国土交通委員会

2004-06-11 参議院 全57発言

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会議録情報#0
平成十六年六月十一日(金曜日)
   午前十時四十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十日
    辞任         補欠選任
     木村  仁君     段本 幸男君
     北澤 俊美君     小林  元君
 六月十一日
    辞任         補欠選任
     愛知 治郎君     加治屋義人君
     舛添 要一君     伊達 忠一君
     脇  雅史君     小林  温君
     谷  博之君     田名部匡省君
     平田 健二君     朝日 俊弘君
     山下八洲夫君     岩本  司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         輿石  東君
    理 事
                岩城 光英君
                鈴木 政二君
                池口 修次君
                大江 康弘君
                森本 晃司君
    委 員
                加治屋義人君
                沓掛 哲男君
                小林  温君
                佐藤 泰三君
                斉藤 滋宣君
                伊達 忠一君
                段本 幸男君
                鶴保 庸介君
                藤野 公孝君
                朝日 俊弘君
                岩本  司君
                小林  元君
                松 あきら君
                大沢 辰美君
                富樫 練三君
                田  英夫君
   衆議院議員
       国土交通委員長  赤羽 一嘉君
       国土交通委員長
       代理       水野 賢一君
       国土交通委員長
       代理       中川 正春君
       国土交通委員長
       代理       高木 陽介君
   国務大臣
       国土交通大臣   石原 伸晃君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊原江太郎君
   政府参考人
       警察庁警備局外
       事情報部長    三谷 秀史君
       法務省入国管理
       局長       増田 暢也君
       外務省アジア大
       洋州局長     薮中三十二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法案(
 衆議院提出)
    ─────────────
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輿
輿石東#1
○委員長(輿石東君) ただいまから国土交通委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、北澤俊美君及び木村仁君が委員を辞任され、その補欠として小林元君及び段本幸男君が選任されました。
 また、本日、平田健二君、谷博之君及び愛知治郎君が委員を辞任され、その補欠として朝日俊弘君、田名部匡省君及び加治屋義人君が選任されました。
    ─────────────
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輿
輿石東#2
○委員長(輿石東君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に警察庁警備局外事情報部長三谷秀史君、法務省入国管理局長増田暢也君及び外務省アジア大洋州局長薮中三十二君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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輿
輿石東#3
○委員長(輿石東君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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輿
輿石東#4
○委員長(輿石東君) 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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大江康弘#5
○大江康弘君 おはようございます。
 民主党・新緑風会の大江康弘でございますが、今日は、会期末も控えまして大変限られた時間でありますけれども、この大事な法案に当たりまして質疑の機会を与えていただきましたこと、同時に、今回のこの法案は衆議院の方におきまして議員立法という形で提案をしていただいてございます。昨日は、赤羽委員長がわざわざお越しをいただいて、私どもの参議院の当委員会に提案理由を説明も賜りました。この法案は、いわゆる自民党、公明党、そして私どもの民主党、三党の合意の中で提案をされたものであります。今日は、与党の自民党、公明党の先生方が御遠慮をされたのか、御配慮をされたのか、私がこうして見てみますと代表して質問するという形になりますので、自民、公明の先生方の思いをどれだけ述べられることができるかどうか分かりませんが、どうかひとつその点は御理解をいただきたいと思います。
 また、今日は提案会派の水野先生、高木先生、そして我が党の中川先生、御苦労さまでございます。どうかよろしくお願いを申し上げます。
 実は、サミット、シーアイランド・サミットが終わりました。今日報道を見てみますと、この参加各国の共同声明の中に拉致問題が取り上げられたということが華々しく載っておりました。同時に、今日、昨日からの映像を見ておりますと、小泉総理が、一番大事なと言われる、まあ大事なのかどうか分かりませんが、あの写真撮影の中で真ん中に写ったということで、何か、そういうことと併せてこの会議が成功したこと自体は大変評価をするものでありますけれども、何かそういうことがリンクされて拉致問題が解決をしていくというような、こういうまた誤った空気が国民に伝わることを大変懸念をしておる一人であります。
 それはどういうことかといいますと、やはり我々、戦後、やっとこの国の形を考えるというそういう、国民も我々政治家もそういう雰囲気になってきたと思います。なかなか我々日本のあるべき姿を考えるという、そういう空気にはならなかった。それだけに、何か起こらなければ我々日本国民というのは前に進んでいかないという、こういういつから国民性になったのか分かりませんけれども、いわゆるこの拉致問題はやはりここに来てどうもその方向が変わっていっているんじゃないかな。それは、我々やっぱり拉致問題を解決することが一番の最大の目的であって、私は個人的な思いでありますけれども、日朝間で友好を結んだり、今の金正日の体制の中で日朝平和条約ができたりと、私はそういうことを望んでおる一人ではありません。
 それだけに、小泉総理が一昨年平壌へ行かれて平壌宣言を調停をされてきた、しかし、その中には拉致問題が盛り込まれておられない。ですから、そういう中で、何かその空気がだんだんだんだん日朝との国交回復ができればいいんだという、どうもそういう方向に流れつつある。しかし私は、やっぱりここで見誤ってはいけないのは、まず拉致問題をどう解決するかということであるというふうに思っておるわけであります。それだけに、今日の状況の中で、それぞれ国民の負託を受けた我々国会議員がそれぞれの思いの中でこうした法案を、与党、野党問わず、こうして合意になったということをまずは喜んでおる一人でありますけれども。
 そこで最初に、私はちょっと外務省に確認をしておきたいわけでありますけれども、五月二十二日に総理が再度訪朝されました。そのときに、これはよくあめとむちと言われますけれども、外為法そして今回の特定船舶の入港禁止の法案、しかし北朝鮮が持っておる核とミサイルというあのカードに比べれば、我々日本が今持とうとしておるいわゆる外為法と特定船舶の法案というのは、北朝鮮のそのものにはなかなかカードがかなうものではないですけれども、それでもやっぱり一歩、二歩前進であります。
 それだけに、本来は、私はこれは国家の意思としてやはり国が閣法においてしっかりとこういうものを出さなければいけないということを思ってきた一人でありましたけれども、残念かな、そうはならなかった。しかし、今回こういう形で出てきた。しかし、それさえも否定をするような、正に集団的自衛権ではありませんけれども、あるけれども、ないという、このおかしないわゆるとらえ方ということをどうも小泉総理がされておられるのではないか。
 それは外交というもののネゴシエーションというものは大変な部分があると思いますけれども、まず私は、薮中局長に、この二十二日に総理が金正日と会談をしたときに、いわゆる経済制裁は発動しない、こういうことを話されたということですけれども、そのことはそうだったのか、そして真意は一体何だったのか、ちょっとこれをまず聞かせてください。
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薮中三十二#6
○政府参考人(薮中三十二君) お答え申し上げます。
 さきの日朝首脳会談、今、委員御指摘のとおり、五月二十二日にございました日朝首脳会談の際、正に日朝平壌宣言、これの再確認ということ、そして今後の日朝関係をどういうふうに進めていくべきであるかということの議論が行われました。
 その中で、当然のことながら、拉致問題そして核・ミサイル問題、こういうのを包括的に解決して、そうした上で日朝の国交正常化を図っていくのだ、これが正にこの地域の平和と安定に資するものであると、そういうお考えの中で言われた話でございますが、そこで総理から、日朝平壌宣言を遵守している限りにおいては日本は制裁措置を発動する考えはないということを言われたわけでございまして、正にこれは換言すれば、日朝平壌宣言に沿った行動を北朝鮮に強く促しているという趣旨でもございます。
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大江康弘#7
○大江康弘君 今回は、やはりこうして出していただいた法案、出てきた法案というのは、安全保障の中でやっぱりどうするかというのがこれ一番大事なポイントであったと思います。
 それだけに、北朝鮮というのは何をするか分からない。何をするか分からないということは、裏を返せば何でもしてくるということでありますから、やっぱりそういうことに我々はどういうふうに日ごろから防護策を持っておくのか、あるいは対抗策を持っておくのかということが非常に大事だと思います。
 それだけに、それだけに、今回、やはり外為法に続いて国がしっかりと交渉しやすいようにという、正に先ほど申し上げましたけれども、北朝鮮の核やミサイルには対抗し得ることではないですけれども、我々はこうしてこのカードというものを国会の意思として出そうとしてきた。このことに対して首相がそのカードは使わないというようなことを早々と宣言されたということは、正にもう戦う前からおれは負けたという、もう土俵に上がる前からおれは負けたということであるというふうに、非常に残念なんですけれども、そこのところは、局長、どうなんですか。これ、カードになり得るのか、なり得ないのか。
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薮中三十二#8
○政府参考人(薮中三十二君) 正に日本政府はこれまで、北朝鮮との諸問題を解決する、そのために対話と圧力ということでやってまいったわけでございまして、そういう意味では、様々の施策があることが正に一つの有効な圧力の手段になるということ、これを持っておくということは当然いろいろな意味での外交を進める上では有益であろうというふうなことで私どもも考えてございます。
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大江康弘#9
○大江康弘君 もう一点、局長、こういう法律を持っておるところというのはどこがありますか。
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薮中三十二#10
○政府参考人(薮中三十二君) お答え申し上げます。
 アメリカにおきましては正にマグナソン法、そしてまたトリチェリ法ということ、トリチェリ法はキューバについてでございますが、マグナソン法は全般の国家安全保障の観点から、必要な場合において外国船の取締り等々を行う権限を与えるということでございまして、これが一番関係する法律であろうというふうに考えます。
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大江康弘#11
○大江康弘君 今回、こうして与党案そして私どもの民主党案というものが同時に出てきたわけですけれども、それぞれ、衆議院におきまして本当に誠心誠意そうして御苦労いただいて、今回やっと一足す一が更に大きな一つになって出てきたわけですけれども、この二つが一つになって出てきたという、そういう議論の過程、そして、やはり一つにしなければいけなかったという、そういういろんな思いがあったと思うんですが、少し提案者の方からこのことを経過も併せてちょっとお聞かせをいただけたらと思います。
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水野賢一#12
○衆議院議員(水野賢一君) 今、委員御指摘のとおり、このいわゆる入港禁止法案については、衆議院に与党案そして民主党案がそれぞれ提出をされておったわけであります。骨子においては非常に共通する部分も多くございましたので、五月の下旬に両側の提案者並びに国土交通委員会の理事クラスが集まりましていわゆる修正協議を行わさせていただきました。
 その中で、私は自民党ですので、与党案の立場から見れば民主党さんの主張を入れて修正をした部分ということを申し上げますと、一つは、法案の名称に特別措置法というものが入った。もう一点は、入港禁止の対象船舶がやや広がった。これは法案でいうと第二条の第二項第三号の部分でございますけれども、そういうようなこと。さらには、国会承認などを始めとして国会の関与が強まったというようなことを挙げることができるかというふうに思います。
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大江康弘#13
○大江康弘君 少しちょっと順番を変えますが、今、水野先生の方から、ちょっと後でお尋ねをする予定であったんですが、いわゆる法案の第二条の第二項三号ということを言われましたけれども、これは、この法案を見ますと、いわゆる特定の外国と前二号、国籍、寄港地要件の関係に類する特定の関係というふうにあるんですけれども、少しちょっと分からないんですが、この特定の関係と、これはどういうことを言うのか。そして、それはどんなことで判断をしていくのかということを、ちょっと法案の中身ですが、お聞かせをいただきたいと思います。
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中川正春#14
○衆議院議員(中川正春君) 特定の関係ということでありますが、これは所有、オーナーということだけじゃなくて、借り上げている場合であるとか、あるいはその他様々に考えられる可能性がある、そのところを漏れなくカバーをしていくというフリーハンドを政府に与えていく、そんな意味合いがあります。
 その結果、先ほど指摘がありましたように、これまで特定の国とかあるいは寄港地とかという項目だけであったわけですが、それを特定の船、個別の船に対しても運用ができるという幅を広げたということであります。
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大江康弘#15
○大江康弘君 これは、日本が税金が高いということで、今、年間、北朝鮮から一千隻余りが入ってきておる。しかし、日朝間を往来しておる船というのは一千五百隻余りいてるという、そういうことを考えますと、単純に計算すれば約五百隻近くがいわゆるほかの船籍であるというふうなことで、やっぱりそういうことも想定もされたのかな、こういうようなことも私なりに解釈をするんですが。
 今ちょっと中川先生がそういう、政府に権利を与えるというようなことを少し申されましたけれども、ちょっと私は、今回非常に心配なのは、いわゆる入港禁止に関することのいろんな制限というかその決まり事というのはこの第三条のところにあるわけですけれども、こういう、一番から七番までこれずっと見ますと、すべて、入港禁止の理由や、特定の外国、特定船舶、こういうことを閣議決定、やはりこの非常に閣議決定にゆだねるという部分が多くて、何か私から見れば丸投げをしておるような形じゃないかというような雰囲気もしないでもないわけなんですけれども、我々国会としてのそれじゃ意思というものはどういうところにこの法案が盛り込まれておるのかということを少しお聞かせいただけたらと思います。
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中川正春#16
○衆議院議員(中川正春君) 元々国会から発議をするという形でこの法案、提出をされるわけでありますが、それは今の政府交渉をとらえて、この拉致問題にしてもあるいは六か国協議の進展具合にしても、国会としては、あるいはもっと言えば国民としてはと言ってもいいのかもしれませんが、不満である、このままでは駄目だという政治的な意思表示というのが国会の方でなされるということだと思うんです。それが一つの外交カードになって、今度は政府がそれをどう使うかと、外交カードとしてどう使うかということが次に問われていくという、そんな、普通の法案とはちょっと違った形の、いわゆる政治的意思がここに込められたそういう法案だということ、これはまず大前提だと思うんです。
 その上で、普通であれば、野党は政府に対して様々に枠組みを作るという、そのことになるんですが、今回は、実はその交渉の過程では、我々が使い勝手のいいというか、非常に微妙なところがありますので、使い勝手のいい形でこの法案を作っていきたいということで、確かにフリーハンドを与えたということは言えると思います。
 その上で、しかしそれだけでは駄目なので、禁止をする場合に、その理由の明示、これをはっきりさせなさいよということ、これは国民に対して理解、説明責任をしっかりと負っていきなさいよということでありますし、それから期限を変える、事後承認なんですが、その事後承認ということだけじゃなくて、その期限を変えるときもやっぱり承認を求めていく。あるいはまた、もっと言えば国会の方が、政府は続けたいという話であっても、国会の方がもうこれで十分だと、ここで打ち切りなさいという意思を決めたときにはそれに政府は従わなければならないということですね。いわゆる収束に対して国会の決議があったときにはそれに従わなければならないというような、そういう項目を付け加えております。
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大江康弘#17
○大江康弘君 ありがとうございます。
 私はやはり、今回この参議院でもこういう議論をさせていただくことを大変感謝をしております。それは、我々立法府の意思というものをしっかりとこのやっぱり議事録の中にも入れていただいて、お互い、提案者、そしてまた賛同する者、あるいはまた賛同できない人もありますけれども、やっぱりしっかりとこの立法府が議論をする、それを議事録に、後世に残していくという、やはりそのとき我々がどういう質疑をしたのか、どういう議論をしてきたのかということは大変大事であると思います。
 それだけに、中川先生にもう一点お聞きしますけれども、やはり今、我々国会の、五条のところにも国会の承認ということがありますけれども、やはり我々の立法府の意思あるいは我々国民の負託を受けた国会議員の意思というのはこの法案においては十分政府に対して反映をしていけるし、しっかりやっていけるというふうにお感じになられていますか。
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中川正春#18
○衆議院議員(中川正春君) そのように思っています。
 ただし、先ほどお話があったように、これを政府の方がどう使うかということが大切でありまして、先ほどのように、先ほど指摘があったように、経済制裁ももうやらないんだというふうに受け取れるようなそんな外交交渉であってはならないと私自身も思っておりまして、そういう意味でこの法案も併せてしっかり政府がこれを使っていくということを期待をしていきたいというふうに思っています。
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大江康弘#19
○大江康弘君 ありがとうございます。
 そこで、いわゆる今回のこの法案には個別の船舶を特定して入港の禁止の対象とできるというふうになっておるんですけれども、少し細かいことでありますけれども御説明いただきたいんですが、具体的に法案の何条に基づいてどんなことが対象として決定をしていくのかということを、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
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中川正春#20
○衆議院議員(中川正春君) それは第二条の二項、それから後の三というところですね。この三の方から読むと、「特定の外国と前二号の関係に類する特定の関係を有する船舶」と、こういうふうに指定をされてありますが、これを閣議決定で定めるということでありまして、そんな中で、個別の船舶についても指定ができるというふうに工夫をいたしました。
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大江康弘#21
○大江康弘君 さすれば、このいわゆる入港禁止の対象とする個別の船舶、現時点でいえば、それぞれお互い頭の中に思い浮かべるものもあるわけでありますけれども、どんなものを考えておられるのか、もしお答えがあればいただきたいと思います。
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中川正春#22
○衆議院議員(中川正春君) これは、先ほど申し上げたように、政府がこの法案をいかに使っていくかということ、これに期待をしていきたいと思うんですが、一般的には恐らく万景峰号が想定されるのかどうかというような意図の質問なんだろうというふうに思いますが、私は、これはそれも含まれているというふうに思っております。
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大江康弘#23
○大江康弘君 そこで、少し警察庁の方に事実確認をお願いをしたいんですが、いわゆる今この万景峰号、日本を大変危険におとしめているといいますか、不審船というよりも正に工作船であるというふうに私は思っておるわけでありますけれども、具体的に警察庁として、この万景峰号が日本の主権を侵したり、あるいは日本の国のいろんな法律に対して不正を行った事案というのを、もし把握しておるところがありましたら教えていただきたいと思います。
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三谷秀史#24
○政府参考人(三谷秀史君) お答えいたします。
 万景峰92号に関連いたしまして警察が把握しております不正事案といたしましては、大きく二つに分けられると思います。
 一つは、北朝鮮向けのいわゆる安全保障関連物資の不正輸出事件において、その運搬手段として同船が利用された事例があると存じます。具体的には、平成十年に摘発いたしました潜水用具の部分品が同船で不正輸出された事案、あるいは昨年公表させていただきましたが、過去にミサイル関連機材がやはり同船で不正に輸出されていた事案がございます。
 いま一つのカテゴリーにつきましては、北朝鮮工作員に対する北朝鮮本国からの指示、命令の経路として同船が利用されていたことが関連事件の捜査において明らかになった事例がございました。
 やや具体的に申し上げますと、昨年警視庁公安部が検挙いたしました北朝鮮工作員による公正証書原本不実記載等事件におきまして、捜査の結果、工作活動についての北朝鮮本国からの指示、命令の伝達が主に同船により行われておりまして、当該工作員が同船を訪船いたしまして、船長から工作指令書を直接受領していたことや、同船に乗船してきた指導員から直接指示を受けてきたことなどが判明しているところでございます。
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大江康弘#25
○大江康弘君 いろんなことをしているわけですけれども、いわゆるこの法案の第三条に「我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があると認めるときは、閣議において、期間を定め」云々と、こういう文言があるんですけれども、この要件、いわゆる文言というのは、まあ法案というのはこんなものですから、そんなに個々具体的なことを書くべきではないわけでありますけれども、もう一つ、政府もそうですが、なかなか法律というのは国民に分かりにくいものでありまして、よっぽど専門家が見ても分からないという部分が多々あるわけですけれども、こういう言葉からすれば、大体具体的にはどんなケースを想定をされておられるのか、そういうことも含めてちょっとお答えをいただきたいと思います。
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水野賢一#26
○衆議院議員(水野賢一君) この入港禁止の発動要件ということは、正に今おっしゃられたように第三条に定められているんですけれども、ここの我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があると認めるときというのは、我が国の平和及び安全が脅かされており、粘り強い対話の努力等の手段のみではその状態が解決されないと判断されるなど、我が国の平和及び安全を確保すべき手段として入港禁止を実施する必要性が高いと認められる場合のことを考えているわけですが、じゃ具体的にということで、特に北朝鮮などを念頭に置いた場合には、一つには、例えば核実験を強行してきたような場合、若しくはテポドンを始めとするような弾道ミサイルを再発射、我が国に向けて再発射をしてきたような場合、さらには薬物などを国家組織的に日本に流入をさせようというようなことをして、入港禁止などの措置を取らなければこれを根絶することが難しいと判断したような場合、また拉致に関して言えば、この拉致問題などに対しても、こうした国家犯罪に対して圧力を掛けなければこの問題が解決できない、相手側に誠意が見られない、こういうような場合も当然発動要件には入ると思いますし、また武装不審船などにより不法な行動を取ってきた場合、こういうことも考えられるというふうに考えております。
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大江康弘#27
○大江康弘君 次に、この第三条の第二項の七号、いわゆる「その他入港禁止の実施に関し必要な事項」ということが挙げられておるわけでありますけれども、これは具体的に何を言っているのかどうか。
 いろんな報道を見ますと、日本海、特に北朝鮮とのいろんな経済的な交流のあるようなそういう港、あるいはそういう業者の方々が、いろいろ地元を通じて、今回のこの法案がどういう、日ごろの生活、直接の生活に対してどんな影響が掛かってくるのかというような危惧をされておるという、そんな報道も見たわけでありますけれども、今申し上げましたように、この第三条の第二項の七号というのは具体的にどんなことなのか。いわゆる北朝鮮が入港する、そういう港、地元の水産加工業ということが想定をされるんですけれども、こうした場合に地元対策というのがやっぱり必要となってくると思うんですけれども、そういうことはどういうふうにお考えになられておるのか、少しお考えを聞かせてください。
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高木陽介#28
○衆議院議員(高木陽介君) 今御指摘のありました第三条の二項というのが、前項の閣議決定において、次に掲げる事項を定めなければならないということで、例えば入港禁止の理由ですとか、また特定の外国、特定船舶等々ずっと挙げまして、そして第七号に、その他入港禁止の実施に関する必要な事項というように定めました。
 これに関しましては、基本的には、政府が入港禁止を決定する際に際しまして、入港禁止の実施に関して必要と判断する、こういった事項を適切に盛り込むことなんですけれども、例えば一つは関係第三国への周知、説明に関する事項、又は我が国の船舶関連業者又は漁業組合等の関係先への周知、注意喚起に関する事項、又は関係行政機関の連絡調整、連携に関する事項というのが盛り込まれると考えられます。
 その上で、今、委員御指摘がありました、例えば鳥取境港だと思うんですけれども、そういったときの漁業関係者の様々な影響が出てくるであろうと、そういうふうに考えられた場合の財政上の措置についても、実際、政府が入港禁止を実施する際に、必要と判断すれば、当該入港禁止のために影響を受ける漁業関連の業者に対しまして財政上の措置、いわゆる補償ですね、こういったものを講ずべき趣旨のことを盛り込むことも含まれ得るというふうに考えております。
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大江康弘#29
○大江康弘君 ありがとうございます。
 少し、もう時間がありませんので、水野先生、ちょっとこれ、質問予定になかったんですが、私はこの北東アジア、いわゆる極東アジア、この今のこの状況というのを大変危惧をしておる一人であります。そして、危惧をしておるそのまた新たな懸念というのは、韓国で四月に選挙があったときに、いわゆるウリ党ですね、ウリ党が非常に躍進をした、過半数を取った、そしてまたその中に民主労働党といういわゆる共産主義に近い考え方の議員も十人も当選をしたということで、非常に北朝鮮、北朝鮮へと韓国がスイングをしておる。そして、中国は、私は、御存じのように北朝鮮というカードをやっぱりいつまで使うのか。そして、ロシアというのもやはりその中で最近は北朝鮮とは距離を置いておりますけれども、こういう北東アジア、極東アジアの今のこの情勢を考えたときに、私はやはり台湾というものの位置付け、台湾というものを日本がやっぱりどうしていくのかということ。
 これはやはり、単に中国は一つだというこういう、我々はいつまでもこういう呪縛にとらわれておるのではなくて、本当に日本の安全、安保、そして我々の経済をどうしていくということを考えたときに、やっぱりこういうことも私は非常に大事だと思うんですけれども、ちょっと水野先生、その台湾とのいろんなことをされておられるので、全体としての日本の安全の中で最後にちょっと考えを聞かせてください。
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