憲法審査会
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会
会議録情報#0
平成二十六年十月二十二日(水曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
十月二十一日
辞任 補欠選任
北村 経夫君 堀井 巌君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 柳本 卓治君
幹 事
愛知 治郎君
高野光二郎君
堂故 茂君
豊田 俊郎君
丸山 和也君
金子 洋一君
小西 洋之君
西田 実仁君
松田 公太君
儀間 光男君
仁比 聡平君
委 員
赤池 誠章君
石井 正弘君
石田 昌宏君
宇都 隆史君
大沼みずほ君
木村 義雄君
熊谷 大君
小坂 憲次君
上月 良祐君
佐藤 正久君
滝波 宏文君
中曽根弘文君
中西 祐介君
堀井 巌君
山下 雄平君
有田 芳生君
石橋 通宏君
徳永 エリ君
那谷屋正義君
野田 国義君
福山 哲郎君
藤末 健三君
前川 清成君
牧山ひろえ君
魚住裕一郎君
佐々木さやか君
矢倉 克夫君
松沢 成文君
清水 貴之君
吉良よし子君
江口 克彦君
福島みずほ君
浜田 和幸君
事務局側
憲法審査会事務
局長 情野 秀樹君
─────────────
本日の会議に付した案件
○日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基
本法制に関する調査
(憲法に対する認識について)
─────────────
この発言だけを見る →午後一時開会
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委員の異動
十月二十一日
辞任 補欠選任
北村 経夫君 堀井 巌君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 柳本 卓治君
幹 事
愛知 治郎君
高野光二郎君
堂故 茂君
豊田 俊郎君
丸山 和也君
金子 洋一君
小西 洋之君
西田 実仁君
松田 公太君
儀間 光男君
仁比 聡平君
委 員
赤池 誠章君
石井 正弘君
石田 昌宏君
宇都 隆史君
大沼みずほ君
木村 義雄君
熊谷 大君
小坂 憲次君
上月 良祐君
佐藤 正久君
滝波 宏文君
中曽根弘文君
中西 祐介君
堀井 巌君
山下 雄平君
有田 芳生君
石橋 通宏君
徳永 エリ君
那谷屋正義君
野田 国義君
福山 哲郎君
藤末 健三君
前川 清成君
牧山ひろえ君
魚住裕一郎君
佐々木さやか君
矢倉 克夫君
松沢 成文君
清水 貴之君
吉良よし子君
江口 克彦君
福島みずほ君
浜田 和幸君
事務局側
憲法審査会事務
局長 情野 秀樹君
─────────────
本日の会議に付した案件
○日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基
本法制に関する調査
(憲法に対する認識について)
─────────────
柳
柳本卓治#1
○会長(柳本卓治君) ただいまから憲法審査会を開会いたします。
日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査を議題といたします。
本日は、憲法に対する認識について委員間の意見交換を行います。
まず、各会派一名一巡により、各五分以内で意見表明を行っていただきたいと存じます。発言時間の経過状況をメモで通知し、時間が超過した際はベルを鳴らします。あらかじめ御承知願います。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、意見のある方は順次御発言願います。
丸山和也君。
この発言だけを見る →日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査を議題といたします。
本日は、憲法に対する認識について委員間の意見交換を行います。
まず、各会派一名一巡により、各五分以内で意見表明を行っていただきたいと存じます。発言時間の経過状況をメモで通知し、時間が超過した際はベルを鳴らします。あらかじめ御承知願います。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、意見のある方は順次御発言願います。
丸山和也君。
丸
丸山和也#2
○丸山和也君 自由民主党の丸山和也です。
これまで、当憲法審査会において、現行憲法について各党の委員の方から意見表明、真摯な議論がなされてきたことは大変有意義なことであったと敬意を表しております。
現行憲法には、尊重、承継しなければならない基本的人権の尊重、平和主義、国民主権などの基本原理があります。同時に、日本国憲法制定の経緯、その後の時代の変遷とともに生じる現実との乖離から解釈では乗り切れない限界など、様々な現行憲法の矛盾が指摘されております。
そのために、我が自民党は、平成二十四年に日本国憲法改正草案を策定、提案しております。また、本年六月十三日には参議院本会議において憲法改正国民投票法改正案が成立し、六月二十日に公布、施行されました。憲法改正実施のための手続法が整備されたことになります。現在、憲法改正国民投票法改正案を提出した政党間で公職選挙法の選挙権年齢を十八歳に引き下げる議論がなされていると承知しておりますが、今後、できるだけ速やかに憲法改正の議論も行うべきと考えております。
以下、自民党の日本国憲法改正草案の主要なポイント及び今後の憲法議論の方向性について述べさせていただきたいと思います。
まず、前文であります。
現行憲法前文については、全体がかなり翻訳調であり、その原案がアメリカの憲法やマッカーサー・ノートなど、占領時代に西洋の思想哲学的文章から取り入れられたと見られる文章がたくさん並んでおります。自国の安全保障については、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」と記載されております。これはまさに、ある意味ではユートピア的思想、ある意味では他力本願的発想による自衛権の放棄にほかなりません。現行憲法の前文を全面的に書き換え、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三原則を継承しつつも、日本国の歴史や文化、国や郷土を自ら守るという気概を示した分かりやすいものに述べなければならないと考えております。
具体的に幾つかの点を指摘します。
第一章、天皇でありますけれども、第一条の天皇については、現行憲法では象徴と定義されておりますけれども、我が国の天皇制は既に国民から強く支持されておりますが、国際的に見ますと、やはり象徴というのは非常に分かりにくく、天皇が元首であるということを明記する必要があると考えております。
次に、安全保障であります。第九条については、現行憲法には、先ほど言いましたように、独立国としての自衛権の記述がなく、自衛隊の位置付けも規定されておりません。草案では、平和主義を継承するとともに、自衛権を明記し、国防軍の保持を規定いたしました。
第三章、国民の権利、義務。自民党改正案では、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならないと規定しました。これは、やや現行憲法が権利に偏重しているという意見からこのようになったものでありますけれども、私の個人的意見はやや違いまして、必ずしも権利に偏重しているとは個人的には思っておりません。むしろ、日本は個人が強い権利を主張することによって強い個人が成立し、強い国家が成立していくという考え方を持っておりますけれども、自民党の多数意見ではこういうことになりました。
また、家族の尊重、家族は互いに助け合うべきことを規定しましたが、さらに環境の保全の責務、犯罪被害者等への配慮など、新しい人権規定を設けました。
さらに、国会の章では、選挙に関する条項に、選挙区は、人口を基本とし、行政区画、地勢等を総合的に勘案して定めなければならないと明記しました。
第五章、内閣の章では、内閣総理大臣の専権事項として、衆議院の解散決定権、各行政部の指揮監督権、国防軍の最高指揮権を明記しております。
それから、時間の関係でややはしょりますが、司法の章、裁判官の報酬の減額を規定しました。
地方自治の章では、地方自治の本旨を明らかにするとともに、国及び地方自治体の協力関係の規定などを明示しております。また、外国人に地方参政権を認めないということを明記することにしました。
特に、次に第九章、緊急事態、これは重要でありまして、現行憲法にはない章として新たに緊急事態の章を設け、外部からの武力攻撃、地震等による大規模な自然災害等の法律で定める緊急事態において、内閣総理大臣に一時的に緊急事態に対処する権限を付与する規定を盛り込みました。
十章、改正、これも重要であります。憲法改正手続について、現行の衆参それぞれの三分の二以上の発議要件は余りにも厳格で、国民の憲法改正への意思を表明する機会を狭める結果となっているので過半数ということに緩和いたしました。
最高法規の章では、国民の憲法尊重義務を規定しています。
以上がそれぞれの項目の説明でありますが、今後の方向性については、憲法全体について見直しを行った上で、発議要件が各議院の三分の二以上であることや、国会法で憲法改正の発議は項目ごとに個別に行うと定められていることから、各党間でおおむね了解を得られた事項から個別テーマごとに国民投票にかけていくことになると考えております。
現在、公職選挙法の選挙権年齢を十八歳に引き下げる議論がなされていますが、早急に結論を出すとともに、速やかに憲法改正原案の議論に入るべきだと考えます。憲法改正を国民の意思でできることを国民に実感してもらうためにも、各党で憲法改正への一致点を見出し、憲法改正原案を作成しなければならないと考えます。
まず、そのための第一歩として、国会あるいは各党でどのようなテーマで集中的に議論すべきか、その絞り込みを行うことから始めるべきだと考えております。国会が憲法改正案を提示し、しっかり国民に説明し、改正の手続を踏んでその承認を得ることがまさに国民主権の精神を具体的に体現するものであると考えられます。
憲法は国民の手で今の日本にふさわしい内容としなければなりませんので、自民党はこれからも堂々と憲法改正を実現していくために、国民各層の理解を得ながらも、全力で取り組む覚悟でございます。
以上であります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →これまで、当憲法審査会において、現行憲法について各党の委員の方から意見表明、真摯な議論がなされてきたことは大変有意義なことであったと敬意を表しております。
現行憲法には、尊重、承継しなければならない基本的人権の尊重、平和主義、国民主権などの基本原理があります。同時に、日本国憲法制定の経緯、その後の時代の変遷とともに生じる現実との乖離から解釈では乗り切れない限界など、様々な現行憲法の矛盾が指摘されております。
そのために、我が自民党は、平成二十四年に日本国憲法改正草案を策定、提案しております。また、本年六月十三日には参議院本会議において憲法改正国民投票法改正案が成立し、六月二十日に公布、施行されました。憲法改正実施のための手続法が整備されたことになります。現在、憲法改正国民投票法改正案を提出した政党間で公職選挙法の選挙権年齢を十八歳に引き下げる議論がなされていると承知しておりますが、今後、できるだけ速やかに憲法改正の議論も行うべきと考えております。
以下、自民党の日本国憲法改正草案の主要なポイント及び今後の憲法議論の方向性について述べさせていただきたいと思います。
まず、前文であります。
現行憲法前文については、全体がかなり翻訳調であり、その原案がアメリカの憲法やマッカーサー・ノートなど、占領時代に西洋の思想哲学的文章から取り入れられたと見られる文章がたくさん並んでおります。自国の安全保障については、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」と記載されております。これはまさに、ある意味ではユートピア的思想、ある意味では他力本願的発想による自衛権の放棄にほかなりません。現行憲法の前文を全面的に書き換え、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三原則を継承しつつも、日本国の歴史や文化、国や郷土を自ら守るという気概を示した分かりやすいものに述べなければならないと考えております。
具体的に幾つかの点を指摘します。
第一章、天皇でありますけれども、第一条の天皇については、現行憲法では象徴と定義されておりますけれども、我が国の天皇制は既に国民から強く支持されておりますが、国際的に見ますと、やはり象徴というのは非常に分かりにくく、天皇が元首であるということを明記する必要があると考えております。
次に、安全保障であります。第九条については、現行憲法には、先ほど言いましたように、独立国としての自衛権の記述がなく、自衛隊の位置付けも規定されておりません。草案では、平和主義を継承するとともに、自衛権を明記し、国防軍の保持を規定いたしました。
第三章、国民の権利、義務。自民党改正案では、自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならないと規定しました。これは、やや現行憲法が権利に偏重しているという意見からこのようになったものでありますけれども、私の個人的意見はやや違いまして、必ずしも権利に偏重しているとは個人的には思っておりません。むしろ、日本は個人が強い権利を主張することによって強い個人が成立し、強い国家が成立していくという考え方を持っておりますけれども、自民党の多数意見ではこういうことになりました。
また、家族の尊重、家族は互いに助け合うべきことを規定しましたが、さらに環境の保全の責務、犯罪被害者等への配慮など、新しい人権規定を設けました。
さらに、国会の章では、選挙に関する条項に、選挙区は、人口を基本とし、行政区画、地勢等を総合的に勘案して定めなければならないと明記しました。
第五章、内閣の章では、内閣総理大臣の専権事項として、衆議院の解散決定権、各行政部の指揮監督権、国防軍の最高指揮権を明記しております。
それから、時間の関係でややはしょりますが、司法の章、裁判官の報酬の減額を規定しました。
地方自治の章では、地方自治の本旨を明らかにするとともに、国及び地方自治体の協力関係の規定などを明示しております。また、外国人に地方参政権を認めないということを明記することにしました。
特に、次に第九章、緊急事態、これは重要でありまして、現行憲法にはない章として新たに緊急事態の章を設け、外部からの武力攻撃、地震等による大規模な自然災害等の法律で定める緊急事態において、内閣総理大臣に一時的に緊急事態に対処する権限を付与する規定を盛り込みました。
十章、改正、これも重要であります。憲法改正手続について、現行の衆参それぞれの三分の二以上の発議要件は余りにも厳格で、国民の憲法改正への意思を表明する機会を狭める結果となっているので過半数ということに緩和いたしました。
最高法規の章では、国民の憲法尊重義務を規定しています。
以上がそれぞれの項目の説明でありますが、今後の方向性については、憲法全体について見直しを行った上で、発議要件が各議院の三分の二以上であることや、国会法で憲法改正の発議は項目ごとに個別に行うと定められていることから、各党間でおおむね了解を得られた事項から個別テーマごとに国民投票にかけていくことになると考えております。
現在、公職選挙法の選挙権年齢を十八歳に引き下げる議論がなされていますが、早急に結論を出すとともに、速やかに憲法改正原案の議論に入るべきだと考えます。憲法改正を国民の意思でできることを国民に実感してもらうためにも、各党で憲法改正への一致点を見出し、憲法改正原案を作成しなければならないと考えます。
まず、そのための第一歩として、国会あるいは各党でどのようなテーマで集中的に議論すべきか、その絞り込みを行うことから始めるべきだと考えております。国会が憲法改正案を提示し、しっかり国民に説明し、改正の手続を踏んでその承認を得ることがまさに国民主権の精神を具体的に体現するものであると考えられます。
憲法は国民の手で今の日本にふさわしい内容としなければなりませんので、自民党はこれからも堂々と憲法改正を実現していくために、国民各層の理解を得ながらも、全力で取り組む覚悟でございます。
以上であります。ありがとうございました。
柳
小
小西洋之#4
○小西洋之君 民主党の小西洋之でございます。
我が党は、二〇一三年二月の新綱領において、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の基本精神を具現化する、自由と民主主義に立脚した真の立憲主義を確立する等を規定し、こうした考え方の下、二〇〇五年にまとめた憲法提言について議論を深めるなどしてまいりました。
一方で、立憲主義と憲法の三大基本原理の趣旨を踏まえ、本審査会の在り方を考えるときに、我々立法府が議院内閣制の下、その存在意義の全てを懸けて直ちに取り組むべき課題は、集団的自衛権行使を容認した憲法九条の解釈変更であります。安倍内閣は、この七・一閣議決定について何ら立憲主義に反するものではなく、また、平和主義をいささかも変更するものではない旨主張していますが、それが実は無限定かつ歯止めなきものであり、そうした改憲を可能にしたからくりの存在が国会審議を通じ明らかになっています。
からくりの第一は、実は集団的自衛権の行使が必要不可欠であり、そのための解釈変更が必要不可欠であることの根拠である、いわゆる立法事実が存在しないことです。日本国民の生命が危険にさらされる場合に、それを救うための必要最小限度の武力行使のみは許容されるという憲法九条解釈の基本論理の下、集団的自衛権の行使を可能にするためには、その全ての大前提として、一、我が国に武力攻撃が発生していない集団的自衛権の状況にあるにもかかわらず、その生命を失うことになる日本国民の存在と、二、それを救うためには外交等や個別的自衛権の行使では不可能で、集団的自衛権の行使以外に手段がないこと、この二つの社会的事実の存在が立証される必要があります。
この六十年以上にわたり歴代内閣があり得ないとしてきた集団的自衛権行使の目的の必要性及び手段の合理性、すなわち立法事実の存在について、恐るべきことに内閣法制局長官は何の審査もしていないと国会答弁し、かつ国家安全保障局も何の審査資料も作成していないと説明をしています。
もし、こうした立法事実が存在しないのであれば、そもそも解釈変更の必要すらないことになり、逆に言えば、このように根拠もなく新しい法規範が作れるのであれば、それは我が国が法の支配を失うことを意味します。つまり、自衛隊員は実は命を守るべき日本国民が存在しないのに集団的自衛権の戦闘で戦死を強いられることになり、また一般国民もその反撃により理由もなく命を落とすことになるのでございます。すなわち、まさに国家権力による立憲主義の否定となるのであります。
なお、立法事実とは単なる観念上の想定では足りず、確実な根拠に基づく合理的な判断でなければならない旨明確に指摘し、立法事実の不存在を理由とした有名な最高裁薬事法違憲判決は、閣議決定に基づく自衛隊法改正等に際し、我々立法府にこの上なく重い課題を突き付けているのであります。
次に、閣議決定のもう一つのからくりは、安倍内閣が継承したと称する憲法九条解釈の基本的な論理から実は最も重要な平和主義の法理が切り捨てられていることです。その証拠に、閣議決定においては、一九七二年政府見解に明示されている、平和主義をその基本原則とする憲法が、右にいう自衛のための措置を無制限に認めているとは解されないという文言が丸ごと削除されています。そもそも、憲法九条解釈の指針としての効力を有する憲法前文の平和主義の三つの法理は、全世界の国民に確認された平和的生存権の規定など、そのどれもが他国防衛のための先制攻撃である集団的自衛権の行使とは本質的に相矛盾し、これを真っ向から否定する法理となっているのであります。
実は、我が参議院憲法審査会においては、主権者国民のために閣議決定の強行を阻止するための強力な措置が講じられていました。それは、六月十一日、改正国民投票法附帯決議第四項から第六項であり、そこには、政府が憲法解釈の変更を行う際には、事前に解釈の変更の案、すなわち七・一閣議決定の最終案そのものについて、その論理的整合性等につき十分な国会審議を受けることが明記されていました。この国権の最高機関の委員会決議を安倍内閣は真っ正面から否定し、閣議決定を強行したことは誰の目にも明らかな厳然たる事実であります。もし事前の国会審議があったならば、我々立法府の力により閣議決定は法令解釈の名にすら値しない暴挙としてこれを阻止することができたものと確信いたします。
この点、七・一閣議決定に対し、本附帯決議第一項及び第二項により、立憲主義及び恒久平和主義等の基本原理に基づいて今後徹底的に審議を尽くすことこそが、まさに日本国憲法について広範かつ総合的に調査を行うことを任務とする我が審査会が国民のために自ら担った崇高なる使命であって、この全うこそが我が憲法審査会が立法府における立憲主義と法の支配のとりでとしてその権威を保持していく唯一の道であることを会長及び同僚委員の皆様に心よりお訴えさせていただき、私からの見解の表明とさせていただきます。
この発言だけを見る →我が党は、二〇一三年二月の新綱領において、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の基本精神を具現化する、自由と民主主義に立脚した真の立憲主義を確立する等を規定し、こうした考え方の下、二〇〇五年にまとめた憲法提言について議論を深めるなどしてまいりました。
一方で、立憲主義と憲法の三大基本原理の趣旨を踏まえ、本審査会の在り方を考えるときに、我々立法府が議院内閣制の下、その存在意義の全てを懸けて直ちに取り組むべき課題は、集団的自衛権行使を容認した憲法九条の解釈変更であります。安倍内閣は、この七・一閣議決定について何ら立憲主義に反するものではなく、また、平和主義をいささかも変更するものではない旨主張していますが、それが実は無限定かつ歯止めなきものであり、そうした改憲を可能にしたからくりの存在が国会審議を通じ明らかになっています。
からくりの第一は、実は集団的自衛権の行使が必要不可欠であり、そのための解釈変更が必要不可欠であることの根拠である、いわゆる立法事実が存在しないことです。日本国民の生命が危険にさらされる場合に、それを救うための必要最小限度の武力行使のみは許容されるという憲法九条解釈の基本論理の下、集団的自衛権の行使を可能にするためには、その全ての大前提として、一、我が国に武力攻撃が発生していない集団的自衛権の状況にあるにもかかわらず、その生命を失うことになる日本国民の存在と、二、それを救うためには外交等や個別的自衛権の行使では不可能で、集団的自衛権の行使以外に手段がないこと、この二つの社会的事実の存在が立証される必要があります。
この六十年以上にわたり歴代内閣があり得ないとしてきた集団的自衛権行使の目的の必要性及び手段の合理性、すなわち立法事実の存在について、恐るべきことに内閣法制局長官は何の審査もしていないと国会答弁し、かつ国家安全保障局も何の審査資料も作成していないと説明をしています。
もし、こうした立法事実が存在しないのであれば、そもそも解釈変更の必要すらないことになり、逆に言えば、このように根拠もなく新しい法規範が作れるのであれば、それは我が国が法の支配を失うことを意味します。つまり、自衛隊員は実は命を守るべき日本国民が存在しないのに集団的自衛権の戦闘で戦死を強いられることになり、また一般国民もその反撃により理由もなく命を落とすことになるのでございます。すなわち、まさに国家権力による立憲主義の否定となるのであります。
なお、立法事実とは単なる観念上の想定では足りず、確実な根拠に基づく合理的な判断でなければならない旨明確に指摘し、立法事実の不存在を理由とした有名な最高裁薬事法違憲判決は、閣議決定に基づく自衛隊法改正等に際し、我々立法府にこの上なく重い課題を突き付けているのであります。
次に、閣議決定のもう一つのからくりは、安倍内閣が継承したと称する憲法九条解釈の基本的な論理から実は最も重要な平和主義の法理が切り捨てられていることです。その証拠に、閣議決定においては、一九七二年政府見解に明示されている、平和主義をその基本原則とする憲法が、右にいう自衛のための措置を無制限に認めているとは解されないという文言が丸ごと削除されています。そもそも、憲法九条解釈の指針としての効力を有する憲法前文の平和主義の三つの法理は、全世界の国民に確認された平和的生存権の規定など、そのどれもが他国防衛のための先制攻撃である集団的自衛権の行使とは本質的に相矛盾し、これを真っ向から否定する法理となっているのであります。
実は、我が参議院憲法審査会においては、主権者国民のために閣議決定の強行を阻止するための強力な措置が講じられていました。それは、六月十一日、改正国民投票法附帯決議第四項から第六項であり、そこには、政府が憲法解釈の変更を行う際には、事前に解釈の変更の案、すなわち七・一閣議決定の最終案そのものについて、その論理的整合性等につき十分な国会審議を受けることが明記されていました。この国権の最高機関の委員会決議を安倍内閣は真っ正面から否定し、閣議決定を強行したことは誰の目にも明らかな厳然たる事実であります。もし事前の国会審議があったならば、我々立法府の力により閣議決定は法令解釈の名にすら値しない暴挙としてこれを阻止することができたものと確信いたします。
この点、七・一閣議決定に対し、本附帯決議第一項及び第二項により、立憲主義及び恒久平和主義等の基本原理に基づいて今後徹底的に審議を尽くすことこそが、まさに日本国憲法について広範かつ総合的に調査を行うことを任務とする我が審査会が国民のために自ら担った崇高なる使命であって、この全うこそが我が憲法審査会が立法府における立憲主義と法の支配のとりでとしてその権威を保持していく唯一の道であることを会長及び同僚委員の皆様に心よりお訴えさせていただき、私からの見解の表明とさせていただきます。
柳
西
西田実仁#6
○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
参議院の憲法審査会は、参議院憲法調査会報告書を踏まえ、衆議院とは異なる独自性ある議論を行うことを旨として運営されてまいりました。一昨年の常会では、「東日本大震災と憲法」ということで人権、統治機構、国家緊急権が議論され、昨年の常会では「二院制」、「新しい人権」がテーマとされてまいりました。そして、前常会では懸案の国民投票法を整備する内容の改正が行われました。今回、憲法審査会長、会長代理を始め審査会メンバーが大幅に替わったことから、憲法論の原点を再確認する議論を行う必要があると思われます。
そこで、まず、公明党の憲法に対する基本的な立場を述べたいと思います。
それは、憲法の骨格を成す恒久平和主義、基本的人権の尊重、国民主権主義の三原則は人類の英知というべき優れた普遍の原理であり、平和、人権、民主の憲法精神を国民生活と日本社会の隅々まで定着させ、開花させる闘いに全力を尽くすというものであります。
憲法改正については、現憲法は優れた憲法であり、平和、人権、民主の憲法の三原則を堅持しつつ、環境権など時代の進展に伴い提起されている新たな理念を加えて補強する加憲が最も現実的で妥当であるとの考えであります。
国権の最高機関とされる国会は、本来、政府と官が法を誠実に遵守するよう見張る立場にあり、とりわけ政府から距離を置くことができる参議院は監視を行うにふさわしいと考えます。参議院の行政監視機能の強化は、二院制支持者の共通の認識となっております。
本来、良識の府である参議院では、公共の利益の実現を超党派で目指すよう努力すべきであります。その際、特に行政の組織、人事に対する統制という観点、すなわち、政府と官僚機構をつくる衆議院、それを監視する参議院という観点が重要であり、この観点での参議院の役割論を深めるべきことを強く訴えたいと思います。
参議院の行政監視機能の強化と併せて、参議院の決算重視も重要です。ただ、決算審議の目的は予算審議へのフィードバックであり、予算審議と決算審議は本来一体のものとして行われるべきであり、単純に衆議院は予算、参議院は決算と役割を分けることには慎重でなければなりません。むしろ、衆参それぞれの特徴に応じた審議をする前提で参議院の決算重視の内容を考えるべきであり、年金制度や特別会計制度等、数年度にわたり長期的検討を要する事項に、より重点を置いた決算重視の審議を行うべきではないでしょうか。
大震災に関する議論も参議院憲法審査会の特徴であります。
本年、広島市等を襲った豪雨による土砂災害や御嶽山の噴火では、誠に残念ながら多大な犠牲者が出ております。国民一般にも自然災害への対策の重要性が認識されつつあり、中央防災会議防災対策推進検討会議最終報告では、自然災害による国家的な緊急事態への対応の在り方について憲法審査会で議論するよう求めております。
なぜなら、首都直下地震などの巨大災害に迅速に対応するためには、国会の開会中でも行政府の権限、すなわち緊急政令を認める必要がある場合が考えられますが、立法府と行政府の関係の根幹、三権分立の在り方が問われる憲法問題となるからであります。ここでは私権制限と併せて人権保障のために行政をどのように統制していくかが問題の本質であり、災害対策基本法第百九条第四項にある、いわゆる議会拒否権制度をどのように組み込むかが最重要の論点となると考えられます。
災害と憲法は本審査会の重要課題と言えるのではないでしょうか。今後、活発な議論がなされることを期待したいと思います。
以上でございます。
この発言だけを見る →参議院の憲法審査会は、参議院憲法調査会報告書を踏まえ、衆議院とは異なる独自性ある議論を行うことを旨として運営されてまいりました。一昨年の常会では、「東日本大震災と憲法」ということで人権、統治機構、国家緊急権が議論され、昨年の常会では「二院制」、「新しい人権」がテーマとされてまいりました。そして、前常会では懸案の国民投票法を整備する内容の改正が行われました。今回、憲法審査会長、会長代理を始め審査会メンバーが大幅に替わったことから、憲法論の原点を再確認する議論を行う必要があると思われます。
そこで、まず、公明党の憲法に対する基本的な立場を述べたいと思います。
それは、憲法の骨格を成す恒久平和主義、基本的人権の尊重、国民主権主義の三原則は人類の英知というべき優れた普遍の原理であり、平和、人権、民主の憲法精神を国民生活と日本社会の隅々まで定着させ、開花させる闘いに全力を尽くすというものであります。
憲法改正については、現憲法は優れた憲法であり、平和、人権、民主の憲法の三原則を堅持しつつ、環境権など時代の進展に伴い提起されている新たな理念を加えて補強する加憲が最も現実的で妥当であるとの考えであります。
国権の最高機関とされる国会は、本来、政府と官が法を誠実に遵守するよう見張る立場にあり、とりわけ政府から距離を置くことができる参議院は監視を行うにふさわしいと考えます。参議院の行政監視機能の強化は、二院制支持者の共通の認識となっております。
本来、良識の府である参議院では、公共の利益の実現を超党派で目指すよう努力すべきであります。その際、特に行政の組織、人事に対する統制という観点、すなわち、政府と官僚機構をつくる衆議院、それを監視する参議院という観点が重要であり、この観点での参議院の役割論を深めるべきことを強く訴えたいと思います。
参議院の行政監視機能の強化と併せて、参議院の決算重視も重要です。ただ、決算審議の目的は予算審議へのフィードバックであり、予算審議と決算審議は本来一体のものとして行われるべきであり、単純に衆議院は予算、参議院は決算と役割を分けることには慎重でなければなりません。むしろ、衆参それぞれの特徴に応じた審議をする前提で参議院の決算重視の内容を考えるべきであり、年金制度や特別会計制度等、数年度にわたり長期的検討を要する事項に、より重点を置いた決算重視の審議を行うべきではないでしょうか。
大震災に関する議論も参議院憲法審査会の特徴であります。
本年、広島市等を襲った豪雨による土砂災害や御嶽山の噴火では、誠に残念ながら多大な犠牲者が出ております。国民一般にも自然災害への対策の重要性が認識されつつあり、中央防災会議防災対策推進検討会議最終報告では、自然災害による国家的な緊急事態への対応の在り方について憲法審査会で議論するよう求めております。
なぜなら、首都直下地震などの巨大災害に迅速に対応するためには、国会の開会中でも行政府の権限、すなわち緊急政令を認める必要がある場合が考えられますが、立法府と行政府の関係の根幹、三権分立の在り方が問われる憲法問題となるからであります。ここでは私権制限と併せて人権保障のために行政をどのように統制していくかが問題の本質であり、災害対策基本法第百九条第四項にある、いわゆる議会拒否権制度をどのように組み込むかが最重要の論点となると考えられます。
災害と憲法は本審査会の重要課題と言えるのではないでしょうか。今後、活発な議論がなされることを期待したいと思います。
以上でございます。
柳
松
松田公太#8
○松田公太君 みんなの党の松田公太です。
みんなの党を代表して、日本国憲法に関する基本的な考え方を申し述べたいと思います。
前国会において国民投票法改正案が可決され、二〇一八年には投票権年齢が十八歳以上へと引き下げられます。これでようやく国民投票のためのスタートラインに立つことができました。
先日、未来国会という若者のための国家デザインコンテストに参加をさせていただきましたが、このイベントは、三十歳以下の若者たちが三十年後の日本の国家ビジョンを描き、それを実現するための十年後の予算を策定するというもので、五回目の開催となる今年は百名以上がコンテスタントとなり、現地での聴衆は四百名を超える盛況ぶりでした。プレゼンの内容もそれに対する聴講者からの質問も非常にレベルが高く、政治を自分のこととして真剣に考えている様子に大変関心いたしました。
このような若者は日本全体から見るとまだ少ないのかもしれません。しかし、しっかりとした政治参加教育を行っていけば、各々が自分なりの判断基準を身に付け、政治へも関心を抱くようになり、十八歳であっても立派に意思表示をすることができるようになります。参政権を認める上で重要なのは、年齢ではなく素養なのです。
憲法は最も重要な国の羅針盤ですので、これからの日本を引っ張っていく若い世代の意思が可能な限り反映されるべきです。今後、憲法改正が実際に行われるときには、多くの若者が積極的に自らの考えを表明できるよう、参加教育の充実を図らなくてはなりません。また、十八歳以上に国民投票権が認められる以上、同じ参政権グループである選挙権についても平仄を合わせるべきです。現在、選挙権年齢に関するプロジェクトチームで御検討いただいているところですが、できる限り早く実現することを期待しております。
さらに、私が非常に重要であると考えているのは国民投票の対象拡大です。これまでにみんなの党では原発国民投票法案や国民投票型の首相公選制法案を提出してきました。原発の在り方や首相の選定等、国の根本に関わる事項については国民の多数意思を反映しなくてはいけないからです。憲法前文に主権が国民に存するとされていることの意味です。
国会閉会中の七月一日、安倍総理は集団的自衛権の行使容認を閣議決定しました。私は、自分の国際経験や日本の未来を考えた上で集団的自衛権には賛成をしておりますが、本音を申し上げると悩んでいる部分も多々ありました。しかし、このように重大な岐路に直面して悩まない国会議員がいたとしたら、私はその方が怖いことだと思ってしまいます。国民もこの問題についてもっと考え、もっと議論したかったと思います。そう考えると、今回の閣議決定は余りにも拙速過ぎたと言えます。
安倍内閣は、自民党内の反対勢力や公明党との調整に多くの時間と労力を費やした一方、国民に対する説明や説得が十分とは言えませんでした。NHKの世論調査でも、十分な議論が行われたと答えた人は一割にも満たなかったのです。主権者である国民をおろそかにしてしまったと言われても仕方がありません。
我々は、国民の手に政治を奪還することを目的に掲げ、国民本位の政治を目指しておりますので、このようなことは決して許容できません。幾ら支持率が高い政権であったとしても、重要な政策については、メリットについても、最悪の事態を想定したデメリットについても十分に情報を提供し、その上で国民にしっかりと判断してもらい、その結果を真摯に受け止める必要があるのです。
今臨時国会での関連法案の改正等はないようですが、次期通常国会では提出される予定だと聞いております。そうなった場合には、まさに九条を始めとした憲法そのものの問題として憲法改正も選択肢に加えながら、本審査会でしっかりとした審議をしなければなりません。
その他、かねてから申し上げているとおり、二院制から一院制への移行、政党規定の新設、そして地域主権型道州制の導入等の集中的な議論が必要であると考えております。
施行されてから約七十年、日本国憲法は制定当時のままです。これほど長い間一度も憲法改正を行っていない民主主義国家は日本だけです。今の憲法を不磨の大典とすることはなりません。激動する時代を乗り越えていくためには、今を生きる国民が、若者にもこれまで以上に参加していただいて、自分の国をどんな国にしたいかを議論していかなくてはならないのです。
憲法審査会の皆様とともに憲法についての国民的議論を牽引していけるよう、私も精励していくことを申し上げて、意見表明とさせていただきます。
この発言だけを見る →みんなの党を代表して、日本国憲法に関する基本的な考え方を申し述べたいと思います。
前国会において国民投票法改正案が可決され、二〇一八年には投票権年齢が十八歳以上へと引き下げられます。これでようやく国民投票のためのスタートラインに立つことができました。
先日、未来国会という若者のための国家デザインコンテストに参加をさせていただきましたが、このイベントは、三十歳以下の若者たちが三十年後の日本の国家ビジョンを描き、それを実現するための十年後の予算を策定するというもので、五回目の開催となる今年は百名以上がコンテスタントとなり、現地での聴衆は四百名を超える盛況ぶりでした。プレゼンの内容もそれに対する聴講者からの質問も非常にレベルが高く、政治を自分のこととして真剣に考えている様子に大変関心いたしました。
このような若者は日本全体から見るとまだ少ないのかもしれません。しかし、しっかりとした政治参加教育を行っていけば、各々が自分なりの判断基準を身に付け、政治へも関心を抱くようになり、十八歳であっても立派に意思表示をすることができるようになります。参政権を認める上で重要なのは、年齢ではなく素養なのです。
憲法は最も重要な国の羅針盤ですので、これからの日本を引っ張っていく若い世代の意思が可能な限り反映されるべきです。今後、憲法改正が実際に行われるときには、多くの若者が積極的に自らの考えを表明できるよう、参加教育の充実を図らなくてはなりません。また、十八歳以上に国民投票権が認められる以上、同じ参政権グループである選挙権についても平仄を合わせるべきです。現在、選挙権年齢に関するプロジェクトチームで御検討いただいているところですが、できる限り早く実現することを期待しております。
さらに、私が非常に重要であると考えているのは国民投票の対象拡大です。これまでにみんなの党では原発国民投票法案や国民投票型の首相公選制法案を提出してきました。原発の在り方や首相の選定等、国の根本に関わる事項については国民の多数意思を反映しなくてはいけないからです。憲法前文に主権が国民に存するとされていることの意味です。
国会閉会中の七月一日、安倍総理は集団的自衛権の行使容認を閣議決定しました。私は、自分の国際経験や日本の未来を考えた上で集団的自衛権には賛成をしておりますが、本音を申し上げると悩んでいる部分も多々ありました。しかし、このように重大な岐路に直面して悩まない国会議員がいたとしたら、私はその方が怖いことだと思ってしまいます。国民もこの問題についてもっと考え、もっと議論したかったと思います。そう考えると、今回の閣議決定は余りにも拙速過ぎたと言えます。
安倍内閣は、自民党内の反対勢力や公明党との調整に多くの時間と労力を費やした一方、国民に対する説明や説得が十分とは言えませんでした。NHKの世論調査でも、十分な議論が行われたと答えた人は一割にも満たなかったのです。主権者である国民をおろそかにしてしまったと言われても仕方がありません。
我々は、国民の手に政治を奪還することを目的に掲げ、国民本位の政治を目指しておりますので、このようなことは決して許容できません。幾ら支持率が高い政権であったとしても、重要な政策については、メリットについても、最悪の事態を想定したデメリットについても十分に情報を提供し、その上で国民にしっかりと判断してもらい、その結果を真摯に受け止める必要があるのです。
今臨時国会での関連法案の改正等はないようですが、次期通常国会では提出される予定だと聞いております。そうなった場合には、まさに九条を始めとした憲法そのものの問題として憲法改正も選択肢に加えながら、本審査会でしっかりとした審議をしなければなりません。
その他、かねてから申し上げているとおり、二院制から一院制への移行、政党規定の新設、そして地域主権型道州制の導入等の集中的な議論が必要であると考えております。
施行されてから約七十年、日本国憲法は制定当時のままです。これほど長い間一度も憲法改正を行っていない民主主義国家は日本だけです。今の憲法を不磨の大典とすることはなりません。激動する時代を乗り越えていくためには、今を生きる国民が、若者にもこれまで以上に参加していただいて、自分の国をどんな国にしたいかを議論していかなくてはならないのです。
憲法審査会の皆様とともに憲法についての国民的議論を牽引していけるよう、私も精励していくことを申し上げて、意見表明とさせていただきます。
柳
清
清水貴之#10
○清水貴之君 維新の党の清水貴之です。
我々維新の党の現行憲法に対する考え方、そして認識をお伝えしたいと思います。
維新の党は、統治機構改革でこの国の形を変えていくべきであると考えています。我が国は今、経済のグローバル化と大競争時代の荒波の中で、新陳代謝が遅れ、国力が停滞あるいは弱体化し、国民は多くの不安を抱えています。我が国がこの閉塞感から脱却し、国民の安全、生活の豊かさ、伝統的な価値や文化などの国益を守り、かつ国の将来を切り開いていくためには、より効率的で自律分散型の統治機構を確立することが急務です。
このような統治機構を確立するため、まず国と地方の役割を抜本的に見直す必要があります。国の役割を外交、安全保障、マクロ経済政策などの国家的に取り組むことがふさわしい課題に集中させる一方で、地方にできることは地方に任せるべきです。
住民に身近な課題は基礎自治体が担うとともに、広域地方政府として道州制を導入し、九十二条に明記し、権限と財源の地方への移譲、さらには規制緩和を図り、国からの上意下達によらない、地域そして個人が自立できる社会システムを確立するのです。道州制は、地域、個人の創意工夫、民間の自由な競争によって経済、社会の活性化を促す成長戦略の切り札としての可能性を有しています。
国家的課題に取り組むため、国においては、憲法六十七条を改正して首相公選制を導入するとともに、内閣予算局、人事局の設置等により政治主導の体制整備を図るべきです。あわせて、国の会計制度への発生主義、複式簿記の導入、そして米国会計検査院型の強力な会計検査機関を国会に設置、これは憲法九十条に関わることですが、設置することで財政運営のコントロール強化が可能となります。
次に、我が国を取り巻く国際情勢に目を移します。
年々、アジア太平洋地域の重要性が急速に高まっている一方で、北東アジア地域では大規模な軍事力を有する国、さらには核開発を強行する国も存在します。地域の平和、安全を確保する基軸としての日米同盟の意義はいまだ大きく、今後も我が国の外交、安全保障の基軸であることは変わりませんが、昨今の核・ミサイル技術の進展等を踏まえ、自衛権の再定義も必要であると考えます。
従来からの政府見解では、自国に対する武力攻撃が発生したか否かで個別的及び集団的自衛権を区別し、憲法で認められるのはこの定義に沿った個別的自衛権のみとしてきました。しかし、仮に我が国が直接的に武力攻撃を受けていない状況下であっても、密接な関係にある他国に対する攻撃の結果、我が国に戦禍が及ぶ蓋然性が相当に高く、国民が被ることとなる犠牲も深刻なものになる場合には、それを阻止し、我が国を防衛するために自衛権を行使することは憲法解釈として許容されるものと考えます。これを我が党は自衛権の範囲の明確化、すなわち自衛権の再定義と呼んでいます。
なお、純粋な他国防衛のための自衛権行使を認めるものとは異なります。
ただいま述べたような自衛権の再定義を行う場合など、もちろん恣意的な憲法解釈や、それに基づく運用は避けなければなりません。三権分立の確立と憲法保障の観点から、憲法の解釈に際しては、憲法裁判所若しくは最高裁判所の憲法部などの抽象的な憲法判断を担う司法機関によることが必要であると考えます。
最後に、これらの提案は憲法改正抜きには実現は困難です。大幅な統治機構の改革ゆえ、何より主権者である国民にその案を提示し、その手で意思決定してもらうことが重要です。国民的な憲法議論を喚起するためにも、憲法改正発議要件、九十六条ですが、のハードルを下げることが重要です。また、国民投票の投票権年齢の引下げにつき、維新の党は、国民が直接的に主権を行使し、この国の方向性を決める国民投票がいつでも行えるように、一日でも早く環境を整えるべきだという考えから、改正法の施行後、直ちに国民投票権年齢を十八歳に引き下げるべきだと考えます。
このような国民の皆様に憲法改正の是非を直接判断していただく機会を整えた後に、我が党としては現在の日本に適した統治機構改革についての改正を進めていきたいと考えております。
以上です。
この発言だけを見る →我々維新の党の現行憲法に対する考え方、そして認識をお伝えしたいと思います。
維新の党は、統治機構改革でこの国の形を変えていくべきであると考えています。我が国は今、経済のグローバル化と大競争時代の荒波の中で、新陳代謝が遅れ、国力が停滞あるいは弱体化し、国民は多くの不安を抱えています。我が国がこの閉塞感から脱却し、国民の安全、生活の豊かさ、伝統的な価値や文化などの国益を守り、かつ国の将来を切り開いていくためには、より効率的で自律分散型の統治機構を確立することが急務です。
このような統治機構を確立するため、まず国と地方の役割を抜本的に見直す必要があります。国の役割を外交、安全保障、マクロ経済政策などの国家的に取り組むことがふさわしい課題に集中させる一方で、地方にできることは地方に任せるべきです。
住民に身近な課題は基礎自治体が担うとともに、広域地方政府として道州制を導入し、九十二条に明記し、権限と財源の地方への移譲、さらには規制緩和を図り、国からの上意下達によらない、地域そして個人が自立できる社会システムを確立するのです。道州制は、地域、個人の創意工夫、民間の自由な競争によって経済、社会の活性化を促す成長戦略の切り札としての可能性を有しています。
国家的課題に取り組むため、国においては、憲法六十七条を改正して首相公選制を導入するとともに、内閣予算局、人事局の設置等により政治主導の体制整備を図るべきです。あわせて、国の会計制度への発生主義、複式簿記の導入、そして米国会計検査院型の強力な会計検査機関を国会に設置、これは憲法九十条に関わることですが、設置することで財政運営のコントロール強化が可能となります。
次に、我が国を取り巻く国際情勢に目を移します。
年々、アジア太平洋地域の重要性が急速に高まっている一方で、北東アジア地域では大規模な軍事力を有する国、さらには核開発を強行する国も存在します。地域の平和、安全を確保する基軸としての日米同盟の意義はいまだ大きく、今後も我が国の外交、安全保障の基軸であることは変わりませんが、昨今の核・ミサイル技術の進展等を踏まえ、自衛権の再定義も必要であると考えます。
従来からの政府見解では、自国に対する武力攻撃が発生したか否かで個別的及び集団的自衛権を区別し、憲法で認められるのはこの定義に沿った個別的自衛権のみとしてきました。しかし、仮に我が国が直接的に武力攻撃を受けていない状況下であっても、密接な関係にある他国に対する攻撃の結果、我が国に戦禍が及ぶ蓋然性が相当に高く、国民が被ることとなる犠牲も深刻なものになる場合には、それを阻止し、我が国を防衛するために自衛権を行使することは憲法解釈として許容されるものと考えます。これを我が党は自衛権の範囲の明確化、すなわち自衛権の再定義と呼んでいます。
なお、純粋な他国防衛のための自衛権行使を認めるものとは異なります。
ただいま述べたような自衛権の再定義を行う場合など、もちろん恣意的な憲法解釈や、それに基づく運用は避けなければなりません。三権分立の確立と憲法保障の観点から、憲法の解釈に際しては、憲法裁判所若しくは最高裁判所の憲法部などの抽象的な憲法判断を担う司法機関によることが必要であると考えます。
最後に、これらの提案は憲法改正抜きには実現は困難です。大幅な統治機構の改革ゆえ、何より主権者である国民にその案を提示し、その手で意思決定してもらうことが重要です。国民的な憲法議論を喚起するためにも、憲法改正発議要件、九十六条ですが、のハードルを下げることが重要です。また、国民投票の投票権年齢の引下げにつき、維新の党は、国民が直接的に主権を行使し、この国の方向性を決める国民投票がいつでも行えるように、一日でも早く環境を整えるべきだという考えから、改正法の施行後、直ちに国民投票権年齢を十八歳に引き下げるべきだと考えます。
このような国民の皆様に憲法改正の是非を直接判断していただく機会を整えた後に、我が党としては現在の日本に適した統治機構改革についての改正を進めていきたいと考えております。
以上です。
柳
仁
仁比聡平#12
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平です。
私はまず、改めて、当憲法審査会は動かすべきではないということを強く主張いたします。
当審査会の設置根拠である改憲手続法は、第一次安倍政権で強行され、元々できるだけ低いハードルで改憲案を通せるようにした極めて不公正かつ反民主的で、国民主権と憲法九十六条の趣旨に反するものです。さきの通常国会では、その根本的欠陥をそのままに、国民投票権年齢と選挙権年齢のリンクを切り離し、十八歳選挙権の法律上の期限をなくしてしまうことによって、ともかく国民投票を動かせるようにしようという改憲手続法改定が強行されました。
これを受けて、次のステップは改憲テーマの絞り込みだという動きがあり、今日、自民党会派からそのような発言がなされましたが、仮にも当審査会がその舞台になってはならないのです。憲法審査会は改憲原案の審査権限を持ち、明文改憲に直接つながる重大な機関であり、この審査会の活動は、勢い改憲手続の具体化、改憲原案のすり合わせにつながります。まして、日本国憲法の尊重擁護義務を負う国会議員が、憲法改正を求めていない国民に改憲機運を押し付けるなど、もってのほかと言うべきであります。
逆に、世論調査でも街頭でも、国民多数から吹き上がっているのは、九条解釈改憲の暴走はやめよ、集団的自衛権行使容認反対の声です。七月一日、安倍政権が閣議決定を強行した総理官邸は、前夜から憤然たる怒りの人波に包まれました。十代、二十代の青年たちが、絶対に私は戦争に行かない、同世代を戦場に送るような政治は許さないと次々にマイクを握り、子育て世代が、一人でも参加者が増えることで抗議の声が政治に届けばと、初めてのデモに加わりました。とりわけ印象的だったのは、憲法知らない総理は要らないという若者たちのコールでした。
政治権力の暴走が最も危惧されるのが戦争であり、立憲主義の最大の焦点は軍隊と軍事力の行使です。戦争と、戦争遂行の強権国家への痛恨の反省の上に立った憲法九条は、戦争の放棄を戦力の不保持、交戦権の否認にまで徹底し、国際紛争の平和的解決の道を示す日本国憲法の根幹です。これをどう逆立ちして読んだって、我が国が攻撃されていないのに、他国間の戦争に地球の裏側まで自衛隊を派兵し、戦闘地域で武力を行使するなど、できるはずもないではありませんか。
国会における議論さえ行わず、与党幹部の密室協議と一片の閣議決定で憲法が変えられるはずもありません。それはもはや、法的、論理的な解釈ではなく、単に国会の多数を獲得すれば時の政権の判断次第という、憲法破壊宣言にほかなりません。
十月八日公表された日米軍事協力の指針、いわゆるガイドライン再改定に向けた中間報告は、閣議決定を適切に反映すると冒頭に明記し、これまでの周辺事態という概念も後方地域という概念も取り払い、アジア太平洋及びこれを越えた地域に対する切れ目ない日米軍事同盟の強化を宣言しています。閣議決定の具体化を、国会審議もまともにやらず、何ら国内法の土台もない下で日米両政府間の協議を先行させ、海外で戦争する国づくりのレールを敷くやり方は、憲法の上に日米同盟を置き、国民も国会もそっちのけに、憲法を二重三重に踏みにじる暴挙にほかなりません。
安倍総理は、広島の平和記念式典で国民的非難を浴び、その挙措が注目された長崎で、被爆者代表から、今進められている集団的自衛権の行使容認は日本国憲法を踏みにじった暴挙ですと面と向かって批判され、会場から大きな拍手が沸き起こる中、いかにもおざなりに三回手をたたいただけでした。沖縄では新基地建設反対の圧倒的民意が安倍政権に突き付けられています。幾ら辺野古新基地建設は過去の問題、粛々と進めるなどと開き直り、国会の多数にあぐらをかいて暴走しても、巨大な民意が越えられない壁となって立ちはだかることになるでしょう。
閣議決定を撤回し、日米ガイドライン再改定に向けた作業を直ちに中止し、辺野古新基地建設をやめることを改めて強く求め、意見表明といたします。
この発言だけを見る →私はまず、改めて、当憲法審査会は動かすべきではないということを強く主張いたします。
当審査会の設置根拠である改憲手続法は、第一次安倍政権で強行され、元々できるだけ低いハードルで改憲案を通せるようにした極めて不公正かつ反民主的で、国民主権と憲法九十六条の趣旨に反するものです。さきの通常国会では、その根本的欠陥をそのままに、国民投票権年齢と選挙権年齢のリンクを切り離し、十八歳選挙権の法律上の期限をなくしてしまうことによって、ともかく国民投票を動かせるようにしようという改憲手続法改定が強行されました。
これを受けて、次のステップは改憲テーマの絞り込みだという動きがあり、今日、自民党会派からそのような発言がなされましたが、仮にも当審査会がその舞台になってはならないのです。憲法審査会は改憲原案の審査権限を持ち、明文改憲に直接つながる重大な機関であり、この審査会の活動は、勢い改憲手続の具体化、改憲原案のすり合わせにつながります。まして、日本国憲法の尊重擁護義務を負う国会議員が、憲法改正を求めていない国民に改憲機運を押し付けるなど、もってのほかと言うべきであります。
逆に、世論調査でも街頭でも、国民多数から吹き上がっているのは、九条解釈改憲の暴走はやめよ、集団的自衛権行使容認反対の声です。七月一日、安倍政権が閣議決定を強行した総理官邸は、前夜から憤然たる怒りの人波に包まれました。十代、二十代の青年たちが、絶対に私は戦争に行かない、同世代を戦場に送るような政治は許さないと次々にマイクを握り、子育て世代が、一人でも参加者が増えることで抗議の声が政治に届けばと、初めてのデモに加わりました。とりわけ印象的だったのは、憲法知らない総理は要らないという若者たちのコールでした。
政治権力の暴走が最も危惧されるのが戦争であり、立憲主義の最大の焦点は軍隊と軍事力の行使です。戦争と、戦争遂行の強権国家への痛恨の反省の上に立った憲法九条は、戦争の放棄を戦力の不保持、交戦権の否認にまで徹底し、国際紛争の平和的解決の道を示す日本国憲法の根幹です。これをどう逆立ちして読んだって、我が国が攻撃されていないのに、他国間の戦争に地球の裏側まで自衛隊を派兵し、戦闘地域で武力を行使するなど、できるはずもないではありませんか。
国会における議論さえ行わず、与党幹部の密室協議と一片の閣議決定で憲法が変えられるはずもありません。それはもはや、法的、論理的な解釈ではなく、単に国会の多数を獲得すれば時の政権の判断次第という、憲法破壊宣言にほかなりません。
十月八日公表された日米軍事協力の指針、いわゆるガイドライン再改定に向けた中間報告は、閣議決定を適切に反映すると冒頭に明記し、これまでの周辺事態という概念も後方地域という概念も取り払い、アジア太平洋及びこれを越えた地域に対する切れ目ない日米軍事同盟の強化を宣言しています。閣議決定の具体化を、国会審議もまともにやらず、何ら国内法の土台もない下で日米両政府間の協議を先行させ、海外で戦争する国づくりのレールを敷くやり方は、憲法の上に日米同盟を置き、国民も国会もそっちのけに、憲法を二重三重に踏みにじる暴挙にほかなりません。
安倍総理は、広島の平和記念式典で国民的非難を浴び、その挙措が注目された長崎で、被爆者代表から、今進められている集団的自衛権の行使容認は日本国憲法を踏みにじった暴挙ですと面と向かって批判され、会場から大きな拍手が沸き起こる中、いかにもおざなりに三回手をたたいただけでした。沖縄では新基地建設反対の圧倒的民意が安倍政権に突き付けられています。幾ら辺野古新基地建設は過去の問題、粛々と進めるなどと開き直り、国会の多数にあぐらをかいて暴走しても、巨大な民意が越えられない壁となって立ちはだかることになるでしょう。
閣議決定を撤回し、日米ガイドライン再改定に向けた作業を直ちに中止し、辺野古新基地建設をやめることを改めて強く求め、意見表明といたします。
柳
江
江口克彦#14
○江口克彦君 次世代の党の江口克彦です。
解散前の日本維新の会時代に一度、中間報告として党としての憲法改正の方向性を示しました。次世代の党もこの中間報告を尊重しつつ、新たに党内憲法調査会での議論を始めております。
次世代の党は自主憲法制定を党是として発足いたしております。自主憲法制定という言葉そのものがイデオロギー化しているという指摘もありますけれども、我が党としては、占領下に押し付けられた占領のための憲法から早急に、早期に脱却して、日本国民自らの手による憲法を制定すべきというふうに考えております。
そういう趣旨からすれば、本来ならば全文一括改正が望ましいというふうには思います。しかしながら、党内の意見としては、手続的な現実論から、逐条改正を繰り返すことにより最終的な全面改正を目指す方向で考えていきたいというふうに思っております。
具体的にどのように改正していくかということでありますけれども、まず真っ先に取り組まなければならないのは緊急事態に関わる条項の追加であります。
御案内のとおり、現行憲法には緊急事態に関する規定が全くありません。これは、昨今の国際情勢や頻発する大災害、今後懸念される伝染病の流行などに適時適切に対応していく上で甚だ心もとない状況であると言えます。緊急時には迅速かつ効果的に執行権限を行使できる仕組みを憲法に規定する必要があるというふうに考えます。
また、現行憲法には自衛権の規定が全くありません。憲法改正時には明確に自衛権の保持が掲げられるべきであります。
憲法前文についても、我が国の国柄、精神や文化、伝統について四百字から八百字程度で書かれた、子供でも暗唱できるような美しい日本語で書かれることが私は望ましいというふうに思います。
現在、次世代の党では、我が国の憲法改正原案を議論する前段階として、各議員に今依頼をいたしておるわけでございますけれども、それぞれの議員の前文私案を提出してもらいたいと、そういうことで進めております。同時に、国民にも幅広く呼びかけながら憲法改正への機運というものを高めてまいりたいというふうに思っております。
改正手続について申し上げます。
さきの国会で、八党合意の下、国民投票法が改正され、手続上はいつでも憲法改正を発議できる環境が整いました。次世代の党も、引き続き八党合意を尊重し、憲法改正の環境整備に尽力してまいります。
しかしながら、一言申し添えれば、選挙権年齢については公職選挙法改正、成人年齢については主に民法など、それぞれの所掌で国民投票法の議論を尊重しつつやるべき議論であり、憲法改正を議論する上でそれらを取り上げていく積極的理由はないというふうに考えております。
次世代の党といたしましては、環境整備を進めつつ、再来年の参議院通常選挙と同時に憲法改正のための国民投票を実施すべく、国会での憲法改正原案作りに取り組んでまいりたいというふうに思っております。
以上です。
この発言だけを見る →解散前の日本維新の会時代に一度、中間報告として党としての憲法改正の方向性を示しました。次世代の党もこの中間報告を尊重しつつ、新たに党内憲法調査会での議論を始めております。
次世代の党は自主憲法制定を党是として発足いたしております。自主憲法制定という言葉そのものがイデオロギー化しているという指摘もありますけれども、我が党としては、占領下に押し付けられた占領のための憲法から早急に、早期に脱却して、日本国民自らの手による憲法を制定すべきというふうに考えております。
そういう趣旨からすれば、本来ならば全文一括改正が望ましいというふうには思います。しかしながら、党内の意見としては、手続的な現実論から、逐条改正を繰り返すことにより最終的な全面改正を目指す方向で考えていきたいというふうに思っております。
具体的にどのように改正していくかということでありますけれども、まず真っ先に取り組まなければならないのは緊急事態に関わる条項の追加であります。
御案内のとおり、現行憲法には緊急事態に関する規定が全くありません。これは、昨今の国際情勢や頻発する大災害、今後懸念される伝染病の流行などに適時適切に対応していく上で甚だ心もとない状況であると言えます。緊急時には迅速かつ効果的に執行権限を行使できる仕組みを憲法に規定する必要があるというふうに考えます。
また、現行憲法には自衛権の規定が全くありません。憲法改正時には明確に自衛権の保持が掲げられるべきであります。
憲法前文についても、我が国の国柄、精神や文化、伝統について四百字から八百字程度で書かれた、子供でも暗唱できるような美しい日本語で書かれることが私は望ましいというふうに思います。
現在、次世代の党では、我が国の憲法改正原案を議論する前段階として、各議員に今依頼をいたしておるわけでございますけれども、それぞれの議員の前文私案を提出してもらいたいと、そういうことで進めております。同時に、国民にも幅広く呼びかけながら憲法改正への機運というものを高めてまいりたいというふうに思っております。
改正手続について申し上げます。
さきの国会で、八党合意の下、国民投票法が改正され、手続上はいつでも憲法改正を発議できる環境が整いました。次世代の党も、引き続き八党合意を尊重し、憲法改正の環境整備に尽力してまいります。
しかしながら、一言申し添えれば、選挙権年齢については公職選挙法改正、成人年齢については主に民法など、それぞれの所掌で国民投票法の議論を尊重しつつやるべき議論であり、憲法改正を議論する上でそれらを取り上げていく積極的理由はないというふうに考えております。
次世代の党といたしましては、環境整備を進めつつ、再来年の参議院通常選挙と同時に憲法改正のための国民投票を実施すべく、国会での憲法改正原案作りに取り組んでまいりたいというふうに思っております。
以上です。
柳
福
福島みずほ#16
○福島みずほ君 社民党の福島みずほです。
憲法審査会での検討ということであれば、立憲主義の危機ということを言わなければなりません。
安倍内閣は、集団的自衛権の行使を合憲とした初めての内閣です。まさに立憲主義の危機です。
七月一日、安倍内閣が集団的自衛権の行使を合憲とする閣議決定をしました。戦後七十年近く、自民党政権も集団的自衛権の行使は違憲であるとしてきました。国会の答弁で、憲法の解釈を変えるのであれば明文改憲をすべきであって、解釈で変えることは憲法の規範性を害すると繰り返し答弁がされてきました。憲法九条の解釈からすれば、自国が攻められていないにもかかわらず他国で武力行使をすることは明らかに憲法違反です。
また、集団的自衛権の行使だけではなく、後方支援の在り方も問題です。イラク特措法でイラクに自衛隊を送ったときには、非戦闘地域にしか自衛隊は行かないということが繰り返し答弁をされました。しかし、閣議決定と日米ガイドラインの中間報告によれば、自衛隊は戦場以外のところであれば後方支援をすることができるとしています。明らかに自衛隊が行く範囲が拡大をしました。後方支援という形で米国に武器を供与すれば、武力行使を一体として行っていると見られることは明らかです。
集団的自衛権の行使という形で、また後方支援という形で武力行使が無限定になっていっています。
ライプチヒの裁判所は、ライオンに鎖が掛けられています。ライオン、つまり権力に対して法で鎖を掛けるというものです。憲法九十九条は、国務大臣、公務員、裁判官などに対して憲法尊重擁護義務を課しています。憲法を誰よりも守らなければならないのは国務大臣であり、国会議員であり、とりわけ総理大臣です。総理大臣が、国務大臣が、国会議員が憲法を守らないことは明確に憲法違反です。まさに立憲主義に反するのです。
社民党は、憲法九条の明文改憲にも解釈改憲にも反対です。しかし、解釈改憲は明文改憲以上に極めて問題です。国会や国民の一切の関与なくして、民主主義を踏みにじり、立憲主義を破壊し、憲法を破壊するものだからです。憲法に違反する内閣の行為は憲法九十八条によって明確に無効です。無効な閣議決定をされたことは極めて重大です。社民党はこのことに強く抗議をします。
憲法改正の国民投票法の改正法が可決をされたときに、参議院の憲法審査会は附帯決議を付けました。六項、「本法律の施行に当たっては、憲法の最高法規性及び国民代表機関たる国会の国権の最高機関としての地位に鑑み、政府にあっては、憲法の解釈を変更しようとするときは、当該解釈の変更の案及び第四項における政府の憲法解釈の考え方に係る原則への適合性について、国会での審議を十分に踏まえること。」。
安倍内閣が七月一日、全く国会にかけることなく憲法解釈を明確に変えたことは、この附帯決議を真っ正面から踏みにじるものです。参議院の憲法審査会は極めて重いものです。しかし、安倍内閣が国会の憲法審査会を全く顧みず憲法解釈の変更をしたことは、国権の最高機関たる国会を踏みにじるものです。参議院の憲法審査会はこのことから議論しなければなりません。
ナチス・ドイツは、国家授権法を作り、内閣によって自由に法律が作れるようにしました。そのために基本的人権が踏みにじられ、ナチス・ドイツの蛮行を招きました。日本において同じようなことが行われ始めようとしているのではないでしょうか。
立憲主義を守らなければならないということは、政党を問わず尊重されなければならないことです。国会が今こそ国民のために違憲の閣議決定が無効であることを確認し、立憲主義を回復しなければなりません。そのことこそ憲法審査会に求められていると考えます。
憲法とは何かを考えるときに、この立憲主義の考え方に立脚しなければなりません。間違いなく憲法とは権力を縛るものです。社民党が大きな危惧を感ずるのは、自民党の日本国憲法改正案です。
自民党日本国憲法改正案は、国民に憲法尊重擁護義務を課しています。また、国民にたくさんの義務を課しています。これは、憲法とは国家権力を縛るものであるという立憲主義に反しています。また、自民党の日本国憲法改正案についてのQアンドAの説明において天賦人権論に立たないということも書かれています。しかし、基本的人権とは天賦人権論に立つものです。天賦人権論を否定するということは、基本的人権を尊重するということに反しています。
憲法とは、基本的人権を尊重するための仕組みです。そのことのために権力を縛るものです。社民党は、そのような憲法の考え方、立憲主義にのっとって、基本的人権を尊重し、個人が尊重される社会を全力でつくるべきだと考えています。
また、憲法は到達すべき努力目標です。現実をこの理想に近づくべく国会、行政、司法が全力を尽くさなければなりません。日本国憲法は、十三条において幸福追求権を保障し、憲法十四条によって法の下の平等を規定しています。二十五条は生存権を規定しています。しかし、日本の社会において、全ての人が幸福追求権が保障され、法の下の平等が実現され、生存権が実現されているとは言えない状況です。沖縄では平和的生存権が侵害されています。憲法九条はノーベル平和賞の候補になりました。平和の構築こそ求められています。
現在の日本社会において日本国憲法の各条文の理念を生かすべく全力を挙げるべきだと表明し、社民党としての意見表明といたします。
この発言だけを見る →憲法審査会での検討ということであれば、立憲主義の危機ということを言わなければなりません。
安倍内閣は、集団的自衛権の行使を合憲とした初めての内閣です。まさに立憲主義の危機です。
七月一日、安倍内閣が集団的自衛権の行使を合憲とする閣議決定をしました。戦後七十年近く、自民党政権も集団的自衛権の行使は違憲であるとしてきました。国会の答弁で、憲法の解釈を変えるのであれば明文改憲をすべきであって、解釈で変えることは憲法の規範性を害すると繰り返し答弁がされてきました。憲法九条の解釈からすれば、自国が攻められていないにもかかわらず他国で武力行使をすることは明らかに憲法違反です。
また、集団的自衛権の行使だけではなく、後方支援の在り方も問題です。イラク特措法でイラクに自衛隊を送ったときには、非戦闘地域にしか自衛隊は行かないということが繰り返し答弁をされました。しかし、閣議決定と日米ガイドラインの中間報告によれば、自衛隊は戦場以外のところであれば後方支援をすることができるとしています。明らかに自衛隊が行く範囲が拡大をしました。後方支援という形で米国に武器を供与すれば、武力行使を一体として行っていると見られることは明らかです。
集団的自衛権の行使という形で、また後方支援という形で武力行使が無限定になっていっています。
ライプチヒの裁判所は、ライオンに鎖が掛けられています。ライオン、つまり権力に対して法で鎖を掛けるというものです。憲法九十九条は、国務大臣、公務員、裁判官などに対して憲法尊重擁護義務を課しています。憲法を誰よりも守らなければならないのは国務大臣であり、国会議員であり、とりわけ総理大臣です。総理大臣が、国務大臣が、国会議員が憲法を守らないことは明確に憲法違反です。まさに立憲主義に反するのです。
社民党は、憲法九条の明文改憲にも解釈改憲にも反対です。しかし、解釈改憲は明文改憲以上に極めて問題です。国会や国民の一切の関与なくして、民主主義を踏みにじり、立憲主義を破壊し、憲法を破壊するものだからです。憲法に違反する内閣の行為は憲法九十八条によって明確に無効です。無効な閣議決定をされたことは極めて重大です。社民党はこのことに強く抗議をします。
憲法改正の国民投票法の改正法が可決をされたときに、参議院の憲法審査会は附帯決議を付けました。六項、「本法律の施行に当たっては、憲法の最高法規性及び国民代表機関たる国会の国権の最高機関としての地位に鑑み、政府にあっては、憲法の解釈を変更しようとするときは、当該解釈の変更の案及び第四項における政府の憲法解釈の考え方に係る原則への適合性について、国会での審議を十分に踏まえること。」。
安倍内閣が七月一日、全く国会にかけることなく憲法解釈を明確に変えたことは、この附帯決議を真っ正面から踏みにじるものです。参議院の憲法審査会は極めて重いものです。しかし、安倍内閣が国会の憲法審査会を全く顧みず憲法解釈の変更をしたことは、国権の最高機関たる国会を踏みにじるものです。参議院の憲法審査会はこのことから議論しなければなりません。
ナチス・ドイツは、国家授権法を作り、内閣によって自由に法律が作れるようにしました。そのために基本的人権が踏みにじられ、ナチス・ドイツの蛮行を招きました。日本において同じようなことが行われ始めようとしているのではないでしょうか。
立憲主義を守らなければならないということは、政党を問わず尊重されなければならないことです。国会が今こそ国民のために違憲の閣議決定が無効であることを確認し、立憲主義を回復しなければなりません。そのことこそ憲法審査会に求められていると考えます。
憲法とは何かを考えるときに、この立憲主義の考え方に立脚しなければなりません。間違いなく憲法とは権力を縛るものです。社民党が大きな危惧を感ずるのは、自民党の日本国憲法改正案です。
自民党日本国憲法改正案は、国民に憲法尊重擁護義務を課しています。また、国民にたくさんの義務を課しています。これは、憲法とは国家権力を縛るものであるという立憲主義に反しています。また、自民党の日本国憲法改正案についてのQアンドAの説明において天賦人権論に立たないということも書かれています。しかし、基本的人権とは天賦人権論に立つものです。天賦人権論を否定するということは、基本的人権を尊重するということに反しています。
憲法とは、基本的人権を尊重するための仕組みです。そのことのために権力を縛るものです。社民党は、そのような憲法の考え方、立憲主義にのっとって、基本的人権を尊重し、個人が尊重される社会を全力でつくるべきだと考えています。
また、憲法は到達すべき努力目標です。現実をこの理想に近づくべく国会、行政、司法が全力を尽くさなければなりません。日本国憲法は、十三条において幸福追求権を保障し、憲法十四条によって法の下の平等を規定しています。二十五条は生存権を規定しています。しかし、日本の社会において、全ての人が幸福追求権が保障され、法の下の平等が実現され、生存権が実現されているとは言えない状況です。沖縄では平和的生存権が侵害されています。憲法九条はノーベル平和賞の候補になりました。平和の構築こそ求められています。
現在の日本社会において日本国憲法の各条文の理念を生かすべく全力を挙げるべきだと表明し、社民党としての意見表明といたします。
柳
浜
浜田和幸#18
○浜田和幸君 新党改革・無所属の会を代表して、憲法に対する考え方を若干表明させていただきたいと思います。
我が国の憲法、最高法規として世界に誇るべき平和主義を貫いています。そういう意味では、大変貴重な精神的な要素がある。しかしながら、この世界に誇るべき平和憲法の精神は引き継ぐ必要があると思いますけれども、我々が今直面している大きな時代の変化、そしてまた国際情勢の変動等を考えますと、やはりもう少し柔軟な発想で我が国の憲法の在り方というものは議論すべき、そういう時代に掛かっていると思います。
今までの議論の中で、例えば我が国が攻撃を受けているときに反撃できるかどうか、そのことがきちんと明示されていないという議論もありましたが、今の国際情勢は必ずしも国家が他国を攻撃する、そういう場合だけではありませんよね。いわゆるテロリスト集団であったり、国家の範疇には入らない国、あるいは個人ですらサイバー攻撃を相手国に対して行うということも可能な時代になっているわけであります。そういうサイバー空間が言ってみれば世界中に様々な問題を引き起こしている。そういう状況下において、日本の国益といったものがどのような形で守ることができるのか、そのことについては我々もっともっと柔軟な発想で捉えていく必要があると思います。
また、我々日本人が誇るべき憲法ですけれども、日本人というものの存在の在り方、個人や家族、共同体の在り方が大きく今変貌を遂げています。二〇一〇年の国勢調査の結果を見れば、単身世帯が三一%を超え、このままの趨勢でいけば、二〇三〇年にはほぼ国民の半分は単身世帯。要するに、家族というものが日本国からどんどん減り始めているわけですよね。そういう中において、憲法が想定している個人、また国というものの在り方、これをやはりもう一度今真剣に考える必要があるのではないかと思います。
また、国際社会の中で生きるという日本、国際社会とともに歩まなければ日本の存立はないと思うんですけれども、そういった意味で、国際社会にどれだけアピール力のある憲法というものを我々が持っているかどうか、そこは大変大きな問題だと思います。いわゆるGHQ、占領軍によって起草された憲法、現在の憲法ですね、憲法発布五十年の際に、この起草に当たったアメリカの人たちが日本に来て、日本人というのは何だ、もう五十年もたっているのに自分たちで自分たちの憲法を作れないのかというような発言もあったぐらいであります。
そういうことを考えれば、やはりここは我々自らの手で新しい時代にふさわしい、日本人になりたいと思われるような、外国の人にも訴えるような、そういう憲法という視点もつくる必要があるのではないかと思います。
日本の人口がどんどん減る一方で、また地域社会がどんどん崩壊する中で、また日本人の家族、家庭というものが消滅する中において、やはり日本人がもう一度、再びよみがえる、そういう原動力となるような憲法というものを作り、それを世界にも発信していくということがこれからの日本の憲法にとっては欠かせない要素ではないかと思います。
国土が今やなくなりつつある。サイバー空間の中で様々な取引が行われ、そこに新しい国民が言ってみれば新しい市民権を得ようとしている、そういう時代がありますので、是非そういう大きな変化に対応できるような日本国憲法というものを作り直していく、改正していくということの必要性を訴えて、意見表明に代えさせていただきたいと思います。
以上です。
この発言だけを見る →我が国の憲法、最高法規として世界に誇るべき平和主義を貫いています。そういう意味では、大変貴重な精神的な要素がある。しかしながら、この世界に誇るべき平和憲法の精神は引き継ぐ必要があると思いますけれども、我々が今直面している大きな時代の変化、そしてまた国際情勢の変動等を考えますと、やはりもう少し柔軟な発想で我が国の憲法の在り方というものは議論すべき、そういう時代に掛かっていると思います。
今までの議論の中で、例えば我が国が攻撃を受けているときに反撃できるかどうか、そのことがきちんと明示されていないという議論もありましたが、今の国際情勢は必ずしも国家が他国を攻撃する、そういう場合だけではありませんよね。いわゆるテロリスト集団であったり、国家の範疇には入らない国、あるいは個人ですらサイバー攻撃を相手国に対して行うということも可能な時代になっているわけであります。そういうサイバー空間が言ってみれば世界中に様々な問題を引き起こしている。そういう状況下において、日本の国益といったものがどのような形で守ることができるのか、そのことについては我々もっともっと柔軟な発想で捉えていく必要があると思います。
また、我々日本人が誇るべき憲法ですけれども、日本人というものの存在の在り方、個人や家族、共同体の在り方が大きく今変貌を遂げています。二〇一〇年の国勢調査の結果を見れば、単身世帯が三一%を超え、このままの趨勢でいけば、二〇三〇年にはほぼ国民の半分は単身世帯。要するに、家族というものが日本国からどんどん減り始めているわけですよね。そういう中において、憲法が想定している個人、また国というものの在り方、これをやはりもう一度今真剣に考える必要があるのではないかと思います。
また、国際社会の中で生きるという日本、国際社会とともに歩まなければ日本の存立はないと思うんですけれども、そういった意味で、国際社会にどれだけアピール力のある憲法というものを我々が持っているかどうか、そこは大変大きな問題だと思います。いわゆるGHQ、占領軍によって起草された憲法、現在の憲法ですね、憲法発布五十年の際に、この起草に当たったアメリカの人たちが日本に来て、日本人というのは何だ、もう五十年もたっているのに自分たちで自分たちの憲法を作れないのかというような発言もあったぐらいであります。
そういうことを考えれば、やはりここは我々自らの手で新しい時代にふさわしい、日本人になりたいと思われるような、外国の人にも訴えるような、そういう憲法という視点もつくる必要があるのではないかと思います。
日本の人口がどんどん減る一方で、また地域社会がどんどん崩壊する中で、また日本人の家族、家庭というものが消滅する中において、やはり日本人がもう一度、再びよみがえる、そういう原動力となるような憲法というものを作り、それを世界にも発信していくということがこれからの日本の憲法にとっては欠かせない要素ではないかと思います。
国土が今やなくなりつつある。サイバー空間の中で様々な取引が行われ、そこに新しい国民が言ってみれば新しい市民権を得ようとしている、そういう時代がありますので、是非そういう大きな変化に対応できるような日本国憲法というものを作り直していく、改正していくということの必要性を訴えて、意見表明に代えさせていただきたいと思います。
以上です。
柳
柳本卓治#19
○会長(柳本卓治君) 以上で各会派の意見表明は終了いたしました。
次に、各委員の発言希望に基づいて、会長の指名により意見交換を行います。
憲法に対する認識に加え、今後の本審査会の進め方等についても幅広く意見をお述べいただいて結構だと存じます。
発言を希望される方は、お手元に配付した資料のとおり、机上の氏名標を立てていただき、会長の指名を受けた後、御発言願います。
多くの委員が発言の機会を得られますよう、一回の発言時間は各三分以内を遵守していただきたいと思います。発言時間の経過状況をメモで通知し、時間が超過した際はベルを鳴らします。あらかじめ御承知願います。発言を終わった方は、氏名標を横にお戻しください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、発言を希望される方は氏名標を立ててください。
赤池誠章君。
この発言だけを見る →次に、各委員の発言希望に基づいて、会長の指名により意見交換を行います。
憲法に対する認識に加え、今後の本審査会の進め方等についても幅広く意見をお述べいただいて結構だと存じます。
発言を希望される方は、お手元に配付した資料のとおり、机上の氏名標を立てていただき、会長の指名を受けた後、御発言願います。
多くの委員が発言の機会を得られますよう、一回の発言時間は各三分以内を遵守していただきたいと思います。発言時間の経過状況をメモで通知し、時間が超過した際はベルを鳴らします。あらかじめ御承知願います。発言を終わった方は、氏名標を横にお戻しください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、発言を希望される方は氏名標を立ててください。
赤池誠章君。
赤
赤池誠章#20
○赤池誠章君 参議院の憲法審査会、今後の進め方に関して一言お話をさせていただきたいと思います。
私は、さきの憲法審査会でも議論になりました憲法教育、政治参加教育の充実について、是非、今後この参議院の憲法審査会で議論を深めていければいいのではないかと思っている次第であります。
御承知のとおり、本年六月に憲法改正の国民投票改正法が成立いたしました。今後、選挙権年齢が十八歳へ引き下げられるわけでありまして、これは、高等学校はもとより、小中学校においてもきちっと憲法に関する学校教育をどのような形で充実をさせ、民主政治、政治参加に関する意識を向上を図っていくかということが大変な課題になってくると考えている次第であります。
御承知のとおり、このため学習指導要領に基づいて、それぞれ小学校の社会科の段階、中学校の公民という学科、また高等学校においても公民、特に現代社会などにおいて憲法の基本的な考え方や我が国の民主政治、議会の仕組み、政治参加の重要性が発達段階に応じて位置付けられているところであります。
そんな中で、先ほどお話ししましたとおり、法律が改正をされたわけでありまして、衆参の憲法審査会の議論を踏まえる中で、総務省からそれぞれ文部科学省に依頼がされて、学校教育段階において憲法に関する教育を充実させていただきたいという旨の通知が各教育委員会、七月二十五日付けで通知が発出をされているということを聞いているところであります。
ただ、実際のところ、各教育委員会がその通知を踏まえどのような形で具体的に教育をしているのかということは、これからそれぞれの先生方のお地元や、また是非こういった憲法審査会の中で取組が行われているかということを是非議論をさせていただければというふうに思っております。
今後、ちょうど学習指導要領の見直しという問題も出てまいります。自民党は高等学校教育段階におきまして新たに新教科、新科目公共というものを設置すべきであるということを提案をさせていただいているところでもありますし、この中身というのは、従来の知識というものだけではなくて、具体的にどう活用できるかということを憲法、政治教育のみならず消費者教育含めてしっかり位置付けていくということが大事ではないかと思っております。
本参議院のこの審査会においても、松沢成文議員の方より神奈川県の選挙管理委員会の事例もお話をいただいたところであります。模擬選挙ということ、これ、文部科学省の資料によりますと、神奈川県の教育委員会のみならず、鳥取県の米子西高校、それから横浜の市立の軽井沢中学校においても同様の取組がなされているということでありますから、そのような事例を参考にしつつ、新科目公共の中に模擬選挙、そしてそれを踏まえた模擬議会、模擬国会みたいなものが具体的に全国津々浦々の高等学校でも展開をされていくということが大事になってくると思います。
また、小中学校段階からも教科だけ、社会科の教科だけではなくて、特別活動としての児童会とか生徒会とか、そういった形を踏まえる中で、実際として自分たちの学校をどう自分たちの思いの中で実現をしていくかという取組も大事ではないかというふうに考えております。
是非、本参議院憲法審査会においても具体的な教育の在り方を議論をさせていただければと思います。
以上です。
この発言だけを見る →私は、さきの憲法審査会でも議論になりました憲法教育、政治参加教育の充実について、是非、今後この参議院の憲法審査会で議論を深めていければいいのではないかと思っている次第であります。
御承知のとおり、本年六月に憲法改正の国民投票改正法が成立いたしました。今後、選挙権年齢が十八歳へ引き下げられるわけでありまして、これは、高等学校はもとより、小中学校においてもきちっと憲法に関する学校教育をどのような形で充実をさせ、民主政治、政治参加に関する意識を向上を図っていくかということが大変な課題になってくると考えている次第であります。
御承知のとおり、このため学習指導要領に基づいて、それぞれ小学校の社会科の段階、中学校の公民という学科、また高等学校においても公民、特に現代社会などにおいて憲法の基本的な考え方や我が国の民主政治、議会の仕組み、政治参加の重要性が発達段階に応じて位置付けられているところであります。
そんな中で、先ほどお話ししましたとおり、法律が改正をされたわけでありまして、衆参の憲法審査会の議論を踏まえる中で、総務省からそれぞれ文部科学省に依頼がされて、学校教育段階において憲法に関する教育を充実させていただきたいという旨の通知が各教育委員会、七月二十五日付けで通知が発出をされているということを聞いているところであります。
ただ、実際のところ、各教育委員会がその通知を踏まえどのような形で具体的に教育をしているのかということは、これからそれぞれの先生方のお地元や、また是非こういった憲法審査会の中で取組が行われているかということを是非議論をさせていただければというふうに思っております。
今後、ちょうど学習指導要領の見直しという問題も出てまいります。自民党は高等学校教育段階におきまして新たに新教科、新科目公共というものを設置すべきであるということを提案をさせていただいているところでもありますし、この中身というのは、従来の知識というものだけではなくて、具体的にどう活用できるかということを憲法、政治教育のみならず消費者教育含めてしっかり位置付けていくということが大事ではないかと思っております。
本参議院のこの審査会においても、松沢成文議員の方より神奈川県の選挙管理委員会の事例もお話をいただいたところであります。模擬選挙ということ、これ、文部科学省の資料によりますと、神奈川県の教育委員会のみならず、鳥取県の米子西高校、それから横浜の市立の軽井沢中学校においても同様の取組がなされているということでありますから、そのような事例を参考にしつつ、新科目公共の中に模擬選挙、そしてそれを踏まえた模擬議会、模擬国会みたいなものが具体的に全国津々浦々の高等学校でも展開をされていくということが大事になってくると思います。
また、小中学校段階からも教科だけ、社会科の教科だけではなくて、特別活動としての児童会とか生徒会とか、そういった形を踏まえる中で、実際として自分たちの学校をどう自分たちの思いの中で実現をしていくかという取組も大事ではないかというふうに考えております。
是非、本参議院憲法審査会においても具体的な教育の在り方を議論をさせていただければと思います。
以上です。
柳
藤
藤末健三#22
○藤末健三君 柳本会長、どうもありがとうございます。
私は一点、この審査会におきますことを御提案申し上げたいと思っています。
提案内容は何かと申しますと、我々のこの審査した内容を海外に発信できないかと。例えば、英語だけではなく中国語、韓国語、そしてサウジアラビア語といった多言語で発信をできないかというふうに考えております。当然細かいところは発信するのは難しいと思いますが、要所要所で取りまとめられたものを多言語でインターネット等で発信できるのではないかということを提案させていただきたいと思います。
その理由は何かと申しますと、一つは、この十月十日にノーベル平和賞の受賞者が発表されました。結局パキスタンのマララさん、インドのカイラシュさんが受賞されたわけでございますが、その中の候補者として、平和憲法九条を有する我々日本国民というのも候補者になっていたわけでございます。これは、四月にノーベル委員会が受賞候補者の受入れということをしていただき、そのうち署名も集まり、全体で四十四万人の署名、そして我々国会議員も六十名以上の署名が集まり、海外でも同時に非常に注目を浴びております。今回のいろんな海外の報道をこうやって調べてもらいますと、中国、韓国、そして英語でもこの日本の平和憲法九条がノーベル賞の候補になったということは流れておりまして、非常に大きな注目を集めている状況でございます。
今年におきましてはそのノーベル平和賞を受賞はできなかったわけでございますけれども、ノーベル委員会からは来年も平和賞にエントリーするという連絡がもう既に来ているわけでございますし、また、あとオスロの国際平和研究所のトネソン前所長には、来年また頑張ればどんどんどんどん可能性上がっているんではないかということをおっしゃっていただいている状況でございます。
私個人としても、一国会議員としてネットを使っていろいろ情報は発信していこうというふうには考えておりますが、是非とも我々国会から、この憲法審査会の議論をきちんとまとまった段階で多言語で海外に発信するということによって我々の活動を広く知らしめることになるんではないかということを提案申し上げまして、私の発言に代えさせていただきます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →私は一点、この審査会におきますことを御提案申し上げたいと思っています。
提案内容は何かと申しますと、我々のこの審査した内容を海外に発信できないかと。例えば、英語だけではなく中国語、韓国語、そしてサウジアラビア語といった多言語で発信をできないかというふうに考えております。当然細かいところは発信するのは難しいと思いますが、要所要所で取りまとめられたものを多言語でインターネット等で発信できるのではないかということを提案させていただきたいと思います。
その理由は何かと申しますと、一つは、この十月十日にノーベル平和賞の受賞者が発表されました。結局パキスタンのマララさん、インドのカイラシュさんが受賞されたわけでございますが、その中の候補者として、平和憲法九条を有する我々日本国民というのも候補者になっていたわけでございます。これは、四月にノーベル委員会が受賞候補者の受入れということをしていただき、そのうち署名も集まり、全体で四十四万人の署名、そして我々国会議員も六十名以上の署名が集まり、海外でも同時に非常に注目を浴びております。今回のいろんな海外の報道をこうやって調べてもらいますと、中国、韓国、そして英語でもこの日本の平和憲法九条がノーベル賞の候補になったということは流れておりまして、非常に大きな注目を集めている状況でございます。
今年におきましてはそのノーベル平和賞を受賞はできなかったわけでございますけれども、ノーベル委員会からは来年も平和賞にエントリーするという連絡がもう既に来ているわけでございますし、また、あとオスロの国際平和研究所のトネソン前所長には、来年また頑張ればどんどんどんどん可能性上がっているんではないかということをおっしゃっていただいている状況でございます。
私個人としても、一国会議員としてネットを使っていろいろ情報は発信していこうというふうには考えておりますが、是非とも我々国会から、この憲法審査会の議論をきちんとまとまった段階で多言語で海外に発信するということによって我々の活動を広く知らしめることになるんではないかということを提案申し上げまして、私の発言に代えさせていただきます。ありがとうございました。
柳
石
石田昌宏#24
○石田昌宏君 自由民主党の石田昌宏です。この度は権利について発言したいと思います。
日本国憲法には様々な国民の権利規定がありますが、私が特に重要だと考えておりますのが第二十五条の生存権です。条文には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」という第一項に続いて、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」という国の使命が述べられています。
〔会長退席、会長代理金子洋一君着席〕
この国の使命を果たすため、様々な法律が制定され、現場でそれが運用されているわけですが、私は看護師の参議院議員です。ここで改めて、看護師始め医療従事者が生存権に関する国の使命を果たすために日々厳しい現場で努力しているということを強調しておきたいと思います。
例えば、直近の重大な例としては、これは日本にも脅威をもたらしているエボラ出血熱です。WHOによると、十月十五日現在で疑いを含む感染者数は八千九百九十七名で、およそ半分の方が亡くなっております。医療従事者に限定すると感染者数は四百二十七名で、うち二百三十六名が亡くなっています。中でも、患者の体に直接触れることが仕事である看護師がその大半を占めております。
今、私は、人々の健康な生活を守るために医療従事者が命を落とすことがあるということについて、悲しみだけでなく、その使命の重さも感じています。つまり、ここで私が申し上げたいのは、権利を保障するために各現場においては極めて大きな努力がされており、時としてそれは人の犠牲の上に成り立っているんだということです。
従来より、憲法審査会におきましては様々な人権に関して検討を行ってまいりましたが、憲法における権利の議論をするときには、その権利を保障するために現場で行っている努力や、どこかで犠牲が起きているかもしれないということ、これを私たちは忘れてはならないのだと思います。自衛隊もそうだと思います。そして、その犠牲に対し、それを減らす努力を怠ってはならないし、どうしてもそれが避けられないなら、犠牲に対し心から感謝し、当事者が誇りを持ってそのことに当たれる方法についても議論をすべきだと思います。
今後は、憲法の具体的な中身の議論が進むと思いますが、権利と義務のバランス、お互いさまという精神、さらに感謝と誇りの思いといった基本的な理念を共有しながら議論を進めていってほしいと考えます。
以上で意見表明を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →日本国憲法には様々な国民の権利規定がありますが、私が特に重要だと考えておりますのが第二十五条の生存権です。条文には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」という第一項に続いて、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」という国の使命が述べられています。
〔会長退席、会長代理金子洋一君着席〕
この国の使命を果たすため、様々な法律が制定され、現場でそれが運用されているわけですが、私は看護師の参議院議員です。ここで改めて、看護師始め医療従事者が生存権に関する国の使命を果たすために日々厳しい現場で努力しているということを強調しておきたいと思います。
例えば、直近の重大な例としては、これは日本にも脅威をもたらしているエボラ出血熱です。WHOによると、十月十五日現在で疑いを含む感染者数は八千九百九十七名で、およそ半分の方が亡くなっております。医療従事者に限定すると感染者数は四百二十七名で、うち二百三十六名が亡くなっています。中でも、患者の体に直接触れることが仕事である看護師がその大半を占めております。
今、私は、人々の健康な生活を守るために医療従事者が命を落とすことがあるということについて、悲しみだけでなく、その使命の重さも感じています。つまり、ここで私が申し上げたいのは、権利を保障するために各現場においては極めて大きな努力がされており、時としてそれは人の犠牲の上に成り立っているんだということです。
従来より、憲法審査会におきましては様々な人権に関して検討を行ってまいりましたが、憲法における権利の議論をするときには、その権利を保障するために現場で行っている努力や、どこかで犠牲が起きているかもしれないということ、これを私たちは忘れてはならないのだと思います。自衛隊もそうだと思います。そして、その犠牲に対し、それを減らす努力を怠ってはならないし、どうしてもそれが避けられないなら、犠牲に対し心から感謝し、当事者が誇りを持ってそのことに当たれる方法についても議論をすべきだと思います。
今後は、憲法の具体的な中身の議論が進むと思いますが、権利と義務のバランス、お互いさまという精神、さらに感謝と誇りの思いといった基本的な理念を共有しながら議論を進めていってほしいと考えます。
以上で意見表明を終わります。ありがとうございました。
金
牧
牧山ひろえ#26
○牧山ひろえ君 民主党の牧山ひろえです。
七月一日に行われました閣議決定に触れられた先生方が何人も今日はいらっしゃいました。それに関連して申し上げますと、以前、政府・与党におきまして憲法九十六条の改正論が議論の俎上に上がったことがあります。
日本国憲法は、通常の法律よりも厳格な改正手続を備えた硬性憲法の立場を取っています。この九十六条改正論に立たれる方は、これでは改正の要件が厳し過ぎ、時代の変化に沿った改正ができない、そのために戦後七十年近くたっても一度も改正が行われていないと主張される傾向があるようです。
確かに、改正は低いハードルとは言えません。しかし、諸外国の事例におきましても、日本と同様に加重された改正手続を課している国は複数ございます。それでも、それらの国は憲法改正は行われているわけです。
つまり、日本において戦後一回も憲法改正が行われなかったのは、最終的にはそれが国民の意思だったからだと判断すべきだと思います。そして、憲法九十六条がこのように改正に厳格な要件を課している以上、憲法の解釈の変更は極めて厳格に、抑制的に行われなければならないというのが憲法の立法趣旨のはずです。そうでなくては、全ての憲法条項の改正に国民の過半数の賛成を要件とした趣旨、つまり国民主権、民主主義の原則が失われてしまう、名ばかりになってしまうと思うんです。
閣議決定が行われた集団的自衛権の行使容認に関しましては、平和原則に関わる条項で、憲法規定の中でも重要性が高く、解釈の変更で方針を変更するのは日本国憲法が硬性憲法を取った立法趣旨からも問題があると思います。このような国の根幹に関わる方針の変更は、もし必要であるならば王道、すなわち憲法改正によって行われなければならないと思います。九十六条の改正につきまして反対論が強いことから憲法解釈の変更でというのでは、国民と議論を回避しているのではと思われても仕方がないと思います。
これは日本国内だけの問題ではなく、このような重要な変更を憲法解釈の変更で済ませるのは、国際的にもマイナスの影響があると思います。憲法という国の根本法規に書いてあることと運用が懸け離れていく、日本は原理原則を大事にしない国という見方がなされ、長期的に日本の信頼が失われるのではないかと心配しております。
私たちは、憲法という国の根本法規の重みを改めて真摯に受け止めなければならないと思います。
以上です。
この発言だけを見る →七月一日に行われました閣議決定に触れられた先生方が何人も今日はいらっしゃいました。それに関連して申し上げますと、以前、政府・与党におきまして憲法九十六条の改正論が議論の俎上に上がったことがあります。
日本国憲法は、通常の法律よりも厳格な改正手続を備えた硬性憲法の立場を取っています。この九十六条改正論に立たれる方は、これでは改正の要件が厳し過ぎ、時代の変化に沿った改正ができない、そのために戦後七十年近くたっても一度も改正が行われていないと主張される傾向があるようです。
確かに、改正は低いハードルとは言えません。しかし、諸外国の事例におきましても、日本と同様に加重された改正手続を課している国は複数ございます。それでも、それらの国は憲法改正は行われているわけです。
つまり、日本において戦後一回も憲法改正が行われなかったのは、最終的にはそれが国民の意思だったからだと判断すべきだと思います。そして、憲法九十六条がこのように改正に厳格な要件を課している以上、憲法の解釈の変更は極めて厳格に、抑制的に行われなければならないというのが憲法の立法趣旨のはずです。そうでなくては、全ての憲法条項の改正に国民の過半数の賛成を要件とした趣旨、つまり国民主権、民主主義の原則が失われてしまう、名ばかりになってしまうと思うんです。
閣議決定が行われた集団的自衛権の行使容認に関しましては、平和原則に関わる条項で、憲法規定の中でも重要性が高く、解釈の変更で方針を変更するのは日本国憲法が硬性憲法を取った立法趣旨からも問題があると思います。このような国の根幹に関わる方針の変更は、もし必要であるならば王道、すなわち憲法改正によって行われなければならないと思います。九十六条の改正につきまして反対論が強いことから憲法解釈の変更でというのでは、国民と議論を回避しているのではと思われても仕方がないと思います。
これは日本国内だけの問題ではなく、このような重要な変更を憲法解釈の変更で済ませるのは、国際的にもマイナスの影響があると思います。憲法という国の根本法規に書いてあることと運用が懸け離れていく、日本は原理原則を大事にしない国という見方がなされ、長期的に日本の信頼が失われるのではないかと心配しております。
私たちは、憲法という国の根本法規の重みを改めて真摯に受け止めなければならないと思います。
以上です。
金
上
上月良祐#28
○上月良祐君 発言の機会をいただき、大変ありがとうございます。
現行憲法は制定以来約七十年改正されておりませんが、憲法は大変重要であるからこそ、時代に合わせて不断の見直しがなされるべきだと考えております。国内、国外の環境変化を見極め、変化に対応することで国力を上げる、国を更に発展させていく、そういう考え方が必要だと思っております。そのことを前提に、何点か申し上げます。
まず、先国会での改正法附則により、施行後四年で選挙権や成人年齢と切り離して投票権が十八歳になります。そのずれが仮に生じた場合でも法的には問題ないのでありますが、どうもすっきりした感じがしません。四年という短い期間内に宿題をこなせるよう最大限の努力を行うべきであり、役所をしっかり動かすといいますか、役所にしっかり動いてもらい、集中的に作業を進めるべきだと考えております。
次に、憲法改正に当たっては、テーマに分け関連性を有する内容ごとに審議や発議がされるものと思います。改正内容は多岐にわたりますので、先ほど述べた観点からよく順番というんでしょうか、それを考えるべきではないかと思っております。
例えば、統治機構をめぐる課題というのは大変重要であることはよく認識しておりますけれども、政治や行政のみならず、社会経済的にも膨大なエネルギーが掛かるものの、喫緊の課題であります人口減少や経済力の低迷からの脱却といったことにどういう意義や意味あるいは効果があるのか、理論といいますか頭といいますかが先行になっていないか、慎重に検討して対応すべきだと私は思っております。
次に、人権です。憲法の心臓部は人権であり、最も大切に繊細に扱われるべき部分だと思っております。しかし、ややもすれば個人の権利ばかりが強調され過ぎることには違和感を感じております。我が国のありようを踏まえた公共や公益とのバランスも重要ではないかと考えます。
最後に、今、地方創生が大変重要なテーマとなっておりますが、これは古くて新しい課題です。ただ、人口が伸びていた時代の過疎過密対策と人口減少下での対策は、文字どおり次元を異にしたものであるべきだと思っております。例えば、一票の格差の問題に関しましても、人口だけで是正をしていけば地方の過疎化がますます加速していくことは想像に難くありません。それが日本の将来のために本当にいいことなのでしょうか。
〔会長代理金子洋一君退席、会長着席〕
平等原則は重要でありますが、その解釈や適用次第で国滅ぶといったことでは困ります。自民党の改正草案のように、人口以外の要素を反映できるよう大いに議論すべきだと考えております。その際には、他国に先例があるとかないとかではなく、課題先進国と言われている我が国にとって何がベストなのかを白地から考える、そういう姿勢こそが大変重要であり、憲法改正に取り組む大切な意義ではないかと考えております。
以上です。
この発言だけを見る →現行憲法は制定以来約七十年改正されておりませんが、憲法は大変重要であるからこそ、時代に合わせて不断の見直しがなされるべきだと考えております。国内、国外の環境変化を見極め、変化に対応することで国力を上げる、国を更に発展させていく、そういう考え方が必要だと思っております。そのことを前提に、何点か申し上げます。
まず、先国会での改正法附則により、施行後四年で選挙権や成人年齢と切り離して投票権が十八歳になります。そのずれが仮に生じた場合でも法的には問題ないのでありますが、どうもすっきりした感じがしません。四年という短い期間内に宿題をこなせるよう最大限の努力を行うべきであり、役所をしっかり動かすといいますか、役所にしっかり動いてもらい、集中的に作業を進めるべきだと考えております。
次に、憲法改正に当たっては、テーマに分け関連性を有する内容ごとに審議や発議がされるものと思います。改正内容は多岐にわたりますので、先ほど述べた観点からよく順番というんでしょうか、それを考えるべきではないかと思っております。
例えば、統治機構をめぐる課題というのは大変重要であることはよく認識しておりますけれども、政治や行政のみならず、社会経済的にも膨大なエネルギーが掛かるものの、喫緊の課題であります人口減少や経済力の低迷からの脱却といったことにどういう意義や意味あるいは効果があるのか、理論といいますか頭といいますかが先行になっていないか、慎重に検討して対応すべきだと私は思っております。
次に、人権です。憲法の心臓部は人権であり、最も大切に繊細に扱われるべき部分だと思っております。しかし、ややもすれば個人の権利ばかりが強調され過ぎることには違和感を感じております。我が国のありようを踏まえた公共や公益とのバランスも重要ではないかと考えます。
最後に、今、地方創生が大変重要なテーマとなっておりますが、これは古くて新しい課題です。ただ、人口が伸びていた時代の過疎過密対策と人口減少下での対策は、文字どおり次元を異にしたものであるべきだと思っております。例えば、一票の格差の問題に関しましても、人口だけで是正をしていけば地方の過疎化がますます加速していくことは想像に難くありません。それが日本の将来のために本当にいいことなのでしょうか。
〔会長代理金子洋一君退席、会長着席〕
平等原則は重要でありますが、その解釈や適用次第で国滅ぶといったことでは困ります。自民党の改正草案のように、人口以外の要素を反映できるよう大いに議論すべきだと考えております。その際には、他国に先例があるとかないとかではなく、課題先進国と言われている我が国にとって何がベストなのかを白地から考える、そういう姿勢こそが大変重要であり、憲法改正に取り組む大切な意義ではないかと考えております。
以上です。
柳