内閣委員会
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会
会議録情報#0
平成二十年六月十日(火曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
六月五日
辞任 補欠選任
徳永 久志君 相原久美子君
山下 栄一君 風間 昶君
六月六日
辞任 補欠選任
池口 修次君 簗瀬 進君
中山 恭子君 鈴木 政二君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 岡田 広君
理 事
芝 博一君
松井 孝治君
有村 治子君
松村 龍二君
委 員
相原久美子君
石井 一君
神本美恵子君
工藤堅太郎君
自見庄三郎君
島田智哉子君
簗瀬 進君
柳澤 光美君
岩城 光英君
北川イッセイ君
鴻池 祥肇君
中川 義雄君
風間 昶君
糸数 慶子君
衆議院議員
内閣委員長 中野 清君
青少年問題に関
する特別委員長 玄葉光一郎君
青少年問題に関
する特別委員長
代理 江崎洋一郎君
青少年問題に関
する特別委員長
代理 萩生田光一君
青少年問題に関
する特別委員長
代理 笹木 竜三君
青少年問題に関
する特別委員長
代理 高井 美穂君
青少年問題に関
する特別委員長
代理 松本 剛明君
青少年問題に関
する特別委員長
代理 古屋 範子君
国務大臣
国務大臣
(国家公安委員
会委員長) 泉 信也君
国務大臣
(内閣府特命担
当大臣(少子化
対策、男女共同
参画)) 上川 陽子君
副大臣
文部科学副大臣 池坊 保子君
事務局側
常任委員会専門
員 小林 秀行君
政府参考人
警察庁生活安全
局長 片桐 裕君
警察庁刑事局長 米田 壯君
総務省総合通信
基盤局長 寺崎 明君
総務省総合通信
基盤局電気通信
事業部長 武内 信博君
経済産業省商務
情報政策局長 岡田 秀一君
参考人
松下電器産業株
式会社役員
東京都教育委員
会委員
おやじ日本会長 竹花 豊君
慶應義塾大学大
学院メディアデ
ザイン研究科教
授 中村伊知哉君
社団法人日本民
間放送連盟報道
委員会委員・報
道小委員長
株式会社テレビ
朝日報道担当取
締役 渡辺興二郎君
マイクロソフト
株式会社技術統
括室CTO補佐 楠 正憲君
─────────────
本日の会議に付した案件
○青少年が安全に安心してインターネットを利用
できる環境の整備等に関する法律案(衆議院提
出)
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○オウム真理教犯罪被害者等を救済するための給
付金の支給に関する法律案(衆議院提出)
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この発言だけを見る →午前十時開会
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委員の異動
六月五日
辞任 補欠選任
徳永 久志君 相原久美子君
山下 栄一君 風間 昶君
六月六日
辞任 補欠選任
池口 修次君 簗瀬 進君
中山 恭子君 鈴木 政二君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 岡田 広君
理 事
芝 博一君
松井 孝治君
有村 治子君
松村 龍二君
委 員
相原久美子君
石井 一君
神本美恵子君
工藤堅太郎君
自見庄三郎君
島田智哉子君
簗瀬 進君
柳澤 光美君
岩城 光英君
北川イッセイ君
鴻池 祥肇君
中川 義雄君
風間 昶君
糸数 慶子君
衆議院議員
内閣委員長 中野 清君
青少年問題に関
する特別委員長 玄葉光一郎君
青少年問題に関
する特別委員長
代理 江崎洋一郎君
青少年問題に関
する特別委員長
代理 萩生田光一君
青少年問題に関
する特別委員長
代理 笹木 竜三君
青少年問題に関
する特別委員長
代理 高井 美穂君
青少年問題に関
する特別委員長
代理 松本 剛明君
青少年問題に関
する特別委員長
代理 古屋 範子君
国務大臣
国務大臣
(国家公安委員
会委員長) 泉 信也君
国務大臣
(内閣府特命担
当大臣(少子化
対策、男女共同
参画)) 上川 陽子君
副大臣
文部科学副大臣 池坊 保子君
事務局側
常任委員会専門
員 小林 秀行君
政府参考人
警察庁生活安全
局長 片桐 裕君
警察庁刑事局長 米田 壯君
総務省総合通信
基盤局長 寺崎 明君
総務省総合通信
基盤局電気通信
事業部長 武内 信博君
経済産業省商務
情報政策局長 岡田 秀一君
参考人
松下電器産業株
式会社役員
東京都教育委員
会委員
おやじ日本会長 竹花 豊君
慶應義塾大学大
学院メディアデ
ザイン研究科教
授 中村伊知哉君
社団法人日本民
間放送連盟報道
委員会委員・報
道小委員長
株式会社テレビ
朝日報道担当取
締役 渡辺興二郎君
マイクロソフト
株式会社技術統
括室CTO補佐 楠 正憲君
─────────────
本日の会議に付した案件
○青少年が安全に安心してインターネットを利用
できる環境の整備等に関する法律案(衆議院提
出)
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○オウム真理教犯罪被害者等を救済するための給
付金の支給に関する法律案(衆議院提出)
─────────────
岡
岡田広#1
○委員長(岡田広君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る五日、山下栄一君及び徳永久志君が委員を辞任され、その補欠として風間昶君及び相原久美子さんが選任されました。
また、去る六日、池口修次君及び中山恭子さんが委員を辞任され、その補欠として簗瀬進君及び鈴木政二君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
去る五日、山下栄一君及び徳永久志君が委員を辞任され、その補欠として風間昶君及び相原久美子さんが選任されました。
また、去る六日、池口修次君及び中山恭子さんが委員を辞任され、その補欠として簗瀬進君及び鈴木政二君が選任されました。
─────────────
岡
岡田広#2
○委員長(岡田広君) 青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案を議題といたします。
提出者衆議院青少年問題に関する特別委員長玄葉光一郎君から趣旨説明を聴取いたします。玄葉衆議院青少年問題に関する特別委員長。
この発言だけを見る →提出者衆議院青少年問題に関する特別委員長玄葉光一郎君から趣旨説明を聴取いたします。玄葉衆議院青少年問題に関する特別委員長。
玄
玄葉光一郎#3
○衆議院議員(玄葉光一郎君) ただいま議題となりました青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案につきまして、提案の趣旨及び主な内容を御説明申し上げます。
インターネットにおいて、犯罪、自殺及びいじめ等の青少年の健全な成長を著しく阻害する青少年有害情報が多く流通し、それによる青少年の被害が絶えない現状にかんがみ、表現の自由を保障しつつ、青少年がこのような有害情報に接することを少なくするとともに、安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備を推進することを目的として本案を提出した次第であります。
次に、本案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにする施策の推進に当たっては、青少年自らがインターネットを適切に活用する能力を習得することを旨として行われなければならないこととし、また、民間における自主的かつ主体的な取組が大きな役割を担い、国又は地方公共団体はこれを尊重することを旨として行われなければならないこととする基本理念を定めるものとしております。
第二に、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策の基本方針等を定めた基本計画を策定するため、内閣総理大臣を会長とし、関係大臣で組織されるインターネット青少年有害情報対策・環境整備推進会議を設置するものとしております。
第三に、国及び地方公共団体は、青少年がインターネットを適切に活用する能力を習得することができるよう、学校教育、社会教育及び家庭教育において必要な施策を講ずるとともに、その効果的な手法の開発普及のための研究支援及び情報収集等の必要な施策を講ずるものとしております。
第四に、携帯電話事業者は、青少年にインターネット接続サービスを提供する場合、保護者がフィルタリングサービスの利用をしない旨の申出をした場合を除き、その利用を条件として、インターネット接続サービスを提供することとするなど、インターネット関係事業者に青少年のフィルタリングサービスの普及及び利用を促進するための措置を講ずるものとしております。
第五に、サイト管理者等の特定サーバー管理者は、青少年有害情報が発信されていることを知ったときは、青少年による閲覧ができないようにするための措置をとるよう努め、当該措置をとったときは、その記録を作成し、保存するよう努めるものとしております。
第六に、青少年有害情報フィルタリングソフトウエア等に関する調査研究及び普及啓発又は同ソフトウエアの技術開発の推進に係る業務を行う者は、フィルタリング推進機関として総務大臣及び経済産業大臣の登録を受けることができるものとしております。
第七に、国及び地方公共団体は、フィルタリング推進機関を含むインターネットの適切な利用に関する活動を行う民間団体又は事業者に対し、必要な支援に努めるものとしております。
第八に、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとし、政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律の施行状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。
また、インターネット上の違法情報の閲覧防止措置を講じた場合におけるサーバー管理者の当該情報発信者に対する損害賠償の制限の在り方について、この法律施行後、速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。
以上が、この法律案の提案の趣旨及びその主な内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げる次第でございます。
以上です。
この発言だけを見る →インターネットにおいて、犯罪、自殺及びいじめ等の青少年の健全な成長を著しく阻害する青少年有害情報が多く流通し、それによる青少年の被害が絶えない現状にかんがみ、表現の自由を保障しつつ、青少年がこのような有害情報に接することを少なくするとともに、安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備を推進することを目的として本案を提出した次第であります。
次に、本案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにする施策の推進に当たっては、青少年自らがインターネットを適切に活用する能力を習得することを旨として行われなければならないこととし、また、民間における自主的かつ主体的な取組が大きな役割を担い、国又は地方公共団体はこれを尊重することを旨として行われなければならないこととする基本理念を定めるものとしております。
第二に、青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策の基本方針等を定めた基本計画を策定するため、内閣総理大臣を会長とし、関係大臣で組織されるインターネット青少年有害情報対策・環境整備推進会議を設置するものとしております。
第三に、国及び地方公共団体は、青少年がインターネットを適切に活用する能力を習得することができるよう、学校教育、社会教育及び家庭教育において必要な施策を講ずるとともに、その効果的な手法の開発普及のための研究支援及び情報収集等の必要な施策を講ずるものとしております。
第四に、携帯電話事業者は、青少年にインターネット接続サービスを提供する場合、保護者がフィルタリングサービスの利用をしない旨の申出をした場合を除き、その利用を条件として、インターネット接続サービスを提供することとするなど、インターネット関係事業者に青少年のフィルタリングサービスの普及及び利用を促進するための措置を講ずるものとしております。
第五に、サイト管理者等の特定サーバー管理者は、青少年有害情報が発信されていることを知ったときは、青少年による閲覧ができないようにするための措置をとるよう努め、当該措置をとったときは、その記録を作成し、保存するよう努めるものとしております。
第六に、青少年有害情報フィルタリングソフトウエア等に関する調査研究及び普及啓発又は同ソフトウエアの技術開発の推進に係る業務を行う者は、フィルタリング推進機関として総務大臣及び経済産業大臣の登録を受けることができるものとしております。
第七に、国及び地方公共団体は、フィルタリング推進機関を含むインターネットの適切な利用に関する活動を行う民間団体又は事業者に対し、必要な支援に努めるものとしております。
第八に、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとし、政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律の施行状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。
また、インターネット上の違法情報の閲覧防止措置を講じた場合におけるサーバー管理者の当該情報発信者に対する損害賠償の制限の在り方について、この法律施行後、速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとしております。
以上が、この法律案の提案の趣旨及びその主な内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げる次第でございます。
以上です。
岡
岡
岡田広#5
○委員長(岡田広君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として松下電器産業株式会社役員・東京都教育委員会委員・おやじ日本会長竹花豊君、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授中村伊知哉君及び社団法人日本民間放送連盟報道委員会委員・報道小委員長・株式会社テレビ朝日報道担当取締役渡辺興二郎君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として松下電器産業株式会社役員・東京都教育委員会委員・おやじ日本会長竹花豊君、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授中村伊知哉君及び社団法人日本民間放送連盟報道委員会委員・報道小委員長・株式会社テレビ朝日報道担当取締役渡辺興二郎君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
岡
岡
岡
岡田広#8
○委員長(岡田広君) 青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律案を議題とし、参考人の方々から御意見を伺います。
この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
参考人の方々から忌憚のない御意見をお聞かせいただき、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
それでは、議事の進め方について申し上げます。
まず、竹花参考人、中村参考人、渡辺参考人の順序でお一人二十分以内で御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
御発言いただく際は、その都度委員長の指名を受けてからお願いいたします。
また、各委員の質疑時間が限られておりますので、御答弁は簡潔にお願いいたします。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、竹花参考人からお願いいたします。竹花参考人。
この発言だけを見る →この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
参考人の方々から忌憚のない御意見をお聞かせいただき、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
それでは、議事の進め方について申し上げます。
まず、竹花参考人、中村参考人、渡辺参考人の順序でお一人二十分以内で御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
御発言いただく際は、その都度委員長の指名を受けてからお願いいたします。
また、各委員の質疑時間が限られておりますので、御答弁は簡潔にお願いいたします。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、竹花参考人からお願いいたします。竹花参考人。
竹
竹花豊#9
○参考人(竹花豊君) 私は、本法案が子供たちが置かれたインターネット社会の脅威を改善する上で力強い契機となることを期待する立場から、意見を申し上げたいと思います。
私は、平成十五年六月、治安担当の東京都副知事を命ぜられまして、青少年問題にも深くかかわってまいりました。その当時、警察や学校現場から、携帯電話が子供たちを変えている、非行の原因ともなり非行を拡大、深化させている、何とかしてほしいという切実な声に直面をいたしてまいりました。何でもありの携帯電話の実態に驚愕し、対策の検討を迫られたわけでございます。
その結果、激論を経て、平成十七年の三月、東京都青少年の健全な育成に関する条例を改正していただきまして、お手元に私の配付資料ということで、東京都青少年の健全な育成に関する条例の抜粋がございます。その十八条の七以降に記載をされておりますけれども、インターネット事業者にフィルタリングサービス提供の努力義務を課すとともに、保護者等にフィルタリングの利用の努力を促すというそうした責務を課すなどいたしました規定を新たに設けたわけでございます。当時、まだ携帯電話にはフィルタリングの機能がそもそも開発されていない時期でもございましたし、その開発を急いでいただきまして、平成十七年の十月からこの条例は施行をされました。
しかしながら、この条例は、実はその後の調査によりまして、事業者にも言わば軽視をされるという状況が続きまして、こうした子供たちに向けたフィルタリングの装置が付け加えられるという事態がなかなか進まないという状況が続きまして、私といたしましては非常に失望をしたような状況がございます。
しかしながら、その間にも子供たちのこの問題を介しての犠牲というものが膨大に積み重ねられていくという実態を目の当たりにいたしまして、平成十八年四月に、当時私が警察庁の生活安全局長を務めていた立場から、多数の有識者にお集まりいただきましてバーチャル社会の弊害から子どもを守る研究会というものを立ち上げ、携帯問題、ゲームの問題等につきまして現状と課題を整理していただきました。その最終報告書がお手元に配付されているかと存じます。
私のこの問題についての考え方は、この最終報告書に述べられたものとほぼ同一でございまして、現在でもこの立場が正当性を保持しているというふうに考えておりますが、この最終報告書を作る過程でも、事業者の方々の御意見もお伺いしようということで来ていただきましたけれども、当時、どの程度子供たちにフィルタリングが付けられているのかという質問についても、個々の事業者からはお答えできない旨のお答えをいただくなど、なかなかこの問題を改善していくことの難しさを実感をさせられたわけでございます。
この最終報告書のちょっと十一ページを御覧をいただきたいと存じますけれども、この十一ページの枠の付いたところでございますけれども、当時この研究会は、子供に携帯電話を持たせるかどうか、持たせるとしてもどのような機能の付いたものを持たせるかについて、保護者、学校等の議論を喚起し、携帯電話のもたらす弊害から子供を守るための方策についての社会的なコンセンサスづくりを早急に進める必要があること。
その次のページ、十二ページでございますが、同じく括弧付きの中に、(2)、子供と携帯電話の関係についての社会的コンセンサスを背景として、携帯電話がもたらす危険性や子供に安全な携帯電話を持たせることの必要性等について子供や保護者の間での理解が深まるように取組を広範、緊急に進めるべきであると。
さらに次のページ、(3)にございますが、携帯電話会社等に対し、子供を守るという取組方針の下、子供に携帯電話を提供する際には子供が違法・有害情報に触れないものを提供するなど、対策の格段の強化を求めていくべきである。
その(3)の①のところに続けて書いてございますが、大手量販店も含め、携帯電話会社、販売店、代理店は、子供を守るという取組方針の下、携帯電話の販売時に利用者の年齢を確認し、子供に携帯電話を提供する際には、インターネット接続機能を有しないものやフィルタリングを設定した状態で販売することを基本とすべきであるといったような内容についてまとめたわけでございます。
この最終報告書は十二月に出ておりますが、これは既に九月段階で中間的な報告としてまとめられ、公表されたわけでありますけれども、こうした研究会の検討と相前後いたしまして、国会においてこの問題がしばしば取り上げられるようになったということを承知をいたしておりまして、そのことがこの問題を大きく改善をすることになりつつあるという期待を私は非常に強く持っておりました。その後、総務省等におかれましても、事業者に対して取組の要請を行い、大きな前進が見られたわけでありまして、私としては、長くこの問題にかかわってきた者として、ようやく山が動き始めたと感じたものでございます。
そのような私の目から見ますと、今回の法案が提出され、これが成立をいたしますということになりますと、この問題に国として強く危機感を持っていることを示すことになり、一国民として強く支持をいたしたいというふうに存ずる次第でございます。
この法案の内容は、この法の施行によって直ちにインターネット上の違法・有害情報がきれいさっぱりなくなりますとかというものを期待できるような内容ではないことはそうでありますけれども、しかしながら、様々な利害あるいは理念がこの問題をめぐってはあるわけでございまして、そうした対立を持ち込まずに、事業者を含め大多数のこの問題にかかわる方々が納得できる線を提示したものであり、インターネット有害情報の国全体での取組の手堅い基盤をつくり出すものであるというふうに私は考えております。国会の皆様方がよくこの法案をおまとめいただいたと、僣越ではございますけれども、非常に感謝を申し上げ、敬意を表したいというふうに存じております。
ところで、私は、この内容についていろいろ争点があったことをお聞きをしておりますけれども、もはやこの段階でそこを蒸し返すというようなことではなくて、私がこの法案を施行する上で非常に大事だと思う点を次に申し上げたいというふうに存じます。
一つは、この法案は、この問題にかかわっている様々な国民各層の参加を促すものでございます。したがって、社会全体での取組を大きくすること、そのための司令塔、コーディネーターの役割が非常に重要であるというふうに思います。それは国レベルでもそうでありますし、また、地域あるいは地方自治体のレベルでも同じであろうというふうに思います。
この問題が多数の省庁にまたがる問題でありますので、こういう問題の性質上、絶えずどこかの省庁に、幾つかの省庁に責任が分散されますと、やや無責任な法の施行ということにもなりかねないということも懸念をしておかなければなりませんし、何よりもこの法律が議員立法であるということから、国会がなおこの法律の施行について継続して取組の全体をチェックするということが強く望まれる、そうしなければ作った法律が、言わば東京都の条例ではありませんけれども、軽視されるというようなことがないようにお願いをいたしたいというふうに存ずる次第でございます。
二つ目は、この法律の施行に当たって大事なことは、この法律の施行の成果を確認するということであります。例えば、フィルタリングの設置が年齢別にどのように進んできたのかということをやはりきちっとチェックをする必要があろうというふうに思います。あるいは、こうした携帯電話を介して子供たちが様々な犯罪の被害に遭っている事例が減ったのかどうかといったことも重要な視点だろうというふうに思います。あるいは、そもそもインターネット上の違法・有害情報がどのように変化をしてきたのかということをとらえていくということがまた大事であろうというふうに思います。インターネット・ホットラインというものがございますけれども、これは現状をかなり正確に把握をしているというふうに思いますが、この法律の施行後、このホットラインの活動がどのように変化をしていくのかといったこともまたそうした成果を確認する上での一つのすべであろうというふうに思います。
その際に、警察において検挙した事件、あるいは他の公的機関がこの種の問題にかかわることはあろうかと存じますけれども、もしそうした事案が、どのような理由で、だれに責任があって、こうした違法情報にどういう経緯で接触、アクセスをして、どうしてそこがとどめられなかったのかといったような点についても十分な検討を加えられた情報が提供されることが大事であろうと思います。同時に、インターネット関連事業者の方々がフィルタリングの設置の状況等について、率直な情報の提供が事業者ごとに行われるということも大事であろうというふうに存ずる次第でございます。
三つ目でございますけれども、やはりそれに関連いたしまして、通信事業者、インターネット関連事業者の役割はこの法律を施行する上で非常に大きいものがあるというふうに思います。この方々の対応の仕方がこの法全体の言わば施行の、何といいますか、かぎであるというふうに思いますし、そうした対応の在り方がユーザーや保護者の多様な要求にこたえたものであることが必要であろうと思います。
今携帯電話の中にもいろんな種類があるわけでございますけれども、もう電話機能だけでいいという方もおられますし、限られたメールのものだけでいいという方もおられるわけであります。そうした方々の要求、あるいはフィルタリングについてもいろいろな制度には多様なものがあっていいわけでありまして、そうしたものがどういうものであるかということがクリアに説明をされて、ユーザーや保護者の方々の選択にこたえられるようにしていただくことは非常に大きなことであろうというふうに存じます。
これまでもこうした事業者の方々は様々な努力をされてきたことを承知をしております。子供たちを守ることが事業者の社会的責任だ、今企業にはCSRということが強く求められているわけでありますけれども、そうしたことを御認識をされている事業者の方々も多いというふうに承知をいたしておりまして、そういう観点で更なる努力が進められることを私自身は強く期待をいたしておりますし、また国会におかれてもその点での激励、支援といったものが必要ではないかというふうに存ずるものでございます。
四つ目でございますけれども、この法律はいろいろな取組が書かれているわけでありますけれども、中核を成す一つのものとしてフィルタリングを中心に子供たちの被害を防いでいこうということが非常に色濃く出ているようなものであろう、そういうふうに受け止められているというふうに思います。
もちろん、そのことは非常に大事なわけでありますけれども、私、最近、最近といいますか、おやじ日本というボランティア団体を主宰をいたしておりまして、つい最近六月一日も埼玉で全国大会を全国のおやじの人たちと議論をしたわけでございますけれども、ちょっとお手元に私、おやじ日本のパンフレットの一部を抜粋したものをお持ちをいたしましたけれども、そこで議論されたことの中に、やはり携帯電話を子供たちに持たせるべきではないという議論もかなり強く主張されてきているということが感じ取ることができます。この法律を施行することが、もちろんそのフィルタリングを通じて害を少なくしていこうということを訴えていくのは正しい方向でありますけれども、子供たちの安全を守るためにそういういろいろな選択があるのだということも包含をしていただいてこの法律の施行を進めていただけるようにしていただければというふうに存じます。
ちなみに、このおやじ日本は今年からインターネットセーフティー運動、iS運動というものを主唱いたしまして、全国のPTAの方々、それから関係の事業者の方々にも、それから全国のお父さん、お母さん方、あるいは学校の方々にこの運動を広げようということで今取組を始めております。iというのは小文字であります。子供たちをセーフティー、安全の中に包もうと、地域安全運動のインターネット版だというふうに私どもはとらえて、この問題を多くの御家庭の方々に携帯電話の問題についてどんな実態なのかを知ろうよ、そして子供たちと話そうよと。そして、子供たちというのはなかなか親の言うことを簡単には聞いてくれません。友達はみんなフィルタリング付いていない電話持っているんだと、こう言い張りますと、なかなか御家庭で子供を説得することが難しい。そういうことから、お父さんたちが手をつなごうよと。そして、あの家だってそうじゃないか、この家だってフィルタリング付けているよ、いや、持っていない家もあるよ、これは当たり前じゃないんだよということをお父さんたちが連帯して子供たちに言っていけるようにしようという運動として展開をしております。
そういう取組しているのは私どもばかりではなくて、多くの地域の方々、ボランティアで進めておられるわけで、そうした動きをこの法律の中には推奨することが書かれておりますので、その点についても大きな期待を寄せているものでございます。
最後に、五つ目でありますけれども、違法情報や有害情報が厳然と今あるわけでございまして、これへの取組についてでございます。これは附則の第四条に係る部分でございますけれども、違法情報、有害情報についてのインターネット・ホットラインセンターの取組から、私は次の二つの点を感じております。
一つは、サイト管理者等において自発的な取組を支持する仕組み、これはこの附則の第四条が示唆をしている仕組みでありますけれども、これを実現をすることというのは、この問題についてかなり大きな改善を、大きな新しい局面をつくり出すことに寄与するであろうということを感じておりまして、是非ともこの問題について早めの措置をお願いできればというふうに存じます。
あわせて二つ目に、今ホットラインセンターの指摘を受けてもしぶとく違法情報であっても削除をしないという管理者が結構あります。こういう方々に対しては新たな措置を考えていくことが必要であろうというふうに思います。この問題は非常に難しい問題ではありますけれども、警察に取締りをゆだねるだけではこの問題は解決をしないというふうに存じます。やはりネット社会らしい迅速で余り手が掛からない、しかし関係者の利害がうまくバランスが取れるという、そういう新たな仕組みが別途専門的に検討されるべきだろう。それは不可能なことではないというふうにも私は感じておりますけれども、それはこれからやはり専門的な研究が必要だろうというふうに思いますので、そうした点について検討を進めていただければ有り難いなというふうに存じております。
時間になりましたので、以上で私の御説明を終わります。
この発言だけを見る →私は、平成十五年六月、治安担当の東京都副知事を命ぜられまして、青少年問題にも深くかかわってまいりました。その当時、警察や学校現場から、携帯電話が子供たちを変えている、非行の原因ともなり非行を拡大、深化させている、何とかしてほしいという切実な声に直面をいたしてまいりました。何でもありの携帯電話の実態に驚愕し、対策の検討を迫られたわけでございます。
その結果、激論を経て、平成十七年の三月、東京都青少年の健全な育成に関する条例を改正していただきまして、お手元に私の配付資料ということで、東京都青少年の健全な育成に関する条例の抜粋がございます。その十八条の七以降に記載をされておりますけれども、インターネット事業者にフィルタリングサービス提供の努力義務を課すとともに、保護者等にフィルタリングの利用の努力を促すというそうした責務を課すなどいたしました規定を新たに設けたわけでございます。当時、まだ携帯電話にはフィルタリングの機能がそもそも開発されていない時期でもございましたし、その開発を急いでいただきまして、平成十七年の十月からこの条例は施行をされました。
しかしながら、この条例は、実はその後の調査によりまして、事業者にも言わば軽視をされるという状況が続きまして、こうした子供たちに向けたフィルタリングの装置が付け加えられるという事態がなかなか進まないという状況が続きまして、私といたしましては非常に失望をしたような状況がございます。
しかしながら、その間にも子供たちのこの問題を介しての犠牲というものが膨大に積み重ねられていくという実態を目の当たりにいたしまして、平成十八年四月に、当時私が警察庁の生活安全局長を務めていた立場から、多数の有識者にお集まりいただきましてバーチャル社会の弊害から子どもを守る研究会というものを立ち上げ、携帯問題、ゲームの問題等につきまして現状と課題を整理していただきました。その最終報告書がお手元に配付されているかと存じます。
私のこの問題についての考え方は、この最終報告書に述べられたものとほぼ同一でございまして、現在でもこの立場が正当性を保持しているというふうに考えておりますが、この最終報告書を作る過程でも、事業者の方々の御意見もお伺いしようということで来ていただきましたけれども、当時、どの程度子供たちにフィルタリングが付けられているのかという質問についても、個々の事業者からはお答えできない旨のお答えをいただくなど、なかなかこの問題を改善していくことの難しさを実感をさせられたわけでございます。
この最終報告書のちょっと十一ページを御覧をいただきたいと存じますけれども、この十一ページの枠の付いたところでございますけれども、当時この研究会は、子供に携帯電話を持たせるかどうか、持たせるとしてもどのような機能の付いたものを持たせるかについて、保護者、学校等の議論を喚起し、携帯電話のもたらす弊害から子供を守るための方策についての社会的なコンセンサスづくりを早急に進める必要があること。
その次のページ、十二ページでございますが、同じく括弧付きの中に、(2)、子供と携帯電話の関係についての社会的コンセンサスを背景として、携帯電話がもたらす危険性や子供に安全な携帯電話を持たせることの必要性等について子供や保護者の間での理解が深まるように取組を広範、緊急に進めるべきであると。
さらに次のページ、(3)にございますが、携帯電話会社等に対し、子供を守るという取組方針の下、子供に携帯電話を提供する際には子供が違法・有害情報に触れないものを提供するなど、対策の格段の強化を求めていくべきである。
その(3)の①のところに続けて書いてございますが、大手量販店も含め、携帯電話会社、販売店、代理店は、子供を守るという取組方針の下、携帯電話の販売時に利用者の年齢を確認し、子供に携帯電話を提供する際には、インターネット接続機能を有しないものやフィルタリングを設定した状態で販売することを基本とすべきであるといったような内容についてまとめたわけでございます。
この最終報告書は十二月に出ておりますが、これは既に九月段階で中間的な報告としてまとめられ、公表されたわけでありますけれども、こうした研究会の検討と相前後いたしまして、国会においてこの問題がしばしば取り上げられるようになったということを承知をいたしておりまして、そのことがこの問題を大きく改善をすることになりつつあるという期待を私は非常に強く持っておりました。その後、総務省等におかれましても、事業者に対して取組の要請を行い、大きな前進が見られたわけでありまして、私としては、長くこの問題にかかわってきた者として、ようやく山が動き始めたと感じたものでございます。
そのような私の目から見ますと、今回の法案が提出され、これが成立をいたしますということになりますと、この問題に国として強く危機感を持っていることを示すことになり、一国民として強く支持をいたしたいというふうに存ずる次第でございます。
この法案の内容は、この法の施行によって直ちにインターネット上の違法・有害情報がきれいさっぱりなくなりますとかというものを期待できるような内容ではないことはそうでありますけれども、しかしながら、様々な利害あるいは理念がこの問題をめぐってはあるわけでございまして、そうした対立を持ち込まずに、事業者を含め大多数のこの問題にかかわる方々が納得できる線を提示したものであり、インターネット有害情報の国全体での取組の手堅い基盤をつくり出すものであるというふうに私は考えております。国会の皆様方がよくこの法案をおまとめいただいたと、僣越ではございますけれども、非常に感謝を申し上げ、敬意を表したいというふうに存じております。
ところで、私は、この内容についていろいろ争点があったことをお聞きをしておりますけれども、もはやこの段階でそこを蒸し返すというようなことではなくて、私がこの法案を施行する上で非常に大事だと思う点を次に申し上げたいというふうに存じます。
一つは、この法案は、この問題にかかわっている様々な国民各層の参加を促すものでございます。したがって、社会全体での取組を大きくすること、そのための司令塔、コーディネーターの役割が非常に重要であるというふうに思います。それは国レベルでもそうでありますし、また、地域あるいは地方自治体のレベルでも同じであろうというふうに思います。
この問題が多数の省庁にまたがる問題でありますので、こういう問題の性質上、絶えずどこかの省庁に、幾つかの省庁に責任が分散されますと、やや無責任な法の施行ということにもなりかねないということも懸念をしておかなければなりませんし、何よりもこの法律が議員立法であるということから、国会がなおこの法律の施行について継続して取組の全体をチェックするということが強く望まれる、そうしなければ作った法律が、言わば東京都の条例ではありませんけれども、軽視されるというようなことがないようにお願いをいたしたいというふうに存ずる次第でございます。
二つ目は、この法律の施行に当たって大事なことは、この法律の施行の成果を確認するということであります。例えば、フィルタリングの設置が年齢別にどのように進んできたのかということをやはりきちっとチェックをする必要があろうというふうに思います。あるいは、こうした携帯電話を介して子供たちが様々な犯罪の被害に遭っている事例が減ったのかどうかといったことも重要な視点だろうというふうに思います。あるいは、そもそもインターネット上の違法・有害情報がどのように変化をしてきたのかということをとらえていくということがまた大事であろうというふうに思います。インターネット・ホットラインというものがございますけれども、これは現状をかなり正確に把握をしているというふうに思いますが、この法律の施行後、このホットラインの活動がどのように変化をしていくのかといったこともまたそうした成果を確認する上での一つのすべであろうというふうに思います。
その際に、警察において検挙した事件、あるいは他の公的機関がこの種の問題にかかわることはあろうかと存じますけれども、もしそうした事案が、どのような理由で、だれに責任があって、こうした違法情報にどういう経緯で接触、アクセスをして、どうしてそこがとどめられなかったのかといったような点についても十分な検討を加えられた情報が提供されることが大事であろうと思います。同時に、インターネット関連事業者の方々がフィルタリングの設置の状況等について、率直な情報の提供が事業者ごとに行われるということも大事であろうというふうに存ずる次第でございます。
三つ目でございますけれども、やはりそれに関連いたしまして、通信事業者、インターネット関連事業者の役割はこの法律を施行する上で非常に大きいものがあるというふうに思います。この方々の対応の仕方がこの法全体の言わば施行の、何といいますか、かぎであるというふうに思いますし、そうした対応の在り方がユーザーや保護者の多様な要求にこたえたものであることが必要であろうと思います。
今携帯電話の中にもいろんな種類があるわけでございますけれども、もう電話機能だけでいいという方もおられますし、限られたメールのものだけでいいという方もおられるわけであります。そうした方々の要求、あるいはフィルタリングについてもいろいろな制度には多様なものがあっていいわけでありまして、そうしたものがどういうものであるかということがクリアに説明をされて、ユーザーや保護者の方々の選択にこたえられるようにしていただくことは非常に大きなことであろうというふうに存じます。
これまでもこうした事業者の方々は様々な努力をされてきたことを承知をしております。子供たちを守ることが事業者の社会的責任だ、今企業にはCSRということが強く求められているわけでありますけれども、そうしたことを御認識をされている事業者の方々も多いというふうに承知をいたしておりまして、そういう観点で更なる努力が進められることを私自身は強く期待をいたしておりますし、また国会におかれてもその点での激励、支援といったものが必要ではないかというふうに存ずるものでございます。
四つ目でございますけれども、この法律はいろいろな取組が書かれているわけでありますけれども、中核を成す一つのものとしてフィルタリングを中心に子供たちの被害を防いでいこうということが非常に色濃く出ているようなものであろう、そういうふうに受け止められているというふうに思います。
もちろん、そのことは非常に大事なわけでありますけれども、私、最近、最近といいますか、おやじ日本というボランティア団体を主宰をいたしておりまして、つい最近六月一日も埼玉で全国大会を全国のおやじの人たちと議論をしたわけでございますけれども、ちょっとお手元に私、おやじ日本のパンフレットの一部を抜粋したものをお持ちをいたしましたけれども、そこで議論されたことの中に、やはり携帯電話を子供たちに持たせるべきではないという議論もかなり強く主張されてきているということが感じ取ることができます。この法律を施行することが、もちろんそのフィルタリングを通じて害を少なくしていこうということを訴えていくのは正しい方向でありますけれども、子供たちの安全を守るためにそういういろいろな選択があるのだということも包含をしていただいてこの法律の施行を進めていただけるようにしていただければというふうに存じます。
ちなみに、このおやじ日本は今年からインターネットセーフティー運動、iS運動というものを主唱いたしまして、全国のPTAの方々、それから関係の事業者の方々にも、それから全国のお父さん、お母さん方、あるいは学校の方々にこの運動を広げようということで今取組を始めております。iというのは小文字であります。子供たちをセーフティー、安全の中に包もうと、地域安全運動のインターネット版だというふうに私どもはとらえて、この問題を多くの御家庭の方々に携帯電話の問題についてどんな実態なのかを知ろうよ、そして子供たちと話そうよと。そして、子供たちというのはなかなか親の言うことを簡単には聞いてくれません。友達はみんなフィルタリング付いていない電話持っているんだと、こう言い張りますと、なかなか御家庭で子供を説得することが難しい。そういうことから、お父さんたちが手をつなごうよと。そして、あの家だってそうじゃないか、この家だってフィルタリング付けているよ、いや、持っていない家もあるよ、これは当たり前じゃないんだよということをお父さんたちが連帯して子供たちに言っていけるようにしようという運動として展開をしております。
そういう取組しているのは私どもばかりではなくて、多くの地域の方々、ボランティアで進めておられるわけで、そうした動きをこの法律の中には推奨することが書かれておりますので、その点についても大きな期待を寄せているものでございます。
最後に、五つ目でありますけれども、違法情報や有害情報が厳然と今あるわけでございまして、これへの取組についてでございます。これは附則の第四条に係る部分でございますけれども、違法情報、有害情報についてのインターネット・ホットラインセンターの取組から、私は次の二つの点を感じております。
一つは、サイト管理者等において自発的な取組を支持する仕組み、これはこの附則の第四条が示唆をしている仕組みでありますけれども、これを実現をすることというのは、この問題についてかなり大きな改善を、大きな新しい局面をつくり出すことに寄与するであろうということを感じておりまして、是非ともこの問題について早めの措置をお願いできればというふうに存じます。
あわせて二つ目に、今ホットラインセンターの指摘を受けてもしぶとく違法情報であっても削除をしないという管理者が結構あります。こういう方々に対しては新たな措置を考えていくことが必要であろうというふうに思います。この問題は非常に難しい問題ではありますけれども、警察に取締りをゆだねるだけではこの問題は解決をしないというふうに存じます。やはりネット社会らしい迅速で余り手が掛からない、しかし関係者の利害がうまくバランスが取れるという、そういう新たな仕組みが別途専門的に検討されるべきだろう。それは不可能なことではないというふうにも私は感じておりますけれども、それはこれからやはり専門的な研究が必要だろうというふうに思いますので、そうした点について検討を進めていただければ有り難いなというふうに存じております。
時間になりましたので、以上で私の御説明を終わります。
岡
中
中村伊知哉#11
○参考人(中村伊知哉君) 慶應義塾大学、中村伊知哉と申します。よろしくどうぞお願いいたします。
この法案の提出に至るまで与野党にて様々な案が議論されてきたものと承知をしております。その結果、現行の法案は表現に対する規制色が弱くて幾つかの懸念事項はありますものの、表現の自由と安全、安心の確保とのバランスが図られる方向に落ち着いたものと存じます。
インターネットや携帯の利用の安全、安心を確保するためには、民間でのフィルタリング等への取組、それから技術の開発、情報リテラシー教育の充実といった施策を進めることが重要であります。表現に介入するような規制というのはできれば避けるべきであって、最後の手段と考えます。しかし、今、日本を覆う不安感を除去するために、最低限の法的な措置を導入するのもやむを得ないという考え方も理解できる状況にあります。そうした立場から、一枚お配りしたペーパーに沿って本法案への考え方を申し上げます。
まず第一に基本的考え方ですが、まずインターネットは便利で楽しい手段であるということを共有すべきだということであります。
なぜ青少年はネットや携帯を使うのか。それは、いじめや有害情報にアクセスをするためではありません。なぜ親は自分の小遣いを節約してまで高価な携帯を小学生の約三割、中学生の約六割に持たせるのか、それは子供を不安に陥れるためではありません。
先ごろ中高生に簡単なアンケートを取ってみました。携帯というのはあなたにとって何ですかということを聞いてみました。答えとしては、家族、守り神、命の次に大切なもの、体の一部、時には友達で時にはお母さん、そういった回答がありました。また、そのほかには、入院したときに友達がメールをしてくれてうれしかったとか、メールのやり取りがあったから不登校の子が少しでも中学校に来ることができたとか、個人情報の関係で連絡網が作れないからクラスの連絡は携帯のメールでしていますというような回答ばかりでありました。
また、ある携帯のサイトの青少年ユーザーからも声をもらってきました。携帯小説で本が大好きになりました。つらいのは一人だけじゃない、その言葉に私は救われました、だからこの言葉を教えてくれた携帯小説のサイトに感謝したいです。このサイトで自分を表現できて学校でも明るくなれた気がします。これが彼ら、彼女たちの日常です。親にとっても同じことで、私も中高生を持つ親ですけれども、携帯やインターネットのメールあるいはサイトでコミュニケーションが円滑になっている面もあります。
携帯やネットというのは、百害あって一利なしの酒、たばこと異なりまして、百利あって一害あるというものです。その一害のために百利をつぶしてはならず、百利をいかに大きくするかということをまず考えるべきだろうというふうに考えます。
次に、知財立国との取組との整合も求められます。政府は、コンテンツ産業を数少ない成長領域と見て発展を促しています。特に、携帯のコンテンツの産業は日本が世界をリードする分野であります。文化の面でとらえましても、その善しあしはともかくとして、最近の新しい表現文化は多くがネットや携帯から生まれてきています。こういう原動力は大切にすべきでしょう。
この法案がそうした取組と整合が取れているかどうかも問われるところです。こうした法案あるいは規制が経済社会にとってどういう効果や企業行動をもたらすのか、産業文化面での萎縮効果はないのかなど、いろいろときちんと検証すべきだろうというふうに考えます。さらに、こうした法案や施策が世界へどういうふうなメッセージを発することになるのかについても気を付けておくべきだろうと思います。
私は、かつてマサチューセッツ工科大学に所属をしておりました。今そこが中心となって百ドルのパソコン、安いパソコンを開発をして途上国のすべての子供がインターネットを使えるようにするという、そういうプロジェクトを進めています。この推進者であるネグロポンテ教授は、コンピューターという言葉は教育と同じ意味だと訴えて各国に働きかけています。学校を建設して、教師を雇って、教科書をそろえる代わりに、ネットワーク化されたコンピューターを与えるという、そういう考え方ですね。これに対して、最近日本から発信されているメッセージというのは随分後ろ向きではないかという声が海外の知人から寄せられています。我々はどのような情報社会をつくろうとしているのか、しっかりした理念を構築すべき段階にあると考えます。
次に、民間の取組について、これは進んでいる面もあれば不十分な面もあります。
まず、フィルタリングの審査監視機関ですが、EMA、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構、それからI―ROI、インターネット・コンテンツ審査監視機構といった複数の組織が立ち上がりました。ほかにも動きがあります。コンテンツ業界も健全化に向けて人員を強化するなどの対策に力を入れておりまして、利用者の関心も高まっているところです。
ただ、総務省によるフィルタリングサービス導入の要請ですとか、立法府における法案策定の動きなどがあるまでは民間の動きは鈍くて、努力も十全ではなかったと思います。この法案の議論が民間の対応を促した効果はあったと考えます。
私は、EMAの基準策定委員会に属しておりまして、I―ROIの理事も務めています。EMAでは、役所からもあるいは業界からも距離を置いて、フィルタリングの基準作りに着手をしたところです。こうした取組を見ておいていただきたいと存じます。
映画業界も放送業界も、自主規制機関が成果を上げています。放送は、放送法が各局に番組審議委員会をつくらせていますけれども、それに対する国の介入というものを避けて、民間の長年の努力で番組の健全化を保ってきました。ネットの安全についても、もしこの法案のスキームでスタートされるのであれば、それ以上の介入をできるだけ避けて、まずは民間にしっかりと運用をさせることが妥当だというふうに考えます。
次に、技術開発についてです。
フィルタリングに今強い光が当たっているんですけれども、フィルタリングは万能ではありません。現在の携帯のフィルタリングはきめも粗いです。運用の仕方次第では、大事なサイトも見られなくなります。また、本当の悪人というものはそうしたシステムをかいくぐることに頭を働かせるでしょう。言わば、フィルタリングというのは一手段であって、応急処置であります。もちろん、我々民間サイドも法規制を待つまでもなく、その性能向上あるいはサービスの充実に向けて努力をしていくこととしておりますけれども、それでもなお、そうした単一の技術や機能に全幅の信頼を寄せるのは危険かと存じます。そうしたものを法規制で何とかしようとするには限界があります。むしろ、そうした様々な技術を開発して改良をして普及をさせてそして試してという、そういったことを繰り返すことの方が大事だというふうに考えます。
また、そうした技術にもいろんなものがあります。例えば、違法、有害な言葉をネット上で自動検知するような、そういったプログラムの性能を上げて普及させることですとか、あるいは子供がアクセスしたサイトを親に通知してそれを親子で共有するような、そういったサービスを開発することですとか、子供向けの携帯、より良いものを開発していくことですとか、様々なアプローチが考えられますので、そういったことに力を入れていただきたいと存じます。
そして、最も大事なのは教育です。そして、最も取組が不十分なのも教育だと思います。情報リテラシー教育は学校現場でも試みられておりまして、三月に告示をされた義務教育の新学習指導要領でも情報モラルを身に付けることが規定されましたけれども、現状では先生方の対応にも限界があります。民間の専門家も少ないです。ネットの使い方を教えたり、ネットいじめへの対応法を教えたりする専門家を養成する必要があります。リテラシー講座を開いているe―ネットキャラバンのような取組を充実すべきだと思います。
教材も不足をしています。文部科学省が教員向けのガイドブックを作ったり、あるいは総務省が小学生向けのリテラシープログラムを作ったりしているんですけれども、十分に普及しているとは言えないと思います。私も、文部科学省や東京都とともに携帯利用の教本作りを行ったり、あるいは世田谷区の子供たちが自らネットの作法をかるたにするといった、そういう活動に携わったりしているんですけれども、まだ全国の面的な広がりとはなっていません。
子供の安全確保に最も責任が重いのは家庭です。しかし、親子でどのように学んでいけばよいのか、どのようにリスク管理あるいは危機対応すればよいのか、その手法が分からないのが実情だと思います。家庭内で携帯の使用ルールを設けている小中学生は四割程度だという、そういう調査結果もあります。これまでのいじめというのは学校の問題だったんですが、ネットいじめは家の中が問題になります。学校から家に逃げ込んでも、家のパソコンや携帯にそのいじめは入ってきますし、家の中からもいじめ情報を発信することができるわけです。しかし、何かまずいことがあっても、親に話をすると携帯を取り上げられるという恐怖があるのでなかなか子供は親に言わないという、そういう実情もあります。家の中が安全で安心に、そういう空間になるように考えていく必要があろうかと存じます。
こうしたこと以上に強調をしたいのは、より楽しく使いこなす、表現をするということです。抑制ではなくて促進することを進めたいと思います。デジタル技術の恩恵を最大限に子供たちに与えるための教育的な取組を強化したいというふうに思います。
私は、デジタル時代の子供の創造力や表現力をはぐくむためのNPO、CANVASという名前のNPOに五年前から携わっております。今日はオレンジ色のパンフレットを、このようなものをお配りいたしました。(資料提示)今日は詳しくは説明いたしませんけれども、このNPO法人が行っておりますのは、パソコンや携帯でアニメを作る、あるいは映画を作る、文章を書く、新聞を作る、そして音楽を作る、そのような表現で全国の相手あるいは海外の子供たちとコミュニケーションを取る、あるいは地域のニュースをブログなどで発信をする、そのような活動を通じまして表現をすること、コミュニケーションをすることの意味、大切さ、あるいはしきたり、さらには危険性などを学んでいくという、そういうものです。
これまで二百四十校ぐらいのワークショップを開催いたしまして、三万人ぐらいの子供たちが参加をしています。本来このような活動は行政あるいは教育現場が進めるべきものだと思いますが、まずは産学連携の形で、課外活動の形で今は進めています。学校の先生方、保護者、企業の方々、自治体、アーティスト、あるいは大学の研究者など、この分野に関心のある人たち五百人ぐらいが集まって活動しておりまして、ユネスコですとか海外の大学などとも連携をしています。
日本の子供たちはデジタルの技術で表現するのが上手です。デジタルの創造力とか表現力といったものは今後の国際競争力の源になるとも考えます。このような力を摘み取ってしまうのではなくて、どのようにして伸ばしていくのか、こうした教育的な活動をどのように支援していくのか、この法案に言うインターネットを適切に活用する能力をどのように育てていくのか、こうしたポジティブな方向の政策を考えることも重要だと思います。
次、三点目、法案のポイントであります。こうした考え方を踏まえまして法案について若干コメントを申し上げたいと存じます。
まず、評価できる点を三つ挙げます。第一に法案の題名です。これまでの幾つかの案に見られた有害情報の閲覧の防止といった禁止的で抑制的、規制色の強いものではなくて、利用できる環境の整備という前向きな施策となったことです。法案の内容も民間による安全確保への取組と教育の推進といったバランスの取れたものに落ち着いてきたこと、これは国会の英知を絞られた結果だというふうに考えます。
次に第三条、基本理念です。基本理念の第一項、「青少年自らが、主体的に情報通信機器を使い、インターネットにおいて流通する情報を適切に取捨選択して利用するとともに、適切にインターネットによる情報発信を行う能力を習得することを旨」とする。それから、第三項、「自由な表現活動の重要性及び多様な主体が世界に向け多様な表現活動を行うことができるインターネットの特性に配慮し、民間における自主的かつ主体的な取組が大きな役割を担い、国及び地方公共団体はこれを尊重することを旨」とする。
これはまさに先ほど申し上げたことを具現化していただいた条項だというふうに読みました。青少年の主体的な能力の習得ということと、民間の取組の尊重、この基本理念をしっかりと踏まえた施策を今後講じていただくとともに、これを損なうような国の介入を避けるということを願う次第です。
そして第十三条、教育の推進等です。学校、社会、家庭教育の推進、そして研究の支援について必要な施策を講ずるという規定であります。豊かな情報社会をつくるための研究あるいは活動を進めてきた私どもとしては、情報教育あるいは研究開発の充実といったポジティブな施策を進めるためのネット利用促進法ですとか支援法を求めてまいりました。この法案が成立するのであれば、そうした具体的な施策につながってくれることを期待いたします。
更に言いますと、第六条の保護者の責務、これを明記されたことも評価できます。買い与えて使わせているのは保護者です。子供に携帯を持たせる際に親がきちんと指導をしておくという必要があります。その子供を守る責任というものを企業や学校あるいは国や法規制に求める前に親の責務を社会として確認をしておくというのがよいというふうに思います。
最後に、懸念事項として今後の法運用に関して三つ申し上げたいと思います。
まず、第十二条の基本計画です。基本計画は今後、立法府や国民の手を離れて政府が策定をするということになります。その際に、基本理念の第一項や第三項が言うようなしっかりとした考え方の下で策定されるということを望みます。逆に、民間の取組を過度に縛ったり、あるいは法の趣旨を超える表現規制的な介入が行われたりすることがないように立法府として行政府をチェックしていただきたいと存じます。
次に、第二十四条のフィルタリング推進機関の登録というものです。私にはこの登録制度の法的効果が分かりません。第三十条において、登録された機関は支援を受けられるという記述があるんですけれども、その他の団体、事業者は登録制度なしに支援団体となっているということの比較からしますと、支援するために登録に係らしめる意味とも取れます。とすれば、当然国の関与を認めざるを得ないスキームでして、公正中立性が損なわれないかが懸念されるところであります。国の事務としてフィルタリング推進機関を指定する指定法人制度に比べると、民間の発意に基づく登録制度というのは随分法の趣旨にかなうと存じますけれども、運用上、国の関与がどの程度になってくるのかというのがなお論点が残るかと存じます。
最後に、法案決定のプロセスについてです。今回の法案は外から見ておりますと、何やらとても早い動きといいますか、早い調整のうちに提出されたように見えます。短い期間に様々な案が闘わされてこの案になってきたというふうに伺っております。また、附則には見直し条項も付いておりますので、今後の改定というのも視野に入っているものと承知をいたします。
しかしながら、表現の自由にかかわる法規制をそのような急速なプロセスで今後も進めていってよいのか、国民として一抹の不安を感じるところもあります。日本は戦後六十年、表現の自由を大切にして、例えば放送の番組規制も他国に比べて国の関与が薄い形で運用してきました。これからのネット社会の情報内容規制というのをどうするのか、どっしりした国民的な議論が必要になっているというふうに考えます。また、関係業界にとっても法規制というのは産業界を大きく左右します。日本市場の予見可能性あるいは透明性を確保するためにも、制度論議の予見可能性ですとか透明性というのは重要だと考えます。
現在、総務省情報通信審議会において情報通信法の論議が進められています。通信、放送の法体系を見直す作業でありまして、それには私も参画しています。その中で、コンテンツの規制、情報内容の規制をどうするかというのは非常に重要なテーマでありまして、表現の自由との関係でとても神経質かつ慎重に今論議をしています。この論議は二年前からスタートしておりまして、基本的にはウエブサイト等への情報には国が直接関与しない形での法体系を構築すべく議論をしつつ、さらに、数度にわたるパブリックコメントを募集して、幅広い関係者との意見交換を経て、なお二年程度の時間を掛けて検討をしようということになっています。政府で行っておりますようなこのような議論と国会での立法措置とがうまく整合の取れる形できちんと国民の意思が反映されるように今後も制度をおつくりいただければというふうに希望する次第です。
インターネットや携帯が普及してわずか十年余りです。その間にも技術やサービスは目覚ましい変化と進化を遂げております。日本の青少年は先端ユーザーで、大人の側が追い付いていない面があります。そのようにして情報社会を今後何世代も掛けて築いていくものだと存じます。世代を超えて、デジタル技術を使いながら、あるいは学びながら、時間を掛けて安全で安心な社会をつくり上げていくという社会としての覚悟が必要な状況にあると思います。
まずは、この法案が法律として施行されるのであれば、それでどのように民間や社会が対応していくのか、しかと見極めていただきたくお願い申し上げる次第です。
以上でございます。
この発言だけを見る →この法案の提出に至るまで与野党にて様々な案が議論されてきたものと承知をしております。その結果、現行の法案は表現に対する規制色が弱くて幾つかの懸念事項はありますものの、表現の自由と安全、安心の確保とのバランスが図られる方向に落ち着いたものと存じます。
インターネットや携帯の利用の安全、安心を確保するためには、民間でのフィルタリング等への取組、それから技術の開発、情報リテラシー教育の充実といった施策を進めることが重要であります。表現に介入するような規制というのはできれば避けるべきであって、最後の手段と考えます。しかし、今、日本を覆う不安感を除去するために、最低限の法的な措置を導入するのもやむを得ないという考え方も理解できる状況にあります。そうした立場から、一枚お配りしたペーパーに沿って本法案への考え方を申し上げます。
まず第一に基本的考え方ですが、まずインターネットは便利で楽しい手段であるということを共有すべきだということであります。
なぜ青少年はネットや携帯を使うのか。それは、いじめや有害情報にアクセスをするためではありません。なぜ親は自分の小遣いを節約してまで高価な携帯を小学生の約三割、中学生の約六割に持たせるのか、それは子供を不安に陥れるためではありません。
先ごろ中高生に簡単なアンケートを取ってみました。携帯というのはあなたにとって何ですかということを聞いてみました。答えとしては、家族、守り神、命の次に大切なもの、体の一部、時には友達で時にはお母さん、そういった回答がありました。また、そのほかには、入院したときに友達がメールをしてくれてうれしかったとか、メールのやり取りがあったから不登校の子が少しでも中学校に来ることができたとか、個人情報の関係で連絡網が作れないからクラスの連絡は携帯のメールでしていますというような回答ばかりでありました。
また、ある携帯のサイトの青少年ユーザーからも声をもらってきました。携帯小説で本が大好きになりました。つらいのは一人だけじゃない、その言葉に私は救われました、だからこの言葉を教えてくれた携帯小説のサイトに感謝したいです。このサイトで自分を表現できて学校でも明るくなれた気がします。これが彼ら、彼女たちの日常です。親にとっても同じことで、私も中高生を持つ親ですけれども、携帯やインターネットのメールあるいはサイトでコミュニケーションが円滑になっている面もあります。
携帯やネットというのは、百害あって一利なしの酒、たばこと異なりまして、百利あって一害あるというものです。その一害のために百利をつぶしてはならず、百利をいかに大きくするかということをまず考えるべきだろうというふうに考えます。
次に、知財立国との取組との整合も求められます。政府は、コンテンツ産業を数少ない成長領域と見て発展を促しています。特に、携帯のコンテンツの産業は日本が世界をリードする分野であります。文化の面でとらえましても、その善しあしはともかくとして、最近の新しい表現文化は多くがネットや携帯から生まれてきています。こういう原動力は大切にすべきでしょう。
この法案がそうした取組と整合が取れているかどうかも問われるところです。こうした法案あるいは規制が経済社会にとってどういう効果や企業行動をもたらすのか、産業文化面での萎縮効果はないのかなど、いろいろときちんと検証すべきだろうというふうに考えます。さらに、こうした法案や施策が世界へどういうふうなメッセージを発することになるのかについても気を付けておくべきだろうと思います。
私は、かつてマサチューセッツ工科大学に所属をしておりました。今そこが中心となって百ドルのパソコン、安いパソコンを開発をして途上国のすべての子供がインターネットを使えるようにするという、そういうプロジェクトを進めています。この推進者であるネグロポンテ教授は、コンピューターという言葉は教育と同じ意味だと訴えて各国に働きかけています。学校を建設して、教師を雇って、教科書をそろえる代わりに、ネットワーク化されたコンピューターを与えるという、そういう考え方ですね。これに対して、最近日本から発信されているメッセージというのは随分後ろ向きではないかという声が海外の知人から寄せられています。我々はどのような情報社会をつくろうとしているのか、しっかりした理念を構築すべき段階にあると考えます。
次に、民間の取組について、これは進んでいる面もあれば不十分な面もあります。
まず、フィルタリングの審査監視機関ですが、EMA、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構、それからI―ROI、インターネット・コンテンツ審査監視機構といった複数の組織が立ち上がりました。ほかにも動きがあります。コンテンツ業界も健全化に向けて人員を強化するなどの対策に力を入れておりまして、利用者の関心も高まっているところです。
ただ、総務省によるフィルタリングサービス導入の要請ですとか、立法府における法案策定の動きなどがあるまでは民間の動きは鈍くて、努力も十全ではなかったと思います。この法案の議論が民間の対応を促した効果はあったと考えます。
私は、EMAの基準策定委員会に属しておりまして、I―ROIの理事も務めています。EMAでは、役所からもあるいは業界からも距離を置いて、フィルタリングの基準作りに着手をしたところです。こうした取組を見ておいていただきたいと存じます。
映画業界も放送業界も、自主規制機関が成果を上げています。放送は、放送法が各局に番組審議委員会をつくらせていますけれども、それに対する国の介入というものを避けて、民間の長年の努力で番組の健全化を保ってきました。ネットの安全についても、もしこの法案のスキームでスタートされるのであれば、それ以上の介入をできるだけ避けて、まずは民間にしっかりと運用をさせることが妥当だというふうに考えます。
次に、技術開発についてです。
フィルタリングに今強い光が当たっているんですけれども、フィルタリングは万能ではありません。現在の携帯のフィルタリングはきめも粗いです。運用の仕方次第では、大事なサイトも見られなくなります。また、本当の悪人というものはそうしたシステムをかいくぐることに頭を働かせるでしょう。言わば、フィルタリングというのは一手段であって、応急処置であります。もちろん、我々民間サイドも法規制を待つまでもなく、その性能向上あるいはサービスの充実に向けて努力をしていくこととしておりますけれども、それでもなお、そうした単一の技術や機能に全幅の信頼を寄せるのは危険かと存じます。そうしたものを法規制で何とかしようとするには限界があります。むしろ、そうした様々な技術を開発して改良をして普及をさせてそして試してという、そういったことを繰り返すことの方が大事だというふうに考えます。
また、そうした技術にもいろんなものがあります。例えば、違法、有害な言葉をネット上で自動検知するような、そういったプログラムの性能を上げて普及させることですとか、あるいは子供がアクセスしたサイトを親に通知してそれを親子で共有するような、そういったサービスを開発することですとか、子供向けの携帯、より良いものを開発していくことですとか、様々なアプローチが考えられますので、そういったことに力を入れていただきたいと存じます。
そして、最も大事なのは教育です。そして、最も取組が不十分なのも教育だと思います。情報リテラシー教育は学校現場でも試みられておりまして、三月に告示をされた義務教育の新学習指導要領でも情報モラルを身に付けることが規定されましたけれども、現状では先生方の対応にも限界があります。民間の専門家も少ないです。ネットの使い方を教えたり、ネットいじめへの対応法を教えたりする専門家を養成する必要があります。リテラシー講座を開いているe―ネットキャラバンのような取組を充実すべきだと思います。
教材も不足をしています。文部科学省が教員向けのガイドブックを作ったり、あるいは総務省が小学生向けのリテラシープログラムを作ったりしているんですけれども、十分に普及しているとは言えないと思います。私も、文部科学省や東京都とともに携帯利用の教本作りを行ったり、あるいは世田谷区の子供たちが自らネットの作法をかるたにするといった、そういう活動に携わったりしているんですけれども、まだ全国の面的な広がりとはなっていません。
子供の安全確保に最も責任が重いのは家庭です。しかし、親子でどのように学んでいけばよいのか、どのようにリスク管理あるいは危機対応すればよいのか、その手法が分からないのが実情だと思います。家庭内で携帯の使用ルールを設けている小中学生は四割程度だという、そういう調査結果もあります。これまでのいじめというのは学校の問題だったんですが、ネットいじめは家の中が問題になります。学校から家に逃げ込んでも、家のパソコンや携帯にそのいじめは入ってきますし、家の中からもいじめ情報を発信することができるわけです。しかし、何かまずいことがあっても、親に話をすると携帯を取り上げられるという恐怖があるのでなかなか子供は親に言わないという、そういう実情もあります。家の中が安全で安心に、そういう空間になるように考えていく必要があろうかと存じます。
こうしたこと以上に強調をしたいのは、より楽しく使いこなす、表現をするということです。抑制ではなくて促進することを進めたいと思います。デジタル技術の恩恵を最大限に子供たちに与えるための教育的な取組を強化したいというふうに思います。
私は、デジタル時代の子供の創造力や表現力をはぐくむためのNPO、CANVASという名前のNPOに五年前から携わっております。今日はオレンジ色のパンフレットを、このようなものをお配りいたしました。(資料提示)今日は詳しくは説明いたしませんけれども、このNPO法人が行っておりますのは、パソコンや携帯でアニメを作る、あるいは映画を作る、文章を書く、新聞を作る、そして音楽を作る、そのような表現で全国の相手あるいは海外の子供たちとコミュニケーションを取る、あるいは地域のニュースをブログなどで発信をする、そのような活動を通じまして表現をすること、コミュニケーションをすることの意味、大切さ、あるいはしきたり、さらには危険性などを学んでいくという、そういうものです。
これまで二百四十校ぐらいのワークショップを開催いたしまして、三万人ぐらいの子供たちが参加をしています。本来このような活動は行政あるいは教育現場が進めるべきものだと思いますが、まずは産学連携の形で、課外活動の形で今は進めています。学校の先生方、保護者、企業の方々、自治体、アーティスト、あるいは大学の研究者など、この分野に関心のある人たち五百人ぐらいが集まって活動しておりまして、ユネスコですとか海外の大学などとも連携をしています。
日本の子供たちはデジタルの技術で表現するのが上手です。デジタルの創造力とか表現力といったものは今後の国際競争力の源になるとも考えます。このような力を摘み取ってしまうのではなくて、どのようにして伸ばしていくのか、こうした教育的な活動をどのように支援していくのか、この法案に言うインターネットを適切に活用する能力をどのように育てていくのか、こうしたポジティブな方向の政策を考えることも重要だと思います。
次、三点目、法案のポイントであります。こうした考え方を踏まえまして法案について若干コメントを申し上げたいと存じます。
まず、評価できる点を三つ挙げます。第一に法案の題名です。これまでの幾つかの案に見られた有害情報の閲覧の防止といった禁止的で抑制的、規制色の強いものではなくて、利用できる環境の整備という前向きな施策となったことです。法案の内容も民間による安全確保への取組と教育の推進といったバランスの取れたものに落ち着いてきたこと、これは国会の英知を絞られた結果だというふうに考えます。
次に第三条、基本理念です。基本理念の第一項、「青少年自らが、主体的に情報通信機器を使い、インターネットにおいて流通する情報を適切に取捨選択して利用するとともに、適切にインターネットによる情報発信を行う能力を習得することを旨」とする。それから、第三項、「自由な表現活動の重要性及び多様な主体が世界に向け多様な表現活動を行うことができるインターネットの特性に配慮し、民間における自主的かつ主体的な取組が大きな役割を担い、国及び地方公共団体はこれを尊重することを旨」とする。
これはまさに先ほど申し上げたことを具現化していただいた条項だというふうに読みました。青少年の主体的な能力の習得ということと、民間の取組の尊重、この基本理念をしっかりと踏まえた施策を今後講じていただくとともに、これを損なうような国の介入を避けるということを願う次第です。
そして第十三条、教育の推進等です。学校、社会、家庭教育の推進、そして研究の支援について必要な施策を講ずるという規定であります。豊かな情報社会をつくるための研究あるいは活動を進めてきた私どもとしては、情報教育あるいは研究開発の充実といったポジティブな施策を進めるためのネット利用促進法ですとか支援法を求めてまいりました。この法案が成立するのであれば、そうした具体的な施策につながってくれることを期待いたします。
更に言いますと、第六条の保護者の責務、これを明記されたことも評価できます。買い与えて使わせているのは保護者です。子供に携帯を持たせる際に親がきちんと指導をしておくという必要があります。その子供を守る責任というものを企業や学校あるいは国や法規制に求める前に親の責務を社会として確認をしておくというのがよいというふうに思います。
最後に、懸念事項として今後の法運用に関して三つ申し上げたいと思います。
まず、第十二条の基本計画です。基本計画は今後、立法府や国民の手を離れて政府が策定をするということになります。その際に、基本理念の第一項や第三項が言うようなしっかりとした考え方の下で策定されるということを望みます。逆に、民間の取組を過度に縛ったり、あるいは法の趣旨を超える表現規制的な介入が行われたりすることがないように立法府として行政府をチェックしていただきたいと存じます。
次に、第二十四条のフィルタリング推進機関の登録というものです。私にはこの登録制度の法的効果が分かりません。第三十条において、登録された機関は支援を受けられるという記述があるんですけれども、その他の団体、事業者は登録制度なしに支援団体となっているということの比較からしますと、支援するために登録に係らしめる意味とも取れます。とすれば、当然国の関与を認めざるを得ないスキームでして、公正中立性が損なわれないかが懸念されるところであります。国の事務としてフィルタリング推進機関を指定する指定法人制度に比べると、民間の発意に基づく登録制度というのは随分法の趣旨にかなうと存じますけれども、運用上、国の関与がどの程度になってくるのかというのがなお論点が残るかと存じます。
最後に、法案決定のプロセスについてです。今回の法案は外から見ておりますと、何やらとても早い動きといいますか、早い調整のうちに提出されたように見えます。短い期間に様々な案が闘わされてこの案になってきたというふうに伺っております。また、附則には見直し条項も付いておりますので、今後の改定というのも視野に入っているものと承知をいたします。
しかしながら、表現の自由にかかわる法規制をそのような急速なプロセスで今後も進めていってよいのか、国民として一抹の不安を感じるところもあります。日本は戦後六十年、表現の自由を大切にして、例えば放送の番組規制も他国に比べて国の関与が薄い形で運用してきました。これからのネット社会の情報内容規制というのをどうするのか、どっしりした国民的な議論が必要になっているというふうに考えます。また、関係業界にとっても法規制というのは産業界を大きく左右します。日本市場の予見可能性あるいは透明性を確保するためにも、制度論議の予見可能性ですとか透明性というのは重要だと考えます。
現在、総務省情報通信審議会において情報通信法の論議が進められています。通信、放送の法体系を見直す作業でありまして、それには私も参画しています。その中で、コンテンツの規制、情報内容の規制をどうするかというのは非常に重要なテーマでありまして、表現の自由との関係でとても神経質かつ慎重に今論議をしています。この論議は二年前からスタートしておりまして、基本的にはウエブサイト等への情報には国が直接関与しない形での法体系を構築すべく議論をしつつ、さらに、数度にわたるパブリックコメントを募集して、幅広い関係者との意見交換を経て、なお二年程度の時間を掛けて検討をしようということになっています。政府で行っておりますようなこのような議論と国会での立法措置とがうまく整合の取れる形できちんと国民の意思が反映されるように今後も制度をおつくりいただければというふうに希望する次第です。
インターネットや携帯が普及してわずか十年余りです。その間にも技術やサービスは目覚ましい変化と進化を遂げております。日本の青少年は先端ユーザーで、大人の側が追い付いていない面があります。そのようにして情報社会を今後何世代も掛けて築いていくものだと存じます。世代を超えて、デジタル技術を使いながら、あるいは学びながら、時間を掛けて安全で安心な社会をつくり上げていくという社会としての覚悟が必要な状況にあると思います。
まずは、この法案が法律として施行されるのであれば、それでどのように民間や社会が対応していくのか、しかと見極めていただきたくお願い申し上げる次第です。
以上でございます。
岡
渡
渡辺興二郎#13
○参考人(渡辺興二郎君) 渡辺でございます。本日はよろしくお願いいたします。座って失礼いたします。
本日は、発言の機会を与えていただきまして、誠にありがとうございます。冒頭、御礼を申し上げたいと思います。
私からは、この法案に盛り込まれた規定について民放連として危惧する事柄、それから言論報道機関である放送界として懸念される事項について、いただいた時間の範囲内で御説明を申し上げたいというふうに考えております。
先生方御案内のとおり、私ども民放連は、今月に入りまして二回ですけれども、この法案について民放連としての意見というものを表明させていただいております。放送メディアとしましても、だれもが簡単にアクセスできるインターネット上に一部青少年に好ましくない情報が掲載されているという状況は非常に憂慮すべき事態であると強く認識し、危機感を持っております。そうした違法であったり言わば悪意を持った情報によって児童が犯罪に巻き込まれる、青少年がいじめに遭う、そして挙げ句の果てに自殺してしまうという悲惨な被害が絶えないことは、同じ情報伝達メディアとして大変残念でありまして、自らが視聴者に伝える情報内容の選択、それから伝える際の配慮や留意について現場でも常に議論を深めているところでございます。
現在、インターネット上に青少年の有害情報が掲載されて、これに青少年が安易にアクセスできる、そして影響されているという事態は、これは決して看過できない、放置してはいけないというふうに考えております。
そして、先生方に同時に是非とも御理解いただきたい点は、情報内容の制限とか規制というのは、やはり憲法二十一条の保障します言論、表現の自由に深くかかわる問題でございまして、いわゆる有害情報の基準の策定とか判断に、たとえ間接的ではあれ国が関与すべきではないのではないか。どのような形であれ、たとえ例示という形であっても、有害か否かの判断を法令で示すことになれば、それは表現内容への公権力介入の道を開くことになって、我々放送を含むすべてのメディアに対するコンテンツ規制の初めの一歩につながりかねないと、そのような強い危惧を我々は感じているところでございます。
今回のインターネット上の青少年有害情報規制に関するこの法律案提出に至る経緯につきましては、与野党の間で五、六年前から議論をされていると認識しております。おととし十一月ですか、開催されましたこの貴内閣委員会での審議概要も承知しておるつもりでございます。また、ここ数か月ほどは、与野党あるいは与野党間で法案作成に向けた精力的な御議論がございましたので、民放連は新聞協会と連携して数回にわたり意見交換をさせていただきました。
そうした中で、今回の法案が、三条の三項、それから六条、これは先ほど中村参考人がるるお述べになったところと同じでありますけれども、大事なことですので、繰り返させていただきたいと存じます。
基本理念においては、この法案では、環境整備に関する施策の推進は、自由な表現活動の重要性及び多様な主体が世界に向けて多様な表現活動を行うことができるインターネットの特性に配慮して、民間における自主的かつ主体的な取組が大きな役割を担って、国及び地方公共団体はこれを尊重することと規定しているのが三条の三項と認識しております。さらに、保護者の責任を六条で明記したこともございます。
こういった国会における御配慮、御判断というのは、我々は最大限評価したいと思っておるところでございます。であればこそ、我々といたしましては、青少年のためにインターネット上の情報内容について何らかの対策がやはり必要ではありますけれども、その方策として法令による規制を選択してしまっては、言論、表現の自由を守って健全な民主主義を発展させるという憲法の理念、そして、世界が求める言わば社会のありように照らして、必ずや将来に禍根を残すもとになるのではないかと考えております。
我々はやはり、同じ情報伝達メディアといたしまして、インターネット上の有害情報から青少年を守るその方策は、あくまでも民間によります自主的な、自律的な対応にゆだねられてしかるべきではないか、ここ数年の様々な議論の中で、携帯、インターネット業界が、開発や整備やそういったものを強化しつつある、自主的な方策というものを最大限尊重すべきであろうと私は考えております。
ここで、既に民放連の意見として公表している内容でございますが、私どもが今回の法案に関して強く懸念している主な点を改めて具体的に申し述べさせていただきたいと存じます。
まず、法案の第二条四項にございます青少年有害情報の例示でございます。これは、先生方は様々な方面に御配慮されて御苦心された上での例示であるともちろん理解しております。しかし、我々言論表現に携わる者の側から拝見しますと、ここに青少年有害情報として例示された「著しく残虐な内容」と、例えばそういった文言が独り歩きして法律の運用面で拡大解釈されることがあれば、放送メディアだけではない、活字メディアにとっても影響が出てくるのではないかとの懸念と危惧が生じてくるわけでございます。
最近は、自殺、それから悲惨な事件、事故、最近の秋葉原も含めまして目立ちます。報道機関、我々が事件、事故を報じる目的、そして使命というものは、やはり、その出来事の背景などを探って、関連する様々な情報を社会のみんなで共有するんだと、そのことによって市民の皆さん方の不安が多少でも解消されて、多少なりとも再発防止を図ることに寄与できるならばそれにこしたことはないというのが犯罪報道の目的の一つでございます。被害者への配慮を十分に考えながらも、場合によっては事件、事故の残虐な内容も、報道の使命として配慮しつつも伝えなければならないケースが出てくることも考えられるわけでございます。こうしたほかのメディアの言論、表現規制の拡大につながる、そのことを危惧するものでございます。
次に、第八条でございます。内閣総理大臣、官房長官、関係閣僚等で構成する、インターネット青少年有害情報対策・環境整備推進会議の所掌事務の範囲拡大に関する懸念でございます。この会議では、法案によれば基本計画を策定する、施策に関する重要事項を審議すると規定されておりますが、これにつきましても我々の立場から申し上げますと、法案の文案はともかく、法律の運用次第では青少年有害情報の判断基準策定が重要な施策の一つとして盛り込まれることになりはしないかという懸念が生じるわけでございます。万一そのような事態になれば、国等が言論、表現に介入できるきっかけになるわけでございまして、これは放送だけではない、すべてのメディアが危惧を表明しているところでございます。
もう一つ付け加えさせていただきますと、これは法案の二十四条から三十条にるる書かれているところでございます、青少年有害情報を実質的に判断するとも受け取られるフィルタリングの推進機構に関する懸念でございます。この法案では、フィルタリング推進業務を行う者は総務大臣及び経済産業大臣の登録を受けることができる、登録を受けたフィルタリング推進機関に対して大臣は資料の提出を求めることができて、国及び地方公共団体は必要な支援に努めるというふうになっております。
この規定も、法案成立後の例えば政令の策定、それから法律の運用次第では、国がそして行政が、間接的にではあれ、言論、表現に介入、関与するとともに、実際にフィルタリングソフトをどのように開発するのかなど、フィルタリング推進業務の方向性にも関与することにもなりかねないという危惧を持つ次第でございます。支援というものを通じて国や地方公共団体が一定の影響力を持つという、我々としては懸念を持たざるを得ないわけでございます。
ところで、我々民放連は、この間一貫しまして、言論、表現の自由、報道の自由、そして健全な民主主義の発展等の観点から、表現、情報内容への国や行政による関与は非常に問題が多いとその都度反対してまいりました。我々は、放送番組の適正化を図ることは放送界全体の責務であると、社会的な責任であると考えまして、それぞれの放送局で番組基準に基づく考査は当然行っておりますが、それだけではなく、第三者機関、BPOを設置して、放送界全体で放送倫理確立に向けた取組を随時行っているところでございます。
先生方御案内のように、BPOというのは放送倫理・番組向上機構と申しまして、NHKと我々民放連が共同して、放送界が自主的に自浄機能、自律機能を確立することによって、放送による言論、報道の自由を守る、それを唯一の目的に、今から五年前に組織を統合して新たに設立した機構でございます。
BPOの中に設置した第三者委員会は、放送された番組の放送倫理上の問題、あるいは人権と権利が侵害された場合について厳正な審理を行って、勧告なり見解なりを出します。それを受けた放送局は、なぜこのような事案が起こったのかということを自主的に精査して、再発の防止策や放送倫理向上策を委員会に報告する義務を負っております。
こうした放送界は、放送倫理の確立を第一義的に考えまして、真剣にBPOの機能向上を図って自主自律を一つ一つ実践しているところでございます。BPOなど放送界が独自につくったシステム、取組がもし参考になるのであるならば、我々は積極的に携帯やインターネットに関係する業界に情報提供、お手伝いをすることを考えておりまして、そうしたことも含めまして当該業界による自主自律の対応に期待したいと思っているところでございます。
先ほどの参考人の御意見の中にも出ましたが、例えば映画界における映倫、それから今申し述べました放送界のBPO、これは共に自主自律の精神で自らが築いた第三者機関でありまして、法律で設置を求められたり、国への登録制度の下に設立した組織ではございません。
確かに急激に成長して、今や私たちの生活に深く浸透して、今後も今まで以上に我々の生活を豊かにする情報を提供すると期待されておりますインターネット上に、これまで申し述べてきましたように、青少年にとって決して好ましくない情報が掲載されている状況は看過できない、誠に憂慮すべき状態であります。
実は、我々放送界も苦慮しているところがございます。一部のインターネットサイトに投稿サイトなどと称して番組が無断で掲載されて流されている状況があるわけでございます。これに対して我々放送界は、NHKも含めまして、その都度その都度毅然とした態度で削除してくれということを要請してきています。もし我々がきちんと要請をすれば、その後はそうした無法な状態は、現在、相当程度緩和されて効果が出てきていると私どもは理解しております。
冒頭で申し上げましたように、情報内容の規制は言論、表現にかかわる問題でいわゆる有害情報の基準策定、これに国が関与したり、間接的ではあれ、主務大臣が行政指導権を持つようなスキームには我々は残念ながら反対をせざるを得ないわけでございます。私どもは、こうした表現内容への公的介入の道を開く可能性が払拭できない限り、やはり強い危惧を重ねて改めて表明させていただきたいと思います。
最後に、民放連としましては、青少年のためにインターネット上の情報内容について何らかの対策が当然必要なわけでありますが、これは先ほども出ました。青少年を有害情報から守るための方策は、例えばEMAなどがやっておりますこの間の急速な動き、こうした極めて前向きで自主自律的な施策は、この数か月、半年間、相当程度活発化しているということがございます。さらに、言論、表現の自由にかかわるテーマについては、拙速に規制強化に走るのではなくて、新聞、放送など他のメディアの考え方を改めてヒアリングしていただくなど、広範かつ慎重な検討が必要であろうと考えます。私どもは、この問題は民主主義社会を支えるインフラの問題であると基本的に認識しております。こうした立法化の動きが、もしかしたらかえって自主的な取組をつぶしてしまわないだろうかと危惧するところであります。法的な規制が適切であるかどうかを含めて、先生方には時間を掛けて十分な審議を更に続けていただきたいことを改めて要望をさせていただきたいと存じます。
以上、るる申し述べましたが、私ども民放連の意見が杞憂に終わることを祈りつつ、お時間をいただきました。
御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、発言の機会を与えていただきまして、誠にありがとうございます。冒頭、御礼を申し上げたいと思います。
私からは、この法案に盛り込まれた規定について民放連として危惧する事柄、それから言論報道機関である放送界として懸念される事項について、いただいた時間の範囲内で御説明を申し上げたいというふうに考えております。
先生方御案内のとおり、私ども民放連は、今月に入りまして二回ですけれども、この法案について民放連としての意見というものを表明させていただいております。放送メディアとしましても、だれもが簡単にアクセスできるインターネット上に一部青少年に好ましくない情報が掲載されているという状況は非常に憂慮すべき事態であると強く認識し、危機感を持っております。そうした違法であったり言わば悪意を持った情報によって児童が犯罪に巻き込まれる、青少年がいじめに遭う、そして挙げ句の果てに自殺してしまうという悲惨な被害が絶えないことは、同じ情報伝達メディアとして大変残念でありまして、自らが視聴者に伝える情報内容の選択、それから伝える際の配慮や留意について現場でも常に議論を深めているところでございます。
現在、インターネット上に青少年の有害情報が掲載されて、これに青少年が安易にアクセスできる、そして影響されているという事態は、これは決して看過できない、放置してはいけないというふうに考えております。
そして、先生方に同時に是非とも御理解いただきたい点は、情報内容の制限とか規制というのは、やはり憲法二十一条の保障します言論、表現の自由に深くかかわる問題でございまして、いわゆる有害情報の基準の策定とか判断に、たとえ間接的ではあれ国が関与すべきではないのではないか。どのような形であれ、たとえ例示という形であっても、有害か否かの判断を法令で示すことになれば、それは表現内容への公権力介入の道を開くことになって、我々放送を含むすべてのメディアに対するコンテンツ規制の初めの一歩につながりかねないと、そのような強い危惧を我々は感じているところでございます。
今回のインターネット上の青少年有害情報規制に関するこの法律案提出に至る経緯につきましては、与野党の間で五、六年前から議論をされていると認識しております。おととし十一月ですか、開催されましたこの貴内閣委員会での審議概要も承知しておるつもりでございます。また、ここ数か月ほどは、与野党あるいは与野党間で法案作成に向けた精力的な御議論がございましたので、民放連は新聞協会と連携して数回にわたり意見交換をさせていただきました。
そうした中で、今回の法案が、三条の三項、それから六条、これは先ほど中村参考人がるるお述べになったところと同じでありますけれども、大事なことですので、繰り返させていただきたいと存じます。
基本理念においては、この法案では、環境整備に関する施策の推進は、自由な表現活動の重要性及び多様な主体が世界に向けて多様な表現活動を行うことができるインターネットの特性に配慮して、民間における自主的かつ主体的な取組が大きな役割を担って、国及び地方公共団体はこれを尊重することと規定しているのが三条の三項と認識しております。さらに、保護者の責任を六条で明記したこともございます。
こういった国会における御配慮、御判断というのは、我々は最大限評価したいと思っておるところでございます。であればこそ、我々といたしましては、青少年のためにインターネット上の情報内容について何らかの対策がやはり必要ではありますけれども、その方策として法令による規制を選択してしまっては、言論、表現の自由を守って健全な民主主義を発展させるという憲法の理念、そして、世界が求める言わば社会のありように照らして、必ずや将来に禍根を残すもとになるのではないかと考えております。
我々はやはり、同じ情報伝達メディアといたしまして、インターネット上の有害情報から青少年を守るその方策は、あくまでも民間によります自主的な、自律的な対応にゆだねられてしかるべきではないか、ここ数年の様々な議論の中で、携帯、インターネット業界が、開発や整備やそういったものを強化しつつある、自主的な方策というものを最大限尊重すべきであろうと私は考えております。
ここで、既に民放連の意見として公表している内容でございますが、私どもが今回の法案に関して強く懸念している主な点を改めて具体的に申し述べさせていただきたいと存じます。
まず、法案の第二条四項にございます青少年有害情報の例示でございます。これは、先生方は様々な方面に御配慮されて御苦心された上での例示であるともちろん理解しております。しかし、我々言論表現に携わる者の側から拝見しますと、ここに青少年有害情報として例示された「著しく残虐な内容」と、例えばそういった文言が独り歩きして法律の運用面で拡大解釈されることがあれば、放送メディアだけではない、活字メディアにとっても影響が出てくるのではないかとの懸念と危惧が生じてくるわけでございます。
最近は、自殺、それから悲惨な事件、事故、最近の秋葉原も含めまして目立ちます。報道機関、我々が事件、事故を報じる目的、そして使命というものは、やはり、その出来事の背景などを探って、関連する様々な情報を社会のみんなで共有するんだと、そのことによって市民の皆さん方の不安が多少でも解消されて、多少なりとも再発防止を図ることに寄与できるならばそれにこしたことはないというのが犯罪報道の目的の一つでございます。被害者への配慮を十分に考えながらも、場合によっては事件、事故の残虐な内容も、報道の使命として配慮しつつも伝えなければならないケースが出てくることも考えられるわけでございます。こうしたほかのメディアの言論、表現規制の拡大につながる、そのことを危惧するものでございます。
次に、第八条でございます。内閣総理大臣、官房長官、関係閣僚等で構成する、インターネット青少年有害情報対策・環境整備推進会議の所掌事務の範囲拡大に関する懸念でございます。この会議では、法案によれば基本計画を策定する、施策に関する重要事項を審議すると規定されておりますが、これにつきましても我々の立場から申し上げますと、法案の文案はともかく、法律の運用次第では青少年有害情報の判断基準策定が重要な施策の一つとして盛り込まれることになりはしないかという懸念が生じるわけでございます。万一そのような事態になれば、国等が言論、表現に介入できるきっかけになるわけでございまして、これは放送だけではない、すべてのメディアが危惧を表明しているところでございます。
もう一つ付け加えさせていただきますと、これは法案の二十四条から三十条にるる書かれているところでございます、青少年有害情報を実質的に判断するとも受け取られるフィルタリングの推進機構に関する懸念でございます。この法案では、フィルタリング推進業務を行う者は総務大臣及び経済産業大臣の登録を受けることができる、登録を受けたフィルタリング推進機関に対して大臣は資料の提出を求めることができて、国及び地方公共団体は必要な支援に努めるというふうになっております。
この規定も、法案成立後の例えば政令の策定、それから法律の運用次第では、国がそして行政が、間接的にではあれ、言論、表現に介入、関与するとともに、実際にフィルタリングソフトをどのように開発するのかなど、フィルタリング推進業務の方向性にも関与することにもなりかねないという危惧を持つ次第でございます。支援というものを通じて国や地方公共団体が一定の影響力を持つという、我々としては懸念を持たざるを得ないわけでございます。
ところで、我々民放連は、この間一貫しまして、言論、表現の自由、報道の自由、そして健全な民主主義の発展等の観点から、表現、情報内容への国や行政による関与は非常に問題が多いとその都度反対してまいりました。我々は、放送番組の適正化を図ることは放送界全体の責務であると、社会的な責任であると考えまして、それぞれの放送局で番組基準に基づく考査は当然行っておりますが、それだけではなく、第三者機関、BPOを設置して、放送界全体で放送倫理確立に向けた取組を随時行っているところでございます。
先生方御案内のように、BPOというのは放送倫理・番組向上機構と申しまして、NHKと我々民放連が共同して、放送界が自主的に自浄機能、自律機能を確立することによって、放送による言論、報道の自由を守る、それを唯一の目的に、今から五年前に組織を統合して新たに設立した機構でございます。
BPOの中に設置した第三者委員会は、放送された番組の放送倫理上の問題、あるいは人権と権利が侵害された場合について厳正な審理を行って、勧告なり見解なりを出します。それを受けた放送局は、なぜこのような事案が起こったのかということを自主的に精査して、再発の防止策や放送倫理向上策を委員会に報告する義務を負っております。
こうした放送界は、放送倫理の確立を第一義的に考えまして、真剣にBPOの機能向上を図って自主自律を一つ一つ実践しているところでございます。BPOなど放送界が独自につくったシステム、取組がもし参考になるのであるならば、我々は積極的に携帯やインターネットに関係する業界に情報提供、お手伝いをすることを考えておりまして、そうしたことも含めまして当該業界による自主自律の対応に期待したいと思っているところでございます。
先ほどの参考人の御意見の中にも出ましたが、例えば映画界における映倫、それから今申し述べました放送界のBPO、これは共に自主自律の精神で自らが築いた第三者機関でありまして、法律で設置を求められたり、国への登録制度の下に設立した組織ではございません。
確かに急激に成長して、今や私たちの生活に深く浸透して、今後も今まで以上に我々の生活を豊かにする情報を提供すると期待されておりますインターネット上に、これまで申し述べてきましたように、青少年にとって決して好ましくない情報が掲載されている状況は看過できない、誠に憂慮すべき状態であります。
実は、我々放送界も苦慮しているところがございます。一部のインターネットサイトに投稿サイトなどと称して番組が無断で掲載されて流されている状況があるわけでございます。これに対して我々放送界は、NHKも含めまして、その都度その都度毅然とした態度で削除してくれということを要請してきています。もし我々がきちんと要請をすれば、その後はそうした無法な状態は、現在、相当程度緩和されて効果が出てきていると私どもは理解しております。
冒頭で申し上げましたように、情報内容の規制は言論、表現にかかわる問題でいわゆる有害情報の基準策定、これに国が関与したり、間接的ではあれ、主務大臣が行政指導権を持つようなスキームには我々は残念ながら反対をせざるを得ないわけでございます。私どもは、こうした表現内容への公的介入の道を開く可能性が払拭できない限り、やはり強い危惧を重ねて改めて表明させていただきたいと思います。
最後に、民放連としましては、青少年のためにインターネット上の情報内容について何らかの対策が当然必要なわけでありますが、これは先ほども出ました。青少年を有害情報から守るための方策は、例えばEMAなどがやっておりますこの間の急速な動き、こうした極めて前向きで自主自律的な施策は、この数か月、半年間、相当程度活発化しているということがございます。さらに、言論、表現の自由にかかわるテーマについては、拙速に規制強化に走るのではなくて、新聞、放送など他のメディアの考え方を改めてヒアリングしていただくなど、広範かつ慎重な検討が必要であろうと考えます。私どもは、この問題は民主主義社会を支えるインフラの問題であると基本的に認識しております。こうした立法化の動きが、もしかしたらかえって自主的な取組をつぶしてしまわないだろうかと危惧するところであります。法的な規制が適切であるかどうかを含めて、先生方には時間を掛けて十分な審議を更に続けていただきたいことを改めて要望をさせていただきたいと存じます。
以上、るる申し述べましたが、私ども民放連の意見が杞憂に終わることを祈りつつ、お時間をいただきました。
御清聴ありがとうございました。
岡
岡田広#14
○委員長(岡田広君) ありがとうございました。
以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
これより参考人に対する質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
松
松井孝治#15
○松井孝治君 おはようございます。
本日は、急な設定であったにもかかわらず、三人の参考人の方々にはお出ましをいただきまして、そしてそれぞれがそれぞれの立場から貴重な御意見をいただきましたことを私の方からも感謝を申し上げます。ありがとうございました。
それで、今、一番最後に渡辺参考人から、非常にこの法案自身についての厳しい懸念がるる述べられたわけでございます。当然、竹花参考人、中村参考人もこの法案が持つ懸念や限界というものを一定程度指摘されたわけでありますが、竹花参考人、中村参考人に伺いたいと思うんですが、今非常に渡辺参考人から、やっぱりまず民間が、民の自主的・自律的取組として、このインターネットの中での有害とされる情報については自主的規律でそれは対応すべきだということを強くおっしゃいました。
竹花参考人におかれましては、政府におられたときからこの議論を私もこの委員会でさせていただいた記憶がまだ新しいものがございますが、私自身は、もちろん自主的・自律的取組がこの法案の中でも基礎というふうに考えているんですが、しかし、その自主的・自律的取組だけを促している中でなかなか事態が改善してこなかった。そういう部分もあり、これはどういう法案にするかについては与野党それぞれの中にいろんな意見がありつつも、やはり一定の枠組みで民間の方々の自主的な取組を促していく、そういう仕組みは最低限必要ではないかということで、これは衆議院の方ではございますが、法案提出に至ったわけでありますが。今の渡辺参考人の強い懸念というのも私はそれはやはり耳を傾けていかなければいけないと思うんですが、そういうことも含めて、先ほど竹花参考人は通信事業者の自主的取組がもっと必要だということもおっしゃいました。そこら辺も含めて竹花参考人。
そして、中村参考人におかれましても、自主的・自律的取組の重要性は中村参考人も同じく強く主張しておられましたけど、しかし、じゃこういう法的枠組みが全く要らないのか。今の法的枠組み、懸念はあるけれども、やはりこういうものが存在としては何らかの形で必要なんではないかという意味において、渡辺参考人の御意見も踏まえて、竹花参考人、中村参考人から、もし御意見があれば伺いたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、急な設定であったにもかかわらず、三人の参考人の方々にはお出ましをいただきまして、そしてそれぞれがそれぞれの立場から貴重な御意見をいただきましたことを私の方からも感謝を申し上げます。ありがとうございました。
それで、今、一番最後に渡辺参考人から、非常にこの法案自身についての厳しい懸念がるる述べられたわけでございます。当然、竹花参考人、中村参考人もこの法案が持つ懸念や限界というものを一定程度指摘されたわけでありますが、竹花参考人、中村参考人に伺いたいと思うんですが、今非常に渡辺参考人から、やっぱりまず民間が、民の自主的・自律的取組として、このインターネットの中での有害とされる情報については自主的規律でそれは対応すべきだということを強くおっしゃいました。
竹花参考人におかれましては、政府におられたときからこの議論を私もこの委員会でさせていただいた記憶がまだ新しいものがございますが、私自身は、もちろん自主的・自律的取組がこの法案の中でも基礎というふうに考えているんですが、しかし、その自主的・自律的取組だけを促している中でなかなか事態が改善してこなかった。そういう部分もあり、これはどういう法案にするかについては与野党それぞれの中にいろんな意見がありつつも、やはり一定の枠組みで民間の方々の自主的な取組を促していく、そういう仕組みは最低限必要ではないかということで、これは衆議院の方ではございますが、法案提出に至ったわけでありますが。今の渡辺参考人の強い懸念というのも私はそれはやはり耳を傾けていかなければいけないと思うんですが、そういうことも含めて、先ほど竹花参考人は通信事業者の自主的取組がもっと必要だということもおっしゃいました。そこら辺も含めて竹花参考人。
そして、中村参考人におかれましても、自主的・自律的取組の重要性は中村参考人も同じく強く主張しておられましたけど、しかし、じゃこういう法的枠組みが全く要らないのか。今の法的枠組み、懸念はあるけれども、やはりこういうものが存在としては何らかの形で必要なんではないかという意味において、渡辺参考人の御意見も踏まえて、竹花参考人、中村参考人から、もし御意見があれば伺いたいと思います。
竹
竹花豊#16
○参考人(竹花豊君) 私は、今、私ども大人社会に突き付けられている課題は、急速に普及してきた携帯電話によって子供たちが危険な状況に置かれ、少なからずの子供たちが犯罪の被害者になり一生を狂わせてしまっている実態が、もうここ数年の間に莫大な数の子供たちがそうなっていっている、これをどう改善していくのかということであるというふうに思います。
そのために様々な取組がこれまで行われてきたわけでありますけれども、そうした取組の一つとして、国会があるいは政府が、事業者がそれぞれの立場で今の課題にどうかかわっていくのかということが問われているのだろうというふうに思うんです。したがって、この問題は民間の自主だけでいいとか、そういう話ではない。子供たちの将来に責任を負う大人は、それぞれがそれぞれの責任を果たすべきだというふうに思います。
今、渡辺参考人のお話、いろいろありました。これに反論を加えるのは私の立場ではありませんけれども、一つ申し上げれば、そうした子供たちの置かれた状況を改善するために、今、中村参考人からもちょっとお話がございましたけれども、事業者を含めて様々の役割を果たすべき方々が十分な役割を果たしてこなかったという事実がやはりございます。ここをどう真剣な取組を促していくのかということを検討しなければならない。そこでは、国あるいは地方自治体といったものが役割を果たすべきだろうというふうに思います。
渡辺参考人がいろいろ懸念を表明されておられましたけれども、私は、この法案は、懸念を入れるようなそれほど大それたものではなかろうというふうに考えております。むしろ、今問われているのは、マスメディアあるいはこのネットにかかわる様々の方たちがこういう状況を解決するために自分が何ができるのかということを明らかにして取り組むことだというふうに考えます。そういう意味で、マスメディアの皆さん方もやれることがあるはずですし、そうしたものの追求を是非ともしていただきたいというふうに存ずる次第でございます。
更に言いますと、インターネットの世界は、リアルな世界、映画の世界、テレビの世界とは異なります。ここに参加する方々は匿名で極めて無責任な言論をなされる方々がいるという、もうそこは大きくリアルな情報の質とは違った情報があるのだということも十分念頭に置かなければならないというふうに存じます。
以上です。
この発言だけを見る →そのために様々な取組がこれまで行われてきたわけでありますけれども、そうした取組の一つとして、国会があるいは政府が、事業者がそれぞれの立場で今の課題にどうかかわっていくのかということが問われているのだろうというふうに思うんです。したがって、この問題は民間の自主だけでいいとか、そういう話ではない。子供たちの将来に責任を負う大人は、それぞれがそれぞれの責任を果たすべきだというふうに思います。
今、渡辺参考人のお話、いろいろありました。これに反論を加えるのは私の立場ではありませんけれども、一つ申し上げれば、そうした子供たちの置かれた状況を改善するために、今、中村参考人からもちょっとお話がございましたけれども、事業者を含めて様々の役割を果たすべき方々が十分な役割を果たしてこなかったという事実がやはりございます。ここをどう真剣な取組を促していくのかということを検討しなければならない。そこでは、国あるいは地方自治体といったものが役割を果たすべきだろうというふうに思います。
渡辺参考人がいろいろ懸念を表明されておられましたけれども、私は、この法案は、懸念を入れるようなそれほど大それたものではなかろうというふうに考えております。むしろ、今問われているのは、マスメディアあるいはこのネットにかかわる様々の方たちがこういう状況を解決するために自分が何ができるのかということを明らかにして取り組むことだというふうに考えます。そういう意味で、マスメディアの皆さん方もやれることがあるはずですし、そうしたものの追求を是非ともしていただきたいというふうに存ずる次第でございます。
更に言いますと、インターネットの世界は、リアルな世界、映画の世界、テレビの世界とは異なります。ここに参加する方々は匿名で極めて無責任な言論をなされる方々がいるという、もうそこは大きくリアルな情報の質とは違った情報があるのだということも十分念頭に置かなければならないというふうに存じます。
以上です。
中
中村伊知哉#17
○参考人(中村伊知哉君) 情報社会の安全、安心を確保するためには様々な手段、アプローチがあると思います。例えば、民間の自主的な努力、企業による努力ですとか、あるいは行政によるルール化、さらには指導といったものもあります。技術を開発するという手もありますし、教育を充実させるというのもあります。モラルをつくっていくということもあるでしょう。そうした中で、法規制というのは、表現の自由とも絡みますので最後の手段だというふうに考えます。なくて済めばそれにこしたことはなかったというふうに思いますが、先ほど指摘しましたとおり、そうはいいましても、民間の業界の取組というのは遅かった面がありますし、掛けるコストも少なかったと思います。
そして、今後は、民間業界の取組も高まってきたということで、私もそこに参加をして活動を広げていきたいというふうに思いますけれども、同時に、業界の問題だけではなく教育機関での取組、家庭での取組、総合的な取組が社会の中で必要になってきているんだというふうに考えます。
したがって、今回の法案がそういったネット、携帯への規制だけではなく総合的に目くばせをされているというところは評価できるかというふうに存じます。
以上です。
この発言だけを見る →そして、今後は、民間業界の取組も高まってきたということで、私もそこに参加をして活動を広げていきたいというふうに思いますけれども、同時に、業界の問題だけではなく教育機関での取組、家庭での取組、総合的な取組が社会の中で必要になってきているんだというふうに考えます。
したがって、今回の法案がそういったネット、携帯への規制だけではなく総合的に目くばせをされているというところは評価できるかというふうに存じます。
以上です。
松
松井孝治#18
○松井孝治君 ありがとうございました。
竹花参考人におかれましては、この法案の附則四条を言及をいただきました。先ほど、渡辺参考人には、有害情報、この法律の二条の方について懸念を表明されたわけでありますが、さらに、有害情報だけではなくて違法な情報、違法と思われる情報について、これは、その削除の免責規定を検討しろという規定であるわけですが、何をもって違法情報と言うのかということになってくると、これは有害情報は民間が判断する、そこには国は基本的には中身について立ち入らないという、例示はしていますけれども個々の具体的な有害情報の判断には立ち入らないということになっています。
ただ、先ほど竹花参考人がおっしゃった、さらに、明らかに違法性があるような情報について、これはどういうふうに、そういうものがネット上にはんらんしていることについてどう扱うかということになってくると、この違法性というのはだれが最終的に判断するかということになってくると、極めてその有害情報とはまた異なる難しさをはらむものだと私は考えております。
要するに、その違法性の判断というのは、何らかの法権力が最終的に判断せざるを得ない部分があると思うんですね。それをあいまいにして、これは何でもかんでも違法の疑いがあるということで、どんどんそこの中身についてこれは削除していくべきだ、あるいは閲覧防止をしていくべきだということになってくるとなかなか大変ですし、それこそ言論の自由を侵す。
ところが、その違法性、違法情報というものをじゃだれが判断するのかということになってくるとこれは極めて難しくて、今回もその違法情報の取扱いについて法案に盛り込むべきだという意見はありました。ありましたが、そこは慎重な議論が更に必要だろうということで法案への盛り込みは見送ったわけでありますが。
ここはむしろ中村参考人あるいは渡辺参考人にもその違法情報の取扱いについて伺いたいわけでありますが、今後、例えばプロバイダーの責任、その情報を削除した場合、違法情報を削除した場合の免責を考える。あるいは、先ほど竹花参考人がおっしゃったように、何度例えばホットラインセンターが削除してくださいという要請を違法と思われる情報についてしても、なかなか削除してくださらないサーバー管理者あるいはサイト運営者の方がいらっしゃる。
それについて、もう少し強い形で、強い権限で削除あるいは閲覧防止措置を講じてください、あるいはそういうものを行ったときに一定のプロバイダーの責任を免除してあげようと、そういうことが次に議論するべきだとおっしゃっている方々がいらっしゃるわけですが、そういう議論をするときにどういうリスクがあるのか、あるいはそれを行政庁の判断で、どういう形でどの行政庁が判断すべきなのか、あるいはそこの違法性の判断というのは場合によっては裁判所とか司法が判断をしないと、行政庁がどんどんどんどんこれは違法の疑いがあるということでそこの削除命令を出していくような構成は非常に危険だというような議論もあったわけですが、この違法情報の取扱いについて、中村参考人、そして渡辺参考人に御意見をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →竹花参考人におかれましては、この法案の附則四条を言及をいただきました。先ほど、渡辺参考人には、有害情報、この法律の二条の方について懸念を表明されたわけでありますが、さらに、有害情報だけではなくて違法な情報、違法と思われる情報について、これは、その削除の免責規定を検討しろという規定であるわけですが、何をもって違法情報と言うのかということになってくると、これは有害情報は民間が判断する、そこには国は基本的には中身について立ち入らないという、例示はしていますけれども個々の具体的な有害情報の判断には立ち入らないということになっています。
ただ、先ほど竹花参考人がおっしゃった、さらに、明らかに違法性があるような情報について、これはどういうふうに、そういうものがネット上にはんらんしていることについてどう扱うかということになってくると、この違法性というのはだれが最終的に判断するかということになってくると、極めてその有害情報とはまた異なる難しさをはらむものだと私は考えております。
要するに、その違法性の判断というのは、何らかの法権力が最終的に判断せざるを得ない部分があると思うんですね。それをあいまいにして、これは何でもかんでも違法の疑いがあるということで、どんどんそこの中身についてこれは削除していくべきだ、あるいは閲覧防止をしていくべきだということになってくるとなかなか大変ですし、それこそ言論の自由を侵す。
ところが、その違法性、違法情報というものをじゃだれが判断するのかということになってくるとこれは極めて難しくて、今回もその違法情報の取扱いについて法案に盛り込むべきだという意見はありました。ありましたが、そこは慎重な議論が更に必要だろうということで法案への盛り込みは見送ったわけでありますが。
ここはむしろ中村参考人あるいは渡辺参考人にもその違法情報の取扱いについて伺いたいわけでありますが、今後、例えばプロバイダーの責任、その情報を削除した場合、違法情報を削除した場合の免責を考える。あるいは、先ほど竹花参考人がおっしゃったように、何度例えばホットラインセンターが削除してくださいという要請を違法と思われる情報についてしても、なかなか削除してくださらないサーバー管理者あるいはサイト運営者の方がいらっしゃる。
それについて、もう少し強い形で、強い権限で削除あるいは閲覧防止措置を講じてください、あるいはそういうものを行ったときに一定のプロバイダーの責任を免除してあげようと、そういうことが次に議論するべきだとおっしゃっている方々がいらっしゃるわけですが、そういう議論をするときにどういうリスクがあるのか、あるいはそれを行政庁の判断で、どういう形でどの行政庁が判断すべきなのか、あるいはそこの違法性の判断というのは場合によっては裁判所とか司法が判断をしないと、行政庁がどんどんどんどんこれは違法の疑いがあるということでそこの削除命令を出していくような構成は非常に危険だというような議論もあったわけですが、この違法情報の取扱いについて、中村参考人、そして渡辺参考人に御意見をいただきたいと思います。
中
中村伊知哉#19
○参考人(中村伊知哉君) 違法情報と有害情報は確かに分けて考えるべきだと存じます。そして違法情報についてはまず取締りを強化していく必要があろうかと思います。まずは、そうした場を貸しているプロバイダーよりも発信者への対策を進めるという、それが現在必要だと思います。更なる手段として幾つかあると思います。その法規制を強化すること、あるいは司法の機能を強化すること、あるいはパトロール体制、監視を強化すること、いろいろあると思います。
まず、法規制を強化するということでいいますと、プロバイダーの削除義務あるいは責任制限を掛けるといった方向性が考えられますけれども、ではそれに伴うコスト、いかほどになるのか、あるいはそれによって情報活動に萎縮効果がどれだけ働くのかといった、つまりどこまで徹底してやるのかといったことについてなお議論の余地があろうかと思いますし、また何が違法かどうかということを例えば児童ポルノとか麻薬売買広告のようなホットラインセンターが削除要請をする対象としているようなものについては削除することについて一定のコンセンサスがあるかと思います。そういった明らかなものはいいんですけれども、どちらだか判断に迷うようなグレーのもの、不明確なものも出てくるかと思います。そうしたことに行政が関与するというのは、これも慎重に考えるべきといいますか、なお議論の余地があろうかと思います。いずれにしろ、そのようなことは慎重に考える必要があろうかと思います。
それと同時に、司法による手続を迅速にするという方向でありますとか、ADRを支援していくというようなやり方もあるでしょうし、産学官や国際的な監視連絡体制、パトロールへの支援を充実させるというようなこともあろうかと思います。
附則四条で言っておるような「この法律の施行後速やかに検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。」という、その検討の部分については十分な検討をしていただきたいと思います。その際に、私自身明確な答えがあるわけではありませんけれども、行政の迅速性とそれから司法の公正性を程よく組み合わせたような仕組みのようなものが考えられればというふうに期待をするところです。
以上です。
この発言だけを見る →まず、法規制を強化するということでいいますと、プロバイダーの削除義務あるいは責任制限を掛けるといった方向性が考えられますけれども、ではそれに伴うコスト、いかほどになるのか、あるいはそれによって情報活動に萎縮効果がどれだけ働くのかといった、つまりどこまで徹底してやるのかといったことについてなお議論の余地があろうかと思いますし、また何が違法かどうかということを例えば児童ポルノとか麻薬売買広告のようなホットラインセンターが削除要請をする対象としているようなものについては削除することについて一定のコンセンサスがあるかと思います。そういった明らかなものはいいんですけれども、どちらだか判断に迷うようなグレーのもの、不明確なものも出てくるかと思います。そうしたことに行政が関与するというのは、これも慎重に考えるべきといいますか、なお議論の余地があろうかと思います。いずれにしろ、そのようなことは慎重に考える必要があろうかと思います。
それと同時に、司法による手続を迅速にするという方向でありますとか、ADRを支援していくというようなやり方もあるでしょうし、産学官や国際的な監視連絡体制、パトロールへの支援を充実させるというようなこともあろうかと思います。
附則四条で言っておるような「この法律の施行後速やかに検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。」という、その検討の部分については十分な検討をしていただきたいと思います。その際に、私自身明確な答えがあるわけではありませんけれども、行政の迅速性とそれから司法の公正性を程よく組み合わせたような仕組みのようなものが考えられればというふうに期待をするところです。
以上です。
渡
渡辺興二郎#20
○参考人(渡辺興二郎君) 先生の御質問にお答え申し上げます。
私どもは、やはり有害情報と違法情報というのは質が違うものであろうというふうに基本的には考えております。ですから、やはり取締りの強化ももちろん必要なんですけれども、それをだれが判断するのかということでいいますと、やはり国や行政が判断するというのは違うのではないか。先ほど来申し述べております言論、表現の自由にやはりかかわってくるであろうというふうに私どもは考えております。
例えばでいいますと、児童ポルノを規制する法律はございます。児童虐待を規制する法律はございます。麻薬に関する取締りの法律もございます。そういったものを十分に活用しつつ、さらにそういった法制面での強化というのは当然図るべきであろうと私どもは考えております。法制面の強化というのは行政や国の恣意ではございません。
ただ、今、中村参考人がるる述べられたように、パトロールも強化する、何々も強化するというと相当行政的な負担、人数も掛かると思いますが、それはそれでこの事態を解決するには致し方のない要素ではないかというふうに私どもは考えております。
以上です。
この発言だけを見る →私どもは、やはり有害情報と違法情報というのは質が違うものであろうというふうに基本的には考えております。ですから、やはり取締りの強化ももちろん必要なんですけれども、それをだれが判断するのかということでいいますと、やはり国や行政が判断するというのは違うのではないか。先ほど来申し述べております言論、表現の自由にやはりかかわってくるであろうというふうに私どもは考えております。
例えばでいいますと、児童ポルノを規制する法律はございます。児童虐待を規制する法律はございます。麻薬に関する取締りの法律もございます。そういったものを十分に活用しつつ、さらにそういった法制面での強化というのは当然図るべきであろうと私どもは考えております。法制面の強化というのは行政や国の恣意ではございません。
ただ、今、中村参考人がるる述べられたように、パトロールも強化する、何々も強化するというと相当行政的な負担、人数も掛かると思いますが、それはそれでこの事態を解決するには致し方のない要素ではないかというふうに私どもは考えております。
以上です。
松
松井孝治#21
○松井孝治君 今の渡辺参考人の御意見についてもう少し補足的に伺いたいんですが、それぞれの例えば麻薬取締法とか個別の法律があるわけで、違法なものについてはその法律の枠組みの中でどういうふうに取り締まっていくべきか、それをまず強化するべきであって、その法律を超えて、例えばインターネットに関して、インターネットを通じて、そういう違法な情報が得られたからといって横断的な違法情報の取締りのようなことを行うのではなくて、個別の法律の枠内で、それは司法も含めてしっかりとした取締りを行えという趣旨でよろしいのか、もう少し補足的に御説明いただければと思います。
この発言だけを見る →渡
渡辺興二郎#22
○参考人(渡辺興二郎君) 基本的には、今先生がおっしゃったとおりでございます。やはり、個別の法律が現在あるわけですが、その法律にのっとりながらやるということで、一気に横断的にというのはやはり危険な要素が残るのではないか、我々はそう危惧いたします。
以上です。
この発言だけを見る →以上です。
松
松井孝治#23
○松井孝治君 この問題について竹花参考人にはまだ御意見をお伺いしておりませんでしたが、竹花参考人は、政府・警察庁にも長く奉職をされて、今の個別の法律の中でいろんなことを、例えばホットラインセンターの要請であるとか、いろいろなことをやっておられたわけですが、今の渡辺参考人の御意見、私はそれは筋論だと思うんですが、それでどういう、基本的に各個別の法律の執行の中で、それは警察が違法なものの取締りというものをやっておられる部分もあるわけですが、そこで更に努力をするべきではないかというお話がありました。
元々、竹花参考人がその違法情報の問題についてもきちんと取組が必要だということをおっしゃったことも含めて、この問題についての参考人の御意見をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →元々、竹花参考人がその違法情報の問題についてもきちんと取組が必要だということをおっしゃったことも含めて、この問題についての参考人の御意見をいただきたいと思います。
竹
竹花豊#24
○参考人(竹花豊君) 幾つか問題があろうかと思いますけれども、私は、今ネット社会で流れている違法あるいは有害な情報をどういうところに持っていくのが社会としていいのかという、そうした何といいますか理念といったものがまず必要であろうというふうに思うんです。もう何が流れていてもいいのだという立場なのか、それとも、もう少し抑制してもいいんじゃないかという立場なのか、そこをまずはっきりさせなければならないと思うんです。
そうしますと、いや、いろんな考え方があろうと思うんです。もうネット社会で、匿名社会で無責任な情報も多いんだから、もう何でもしゃべらせておけと、いいじゃないかと、それで憂さ晴らししている人もいるだろうという考え方もあろうと思うんですけれども、しかし、私は、この情報が、やはり子供たちを含めていろんな方々が御覧になるわけでありますので、そういう観点で見るならば、やはりそれなりの収まり方があるのではないか、それを一つ考えるときの法律上の視点というのを検討していく必要があるというふうに思っております。
今、違法、有害な情報というのは、何か天から下りてきたものとして基準が決められるとか、いや、それは駄目だとかいう言い方でありますけれども、ユーザーあるいは消費者といいますか、一国民として、見たくない情報が子供たちが簡単に見ることができる状況、あるいは大人においても、特に例えば女性でありますれば、こんな情報がだれでも見ることができる状況というのは、やはり女性の権利あるいは子供たちの権利というものを侵害しているんじゃないかという考え方が一方であろうというふうに思うんです。言わば、見たくない権利、アクセスを拒否する権利、そういう情報が流れていることを告発する権利といいますか、そうしたものもやはり一方で考え合わせなければならないだろうと。
かつて、犯罪をめぐっては被疑者の権利というものが非常に重要な問題、これはもう今でもそうでありますから、そのとおりなんですが、あわせて、被害者といったものの立場を考えるということが非常に強く打ち出されてきたのは何も古い話ではないわけでありまして、そういう視点がこのインターネット世界においても十分考えられるべき視点ではないかというふうに思います。
違法・有害情報の基準というのは抽象的なものが考えられるわけでありますけれども、実際、違法な情報あるいは有害な情報といったものをインターネット世界からなくしていくという取組は、これは公的な権力でできるものではないというふうに思います。それは、やはり自主的な取組、関係者の皆さん方の自主的な取組がもう絶対に欠かせないわけで、しかしながら、このインターネット世界にかかわっている事業者の方々の中にはいろんな考え方を持った方がおられて、利害もいろんな利害がある。ある程度のスタンダードといったものをだれかが示してくれないと、この多くの関係者の利害が調整できないんじゃないかというふうに私は感じます。
そういう意味で、公的な機関が果たす大枠づくりといったものはやはりきちっとしていきませんと、話はいつまでたっても進まないと。違法な、有害な情報を実際的には放置しているというふうになりかねないと私は感じます。
この発言だけを見る →そうしますと、いや、いろんな考え方があろうと思うんです。もうネット社会で、匿名社会で無責任な情報も多いんだから、もう何でもしゃべらせておけと、いいじゃないかと、それで憂さ晴らししている人もいるだろうという考え方もあろうと思うんですけれども、しかし、私は、この情報が、やはり子供たちを含めていろんな方々が御覧になるわけでありますので、そういう観点で見るならば、やはりそれなりの収まり方があるのではないか、それを一つ考えるときの法律上の視点というのを検討していく必要があるというふうに思っております。
今、違法、有害な情報というのは、何か天から下りてきたものとして基準が決められるとか、いや、それは駄目だとかいう言い方でありますけれども、ユーザーあるいは消費者といいますか、一国民として、見たくない情報が子供たちが簡単に見ることができる状況、あるいは大人においても、特に例えば女性でありますれば、こんな情報がだれでも見ることができる状況というのは、やはり女性の権利あるいは子供たちの権利というものを侵害しているんじゃないかという考え方が一方であろうというふうに思うんです。言わば、見たくない権利、アクセスを拒否する権利、そういう情報が流れていることを告発する権利といいますか、そうしたものもやはり一方で考え合わせなければならないだろうと。
かつて、犯罪をめぐっては被疑者の権利というものが非常に重要な問題、これはもう今でもそうでありますから、そのとおりなんですが、あわせて、被害者といったものの立場を考えるということが非常に強く打ち出されてきたのは何も古い話ではないわけでありまして、そういう視点がこのインターネット世界においても十分考えられるべき視点ではないかというふうに思います。
違法・有害情報の基準というのは抽象的なものが考えられるわけでありますけれども、実際、違法な情報あるいは有害な情報といったものをインターネット世界からなくしていくという取組は、これは公的な権力でできるものではないというふうに思います。それは、やはり自主的な取組、関係者の皆さん方の自主的な取組がもう絶対に欠かせないわけで、しかしながら、このインターネット世界にかかわっている事業者の方々の中にはいろんな考え方を持った方がおられて、利害もいろんな利害がある。ある程度のスタンダードといったものをだれかが示してくれないと、この多くの関係者の利害が調整できないんじゃないかというふうに私は感じます。
そういう意味で、公的な機関が果たす大枠づくりといったものはやはりきちっとしていきませんと、話はいつまでたっても進まないと。違法な、有害な情報を実際的には放置しているというふうになりかねないと私は感じます。
松
松井孝治#25
○松井孝治君 ありがとうございました。
本来、最後にもう一言、中村参考人からいただこうと思っていたんですが、後の質疑者に譲りたいと思います。
ありがとうございました。終わります。
この発言だけを見る →本来、最後にもう一言、中村参考人からいただこうと思っていたんですが、後の質疑者に譲りたいと思います。
ありがとうございました。終わります。
松
松村龍二#26
○松村龍二君 自民党の松村委員でございます。
本日は、竹花参考人、中村参考人、渡辺参考人、どうも御苦労さまでございます。
それぞれの立場から先ほどは貴重なお話をいただいたわけですが、目に余る有害な情報が現存するということについては三者とも認めていると。しかし、それをどうしたらいいかということについて、渡辺参考人は、あくまでも表現の自由が将来とも損なわれることのないようにということを絶対担保するというような立場でのお話かなと思います。中村参考人は学者の立場から御覧になっていると、こういうことかと思います。また、竹花参考人は、実践を踏まえて有害な情報から子供を守るという運動をしておられるのかなというふうに思うわけです。
昔、ある方が、政治家が審議するのにふさわしくないテーマがあると。それは、一つは原子力の問題だと、一つは臓器移植の問題だと。これは、余り専門過ぎて政治家が扱うのには適したテーマではないと、こう言われた方がいるわけですけれども、今回のインターネットの話も非常に高度な、専門的な話が多いわけでありまして、だれもが有害な情報を子供から引き離すようにしないといかぬという思いを持ちながらも、その方法がなかなか難しい。今日ようやく与野党が協議調いましてこの法律案になったわけですけれども、与党の中でも、また自民党の中でもピンからキリまで考えがあるという状況の中でなるべく収れんするものは何かといった努力をして、関係者が努力されまして今回の法案になったということでございます。
まず、中村先生にお伺いするわけですが、この運動、この問題が始まりましたとき、文書図画に違法、有害な情報があると、それを取り締まるという法律も併せて、規制するという法律も併せてやったらどうかという考え方があったわけですが、御承知のとおり条例においてもうかなりの、四十府県に近いような多くのところでこれらの取組をしておられると、こういうことです。
そこでお伺いしたいのは、文書と今回のインターネット、これが規制といいましょうか、有害情報、触れないようにするためにどのように違うのか。先ほど、匿名性、無責任性もあって大変難しい問題だというお話もありましたけれども、まず、今回の問題が文書と違ってどのような難しさを持っているのか、お聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、竹花参考人、中村参考人、渡辺参考人、どうも御苦労さまでございます。
それぞれの立場から先ほどは貴重なお話をいただいたわけですが、目に余る有害な情報が現存するということについては三者とも認めていると。しかし、それをどうしたらいいかということについて、渡辺参考人は、あくまでも表現の自由が将来とも損なわれることのないようにということを絶対担保するというような立場でのお話かなと思います。中村参考人は学者の立場から御覧になっていると、こういうことかと思います。また、竹花参考人は、実践を踏まえて有害な情報から子供を守るという運動をしておられるのかなというふうに思うわけです。
昔、ある方が、政治家が審議するのにふさわしくないテーマがあると。それは、一つは原子力の問題だと、一つは臓器移植の問題だと。これは、余り専門過ぎて政治家が扱うのには適したテーマではないと、こう言われた方がいるわけですけれども、今回のインターネットの話も非常に高度な、専門的な話が多いわけでありまして、だれもが有害な情報を子供から引き離すようにしないといかぬという思いを持ちながらも、その方法がなかなか難しい。今日ようやく与野党が協議調いましてこの法律案になったわけですけれども、与党の中でも、また自民党の中でもピンからキリまで考えがあるという状況の中でなるべく収れんするものは何かといった努力をして、関係者が努力されまして今回の法案になったということでございます。
まず、中村先生にお伺いするわけですが、この運動、この問題が始まりましたとき、文書図画に違法、有害な情報があると、それを取り締まるという法律も併せて、規制するという法律も併せてやったらどうかという考え方があったわけですが、御承知のとおり条例においてもうかなりの、四十府県に近いような多くのところでこれらの取組をしておられると、こういうことです。
そこでお伺いしたいのは、文書と今回のインターネット、これが規制といいましょうか、有害情報、触れないようにするためにどのように違うのか。先ほど、匿名性、無責任性もあって大変難しい問題だというお話もありましたけれども、まず、今回の問題が文書と違ってどのような難しさを持っているのか、お聞かせいただきたいと思います。
中
中村伊知哉#27
○参考人(中村伊知哉君) 紙の文書によるそういったメディアと、それからインターネット、携帯、デジタル技術によるそういったメディアとの違いといいますのは、まず第一に、子供たちを含めてだれもが情報を発信することができる、そして瞬時にそれが非常にたくさんの方々の手元に行き着く、さらには、そういったものを回収して消そうとしてもなかなか消せないで、一つそれが残っているとまたコピーをされて同じものが出回るという具合に大きな性格の違いがあります。そして、それが日本を越えて、場所を越えて世界にも広がるということでありますので、いい面もあれば、非常に深刻な事態ももたらすという意味で質的に違っている面があると存じます。
以上です。
この発言だけを見る →以上です。
松
松村龍二#28
○松村龍二君 渡辺参考人にお伺いしますが、民放連というお立場から、映倫その他の存在もお示しになりながら、将来ともに表現の自由が絶対に侵されないということを守るお立場からの御発言であったと思いますけれども、しかし、百メートルを走る滑走路がありまして、九十五メートルまで立派に舗装されて、インターネットの情報が世界に有益なことをもたらすという例えでいうわけですが、九十五メートルまで非常に立派であるけれども、最後の二、三メーターががたがたであると、あるいは走れないということ、これが現に被害を受けている方々、そういうような存在だろうと思うんですけれども、渡辺参考人も、原理原則は示されながらも、もしも自分の息子さん、娘さんがこの深刻な被害に遭ったということになってもなおかつ同じようなお立場なのかどうか、お伺いします。
この発言だけを見る →渡
渡辺興二郎#29
○参考人(渡辺興二郎君) 松村先生にお答え申し上げます。
先生おっしゃったように、今この状況が深刻であるということはおっしゃるとおりでございます。
それで、先生の例示としては、あなたの子供がこのようなことに巻き込まれたときに同じ立場なのかという御質問だったと思います。
私ども民放連は、先ほど来繰り返し申し述べておりますように、自主規制というものをもちろん前面に打ち出しているわけですが、自主規制だけではこれは到達できないだろうなということも同時に存じております。先ほどの中で申し上げました、これは中村参考人も述べられていたんですけれども、やはり啓発啓蒙、教育、いわゆるリテラシーということですけれども、これに関してどのように向き合っていくかというのもやはり極めて重要な、我々メディアが参加することが十分できる分野だと思っております。教育、啓発ということに関して言えば、先ほども出ましたように、家庭であり学校であり地域社会であると、それの重層化された取組なんだと私は思います。ただ、それは保護者を含めて彼らだけのリテラシーではなくて、この業界の人間のリテラシーも当然問われてくるわけですし、報道の世界の人間も当然問われてくるんだと思っておるところでございます。
具体的に言いますと、例えばある事件をどのように報道するかということに関しましても、我々は、報道の目的というのは先ほど述べたとおりなのでありますけれども、青少年たちにそれをどのくらいきちんと伝えるかということについては我々はやはりまだまだ努力が十分ではないというふうに考えております。
更に具体的に言いますと、我々はテレビの場合に、メディアリテラシーを高めていただくために、例えばある局などは出前授業という形で皆さんに、皆さんというのは中学生が多いわけですけれども、中学校に行って現場の人間がいろいろ話をする。カメラを使いながら、いろんなものを使いながらやって、テレビはこういうふうに作るんだよと、でも、こういうふうに編集するからこういうこともあるんだよということを実際に手に取るようにやっているというのもございます。それから、こういう動きがあるということをニュースで伝えるということもございます。
そういう経験を基に、インターネット、モバイルも含めた業界の方も、ある種のそういう新しい出前授業ではないですけれども、そういうことをやるのも啓発の一つではないかな、リテラシーの一つではないかなというふうに考えていますので、ある意味では自主規制という要素と、自分たちも、メディアも含めてやる啓発、教育の要素、これが両方相まって初めて成り立つのではないかなと。
先生の御質問にお答え最後にいたしますれば、自分の子供の場合だったらどうなんだ、民放連の代表としては、それにもかかわらず主張はし続けますと言わざるを得ません。
以上です。
この発言だけを見る →先生おっしゃったように、今この状況が深刻であるということはおっしゃるとおりでございます。
それで、先生の例示としては、あなたの子供がこのようなことに巻き込まれたときに同じ立場なのかという御質問だったと思います。
私ども民放連は、先ほど来繰り返し申し述べておりますように、自主規制というものをもちろん前面に打ち出しているわけですが、自主規制だけではこれは到達できないだろうなということも同時に存じております。先ほどの中で申し上げました、これは中村参考人も述べられていたんですけれども、やはり啓発啓蒙、教育、いわゆるリテラシーということですけれども、これに関してどのように向き合っていくかというのもやはり極めて重要な、我々メディアが参加することが十分できる分野だと思っております。教育、啓発ということに関して言えば、先ほども出ましたように、家庭であり学校であり地域社会であると、それの重層化された取組なんだと私は思います。ただ、それは保護者を含めて彼らだけのリテラシーではなくて、この業界の人間のリテラシーも当然問われてくるわけですし、報道の世界の人間も当然問われてくるんだと思っておるところでございます。
具体的に言いますと、例えばある事件をどのように報道するかということに関しましても、我々は、報道の目的というのは先ほど述べたとおりなのでありますけれども、青少年たちにそれをどのくらいきちんと伝えるかということについては我々はやはりまだまだ努力が十分ではないというふうに考えております。
更に具体的に言いますと、我々はテレビの場合に、メディアリテラシーを高めていただくために、例えばある局などは出前授業という形で皆さんに、皆さんというのは中学生が多いわけですけれども、中学校に行って現場の人間がいろいろ話をする。カメラを使いながら、いろんなものを使いながらやって、テレビはこういうふうに作るんだよと、でも、こういうふうに編集するからこういうこともあるんだよということを実際に手に取るようにやっているというのもございます。それから、こういう動きがあるということをニュースで伝えるということもございます。
そういう経験を基に、インターネット、モバイルも含めた業界の方も、ある種のそういう新しい出前授業ではないですけれども、そういうことをやるのも啓発の一つではないかな、リテラシーの一つではないかなというふうに考えていますので、ある意味では自主規制という要素と、自分たちも、メディアも含めてやる啓発、教育の要素、これが両方相まって初めて成り立つのではないかなと。
先生の御質問にお答え最後にいたしますれば、自分の子供の場合だったらどうなんだ、民放連の代表としては、それにもかかわらず主張はし続けますと言わざるを得ません。
以上です。