすれば、やはり国内にリスク分散のためにパートナーを求めなきゃならないとか、そういうような問題もいろいろありますので、そういう面では後者だろうというふうに思っております。
この発言だけを見る →ただ、今度の特殊会社につきましては、なかなかイメージがわきませんので、これがどうだということはちょっと申しかねるわけでございますが、後段の御質問の、仮にそれが中核グループといたしますと、これが商売がたきになるのか牽引車になるのか、これは、どっちかというと僕は後者だと思っております。
と申しますのは、自動車業界とかのようにシェア争いをするとかゼロサムじゃないわけですね、我々の業界は。ですから、公団の支援も若干減ってくるという中でやっていくとすれば、やはり国内にリスク分散のためにパートナーを求めなきゃならないとか、そういうような問題もいろいろありますので、そういう面では後者だろうというふうに思っております。