経済産業委員会
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会
会議録情報#0
平成十四年十一月二十日(水曜日)
午前九時三十分開議
出席委員
委員長 村田 吉隆君
理事 阪上 善秀君 理事 下地 幹郎君
理事 竹本 直一君 理事 谷畑 孝君
理事 鈴木 康友君 理事 田中 慶秋君
理事 河上 覃雄君 理事 土田 龍司君
小此木八郎君 梶山 弘志君
小泉 龍司君 佐藤 剛男君
桜田 義孝君 中山 成彬君
西川 公也君 林 義郎君
平井 卓也君 増原 義剛君
松島みどり君 森 英介君
山本 明彦君 渡辺 博道君
生方 幸夫君 小沢 鋭仁君
川端 達夫君 北橋 健治君
後藤 茂之君 中山 義活君
松原 仁君 山田 敏雅君
山村 健君 漆原 良夫君
福島 豊君 工藤堅太郎君
大森 猛君 塩川 鉄也君
大島 令子君 井上 喜一君
宇田川芳雄君
…………………………………
経済産業大臣 平沼 赳夫君
経済産業副大臣 西川太一郎君
経済産業大臣政務官 桜田 義孝君
経済産業大臣政務官 西川 公也君
政府参考人
(資源エネルギー庁原子力
安全・保安院長) 佐々木宜彦君
参考人
(新潟県知事) 平山 征夫君
参考人
(福島県双葉町長) 岩本 忠夫君
参考人
(東京大学大学院工学系研
究科教授) 近藤 駿介君
経済産業委員会専門員 鈴木 正直君
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第七〇号)
独立行政法人原子力安全基盤機構法案(内閣提出第七一号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時三十分開議
出席委員
委員長 村田 吉隆君
理事 阪上 善秀君 理事 下地 幹郎君
理事 竹本 直一君 理事 谷畑 孝君
理事 鈴木 康友君 理事 田中 慶秋君
理事 河上 覃雄君 理事 土田 龍司君
小此木八郎君 梶山 弘志君
小泉 龍司君 佐藤 剛男君
桜田 義孝君 中山 成彬君
西川 公也君 林 義郎君
平井 卓也君 増原 義剛君
松島みどり君 森 英介君
山本 明彦君 渡辺 博道君
生方 幸夫君 小沢 鋭仁君
川端 達夫君 北橋 健治君
後藤 茂之君 中山 義活君
松原 仁君 山田 敏雅君
山村 健君 漆原 良夫君
福島 豊君 工藤堅太郎君
大森 猛君 塩川 鉄也君
大島 令子君 井上 喜一君
宇田川芳雄君
…………………………………
経済産業大臣 平沼 赳夫君
経済産業副大臣 西川太一郎君
経済産業大臣政務官 桜田 義孝君
経済産業大臣政務官 西川 公也君
政府参考人
(資源エネルギー庁原子力
安全・保安院長) 佐々木宜彦君
参考人
(新潟県知事) 平山 征夫君
参考人
(福島県双葉町長) 岩本 忠夫君
参考人
(東京大学大学院工学系研
究科教授) 近藤 駿介君
経済産業委員会専門員 鈴木 正直君
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第七〇号)
独立行政法人原子力安全基盤機構法案(内閣提出第七一号)
————◇—————
村
村田吉隆#1
○村田委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案の両案を議題といたします。
これより質疑に入ります。
本日は、参考人として、新潟県知事平山征夫君、福島県双葉町長岩本忠夫君、東京大学大学院工学系研究科教授近藤駿介君、以上三名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言ごあいさつ申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、参考人各位からお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言くださいますようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、御了承願います。
それでは、まず平山参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →内閣提出、電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案の両案を議題といたします。
これより質疑に入ります。
本日は、参考人として、新潟県知事平山征夫君、福島県双葉町長岩本忠夫君、東京大学大学院工学系研究科教授近藤駿介君、以上三名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言ごあいさつ申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、参考人各位からお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。
なお、念のため申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を得て御発言くださいますようお願いいたします。また、参考人から委員に対して質疑をすることはできないことになっておりますので、御了承願います。
それでは、まず平山参考人にお願いいたします。
平
平山征夫#2
○平山参考人 おはようございます。新潟県知事の平山でございます。
私は、新潟県の柏崎の出身でありますけれども、現在、新潟県そしてまた柏崎では、胸にこの青いリボンをつけておりますけれども、この東京電力の不正事件とあわせまして拉致問題が大変大きな話題となっています。そのこともありまして、ややこの東京電力の不正事件が、ニュースバリューとして拉致事件の陰に隠れている嫌いがございますけれども、私どもにとりましては大変大きな問題だというふうに思っております。
GE社からの内部告発がありましたけれども、そのことが対外的に発表されるその日まで、直前まで知らない状態でございました。そして、そういう間、刈羽村の村長は、プルサーマルについての地元の集会を二十回開催し、意向集約に努めておったわけであります。そして、最後の集会のその日に、この内部告発の問題が表に出てまいりました。何のためにプルサーマル問題の集会を開いておったのかむなしい感じがするという刈羽村長の言葉は、実感をそのままあらわしていたかと思います。
安全確保においては、立地の大前提がそこにあるわけでありまして、安全管理に関する虚偽、不正ということは、それだけで長年築いてきた地元との信頼関係が根底から覆ったわけであります。
原子力発電という特性を考えますと、その内容の重さ、軽さにかかわらず、虚偽の報告に基づいて安全が図られたということについては、その信用が根底から崩れるということであります。特に、その後起こりました格納容器の漏えい検査の問題については違法行為でありまして、安全に直接かかわる点では、それまでの次元とは異なる悪質なものであるというふうに受けとめております。
なぜこうした事件が引き起こされたのか、事件の全貌の徹底的な解明、究明と同時に、なぜこういう不正が起こったのか、真の原因の究明なくして適切な再発防止対策はないものというふうに考えております。
立地地域住民の不安と東京電力の責任について申し上げたいと思います。
私どもとしては、問題はいまだ何も終わっていないというふうに思っております。一連の不正によりまして、立地地域の住民は、かつてない不安とそして不信を覚えております。全号機についてできるだけ速やかに再点検を行っていただきたいというのが偽らざる住民の心情であります。これは最低限の責任であり、信頼回復に向かっての第一歩がそこから始まる。そしてまた、国は、みずからの責任をもって、その点検状況を確認の上、その結果を県民、国民に知らせていただきたいというふうに思います。これは新潟県議会だけではなくて、立地市村議会そして住民の総意であります。
そして、原子力の安全は、これまで、国による規制と事業者の誠実なる自主点検活動がそのもとでありました。しかし、一連の不祥事でその両面が不備、不明確であったという実態があったわけでありまして、その意味では、事業者のみならず、国の信頼も地元の住民からは失われてしまったということを御自覚いただきたいというふうに思っております。
今回の法改正案では、定期自主検査を法的に位置づけるということ、それから罰則を強化するということが打ち出されております。事業者による自主点検をめぐる取り扱いが制度上不明確であったということが今回の事件の背景になっていることを考えますと、その措置は必要であるというふうに思います。
しかし、このことが必ずしも事業者側だけに非があったということを示すものではなくて、国への通報制度、そしてその運用が不明確であったということも問題点としてあることも事実であります。国の責任に帰する要因が少なからずあったことを指摘しておきたいというふうに思います。
また、これらの規制措置の強化によります効果にはおのずから限界があります。事業者による主体的な、誠実な安全管理を担保するいわゆる企業倫理がきちんと果たされるということが担保される第三の枠組み、企業内でのダブルチェックあるいは情報の公開等々における措置も必要であるというふうに思います。その意味で、発電所地域情報会議の設置ということが議論され、その中に地域住民、特に反対派の人たちも入れたらどうかという議論が出ているのは、一つの検討すべき内容だというふうに思います。
運転開始後のいわゆる維持基準の議論がされております。自主点検等々で発見されたひび割れ等に対しまして、科学的見地から安全性の評価を行い、そして対策と検討を実施することについては、私としては、その必要性については基本的には理解をしている立場であります。設置時における基準が運転開始後もずっと守られていくこと自体はあり得ないわけでありますから、運転開始後のルールについてきちんと定めておくことが必要であるということは、そのとおりだと思います。
そうした基準は、欧米各国でも早くから採用されておりますし、我が国においても議論が始まっておったところでありますけれども、逆に言えば、原子力発電が運転開始後今日までの長い期間、なぜこのことが議論され、定められておらなかったのか、そのことについて、むしろ不作為とも言える事柄ではないかという思いをしておるところであります。
しかし、この時点において、今このことが議論されていることに対して、地元住民からは、不安感があることも事実であります。押しなべて新品同様の機能を維持するということを絶対条件としてもし求めてきたということであるならば、国民にとって、維持基準の採用は安全性として見れば後退というふうに映るわけでありまして、不安を惹起することはある意味で当然のことであります。なぜよりによってこの時期なのかという疑問もあります。
その批判に対して、その必要性を含め、安全の確保に関する科学的でオープンな議論が十分にされるということ、その結果が国民に適切に説明され、そして理解が図られるということがなければ、立地住民といたしましては、この時期において、そのことよりも、今回の不正事件の全容が解明され、その原因が究明されることがまず第一であるという声が強くなるだろうというふうに思います。
そして、今回の一連の事件は、安全規制に一元的な権限を持ってその責任を負っておりました国の規制のあり方にも多くの問題があったことを示しているように思います。
具体的には、自主点検の位置づけ、そして、その結果の取り扱い、それに対する不明確さ、さらには、事業者の自主保安活動に対するチェック体制の不備等々であります。これらの個々の問題に対する法制面での対応といたしまして今回の法律改正が提案されているものというふうに理解しております。
しかし、今最も問われておりますのは、原子力の安全確保に対し失われてしまった信頼をどう取り戻していくかということであります。
安全の確保は、原子力施設が立地、存在することの大前提であります。新潟県は、これまで一貫いたしまして、安全の確保が図られるということ、そして地元の住民の理解が得られるということ、この二つを条件に、前提に、国のエネルギー政策に協力をするという姿勢でまいりました。
安全に責任を持つ国の地元住民に対する説明責任が果たして十分であったかどうか、このことについては、常々これまでも国に対し、表に立って安全性に一義的に責任を持っている国のみずからの口から、地元に対し安全性についての説明を行っていただきたいということを繰り返しお願いしてきた私どもにとりましては、今回の不正事件の発生を振り返ってみますと、やはりそのことが十分でなかったと言わざるを得ないのかなと思います。一連の事件で損なわれた国と事業者への地元の住民からの信頼の回復についてどう行っていくか、このことを真摯に御議論いただきたいというふうに思うわけであります。
そして、最後のよりどころであります原子力に対する安全は、それを規制する機関に対する信頼そのものであります。そしてそこには、人間同士の信頼関係というものが目に見えた形で築き上げられていかなければならないんだろうと思います。安全規制の実務を所管する原子力安全・保安院の機能の充実強化は、その意味で、もとより必要であるというふうに思います。
保安院のこれまでの取り組みには、住民の安心あるいは信頼を確保するという視点では、足りないものがあったと言わざるを得ません。今回の一連の事件の中でも、安全・保安院の対応につきましては、なるほど安全については十分の責任を持って行動していたように思いますけれども、住民に対する安心あるいは信頼という問題については、全くその概念として配慮がなかったように私には思えてなりません。
そして、そのかなめとして、安全規制に係る一つの政策の企画決定を担っております原子力安全委員会との関係におきましても、国民にはその顔が見えず、このダブルチェック体制の意味するものと、そしてその信頼性についての思いが国民、住民には全く感じられないということも、今回の問題から出てきた一つの課題ではないかと思います。
規制体制のあり方を考えていく中で、現在のダブルチェック体制が本当にきいているのかどうか、そのことについて触れれば、やはり原子力安全委員会は、保安院からの情報をもとにそれをチェックしているだけであって、一つの、独自の安全性に対する哲学なり思いを持って事に当たっていたというふうにはなかなか思えないわけでありまして、このことも含めまして、独立論そのものの議論も重要でありますけれども、ダブルチェック体制を含めた、こうした原子力安全委員会を含めたあり方についても御議論いただきたいというふうに思うわけであります。
エネルギーの問題は、すべての国民、現在この世に生きている国民の問題だけではなく、将来の世代にわたる問題であります。その意味で、国民の理解と協力なくしてはその円滑な運営はおぼつきません。原子力の利用はその柱の一つでありますけれども、私はこれまで、その政策方針について、国民的な合意の形成が必要であるということを言い続けてまいりました。しかし、いまだそのことは成り立っていないというふうに思います。
一連の事件の影響は大きく、立地計画地点を中心に、原子力のあり方そのものに対する厳しい議論が起こってくることは間違いありません。今回の不祥事は、プルサーマル問題にとどまらず、日本の今後の原子力の政策そのものに大きな影響を与えるものというふうに思っております。
冬場の電力の需要期入りを理由に、今住民から要望の出ている点検の早期実現が需要期明けまでもし延びるというようなことであれば、その対応についての不安、そして不信感が高まるように思います。最大限の節電努力をして、一日も早い、可能な限り前倒しな点検をお願い申し上げる次第であります。そのことをもって初めて信頼回復の第一歩が始まるというふうに思います。東京電力の原子炉停止点検により、首都圏におけるこの冬の電力需給に影響が出ることもあり得るという覚悟を私どもはすべきだというふうに申し上げたいと思います。
エネルギー問題は、国、事業者の、そして立地自治体だけの問題に終わらせるものではないと思います。今こそエネルギー政策に対する国民的な議論を起こし、立地市町村における、村を、町を、市を二分するような地域発展のための原子力発電の誘致が、逆に地域における大きな対立を生んできたということのみに終わることのないように、この今回の東京電力の不正事件から、改めて原子力の立地のあり方について、そして、その安全の確保についてどうあるべきか、大きな視野から御議論いただけるようお願いを申し上げまして、私の参考人としての意見陳述とさせていただきます。
御清聴どうもありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →私は、新潟県の柏崎の出身でありますけれども、現在、新潟県そしてまた柏崎では、胸にこの青いリボンをつけておりますけれども、この東京電力の不正事件とあわせまして拉致問題が大変大きな話題となっています。そのこともありまして、ややこの東京電力の不正事件が、ニュースバリューとして拉致事件の陰に隠れている嫌いがございますけれども、私どもにとりましては大変大きな問題だというふうに思っております。
GE社からの内部告発がありましたけれども、そのことが対外的に発表されるその日まで、直前まで知らない状態でございました。そして、そういう間、刈羽村の村長は、プルサーマルについての地元の集会を二十回開催し、意向集約に努めておったわけであります。そして、最後の集会のその日に、この内部告発の問題が表に出てまいりました。何のためにプルサーマル問題の集会を開いておったのかむなしい感じがするという刈羽村長の言葉は、実感をそのままあらわしていたかと思います。
安全確保においては、立地の大前提がそこにあるわけでありまして、安全管理に関する虚偽、不正ということは、それだけで長年築いてきた地元との信頼関係が根底から覆ったわけであります。
原子力発電という特性を考えますと、その内容の重さ、軽さにかかわらず、虚偽の報告に基づいて安全が図られたということについては、その信用が根底から崩れるということであります。特に、その後起こりました格納容器の漏えい検査の問題については違法行為でありまして、安全に直接かかわる点では、それまでの次元とは異なる悪質なものであるというふうに受けとめております。
なぜこうした事件が引き起こされたのか、事件の全貌の徹底的な解明、究明と同時に、なぜこういう不正が起こったのか、真の原因の究明なくして適切な再発防止対策はないものというふうに考えております。
立地地域住民の不安と東京電力の責任について申し上げたいと思います。
私どもとしては、問題はいまだ何も終わっていないというふうに思っております。一連の不正によりまして、立地地域の住民は、かつてない不安とそして不信を覚えております。全号機についてできるだけ速やかに再点検を行っていただきたいというのが偽らざる住民の心情であります。これは最低限の責任であり、信頼回復に向かっての第一歩がそこから始まる。そしてまた、国は、みずからの責任をもって、その点検状況を確認の上、その結果を県民、国民に知らせていただきたいというふうに思います。これは新潟県議会だけではなくて、立地市村議会そして住民の総意であります。
そして、原子力の安全は、これまで、国による規制と事業者の誠実なる自主点検活動がそのもとでありました。しかし、一連の不祥事でその両面が不備、不明確であったという実態があったわけでありまして、その意味では、事業者のみならず、国の信頼も地元の住民からは失われてしまったということを御自覚いただきたいというふうに思っております。
今回の法改正案では、定期自主検査を法的に位置づけるということ、それから罰則を強化するということが打ち出されております。事業者による自主点検をめぐる取り扱いが制度上不明確であったということが今回の事件の背景になっていることを考えますと、その措置は必要であるというふうに思います。
しかし、このことが必ずしも事業者側だけに非があったということを示すものではなくて、国への通報制度、そしてその運用が不明確であったということも問題点としてあることも事実であります。国の責任に帰する要因が少なからずあったことを指摘しておきたいというふうに思います。
また、これらの規制措置の強化によります効果にはおのずから限界があります。事業者による主体的な、誠実な安全管理を担保するいわゆる企業倫理がきちんと果たされるということが担保される第三の枠組み、企業内でのダブルチェックあるいは情報の公開等々における措置も必要であるというふうに思います。その意味で、発電所地域情報会議の設置ということが議論され、その中に地域住民、特に反対派の人たちも入れたらどうかという議論が出ているのは、一つの検討すべき内容だというふうに思います。
運転開始後のいわゆる維持基準の議論がされております。自主点検等々で発見されたひび割れ等に対しまして、科学的見地から安全性の評価を行い、そして対策と検討を実施することについては、私としては、その必要性については基本的には理解をしている立場であります。設置時における基準が運転開始後もずっと守られていくこと自体はあり得ないわけでありますから、運転開始後のルールについてきちんと定めておくことが必要であるということは、そのとおりだと思います。
そうした基準は、欧米各国でも早くから採用されておりますし、我が国においても議論が始まっておったところでありますけれども、逆に言えば、原子力発電が運転開始後今日までの長い期間、なぜこのことが議論され、定められておらなかったのか、そのことについて、むしろ不作為とも言える事柄ではないかという思いをしておるところであります。
しかし、この時点において、今このことが議論されていることに対して、地元住民からは、不安感があることも事実であります。押しなべて新品同様の機能を維持するということを絶対条件としてもし求めてきたということであるならば、国民にとって、維持基準の採用は安全性として見れば後退というふうに映るわけでありまして、不安を惹起することはある意味で当然のことであります。なぜよりによってこの時期なのかという疑問もあります。
その批判に対して、その必要性を含め、安全の確保に関する科学的でオープンな議論が十分にされるということ、その結果が国民に適切に説明され、そして理解が図られるということがなければ、立地住民といたしましては、この時期において、そのことよりも、今回の不正事件の全容が解明され、その原因が究明されることがまず第一であるという声が強くなるだろうというふうに思います。
そして、今回の一連の事件は、安全規制に一元的な権限を持ってその責任を負っておりました国の規制のあり方にも多くの問題があったことを示しているように思います。
具体的には、自主点検の位置づけ、そして、その結果の取り扱い、それに対する不明確さ、さらには、事業者の自主保安活動に対するチェック体制の不備等々であります。これらの個々の問題に対する法制面での対応といたしまして今回の法律改正が提案されているものというふうに理解しております。
しかし、今最も問われておりますのは、原子力の安全確保に対し失われてしまった信頼をどう取り戻していくかということであります。
安全の確保は、原子力施設が立地、存在することの大前提であります。新潟県は、これまで一貫いたしまして、安全の確保が図られるということ、そして地元の住民の理解が得られるということ、この二つを条件に、前提に、国のエネルギー政策に協力をするという姿勢でまいりました。
安全に責任を持つ国の地元住民に対する説明責任が果たして十分であったかどうか、このことについては、常々これまでも国に対し、表に立って安全性に一義的に責任を持っている国のみずからの口から、地元に対し安全性についての説明を行っていただきたいということを繰り返しお願いしてきた私どもにとりましては、今回の不正事件の発生を振り返ってみますと、やはりそのことが十分でなかったと言わざるを得ないのかなと思います。一連の事件で損なわれた国と事業者への地元の住民からの信頼の回復についてどう行っていくか、このことを真摯に御議論いただきたいというふうに思うわけであります。
そして、最後のよりどころであります原子力に対する安全は、それを規制する機関に対する信頼そのものであります。そしてそこには、人間同士の信頼関係というものが目に見えた形で築き上げられていかなければならないんだろうと思います。安全規制の実務を所管する原子力安全・保安院の機能の充実強化は、その意味で、もとより必要であるというふうに思います。
保安院のこれまでの取り組みには、住民の安心あるいは信頼を確保するという視点では、足りないものがあったと言わざるを得ません。今回の一連の事件の中でも、安全・保安院の対応につきましては、なるほど安全については十分の責任を持って行動していたように思いますけれども、住民に対する安心あるいは信頼という問題については、全くその概念として配慮がなかったように私には思えてなりません。
そして、そのかなめとして、安全規制に係る一つの政策の企画決定を担っております原子力安全委員会との関係におきましても、国民にはその顔が見えず、このダブルチェック体制の意味するものと、そしてその信頼性についての思いが国民、住民には全く感じられないということも、今回の問題から出てきた一つの課題ではないかと思います。
規制体制のあり方を考えていく中で、現在のダブルチェック体制が本当にきいているのかどうか、そのことについて触れれば、やはり原子力安全委員会は、保安院からの情報をもとにそれをチェックしているだけであって、一つの、独自の安全性に対する哲学なり思いを持って事に当たっていたというふうにはなかなか思えないわけでありまして、このことも含めまして、独立論そのものの議論も重要でありますけれども、ダブルチェック体制を含めた、こうした原子力安全委員会を含めたあり方についても御議論いただきたいというふうに思うわけであります。
エネルギーの問題は、すべての国民、現在この世に生きている国民の問題だけではなく、将来の世代にわたる問題であります。その意味で、国民の理解と協力なくしてはその円滑な運営はおぼつきません。原子力の利用はその柱の一つでありますけれども、私はこれまで、その政策方針について、国民的な合意の形成が必要であるということを言い続けてまいりました。しかし、いまだそのことは成り立っていないというふうに思います。
一連の事件の影響は大きく、立地計画地点を中心に、原子力のあり方そのものに対する厳しい議論が起こってくることは間違いありません。今回の不祥事は、プルサーマル問題にとどまらず、日本の今後の原子力の政策そのものに大きな影響を与えるものというふうに思っております。
冬場の電力の需要期入りを理由に、今住民から要望の出ている点検の早期実現が需要期明けまでもし延びるというようなことであれば、その対応についての不安、そして不信感が高まるように思います。最大限の節電努力をして、一日も早い、可能な限り前倒しな点検をお願い申し上げる次第であります。そのことをもって初めて信頼回復の第一歩が始まるというふうに思います。東京電力の原子炉停止点検により、首都圏におけるこの冬の電力需給に影響が出ることもあり得るという覚悟を私どもはすべきだというふうに申し上げたいと思います。
エネルギー問題は、国、事業者の、そして立地自治体だけの問題に終わらせるものではないと思います。今こそエネルギー政策に対する国民的な議論を起こし、立地市町村における、村を、町を、市を二分するような地域発展のための原子力発電の誘致が、逆に地域における大きな対立を生んできたということのみに終わることのないように、この今回の東京電力の不正事件から、改めて原子力の立地のあり方について、そして、その安全の確保についてどうあるべきか、大きな視野から御議論いただけるようお願いを申し上げまして、私の参考人としての意見陳述とさせていただきます。
御清聴どうもありがとうございました。拍手
村
岩
岩本忠夫#4
○岩本参考人 おはようございます。福島県双葉町長の岩本忠夫であります。
福島県の双葉地方は、現在、第一原子力発電所が六基、さらに第二原子力発電所が四基、計十基ございます。三十数年間になりますけれども、多少のトラブルはございましたが、比較的順調に、安心、安全な運転を今日まで続けてきたわけでありますけれども、八月二十九日、突然、今平山知事の方からもお話がございましたように、東京電力の一連の不正事件が発生をし、そしてそれを聞きつけることができました。
これまで地域の住民は、東京電力が、国がやることだから大丈夫だろう、こういう安心感を持ってやってきたわけでありますけれども、今回の一連の不正の問題は、安全と安心というふうに分けてみますと、安全の面では、当初から国やまた東京電力は、二十九カ所の不正の問題はありましても、安全性に影響はないということを言われてまいりました。したがって、安心の面で、多年にわたって東京電力、原子力との信頼関係を結んできました地域の者にとっては、まさに裏切られた、信頼が失墜してしまった、こういう思いを実は強くしたわけでありまして、この面が、何ともやりきれない、そういう思いをし続けているのが今日であります。
ただ、住民は比較的冷静であります。それはなぜかといったら、現在、第一、第二、十基あるうちの六基が停止中であります。そして、その停止されている原子力発電所の現況からすれば、何とはなしに地域の経済がより下降ぎみになりまして深刻な状態にあります。雇用の不安もございます。
何となく沈滞した経済状況に拍車をかけるような、そういう重い雰囲気が一方ではあるわけでありまして、原子力と共存共栄、つまり原子力と共生をしながら生きていく、これは、原子力立地でないとこの思いはちょっと理解できない面があるのではないかなというふうに思いますが、原子力立地地域として、原子力にどのようなことがあっても、そこから逃げ出したり離れたり、それを回避したりすることは全くできません。何としてもそこで生き抜いていくしかないわけであります。
そういう面から、国も東京電力もいずれはちゃんとした立ち上がりをしてくれるもの、安全性はいずれは確保してくれるもの、こういうふうに期待をしているからこそ、今そう大きな騒ぎには実はなっておりません。表面は極めて冷静な姿に実はなっているわけであります。
今東京電力が、例えば私の双葉町の場合は十七ほどの行政区がありますが、そこで毎日のように今回の不正の問題等についておわびし、同時にまた、この詳細について説明をしております。説明会を見ますと、余り多くの人たちは集まってきません。例えば私の方の行政で、年に一遍、行政懇談会なんかやりますと、四、五十人集まります。例えばそういう地域でも七、八人程度しか集まってこないんですね。いずれはちゃんとしてくれるだろうという思いが、表向き余り大きな関心を示さないということになっているんでしょうか。ともあれ、そういう状況に実はあります。
しかし、何としても、長いこと信頼関係を結んで、そういう関係で続いてきました私どもの地域の中では、何ともやりきれない気持ちでいることは確かでありまして、国や電気事業者、まさにそういう実態を十二分にとらえながら、大いに反省をし、そして今後絶対かかる不正は再び起こさない、その手だてを何としてもつくっていただきたいというのが私どもの願いであります。
今回の事業者の自主点検、これに大きな不正があった、報告をしなかった、そして隠ぺいをしたり偽造したりという事柄も中にはあったようでありまして、なぜそのような事柄が起きてしまったのか、事実はなかなかわからないところがあるわけでありますけれども、しかしそこに、国とそして電気事業者の関係の中におけるダブルチェックというものがあったのかどうか。
かつて私はこういうことを聞いたことがあります。原子力発電所運転当初でありますが、東電代行という点検があったようであります。これは恐らく国にかわって東電が自主点検をやる、点検をやるということだったのかな、今にして思えばそういう感じでいるわけでありますけれども、ともあれ、東京電力が自主点検をやったものをさらに国がある程度の、ある程度のというか、それをさらに二重にチェックをしていくという体制を今後きちんとやるべきではないのかな、こういうふうに実は思っております。
今回、電気事業法並びに核燃料物質、さらにまたこれらの原子炉の規制について法案が出されているようでありますけれども、点検をやる際にその維持基準というものが、やはり、そう性急ではなくても、そういう姿をつくって、これならば大丈夫だと、そういう検証ができるような制度があってもいいのではないか、こういうふうに私は考えております。
さらにまた、独立行政法人の原子力安全基盤機構の問題でありますが、私は、従来、推進とさらにまた規制、保安という面を区別しましても、しょせん人間がやることでありまして、表向き規制があっても、どのような独立した法人でありましても、裏でつながっていたのではどうにもならない。したがって、これは点検者もそうでありますけれども、その人間がいかに自己規制をして、そして自分の果たす役割、使命というものを十二分に認識しながら対処をするという基本的な姿勢がない限り、どのような法規制をつくりましてもそれは無に等しいということになりはしないかという危惧の念が実はあるわけであります。
したがって、私は、電気事業者の点検者においても、また国、保安院の検査官でありましても、人間として、点検者として、検査員としてどうあるべきかという人間の人格とか品格とかというものがやはり大きく問われる、今回の問題にもそういうことが一つ言えるのではないかなというふうに実は実感をしているところであります。
また一方では、今回の一連の不正の問題等について、国のエネルギー政策やまた原子力政策がこれでもって崩壊したとか、これでもって大きくつまずいたとかということを言われる方もいらっしゃいますけれども、私は、これは政策とは基本的に違う、こういうふうに実は考えておりまして、いたずらに今回の不正の問題を政策の問題にすりかえてしまうというのはやはりおかしいんじゃないかな、こういうふうに自分なりに実は感じているところであります。
ともあれ、原子力はあくまでも安全でなければなりませんし、地域の方々が安心して過ごしていけるような、そういう地域、環境をつくるということが大きな使命であるというふうに実は考えております。
もう一つ、この際お願いをしておきたいことは、地域環境の整備であります。かつては、避難道路などという、避難ということをいいながら道路の整備をお願いしたいということは、余り口には出しませんでした。しかし、近年は、どうしても万々が一に備えてそのような道路、周辺の道路の整備や何かをぜひともお願いしたい、こういうことを申し上げてまいりました。常磐自動車道の問題も一つであります。さらにまた浜街道、広野小高線という道路がありますが、これらの道路の整備についても同様であります。
さらにもう一つ、横軸としまして、福島県の二本松から双葉地域にかける阿武隈山系横断道路という、これはまだ印も何もついておりませんけれども、私たちは、これは避難道路、つまり横軸の骨格の道路としてどうしても必要だ、こういうことでお願いをしているところでありまして、どうぞ御理解をいただきたいというふうに考えております。
今回の事故を振り返ってみますと、かつて茨城県東海村のジェー・シー・オーの事故、この教訓が果たして生かされているのかどうかということを痛切に感じております。その際に深谷通産大臣が私の方に参りまして、ジェー・シー・オーの施設と原子力発電所の施設は違う、原子力の施設は多重防護策をとっていて、万々が一の事故があっても完全に放射能物質を封じ込めることができる、だから安全である、こういうことを明言されていたようでありますけれども、私も、これには決して逆らうつもりはありませんし、そういう原子炉の体制にはできている、こういうふうに考えておりますけれども、かつての事柄について、十二分それを教訓としてこれから原子力行政に生かしていただきたいとお願いを申し上げまして、私の意見陳述にかえさせていただきます。
ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →福島県の双葉地方は、現在、第一原子力発電所が六基、さらに第二原子力発電所が四基、計十基ございます。三十数年間になりますけれども、多少のトラブルはございましたが、比較的順調に、安心、安全な運転を今日まで続けてきたわけでありますけれども、八月二十九日、突然、今平山知事の方からもお話がございましたように、東京電力の一連の不正事件が発生をし、そしてそれを聞きつけることができました。
これまで地域の住民は、東京電力が、国がやることだから大丈夫だろう、こういう安心感を持ってやってきたわけでありますけれども、今回の一連の不正の問題は、安全と安心というふうに分けてみますと、安全の面では、当初から国やまた東京電力は、二十九カ所の不正の問題はありましても、安全性に影響はないということを言われてまいりました。したがって、安心の面で、多年にわたって東京電力、原子力との信頼関係を結んできました地域の者にとっては、まさに裏切られた、信頼が失墜してしまった、こういう思いを実は強くしたわけでありまして、この面が、何ともやりきれない、そういう思いをし続けているのが今日であります。
ただ、住民は比較的冷静であります。それはなぜかといったら、現在、第一、第二、十基あるうちの六基が停止中であります。そして、その停止されている原子力発電所の現況からすれば、何とはなしに地域の経済がより下降ぎみになりまして深刻な状態にあります。雇用の不安もございます。
何となく沈滞した経済状況に拍車をかけるような、そういう重い雰囲気が一方ではあるわけでありまして、原子力と共存共栄、つまり原子力と共生をしながら生きていく、これは、原子力立地でないとこの思いはちょっと理解できない面があるのではないかなというふうに思いますが、原子力立地地域として、原子力にどのようなことがあっても、そこから逃げ出したり離れたり、それを回避したりすることは全くできません。何としてもそこで生き抜いていくしかないわけであります。
そういう面から、国も東京電力もいずれはちゃんとした立ち上がりをしてくれるもの、安全性はいずれは確保してくれるもの、こういうふうに期待をしているからこそ、今そう大きな騒ぎには実はなっておりません。表面は極めて冷静な姿に実はなっているわけであります。
今東京電力が、例えば私の双葉町の場合は十七ほどの行政区がありますが、そこで毎日のように今回の不正の問題等についておわびし、同時にまた、この詳細について説明をしております。説明会を見ますと、余り多くの人たちは集まってきません。例えば私の方の行政で、年に一遍、行政懇談会なんかやりますと、四、五十人集まります。例えばそういう地域でも七、八人程度しか集まってこないんですね。いずれはちゃんとしてくれるだろうという思いが、表向き余り大きな関心を示さないということになっているんでしょうか。ともあれ、そういう状況に実はあります。
しかし、何としても、長いこと信頼関係を結んで、そういう関係で続いてきました私どもの地域の中では、何ともやりきれない気持ちでいることは確かでありまして、国や電気事業者、まさにそういう実態を十二分にとらえながら、大いに反省をし、そして今後絶対かかる不正は再び起こさない、その手だてを何としてもつくっていただきたいというのが私どもの願いであります。
今回の事業者の自主点検、これに大きな不正があった、報告をしなかった、そして隠ぺいをしたり偽造したりという事柄も中にはあったようでありまして、なぜそのような事柄が起きてしまったのか、事実はなかなかわからないところがあるわけでありますけれども、しかしそこに、国とそして電気事業者の関係の中におけるダブルチェックというものがあったのかどうか。
かつて私はこういうことを聞いたことがあります。原子力発電所運転当初でありますが、東電代行という点検があったようであります。これは恐らく国にかわって東電が自主点検をやる、点検をやるということだったのかな、今にして思えばそういう感じでいるわけでありますけれども、ともあれ、東京電力が自主点検をやったものをさらに国がある程度の、ある程度のというか、それをさらに二重にチェックをしていくという体制を今後きちんとやるべきではないのかな、こういうふうに実は思っております。
今回、電気事業法並びに核燃料物質、さらにまたこれらの原子炉の規制について法案が出されているようでありますけれども、点検をやる際にその維持基準というものが、やはり、そう性急ではなくても、そういう姿をつくって、これならば大丈夫だと、そういう検証ができるような制度があってもいいのではないか、こういうふうに私は考えております。
さらにまた、独立行政法人の原子力安全基盤機構の問題でありますが、私は、従来、推進とさらにまた規制、保安という面を区別しましても、しょせん人間がやることでありまして、表向き規制があっても、どのような独立した法人でありましても、裏でつながっていたのではどうにもならない。したがって、これは点検者もそうでありますけれども、その人間がいかに自己規制をして、そして自分の果たす役割、使命というものを十二分に認識しながら対処をするという基本的な姿勢がない限り、どのような法規制をつくりましてもそれは無に等しいということになりはしないかという危惧の念が実はあるわけであります。
したがって、私は、電気事業者の点検者においても、また国、保安院の検査官でありましても、人間として、点検者として、検査員としてどうあるべきかという人間の人格とか品格とかというものがやはり大きく問われる、今回の問題にもそういうことが一つ言えるのではないかなというふうに実は実感をしているところであります。
また一方では、今回の一連の不正の問題等について、国のエネルギー政策やまた原子力政策がこれでもって崩壊したとか、これでもって大きくつまずいたとかということを言われる方もいらっしゃいますけれども、私は、これは政策とは基本的に違う、こういうふうに実は考えておりまして、いたずらに今回の不正の問題を政策の問題にすりかえてしまうというのはやはりおかしいんじゃないかな、こういうふうに自分なりに実は感じているところであります。
ともあれ、原子力はあくまでも安全でなければなりませんし、地域の方々が安心して過ごしていけるような、そういう地域、環境をつくるということが大きな使命であるというふうに実は考えております。
もう一つ、この際お願いをしておきたいことは、地域環境の整備であります。かつては、避難道路などという、避難ということをいいながら道路の整備をお願いしたいということは、余り口には出しませんでした。しかし、近年は、どうしても万々が一に備えてそのような道路、周辺の道路の整備や何かをぜひともお願いしたい、こういうことを申し上げてまいりました。常磐自動車道の問題も一つであります。さらにまた浜街道、広野小高線という道路がありますが、これらの道路の整備についても同様であります。
さらにもう一つ、横軸としまして、福島県の二本松から双葉地域にかける阿武隈山系横断道路という、これはまだ印も何もついておりませんけれども、私たちは、これは避難道路、つまり横軸の骨格の道路としてどうしても必要だ、こういうことでお願いをしているところでありまして、どうぞ御理解をいただきたいというふうに考えております。
今回の事故を振り返ってみますと、かつて茨城県東海村のジェー・シー・オーの事故、この教訓が果たして生かされているのかどうかということを痛切に感じております。その際に深谷通産大臣が私の方に参りまして、ジェー・シー・オーの施設と原子力発電所の施設は違う、原子力の施設は多重防護策をとっていて、万々が一の事故があっても完全に放射能物質を封じ込めることができる、だから安全である、こういうことを明言されていたようでありますけれども、私も、これには決して逆らうつもりはありませんし、そういう原子炉の体制にはできている、こういうふうに考えておりますけれども、かつての事柄について、十二分それを教訓としてこれから原子力行政に生かしていただきたいとお願いを申し上げまして、私の意見陳述にかえさせていただきます。
ありがとうございました。拍手
村
近
近藤駿介#6
○近藤参考人 おはようございます。近藤でございます。本日はお招きいただきましてありがとうございます。光栄に存じます。
私は、お手元の資料に従いまして、三点について意見を申し上げます。
第一は、御審議いただいている法案提出の原因となりました問題の発生要因についての私見でございます。
私は、この原因の第一は、原子炉設置者が、原子炉施設の安全確保活動の社内における管理と検証を行ういわゆる品質保証体制、これを整備、機能させることを怠っていたということ。そしてまた、一九九一年、美浜発電所の蒸気発生器細管破断事故が起きたわけですが、このときに通産省は、この品質保証体制を経営のトップに属するものとして整備することを全国の原子力発電所設置者に提言したわけでございますが、その後のフォローアップを怠っていたのではないかということを指摘したい。
それから第二は、規制当局が当時、保安検査制度を持たない、それから専門技術的な面で行政資源が不足していたこともあるのでしょうか、安全性を定量化する有力な手段として国際的評価を確立しております確率論的リスク評価、これを重視していなかったということもありまして、その重要な入力となる点検結果や補修活動のデータが持つ規制政策上の意義、これに対する認識が現在より希薄であった。したがって、発電所に運転管理専門官を常駐させていたのにもかかわらず、専門官を通じてこの種のデータを体系的に収集、活用するという活動を行っておらなかった。したがって、結果として、そうした設置者のこの種のレベルの保安活動についての不正を知り得なかったということなのかなということを思っております。
それから三番目。規制当局は、運転に支障を与えるおそれがある等のあいまいな表現を持つ報告基準を制定しておったり、また、先ほど来御指摘のように、周辺諸国も既に採用し国際常識になっています学術上の知見を踏まえたいわゆる維持基準、この制定を怠って、いわゆる使用前検査の基準を運用によってその維持基準として使うという、規制にかかわる技術的判断の基準というのは、最新の知見に基づき明確にすることというのが基本原則でございますが、この原則に対する忠実さを欠いていたということ。また、私ども関係学会におきましても、このような事態を改善することを求めるとか、あるいは積極的に基準の改正案を学会の規格として提案する、そういう努力を当時は少なくとも怠っていたということも反省として申し上げるべきと思います。
それから四番目。これは申告制度に関することでございますが、国会によって九九年に新設された安全情報申告制度について、その運用のあるべき姿を広く専門家を集めて検討して体制を整備し、これを的確に運用するという努力がいささか不十分であったということなのかなということが申し上げられると思います。
第二に申し上げたいことは、この問題の再発防止を図るときの基本的考え方でございます。
その第一は、規制当局には、原子炉が安全に運転されているということを運転者とは独立に保証する責任がある。それから第二として、運転者によい安全文化を期待するには、規制当局自身がよい振る舞いをしなくてはならない。これは、国際原子力機関等で決められています基本安全原則にもうたわれています国際通念というふうに私は思うわけですが、このことを基本原則として行動しなければならないということを申し上げたい。
そうすれば、当然のことながら、政府は規制当局に、このことを可能ならしめる適切な行政資源、特に調査、分析、検査等の専門的技術能力を整備するべきでありましょうし、一方、規制当局は、法の定める説明責任の観点から、規制すべき事項と規制しない事項の区別や、合理的かつ明確な安全基準を、最新の知見を踏まえてその妥当性を社会に説明しつつ制定して、以上をあわせて、効果的かつ効率的な行政活動を行うべくということが指摘できることになるわけです。
第二の基本原則は、設置者の実施する安全確保活動の最大の顧客、最近の品質保証活動では顧客満足ということが重視されますが、最大の顧客は発電所の存在する地域社会であるということを原則とすべしということです。そうしますと、当然のことながら、顧客満足等を目指す設置者の品質保証活動というものにおいては、点検結果とか、あるいは付随するさまざまな補修活動等の安全確保活動の内容を地域社会に対して公開し、丁寧に説明し、その意見をみずからの活動にフィードバックしていく、こういう地域社会におけるコミュニケーション活動を最も重視すべきということがおのずから導かれるからであります。
それから第三に申し上げたいのは、政府に求められる具体的再発防止対策ですが、これは四つから成ります。
一つは、設置者が定めて、規制当局が原子力規制法等に従って災害の防止上十分な内容であることを条件に認可する保安規定に、設置者の安全確保活動に係る意思決定の基準とか実施体制、それから設備等の点検、ふぐあいの管理、点検結果の評価基準あるいは記録のあり方等々、さらに加えて品質保証体制、こうしたものをより詳細に規定するということが重要ではないかというふうに考えます。
第二は、規制当局は、そうして詳細に定められました保安規定に従って、当然のことながら設置者がなす安全確保活動あるいは品質保証活動、これが適切に行われることをみずから確信し国民に説明できる、それを確信するのに必要な限りにおいて、いつでも、どこでも、どこまでも検査する、あるいは監査する、そういう権限を有しているということを明確にした上で、具体的には、当然のことながら、統計的あるいは俗に言う抜き打ち的手法も含めまして、最も効果的にその検査、監査をするということが大事ではないかということを申し上げたい。
それから三番目は、規制当局というのは、規制判断に係る技術基準は、安全に関して権限を付託されているわけでございますから、そのリスクを低減する効果の大きさを物差しとして、あいまいさのないものにするということ。そして、その制定に当たっては、公正、公開、公平の原則を踏まえたプロセスで利害関係者の意見を十分参酌して積極的に新知見を取り入れて行うということ。そして、関係学会では、普通こういう基準というのは五年ごとに必ず見直すという見直し規定を持っておりますので、そういう意味では、最新の知見を踏まえて制定されているものが学会知見である、ですから、そうしたものを積極的に活用するということが大事ではないかというふうに考えるわけであります。
これは、先ほど維持基準のお話がありましたけれども、維持基準についても、そうした意味では、現在学会が既にそうした案を用意しているところでございますので、こうしたものを早急に活用して、国民の理解を得つつ制定していくべきと考えるところでございます。
それから四番目。保安院は、二〇〇一年一月の設立以来、国民の安全を守る「強い使命感」「科学的・合理的な判断」「業務執行の透明性」「中立性・公正性」を行動規範に据えまして、国民への説明責任を果たすべく、リレーショナルマネジメントを導入して信頼を得るべくの努力をしているというふうに評価をするわけでございます。
しかしどうも、やはりリスク情報の活用とか基準の整備等に迷いやらおくれがあるところは皆様の御指摘するところでありまして、これは結局のところ、専門的技術能力と申しましょうか、そういう行政資源が不足しているというふうに考えるべきではないか。
したがって、今後、皆様の期待にこたえた十分な規制活動をなすといたしますと、それが原子力発電所の計画的な運用を妨げるものであってはならないわけでありまして、そういう意味で十分な規制活動の配慮をお願いしたいというふうに考えるわけでございます。
終わりに当たりまして、原子力発電というのは、我が国の電力供給の三分の一を既に担っており、今後もエネルギー自給率の向上と、それから二酸化炭素の排出量の小さいエネルギー供給システムを我が国に構築していく上で大きな役割を果たすというふうに期待されているところでございます。
また、国際核不拡散体制の強化にコミットしている我が国におきまして、二国間協定やら国際条約の求める国際約束を踏まえて計画されたプルサーマル計画の着実な実施というのは、我が国の国際的信用にかかわる重大な責務でありまして、今回のことによってこれが大幅に遅延するということは、最近顕在化した北朝鮮の核開発問題に対応しなければならない我が国の国際的立場を弱めかねないなど、我が国の国際的信用にかかわる重大な課題というふうに考えるわけでございます。
したがって、今回の問題で失墜しました我が国の原子力安全確保体制に対する国民の信頼は早急に回復されるべきであると考えまして、その方策として、この政府提出の二つの法律案は最低限必要不可欠なものと考えておりますことを申し上げて、意見陳述を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →私は、お手元の資料に従いまして、三点について意見を申し上げます。
第一は、御審議いただいている法案提出の原因となりました問題の発生要因についての私見でございます。
私は、この原因の第一は、原子炉設置者が、原子炉施設の安全確保活動の社内における管理と検証を行ういわゆる品質保証体制、これを整備、機能させることを怠っていたということ。そしてまた、一九九一年、美浜発電所の蒸気発生器細管破断事故が起きたわけですが、このときに通産省は、この品質保証体制を経営のトップに属するものとして整備することを全国の原子力発電所設置者に提言したわけでございますが、その後のフォローアップを怠っていたのではないかということを指摘したい。
それから第二は、規制当局が当時、保安検査制度を持たない、それから専門技術的な面で行政資源が不足していたこともあるのでしょうか、安全性を定量化する有力な手段として国際的評価を確立しております確率論的リスク評価、これを重視していなかったということもありまして、その重要な入力となる点検結果や補修活動のデータが持つ規制政策上の意義、これに対する認識が現在より希薄であった。したがって、発電所に運転管理専門官を常駐させていたのにもかかわらず、専門官を通じてこの種のデータを体系的に収集、活用するという活動を行っておらなかった。したがって、結果として、そうした設置者のこの種のレベルの保安活動についての不正を知り得なかったということなのかなということを思っております。
それから三番目。規制当局は、運転に支障を与えるおそれがある等のあいまいな表現を持つ報告基準を制定しておったり、また、先ほど来御指摘のように、周辺諸国も既に採用し国際常識になっています学術上の知見を踏まえたいわゆる維持基準、この制定を怠って、いわゆる使用前検査の基準を運用によってその維持基準として使うという、規制にかかわる技術的判断の基準というのは、最新の知見に基づき明確にすることというのが基本原則でございますが、この原則に対する忠実さを欠いていたということ。また、私ども関係学会におきましても、このような事態を改善することを求めるとか、あるいは積極的に基準の改正案を学会の規格として提案する、そういう努力を当時は少なくとも怠っていたということも反省として申し上げるべきと思います。
それから四番目。これは申告制度に関することでございますが、国会によって九九年に新設された安全情報申告制度について、その運用のあるべき姿を広く専門家を集めて検討して体制を整備し、これを的確に運用するという努力がいささか不十分であったということなのかなということが申し上げられると思います。
第二に申し上げたいことは、この問題の再発防止を図るときの基本的考え方でございます。
その第一は、規制当局には、原子炉が安全に運転されているということを運転者とは独立に保証する責任がある。それから第二として、運転者によい安全文化を期待するには、規制当局自身がよい振る舞いをしなくてはならない。これは、国際原子力機関等で決められています基本安全原則にもうたわれています国際通念というふうに私は思うわけですが、このことを基本原則として行動しなければならないということを申し上げたい。
そうすれば、当然のことながら、政府は規制当局に、このことを可能ならしめる適切な行政資源、特に調査、分析、検査等の専門的技術能力を整備するべきでありましょうし、一方、規制当局は、法の定める説明責任の観点から、規制すべき事項と規制しない事項の区別や、合理的かつ明確な安全基準を、最新の知見を踏まえてその妥当性を社会に説明しつつ制定して、以上をあわせて、効果的かつ効率的な行政活動を行うべくということが指摘できることになるわけです。
第二の基本原則は、設置者の実施する安全確保活動の最大の顧客、最近の品質保証活動では顧客満足ということが重視されますが、最大の顧客は発電所の存在する地域社会であるということを原則とすべしということです。そうしますと、当然のことながら、顧客満足等を目指す設置者の品質保証活動というものにおいては、点検結果とか、あるいは付随するさまざまな補修活動等の安全確保活動の内容を地域社会に対して公開し、丁寧に説明し、その意見をみずからの活動にフィードバックしていく、こういう地域社会におけるコミュニケーション活動を最も重視すべきということがおのずから導かれるからであります。
それから第三に申し上げたいのは、政府に求められる具体的再発防止対策ですが、これは四つから成ります。
一つは、設置者が定めて、規制当局が原子力規制法等に従って災害の防止上十分な内容であることを条件に認可する保安規定に、設置者の安全確保活動に係る意思決定の基準とか実施体制、それから設備等の点検、ふぐあいの管理、点検結果の評価基準あるいは記録のあり方等々、さらに加えて品質保証体制、こうしたものをより詳細に規定するということが重要ではないかというふうに考えます。
第二は、規制当局は、そうして詳細に定められました保安規定に従って、当然のことながら設置者がなす安全確保活動あるいは品質保証活動、これが適切に行われることをみずから確信し国民に説明できる、それを確信するのに必要な限りにおいて、いつでも、どこでも、どこまでも検査する、あるいは監査する、そういう権限を有しているということを明確にした上で、具体的には、当然のことながら、統計的あるいは俗に言う抜き打ち的手法も含めまして、最も効果的にその検査、監査をするということが大事ではないかということを申し上げたい。
それから三番目は、規制当局というのは、規制判断に係る技術基準は、安全に関して権限を付託されているわけでございますから、そのリスクを低減する効果の大きさを物差しとして、あいまいさのないものにするということ。そして、その制定に当たっては、公正、公開、公平の原則を踏まえたプロセスで利害関係者の意見を十分参酌して積極的に新知見を取り入れて行うということ。そして、関係学会では、普通こういう基準というのは五年ごとに必ず見直すという見直し規定を持っておりますので、そういう意味では、最新の知見を踏まえて制定されているものが学会知見である、ですから、そうしたものを積極的に活用するということが大事ではないかというふうに考えるわけであります。
これは、先ほど維持基準のお話がありましたけれども、維持基準についても、そうした意味では、現在学会が既にそうした案を用意しているところでございますので、こうしたものを早急に活用して、国民の理解を得つつ制定していくべきと考えるところでございます。
それから四番目。保安院は、二〇〇一年一月の設立以来、国民の安全を守る「強い使命感」「科学的・合理的な判断」「業務執行の透明性」「中立性・公正性」を行動規範に据えまして、国民への説明責任を果たすべく、リレーショナルマネジメントを導入して信頼を得るべくの努力をしているというふうに評価をするわけでございます。
しかしどうも、やはりリスク情報の活用とか基準の整備等に迷いやらおくれがあるところは皆様の御指摘するところでありまして、これは結局のところ、専門的技術能力と申しましょうか、そういう行政資源が不足しているというふうに考えるべきではないか。
したがって、今後、皆様の期待にこたえた十分な規制活動をなすといたしますと、それが原子力発電所の計画的な運用を妨げるものであってはならないわけでありまして、そういう意味で十分な規制活動の配慮をお願いしたいというふうに考えるわけでございます。
終わりに当たりまして、原子力発電というのは、我が国の電力供給の三分の一を既に担っており、今後もエネルギー自給率の向上と、それから二酸化炭素の排出量の小さいエネルギー供給システムを我が国に構築していく上で大きな役割を果たすというふうに期待されているところでございます。
また、国際核不拡散体制の強化にコミットしている我が国におきまして、二国間協定やら国際条約の求める国際約束を踏まえて計画されたプルサーマル計画の着実な実施というのは、我が国の国際的信用にかかわる重大な責務でありまして、今回のことによってこれが大幅に遅延するということは、最近顕在化した北朝鮮の核開発問題に対応しなければならない我が国の国際的立場を弱めかねないなど、我が国の国際的信用にかかわる重大な課題というふうに考えるわけでございます。
したがって、今回の問題で失墜しました我が国の原子力安全確保体制に対する国民の信頼は早急に回復されるべきであると考えまして、その方策として、この政府提出の二つの法律案は最低限必要不可欠なものと考えておりますことを申し上げて、意見陳述を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
村
村
松
松島みどり#9
○松島委員 自民党の松島みどりでございます。
私は、東京選出の国会議員でございまして、一年三百六十五日のほとんどを東京電力の電力の消費者として暮らしております。そしてまた、きょうこの席に同僚議員、福島県選出の吉野正芳さんという議員からは、事あるごとに、みどりちゃん、この東京の人間が電力を使っていられるのは福島県と新潟県のおかげであると言い聞かされている、そんな状況でございます。
そうした中で、今、平山知事、そして岩本双葉町長さんのお話を伺いながら、本当に御苦労をかけつつありがたいなと、ほっとした次第でございます。
と申しますのは、これも確認させていただきたいんですが、東京電力にこのような不正なことがあった、だから今すぐ東京電力出ていってくれ、あるいは原子力などというものをやめろ、そういうおっしゃい方ではなかった。なおかつ、これから冬が寒く厳しくなってくると、早いこと再開しないと、この関東地区において、皆様方の新潟や福島県は東京電力の電力じゃないんですが、我々関東の人間が、停電をするかもしれないということまで御心配いただいたということ、本当にうれしいなと思っております。
今この点について、これを事として、原発をやめるべきだという声が、勝手に起こす人がいるわけですけれども、私はそれは無責任なことであって、原子力政策の根幹とこのチェック体制の整備というのは別のものであると考えているんですが、平山知事と岩本町長さんにもそのあたりの御確認をさせていただきたいと思っております。
この発言だけを見る →私は、東京選出の国会議員でございまして、一年三百六十五日のほとんどを東京電力の電力の消費者として暮らしております。そしてまた、きょうこの席に同僚議員、福島県選出の吉野正芳さんという議員からは、事あるごとに、みどりちゃん、この東京の人間が電力を使っていられるのは福島県と新潟県のおかげであると言い聞かされている、そんな状況でございます。
そうした中で、今、平山知事、そして岩本双葉町長さんのお話を伺いながら、本当に御苦労をかけつつありがたいなと、ほっとした次第でございます。
と申しますのは、これも確認させていただきたいんですが、東京電力にこのような不正なことがあった、だから今すぐ東京電力出ていってくれ、あるいは原子力などというものをやめろ、そういうおっしゃい方ではなかった。なおかつ、これから冬が寒く厳しくなってくると、早いこと再開しないと、この関東地区において、皆様方の新潟や福島県は東京電力の電力じゃないんですが、我々関東の人間が、停電をするかもしれないということまで御心配いただいたということ、本当にうれしいなと思っております。
今この点について、これを事として、原発をやめるべきだという声が、勝手に起こす人がいるわけですけれども、私はそれは無責任なことであって、原子力政策の根幹とこのチェック体制の整備というのは別のものであると考えているんですが、平山知事と岩本町長さんにもそのあたりの御確認をさせていただきたいと思っております。
平
平山征夫#10
○平山参考人 ただいまの御質問にお答えしたいと思います。
私どもの今の状況の中で、原子力発電そのものに対する、東京電力の不正事故から、やめろという意見はほとんどないと思います。しかし、信頼関係という点では、これまで推進してきた人ほどそのショックが大きくて、今無力感から立ち上がれないでいるというのが正直なところだと思います。
それから、反対してきた人から見れば、言ってきたとおりだろうという状況でありまして、まさに本当の議論は実を言うとこれからで、できるだけ早く全号点検をしてほしい。特に、格納容器の密閉度が不正事故によって改ざんされたものであったという過去のことから、現在の数値自体が正しいのかということについては、やはり順番に一つ一つ現在の数値を国の責任において調べてほしいということであります。
こういったことの対応が遅ければ遅いほど不信感を与えますので、そのことについては、今じっと見ていますけれども、この対応いかんではさらなる不信感が出ることもありますので、早い対応をぜひとも求めたいと思いますし、今ここで議論されています法案等の審議は、先ほど近藤先生からもありましたように、必要最小限のことだと思います。
そのほかにやらなければいけないこともたくさんあると思いますので、そういったことをスピーディーに対応していただくことでないと、不信感が今より増すという方向に行きかねないという危険性があることも十分御認識いただきながら御議論いただきたいというふうに思っている次第であります。
この発言だけを見る →私どもの今の状況の中で、原子力発電そのものに対する、東京電力の不正事故から、やめろという意見はほとんどないと思います。しかし、信頼関係という点では、これまで推進してきた人ほどそのショックが大きくて、今無力感から立ち上がれないでいるというのが正直なところだと思います。
それから、反対してきた人から見れば、言ってきたとおりだろうという状況でありまして、まさに本当の議論は実を言うとこれからで、できるだけ早く全号点検をしてほしい。特に、格納容器の密閉度が不正事故によって改ざんされたものであったという過去のことから、現在の数値自体が正しいのかということについては、やはり順番に一つ一つ現在の数値を国の責任において調べてほしいということであります。
こういったことの対応が遅ければ遅いほど不信感を与えますので、そのことについては、今じっと見ていますけれども、この対応いかんではさらなる不信感が出ることもありますので、早い対応をぜひとも求めたいと思いますし、今ここで議論されています法案等の審議は、先ほど近藤先生からもありましたように、必要最小限のことだと思います。
そのほかにやらなければいけないこともたくさんあると思いますので、そういったことをスピーディーに対応していただくことでないと、不信感が今より増すという方向に行きかねないという危険性があることも十分御認識いただきながら御議論いただきたいというふうに思っている次第であります。
岩
岩本忠夫#11
○岩本参考人 お話ございましたことでありますが、確かに、今回の一連の自主点検不正の問題については大きな怒りがあったことは事実でありますけれども、これまで構築されてきました信頼の関係というものを何としてもやはり持続したい。そういう中で、我々行政者はもちろんそうでありますけれども、立地の住民としましても、エネルギーの基地として、とりわけ首都圏に電力を送る、エネルギーを供給する、そういう使命感みたいなものが何となくあるんですね。
そういう中で、日本のためにも、また自分たちの子や孫が東京に行っている、首都圏に行っている、その子供たちに不自由させないためにもという思いが多分にあると思いますね。したがって、せつないけれども、これまでの信頼関係というものを継続させたい、持続させたい、そういう思いの方がむしろ強いんじゃないでしょうか。
だから、無条件でそれを黙過するということではなくて、句読点はつけなさいと。そして、このように安全性は確立しておりますということを、そういう姿を具体的に見せて、できるだけ早い時期に立ち上げてもらいたい、平常の運転に返っていただきたい、こういうふうに実は希望しているのが実態であります。
けさの新聞なんかを見ますと、東京電力、新潟も含めて十七基あるうちに、来年の三月まで十五基とめてしまう、二基しかありません、これでは、一体どうなるのかという心配が実は私どもにあります。
くどいようでありますけれども、罪は罪として償ってもらって、そして早いところ失地回復をしてもらいたい、その願いが地域にあるということを御理解いただければ幸いであります。
この発言だけを見る →そういう中で、日本のためにも、また自分たちの子や孫が東京に行っている、首都圏に行っている、その子供たちに不自由させないためにもという思いが多分にあると思いますね。したがって、せつないけれども、これまでの信頼関係というものを継続させたい、持続させたい、そういう思いの方がむしろ強いんじゃないでしょうか。
だから、無条件でそれを黙過するということではなくて、句読点はつけなさいと。そして、このように安全性は確立しておりますということを、そういう姿を具体的に見せて、できるだけ早い時期に立ち上げてもらいたい、平常の運転に返っていただきたい、こういうふうに実は希望しているのが実態であります。
けさの新聞なんかを見ますと、東京電力、新潟も含めて十七基あるうちに、来年の三月まで十五基とめてしまう、二基しかありません、これでは、一体どうなるのかという心配が実は私どもにあります。
くどいようでありますけれども、罪は罪として償ってもらって、そして早いところ失地回復をしてもらいたい、その願いが地域にあるということを御理解いただければ幸いであります。
松
松島みどり#12
○松島委員 ありがとうございました。
平山知事がおっしゃるように、今まで原子力に理解をし推進してこられた方ほど傷ついておられているということ、そしてまた、町長さんがおっしゃいましたように、首都圏に電力を送る使命感、そして、せつない中でと言われました、本当にその重みを、私も含めて、東京で電力を消費している人間がもっと本当に自覚しなければいけないな、そういう思いでございます。
そして、近藤教授は、今回この法律改正の中核となるたたき台の委員会のまとめ役でいらっしゃったわけでございます。私、近藤委員長がおっしゃっていることの中で大事なポイントとして印象に残っていることがございます。安全の確保だけでない、信頼の確保というのが必要なのだと。
その中で二つ質問がございます。一つは、首長さんがおっしゃいました、保安院とそして原子力安全委員会との関係、これはダブルチェック機能を持つのかどうかということ。そして保安院が、企業の検査を受け入れるだけじゃだめで、自分のところとしてのしっかりとした検査をしなければいけない、その体制が実際とれるのかどうかということについての質問が一つ。
もう一つは、質問というより要望なんですが、近藤教授も東京大学において原子力の工学、これからの原子力技術を担っていく若者を育てる、教育する立場にいらっしゃいます。東京電力という会社は、今回の事件で南社長を含む役員を退陣させた。私は、これは企業としてはそれなりにすっきりした非常に早い決断だと思います。しかしながら、この原子力村、原子力の専門家だけで閉じこもって、プライドを持って、ほかの人に言ってもわからないだろうみたいな態度があったとしたら大変なことでございまして、原子力という極めて専門性の高い、そして非常に重要な分野を担っていく若い方々、そして、もちろん現場に出ておられる方々も含めて、原子力工学の専門家としてこれから精神的にも育て上げるというお気持ちを持っていただきたい。
以上、二点です。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →平山知事がおっしゃるように、今まで原子力に理解をし推進してこられた方ほど傷ついておられているということ、そしてまた、町長さんがおっしゃいましたように、首都圏に電力を送る使命感、そして、せつない中でと言われました、本当にその重みを、私も含めて、東京で電力を消費している人間がもっと本当に自覚しなければいけないな、そういう思いでございます。
そして、近藤教授は、今回この法律改正の中核となるたたき台の委員会のまとめ役でいらっしゃったわけでございます。私、近藤委員長がおっしゃっていることの中で大事なポイントとして印象に残っていることがございます。安全の確保だけでない、信頼の確保というのが必要なのだと。
その中で二つ質問がございます。一つは、首長さんがおっしゃいました、保安院とそして原子力安全委員会との関係、これはダブルチェック機能を持つのかどうかということ。そして保安院が、企業の検査を受け入れるだけじゃだめで、自分のところとしてのしっかりとした検査をしなければいけない、その体制が実際とれるのかどうかということについての質問が一つ。
もう一つは、質問というより要望なんですが、近藤教授も東京大学において原子力の工学、これからの原子力技術を担っていく若者を育てる、教育する立場にいらっしゃいます。東京電力という会社は、今回の事件で南社長を含む役員を退陣させた。私は、これは企業としてはそれなりにすっきりした非常に早い決断だと思います。しかしながら、この原子力村、原子力の専門家だけで閉じこもって、プライドを持って、ほかの人に言ってもわからないだろうみたいな態度があったとしたら大変なことでございまして、原子力という極めて専門性の高い、そして非常に重要な分野を担っていく若い方々、そして、もちろん現場に出ておられる方々も含めて、原子力工学の専門家としてこれから精神的にも育て上げるというお気持ちを持っていただきたい。
以上、二点です。よろしくお願いします。
近
近藤駿介#13
○近藤参考人 第一の点は、原子力安全委員会の持ついわゆるダブルチェックということについて、それが本当に機能しているのかという、あるいはどうしたら機能することになるのかなということかと思いますが、現在の法律上の原子力安全委員会の位置づけは、明確になっていますところは、いわゆる基本設計に関する審査、俗に一次審査と言っていますけれども、一次審査に関して、通産大臣というか所管大臣が、設置許可を与えるに当たって意見を求めるということになって、したがって、これについて、当然省庁における一次審査を踏まえて原子力安全委員会でそれをチェックする、これがダブルチェックという言葉のもとの意味なわけですね。これは、いわば法律上にあることで、これは従前からなされているところでございます。
あのジェー・シー・オー事故を踏まえまして、原子力安全委員会は、原子力安全行政一般について責任があるという観点から、みずから進んで、省庁の運転管理にかかわる審査の分野にもいわゆる監査の目を光らすということで、そういう活動を最近始めたということでございまして、そういう意味で、私の理解では、現在のシステムというか法律体系の中では、法律を拡張解釈すれば何でもできるということもある、原子力安全行政に関すること一般といえば何でもできるということもあるかもしれませんけれども、いわゆる法律を厳密に解釈する立場からしますと、安全委員会としてどこまでやっていいかということについて、必ずしも明確に定められていないというところで最大限の努力をしているのかなというふうに思います。
それから、保安院がさまざまな検査をするというところ、みずから保安院に検査能力ありやということが関連しての二番目の御質問と思いましたけれども、私は、これは全体として、先ほど申し上げたことを繰り返すことになる部分もありますけれども、Aさんが検査してBさんが検査してCさんが検査してと、検査を繰り返すことが果たして本当の意味で真実の追求に迫れるのかなということについては大変疑問を持っております。
大事なことは、検査なりの活動がきちんとした手続を経て、きちんとした検査結果等の、手続からだれがどういう作業をしたということの記録等がきちんと整備されているという環境をつくって、その上でそれを第三者の目で見るとか、そういう監査の機能をちゃんとする。いわゆるISOの品質保証マネジメントの仕組みは国際的にもそういうルールになっているわけでありますから。
そういういわゆる品質保証の仕組みをちゃんとするということがまず第一であって、検査検査検査といっても、あの人が検査した後また検査させられてと、検査させられる立場になって考えますと、だんだんおかしくなってくるわけです。ですから、それは一回目、二回目はいいとしても、定常的にそういうことをすると必ず検査は、人間は堕落するものですから、私はうまくいかないと思います。
やはり最初にやる人が、きちんとした体系、約束事のもとにきちんとした検査を行って、きちんとした記録を残す。そして、それがその人の、当事者だけの判断では間違いがあるかもしれないから、ちゃんとした監査機能をかけてきちんとチェックをする。この、ちゃんとやることと監査をちゃんとやる。その監査については、当事者監査、いわゆる自己監査という世界と、それから独立監査といって第三者とか、これは行政でもいいわけですけれども、そういう第三者監査をきちんとする。この仕組みをきちんと設計することが大事であって、例えばスウェーデンですと、国の検査官は、物の検査よりは、その実際の点検作業をした人をインタビューして、この人はちゃんとしたことをやっているという心証をつかむ。そういうことをやって、それでもって国民に対して、いわば、あそこのプラントの安全管理は大丈夫だということを言っているということがあるわけです。
私は、そういう本当の真に迫るような仕組みをつくるということが大事で、そういう意味で考えますと、現在の保安院の体制で、何人かの方が行って、そういう、親しく話し合ってというような環境ができるだけの資源があるかということについては、いささか私は不安でございます。そういう意味で、行政資源の専門的能力のある、そういう心理学的な学識もある人が検査官になれるような、そういう学術的、専門的、技術的な面での行政資源の充実をぜひお願いしたいということを申し上げた次第でございます。
それから、第二番目の教育システムの問題。
教育における原子力村というものをつくる要素になったのは、私どもの学科の卒業生が関係しておるとすれば責任重大であるわけでございますが、私どもは最近二つのことを、一つは、いわゆる高度成長期のように特定の分野を目指した教育システムというものをやめまして、東京大学としては、変化の時代ですから、なるべくさまざまな未来の変化に対応できる基礎的な体力、学力のある学生をつくるということを学部教育の柱に置いていまして、さまざまなケーススタディーを教育の主要手段にしています。ですから、従来のような知識詰め込み型はすっかりやめまして、ほとんど午後の時間は全部ケーススタディーに充てるようにして、工学部もすっかり変わってしまったんですね。
それからもう一つ大事なことは、倫理教育ですね。技術者倫理というのは非常に重要でございまして、これも工学部全体として技術者倫理教育というものを重視するようになっていますし、それから、これは特に原子力学会とか各学会におきましても倫理規程を整備して、技術者としての正しい振る舞いというものについて相互啓発をするようにしております。
こういう大学における取り組み、あるいは社会におけるそういう倫理の取り組みというものが、恐らく将来において意味をというか効力を発揮するものというふうに私どもは期待しております。
この発言だけを見る →あのジェー・シー・オー事故を踏まえまして、原子力安全委員会は、原子力安全行政一般について責任があるという観点から、みずから進んで、省庁の運転管理にかかわる審査の分野にもいわゆる監査の目を光らすということで、そういう活動を最近始めたということでございまして、そういう意味で、私の理解では、現在のシステムというか法律体系の中では、法律を拡張解釈すれば何でもできるということもある、原子力安全行政に関すること一般といえば何でもできるということもあるかもしれませんけれども、いわゆる法律を厳密に解釈する立場からしますと、安全委員会としてどこまでやっていいかということについて、必ずしも明確に定められていないというところで最大限の努力をしているのかなというふうに思います。
それから、保安院がさまざまな検査をするというところ、みずから保安院に検査能力ありやということが関連しての二番目の御質問と思いましたけれども、私は、これは全体として、先ほど申し上げたことを繰り返すことになる部分もありますけれども、Aさんが検査してBさんが検査してCさんが検査してと、検査を繰り返すことが果たして本当の意味で真実の追求に迫れるのかなということについては大変疑問を持っております。
大事なことは、検査なりの活動がきちんとした手続を経て、きちんとした検査結果等の、手続からだれがどういう作業をしたということの記録等がきちんと整備されているという環境をつくって、その上でそれを第三者の目で見るとか、そういう監査の機能をちゃんとする。いわゆるISOの品質保証マネジメントの仕組みは国際的にもそういうルールになっているわけでありますから。
そういういわゆる品質保証の仕組みをちゃんとするということがまず第一であって、検査検査検査といっても、あの人が検査した後また検査させられてと、検査させられる立場になって考えますと、だんだんおかしくなってくるわけです。ですから、それは一回目、二回目はいいとしても、定常的にそういうことをすると必ず検査は、人間は堕落するものですから、私はうまくいかないと思います。
やはり最初にやる人が、きちんとした体系、約束事のもとにきちんとした検査を行って、きちんとした記録を残す。そして、それがその人の、当事者だけの判断では間違いがあるかもしれないから、ちゃんとした監査機能をかけてきちんとチェックをする。この、ちゃんとやることと監査をちゃんとやる。その監査については、当事者監査、いわゆる自己監査という世界と、それから独立監査といって第三者とか、これは行政でもいいわけですけれども、そういう第三者監査をきちんとする。この仕組みをきちんと設計することが大事であって、例えばスウェーデンですと、国の検査官は、物の検査よりは、その実際の点検作業をした人をインタビューして、この人はちゃんとしたことをやっているという心証をつかむ。そういうことをやって、それでもって国民に対して、いわば、あそこのプラントの安全管理は大丈夫だということを言っているということがあるわけです。
私は、そういう本当の真に迫るような仕組みをつくるということが大事で、そういう意味で考えますと、現在の保安院の体制で、何人かの方が行って、そういう、親しく話し合ってというような環境ができるだけの資源があるかということについては、いささか私は不安でございます。そういう意味で、行政資源の専門的能力のある、そういう心理学的な学識もある人が検査官になれるような、そういう学術的、専門的、技術的な面での行政資源の充実をぜひお願いしたいということを申し上げた次第でございます。
それから、第二番目の教育システムの問題。
教育における原子力村というものをつくる要素になったのは、私どもの学科の卒業生が関係しておるとすれば責任重大であるわけでございますが、私どもは最近二つのことを、一つは、いわゆる高度成長期のように特定の分野を目指した教育システムというものをやめまして、東京大学としては、変化の時代ですから、なるべくさまざまな未来の変化に対応できる基礎的な体力、学力のある学生をつくるということを学部教育の柱に置いていまして、さまざまなケーススタディーを教育の主要手段にしています。ですから、従来のような知識詰め込み型はすっかりやめまして、ほとんど午後の時間は全部ケーススタディーに充てるようにして、工学部もすっかり変わってしまったんですね。
それからもう一つ大事なことは、倫理教育ですね。技術者倫理というのは非常に重要でございまして、これも工学部全体として技術者倫理教育というものを重視するようになっていますし、それから、これは特に原子力学会とか各学会におきましても倫理規程を整備して、技術者としての正しい振る舞いというものについて相互啓発をするようにしております。
こういう大学における取り組み、あるいは社会におけるそういう倫理の取り組みというものが、恐らく将来において意味をというか効力を発揮するものというふうに私どもは期待しております。
松
村
田
田中慶秋#16
○田中(慶)委員 参考人の先生方、大変御遠方を含めて御苦労さまでございます。
今回は、日本のエネルギーの問題、すなわち原子力エネルギーが、今の日本のエネルギーの三分の一を今日まで補っていただいているわけでありますけれども、今般の事故その他の問題を含めて、やはりある面では信頼を失ってきた、原子力に対する信頼というものがゼロになったというか、私は、マイナスからスタートして築き上げていかなければいけないんだろう、このように思っております。
もう一つは、安全の神話というものが、ある面では非常に疑問視されるようになったのではないか、このように考えているわけでありますけれども、これらについて、大変一番御苦労いただいております地元の知事さん、あるいは原発十基を抱えております岩本町長さんに、その辺についての御見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →今回は、日本のエネルギーの問題、すなわち原子力エネルギーが、今の日本のエネルギーの三分の一を今日まで補っていただいているわけでありますけれども、今般の事故その他の問題を含めて、やはりある面では信頼を失ってきた、原子力に対する信頼というものがゼロになったというか、私は、マイナスからスタートして築き上げていかなければいけないんだろう、このように思っております。
もう一つは、安全の神話というものが、ある面では非常に疑問視されるようになったのではないか、このように考えているわけでありますけれども、これらについて、大変一番御苦労いただいております地元の知事さん、あるいは原発十基を抱えております岩本町長さんに、その辺についての御見解をお伺いしたいと思います。
平
平山征夫#17
○平山参考人 先ほども申し上げましたけれども、今回の問題においては二つの問題がありまして、一つは、御指摘のように、安全の神話が崩れたという問題であります。もう一つは、信頼が崩れた、この二つの面があるわけです。
安全の問題につきましては、当初のGEの内部告発においては、保安院からも直ちに、安全である、そのことをもってすぐに安全のことを問題にすることはないという説明がございまして、我々もそうだと思っていたわけです。
しかしながら、先ほど申し上げましたように、格納容器の密閉度の国の検査に対する不正事項、裏から空気を入れて密閉度の数字を規定内におさまるようにしていたということになりますと、国の検査における数字、その数値は〇・一二%だったでしょうか、だという数字自体は、実はその前、二%ぐらいあったんだという話が漏れてきているところを見ますと、本当に安全と言われている今、守られている数字自体が大丈夫かということになりますし、その一次的責任を負っている国の検査自体を本当に信頼していいのかということについては、地元の住民の皆さんからは疑念が出ています。これによって安全の神話は崩れたと言わざるを得ないと思います。
それから信頼については、GEの問題が出たときも、なぜ早く通告してくれなかったかということと、安全であるという説明はそのとおりかもしれませんけれども、安心感を与える、信頼を行うための行動としては、直ちにやはり一番問題の原子力発電をとめて検査をするということの対応をしなきゃいけなかったわけですが、そういう対応がすぐ国の方から出なかった。私どもの方からの要請に基づいて議論が行われたということについては、やはり信頼とか安心という対策に対する配慮は十分でなかった、ここにおいて信頼が崩れた原因があったんだろうというふうに思っています。
この発言だけを見る →安全の問題につきましては、当初のGEの内部告発においては、保安院からも直ちに、安全である、そのことをもってすぐに安全のことを問題にすることはないという説明がございまして、我々もそうだと思っていたわけです。
しかしながら、先ほど申し上げましたように、格納容器の密閉度の国の検査に対する不正事項、裏から空気を入れて密閉度の数字を規定内におさまるようにしていたということになりますと、国の検査における数字、その数値は〇・一二%だったでしょうか、だという数字自体は、実はその前、二%ぐらいあったんだという話が漏れてきているところを見ますと、本当に安全と言われている今、守られている数字自体が大丈夫かということになりますし、その一次的責任を負っている国の検査自体を本当に信頼していいのかということについては、地元の住民の皆さんからは疑念が出ています。これによって安全の神話は崩れたと言わざるを得ないと思います。
それから信頼については、GEの問題が出たときも、なぜ早く通告してくれなかったかということと、安全であるという説明はそのとおりかもしれませんけれども、安心感を与える、信頼を行うための行動としては、直ちにやはり一番問題の原子力発電をとめて検査をするということの対応をしなきゃいけなかったわけですが、そういう対応がすぐ国の方から出なかった。私どもの方からの要請に基づいて議論が行われたということについては、やはり信頼とか安心という対策に対する配慮は十分でなかった、ここにおいて信頼が崩れた原因があったんだろうというふうに思っています。
岩
岩本忠夫#18
○岩本参考人 今さら申し上げるまでもありませんけれども、先ほども申し上げましたように、原子力については、地域は何といっても大きな信頼のもとに原子力との共生が続いてきた、運命共同体と言ってもいいくらいの姿になっていたわけですね。
そういう中で、一連の自主点検の不正の問題、さらに、せんだってそれがあらわになったわけでありますけれども、格納容器の気密データの不正、これは極めて残念なことでありまして、かかる事柄が起きてしまうということは一体どういうことなんだと。これは、実際に自主点検をする者、さらにそれを指導監督する者の、言うならば人間としての倫理観というものがもう欠落しているのではないか、そこをどうするかという大きな問題だというふうに私は考えております。
私個人が考えてどうにもならないことではありますけれども、ただ、やはり今回の一連の問題を振り返ってみて、東京電力の自主点検を担当する者、さらにまた国の安全・保安院の検査官においても、その人間としての人格というか、人の質、人間の質をどういうふうに高めていくかという、そんな生意気なことは言いませんけれども、ただ、そういう事柄をもっともっとやはり探求していく必要があるのかなと。
地域としてはこのままずっと信頼関係を継続していきたい、そういう思いが、不信の面はありますけれども、一方ではそういうことがある。つまり、極めて矛盾した複雑な気持ちの中にはありますけれども、何度も申し上げますけれども、とにかくできるだけ早く問題の収束を図って立ち上がっていただきたい、これが大きな願望であります。
この発言だけを見る →そういう中で、一連の自主点検の不正の問題、さらに、せんだってそれがあらわになったわけでありますけれども、格納容器の気密データの不正、これは極めて残念なことでありまして、かかる事柄が起きてしまうということは一体どういうことなんだと。これは、実際に自主点検をする者、さらにそれを指導監督する者の、言うならば人間としての倫理観というものがもう欠落しているのではないか、そこをどうするかという大きな問題だというふうに私は考えております。
私個人が考えてどうにもならないことではありますけれども、ただ、やはり今回の一連の問題を振り返ってみて、東京電力の自主点検を担当する者、さらにまた国の安全・保安院の検査官においても、その人間としての人格というか、人の質、人間の質をどういうふうに高めていくかという、そんな生意気なことは言いませんけれども、ただ、そういう事柄をもっともっとやはり探求していく必要があるのかなと。
地域としてはこのままずっと信頼関係を継続していきたい、そういう思いが、不信の面はありますけれども、一方ではそういうことがある。つまり、極めて矛盾した複雑な気持ちの中にはありますけれども、何度も申し上げますけれども、とにかくできるだけ早く問題の収束を図って立ち上がっていただきたい、これが大きな願望であります。
田
田中慶秋#19
○田中(慶)委員 そこで、お伺いしたいのは、大変恐縮でございますけれども、近藤先生、私は、今回の問題は、維持基準、要するに設置基準は明確になっているんですけれども、維持基準がなかったところに問題がある。自主点検について法的拘束がなかったわけでありますから、こういうことを含めて、維持基準がなかったところに問題があったのではないかと思いますが、先生の御見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →近
近藤駿介#20
○近藤参考人 おっしゃるとおりと申し上げるべきだと思います。
現在の維持基準というか、維持に係る判断基準は、使用前検査のときに使う基準をいわば解釈をして、運転状態における設備の健全性を判断するということの解釈をするということが、だれがその解釈権を持っているかという意味のあいまいさがあったこと。結果的には、ですから、物がないものですから、今あるものをうまくいわば使ってやるということになっていたというところが、別の見方をすれば、そういうあいまいさがあったということが最大の問題だというふうに理解していますが、しかし、議員おっしゃるとおりというふうな言い方もできると思います。
この発言だけを見る →現在の維持基準というか、維持に係る判断基準は、使用前検査のときに使う基準をいわば解釈をして、運転状態における設備の健全性を判断するということの解釈をするということが、だれがその解釈権を持っているかという意味のあいまいさがあったこと。結果的には、ですから、物がないものですから、今あるものをうまくいわば使ってやるということになっていたというところが、別の見方をすれば、そういうあいまいさがあったということが最大の問題だというふうに理解していますが、しかし、議員おっしゃるとおりというふうな言い方もできると思います。
田
田中慶秋#21
○田中(慶)委員 本来は、このような残念な不正事件の原因を、先ほどお話しのように、これは、少なくとも全容を明らかにするという面で、国の役割というのは大きいと思います。
ところが、残念なことに、原子力安全委員会あるいは保安院、こういうことを見ても連携がまずい。それから、特に原子力安全委員会そのものが、ジェー・シー・オーの事故があったり、いろいろな経験をしているにもかかわらず、今日まで目立った行動がある面では見られなかった、こういうことだと思います。結果としてダブルチェックが、やればできるものができなかった、こういうことに起因するのではないか、こんなふうに思いますけれども、専門家の近藤先生、いかがでしょう、この辺について。
この発言だけを見る →ところが、残念なことに、原子力安全委員会あるいは保安院、こういうことを見ても連携がまずい。それから、特に原子力安全委員会そのものが、ジェー・シー・オーの事故があったり、いろいろな経験をしているにもかかわらず、今日まで目立った行動がある面では見られなかった、こういうことだと思います。結果としてダブルチェックが、やればできるものができなかった、こういうことに起因するのではないか、こんなふうに思いますけれども、専門家の近藤先生、いかがでしょう、この辺について。
近
近藤駿介#22
○近藤参考人 お答えいたします。
先ほどの松島委員の御質問に対してのお答えと似通ってしまいますが、安全委員会と行政庁が余り連携してしまいますと、一体、チェック機能がないじゃないかと言われてしまうわけで、連携はなかなか難しいと思うんですけれども、安全委員会が目立つようにするのがいいのか、行政庁がきちんとやって、安全委員会は、本当の意味で奥の院で、本当に困ったときだけ出てくればいいのか、そこのところが大事だと思うんですけれども、御指摘のように、現在のような状況におきましては、安全委員会が適切な指揮と申しましょうか、勧告と申しましょうか、行政庁のあり方について適切な勧告をなすということが非常に重要で、その意味で、私は、最近なされました経済産業大臣への勧告というのは非常に重要な内容を持っているというふうに理解をしております。
この発言だけを見る →先ほどの松島委員の御質問に対してのお答えと似通ってしまいますが、安全委員会と行政庁が余り連携してしまいますと、一体、チェック機能がないじゃないかと言われてしまうわけで、連携はなかなか難しいと思うんですけれども、安全委員会が目立つようにするのがいいのか、行政庁がきちんとやって、安全委員会は、本当の意味で奥の院で、本当に困ったときだけ出てくればいいのか、そこのところが大事だと思うんですけれども、御指摘のように、現在のような状況におきましては、安全委員会が適切な指揮と申しましょうか、勧告と申しましょうか、行政庁のあり方について適切な勧告をなすということが非常に重要で、その意味で、私は、最近なされました経済産業大臣への勧告というのは非常に重要な内容を持っているというふうに理解をしております。
田
田中慶秋#23
○田中(慶)委員 原子力安全委員会がスタートされて三十数年たっております。しかし、勧告されたのは今回初めてですよ。そういうことを含めて、私は、少なくとも今日まで幾つかの事故があったと思います。そういう点での危機管理というものがないんです。だから、逆に長い間のなれ合いでこのような事故が起きたと私は思っているんですけれども、現場におられる知事さん、この辺についていかがでしょう。
この発言だけを見る →平
平山征夫#24
○平山参考人 東電におけるこの不正事件が起こった中で、一番最初に私が東電の皆さんからのお話を聞いたときの発言で最もいまだに気になっておるのは、新車のタイヤについては、さらっぴんでこれは安全性が守られているけれども、走り出してどのぐらい摩耗したら取りかえるべきかというこの基準がないことが今回の事故の一番大きな背景にあったんですよ、こういうことをおっしゃった東電側の方がおられて、それは確かに、維持基準という問題がなくてあいまいだったということはそうだけれども、この不正事故が起こったことをそのせいにするというのかと、私としてみればちょっと怒りがそこにわいてまいりました。
だったら、ちゃんとしなかったということの言いわけがそこにしかよりどころとして、言いわけとして言うことが本当に今正しいのかといえばそんなことはないわけでありまして、なかったからあいまいだったと言うのであれば、では、何によってちゃんとやってきたというふうに今まで我々に説明したんだと言わざるを得ないわけでありまして、そのことにおいて、やはり、この維持基準の問題も含めて、原子力安全委員会、そして保安院、この体制がしっかりしていたかどうかについて私は疑問があると思います。
ジェー・シー・オーの事故のとき、実を言うと私は、この問題についてはもっと保安院のところの強化をすべきだし、場合によっては独立の議論をきちんと一回しておくべきだったというふうにそのとき申し上げました。しかし、いろいろないきさつがあって今の形になったんだと思いますが。
今回の事故の中でも、これは真実かどうかわかりませんけれども、私が聞いた話の中では、保安院の体制が限られているので、細々とした問題は余り国の方に持ち込まぬでくれというふうに言われていて、電力サイドは、余り細かいのは一々持ち上げないで自分のところで処理しようという風土が生まれたというふうにも原因の指摘の中にされていることは、やはり今回十分注意して今後の体制の検討に当たるべき事柄ではないかなというふうに思っています。
この発言だけを見る →だったら、ちゃんとしなかったということの言いわけがそこにしかよりどころとして、言いわけとして言うことが本当に今正しいのかといえばそんなことはないわけでありまして、なかったからあいまいだったと言うのであれば、では、何によってちゃんとやってきたというふうに今まで我々に説明したんだと言わざるを得ないわけでありまして、そのことにおいて、やはり、この維持基準の問題も含めて、原子力安全委員会、そして保安院、この体制がしっかりしていたかどうかについて私は疑問があると思います。
ジェー・シー・オーの事故のとき、実を言うと私は、この問題についてはもっと保安院のところの強化をすべきだし、場合によっては独立の議論をきちんと一回しておくべきだったというふうにそのとき申し上げました。しかし、いろいろないきさつがあって今の形になったんだと思いますが。
今回の事故の中でも、これは真実かどうかわかりませんけれども、私が聞いた話の中では、保安院の体制が限られているので、細々とした問題は余り国の方に持ち込まぬでくれというふうに言われていて、電力サイドは、余り細かいのは一々持ち上げないで自分のところで処理しようという風土が生まれたというふうにも原因の指摘の中にされていることは、やはり今回十分注意して今後の体制の検討に当たるべき事柄ではないかなというふうに思っています。
田
田中慶秋#25
○田中(慶)委員 私は、保安院の点検要員、アメリカでは日本の約倍の原子力発電で約二千九百人、日本では二百六十人ですから、それこそ十分の一にも満たない、そういうところを含めながら、やはり危機管理なり安全というものに対する認識が、国を含めて、少なくとも軽薄だろう、私はこういうふうに思っているんです。
特に、エネルギー政策そのものがやはり国の政策である。本来ならば、このこと自身、総理みずからが出て、しっかりと、安全なりあるいはエネルギーの問題なり、こういう問題について取り組むべきことが、すべて、例えば原子力の設置の問題についても事業者に全部丸投げ、このこと自身がやはりエネルギー政策としての欠陥だろうと思っております。国みずからが本来ならばやるべき仕事、こういうふうにしていかなければいけないんだろうと思っております。これについて知事にお伺いしたいと思います。
時間の関係でもう一つお伺いしたいのは、今、維持基準の問題、点検の問題、問われているわけでありますけれども、原子力立地県として組織する協議会があるようでありますが、ここでは、維持基準は国民的理解を得なければつくるべきではないという、こんなことを何かきょうあたり国会に申し入れをするようでありますけれども、その辺について、双葉の町長さん、あそこは十基もあるわけですから、これらについての見解をお伺いしたいと思います。
もう一つは、近藤先生にお伺いしますけれども、私は、今回の問題というのは、根本的な欠陥があると思うんです。ということは、今の原子力政策は電気事業法に基づいた政策になっております。ですから、極端なことを言えば、火力発電を中心とする政策がこの原因をつくっている。本来ならば独立した形の中で原子力政策、原子力発電の政策を打ち出さなければいけなかったのではないか、そのような法律の基本的な問題、ここに問題がある、私はそのように思っておりますけれども、これらについて先生の御見解をお伺いします。
それぞれ三人の先生方、お願いします。
この発言だけを見る →特に、エネルギー政策そのものがやはり国の政策である。本来ならば、このこと自身、総理みずからが出て、しっかりと、安全なりあるいはエネルギーの問題なり、こういう問題について取り組むべきことが、すべて、例えば原子力の設置の問題についても事業者に全部丸投げ、このこと自身がやはりエネルギー政策としての欠陥だろうと思っております。国みずからが本来ならばやるべき仕事、こういうふうにしていかなければいけないんだろうと思っております。これについて知事にお伺いしたいと思います。
時間の関係でもう一つお伺いしたいのは、今、維持基準の問題、点検の問題、問われているわけでありますけれども、原子力立地県として組織する協議会があるようでありますが、ここでは、維持基準は国民的理解を得なければつくるべきではないという、こんなことを何かきょうあたり国会に申し入れをするようでありますけれども、その辺について、双葉の町長さん、あそこは十基もあるわけですから、これらについての見解をお伺いしたいと思います。
もう一つは、近藤先生にお伺いしますけれども、私は、今回の問題というのは、根本的な欠陥があると思うんです。ということは、今の原子力政策は電気事業法に基づいた政策になっております。ですから、極端なことを言えば、火力発電を中心とする政策がこの原因をつくっている。本来ならば独立した形の中で原子力政策、原子力発電の政策を打ち出さなければいけなかったのではないか、そのような法律の基本的な問題、ここに問題がある、私はそのように思っておりますけれども、これらについて先生の御見解をお伺いします。
それぞれ三人の先生方、お願いします。
平
平山征夫#26
○平山参考人 平成八年に、福井と福島と私で三県知事の提言というのを行いました。その基本的な趣旨は、国民的な合意、いわゆる原子力発電の問題が国民全体の問題になっていなくて、立地市町村の問題にのみとどまっている、このことについて国においてもしっかり考えていただきたい、そうしないと今後の原子力政策はうまくいきませんよということを申し上げました。
今回も、この問題が起こった後、小泉総理に直接、拉致の問題とあわせて、この原子力発電の不正事件の問題、しっかり対応しないと今後の国の原子力政策に大きな影響を与えますよということを直接申し上げました。総理は、しっかりやるというふうに私には答えておりますけれども、その後の状況を見ていますと、果たしてそう受け取っているかどうか、まだ私は信頼を完全に戻している状況にはございません。今後ともそのことについてはしっかり見守ってまいりたいというふうに思います。
維持基準については、御指摘のように、原発協、立地都道府県、今回北海道が幹事でありますけれども、まとめたところでありまして、間もなく国に要望しようということになっております。
その中におきまして、国の今回の維持基準の議論に対して十分な国民的な理解を得るように、その内容について周知徹底を図って、そうでないと、先ほど言ったように、この事件が起こったから、そこに原因があるんだからつくらなきゃいけないとなると、新車の基準より緩い基準でやるという、安全基準が後退するような心配を住民はしているわけですので、そのことをきちんと、そうでないのならば、ないと。このレベルできちんと守るんだというのならば、そのことを説明して、理解を得られて初めて実施してほしい。
そうでなければ、単に決めましたというだけではとても、この事件の後に、安易な基準に、次に移っただけだというふうにとられて、信頼の回復はむしろマイナスになるということを申し上げたくて原発協でもその一項を盛り込んで要望しようということにしている次第であります。
この発言だけを見る →今回も、この問題が起こった後、小泉総理に直接、拉致の問題とあわせて、この原子力発電の不正事件の問題、しっかり対応しないと今後の国の原子力政策に大きな影響を与えますよということを直接申し上げました。総理は、しっかりやるというふうに私には答えておりますけれども、その後の状況を見ていますと、果たしてそう受け取っているかどうか、まだ私は信頼を完全に戻している状況にはございません。今後ともそのことについてはしっかり見守ってまいりたいというふうに思います。
維持基準については、御指摘のように、原発協、立地都道府県、今回北海道が幹事でありますけれども、まとめたところでありまして、間もなく国に要望しようということになっております。
その中におきまして、国の今回の維持基準の議論に対して十分な国民的な理解を得るように、その内容について周知徹底を図って、そうでないと、先ほど言ったように、この事件が起こったから、そこに原因があるんだからつくらなきゃいけないとなると、新車の基準より緩い基準でやるという、安全基準が後退するような心配を住民はしているわけですので、そのことをきちんと、そうでないのならば、ないと。このレベルできちんと守るんだというのならば、そのことを説明して、理解を得られて初めて実施してほしい。
そうでなければ、単に決めましたというだけではとても、この事件の後に、安易な基準に、次に移っただけだというふうにとられて、信頼の回復はむしろマイナスになるということを申し上げたくて原発協でもその一項を盛り込んで要望しようということにしている次第であります。
岩
岩本忠夫#27
○岩本参考人 安全基準、技術基準というものと同時に、維持基準を明確にするということが、私は、今日、原子力発電の保守管理等の中から必要なのかなというふうに実は思っております。維持基準が明確になっていれば、地域の方々にもそれを示して、納得のいくような原子力の管理が、また運営ができるのかな、こういうふうに実は思っておりまして、維持基準を定めるというのは私は賛成であります。
この発言だけを見る →近
近藤駿介#28
○近藤参考人 御質問にお答えいたします。
現在の原子力発電所の規制が電気事業法中心であるところ、母体が火力発電所の事業規制にかかわる法律であるがゆえに原子力に関してはいささかそごを来しているのではないかということでございます。
御承知のように、原子力発電所の規制、つまり原子炉規制については原子炉等規制法がありまして、それを柱とし、ただ、原子炉規制法というのは非常に大枠ができていまして、設置許可という行為があり、工事認可をしましょう、保安規定を定めましょう、定期検査をしましょう、粗っぽく言いますとそれぐらいしか書いていないわけですね。ですから実態は、そこを省令等に落としていくということが必要になるわけです。
その際には、電気事業法というのは非常に長い歴史があって、いろいろな意味のトラブルごとに、いわば、パッチワークと言ったら怒られますけれども、それぞれの時点でいろいろなことを差し込んでいますから、それぞれの歴史的な知見の集積であるという意味で大変参考になるわけです、そういうことを考えるときに。ですから現在も、自主点検というのは、本来、保安規定に書いていただいて、そのとおりやっていただくのが趣旨なんですけれども、電気事業法を見るとそういうコンセプトがそこにあるものですから、それを持ってきて使うということもやってきているわけです。ですから、私は、その両方のいいとこ取りをしてやっているというふうに思います。
ただ、御指摘のように、立法精神が一貫しているかということについてはいささか私自身も問題意識を持っていまして、この法規制小委員会でもその点については随分と議論がありました。法律の専門家からもそういう問題提起がありました。
そこで、しかし、今回は緊急ですのでこれだけの提言にさせていただきまして、「おわりに」というところを設けまして、そこにこう書いてございます。「我が国に原子力事業が行われるようになって三十年余を経過しており、様々な情勢変化も生じているものと考えられることから、今後、安全規制法制の在り方について更に抜本的な検討が必要になることも想定される。」と書きまして、さまざまな委員から、この関係はいかぬ、あるいは一本化すべきとか、そういうさまざまな御提言をいただいたところについて、今後しかるべきときにこういうことを考えていただきたいという希望をこの表現に盛り込ませていただいたわけであります。
これについては原子力委員会あるいは原子力安全委員会が発議するのが適切かとも思いますけれども、ぜひ御指導いただければというふうに思います。
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御承知のように、原子力発電所の規制、つまり原子炉規制については原子炉等規制法がありまして、それを柱とし、ただ、原子炉規制法というのは非常に大枠ができていまして、設置許可という行為があり、工事認可をしましょう、保安規定を定めましょう、定期検査をしましょう、粗っぽく言いますとそれぐらいしか書いていないわけですね。ですから実態は、そこを省令等に落としていくということが必要になるわけです。
その際には、電気事業法というのは非常に長い歴史があって、いろいろな意味のトラブルごとに、いわば、パッチワークと言ったら怒られますけれども、それぞれの時点でいろいろなことを差し込んでいますから、それぞれの歴史的な知見の集積であるという意味で大変参考になるわけです、そういうことを考えるときに。ですから現在も、自主点検というのは、本来、保安規定に書いていただいて、そのとおりやっていただくのが趣旨なんですけれども、電気事業法を見るとそういうコンセプトがそこにあるものですから、それを持ってきて使うということもやってきているわけです。ですから、私は、その両方のいいとこ取りをしてやっているというふうに思います。
ただ、御指摘のように、立法精神が一貫しているかということについてはいささか私自身も問題意識を持っていまして、この法規制小委員会でもその点については随分と議論がありました。法律の専門家からもそういう問題提起がありました。
そこで、しかし、今回は緊急ですのでこれだけの提言にさせていただきまして、「おわりに」というところを設けまして、そこにこう書いてございます。「我が国に原子力事業が行われるようになって三十年余を経過しており、様々な情勢変化も生じているものと考えられることから、今後、安全規制法制の在り方について更に抜本的な検討が必要になることも想定される。」と書きまして、さまざまな委員から、この関係はいかぬ、あるいは一本化すべきとか、そういうさまざまな御提言をいただいたところについて、今後しかるべきときにこういうことを考えていただきたいという希望をこの表現に盛り込ませていただいたわけであります。
これについては原子力委員会あるいは原子力安全委員会が発議するのが適切かとも思いますけれども、ぜひ御指導いただければというふうに思います。
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