厚生労働委員会

2015-08-18 参議院 全331発言

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会議録情報#0
平成二十七年八月十八日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 八月十一日
    辞任         補欠選任
     森本 真治君     羽田雄一郎君
 八月十二日
    辞任         補欠選任
     長峯  誠君     赤石 清美君
     尾立 源幸君     白  眞勲君
 八月十七日
    辞任         補欠選任
     滝沢  求君     阿達 雅志君
     川田 龍平君     寺田 典城君
     吉良よし子君     小池  晃君
 八月十八日
    辞任         補欠選任
    薬師寺みちよ君    渡辺美知太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         丸川 珠代君
    理 事
                大沼みずほ君
                羽生田 俊君
                福岡 資麿君
                津田弥太郎君
                長沢 広明君
    委 員
                阿達 雅志君
                赤石 清美君
                石井みどり君
                木村 義雄君
                島村  大君
                高階恵美子君
                武見 敬三君
               三原じゅん子君
                石橋 通宏君
                西村まさみ君
                羽田雄一郎君
                白  眞勲君
                牧山ひろえ君
                山本 香苗君
                寺田 典城君
                小池  晃君
                行田 邦子君
               渡辺美知太郎君
                福島みずほ君
   衆議院議員
       発議者      井坂 信彦君
       発議者      浦野 靖人君
       修正案提出者   高鳥 修一君
       修正案提出者   井坂 信彦君
       修正案提出者   浦野 靖人君
       修正案提出者   古屋 範子君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  山本 香苗君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林  仁君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   勝田 智明君
       厚生労働大臣官
       房審議官     大西 康之君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  坂口  卓君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   宮川  晃君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       安藤よし子君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施
 策の推進に関する法律案(衆議院提出)
    ─────────────
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丸川珠代#1
○委員長(丸川珠代君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、森本真治君、尾立源幸君、長峯誠君、川田龍平君、滝沢求君及び吉良よし子君が委員を辞任され、その補欠として羽田雄一郎君、白眞勲君、赤石清美君、寺田典城君、阿達雅志君及び小池晃君が選任されました。
 また、本日、薬師寺みちよ君が委員を辞任され、その補欠として渡辺美知太郎君が選任されました。
    ─────────────
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丸川珠代#2
○委員長(丸川珠代君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局派遣・有期労働対策部長坂口卓君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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丸川珠代#3
○委員長(丸川珠代君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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丸川珠代#4
○委員長(丸川珠代君) 労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取をしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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赤石清美#5
○赤石清美君 皆さん、おはようございます。私は自民党の赤石清美であります。
 本日は、労働者の職務に応じた待遇の確保等のための施策の推進に関する法律案、いわゆる同一労働同一賃金法案についてお伺いをいたします。
 この法案は、正規労働者と非正規労働者との格差を是正し、雇用形態にかかわらず職務に応じた待遇を確保し、全ての労働者が充実した職業生活を営むことができる社会の実現を目指したもので、大変意義のあるものと考えております。また、より実効性のある内容とするための修正が加えられた点を評価したいと思います。
 そこで、この修正された法案につきまして、主に政府の受け止めと対応について伺いたいと思います。
 まず最初に、原案の「正規労働者」を修正案で「通常の労働者」に置き換えていますが、政府の受け止めを伺いたいと思います。また、現行法における通常の労働者とはどのような者をいうのか、説明をお願いいたします。
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坂口卓#6
○政府参考人(坂口卓君) 政府よりお答えさせていただきます。
 今、修正案で「通常の労働者」という用語に置き換えられているという点等についてのお尋ねと承知しましたが、現在、原案でありました「正規労働者」という用語を、そういった具体的な内容を法律上に規定したものというものはこれまでにないということでございます。そういったことから、修正案の方では、いろいろ現行法の他の法令の規定を踏まえまして、「通常の労働者」ということに置き換えられて修正案を提出されたものと私どもとしては受け止めさせていただいております。
 今お話ししました、現行法でどういった形ということでございますけれども、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律というパートタイム労働法などの現行法で使われておりまして、例えばパートタイム労働法の十三条というようなところでは、事業主の方にパートタイマーの通常の労働者への転換の推進という規定が置かれております。そういった中での通常の労働者ということにつきましては、一般的に、いわゆる正規雇用労働者を指すものとして用いられているということで承知しております。
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赤石清美#7
○赤石清美君 ありがとうございました。
 パートタイム労働法で使われているということでございます。
 次に、均等な待遇及び均衡待遇について伺いたいと思います。
 本法案は、正社員と非正規雇用労働者の待遇格差を是正する理念法としての性格が強いものと受け止めていますが、第六条第二項については具体的な規定が盛り込まれています。原案では、派遣労働者の待遇について、派遣先に雇用される労働者との間で職務に応じた待遇を均等にするよう規定しているところ、修正案で均衡待遇が追記されていますが、「均等な待遇及び均衡のとれた待遇」とはどういった意味を持っているのか、また、政府はどのようにこの言葉を受け止めているのか、伺いたいと思います。
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坂口卓#8
○政府参考人(坂口卓君) 政府に対してのお尋ねということでありますので、政府としての受け止めを御説明させていただきたいと思います。
 今お尋ねの、修正で提示された六条の二項のところで、「均等な待遇及び均衡のとれた待遇」という表現を修正案の方では盛り込まれたということでございます。
 これにつきましても、現在、先ほど通常の労働者のところで挙げさせていただきましたパートタイム労働法の中で、均衡待遇と均等待遇の双方を規定をしております。その中で、パートタイム労働法ではどういった形で扱われているかということでございますが、均衡待遇としましては、職務、それから人材活用の仕組み、それからその他の事情というようなものを考慮して、パートタイム労働者と正社員の間で不合理な相違が待遇についてあってはならないということが規定をされております。
 それから、一方で、均等待遇につきましては、職務、それから人材活用の仕組み、これは配置変更等の範囲というようなことになりますけれども、そういったものが同じパートタイム労働者については、全ての待遇について正社員との差別的取扱いを禁止しているという形で、均衡待遇と均等待遇の双方をパートタイム労働法では規定しているということがございます。
 今回の修正案において、均等な待遇、それから均衡の取れた待遇という表現にされたということでございますけれども、これにつきましては、私どもとしましては、今申し上げたような、このようなパートタイム労働法などの現行の労働関係法令の趣旨というようなものと、規定の趣旨と整合的なものということで置き換えられたということで受け止めております。
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赤石清美#9
○赤石清美君 ちょっと分かりにくい点もあったんですけれども、均衡の取れた待遇というのは、ある種の合理性を持っていなきゃいけないということなんだろうと思いますので、法律でどういうふうに書くかは別として、もうちょっと分かりやすい何か表現がないのかなという感じをしておりますので、また検討してもらえればというふうに思います。
 次に、就業形態の設定の多様化について伺いたいと思います。
 修正案では、正社員と非正規雇用労働者の格差を是正するための施策をより充実させるための規定が複数追加されています。特に、実際に働く現場である雇用環境を改善することは、非正規雇用で働く方々にとっては改善をより身近に実感いただける部分であり、非常に重要だと考えております。
 雇用環境の整備を規定している原案の第七条が修正され、雇用管理の方法に就業形態の設定の多様化が追加されていますが、政府としてどのように受け止め、対応していく考えか、伺いたいと思います。
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坂口卓#10
○政府参考人(坂口卓君) お尋ねの点でございます、今回、今委員の方から御指摘ありました七条の一項の規定に、労働者の就業形態の設定ということが修正案では追加をされているということでございますが、この規定、全体としまして、雇用環境の整備のために国がどういった施策を講じていくかというようなものの対象を定めておるという規定かと思います。
 その中で、労働者の就業形態の設定ということが追加されたということでございますけれども、私どもとしましては、これはいわゆる多様な正社員というものを推進していくというようなことを意図されているということで承知をしておるところでございます。
 この点につきましては、いわゆる正社員というのが長時間労働でありますとか転勤とかが一般的だというようなことであるというような問題であるとか、あるいは非正規雇用労働者については雇い止めの不安でありますとか処遇面でも課題があるというようなことで、いわゆる働き方の二極化が見られるということがございますので、そういった二極化を解消しまして、就業形態にかかわらず安心して生活、就労できるというような環境を整備するためにどういったことが必要かということで、いわゆる多様な働き方の普及ということで、勤務地を限定したりあるいは職務を限定した正社員などの多様な働き方の普及ということも図っていくということが、私ども政府としても重要な方策ということで考えておるところでございます。
 そういう受け止めをしておる中でこういった七条について修正を入れられるということでございますので、私どもとしては、そういった重要な方策の一つということで、現在も多様な正社員制度を導入する企業に対してキャリアアップ助成金の活用の促進を図っていたり、あるいはその制度の導入を希望する企業に対してはコンサルティングを行ったりというようなことを行っているところでございますけれども、引き続きそういった取組をしっかり行ってまいりたいということで考えております。
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赤石清美#11
○赤石清美君 しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
 次に、通常の労働者以外の労働者の雇用管理の改善について伺いたいと思います。
 原案の第七条のもう一つの修正で、通常の労働者以外の労働者の雇用管理の改善が追記されております。非正規雇用労働者の育休取得推進など、非正規雇用労働者として働きやすい職場環境の整備を図っていくための施策を講じていくことが重要だと考えていますが、この修正を政府としてどのように受け止め、対応していく考えか、伺いたいと思います。
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坂口卓#12
○政府参考人(坂口卓君) 全体としましては、非正規の雇用をされている、働かれるという方についても、自ら非正規で働くことを選択している方もおられるということで承知しております。
 その理由とすると、育児、子育てであったり、介護であったり、あるいは高齢期の定年後の働き方というようなこと、様々な事情がおありの中で、御自分のライフスタイルに合わせて、そういった働き方を柔軟にどうやったら働けるかということで選択をされているという方もおられるということで承知をしております。
 ただ、そういった非正規で働かれる方についても、やはり非正規雇用労働者として働きやすい職場環境ということをしっかり整えていくということが重要だということで考えておりまして、今回この七条について修正が盛り込まれたということについても、やはり通常の労働者以外の労働者の雇用管理の改善ということでありますので、こういった非正規雇用労働者として働きやすい職場環境の整備を図っていくための雇用管理の改善をしっかり取り組むべきだという内容かということで、私どもとしても受け止めております。
 私どもとしましては、具体的にどういった取組を今後対応していくかということになってまいりますけれども、例えば、有期契約の労働者の方の育児休業ということを、取得を促進していくということが非常にやはりこういった職場環境の整備ということでは重要な問題だろうということがありますので、例えば、有期契約の労働者の方に育児休業の取得要件というようなことの内容の理解をしていただくためのリーフレットの配布をするということをやったり、あるいは、事業主の方についても、そういった育児休業制度の規定の整備を指導したり、いろいろ育児休業の関係のハンドブックを作っておりますので、有期契約労働者の方についてもそういったことをどう進めていくかというようなことを御理解していただく、あるいは、助成金もございますので、そういった助成金の支給というようなことで、有期契約労働者の育児休業の取得促進ということを図っていくというようなことが一つは考えられるかと思います。
 それから、派遣労働者については、この議員立法と併せて御審議いただいておる今回の派遣法の改正法案の中でも、賃金等の面で派遣先の責任を強化するというようなことで均衡処遇の面の強化ということを内容としておりますので、そういった内容等々、あるいは、キャリアアップを派遣会社、派遣元の方に義務付けるというようなこともしておりますので、そういった面もしっかり取り組んでまいりたいということで、今回この七条の修正ということでこういった規定が追記されたということもございますので、今申し上げたような取組を進めるということで、非正規雇用労働者の働きやすい職場環境ということにしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
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赤石清美#13
○赤石清美君 ありがとうございます。
 しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、山本副大臣に、施行後三年以内の措置に向けた取組について伺いたいと思います。
 これまで伺ったように、本法案を受け、職務に応じた待遇を確保するための取組が一層進んでいくと思われます。このことは大変喜ばしいことでありますが、一方で、労働者の待遇に関わる取組であるからには、労使双方が納得できる形で丁寧な検討を重ねて進めていく必要があると思います。
 特に、職能給的な賃金体系を取る企業が多い我が国において職務に応じた待遇の確保を図っていくためには、職務給的な賃金体系を取る諸外国での実態を始め、参考となる事例を調査研究するなど、幅広い視野からの検討が重要だと考えます。
 本法案には調査研究の規定も盛り込まれておりますので、実態をよく把握した上で検討を重ね、派遣労働者の待遇について、第六条第二項に基づき、法律の施行後三年以内に法律上の措置を含む必要な措置を講ずることとしてありますが、政府として、現時点においてどういった取組をどのようなプロセスで行っていくつもりなのか、山本副大臣にお伺いいたします。
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山本香苗#14
○副大臣(山本香苗君) 法第六条第二項の規定につきましては、御指摘のとおり、実態を把握した上で丁寧に検討を重ねることが重要であると考えております。
 今御紹介いただきましたとおり、今回の派遣法の改正法案におきまして、派遣元及び派遣先に対して、均衡待遇を推進するための具体的な措置や諸外国における職務給の実態、均等・均衡待遇に関する制度運営の状況等についてしっかりとした調査を行わせていただくこととしております。
 そして、政府として現時点においてどういった取組をしていくつもりかということなんですが、現時点で具体的なということは申し上げられないんですが、本法案成立後に更にこれらの取組を進めまして、調査研究の結果や改正法の施行状況等を踏まえつつ、労働政策審議会等におきまして、均等な待遇及び均衡の取れた待遇の実現を図るための法制上の措置を含む必要な措置につきまして検討してまいりたいと考えております。
 そうした中で、先ほど坂口部長からも答弁ありましたけれども、派遣労働者を含めた有期契約労働者の雇用管理の改善につきましては、例えば育休の取得促進につきまして、先般、仕事と家庭の両立支援に関する研究会報告書が取りまとめられたところでありまして、この中でも有期契約労働者の育休の取得促進ということが一つの項目として挙がっているわけでございまして、今後、これらを労政審に報告いたしまして、秋頃から育児・介護休業法の具体的な見直しにつきまして更に議論を深めていただきたいと考えておりますので、しっかりとこの六条二項、受け止めてまいりたいと考えております。
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赤石清美#15
○赤石清美君 非常に大事な議員立法だと思いますので、是非、この法案が通りましたら、今日の答弁のようにしっかりと取り組んでいただくことをお願いしまして、私の質問を終わります。
 以上です。
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阿達雅志#16
○阿達雅志君 自由民主党の阿達雅志です。本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 私は民間企業出身でございまして、また、その後、MアンドAとか企業統合をずっとやってまいりましたので、特に企業にとってこういう人事政策、それから給与制度、これが非常に重要であると、また、競争力という意味においても企業を本当に支えるものであろうということをつぶさに見てまいりました。
 特に日本の場合は、海外と比べた場合に、いわゆるジョブディスクリプション、職務の内容がはっきりしていない、こういうところに雇用の特徴が海外と比べて非常にあるわけですけれども、そういう中で、日本の企業というのがいろんな取組を過去三十年以上行ってきて今の各企業の雇用制度というものが成り立っているのではないかと思います。
 そういう中で、今回のこの議員立法に関しましては、やはりまず六条二項でこういうプログラム規定が入っているということもありますので、特に立法者の意図、これをまずはっきりさせることが重要ではないかということで、今日は特に発議者、それから修正案の提案者に質問させていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。
 まず第一に、先ほど申しましたとおり、民間企業では、やはり今、いわゆる通常の労働者あるいは正規労働者の給与形態というのは、業種、会社規模、各社方針によって、職能給、職務給、年齢給、成果主義、いろんなものを組み合わせている。さらに、最近はそういう在宅勤務など違う形での勤務形態まで含めている。こういう近年の働き方の多様化、こういうことがどんどんどんどん進んでいるわけでございます。
 そういう中で、今回、改正法第六条二項において、派遣労働者と正規労働者を比較するということが、こういう非常に多様な正規労働者の雇用形態、これを前提にすると、そもそも比較すること自体が難しい場合もあるのではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
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井坂信彦#17
○衆議院議員(井坂信彦君) ありがとうございます。
 御質問いただきました第六条二項では、派遣労働者とそれから派遣先で雇用される労働者との間において、その業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度その他の事情に応じた均等な待遇及び均衡の取れた待遇の実現を図るものとしているところであります。
 派遣労働者と派遣先に雇用される労働者とでは、雇用主も違いますし、それから人材活用の仕組みも御指摘のように各社異なる。また、派遣先企業の労働者とそれから派遣元から派遣される労働者とでも人材活用の仕組みが異なることが多く、業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度その他の事情というものが異なる場合が多いというふうに考えられます。しかし、その場合においても、待遇の差は、この法律に書かれた業務の内容の差や責任の差その他事情の差といったその差に応じた、比例した待遇の差になるべきという法律の趣旨でありますので、比較自体は可能だというふうに考えております。
 仮に似たような派遣先労働者がいないようなケースでありましても、例えばその企業の賃金水準あるいは賃金体系、成果主義なども含めて、そういう派遣先の企業の賃金体系にのっとって、派遣労働者がもしそこのいわゆる通常の労働者だった場合は大体幾らぐらいの給料がこの人だったらもらえるであろうかと、この辺りを鑑みて、その派遣労働者の職務を当該企業の労働者に行わせた場合の待遇を想定するなどの考え方もあるというふうに思います。
 実際、EU指令でも、派遣労働者の基本的雇用労働条件は、同一職務に派遣先によって雇用されていれば適用されたものを下回らないと、こういう大原則にもなっておりますので、派遣先に全く同じ労働者あるいは似たような労働者がいない場合でも、こういった考え方で比較は可能だというふうに考えております。
 以上です。
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阿達雅志#18
○阿達雅志君 ありがとうございます。
 雇用主、雇用元を問わず業務に着目をしていくという、そういうふうに今お伺いをしたわけです。
 ちょっと事前通告を一つ飛ばしまして、今のお話は非常によく分かるんですが、そういう中で、今こういう法案について、パートタイム労働者、有期雇用労働者、派遣労働者、この三つの雇用形態に関して言った場合に、パートタイム労働者、有期雇用労働者に関しては、こういうその差、比較をする場合において、不合理と認められるもの、これを排除するという、こういう規定になっているわけです。ですが、派遣労働者に関しましては、こういう賃金を決定するに当たっていろいろなことを配慮しなければいけない、いわゆる配慮義務という形になっております。
 改正法第六条二項、これを今回通した場合に、現在ある労働者派遣法第三十条の二に残る配慮義務との関係をどういうふうに今後理解していったらいいのか、そこを御説明いただけますでしょうか。
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井坂信彦#19
○衆議院議員(井坂信彦君) 労働者派遣法の第三十条の二は、これは派遣元の事業主に対して、派遣労働者の賃金決定や教育訓練、福利厚生の実施について、その雇用する派遣労働者の従事する業務と同種の業務に従事する派遣先に雇用される労働者との均衡を考慮、おっしゃった均衡の配慮義務ということになっております。
   〔委員長退席、理事福岡資麿君着席〕
 今回の本法案、我々の法案で第六条二に書いてあることは、派遣労働者について、こういういわゆる均等及び均衡の義務というものを義務付けるような措置を、政府に対して、三年以内に法制上の措置を含む必要な措置を講ずることということで、今回、本法案の六条の二では、政府に対して、三年以内に均等、均衡の義務付け、事業主に対する義務付けを制度上措置をしなさいよと、こういうことになっておりますので、この二つ、派遣法については現時点で均衡の配慮義務、すぐに求めるということになっております。本法案の六条二は、政府に対して三年以内に更にそれを、現行の均衡の配慮義務から均等・均衡義務の義務付けというところまで格上げをしなさいよと、こういうことになっておりますので、両者は相矛盾するものでは全くないというふうに考えております。
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阿達雅志#20
○阿達雅志君 どうもありがとうございます。
 つまり、やはり六条二項というのはプログラム規定というところに非常に重点があるという趣旨と理解させていただきました。
 続きまして、改正法第六条の二項、いわゆる同一労働同一賃金に係る規定ということになると思うんですが、これについてちょっと質問をさせていただきたいと思うんですが。
 ここでは、原案に比べまして、修正案、非常にいろんな要素が付け加えられております。業務の内容及び業務に伴う責任の程度その他の事情に応じてですとか、その後の部分についてのいろんな規定、これを見ていくと、やはり同一労働同一賃金の原則をある程度これ修正した、合理性によって修正をしようとしているものというふうにも解されるわけですが、そういう中で、短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律第八条ですとか労働契約法第二十条の、不合理と認められるものであってはならない、先ほど申しましたパートタイム労働者、有期雇用労働者に関する規定であるような、こういう合理性による修正と具体的にどういう差が出てくるのか、そこについてちょっと御説明をいただければと思います。
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井坂信彦#21
○衆議院議員(井坂信彦君) 今回の修正後の第六条第二項は、理念的な規定が多い本法案の中で、均等待遇の実現などに向けて具体の措置を求める条項でありますので、パートタイム労働法などの均等待遇を規定する労働関係法令の文言と整合を図ることとしております。
 具体的には、職務という言葉と同趣旨で用いられている業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度に置き換えているとともに、職務以外の要素も広く評価して待遇を決定する我が国の雇用慣行にも照らして、その他の事情を追記をしてあります。
   〔理事福岡資麿君退席、委員長着席〕
 このパートタイム労働法八条や労働契約法第二十条は、これは待遇や労働条件の相違が不合理と認められるものであってはならないということで、事業者に直接効力を持つ規定になっておりますが、先ほど申し上げましたように、本法の六条二項は、現時点では政府に対して均等及び均衡の取れた待遇の実現を図るための法制上の措置その他の必要な措置を講ずることを求める規定となっております。
 現行のパートタイム労働法六条や労働契約法第二十条、これはもう既にあるわけですけれども、実際、まだなお実態上の格差が残っているというふうに認識をしておりますので、そこの調査も踏まえて、更に実効性のある、必要があれば法制上の措置を求める法律となっているところであります。
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阿達雅志#22
○阿達雅志君 どうもありがとうございます。
 確かに、こういう職務を考えたときに、先ほど申しましたとおり、そういういろんな雇用形態あるいは給与体系の中でなされている職務、これと派遣労働者の職務、なかなか比べにくいものがある、これをいろんな形でうまく調整をしようということだと思うんですが、その一方で、合理的不合理ということで、ある意味ネガティブリスト的に排除をするケースと、それから、今回のように、むしろいろんなことを考えましょうという形でポジティブにリストを書くと、やはりどうしてもそこにいろんな切替えの難しさというのは出てくるのではないかと思うんですね。そういう意味で、ここの文言の「均等な待遇」に加えて「均衡のとれた待遇」、これを書き加えられたというのは、非常に重要な意味を持ってくると思っております。
 例えば、職務内容と関連性が高い給付というのを考えた場合に、やはりその職務内容とか経験、資格などの違いというもの、これは多分ある程度均衡の取れた待遇をするために考慮すべき要素になるのではないかと。あるいは、勤続手当だとか昇給昇格、退職金、企業年金、年休日数などの給付、これを考えたときには、勤続期間の違い、これはやはり一つの均衡を取るための理由になるのではないかと。ただ、これは勤続期間ですから、派遣労働者であってもその勤続の期間によっては適用される場合もあるし、それから、通常労働者あるいは正規労働者であっても期間が短ければ給付はされない、こういうこともあっていいのではないかというふうに思うわけです。
 それ以外にも、賞与ですとか通勤手当、家族手当、いろんなものについてやはりそれぞれのいろんなバランスを取りながら考えていく、こういうことになるのではないかと思うんですが、こういう考え方でよろしいのでしょうか。
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高鳥修一#23
○衆議院議員(高鳥修一君) 阿達委員にお答えをいたします。
 本法律案における職務に応じた待遇の確保と申しますのは、職務の差がなければ待遇も同じであるべきと、一方で、職務の差があれば待遇の差はその差の程度に応じたものであるべきというものでございまして、いわゆる均等待遇と均衡待遇の両方を含むものであると考えております。
 また、六条二項につきましては、派遣労働者と派遣先に雇用される労働者では雇用主や人材活用の仕組みが異なっております。均等待遇だけでは委員御指摘のとおり不十分な面もありまして、だからこそ今回、人材活用の仕組みが異なる場合であっても均衡の取れた待遇を実現をするという、そういう観点から、今回の修正において「均衡のとれた待遇」を明記させていただいたところでございます。
 なお、本法律案は、「雇用形態にかかわらずその従事する職務に応じた待遇を受けることができるようにすること。」、これは二条の一号でございますが、これを基本理念としておりまして、職務に直結しないものも含めた各種の手当、それから成果を待遇に反映させることなどを否定するものではございません。第六条一項においては、通常の労働者とそれ以外の労働者について、こうした手当等の仕組みを含め、待遇に係る制度の共通化の推進などを規定しているところでございます。
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阿達雅志#24
○阿達雅志君 どうもありがとうございます。
 やはり最近の企業は、この給付という点についても、従来のような単純に給与明細に書かれているような項目、それ以外でいろんな形の給付をいろんな判断基準で出している、これが実態だと思いますので、こういう均衡の取れた待遇というのは非常に重要なポイントではないかと思いますし、この点、法律案が採決された場合には、国の方でもしっかりこれは考えていただきたいポイントだなというふうに思っております。
 次に、改正法第六条二項をぱっと見たときに、私、何かある一時点を切り出して、業務の内容、こういう責任を比較してそれで同一かどうかを判断している、ちょっとそういう印象も実は受けたんですが、よく読んでみると、いろんなところに、その他の待遇ですとかその他の事情、あるいは今おっしゃられた均衡の取れた待遇という形でいろんなことを考慮するんだということも含まれているように思うんですけれども、これはあくまである一時点を切り出して、業務の内容、責任、これを比較するだけではなくて、もっと大きな意味でそれぞれの労働者のキャリアパスあるいは会社側から見た労働者の育成プラン、こういったものによる違いも含めて考えていく、こういう理解でよろしいんでしょうか。
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古屋範子#25
○衆議院議員(古屋範子君) お尋ねのありました通常の労働者のキャリアパス、あるいは会社側から見た労働者の育成プランにつきましても、いわゆる人材活用の仕組みとして、一時点だけではなくそうした時間的に長いものも含めまして、修正後第六条第二項に言うところの、その他の事情に含まれているものと考えます。
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阿達雅志#26
○阿達雅志君 どうもありがとうございます。
 次に、この六条第二項というのがプログラム規定ということなんですが、原案では一年であった部分、これが修正案では三年というふうになっておりますが、これを三年とした理由はどういうことなのでしょうか。
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高鳥修一#27
○衆議院議員(高鳥修一君) お答えいたします。
 職務の実態、均等・均衡待遇に関する制度運営の状況等についての調査を踏まえまして労政審で議論をしていただく上で、我が国の実情等を考慮しつつ検討していただくということが考えられますことから、やはり、要するに十分な検討していただくための期間を確保するため、法制上の措置を含む必要な措置を三年以内に講ずるとしたところでございます。
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阿達雅志#28
○阿達雅志君 ありがとうございます。
 確かに、先ほどから私が言っていますように、企業の雇用形態、こういう給与体系というのは本当に千差万別でございますし、そこをしっかりと調査をいただく、これに時間が掛かるというのもよく分かりますので、是非これはしっかり調査をしてやっていただきたいなということだと思います。
 最後になりますけれども、今回こういう、ある意味、企業の雇用形態について一定の枠をはめることを求めていくということになると思うんですけれども、それをすることによって、逆に、そもそも企業自体が雇用、これを萎縮させることがあってはいけない、こういうふうに思うわけです。
 企業によっては、こういう派遣労働者という柔軟な雇用形態を取ることによって逆に雇用が出せるという、そういうぎりぎりのところで操業している企業もあるわけで、そういうところに余りにも四角四面な制度ということを要求すると、逆に、もうそれだったら雇用しない、こういうことにもなりかねないのではないかなという、そういう危惧も若干あるわけですが、その点についてどういうふうにお考えになって今回の法案提出になったのかを御説明いただけますでしょうか。
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浦野靖人#29
○衆議院議員(浦野靖人君) 本法案修正後は、第二条第二号において、基本理念として、通常の労働者以外の労働者が通常の労働者となることを含め、労働者がその意欲及び能力に応じて自らの希望する雇用形態により就労する機会が与えられるようにすることを定めるとともに、第七条において、国に対し雇用環境の整備のための施策を講ずることを求めています。
 これらの規定は、国に対し施策を推進することを求めるものであり、事業者に対する規制に当たるものではありませんが、本法案成立後、本法案に基づく施策を推進するに当たっては、御指摘のような点についても十分配慮されるべきものと考えています。
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