経済産業委員会

2003-03-27 参議院 全196発言

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会議録情報#0
平成十五年三月二十七日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任   
     藤原 正司君     峰崎 直樹君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         田浦  直君
    理 事
                魚住 汎英君
                加納 時男君
                松田 岩夫君
                木俣 佳丈君
                平田 健二君
    委 員
                小林  温君
                近藤  剛君
                関谷 勝嗣君
                福島啓史郎君
                保坂 三蔵君
                直嶋 正行君
                藤原 正司君
                峰崎 直樹君
                簗瀬  進君
                若林 秀樹君
                松 あきら君
                緒方 靖夫君
                西山登紀子君
                広野ただし君
   衆議院議員
       修正案提出者   田中 慶秋君
   国務大臣
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 福田 康夫君
       国務大臣
       (産業再生機構
       (仮称)担当大
       臣)       谷垣 禎一君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊藤 達也君
       内閣府副大臣   根本  匠君
       経済産業副大臣  高市 早苗君
       経済産業副大臣  西川太一郎君
       国土交通副大臣  中馬 弘毅君
   大臣政務官
       財務大臣政務官  森山  裕君
       経済産業大臣政
       務官       西川 公也君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      竹島 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
   政府参考人
       内閣府産業再生
       機構(仮称)設
       立準備室長    江崎 芳雄君
       法務省民事局長  房村 精一君
       財務大臣官房審
       議官       石井 道遠君
       国税庁課税部長  村上 喜堂君
       経済産業大臣官
       房商務流通審議
       官        望月 晴文君
       経済産業大臣官
       房審議官     中嶋  誠君
       経済産業省経済
       産業政策局長   林  良造君
       経済産業省商務
       情報政策局長   林  洋和君
       中小企業庁長官  杉山 秀二君
       国土交通大臣官
       房審議官     松原 文雄君
   参考人
       日本銀行理事   白川 方明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○株式会社産業再生機構法案(内閣提出、衆議院
 送付)
○株式会社産業再生機構法の施行に伴う関係法律
 の整備等に関する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○産業活力再生特別措置法の一部を改正する法律
 案(内閣提出、衆議院送付)
○公正取引委員会を内閣府の外局に移行させるた
 めの関係法律の整備に関する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)



    ─────────────
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田浦直#1
○委員長(田浦直君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社産業再生機構法案、株式会社産業再生機構法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、産業活力再生特別措置法の一部を改正する法律案、以上三案の審査のため、本日の委員会に内閣府産業再生機構(仮称)設立準備室長江崎芳雄君、法務省民事局長房村精一君、財務大臣官房審議官石井道遠君、国税庁課税部長村上喜堂君、経済産業大臣官房商務流通審議官望月晴文君、経済産業大臣官房審議官中嶋誠君、経済産業省経済産業政策局長林良造君、経済産業省商務情報政策局長林洋和君、中小企業庁長官杉山秀二君及び国土交通大臣官房審議官松原文雄君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田浦直#2
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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田浦直#3
○委員長(田浦直君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社産業再生機構法案、株式会社産業再生機構法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、産業活力再生特別措置法の一部を改正する法律案、以上三案の審査のため、本日の委員会に日本銀行理事白川方明君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田浦直#4
○委員長(田浦直君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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田浦直#5
○委員長(田浦直君) 株式会社産業再生機構法案、株式会社産業再生機構法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、産業活力再生特別措置法の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
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近藤剛#6
○近藤剛君 おはようございます。自由民主党の近藤剛です。
 産業再生関連三法案につき質問させていただきます。
 御高承のとおり、日本経済はイラク問題を始めといたします変転窮まりない国際情勢にありまして予断を許さない状況にございます。三月十七日発表の内閣府月例経済報告におきましても、政府は八か月ぶりに、景気はおおむね横ばいと、景気判断をある意味では上方修正をいたしたわけでございますが、世界経済の先行き不透明感が一層深まる中にありまして、我が国経済が脆弱な基盤の上に微妙な均衡状態にあることに変わりはないと思います。
 そこで、まず産業活力再生特別措置法につきまして平沼大臣にお伺いをいたします。
 今申し上げました日本経済の現状にありまして、産業再生は持続的経済成長を目指す上で極めて重要な要素であると思います。不良債権処理と並行いたしまして是非とも成功させねばならないと思っております。
 現行の特別措置法は三年半前の平成十一年十月一日に施行されました。その目的は、経営資源の効率的な活用を通じて我が国経済の生産性の向上を図るため、特別の措置として、事業者が実施する事業再構築を円滑化するための便宜を図り、特に中小企業者による新事業の開拓を支援することなどを通じて、我が国産業の活力の再生を速やかに実現することであると理解いたしております。
 施行後三年六か月を経た今、同法に基づく認定事業は本年二月二十七日現在で総計百八十三件に達していると聞いております。当該事業者には、登録免許税の軽減、不動産取得税の軽減、設備廃棄に伴う欠損金の特例、政府系金融機関の低利融資等の支援措置が適用されてきたわけであります。
 一方、日本経済の現状はデフレ状態から脱却できず、また三つの過剰、すなわち過剰債務、過剰供給、言い換えれば、需要不足あるいは過剰雇用にある状況は依然解消されていないと思います。
 これを踏まえまして、現行の特別措置法の三年半の実績をどのように総括をされるのか、目的は十分に達成されたと考えておられるのか、また何が評価でき、また何が力不足であったかなどにつきまして、お考えをお聞かせいただきたいと存じます。
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平沼赳夫#7
○国務大臣(平沼赳夫君) 近藤先生にお答えをさせていただきます。
 現行の産業再生法といいますのは、企業の選択と集中を促進することによりまして生産性の向上を図りまして、我が国産業の活力を再生することを基本理念として、御指摘のように一九九九年の十一月一日に制定をさせていただきました。その制定から現時点までの三年半の間に百八十三件と、こういうふうにおっしゃられましたけれども、百九十四件の事業再構築計画の認定実績がございます。例えば、日産自動車、トヨタ、ソニー等の企業が事業再編をし、その競争力を強化する際に、実例としては同法を活用してきております。
 これまで当省が認定した案件のうちに、計画期間が終了をいたしまして、実施状況の報告があった案件は十四件でございますが、その八割程度、十一件のケースで生産性に対する改善目標値を達成をしているところでございます。
 また、現在進行中の案件につきましては、昨年度末の時点で報告のあった当省所管六十五件の認定計画のうち、六割強が計画前に比較して生産性向上に関する基準目標値において何らかの改善が見られ、さらに、既に四割超の計画で、計画の途中段階であるにもかかわらず基準目標値を達成をしていると、こういう今実態でございます。
 他方、我が国産業全体の生産性を示すROEの推移を見ますと、産業再生法の制定後、いったんは持ち直したものの、その後再び下落に転じておりまして、回復基調が御指摘のように定着したとは言い難い状況にございます。
 そういう観点から、所期の目的というのは一応順調に達成しつつありますけれども、私どもとしては、現在更に厳しいそういう状況の中で、私どもは、多くの事業分野において御指摘のように過剰供給構造が見られたり、あるいは過剰債務問題が深刻化している、こういう状況でございますので、今回、更に改正をして、新たなそういう枠組みの中で日本の経済に活力を持たせる、こういう形でお願いをしていると、こういうところでございます。
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近藤剛#8
○近藤剛君 ありがとうございました。
 次に、産業活力再生特別措置法の一部を改正する法律案につき、お尋ねをいたします。
 改正案は、対象を拡大をいたしまして、事業再構築計画に加えて、共同事業再編計画、経営資源再活用計画及び事業革新設備導入計画の三つを認定制度として新設をしております。
 これは大変前向きで適切な改正であると評価をしたいと思いますが、対象拡大に至った背景と考え方につきまして、先ほどの御説明と関連いたしますが、現行法の限界を踏まえてお答えをいただきたいと思います。
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平沼赳夫#9
○国務大臣(平沼赳夫君) 私どもは、そういう形で先ほどちょっと答弁で申し上げましたけれども、我が国産業全体の生産性を示すROAの推移を見ますと、産業再生法の制定後はいったんは持ち直したんですけれども、再びそれが下落に転じておりまして、回復基調が定着し難い、こういう状況にあると、こういうふうに思っております。
 これは、御指摘のように過剰供給構造、そして過剰債務問題が一段と深刻化していると、こういう状況でございますので、この産業再生法の抜本改正案では過剰供給構造や過剰債務の問題にも対応するために、今お触れいただきましたけれども、過剰供給構造にある事業分野において複数の企業が共同して、あるいは過剰債務企業から他の企業が事業を承継をして、企業の壁を越えて、技術、人材等の経営資源を強みのある分野に集中する思い切った取組に対して、税制ですとか商法上の特例措置、こういうことを支援することによって私どもは実を上げていきたい、そういう一つの背景の中で、今回、産業のいわゆる再生法の抜本改正、こういうことをお願いをしている、こういうことでございます。
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近藤剛#10
○近藤剛君 ありがとうございました。
 改正案におきます支援措置を拡大拡充して、商法の特例、課税の特例、中小企業信用保険法の特別枠、中小企業等投資事業有限責任組合契約に関する法律の特例が図られております。また、税制面においても法人税の欠損金の繰越期間、五年から七年への延長、さかのぼる期間は一年であるが、繰戻し還付の対象範囲拡大、すなわち従来の設備廃棄等の帳簿、簿価に加えまして施設設備撤去費、割増退職金等を追加したことを高く評価したいと思います。ただ、関係者の間からは、登録免許税の免除あるいは欠損金繰越期間の更なる延長の必要性などを要望する声がございます。
 この際、産業再生を思い切って進めるためには、このような思い切った税制面の特別な配慮があってもしかるべしと考えますが、いかがでしょうか。
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平沼赳夫#11
○国務大臣(平沼赳夫君) 今回、今御指摘のようないろいろな仕組みを作りまして、そして再生が円滑にいくように措置をしたところでございます。
 今御指摘のいろいろな御要望に関しても、我々としてはしっかりと受け止めて、そして今後しっかりと検討しなければならないと、このように思っております。
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近藤剛#12
○近藤剛君 ありがとうございました。
 次に、産業再生に関し、重要な対象分野であります流通並びに建設・不動産業界につき、お尋ねをいたします。
 まず、流通業界の問題を今までどのように認識され、どのような再生策を考え、具体的に何を実施されてきたのか、そして今回の法改正以降は基本的方向として何をどう進めていかれると、いけるとお考えなのか、主務官庁であります経済産業省にお伺いをいたします。
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高市早苗#13
○副大臣(高市早苗君) 流通業の現状をどうとらえるかということですが、消費の低迷の中で売上げが六年連続対前年割れをしております。これは商業販売統計によるものでございますが、非常に厳しい状況に置かれております。消費者ニーズを的確にとらえて伸びている企業もございますけれども、経営不振の企業、更には経営破綻に至る企業も多くございます。
 こうした状況におきまして、経営不振の流通企業がどのように経営再建を進めるかということにつきましては、基本的には当該企業と金融機関などが話し合って自主的に判断すべきものであると思います。そして、当該企業自らが金融機関の支援の下で危機感を持った構造改革の取組を行う場合には、当省といたしましても、現在御審議いただいております産業再生法等も活用してまいりたいと考えております。
 一方で、経営計画の目標を達成できずに、金融機関の支援を受けられない中で法的整理に移行するような場合も生じておりますが、このような場合には、中小企業や雇用などのセーフティーネット対策、こちらに万全を期してまいりたいと思います。既にセーフティーネット保証制度で、先生御存じのとおり、例えば取引先の倒産ですとかいろんな指標に応じまして対象を広げております。セーフティーネットを通じて主に支援をしてまいりたいと思っております。
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近藤剛#14
○近藤剛君 ありがとうございました。
 引き続き、今度の改正法も十分活用されまして、施策を進めていただきたいと存じます。
 同様の質問を建設・不動産業界につきまして、国土交通省にお伺いをいたします。
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松原文雄#15
○政府参考人(松原文雄君) 建設業界の状況についてでございますけれども、ほぼ十年くらい前に建設投資がピークでございましたが、そのときに比べまして、現在、市場規模が約三割縮小をしておる中でございます。全産業に占めます建設業の倒産件数も約三分の一に上るというようなことになっておりまして、過剰供給構造という中で非常に厳しい経営環境に置かれております。
 そういった中で、既に大手あるいは準大手のゼネコンの間では、例えば会社更生法ですとかあるいは民事再生法等の法的整理、これが相次いでおりますが、これに加えまして合併それから経営統合、不採算部門の分社化などなど、再編の動きが次々と具体化をされているところでございます。
 私ども、個々の企業の再編、再生につきましては、行政としてどうのこうのということではなくて、基本的にその企業の経営者の方、あるいはその関係の皆様方で御決断、あるいはその御責任で御判断をいただくということだと思っておりますが、行政といたしましても、例えば一定規模以上の公共工事につきまして、履行保証割合を引き上げることによりまして、経営不振企業が公共工事に参入することにつきまして一定の抑制を行うとか、あるいは企業が得意分野を伸ばすためのいろんな再編を行います場合に、建設業法の許可手続でございますとかあるいは企業の評価制度、そういったものの面におきまして、そういった取組がしやすくなるような改正を順次行ってきておるところでございます。
 技術と経営に優れた企業が生き延びれるようにということで従来から取り組んできておるところでございますけれども、特に昨年末に、政府全体として企業・産業再生に関する基本指針が策定された際に、事業分野別の指針といたしまして、建設業の再生に向けた基本指針を策定をいたしました。この中で、特に建設業は供給過剰構造にあるということを踏まえまして、安易な企業救済とならないように再生可能な企業に絞って事業再生を支援をするという考え方の下に、通常の基準に加えまして、一つには事業規模の縮小又は二以上の企業の経営統合あるいは事業再編を伴うことと、二つ目には、収益性、安定性、健全性などの三つの観点から見て、再生計画によって再生した暁には、したがっておおむね三年程度がめどということになるわけでございますけれども、その暁には業界の平均的水準並みにまで立ち直ることということを要件として加重をいたしておるところでございます。
 いずれにいたしましても、技術と経営に優れた企業が生き延びれるような、そういった環境整備に私ども努めてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
 もう一つ、不動産業につきまして御指摘ございました。不動産業につきましても、御指摘のとおり、いろんなデフレ現象の中でかなり厳しい状況が進んでおります。そういった中でどのように対処するのかということで、いろいろございますけれども、先ほどお話のありました、例えばいろんな税制面でございますとか、そういったものによりまして、この業界につきましても、今いろんな、何といいましょうか、再編、再生、そういった努力が各企業におきまして進んでおるところでございます。特に、新たな芽といたしまして、不動産の証券化というような新しいビジネス、そういったものも出てきておりまして、そういったところに向けまして、これも同様に行政といたしまして環境整備に努めていきたいと、このように考えておるところでございます。
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近藤剛#16
○近藤剛君 ありがとうございました。非常によく分かりました。
 正におっしゃるとおり、企業再生ではなく産業再生をねらいとすべきであると思います。産業全体の競争力、生産性向上に向けて引き続き、先ほど御説明ございましたような税制等も含めまして、あらゆる施策を動員をして御努力をお願いをいたしたいと存じます。
 次に、改正法第二十九条の三にあります中小企業再生協議会についてお伺いをいたします。
 本改正案を先取りする形で、福井県におきまして早速、中小企業地域再生協議会が結成されたと聞いております。その他の地域も含めまして近く合計二十七の協議会が結成される、そして最終的には全四十七都道府県に一つずつ協議会が設立されるとのことであります。地域経済の担い手であります商工会議所、商工会などが中核となっております。事業再生を進める中小企業を支援していく地元組織として、その活躍を大いに期待したいと思っております。
 政府として中小企業地域再生協議会の活動がどのようなものであってほしいのか、また政府としてどのように支援、協力していくのか、基本的な考え方につきまして、中小企業庁長官にお伺いをしたいと思います。
 また、中小企業地域再生協議会を運営する民間側から幾つかの要望が出されております。そのうち主なものといたしましては、税制面については、経営改善計画に沿って金融機関が債権の一部放棄など軽減措置を取る場合には、税制上の措置として無税償却を認めてほしいとのことであります。また、一昨日の本委員会でも議論されましたが、債権区分につきましては、経営改善計画に基づき金融機関が協力して再建支援に取り組む場合、金融機関は債権区分のランク引下げを余儀なくされることにならぬよう格段の配慮をしてほしいとするものであります。また、経営改善計画に基づく資金調達につきましては、特別融資制度の創設、信用保証協会が行う信用保証に対する損失補てんの強化が必要であるという意見もあります。さらに、中小企業地域再生協議会の運営につきまして予算を十分に手当てしてほしい、窓口及び専門スタッフの充実が不可欠であるといった要望も聞いております。
 これらの諸点も含めまして、長官にお答えいただきたいと思います。
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西
西川太一郎#17
○副大臣(西川太一郎君) 長官に御指名でございますので、具体的なことは長官からお答えをいたしたいと思いますが、基本的に、ともかく多種多様であり地域性の強い中小企業の支援のためには一生懸命やりますということを申し上げたいと思います。
 二月七日に福井県をスタートしまして、三月二十四日に愛知県と鳥取県が加わりまして二十七、そして六十六人の専門家を常駐させまして行うわけでございますが、全体会議と支援業務部門という二つに分かれておりますが、全体会議には商工会議所でございますとか県の中小企業センターでありますとか地域金融、中小企業のいわゆる政府系金融機関、こういうものが加わってしっかりと御支援をしてまいりますし、財務の専門家、法律の専門家、再建ビジネスに携わっている方、こういう方々を中心にやっていきたいと、一生懸命これをやるということ、政府の基本姿勢を申し上げたいと思います。
 残りのことにつきましては、長官からお答えいたします。
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杉山秀二#18
○政府参考人(杉山秀二君) お答え申し上げます。
 順番があれでございますが、まず予算の点で申し上げますと、補正予算、十四年度の補正予算、それから十五年度の本予算で、総計で約二十億円の予算を私ども確保したいということでお願いをいたしております。その中身は、主として常駐の専門家に対する謝金というようなものを中心にいたしておりまして、それ以外に、それらに協力をする専門家の方々の日当といいますか、謝金というようなものを中心にいたしております。
 現在、一年で一か所当たり大体三千八百万円ぐらいの予算を講じているところでございますが、今、先生御指摘のとおり、やはり良質の人をきちっとそこにいていただくというのが業務遂行上大変重要でございますので、私ども状況をよく見ながら、そういった予算面での不都合によって機能が損なわれるということがないように、そこは十分に配慮をしていきたいというふうに考えております。
 それから、政府系金融機関によります融資制度の点でございますが、御指摘のように、中小企業が再生に取り組む場合におきましては金融面での支援というのが大変重要であるというのは先生御指摘のとおりだと思います。
 このために、政府系金融機関あるいは信用保証協会におきまして、再生を図るための中小企業に対する金融支援策というものを順次拡充をしてきておりまして、例えば政府系金融機関ですと、従来ではなかなか貸せなかったようなそういう企業にも、企業再生を支援するという観点から、踏み込んだ融資制度というものもこの二月から発足をいたしております。そういった企業再建の貸付制度というものを、既に実績も出ておりますけれども、こういったものも活用していきたいと思っております。
 それから、保証制度につきましても、DIP保証とか、あるいはそういう再生のための保証制度というものもお作りをいただいておりますので、そういったことを拡充をしていきたいと思っております。
 それから、保証に関します基金といいますか、その拡充でございますが、これも保証がうまくいくためにはそういった保証渋りが起こらないような財政的な手当てが必須であるということも御指摘のとおりでございます。この点につきましては、十四年度補正予算でお手当てをいただきましたけれども、私ども状況を見ながら、ありとあらゆる機会をとらまえて、そういった保証のための財政基盤の強化というものは図っていきたいというふうに考えております。
 それから、債権の債務者区分の問題の御質問でございました。私ども、金融当局が金融機関に対して検査を実施します折には、やはり債務者区分は中小企業の有するいろんな特性を十分勘案して御判断をいただきたいというふうに考えておりまして、その点は金融庁の金融検査マニュアル・別冊中小企業編でも明記をされているところでございます。
 こういった趣旨に照らして考えますと、やはり協議会の支援を通じまして、その企業の業況の改善あるいは今後の計画というものが十分立派なものになるというような評価を受ける場合には、その債務者区分の判断の要素にそういった点も十分組み込まれるというふうに私ども考えておりますし、そういった点につきましては引き続き事務的に金融庁ともよく御相談をさせていただきたいというふうに考えております。
 それから、最後になりますが、債権放棄の御指摘がございました。協議会におきまして、場合によりまして債権放棄を含みます再生計画の作成というものを支援するという場合もあると存じます。そういった場合に、支援を行う金額が合理的であって、かつ皆さんの間の負担も合理的であるというような場合には、できるだけそういった格好で私ども支援をすることになると思いますけれども、そういったようなことがちゃんと担保されるというようなときには、私ども、今、先生がおっしゃいましたような税制上の配慮が十分行われるべきだと思っておりまして、その点につきまして税務当局と今協議をいたしておりますが、引き続きそういった方向での協議をきちっとやっていきたいというふうに考えているところでございます。
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近藤剛#19
○近藤剛君 ありがとうございました。おっしゃったとおり、特に税制面、予算面、しっかりと実行をしていただきたいと存じます。
 それでは、次に、産業再生機構関連二法案につきお伺いをいたします。
 まず、この法律によって設立されます株式会社産業再生機構と、第十四条により設置されることになります産業再生委員会の人事につきまして、谷垣大臣にお尋ねしたいと思います。
 このような組織が本来の目的を達成できるか否かのかぎを握るのがその任に当たる人材であります。社長、委員長、取締役、委員、メンバーの選任基準、期待される具体的な役割などにつきまして、基本的なお考えをお示しいただきたいと思います。
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谷垣禎一#20
○国務大臣(谷垣禎一君) 機構の社長、それから産業再生委員会の委員長、このお役目は、産業再生ビジネスの真っただ中で機構を運営していく責任を担っていただくわけです。
 この機構の性格から見まして、ある意味で公といいますか、公が関与する仕組みでもございますので、公正公平な立場から機構を運営していただく、そういう方でなければいけないというのは当然のことだろうと思いますが、それと同時に、マーケットから信頼を得る方でないとこのような仕事をうまく担っていただけないだろうと。そういう能力、経験をお持ちの方が必要だというふうに考えてまいりまして、先般、あくまでこれは候補ということでございますが、お二人のお名前を発表させていただいて、私としては、先ほど述べたような考え方からベストの人選ができたのではないかと思っております。
 そこで、社長候補の斉藤惇さんですが、この方は野村証券あるいは住友ライフ・インベストメントで仕事をされました経験から、債券とか株式あるいは国際業務といったあらゆるマーケットに精通しておられますので、投資家としての幅広い視点というものも持っておられる。そういう意味で、機構の運営に当たっていただく、そういう幅広い視点、マーケットへの見識という点から機構の経営に、運営に当たっていただくことを期待しているところでございます。
 それから、委員長候補の高木新二郎教授ですが、この方は弁護士で裁判官の経験も、経歴もお持ちでございます。また、私的整理ガイドライン研究会の座長もお務めになりまして、このガイドラインに基づいて多くの再生案件に関与されましたし、さらに、経済産業省の早期事業再生研究会の座長もお務めになっているところでありますが、企業再生に関する法務実務の第一人者という方であろうと思っております。
 そういうお立場から委員会の運営に当たっていただくということを期待していると、こういうことでございます。
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近藤剛#21
○近藤剛君 よく分かりました。
 お話しいただきましたとおり、社長、委員長に続きまして、実務を担当される立場の取締役の人選につきましてもしっかりと取り組んでいただきたいと存じます。
 関連いたしまして、再生機構社長と再生委員会委員長の権限と責任につき、お尋ねをいたしたいと思います。
 具体的な事業再生案件につきまして支援するか否かの決定につきましては、第十五条におきまして、社長ではなく、会社内部の組織である産業再生委員会が権限を持つとされております。一方、会社経営の全体の責任、業績にかかわる責任は当然、最高経営責任者としての社長が負うことになると思います。この仕組みで、権限と責任とのそごという問題が生じないのでしょうか。
 社長、委員長、委員会の権限、責任をどのように整理して理解したらよいのか、基本的なお考えをお聞かせいただきたいと思います。
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谷垣禎一#22
○国務大臣(谷垣禎一君) 機構の社長は、代表取締役として、会社の意思決定機関である取締役会の決定事項を執行する責任と権限を持つ立場と、これは商法上も当然のことだろうと思います。
 他方、産業再生委員会の方は、機構法上、その取締役会の決定事項の中で、再生支援の決定それから買取り決定と、こういった重要決定を行うことをその取締役会から委任されるというんでしょうか、そういう任務を負っているわけでありまして、いわゆる取締役会の中のインナーボードでございます。
 ちょうど商法改正でこの四月一日から施行されることになります重要財産決定委員会ですか、あれもその取締役会の中のインナーボードとして新たに商法上認められたものでございますが、ある意味では、そういったものと考え方を同じくしているわけでございますけれども、そういうことで、その委員会の運営の責任者と、その決定をした執行責任者という形で権限、責任関係というのは明確に区別されているというふうに考えます。
 もう少し具体的に申し上げれば、社長は個別の再生計画についての関係者の調整であるとか、あるいは財務、人事を含めた機構の経営に関する──先ほど重要財産決定委員会と申しましたが、重要財産委員会の間違いでございました。失礼いたします。社長は再生計画についての関係者の調整、財務、人事を含めた機構の経営に関する最高責任者でありますが、産業再生委員会の委員長は、個別案件に関する支援決定などについて、再生可能性といった観点から審査、決定を行う合議体の長としての役割を担っていただくと。
 更に申し上げれば、じゃ、どういう案件をどういうふうに取り扱うかというのは、社長の下で実際の実務担当者がいろいろ言わばおぜん立てをし、メニューも作ると。そういうおぜん立てが本当に実行可能な妥当なものであるのかどうかを委員会の言わばお墨付きをいただいて、それをまた社長の下で実行していくと。言わば、そういう客観性、公正性を担保するために、このような取締役会の中のインナーボードを設けたわけでございます。
 こういう仕組みは、何だか権限と責任が分離して責任の所在がはっきりしないんではないかという御批判もあるやに思っておりますが、一般企業でも最高経営責任者といいますか、いわゆるCEOと、それから取締役会の議長である会長、意思決定機関の合議体の長である会長というものを別々の方がおやりになっている例は多いわけでありまして、そういう一般の企業から見ても、必ずしも特殊なことをここでやっているわけではない。ただ、実際の業務の客観性を担保するためにこういう仕組みにしていると、こういうことでございます。
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近藤剛#23
○近藤剛君 ありがとうございました。極めて明快にお答えいただいたと思います。
 しかし、仕組みどおりに機能するのかどうかは、いかに適切な人材をそこに得られるのか、そしてその人間関係がいかにスムーズに運営されるのかに懸かっていると思います。そういう意味で、人事面に十分な配慮が配慮されますように改めてお願いをしておきたいと思います。
 さて、我々がここで議論しております産業再生の施策、措置は、その方向を同じくするマクロ、ミクロ両面にわたる経済政策の支えがなければ所期の目的は達成できないと思います。
 冒頭申し上げましたとおり、日本を取り巻く国際情勢が不透明感を増す中にありまして、我が国の経済状況は予断を許さないわけであります。この厳しい状況の中にありまして産業再生を進めるわけでありますが、産業面での施策は、金融、財政、規制など経済全般にわたる政策との整合性を保つことが極めて重要だと思います。
 そこで、まず日本銀行にお伺いをいたしたいと思います。
 日銀は、三月二十五日の金融政策決定会合で、潤沢な流動性への供給などを通じて金融市場の安定確保に万全を期す方針であることを改めて再確認されました。
 また、現下の厳しい金融経済情勢を踏まえまして、今後、金融政策の基本的な枠組みについて更に検討を進めること並びに金融政策の透明性向上と金融緩和のメカニズム強化に関する検討を次回政策決定会合までに進める方針である旨の発表もなされました。特に、透明性向上とは具体的に何を意味するのか、多少気になるところでございます。
 これらの諸点を含めまして、日銀の財務構成、ポートフォリオのリスク増大、通貨発行額の当面の上限のめど、国庫納付金、国債バブルに関する備え等の論点につきまして、基本的な考え方で結構でございます、お示しいただきたいと思います。
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白川方明#24
○参考人(白川方明君) お答えいたします。
 近藤先生御指摘のとおり、日本銀行は、一昨日、臨時の金融政策決定会合を開きまして、米国等による対イラク武力行使の開始など、経済金融情勢を取り巻く不透明感が強い下で危機の未然防止の観点から取り得る措置はないか、それから、やや長い目で見た場合に現在の金融緩和の枠組みを見直す余地がないかといった点について、極力早期に点検し、必要な対応を決定するというために開催したわけでございます。
 会合で決定しました内容につきましては、今、近藤先生から御指摘のあったとおりでございます。
 今回の決定した内容のうち、大きく分けまして二つございますけれども、一つは期末あるいはイラクとの武力行使、こういう情勢を踏まえまして、流動性確保に万全を期すということも改めて確認いたしました。この措置は、金融市場の安定を確保するということを通じてデフレスパイラルに陥るということを防ぐ、そういう意味では大きな効果があるというふうに思っておりますけれども、そうしたことも改めて確認をしたということでございます。
 それから、やや長い目で見た場合の金融政策の枠組みということでございます。
 先生御案内のとおり、日本銀行は二年前に量的緩和を採用いたしまして、以来、日本銀行による資金供給を大幅に増やしてまいりました。現在、当時から比べますと、マネタリーベースの伸び率は四割以上増えておるわけでございますけれども、しかし、これが景気、物価を刺激するにはなかなか至らないということでございます。
 その背景を考えてみますと、幾つかの要因がございますけれども、一つは金融システムの機能が必ずしも万全ではないということで、金融システムを強化していく必要があるというふうに考えております。この点では、不良債権処理あるいは金融機関自身の収益力向上の努力が必要でございます。
 それから、魅力的な投資機会がもっともっと増えていくということが大事で、この点につきましては、もう言い尽くされたことではございますけれども、規制改革あるいは税制改革が必要であるというふうに考えております。
 潤沢に供給しています量が本当に生きていくために、日本銀行だけでできるということは限られているかもしれませんけれども、しかし日本銀行という面でできることは何だろうかということを改めて点検してみようということでございます。
 これまでも、中小企業向けの売り掛け債権等を担保とします、裏付け資産としますABCPを担保に受け入れるということを通じてこのマーケットを大きくしていこうと、それを通じて中小企業にももっとお金が回るような仕組みを作っていこうということで努力しておりますけれども、そうしたことも含めまして、今後どういうことができるかということをしっかり検討していこうというふうに思っております。
 それから、財務の健全性でございます。
 日本銀行、量的緩和を現在いたしておりまして、その結果、日本銀行のバランスシートの規模、これは大幅に拡大していることは先生御指摘のとおりでございます。日本銀行は、こうした量的緩和政策の遂行に当たりまして、財務の健全性確保という点にも常に、を念頭に置きながら対応してきております。
 例えば、これは金融政策という位置付けではございません、金融システムという面での位置付けでございますけれども、株式の購入を取ってみますと、金融機関が保有する株式を購入する際、格付の高い株、銘柄に限定して買い入れておりますほか、含み損が発生した場合にはこれは引当金を計上するということを行っております。
 それから、資産サイドで最も大きなウエートをしております、ウエートを持っております国債につきましても、価格変動に備えましてリスクに見合って十分な引き当てをするということも行っております。
 いずれにせよ、日本銀行としまして、財務の健全性を維持するということは政策遂行能力を確保する、あるいは通貨に対する信認を維持することは非常に大事だというふうに思っておりますので、今後とも、資産保有に伴う様々なリスクを適切に把握しまして、その上で財務の健全性確保にも努めてまいりたいというふうに思っております。
 それから、国債バブルという点の御質問でございます。
 現在、日本銀行は長期国債を買い入れておりますけれども、その際、長期国債の買入れというものを銀行券の残高、これを上限としますよということを二年前に発表をしております。これは、先ほど先生の御質問の、日本銀行の財務の健全性等も含めまして、通貨あるいはその財政に対する信認を確保するという意味でも、大きな意味を果たしているというふうに思います。
 そうしたものに対する疑念がいささかなりとも生じますと、それでその市場が不安定になってくるということが懸念される。そうなりますと、デフレの克服ということ自体がまた危うくなってまいります。その辺も十分に意識して政策運営に努めてまいりたいというふうに思っております。
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近藤剛#25
○近藤剛君 ありがとうございました。お話を伺いまして、安心をいたしました。
 福井新総裁のお言葉をおかりいたしますと、正に金融政策には魔法のつえはないと私は思っております。本来の中央銀行としての役割を骨太に果たし続けてほしいと考える次第でございます。
 次に、金融庁にお尋ねいたします。
 当面のデフレ対策として、いろいろな場で、固定資産減損会計導入時期の延期あるいは有価証券の強制評価減の見直しの議論がなされております。直接的には企業会計基準委員会の担当ではあろうかと思いますが、金融庁として、この問題につき、どのように考えておられるのか。国際的な視点も踏まえまして、お考えをお聞かせいただきたいと存じます。
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伊藤達也#26
○副大臣(伊藤達也君) お答えをさせていただきたいと思います。
 国際的な視点も含めてというお話でございましたが、やはり前提として、証券市場に対する内外の投資家の信頼を高めて、そして市場の活力というものを向上させていくためには、その適正な財務認識とそれからディスクロージャーが極めて大切である、不可欠であるというふうに考えております。
 そうした観点からしますと、その会計基準を仮に恣意的に変更することによって、その企業の活動の実態というものを隠していく、あるいは見えにくくするということになれば、これは投資家の信頼を失いかねないんではないかというふうに考えております。
 今、様々な指標を見てみますと、例えばPBRが一を割っている、こうした企業が少なくありません。これを見ますと、そうした企業というのは、これからその株価が上がっていく可能性というのは極めて高いものがございますし、それぞれの上場企業は今厳しい経済状態の中にあっても様々な努力をいたしておりまして、例えば、この含みの問題についても、この含みを当てにせずに、そして時価というものを前提にして資産効率を上げていくと、そういう努力もいたしているわけであります。
 今月末の決算を予定をしている上場企業を見ましても、七割近くはその増益を確保するということが予想されているわけでありますし、経常利益の合計を予想で見てみますと、これはあのITバブルのときになされた二〇〇一年の三月期決算と比較をすると、もう九〇%近い状態にもう戻ってきているわけでありますから、こうした企業の努力というものを機関投資家だけではなくて個人投資家も是非評価をしていただいて、その投資をそうした企業の努力に対してしていただくと。そのことによってその市場の厚みが増していくことによって市場がやはり活性化していくということが極めて大切ではないかなというふうに思っております。
 お尋ねがありました固定資産の減損会計につきましては、財団法人の財務会計基準機構におきまして適用のための実務上の指針の検討が進められているところでありますし、また有価証券の強制評価減につきましては、従来から商法及び会計基準に定められており、実務でも定着をしているというふうに認識をしております。
 与党におきまして議論がなされておりますことを承知をいたしておりますが、まずはこうした財務会計基準の機構において産業界あるいは金融界を含めた経済界の意見を踏まえてその実務的に検討していただくことが必要であり、私どもはその議論を注視をしてまいりたいというふうに考えております。
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近藤剛#27
○近藤剛君 ありがとうございました。
 副大臣の御説明は極めて心強いものであると感じてお聞きをいたしました。正に健全な資本市場の育成、生産性の向上を通じた実体経済の改善こそが極めて重要な段階にあると私も認識をしております。
 また、産業再生と並行して進めるべき不良債権の処理に関連をいたしまして、金融機関の貸出し債権に係る引当金割増し、引当金積み増しあるいは償却に関する税制の問題がございます。昨年の税制改正の議論に際しまして金融庁はパッケージとしての御提案をされたわけでございますが、残念ながら実現をされておりません。不良債権処理の促進と金融機関の自己資本の質的な強化に向けた税効果会計見直しの大前提といたしまして金融庁の提案は速やかに実現されるべきと考えますが、この点につきまして、金融庁のこれからの進め方についてのお考えをお伺いしたいと思います。
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伊藤達也#28
○副大臣(伊藤達也君) 御指摘のこの繰延税金資産にかかわる税制の改正については、私どもも大変重要である、金融システムの信頼性の観点からも非常に大切であるということで、昨年来要望を行い、関係当局に要請をしてきたところでございます。
 この要望につきましては、与党の皆様方の中でもこの税制改正を早急にやっぱり検討していくことが必要だということで改めて御提案をいただいているところでございますので、先生にもこの問題についても積極的に取り組んでいただいておりますので、私どもとしても引き続き強力に本税制の改正が実現できるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。
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近藤剛#29
○近藤剛君 ありがとうございました。
 ただいま金融庁から御説明のありました引当金・償却税制につきまして財務省はどのようにお考えか、お聞かせいただけませんでしょうか。
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