社会保障と税の一体改革に関する特別委員会

2012-08-03 参議院 全404発言

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会議録情報#0
平成二十四年八月三日(金曜日)
   午前十時三十一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 八月二日
    辞任         補欠選任
     牧山ひろえ君     鈴木  寛君
     片山さつき君     宮沢 洋一君
     秋野 公造君     竹谷とし子君
     横山 信一君     渡辺 孝男君
     山下 芳生君     田村 智子君
     吉田 忠智君     福島みずほ君
     谷岡 郁子君     亀井亜紀子君
 八月三日
    辞任         補欠選任
     大島九州男君     徳永 エリ君
     岡崎トミ子君     大河原雅子君
     安井美沙子君     蓮   舫君
     中西 健治君     小野 次郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         高橋 千秋君
    理 事
                大久保 勉君
                櫻井  充君
                吉川 沙織君
                石井 準一君
                衛藤 晟一君
                中村 博彦君
                荒木 清寛君
                中村 哲治君
    委 員
                相原久美子君
                梅村  聡君
                大河原雅子君
                大久保潔重君
                大島九州男君
                金子 洋一君
                川上 義博君
                鈴木  寛君
                徳永 エリ君
                西村まさみ君
                林 久美子君
                蓮   舫君
                礒崎 陽輔君
                上野 通子君
                高階恵美子君
                塚田 一郎君
                中川 雅治君
                中西 祐介君
                水落 敏栄君
                宮沢 洋一君
                山崎  力君
                山谷えり子君
                若林 健太君
                竹谷とし子君
                渡辺 孝男君
                姫井由美子君
                小野 次郎君
                桜内 文城君
                中西 健治君
                田村 智子君
                福島みずほ君
                亀井亜紀子君
   衆議院議員
       発議者      長妻  昭君
       発議者      柚木 道義君
       発議者      白石 洋一君
       発議者      鴨下 一郎君
       発議者      加藤 勝信君
       発議者      西  博義君
       発議者      和田 隆志君
       発議者      泉  健太君
       発議者      江端 貴子君
       発議者      田村 憲久君
       発議者      池坊 保子君
       修正案提出者   白石 洋一君
       修正案提出者   長妻  昭君
       修正案提出者   柚木 道義君
       修正案提出者   加藤 勝信君
       修正案提出者   鴨下 一郎君
       修正案提出者   西  博義君
       修正案提出者   泉  健太君
       修正案提出者   江端 貴子君
       修正案提出者   和田 隆志君
       修正案提出者   田村 憲久君
       修正案提出者   古本伸一郎君
       修正案提出者   竹下  亘君
       修正案提出者   野田  毅君
       修正案提出者   竹内  譲君
   国務大臣
       国務大臣     岡田 克也君
       総務大臣     川端 達夫君
       財務大臣     安住  淳君
       厚生労働大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(少子化
       対策))     小宮山洋子君
       国土交通大臣   羽田雄一郎君
       国務大臣     古川 元久君
   副大臣
       財務副大臣    五十嵐文彦君
       財務副大臣    藤田 幸久君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        園田 康博君
       文部科学大臣政
       務官       城井  崇君
       経済産業大臣政
       務官       中根 康浩君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        五十嵐吉郎君
       常任委員会専門
       員        塩見 政幸君
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
       常任委員会専門
       員        松田 茂敬君
   政府参考人
       法務大臣官房審
       議官       萩本  修君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強
 化等のための国民年金法等の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年
 金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○社会保障制度改革推進法案(衆議院提出)
○子ども・子育て支援法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的
 な提供の推進に関する法律の一部を改正する法
 律案(衆議院提出)
○子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施
 行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本
 的な改革を行うための消費税法等の一部を改正
 する等の法律案(内閣提出、衆議院送付)
○社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本
 的な改革を行うための地方税法及び地方交付税
 法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
    ─────────────
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高橋千秋#1
○委員長(高橋千秋君) ただいまから社会保障と税の一体改革に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、片山さつき君、谷岡郁子君、吉田忠智君、横山信一君、秋野公造君、山下芳生君、牧山ひろえ君、岡崎トミ子君及び安井美沙子君が委員を辞任され、その補欠として宮沢洋一君、亀井亜紀子君、福島みずほ君、渡辺孝男君、竹谷とし子君、田村智子君、鈴木寛君、大河原雅子君及び蓮舫君が選任されました。
    ─────────────
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高橋千秋#2
○委員長(高橋千秋君) 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、社会保障制度改革推進法案、子ども・子育て支援法案、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律案、子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案及び社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案、以上八案を一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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姫井由美子#3
○姫井由美子君 おはようございます。国民の生活が第一の姫井由美子です。
 本日、八月三日は何の日か御存じでしょうか。本日は、実は司法書士の日というのがあります。明治五年の八月三日に司法職務定制が制定されまして、証書人、代書人、代言人ということで、現在の公証人、司法書士、弁護士という法律の職能が生まれました。こういった職能は法を守る職能でありますけれども、私たち政治家は法を生み出す職能ではないでしょうか。
 本日、私は当委員会のトップバッターに立ちましたが、なぜトップバッターなのか。それは、民主党、自民党、公明党の皆さんが、この法を生み出すという職能としての大きな責任の放棄からではないでしょうか。しっかりと最後まで私は審議をすべきだと思っています。
 そして、一方で、自民党の中には、若手の方々が今回の三党合意を破棄して、そして解散に追い込めという提案をされました。元々野党というものは、廃案に追い込み、そして早期解散というものを求めるものではないでしょうか。聞くところによると、野党である自民党から、今回のこの法案に対して、採決を急げ、さもなければ問責決議を出すぞなどという逆転をした提案がされたと聞いておりますが、こういった与野党の全く逆転、あるいは民主党の野党化、あるいは自民党の与党乗っ取りというものに対しては、私は大変遺憾だと思っております。
 そして今回、私たち国民の生活が第一は、党本部を設立し、三つの緊急課題とし、命を守る、原発ゼロ、そして地域のことは地域で決める、地域が主役の社会、そして最後には、生活を直撃する消費税増税は廃止ということで、廃案を提案したいと思っております。そして、昨日、平田参議院議長のところに、野党の自民党、公明党を除く皆様とともに慎重審議の申入れをしたところであります。
 そして、今回、政権交代というものの目的は、そもそも政権交代が、二大政党にして政官業の癒着を断つというその思いで政権交代が、しかも本格的な政策での政権交代がなされました。そもそも政権与党はマニフェストに自信を持つべきで、今一生懸命可決しようとしているそのものは自民党のマニフェストであるということを改めて言って質問をしたいと思います。
 今回の法案は、社会保障と税の一体改革と言いながら、社会保障分野については極めて限定的な案しか提示されていません。今回の増税で安心、安全な社会が実現するか、甚だ疑問でもあります。
 そして、消費税増税は社会保障の財源とするということでありますけれども、しかし、そもそもこの社会保障、なぜ消費税で賄わないといけないか。これは、今三人の現役世代が一人の高齢者を支えるという騎馬戦状態から将来は一人が一人という肩車状態になるということでありますけれども、そのためには少子化対策を国としてきちんと取らなければ支える世代が減少していきます。いつも提示されるこの図でいきますと、二〇四五年ぐらいからは肩車方式、これがずっと続くことになりますけれども、これは少子化対策を全くしないで現時点の推移でそうなっていくということですから、政府としては少子化対策をしっかりすればこのグラフも変わってくるのではないでしょうか。
 少子化対策をしっかりしないためにますます消費税税率のアップにつながる、この少子化対策をどのように具体化していくのかを大臣にお伺いしたいと思います。
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高橋千秋#4
○委員長(高橋千秋君) 冒頭申し上げます。
 本日の委員会は、民自公の理事の配慮の下に少数会派に時間を多く配分いたしました。その趣旨を御理解いただきたいと思います。
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小宮山洋子#5
○国務大臣(小宮山洋子君) いろいろおっしゃったので、どこからお答えをしていいか分かりませんけれども、一つ申し上げたいのは、今回、社会保障がなくて税だけということでは決してございません。
 五%上げる分につきましては、今お答えをする少子化の対応、それから年金の現行制度の中で改善をすべき点など、今回ここにかかっている八本の法案のうち五本、その五本は私どもの法案であり、また、社会保障のこれからの将来像を民自公三党で合意をして将来像を考えようという法案と、社会保障についてしっかりと対応しているということは申し上げておきたいと思います。
 そして、子ども・子育てにしっかりと対応するということは、姫井委員も民主党にいらしたときにいろいろとやってこられたと思いますので、この政権で取り組んでいることは御理解いただけると思います。
 これだけ人口が減少している中で、そしてまた家族の人数が少なくなり、地域のつながりも薄くなって子育てを支える力が弱っている中で、これはしっかりと子育て支援をしなければいけないということで、今回、充実の二・七兆円のうち〇・七兆円という、これまでよりは比較にならない大きな割合を子ども・子育てに充てているところです。そして、御承知のように、全世代対応型に転換をして、現役世代に社会保障のメリットを感じていただけるような仕組みにしています。
 今回、この子ども・子育て関連法案の中では、就学前の質の良い学校教育、保育の提供ですとか、それから学童保育の充実も挙げていますし、社会的養護の充実など、今この消費税の増税させていただく分を充てられる、その子ども・子育ての様々な施策を充実するように盛り込んであります。
 また、平成二十二年の子ども・子育てビジョンに基づいて今子ども・子育て、少子化への対応を行っていますけれども、一つは若者の自立した生活と就労に向けた支援で、ジョブサポーターによる支援ですとかトライアル雇用制度の活用、また、女性も男性も仕事と生活が調和する社会の実現に向けて、パパ・ママ育休プラス導入などの改正育児介護休業法の周知など、バランスの取れた総合的な子ども・子育て支援策を推進をしているところです。
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姫井由美子#6
○姫井由美子君 少子化対策とは、生まれてくる子を増やすという、そのためにいろいろな社会整備をするというものがありますけれども、私も、五年前に民主党からこの国政選挙に出たときに、チルドレンファーストという民主党の政策に大変感銘をしておりました。その中で訴えてきたことが子ども手当です。しかし、この民主党のマニフェストに掲げられた子ども手当というものがこの二十四年度の予算から削られてしまい、この言葉すらなくなってしまいました。この子ども手当という言葉すらなくなってしまいました。
 そして、子ども手当というこの政策は少子化対策に何よりも結び付いていく大変すばらしい政策だったと私は思っております。所得制限を付さないということで、私はかえって子ども手当は社会保障プラス少子化対策という大きな意義があったと思います。これをすることによって、低所得者だけでなく、高額、中額所得者という全ての所得者が教育、子育て分野で同じようなサービスを受けられるということで、大きな国への信頼感があったと思います。ところが、これを軽々しく、あるいは名前すら消えてしまった。
 ちょうど昨年のあした、一年前ですね、八月四日に、自民党が都内で行った衆参両幹部の会合の中で、民主のこの子ども手当の修正協議に至っては、二年前の選挙の看板政策だった子ども手当を民主党自らの判断で取り下げる政治的な意味は非常に大きいという評価をされたという発言をされております。
 この子ども手当の政策について、大臣は、この政策の優れた点等あったと思いますが、今はこの言葉がなくなってしまったことに対していかがお考えなのか、質問したいと思います。
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小宮山洋子#7
○国務大臣(小宮山洋子君) 姫井委員も民主党の中でいろいろと活動をされてきたので、いろいろ御理解はいただいていると思いますが、今おっしゃったことは全く正しくありません。
 子ども手当は名前はなくなりました。けれども、しっかりとこれは、今の国会の情勢の中で、一つの党だけの主張をすることによって子ども手当を、まあ今は児童手当となっていますけれども、手当を受けている方たちに迷惑が掛かるようなことは現実的にできないわけです。その中で、今回の三党の合意もそうですが、新しい児童手当と今名前はなっていますが、名前というよりも中身を見てください。全体のお金は、今まで二・一兆だったものが二・二兆になり増えている。そして、中学生まで増やしている。そして、今回は子供に私どもは、チルドレンファーストとおっしゃったように注目をしているので、これまで支給されていなかった児童養護施設など施設の子供にも、子供に注目をして出すとか、幾つもの民主党がこれまで子ども手当で主張してきたこと、そしてずっと長いこと自公政権でやってこられた児童手当、それぞれの主張をいろいろと協議をした中で、現実に今、子供たちにとって何がいいかということで、現実的な路線として恒久的な制度を今回したという意義は大変大きいというふうに思っています。
 そういう意味で、子供の施策も、それぞれの党の主張はございますけれども、それを折り合いを付けて、現実に子供にとってより良いように一つずつ対応していくというのが現実の、先ほど冒頭委員もおっしゃいました、法を作っていく私たちの大切な仕事だというふうに考えていますので、形は少し変わったかもしれませんけれども、精神はちゃんと貫いているつもりですので、よく中身を御覧になってから御質問いただきたいと思います。
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姫井由美子#8
○姫井由美子君 でも、実際には子ども手当から新児童手当になって、確かに多少前よりも増えた家庭はあるかもしれませんけれども、全体的には子供がいる世代の家庭に入るお金の部分は減ったというのが実情ではないでしょうか。
 そして、今、一人に対して所得制限を設けずに義務教育まで一万三千円という、暫定ですら五千円ということで、全く私は少子化対策としての意味がなくなったのではないかと思っております。
 そして、この少子化対策は、生まれてくる子を増やす政策であると同時に、生まれてきた命を守るという政策でもあると思っております。昨今、いじめによる小学生の自殺報道が大変多く見られますけれども、こういった自殺者は、子供に限らず、現役世代、そして高齢者も含め毎年三万人という、これも大きな社会問題ではありますけれども、特に今回、子供の命を守るという点では、この子育てだけでなく、いじめあるいは子供の自殺防止といった意味での地域の見守りはいかがになっているのか、お伺いしたいと思います。
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小宮山洋子#9
○国務大臣(小宮山洋子君) お答えする前にもう一つだけ。
 先ほどから委員は子供を増やす増やすとおっしゃっていますけれども、これは、持ちたい人が安心して子供を産み育てられるようになって、その結果として出生率が上がっていくということなので、子供を増やすということを政策として、政治として言うということは、ちょっと私はそこのところは違うんじゃないかというふうに思っています。そして、結果として増えていくということだと思っています。
 そして、今のいじめのことですけれども、小中学生がいじめで自殺に追い込まれて本当に命を失うというようなことはあってはならないし、これは深刻に受け止めなければいけないというふうに思っています。
 近年、いじめ、不登校、少年非行など、子供をめぐる問題が複雑化、深刻化をしていますので、子供の問題行動の未然防止や早期発見を図るためには、学校のほか、おっしゃるように家庭や地域でも子供の状況を把握していく、これは大変重要だと思います。このため、厚生労働省としても、学校と児童委員、児童館などの関係者との連携によって家庭や地域での子供の状況について情報の共有に努めて、必要に応じて学校での支援に活用するよう文部科学省と連名で地方自治体に要請をしています。
 今後とも、学校とそれから児童福祉関係者との連携を図って、地域の皆さんのお力もいただきながら、子供の見守りに力を入れていきたいというふうに考えています。
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姫井由美子#10
○姫井由美子君 もちろん、少子化対策は、この日本という社会にあって、子供を産み育てたいと思える安心した社会をつくっていくことだと私も思っております。でも、日本というこの社会で子供を産みたくなる、育てやすいかどうかというところでのインセンティブを与えるというところが大変大事だと思っております。
 先ほど、地域でしっかり見守ると言いました。今回のこの低年層、若年層の自殺というものは、いじめと正比例しているかどうかというところまでは、はっきりとした原因は出されておりませんけれども、ただ、この自殺というのは、今四十代から五十代、六十代が一番多いと言われておりますけれども、それはある意味、多重債務等の経済的に苦しい方が大変多いということは予想できるかと思います。自殺白書の中でいいますと、昨日も言いましたけれども、消費税を三%から五%に増税をした平成九年から十年、一気に自殺者が倍ぐらい増えているんですよね。ということで、やはりこの景気と、そして、ここで安心して、社会で子供を守る、景気も良くする、いろんな手当てが必要かと思います。
 一方で、虐待の問題も私は非常に大きいと思っております。
 実は、岡山では昨年の八月に、子供の虐待ではない、まあ虐待の一部でありますけれども、一歳六か月の児童が、肺炎を発症していたにもかかわらず適切な治療を施すことがなく、不衛生な自宅に放置されっ放しで死亡したという事件が発生をいたしました。この事例は、短期間での、住民票の移動をする前に住所を変更してしまったり、あるいは住民票を移動しないまま、あるいは住民票の手続が後になったとか、つまり、そういったことで周辺住民からの情報もなく、あるいは行政、市町村からもかかわりを持つきっかけもないままにこういった事件が起きてしまったという事例であります。
 こういった児童虐待、これをしっかりと地域で見守っていくための社会的あるいは地域的なネットワークの構築もありますけれども、他の市町村から移動してきた、その住民票が移動していないという部分はなかなか難しいかもしれませんけれども、こういった情報の伝達方式、社会的ネットワークの構築も必要かと思いますけれども、こういったことに対する御所見をお伺いしたいと思います。
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小宮山洋子#11
○国務大臣(小宮山洋子君) この児童虐待については超党派でずっと法改正などもして取り組んできていますが、まだまだその数が減らないということは非常に重大な問題だというふうに考えています。そういう意味では、今委員がおっしゃいましたように、児童相談所や市町村を始め、関係機関の連携というのが非常に重要だと思っています。
 厚生労働省では、福祉や保健、医療、教育、警察などの地域の関係機関で支援を必要とする家庭について情報を共有して、協働、ともに働いて支援をするために、子供を守る地域ネットワーク、この設置を進めた結果、現在ほぼ全国の市町村で設置をされています。このネットワークでは、関係者に守秘義務を課すことによりまして、個人情報の保護に配慮をしながら情報を共有する仕組みになっています。
 加えまして、今委員御指摘の転居の事例では、個人情報の保護を理由として情報の共有が妨げられないように、平成十九年の児童虐待防止法改正によって地方自治体間での情報の共有が可能であるということを明確化しています。また、今年七月、社会保障審議会の専門委員会で取りまとめられた報告書でも、支援を必要とする家庭が転居した場合の情報の共有、医療機関との連携の強化などが提言されたことを受けまして、これに沿った対応を改めて地方自治体に要請をいたしました。
 今後とも、関係機関の連携、強化することによって児童虐待の防止に取り組んでいきたいと考えています。
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姫井由美子#12
○姫井由美子君 そして、子供の虐待というものは、地方自治体が分かる前に、一番早く気付くのは医療機関ではないかと思います。医療のカルテというものはなかなか外に出しにくいものかもしれませんけれども、医療の現場でのネットワーク等はどうなっているのでしょうか。
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小宮山洋子#13
○国務大臣(小宮山洋子君) 今も申し上げたように、今年七月の社会保障審議会の専門委員会の報告書でも、医療機関との連携の強化ということが改めて盛り込まれています。そもそも、この法律を作ったときから、医療の関係者は守秘義務ということを超えて子供の命を守るために協力をするという体制になっておりますので、さらにそこが実効性が上がるように取り組んでいきたいと思います。
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姫井由美子#14
○姫井由美子君 最後になりましたので、子供を守り、しっかりとこの社会保障が機能できるようにするためには、つまり消費税だけでなく、いろんな意味での施策が必要だということです。そして、消費税は国民の理解がなければ上げてはいけないということで、私たちは断固消費税の廃止に向かってこれからも審議し続けることを委員長にお願いをして、終わります。
 ありがとうございました。
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中村哲治#15
○中村哲治君 国民の生活が第一の中村哲治です。
 まず、そもそも日本は財政危機なのかについて、三回目となりますけれども、安住財務大臣に伺います。
 前回、七月二十七日金曜日のときに、ノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン教授、プリンストン大学が、PHP研究所、「Voice」二〇一二年二月号で日本は財政危機ではないとおっしゃっている、この記事について正面から反論していただきたいのでその準備をしてくださいと申しておきました。
 そこで、今日皆様のお手元に配付をさせていただいております「Voice」の二〇一二年二月号のポール・クルーグマン教授のインタビュー記事を御覧ください。そこの五十七ページの下段でございます。インタビュアーが、「しかし先進国の国家債務が膨脹しつづけるなか、安易に財政出動という選択をとるわけにもいきません。」とインタビュアーは述べております。これに対してクルーグマンはこのように述べています。「日本は総額、GDP(国内総生産)の二倍に当たる借金があります。それでも一%の金利で資金を借りることができる。先進国の歴史をみれば、現在のレベルよりはるかに多くの借金を抱えたことが、過去には何度もありました。そもそも、債務危機に直面している、という考え方は間違っているのです。もちろんユーロ危機は目前のものとして存在しますが、それはユーロ圏だけの問題です。自らの通貨をもっていて、そこまでの現実的な問題に直面している国はありません。」と書いてあります。
 ここにつきまして、安住財務大臣はどのようにお考えでしょうか。
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安住淳#16
○国務大臣(安住淳君) おはようございます。
 このクルーグマンの話について、まずここの部分を御質問いただきましたが、これについては、我が国の……ヤジちょっと静かにさせてもらえませんか。
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高橋千秋#17
○委員長(高橋千秋君) 御静粛にお願いします。
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安住淳#18
○国務大臣(安住淳君) 我が国の財政は確かに先進主要国の中で最悪の水準にありますが、そのような中、豊富な国内貯蓄の存在等を背景に、御指摘のように、低い金利水準で安定的に国債の消化をすることができてきたということは事実だと思います。
 確かにクルーグマンさんが言うように、一%台で、これだけの財政赤字を抱えていて安定しているというのはあると。しかし、そこには様々な要因があるんではないでしょうか。例えば、財政再建、国内消化に依存をしているこの貯蓄率が、今も確かに賄えるだけの力はありますけれども、それがだんだんと、国債の発行額と我が国で持っている国内貯蓄のこの数の差がだんだん縮まってきたりして、国内の国債をめぐる状況というものは私はかなり変化をしてきたなと思っております。
 一方、この財政の健全化に対する取組に対しての不十分な点というのは、やはり国際社会や市場の中からは厳しい目で見られているということも事実でございます。我が国としては、内外の信認を失うような事態とならないように、やはり財政、今、毎年の予算の編成の中でやはりこれだけの国債を発行せざるを得ない構造的な問題を解消していくという姿勢を続けていかなければ、やはりこれは信認というものは得られない可能性があるというふうに認識をしているということです。
 もう一つ申し上げれば、やはりこの債務は巨額です、これはクルーグマンさんもお認めになっているように。ですから、そういう意味では、この間の話の続きになりますが、もし金利が上がった場合はやはり大変なことになるのではないかというふうに思っております。
 ですから、全てに対して否定をしているわけではございません、前段のところは全く事実でございますが、この先の見通し等については楽観をできないというのが私の率直な考えです。
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中村哲治#19
○中村哲治君 私も楽観していいとは言っていないわけです。ここのポイントは、最後のところでクルーグマンはこう言っています。「自らの通貨をもっていて、そこまでの現実的な問題に直面している国はありません。」と、こう言っているわけです。だから、そこについての見解を求めたんですね。
 先ほどの答弁の中で一言付け加えておきますと、国債を発行する、しかしその見合う預金が伴ってきていないのではないかというのが安住財務大臣のお話でありました。しかし、金融緩和をしている状況の中で国債を発行されると、まず銀行の持っている日銀の当座預金が振り替わる形で政府預金の方に入ります。そこで、銀行のバランスシートとしては、その資産の部の当座預金が国債の形で切り替わります。政府のところに政府預金が入ります。負債のところには国債が挙がります。そこで、政府支出を行うと、民間企業や家計のところに通貨が移転をしますので、そこで、結局その通貨というのは預金の形で銀行に戻りますから、銀行のバランスシートからすると、当座預金がその分増える、そして負債のところには預金が増えるという形で、こういう形で預金の供給量が増えることになります。つまり、今申し上げたメカニズムによって国債の発行分だけ市中に出回っている預金は増えますので、そういうふうな関係にあるということは一言付言しておきます。
 ここにつきましては、昨日、財務省の担当課長がいらっしゃって議論を二時間……ヤジそう、今大臣おっしゃいました、二時間やりましたけれども、それでもなかなか課長でも理解をしていただけないような金融の知識だということが分かりましたのでここで議論することは差し控えますけれども、まず、そういうふうなところで、安住財務大臣がおっしゃった答弁の内容自体が金融論からするともう少し詰めないといけない要素というのがあるということなんです。
 そこで、改めて質問ですけれども、最後のところ、「自らの通貨をもっていて、そこまでの現実的な問題に直面している国はありません。」とクルーグマンは言っているわけですけれども、ここについてどのようにお考えでしょうか。
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安住淳#20
○国務大臣(安住淳君) 自国通貨でデフォルトする可能性は少ない、またないのではないかということだと思います。それをもって、この間、中村さんの最後の質問で私とは擦れ違ったんですけれども、確かに答えにくい話なんですよ、財務大臣としては。それは分かっていただけますよね。
 それで、しかし、確かにそれが、何といいますか、回っていって、それで結局、例えば外国にあるお金もそうだけれども、国内の金利が高くなればその金利を目指してお金がまた入ってくるので、また、言ってみれば、何度仕掛けられても、日本だって国内でこれまでそういうことに対してプロテクトしてこれたじゃないか、だから、この先だってそんな心配があるのかということも多分御質問の中には、入っていなかったですか。
 私たち財務省が思っているのは、やはり国内状況の中で国債の信用を失わせるような、財政の規律を毀損をしていくようなことになれば、国債の発行元である我々に対する信頼は失われる可能性があるのではないかということなんです。それがどういうことに波及をしていくかということに対して、中村さんは理論家ですからぎしぎしぎしぎし詰められるんだけれども、我々から見ると、そこから先というのは、全くそれは、そうしてはならないし、想定もしないというか、ちゃんと国債の発行というものに対して、世界から見て、やはり安定的に、また財政規律を守って、もう一つ言えば、ここは財政再建の問題をやることによって規律あるものを守っていきたいと。
 ただ、中村さんも、お話聞いていて、ずっと消費税駄目だっておっしゃっているわけではないわけですよね。やっぱり景気の今の動向の中でこれをやったときには更なる景気の悪化を招いて、それは結果的には国債市場等に対してもいい影響を与えないんじゃないかという論理だと思うんです。
 そこは私は、何というか、財政再建に対する考え方、アプローチの仕方、ただ、これは時期が違ったり状況の違いによってはありますけれども、ただ、このままでいいということではないと思いますので、そこの違いだけはあるのかなというふうに思っています。
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中村哲治#21
○中村哲治君 引用したところをもう一回読みますと、こうなんですね、「自らの通貨をもっていて、そこまでの現実的な問題に直面している国はありません。」、こうクルーグマンは言っています。自国通貨建ての債券がデフォルトするということはあり得ないというのは、十年前の平成十四年の財務省の外国格付会社あて意見書の中にも書いてあるとおりです。だから、そこは大臣きちっと認めていただいて、そういうことが必要なんですよ。
 消費税を増税すると財政が本当にトータルとしてプラスになるのかどうかという議論があります。ここは両方実はあると思います。
 私は見立ては逆でして、消費税上げると中小企業はばたばた倒れていきます。そうすると、日本は供給過剰なので、その中小企業の供給分だけ大企業は引き受けることができるようになり、設備の稼働は増えますから、恐らく大企業の収益は上がるでしょう。そうすると法人税が上がります。そして、ばたばた倒れていく中小企業のところの雇用というのはなくなりますけれども、そういうところの雇用者というのは低賃金が多いので所得税も払っていなかったような人が多い。そういうところでは、倒れても所得税の減少というのにはつながらないと。むしろ、そういうふうな高収益のところで働いている人の賃金が上がるので所得税も増えるだろうと。つまり、消費税増税というのは、財務省の見解からすると、恐らく法人税も所得税も上がって、そうしたらうはうはになるんじゃないかと。
 しかし、ここで、民主党的な考え方でいうと、格差は広がるんですよ。地域の格差、そして所得格差、こういうのは広がっていくと社会不安につながっていく。ここの格差問題をいかにしていくのかというのが民主党の存在意義、レーゾンデートルであったはずです。だからこそ、この時期に関しては、本当にしっかりと、岡田副総理はこの議論、眠いようですけれども、ここのレーゾンデートルの格差問題をどうするのかというところを考えないといけない。だからこそ、先にアクセルを踏んで、そして巡航速度に達して墜落しないような状態になったときにブレーキを踏むことを考えると。過熱した景気を冷やすための増税というのはあっていいわけですけれども、今やることに正統性はあるのかと。正統性というのは、それが必要なのかという意味の正当性だけでなくて、選挙におけるレジティマシーという意味での正統性、両方の、二つの意味がありますけれども、それがあるのかというのが私が申し上げたいことです。だからこそ、自国通貨建てで本当にデフォルトするのですかという質問をまず最初に持ってきたわけですね。
 そこは余り答えていただけなかったので、さらに次に行きます。
 二番目、その後のところ、インタビュアーは、「ならばそこで、最も望ましい財政政策と金融政策のベストミックスはどのようなものでしょう。」、このようにインタビュアーはおっしゃっておりまして、これに対してクルーグマンはこう答えています。「完全雇用に近いかたちにまで経済を戻せるように、かなりアグレッシブな財政拡張政策をとるべきです。さらには次の五年間に二〜三%のインフレ率になるよう、金融緩和を組み合わせなければならない。」、こういうふうにクルーグマンはおっしゃっております。
 この金融緩和は、正直なところ、日銀は相当やっていると思います。ここでこたえないといけないのは、財政拡張政策であると。私も何遍も申し上げていますけど、これは土木事業に使えばいいと言っているわけじゃ全くないんですよ。将来日本の経済をきちっと成り立たせていくための屋台骨になれるような新しい産業のところに重点的に投資していけばいいと、そういうことに今こそお金を使うべきじゃないかというのが主張だったわけですけど、ここのクルーグマンの見解について、安住大臣はどのようにお考えでしょうか。
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安住淳#22
○国務大臣(安住淳君) クルーグマンさんの意見に対して意見を申し上げるよりも、中村さんの今の話に関して申し上げると、賛成です。だから日本再生戦略も作りまして、やっぱり、つまりデフレを脱却するために規制緩和とか新しい仕事をつくらないといけないということですよね。
 だって、この十年間、十五年間ですか、公共投資、本当にやってきました。私は必要な公共投資たくさんあったと思います。ただ、累積赤字も増えたし、結果的にそれが日本の社会の構造転換や長期的な雇用につながっていったかということについては、やっぱり少し検証しないといけないと思うんですよ。
 だから、それから言うと、財政出動というと、どんどん何かお金を出して、何といいますか、国債をどんどん発行してやれというふうに思うかもしれませんが、国民の皆さんは。私も、成長戦略の分野、そうしたものに対して、今度の法案でも資金を充ててそういうことをやっていこうと書いてありますから、そういう点では、規模の問題等はあるかもしれませんが、中村さんの考え方に異論はございません。
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中村哲治#23
○中村哲治君 いや、私の考え方とクルーグマンの考え方は違っていないので、クルーグマンが言っていることに答えていただきたいんですけれども。
 クルーグマンはこう言っているんですね。「完全雇用に近いかたちにまで経済を戻せるように、かなりアグレッシブな財政拡張政策をとるべきです。」とおっしゃっているわけですよ。ここに関してどういうふうな考え方でいるのかということなんです。
 規制緩和も大事ですよ。民間の投資を増やしていくためにはそういう新しい成長分野を民間ができるように国が施策を打っていくことは非常に重要です。しかし、この施策の打ち方、本当に規制緩和だけでできるんですか。普通は、民間の金融が回っていくための、その巡航速度に達するまでの後押しを本当は補助金はしなくちゃいけません。そういった意味では、エコカー減税とかそういったものは余り効果がなかったわけですよね。新しい需要に、補助金がなくなっても需要を喚起するという意味では、巡航速度に達さないわけです。例えば、住宅版エコポイントに関しても、あの制度設計ではそこまでは、中古市場の流通というところが離陸するところまでは実はできていないんです。
 そういった意味では、財政への投入も、ある意味成長戦略を後押しする意味では、それは巡航速度に乗るまで、金融等で民間の資金需要が回るところまで後押しできたのかといったら、できていないということは言わざるを得ないと思います。そこの辺りの分析を安住大臣に聞きたかったわけですが、回答もなかったので次に行きますね。
 それで、五十八ページの上段のところで、インフレについてもクルーグマンは言っています。クルーグマンはこういうふうに言っています。「問題は、そのインフレをどうやって起こすか。最初の段階において、財政拡大をしないできっかけを生みだすのは非常に難しい。インフレ目標はとてもよいことですが、それを現実的に引き起こすにはどうするか、を考えねばなりません。そこでは財政的な筋力が必要になる。」、このようにクルーグマンはおっしゃっています。つまり、今デフレから脱却するために何をしたらいいのかと、そのきっかけを起こすときにはやっぱり財政的な筋力が必要であるということをおっしゃっているわけです。ここは私が先ほど申し上げたことともつながることなんですけれども、この論理に関しては、安住財務大臣、どのようにお考えでしょうか。
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安住淳#24
○国務大臣(安住淳君) 例えば、完全雇用の話に戻すと、じゃ本当にそのケインズ的政策でどんどんやったらうまくいくのかといえば、決してそうじゃないですよね。だって、そのお金が、資金が切れた途端にまた巡航速度から失速をするということがたくさん顕著に見られますよ、公共事業の場合は。ですから、そういう意味では、財政出動の在り方もやはり本当に知恵と工夫でやっていかないと、規模だけで、何といいますか、その巡航速度に、中村さんがおっしゃるように、経済に達するとは私は思えないんです。──じゃ、どうぞ。
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中村哲治#25
○中村哲治君 いや、私はまず規模を出すというのもおかしな話であると思うんですよ。巡航速度に達せられるような施策としての補助金、これは幾らぐらい必要でどれぐらいの期間が必要なのかということを考えながら積み上げで額というのは決まっていくと思うんですよね。だから、十年間で二百兆円とか十年間で百兆円とかいうような数字を先行するというのは間違っていると思います。むしろやらなくちゃいけないことは、一つ一つの政策分野についてどのような効果的な補助金を与えるのかということだと思うんです。
 そこはだから……ヤジ今、一緒と場外でおっしゃいましたけれども、そのとおりだと思うんですよね。ここの最初のところで財政的な筋力が必要なんじゃないですかということをクルーグマンは言っているわけです。だから、ここに関しては同意されますよね。
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安住淳#26
○国務大臣(安住淳君) ただ、ですから、私たちは財政規律は守りながらやらないといけないから、もしかしたらここで言ったのかもしれませんけれども、なかなかナローパスだなと思っているわけですよ。
 そこで、中村さん、建設国債という議論もありますけれども、私どもとしては、やっぱり様々な資金を使いながら、民間の資金も何も含めて、今言ったようにこのデフレ下でお金が動かないと、中村さんの説でいえば、結局市中のお金も最後は日銀にまた回ってきて国債を買っていくと、こういう悪循環は現実的にだって今あるでしょう。だから、そういうことから脱却をするためには、やはりお金を投資をしてもらう、企業がですよ、そういうやっぱり環境をつくらないといけない。
 じゃ、企業はどうやったら投資をするかと。やっぱり新しい分野に御商売の可能性を見出すということだと思うんですね。それから言うと、ですから、政府はやっぱり規制緩和とか新しい産業というものを掘り起こしていく、又は技術革新をしていくというものに対して後押しをしていくということに関しては、私はそんなに中村さんと言っていることは違うとは思いません。
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中村哲治#27
○中村哲治君 そこの規制緩和等が必要だということは全く違っていないわけですよ。しかしそれじゃ不十分で、財政的な筋力が必要だとクルーグマンが言っているように、財政的な後押しがあってそこまで届かせることが、民間の需要がそこまで、持続的に投資がされるようなところまで道筋を付けることまでが必要なんじゃないかということなんです。だから、ここがちょっと安住さんと考え方が違うところなんでしょう。
 そこで、クルーグマンはこのようにも言っています。インタビュアーがこういうふうに言っています。「国家債務への対策として、野田政権は増税志向を強く打ち出しています。目下の経済状況で増税を選択するのは正しいやり方ですか。」、このようにインタビュアーが言っています。六十一ページです。六十一ページの上のところです。そして、そのことに対してクルーグマンはこのように答えています。「いまはそれを勧めません。まずは経済を先によくすることが必要です。そのあとに増税するのは賛成です。」と、こういうふうに書いているんです。
 これが、私がかねてから申し上げているように、まずアクセルを踏んでから、そして飛行機が巡航速度に達して墜落しないという状況になってからブレーキを踏んで増税をすると、そういうふうなことであったわけです。
 ただ、ここに関連して、安住財務大臣は、十九日の、第一回目に私がこれを聞いた、質問の機会でしたけれども、そのときの答弁でこのようにおっしゃっています。安住大臣は、景気回復をして長期金利が一%上がることも問題だと、そのようにおっしゃっておりました。確かに、債券市場の金利が上がれば債券価格は下がり、債権者である銀行は打撃を受けることになります。しかし、反射的な効果としては、債務者である政府は実質的な債務をその分免れることになります。また、銀行は国債だけを持っているのではありません。景気が回復することにより値段が上がる株などの金融資産も多く持っています。そういった意味では損益は相殺されます。
 このような良い金利の上昇まで否定されているのでしょうか。もし否定していないのであれば、何%の金利上昇ならばよいと考えていらっしゃるのでしょうか。
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安住淳#28
○国務大臣(安住淳君) まず第一点は、クルーグマンさんのおっしゃっていることで、増税するのは賛成だということは、やっぱり我が国の財政状況の今の在り方は健全でないというふうにこの学者も考えているということは事実だと思うんですよね。それはそうですよね。
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中村哲治#29
○中村哲治君 中長期的にはね。
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