予算委員会公聴会
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会
会議録情報#0
平成二十二年三月十六日(火曜日)
午前十時六分開会
─────────────
委員の異動
三月十五日
辞任 補欠選任
広野ただし君 喜納 昌吉君
小池 晃君 山下 芳生君
三月十六日
辞任 補欠選任
一川 保夫君 尾立 源幸君
武内 則男君 芝 博一君
徳永 久志君 蓮 舫君
米長 晴信君 櫻井 充君
山下 芳生君 大門実紀史君
山内 徳信君 近藤 正道君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 簗瀬 進君
理 事
大島九州男君
辻 泰弘君
平野 達男君
藤末 健三君
牧山ひろえ君
川口 順子君
西田 昌司君
舛添 要一君
弘友 和夫君
委 員
植松恵美子君
梅村 聡君
尾立 源幸君
喜納 昌吉君
小林 正夫君
今野 東君
櫻井 充君
自見庄三郎君
芝 博一君
下田 敦子君
鈴木 陽悦君
谷岡 郁子君
友近 聡朗君
円 より子君
山根 隆治君
吉川 沙織君
蓮 舫君
荒井 広幸君
泉 信也君
加納 時男君
木村 仁君
小泉 昭男君
佐藤 正久君
世耕 弘成君
西島 英利君
牧野たかお君
森 まさこ君
山本 一太君
加藤 修一君
草川 昭三君
澤 雄二君
大門実紀史君
山下 芳生君
近藤 正道君
事務局側
常任委員会専門
員 藤川 哲史君
公述人
早稲田大学教授 榊原 英資君
東京大学総括プ
ロジェクト機構
・知的資産経営
・総括寄付講座
の特任教授 小川 紘一君
内閣府総合科学
技術会議議員 白石 隆君
帝京大学法学部
教授 志方 俊之君
中央大学教授 山田 昌弘君
JA東京青壮年
組織協議会顧問 加藤 篤司君
─────────────
本日の会議に付した案件
○平成二十二年度一般会計予算(内閣提出、衆議
院送付)
○平成二十二年度特別会計予算(内閣提出、衆議
院送付)
○平成二十二年度政府関係機関予算(内閣提出、
衆議院送付)
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この発言だけを見る →午前十時六分開会
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委員の異動
三月十五日
辞任 補欠選任
広野ただし君 喜納 昌吉君
小池 晃君 山下 芳生君
三月十六日
辞任 補欠選任
一川 保夫君 尾立 源幸君
武内 則男君 芝 博一君
徳永 久志君 蓮 舫君
米長 晴信君 櫻井 充君
山下 芳生君 大門実紀史君
山内 徳信君 近藤 正道君
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出席者は左のとおり。
委員長 簗瀬 進君
理 事
大島九州男君
辻 泰弘君
平野 達男君
藤末 健三君
牧山ひろえ君
川口 順子君
西田 昌司君
舛添 要一君
弘友 和夫君
委 員
植松恵美子君
梅村 聡君
尾立 源幸君
喜納 昌吉君
小林 正夫君
今野 東君
櫻井 充君
自見庄三郎君
芝 博一君
下田 敦子君
鈴木 陽悦君
谷岡 郁子君
友近 聡朗君
円 より子君
山根 隆治君
吉川 沙織君
蓮 舫君
荒井 広幸君
泉 信也君
加納 時男君
木村 仁君
小泉 昭男君
佐藤 正久君
世耕 弘成君
西島 英利君
牧野たかお君
森 まさこ君
山本 一太君
加藤 修一君
草川 昭三君
澤 雄二君
大門実紀史君
山下 芳生君
近藤 正道君
事務局側
常任委員会専門
員 藤川 哲史君
公述人
早稲田大学教授 榊原 英資君
東京大学総括プ
ロジェクト機構
・知的資産経営
・総括寄付講座
の特任教授 小川 紘一君
内閣府総合科学
技術会議議員 白石 隆君
帝京大学法学部
教授 志方 俊之君
中央大学教授 山田 昌弘君
JA東京青壮年
組織協議会顧問 加藤 篤司君
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本日の会議に付した案件
○平成二十二年度一般会計予算(内閣提出、衆議
院送付)
○平成二十二年度特別会計予算(内閣提出、衆議
院送付)
○平成二十二年度政府関係機関予算(内閣提出、
衆議院送付)
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簗
簗瀬進#1
○委員長(簗瀬進君) ただいまから予算委員会公聴会を開会いたします。
本日は、平成二十二年度一般会計予算、平成二十二年度特別会計予算及び平成二十二年度政府関係機関予算につきまして、六名の公述人の方々から順次項目別に御意見をお伺いしたいと存じます。
この際、公述人の方々に一言ごあいさつ申し上げます。
本日は、御多忙中のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。
本日は、平成二十二年度総予算三案につきましてお二方から忌憚のない御意見を拝聴し、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。
次に、会議の進め方について申し上げます。
まず、お一人二十分程度で御意見をお述べいただいた後、委員の質疑にお答え願いたいと存じます。
それでは、財政・経済について、公述人早稲田大学教授榊原英資君及び東京大学総括プロジェクト機構・知的資産経営・総括寄付講座の特任教授小川紘一君から順次意見を伺います。
まず、榊原公述人にお願いいたします。榊原公述人。
この発言だけを見る →本日は、平成二十二年度一般会計予算、平成二十二年度特別会計予算及び平成二十二年度政府関係機関予算につきまして、六名の公述人の方々から順次項目別に御意見をお伺いしたいと存じます。
この際、公述人の方々に一言ごあいさつ申し上げます。
本日は、御多忙中のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。
本日は、平成二十二年度総予算三案につきましてお二方から忌憚のない御意見を拝聴し、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。
次に、会議の進め方について申し上げます。
まず、お一人二十分程度で御意見をお述べいただいた後、委員の質疑にお答え願いたいと存じます。
それでは、財政・経済について、公述人早稲田大学教授榊原英資君及び東京大学総括プロジェクト機構・知的資産経営・総括寄付講座の特任教授小川紘一君から順次意見を伺います。
まず、榊原公述人にお願いいたします。榊原公述人。
榊
榊原英資#2
○公述人(榊原英資君) まず、予算の議論に入る前に今の経済状況の話から始めたいと思います。
景気回復、少なくとも数字の上ではかなり順調にしているということでございまして、リーマン・ショックで、二〇〇八年の十—十二月、二〇〇九年の一—三月が年率でいうと二けたの減速、二けたの減少であったわけでございますけれども、去年の四—六からプラス成長に転じて、去年の十—十二月は、最近データが出ましたけれども、年率で三・八%、改定値で三・八%の成長ということでございます。
民間シンクタンクの見通しですと、来年度も、平均でいいますと大体来年度の実質成長率が一・六%ぐらいということで、景気回復が去年の夏ぐらいから順調に進んでいるということではあるんですけれども、実感としてやっぱり景気回復感が余りないというのが実は実態でございまして、なぜ実感として景気回復感がないかといいますと、実感はむしろ名目で感じるわけでございますね、実質というのは後からつくり出された数字でございますから。名目でいいますと、去年の十—十二月も前期比で〇・一%ですから、ほとんど成長していないということでございますね。ですから、一方で実質GDPは伸びているんだけれども、デフレが進行していることによって景気回復感がないということが現状でございます。
今のデフレというのは、通常デフレというのは貨幣的な現象だというふうに言われているわけです。インフレもデフレも金融政策によってある程度コントロールできるということでございます。インフレのときには金融引締めをし、デフレのときには金融の緩和をすれば、ある程度物価上昇率はコントロールできるということでございますけれども、現在のデフレは貨幣的現象でない部分が極めて大きいと、むしろ構造的であるというふうに言えるんではないかと私は思っております。
実は、アメリカもヨーロッパもデフレにはなっておりませんけれども、ディスインフレーションにはなっているわけですね。アメリカ、ヨーロッパも、かつては四%、五%消費者物価が上昇したのが一、二%になっているということでございます。
先進国の中では独り日本だけがデフレになっているわけでございますけれども、実はこれは理由がありまして、日本の場合には東アジアとの経済統合が非常に進んでいるということでございます。中国なんかと非常に密接になっているということでございまして、実は経済統合というと普通ヨーロッパのことを考えるわけでございますけれども、ヨーロッパの場合には制度的、政治的に経済統合が進んだわけでございますけれども、東アジアの場合には、私は市場主導の経済統合というふうに呼んでおりますけれども、企業が先導して経済統合が進んでいるということでございます。
例えば、東アジア域内の域内貿易比率というのが大体五八%から五九%になっているんですね。一九九〇年には四〇%でしたから、域内貿易比率が非常に増えていると。恐らくあと五年から十年のうちには六〇%に達するだろうと。EU域内の域内貿易比率は六五%ですから、実はEUにかなり近いところまで東アジアの経済統合が市場主導で進みましたよと、こういうことなんですね。
こういうことになってきますと、やはり東アジアの中で一番大きな国というのは、GDPでいいますと中国と日本でございますけれども、中国と日本の間にある程度裁定が働いてくるということですから、そういうことで、要するに日本ではデフレーションが起こるということですね。中国で製造して日本に持ってくると。ユニクロ現象ですけれども、ユニクロのように中国で製造して日本に持ってくれば安くなるというようなことで、実はグローバリゼーション、特に日本の場合には、東アジアとの経済統合によってデフレが進んでいる、物価も上がらない、賃金も上がらないというようなことでございますね。
ですから、デフレとかあるいは賃金の下落、あるいは雇用問題などに対して、もちろん政治的に対応するというのは必要なことではありますけれども、政策でコントロールできる余地はそれほど大きくないと。構造的に中国との統合が進んでいるわけでございますから、もし雇用についてかなり厳しい条件を国内で付けるとすると雇用が逃げてしまう、つまり中国へ行ってしまうというようなことが実は起こるわけでございまして、非常にある意味では難しい状況になっていると。
実は、もう東アジアには国境を越えた、プロダクションネットワークと言われていますけれども、生産のネットワークができているというふうに言われておりまして、タイで例えば自動車部品を作り、それを中国に輸出してアセンブルすると、それを欧米に輸出するとか日本に輸出するとか、そういうことでございまして、まさに東アジア全体、日本と中国を中心とした東アジア全体が世界の工場になっているという、そういう状況でございます。
こんな中で一体政府が何をすべきかということになってくるわけでございますけれども、例えば平成二十二年度予算を見ますと、税収が八・七兆円減少しているわけでございますね。その分、国債の発行が十一兆円増加しているということで、子ども手当あるいは高校の授業料の無償化というようなことをやっておるわけでございまして、社会保障予算が九・八%増大、文教予算が五・二と、その代わり公共事業が一八・三%減少しているということでございまして、私は、これは適切な方向感だというふうに感じているわけでございます。
こういう形で経済がグローバル化して、デフレあるいは賃金が上がらないというような状況では、政府がやっぱり福祉の拡大をしていくということが必要じゃないかと。今まで日本というのはかなり福祉の部分も企業が担っていたわけですね。企業が従業員の面倒を見るということをやって、それが福祉というようなことになっていたんですけれども、いよいよ企業が面倒見れなくなったというようなことでございますから、これは政府がやはり福祉を拡大するという方向が必要なんじゃないかと。今までの社会保障というのは大体年金と医療が中心だったわけでございます。これをやはり雇用とか育児を含めた方向に拡大するのかどうかというのが今問われていると。
今の政権の方針は、むしろ拡大するという方向に向かっているんではないかと思います。これはヨーロッパ型の福祉社会への道だというふうに私は思っているわけでございますけれども、日本でも子ども手当始めましたけれども、フランスは育児手当がいろんな形であって、十から十一ぐらいあるわけですね。ですから、女性が育児をしながら働くということが非常にたやすくなっているということで、最近、パリの女性は産んでいるという本が出ていますけれども、育児をしながら子供を育てるということがフランスでは非常に容易だと。これは、やはり育児ということに社会保障が拡大されているわけでございますね。
ですから、そういう意味で、ヨーロッパ型福祉社会を目指すのかどうかということが実は今の政権に問われていると。私は、そういう方向を目指すべきだと思っております。今までの自民党政権は、どちらかというとアメリカ型で、小さな政府を目指してきたと。今の民主党は、どちらかというと大きな政府を目指していると。これは、どちらがいいかということはいろんな議論があるところでございます。議論があるところでございますけれども、私は大きな政府を目指すということは必要なのではないかと。つまり、企業福祉が後退しているわけですから、フランスやあるいはドイツのようにその分を国がカバーするということが非常に必要ではないかというふうに思っております。
そういう議論をするときに、そんなことを言っても当面財源がないじゃないかということですね。子ども手当も今度の予算では半分しかやらなかったということでございますが、私は全額やるべきだというふうに思っておるわけでございますけれども。なぜかと申しますと、実は財源がないというのは財務省に余りにも説得され過ぎた議論だというふうに思っておりまして、私も財務省出身でございますけれども、財務省は金がないないと言うのが商売でございますからこれはしようがないんですけれども、それを余り信用することはないというふうに私は思っておるわけでございます。
なぜかと申しますと、確かに日本の国債残高、特に地方と国を合わせますと八百六十二兆円ですね。GDPでいうと一八一%あると。これは大体、アメリカやイギリスやフランスもこのごろ財政出動していますから増えていますけれども大体八〇%から九〇%ですから、アメリカやイギリスの倍じゃないかと、これはもうとてもどうしようもないんだ、財源がないんだというのが財務省の言い分ですけれども、これはバランスシートの片側しか見ていないんですね。バランスシートの負債の項目だけ見ているわけでございまして、実は日本の場合には個人の金融資産が千五百兆円近くあるんですね。しかも、個人の借金を引いてみても、ネットで見ても百十兆円の個人の金融資産がある。
これはどういうことかというと、その個人の金融資産のかなりの部分が国債の購入に向かっているわけです。ですから、日本の国債というのは九四%日本の国民が持っているわけです。政府というのは国民の総体ですから、政府が借金していて、国民が借金していて国民がその借金をカバーしているわけですから、国全体としては借金していないということになるわけです。
ですから、先進国の中で日本は一番の債権大国ということになります。対外的に見ると非常に債権が多いということでございまして、国債の金利にしても先進国の中で一番低いと。十年債が一・三%から一・四%というような非常に低い水準でございます。ですから、当面国債の消化には問題がない。まあ四、五年のことでございますけれども、国債の消化には実は問題がないということでございますから、私は例えば今回の予算で子ども手当二万六千円付けてもよかったと思っております。
国債四十四兆円というのは多過ぎるという批判があるんですけれども、私は六十兆円出しても大丈夫だと。つまり、消化できるということです。消化できるということでございますから、消化できるということは国民が買ってくれると。直接買わなくても、個人が直接買わなくても、個人が預金をし、個人が保険を掛け、機関投資家が買っているということでございますから、間接的に言うと国民が国債を買っているという状況があるわけですから、その状況が続いている限りは国債発行がある程度大きくなっても問題はないと。ですから、少なくともこの四、五年はかなりの国債発行をして福祉を増大する、あるいは景気を回復させると、その余地は十分あるというふうに思っております。
もちろん、中長期的な財政再建というのは必要だと思っております。今の余裕というのは、恐らく個人の金融資産といっても今、日本の貯蓄率はそれほど高くございませんから、今個人の金融資産が高いのはかつての貯蓄が多かったということでございまして、今、日本の貯蓄率というのは五%を切っております。それから、財政の赤字というのはそれ以上に増えておりますから、実は今相当国債市場に余裕があるというのは、恐らくこのまま行くと、三、四年、四、五年しか続かないということでございます。ただ、当面余裕があるということは十分意識しなければいけない。ということは、当面は国債をむしろ大量に発行してもいいわけでございます。
それで、景気の回復をするのでございますけれども、中長期的には財政再建計画を立てなきゃいけないと。特に、私が申しましたように、ヨーロッパ型の福祉社会をつくるということですね、育児手当、子ども手当なんかを充実すると。あるいは、子ども手当だけではなくて、雇用とか育児とかそういうところに政府が入っていって社会保障を拡大するということをもしやるとすれば、これは当然のことながら、当面は国債発行できるとしても、五年、十年のスパンで考えると財源が必要になってくるわけでございます。
当然、ヨーロッパ型にするということであれば、歳入の方もヨーロッパ型ということでございますから、五年、十年の間には、やはり消費税増税ということを考えなきゃいけないと、そういうことでございますね。大きな政府というのは当然ファイナンスしなきゃいけないわけでございますから。
今、日本の財政赤字が非常に大きいのも、過去、実は増税をしなきゃいけなかったのに政治的にできなかったと。消費税増税というのは、実は五年前にやっておかなきゃいけなかった、十年前にやっておかなきゃいけなかったんですけど、いろんな政治的な条件があってそれができなかったということでございますから、当然五年先には、あるいは六、七年先には消費税増税ということを考えてヨーロッパ型の福祉社会を目指すというのが私が好ましいと思っている姿でございます。
そういう意味で、今回の予算は私は評価しておりまして、子ども手当あるいは農家の戸別補償あるいは高校の授業料の無償化というのはヨーロッパ型福祉社会への第一歩だと思いますから、それを更に進めるということが必要なんではないかというふうに思っております。
先ほども申し上げましたように、当面国債の発行に十分の余裕があるわけでございますから、子ども手当などは初年度から二万六千円付けてもよかったんではないかというふうに思っておりまして、選挙もあることですから、本当は全額付ければよかったんだと思いますけれども、そういうことで、二十分にはなりませんですけど、私の陳述は終わりにさせていただきます。
どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →景気回復、少なくとも数字の上ではかなり順調にしているということでございまして、リーマン・ショックで、二〇〇八年の十—十二月、二〇〇九年の一—三月が年率でいうと二けたの減速、二けたの減少であったわけでございますけれども、去年の四—六からプラス成長に転じて、去年の十—十二月は、最近データが出ましたけれども、年率で三・八%、改定値で三・八%の成長ということでございます。
民間シンクタンクの見通しですと、来年度も、平均でいいますと大体来年度の実質成長率が一・六%ぐらいということで、景気回復が去年の夏ぐらいから順調に進んでいるということではあるんですけれども、実感としてやっぱり景気回復感が余りないというのが実は実態でございまして、なぜ実感として景気回復感がないかといいますと、実感はむしろ名目で感じるわけでございますね、実質というのは後からつくり出された数字でございますから。名目でいいますと、去年の十—十二月も前期比で〇・一%ですから、ほとんど成長していないということでございますね。ですから、一方で実質GDPは伸びているんだけれども、デフレが進行していることによって景気回復感がないということが現状でございます。
今のデフレというのは、通常デフレというのは貨幣的な現象だというふうに言われているわけです。インフレもデフレも金融政策によってある程度コントロールできるということでございます。インフレのときには金融引締めをし、デフレのときには金融の緩和をすれば、ある程度物価上昇率はコントロールできるということでございますけれども、現在のデフレは貨幣的現象でない部分が極めて大きいと、むしろ構造的であるというふうに言えるんではないかと私は思っております。
実は、アメリカもヨーロッパもデフレにはなっておりませんけれども、ディスインフレーションにはなっているわけですね。アメリカ、ヨーロッパも、かつては四%、五%消費者物価が上昇したのが一、二%になっているということでございます。
先進国の中では独り日本だけがデフレになっているわけでございますけれども、実はこれは理由がありまして、日本の場合には東アジアとの経済統合が非常に進んでいるということでございます。中国なんかと非常に密接になっているということでございまして、実は経済統合というと普通ヨーロッパのことを考えるわけでございますけれども、ヨーロッパの場合には制度的、政治的に経済統合が進んだわけでございますけれども、東アジアの場合には、私は市場主導の経済統合というふうに呼んでおりますけれども、企業が先導して経済統合が進んでいるということでございます。
例えば、東アジア域内の域内貿易比率というのが大体五八%から五九%になっているんですね。一九九〇年には四〇%でしたから、域内貿易比率が非常に増えていると。恐らくあと五年から十年のうちには六〇%に達するだろうと。EU域内の域内貿易比率は六五%ですから、実はEUにかなり近いところまで東アジアの経済統合が市場主導で進みましたよと、こういうことなんですね。
こういうことになってきますと、やはり東アジアの中で一番大きな国というのは、GDPでいいますと中国と日本でございますけれども、中国と日本の間にある程度裁定が働いてくるということですから、そういうことで、要するに日本ではデフレーションが起こるということですね。中国で製造して日本に持ってくると。ユニクロ現象ですけれども、ユニクロのように中国で製造して日本に持ってくれば安くなるというようなことで、実はグローバリゼーション、特に日本の場合には、東アジアとの経済統合によってデフレが進んでいる、物価も上がらない、賃金も上がらないというようなことでございますね。
ですから、デフレとかあるいは賃金の下落、あるいは雇用問題などに対して、もちろん政治的に対応するというのは必要なことではありますけれども、政策でコントロールできる余地はそれほど大きくないと。構造的に中国との統合が進んでいるわけでございますから、もし雇用についてかなり厳しい条件を国内で付けるとすると雇用が逃げてしまう、つまり中国へ行ってしまうというようなことが実は起こるわけでございまして、非常にある意味では難しい状況になっていると。
実は、もう東アジアには国境を越えた、プロダクションネットワークと言われていますけれども、生産のネットワークができているというふうに言われておりまして、タイで例えば自動車部品を作り、それを中国に輸出してアセンブルすると、それを欧米に輸出するとか日本に輸出するとか、そういうことでございまして、まさに東アジア全体、日本と中国を中心とした東アジア全体が世界の工場になっているという、そういう状況でございます。
こんな中で一体政府が何をすべきかということになってくるわけでございますけれども、例えば平成二十二年度予算を見ますと、税収が八・七兆円減少しているわけでございますね。その分、国債の発行が十一兆円増加しているということで、子ども手当あるいは高校の授業料の無償化というようなことをやっておるわけでございまして、社会保障予算が九・八%増大、文教予算が五・二と、その代わり公共事業が一八・三%減少しているということでございまして、私は、これは適切な方向感だというふうに感じているわけでございます。
こういう形で経済がグローバル化して、デフレあるいは賃金が上がらないというような状況では、政府がやっぱり福祉の拡大をしていくということが必要じゃないかと。今まで日本というのはかなり福祉の部分も企業が担っていたわけですね。企業が従業員の面倒を見るということをやって、それが福祉というようなことになっていたんですけれども、いよいよ企業が面倒見れなくなったというようなことでございますから、これは政府がやはり福祉を拡大するという方向が必要なんじゃないかと。今までの社会保障というのは大体年金と医療が中心だったわけでございます。これをやはり雇用とか育児を含めた方向に拡大するのかどうかというのが今問われていると。
今の政権の方針は、むしろ拡大するという方向に向かっているんではないかと思います。これはヨーロッパ型の福祉社会への道だというふうに私は思っているわけでございますけれども、日本でも子ども手当始めましたけれども、フランスは育児手当がいろんな形であって、十から十一ぐらいあるわけですね。ですから、女性が育児をしながら働くということが非常にたやすくなっているということで、最近、パリの女性は産んでいるという本が出ていますけれども、育児をしながら子供を育てるということがフランスでは非常に容易だと。これは、やはり育児ということに社会保障が拡大されているわけでございますね。
ですから、そういう意味で、ヨーロッパ型福祉社会を目指すのかどうかということが実は今の政権に問われていると。私は、そういう方向を目指すべきだと思っております。今までの自民党政権は、どちらかというとアメリカ型で、小さな政府を目指してきたと。今の民主党は、どちらかというと大きな政府を目指していると。これは、どちらがいいかということはいろんな議論があるところでございます。議論があるところでございますけれども、私は大きな政府を目指すということは必要なのではないかと。つまり、企業福祉が後退しているわけですから、フランスやあるいはドイツのようにその分を国がカバーするということが非常に必要ではないかというふうに思っております。
そういう議論をするときに、そんなことを言っても当面財源がないじゃないかということですね。子ども手当も今度の予算では半分しかやらなかったということでございますが、私は全額やるべきだというふうに思っておるわけでございますけれども。なぜかと申しますと、実は財源がないというのは財務省に余りにも説得され過ぎた議論だというふうに思っておりまして、私も財務省出身でございますけれども、財務省は金がないないと言うのが商売でございますからこれはしようがないんですけれども、それを余り信用することはないというふうに私は思っておるわけでございます。
なぜかと申しますと、確かに日本の国債残高、特に地方と国を合わせますと八百六十二兆円ですね。GDPでいうと一八一%あると。これは大体、アメリカやイギリスやフランスもこのごろ財政出動していますから増えていますけれども大体八〇%から九〇%ですから、アメリカやイギリスの倍じゃないかと、これはもうとてもどうしようもないんだ、財源がないんだというのが財務省の言い分ですけれども、これはバランスシートの片側しか見ていないんですね。バランスシートの負債の項目だけ見ているわけでございまして、実は日本の場合には個人の金融資産が千五百兆円近くあるんですね。しかも、個人の借金を引いてみても、ネットで見ても百十兆円の個人の金融資産がある。
これはどういうことかというと、その個人の金融資産のかなりの部分が国債の購入に向かっているわけです。ですから、日本の国債というのは九四%日本の国民が持っているわけです。政府というのは国民の総体ですから、政府が借金していて、国民が借金していて国民がその借金をカバーしているわけですから、国全体としては借金していないということになるわけです。
ですから、先進国の中で日本は一番の債権大国ということになります。対外的に見ると非常に債権が多いということでございまして、国債の金利にしても先進国の中で一番低いと。十年債が一・三%から一・四%というような非常に低い水準でございます。ですから、当面国債の消化には問題がない。まあ四、五年のことでございますけれども、国債の消化には実は問題がないということでございますから、私は例えば今回の予算で子ども手当二万六千円付けてもよかったと思っております。
国債四十四兆円というのは多過ぎるという批判があるんですけれども、私は六十兆円出しても大丈夫だと。つまり、消化できるということです。消化できるということでございますから、消化できるということは国民が買ってくれると。直接買わなくても、個人が直接買わなくても、個人が預金をし、個人が保険を掛け、機関投資家が買っているということでございますから、間接的に言うと国民が国債を買っているという状況があるわけですから、その状況が続いている限りは国債発行がある程度大きくなっても問題はないと。ですから、少なくともこの四、五年はかなりの国債発行をして福祉を増大する、あるいは景気を回復させると、その余地は十分あるというふうに思っております。
もちろん、中長期的な財政再建というのは必要だと思っております。今の余裕というのは、恐らく個人の金融資産といっても今、日本の貯蓄率はそれほど高くございませんから、今個人の金融資産が高いのはかつての貯蓄が多かったということでございまして、今、日本の貯蓄率というのは五%を切っております。それから、財政の赤字というのはそれ以上に増えておりますから、実は今相当国債市場に余裕があるというのは、恐らくこのまま行くと、三、四年、四、五年しか続かないということでございます。ただ、当面余裕があるということは十分意識しなければいけない。ということは、当面は国債をむしろ大量に発行してもいいわけでございます。
それで、景気の回復をするのでございますけれども、中長期的には財政再建計画を立てなきゃいけないと。特に、私が申しましたように、ヨーロッパ型の福祉社会をつくるということですね、育児手当、子ども手当なんかを充実すると。あるいは、子ども手当だけではなくて、雇用とか育児とかそういうところに政府が入っていって社会保障を拡大するということをもしやるとすれば、これは当然のことながら、当面は国債発行できるとしても、五年、十年のスパンで考えると財源が必要になってくるわけでございます。
当然、ヨーロッパ型にするということであれば、歳入の方もヨーロッパ型ということでございますから、五年、十年の間には、やはり消費税増税ということを考えなきゃいけないと、そういうことでございますね。大きな政府というのは当然ファイナンスしなきゃいけないわけでございますから。
今、日本の財政赤字が非常に大きいのも、過去、実は増税をしなきゃいけなかったのに政治的にできなかったと。消費税増税というのは、実は五年前にやっておかなきゃいけなかった、十年前にやっておかなきゃいけなかったんですけど、いろんな政治的な条件があってそれができなかったということでございますから、当然五年先には、あるいは六、七年先には消費税増税ということを考えてヨーロッパ型の福祉社会を目指すというのが私が好ましいと思っている姿でございます。
そういう意味で、今回の予算は私は評価しておりまして、子ども手当あるいは農家の戸別補償あるいは高校の授業料の無償化というのはヨーロッパ型福祉社会への第一歩だと思いますから、それを更に進めるということが必要なんではないかというふうに思っております。
先ほども申し上げましたように、当面国債の発行に十分の余裕があるわけでございますから、子ども手当などは初年度から二万六千円付けてもよかったんではないかというふうに思っておりまして、選挙もあることですから、本当は全額付ければよかったんだと思いますけれども、そういうことで、二十分にはなりませんですけど、私の陳述は終わりにさせていただきます。
どうもありがとうございました。
簗
小
小川紘一#4
○公述人(小川紘一君) 小川でございます。
それでは、今、榊原公述人は非常にマクロな経済の状況をお話しいたしましたけど、私の方は、もう少しミクロなといいますか、日本の製造業が置かれた現状についてお話し申し上げます。
御存じのとおり、製造業というのは日本のGDPの約六割ぐらいです、それから外貨の八割以上でしょうか、それから研究開発投資の約九割ぐらいを使う大変巨大な産業でございます。それが、何か知らないうちに負けてしまっている状況がいっぱい出てきましたので、そのことを、技術とか特許をいっぱい持っているはずなのに、何か知らぬうちに負けてしまっている、それはなぜなんだろうかと、こんな話をいたします。
まず最初、エレクトロニクス産業からそれが始まりました。御存じのとおり、パナソニックもソニーもサムソンに勝てないわけです。こういう状況というのは実は十から十五年前に起きたわけですけれども、それはなぜそうなったのかという話ですね。それから二番目は、実はその背後に、一九八〇年代にヨーロッパ、アメリカが産業構造を強制的に変えたんだと。今、榊原先生が小さな政府とおっしゃいましたけど、違うんです、小さな政府がそのころ強烈にあったんですね。それから三番目は、実はそれに呼応しましてアジア諸国が産業政策を変えていったと。この二つが実は影響して日本がなかなか勝てなくなっているという、こんな話をいたします。
じゃ、勝てなくなったのは、そのままじゃ駄目なわけでして、何をすればいいんだろうかということを若干お話し申し上げます。大変大きな資料になってしまいましたけど、実はいろんなデータでお見せしたいと思ったものですから、その方がいいだろうと思いまして、さっさっとやりますので、時間は二十分を守りたいと思います。
まず、二ページ目を御覧ください。黄色で書いた部分。この左側は、実は二十年から三十年ぐらい前の産業でございます。電機産業ですね。携帯電話。右側が現在の電機産業です。左側はいわゆるアナログとか、右側はオープンとかデジタルの世界でございます。例えば、一番上の携帯電話、年間にアナログ携帯電話は三千三百万台でした。ところが、デジタルになりますと一瞬にして十二億台の市場になっています。それから、VTRは最大でも五千万台でした。ところが、DVDは五億台です、年間に。銀塩カメラ、フィルム、これは七十年の時間を掛けまして三千七百万台の市場をつくりました。しかしながら、デジカメは一瞬にして一・三億台です。今日も何か新聞に載っていましたけど、デジカメでもうかりましたというのが新聞に載っていましたけれども。それから、携帯電話に入っているカメラモジュール、二〇〇七年の段階で七億台ですが、現在十億台を超えているそうですね。このように巨大な市場が実はデジタル化とか標準化というもので生まれるんです。
ところが、このとき日本が勝てるかというと、勝てていないと。アジア諸国が強烈に成長しているんですね。
次、お願いします。
ちょっと今言葉で申しましたけれども、実は今申し上げたような巨大な市場の中で、日本の特許というのは物すごくあるんです。それから、技術も強かったはずだと。ところが、なかなか勝てないんですね。だから、結局、研究開発投資が国際競争力に寄与していないと。ですから、科学技術立国とか知財立国という話がありますけれども、実はそれはなかなか競争力に結び付いていないということでございます。
具体的なデータを次にお示しします。
右側の図は、特に液晶の例なんですけれども、アメリカに登録された特許二万五千件あります。このうちの八五%以上が実は日本の特許です。ところが、韓国は一三%ぐらい、台湾は一、二%ですが、実は勝てないんですね。それから、DVDも、日本が基礎技術、研究開発、市場開拓から標準化までみんなやりました。しかし、勝てないんです。勝てない様子を次の五ページに書いています。
この図でお分かりのように、真ん中辺に書いていますけれども、DVDプレーヤーとか液晶パネルというのは、確かに初期のころは日本が圧倒的に投資をしましてプロダクトイノベーションを起こしましたので圧倒的にシェア高いんですが、何か知らぬけれども全く同じカーブ描いて負けてくるんです。今、環境エネルギーで重要なテクノロジーである太陽光発電、これも今は二〇%をもう切っています。半導体もすごいと思ったんですけれども、実は同じようにもっとすごいものがいっぱいありまして、実は、約十年か十五年前からこういうことが起きている。ということは、これ、特定の産業の問題ではないということですね。構造的な問題だということになります。
じゃ、ヨーロッパやアメリカはどうかといいますと、六ページ目ですが、一九八〇年代のアメリカも実は日本と同じような状況に置かれました。IBMなどは、あれだけの基礎研究を一生懸命やって膨大な開発投資をするんです。ところが十五万人の人を首にするんです。そうせざるを得ない状況に追い込まれたと。結局、伝統的な企業制度、フルセット統合型というんですか、こういうものが崩れていきまして、オープンだの分業化だの、こういうことが出てきました。
次、お願いします。
これはごちゃごちゃして大変恐縮ですが、上の方の左側に七〇と書いたのです。ここは石油危機がありまして、御存じだと思いますけれども、長期のインフレと大量失業が止まらないんです。どうしようもない状態にアメリカ、ヨーロッパが置かれたと。
それから二番目。戦後、アメリカは基礎研究に膨大な金をつぎ込みました。いっぱいテクノロジーイノベーションを起こしたんですね。ところが七〇年代、八〇年代になって気が付いてみたら、何か負けているじゃないか、勝っているのは日本とかドイツとかじゃないか、何かおかしいと言い始めまして、盛んにそこから貿易摩擦が起きるわけですけれども。
しかし、アメリカがやったことは、八〇年にレーガンが大統領になったときにいろんな政策をやりましたが、今日の私のお話で関係するのは八一年の独禁法の大幅緩和です。それから、八四年の国家共同研究法。これは、当時は独禁法が非常に厳しいものですから、複数の企業が一緒になって標準を作ったり技術開発すると、これは無条件に独禁法違反なんですね。何か当然の違法と言うんだそうです。ところが、日本は超LSI研究組合で半導体開発しました。それで日本が圧倒的に強くなったものですから、日本だけ独禁法違反じゃなくて何でアメリカが違反なんだと、当然こういうのが起きますね。そこで共同研究法ができて、合理の原則、要するに世のため人のためというんですか、はっきり言えば、アメリカの競争力の強化になるんだったらこれは独禁法違反じゃないと。ただし、プロセスと結果は全部オープンにしなさいと、こういうことなんです。
ですから、ここからいわゆる我々が言うようなオープンイノベーションとか国際標準等がアメリカで出てきます。それまではありませんでした。ただし、分業だのオープンって言ったって、例えば自動車産業だの鉄鋼産業ってオープンなかなかできませんので、それが一番やりやすいのが実はデジタルテクノロジーなんです。したがって、下の方の、黄色で書きましたけれども、デジタル型の産業から、実はすべて自前主義じゃなくて分業構造に全部分解していくんです。ここからIBMがおかしくなるんですね。
次、お願いします。
次はヨーロッパの例ですが、詳細は添付ありますけれども、ヨーロッパも八〇年から実はオープン型に全部切り替えています。現在のヨーロッパのイノベーション、フレームワークプログラムと言いますけれども、約一千億ユーロ、約十二兆円でしょうか、ひところ前でしたら十七、八兆円でしょうか、のお金を使うこういう巨大プロジェクトなんですけれども、これ二つ特徴がありまして、右上の方にありますけれども、イノベーションを起こすのは実はヨーロッパだけじゃなくて、ロシアも中国もインドも起こします。そういうようなイノベーションの成果をヨーロッパに取り込むための手段としてもういろんなインセンティブ制度を付けます。ですから、世界のイノベーションを全部呼び込むわけですね。
それからもう一つ、イノベーションの成果を世界に広げていく手段として、下の方にありますけれども、国際標準化が使われていると。こういう構造になって、その代表的な例が携帯電話。
次、お願いします。九ページ目。
携帯電話の例ですが、携帯電話というと、この一番左下の、我々、ハンドセット、携帯端末だけを言いますけれども、実はいっぱい我々の電波を受けてまとめてくれる基地局というのがございます。基地局を介して、交換機を介して、ゲートウエーという、東京なら東京に一つありまして、ここからニューヨークとかに飛ぶわけです。こういう構造になっていますが、実は彼らが標準、オープンと言ったのは左下の携帯電話の端末だけです。真ん中にあります基地局というところは全くオープンにしていないんです。ところが、この基地局がないと携帯電話のシステム機能しませんよね。ですから、左下のオープンにしたところは中国なんかいっぱい作れるわけです。ところが、基地局のところはヨーロッパだけがみんな握ると、こういう構造。完璧な分業構造です。
その成果がどうなったか。次に、十ページでお話しします。
これは、ヨーロッパではなくて中国市場のヨーロッパの基地局がどれぐらいのシェアを持っているかを示したものです。このブルーで書いたところですが、過去十年以上にわたって八〇から九〇%以上の圧倒的なシェアですね、中国市場でですよ。ところが、中国では携帯電話は何億台も作られるわけです。ですから、工場がいっぱいできて雇用がいっぱい生まれて経済成長するわけです。でも、そういうのが増えれば増えるほど、ヨーロッパの基地局を介してヨーロッパの人がハッピーになる仕組みになっていると。だから、お互いにウイン・ウインでございますね。こういう構造を、実は国際標準を作ってつくりましたということでございます。
次、お願いします。十一ページ目。
じゃ、アジアはどうなっているんだろうかということですが、このように分業型、つまりヨーロッパ、アメリカが分業構造に変わっていったときに、それに合わせた産業政策を取ります。例えば、真ん中に書いていますけど、サプライチェーンの特定セグメントとありますが、例えば半導体なら半導体の製造だけとか、組立てだけとか、こういうようなところに特化した優遇策、それから、研究開発、基礎研究はやらないと、実ビジネスです、市場で勝つためのフェーズでいろんな助成をするわけです。こういうことはテクノロジーがないと幾ら助成したって始まりません。ですから、テクノロジーが伝播しやすいもの、産業だけでこれらは有効になるわけですね。デジタルテクノロジーのいわゆるエレクトロニクス産業が最初にこういう状況に陥ったということです。
次、お願いします。
これは実は生々しいデータでございますが、これは半導体産業の例です。
左下の一九九七年からごく最近の二〇〇六年まで十年間にわたって日本の企業制度を基準にしたときに、韓国のサムソン電子が、例えば右上で、約三千五百億のフリーキャッシュフローでプラス、有利に働いていると。要するに、これだけ次のどんどんどんどん投資できるようなお金が出るわけです。台湾の場合には二千から二千五百億円ぐらい。ところが、同じ時期に、右下に日本を書いていますけど、上位五社のフリーキャッシュフローはマイナス二千億です。これじゃほとんど投資できませんね。したがって、半導体はテクノロジーに負けたのではない、こういう制度設計で負けてしまったんじゃないかと思えてしようがないということなんです。
次、お願いします。
次がDVDの記録メディアですけど、DVDも、これは基礎特許の九〇%以上を実は全部日本が持っているんですね。技術開発も市場も全部日本がやりました。しかし、これを見てお分かりのように、台湾が六三%、製造シェアですね、日本のシェアは、DVDのデの字も知らなかったと言ったら怒られますけれども、そのインドと全く同じなんですね。こういう状況が、実は半導体やこのDVDのメディアだけじゃなくて液晶、固体照明など、ありとあらゆるところで起きます。
それで、じゃ、それが韓国や台湾のGDPにどう影響しているかと。これはGDP、いろいろありますけど、製造業だけに取ったものです。十四ページ目。
これを見てお分かりのように、下の、下にちょっと年号が書いていませんね、済みません、消えています。要するに、九五、六年ごろから、いわゆる電機、電子機器というのがありますね、この産業分野だけが強烈に上がっています、GDPが。これが十年で五倍ぐらいの伸びです。ところが、技術が伝播しにくい一般機械とか精密機械というのはほとんど上がっていないってお分かりですね。つまり、デジタル化されたエレクトロニクス産業で実は韓国、台湾のGDPがわあっと上がっていったと。
次、お願いします。
これは台湾の例ですけれども、台湾も全く同じです。これも、下に年号ありますね。九五、六年ごろからばあっとGDPが上がるんです。これもやっぱり十年で五倍なんです。つまり、デジタル化していったときに国際分業が起きると。そうすると、ヨーロッパやアメリカと呼応する形で、共に一緒に経済成長するような仕組みが何かグローバルにでき上がってしまったと、こういう構造になります。
じゃ、日本の状況はどうかというと、十六ページ目ですが、日本の製造業だけです。横軸に研究開発投資、縦軸に営業利益を取りまして、二〇〇五年、六年、七年の三年間ですが、左下に工作機械、右上のずっと上の方に自動車産業があります。つまり、こういうものはお金をいっぱい使えば当然利益が上がると、これは当然でございます。ところが、右下にありますエレクトロニクス産業、これだけは幾らお金を使ってもさっぱりもうからないと、こういう構造なんです。これは、榊原先生さっきおっしゃったように、要するに製造拠点が海外へ行って、そして彼らが作ると圧倒的に安くなります。そうすると、それが日本に来たりあるいは海外で競争すると、もう絶対勝てないと、こういうことですね。
実はこういうことが、次にお話ししますが、次のページですが、一九九〇年代の中ごろから起きたと。つまり、我々これに気が付いたのはごく最近ですが、よく考えると十五年前から起きていたと。この図は、一九八〇年代からごく最近まで、三十年間にわたってエレクトロニクス産業とその他の産業の営業利益がどう変わったかを書いています。これは、円高があったり、あるいは何かいろんなものが高くなった安くなったといって景気が変わるわけですね。変わっても、いろんなすべての産業は九五年ごろまでは全く同じように変化しました。しかし、九〇年代の中ごろから、いわゆるエレクトロニクス産業だけが営業さっぱりもうからなくなった、それ以外は全然問題ないと、こういうことになります。
問題は、これが、じゃ、エレクトロニクス産業、ソニーやパナソニックだけで済むんなら全然いい、いいと言ったら怒られますけれども、いいですが、実はいろんな産業領域に広がっていると。実は同じことが、左上にありますが、四十年前の、八〇年ごろのカラーテレビでも実は起きていました。実はゆっくり起きていたんですね、アナログの時代には。ところが、九〇年代の中ごろって、今申し上げたように、いろいろデジタル化されると、何か製品が現れるとすぐこういうことが起きちゃうと。
ところが、ごく最近は、右下の方に書いていますが、デジタル化しなくたってどんどんどんどん分業化されると。例えば太陽光発電のパネルなんか日本のシェアは一〇%台になりました。それから、プリンターですらそうなりましたし、乗用車も、いろいろ議論あるところですが、電気自動車になったら間違いなくそうなるだろうと言われますね。それから、もう一つ、インフラ型の産業機械、環境・エネルギー、これも世界中で標準化、標準化と言っていますね。スマートグリッドなんて世界中に二百以上の標準化団体があるそうです。そういうことになりますと、間違いなく右側に行くんです。右側に行くと勝てないんですね、今までのように。こういう状況がどんどん広がってきているということで。
時間がないようでございます。ちょっと最後に。今度、新成長戦略でいろいろ研究開発投資をなさるんだと思いますけれども、日本の得意技というか、そういうものが生きる産業領域をやっぱり集中して強化しなきゃならないと。後でお話ししますが、デジカメとか自動車とか部品材料とか産業機械とかですね。
それから、二番目は、やっぱり我々が嫌だって言ったって、世界中がみんなオープン化とか分業化とかやりますので、やっぱりそういう分業化するんだという前提で、先手を取って国際標準を使ってアジアの成長を日本の成長にリンクさせるようなことをしなきゃいけない。ヨーロッパでこれやっていますので。アメリカもこれやっています。
それから、もう一つ、半導体の産業の例にありますように、製造段階で、研究開発体制ももちろん重要ですけれども、それが本当の競争力に寄与するには、製造段階で優遇措置をしないとこれは勝てないと。あるいは、もう工場が海外へ行けばそれはそれで結構なんですけれども、雇用が失われますのでね。
次のページにデジカメの例を書いています。これ、九六年からごく最近までの十五年ぐらいにわたって、要するにデジカメが強烈な成長をしていったという例、このデータですが、黄色で矢印いっぱいありますけれども、実はこのとき日本が主導して全部標準化をしたんですね。ここの辺からずっと市場が広がっていますけれども、実は大部分は海外市場です。つまり、デジカメはほとんど九〇%ぐらいが海外で売っているんですね。だけれども、日本が圧倒的に強いと。どれぐらい強いかが次のページにあります。
これ、右上の方が実はデジカメで、左下がDVDなんです。デジカメは市場ができてから十何年たちますけれども、日本が製造シェアで六割ぐらい、一眼レフは九五%以上です、圧倒的に日本が強いと。しかも、大部分は海外市場です。だから、これは日本の地方で作っても、つまり雇用がどんどん生まれていくわけです、勝てますので。
ところが、DVDの場合には、どんどんオープン化してみんな作れるようになりますので、中国でいっぱい作ります。日本で作ったら絶対負けますので。そうすると、中国で作ると、先ほど榊原先生おっしゃったように、日本に来る、そうするとデフレが起きると、こういうことになります。こういう状況に我々はいて、DVDのようなやつですと日本の雇用に寄与しないと、こういうことになります。
次のページですが、デジカメのような話は実は極めて少ない成功事例でございまして、成功したものを抽象化して言えば、製品が丸ごとすり合わせ型というか、ブラックボックスとか、こういうものでしたら日本の地方工場で製造してもグローバル市場で勝てると。つまり、研究開発投資が日本の雇用に寄与すると、こういうことになります。
ところが、環境・エネルギー分野で間違いなく国際分業が起きると、世界中に二百も三百も標準化団体がありますので。例えば、スマートグリッド、電気自動車、それから省エネ型のインバーターエアコンですら、もう日本で作るよりも中国で、会社の名前言っちゃいけないかもしれませんが。ですから、多くの工場が海外に行かないともうどうしようもないんですね。それはそれでいろんな議論がありますけど、現実的には日本の雇用に貢献するのは限定的であると、こういうことになります。
では、日本が強い強いと言われた蓄電池が実はこれは危ないというデータでして、この黄色で書いた蓄電池、今、右下の方にありますが、約五〇%ぐらいのシェアです。ごく数年、四、五年前までは日本だけしか作れなかった。日本にいっぱい工場があったんですね。今ほとんど駄目でして、これは五〇%、海外の工場も含めてですから、日本の工場は四〇%切っています。こういうものですらこういうことが起きるんです。
ちょっと、あと二、三分時間いただきまして、二十四ページですが、環境・エネルギー関連の産業で要するに重要施策でお金をいっぱいつぎ込むとすると、やっぱり日本の得意技が生きる産業領域を強化、例えばすり合わせブラックボックスと言われるようなやつとか、それから技術伝播が起きるとそういうことが非常に起きやすい問題ですから、政策的にODAを上手に使うとか、いろんなものを使って政策的にコントロールするということをやることが非常に重要じゃないかなと思います。
二番目は、アジアの成長を取り込む、どうやってやるんだろうという話ですけれども、実は携帯電話の例でありますように、ヨーロッパ諸国が見事に取り込んでいます。今日御紹介しませんけれども、パソコンに使われているインテルのプロセッサーがありますけど、あれも実はアジアと連携して初めてあのモデルができ上がるんです。ですから、アジアが活性化すればするほどインテルが利益がいっぱい転がり込むと、そういう構造になっています。そういうための標準化ビジネスモデルとか知財のマネジメントをやらないと駄目だと。これは企業側の問題でございます。
次、お願いします。
三番目は、先ほど半導体の例でありますけれども、やっぱり製造段階で強力な優遇策をやらないと国内に工場はとても持てないということです。経済特区でもつくらないとアジアとイコールフッティングにならないと。こういうことをあえてやる必要はなくて、そういうの任せりゃいいじゃないかという意見もございます。ただ、日本に工場を造って雇用を守るとするとやっぱりこういうことをやらざるを得ないと。
例えば蓄電池で、自動車用の電池でサムソンが、ドイツのボッシュ、世界最大の自動車部品メーカー、これと合弁会社をつくって、韓国の経済特区で電池の工場を造り始めました。これやると、必ず半導体と全く同じ構造ができますね。だから、日本で工場を造ったら、もしサムソン・ボッシュ連合が日本と同じテクノロジーの近いレベルになったら、日本は絶対かなわないということになります。また、これ繰り返されるということになります。
それから、四番目。優遇策ってお金掛かりますので、皆さんの合意が得られないとすれば、一番目というのはもう得意な領域を徹底して守るとか、二番目というのはアジアの成長を標準化ビジネスモデルとか知財を上手に使って上手にリンクするような仕掛けつくるとか、何かこういうこと、これは企業の問題ですけれども。
最後に黄色で書きましたけれども、実はこういうことをやっぱりやるには、我々なかなか気付かないわけでして、世界中のと書いたつもりなのに「に」となりましたが、日本に社会学者はいっぱいいますので、世界からもいっぱい呼んできて、一緒になって欧米とかアジア諸国の競争力とか産業政策をやっぱり調査分析しなきゃ駄目なんじゃないかと思います。というのは、一九八〇年代にアメリカ、ヨーロッパが相当ひどい目に遭って経済が大変になりましたね。あのときの産業政策、実は日本を調査分析することから始まっています。日本でなかなかそういうまとまったことをやっているところないものですから、もし可能ならやっていただきたいなと思います。
これで終わらせていただきます。
この発言だけを見る →それでは、今、榊原公述人は非常にマクロな経済の状況をお話しいたしましたけど、私の方は、もう少しミクロなといいますか、日本の製造業が置かれた現状についてお話し申し上げます。
御存じのとおり、製造業というのは日本のGDPの約六割ぐらいです、それから外貨の八割以上でしょうか、それから研究開発投資の約九割ぐらいを使う大変巨大な産業でございます。それが、何か知らないうちに負けてしまっている状況がいっぱい出てきましたので、そのことを、技術とか特許をいっぱい持っているはずなのに、何か知らぬうちに負けてしまっている、それはなぜなんだろうかと、こんな話をいたします。
まず最初、エレクトロニクス産業からそれが始まりました。御存じのとおり、パナソニックもソニーもサムソンに勝てないわけです。こういう状況というのは実は十から十五年前に起きたわけですけれども、それはなぜそうなったのかという話ですね。それから二番目は、実はその背後に、一九八〇年代にヨーロッパ、アメリカが産業構造を強制的に変えたんだと。今、榊原先生が小さな政府とおっしゃいましたけど、違うんです、小さな政府がそのころ強烈にあったんですね。それから三番目は、実はそれに呼応しましてアジア諸国が産業政策を変えていったと。この二つが実は影響して日本がなかなか勝てなくなっているという、こんな話をいたします。
じゃ、勝てなくなったのは、そのままじゃ駄目なわけでして、何をすればいいんだろうかということを若干お話し申し上げます。大変大きな資料になってしまいましたけど、実はいろんなデータでお見せしたいと思ったものですから、その方がいいだろうと思いまして、さっさっとやりますので、時間は二十分を守りたいと思います。
まず、二ページ目を御覧ください。黄色で書いた部分。この左側は、実は二十年から三十年ぐらい前の産業でございます。電機産業ですね。携帯電話。右側が現在の電機産業です。左側はいわゆるアナログとか、右側はオープンとかデジタルの世界でございます。例えば、一番上の携帯電話、年間にアナログ携帯電話は三千三百万台でした。ところが、デジタルになりますと一瞬にして十二億台の市場になっています。それから、VTRは最大でも五千万台でした。ところが、DVDは五億台です、年間に。銀塩カメラ、フィルム、これは七十年の時間を掛けまして三千七百万台の市場をつくりました。しかしながら、デジカメは一瞬にして一・三億台です。今日も何か新聞に載っていましたけど、デジカメでもうかりましたというのが新聞に載っていましたけれども。それから、携帯電話に入っているカメラモジュール、二〇〇七年の段階で七億台ですが、現在十億台を超えているそうですね。このように巨大な市場が実はデジタル化とか標準化というもので生まれるんです。
ところが、このとき日本が勝てるかというと、勝てていないと。アジア諸国が強烈に成長しているんですね。
次、お願いします。
ちょっと今言葉で申しましたけれども、実は今申し上げたような巨大な市場の中で、日本の特許というのは物すごくあるんです。それから、技術も強かったはずだと。ところが、なかなか勝てないんですね。だから、結局、研究開発投資が国際競争力に寄与していないと。ですから、科学技術立国とか知財立国という話がありますけれども、実はそれはなかなか競争力に結び付いていないということでございます。
具体的なデータを次にお示しします。
右側の図は、特に液晶の例なんですけれども、アメリカに登録された特許二万五千件あります。このうちの八五%以上が実は日本の特許です。ところが、韓国は一三%ぐらい、台湾は一、二%ですが、実は勝てないんですね。それから、DVDも、日本が基礎技術、研究開発、市場開拓から標準化までみんなやりました。しかし、勝てないんです。勝てない様子を次の五ページに書いています。
この図でお分かりのように、真ん中辺に書いていますけれども、DVDプレーヤーとか液晶パネルというのは、確かに初期のころは日本が圧倒的に投資をしましてプロダクトイノベーションを起こしましたので圧倒的にシェア高いんですが、何か知らぬけれども全く同じカーブ描いて負けてくるんです。今、環境エネルギーで重要なテクノロジーである太陽光発電、これも今は二〇%をもう切っています。半導体もすごいと思ったんですけれども、実は同じようにもっとすごいものがいっぱいありまして、実は、約十年か十五年前からこういうことが起きている。ということは、これ、特定の産業の問題ではないということですね。構造的な問題だということになります。
じゃ、ヨーロッパやアメリカはどうかといいますと、六ページ目ですが、一九八〇年代のアメリカも実は日本と同じような状況に置かれました。IBMなどは、あれだけの基礎研究を一生懸命やって膨大な開発投資をするんです。ところが十五万人の人を首にするんです。そうせざるを得ない状況に追い込まれたと。結局、伝統的な企業制度、フルセット統合型というんですか、こういうものが崩れていきまして、オープンだの分業化だの、こういうことが出てきました。
次、お願いします。
これはごちゃごちゃして大変恐縮ですが、上の方の左側に七〇と書いたのです。ここは石油危機がありまして、御存じだと思いますけれども、長期のインフレと大量失業が止まらないんです。どうしようもない状態にアメリカ、ヨーロッパが置かれたと。
それから二番目。戦後、アメリカは基礎研究に膨大な金をつぎ込みました。いっぱいテクノロジーイノベーションを起こしたんですね。ところが七〇年代、八〇年代になって気が付いてみたら、何か負けているじゃないか、勝っているのは日本とかドイツとかじゃないか、何かおかしいと言い始めまして、盛んにそこから貿易摩擦が起きるわけですけれども。
しかし、アメリカがやったことは、八〇年にレーガンが大統領になったときにいろんな政策をやりましたが、今日の私のお話で関係するのは八一年の独禁法の大幅緩和です。それから、八四年の国家共同研究法。これは、当時は独禁法が非常に厳しいものですから、複数の企業が一緒になって標準を作ったり技術開発すると、これは無条件に独禁法違反なんですね。何か当然の違法と言うんだそうです。ところが、日本は超LSI研究組合で半導体開発しました。それで日本が圧倒的に強くなったものですから、日本だけ独禁法違反じゃなくて何でアメリカが違反なんだと、当然こういうのが起きますね。そこで共同研究法ができて、合理の原則、要するに世のため人のためというんですか、はっきり言えば、アメリカの競争力の強化になるんだったらこれは独禁法違反じゃないと。ただし、プロセスと結果は全部オープンにしなさいと、こういうことなんです。
ですから、ここからいわゆる我々が言うようなオープンイノベーションとか国際標準等がアメリカで出てきます。それまではありませんでした。ただし、分業だのオープンって言ったって、例えば自動車産業だの鉄鋼産業ってオープンなかなかできませんので、それが一番やりやすいのが実はデジタルテクノロジーなんです。したがって、下の方の、黄色で書きましたけれども、デジタル型の産業から、実はすべて自前主義じゃなくて分業構造に全部分解していくんです。ここからIBMがおかしくなるんですね。
次、お願いします。
次はヨーロッパの例ですが、詳細は添付ありますけれども、ヨーロッパも八〇年から実はオープン型に全部切り替えています。現在のヨーロッパのイノベーション、フレームワークプログラムと言いますけれども、約一千億ユーロ、約十二兆円でしょうか、ひところ前でしたら十七、八兆円でしょうか、のお金を使うこういう巨大プロジェクトなんですけれども、これ二つ特徴がありまして、右上の方にありますけれども、イノベーションを起こすのは実はヨーロッパだけじゃなくて、ロシアも中国もインドも起こします。そういうようなイノベーションの成果をヨーロッパに取り込むための手段としてもういろんなインセンティブ制度を付けます。ですから、世界のイノベーションを全部呼び込むわけですね。
それからもう一つ、イノベーションの成果を世界に広げていく手段として、下の方にありますけれども、国際標準化が使われていると。こういう構造になって、その代表的な例が携帯電話。
次、お願いします。九ページ目。
携帯電話の例ですが、携帯電話というと、この一番左下の、我々、ハンドセット、携帯端末だけを言いますけれども、実はいっぱい我々の電波を受けてまとめてくれる基地局というのがございます。基地局を介して、交換機を介して、ゲートウエーという、東京なら東京に一つありまして、ここからニューヨークとかに飛ぶわけです。こういう構造になっていますが、実は彼らが標準、オープンと言ったのは左下の携帯電話の端末だけです。真ん中にあります基地局というところは全くオープンにしていないんです。ところが、この基地局がないと携帯電話のシステム機能しませんよね。ですから、左下のオープンにしたところは中国なんかいっぱい作れるわけです。ところが、基地局のところはヨーロッパだけがみんな握ると、こういう構造。完璧な分業構造です。
その成果がどうなったか。次に、十ページでお話しします。
これは、ヨーロッパではなくて中国市場のヨーロッパの基地局がどれぐらいのシェアを持っているかを示したものです。このブルーで書いたところですが、過去十年以上にわたって八〇から九〇%以上の圧倒的なシェアですね、中国市場でですよ。ところが、中国では携帯電話は何億台も作られるわけです。ですから、工場がいっぱいできて雇用がいっぱい生まれて経済成長するわけです。でも、そういうのが増えれば増えるほど、ヨーロッパの基地局を介してヨーロッパの人がハッピーになる仕組みになっていると。だから、お互いにウイン・ウインでございますね。こういう構造を、実は国際標準を作ってつくりましたということでございます。
次、お願いします。十一ページ目。
じゃ、アジアはどうなっているんだろうかということですが、このように分業型、つまりヨーロッパ、アメリカが分業構造に変わっていったときに、それに合わせた産業政策を取ります。例えば、真ん中に書いていますけど、サプライチェーンの特定セグメントとありますが、例えば半導体なら半導体の製造だけとか、組立てだけとか、こういうようなところに特化した優遇策、それから、研究開発、基礎研究はやらないと、実ビジネスです、市場で勝つためのフェーズでいろんな助成をするわけです。こういうことはテクノロジーがないと幾ら助成したって始まりません。ですから、テクノロジーが伝播しやすいもの、産業だけでこれらは有効になるわけですね。デジタルテクノロジーのいわゆるエレクトロニクス産業が最初にこういう状況に陥ったということです。
次、お願いします。
これは実は生々しいデータでございますが、これは半導体産業の例です。
左下の一九九七年からごく最近の二〇〇六年まで十年間にわたって日本の企業制度を基準にしたときに、韓国のサムソン電子が、例えば右上で、約三千五百億のフリーキャッシュフローでプラス、有利に働いていると。要するに、これだけ次のどんどんどんどん投資できるようなお金が出るわけです。台湾の場合には二千から二千五百億円ぐらい。ところが、同じ時期に、右下に日本を書いていますけど、上位五社のフリーキャッシュフローはマイナス二千億です。これじゃほとんど投資できませんね。したがって、半導体はテクノロジーに負けたのではない、こういう制度設計で負けてしまったんじゃないかと思えてしようがないということなんです。
次、お願いします。
次がDVDの記録メディアですけど、DVDも、これは基礎特許の九〇%以上を実は全部日本が持っているんですね。技術開発も市場も全部日本がやりました。しかし、これを見てお分かりのように、台湾が六三%、製造シェアですね、日本のシェアは、DVDのデの字も知らなかったと言ったら怒られますけれども、そのインドと全く同じなんですね。こういう状況が、実は半導体やこのDVDのメディアだけじゃなくて液晶、固体照明など、ありとあらゆるところで起きます。
それで、じゃ、それが韓国や台湾のGDPにどう影響しているかと。これはGDP、いろいろありますけど、製造業だけに取ったものです。十四ページ目。
これを見てお分かりのように、下の、下にちょっと年号が書いていませんね、済みません、消えています。要するに、九五、六年ごろから、いわゆる電機、電子機器というのがありますね、この産業分野だけが強烈に上がっています、GDPが。これが十年で五倍ぐらいの伸びです。ところが、技術が伝播しにくい一般機械とか精密機械というのはほとんど上がっていないってお分かりですね。つまり、デジタル化されたエレクトロニクス産業で実は韓国、台湾のGDPがわあっと上がっていったと。
次、お願いします。
これは台湾の例ですけれども、台湾も全く同じです。これも、下に年号ありますね。九五、六年ごろからばあっとGDPが上がるんです。これもやっぱり十年で五倍なんです。つまり、デジタル化していったときに国際分業が起きると。そうすると、ヨーロッパやアメリカと呼応する形で、共に一緒に経済成長するような仕組みが何かグローバルにでき上がってしまったと、こういう構造になります。
じゃ、日本の状況はどうかというと、十六ページ目ですが、日本の製造業だけです。横軸に研究開発投資、縦軸に営業利益を取りまして、二〇〇五年、六年、七年の三年間ですが、左下に工作機械、右上のずっと上の方に自動車産業があります。つまり、こういうものはお金をいっぱい使えば当然利益が上がると、これは当然でございます。ところが、右下にありますエレクトロニクス産業、これだけは幾らお金を使ってもさっぱりもうからないと、こういう構造なんです。これは、榊原先生さっきおっしゃったように、要するに製造拠点が海外へ行って、そして彼らが作ると圧倒的に安くなります。そうすると、それが日本に来たりあるいは海外で競争すると、もう絶対勝てないと、こういうことですね。
実はこういうことが、次にお話ししますが、次のページですが、一九九〇年代の中ごろから起きたと。つまり、我々これに気が付いたのはごく最近ですが、よく考えると十五年前から起きていたと。この図は、一九八〇年代からごく最近まで、三十年間にわたってエレクトロニクス産業とその他の産業の営業利益がどう変わったかを書いています。これは、円高があったり、あるいは何かいろんなものが高くなった安くなったといって景気が変わるわけですね。変わっても、いろんなすべての産業は九五年ごろまでは全く同じように変化しました。しかし、九〇年代の中ごろから、いわゆるエレクトロニクス産業だけが営業さっぱりもうからなくなった、それ以外は全然問題ないと、こういうことになります。
問題は、これが、じゃ、エレクトロニクス産業、ソニーやパナソニックだけで済むんなら全然いい、いいと言ったら怒られますけれども、いいですが、実はいろんな産業領域に広がっていると。実は同じことが、左上にありますが、四十年前の、八〇年ごろのカラーテレビでも実は起きていました。実はゆっくり起きていたんですね、アナログの時代には。ところが、九〇年代の中ごろって、今申し上げたように、いろいろデジタル化されると、何か製品が現れるとすぐこういうことが起きちゃうと。
ところが、ごく最近は、右下の方に書いていますが、デジタル化しなくたってどんどんどんどん分業化されると。例えば太陽光発電のパネルなんか日本のシェアは一〇%台になりました。それから、プリンターですらそうなりましたし、乗用車も、いろいろ議論あるところですが、電気自動車になったら間違いなくそうなるだろうと言われますね。それから、もう一つ、インフラ型の産業機械、環境・エネルギー、これも世界中で標準化、標準化と言っていますね。スマートグリッドなんて世界中に二百以上の標準化団体があるそうです。そういうことになりますと、間違いなく右側に行くんです。右側に行くと勝てないんですね、今までのように。こういう状況がどんどん広がってきているということで。
時間がないようでございます。ちょっと最後に。今度、新成長戦略でいろいろ研究開発投資をなさるんだと思いますけれども、日本の得意技というか、そういうものが生きる産業領域をやっぱり集中して強化しなきゃならないと。後でお話ししますが、デジカメとか自動車とか部品材料とか産業機械とかですね。
それから、二番目は、やっぱり我々が嫌だって言ったって、世界中がみんなオープン化とか分業化とかやりますので、やっぱりそういう分業化するんだという前提で、先手を取って国際標準を使ってアジアの成長を日本の成長にリンクさせるようなことをしなきゃいけない。ヨーロッパでこれやっていますので。アメリカもこれやっています。
それから、もう一つ、半導体の産業の例にありますように、製造段階で、研究開発体制ももちろん重要ですけれども、それが本当の競争力に寄与するには、製造段階で優遇措置をしないとこれは勝てないと。あるいは、もう工場が海外へ行けばそれはそれで結構なんですけれども、雇用が失われますのでね。
次のページにデジカメの例を書いています。これ、九六年からごく最近までの十五年ぐらいにわたって、要するにデジカメが強烈な成長をしていったという例、このデータですが、黄色で矢印いっぱいありますけれども、実はこのとき日本が主導して全部標準化をしたんですね。ここの辺からずっと市場が広がっていますけれども、実は大部分は海外市場です。つまり、デジカメはほとんど九〇%ぐらいが海外で売っているんですね。だけれども、日本が圧倒的に強いと。どれぐらい強いかが次のページにあります。
これ、右上の方が実はデジカメで、左下がDVDなんです。デジカメは市場ができてから十何年たちますけれども、日本が製造シェアで六割ぐらい、一眼レフは九五%以上です、圧倒的に日本が強いと。しかも、大部分は海外市場です。だから、これは日本の地方で作っても、つまり雇用がどんどん生まれていくわけです、勝てますので。
ところが、DVDの場合には、どんどんオープン化してみんな作れるようになりますので、中国でいっぱい作ります。日本で作ったら絶対負けますので。そうすると、中国で作ると、先ほど榊原先生おっしゃったように、日本に来る、そうするとデフレが起きると、こういうことになります。こういう状況に我々はいて、DVDのようなやつですと日本の雇用に寄与しないと、こういうことになります。
次のページですが、デジカメのような話は実は極めて少ない成功事例でございまして、成功したものを抽象化して言えば、製品が丸ごとすり合わせ型というか、ブラックボックスとか、こういうものでしたら日本の地方工場で製造してもグローバル市場で勝てると。つまり、研究開発投資が日本の雇用に寄与すると、こういうことになります。
ところが、環境・エネルギー分野で間違いなく国際分業が起きると、世界中に二百も三百も標準化団体がありますので。例えば、スマートグリッド、電気自動車、それから省エネ型のインバーターエアコンですら、もう日本で作るよりも中国で、会社の名前言っちゃいけないかもしれませんが。ですから、多くの工場が海外に行かないともうどうしようもないんですね。それはそれでいろんな議論がありますけど、現実的には日本の雇用に貢献するのは限定的であると、こういうことになります。
では、日本が強い強いと言われた蓄電池が実はこれは危ないというデータでして、この黄色で書いた蓄電池、今、右下の方にありますが、約五〇%ぐらいのシェアです。ごく数年、四、五年前までは日本だけしか作れなかった。日本にいっぱい工場があったんですね。今ほとんど駄目でして、これは五〇%、海外の工場も含めてですから、日本の工場は四〇%切っています。こういうものですらこういうことが起きるんです。
ちょっと、あと二、三分時間いただきまして、二十四ページですが、環境・エネルギー関連の産業で要するに重要施策でお金をいっぱいつぎ込むとすると、やっぱり日本の得意技が生きる産業領域を強化、例えばすり合わせブラックボックスと言われるようなやつとか、それから技術伝播が起きるとそういうことが非常に起きやすい問題ですから、政策的にODAを上手に使うとか、いろんなものを使って政策的にコントロールするということをやることが非常に重要じゃないかなと思います。
二番目は、アジアの成長を取り込む、どうやってやるんだろうという話ですけれども、実は携帯電話の例でありますように、ヨーロッパ諸国が見事に取り込んでいます。今日御紹介しませんけれども、パソコンに使われているインテルのプロセッサーがありますけど、あれも実はアジアと連携して初めてあのモデルができ上がるんです。ですから、アジアが活性化すればするほどインテルが利益がいっぱい転がり込むと、そういう構造になっています。そういうための標準化ビジネスモデルとか知財のマネジメントをやらないと駄目だと。これは企業側の問題でございます。
次、お願いします。
三番目は、先ほど半導体の例でありますけれども、やっぱり製造段階で強力な優遇策をやらないと国内に工場はとても持てないということです。経済特区でもつくらないとアジアとイコールフッティングにならないと。こういうことをあえてやる必要はなくて、そういうの任せりゃいいじゃないかという意見もございます。ただ、日本に工場を造って雇用を守るとするとやっぱりこういうことをやらざるを得ないと。
例えば蓄電池で、自動車用の電池でサムソンが、ドイツのボッシュ、世界最大の自動車部品メーカー、これと合弁会社をつくって、韓国の経済特区で電池の工場を造り始めました。これやると、必ず半導体と全く同じ構造ができますね。だから、日本で工場を造ったら、もしサムソン・ボッシュ連合が日本と同じテクノロジーの近いレベルになったら、日本は絶対かなわないということになります。また、これ繰り返されるということになります。
それから、四番目。優遇策ってお金掛かりますので、皆さんの合意が得られないとすれば、一番目というのはもう得意な領域を徹底して守るとか、二番目というのはアジアの成長を標準化ビジネスモデルとか知財を上手に使って上手にリンクするような仕掛けつくるとか、何かこういうこと、これは企業の問題ですけれども。
最後に黄色で書きましたけれども、実はこういうことをやっぱりやるには、我々なかなか気付かないわけでして、世界中のと書いたつもりなのに「に」となりましたが、日本に社会学者はいっぱいいますので、世界からもいっぱい呼んできて、一緒になって欧米とかアジア諸国の競争力とか産業政策をやっぱり調査分析しなきゃ駄目なんじゃないかと思います。というのは、一九八〇年代にアメリカ、ヨーロッパが相当ひどい目に遭って経済が大変になりましたね。あのときの産業政策、実は日本を調査分析することから始まっています。日本でなかなかそういうまとまったことをやっているところないものですから、もし可能ならやっていただきたいなと思います。
これで終わらせていただきます。
簗
簗瀬進#5
○委員長(簗瀬進君) ありがとうございました。大変有益なお話いただきました。
以上で公述人の御意見の陳述は終わりました。
それでは、これより公述人に対する質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で公述人の御意見の陳述は終わりました。
それでは、これより公述人に対する質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
大
大島九州男#6
○大島九州男君 どうも、榊原先生、小川先生、今日はお忙しいところに、我々参議院の予算委員会においでいただきまして、ありがとうございました。
それでは、時間も限られておりますので質問をさせていただきますが、簡潔にお答えをいただければというふうに思っております。
まず最初に、小川先生にお伺いをしたいと思いますけれども、やはり物づくりのグローバル化という、まさに今日いろいろ教えていただいた中で、我々日本の特に中小企業、日本の経済を支える中小企業がこの国際的な競争に勝っていく、そういった部分でいったときに、いろんな国際分業が進んでいって工場がとにかく外国へ出ていくと日本の雇用というのは守れない。まさにそういった危機を迎えている部分でありますけれども、国際的分業がどんどん進んでいき、いろんなグローバル化になったときに、この中小企業の雇用を守り、また日本の経済の発展を守るにはどういう理念を持って進めばいいかという部分について御示唆をいただければと思います。
この発言だけを見る →それでは、時間も限られておりますので質問をさせていただきますが、簡潔にお答えをいただければというふうに思っております。
まず最初に、小川先生にお伺いをしたいと思いますけれども、やはり物づくりのグローバル化という、まさに今日いろいろ教えていただいた中で、我々日本の特に中小企業、日本の経済を支える中小企業がこの国際的な競争に勝っていく、そういった部分でいったときに、いろんな国際分業が進んでいって工場がとにかく外国へ出ていくと日本の雇用というのは守れない。まさにそういった危機を迎えている部分でありますけれども、国際的分業がどんどん進んでいき、いろんなグローバル化になったときに、この中小企業の雇用を守り、また日本の経済の発展を守るにはどういう理念を持って進めばいいかという部分について御示唆をいただければと思います。
小
小川紘一#7
○公述人(小川紘一君) お答え申し上げます。
今までの中小企業は、例えばある大手の自動車とかあるいは電機会社とか、そういうようなものの下請的な存在でずっと育ってきたと思うんですね。ですから、いい物を作ると、完成品メーカーですか、これがそれを使ってくれて海外に持っていってくれたと。ところが、現在はその完成品メーカーが非常に弱体化しているわけですね、それはオープン化とかモジュール化して。そういうことになりますので、今度は部品メーカーもなかなか、親会社というんですか、を頼れなくなってきているということになります。したがって、やっぱり自立していかなきゃいけないわけですね。
ですから、こういうふうに、分業化するんだとかオープン化するんだとかということを前提に、やっぱり自分で自立するようなことをしなきゃいけないと。やっぱりそのためにはいろんな教育をしなきゃならないですよね、世の中こうなっているんだとか、こういうふうにしてやらないと勝てないんだとか。やっぱり部品単体で調達されたんじゃ、もう価格競争ばっかりやらされまして勝てませんので、そういうことをちゃんと認識していただくような仕組みをつくらないと駄目じゃないかなと思います。
この発言だけを見る →今までの中小企業は、例えばある大手の自動車とかあるいは電機会社とか、そういうようなものの下請的な存在でずっと育ってきたと思うんですね。ですから、いい物を作ると、完成品メーカーですか、これがそれを使ってくれて海外に持っていってくれたと。ところが、現在はその完成品メーカーが非常に弱体化しているわけですね、それはオープン化とかモジュール化して。そういうことになりますので、今度は部品メーカーもなかなか、親会社というんですか、を頼れなくなってきているということになります。したがって、やっぱり自立していかなきゃいけないわけですね。
ですから、こういうふうに、分業化するんだとかオープン化するんだとかということを前提に、やっぱり自分で自立するようなことをしなきゃいけないと。やっぱりそのためにはいろんな教育をしなきゃならないですよね、世の中こうなっているんだとか、こういうふうにしてやらないと勝てないんだとか。やっぱり部品単体で調達されたんじゃ、もう価格競争ばっかりやらされまして勝てませんので、そういうことをちゃんと認識していただくような仕組みをつくらないと駄目じゃないかなと思います。
大
大島九州男#8
○大島九州男君 ありがとうございます。
まさに、やはり中小企業の独自な努力というのは当然必要でございます。そういった部分で、我々政府また国もきっちりとそういった指導をさせていただきながら中小企業の発展に努めていきたいというふうに思います。
それでは、榊原先生に御質問をさせていただきますけれども、まず、今日ちょうどバランスシートという、先生お話しいただきました。国債を買っているのは、実質、国民の資産が機関投資家から流れているので、国債に対して憶病になることはないんだというふうな御意見だというふうに思います。
国民の理解なんですけれども、私も中小企業をやっておりまして、バランスシートというと、自分たちの資産と、その流動資産とバランスを見たときに、分かりやすく言うと、人件費の払うようなために借金をするというのは何か将来が見込めないなというような思いがあり、そして設備投資に借金をするというようなことであるならば、ああ、ここからまたお金が生まれてくるのでその借金は有効だという、そういった感覚があるんですね。
そうすると、例えば国が借金をするという部分において、今言う、人件費的に何か消えていくような部分で流れていくようなお金には中小企業の社長や一般の人は何かマイナスなイメージがあって、生産を生んでくれるような、資産になるようなとかいうようなところに対する借金は少し、ああ、これは何か希望が持てるんだというようなイメージがあると思うんですが、先生、そこら辺どのようにお考えになりますか。
この発言だけを見る →まさに、やはり中小企業の独自な努力というのは当然必要でございます。そういった部分で、我々政府また国もきっちりとそういった指導をさせていただきながら中小企業の発展に努めていきたいというふうに思います。
それでは、榊原先生に御質問をさせていただきますけれども、まず、今日ちょうどバランスシートという、先生お話しいただきました。国債を買っているのは、実質、国民の資産が機関投資家から流れているので、国債に対して憶病になることはないんだというふうな御意見だというふうに思います。
国民の理解なんですけれども、私も中小企業をやっておりまして、バランスシートというと、自分たちの資産と、その流動資産とバランスを見たときに、分かりやすく言うと、人件費の払うようなために借金をするというのは何か将来が見込めないなというような思いがあり、そして設備投資に借金をするというようなことであるならば、ああ、ここからまたお金が生まれてくるのでその借金は有効だという、そういった感覚があるんですね。
そうすると、例えば国が借金をするという部分において、今言う、人件費的に何か消えていくような部分で流れていくようなお金には中小企業の社長や一般の人は何かマイナスなイメージがあって、生産を生んでくれるような、資産になるようなとかいうようなところに対する借金は少し、ああ、これは何か希望が持てるんだというようなイメージがあると思うんですが、先生、そこら辺どのようにお考えになりますか。
榊
榊原英資#9
○公述人(榊原英資君) 今おっしゃったことは、このごろは余りそういう言葉は使いませんけれども、赤字国債と建設国債の差だと思いますね。
ですから、おっしゃったように、給与その他に消えていくものは赤字国債であり、道路その他の建設に使うものは建設国債であるというようなことで、財政法には区別はしてあるわけでございますけれども、同じ国債でございますから、このごろ余り区別はしていないんですけれども、おっしゃるように、国民の資産になっていくものであればこれは借金をしてもいいということでございますけれども、逆に言いますと、やっぱり道路やダムやそういうものは造り過ぎたんじゃないか、建設国債を余りに安易に出し過ぎたんじゃないかというところもありますから、やっぱり全体として国債を管理していくという方向の方がいいんではないかと。過去の経験から見ますと、むしろ逆に、建設国債だからということで少し公共事業をやり過ぎたんじゃないかという部分はあるんではないかというふうに思っております。お答えになったかどうか。
この発言だけを見る →ですから、おっしゃったように、給与その他に消えていくものは赤字国債であり、道路その他の建設に使うものは建設国債であるというようなことで、財政法には区別はしてあるわけでございますけれども、同じ国債でございますから、このごろ余り区別はしていないんですけれども、おっしゃるように、国民の資産になっていくものであればこれは借金をしてもいいということでございますけれども、逆に言いますと、やっぱり道路やダムやそういうものは造り過ぎたんじゃないか、建設国債を余りに安易に出し過ぎたんじゃないかというところもありますから、やっぱり全体として国債を管理していくという方向の方がいいんではないかと。過去の経験から見ますと、むしろ逆に、建設国債だからということで少し公共事業をやり過ぎたんじゃないかという部分はあるんではないかというふうに思っております。お答えになったかどうか。
大
大島九州男#10
○大島九州男君 ここが民主党がコンクリートから人へというような部分で、国民に理解をしていただかなきゃならないのは、やはりダムだとか目に見えるものに対する借金という部分、これで日本の経済成長を支えた部分も当然あったと思う。しかし、時代が変化をして、まさにその福祉的な分野、そういったところ、言うならば普通の一般の経営者からすると人件費とかに消えていくものであると。しかし、その人件費に消えていく福祉に出すものが実はお金を生むんだ、それが経済を発展させるんだということの理解を国民の皆さんがされたときには、その今まで赤字国債と言われた国債でも、これは経済が発展し国民が豊かになるんだというイメージを持てるように我々は説明する必要があるんだと思うんですが、そこら辺を先生のお言葉で言うとどういう形でお話をしていただけるんでしょうか。
この発言だけを見る →榊
榊原英資#11
○公述人(榊原英資君) 今おっしゃったことですけれども、まさにこれフランスがやったことでございますけれども、最大の成長戦略というのは人口を増やすことでございますよね。今人口がどんどん減少しているわけでございますけれども、実は、今政府がやっている子ども手当に類するものがフランスには十から十一ございます。いろんな形での育児手当があるわけでございます。そういう育児手当を充実することによってフランスは、出生率が一・四だったのが、この十五年から二十年ぐらいで出生率が二・一まで上がっております。
〔委員長退席、理事平野達男君着席〕
ですから、そういう意味で、おっしゃるように、特に育児とか雇用とかそういうところに政府のお金を流すということは、これは大きな政府にはなりますけれども、逆にそのことによって人口が増えれば経済成長を達成することができるということでございますから、私はやっぱりフランスというのは一つのモデルになるんじゃないかというふうに思っておりまして、日本も子ども手当その他の育児手当はもっと充実して、女性が働きながら育児をできるようにするという形であれば子供が増えるということでございますし、あるいはフランスなんかの例を取りますと、子供が三人以上いるといろんな優遇策があるわけですね。
例えば、子供三人以上持っている家庭は電車賃が安くなるということまであるわけでございまして、ありとあらゆるところで優遇措置があるということでございますから、やっぱりそういう方向に持っていくというのは一つの政策であろうと思いますし、民主党の政策もそういう方向にもう少し強くシフトしていくということが私は望ましいことじゃないかというふうに思っております。日本の出生率が二・〇とか二・一になれば、日本経済にとってこんなうれしいことはないわけでございますから。
この発言だけを見る →〔委員長退席、理事平野達男君着席〕
ですから、そういう意味で、おっしゃるように、特に育児とか雇用とかそういうところに政府のお金を流すということは、これは大きな政府にはなりますけれども、逆にそのことによって人口が増えれば経済成長を達成することができるということでございますから、私はやっぱりフランスというのは一つのモデルになるんじゃないかというふうに思っておりまして、日本も子ども手当その他の育児手当はもっと充実して、女性が働きながら育児をできるようにするという形であれば子供が増えるということでございますし、あるいはフランスなんかの例を取りますと、子供が三人以上いるといろんな優遇策があるわけですね。
例えば、子供三人以上持っている家庭は電車賃が安くなるということまであるわけでございまして、ありとあらゆるところで優遇措置があるということでございますから、やっぱりそういう方向に持っていくというのは一つの政策であろうと思いますし、民主党の政策もそういう方向にもう少し強くシフトしていくということが私は望ましいことじゃないかというふうに思っております。日本の出生率が二・〇とか二・一になれば、日本経済にとってこんなうれしいことはないわけでございますから。
大
大島九州男#12
○大島九州男君 よく民主党の中でも、子ども手当と高校無償化、こういうものについてはそれは経済対策ではないんだと、そういう議論があるんですけど、やはりその子ども手当が将来及ぼすその効果、十年後、二十年後、そういった部分に目を国民の皆さんが向けたときに、やはりそういった効果を感じていただけるのではないかと。
だから、将来的にずっと伸びていく部分に投資をするお金であるんだという認識を国民の皆さんが持ったとき、例えば物を作ると維持費が掛かっていく、例えば箱物を造りましたと、その場では例えば十億のお金を投じて、そこに公共工事で十億を使いましたけれどもと、これをずっと維持費を掛けていって、老朽化して最後はつぶれてしまっていって、無駄になってお金が掛かったと。
ところが、この子ども手当、高校無償化というのは、人を育てる、人口を増やすということによって将来的に、当然十年、二十年後に、子供が大きくなって働いて、年金も支えるし税金も払っていくんだというような部分のイメージがある程度の人は分かっているんだと思うんですけれども、そこら辺の言及が余りなくて、これはもう子ども手当は経済とかそういう対策じゃないんだということだけよく耳に残ってしまって、そうすると、じゃ、ばらまきかというふうに、選挙目当てかと言われちゃうんですけれども、やはり長い将来を見たときにはそういった認識を私は持っているんですけれども、先生の御意見はどうでしょうか。
この発言だけを見る →だから、将来的にずっと伸びていく部分に投資をするお金であるんだという認識を国民の皆さんが持ったとき、例えば物を作ると維持費が掛かっていく、例えば箱物を造りましたと、その場では例えば十億のお金を投じて、そこに公共工事で十億を使いましたけれどもと、これをずっと維持費を掛けていって、老朽化して最後はつぶれてしまっていって、無駄になってお金が掛かったと。
ところが、この子ども手当、高校無償化というのは、人を育てる、人口を増やすということによって将来的に、当然十年、二十年後に、子供が大きくなって働いて、年金も支えるし税金も払っていくんだというような部分のイメージがある程度の人は分かっているんだと思うんですけれども、そこら辺の言及が余りなくて、これはもう子ども手当は経済とかそういう対策じゃないんだということだけよく耳に残ってしまって、そうすると、じゃ、ばらまきかというふうに、選挙目当てかと言われちゃうんですけれども、やはり長い将来を見たときにはそういった認識を私は持っているんですけれども、先生の御意見はどうでしょうか。
榊
榊原英資#13
○公述人(榊原英資君) 私もまさにそういう意識を持っておりまして、高校の例えば授業料の無償化ということでございますけれども、これもフランスの例ですけれども、これは三歳からの、これは幼稚園と日本でいうと保育園の合体したようなものでございますけれども、そこに入れるところから事実上公立はただでございますよね。それから、大学に入るまでこれは授業料ほとんど公立はただということでございますから、やっぱりばらまきじゃなくて社会保障というのを育児とかあるいは教育とかそういうところに拡大するという発想が必要なんじゃないでしょうか。
〔理事平野達男君退席、委員長着席〕
私も六十五超えましたけれども、日本の社会保障というのは老人優遇なんですよね。私なんか年金要らないんですけれどもね。相当年金をいただいているということでございまして、日本の社会保障というのは年金と医療なんですよね。これはむしろ老人を対象とした社会保障ですから、やっぱり若い人たちを対象にした社会保障ということで、育児とか教育とか、そういうところに社会保障の枠を広げていくというのが非常に重要なことでございます。
両方やるということになると確かに大きな政府になりますけれども、やっぱり今は格差が非常に拡大しているわけでございますから、OECD諸国の中で格差が一番大きいのがアメリカ、その次が日本というようなことになっているわけでございますが、やっぱり格差縮小のために、むしろ若い世代に社会福祉ということで、社会保障ということで、そういうネットワークを拡大していくというのが非常に重要ではないかというふうに思っております。
特に教育について、高校の無償化というのは大賛成ですし、それから大学のレベルでも、無償化がもし無理なら、返済しなくてもいい奨学金をつくっていただくとか、今返済しなきゃいけないんですね、返済しなくてもいいような奨学金をつくっていただくとか、ともかく、貧しくても大学教育まですべて公的な資金でできるという社会にしていただきたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →〔理事平野達男君退席、委員長着席〕
私も六十五超えましたけれども、日本の社会保障というのは老人優遇なんですよね。私なんか年金要らないんですけれどもね。相当年金をいただいているということでございまして、日本の社会保障というのは年金と医療なんですよね。これはむしろ老人を対象とした社会保障ですから、やっぱり若い人たちを対象にした社会保障ということで、育児とか教育とか、そういうところに社会保障の枠を広げていくというのが非常に重要なことでございます。
両方やるということになると確かに大きな政府になりますけれども、やっぱり今は格差が非常に拡大しているわけでございますから、OECD諸国の中で格差が一番大きいのがアメリカ、その次が日本というようなことになっているわけでございますが、やっぱり格差縮小のために、むしろ若い世代に社会福祉ということで、社会保障ということで、そういうネットワークを拡大していくというのが非常に重要ではないかというふうに思っております。
特に教育について、高校の無償化というのは大賛成ですし、それから大学のレベルでも、無償化がもし無理なら、返済しなくてもいい奨学金をつくっていただくとか、今返済しなきゃいけないんですね、返済しなくてもいいような奨学金をつくっていただくとか、ともかく、貧しくても大学教育まですべて公的な資金でできるという社会にしていただきたいというふうに思っております。
大
大島九州男#14
○大島九州男君 今先生のお話を聞かせていただくと、欧州型の福祉社会を目指して、そして財政によって福祉を充実をさせて格差を縮小して、貧困を一掃して、子育てとかそういうものに徹底的に力を入れていくと。そのためには財政出動もやむを得ないけれども、景気が回復するまでは消費税とか増税はすべきではないという先生のお考えだというふうに私は認識をしているんですが。
今後、民主党も四年間消費税を上げないと言っておりますが、消費税を上げないでも財政を整えていく、企業が発展していくように国も発展していくんだというイメージを持っていく、その五年、十年先に、じゃ、今何をやるべきかという部分においては、医療だとか教育の分野でこういう規制を改革した方がいいんではないかというような部分のお考えがあると思うんですが、そこのところをお聞かせいただきたいのと、小川先生にも、我々民主党の政策、いろいろ御意見があると思いますが、そういった子育て、子ども手当に対してのお考えと、それと、今後、やはり中小企業や日本の産業が世界と競争していくために規制を緩和するという、そういう一つの部分ではどういうところを緩和したら日本の中小企業は発展するぞというようなことの御示唆をいただければと思います。続けてお願いいたします。
この発言だけを見る →今後、民主党も四年間消費税を上げないと言っておりますが、消費税を上げないでも財政を整えていく、企業が発展していくように国も発展していくんだというイメージを持っていく、その五年、十年先に、じゃ、今何をやるべきかという部分においては、医療だとか教育の分野でこういう規制を改革した方がいいんではないかというような部分のお考えがあると思うんですが、そこのところをお聞かせいただきたいのと、小川先生にも、我々民主党の政策、いろいろ御意見があると思いますが、そういった子育て、子ども手当に対してのお考えと、それと、今後、やはり中小企業や日本の産業が世界と競争していくために規制を緩和するという、そういう一つの部分ではどういうところを緩和したら日本の中小企業は発展するぞというようなことの御示唆をいただければと思います。続けてお願いいたします。
榊
榊原英資#15
○公述人(榊原英資君) 今医療と教育について言及がありましたけれども、私は医療と教育については規制の緩和が非常に重要ではないかと思っております。医療と教育というのは完全な社会主義体制になっているわけでございますね。診療報酬も薬価も国が決めているということでございますけれども、やっぱり日本の医療がある意味で崩壊した一つの原因は、診療報酬を継続的に下げてきたことだと思うんですね。やっと診療報酬がちょっと上がるようになりましたけれども。そういうことでございますので、医療に関する規制、厚生労働省の規制をかなり緩めていくことが私は必要ではないかと。
例えば、混合医療の導入というのは非常に重要だと思っております。すべて健康保険でカバーできるか、あるいは完全な自由診療かという、今二本立てになっちゃっているわけでございますが、健康保険を使いつつ、ある程度以上のところは自費でやると、そういうことであれば健康保険の赤字解消の対策にもなりますので、混合診療の導入等によって医療を自由化するということが非常に必要ではないかと。
それから、教育についても私は自由化支持でございまして、塾を学校にしろと言っているんですけれども。要するに、学校の設立基準が相当厳しいわけですね。むしろ、設立基準は緩めて、あるいはもう届出制にして、できた後で監督するということをやったらどうかと。
実は、一九九〇年代に私、大蔵省、今の財務省にいたときに金融の自由化をやりまして、そのとき証券会社を許認可制から届出制に変えたんですね。変えた後で、もちろん金融庁が監督していますから不祥事は起こっておりません、基本的に起こっておりませんけれども、許認可制から届出制に変えることによってインターネット証券会社が出てきたというようなことで、相当のイノベーションが可能になったということでございますから、やっぱり学校についてももう少し自由に学校が設立できると。
例えば、インターナショナルスクールが学校になってもいいんじゃないかと。あるいは、いろんな塾が学校になってもいいんじゃないかと。私も慶応にいたことがございますが、慶応は元々塾でございますから、そういうことで、いろんな形の塾がもう少し自由に教育を展開できるということが必要じゃないかと。文科省の規制が非常に強過ぎるというふうに思っておりまして、明治時代はそれが必要だったと思うんですね。明治時代はそれが必要だったんですけど、やっぱり教育というのはこれから分権していく、規制の緩和をしていくということが重要ではないかというふうに思っております。
この発言だけを見る →例えば、混合医療の導入というのは非常に重要だと思っております。すべて健康保険でカバーできるか、あるいは完全な自由診療かという、今二本立てになっちゃっているわけでございますが、健康保険を使いつつ、ある程度以上のところは自費でやると、そういうことであれば健康保険の赤字解消の対策にもなりますので、混合診療の導入等によって医療を自由化するということが非常に必要ではないかと。
それから、教育についても私は自由化支持でございまして、塾を学校にしろと言っているんですけれども。要するに、学校の設立基準が相当厳しいわけですね。むしろ、設立基準は緩めて、あるいはもう届出制にして、できた後で監督するということをやったらどうかと。
実は、一九九〇年代に私、大蔵省、今の財務省にいたときに金融の自由化をやりまして、そのとき証券会社を許認可制から届出制に変えたんですね。変えた後で、もちろん金融庁が監督していますから不祥事は起こっておりません、基本的に起こっておりませんけれども、許認可制から届出制に変えることによってインターネット証券会社が出てきたというようなことで、相当のイノベーションが可能になったということでございますから、やっぱり学校についてももう少し自由に学校が設立できると。
例えば、インターナショナルスクールが学校になってもいいんじゃないかと。あるいは、いろんな塾が学校になってもいいんじゃないかと。私も慶応にいたことがございますが、慶応は元々塾でございますから、そういうことで、いろんな形の塾がもう少し自由に教育を展開できるということが必要じゃないかと。文科省の規制が非常に強過ぎるというふうに思っておりまして、明治時代はそれが必要だったと思うんですね。明治時代はそれが必要だったんですけど、やっぱり教育というのはこれから分権していく、規制の緩和をしていくということが重要ではないかというふうに思っております。
小
小川紘一#16
○公述人(小川紘一君) 子育てに関しては先ほどの榊原公述人と全く同じ意見でございますので省略させていただきますが、中小企業、先ほどの御質問にありましたように、グローバルあるいはアジアの世界、日本からそっちへ出ていくためにいろんな施策を政府はやらなきゃいけないと思うんですが、サポートをですね。ただ、私どもが年に何回もアジアへ行っていて見ることは二つございます。
一つは、インドへ行っても、中国へ行っても、ベトナムへ行っても、フィリピンでも、日本の製造文化というんですか、物づくり文化に対するすごい尊敬の念ですね。これは、日本が恐らく戦後最も普及させた日本の文化じゃないかと思われますね。どこへ行ってもカイゼンとか5Sとか、どこにもございます、ローマ字でもちろん書いてありますね。これはすごいことだなと。そういう文化と中小企業の方がちゃんとリンクするような仕組みをやっぱりいろいろ産官学で一体となって進めることが非常に重要じゃないかなと。つまり、日本の中小企業の方が持っている製造文化、これがそのまま向こうで通用する、むしろ尊敬の念を持って迎えられる場がいっぱいございます。これが一点ですね。
二点目は、いろんな方の相談を受けてお聞きして分かったことですけれども、そういう方が、日本の企業が例えばインドとかに行きますね。そうすると、いろんな規制がございますよね、国の。それは、よく見るとやっぱりヨーロッパが作った規制とか、中国なんかへ行きましてもEUの人たちのルールなんですね。そういうルールが国際的な標準の形で実は事前にもう規制ができていると。そういう規制に従わないと物が売れない、売れないといいますか、あるいは一緒のアライアンスを組めないと、こういうことが実は至るところにございます。これはいろんな方にインタビューすればお分かりになると思います。
そういうことを、それを、従うのをサポートするのも重要ですけれども、やっぱり中小企業の方はなかなかそういうことが御自分でできませんので、サポートする、政府の機関でやるか、あるいはやっぱり一番いいのは日本の製造文化を一つのルールにして、そしてその上でスムーズに中小企業の人が市場に出ていけるような、こういうような仕組みをつくったらベストだなというふうに思います。
この発言だけを見る →一つは、インドへ行っても、中国へ行っても、ベトナムへ行っても、フィリピンでも、日本の製造文化というんですか、物づくり文化に対するすごい尊敬の念ですね。これは、日本が恐らく戦後最も普及させた日本の文化じゃないかと思われますね。どこへ行ってもカイゼンとか5Sとか、どこにもございます、ローマ字でもちろん書いてありますね。これはすごいことだなと。そういう文化と中小企業の方がちゃんとリンクするような仕組みをやっぱりいろいろ産官学で一体となって進めることが非常に重要じゃないかなと。つまり、日本の中小企業の方が持っている製造文化、これがそのまま向こうで通用する、むしろ尊敬の念を持って迎えられる場がいっぱいございます。これが一点ですね。
二点目は、いろんな方の相談を受けてお聞きして分かったことですけれども、そういう方が、日本の企業が例えばインドとかに行きますね。そうすると、いろんな規制がございますよね、国の。それは、よく見るとやっぱりヨーロッパが作った規制とか、中国なんかへ行きましてもEUの人たちのルールなんですね。そういうルールが国際的な標準の形で実は事前にもう規制ができていると。そういう規制に従わないと物が売れない、売れないといいますか、あるいは一緒のアライアンスを組めないと、こういうことが実は至るところにございます。これはいろんな方にインタビューすればお分かりになると思います。
そういうことを、それを、従うのをサポートするのも重要ですけれども、やっぱり中小企業の方はなかなかそういうことが御自分でできませんので、サポートする、政府の機関でやるか、あるいはやっぱり一番いいのは日本の製造文化を一つのルールにして、そしてその上でスムーズに中小企業の人が市場に出ていけるような、こういうような仕組みをつくったらベストだなというふうに思います。
大
大島九州男#17
○大島九州男君 小川先生に今おっしゃっていただいた、うちの父は鉄工所をやっていまして、製缶業という、本当、職人技なんですが、やはりそれでしかできない部分というのがあるんですね。そういった外国にその職人さんが行って指導をする、そしてまたそういった交流をすることによって日本の物づくりの伝統文化を広めていくというのも一つですし、そういう部分での国際交流をしていくということは非常に僕は大切なことだなというふうに思っておりますので、我々もそこら辺もっと研究していろいろ頑張っていきたいというふうに思っておりますので、是非御協力をいただければと思います。
榊原先生がおっしゃっていただきました、我々、実は鳩山政権が統合医療を推進するというようなことで明確に方針を打ち出しておりますが、やはり診療報酬の改善をする、医療費を下げるといったときには、混合医療や予防と未病という部分で今までの西洋医学に頼らない日本の伝統医学、そういったものを活用していくということがまさに必要だというふうに思っておりまして、そういったことを進めていく中でしっかりと今後の日本を支えていくということが大切なんだなということを改めて感じさせていただきましたし、教育の分野においては、やはり塾が学校をつくれるようにするというのは大変塾人にとっても有り難いことでございまして、私個人は塾の先生でございまして、そういった部分でいきますと、教育の部分にそういう民間活力を使うと。まさに昔で言うならば、昔は寺子屋から始まったわけですから、寺子屋が発展をしていくという部分での教育の姿勢というもののまさに原点に返れればというふうに感じております。
本当は私、もうちょっと時間があるんですけれども、全部の都合上でこの五分で終わりますので。今日は大変いろいろいいお勉強をさせていただきました。実はもっともっとお聞きしたいことはたくさんあるんですけれども、委員会の都合上、ここで質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →榊原先生がおっしゃっていただきました、我々、実は鳩山政権が統合医療を推進するというようなことで明確に方針を打ち出しておりますが、やはり診療報酬の改善をする、医療費を下げるといったときには、混合医療や予防と未病という部分で今までの西洋医学に頼らない日本の伝統医学、そういったものを活用していくということがまさに必要だというふうに思っておりまして、そういったことを進めていく中でしっかりと今後の日本を支えていくということが大切なんだなということを改めて感じさせていただきましたし、教育の分野においては、やはり塾が学校をつくれるようにするというのは大変塾人にとっても有り難いことでございまして、私個人は塾の先生でございまして、そういった部分でいきますと、教育の部分にそういう民間活力を使うと。まさに昔で言うならば、昔は寺子屋から始まったわけですから、寺子屋が発展をしていくという部分での教育の姿勢というもののまさに原点に返れればというふうに感じております。
本当は私、もうちょっと時間があるんですけれども、全部の都合上でこの五分で終わりますので。今日は大変いろいろいいお勉強をさせていただきました。実はもっともっとお聞きしたいことはたくさんあるんですけれども、委員会の都合上、ここで質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
荒
荒井広幸#18
○荒井広幸君 自由民主党・改革クラブの荒井でございます。今日はありがとうございます。大変勉強になって聞いておりました。
榊原参考人には、ちょっと国債のことで、私は提案をしておるものですから、小川参考人に聞いている間お考えいただきたいんですが。
これは、国債、四、五年はもったとしても、今後やっぱり非常に不安がある。これは二〇一二年の大量退職という、こういうこともありますと、預貯金を取り崩しながら今食べているというのが現状でもございますし、預金が先ほどのように減っております。そうすると、国債に、一・三なんですが、先生、二%まで大丈夫だと。アメリカは今三パーでございますけれども。私は、志ある方に国債をもっと開放したら、買ってもらったらいいだろうと、こう思っているんです。利回りが低くても目的を付けることによって、ある目的のために賛同する人は利回りが低くても買ってもらう。これで三つの類型を言っておりまして、後日の予算委員会でもまた財務省とやり取りするんですが、私、五年間言って一顧だにされていない問題なんです。
一つは、目的を立てて、例えば環境や福祉、こういったところに対して買う場合に三つ考えているんです。無利子・相続非課税です、無利子・相続非課税。それからもう一つは、低利国債です、目的に対して低利国債、利回りは低いけれども。次は自立国債というやつなんですが、これなかなか新しい概念でございまして、償還財源をつくるというものでございます。これは東大の小宮山先生が言っておられて、ESCO事業みたいなものです、小川先生。後でもうかったら返せるというやつで、まず日本が、政府が二兆円ぐらい金つくれと、それは環境目的に使うんだと。環境で、前倒しして環境対策やって、例えば電器をLEDにしたら電気料金下がりますから、下がった分確実に家庭から回収して、二兆円は返せるという償還確実なものを言っている考えなんです。これ、産業界でいうとESCOというやり方などで非常に近いんです。
こういうような無利子・相続非課税、低利国債、自立国債、こうした目的国債というものを私は国債革命として、赤字とそれから建設国債とそしてもう一つこうしたものを立てていくということによって財政健全化に寄与していくし、志のある方が資金を提供していただけるようになると、こういうことを考えているんです。
これが私が、郵政民営化ではできない、いわゆる民営化に反対した話でございまして、脱民営化の思想と言ってもいいんですが、そういう回転に郵政というのは、いわゆるユヌス博士ではありませんが、グラミン銀行的な思想も入れながら、そういった国債を売っていく機関でもいい、機関的投資家として買うというやり方でもいい、こういったことを提案しているんで、榊原先生に後ほどお聞かせいただきたいと思うんです。
小川参考人にですけれども、私は、先ほどお話があったように、ODAをもっと活用しながら、トータルとして日本がやはり世界に理解され、また進出できる機会をつくっていけと、こういうことでございました。
インドに昨今参りましたら、非常に韓国の方も中国の方も頑張っていらっしゃいます。どうしてだといったら、日本が、インドが国境紛争やったときに、全部引き揚げちゃって、そのときに残った企業が韓国を含めてあって、そのときに白物取られてしまったんだというようなこともあったんです。
私は、こういうところは外交戦略上二枚舌があっていいんだろうというふうに思いますけれども、何か国際競争、国際紛争やら国連で決めますと、守らなければならないんですけれども、脈々と築き上げてきたものを一時モラトリアムするというかやめてしまって、その間隙を縫って進出されるというようなことが製造業に非常に多いと思っているんです。
こういう弊害も、外交として日本はどのような、先ほどのオープンであり標準化ということでございますけれども、どういう外交の在り方がいいのかというところを御指摘いただければと思います。
この発言だけを見る →榊原参考人には、ちょっと国債のことで、私は提案をしておるものですから、小川参考人に聞いている間お考えいただきたいんですが。
これは、国債、四、五年はもったとしても、今後やっぱり非常に不安がある。これは二〇一二年の大量退職という、こういうこともありますと、預貯金を取り崩しながら今食べているというのが現状でもございますし、預金が先ほどのように減っております。そうすると、国債に、一・三なんですが、先生、二%まで大丈夫だと。アメリカは今三パーでございますけれども。私は、志ある方に国債をもっと開放したら、買ってもらったらいいだろうと、こう思っているんです。利回りが低くても目的を付けることによって、ある目的のために賛同する人は利回りが低くても買ってもらう。これで三つの類型を言っておりまして、後日の予算委員会でもまた財務省とやり取りするんですが、私、五年間言って一顧だにされていない問題なんです。
一つは、目的を立てて、例えば環境や福祉、こういったところに対して買う場合に三つ考えているんです。無利子・相続非課税です、無利子・相続非課税。それからもう一つは、低利国債です、目的に対して低利国債、利回りは低いけれども。次は自立国債というやつなんですが、これなかなか新しい概念でございまして、償還財源をつくるというものでございます。これは東大の小宮山先生が言っておられて、ESCO事業みたいなものです、小川先生。後でもうかったら返せるというやつで、まず日本が、政府が二兆円ぐらい金つくれと、それは環境目的に使うんだと。環境で、前倒しして環境対策やって、例えば電器をLEDにしたら電気料金下がりますから、下がった分確実に家庭から回収して、二兆円は返せるという償還確実なものを言っている考えなんです。これ、産業界でいうとESCOというやり方などで非常に近いんです。
こういうような無利子・相続非課税、低利国債、自立国債、こうした目的国債というものを私は国債革命として、赤字とそれから建設国債とそしてもう一つこうしたものを立てていくということによって財政健全化に寄与していくし、志のある方が資金を提供していただけるようになると、こういうことを考えているんです。
これが私が、郵政民営化ではできない、いわゆる民営化に反対した話でございまして、脱民営化の思想と言ってもいいんですが、そういう回転に郵政というのは、いわゆるユヌス博士ではありませんが、グラミン銀行的な思想も入れながら、そういった国債を売っていく機関でもいい、機関的投資家として買うというやり方でもいい、こういったことを提案しているんで、榊原先生に後ほどお聞かせいただきたいと思うんです。
小川参考人にですけれども、私は、先ほどお話があったように、ODAをもっと活用しながら、トータルとして日本がやはり世界に理解され、また進出できる機会をつくっていけと、こういうことでございました。
インドに昨今参りましたら、非常に韓国の方も中国の方も頑張っていらっしゃいます。どうしてだといったら、日本が、インドが国境紛争やったときに、全部引き揚げちゃって、そのときに残った企業が韓国を含めてあって、そのときに白物取られてしまったんだというようなこともあったんです。
私は、こういうところは外交戦略上二枚舌があっていいんだろうというふうに思いますけれども、何か国際競争、国際紛争やら国連で決めますと、守らなければならないんですけれども、脈々と築き上げてきたものを一時モラトリアムするというかやめてしまって、その間隙を縫って進出されるというようなことが製造業に非常に多いと思っているんです。
こういう弊害も、外交として日本はどのような、先ほどのオープンであり標準化ということでございますけれども、どういう外交の在り方がいいのかというところを御指摘いただければと思います。
小
小川紘一#19
○公述人(小川紘一君) ちょっと私そっちの方の専門じゃない、外交が専門じゃないんで私が感じたことを申しますと、今おっしゃったように、インドの例でございますけれども、確かに一九八〇年代に日本の家電メーカーは一緒になって参入いたしました。しかし、なかなか市場ができないうちに今おっしゃった理由で帰ってまいりましたですね。九一年にもう一回インドが自由化して、九二年ごろから韓国がどんどん入っていったわけですが、そのとき日本が入れなかった。先ほど榊原公述人とそんな話をしていたんですが、そういう経緯がございました。
ただ、いや、それは表に出てきた現象でございますが、インドにいる日本の企業を、電機メーカーをずっと訪問して、韓国も訪問して分かることは、日本はインドを低コスト製造拠点として位置付けていると。したがって、インドの日本企業の、例えばパナソニックでもソニーでもいいんですけれども、トップは工場長なんですね。例えばこの間までブラジルの工場の長だった人、そういう人ばっかりでございます。つまり、インドを、先ほどおっしゃったような、何かアライアンスを組んで一緒に市場をつくっていくような、そういう人が行っていないということですね。
じゃ、韓国はどうかといいますと、これはマーケティングの専門家、販売の人がトップになって行っています。この差は強烈でございますね。もう一つは、やっぱりそういう人たちを韓国なら韓国は、あるいは企業は企業を長期にわたって育成している。最初から海外に市場をつくるということを前提でビジネスしているというせいもあるかもしれませんけれども、この違いは明快でございまして、先ほど来申しましたけれども、やっぱり自分たちが分業型のどの部分を担ってどの部分をパートナーと組むかとか、こういうことを前提のビジネスを当たり前のようにやっていると、この差が非常に大きいような気がいたします。
これがお答えになっているかどうか分かりませんけれども、この違いは変えていかないといけないということですね。
この発言だけを見る →ただ、いや、それは表に出てきた現象でございますが、インドにいる日本の企業を、電機メーカーをずっと訪問して、韓国も訪問して分かることは、日本はインドを低コスト製造拠点として位置付けていると。したがって、インドの日本企業の、例えばパナソニックでもソニーでもいいんですけれども、トップは工場長なんですね。例えばこの間までブラジルの工場の長だった人、そういう人ばっかりでございます。つまり、インドを、先ほどおっしゃったような、何かアライアンスを組んで一緒に市場をつくっていくような、そういう人が行っていないということですね。
じゃ、韓国はどうかといいますと、これはマーケティングの専門家、販売の人がトップになって行っています。この差は強烈でございますね。もう一つは、やっぱりそういう人たちを韓国なら韓国は、あるいは企業は企業を長期にわたって育成している。最初から海外に市場をつくるということを前提でビジネスしているというせいもあるかもしれませんけれども、この違いは明快でございまして、先ほど来申しましたけれども、やっぱり自分たちが分業型のどの部分を担ってどの部分をパートナーと組むかとか、こういうことを前提のビジネスを当たり前のようにやっていると、この差が非常に大きいような気がいたします。
これがお答えになっているかどうか分かりませんけれども、この違いは変えていかないといけないということですね。
荒
荒井広幸#20
○荒井広幸君 大変得心がいくんですが。
そういう意味で、日本外交というのは相変わらず大使という方々は職業大使が多いんです。この辺の時代感覚、どうでございましょうか、あるいは国際感覚は。
この発言だけを見る →そういう意味で、日本外交というのは相変わらず大使という方々は職業大使が多いんです。この辺の時代感覚、どうでございましょうか、あるいは国際感覚は。
小
小川紘一#21
○公述人(小川紘一君) 先ほど来申しましたように、私は外交のことはほとんど勉強したことがございませんので、川口委員の方が、お聞きになったら。
ただ、一般論として、でも今の外交官はかなり変わってきたというふうに聞いております。日本の産業をサポートしていくような態度にかなり変わったというふうに間接的に聞いております。
その程度でございますので、御勘弁いただけないでしょうか。
この発言だけを見る →ただ、一般論として、でも今の外交官はかなり変わってきたというふうに聞いております。日本の産業をサポートしていくような態度にかなり変わったというふうに間接的に聞いております。
その程度でございますので、御勘弁いただけないでしょうか。
荒
荒井広幸#22
○荒井広幸君 ちなみに、日本の外交官は認証官なんですね。特命全権は認証官になります。これは陛下の認証といいますか、国家代表と、こういうことをいただくんですけれども、国会同意人事ではありません、これ。私は、国会同意人事にして、少なくとも、好き嫌いではなくて、どのように我が国の国民益の紐帯としての国益を守っていくかという、その基本的な姿勢ぐらいは聞かないと、国家代表になっているんですよ、これを私は、公聴会で少なくとも見識ぐらいは聞くべきだと、こういう法改正も提案したことがございました。
そういうふうなことになってきますと、どうやら日本全体としての取組が弱いということが御指摘の中にあったんだろうというふうに思います。
じゃ、私はどういう形で再構築していくかというと、環境を考えております。
これはどなたも言われることなんですが、実は環境の場合でございますと、私は、一つは公害に対する技術、これはベトナムで原子力発電失敗しましたけれども、二期目頑張っているようですけれども、二つ公害というのはあると。一つは、実は産業による、日本の水俣含めて。それから二つ目は何だと。戦争です。枯れ葉剤で今も五百万人の方々に医療給付しているんです。これが大変重いんです、ベトナムというのは。だからもう、四日市にも水俣にも行ったと。だから技術で価値が、値段が多少高くても公害出さないものを我々は選びたいんだという気持ちがありながら、やっぱり手が届かない、当面はやっぱり貧困格差からの脱却なんですね。
そういうところに私は先ほどの先生のODAの活用、戦略的活用というのは非常にぴんとくるんですけれども、そういう意味で私は、環境という視点から価値観を世界に変えさせる。一つは公害です。二つ目は省資源ですから、いわゆるリデュースといいますか、いかにマテリアルフロー的なものを、コスト会計なんか今ISOに日本が提案しているわけですけれども、資源を大切にしていくかという、そのプラントだけじゃなくて、運用管理能力まで全部売っちゃうと。そして職場に入ってもらい、それを勉強してもらい、そしてそれが地元の雇用につながり、日本の製品をまた買っていただく中国、インドのボリュームゾーンになってくると、こういう私は循環なんだろうというふうに思っています。
そして最後は、三番目は、CO2をいかに低減していくか、こういうことだと思うんですが、今までいろんな分野で御研究されていると思うんですが、この環境というものをもし一つの先ほどの問題意識の中に組み込むとすると、どういう環境で展望が開けるのか、あるいはどのように環境を組み込んでいったらいいのかを小川参考人に聞きたいと思います。
この発言だけを見る →そういうふうなことになってきますと、どうやら日本全体としての取組が弱いということが御指摘の中にあったんだろうというふうに思います。
じゃ、私はどういう形で再構築していくかというと、環境を考えております。
これはどなたも言われることなんですが、実は環境の場合でございますと、私は、一つは公害に対する技術、これはベトナムで原子力発電失敗しましたけれども、二期目頑張っているようですけれども、二つ公害というのはあると。一つは、実は産業による、日本の水俣含めて。それから二つ目は何だと。戦争です。枯れ葉剤で今も五百万人の方々に医療給付しているんです。これが大変重いんです、ベトナムというのは。だからもう、四日市にも水俣にも行ったと。だから技術で価値が、値段が多少高くても公害出さないものを我々は選びたいんだという気持ちがありながら、やっぱり手が届かない、当面はやっぱり貧困格差からの脱却なんですね。
そういうところに私は先ほどの先生のODAの活用、戦略的活用というのは非常にぴんとくるんですけれども、そういう意味で私は、環境という視点から価値観を世界に変えさせる。一つは公害です。二つ目は省資源ですから、いわゆるリデュースといいますか、いかにマテリアルフロー的なものを、コスト会計なんか今ISOに日本が提案しているわけですけれども、資源を大切にしていくかという、そのプラントだけじゃなくて、運用管理能力まで全部売っちゃうと。そして職場に入ってもらい、それを勉強してもらい、そしてそれが地元の雇用につながり、日本の製品をまた買っていただく中国、インドのボリュームゾーンになってくると、こういう私は循環なんだろうというふうに思っています。
そして最後は、三番目は、CO2をいかに低減していくか、こういうことだと思うんですが、今までいろんな分野で御研究されていると思うんですが、この環境というものをもし一つの先ほどの問題意識の中に組み込むとすると、どういう環境で展望が開けるのか、あるいはどのように環境を組み込んでいったらいいのかを小川参考人に聞きたいと思います。
小
小川紘一#23
○公述人(小川紘一君) 余り詳しい調査をしたことはないんですが、私が身近な調査と、あるいは私どもの仲間が調査した結果の話をお話し申しますと、二つあると思うんですね。
例えば、今ベトナムの例をお話ししました。先ほどはインドの例をお話ししました。余りいい表現ではないかもしれませんが、いわゆる先進技術の蓄積が非常に少ない国はなかなかトータルの技術の体系を持っておりませんので、それを一からやることは大変でございますね。ですから、要するにそういう基礎、人材育成とか長期の技術育成をしなくても技術導入ができるような、こういう仕組みをつくらなきゃいけないということですね。このためには、いわゆる日本の得意なものを、ターンキーソリューションと我々言いますけれども、自動車にかぎ置いてぱっとやると自動車がエンジン掛かりますね。ターンキーですね。要するに、何も中を知らなくてもそれ自身でその国が産業を興せるような、こういう仕組みをつくるということが極めて重要ですね。
こういうものでやったのは、実は先ほど言った携帯電話の例も全く同じでございまして、詳しいことを中も知らなくたって携帯電話を作れるような仕組みをやっぱりいろいろ提供するわけですね。アメリカのいろんなエレクトロニクス産業も全く同じ構造でございます。これによって技術蓄積がない、あるいは人材教育しなくてもすぐに産業を興せる。ヨーロッパ、アメリカが同時にハッピーになっていくわけですね。
こういうことをODAの力を使ってターンキーソリューションのような形で提供していると。これは、一つは、要するに部品材料技術、日本が得意とする部品とか材料とか、こういうもので一つありましょう。もう一つは、今御指摘のように、電力と環境エネルギーの問題がございますね。例えば日本の電力システムというのは世界に冠たる安全、安心オペレーションですね。今スマートグリッドでどこの国もそういうことをやらないと産業を誘致できません。
例えば、この間インドへ行きますと、二時間置きぐらいにぱっぱっと電気が止まるんですね。そうしますと、要するにいろんな半導体装置が全く使えないわけでして、自前の発電機を持たなきゃいけないですね。ところが、日本はその安全、安心のための強烈なオペレーションのノウハウがあります。これがすべて電力制御システムのコントローラーというソフトウエアにみんなノウハウが入っているんですね。このノウハウをベトナムの人、中国の人、インドの人は知る必要はありませんけれども、こうやれば電力が安定するんだというターンキーでやりますと、それを使ってインフラが整われていくと。そうして普及していくと、実は日本の電力のそういうシステムの人もハッピーになっていくと、こういう構造ですね。こういう構造を仕組みとしてやる、その中の一部としてはODAを使うことは十分可能性があるんではないかというふうに思います。
この発言だけを見る →例えば、今ベトナムの例をお話ししました。先ほどはインドの例をお話ししました。余りいい表現ではないかもしれませんが、いわゆる先進技術の蓄積が非常に少ない国はなかなかトータルの技術の体系を持っておりませんので、それを一からやることは大変でございますね。ですから、要するにそういう基礎、人材育成とか長期の技術育成をしなくても技術導入ができるような、こういう仕組みをつくらなきゃいけないということですね。このためには、いわゆる日本の得意なものを、ターンキーソリューションと我々言いますけれども、自動車にかぎ置いてぱっとやると自動車がエンジン掛かりますね。ターンキーですね。要するに、何も中を知らなくてもそれ自身でその国が産業を興せるような、こういう仕組みをつくるということが極めて重要ですね。
こういうものでやったのは、実は先ほど言った携帯電話の例も全く同じでございまして、詳しいことを中も知らなくたって携帯電話を作れるような仕組みをやっぱりいろいろ提供するわけですね。アメリカのいろんなエレクトロニクス産業も全く同じ構造でございます。これによって技術蓄積がない、あるいは人材教育しなくてもすぐに産業を興せる。ヨーロッパ、アメリカが同時にハッピーになっていくわけですね。
こういうことをODAの力を使ってターンキーソリューションのような形で提供していると。これは、一つは、要するに部品材料技術、日本が得意とする部品とか材料とか、こういうもので一つありましょう。もう一つは、今御指摘のように、電力と環境エネルギーの問題がございますね。例えば日本の電力システムというのは世界に冠たる安全、安心オペレーションですね。今スマートグリッドでどこの国もそういうことをやらないと産業を誘致できません。
例えば、この間インドへ行きますと、二時間置きぐらいにぱっぱっと電気が止まるんですね。そうしますと、要するにいろんな半導体装置が全く使えないわけでして、自前の発電機を持たなきゃいけないですね。ところが、日本はその安全、安心のための強烈なオペレーションのノウハウがあります。これがすべて電力制御システムのコントローラーというソフトウエアにみんなノウハウが入っているんですね。このノウハウをベトナムの人、中国の人、インドの人は知る必要はありませんけれども、こうやれば電力が安定するんだというターンキーでやりますと、それを使ってインフラが整われていくと。そうして普及していくと、実は日本の電力のそういうシステムの人もハッピーになっていくと、こういう構造ですね。こういう構造を仕組みとしてやる、その中の一部としてはODAを使うことは十分可能性があるんではないかというふうに思います。
荒
荒井広幸#24
○荒井広幸君 ありがとうございました。
それでは、榊原先生、いかがでございましょう。その国債に、先ほどの子育て支援に十ものバリエーションがあるように、もう国債革命という感じですよ。財務省、本当に頭固くて、五年間やっておりますが、どうぞお願いいたします。
この発言だけを見る →それでは、榊原先生、いかがでございましょう。その国債に、先ほどの子育て支援に十ものバリエーションがあるように、もう国債革命という感じですよ。財務省、本当に頭固くて、五年間やっておりますが、どうぞお願いいたします。
榊
榊原英資#25
○公述人(榊原英資君) 相続税非課税あるいは環境というものの特定目的を持った国債の発行ということでございますけれども、非常に面白い考え方だと思いますけれども、恐らく財務省が興味を示さない理由は国債の消化に全く今のところ問題がないと。先ほども言いましたけれども、一・三%、一・四%で機関投資家が幾らでも買ってくれるという状況ですから、何か特別な国債を作るということに対するメリットを今のところは全く感じていないということが一つですね。
それからもう一つは、特に財務省は特定財源を嫌いますから、特定財源というと大体各省が勝手に使うというイメージがありまして、空港整備特別会計なんてその典型でございますけれども、どんどんどんどん空港を造っちゃったというようなことがありましたんで、特定財源化するということ、特に国債について特定財源化するということに対して拒否反応があるんだと思うんですね。
その二つで今までは興味を示されなかったんだと思いますけれども、国債の消化が困難になってきたとき、これがいつ来るのかは分かりませんけれども、五年先、十年先に国債の消化が困難になってきたとき、そういうときは荒井先生のアイデアが生きてくるんじゃないかというふうに思っております。
この発言だけを見る →それからもう一つは、特に財務省は特定財源を嫌いますから、特定財源というと大体各省が勝手に使うというイメージがありまして、空港整備特別会計なんてその典型でございますけれども、どんどんどんどん空港を造っちゃったというようなことがありましたんで、特定財源化するということ、特に国債について特定財源化するということに対して拒否反応があるんだと思うんですね。
その二つで今までは興味を示されなかったんだと思いますけれども、国債の消化が困難になってきたとき、これがいつ来るのかは分かりませんけれども、五年先、十年先に国債の消化が困難になってきたとき、そういうときは荒井先生のアイデアが生きてくるんじゃないかというふうに思っております。
荒
荒井広幸#26
○荒井広幸君 大変うれしく有り難く思っております。
先生と初めてお会いしたのはもう十何年前ですけれども、竹村健一先生と勉強会で安倍先生やらと御指導いただいたんですが、その後の御活躍も拝見しておるわけですが、私も、なるほど社会保障が企業型でやっておったけれども、家庭でもなかなか少子化で親を面倒見れない、そういう事情もあると。国がシフトする、これは自民党時代もかなりやってきたところであります。
それで、意外にこの委員会でも余り出ないんですが、少子化社会対策基本法というのをこれは超党派で作りました、民主党も入って、二百五十人の皆さんが入っていらっしゃって。それで、その少子化社会対策基本法というのには革命的なことが一つありまして、法律には夢というものが今までございませんでした。ところが、これ、夢という言葉を入れた初めての法律というんで、これも革命的だなというふうに思いましたけれども。
そういう中で、子育て支援ということも必要なんですが、子育ちという分野を忘れて子育てをすると非常に有為な人材は育たないのではないかと、こういう話があったんです。
これはどういうことかというと、子育てというのは親に対するというものが専らの概念になります、この場合。子育ちというのは子供の立場を考えるということでございます。これは少子化あるいは子育ての世界では当たり前に言われている言葉でございまして、子育ちに対してどう我々社会が全員で協力するかというと、何か今、お金目でどんどんどんどん話が出てきておりますが、結果的に本当にその子供は幸せなのかねと。三つ子の魂百までもの議論もこれはいっぱいありました。保育というのが本当に要るのか、育児休業で三歳から五歳までずっとどちらかがいたらいいんじゃないか、いろんなことがありました。まあこれも個人の価値観に基づくものもたくさんありますから難しいんですが。
そこで、長くなりましたけれども、子育ちという考え方でいきますと、私は、アメリカの五二九プランというのがあるようでございます。これは、親プラスだれでも、例えば荒井という人間に投資を預金するんです。その預金、非課税なんです。そのお金をもらいまして子供は大学に行って卒業していくという仕掛けなんです。
こういう発想が我々非常に少ないなというような感じがするんです。昔は企業では、みんな集団就職で福島から我々の先輩が行ったらば、学校に通わせてもらった。もし国が企業に代わってというか、できなくなった分を福祉の方に、榊原先生、行くとするならば、もう少し子供の立場、自分の選択、そういうものを反映して、与えられたお金を自分が、この場合は大学ということなんですけれども、使っていける、そういうものを残してやるということに、国が環境をつくって、周辺の人たちがそれに税の優遇を受けながら協力してやると。こういう作りというのは必要じゃないかというふうに思うんですが、御感想なり御意見なりいただければと思います。
この発言だけを見る →先生と初めてお会いしたのはもう十何年前ですけれども、竹村健一先生と勉強会で安倍先生やらと御指導いただいたんですが、その後の御活躍も拝見しておるわけですが、私も、なるほど社会保障が企業型でやっておったけれども、家庭でもなかなか少子化で親を面倒見れない、そういう事情もあると。国がシフトする、これは自民党時代もかなりやってきたところであります。
それで、意外にこの委員会でも余り出ないんですが、少子化社会対策基本法というのをこれは超党派で作りました、民主党も入って、二百五十人の皆さんが入っていらっしゃって。それで、その少子化社会対策基本法というのには革命的なことが一つありまして、法律には夢というものが今までございませんでした。ところが、これ、夢という言葉を入れた初めての法律というんで、これも革命的だなというふうに思いましたけれども。
そういう中で、子育て支援ということも必要なんですが、子育ちという分野を忘れて子育てをすると非常に有為な人材は育たないのではないかと、こういう話があったんです。
これはどういうことかというと、子育てというのは親に対するというものが専らの概念になります、この場合。子育ちというのは子供の立場を考えるということでございます。これは少子化あるいは子育ての世界では当たり前に言われている言葉でございまして、子育ちに対してどう我々社会が全員で協力するかというと、何か今、お金目でどんどんどんどん話が出てきておりますが、結果的に本当にその子供は幸せなのかねと。三つ子の魂百までもの議論もこれはいっぱいありました。保育というのが本当に要るのか、育児休業で三歳から五歳までずっとどちらかがいたらいいんじゃないか、いろんなことがありました。まあこれも個人の価値観に基づくものもたくさんありますから難しいんですが。
そこで、長くなりましたけれども、子育ちという考え方でいきますと、私は、アメリカの五二九プランというのがあるようでございます。これは、親プラスだれでも、例えば荒井という人間に投資を預金するんです。その預金、非課税なんです。そのお金をもらいまして子供は大学に行って卒業していくという仕掛けなんです。
こういう発想が我々非常に少ないなというような感じがするんです。昔は企業では、みんな集団就職で福島から我々の先輩が行ったらば、学校に通わせてもらった。もし国が企業に代わってというか、できなくなった分を福祉の方に、榊原先生、行くとするならば、もう少し子供の立場、自分の選択、そういうものを反映して、与えられたお金を自分が、この場合は大学ということなんですけれども、使っていける、そういうものを残してやるということに、国が環境をつくって、周辺の人たちがそれに税の優遇を受けながら協力してやると。こういう作りというのは必要じゃないかというふうに思うんですが、御感想なり御意見なりいただければと思います。
榊
榊原英資#27
○公述人(榊原英資君) 教育に対する国の支援というのは基本的に私非常に重要だと思っておりまして、先ほども申し上げましたように、大学まで国がサポートするということ、高校の無料化だけじゃなくて、必要だと思っております。
その一つのやり方が税の優遇だというふうに思っておりますので、歳出でやるか税の優遇でやるかというのはいろいろなパターンがあるかと思いますけれども、税を優遇して民間の資金を活用して、それで教育ということに力を入れていくというのも一つのやり方だと思いますので、いずれにせよ、お金がなくても子供を大学まで送れるというような社会にしていくということが極めて重要なことだというふうに思っております。
今、日本が格差社会になって、しかも格差が再生産されるということが今起こっているわけでございますね。格差の再生産というのは、親が貧しい子供たちがきちっとした教育を受けられないということでございますから、それだけは絶対になくしていかなきゃいけない。教育は基本的に無償だということ、民間資金を使っても公的な資金を使ってもいいんですけれども、そういうシステムをつくることが極めて重要だというふうに思っております。
この発言だけを見る →その一つのやり方が税の優遇だというふうに思っておりますので、歳出でやるか税の優遇でやるかというのはいろいろなパターンがあるかと思いますけれども、税を優遇して民間の資金を活用して、それで教育ということに力を入れていくというのも一つのやり方だと思いますので、いずれにせよ、お金がなくても子供を大学まで送れるというような社会にしていくということが極めて重要なことだというふうに思っております。
今、日本が格差社会になって、しかも格差が再生産されるということが今起こっているわけでございますね。格差の再生産というのは、親が貧しい子供たちがきちっとした教育を受けられないということでございますから、それだけは絶対になくしていかなきゃいけない。教育は基本的に無償だということ、民間資金を使っても公的な資金を使ってもいいんですけれども、そういうシステムをつくることが極めて重要だというふうに思っております。
荒
荒井広幸#28
○荒井広幸君 同感でございますが、そういう観点で、今は企業の人材育成、小川公述人、どういう現状で、またどのような、環境づくりとして国がするところ、あるいは社会がするところ、企業に対してもという意味ではどんな現状でございましょうか、またどんなことができるんでしょうか、我々が。
この発言だけを見る →小
小川紘一#29
○公述人(小川紘一君) 私は、先ほど来の話で物づくりという視点からちょっとお話し申し上げたいんですが。
今までは、日本の企業、人材育成、私も会社に三十年近くおりまして経験することは、やっぱりいわゆる物づくりというんですか、そういう要するにいわゆる我々が言う物づくりでございますね、例えば品質管理とか、それからいかにして歩留りを上げるかとか、製造業だったからそういうのもあるんですけれども。一番私の経験でも欠けているのは、やっぱりグローバル社会でどうやって自分たちはビジネスをするんだろうかという、こういうような視点の教育というのはほとんど受けてないんですね。私は、五、六年前に会社を辞めたせいもありますけれども、少なくとも我々の時代はそうでございました。
現在は、さすがにアジアがどんどん成長しまして、韓国のサムソンなんかに日本がみんな負けてしまう、これは何かおかしいと言い始めてようやく始めたのではないかと思いますが、そういう意味で、自分たちのビジネスをグローバルの視点でもう一度思い返して、そしてその中で人材を育成していくと、言葉ではなく、具体的にですね。そういうことを我々は意外と少ないように思いました。韓国企業、台湾企業は当たり前のようにそういうことをやりますし、それから外国人のスタッフが相当多いですね。そういうのがなかなかまだできていないというのが現状でございますね。
ですから、やっぱりそういうことを、まあ政府でやるというのは問題だと思いますけれども、そういうような環境をやっぱり外部からつくっていくようなことをしないと、やっぱり知らないうちに負けてしまうということになるんじゃないかなというふうに思います。
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現在は、さすがにアジアがどんどん成長しまして、韓国のサムソンなんかに日本がみんな負けてしまう、これは何かおかしいと言い始めてようやく始めたのではないかと思いますが、そういう意味で、自分たちのビジネスをグローバルの視点でもう一度思い返して、そしてその中で人材を育成していくと、言葉ではなく、具体的にですね。そういうことを我々は意外と少ないように思いました。韓国企業、台湾企業は当たり前のようにそういうことをやりますし、それから外国人のスタッフが相当多いですね。そういうのがなかなかまだできていないというのが現状でございますね。
ですから、やっぱりそういうことを、まあ政府でやるというのは問題だと思いますけれども、そういうような環境をやっぱり外部からつくっていくようなことをしないと、やっぱり知らないうちに負けてしまうということになるんじゃないかなというふうに思います。