予算委員会

2005-03-17 参議院 全559発言

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会議録情報#0
平成十七年三月十七日(木曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     岸  信夫君     有村 治子君
     小泉 昭男君     大野つや子君
     小川 敏夫君     齋藤  勁君
     山本 孝史君     山根 隆治君
     西田 実仁君     山本 香苗君
     渡辺 孝男君     浜田 昌良君
     小林美恵子君     紙  智子君
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     山根 隆治君     山本 孝史君
     紙  智子君     仁比 聡平君
     又市 征治君     渕上 貞雄君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         中曽根弘文君
    理 事
                阿部 正俊君
                椎名 一保君
                野上浩太郎君
                舛添 要一君
                若林 正俊君
                池口 修次君
                小川 勝也君
                福山 哲郎君
                荒木 清寛君
    委 員
                秋元  司君
                浅野 勝人君
                有村 治子君
                泉  信也君
                市川 一朗君
                岩永 浩美君
                大野つや子君
                岡田  広君
                世耕 弘成君
                関口 昌一君
                田村耕太郎君
                中島 啓雄君
                長谷川憲正君
                松村 龍二君
                山谷えり子君
                犬塚 直史君
                大塚 耕平君
                小林 正夫君
                齋藤  勁君
                主濱  了君
                辻  泰弘君
                白  眞勲君
                平野 達男君
                前川 清成君
                前田 武志君
                松下 新平君
                水岡 俊一君
                山根 隆治君
                山本 孝史君
                風間  昶君
                浜田 昌良君
                山本 香苗君
                紙  智子君
                大門実紀史君
                仁比 聡平君
                渕上 貞雄君
   国務大臣
       内閣総理大臣   小泉純一郎君
       法務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(青少年
       育成及び少子化
       対策))     南野知惠子君
       外務大臣     町村 信孝君
       財務大臣     谷垣 禎一君
       文部科学大臣   中山 成彬君
       厚生労働大臣   尾辻 秀久君
       農林水産大臣   島村 宜伸君
       国土交通大臣   北側 一雄君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        村田 吉隆君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  大野 功統君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        伊藤 達也君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    竹中 平蔵君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  山崎 正昭君
   副大臣
       内閣府副大臣   七条  明君
       防衛庁副長官   今津  寛君
       法務副大臣    滝   実君
       外務副大臣    谷川 秀善君
       財務副大臣    上田  勇君
       文部科学副大臣  塩谷  立君
       厚生労働副大臣  西  博義君
       農林水産副大臣  常田 享詳君
       経済産業副大臣  保坂 三蔵君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        西銘順志郎君
       防衛庁長官政務
       官        柏村 武昭君
       法務大臣政務官  富田 茂之君
       農林水産大臣政
       務官       加治屋義人君
       国土交通大臣政
       務官       伊達 忠一君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  阪田 雅裕君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局民事局長
       兼最高裁判所事
       務総局行政局長  高橋 利文君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村松  帝君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       大石 利雄君
       内閣官房内閣審
       議官       伊佐敷眞一君
       内閣官房内閣情
       報調査室内閣衛
       星情報センター
       次長       上原美都男君
       内閣府拉致被害
       者等支援担当室
       長        小熊  博君
       警察庁刑事局長  岡田  薫君
       防衛庁防衛参事
       官        佐々木達郎君
       防衛庁防衛局長  飯原 一樹君
       防衛施設庁長官  山中 昭栄君
       金融庁監督局長  佐藤 隆文君
       金融庁証券取引
       等監視委員会事
       務局長      長尾 和彦君
       総務省人事・恩
       給局長      戸谷 好秀君
       総務省統計局長  大林 千一君
       消防庁次長    東尾  正君
       法務大臣官房司
       法法制部長    倉吉  敬君
       法務省民事局長  寺田 逸郎君
       法務省刑事局長  大林  宏君
       法務省矯正局長  横田 尤孝君
       法務省保護局長  麻生 光洋君
       外務省アジア大
       洋州局長    佐々江賢一郎君
       外務省経済局長  石川  薫君
       国税庁次長    村上 喜堂君
       厚生労働大臣官
       房審議官     大槻 勝啓君
       厚生労働省医政
       局長       岩尾總一郎君
       厚生労働省労働
       基準局長     青木  豊君
       厚生労働省職業
       安定局長     青木  功君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   上村 隆史君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       伍藤 忠春君
       厚生労働省年金
       局長       渡辺 芳樹君
       社会保険庁運営
       部長       青柳 親房君
       経済産業省経済
       産業政策局長   北畑 隆生君
       中小企業庁次長  西村 雅夫君
       国土交通大臣官
       房長       峰久 幸義君
       国土交通省総合
       政策局長     丸山  博君
       国土交通省道路
       局長       谷口 博昭君
       国土交通省海事
       局長       矢部  哲君
       国土交通省航空
       局長       岩崎 貞二君
       海上保安庁長官  石川 裕己君
   参考人
       日本道路公団総
       裁        近藤  剛君
       日本銀行理事   白川 方明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成十七年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十七年度特別会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十七年度政府関係機関予算(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
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中曽根弘文#1
○委員長(中曽根弘文君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成十七年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本道路公団総裁近藤剛君及び日本銀行理事白川方明君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中曽根弘文#2
○委員長(中曽根弘文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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中曽根弘文#3
○委員長(中曽根弘文君) 平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 本日午前は、外交防衛等に関する集中審議を行います。
 質疑者はお手元の質疑通告表のとおりでございます。
 これより質疑を行います。世耕弘成君。
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世耕弘成#4
○世耕弘成君 自由民主党の世耕弘成でございます。
 本日は、外交防衛の集中審議ということでございます。私自身は余り外交防衛で国会で余り質疑に立ったことはないんですが、やはりこの分野、大変動きの速い分野だなというのを痛感しております。というのは、昨日質問通告をした後からでも、ゆうべだけでもいろんな動きが起こっている。総理、ゆうべはたしか十時前だったと思いますけれども、ブッシュ大統領と電話で会談をしておられます。ついこの間もされたばっかり、また引き続いての会談でございますけれども、一体具体的にどういうお話があったのか、まず総理にお伺いをいたしたいと思います。
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小泉純一郎#5
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私も一週間ほど前に電話で会談したものですから、また電話をしたい、電話で話したいということがありましたので、どういうことかなと思ったんですが、話は世界銀行のことでした。
 世界銀行の総裁が替わるということで、この世界銀行の総裁の枠は慣例によりまして米国枠だということでありますので、アメリカとしてはウォルフォウィッツ氏を決めたと、今までの経験、識見、有能な人物であると、よろしく頼むと、でき得れば支持をお願いしたいということでありますので、それは結構でありますと、日本政府として私も支持いたします、そういう電話でございました。
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世耕弘成#6
○世耕弘成君 BSEの問題とかは特になかったんでしょうか。
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小泉純一郎#7
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) ありませんでした。
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世耕弘成#8
○世耕弘成君 そういう件はなしで、ただ世界銀行総裁の人事についてまで小泉総理に直々に御相談があるというのは、やはり非常に緊密な関係が築かれている一つの証拠かなというふうに考えるわけでございます。
 それから、続いて町村大臣にお伺いをしたいんですけれども、私は以前、決算委員会で対中ODAの質問、今からちょうど二年ぐらい前になりますが、立ったことがあります。もう中国へのODAは必要ないんじゃないかということを私自身、当時質問をいたしました。その後、大変テレビを見ていた国民から反響がありました。非常に賛同だという声が多かったわけでございます。
 大臣は、最近、中国の李肇星外交部長と電話で話をしたりされておりますけれども、このODAに関しては何か新しい動きがありますでしょうか。
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町村信孝#9
○国務大臣(町村信孝君) 今委員お触れをいただきましたが、一昨日、欧州に出張中でありました中国の李肇星外交部長と電話会談をいたしました。その中身はいろいろ、北朝鮮の問題等々もあったわけでありますけれども、この対中ODAの話もいたしました。
 改めて申し上げるまでもないわけでありますが、この四半世紀、対中ODA、いろいろな分野で成果を上げてきたと、こう思っておりますし、中国の発展に少なからぬ貢献をしたと、こう思っております。
 ただ、昨今、中国自身の資金調達能力というものも相当付いてまいりました。したがって、その大規模な日本からの資金協力の必要性というのは以前よりも低下をしてきているということが一つあります。それからもう一つは、中国自身が第三国に対してかなりな大規模の援助をするということもございます。また、特に参議院の調査団を、各地にODAに関して調査団を派遣をされる、中国にも行かれた、そうした御指摘もいただいているところでございます。
 こういったことを踏まえまして、私どもとしては、北京オリンピック前までに円借款の新規供与を終了すると、こういう方向で先方と話し合ってまいりまして、大筋合意をしたところでございます。円借款以外の技術協力とか草の根・人間安全保障無償資金協力、この辺については今後の在り方を更に議論をしようとして、思っておりますけれども、北京オリンピック前までには円借款の新規供与を終了するということで李肇星外交部長との話も大体付いたということでございます。
 さらに、二〇〇四年度の円借款、これは今年の三月、今月末までには閣議決定をしないとならないので、大体枠としては八百五十九億円、対前年度比一一%減。二〇〇〇年がピークでございますから、このころと比べますと約六割減という形で先方と大筋話が付いたと。環境及び人材育成の問題に絞って二〇〇四年度の対中ODAを、円借款を出そうということについても大筋合意を見ているという動きがあったことを御報告を申し上げます。
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世耕弘成#10
○世耕弘成君 北京オリンピックまでに円借款の新規供与終了と、これは大変大きなニュースだと思います。いよいよ日中関係のまた新たな一つのページがめくられたことになるんではないかというふうに考えております。この参議院でも、決算委員会を中心にODA問題をずっと取り組んできたわけですけれども、これからも注視をしてまいりたいと思います。
 さて、今日は外交防衛ということでございます。私自身、外交ということを考えるときに、必ず思い起こすのが小村寿太郎外務大臣でございます。ちょうど、日露戦争が終わった、ポーツマス条約が、講和条約が締結をされてから、今年ちょうど百年になるわけでございます。あのとき日本国民は、非常に日本海海戦でも勝って、苦しい日露戦争ですね、戦勝気分、ようやく勝てたんだという気分でいて、多くの賠償金とかあるいは領土の割譲というのを国民は期待をしていたわけでございます。
 しかし、現実にはもう日本の国力はぎりぎりのところまで来ていて、交渉が長引いたり、あるいは決裂したりしたら、もう日本はどうなるか分からない、そういう厳しい環境の中で小村外務大臣は厳しい決断をして、あえて賠償金を受け取らずに、領土の割譲も非常に限られた範囲で講和条約を締結をしたわけでございます。
 その結果、小村さんはあれだけ大きな国との条約をまとめて帰ってきたにもかかわらず、石つぶてで国民から迎えられました。また、日比谷焼き打ち事件なんということも起こりました。非常に外交というのはなかなか国民が単純に考えているようにはいかない難しい問題があるなと思っていました。
 一昨日、この委員会の公聴会で村田晃嗣公述人が、総理の母校である慶応の創設者福沢諭吉の外交論から引用をしておられました。現代語風に私が訳したんですが、外交の事態が切迫する中で、外交のことを書いたり論じたりするに当たっては、自分が外務大臣になったつもりで行うので、自分個人の立場としては世間の人気が出るような爽快な議論もないわけではないんだけれども、紙を前にして筆の不自由を感じてちゅうちょする。いやしくも国家の利害を思う者になろうとするには、この心得がなくてはならないという、私は非常に、これ重い文章だと思いますが、今総理は非常に、日朝、もちろんです。日米、BSEがあります。日中、靖国の問題があります。日韓、竹島の問題があります。日ロ、北方領土の問題があります。それぞれ、国民、爽快な解決を期待しているわけですけれども、厳しい国際社会の現実の中ではなかなかそうはいかない、こういう外交かじ取りをされている、まず心境をお伺いをしたいと思います。
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小泉純一郎#11
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 世の中、評論家にしても政治家にしても、福沢諭吉みたいな人ばかりでありませんから、なかなかそのような、自分が外務大臣になったつもりで論評せよというわけにはいかないと思っております。それぞれの立場で政府を批判するのも結構だと思いますが、総理大臣として、また外務大臣としては、その国々の国民の利益、国家の利益を考えて判断しなければならないのが外交だと思っております。
 私も、今、世耕議員が例に出されました小村寿太郎の話、これは作家の吉村昭氏が「ポーツマスの旗」で克明に当時の状況を本にしております。私もその吉村昭氏の「ポーツマスの旗」を読んで感銘した一人でございます。よく批判されてもそれに耐えてあるべき姿を追求するのが一国の指導者としての責任だと感じておりますし、今後もそのとおり、批判に耐えてあるべき外交を追求していきたいと思います。
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世耕弘成#12
○世耕弘成君 大変な御決意、ありがとうございました。
 また、町村外務大臣、外務大臣、町村外務大臣は外務大臣になったつもりではなくて正に今外務大臣なわけですが、どういうお考えでしょうか。
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町村信孝#13
○国務大臣(町村信孝君) まだ心境を語るほど長い間外務大臣をやっているわけでもございません。日々事に当たるのに懸命でございまして、自らをまだ振り返るほどのゆとりもないわけでございます。ただ、一生懸命国益のことのみを考えて仕事をしなければいけないと、こう思っております。もとより、己のことを考えるべきでない、今の委員が引用された福沢諭吉の言葉、誠に身にしみるものがございます。
 確かに、委員おっしゃったように、それぞれの国とそれぞれ難しい問題が現実にあるなと思います。ただ、考えてみると、それは我々の先人もまた同じような、ある意味ではもっと大きな壁に直面をし、それでも日本国家全体としては今日ここまで発展をできてきたということは、その瞬間の壁の大きさはいかに大きくとも結果的にはそれをいろいろな形で努力をして乗り越えてきた、そうした先人の知恵があるからこそ私どもの今日の国家があるんだろうと、こう思っております。
 ですから、余り壁の大きさにたじろぐこともなく、さりとて過度に楽観的になることもなく、一生懸命、全知全能、力の限りを尽くして仕事に当たることが外務大臣に与えられた職責であろうと、かように考えておるところでございます。
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世耕弘成#14
○世耕弘成君 本当に今、非常に日本外交は、特に対北朝鮮のこの六か国協議を中心に非常に方程式が複雑になっております。総理、外務大臣にはやはり国益優先で、しっかりと取り組んでいただきたいということをお願いを申し上げたいと思います。
 続きまして、外交防衛、安全保障といいますと、どうしても法律、憲法の解釈論ですとか条約の解釈論ですとか、いろんな難しい議論が行われるんですが、現在国民が非常に知りたがっている、そしてまた不安に思っている問題が、これは北朝鮮のミサイル問題だと思います。今日、私はこの後は少しこのミサイル問題を中心に質疑をしてまいりたいと思います。
 今、北朝鮮は三種類のミサイルを持っています。一つは短距離のスカッドミサイル、これは韓国をねらうようだと言われております。長距離のテポドンミサイル、これはハワイとかあるいはアメリカ本土をねらうものだと言われております。そして、その中間にありますのがノドンでございます。射程距離千三百キロ、日本全土をちょうどほぼ照準に収めるようなミサイルでございます。このノドンは、射程距離からいって、基本的には日本専用の、日本攻撃専用のミサイルだと考えてよろしいでしょうか。防衛庁長官、いかがでしょうか。
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大野功統#15
○国務大臣(大野功統君) お尋ねはノドンが日本専用の、日本をねらったミサイルであるかどうかと、こういうことでございますけれども、その点につきましては断言、断定的なことは私は申し上げません。ただ、今、世耕委員がおっしゃったとおり、千三百キロの射程がございます。これは正に日本全土をほとんどカバーできるわけでございますから、ノドンが日本に飛来する可能性、これは排除できないと思っております。
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世耕弘成#16
○世耕弘成君 私は、この北朝鮮が韓国を攻撃するんであればスカッドを使えばいい。中国へ向けて撃つとは思えない。太平洋へ向かって撃っても日本より先には届かない。そういうことであれば、これは私は基本的には日本攻撃用のミサイルだと考えなきゃいけないと思っています。
 じゃ、今、このノドンミサイルの性能、いろいろ過去報道が出ていました。例えば、東京に向かって撃てば五〇%は山手線の内側に着弾するんだというような報道も過去ありましたけれども、防衛庁としてはこのノドンの性能をどのように評価をされているんでしょうか。
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大野功統#17
○国務大臣(大野功統君) ノドンの性能でございます。まず、射程は千三百キロ。それから、単段液体燃料式発射台付車両に搭載されて移動して発射する、こういうことで、移動して運用する、こういうことでございます。
 それで、お尋ねは精度でございますけれども、精度につきましては、ある目標をピンポイントで攻撃できるような精度の高いものではない、このように承知いたしております。もう少し具体的に申し上げますと、いわゆる命中精度とでも申しましょうか、CEP、サーキュラー・エラー・プロバブルということでございます。これは百発撃ったらその五十発がどの程度の範囲に収まるか、当たるか、こういうことでございまして、こういう命中精度からいたしますと、このノドンは半径二千五百メートルの中に百発撃ったら五十発入ってくる。二千五百メートルといいますと新宿―四谷ぐらいの距離でございましょうか、半径が、その範囲に百発撃ったら五十発入ってくる、こういうふうに分析いたしております。
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世耕弘成#18
○世耕弘成君 これはもう大変精度が上がってきていることだと思います。このノドンミサイルから本当に国民をどう守るかというのが喫緊の課題ではないかというふうに思います。
 そこで、今このミサイルから国民を守るために開発が進められているのがこの弾道ミサイル防衛というものでございます。(資料提示)
 これは、弾道ミサイルが発射をされましたらすぐレーダーで追尾をして、そしてこの打ち上げのブースト段階では方向が分からないので、集団的自衛権にかかわるということで攻撃はしないけれども、ブーストが終わったところでもし日本に向かっているようであれば、まずは海上のイージス艦からSM3という新型のミサイルでまず空中で撃墜をねらい、そしてまたそれを外したら今度は、日本へ向かって落ちてくるところで今度はペトリオットミサイル、PAC3というやつのこれまた新型のもので迎撃する、これがBMD構想、今、十七年度のこの予算案の中にも一千億超の予算が入っているわけでございますが、このミサイル防衛システム、弾道ミサイル防衛はいつから本格稼働をすることになるんでしょうか。ヤジいや、これから聞きます。
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大野功統#19
○国務大臣(大野功統君) いつからというお尋ねでございます。
 これ、委員御存じのとおり、平成十五年の十二月十九日の閣議で導入を決定いたしております。予算につきましては、十六年度一千億円以上、それから十七年度でも一千億円以上をお願いしているところでございます。そこでまず初めに、この契約を開始しておりますのは十六年度、それから十八年度から配備が、第一弾の配備が始まります。最後に二十三年度にこのすべての配置が完了する、こういう予定になっております。
 いずれにいたしましても、これはもう国民の安心、安全を守るわけでございますから、この配備につきましては的確に、かつ十分注意を持って着実に進めてまいりたい、このように思っております。
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世耕弘成#20
○世耕弘成君 最終的に配備が終わるのが二十三年度ということですから六年掛かります。第一弾が、配備完了がこれ十八年度末ということですから、平成十九年三月だからあと二年掛かります。第一弾の稼働が始まる二年までの間というのは、これ、日本は丸裸なんでしょうか。
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大野功統#21
○国務大臣(大野功統君) 日本だけで考えると丸裸でございます。しかし、我々には日米安全保障条約というものがございます。したがいまして、そういう問題につきましては、アメリカと十分協議の上考えていくべき問題だというふうに思っております。
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世耕弘成#22
○世耕弘成君 この今アメリカとの連携が重要だとおっしゃいました。アメリカはこの既にペイトリオット、この地上迎撃用のミサイルというのは既に配備を始めているわけですけれども、このイラストで見ていただいても分かりますように、ペイトリオットは、これ何かトラックに積んで動けるような、割と、まあ見たところ簡単そうなものなんですけども、取りあえずこれをアメリカから借りたらどうなんですか、取りあえずは。私が聞いているところでは、アメリカ軍はアテネ・オリンピックのときにギリシャにこのシステムを貸し出したという話もあります。これを当面二年間借りて、最低限の防御、丸裸なんて言われたら私は本当不安になっちゃいますが、最低限我が国としての防御をするというのは、お考えどうでしょうか。
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大野功統#23
○国務大臣(大野功統君) アメリカと二年間の間、十分協議をして、その部分は絶対に空白にならないようにやっていきたい、このように思っております。
 その上で、御質問は、アメリカから借りたらどうかと、こういう御質問でございますけれども、アメリカがPAC3を他国に貸し出した、こういう実績はございません。ただ、もちろん、アメリカが同盟国において自らのこのシステムを持ってきてそして配備したと、こういうことは、例えば韓国においてございますし、またイラク戦争においてもございます。
 PAC3はアメリカも調達途上であり、自らの配備分を犠牲にしてそして日本に貸し出す余力はないのではないか、このように分析いたしております。また、仮に借り受けたとしましても、指揮統制システムへの接続、あるいは周波数の問題、このような問題がありますので、日本で使用できる形への改修の問題があります。それから、迎撃に関する法制度の整備、あるいは訓練の問題、こういう問題がありますので、運用可能、アメリカから借りてそれを運用する、運用可能になるまでには、まあ若干というか相当の時間が掛かるのではないか、このように思っておるところでございます。
 PAC3は自衛隊が保有しているペトリオットを改修して使用いたします。維持整備性やライフサイクルコストを考慮すれば、改修が一番ベストの選択じゃないか、このように思っております。
 いずれにいたしましても、緊急の必要性が生じた場合には、やはりこの日米安保体制の下で米軍の展開を期待する、これが当座の問題点だと思っております。
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世耕弘成#24
○世耕弘成君 ともかく、ありとあらゆる方法、知恵を出していただいて、このノドンミサイルから国民をしっかり守っていただきたいと思います。
 先ほどのシステムがこれ配備をされますと、一応迎撃ができるようになってくるわけでございますけれども、今国会で自衛隊法が改正されまして、事前に分からないで、もし突然北朝鮮がノドンを撃ってきた場合には、防衛庁長官の判断で迎撃ができるようになっております。
 ただ、判断といっても、撃ってからですから、時間は十分しかありません。この十分の間に防衛庁長官、判断を下せるそれだけの情報連絡体制、例えばおふろに入っていたらどうなるんだろう、トイレに行かれていたらどうなるんだろうか、そういうところまでもう十分という時間は正にもう一秒一秒がクリティカルなわけですから、長官への連絡体制というのは日ごろどうなっているんでしょうか。
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大野功統#25
○国務大臣(大野功統君) これは大変な問題でございます。
 いずれにいたしましても、いずれにいたしましても、日本に飛来することが分かる、分かったら、これは落とさなきゃいけない。そうしないと国民に対する大変な脅威、財産、生命に対する被害になります。したがって、まず落とす。そのシステムをどうやってシビリアンコントロールの下で運用していくか、これは大変大きな問題であります。
 そのための、まず第一段階の長官への連絡という問題でありますけれども、まずイージス艦及び地上レーダーによりまして確認をする、それから米国の早期警戒衛星、これも協力をお願いする。こういうことで、情報が入り次第直ちに防衛庁の地下にございます中央指揮所、ここへ情報が入ってくるということになっています。情報が入ってきますと、直ちに私、長官のところへ今度情報が伝達される。
 そのときつかまればいいけれどもというのが先ほど問題点にございました。しかも、シビリアンコントロールを確保するとすれば、先生正におっしゃったとおり、例えば北朝鮮から日本までですと十分ぐらいで来るわけですね。しかも、日本に飛来するということが確認されるまでに何分か必要でございます。だから、本当に判断するのは数分で判断しなきゃいけない。その間で、例えば安全保障会議あるいは閣議をやる、これはもう到底無理でございます。したがいまして、システムとしては、もう先生十分御存じだとは思いますけれども、兆候がある場合にはあらかじめ総理大臣の承認を得て長官が命令すると、こういうことになっております。
 それから、その他の場合で事態が急変してという場合には、あらかじめこういうマニュアルでやりますよ、こういうことで総理大臣の承認をちょうだいして、そして確認されれば迎撃すると、こういうシステムでございます。
 誤解がないように一つだけ言わせてください。それ、よく現場が判断するということを言っているんですね。しかし、これは現場の判断じゃございません。すべて長官の責任、責任においてきちっとマニュアルを作って、現場はここで、ミッドコースに、大気圏外に入って、ミッドコースに入って、そして日本に飛来する、これが分かったら撃ち落とす、こういうシステムでございます。
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世耕弘成#26
○世耕弘成君 今のお考えは私もよく分かっているんです。
 長官に私お伺いしたいのは、秘書官、二十四時間ずっとそばにいますか。どんなときでも、いざというとき長官を起こせるように、もう一緒にそばにいらっしゃいますか。そこだけちょっと確認さしてください。
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大野功統#27
○国務大臣(大野功統君) 二十四時間一緒ということはありません。ただ、秘書官は現在でも、例えばいろんなことが起こります。夜中でも私、たたき起こされております。これだけの連絡に対して真剣に取り組んでいることは御理解いただきたい。ただ、二十四時間一緒におるわけではございません。
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世耕弘成#28
○世耕弘成君 いや、これは三交代制ぐらいにして、防衛庁長官には常に秘書官あるいは武官が常に付いて、常に情報連絡やれる体制をこれ取ってもらわないと私は十分での判断なんてとてもできないと思いますので、これは改善を是非ともお願いしたいと思います。
 それでは続いて、もう一度先ほどのBMD、これイージス艦から一番空の高いところを飛んでいるときに撃ち落とすと言っていますが、この高さ、とんでもない高さですよね。千三百キロの射程のもの、これ物理学の放物線ですから、それでいけば大体四百キロとか五百キロぐらいの高さ。ということは、富士山の百倍ぐらい、飛行機が、ジェット機が飛ぶ高度の四十倍とか五十倍ぐらいの高さにあるものを、これ本当に海上から撃って撃破できるような状態なんでしょうか。これをお伺いしたいと思います。もし、専門家でも結構です、大臣でも。
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飯原一樹#29
○政府参考人(飯原一樹君) 先ほど大臣からお答えしましたように、ノドンの正確な技術情報はございませんが、おおむね射程千キロ程度の弾道ミサイルは高度、最高高度で三百キロぐらいに達するというふうに考えられております。
 それで、これに十分対応できるようなシステムとして現在イージス艦のミサイル開発システムの開発が最終段階にあるということでございます。
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