法務委員会

2009-11-25 衆議院 全196発言

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会議録情報#0
平成二十一年十一月二十五日(水曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 滝   実君
   理事 阿知波吉信君 理事 石関 貴史君
   理事 辻   惠君 理事 樋高  剛君
   理事 山尾志桜里君 理事 稲田 朋美君
   理事 森  英介君 理事 大口 善徳君
      加藤 公一君    熊谷 貞俊君
      桑原  功君    後藤 祐一君
      斎藤やすのり君    坂口 岳洋君
      高野  守君    竹田 光明君
      橘  秀徳君    中島 政希君
      永江 孝子君    長島 一由君
      野木  実君    藤田 憲彦君
      牧野 聖修君    山崎  誠君
      横粂 勝仁君    河井 克行君
      柴山 昌彦君    棚橋 泰文君
      馳   浩君    福井  照君
      柳本 卓治君    山口 俊一君
      漆原 良夫君    城内  実君
    …………………………………
   法務大臣         千葉 景子君
   法務副大臣        加藤 公一君
   文部科学副大臣      鈴木  寛君
   厚生労働副大臣      細川 律夫君
   法務大臣政務官      中村 哲治君
   最高裁判所事務総局人事局長            大谷 直人君
   法務委員会専門員     生駒  守君
    —————————————
委員の異動
十一月二十五日
 辞任         補欠選任
  石森 久嗣君     高野  守君
  細野 豪志君     後藤 祐一君
  山口 和之君     斎藤やすのり君
  神崎 武法君     漆原 良夫君
同日
 辞任         補欠選任
  後藤 祐一君     細野 豪志君
  斎藤やすのり君    山口 和之君
  高野  守君     石森 久嗣君
  漆原 良夫君     神崎 武法君
    —————————————
十一月二十四日
 国籍選択制度の廃止に関する請願(黒岩宇洋君紹介)(第五五三号)
 同(小林千代美君紹介)(第五五四号)
 同(首藤信彦君紹介)(第六一八号)
 同(石毛えい子君紹介)(第六五八号)
 成人の重国籍容認に関する請願(黒岩宇洋君紹介)(第五五五号)
 同(小林千代美君紹介)(第五五六号)
 同(首藤信彦君紹介)(第六一九号)
 同(石毛えい子君紹介)(第六五九号)
 法務局・更生保護官署・入国管理官署及び少年院施設の増員に関する請願(熊谷貞俊君紹介)(第五五七号)
 同(石関貴史君紹介)(第六二二号)
 同(神崎武法君紹介)(第六七〇号)
 選択的夫婦別姓を認める民法の一部改正反対に関する請願(竹下亘君紹介)(第五八一号)
 国籍選択制度の見直しを求めることに関する請願(河野太郎君紹介)(第六一七号)
 複国籍の容認に関する請願(小林千代美君紹介)(第六二〇号)
 裁判所の人的・物的充実に関する請願(石関貴史君紹介)(第六二一号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第六六〇号)
 同(石関貴史君紹介)(第六六一号)
 同(笠井亮君紹介)(第六六二号)
 同(穀田恵二君紹介)(第六六三号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第六六四号)
 同(志位和夫君紹介)(第六六五号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第六六六号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第六六七号)
 同(宮本岳志君紹介)(第六六八号)
 同(吉井英勝君紹介)(第六六九号)
 選択的夫婦別姓の導入などの民法改正を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第六四九号)
 同(笠井亮君紹介)(第六五〇号)
 同(穀田恵二君紹介)(第六五一号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第六五二号)
 同(志位和夫君紹介)(第六五三号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第六五四号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第六五五号)
 同(宮本岳志君紹介)(第六五六号)
 同(吉井英勝君紹介)(第六五七号)
同月二十五日
 国籍選択制度の廃止に関する請願(浅尾慶一郎君紹介)(第七四五号)
 同(土肥隆一君紹介)(第七四六号)
 同(稲見哲男君紹介)(第九五九号)
 成人の重国籍容認に関する請願(浅尾慶一郎君紹介)(第七四七号)
 同(土肥隆一君紹介)(第七四八号)
 同(稲見哲男君紹介)(第九六〇号)
 複国籍の容認に関する請願(土肥隆一君紹介)(第七四九号)
 裁判所の人的・物的充実に関する請願(城内実君紹介)(第七五〇号)
 同(福井照君紹介)(第七五一号)
 同(柴山昌彦君紹介)(第九六一号)
 法務局・更生保護官署・入国管理官署及び少年院施設の増員に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第七五二号)
 同(笠井亮君紹介)(第七五三号)
 同(城内実君紹介)(第七五四号)
 同(穀田恵二君紹介)(第七五五号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第七五六号)
 同(志位和夫君紹介)(第七五七号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第七五八号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第七五九号)
 同(福井照君紹介)(第七六〇号)
 同(宮本岳志君紹介)(第七六一号)
 同(吉井英勝君紹介)(第七六二号)
 選択的夫婦別姓の導入などの民法改正を求めることに関する請願(石毛えい子君紹介)(第七六三号)
 改正国籍法の厳格な制度運用を求めることに関する請願(北村茂男君紹介)(第九五二号)
 同(古屋圭司君紹介)(第九五三号)
 人権擁護法案成立反対に関する請願(古屋圭司君紹介)(第九五四号)
 人権擁護法案の成立反対に関する請願(北村茂男君紹介)(第九五五号)
 選択的夫婦別姓制度の法制化反対に関する請願(北村茂男君紹介)(第九五六号)
 同(古屋圭司君紹介)(第九五七号)
 入国審査において生体情報を強制的に採取するシステムの廃止に関する請願(土肥隆一君紹介)(第九五八号)
 選択的夫婦別姓を認める民法の一部改正反対に関する請願(長勢甚遠君紹介)(第九六二号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 裁判官の報酬等に関する法律等の一部を改正する法律案について
 検察官の俸給等に関する法律等の一部を改正する法律案について
 裁判官の育児休業に関する法律の一部を改正する法律案について
     ————◇—————
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滝実#1
○滝委員長 これより会議を開きます。
 この際、一言申し上げます。
 去る二十日の当委員会における採決につきまして、円滑なる運営ができなかったことはまことに遺憾に存じております。
 今後、公正かつ円滑なる委員会運営を行ってまいりたいと存じますので、委員各位の御協力を心からよろしくお願いを申し上げさせていただきます。
     ————◇—————
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滝実#2
○滝委員長 この際、裁判官の報酬等に関する法律等の一部を改正する法律案、検察官の俸給等に関する法律等の一部を改正する法律案及び裁判官の育児休業に関する法律の一部を改正する法律案について、法務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。千葉法務大臣。
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千葉景子#3
○千葉国務大臣 まず初めに、裁判官の報酬等に関する法律等の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律等の一部を改正する法律案について、便宜一括して簡単に御説明いたします。
 政府においては、人事院勧告の趣旨等にかんがみ、一般の政府職員の給与を改定する必要を認め、今国会に一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案及び特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案を提出いたしておりますが、裁判官及び検察官につきましても、一般の政府職員の例に準じて、その給与を改定する措置を講ずるため、この両法律案を提出した次第であります。
 改正の内容は、次のとおりでございます。
 一般の政府職員について、平成二十一年の民間の賃金水準に合わせて俸給月額を引き下げることといたしておりますので、裁判官の報酬月額及び検察官の俸給月額についても、おおむねこれに準じて引き下げることといたしております。
 また、今回の改定に伴い、平成十七年の改正法において定められた経過措置についても所要の改正を加えることとしております。
 これらの給与の改定は、一般の政府職員の場合と同様に、公布の日の属する月の翌月の初日、ただし公布の日が月の初日であるときは、その日から施行することといたしております。
 続きまして、裁判官の育児休業に関する法律の一部を改正する法律案について、簡単に御説明いたします。
 裁判官の育児休業について、配偶者が育児休業をしている場合にもこれをすることができるようにする等の必要があることから、この法律案を提出した次第でありまして、改正の内容は、次のとおりであります。
 第一に、配偶者が育児休業をしている裁判官について、育児休業をすることができるようにしております。
 第二に、子の出生の日から一定期間内に最初の育児休業をした裁判官について、再度の育児休業をすることができるようにしております。
 これらの改正は、平成二十二年六月三十日までの間において政令で定める日から施行することといたしております。
 以上が、これら三法案の内容でございます。
 よろしくお願いいたします。
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滝実#4
○滝委員長 裁判官の報酬等に関する法律等の一部を改正する法律案、検察官の俸給等に関する法律等の一部を改正する法律案及び裁判官の育児休業に関する法律の一部を改正する法律案について発言を求められております。
    —————————————
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滝実#5
○滝委員長 お諮りいたします。
 本日、最高裁判所事務総局大谷人事局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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滝実#6
○滝委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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滝実#7
○滝委員長 これより順次発言を許します。馳浩君。
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馳浩#8
○馳委員 委員長、委員会運営が正常になってよかったですね。これからも、与野党理事、話を聞いてうまくやってください。質問の時間を与えていただいたことに感謝をし、早速質問に入らせていただきます。
 現在、裁判官の報酬は国家公務員の俸給制度に準ずる形で決められております。そうであるならば、今後も国家公務員の俸給が下がれば裁判官の報酬も下がります。しかし、裁判官の報酬は減額されないという憲法七十九条、八十条の趣旨から考えて、裁判官の報酬を国家公務員の俸給制度に準ずる形にしていること自体、憲法の趣旨に反しているのではないでしょうか。大臣の見解を伺います。
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千葉景子#9
○千葉国務大臣 裁判官の給与制度、これはその任用制度とも密接な関連を有するものだと考えております。裁判官の任用については、いわゆるキャリアシステムが事実上の原則となっているという今の我が国の制度のもとにおいては、裁判官の給与制度も、同様にキャリアシステムを採用しているほかの国家公務員といわば全く切り離して考えることもできないのではないか、こう考えております。
 ただ、今後、一般の政府職員の給与が減額改定された場合に、これに準じて裁判官の報酬も減額していくかどうかということについては、個々の裁判官が不当な圧力を受けるような、そういうことになっては困ります。こういうことなくして安心して職務に専念できるようにする、こういう趣旨をきちっと踏まえながら、この趣旨に沿って検討をする必要があるだろうというふうに思います。
 そういう意味では、必ずしも連動しているということではありませんけれども、ただ、あのシステム、キャリアシステムというもとで一定の関連はあるというふうに理解をいたしております。
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馳浩#10
○馳委員 一定の関連はあるという、私もそう思うんですが、私、もう一回、憲法七十九条と八十条の関連のところを読みますね。「最高裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。」、第八十条「下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。」と明確に書いてあるので、任用のあり方が違うという趣旨もわかりますし、大臣の今の趣旨も、私のような人間は、まあ、しゃあないのかなと思うのと同時に、そもそも、三権分立の中で社会的使命が憲法によってこれだけ明確に違うよと規定されているということを考えると、この報酬のあり方について、減額されないと明確に憲法にうたってある以上、今回のような人事院勧告ですか、それに従って給与法が改定されて下がりますということに唯々諾々として従っていることはないんじゃないのかなと思うんですよ。ちょっとこれは検討した方がいいんじゃないですか、大臣。
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千葉景子#11
○千葉国務大臣 御指摘の点でございますけれども、この憲法の趣旨、これはもう御承知のところであろうというふうに思いますけれども、経済的な問題によりまして裁判の独立が侵されたり、あるいは裁判官が不当に圧力を受けたり、職務に支障を来すようなことがあってはならない、こういう趣旨でも設けられているものと理解をいたしております。
 そういう意味で、一般の公務員の減額がそのまま連動して減額になるという、必ずしもそういうことではないというふうに考えておりますし、そして現状でも、一般職の公務員の減額に応じて、裁判官独自で、裁判所におきまして、それを念頭に置きつつみずから判断をされて、そして法案については法務省に法案提案の御依頼がある、こういう状況でございます。
 そういう意味では、決して、一般職の公務員に準じて、連動してすべて減額をされるということには今なっていないというふうに思いますので、その趣旨を踏まえてこれからも運用がなされていくものだというふうに考えております。
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馳浩#12
○馳委員 そうおっしゃるんだったら、これはちょっと最高裁の見解も聞いてみたいところなんですね。大臣がおっしゃったように、人事院勧告に従って一般の公務員の給与を下げたから裁判官とか検察官を下げるじゃなくて、最高裁の承認がなければだめなんでしょう。
 きょうは最高裁は来ているかな。その辺は、最高裁は、人事院勧告に従って、準じる形で、今回のように連動して下げていいよという判断なんですか。それとも、最高裁としては独自に判断したんですか。
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大谷直人#13
○大谷最高裁判所長官代理者 一般論として申しますと、やはり人事院勧告があった場合に、そのときの具体的な情勢というものをまず検討し、それから、先ほど法務大臣からもお話がありましたけれども、裁判官の職権行使の独立性に影響がないかどうか、あるいは三権の権衡、こういったものを考えながら、引き下げはやむを得ないかどうかということを最高裁としても検討しているということでございます。
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馳浩#14
○馳委員 私は意外とこれにこだわりたいと思うんですよ。
 やはり裁判官の本当に社会的な使命ということを考えたら、これは微々たる額を下げるのかもしれませんよ。ただ、これは一般公務員の給与といったって、それはもともとは税金ですよ。これを民間のレベルに従って、一定の基準に従って下げざるを得ないというのは、これは理解できるとしても、裁判官の置かれている社会的使命ということを私は考慮したときに、今の説明だと、慎重に判断しながらも最終的には人事院勧告に従いますよと言っているようなもので、もうちょっと最高裁として気概を持って判断してもいいんじゃないの。どうですか。
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大谷直人#15
○大谷最高裁判所長官代理者 先ほど申し上げましたけれども、一般論として申し上げれば、やはりそれは、職権行使の独立性に影響がないようにというようなことの観点や、あるいは三権分立ということについては十分配慮をしているということでございます。
 あとは、個別の引き下げのときにそれが相当かどうかということについては個別的判断ということになりますので、今言ったことを十分念頭に置きつつ、この点は委員も御指摘のとおりだと思いますので、そういうことを踏まえながらまた検討していくということになるんだろうと思います。
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馳浩#16
○馳委員 何か上手に言いくるめられるような感じなんですけれどもね。
 今回の個別的判断は何かあったのですか。
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大谷直人#17
○大谷最高裁判所長官代理者 今回につきましては、八月二十五日の閣議におきまして、一般職の国家公務員の給与改定につきまして人事院勧告どおり実施するということが決定されたのを受けまして、これは八月二十八日に裁判官会議が行われまして、これまでの例もございますが、それと同様に、今回については、政府における人事院勧告の取り扱いに沿った形で所要の措置を講ずる、こういう方針に立って対処することが決められたということでございます。
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馳浩#18
○馳委員 ほら、これまでの例に従ってとしか言わないじゃないですか。だから私は、これは憲法第七十九条、八十条を読んだときに、やはり裁判官というのは偉いものだな、減額されないというふうにちゃんと憲法でうたわれているんだなと。この理念、趣旨というものが、今の答弁だと全然生かされていないと私は思えるんですよ。これはもうちょっと検討した方がいいと思いますが、次の質問にちょっと関連するので移ります。
 一般公務員の給与はそもそも税金です。民間給与との比較の中で考慮されるのは民主主義的要請からも至極当然です。一方、裁判官の報酬も税金であることは同様ではありますが、人権保障という、時には多数決民主主義に反して行動すべき裁判官は、一般公務員とはよって立つ理念が異なります。人権の最後のとりでと言っても過言ではありません。
 実は、この点における国民的議論が不十分です。公務員の給与減額が今後も予想されます。特に、さきの総選挙において、民主党のマニフェストにおいては、公務員の人件費二割削減というマニフェストもあったところであります。今こそ国民的議論が必要だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
 ここで大臣に改めて問いますが、マニフェストの人件費二割削減というのは、数なんでしょうか、額なんでしょうか、あるいは、期間を、スパンを持ちながらなんでしょうか。この三つの要素が何か連立方程式のように絡み合わさらないと、一気に二割削減だよといったら、これは多分財産権の侵害ですよね。多分、それはできないと私も思うんですよ。こういうことも今後のマニフェストに書かれたので、数でいくのか、額でいくのか、あるいは長期的なスパンを持って、五年なのか十年なのか、それで相対的に今から比べて二割削減するということになるのか、こういかざるを得ないと私も思うんですよ。
 こういう問題をも含みながら、先ほどから私が申し上げておるように、裁判官の報酬を減額するという、言葉じりだけ自分でとらえて言うのもなんですけれども、これは憲法に反するんですよ。減額されないとなっているのに、減額するんですよ。このことについて、まさしく国民の人権を守る、多数決民主主義にはとらわれない、とらわれないというのは変ですけれども、ではない、ここは、法をつかさどる者として役割があるという崇高な使命に基づいて減額しない、人事院から何を言われようとも守るんだという姿勢を持つことの方が当然なんじゃないですかということも含めて、大臣、ちょっとお答えください。
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千葉景子#19
○千葉国務大臣 御指摘がありましたように、マニフェストで二割削減、これは一気に額で二割を単年度で減額するという趣旨ではございませんが、ただ、裁判官の身分、これは委員御指摘のとおり、人権擁護あるいはいろいろな意味で少数の意見にも耳を傾ける、そういう立場にもあるわけですから、大変これは重いものだというふうに思っております。
 ただ、先ほどから申し上げましたように、一般職の公務員の減額がそのまま連動するという形ではございません。その職責あるいは裁判の独立、司法権の独立、こういうものをさまざま考慮しながら慎重に検討されるものだというふうに理解をいたしておりますので、これからもそのような慎重な運用に努めていきたいと私は考えております。
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馳浩#20
○馳委員 大臣も今、連動するものではありませんとおっしゃったので、今後、人事院勧告で、毎年、これはわからないですよ、減額と来たら、また最高裁も判断して減額として、また私は同じような質問をしますからね。私はどこかで、ここはやはり、いわば議論すべきことだと思いますよ。憲法第七十九条、八十条の趣旨から考えて、裁判官の、司法の独立ということから考えて、微々たる額の減額かもしれないけれども、これは違うと言えるだけのやはり主張を法務大臣はしていかなければいけないんじゃないかなという私の考えを申し上げて、次の質問に移ります。
 今回の給与改定により、裁判官の報酬及び検察官の俸給が減額されることになりますが、その歳出削減効果は幾らになりますか。
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千葉景子#21
○千葉国務大臣 今回の給与改定によって、裁判官の報酬それから検察官の俸給については、諸手当にもかかわってきますので、それの分、減額分を含めますと、年額で平均二・五%の減額ということになります。裁判官については総額十一億から十二億円程度、検察官については総額約七億から八億円程度の減額、削減効果というふうに承知をいたしております。
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馳浩#22
○馳委員 ちなみに、たらればの話は委員会でしてはいけないんだけれども、この裁判官の報酬とか検察官の俸給まで事業仕分けにされたらどうしますか、大臣。最近、やはり大人から子供までみんな話題になっているんですね。何か蓮舫さんの顔を見るたびに私も何となく胸が締めつけられるような思いになるような、そのぐらい話題になっているんです。
 今、裁判官と私は言いましたけれども、公務員給与も事業仕分けの対象にしてもいいんじゃないかな。今回、なっていましたっけ。義務教育費の国庫負担、あれが多分なっていましたね、事業仕分けの対象に。これはどうですか。裁判官の報酬、検察官の俸給など、こういう人件費が事業仕分けの対象になるとしたら、答えづらいかもわかりませんが、どうでしょう、大臣。
 あるいは、きょう、ちらっと見たら、せっかく鈴木副大臣がいらっしゃっていますが、義務教育費国庫負担、これも対象になっていましたね。報道にありました。私は、これを対象にすることは、いわゆる教育の場合には、やはり教育の理念という観点からいっていかがかなと思うし、憲法第二十六条の観点からもいかがかなと思っているんですが、たらればでちょっと申しわけないんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
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千葉景子#23
○千葉国務大臣 今、図らずもおっしゃられたように、たらればということになりますので、具体的にお答えをすることはちょっと困難であろうというふうに思っております。
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馳浩#24
○馳委員 では、一般職でいいですよ、一般論として。公務員の給与が事業仕分けの対象になるとしたら、それはいかがですか。
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千葉景子#25
○千葉国務大臣 具体的にそういう、今、事業仕分けの対象になるというような話は聞いておりませんので、現状で特にお答えをする、コメントすることはございません。
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馳浩#26
○馳委員 済みません、鈴木副大臣、義務教育費国庫負担、今、現状は三分の一でありますけれども、これは仕分けの対象になっておりますが、見解があればお答えいただきたいと思います。
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鈴木寛#27
○鈴木副大臣 突然の御指名でございますが、せっかくでございますので、お答えを申し上げます。
 事業仕分けというのは、今、行政刷新会議のワーキンググループで行われておりますが、その対象にするかしないかは、これは、行政刷新会議の方々が、大変すばらしい民間の有識者の皆さんが入っておられますから、これを議論したい、この制度について深く理解をしたい、あるいは国民の皆さんに見える形で議論をしたい、これを提起されること自体を、我々、私どもであれば文部科学省、あるいはほかの役所がどうこう言うことではないというふうに思っています。
 ただ、今行われております事業仕分けは、これはまずワーキンググループの結論であるということでありまして、今後、それの親会議であります行政刷新会議本体に付されて、そして、それは一つの重要な参考意見として、最終的には予算というのは、この内閣、全閣僚合意のもとに決定をしていくと。
 当然、そのプロセスの中で、今それぞれの役所に設置されております政策会議、これは意思決定における最も重要な議論をする場でございますし、そして、最終的には、それぞれの役所の予算については、政務三役が、もちろん行政刷新会議の仕分けの御議論も参考にはいたしますが、例えば、公務員の場合であれば、人事院勧告というのは、まさに、法律上かつ制度上、あるいは、もっと言えば、基本的人権、憲法上きちっと確立して意義を持った機関としての勧告が出るわけでありますし、それから、もちろん、お尋ねの教育の件でございますれば、憲法二十六条とか、あるいはそれを受けた学校教育法等々、そして義務教育国庫負担制度、こういった制度というものは、長年の議論を踏まえ、そして、今のような憲法上の要請、三位一体改革などの議論もございましたが、そうしたことを、もちろん極めて重視しながら最終的に判断をしていく、こういうことだというふうに理解を私もしておりますし、御理解をいただければというふうに思います。
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馳浩#28
○馳委員 鈴木副大臣との教育論はまた文部科学委員会でさせていただきます。
 一応芽出しだけ言っておくと、これは、憲法第二十六条で義務教育は保障されているんですから、ある意味でいえば、今後のことを考えると、全額国庫負担にするか、全額一般財源化にするか。したがって、教育の水準の維持向上に当たって、やはり教職員の給与について、ちゃんと国は責任を持つよ、あるいは、結局は、条例で各都道府県決められていますから、各都道府県の給与水準に合わせてどうぞと。この仕分けしか私はないと思っているんですが、そもそも、そういう筋合いの、憲法で保障された義務教育に対して事業仕分けという概念が、いわゆる効率性という部分とか、なじむのかなという点を私は持っているということをお伝えして、次の質問に移ります。
 さて、育児休業中の裁判官に報酬は払われますか、払われませんか。仮に支払いがないとすれば、これも、先ほど来の憲法第八十条二項との関係で、憲法の趣旨に反していると思いますが、いかがでしょうか。
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千葉景子#29
○千葉国務大臣 憲法の趣旨につきましては、先ほどから答弁をさせていただいているとおり、司法の独立や、あるいは裁判官の職務に圧力にならないように、こういう趣旨でございます。
 育児休業中の裁判官には報酬は支払われておりません。
 裁判官の育児休業制度、そもそもこの制度は、裁判官が継続的な勤務ができるように、育児休業がないとすると、その間、職を辞さなければいけない、こういうことにもつながりかねませんので、そういうことを避けるという意味もあって、裁判官の継続的な職務を促進する、こういうことで導入をされている、こういうこともございます。
 裁判官が育児休業を取得して職務を一たん中断する、あるいは一たん承認を得た育児休業の取り消しを申し出て復帰をする、これもそれぞれの意思に基づいて行われるということでもございます。そういう意味では、育児休業中ということで、報酬は払われてはおりませんけれども、共済から半額の、五〇%でありますけれども、手当が支給をされている、こういう状況でございます。
 これらを考えてみますと、育児休業中、報酬を支払うことはありませんけれども、これが直ちに、裁判官が職務に専念すること、あるいは裁判官に対する不当な圧力になったり、司法の独立というようなものを脅かすということにはつながらないというふうに私は思っておりますので、そういうことで憲法には抵触しないものだと理解をいたしております。
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