農林水産委員会

2007-05-09 衆議院 全259発言

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会議録情報#0
平成十九年五月九日(水曜日)
    午前九時三分開議
 出席委員
   委員長 西川 公也君
   理事 岩永 峯一君 理事 金子 恭之君
   理事 近藤 基彦君 理事 谷川 弥一君
   理事 並木 正芳君 理事 篠原  孝君
   理事 松木 謙公君
      赤城 徳彦君    赤澤 亮正君
      伊藤 忠彦君    飯島 夕雁君
      今津  寛君    小里 泰弘君
      小野 次郎君    岡本 芳郎君
      北村 茂男君    斉藤斗志二君
      杉田 元司君    土井  亨君
      中川 泰宏君    永岡 桂子君
      丹羽 秀樹君    鳩山 邦夫君
      広津 素子君    福井  照君
      福田 良彦君    古川 禎久君
      御法川信英君    森山  裕君
      渡部  篤君    岡本 充功君
      黄川田 徹君    小平 忠正君
      佐々木隆博君    高山 智司君
      仲野 博子君    福田 昭夫君
      山田 正彦君    井上 義久君
      菅野 哲雄君
    …………………………………
   農林水産大臣       松岡 利勝君
   内閣府副大臣       大村 秀章君
   農林水産副大臣      山本  拓君
   農林水産大臣政務官    永岡 桂子君
   農林水産大臣政務官    福井  照君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 梅溪 健児君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)           久元 喜造君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         佐藤 正典君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房技術総括審議官)       染  英昭君
   政府参考人
   (農林水産省総合食料局長)            岡島 正明君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  高橋  博君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            中條 康朗君
   政府参考人
   (農林水産技術会議事務局長)           高橋 賢二君
   政府参考人
   (林野庁長官)      辻  健治君
   農林水産委員会専門員   渡辺 力夫君
    —————————————
委員の異動
五月九日
 辞任         補欠選任
  伊藤 忠彦君     杉田 元司君
  渡部  篤君     土井  亨君
同日
 辞任         補欠選任
  杉田 元司君     伊藤 忠彦君
  土井  亨君     渡部  篤君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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西
西川公也#1
○西川委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官佐藤正典君、大臣官房技術総括審議官染英昭君、総合食料局長岡島正明君、経営局長高橋博君、農村振興局長中條康朗君、農林水産技術会議事務局長高橋賢二君、林野庁長官辻健治君、内閣府大臣官房審議官梅溪健児君及び総務省自治行政局選挙部長久元喜造君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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西
西川公也#2
○西川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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西
西川公也#3
○西川委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。近藤基彦君。
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近藤基彦#4
○近藤(基)委員 おはようございます。
 自由民主党の近藤基彦でございますが、久しぶりの質問で、ちょっと緊張しております。
 まず、WTO交渉についてお尋ねしたいと思っております。
 本年初めの交渉再開以来、交渉の発展がはっきりしてきました。四月末には、ファルコナー議長ペーパーが公表され、今後の交渉進展が見込まれているところでございます。
 また、EPA交渉についても、四月二十三、二十四日に、日豪EPA交渉がいよいよ始まりました。このEPA交渉に対しては、本委員会においても決議をいたしましたように、政府が一体となって全力で当たっていくことが必要だと感じております。
 また、日米あるいは日・EUについてもEPA交渉を求める経済界の声などが聞こえてきております。米国、EUという世界に冠たる農業大国とのEPAについて、私としては、極めてその方向に危機感を持っている一人でございます。
 本日は、このような状況を踏まえて、WTO、EPA交渉といった国際交渉を初めとして、我が国農林水産物の輸出促進などグローバル化に関連する幅広い分野、そして時間があればバイオについて、松岡大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
 まず初めに、WTOについて御質問をいたします。
 申し上げるまでもなく、WTO体制のもとで開かれた貿易秩序を築いていくことは、我が国を含めた世界の発展にとってもちろん重要ではありますが、それと同時に、自然条件や歴史的背景の違いを踏まえて、世界各国で生産条件の異なる農業が互いに維持発展できるようにすることも非常に重要なことと考えており、この考えに基づいて我が国としても今まで交渉に臨んできたと認識をいたしております。
 我が国の農林水産業と農山漁村は、食料の安定供給はもちろんのこと、国土や自然環境の保全、良好な景観の形成といった多面的機能の発揮を通じて、国民の暮らしの中において重要な役割を担っております。
 近年、グローバル化の進展に伴い、我が国の農林水産業も国際経済社会との結びつきを強めているところでありますが、今後の我が国農林水産業あるいは農山漁村のあり方を考えるに当たりましては、グローバル化にどのように対応していくかといった視点がますます重要になってくると思っております。
 WTO農業交渉に向けた大臣の基本的な方針について、改めてお伺いしたいと思います。
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松岡利勝#5
○松岡国務大臣 近藤先生にお答えいたします。
 まず、近藤先生におかれましては、自民党の農林部会長をお務めでございますし、そのお立場でWTOを初めとする国際的な問題に対しましても中心的に先頭に立って取り組んでいただいておるところでございますし、その御努力と、またいろいろの御指導、お力添えに、心から感謝と敬意を表しているところでございます。
 そこで、今お尋ねの件でございますが、私は、グローバル化ということをどうとらえるか、幾つかあると思いますが、まず一つには、これはグローバル化という国際的な、世界的な中で競争を強いられる、こういう一面と、それから、世界的な市場、そういった中で日本の農産物がどのように展開をし、そしてその市場の中で売り込んでいくといいますか評価を受けていくのか、こういった二面があると思います。攻めと守り、守りと攻め、こういった面があると思っております。
 そういう中で、WTO交渉というのは、国際的な基準、貿易の取り決めを決めるわけでございますので、これは非常に重要な位置づけにある、このように認識をいたしております。
 先般も、私は、パリで日本食レストラン価値向上委員会の方々とお会いをしてまいりました。これは、フランスの方が委員長をやっておられまして、詳細は後で、いつか、後日またお示しをしたいと思いますが、やはり今大変な勢いで日本食のレストラン、日本食ブームというのが起きている、こういうことであります。
 そういう中にあって、私は、攻めの部分の一つの大きな具体的な事実として、そういう世界的な状況をしっかりと踏まえながら、グローバル化という観点で日本の農産物、食材というものをしっかりと発信していく、これも重要だと思っています。
 また一方で、何といっても我が国は、今申し上げましたような生産条件というものが特に新大陸の生産条件に恵まれた国と比べまして劣っている点がございます、弱い点がございます。こういった点はしっかりと克服しなきゃなりませんけれども、そういう点を念頭に置きながら、やはり守るべきはしっかり守り抜いていく、攻めるべきはしっかり攻め抜いていくという形で、日本農業の将来を確かなものにしていく、こういう基本的な考え方に立って取り進めてまいりたい、このように思っているところでございます。
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近藤基彦#6
○近藤(基)委員 ありがとうございました。
 現在行われているドーハ・ラウンドは、昨年七月、米国が国内の農業補助金の削減で全く動きを見せようとしなかったことからその交渉が中断されましたことは、御承知のとおりでございます。しかしながら、ことしに入ってから、二国間を中心として各国間で協議が活発に行われることにより、交渉が本格的に再開されました。
 私も三月には訪欧し、EUの交渉責任者やファルコナー議長などとの会談を行ってまいりました。EUの動き、議長の動きについては、今後とも十分留意していく必要があると考えております。すなわち、加盟国間で交渉妥結の機運が一層高まっている中で、我が国がEU、米国など少数国での協議から取り残されているのではないかと懸念をしているものであります。
 交渉の現在の進展状況、特に、我が国がそういった少数国の動きから取り残されているのではないかといった懸念について、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
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松岡利勝#7
○松岡国務大臣 近藤先生御指摘のとおりでございまして、ことしの一月にダボス会議がございました。そこで、改めてWTO交渉を再開しようと、全会一致でそのことが決まったわけであります。
 それ以前に、先生がこれもまた御指摘のように、昨年の夏、アメリカが中間選挙を前にして、国内支持でこれ以上は動けない、こういったことから交渉が決裂に至った、このようなことでございますが、いよいよダボス会議が出発点となりまして、バイの協議、二国間を中心にいたしまして、まずお互い交渉を進めていこう、こういうことになったわけであります。それから、プルリといいますが、幾つかの少数国会合というのがございます。そういうふうな幾つかの組み合わせ、場面を踏まえながら、交渉が今進んでいる。
 そして、現状といたしましては、四月三十日にファルコナー・ペーパーが出たわけでありまして、ちょうどたまたま出ましたときに、私もファルコナー議長と会談をいたしておりまして、二時にペーパーが出ましたが、私は十一時に、三時間前に彼と会ったわけでありますが、そこで話しながら、今後の進め方といいますか日程について確認をいたしたわけであります。
 ファルコナー・ペーパーに対しての評価はさまざまであります。さまざまというか、押しなべて各国とも不満、不満の度合いもそれぞれいろいろあると思いますが。
 そういう状況の中で、六月末前後、だから六月から遅くとも七月の初めにかけて、ファルコナー議長は、改訂版というよりはもう交渉テキストを出したい、交渉テキストが出ますと、あとはモダリティーの確立ということになるわけでありまして、七月末前後を目途にこのモダリティーを確立させたい。まさに交渉は大きな山場に差しかかってきた、今このような状況でございます。
 そこで、先生の御懸念の、少数国から日本は取り残されていくのではないか、こういうことでございますが、G4というのがありまして、アメリカ、EU、ブラジル、インド、こういう国でございます。これはもともとあるわけでありまして、それにオーストラリアあたりが加わってFIPsというような形でやってきたわけでありますが、私どももまたそこには働きかけ、取り組みをいたしまして、四カ国に加えて、日本とオーストラリアが加わってG6、こういう形で枠組みが一つあるわけであります。
 したがって、このG6の枠組みというものを私どもはしっかりと確保しながら、そしてまた、アメリカともEUとも、それからブラジルともインドとも、バイの形で、二国間の間というものをしっかりと交渉しながら関与してまいりたい、コミットしてまいりたい、このように思っているところであります。
 と同時に、日本は何といっても輸入国の最大の代表でありますから、その立場というものの重みもしっかりと認識をしながら、輸出国に対してしっかりとした対応をしていく、こういうことが必要でありますし、G10の閣僚会合も来週には開催いたしまして、そして我が方のスタンス、しっかりと定まったものをつくっていく、そのようにして先生の御懸念がないようにしっかりと頑張ってまいりたいと思っております。
 また、先生は、国際的にもずっと、この前も大変御努力をいただきました。また改めて、議員外交としてのお立場からも御協力をお願い申し上げたいと思います。
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近藤基彦#8
○近藤(基)委員 今ほど大臣の方からのお話の中にもありましたけれども、四月三十日にファルコナー農業交渉議長が提示したモダリティー案作成に向けて発表したペーパー、いわゆるファルコナー・ペーパーについてお伺いしたいと思います。
 まずは、本ペーパーの内容について事務方より御説明をお願いいたしたいと思います。
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佐藤正典#9
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 四月三十日、ファルコナー農業交渉議長は、改訂版テキストに向けての議長ペーパーを全加盟国に対しまして公開文書として発出したところでございます。
 この議長ペーパーは、交渉上の幾つかの論点につきまして、議論の着地点を示したものとなっております。その内容につきましては、国内支持につきましては米国に厳しく、市場アクセスについてはEUやG10に厳しく、特別品目については輸入途上国に厳しく、輸出国家貿易につきましては豪州等に厳しいなど、各国にとって厳しい内容を含むものであると認識しているところでございます。
 また、我が国との関係で申しますと、上限関税につきましては、現時点で何もつけ加えることはないとされている一方で、重要品目の数につきまして、考えられる着地点が一%から五%とされているなど、幾つか問題であると思われる事項を含む内容となっているところでございます。
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近藤基彦#10
○近藤(基)委員 今までもファルコナー議長がいろいろなペーパーを出してきていたわけでありますが、今回のこのファルコナー・ペーパーの、今後の農業交渉を通じてこのペーパーの持つ意味合いと位置づけについて御説明を願いたいと思います。
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佐藤正典#11
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の議長ペーパーをきっかけといたしまして、多国間の議論を活性化させるということがファルコナー議長のねらいであるというふうに考えております。
 また、議長ペーパーが発出されました四月三十日、先ほど大臣から話がございましたように、ファルコナー議長と会談を行っておりまして、その際に、同議長から、今後六週間程度議論を行いまして、六月末前後には改訂テキストに持っていきたいとの見通しが言われたところでございます。
 このことからも、今後、主要国グループなどとの協議と並行いたしまして、ファルコナー議長のもと、本ペーパーを踏まえつつ、集中的な議論が行われていくものと考えております。
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近藤基彦#12
○近藤(基)委員 となれば、かなり重要なこのペーパーの意味が出てくる。先ほど佐藤総括審議官も、着地点を示したものだということでありますから、出発点ではないような話でありますので、ここが着地点だということになれば、相当日本にとっては厳しい内容になっているということだろうと思います。
 そこで、このペーパーに対する松岡大臣の御見解並びに今後の動きについて御見解をお伺いしたいと思います。
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松岡利勝#13
○松岡国務大臣 このペーパーをどうとらえるかということについて、またどう位置づけるかということについては、先生がおっしゃいますように、大変重要であります。これが終着点ということになりますと、これはもうとてもじゃないが大変なことであります。
 そこで、では、総じて主要各国がどう受けとめているかでありますが、新聞等でも言われておりますように、例えばきのうの読売、これは何でベルファストなのかわかりませんが、ベルファストというのはアイルランドの都市でありまして、別の何か言うと第二次世界大戦のときのイギリス艦隊の旗艦の名前でもありますが、そこ発で言われておりますように、日米欧、総じて反発、こういうことでありまして、インドのナート大臣ともおととい電話会談をいたしましたが、ナート大臣も、これは全く受け入れられないし、評価できない、こういう形でございます。
 そこで、マスコミ的に言いますと、日本が苦境に陥っている、反対しているというふうなことがよく出るんですけれども、私は、これは正当に事実として評価すれば、それぞれが問題を突きつけられた、こう思っております。
 前回交渉の中断に至った、決裂に至った一番の原因はアメリカの国内支持でございますけれども、これにつきましても、ファルコナー、ラミーさんともに会談をした私なりの受けとめ方では、百五十億ドル以下がやはりアメリカとしては国内支持を削減すべき目安である、国によっては百二十億か百三十億まで落とすべきだ、こういうような指摘でございますから、果たしてアメリカは国内的にそれが可能なのかどうなのか、こういった点、そういう厳しい問題を一つアメリカも突きつけられている。
 あわせて、食糧援助というもの、マンデルソン委員と話したときもこの点について指摘がございましたが、アメリカの食糧援助は形を変えた輸出貿易である、こういったような観点からも、緊急援助以外のいわゆるそういう食糧援助についてはやめるべきである、これは私ももともとそのように思っておりますし、全くEUとそこは一致いたしておる。こういう点、アメリカはまた問題を抱えているわけであります。
 それから、当然のことながら、輸出競争、この点では、オーストラリアも貿易歪曲的な国家貿易、カナダもそうでありますが、独占貿易は認めない、こういったファルコナー・ペーパーに対して、これはどのように対応してくるのか。
 それから、もちろんインドは、途上国、インドを初めとするSPの問題、こういった点について、とてもこれでは受け入れられない、こういうわけであります。
 我が日本としても、上限関税について言及がなかったことは評価いたしますが、一%から五%程度、もう既に形式上だけであって、実態としては生きていないと思っております一%というものまでファルコナー・ペーパーは入れている。こういうことについて、全くそれは我々は評価できない。
 また、ブラジルにしても、農業の分野じゃありませんが、NAMAの分野で果たしてどこまで来られるのか、それは最終的にはセットですから、それこそ最終的にはこれは全部包括交渉ですから、来られるのか。
 それから、農業分野でも、最上位階層の削減率をEUはどこまで受け入れ切れるのか。我々の上限関税と同じような意味合いを持っておりますが、どこまで受け入れ切れるのか。
 そんなことをそれぞれが、各国が問題点というものを大きく突きつけられた。ただ、その突きつけられ方の中で、市場アクセスについてはある程度数字というものが表に出てきておる、国内支持や輸出競争といった点については数字というものが表に出てきていない、こういった点について、それは偏っているのではないか、こういう不満。
 したがって、これは混乱に向かうのか、収束に向かうのか、ファルコナー・ペーパーの位置づけ、意義というものは、そういった意味でどうなっていくのかということについて、これは今大変重要な時期なんだろう。
 我々は、やはり我々の国益を守るために、各国と連携すべきは連携しながら、しっかりと対応してまいりたいと思っております。
 中身のことにつきましては、交渉事ですから、EUとはどの点で折り合い、どの点でせめぎ合っているか、インドとはどういう連携をとっておるか、ブラジルとも今どのような協議をしておるか、また、一番の問題でありますアメリカとはどのようなやりとりをしているか、こういった点についてはまだなかなか言いがたいところがございますが、先ほど申し上げましたような評価の上に立ってしっかりと取り組んでいきたい、このように思っております。
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近藤基彦#14
○近藤(基)委員 このファルコナー・ペーパーが持つ意味、日本ももちろん大変厳しい状況、今大臣から説明があったように、各国とも不満を持っている。しかし、交渉事ですから、どこか一つが勝ち組だったら、全体でその交渉は多分決裂をするだろう、すべてが痛みを持って、痛み分けにするというのがこのペーパーの持つ意味合いかなと。ですから、そういう意味では、これがこのペーパーで収束に向かうということになれば、日本は相当な打撃を受けるということで、私は大変危機感を持っております。
 そういう意味で、ことしの年末の交渉合意に向けて、ここ数カ月、先ほど大臣からも御説明がありましたけれども、大変大きな山場を迎えることになるだろうと思います。
 我が国の基本的な交渉方針、これが貫徹できますように、松岡大臣には、私どもの日本が最重要としております上限関税の断固阻止、そして重要品目の十分な数と取り扱いの確保等、我が国として死守しなければならない一線を断固としてかち取っていただき、食料輸入国としての我が国の主張が交渉結果に必ず反映されますよう、そして多様な農業の共存が可能となるよう、引き続きしっかりと交渉に臨んでいただきたいと思います。
 当然、我々としても全力で大臣を支援していきたいと考えておりますが、最後に大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
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松岡利勝#15
○松岡国務大臣 先生が今御指摘されましたように、このペーパーで収束ということになれば、それは重要品目が一から五、こういう枠の中でということでありますから、一と五を足せば六になって、平均すれば三というようなことになってくるわけでありまして、そんなことになれば、これはとてもじゃないが大変だ、こういうことであります。
 したがいまして、私どもとしては、これは断固やはり受け入れられないし、そういう中でこれからどのように交渉に臨んでいくかということでございますが、上限関税、それから重要品目の数の確保等、数と同時に取り扱い、これをしっかりと確保していく、これが何といっても最大命題であります。
 そのためには、私どもは、最終的には、これは交渉のやり方として、一番効果的な結論を得る手段、方法としてどういう形をとっていくかといった選択も含めまして、あらゆる角度から検討いたしまして、そして日本の最大の国益が守れるように取り組んでまいりたい、このように思っております。
 本当に、交渉事でありますから、これ以上中身にわたるということにつきましてはなかなか言いづらいわけでありますけれども、この五月の中旬、日米首脳会談でブッシュ大統領が五月中旬が一つの大きな山場だと言及されました、まことにそのとおりなんだろうと思います。来週、パリがあり、ブリュッセルがある、こういった状況の中で、どう我々は対応していくか。全力を尽くして、そしてまた、しっかりとした確信と信念を持って対応してまいりたい、このように思っております。
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近藤基彦#16
○近藤(基)委員 ぜひ大臣には、交渉事でありますが、日本の主張が通るように頑張っていただきたいと思います。
 次に、EPAについてお伺いをいたします。
 先月二十三日、二十四日には、豪州とのEPAの第一回交渉会合が行われました。これまでも申し上げてまいりましたけれども、我が国と豪州とでは国土条件が大幅に異なり、農業構造等において埋めがたい大きな差が存在していることから、豪州との交渉は慎重の上にも慎重を期して進めていく必要があると考えております。
 松岡大臣は、今後、日豪EPA交渉にどのように取り組んでいかれるか、基本的なお考えをお聞かせください。
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松岡利勝#17
○松岡国務大臣 先生が今御指摘なさいましたように、四月の二十三、二十四日ということで、この両日にわたりまして、オーストラリアの方で第一回目のEPAに関する協議が行われたわけであります。
 この協議の中身といいますのは、今後どう交渉を進めていくかという交渉の運営の仕方、こういったことについて協議をし、合意したということでございまして、具体的な中身についてはまだやりとりはやっていない。そして、二、三カ月に一回ということで、次は七月末の時点で日本で、こういうことになったわけであります。
 そこで、この日豪EPAに対して農業サイドとしてどのような決意で臨んでいくかということでございますが、もう既に総理も首脳会談においても表明いたしておりますように、また、そこはお互い首脳会談でも確認がなされておりますように、センシティビティーに十分、そのセンシティビティーの意味を踏まえて、そして対処していく、交渉に臨んでいく、こういうことでございます。
 これは、具体的に言いますと、他の国とEPAの交渉をやったときにはなかった内容を私どもはすべて網羅して、そういう枠組みをつくった上で今この交渉に臨んでいるわけでありますので、これはもう、除外なり、再協議なり、段階的削減という、EPA交渉に当たってとり得るべき、守りに当たってとり得るべき武器はすべてそろえ、網羅して、この交渉に臨んでいる。したがって、こういった枠組みをしっかりと私どもは生かしまして、そして日本の農業の将来を必ず守り抜けるような交渉を貫いてまいりたい、そういう決意で取り組んでまいりたい。
 そのためにも、議員外交等も含めまして、また、先生方の絶大なる御指導とお力添え、バックアップをお願いしたい、このように思っております。
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近藤基彦#18
○近藤(基)委員 今後の交渉は、相手国もいることですから、大変厳しいものになると思っております。大臣におかれましても、政府一体となって、国内農業への影響を踏まえ、本委員会における決議の趣旨に即して、守るべきものはしっかりと守るとの方針が堅持されますよう、全力をいただきたいと思っております。
 続きまして、経済財政諮問会議EPA・農業ワーキンググループについて御質問をさせていただきます。
 五月八日に、きのうでありますが、経済財政諮問会議の下にあるグローバル化改革専門調査会EPA・農業ワーキンググループからの報告が提出されております。
 この議論の中では、農産物関税の一律撤廃の影響試算が行われたと聞いております。農業は、言うまでもなく、地域の主要な産業として、食料を生産、供給するだけでなく、地域の環境や自然、さらには文化、伝統を支えており、このような農業の重要性を十分認識した上で農産物関税についても議論を行うべきと考えておりますが、ワーキンググループの報告の趣旨について大村副大臣にお伺いしたいと思います。
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大村秀章#19
○大村副大臣 近藤先生御指摘のように、昨日、経済財政諮問会議のもとにありますグローバル化改革専門調査会が第一次報告が取りまとめをなされました。そこは、金融とこのEPA・農業ワーキンググループ、二つの柱でございます。
 このEPA・農業ワーキンググループの報告におきましては、委員御指摘のように、農業は、農業生産という役割だけではなくて、自然環境の保全でありますとか良好な景観の形成といった多面的な機能も担っているということが触れられておりますし、認識をされているところでございます。その農業が持つ多面的機能の維持のための手段といたしましては、生産転換対策でありますとか環境施策といった農政の施策とあわせて他の政策手段も総合メニュー化して対処していくことが重要だということもここに述べられているところでございます。
 こうした認識を踏まえつつ、国境措置の合理化でありますとか存在理由、それから消費者が負担しているコスト、そういったことも含めて、そのあり方についての考え方をまとめているところでございまして、こうしたこととあわせまして、産業としての強い農業を目指して、農業の構造改革の具体策についての一定の考え方を取りまとめているところでございます。
 いずれにいたしましても、こうした考え方を踏まえながら、今後、関係各省と十分議論を深めてまいりたいというふうに思っております。
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近藤基彦#20
○近藤(基)委員 また、諮問会議への報告では、日米EPAの共同研究の早急な開始、あるいは日・EUのEPAが重要との提言が行われております。
 しかし、世界経済の三極を占める日、米、EUがEPAに向けた動きを示せば、先ほど来お話をしていますように、現在進行中のWTO交渉に誤ったシグナルを与えることになると考えております。
 また、現在行われている豪州との交渉に加え、米国、EUとEPAを締結すべきとの趣旨がありますが、そうなれば、我が国農業への影響が非常に大きい事態になると考えておりますが、その部分の報告の趣旨について大村副大臣にお伺いをいたします。
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大村秀章#21
○大村副大臣 今回の報告におきましては、まず、委員御指摘の米国とのEPAにつきましては、両国間の関税の撤廃に加えまして、投資、サービス等広範な分野をカバーすることによりまして、両国の貿易・投資をさらに活発化させることとなるとともに、日米間の緊密な関係をさらに強化するということがここにまとめられているところでございます。
 また、EUとのEPAにつきましては、EUは、自動車でありますとか薄型テレビなど我が国の重要な輸出品目に対しまして高関税を課しているということから、こうした関税の撤廃、軽減によります効果が期待をされるところでございます。
 いずれにいたしましても、このEPAをめぐるいろいろな動き、特に最近では韓国がアメリカとのEPA交渉をまとめた、そしてEUとの交渉に入ったといったようなこともございまして、そういったことを含めて、我が国国内の経済界なりマスコミ関係等々にそういった意味での御意見があることは事実でございまして、今回の報告でも、そういった面での考え方を取りまとめさせていただいているところでございます。
 そういう中で、この報告におきましては、EPA締結によります農業生産額への影響ということにつきまして、一定の産業調整政策といったことの必要性も記されているところでございまして、その政策の実施に当たりましては、農業における構造改革をさらに進めていくといったような問題でありますとか、対象農家を主業農家に絞ってやっていくべきだといったようなこととか、そういったことの考え方を明示させていただいているところでございます。
 いずれにいたしましても、農業の構造改革をさらに進めて強い日本農業をつくっていくということが肝要と考えます。そういう意味で、またこれも関係各省とこれから十分議論を深めて、そうした施策の取りまとめを進めていきたいというふうに思っております。
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近藤基彦#22
○近藤(基)委員 強い農業をつくる、それは我々も目指しているところでありますが、その強い農業がまだまだ今構造改革の緒についたばかりでありますので、これがやはり少し軌道に乗ってからということなんだろうと思うし、そういった趣旨の部分もかいま見える割には、日米EPAを早急に進めなきゃいかぬというようなくだりもあるということで、考え方がちょっと分散しているのかなというような気もいたします。
 きょう、政府参考人で梅溪審議官がいらっしゃっているんですが、梅溪さん、何かお話があってここに来られているのかどうか、私は、参考人として私自身呼んでいないので、梅溪さんがもし何かお話があるようでしたら、どうぞ。
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梅溪健児#23
○梅溪政府参考人 御説明申し上げます。
 昨日まとめましたグローバル化改革専門調査会の第一次報告におきまして、次のように記載しておることを御説明申し上げます。
 日米のEPAに関しましては、報告書の中では、「日米EPAの締結は今後の重要課題である。早急に共同研究開始について先方に働きかけるべきである。」ということを記載しております。それから、日・EUにつきましては、「早急に準備を進める必要がある。」ということを記載しております。
 以上記載しておりますが、基本的な考え方は、先ほど大村副大臣がここでお答えしたとおりでございます。
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近藤基彦#24
○近藤(基)委員 というふうに記載してあるということでありますので、先ほど私が言ったことを確認していただいたということであろうと思います。
 このワーキンググループの報告では、そのほかに農業の構造改革という部分にも触れていただいております。きょうはその部分に関しては御質問いたしませんけれども、我が党としても、私が座長になりまして、農地政策検討スタディチームというものをつくって、既に十六回の検討を進めてまいりまして、昨日、第二次の中間取りまとめをさせていただいたところであります。
 その我が党の方向とこのワーキンググループの方向というのはかなりの乖離が見られております。きょうの日本農業新聞の一面トップ記事にも、「企業の農地所有解禁」と大見出しで出ています。はっきり所有を認めるというような書き方には実はなってはいないんですが、ただし、そう読み取れる部分があるということであります。
 我が党としては、企業の農地所有というものは原則認めないという方向で今取りまとめておりますので、こういったことに関しては、改めて別な時間、後の一般質疑で改めてまたお聞きをしたいと思っておりますので、ぜひ、そのときにはまたよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 現在、先ほども申し上げておりますように、我が国はWTO農業交渉に対して大変な覚悟で積極的に参画をしているところであります。この交渉において、関税のみならず、国内補助金の規律、輸出補助金の禁止など、世界共通のルールが議論されているわけであります。
 こんな中で、我が国だけが一方的に関税削減を行っていくということは、交渉に大変大きな妨げとなり、我が国の国益を損なうものだと考えざるを得ません。これらについて十分に認識していただきたいと思っておりますが、この点に関して松岡大臣の見解をお伺いいたします。
    〔委員長退席、金子(恭)委員長代理着席〕
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松岡利勝#25
○松岡国務大臣 それは近藤先生の御指摘のとおりでございまして、関税というのは、国内の産業をそれぞれ、大事な、必要なものを守っていく各国に認められた権利でございまして、そしてまたWTO上も厳然と位置づけられた制度でございます。
 思い起こしますと、世に言う安政の不平等条約というのがありましたが、これは一八五七年、八年、まさに安政の時代に、アメリカを初めとする列強から押されて日本はその条約をのまされた、これが不平等条約と言われるわけであります。その中身は何であるか、関税自主権の撤廃と治外法権を認めたことであります。そして、これを回復するのにどれぐらいかかったか、まさに明治の時代全部を通じてやっと回復できた。こういうような歴史的ないきさつもあるわけであります。
 私もこの間、大田経済担当大臣とも十分話をいたしまして、今のWTO交渉の現状がどうなっているか、また各国のやりとり、駆け引きはどうなっているか。それからEPAについても、今はどういう状況にあるか、十分御理解はいただいたと思っておりますが、まだまだ不十分な点はあります。
 したがって、南ヨーロッパあたりでも、WTO上、どのような階層のところの関税を守ろうとしているか、そういったことも考え合わせたときに、低いからといって必要ないんじゃない、低いから逆にそれでもって守られている、こういったところで成り立っている野菜やまた地域もあるわけであります。
 そういう点から考えまして、WTO交渉というまさに国益をぶつけ合う場面、そこに間違った影響を与えるような、そういうシグナルというのは、やはり遠慮してといいますかよくよく考えていただきたい。
 国内的に、強い農業を目指していく、当然でありますが、あれだけの新大陸の広大な土地を持ったアメリカにおいても、またEUにおいても、四〇〇%を超える関税というものは厳然とあるわけであります。したがって、そういう各国間の事実関係等も踏まえながら、しっかりこの点について我々は経済財政諮問会議においても求めてまいりたいと思っておりますし、大村先生は十分その点は御理解の上、副大臣のお立場で今後いろいろと役割を果たしていただけるものと確信をいたしているところでございます。
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近藤基彦#26
○近藤(基)委員 とにかく、誤ったシグナルだけは我が国から発信するということはないようにぜひお願いをしたいと思いますし、また特にWTO、先ほどから再三申し上げておりますが、日豪のEPAも含めて、政府一丸となって、我が国の国益が損なわれないように、我々も御支援をしながら、頑張っていただきたいと思っております。
 副大臣、もう結構でございます。
 次に、農林水産物の輸出についてお尋ねを申し上げたいと思います。
 先ほど大臣からも若干、日本食がブームになっておるという話でありますが、私も世界じゅうで一大ブームになっていると感じておりますし、また中国を初めとするアジア諸国においては、見た目も美しく味も一級品である我が国のリンゴやナシが贈答用としてもてはやされているのも現実であります。
 こうしたチャンスをとらえ、みずから生産して、物をみずから戦略を持って海外へ輸出し、海外の消費者から高い評価を得て販売することは、我が国農林水産業の活性化に大きく貢献するものであります。既に、私の地元の新潟では、コシヒカリやナシ、カキなどが台湾に輸出され、現地では高級品として贈答用に購入されています。
 しかしながら、農林水産物の輸出は一時的な取り組みにとどまるのではなく、中長期的に我が国農林水産業の将来を見据え、その活性化に資するものでなければならないと考えておりますけれども、その点の松岡大臣の見解をお伺いしたいと思います。
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松岡利勝#27
○松岡国務大臣 先生と一緒に私も、農林水産物の輸出ということで、党において取り組ませていただいているところであります。先生は今幹事長という立場で、一番中心で引っ張っていただいているわけでありますので、その点については心から敬意を表しつつ、また、なおさらなるお力添えをお願いしたいと思います。
 実は、先ほどちょっと紹介しましたパリ日本食価値向上委員会、これは、委員長は、フランス産業・技術関係団体の事務局長でアラン・コアンという人が務めておられて、こういう委員会が二〇〇七年からまた活動を始めているんですが、時間がないので、ちょっと簡単にいきますが、こういうことを言っています。
 以前は五十軒程度であった日本食レストランが、十年ほど前から急にふえている。日本食とは全然違うものが広がった。これを何とかしなくてはと考えていた。フランス人からも、一体どれが日本食なのかと言われていた。そこで、フランス人と日本人とで、二〇〇六年から準備を開始し、二〇〇七年より活動を始めた。その背景としては、私どもがやった、今度は日本は政府が取り組んでいる、それに物すごく大きな力を得た、こういうことで始めた。
 日本の取り組みについてプレスなどが批判しているようだが、自分としては、これは日本人の副委員長の方ですが、当地の日本食レストランの現状を前に、むしろ何もしないことについて罪悪感を感じていた。
 本物を提供するレストランを知ることができるとフランス人からは賛同の声で、三百七十一名のうち三百六十八名が賛同、これはフランス人ですね、ほぼ一〇〇%賛同。
 委員会の委員十一名のうちフランス人が四名、こういうことで大変それは好意的にとらえられている。
 今後の活動として、ふえ続ける日本食レストランへの調査を続けるとともに、日本の食材の紹介、こういったことをしっかりやっていきたい。
 そして、フランス食品が日本に浸透しているのは、日本のフランス料理人がこちらで修業した際、こちらの食材を覚えて日本に持ち込むからだ。海外の日本料理シェフを日本に呼んでトレーニングさせれば日本の味を覚える、そういう取り組みをあわせて行ってはどうかという、これは提案でした。
 それから、これは長くフランスに住んでおられる女性の方ですが、時間がないですけれども、ちょっとだけ読みますと、日本料理の重要性に気づいていないのは日本人だ。最近、ドミニク・ブシェという三つ星のシェフが、自分の店の隣にわびサロンという料理学校を開いた。みずから日本を歩いてよい食材を入れたいと言っており、金沢の酒、九州のお茶などを持ち込んでいる。若手のシェフも日本でのデモのチャンスが多いが、そのときにユズコショウ、シソ、昆布、ワサビといった日本食を持って帰ってきている。日本食の現場を知らないのは日本人だけだ。
 日本の食材について興味はあるが、どこで手に入れられるのかという情報がない。食材についてのタイムリーな情報が提供されるよう、この委員会の活動と並行して日本の国内でも取り組んでもらいたい。
 フランスにおいては、農業政策における文化行政が進んでいる。農業は格好いい、料理はすばらしいという発想で、美食外交を行うことをルイ十四世時代からこれまで続けており、外交と料理や文化はセットである。また、ミシュランは民間のタイヤ会社がやっているが、なぜやっているかというと、休日に地方の名所や三つ星、二つ星のレストランに外国人を行かせることでタイヤを摩耗させて売る、そういう発想なんだ。単にタイヤを宣伝するのではないんだ。こういうことであります。
 フランス政府は料理人は国家の財産であるとして、叙勲などを行っており、そのような演出が非常にうまい。日本もこうした手法に取り組むべきだということで、いろいろなところに行きましたが、アメリカもそうでしたが、随分いろいろ批判もありましたが、逆に海外に行けば行くほど評価は高いな、そういうことを思ってまいりました。
 先生のおっしゃるとおりで、こういった状況を背景といたしまして、まさに中長期的な観点でしっかりと輸出に取り組んで、そのことによって日本の農業が大きく輸出産業としても一大発展を遂げていくような、必ずそういう方向を目指し実現するようにやり抜いていきたいものだと思っております。
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近藤基彦#28
○近藤(基)委員 日本食レストラン認証の有識者会議というのが農林省の中で行われていますが、一度傍聴に私自身行かせていただいて、その折に、フランスで日本食のガイドブックをつくられた日本の副委員長さんがいろいろお話をしているのを私もお聞きいたしました。独自でフランスでつくっていただいたということ、それを参考にしてまた認証が進むといいなと感じてきた次第でございます。
 時間が若干迫ってきておりますので、中国向けの日本産米について御質問しようと思ったんですが、これはマスコミでも報道されている部分がかなりあります。
 大変巨大な市場であり、富裕層が大変増加し、また、日本食ブームが中国で起きているという、このことに関しては、以前に松岡大臣と一緒に中国へ行かせていただいて、現地を見たり、あるいは試食会を行わせていただいたりしたところでありますが、私自身はやはり、販売ターゲットを絞り込んで、日本のブランドを確立した上で、十分な市場調査や試験販売を行いながら需要に即して輸出を伸ばしていく、これは中国に関してでありますが、そういったことを丁寧にやることが重要であると考えておりますけれども、今後の戦略と見通しについて、大臣のお考えを簡単にお述べいただければと思います。
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松岡利勝#29
○松岡国務大臣 これはもう、一緒にずっと行動、活動させていただいておりまして、近藤先生、一番お詳しいお立場でもございます、御指摘のとおりであります。
 ことし四月十一日、温家宝総理が来日をされましたが、それと付随いたしまして、検疫担当大臣であります李長江大臣がお見えになりました。一番最初に近藤先生と行ったのは十七年の一月十八日、阿南大使の御協力をいただいて中国の日本大使館で試食会をやって、日本の米を食べていただいた。それからいたしますとちょうど二年かかりましたが、毎年行きながら、交渉を重ねながら、二年かかってやっとこの四月の十一日に調印式ができたということでございます。
 先生の御指摘のような観点でしっかり取り組んで、二億トン市場でございますから、そこの中において大きな位置が占められるように目指してまいりたい、私はこう思っておるところであります。
 あわせて、この五月の十四日はいよいよ香港向けの牛肉も再開することができるようになりました。これも、おととしの十二月、私は、香港の衛生担当大臣と直接現地で、香港で会談をいたしまして、そこをスタートといたしまして一年と半でありますが、やっと今回実現を見たということで、これも、BSEでとまる前は最大の輸出先国でございましたので、また大きな期待を持って、鹿児島から五月の十四日、第一便が出発いたします。
 いずれにいたしましても、日本の農林産物の輸出というものを大きく広げて、先生御指摘のように、これによって農林水産業の一大発展を目指していけるような、そういう成果を得たい、このように思っております。
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