北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会

2010-10-20 参議院 全151発言

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会議録情報#0
平成二十二年十月二十日(水曜日)
   午後二時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十月十九日
    辞任         補欠選任   
     榛葉賀津也君     大野 元裕君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         白  眞勲君
    理 事
                広野ただし君
                横峯 良郎君
                塚田 一郎君
                丸川 珠代君
    委 員
                有田 芳生君
                大野 元裕君
                川合 孝典君
                川上 義博君
                西村まさみ君
                増子 輝彦君
                衛藤 晟一君
                関口 昌一君
               三原じゅん子君
                山谷えり子君
                浜田 昌良君
                柴田  巧君
                中山 恭子君
                亀井亜紀子君
   国務大臣
       外務大臣     前原 誠司君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    岡崎トミ子君
       国務大臣     柳田  稔君
   副大臣
       内閣府副大臣   東  祥三君
       外務副大臣    松本 剛明君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  黒岩 宇洋君
       防衛大臣政務官  広田  一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        堀田 光明君
   政府参考人
       海上保安庁長官  鈴木 久泰君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に
 関する調査
 (北朝鮮をめぐる最近の状況に関する件)
 (拉致問題をめぐる現状に関する件)
 (北朝鮮情勢に関する件)
 (特定失踪者問題に関する件)
 (脱北者問題に関する件)
 (政府の拉致問題対応方針に関する件)
 (六者会合の再開と拉致問題に関する件)
 (北朝鮮緊急事態における拉致被害者等の安全
 確保・救出に関する件)
 (朝鮮学校への高校無償化適用に関する件)
    ─────────────
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白眞勲#1
○委員長(白眞勲君) ただいまから北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、榛葉賀津也君が委員を辞任され、その補欠として大野元裕君が選任されました。
    ─────────────
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白眞勲#2
○委員長(白眞勲君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、海上保安庁長官鈴木久泰君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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白眞勲#3
○委員長(白眞勲君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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白眞勲#4
○委員長(白眞勲君) 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、北朝鮮をめぐる最近の状況について、前原外務大臣から説明を聴取いたします。前原外務大臣。
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前原誠司#5
○国務大臣(前原誠司君) 参議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、ごあいさつ申し上げます。
 本日は、最近の北朝鮮をめぐる状況について御報告いたします。
 九月に行われた朝鮮労働党代表者会などを経て、北朝鮮においては党や軍にかかわる新たな人事が行われました。このような動きを踏まえ、北朝鮮の内外の政策につきましては引き続き注視していく所存でございます。
 御案内のとおり、本年三月、北朝鮮は韓国哨戒艦を魚雷攻撃により沈没させ、四十六名が犠牲となりました。これを受けまして国連安保理は議長声明を発出し、この事件の責任が北朝鮮にあると結論付けた軍民合同調査団の調査結果にかんがみて深い懸念を表明した上で、この事件をもたらした攻撃を非難いたしました。
 政府は、北朝鮮による行為は地域の平和と安全を脅かすものであり、我が国及び国際社会による諸懸案の解決に向けた取組に悪影響を与えるものであって容認できないとの観点から、金融面を始めとする追加的な対北朝鮮措置を実施いたしました。
 北朝鮮に対しては、諸問題の解決に向けて具体的な行動を取ることが自らの利益になるということを理解させるためにも、安保理決議に基づく措置や我が国独自の措置を引き続き着実に実行してまいります。
 六者会合につきましては、韓国哨戒艦沈没事件やその後の北朝鮮の対応を踏まえれば、現時点で再開できる状況にはありません。六者会合は再開自体が目的ではなく、再開するのであれば具体的な成果について一定の見通しが必要でございます。
 したがいまして、北朝鮮は、まず非核化を始めとする二〇〇五年の九月の六者会合共同声明における自らの約束を完全に実施する意思があることを具体的な行動によって示さなければなりません。
 政府といたしましては、北朝鮮の核放棄を始めとする諸懸案の解決に向けて、引き続き、国連安保理決議の着実な履行を含め、米国及び韓国、さらには中国といった関係国と緊密に連携していく所存でございます。
 拉致問題につきましては、北朝鮮はいまだに二〇〇八年八月の日朝間の合意に従った全面的な調査のやり直しを行っておりません。政府といたしましては、北朝鮮による調査のやり直しが早期に開始をされ、生存者の方々の一刻も早い帰国につながるような成果が早期に得られるよう、引き続き北朝鮮側に強く求めてまいります。
 政府といたしましても、今後とも、日朝平壌宣言にのっとり、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して日朝国交正常化を実現するとの基本方針の下、取り組んでまいります。関係国とも緊密に連携協力しながら、北朝鮮側に対し、拉致問題や核問題を含む諸懸案の解決に向けた具体的な行動を求めていく考えでございます。
 白眞勲委員長を始め、本委員会の皆様の御支援と御協力を心よりお願い申し上げます。
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白眞勲#6
○委員長(白眞勲君) 次に、拉致問題をめぐる現状について、柳田国務大臣から説明を聴取いたします。柳田国務大臣。
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柳田稔#7
○国務大臣(柳田稔君) 拉致問題担当大臣の柳田稔でございます。拉致問題をめぐる現状について御報告申し上げます。
 拉致問題担当大臣に就任してから約一か月が経過いたしました。この間、中井洽前大臣から引継ぎを受け、拉致被害者の御家族や救う会、特定失踪者問題調査会の方々などと面会するとともに、外務省や警察庁、公安調査庁などの関係省庁から説明を受けてまいりました。
 今月二日には、川崎市で開催された横田めぐみさんに関する集会に参加させていただき、めぐみさんの写真を拝見し、御両親から直接お話を伺いました。今月五日はめぐみさんの四十六歳の誕生日でしたが、めぐみさんが拉致されてから三十三年が経過しようとしていること、また、十五日は五名の拉致被害者が帰国して八年の節目でしたが、いまだ五名以外の拉致被害者を救出できずにいるということなどを思うと、大変申し訳なく思っているところでございます。
 北朝鮮は、平成二十年六月及び八月に行われた日朝協議において、拉致問題は解決済みとの従来の立場を変更し、拉致問題の解決に向けた具体的行動を取るための全面的な調査の実施を約束したものの、いまだ問題の解決に向け具体的行動を取っていません。
 北朝鮮による拉致問題は、我が国の国家主権及び国民の生命と安全にかかわる重大な問題でございます。政府としては、国の責任において、拉致問題の解決に取り組み、すべての拉致被害者の一刻も早い帰国に向けて全力を尽くしてまいります。
 特に、生存者の即時帰国に向けた施策及び安否不明の拉致被害者に関する真相究明に重点的に取り組み、そのために徹底した情報の収集、分析、及び韓国、米国を始めとする関係各国との緊密な連携に引き続き努めてまいります。
 また、政府は、関係地方公共団体とも連携協力しながら、帰国された拉致被害者やその御家族に対し、北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律等に基づいて各種支援策を実施してきております。今年三月、本特別委員会の御尽力もいただきまして、この拉致被害者等支援法を議員立法で改正いただき、拉致被害者等給付金の支給期間が延長されました。帰国されました被害者及びその御家族は、周囲の支えもいただきながら、それぞれ大変な御努力をされ自立されつつあり、地域にも溶け込んでおられると伺っております。政府としても、引き続き支援に取り組んでいく考えでございます。
 拉致被害者の御家族は御高齢の方も多く、被害者の救出は時間との闘いです。御家族からは厳しい御意見もいただいておりますが、それは当然のことであり、改めて拉致問題担当大臣としての責任の重さを痛感しております。とにかく、一にも二にも安全に一日も早く拉致被害者に帰ってきていただきたい。そのために最大限の努力をする所存でございます。
 白委員長を始め、理事、委員の皆様の御理解、御協力をよろしくお願いを申し上げます。
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白眞勲#8
○委員長(白眞勲君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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広野ただし#9
○広野ただし君 民主党・新緑風会の広野ただしでございます。よろしくお願いをいたします。
 前原外務大臣、そして柳田拉致担当大臣におかれましては、就任約一か月、また、ただいまは北朝鮮情勢、そしてまた拉致問題の現状について御説明いただきまして、本当にありがとうございます。
 私たちこの拉致特も、今お話ありましたとおり、党派を超して、拉致被害者の一日も早い、そしてまた安全でそれを救出をする、戻っていただくということに全力を挙げてまいりたいと思っておりますし、核の問題、そしてまたミサイルの問題、また北東アジアの平和の問題、これはある意味では党派を超して、白委員長を始め、手段とか手法はそれぞれ違うかもしれませんが、目的は一致しておりますので、大いに政府にも協力して頑張っていきたい、問題解決に当たってまいりたいと、こう思っております。
 それでは、ちょっと質問に入らせていただきたいと思いますが、北朝鮮が、昨年十一月末ですか、デノミを実施いたしました。旧ウォン、これが百に対して新ウォンが一と、こういうことでデノミが実施されたわけでありますが、それが言わば、それがきっかけである意味で経済の混乱をもたらしているというふうに聞いておりますが、その点どうなっているのかということと、また慢性的な食料事情、これが非常にいつも年間八十万トンから百万トン不足していると、こういうふうに聞いておりますが、その状況について外務大臣から伺いたいと思います。
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前原誠司#10
○国務大臣(前原誠司君) 広野委員から、今、北朝鮮が昨年行ったデノミについて御質問がございました。
 昨年十一月末にこの通貨単位の切下げを行ったと我々も承知をしております。ただ、北朝鮮当局は公式にはデノミ実施を対外的には発表しておりません。また、その成否についても一切発表をしておりませんので現状は必ずしも明らかではございませんけれども、様々な情報を勘案をいたしますと、デノミ実施は失敗をしたという見方が有力だと思われます。また、日本や韓国の一部の報道では、デノミ実施が失敗に終わり責任者が処罰をされたと、こういった報道も出ているところであります。
 北朝鮮の経済状況、特に食料事情についてお尋ねがございましたけれども、依然として厳しい状況であろうと推測がされます。例えば、国連世界食糧計画、WFPあるいは国連食糧農業機関、FAOが先ごろ北朝鮮の穀物の作柄を調査をした結果、今年は北朝鮮で約百五十万トン、これは総需要の約二一%、この程度の食料が足りないんではないかと、こういうことが言われておりまして、厳しい状況が続いているという認識を政府としても共有をしております。
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広野ただし#11
○広野ただし君 今まさに大臣がおっしゃったとおり、北朝鮮は経済的に大混乱に陥っていると。また、食料も農村、農業が大変疲弊して、農民あるいは一般の国民が非常に困っていると。簡単に言うと、北は現在大変困っているんだという認識でいいんではないのかなと思っております。
 そのところで、もう一つ、核実験あるいはミサイルということで安保理決議もございまして、制裁措置を日本を始め各国やっております。そしてまた、今回は韓国海軍の、先ほどありましたように哨戒艦の沈没事件ということでアメリカも更なる追加制裁措置と、こういうことになっているわけですが、この制裁措置が全体的に効いているのかどうなのかと。余り効いていないんじゃないかということを言われる人もおられますが、そういうことも含めて外務大臣の見解をお聞きいたします。
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前原誠司#12
○国務大臣(前原誠司君) 国連で一八七四などの決議が採択をされておりまして、国際社会一丸となって北朝鮮に対する制裁を行っていこうと、これは核実験等の問題でございますけれども。それにプラスをして、日本の独自の措置をやはり着実に今実施をしていくことが重要だというふうに思っております。
 このことによりまして、我が国の北朝鮮との輸出入禁止措置あるいは北朝鮮船籍の入港禁止措置等、これまで実施をしてまいりました各種措置を通じまして、我が国と北朝鮮の間の人、物、金の往来は相当程度縮小をしていると思っております。そして、先ほどお話をいたしましたように、北朝鮮の現在の厳しい経済状況を勘案をいたしますと、この制裁というのは一定程度効果をもたらしているんではないかと我々は考えているわけであります。
 また、関係各国も武器等の禁輸措置やあるいは金融措置を含めて国連決議の下での措置を実施をしておりまして、決議違反の可能性があるケースについても国連安保理制裁委員会へ提起されるなど、適切な対応が取られているというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、こういう経済制裁というものは、国連決議でもなされたものでもございますし、各国が連携をしなければ意味を成さないというものでございますので、各国がしっかりと国連決議に基づいてこれからも制裁をしっかりと履行していくということが北朝鮮に対して大きな影響を与えると、こういう認識を持っておりますので、引き続き我々としても国連決議に基づいた制裁を、あるいは我が国独自の制裁を実施をしてまいりたいと考えております。
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広野ただし#13
○広野ただし君 今大臣もおっしゃいましたが、私は制裁は一定程度といいますか非常に効いているというふうに思います。そして、その証拠は、証拠といいますか、中国の支えがなければ北朝鮮はもたないといいますか、もっと惨々たる状況になるということだと思います。
 中国がきちっと支えているから言わば制裁措置がある意味で若干効かなくなっているという点があろうと思いますし、また、今まで同じ民族の韓国も太陽政策というようなこともやってまいりましたから、今は違いますけれども、李明博大統領は全く違いますが、そういう意味では韓国にも頼っていた時期がある。いずれも中国、韓国がなければ、そういう援助がなければ、突っかい棒がなければ本当にもっと惨々たる状況になって、六か国協議等にももっと前向きになることもあるんではないのかというようなことも思ったりしております。
 ところで、先ほどもお話ありましたが、北朝鮮の権力継承といいますか、金正恩氏が三代目として、金日成、金正日、そして金正恩ですか、というようなことで確固たる地位を占めつつあると、こういうふうに言われております。しかしながら、まだ十分な権力継承がなされていない。そういうことと、拉致問題に与える影響といいますか、ある意味でそれが、今が、言葉が悪いかもしれませんが、拉致被害者を助け出す一つの機会なんではないのかというような点もあるやにも思えますが、拉致担当大臣の柳田大臣からその見解をお伺いします。
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柳田稔#14
○国務大臣(柳田稔君) 広野委員が御指摘の意見につきましては、同じような考えを私も持っております。ただ、今回の北朝鮮の継承問題が海外や国内、どういうふうな影響を及ぼすか、まだ予断の許さない状況にもあるんではないかと思いまして、私どもとしてはしっかりと注視していきたいと、そう思っております。
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広野ただし#15
○広野ただし君 それで、先ほどもありましたが、韓国の哨戒艦の沈没事件等もあり、やはり日米韓の連携、これはもう非常に大事だと思います。これは拉致問題解決のためにも。そして、特に日韓の関係、今まで日米あるいは米韓というものがある意味で六か国協議の中で先行していたりしますが、やっぱり日韓の関係をしっかりして、相手方は日米韓の三か国の連携にくさびを打ってくるようなことも時々やるわけでございまして、そのことで六か国の中で日米韓のこの連携、どのように外務大臣は思われますか。
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前原誠司#16
○国務大臣(前原誠司君) 菅総理になられましてから、アメリカそして韓国の首脳会談を行われております。私も一か月でありますけれども、就任をいたしましてから、アメリカのクリントン長官とも話をいたしましたし、また韓国については、柳外交通商部長官がお辞めになられて、そして今は金長官が決まりましたけれども、ニューヨークでお会いしたときには代行の部長でございましたけれども、お会いをいたしまして、とにかく安全保障面での地域の安定のための協力関係を、今、広野先生おっしゃったように、日米、そして日韓、日米韓でより強めていこうと、こういう話をしておりまして、現在の李明博政権においてはこの方向性というのは極めて強く共有をされているんではないかということで、大変心強く我々も思っているわけでございます。
 先般、報道等によりますと、北朝鮮の六者協議担当者が中国北京に訪れて、そして中国の六者協議担当者との接触を行ったと、こういうふうに言われておりますし、また、六者協議の再開というものについてもいろんな動きが出てくる可能性はございますけれども。
 大事なことは、今、広野委員がおっしゃったように、日米韓の連携をしっかり行っていくということと同時に、六者協議を開くことが目的ではないと。六者協議の中で何を、北は自らの責任を履行しようとするので六者協議に応ずるのかと、その前提をしっかりと確認しなくてはいけませんし、その中には当然、我が国の問題といたしましては拉致の問題、これをしっかりと念頭に置いて一日も早い解決を、御家族の御心中を察すればとにかく一日も早い解決をしていかなくてはいけないという思いを持って、日米、日韓、日米韓、そしてまた他の国への働きかけも行っていき、意味のある話合いというのが行われる前提をつくっていきたいと、このように考えております。
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柳田稔#17
○国務大臣(柳田稔君) 私どもとしても、近いうちにアメリカ、韓国の大使をお呼びして、協力関係維持、更に発展させていただきたいというお話をする予定でございます。
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広野ただし#18
○広野ただし君 柳田大臣は外交防衛畑も非常に詳しい方でいらっしゃいますし、ここ数年いろんなことがございましたけれども、拉致問題に関しては、国民目線からいえばどうも膠着状態にあると、こういうことだと思うんですね。ですから、またこの中で権力の継承等もあり、またそこが安定するまでというような話では私はないんじゃないか、今こそまたやらなきゃいけないんだと。そういう、待っているんじゃなくて、いろんな下工作ももちろん大事ですし、それをしっかりと両大臣にはやっていただいて、また白委員長も韓国通でいらっしゃいますので、脱北者等のこともいろんな情報も入ってまいります。この委員会も大いに活用いただきまして、拉致問題、またミサイル問題、核問題、協力して解決の方向に向かっていきたいと思います。
 同僚の委員にバトンをタッチしたいと思います。
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有田芳生#19
○有田芳生君 有田芳生です。私は、民主党政権に入ってからの拉致問題、そして脱北者問題などについてお尋ねしたいというふうに思います。
 昨年の三月に拉致被害者家族連絡会の代表である飯塚繁雄さんが韓国を訪れました。そのとき、大韓航空機事件の実行犯である金賢姫元工作員と会いました。そのとき飯塚さんは一枚の女性の写真を元工作員に見せました。この人を知っていますか、そう聞いたところ元工作員は、見たことがあるというふうに答えました。それ以上なかなか話が進まなかったというのは、飯塚さんにお話を伺いますと、周りにいろんな方々がいらっしゃって、なかなかそれ以上進めることができなかったというふうにおっしゃっておりました。
 それから一年四か月、今年の七月二十日から二十三日まで、金賢姫元工作員が日本を訪れました。そのとき、大きなマスコミでも話題になりましたけれども、ある政府関係者がやはり一枚の写真を金元工作員に見せました。そうすると金工作員は、この人は私が見た人に間違いないというように証言をしたというふうに私は確認をしております。
 金元工作員は、皆さん御承知のように、工作員に養成されるときに、まずは平壌外国語大学で日本語を学びました。その後に金正日政治軍事大学で日本語を学びました。これまた、もう既に御承知のように、二回目の金正日政治軍事大学での日本語の教師は、後に分かりますように李恩恵、すなわち田口八重子さんということが明らかになっております。
 じゃ、一番初め平壌外国語大学で習った人はだれなのか。そのことを金元工作員は崔順という日本人女性だという証言をしております。チェ・スン、崔順と書くんですよね、崔順さん。この方に日本語を教わったということを証言しております。日本にやってきたときにもそういう証言をしたということを私は調査を経て確認をしておりますけれども。
 一方で、実は、青森県出身で秋田県で看護学生をしていた木村かほるさんという方がいらっしゃいます。木村かほるさんは一九六〇年の二月二十七日、日赤秋田高等看護学校三年生のときに、卒業式を十日後に控えて、ちょっと出てくると寮を出まして、そしてそのまま姿を消してしまいました。その彼女、木村さんが出かけていくときには、看護学生の教則本である看護必携を持って出ていった。以前も遅くなったときに、寮に帰ってきて、どこに行っていたのという質問を受けたときに、いや、海で夕日を見ていてきれいだったよというような証言もなさっていらっしゃるんですが、この木村さんが一九六〇年の二月二十七日の夕刻ぷっつりと姿を消してしまって、当時捜査をされた人たちによると、まるで神隠しに遭ったというようなことをおっしゃっておりました。
 この木村かほるさんが、一九六〇年秋田から消えたんですが、先ほど申しましたように、去年の三月、飯塚家族会の代表、そして今年、金工作員が日本にやってきたときに政府関係者が写真を見せた、その女性というのはこの木村かほるさん、一九六〇年当時は二十一歳なんですよね。そのことについて、柳田大臣、承知されていますでしょうか。
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柳田稔#20
○国務大臣(柳田稔君) そういう報道は承知いたしております。
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有田芳生#21
○有田芳生君 金元工作員が七月に日本にやってきたときに政府関係者にそのような証言をしたということは確認されていますでしょうか。
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柳田稔#22
○国務大臣(柳田稔君) 今その件につきましては情報を収集、分析をしておりまして、この場でこれ以上述べるのは差し控えさせていただきたいと思います。
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有田芳生#23
○有田芳生君 その木村かほるさんについて、七月に金元工作員がそういう証言を政府関係者に行って、一月ほどたった今年の八月の下旬に、青森県の八戸にこの木村かほるさんのお姉さんが今でも住んでいらっしゃいます、お姉さんのところに失踪した現地である秋田県警の捜査員が赴いて、木村さんのDNA鑑定のサンプルをいただきたいということで、それを持って帰りました。このことについて、岡崎大臣、承知されていますでしょうか。
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岡崎トミ子#24
○国務大臣(岡崎トミ子君) 今御指摘がありました報道についても存じております。承知しております。
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有田芳生#25
○有田芳生君 DNA鑑定のサンプルを秋田県警の捜査員が取りに行ったということも承知をされているわけですね。
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岡崎トミ子#26
○国務大臣(岡崎トミ子君) 警察は拉致問題の全容解明に向けて様々な捜査活動を行っていると承知しておりますけれども、その個別具体的な内容につきましてはお答えを差し控えたいと思います。
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有田芳生#27
○有田芳生君 そこでお聞きをしたいのが、その拉致被害者、政府認定以外の、いわゆる特定失踪者といって北朝鮮によって拉致をされた可能性が高い人たちというものを民間団体が調査をしているんですが、政府それから警察当局などが政府認定の拉致被害者とするその基準、判断基準ですね、そこはどういうものなんでしょうか。これは柳田大臣、それから岡崎大臣にお聞きをしたいと思いますが。
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東祥三#28
○副大臣(東祥三君) この点について、お差し支えなければ私の方からお答えさせていただきたいというふうに思います。
 拉致被害者の認定は、関係省庁による捜査、調査の結果を基に、北朝鮮当局によって実行された拉致行為の有無、これを判断基準として行うことといたしております。既に拉致被害者と認定されている方々の事案についても、警察当局などの地道な長年の調査、捜査の結果、拉致容疑事案であると判断するに至っているものであります。
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有田芳生#29
○有田芳生君 小泉さんが訪朝してからもう八年たつんですよね。その八年の間に、警察当局も含めて、拉致被害者がもっといるんじゃないかということを精力的に調査を、捜査をされてきました。それにもかかわらず、この八年間で拉致被害者の新たな認定というのは田中実さんと松本京子さん。いろんな方々を捜査をされているというのはもう承知をしておりますから、もっとスムーズにしっかりとした対応を取る中で拉致被害者というものの政府認定というものももっと進めていただきたいと思います。
 そのことを確認して次に進みたいんですが、先ほど申しました木村かほるさんの情報につきまして、実は韓国から驚くべき話が私のところにやってきました。これは全く日本での報道を知らないマスコミ、ジャーナリストからの話ですが、実は、中国の瀋陽の領事館に脱北者が何人かいると、その中に自分の母親が日本人被害者であるという男性、それは長男だといいますけれども、そういう話がある。その男性の話によりますと、お母さんの名前は崔だと言うんですよね。
 その話を私は伺いまして、そんなことはないだろうというふうに思いました。私はすべて疑って掛かれという立場でやってきておりますし、また拉致問題については、いろんな情報があるけれども、突き詰めて判断をしていけば全く違うというようなことが余りにも多過ぎるので。
 また、今申しましたように、瀋陽の領事館にいる男性が語っている、自分の母親は日本人拉致被害者で崔という名前であるということについて、もう崔というのは、皆さん御承知のように、日本でいえば木村、佐藤とかいろいろ、もうどこにでもある多い名前ですから、こういうことですぐにどうこうということは全く思わないんですが、しかし、脱北者の中にそういうもし疑いがあるというようなうわさも含めてあったときに、やはり日本政府として的確な対応、調査をしていかなければいけないと思うんですよ。
 そこで、前原大臣に伺いたいのは、中国の瀋陽の領事館、あるいは私が確認しているのは瀋陽だけではなく北京大使館も含めて脱北者が恐らく十数人いるだろうというふうに私は認識しているんですが、中国、瀋陽の領事館も含めて、いわゆる脱北者と言われる北朝鮮から逃げてきた人たちが何人いらっしゃるというふうに理解されていますでしょうか。
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